JP2017200992A - 白色インク、印刷物、印刷方法及び印刷装置 - Google Patents

白色インク、印刷物、印刷方法及び印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、平滑度が低い被印刷物に対しても目的とする明度を発現させることができる白色インクを提供することを目的とする。【解決手段】中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含む白色インクであって、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さいことを特徴とする白色インク。中空樹脂粒子の樹脂SP値と、前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値との差は1(cal/cm3)0.5以上3(cal/cm3)0.5以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は白色インク、印刷物、印刷方法及び印刷装置に関する。
インクジェット用白色インクとしては色材として二酸化チタンを用いる方式が一般的である。また、色材として内層が中空の、中空樹脂粒子を用いる白色インクも知られている。
中空樹脂粒子は内層と外殻樹脂との屈折率の差を利用して白色性を発現している。
特許文献1には、成分として中空樹脂粒子とポリウレタン樹脂とを含み、該ポリウレタン樹脂のガラス転移温度を20℃以下とした、耐擦性に優れた白色画像を得ることができるインクジェット用水性白色インクについて記載がある。
特許文献2には、顔料として酸化チタンや中空樹脂粒子を用い、この顔料をアクリルシリコーン系樹脂等の水不溶性樹脂で被覆したカプセル顔料とした白色インクについての記載がある。
本発明は、平滑度が低い被印刷物に対しても、目的とする明度を発現させる白色インクを提供することを目的とする。
本発明者は、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含む白色インクにおいて、中空樹脂粒子の樹脂SP値よりもアクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値を小さくすることで、平滑度が低い被印刷物に対しても目的とする明度を発現させることができることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記(1)に記載する通りの白色インクに係るものである。
(1)中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含む白色インクであって、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さいことを特徴とする白色インク。
本発明の白色インクは、平滑度が低い被印刷物に対しても目的とする明度を発現させることができる。
本発明の白色インクを用いる印刷装置の一例の側面説明図である。 図1におけるメインタンクの斜視図である。
本発明は下記の(1)の白色インクに係るものであるが、次の(2)〜(10)も実施の形態として含む。
(1)中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含む白色インクであって、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さいことを特徴とする白色インク。
(2)前記中空樹脂粒子の樹脂SP値と、前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値との差が1(cal/cm0.5以上3(cal/cm0.5以下であることを特徴とする上記(1)に記載の白色インク。
(3)前記アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度が30℃以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の白色インク。
(4)前記中空樹脂粒子の樹脂SP値が9(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の白色インク。
(5)前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が8(cal/cm0.5以上10(cal/cm0.5以下であることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の白色インク。
(6)前記中空樹脂粒子がスチレンとアクリルとの共重合体、メチルメタクリレート樹脂又はフェノール樹脂のいずれかを含有する中空樹脂粒子であることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の白色インク。
(7)被印刷物に対するインク付着量が2.1mg/cm時の明度が下記式のL*以上の値であることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の白色インク。
L*=0.2×被印刷物の平滑度+50
但し、平滑度[sec]は王研式平滑度試験機にて測定した値である。
