JPH10104478A - 架空集合屋外用光ケーブル - Google Patents

架空集合屋外用光ケーブル

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JPH10104478A
JPH10104478A JP8254934A JP25493496A JPH10104478A JP H10104478 A JPH10104478 A JP H10104478A JP 8254934 A JP8254934 A JP 8254934A JP 25493496 A JP25493496 A JP 25493496A JP H10104478 A JPH10104478 A JP H10104478A
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JP
Japan
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optical cable
overhead
cable
slot
collective
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JP8254934A
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Inventor
Kazunari Suzuki
一成 鈴木
Suehiro Miyamoto
末広 宮本
Koichiro Watanabe
幸一郎 渡辺
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架空屋外用光ケーブルを高密度に集合させる
ことができ、かつ効率よく製造できるようにした架空集
合屋外用光ケーブルを得る。 【解決手段】 スロット1の外周面に螺旋状に形成され
た螺旋溝1a内に1以上の架空屋外用光ケーブルを収容
させ、その周上に押え巻き層2、集合光ケーブルシース
3を順次形成する。螺旋溝1aのピッチを1500mm
〜3000mmの範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般加入者宅内へ
の引き込み配設に用いられる架空屋外用光ケーブルを集
合させた架空集合屋外用光ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光ファイバ通信網を一般家庭など
の加入者宅にまで普及させることが具体的に検討されて
いる。この場合、通信用光ファイバを電話局等から各加
入者宅内まで配線する方法として、例えば加入者宅内引
き込み用の単心の架空屋外用光ケーブル(以下、架空光
ケーブルと略称する)を複数本集合させた架空集合屋外
用光ケーブル(以下、集合光ケーブルと略称する)を電
柱に架設し、必要に応じてこの集合光ケーブルから架空
光ケーブルを引き抜き、これを加入者宅内へ引き込む方
法が提案されている。
【0003】このような集合光ケーブルとしては、例え
ば図4に示すような構造のものが提案されている。この
例の集合光ケーブルは、1本の架空光ケーブル40を1
本の背割れパイプ61内に収容し、この背割れパイプ6
1を必要本数だけテンションメンバ64の周囲に撚り合
わせ、これらの周囲に押え巻き層65およびシース66
を順次形成して構成されている。テンションメンバ64
は鋼線62の周上にPE(ポリエチレン)被覆又はPV
C被覆等が施されたものである。また押え巻き層65は
不織布テープ等を巻き付けて形成されており、シース6
6はPE又はPVCを押出被覆して形成されている。
【0004】一方、背割れパイプ61内に収容されてい
る架空光ケーブル40は、支持線43の周囲にケーブル
本体48を螺旋状に巻き付けた構造となっている。支持
線43は、外径1.2mmの鋼線の外周上にPVC(ポ
リ塩化ビニル)シースを被覆して構成されている。また
ケーブル本体48は、外径0.9mmのナイロン被覆光
ファイバ心線の両側に2本の外径0.7mmの鋼線をそ
れぞれ配してPVCシースで一体化して構成されてい
る。このように構成された集合光ケーブルは、これを電
柱等に架設して用いられる。そして、必要に応じてシー
ス66、押え巻き層65、および背割れパイプ61に適
当な大きさの孔を穿設して、ここから架空光ケーブル4
0を引き抜いて、これを加入者宅内等へ引き込み配線で
きるようになっている。
【0005】しかしながら、このような構造の集合光ケ
ーブルでは架空光ケーブル40の収容密度が低く、集合
させる架空光ケーブル40の数を増やそうとすると集合
光ケーブルの外径がかなり大きくなってしまうという問
題があった。またこの集合光ケーブルを製造する際に
は、1本の背割れパイプ61内に1本の架空光ケーブル
40を挿入する工程と、複数本の背割れパイプ61をテ
