JP2017201139A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷間時からEGRを実施する内燃機関において、内燃機関の暖機を促進しつつEGRによる排気エミッションの悪化を抑制する。【解決手段】水冷I/Cとラジエータとの間で冷媒を循環させるための第1冷媒回路と、第1冷媒回路に配置された電動式の第1ウォーターポンプと、内燃機関の本体を通過した冷媒をEGRクーラに流通させた後に前記本体に戻すための第2冷媒回路と、第2冷媒回路に配置された電動式の第2ウォーターポンプと、制御装置と、を備える。制御装置は、内燃機関の冷間時に第2ウォーターポンプを停止して第2冷媒回路における冷媒の流通を止める早期暖機制御中にEGR動作を行う場合において、内燃機関の本体を通過した冷媒の温度が判定温度を超えた場合に、第1ウォーターポンプを操作して第1冷媒回路を流れる冷媒の流量を増量するように構成されている。【選択図】図5
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、EGR装置を備える内燃機関の暖機制御装置に関する技術が開示されている。エンジン始動時等の冷間時にEGRを実施する場合、燃焼温度の低下に伴って油温の上昇が遅れて燃費が低下する問題がある。特許文献1の装置では、冷間時にEGRを実施する際に、EGRクーラを通過した高温の冷却水をオイルパンに設けたオイル暖機通路に導くことが行なわれる。このような構成によれば、冷間からEGRを実施することによる油温の上昇の遅れのデメリットを補い、冷間時からEGRによる燃費効果が得られる。
ところで、電動のウォーターポンプを備える内燃機関では、冷間時の暖機促進を目的としてウォーターポンプの駆動を停止させる、いわゆる水止め制御を行うものがある。このような内燃機関において、上記特許文献1の制御装置のように冷間時からEGRを行うこととすると、排気エミッションの悪化が問題となる。すなわち、内燃機関の冷却水をEGRクーラに循環させる冷却回路構成において水止め制御が行なわれると、その間のEGRクーラへの冷却水の流通も停止されてしまう。このため、水止め制御が行われている冷間時から燃費改善を目的としてEGRを行うこととすると、EGRガスの温度が高くなり、その結果筒内の圧縮端温度の上昇によってNOx排出量が増大してしまう。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、冷間時からEGRを実施する内燃機関において、内燃機関の暖機を促進しつつEGRによる排気エミッションの悪化を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関の吸気通路に配置された水冷式インタークーラと、水冷式インタークーラを通過した冷媒をラジエータに流通させた後に水冷式インタークーラに戻すための第1冷媒回路と、第1冷媒回路を流通する冷媒の流量を調整するための電動式の第1ウォーターポンプと、排気ガスを前記吸気通路へと還流させるEGR通路と、EGR通路に配置されたEGRバルブ及びEGRクーラと、内燃機関の本体を通過した冷媒をEGRクーラに流通させた後に本体に戻すための第2冷媒回路と、第2冷媒回路を循環する冷媒の流量を調整するための電動式の第2ウォーターポンプと、第1ウォーターポンプ、EGRバルブ及び第2ウォーターポンプを制御する制御装置と、を備える内燃機関を対象としている。制御装置は、本体を通過した冷媒の温度が所定の暖機完了温度よりも低い冷間時に、第2ウォーターポンプを停止させる早期暖機制御を実行するように構成されている。また、制御装置は、EGRバルブを開くEGR動作を早期暖機制御の実行中に行う場合において、本体を通過した冷媒の温度が判定温度を超えた場合に、第1ウォーターポンプを操作して第1冷媒回路を流れる冷媒の流量を増量するように構成されている。
早期暖機制御の実行中にはEGRクーラへの冷媒の流通も停止される。このため、早期暖機制御の実行中にEGR動作が行なわれると、EGR通路から吸気通路へと還流されるEGRガスの温度が上昇してしまう。本発明の構成によれば、早期暖機制御の実行中にEGR動作が行なわれる場合において、本体を通過した冷媒の温度が判定温度を超えた場合に、第1冷媒回路を流れる冷媒の流量が増量される。これにより、水冷式インタークーラの冷却効率が上がるので、EGRガスを含む筒内空気の温度上昇が抑制される。その結果、NOxの発生が抑制されるので、内燃機関の暖機を促進しつつ排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
[システムの概略構成]
図1は、実施の形態1のシステムの構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関(エンジン)10を備える。エンジン10は、過給機付きディーゼルエンジンである。
[システムの概略構成]
図1は、実施の形態1のシステムの構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関(エンジン)10を備える。エンジン10は、過給機付きディーゼルエンジンである。
実施の形態1では過給機として、排気を利用して吸気を圧縮するターボチャージャが採用されている。ターボチャージャは、吸気通路18に設けられるコンプレッサ16と排気通路30に設けられるタービン26とが軸を介在して連結される構造をとっている。
エンジン本体24には、吸気通路18が接続されている。吸気通路18は、その入口にエアクリーナ12を備えている。エアクリーナ12の下流には、吸気通路18に吸入された新気を暖めるための新気ガスウォーマ48が設けられる。ただし、新気ガスウォーマ48を設けること必須ではなく、図1に示す構成から省略してもよい。
