JP2017199317A - 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム - Google Patents

車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両の周囲の人物に与える不安感を低減することができる車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供することを目的の一つとする。【解決手段】車両制御システムは、車両の周辺状態を検出する検出部と、検出部により検出された車両の周辺状態に基づいて、車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行する自動運転制御部と、検出部により検出された車両の周辺状態に基づいて、車両に対する人物の方向を認識する認識部と、認識部により認識された人物によって認識可能な情報であって、認識部により認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力する出力部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムに関する。
近年、目的地までの経路に沿って車両が走行するように、車両の加減速と操舵とのうち、少なくとも一方を自動的に制御する技術(以下、「自動運転」という)について研究が進められている。また、車両に接近する移動体の検出に応じて音による報知を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2013/111274号
しかしながら、自動運転を実施している場合、車両の周囲にいる人物に不安感を与える可能性があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、車両の周囲の人物に与える不安感を低減することができる車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供することを目的の一つとする。
請求項1記載の発明は、車両の周辺状態を検出する検出部(DD)と、前記検出部により検出された前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行する自動運転制御部(120)と、前記検出部により検出された前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両に対する人物の方向を認識する認識部(142)と、前記認識部により認識された人物によって認識可能な情報であって、前記認識部により認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力する出力部(70)と、を備える車両制御システム(100)である。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、前記自動運転制御部により自動運転が実行されている場合に前記指向性を持つ情報を出力し、前記自動運転制御部により自動運転が実行されていない場合に、前記指向性を持つ情報を出力しない、ものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、音を出力するスピーカ(83B)を含み、前記認識部により認識された人物の方向に出力する音の音量を、前記認識部により人物がいることが認識されていない方向に出力する音の音量よりも大きくするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1または2に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、前記車両の外部から視認可能な図柄を表示する表示部(82B)を含み、前記認識部により認識された人物の方向に、前記認識部により認識された人物を認識していることを通知する図柄を表示するものである。
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、前記認識部により人物がいることが認識された場合に、前記認識部により認識された人物の方向に前記図柄を表示し、前記認識部により人物がいることが認識されなくなった場合に、前記認識部により認識された人物の方向に表示していた前記図柄の表示を停止するものである。
請求項6記載の発明は、請求項4または5に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、前記認識部により認識された人物を認識していることを通知する図柄として、人間の目を模した画像を表示するものである。
請求項6記載の発明は、請求項3に記載の車両制御システムであって、前記認識部は、前記認識部により認識された人物の顔の向きを認識し、前記出力部は、前記認識部により認識された前記人物の顔の向きが、前記人物が前記車両に正対している方向を含む所定の範囲である場合に、前記人物を認識していることを強調して表示するように図柄を変更するものである。
請求項7記載の発明は、請求項3または4に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、前記車両における複数の個所から前記指向性を持つ情報を出力することができ、前記車両が走行することにより前記認識部により認識された人物の方向の変化に伴って前記指向性を持つ情報を出力する個所を変更する、ものである。
請求項8記載の発明は、請求項3または4に記載の車両制御システムであって、前記認識部は、前記認識部により認識された人物の顔の向きを認識し、前記出力部は、前記認識部により認識された前記人物の顔の向きが、前記人物の顔が前記車両に正対している方向を含む所定の範囲である場合に、前記指向性を持つ情報を変更し、または前記指向性を持つ情報の出力を停止する、ものである。
