JP2017199808A - 接続構造およびこれを用いた大電力フィルム状回路 - Google Patents

接続構造およびこれを用いた大電力フィルム状回路 Download PDF

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Abstract

【課題】板金端子とフィルム状回路との界面における過度の発熱を防止しつつ、柔軟性の失われる範囲を小さくすることができる、フィルム状回路と接続対象導体の接続構造を提供する。
【解決手段】導電パターン42および電極パッド44を導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路40と、シート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材30と、導電プレート50と、接続対象導体が接続される基部64を有する裸圧着端子(対象導体接続具)60と、圧着手段11とを備える。フィルム状回路40は、電極パッド44の部分に形成された開口43を有し、この開口43を介して導電プレート50が可撓性シート部材30の導電面33に面接続された接続体に対して、導電プレート50の背面から裸圧着端子60の接触端子部63が重ねられ、これらの部品が相互に圧着具11(圧着手段)により圧着される。
【選択図】図2

Description

本発明は、フィルム状回路に電線(コード)等の接続対象導体を接続する接続構造およびこれを用いた大電力フィルム状回路に関する。
従来、絶縁性フィルム上に導電インクを用いて導電パターンを印刷したフィルム状回路が知られている。一般に、導電インクを用いて印刷された導電パターンは膜厚が薄く、シート抵抗率が高くなる。このため、導電パターンの抵抗値を低下させるために幅の広いパターンを使用する必要がある。
このような導電性インクを用いたフィルム状回路と電線(コード)を接続する際、フィルム状回路の導電パターンに比較的広い面積の電極パッドを設けておき、この電極パッドに対して、板金端子としての金属板を面接続させ、この金属板に対して、電線を接続した丸型被覆端子を圧着接続することが行われている。この構成により、電線から丸型被覆端子を経由して金属板に電流が流れ、金属板と導電パターンが広い面積で接触することで、導電パターンと金属板の界面に局所的な過電流を防ぎつつ、フィルム状回路へ送電を行うことが可能となる。
上記の従来技術では、柔軟性は低いがシート抵抗率が低い金属板と、柔軟性は高いがシート抵抗率が高い印刷された導電パターンとを直接接続していたので、過度の発熱を低減するため両者の界面の接触面積を増やす必要性があり、結果的に金属板(板金端子)を大きくせざるを得なかった。その結果、大きな板金端子の領域でフィルム状回路の柔軟性が失われるという問題があった。
本出願人は、フィルム状回路として、絶縁性のフィルム上に、導電性インクを用いて、電熱線および電極パッドを導電パターンとして形成することにより、製作が容易でかつ安価な面状発熱体(薄膜ヒーター)を開発している。この面状発熱体は、その特性として、柔軟性(フレキシブル性)があり、印刷される導電パターンの幅および長さで抵抗値を変更できる利点を有する。
特に、図1に示したような面状発熱体について、本出願人は、絶縁性基材上で、隣接した1対の電極パッド85の間に複数本の電熱線87を電気的に並列接続の関係で配置する構成を採用している。その際、絶縁性基材上の要発熱領域を、入れ子状に配置された複数の分割エリアにおいて配置された各電熱線の両端が両電極パッド85に接続されるようにしている。電線81,82は圧着金具86で板金端子83とともにフィルム状回路の電極パッド部85に接続されている。このような大電力フィルム状回路において高電流を流した場合に板金端子83とフィルム状回路との界面における過度の発熱を防止するために、各電熱線の横幅(蛇行幅)の総和に対して、なるべく板金端子83の横幅(長手方向)を大きくすることが望ましいが、長尺にするほど柔軟性が失われる範囲が拡大してしまう。
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、板金端子とフィルム状回路との界面における過度の発熱を防止しつつ、柔軟性の失われる範囲を小さくすることができる、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造およびこれを用いた大電力フィルム状回路を提供することにある。