新気ガスウォーマ48の下流には、第1のスロットルバルブ14が設けられている。第1のスロットルバルブ14の下流には、コンプレッサ16が設けられている。コンプレッサ16の下流には、インタークーラ38が設けられている。インタークーラ38の下流には、第2のスロットルバルブ20が設けられている。
インタークーラ38は、インタークーラ冷却水(以下、I/C冷却水)を用いて吸気を冷却するための水冷式インタークーラ(以下、「水冷I/C」とも称する)として構成されている。実施の形態1のシステムは、水冷I/C38を通過したガス(以下、出ガス)の温度(以下、出ガス温度)を、目標とする目標出ガス温度(例えば40℃)に制御するための種々の構成を備えている。図2は、実施の形態1のシステムにおいて、水冷式のインタークーラを用いた吸気冷却制御に関連する構成を抜粋して示す模式図である。なお、図2において、図1と共通する要素には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。水冷I/C38の熱交換部位であるコアには内部通路が形成され、この内部通路がI/C冷却水循環回路39に接続されている。I/C冷却水循環回路39には、I/C冷却水循環回路39内にインタークーラ冷却水を循環させるための電動式のウォーターポンプ(以下、水冷I/C用電動W/P)42と、ラジエータ40とが設けられている。水冷I/C38同様、ラジエータ40のコアには内部通路が形成され、この内部通路がI/C冷却水循環回路39に接続されている。水冷I/C38の内部通路を流れるインタークーラ冷却水と吸気との間で熱交換が行われ、ラジエータ40の内部通路を流れるインタークーラ冷却水と外気との間で熱交換が行われる。
実施の形態1のシステムは、吸気冷却制御を行う際に必要な情報を得るための各種センサが設けられている。例えば、水冷I/C38の上流側の吸気通路18には、水冷I/C38へ流入するガス(以下、入りガス)の温度を検出するための入りガス温度センサ52が設けられている。また、水冷I/C38の下流側の吸気通路18には、出ガス温度を検出するための出ガス温度センサ54が設けられている。また、ラジエータ40の近傍には、外気温度を検出するための外気温度センサ56が設けられている。さらに、吸気通路18のコンプレッサ16の上流側には、エアフローメータ58が設けられている。
再び図1に戻り、エンジン本体24には、排気通路30が接続されている。排気通路30には、タービン26が設けられている。エンジン本体24からの排気によりタービン26が回転する。タービン26が回転することにより、軸を介してコンプレッサ16が回転して過給が行われている。
タービン26の下流の排気通路30には、排気ガス触媒44が設けられている。排気ガス触媒44の上流には、還元成分としての燃料を排気ガス触媒44に供給するための燃料添加弁28が取り付けられている。
エンジン10には、高圧の排気をEGRガスとして吸気通路18に再循環させるHPL(High Pressure Loop)−EGR装置と、低圧の排気をEGRガスとして吸気通路18に再循環させるLPL(Low Pressure Loop)−EGR装置とが設けられている。HPL−EGR装置は、図1において、HPL−EGR通路21、HPL−EGRクーラ(以下、EGR/C)23及びHPL−EGRバルブ22から構成されている。HPL−EGR通路21は、エンジン本体24とタービン26との間の排気通路30と、第2のスロットルバルブ20より下流の吸気通路18とを接続している。HPL−EGR通路21にはEGR/C23をバイパスするバイパス通路(図示せず)が設けられている。HPL−EGR通路21から分岐したバイパス通路が再びHPL−EGR通路21に合流する箇所には、排気ガスが流れる方向を切り替えるバイパス弁(図示せず)が設けられている。
LPL−EGR装置は、図1において、LPL−EGR通路36、EGRクーラ34、そしてLPL−EGRバルブ35から構成されている。LPL−EGR通路36は、排気ガス触媒44より下流の排気通路30と、新気ガスウォーマ48より下流であってコンプレッサ16より上流の吸気通路18とを接続している。なお、LPL−EGR装置を設けることは必須ではなく、図1に示す構成から省略してもよい。
エンジン10の運転は、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)100によって制御される。ECU100は、少なくとも入出力インタフェース、ROM、RAM、CPUを備えている。入出力インタフェースは、エンジン10及び車両に取り付けられた各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、HPL−EGRバルブ22や水冷I/C用電動W/P42等の各種アクチュエータや機器に対して操作信号を与える。ROMには、エンジン10の制御に用いる各種のプログラムやマップを含む各種のデータが記憶されている。CPUがROMからプログラムを読みだして実行することにより、ECU100には様々な機能が実現される。
[エンジン冷却システムの概略構成]
図3は、実施の形態1のシステムにおけるエンジン冷却システムの構成を説明するための図である。なお、図3において、図1と共通する要素には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。また、図3では、本発明に関連する要部を抜粋して説明することとし、それ以外の構成についてはその説明を省略又は簡略化する。