(8)王研式平滑度試験機によって測定した平滑度が120sec以下の被印刷物、及び白色印刷層を有する印刷物において、該白色印刷層は、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂を有し、かつ前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色印刷層であり、該白色印刷層における該中空樹脂粒子の浸透深さが1μm以上25μm以下であることを特徴とする印刷物。
(9)被印刷物に、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含み、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色インクを付与する工程を有する印刷方法。
(10)前記被印刷物が、王研式平滑度試験機によって測定した平滑度が120sec以下の被印刷物である上記(9)に記載の印刷方法。
(11)インクを吐出させるインク吐出ヘッドと白色インクを有する印刷装置において、該白色インクは、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含み、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色インクである印刷装置。
本発明の白色インクは、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂、水を含んでいる。
本発明の特徴は、白色インク中に含有する中空樹脂粒子の樹脂SP値よりもアクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さいことである。中空樹脂粒子の樹脂SP値よりもアクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さいことで、SP値が小さいアクリルシリコーン樹脂が樹脂SP値の大きい中空樹脂粒子よりも優先的に被印刷物に浸透する。中空樹脂粒子はアクリルシリコーン樹脂との樹脂SP値の差による反発、及びアクリルシリコーン樹脂中のシリコーンによる反発を受ける。これによって、中空樹脂粒子は被印刷物への浸透が抑制され目的とする明度が発現される。
なお、本発明における被印刷物に対するインク付着量が2.1mg/cmの時の明度は以下の式で表されるL*の値以上である。
L*=0.2×被印刷物の平滑度+50
但し、平滑度は王研式平滑度試験機にて測定した値を使用し、単位は[sec]である。
本発明における中空樹脂粒子の樹脂SP値と、アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値の差は、0.9(cal/cm0.5以上3.1(cal/cm0.5以下とすることができる。
SP値の差は1(cal/cm0.5以上3(cal/cm0.5以下であることが好ましく、1(cal/cm0.5以上2(cal/cm0.5以下がより好ましい。樹脂SP値の差を1(cal/cm0.5以上とすることで被印刷物上において両者を反発させることができる。一方、樹脂SP値の差を3(cal/cm0.5以下とすることで白色インク中への樹脂の溶解性を確保することができる。なお、白色インク中には複数のアクリルシリコーン樹脂を添加しても良い。その際は添加量が多いアクリルシリコーン樹脂のSP値を使用して上記範囲内であるか否かを判断する。
なお、本発明におけるSP値の単位は(cal/cm0.5であるが、以下の記載ではSP値の単位についての記載を省略する。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、中空樹脂粒子、樹脂、添加剤等について説明する。
また、上記インクには更にワックスを含有することが好ましい。
<有機溶剤>
本発明に使用するインク中の有機溶剤と水との混合溶液の溶解度パラメーター(以下、SP値と記載)は、17.0以上20.2以下であることが好ましい。また、インク中において最も多く添加している有機溶剤のSP値が、11.0以上17.4以下のものを使用することが好ましい。有機溶剤と水との混合溶液のSP値が17.0以上もしくは最も多く添加している有機溶剤のSP値が11.0以上であることで、有機溶剤による中空樹脂粒子の樹脂の溶解を抑制することができる。一方、有機溶剤と水との混合溶液のSP値が20.2以下もしくは最も多く添加している有機溶剤のSP値が17.4以下であることで、乾燥不良による定着性悪化を抑制することができる。
なお、インク中に含有する有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値は下記式より算出した。
インク中の有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値(cal/cm0.5
=[有機溶剤AのSP値×有機溶剤Aの体積分率]+[有機溶剤BのSP値×有機溶剤Bの体積分率]+・・・+[水のSP値×水の体積分率]
また、本発明における有機溶剤は、機能上、浸透剤や抑泡剤などとして分類されるものも含むとするが、本発明ではインク全体に対して3質量%以上含有されているもののみ上記混合SP値の計算で考慮する。
有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物等が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
更にハンセンの溶解度パラメータにおける水素結合項が3(cal/cm0.5以上6.8(cal/cm0.5以下であり、かつ沸点が150℃以上300℃以下である有機溶剤を用いると、定着性が良好となりより好ましい。