本発明の接続構造の第1の態様は、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造であって、導電パターンおよび電極パッドを導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路と、前記フィルム状回路よりシート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材と、導電プレートと、接続対象導体が接続される基部および接触端子部を有する対象導体接続具と、圧着手段とを備え、前記フィルム状回路は、前記電極パッドの部分に形成された開口を有し、前記フィルム状回路の開口を介して前記導電プレートが前記可撓性シート部材の導電面に面接続された接続体に対して、前記導電プレートの背面から前記対象導体接続具の接触端子部が重ねられ、前記可撓性シート部材、前記フィルム状回路、前記導電プレートおよび前記対象導体接続具が相互に前記圧着手段により圧着されたことを特徴とするものである。
この第1の態様では、フィルム状回路の導電パッドに対して従来のように板金端子が直接面接続されるのではなく、シート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材および導電プレートを介して、対象導体接続具が接続される。これにより、従来技術のような柔軟性の低い長尺の板金端子を用いることによる広範囲の柔軟性の欠如が防止されるとともに、局所的な過度の発熱が防止される。
本発明の接続構造の第2の態様は、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造であって、導電パターンおよび電極パッドを導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路と、前記フィルム状回路よりシート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材と、接続対象導体が接続される基部および接触端子部を有する対象導体接続具と、圧着手段とを備え、前記フィルム状回路は、前記電極パッドの部分に形成された開口を有し、前記フィルム状回路の開口を介して前記対象導体接続具の接触端子部が前記可撓性シート部材の導電面に面接続され、前記フィルム状回路、前記可撓性シート部材、前記対象導体接続具が相互に前記圧着手段により圧着されたことを特徴とするものである。
この第2の態様では、フィルム状回路の導電パッドに対して従来のように板金端子が直接面接続されるのではなく、シート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材を介して、対象導体接続具が接続される。これにより、従来技術のような柔軟性の低い長尺の板金端子を用いることによる広範囲の柔軟性の欠如が防止されるとともに、局所的な過度の発熱が防止される。
本発明の接続構造の第3の態様は、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造であって、導電パターンおよび電極パッドを導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路と、前記フィルム状回路よりシート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材と、導電プレートと、軸部を有する本体部と前記軸部が係合する受部とからなる圧着具を含む圧着手段とを備え、前記フィルム状回路は、前記電極パッドの部分に形成された開口を有し、前記フィルム状回路の開口を介して前記導電プレートが前記可撓性シート部材の導電面に面接続されたものに、前記圧着具の軸部が縦挿され、前記軸部に前記接続対象導体が巻きつけられた状態で、前記圧着手段により前記可撓性シート部材、前記フィルム状回路、前記導電プレートおよび前記接続対象導体が相互に圧着されたことを特徴とするものである。
この第3の態様では、フィルム状回路の導電パッドに対して従来のように板金端子が直接面接続されるのではなく、シート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材および導電プレートを介して、接続対象導体が接続される。これにより、従来技術のような柔軟性の低い長尺の板金端子を用いることによる広範囲の柔軟性の欠如が防止されるとともに、局所的な過度の発熱が防止される。
本発明の接続構造の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記圧着手段は、ハトメまたはカシメまたはボルト・ナットのいずれかを含む圧着具で構成されたものである。このような圧着手段により、堅固かつ確実な圧着が行われる。