ンションメンバ64の周囲に撚り合わせる工程と、押え
巻き層65を形成する工程と、シース66を形成する工
程とが必要であるので、工程数が多く製造効率が悪かっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、架空光ケーブルを高密度に集合させること
ができ、かつ効率よく製造できるようにした集合光ケー
ブルを得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、スロットの外周面に螺旋
状に形成された螺旋溝内に1以上の架空屋外用光ケーブ
ルを収容してなる架空集合屋外用光ケーブルであって、
上記螺旋溝のピッチが1500mm〜3000mmであ
ることを特徴とする架空集合屋外用光ケーブルである。
また請求項2記載の発明は、前記スロットが潤滑性樹脂
を含有する樹脂組成物からなることを特徴とする請求項
1記載の架空集合屋外用光ケーブルである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の集合光ケーブルの一実施例を示した断面
図である。本実施例の集合光ケーブルは、スロット1、
架空光ケーブル20、押え巻き層2、集合光ケーブルシ
ース3とから概略構成されている。
【0009】スロット1は長尺の丸棒状のもので、その
中心にはテンションメンバ4が入っている。このテンシ
ョンメンバ4は集合光ケーブルの引っ張り強さを担うも
ので、適宜の抗張力材料を用いて構成される。本実施例
では鋼撚線が好適に用いられている。またスロット1の
外周面には架空光ケーブル20を収容するための溝(螺
旋溝)1aが複数条螺旋状に形成されている。螺旋溝1
aの断面形状は、その内部に必要数の架空光ケーブル2
0を、引き抜き可能な程度にルースに収容できるもので
あればよく、任意の形状とすることができる。本実施例
では外径28mmのスロット1の外周面に、幅6.5m
m、深さ6mmの断面略U字状の螺旋溝1aが6条形成
されている。そして、各螺旋溝1a内に2本の架空光ケ
ーブル20がそれぞれ収容されて、合計で12本の架空
光ケーブル20が集合されている。
【0010】また、任意の1本の螺旋溝1aがスロット
1の外周を1周するのに必要なスロット1の長さ、すな
わち螺旋溝1aのピッチは、1500mm〜3000m
mの範囲に設定される。架空光ケーブル20が収容され
る溝1aを螺旋状とすることによって、集合光ケーブル
が曲げられた際の架空光ケーブル20の伸び歪みを緩和
することができ、この曲げによる伸び歪み低減効果を得
る上では螺旋溝1aのピッチが小さいほど好ましい。し
かし螺旋溝1aのピッチが上記の範囲より小さいと、集
合光ケーブルから架空光ケーブル20を引き抜き難くな
るので好ましくない。
【0011】スロット1の材質としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の樹脂を好適に用いることができ
るが、特にスロット1の表面潤滑性の向上を目的として
潤滑性樹脂を含有する樹脂組成物を用いることが好まし
い。上記潤滑性樹脂としては、ポリオルガノシロキサ
ン、ポリオルガノシロキサンとポリエチレンなどのポリ
オレフィンとのブロック共重合体、フッ素樹脂、あるい
はフッ素樹脂と他の樹脂との共重合体などが挙げられ
る。ポリオルガノシロキサンとしては、平均分子量が1
0万以上、好ましくは30万〜500万のものが好まし
く、有機基としはメチル基、フェニル基以外にクロルフ
ェニル基、ビニル基、カルボキシル基などが用いられ
る。平均分子量が10万より小さいと分散性が悪くなり
十分な表面潤滑性が得られない。また直鎖型、分岐型の
いずれであってもよい。フッ素樹脂としては、テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体
(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレ
ン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)などがあ
る。
【0012】これらの潤滑性樹脂は、これと親和性を有
する樹脂に分散させて好ましく用いられる。ここで、潤
滑性樹脂と親和性を有する樹脂とは、両方の樹脂が軟化
状態または溶融状態で混合、混練した際に、相互に均一
に分散するか、あるいは均一に相溶することをいう。こ
のような樹脂に分散させることによって、潤滑性樹脂の
機械的特性、成形加工性を改良することができる。具体
的に親和性を有する樹脂としては、潤滑性樹脂としてポ
リオルガノシロキサンまたはその共重合体を用いたとき
には、分子量1〜20万の直鎖状低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン等が好適に用いられる。また、潤滑性樹