図3は、実施の形態1のシステムにおけるエンジン冷却システムの構成を説明するための図である。なお、図3において、図1と共通する要素には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。また、図3では、本発明に関連する要部を抜粋して説明することとし、それ以外の構成についてはその説明を省略又は簡略化する。
図3に示すように、エンジン本体24の内部には、ウォータジャケット101が設けられている。ウォータジャケット101を流れるエンジン冷却水は、電動式のウォーターポンプ(以下、本体用電動W/P)110から供給される。モータの回転を電気的に制御することで、本体用電動W/P110から吐出される冷媒の流量や吐出圧が変更される。
本体用電動W/P110の吐出ポートは、ウォータジャケット101の入口部に接続されている。エンジン本体24には、ウォータジャケット101の出口部が複数形成されている。これらの出口部には種々の部品へエンジン冷却水を流通させるための冷媒回路がそれぞれ接続されている。冷媒回路は、例えばEGR/C23にエンジン冷却水を流通させるためのエンジン冷却水循環回路102を含んでいる。エンジン冷却水循環回路102は、より詳しくは、途中にEGR/C23、サーモスタット103及び本体用電動W/P110が配置されている。このような構成によれば、本体用電動W/P110が駆動されることにより、エンジン本体24から導出されたエンジン冷却水がEGR/C23へと導入される。また、エンジン本体24におけるウォータジャケット101の出口部には、エンジン冷却水の温度を検出するための温度センサ(図示せず)が設けられている。
[実施の形態のシステム動作]
(1)早期暖機制御について
ECU100は、エンジン10の冷間時にエンジン本体24内の冷却水の流通を止める水止め制御を伴う暖機制御(以下、早期暖機制御)を行う。より詳しくは、ECU100は、エンジン冷却水の温度が目標温度である所定の暖機完了温度(例えば、80℃)に達するまでの間、本体用電動W/P110の駆動を停止する。本体用電動W/P110の駆動が停止されている期間は、エンジン本体24への冷却水の出入りが行なわれない「水止め」の状態になっている。早期暖機制御によれば、エンジン10の暖機に要する時間を短縮することができるので、燃費の向上に効果がある。
(1)早期暖機制御について
ECU100は、エンジン10の冷間時にエンジン本体24内の冷却水の流通を止める水止め制御を伴う暖機制御(以下、早期暖機制御)を行う。より詳しくは、ECU100は、エンジン冷却水の温度が目標温度である所定の暖機完了温度(例えば、80℃)に達するまでの間、本体用電動W/P110の駆動を停止する。本体用電動W/P110の駆動が停止されている期間は、エンジン本体24への冷却水の出入りが行なわれない「水止め」の状態になっている。早期暖機制御によれば、エンジン10の暖機に要する時間を短縮することができるので、燃費の向上に効果がある。
(2)出ガス温度制御
ECU100は、出ガスの温度が目標出ガス温度になるように水冷I/C用電動W/P42から送水される冷媒流量を調整する出ガス温度制御を実行する。より詳しくは、ECU100は、出ガス温度センサ54によって検出される出ガス温度が目標出ガス温度となるような要求冷媒流量をフィードバック制御により算出する。目標出ガス温度は、EGRガスが還流されても凝縮水が発生しないガス温度(例えば40℃)に設定される。ECU100は、算出した要求冷媒流量を用いて、水冷I/C用電動W/P42の駆動電圧Dutyを決定する。
ECU100は、出ガスの温度が目標出ガス温度になるように水冷I/C用電動W/P42から送水される冷媒流量を調整する出ガス温度制御を実行する。より詳しくは、ECU100は、出ガス温度センサ54によって検出される出ガス温度が目標出ガス温度となるような要求冷媒流量をフィードバック制御により算出する。目標出ガス温度は、EGRガスが還流されても凝縮水が発生しないガス温度(例えば40℃)に設定される。ECU100は、算出した要求冷媒流量を用いて、水冷I/C用電動W/P42の駆動電圧Dutyを決定する。
(3)EGR制御
ECU100は、NOx排出量の低減を目的として、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路18へと還流させるEGR動作を実行する。より詳しくは、ECU100は、エンジン10の負荷と回転速度から定まる運転領域が所定のEGR要求領域に属する場合に、HPL−EGRバルブ22を開弁する。HPL−EGRバルブ22が開弁されるとEGRガスがEGR/C23を通過して冷却された後にインテークマニホールド内の吸気に混合される。これにより、燃焼温度の低減効果が得られるため、NOxの排出量を抑制することができる。なお、EGR/C23へと導入されるエンジン冷却水の温度が低い場合には、EGR/C23の内部で凝縮水が生じるおそれがある。そこで、ECU100は、EGR/C23内のエンジン冷却水の温度(以下、EGR/C水温)が所定のEGR/C開始可能水温に達するまではEGR/CフラグをOFFとし、EGRガスがEGR/C23をバイパスするようにバイパス弁を制御する。そして、EGR/C23へと導入される冷却水の温度がEGR/C開始可能水温に達した場合にEGR/CフラグをONとし、EGRガスがEGR/C23に導入されるようにバイパス弁を制御する。