本発明の接続構造の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記圧着具の外部へ露出した部分を被覆するシーリング樹脂をさらに有するようにしたものである。これにより、圧着具が導電性である場合にその保護および絶縁(感電防止)が図れる。
本発明の接続構造の第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記フィルム状回路に対して、前記可撓性シート部材の存在する面全体を被覆するラミネートフィルムをさらに備えたものである。これにより、フィルム回路の外部からの絶縁、防水、導電パターンの物理的保護が図れる。
本発明による大電力フィルム状回路は、上記第1から第7の態様による接続構造を用いたものである。
本発明によれば、従来技術における板金端子とフィルム状回路との界面における過度の発熱を防止しつつ、柔軟性の失われる範囲を小さくすることができる、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造およびこれを用いた大電力フィルム状回路を提供することができる。
本発明の課題を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態による、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造の概略構成を説明するための分解側面図である。 本発明の実施形態における完成形の接続構造の側面断面図である。 本発明の実施形態の接続構造の応用例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造の概略構成を説明するための分解側面図である。 本発明の第2の実施形態における完成形の接続構造の側面断面図を示す図である。 本発明の第3の実施形態による、フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造の概略構成を説明するための分解側面図である。 本発明の第3の実施形態における完成形の接続構造の側面断面図を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図2に、第1の実施形態による、フィルム状回路40に接続対象導体を接続する接続構造の概略構成を説明するための分解側面図を示す。本実施形態では接続対象導体として電線65を例とするが、電線に限るものではない。
フィルム状回路40は、導電パターン42および電極パッド44を導電性インクで表面上に形成したものである。この例では、可撓性を有する絶縁性フィルム(絶縁性基材)41の一面に、導電インクのパターンを印刷した印刷フィルムである。フィルム状回路40には、導電パターンの一部として、接続対象導体と接続される位置に電極パッド44が形成されている。
電極パッド44は、外部の電源等につながる電線65の端部が接続される比較的広い面積の導電領域である。この電極パッド44の部分(その内部または隣接箇所)に開口43が形成される。開口43の形状は典型的には円形であるが、その形状は円形に限るものではない。また、開口43は必ずしもその周縁が閉鎖状態にある必要はなく、開放状態であってもよい。
フィルム状回路40の電極パッド44に対向して、フィルム状回路40の導電パターンよりシート抵抗率が低い導電面(すなわち導体層33)を有する可撓性シート部材30が対向配置される。この例では、可撓性の絶縁体層(例えばPET、ポリイミド等の樹脂フィルム)31の一面に可撓性の導体層(例えば金属箔)33が形成された二重構造フィルムを用いている。この導体層33は、フィルム状回路40の導電パターン42(電極パッド44)よりシート抵抗率が低い「導電面」を構成する。導体層33は、典型的には銅、アルミ等の金属箔で構成される。その製造には、電気的な膜生成、圧延等が利用できる。この可撓性シート部材30は、その導電面である導体層33がフィルム状回路40の電極パッド44に面接続(面において導電接続)されるように、フィルム状回路40に重ね合わされる。好ましくは、電極パッド44と可撓性シート部材30の導体層33は導電性接着剤または導電性両面テープで電気的および機械的に接続される。
可撓性シート部材30のほぼ中央には、後述する圧着具の軸部が貫通する透孔32が設けられている。
フィルム状回路40に対して上記のように可撓性シート部材30を重ね合わせた状態で、導電パターン42の面側に、絶縁性フィルム41とほぼ同形状・同サイズのラミネートフィルム20が被着される。ラミネートフィルム20はフィルム状回路40の保護および外部に対する電気的絶縁のための可撓性の絶縁性シートで構成され、通常透明または半透明である。この被着の方法は、特に問わないが、例えば接着剤、または熱圧着により行うことができる。ラミネートフィルム20には、圧着具11の軸部が貫通する透孔22が設けられる。透孔22は前もって形成してもよいし、圧着具11の軸部による穿孔によって事後的に形成してもよい。