なお、水素結合項はKrevelenの提案した有機分子を原子団として取扱った原子団総和法を利用して求めることができる(Krevelen,Properties of Polymer 2nd Edition,New York,154(1976)参照)。
上記条件を満たす有機溶剤としては、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、オキセタン化合物が特に好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
<中空樹脂粒子>
本発明に使用する中空樹脂粒子は、内層が中空、外殻を樹脂で形成した中空樹脂粒子であり
その個々の中空樹脂粒子は、外径が約0.1〜1μm、内径が約0.05〜0.8μmであることが好ましい。内層が中空であるため、インクとしての比重は1前後であり、二酸化チタンのように経時で沈降することはない。経時での沈降を回避するということから、中空樹脂粒子の外殻樹脂の厚さは中空樹脂粒子全体の大きさに対して10%以上20%以下の厚さとすることが好ましい。
中空樹脂粒子の樹脂SP値は9以上11以下が好ましく、9以上10以下がより好ましい。中空樹脂粒子の樹脂SP値を9以上とすることで水に対する分散性を維持することができ、樹脂SP値を11以下とすることで本発明で使用する有機溶剤によって樹脂成分が溶解することを防止できる。
中空樹脂粒子の樹脂SP値は濁点滴定法にて求めた。この方法ではまず樹脂サンプルを熱で乾燥させた後、アセトンに溶解させた高分子溶液を作成する。この高分子溶液に貧溶媒であるn−ヘキサン及び水を滴下し、濁りが生じるまでに要した貧溶媒の量を測定し、以下の式(1)からSP値を算出する(K.W.Suh,J.M.Corbett: J.Apply polym.Sci.,12[10].p.2359−2370(1968)参照)。
δ=(V 1/2・δ+V 1/2・δ)/(V 1/2+V 1/2) ・・・(1)
但し、
δ : 樹脂のSP値[(cal/cm1/2
δ : 脱イオン水のSP値[(cal/cm1/2
δ : n−ヘキサンのSP値[(cal/cm1/2
: 脱イオン水の容積分率
: n−ヘキサンの容積分率
濁点滴定は以下のようにして行う。
乾燥させた樹脂組成物(固形分)0.5gをアセトン10mlに溶解した中に、n−ヘキサンを加えていき、濁点での滴定量H(ml)を読み、同様にアセトン溶液中、脱イオン水を加えて行き、濁点での滴定量D(ml)を読んで、これらを下記式に適用し、V、V、δ、δを算出する。
なお、各溶剤のSP値はアセトン:9.75、n−ヘキサン:7.24、脱イオン水:23.43である。
=H/(10+H)
=D/(10+D)
δ=9.75×10/(10+H)+7.24×H/(10+H)
δ=9.75×10/(10+D)+23.43×D/(10+D)
中空樹脂粒子としては、内層の空気層との屈折率の観点から、スチレン−アクリル共重合樹脂またはメチルメタクリレート樹脂、フェノール樹脂を用いることが好ましい。その他にも、熱による乾燥性を考慮して熱可塑性樹脂に変更するなどしても構わない。
インク中の中空樹脂粒子の含有量は、明度の向上の観点から5質量%以上12.5質量%以下が好ましく、より好ましくは8.5質量%以上10質量%以下である。
上記中空樹脂粒子の調製方法は、特に制限されるものではなく公知の方法を適用することができる。中空樹脂粒子の調製方法として、例えば、ビニルモノマー、界面活性剤、重合開始剤、及び水系分散媒を窒素雰囲気下で加熱しながら攪拌することにより中空樹脂粒子エマルションを形成する、いわゆる乳化重合法を適用することができる。
ビニルモノマーとしては、非イオン性モノエチレン不飽和モノマーが挙げられ、例えば、スチレン、ビニルトルエン、エチレン、ビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、ビニルモノマーとして、二官能性ビニルモノマーを用いることもできる。二官能性ビニルモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,5−ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。上記単官能性ビニルモノマーと上記二官能性ビニルモノマーとを共重合させて高度に架橋することにより、光散乱特性だけでなく、耐熱性、耐溶剤性、溶剤分散性などの特性を備えた中空樹脂粒子を得ることができる。
界面活性剤としては、水中でミセルなどの分子集合体を形成するものであれば良く、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
重合開始剤としては、水に可能な公知の化合物を用いることができ、例えば、過酸化水素、過硫酸カリウムなどが挙げられる。
水系分散媒としては、例えば、水、親水性有機溶剤を含有する水などが挙げられる。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、アクリルシリコーン樹脂を用いる。樹脂を水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値は、7.9以上10.1以下とすることができる。
SP値は8以上10以下が好ましく、8以上9以下がより好ましい。アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値を8以上とすることで水に対する分散性を維持することができ、樹脂SP値を10以下とすることで中空樹脂粒子よりも優先的に被印刷物へ浸透させることができる。なお、樹脂SP値は樹脂中の官能基の量によって制御することができ、アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値は中空樹脂粒子と同様に濁点滴定法にて求めた。
アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度は30℃以上60℃以下が好ましく、30℃以上50℃以下がより好ましい。アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度を30℃以上とすることで室温環境下において樹脂が比較的球状を保つため被印刷物への浸透が阻害されにくくなり、ガラス転移温度を60℃以下とすることで乾燥工程を入れても樹脂が比較的球状を保つため同様に浸透が阻害されにくくなる。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、50nm以上200nm以下が好ましく、50nm以上150nm以下がより好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上800nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<ワックス>
本発明で使用されるインクには画像部に滑り性を付与するためにワックスを添加していることが好ましい。
前記ワックスの中でも、特にインクを画像形成部に付与した際の成膜性、滑り性などの観点からポリエチレン系ワックスもしくはカルナバワックスが好ましい。
前記ワックスの融点は80℃以上140℃以下が好ましく、100℃以上140℃以下がより好ましい。融点を80℃以上とすることで、室温環境下でもワックスが過剰に溶融または凝固することが少なくなり、インクの保存安定性を維持することが可能となる。一方、融点を140℃以下とすることで、室温環境下でもワックスが十分に溶融し、インクに滑り性を付与することが可能となる。
前記ワックスの体積平均粒子径は0.01μm以上であることが好ましく、0.01μm以上0.1μm以下がより好ましい。粒子径を0.01μm以上とすることで、インク表面にワックス粒子が配向しやすくなり、インクに滑り性を付与することが可能となる。
前記ポリエチレン系ワックスとしては、例えば、市販品として東邦化学工業社製のハイテックシリーズ、BYK社製のAQUACERシリーズなどが挙げられる。
前記カルナバワックスとしては、例えば、市販品として中京油脂社製のセロゾール524、トラソルCNなどが挙げられる。
前記ワックスの含有量は1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2017200992
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2017200992
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
一般式(F−2)
n2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はC2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−C2m+1でmは4〜6の整数、又はC2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<後処理液>
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布しても良いし、インク像が形成された領域のみに塗布しても良い。
<記録媒体>
記録に用いる記録媒体としては、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、汎用印刷紙等が挙げられるが、本発明においては特に王研式平滑度試験機(旭精工社製)にて平滑度が120sec以下の被印刷物に対して大きな効果が得られる。
<印刷物>
本発明の印刷物は、被印刷物上に、白色印刷層をしてなる。被印刷物としては、王研式平滑度試験機によって測定した平滑度が120sec以下の被印刷物を用いることが好ましく、該白色印刷層は、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂を有し、かつ前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色印刷層であり、該被印刷物に対する該中空樹脂粒子の浸透深さが1μm以上25μm以下である印刷物である。
中空樹脂粒子の浸透深さは、高度な明度が得られ、かつ、中空樹脂粒子が被印刷物に定着し、印刷層から剥離することを抑制するという点から、被印刷物に対する該中空樹脂粒子の浸透深さが1μm以上25μm以下であることが好ましい。
本発明のインク印刷物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して印刷物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本願明細書中の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。また、本願明細書中の用語における記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。加熱温度は70℃以上150℃以下が好ましく、70℃以上100℃以下がより好ましい。また、加熱時間は5秒以上60秒以下が好ましく、5秒以上30秒以下がより好ましい。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