脂としてフッ素樹脂またはその共重合体を用いたときに
は、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレンなどのエチレン系樹脂が好適に用いられる。ま
たスロット1を構成する樹脂組成物には、潤滑性樹脂お
よびこれと親和性を有する樹脂の他に、機械的特性の改
善等を目的として第3の樹脂を添加してもよい。例えば
高密度ポリエチレンなどを好ましく添加することができ
る。
【0013】スロット1を構成する樹脂組成物中の潤滑
性樹脂の配合量は、0.01〜50重量%の範囲とする
のが好ましい。0.01重量%未満では、十分な表面潤
滑性が得られず、また50重量%を越えると耐衝撃性な
どの機械的特性や押出成形性などの成形性が低下して好
ましくない。またこれと親和性を有する樹脂の配合量は
2重量%以上が好ましい。さらに、上記第3の樹脂の配
合量は、上記親和性を有する樹脂との合計量が50重量
%以上となる範囲で潤滑性や機械的特性などの特性バラ
ンスを考慮して用いることが好ましい。上記樹脂組成物
の製造は、潤滑性樹脂と、これと親和性を有する樹脂と
を好ましくは過酸化物の存在下で溶融混練し、次いでこ
れに第3の樹脂を加えて溶融混練する方法で行うことが
できる。またこの樹脂組成物を用いたスロット1の製造
は、押出成形により好ましく行われる。
【0014】押え巻き層2は、スロット1の螺旋溝1a
内に収容された架空光ケーブル20が容易に脱落しない
ように好ましく設けられるもので、ポリエステル樹脂等
からなる押え巻きテープをスロット1の周上に巻回する
ことによって形成される。本実施例ではポリエステルテ
ープが好ましく用いられている。また押え巻きテープを
スロット1に縦添えする方法もある。なお、螺旋溝1a
が架空光ケーブル20が容易に脱落しない形状に構成さ
れていれば、押え巻き層2を設けない構成とすることも
できる。
【0015】集合光ケーブルシース4は、スロット1を
敷設時の機械的外力や敷設後の環境から保護するもので
あり、適宜の樹脂材料を押出被覆することによって好適
に形成される。本実施例ではPEを押出被覆して形成さ
れている。集合光ケーブルシース4の厚さは、集合光ケ
ーブルの細径化、軽量化、経済性の点では薄い方が好ま
しいが、薄すぎると集合光ケーブルの信頼性が悪くな
る。本実施例においては押え巻き層2の周上に厚さ2m
mのPE被覆が施されている。
【0016】図2は本実施例で用いられている架空光ケ
ーブル20の断面図である。この架空光ケーブル20
は、第1のテンションメンバ21と、第2のテンション
メンバ22aと、光ファイバ心線23と、第3のテンシ
ョンメンバ22bが同一平面上に順次並べられ、これら
がシース24によって一体化されている。ここで、同一
平面上に並べるとは、各部材の中心軸が同一平面上に位
置するように各部材を平行に配することをいう。また、
各部材の中心軸が位置している平面に平行な方向の架空
光ケーブル20の大きさをケーブル高さといい、これに
対して垂直な方向の架空光ケーブル20の大きさをケー
ブル幅という。
【0017】この架空光ケーブル20は、その断面形状
が、断面略楕円状のケーブル部20Bの長軸方向に断面
略円状の支持線部20Aが首部25を介して連なった形
状に形成されている。首部25には、シース24にケー
ブル幅方向の切り込みを入れた弱化溝25aが設けられ
ており、この弱化溝25aの位置で架空光ケーブル20
をケーブル幅方向、すなわち図2中B−B’線に沿う方
向に容易に切断できるようになっている。そして、この
位置で架空光ケーブル20を切断することにより、第1
のテンションメンバ21とシース24とからなる支持線
部20Aと、第2および第3のテンションメンバ22
a,22bと光ファイバ心線23とシース24とからな
るケーブル部20Bとが切り離されるようになってい
る。また光ファイバ心線23の周上のシース24にもケ
ーブル幅方向に切り込みを入れた弱化溝26が設けられ
ており、この弱化溝26の位置でシース24を容易に引
き裂くことができるようになっている。この位置でシー
ス24を引き裂くことによって光ファイバ心線23を容
易に口出しすることができる。
【0018】光ファイバ心線23としては特に限定され
ず、各種構造の単心形光ファイバ心線を好適に用いるこ
とができる。本実施例では、光ファイバ裸線にシリコー
ン等の紫外線硬化型樹脂で被覆を施して光ファイバ素線
とし、さらにその周上にナイロン被覆を施してなる外径
0.6mmのナイロン被覆心線が好適に用いられてい
る。
【0019】第2および第3のテンションメンバ22
a,22bは、主に、ケーブル部20Bを支持線部20
Aから切り離して配線する際に、光ファイバ心線23が
断線しないようにケーブル部20Bを強度を担うもので