請求項9記載の発明は、請求項1または2に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、車両周辺を撮像するカメラであって、車外から視認可能なカメラを含み、前記認識部により認識された人物の方向に撮像方向を向けることで、前記認識部により認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力する、ものである。
請求項10記載の発明は、請求項1または2に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、情報の送信方向に指向性を有する通信装置を含み、前記認識部により人物がいることが認識された場合に、前記認識部により認識された人物の方向に向けて、前記認識部により認識された人物を認識していることを通知する情報を送信することで、前記認識部により認識された人物が保有している端末装置に前記指向性を持つ情報を通知する、ものである。
請求項11記載の発明は、請求項1から10のうちいずれか1項に記載の車両制御システムであって、前記出力部は、前記認識部により人物がいることが認識されている方向に前記指向性を持つ情報を出力したことを車室内の乗員に通知する情報を出力するものである。
請求項12記載の発明は、車載コンピュータ(100)が、車両の周辺状態を検出し、検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行し、検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両に対する人物の方向を認識し、認識した人物によって認識可能な情報であって、認識した人物の方向に指向性を持つ情報を出力する車両制御方法である。
請求項13記載の発明は、車載コンピュータ(100)に、車両の周辺状態を検出させ、検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行させ、検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両に対する人物の方向を認識させ、認識させた人物によって認識可能な情報であって、認識した人物の方向に指向性を持つ情報を出力させる、プログラムである。
請求項1、2、12および13に記載の発明によれば、認識部により認識された人物によって認識可能な情報であって、認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力するので、自車両の周囲の人物に与える不安感を低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、認識部により認識された人物の方向の音量を、認識部により人物がいることが認識されていない方向の音量よりも大きくするので、認識部により認識されている人物に与える不安感を低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、認識部により認識された人物の方向に、人物を認識していることを通知する図柄を表示するので、認識部により認識されている人物に与える不安感を低減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、人物がいることが認識された場合に図柄を表示し、人物がいることが認識されなくなった場合に図柄の表示を停止するので、認識部により認識されている人物に与える不安感を低減すると共に、図柄を表示することによる違和感を抑制することができる。
請求項6に記載の発明によれば、人物を認識していることを通知する図柄として、人間の目を模した画像を表示するので、車両の周囲の人物に直感的に自身が認識されていることを通知することができ、自車両の周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
請求項7記載の発明によれば、車両が走行することによる人物の方向の変化に伴って指向性を持つ情報を出力する個所を変更するので、車両周辺の人物に与える不安感を更に低減することができる。
請求項8記載の発明によれば、認識部により認識された人物の顔の向きが車両に正対している方向を含む所定の範囲である場合に、人物を認識していることを強調して表示するように図柄を変更するので、車両の周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
請求項9記載の発明によれば、認識部により認識された人物の方向にカメラの撮像方向を向けるので、車両の周囲の人物に直感的に自身が見られていることを気づかせることができ、車両の周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
請求項10記載の発明によれば、端末装置に指向性を持つ情報を通知するので、人物に直接的に指向性を持つ情報を通知することができ、車両の周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
請求項11に記載の発明によれば、認識部により人物がいることが認識されている方向に情報を出力したことを車室内の乗員に通知するので、乗員に安心感を与えることができる。