フィルム状回路40の背面(図の下側)には、その開口43を通過可能なサイズの導電プレート50が配置される。この導電プレート50は典型的には金属板で構成され、そのほぼ中央には、圧着具11の軸部が貫通する透孔52が設けられている。金属板の材質は導電性の高いものであれば、特にその種類は問わないが、典型的には、銅、アルミ、リン青銅、等である。但し、導電プレート50の材質は、金属に限らず、シート抵抗率の低い(高導電性の)材料であれば金属に限るものではない。最終形として、導電プレート50は、その一面全体が、フィルム状回路40の開口43を介して、可撓性シート部材30の導体層33に面接続される。「面接続」は単に接触するだけでもよいし、導電性接着剤や導電性両面テープを介在した接続であってもよい。
導電プレート50の背面(図の下側)に対象導体接続具としての裸圧着端子60が配置される。この裸圧着端子60は、丸型または先開形の接触端子部63と接続対象導体としての電線65が圧着接続される基部64とを有する導電性の対象導体接続具である。この図では開口62を有する丸型の裸圧着端子を示している。この接触端子部63が導電プレート50と面接触する。
これらのすべての部品を重ね合わせた状態で、圧着手段としての圧着具11により上下方向から圧力を掛けて全体を圧着結合させる。すなわち、フィルム状回路40の開口43に合わせて可撓性シート部材30の導電面(導体層33)を対向させるとともに、フィルム状回路40の開口43を介して導電プレート50が可撓性シート部材30の導電面に面接続された接続体に対して、導電プレート50の背面から裸圧着端子60の接触端子部63が重ねられ、可撓性シート部材30、フィルム状回路40、導電プレート50および裸圧着端子60が相互に圧着手段により圧着される。これにより、フィルム状回路40と電線65の堅固かつ確実な電気的・機械的な接続が実現する。
圧着具11は、重ね合わせた複数の部品を互いに押圧して結合するための圧着手段の一種であり、典型的にはハトメ、カシメ、ボルト・ナット等の圧着金具である。圧着具11は、図示の例では、本体部11aと受部(座金等)11bとからなる両面ハトメである。本体部11aはその軸方向に中空であってもよい。
この圧着後に、圧着具11の本体部11aと受部11bの外部露出部分全体をシーリング樹脂70で被覆する。これは、圧着具11が導電性である場合に、その保護および絶縁(感電防止)のためである。圧着具11が絶縁性の材料で形成されている場合にはシーリング樹脂70は不要である。ただし、防水の目的のためには、圧着具11が絶縁性の材料で形成されている場合にもシーリング樹脂70を設けることが好ましい。
図3に、第1の実施形態における完成形の接続構造の側面断面図を示す。
なお、図2および図3において、図示の都合上、各部品の厚さは誇張して示してあり、必ずしも実際を反映させたものではない。導電プレートおよびフィルム状回路の厚さは1mm以下を想定しており、好適には、導電プレートの厚さは0.2mm程度、フィルム状回路40の厚さは0.1mmないし0.125mm程度である。
電線65を通過する電流は、電線65と接続された裸圧着端子60、導電プレート50、可撓性シート部材30の導体層33、フィルム状回路40の導電パターン42、の順に流れる(またはこの逆向きに流れる)。
なお、電線65の他端が何に接続されるかは問わないが、例えば、外部の電源、コントローラ、コネクタ等(いずれも図示せず)へ接続されうる。
このような第1の実施形態によれば、シート抵抗率が低い(すなわち電気伝導率が高い)が柔軟性が低い導電プレート50は、柔軟性が低くても比較的小さい面積で、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面(導電層33)に面接続され、かつ、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面が比較的広い面積で電極パッド44に面接続される。したがって、電極パッド44のシート抵抗率が比較的高くても、従来の接続構造のような界面での過度の発熱を抑えつつ、かつ比較的狭い面積の導電プレート50の使用で足りることから柔軟性を失う領域を最小限に抑えることができる接続構造が実現される。
(応用例)