ある。また、光ファイバ心線23を口出しする際には、
この第2および第3のテンションメンバ22a,22b
を互いに遠ざかる方向に引っ張ってシース24を引き裂
くのに使用される。本実施例では、第2および第3のテ
ンションメンバ22a,22bとして、外径0.4mm
の鋼線が好適に用いられている。第2のテンションメン
バ22aは、第1のテンションメンバ21および光ファ
イバ心線23と同一平面上であって、弱化溝25aと光
ファイバ心線23との間に設けられる。また第3のテン
ションメンバ22bは光ファイバ心線23を挟んで第2
のテンションメンバ22aと相対向する位置に設けられ
る。第2および第3のテンションメンバ22a,22b
の中心と光ファイバ心線23の中心との距離は適宜変更
可能である。
【0020】第1のテンションメンバ21は、架空光ケ
ーブル20を集合光ケーブルから分岐して架空配線する
際の引っ張り強度を主に担うものである。本実施例では
外径0.4mmの鋼線が好適に用いられている。
【0021】シース24は、第1のテンションメンバ2
1、第2および第3のテンションメンバ22a,22
b、および光ファイバ心線23を一体化するとともに、
これらを配線時の機械的外力や配線後の環境から保護す
るものである。シース24は、材料としてPVCやPE
等が好ましく用いられ、押出被覆によって形成される。
またシース24には滑材が好ましく添加されている。滑
材としては例えばエルシルアミドが好ましく用いられ、
添加量は0.5〜1%程度とするのが好ましい。シース
24の厚さは、薄いほうが架空光ケーブル20を細径化
できるので好ましいが、薄すぎると第1のテンションメ
ンバ21や第2のテンションメンバ22が腐食したり、
光ファイバ心線23の曲げ剛性が不足したりするおそれ
がある。したがって、ケーブル部20Bと支持線部20
Aとを切り離した状態でもこれらの不都合が生じないよ
うに、架空光ケーブル20の各部分におけるシース24
の厚さが適宜設定される。
【0022】架空光ケーブル20の断面形状は、シース
24の必要な厚さを確保できるようにするとともに、製
造性等を考慮して適宜設計することができる。本実施例
における架空光ケーブル20は、支持線部20Aの断面
形状が外径1.8mmの略円状で、ケーブル部20Bの
断面形状が短軸1.8mm、長軸2.6mmの略楕円状
で、首部25のケーブル幅方向の厚さが0.7mmに形
成されており、全体のケーブル高さは6.1mm、ケー
ブル幅は1.8mmとなっている。また首部25に設け
られた弱化溝25aの深さは0.2mmで、光ファイバ
心線23近傍に設けられた弱化溝26の深さは0.2m
mに形成されている。
【0023】このような構成の架空光ケーブル20は第
1のテンションメンバ21と、第2のテンションメンバ
22aと、光ファイバ心線23と、第3のテンションメ
ンバ22bを同一平面上に順次並べ、一括押出被覆を施
してシース24を形成することによって得られる。
【0024】本実施例の集合光ケーブルを製造する例と
しては、所望の長さのスロット1を用意し、このスロッ
ト1の螺旋溝1a内に架空光ケーブル20を収容させた
後、スロット1の周上にポリエステルテープを巻回して
押え巻き層2を形成し、さらにその周上にPEシース3
を押出被覆すればよい。このように本実施例の集合光ケ
ーブルは、スロット1に架空光ケーブル20を収容する
工程と、押え巻き層2を形成する工程と、シース3を形
成する工程とによって製造することができる。またこれ
らの工程は連続して行うことができる。
【0025】このようにして得られる本実施例の集合光
ケーブルは、これを電柱等に架設して用いられる。そし
て、必要に応じて集合光ケーブルシース3、および押え
巻き層2に適当な大きさの孔を穿設して、ここから架空
光ケーブル20を引き抜き、これを加入者宅内等へ引き
込み配線することができる。一般に、集合光ケーブルか
ら引き抜かれて単独で配線に用いられる架空光ケーブル
20の長さは長くても50m程度である。
【0026】本実施例の集合光ケーブルによれば、スロ
ット1の外周面に形成された螺旋溝1a内に架空光ケー
ブル20が収容されているので、架空光ケーブル20を
高密度で収容することができ、集合光ケーブルの高密度
化、細径化を達成することができる。また架空光ケーブ
ル20はスロット1の外周部に螺旋状に配置されている
ので、集合光ケーブルが曲げられた際の光ファイバの伸
び歪みが緩和される。そして螺旋溝のピッチが1500
mm〜3000mmであるので、架空光ケーブル20が
集合光ケーブル内に螺旋状に配されていても、必要に応
じて、これを集合光ケーブルから容易に引き抜くことが
できる。本実施例の集合光ケーブルは、上述した従来の
集合光ケーブルに比べて少ない工程数で製造可能であ
り、製造性が良い。また各工程を連続して行うことも可