自車両Mの構成要素を示す図である。 車両制御システム100を中心とした機能構成図である。自車両Mの機能構成図である。 HMI70の構成図である。 自車位置認識部140により走行車線L1に対する自車両Mの相対位置が認識される様子を示す図である。 ある区間について生成された行動計画の一例を示す図である。 軌道生成部146の構成の一例を示す図である。 軌道候補生成部146Bにより生成される軌道の候補の一例を示す図である。 軌道候補生成部146Bにより生成される軌道の候補を軌道点Kで表現した図である。 車線変更ターゲット位置TAを示す図である。 3台の周辺車両の速度を一定と仮定した場合の速度生成モデルを示す図である。 モード別操作可否情報188の一例を示す図である。 自車両Mに設けられた車外用ディスプレイ82Bおよび車外用スピーカ83Bの一例を示す図である。 外界認識部142とHMI制御部170と各ディスプレイおよび各スピーカとの関係を示す図である。 車外用ディスプレイ82Bにより情報を提供する一例を示す図である。 自車両Mの周辺に人物がいる場合において、当該人物によって認識可能な情報を提供する流れの一例を示すフローチャートである。 自車両Mが人物を認識している方向に応じて提供する情報を切り替える様子を示す図である。 前方ディスプレイ82BFに表示する図柄の他の一例を示す図である。 カメラ40Aと車外の人物Pとの関係を示す図である。 通信装置55Aと車外の人物Pとの関係を示す図である。 車外への情報出力状態を車内用ディスプレイ82Aに表示する様子を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムの実施形態について説明する。
<共通構成>
図1は、車両制御システム100が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)の構成要素を示す図である。車両制御システム100が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の自動車であり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関を動力源とした自動車や、電動機を動力源とした電気自動車、内燃機関および電動機を兼ね備えたハイブリッド自動車等を含む。電気自動車は、例えば、二次電池、水素燃料電池、金属燃料電池、アルコール燃料電池等の電池により放電される電力を使用して駆動される。
図1に示すように、自車両Mには、ファインダ20−1から20−7、レーダ30−1から30−6、およびカメラ40等のセンサと、ナビゲーション装置50と、車両制御システム100とが搭載される。
ファインダ20−1から20−7は、例えば、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を測定するLIDAR(Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)である。例えば、ファインダ20−1は、フロントグリル等に取り付けられ、ファインダ20−2および20−3は、車体の側面やドアミラー、前照灯内部、側方灯付近等に取り付けられる。ファインダ20−4は、トランクリッド等に取り付けられ、ファインダ20−5および20−6は、車体の側面や尾灯内部等に取り付けられる。上述したファインダ20−1から20−6は、例えば、水平方向に関して150度程度の検出領域を有している。また、ファインダ20−7は、ルーフ等に取り付けられる。ファインダ20−7は、例えば、水平方向に関して360度の検出領域を有している。
レーダ30−1および30−4は、例えば、奥行き方向の検出領域が他のレーダよりも広い長距離ミリ波レーダである。また、レーダ30−2、30−3、30−5、30−6は、レーダ30−1および30−4よりも奥行き方向の検出領域が狭い中距離ミリ波レーダである。
以下、ファインダ20−1から20−7を特段区別しない場合は、単に「ファインダ20」と記載し、レーダ30−1から30−6を特段区別しない場合は、単に「レーダ30」と記載する。レーダ30は、例えば、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体を検出する。
カメラ40は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ40は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ40は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの前方を撮像する。カメラ40は、複数のカメラを含むステレオカメラであってもよい。
なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
<第1の実施形態>
図2は、車両制御システム100を中心とした機能構成図である。自車両Mには、ファインダ20、レーダ30、およびカメラ40などを含む検知デバイスDDと、ナビゲーション装置50と、通信装置55と、車両センサ60と、HMI(Human Machine Interface)70と、車両制御システム100と、走行駆動力出力装置200と、ステアリング装置210と、ブレーキ装置220とが搭載される。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、特許請求の範囲における車両制御システムは、「車両制御システム100」のみを指しているのではなく、車両制御システム100以外の構成(検知部DDやHMI70など)を含んでもよい。
ナビゲーション装置50は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機や地図情報(ナビ地図)、ユーザインターフェースとして機能するタッチパネル式表示装置、スピーカ、マイク等を有する。ナビゲーション装置50は、GNSS受信機によって自車両Mの位置を特定し、その位置からユーザによって指定された目的地までの経路を導出する。ナビゲーション装置50により導出された経路は、車両制御システム100の目標車線決定部110に提供される。自車両Mの位置は、車両センサ60の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、車両制御システム100が手動運転モードを実行している際に、目的地に至る経路について音声やナビ表示によって案内を行う。なお、自車両Mの位置を特定するための構成は、ナビゲーション装置50とは独立して設けられてもよい。また、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。この場合、端末装置と車両制御システム100との間で、無線または有線による通信によって情報の送受信が行われる。