ECU100は、NOx排出量の低減を目的として、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路18へと還流させるEGR動作を実行する。より詳しくは、ECU100は、エンジン10の負荷と回転速度から定まる運転領域が所定のEGR要求領域に属する場合に、HPL−EGRバルブ22を開弁する。HPL−EGRバルブ22が開弁されるとEGRガスがEGR/C23を通過して冷却された後にインテークマニホールド内の吸気に混合される。これにより、燃焼温度の低減効果が得られるため、NOxの排出量を抑制することができる。なお、EGR/C23へと導入されるエンジン冷却水の温度が低い場合には、EGR/C23の内部で凝縮水が生じるおそれがある。そこで、ECU100は、EGR/C23内のエンジン冷却水の温度(以下、EGR/C水温)が所定のEGR/C開始可能水温に達するまではEGR/CフラグをOFFとし、EGRガスがEGR/C23をバイパスするようにバイパス弁を制御する。そして、EGR/C23へと導入される冷却水の温度がEGR/C開始可能水温に達した場合にEGR/CフラグをONとし、EGRガスがEGR/C23に導入されるようにバイパス弁を制御する。
(4)早期暖機制御中にEGR制御を実行する場合の問題点
早期暖機制御中にEGR制御を実行する場合、以下に示すような問題が生じるおそれがある。図4は、早期暖機制御中にEGR制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、この図において、1段目のチャートは車速の時間変化を示し、2段目のチャートはエンジン10のエンジン冷却水の水温(以下、エンジン水温)の時間変化を示し、3段目のチャートは本体用電動W/P110の回転速度の時間変化を示し、4段目のチャートはEGR/Cのフラグの時間変化を示し、5段目のチャートはEGR/C水温の時間変化を示し、6段目のチャートはEGRガス温度の時間変化を示し、そして7段目のチャートはNOx排出量(排出NOx)の時間変化を示している。
早期暖機制御中にEGR制御を実行する場合、以下に示すような問題が生じるおそれがある。図4は、早期暖機制御中にEGR制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、この図において、1段目のチャートは車速の時間変化を示し、2段目のチャートはエンジン10のエンジン冷却水の水温(以下、エンジン水温)の時間変化を示し、3段目のチャートは本体用電動W/P110の回転速度の時間変化を示し、4段目のチャートはEGR/Cのフラグの時間変化を示し、5段目のチャートはEGR/C水温の時間変化を示し、6段目のチャートはEGRガス温度の時間変化を示し、そして7段目のチャートはNOx排出量(排出NOx)の時間変化を示している。
このチャートに示すように、エンジン水温が目標温度に達する時間t3までの期間は、早期暖機制御によって電動W/P110の駆動が停止される水止め期間になっている。水止め期間にはEGR/C23への冷却水の導入も停止されるため、EGR/C水温の上昇は緩慢となる。その結果、EGR/C水温がEGR/C開始可能水温に達する時間t2まではEGR/CフラグがOFFとされて、EGR/C23をバイパスしたEGR制御が行なわれる。
EGR/C23がバイパスされると、EGRガス温度は排気温度の上昇とともに上昇する。この図に示す例では、時間t1においてEGRガス温度が目標温度を超えてしまい、排出NOxが目標排出NOxよりも増大している。このような排出NOxの増大を抑制するために、図中の4段目のチャートに点線で示すように、時間t1においてEGR/CフラグをONとし、EGR/C23にEGRガスを導入することも考えられる。しかしながら、時間t1の時点ではEGR/C水温がEGR/C開始可能水温よりも低いため、EGR/C23内に凝縮水が発生してしまう。また、時間t1の時点では早期暖機制御によって水止めが行なわれているため、EGR/C23内の冷却水が沸騰してしまう。その結果、EGRガス温度が上昇するため、排出NOxを抑えることができない。
(5)実施の形態1の特徴的動作
実施の形態1のシステムでは、早期暖機制御中にEGR制御を実行した場合の上記問題点に対処するために、早期暖機制御中のEGRガス温度が目標温度よりも高くなった場合に、目標出ガス温度を低下させて水冷I/C用電動W/P42を駆動させる制御に特徴を有している。なお、ここいうEGRガス温度の目標温度とは、排出NOxが目標排出NOxを超えないためのEGRガス温度の上限値を示している。図5は、早期暖機制御中にEGR制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、この図において、1段目のチャートは車速の時間変化を示し、2段目のチャートはエンジン水温の時間変化を示し、3段目のチャートは本体用電動W/P110の回転速度の時間変化を示し、4段目のチャートはエンジン本体24内に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、5段目のチャートはEGR/C水温の時間変化を示し、6段目のチャートはEGR/Cのフラグの時間変化を示し、7段目のチャートはEGRガス温度の時間変化を示し、8段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、9段目のチャートはI/C用W/P42の動作フラグの時間変化を示し、10段目のチャートは水冷I/C38に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、11段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、12段目のチャートはインテークマニホールド内のガス温度を示し、そして13段目のチャートはNOx排出量(排出NOx)の時間変化を、それぞれ示している。