本発明の白色インクは、前述のブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の何れかのインクに加えて5色からなるメインタンク410(410k、410c、410m、410y、410w)とするか、これらの何れかの色の代わりに白色インクを用いることで、記録することができるが、これに限定されるものではない。メインタンク410(410w)単色で用いることも可能である。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
特に指定が無い「%」は、「質量%」を表す。
<中空樹脂粒子の調製>
攪拌機、温度計、冷却器、滴下ロートを備えた四つ口セパラブルフラスコに、イオン交換水(726g)、メチルメタクリレート(5g)、メタクリル酸(0.1g)を仕込み攪拌しながら加温した。そして、セパラブルフラスコ内の内温が70℃になったところで、10%過硫酸アンモニウム溶液(1g)を添加し、20分間80℃で加温した。一方、メチルメタクリレート(141g)、メタクリル酸(94.9g)、並びにアニオン性乳化剤として、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(5g:第一工業製薬社製 ネオゲン SF−20)、イオン交換水(120g)をホモディスパーで乳化させ、プレエマルションとした後、滴下ロートに投入した。
次に、セパラブルフラスコ内の内温を80℃に維持しながら、上記で得たプレエマルションを3時間かけて均一に滴下し、これと同時に10%過硫酸アンモニウム溶液(10g)を3時間かけて均一に滴下した。滴下終了後、80℃で3時間熟成し、冷却後120メッシュのフィルターで濾過し、種粒子エマルションを得た。
セパラブルフラスコに、イオン交換水(188.2g)を仕込み、上記で得た種粒子エマルション(66g)を添加し、攪拌しながら80℃に加温した。一方、プチルアクリレート(2.4g)、ブチルメタクリレート(1.1g)、メチルメタクリレート(19.5g)、メタクリル酸(0.7g)、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1g:第一工業製薬社製 ネオゲン SF−20)、イオン交換水(55.3g)をホモディスパーで乳化させ、プレエマルション1とした後、滴下ロートに投入した。そして、セパラブルフラスコ内の内温を80℃に維持しながら、上記で得たプレエマルション1を30分かけて均一に滴下し、これと同時に10%過硫酸ナトリウム溶液(1.2g)を30分かけて均一に滴下した。
スチレン(128.3g)、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.6g:第一工業製薬社製 ネオゲン SF−20)、イオン交換水(51.8g)をホモディスパーで乳化させ、プレエマルション2とした後、滴下ロートに投入した。そして、セパラブルフラスコ内の内温を80℃に維持しながら、プレエマルション1の滴下が終了してから1時間後に、上記で得たプレエマルション2を60分かけて均一に滴下し、これと同時に10%過硫酸ナトリウム溶液(3.5g)を60分かけて均一に滴下した。プレエマルション2の滴下終了後、80℃で1時間熟成した。冷却後、120メッシュのフィルターで濾過し、スチレン−アクリルエマルション(中空樹脂粒子A)を得た。
なお、上記のスチレンをメチルメタクリレートに置き換えること以外は、中空樹脂粒子Aと同様にして、中空樹脂粒子Bを得た。また、上記のスチレンをフェノール樹脂(ハリマ化成社製 ハリフェノール 512)に置き換えること以外は、中空樹脂粒子Aと同様にして、中空樹脂粒子Cを得た。
また、中空樹脂粒子Zとして、ダウケミカル社製 ROPAQUE ULTRA E(スチレン−アクリル共重合体、SP値=8.0)を用いた。
<中空樹脂粒子の樹脂SP値>
上記で得た中空樹脂粒子サンプルを23℃、湿度10%の恒温槽で24時間乾燥させた後、アセトン10mlに溶解させた高分子溶液を作成した。この高分子溶液にn−ヘキサン及び水でそれぞれ滴定を行い、濁りが生じるまでに要した量を算出して樹脂SP値を求めた。
まず、実施例及び比較例のインクを調製するために用いたインクの成分を下記表1に示す。
Figure 2017200992
<インクの調製>
[実施例1〜10、比較例1〜6]
下記表2に示す有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、抗菌剤、水を1時間攪拌して均一に混合した。次に、樹脂、ワックスを加えて更に1時間攪拌して均一に混合した。
その後、中空樹脂粒子を加えて更に1時間攪拌して均一に混合した。この混合物を平均孔径5μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子やゴミを除去して実施例1〜10、比較例1〜6のインクを得た。
<印字方法>
まず表2に示すインクを液体吐出用装置(リコー社製 IPSiO GXe5500)により被記録物(竹尾社製 TANT N−1:平滑度=3sec、竹尾社製 プライクブラック:平滑度=117sec、)へ2.1mg/cmの付着量で吐出させた後90℃で60秒乾燥させた。なお、インクを複数回印字する際には、印刷・乾燥の工程を繰り返し行う。
なお、印刷チャートはドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像を使用した。これを印刷サンプルとする。
ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像の印刷サンプルを以下の方法によって諸特性を評価した。
(中空粒子の浸透深さ)
ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像の印刷サンプルの断面をカッターで切断し、その断面をSEM(日本電子社製 JSL−6510A)で観察し、色材(中空粒子)の浸透深さを測定した。
(印刷サンプルの明度)
ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像の印刷サンプルを、分光測色計(X−Rite社製 939)で測定した。
実施例及び比較例の白色インクの評価結果を表2及び表3に示す。表2、表3の処方部分に示した数値は、各成分の混合率〔質量%〕を表す。
Figure 2017200992
Figure 2017200992
平滑度が低い被印刷物に対する白色インクの印刷は、インク中の色材成分が被印刷物中に浸透するため目的とする明度を発現させることは困難であった。特に色材の粒子径が中空樹脂粒子に対して小さい二酸化チタンを用いた場合に、その傾向が顕著であった。一方、中空樹脂粒子を使用することで二酸化チタンよりは目的とする明度には近づくものの、十分な明度を確保するには至っていない状況であった。
本発明によって、平滑度が低い被印刷物に対しても、目的とする明度を発現させる白色インクを提供することが可能となった。
400 画像形成装置
401 外装
401c カバー
404 カートリッジホルダ
410、410k、410c、410m、410y メインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特許5459460号公報 特開2014−172248号公報

Claims (11)

  1. 中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含む白色インクであって、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さいことを特徴とする白色インク。
  2. 前記中空樹脂粒子の樹脂SP値と、前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値との差が1(cal/cm0.5以上3(cal/cm0.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の白色インク。
  3. 前記アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度が30℃以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の白色インク。
  4. 前記中空樹脂粒子の樹脂SP値が9(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の白色インク。
  5. 前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が8(cal/cm0.5以上10(cal/cm0.5以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の白色インク。
  6. 前記中空樹脂粒子がスチレンとアクリルとの共重合体、メチルメタクリレート樹脂又はフェノール樹脂のいずれかを含有する中空樹脂粒子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の白色インク。
  7. 被印刷物に対するインク付着量が2.1mg/cm時の明度が下記式のL*以上の値であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の白色インク。
    L*=0.2×被印刷物の平滑度+50
    但し、平滑度[sec]は王研式平滑度試験機にて測定した値である。
  8. 王研式平滑度試験機によって測定した平滑度が120sec以下の被印刷物、及び白色印刷層を有する印刷物において、該白色印刷層は、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂を有し、かつ前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色印刷層であり、該被印刷物に対する該中空樹脂粒子の浸透深さが1μm以上25μm以下であることを特徴とする印刷物。
  9. 被印刷物に、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含み、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色インクを付与する工程を有する印刷方法。
  10. 前記被印刷物が、王研式平滑度試験機によって測定した平滑度が120sec以下の被印刷物である請求項9に記載の印刷方法。
  11. インクを吐出させるインク吐出ヘッドと白色インクを有する印刷装置において、該白色インクは、中空樹脂粒子、有機溶剤、アクリルシリコーン樹脂及び水を含み、前記中空樹脂粒子の樹脂SP値よりも前記アクリルシリコーン樹脂の樹脂SP値が小さい白色インクである印刷装置。
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