能であり、そうすれば製造効率を大幅に向上させること
ができる。またスロット1を潤滑性樹脂を含有する樹脂
組成物で構成すれば、集合光ケーブルから架空光ケーブ
ル20を引き抜く際の、スロット1の内面と架空光ケー
ブル20と間の摩擦抵抗が低減されるので、架空光ケー
ブル20の引き抜き性が向上する。
【0027】本実施例で用いられている架空光ケーブル
20は、支持線部20Aとケーブル部20Bとがシース
24で一体化された構造であるので製造が容易であると
ともに、ボビン等を用いずに巻回する束取りを行うこと
が可能である。また支持線部20Aとケーブル部20B
との間に弱化溝25aが設けられているので、必要に応
じてケーブル部20Bを支持線部20Aから容易に切り
離して、ケーブル部20Bのみを配線等に用いることが
できる。さらにシース24に滑材を添加すれば、スロッ
ト1と架空光ケーブル20との間の摩擦抵抗、および架
空光ケーブル20どうしの摩擦抵抗が低減され、架空光
ケーブル20の引き抜き性が向上する。したがって、1
つの螺旋溝1a内に複数本の架空光ケーブル20を収容
した場合でも、架空光ケーブル20を容易に引き抜くこ
とができる。さらに、第2および第3のテンションメン
バ22a,22bが光ファイバ心線23を挟んだ相対向
する位置にそれぞれ配されており、かつ光ファイバ心線
23の周上のシース24に弱化溝26が設けられている
ので、第2および第3のテンションメンバ22a,22
bを引っ張ることによりシース24を容易に引き裂くこ
とができる。したがって、光ファイバ心線23を接続す
る場合などに、光ファイバ心線23に傷をつけたり、大
きな曲げ応力を加えることなく、光ファイバ心線23を
容易に口出しすることができる。
【0028】なお、本実施例ではスロット1の外周面に
断面略U字状の螺旋溝1aが6条形成され、各螺旋溝1
aにそれぞれ2本の架空光ケーブル20が収容されてい
るが、各螺旋溝1a内に収容される架空光ケーブル20
の数は1以上の任意の数とすることができる。螺旋溝1
aの数も適宜変更可能である。1本の集合光ケーブルに
集合される架空光ケーブル20の数は、好ましくは1〜
24本程度である。さらに本実施例では、螺旋溝1a内
に収容される架空光ケーブルの第1の例として図2に示
す構造のものが用いられているが、この他にも、集合光
ケーブルから引き抜いて加入者宅へ架空配線可能な光ケ
ーブルであれば各種の構造のものを用いることができ
る。
【0029】図3および図4は本発明の集合光ケーブル
に好適に用いられる架空光ケーブルの第2の例および第
3の例をそれぞれ示した断面図である。図3に示した架
空光ケーブル10は、第1のテンションメンバ11と、
第2のテンションメンバ12と光ファイバ心線13とが
同一平面上に順次並べられ、これらがシース14によっ
て一体化されている。この架空光ケーブル10が上記第
1の例の架空光ケーブル20と大きく異なる点は、この
架空光ケーブル10においては第3のテンションメンバ
が設けられておらず、光ファイバ心線13に口出し紐1
6が縦添えされている点である。
【0030】この架空光ケーブル10は、その断面形状
が、断面略円状の支持線部10Aと断面略円状のケーブ
ル部10Bが首部15を介して連なった略ヒョウタン形
に形成されている。この首部15には、シース14にケ
ーブル幅方向の切り込みを入れた弱化溝15aが設けら
れており、この弱化溝15aの位置で架空光ケーブル1
0をケーブル幅方向、すなわち図3中A−A’線に沿う
方向に容易に切断できるようになっている。そしてこの
位置で架空光ケーブル10を切断することによって、第
1のテンションメンバ11とシース14とからなる支持
線部10Aと、第2のテンションメンバ12と光ファイ
バ心線13とシース14とからなるケーブル部10Bと
が切り離されるようになっている。また光ファイバ心線
13に口出し紐16が縦添えされており、この口出し紐
16を引っ張ることによってシース14に裂け目を形成
し、ここから光ファイバ心線13を容易に口出しできる
ようになっている。
【0031】光ファイバ心線13、第1のテンションメ
ンバ11、および第2のテンションメンバ12は、それ
ぞれ上記第1の例の架空光ケーブル20と同様のものが
用いられている。この例の架空光ケーブル10におい
て、第2のテンションメンバ12を設ける位置は、第1
のテンションメンバ11および光ファイバ心線13と同
一平面上であって、弱化溝15aと光ファイバ心線13
との間で適宜変更可能である。
【0032】シース14は、上記第1の例の架空光ケー
ブル20と同様に、材料としてPVC(ポリ塩化ビニ
ル)やPE(ポリエチレン)等が好ましく用いられ、押
出被覆によって形成される。また好ましくは、上記第1
の例の架空光ケーブル20と同様の滑材が添加されてい
る。シース14の厚さは、上記第1の例の架空光ケーブ