実施の形態1のシステムでは、早期暖機制御中にEGR制御を実行した場合の上記問題点に対処するために、早期暖機制御中のEGRガス温度が目標温度よりも高くなった場合に、目標出ガス温度を低下させて水冷I/C用電動W/P42を駆動させる制御に特徴を有している。なお、ここいうEGRガス温度の目標温度とは、排出NOxが目標排出NOxを超えないためのEGRガス温度の上限値を示している。図5は、早期暖機制御中にEGR制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、この図において、1段目のチャートは車速の時間変化を示し、2段目のチャートはエンジン水温の時間変化を示し、3段目のチャートは本体用電動W/P110の回転速度の時間変化を示し、4段目のチャートはエンジン本体24内に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、5段目のチャートはEGR/C水温の時間変化を示し、6段目のチャートはEGR/Cのフラグの時間変化を示し、7段目のチャートはEGRガス温度の時間変化を示し、8段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、9段目のチャートはI/C用W/P42の動作フラグの時間変化を示し、10段目のチャートは水冷I/C38に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、11段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、12段目のチャートはインテークマニホールド内のガス温度を示し、そして13段目のチャートはNOx排出量(排出NOx)の時間変化を、それぞれ示している。
このチャートに示す比較例では、EGRガス温度が目標温度を超える時間t1において、出ガス温度が未だ目標温度に到達していない。この場合、IC用W/P42は停止状態が継続されるので、時間t1以降も出ガス温度は上昇する。その結果、出ガスとEGRガスの混合ガスで構成されるインテークマニホールドのガスの温度が上昇するので、排出NOxも上昇してしまう。これに対して、このチャートに示す対策例では、EGRガス温度が目標温度を超える時間t1において、目標出ガス温度が低温側の値に変更されるので、その結果W/P動作フラグがONとされてI/C用W/P42が駆動される。その結果、水冷I/C38に導入されるI/C冷却水の水量が増量されるので、出ガス温度の上昇が抑制される。これにより、インテークマニホールドのガス温度の上昇を抑えて排出NOxの増大を抑制することが可能となる。
(6)実施の形態1のシステムにおいて実行される具体的処理
次に、実施の形態1のシステムにおいて実行される具体的処理について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。図6は、実施の形態1のシステムが実行するルーチンのフローチャートである。なお、図6に示すルーチンは、エンジン10の始動時にECU100によって実行される。
次に、実施の形態1のシステムにおいて実行される具体的処理について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。図6は、実施の形態1のシステムが実行するルーチンのフローチャートである。なお、図6に示すルーチンは、エンジン10の始動時にECU100によって実行される。
図6に示すルーチンでは、エンジン10の暖機中か否かが判定される(ステップS1)。ここでは、具体的には、エンジン冷却水の水止め制御を伴う暖機制御である早期暖機制御が実行されているか否かが判定される。その結果、早期暖機制御の実行中でないと判定された場合には、通常冷却制御が実行される(ステップS8)。ここでは、具体的には、エンジン水温が目標温度(例えば80℃)となるように本体用電動W/P110を制御するとともに、インタークーラ水温が目標温度(例えば40℃)となるように水冷I/C用電動W/P42を制御することが行なわれる。
一方、上記ステップS1において、早期暖機制御の実行中であると判定された場合には、次のステップに移行して、EGR/C23の利用要求があるか否かが判定される(ステップS2)。ここでは、具体的には、エンジン冷却水の温度が所定の判定温度を超えたか否かが判定される。所定の判定温度は、EGRガス温度が目標温度を超えるときのエンジン冷却水の温度(つまり、EGR制御の実行中に排出NOxが目標排出NOxを超えるときのエンジン冷却水の温度)として、予め設定された値(固定値又はマップ値)が読み込まれる。その結果、EGR/C23の利用要求がないと判定された場合には、早期暖機制御を継続してもEGRガス温度の上昇による排出NOxの増加の問題は生じないと判断されて、次のステップに移行して早期暖機制御が継続されることにより、本体用電動W/P110による水止めが継続される(ステップS7)。
一方、上記ステップS2において、EGR/C23の利用要求があると判定された場合には、EGRガス温度の上昇によってインテークマニホールドのガス温度が過度に上昇すると判断されて、次のステップに移行する。次のステップでは、先ず、エンジン水温が目標温度よりも低いか否かが判定される(ステップS3)。その結果、エンジン水温<目標温度の成立が認められない場合には、エンジン10の暖機が完了したため本体用電動W/P110による水止めを終了すべきと判断されて、上記ステップS8へと移行して通常冷却制御が実行される。