図4に、実施形態の接続構造の応用例を示す。図4(a)(b)(c)は、本実施形態の接続構造を利用した大電力フィルム状回路の一例としての面状発熱体(薄膜ヒーター)の平面図、背面図、および一部の部品(電線65、裸圧着端子60、導電プレート50)を省略した背面図である。図1で説明したと同等の面状発熱体の具体例を示している。この面状発熱体は、絶縁性フィルム(絶縁性基材)79上で、第1の電極パッド71および第2の電極パッド73(いずれも電極パッド44に対応)の間に複数本の電熱線72を電気的に並列接続の関係で配置する構成を採用している。
このように、電熱線を細い並列パスで実現するとともに、各電熱線の長さを均一化することにより、発熱分布を均一に保ちつつ電熱線全体のトータルの抵抗値を下げることが可能となる。また、1対の電極を隣接配置する場合にも、比較的簡単な構成で、要発熱領域の全体に亘ってほぼ均一な発熱分布を得ることができるようにするものである。
すなわち、1対の電極パッド71,73を隣接配置することに伴って、複数本の電熱線72は入れ子状の複数の分割エリア内に配置される。この入れ子の内側の電熱線ほどその蛇行幅(図では矩形波の振幅)が大きくなるようにすることで、各電熱線の長さを均一化することができる。
より具体的には、PETやポリイミドのような絶縁性フィルム79に電熱線72としての導電パターンを形成したものがフィルム状回路に相当する。その際、絶縁性基材79上の要発熱領域を、入れ子状に配置されたK個(Kは2以上の整数、この例ではK=10)のエリアに分割し、入れ子の外側の分割エリアは内側の分割エリアを取り囲むように設定され、各分割エリアにおいて配置された各電熱線の両端がそれぞれ第1および第2の電極パッド71,73に接続されるようにしている。
第1および第2の電極パッド71,73はそれぞれK本の電熱線72の配置幅に対応する長手方向のサイズを有する。図4では黒色の矩形領域で示してある。両電極パッド71,73の接続構造は同じなので、以下では電極パッド71について説明する。
フィルム状回路40の表面(電熱線および電極パッドのある面)に、可撓性シート部材30がその導体層33を電極パッド71に向けて面接続される。可撓性シート部材30の上からラミネートフィルム20が被着される。図4(a)に示した構成では最上層に位置するが、ラミネートフィルム20は透明の材質を想定しているので、図4(a)では見えない。可撓性シート部材30は図では灰色の矩形領域で示し、電極パッド71とほぼ同等のサイズを有するものとして示してある。図4(c)に表れるように、フィルム状回路の電極パッド71の端子位置には、導電プレート50のサイズより大きい開口43が設けられている。図4(c)では開口43から可撓性シート部材30の導電層33が見えている。組み立て時には、この開口43に対して、導電プレート50および(電線65を接続した)裸圧着端子60が位置合わせされ、ラミネートフィルム20から裸圧着端子60までの全部品が圧着具11(11a,11b)で圧着される。図4においてシーリング樹脂70は図示省略してある。
このような構成により、シート抵抗率が低い(すなわち電気伝導率が高い)が柔軟性が低い導電プレート50は、柔軟性が低くても比較的小さい面積で、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面(導電層33)に面接続され、かつ、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面が比較的広い面積で電極パッド71に面接続される。したがって、電極パッド71のシート抵抗率が比較的高くても、従来の接続構造のような界面での過度の発熱を抑えつつ、かつ比較的狭い面積の導電プレート50の使用で足りることから柔軟性を失う領域を最小限に抑えることができる接続構造が実現される。
また、このように絶縁性基材(絶縁性のフィルム)79上に、銀インクなどの導電性インクを用いて、電熱線および電極パッドを導電パターンとして印刷することにより、製作が容易でかつ安価な面状発熱体が提供される。この面状発熱体は、その特性として、フレキシブル性があり、印刷される導電パターンの幅および長さで抵抗値を変更できる利点を有する。このような面状発熱体は、産業用、業務用、家庭用に種々の用途に利用されることが期待される。
また、ヒーター以外の大電力フィルム状回路の用途例としては、太陽光発電パネルの送電用電線や従来の商用電源の電気コードの代替(壁裏に埋め込む等)が考えられる。
(第2の実施形態)
図5に、本発明の第2の実施形態による、フィルム状回路40に接続対象導体を接続する接続構造の概略構成を説明するための分解側面図を示す。本実施形態では接続対象導体として電線65を例とするが、電線に限るものではない。