ル20と同様にして設定される。この例の架空光ケーブ
ル10は、支持線部10Aの断面形状が外径1.8mm
の略円状で、ケーブル部10Bの断面形状が外径1.8
mmの略円状で、首部15のケーブル幅方向の厚さが
0.7mmに形成されており、全体のケーブル高さは
4.0mm、ケーブル幅は1.8mmとなっている。ま
た首部15に設けられた弱化溝15aの深さは0.2m
mに形成されている。口出し紐16は、細径で比較的強
度に優れた材質を用いることが望ましく、例えばポリ−
p−フェニレンテレフタラミド繊維(ケブラー:商標)
等のアラミド繊維が好適に用いられる。
【0033】このような構成の架空光ケーブル10は第
1のテンションメンバ11と、第2のテンションメンバ
12と、光ファイバ心線13とを同一平面上に順次並
べ、一括押出被覆を施してシース14を形成することに
よって得られる。この第2の例の架空光ケーブル10
は、光ファイバ心線13に口出し紐が縦添えされている
ので、光ファイバ心線13を接続する場合などには、口
出し紐16を引っ張ることによってシース14に裂け目
を形成し、光ファイバ心線13を容易に口出しすること
ができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の集合光ケーブルは、スロ
ットの外周面に螺旋状に形成された螺旋溝内に1以上の
架空光ケーブルを収容してなる集合光ケーブルであっ
て、上記螺旋溝のピッチが1500mm〜3000mm
であることを特徴とするものである。したがって、架空
光ケーブルを高密度で収容することができ、集合光ケー
ブルの高密度化、細径化を達成することができる。また
架空光ケーブルがスロットの外周部に螺旋状に配置され
ているので、集合光ケーブルが曲げられた際の光ファイ
バの伸び歪みが緩和される。そして螺旋溝のピッチが上
記の範囲であるので、架空光ケーブルが集合光ケーブル
内に螺旋状に配されていても、必要に応じて、これを集
合光ケーブルから容易に引き抜くことができる。さら
に、本発明の集合光ケーブルは、少ない工程数で製造可
能であり、製造性が良い。また各工程を連続して行うこ
とも可能であり、製造効率を大幅に向上させることがで
きる。
【0035】また前記スロットを潤滑性樹脂を含有する
樹脂組成物で構成すれば、スロットは表面潤滑性に優れ
たものとなる。したがって、スロット内面と架空光ケー
ブルとの摩擦抵抗が低減され、架空光ケーブルの引き抜
き性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の架空集合屋外用光ケーブルの一実施
例を示した断面図である。
【図2】 図1の架空集合屋外用光ケーブルに用いられ
ている架空屋外用光ケーブルを示した断面図である。
【図3】 本発明の架空集合屋外用光ケーブルに好適に
用いられる架空屋外用光ケーブルの他の例を示した断面
図である。
【図4】 従来の架空集合屋外用光ケーブルの一例を示
した断面図である。
【符号の説明】
1…スロット、1a…螺旋溝、10,20…架空屋外用
光ケーブル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットの外周面に螺旋状に形成された
    螺旋溝内に1以上の架空屋外用光ケーブルを収容してな
    る架空集合屋外用光ケーブルであって、上記螺旋溝のピ
    ッチが1500mm〜3000mmであることを特徴と
    する架空集合屋外用光ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記スロットが潤滑性樹脂を含有する樹
    脂組成物からなることを特徴とする請求項1記載の架空
    集合屋外用光ケーブル。
JP8254934A 1996-09-26 1996-09-26 架空集合屋外用光ケーブル Pending JPH10104478A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002302886A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Fujikura Ltd 低摩擦シースケーブル
JP2011033744A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ケーブル

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JP2002302886A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Fujikura Ltd 低摩擦シースケーブル
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