一方、エンジン水温<目標温度の成立が認められた場合には、エンジン10の暖機が未完了と判断されて次のステップに移行する。次のステップでは、早期暖機制御が継続されることにより、本体用電動W/P110による水止めが継続される(ステップS4)。次に、目標出ガス温度が、通常時(暖機後)の目標出ガス温度よりも低い値まで低下される(ステップS5)。ここでは、具体的には、目標出ガス温度が、水冷I/C用電動W/P42の駆動が実施される値(例えば現在の出ガス温度またはそれよりも低い値)まで低下される。次に、水冷I/C用電動W/P42の駆動が実施される(ステップS6)。ここでは、具体的には、上記ステップS5の処理における目標出ガス温度の低下を受けて、現在の出ガス温度が目標出ガス温度となるように水冷I/C用電動W/P42が駆動される。
ステップS6の処理が終了されると、再びステップS2の処理へと移行する。そして、ステップS3にてエンジン10の暖機完了が判定されるまで、ステップS2からS6の処理が繰り返し実行される。
以上説明したとおり、実施の形態1のシステムによれば、水止めを伴う暖機制御の実行中にEGRガスの還流が行われている場合であっても、インテークマニホールドのガス温度の上昇が抑えられる。これにより、排出NOxを抑制することができるので、エンジン10の暖機を促進しつつ排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
ところで、上述した実施の形態1のシステムでは目標出ガス温度を低下させることにより水冷I/C用電動W/P42を駆動させる構成としたが、例えば、水冷I/C用電動W/P42の駆動電圧Duty直接変更して水冷I/C用電動W/P42を駆動させる構成でもよい。
なお、上述した実施の形態1のシステムでは、水冷I/C38が本発明の「水冷式インタークーラ」に相当し、ラジエータ40が本発明の「ラジエータ」に相当し、I/C冷却水循環回路39が本発明の「第1冷媒回路」に相当し、水冷I/C用W/P42が本発明の「第1ウォーターポンプ」に相当し、HPL−EGR通路21が本発明の「EGR通路」に相当し、HPL−EGRバルブ22が本発明の「EGRバルブ」に相当し、EGR/C23が本発明の「EGRクーラ」に相当し、エンジン冷却水循環回路102が本発明の「第2冷媒回路」に相当し、本体用電動W/P110が本発明の「第2ウォーターポンプ」に相当し、ECU100が本発明の「制御装置」に相当している。また、上述した実施の形態1のシステムでは、I/C冷却水が本発明の「第1冷媒回路を流通する冷媒」に相当し、エンジン冷却水が本発明の「第2冷媒回路を流通する冷媒」に相当している。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のシステムは、図1乃至図3に示すハードウェア構成を用いて、ECU100に後述する図8のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のシステムは、図1乃至図3に示すハードウェア構成を用いて、ECU100に後述する図8のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
(1)微流量制御
ECU100は、エンジン10の冷間始動時にエンジン本体24内の冷却水の流通を微流量とする暖機制御(以下、微流量制御)を行う。より詳しくは、ECU100は、エンジン水温が目標温度である所定の暖機完了温度(例えば、80℃)に達するまでの間、本体用電動W/P110の駆動を停止する水止め制御を行う。そして、ECU100は、エンジン水温が目標温度である所定の暖機完了温度に達した時点で、本体用電動W/P110を水量が微流量になるように駆動する微流量制御を行う。微流量制御が開始されると、エンジン冷却水の温度が一旦低下し、その後徐々に上昇する。そして、ECU100は、微流量制御中にエンジン水温が目標温度である所定の暖機完了温度に達した場合に微流量制御を終了し、通常冷却制御へと移行する。微流量制御によれば、エンジン10の暖機に要する時間を短縮するとともに通常冷却制御へと移行した際のエンジン水温の低下を抑えることができるので、燃費の向上に効果がある。
ECU100は、エンジン10の冷間始動時にエンジン本体24内の冷却水の流通を微流量とする暖機制御(以下、微流量制御)を行う。より詳しくは、ECU100は、エンジン水温が目標温度である所定の暖機完了温度(例えば、80℃)に達するまでの間、本体用電動W/P110の駆動を停止する水止め制御を行う。そして、ECU100は、エンジン水温が目標温度である所定の暖機完了温度に達した時点で、本体用電動W/P110を水量が微流量になるように駆動する微流量制御を行う。微流量制御が開始されると、エンジン冷却水の温度が一旦低下し、その後徐々に上昇する。そして、ECU100は、微流量制御中にエンジン水温が目標温度である所定の暖機完了温度に達した場合に微流量制御を終了し、通常冷却制御へと移行する。微流量制御によれば、エンジン10の暖機に要する時間を短縮するとともに通常冷却制御へと移行した際のエンジン水温の低下を抑えることができるので、燃費の向上に効果がある。
(2)実施の形態2の特徴的動作