第1の実施形態と同様の要素には同じ参照符号を付して、重複した説明は省略する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態の接続構造における導電プレート50を省略したことである。すなわち、高導電性の裸圧着端子60の例えば丸型の接触端子部63が直接、可撓性シート部材30の導体層33に面接触して十分な電気的接続ができれば、導電プレート50はなくてもよい。フィルム状回路40の開口43は必要に応じて拡大等、修正を行う。
図6に、本実施形態における完成形の接続構造の側面断面図を示す。この図から分るように、裸圧着端子60は開口43を介して可撓性シート部材30の導体層33に直接面接触した状態で圧着される。
電線65を通過する電流は、電線65と接続された裸圧着端子60、可撓性シート部材30の導体層33、フィルム状回路40の導電パターン42、の順に流れる(またはこの逆の向きに流れる)。
なお、図5および図6において、図示の都合上、各部品の厚さは誇張して示してあり、必ずしも実際を反映させたものではない。応用例については第1の実施形態と同様、図4に示した大電力フィルム状回路等に応用可能である。
このような第2の実施形態によれば、シート抵抗率が低い(すなわち電気伝導率が高い)が柔軟性が低い裸圧着端子60は、柔軟性が低くても比較的小さい面積で、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面(導電層33)に面接続され、かつ、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面が比較的広い面積で電極パッド44に面接続される。したがって、電極パッド44のシート抵抗率が比較的高くても、従来の接続構造のような界面での過度の発熱を抑えつつ、かつ比較的狭い面積の裸圧着端子60の使用で足りることから柔軟性を失う領域を最小限に抑えることができる接続構造が実現される。
(第3の実施形態)
図7に、本発明の第3の実施形態による、フィルム状回路40に接続対象導体を接続する接続構造の概略構成を説明するための分解側面図を示す。本実施形態では接続対象導体として電線65を例とするが、電線に限るものではない。
第1の実施形態と同様の要素には同じ参照符号を付して、重複した説明は省略する。第3の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態の接続構造における裸圧着端子60を省略したことである。すなわち、接続対象導体としての電線65の銅線66を圧着具11の本体部11aの軸部に巻きつける形で、銅線66を導電プレート50の背面に接触させる。
図8に、本実施形態における完成形の接続構造の側面断面図を示す。この図から分るように、電線65の銅線66は導電プレート50の背面に直接面接触した状態で、圧着される。電線65を通過する電流は、導電プレート50、可撓性シート部材30の導体層33、フィルム状回路40の導電パターン42、の順に流れる(またはこの逆向きに流れる)。
なお、図7および図8において、図示の都合上、各部品の厚さは誇張して示してあり、必ずしも実際を反映させたものではない。応用例については第1の実施形態と同様、図4に示した大電力フィルム状回路等に応用可能である。
このような第3の実施形態によれば、シート抵抗率が低い(すなわち電気伝導率が高い)が柔軟性が低い導電プレート30は、柔軟性が低くても比較的小さい面積で、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面(導電層33)に面接続され、かつ、可撓性シート部材30のシート抵抗率が低い導電面が比較的広い面積で電極パッド44に面接続される。したがって、電極パッド44のシート抵抗率が比較的高くても、従来の接続構造のような界面での過度の発熱を抑えつつ、かつ比較的狭い面積の導電プレート50の使用で足りることから柔軟性を失う領域を最小限に抑えることができる接続構造が実現される。
(変形例)
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の構成以外にも種々の変形、変更を行うことができる。
例えば、可撓性シート部材30は、可撓性の絶縁体層(例えば樹脂フィルム)31の一面に導体層(例えば金属箔)33が形成された二重構造フィルムとしたが、低シート抵抗の可撓性の金属箔単独であってもよい。但し、二層構造フィルムの方が、現状市販されている金属箔に比べて、コシの強さ、しわが発生しにくさの点で有利である。
ラミネートフィルム20は、上述したように、絶縁、防水、導電パターンの物理的保護のためには実際上必要となる要素であるが、機能的には本発明の接続構造に必須の要素ではない。