実施の形態2のシステムでは、微流量制御の実施中にEGR制御を実行した場合において、微流量制御中のEGRガス温度が目標温度よりも高くなった場合に、目標出ガス温度を低下させて水冷I/C用電動W/P42を駆動させる制御に特徴を有している。図7は、微流量制御中にEGR制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、この図において、1段目のチャートは車速の時間変化を示し、2段目のチャートはエンジン水温の時間変化を示し、3段目のチャートは本体用電動W/P110の回転速度の時間変化を示し、4段目のチャートはエンジン本体24内に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、5段目のチャートはEGR/C水温の時間変化を示し、6段目のチャートはEGR/Cの必要流量の時間変化を示し、7段目のチャートはEGR/Cのフラグの時間変化を示し、8段目のチャートはEGRガス温度の時間変化を示し、9段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、10段目のチャートはI/C用W/P42の動作フラグの時間変化を示し、11段目のチャートは水冷I/C38に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、12段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、13段目のチャートはインテークマニホールド内のガス温度を示し、そして14段目のチャートはNOx排出量(排出NOx)の時間変化を、それぞれ示している。
実施の形態2のシステムでは、微流量制御の実施中にEGR制御を実行した場合において、微流量制御中のEGRガス温度が目標温度よりも高くなった場合に、目標出ガス温度を低下させて水冷I/C用電動W/P42を駆動させる制御に特徴を有している。図7は、微流量制御中にEGR制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、この図において、1段目のチャートは車速の時間変化を示し、2段目のチャートはエンジン水温の時間変化を示し、3段目のチャートは本体用電動W/P110の回転速度の時間変化を示し、4段目のチャートはエンジン本体24内に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、5段目のチャートはEGR/C水温の時間変化を示し、6段目のチャートはEGR/Cの必要流量の時間変化を示し、7段目のチャートはEGR/Cのフラグの時間変化を示し、8段目のチャートはEGRガス温度の時間変化を示し、9段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、10段目のチャートはI/C用W/P42の動作フラグの時間変化を示し、11段目のチャートは水冷I/C38に導入される冷却水の水量の時間変化を示し、12段目のチャートは出ガス温度の時間変化を示し、13段目のチャートはインテークマニホールド内のガス温度を示し、そして14段目のチャートはNOx排出量(排出NOx)の時間変化を、それぞれ示している。
このチャートに示す比較例では、エンジン水温が一旦目標温度に達した時間t1において、微流量制御が開始されている。そして、その後のEGRガス温度が目標温度を超える時間t2においては、出ガス温度が未だ目標温度に到達していない。この場合、IC用W/P42は停止状態が継続されるので、時間t1以降も出ガス温度は上昇する。その結果、出ガスとEGRガスの混合ガスで構成されるインテークマニホールドのガスの温度が上昇するので、排出NOxも上昇してしまう。これに対して、このチャートに示す対策例では、EGRガス温度が目標温度を超える時間t2において、目標出ガス温度が低温側の値に変更されるので、その結果W/P動作フラグがONとされてIC用W/P42が駆動される。これにより、出ガス温度の上昇が抑制されるので、インテークマニホールドのガス温度の上昇を抑えて排出NOxの増大を抑制することが可能となる。
(3)実施の形態2のシステムにおいて実行される具体的処理
次に、実施の形態2のシステムにおいて実行される具体的処理について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。図8は、実施の形態2のシステムが実行するルーチンのフローチャートである。なお、図8に示すルーチンは、エンジン10の始動時にECU100によって実行される。
次に、実施の形態2のシステムにおいて実行される具体的処理について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。図8は、実施の形態2のシステムが実行するルーチンのフローチャートである。なお、図8に示すルーチンは、エンジン10の始動時にECU100によって実行される。
図8に示すルーチンのステップS1からS3、S7及びS8の処理では、図6に示すルーチンの同ステップと同様の処理が実行される。ステップS3の処理において、エンジン水温<目標温度の成立が認められた場合には、エンジン10の暖機が未完了と判断されて次のステップに移行する。次のステップでは、微流量制御が実施されているか否かが判定される(ステップS10)。その結果、微流量制御が実施されていると判定された場合には、次のステップに移行して、微流量制御が継続されることにより、本体用電動W/P110による微流量が継続される(ステップS11)。次のステップS5からS8の処理では、図6に示すルーチンの同ステップと同様の処理が実行される。
以上説明したとおり、実施の形態1のシステムによれば、微流量制御の実行中にEGRガスの還流が行われている場合であっても、インテークマニホールドのガス温度の上昇が抑えられる。これにより、排出NOxを抑制することができるので、エンジン10の暖機を促進しつつ排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
実施の形態3.
[実施の形態3の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のシステムは、図1乃至図3に示すハードウェア構成を用いて、ECU100に後述する図9のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態3の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のシステムは、図1乃至図3に示すハードウェア構成を用いて、ECU100に後述する図9のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
(1)実施の形態3の特徴的動作
実施の形態3のシステムでは、早期暖機制御の実施中にEGR制御を実行する場合において、ドライバから一定以上の負荷要求(例えば急加速等の要求)が出された場合に、早期暖機制御を終了して通常冷却制御へと移行する制御に特徴を有している。以下、実施の形態3のシステムにおいて実行される具体的処理について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。図9は、実施の形態3のシステムが実行するルーチンのフローチャートである。なお、図9に示すルーチンは、エンジン10の始動時にECU100によって実行される。
実施の形態3のシステムでは、早期暖機制御の実施中にEGR制御を実行する場合において、ドライバから一定以上の負荷要求(例えば急加速等の要求)が出された場合に、早期暖機制御を終了して通常冷却制御へと移行する制御に特徴を有している。以下、実施の形態3のシステムにおいて実行される具体的処理について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。図9は、実施の形態3のシステムが実行するルーチンのフローチャートである。なお、図9に示すルーチンは、エンジン10の始動時にECU100によって実行される。
図9に示すルーチンは、ステップS20の処理を除いて図6に示すルーチンを同様の処理が実行される。ステップS20の処理は、ステップS3の処理において、エンジン水温<目標温度の成立が認められた場合に実施される。ここでは、ドライバから一定以上の負荷要求が出されたか否かが判定される。その結果、ステップS20の処理の判定が認められた場合には、ステップS8の処理に移行して、通常冷却制御が実行される。一方、ステップS20の処理の判定が認められない場合には、ステップS4の処理に移行する。
以上説明したとおり、実施の形態3のシステムによれば、水止めを伴う暖機制御の実行中にドライバから一定以上の負荷要求が出された場合であっても、エンジン10を保護することが可能となる。
10 内燃機関(エンジン)
18 吸気通路
21 HPL−EGR通路
22 HPL−EGRバルブ
23 EGR/C
24 エンジン本体
30 排気通路
38 インタークーラ(水冷I/C)
39 I/C冷却水循環回路
40 ラジエータ
42 ウォーターポンプ(水冷I/C用電動W/P)
52 ガス温度センサ
54 出ガス温度センサ
56 外気温度センサ
58 エアフローメータ
100 ECU(Electronic Control Unit)
101 ウォータジャケット
102 エンジン冷却水循環回路
110 ウォーターポンプ(本体用電動W/P)
18 吸気通路
21 HPL−EGR通路
22 HPL−EGRバルブ
23 EGR/C
24 エンジン本体
30 排気通路
38 インタークーラ(水冷I/C)
39 I/C冷却水循環回路
40 ラジエータ
42 ウォーターポンプ(水冷I/C用電動W/P)
52 ガス温度センサ
54 出ガス温度センサ
56 外気温度センサ
58 エアフローメータ
100 ECU(Electronic Control Unit)
101 ウォータジャケット
102 エンジン冷却水循環回路
110 ウォーターポンプ(本体用電動W/P)
Claims (1)
- 内燃機関の吸気通路に配置された水冷式インタークーラと、
前記水冷式インタークーラを通過した冷媒をラジエータに流通させた後に前記水冷式インタークーラに戻すための第1冷媒回路と、
前記第1冷媒回路を流通する冷媒の流量を調整するための電動式の第1ウォーターポンプと、
排気ガスを前記吸気通路へと還流させるEGR通路と、
前記EGR通路に配置されたEGRバルブ及びEGRクーラと、
前記内燃機関の本体を通過した冷媒を前記EGRクーラに流通させた後に前記本体に戻すための第2冷媒回路と、
前記第2冷媒回路を循環する冷媒の流量を調整するための電動式の第2ウォーターポンプと、
前記第1ウォーターポンプ、前記EGRバルブ及び前記第2ウォーターポンプを制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記本体を通過した冷媒の温度が所定の暖機完了温度よりも低い冷間時に、前記第2ウォーターポンプを停止させる早期暖機制御を実行し、
前記EGRバルブを開くEGR動作を前記早期暖機制御の実行中に行う場合において、前記本体を通過した冷媒の温度が判定温度を超えた場合に、前記第1ウォーターポンプを操作して前記第1冷媒回路を流れる冷媒の流量を増量するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016092518A JP2017201139A (ja) | 2016-05-02 | 2016-05-02 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016092518A JP2017201139A (ja) | 2016-05-02 | 2016-05-02 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017201139A true JP2017201139A (ja) | 2017-11-09 |
Family
ID=60264980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016092518A Pending JP2017201139A (ja) | 2016-05-02 | 2016-05-02 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017201139A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112901378A (zh) * | 2019-12-03 | 2021-06-04 | 现代自动车株式会社 | Egr有效流量诊断方法 |
-
2016
- 2016-05-02 JP JP2016092518A patent/JP2017201139A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112901378A (zh) * | 2019-12-03 | 2021-06-04 | 现代自动车株式会社 | Egr有效流量诊断方法 |
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