シーリング樹脂70も同様に実際上必要となる要素であるが、機能的には本発明の接続構造に必須の要素ではない。
電線はワイヤーに限るものではなくフレキシブルケーブルのようなものであってもよい。
11:圧着具
11a:本体部
11b:受部
20:ラミネートフィルム
22:透孔
30:可撓性シート部材
31:可撓性の絶縁体層(樹脂フィルム)
32:透孔
33:導体層
40:フィルム状回路(印刷フィルム)
41:絶縁性フィルム
42:導電パターン
43:開口
44:電極パッド
50:導電プレート
52:透孔
60:裸圧着端子(対象導体接続具)
62:開口
63:接触端子部
64:基部
65:電線
66:銅線
70:シーリング樹脂
71:電極パッド
72:電熱線
73:電極パッド
79:絶縁性基材(絶縁性のフィルム)

Claims (7)

  1. フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造であって、
    導電パターンおよび電極パッドを導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路と、
    前記フィルム状回路よりシート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材と、
    導電プレートと、
    接続対象導体が接続される基部および接触端子部を有する対象導体接続具と、
    圧着手段とを備え、
    前記フィルム状回路は、前記電極パッドの部分に形成された開口を有し、
    前記フィルム状回路の開口を介して前記導電プレートが前記可撓性シート部材の導電面に面接続された接続体に対して、前記導電プレートの背面から前記対象導体接続具の接触端子部が重ねられ、前記可撓性シート部材、前記フィルム状回路、前記導電プレートおよび前記対象導体接続具が相互に前記圧着手段により圧着されたことを特徴とする
    接続構造。
  2. フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造であって、
    導電パターンおよび電極パッドを導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路と、
    前記フィルム状回路よりシート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材と、
    接続対象導体が接続される基部および接触端子部を有する対象導体接続具と、
    圧着手段とを備え、
    前記フィルム状回路は、前記電極パッドの部分に形成された開口を有し、
    前記フィルム状回路の開口を介して前記対象導体接続具の接触端子部が前記可撓性シート部材の導電面に面接続され、前記フィルム状回路、前記可撓性シート部材、前記対象導体接続具が相互に前記圧着手段により圧着されたことを特徴とする
    接続構造。
  3. フィルム状回路に接続対象導体を接続する接続構造であって、
    導電パターンおよび電極パッドを導電性インクで表面上に形成したフィルム状回路と、
    前記フィルム状回路よりシート抵抗率が低い導電面を有する可撓性シート部材と、
    導電プレートと、
    軸部を有する本体部と前記軸部が係合する受部とからなる圧着具を含む圧着手段とを備え、
    前記フィルム状回路は、前記電極パッドの部分に形成された開口を有し、
    前記フィルム状回路の開口を介して前記導電プレートが前記可撓性シート部材の導電面に面接続されたものに、前記圧着具の軸部が縦挿され、前記軸部に前記接続対象導体が巻きつけられた状態で、前記圧着手段により前記可撓性シート部材、前記フィルム状回路、前記導電プレートおよび前記接続対象導体が相互に圧着されたことを特徴とする
    接続構造。
  4. 前記圧着手段は、ハトメ、カシメおよびボルト・ナットのいずれかを含む圧着具である請求項1〜3のいずれかに記載の接続構造。
  5. 前記圧着具の外部へ露出した部分を被覆するシーリング樹脂をさらに有する請求項1〜4のいずれかに記載の接続構造。
  6. 前記フィルム状回路に対して、前記可撓性シート部材の存在する面全体を被覆するラミネートフィルムをさらに備えた請求項1〜5のいずれかに記載の接続構造。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の接続構造を用いた大電力フィルム状回路。
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