通信装置55は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用した無線通信を行う。
車両センサ60は、車速を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
図3は、HMI70の構成図である。HMI70は、例えば、運転操作系の構成と、非運転操作系の構成とを備える。これらの境界は明確なものでは無く、運転操作系の構成が非運転操作系の機能を備えること(或いはその逆)があってもよい。
HMI70は、運転操作系の構成として、例えば、アクセルペダル71、アクセル開度センサ72およびアクセルペダル反力出力装置73と、ブレーキペダル74およびブレーキ踏量センサ(或いはマスター圧センサなど)75と、シフトレバー76およびシフト位置センサ77と、ステアリングホイール78、ステアリング操舵角センサ79およびステアリングトルクセンサ80と、その他運転操作デバイス81とを含む。
アクセルペダル71は、車両乗員による加速指示(或いは戻し操作による減速指示)を受け付けるための操作子である。アクセル開度センサ72は、アクセルペダル71の踏み込み量を検出し、踏み込み量を示すアクセル開度信号を車両制御システム100に出力する。なお、車両制御システム100に出力するのに代えて、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、またはブレーキ装置220に直接出力することがあってもよい。以下に説明する他の運転操作系の構成についても同様である。アクセルペダル反力出力装置73は、例えば車両制御システム100からの指示に応じて、アクセルペダル71に対して操作方向と反対向きの力(操作反力)を出力する。
ブレーキペダル74は、車両乗員による減速指示を受け付けるための操作子である。ブレーキ踏量センサ75は、ブレーキペダル74の踏み込み量(或いは踏み込み力)を検出し、検出結果を示すブレーキ信号を車両制御システム100に出力する。
シフトレバー76は、車両乗員によるシフト段の変更指示を受け付けるための操作子である。シフト位置センサ77は、車両乗員により指示されたシフト段を検出し、検出結果を示すシフト位置信号を車両制御システム100に出力する。
ステアリングホイール78は、車両乗員による旋回指示を受け付けるための操作子である。ステアリング操舵角センサ79は、ステアリングホイール78の操作角を検出し、検出結果を示すステアリング操舵角信号を車両制御システム100に出力する。ステアリングトルクセンサ80は、ステアリングホイール78に加えられたトルクを検出し、検出結果を示すステアリングトルク信号を車両制御システム100に出力する。
その他運転操作デバイス81は、例えば、ジョイスティック、ボタン、ダイヤルスイッチ、GUI(Graphical User Interface)スイッチなどである。その他運転操作デバイス81は、加速指示、減速指示、旋回指示などを受け付け、車両制御システム100に出力する。
HMI70は、非運転操作系の構成として、例えば、表示システム82、スピーカシステム83、接触操作検出装置84およびコンテンツ再生装置85と、各種操作スイッチ86と、シート88およびシート駆動装置89と、ウインドウガラス90およびウインドウ駆動装置91と、車室内カメラ95とを含む。
表示システム82は、例えば、車内用ディスプレイ82Aと、車外用ディスプレイ82Bとを含む。車内用ディスプレイ82Aは、車室内の乗員により視認される表示装置である。車内用ディスプレイ82Aは、例えば、インストルメントパネルの各部、助手席や後部座席に対向する任意の箇所などに取り付けられる、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置などである。また、車内用ディスプレイ82Aは、車内から視認可能にフロントウインドシールドやその他のウインドウに画像を投影するHUD(Head Up Display)であってもよい。
車外用ディスプレイ82Bは、車外の人物により視認可能な情報を表示する表示装置である。車外用ディスプレイ82Bは、例えば、ウインドウガラス90に貼り付けられた液晶パネルおよび液晶パネルを駆動する液晶駆動装置を含む。また、車外用ディスプレイ82Bは、車外から視認可能にウインドウガラス90に画像を投影する映像投影装置であってもよい。
接触操作検出装置84は、車内用ディスプレイ82Aがタッチパネルである場合に、車内用ディスプレイ82Aの表示画面における接触位置(タッチ位置)を検出して、車両制御システム100に出力する。なお、車内用ディスプレイ82Aがタッチパネルでない場合、接触操作検出装置84は省略されてよい。
スピーカシステム83は、音声を出力する。スピーカシステム83は、例えば、車内用スピーカ83Aと、車外用スピーカ83Bとを含む。車内用スピーカ83Aは、車室内に放音する。車内用スピーカ83Aは、車室内に放音する車室内に内蔵されたスピーカである。車外用スピーカ83Bは、車外に放音する車体などに設けられたスピーカである。
コンテンツ再生装置85は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)再生装置、CD(Compact Disc)再生装置、テレビジョン受信機、各種案内画像の生成装置などを含む。表示システム82、スピーカシステム83、接触操作検出装置84およびコンテンツ再生装置85は、一部または全部がナビゲーション装置50と共通する構成であってもよい。
各種操作スイッチ86は、車室内の任意の箇所に配置される。各種操作スイッチ86には、自動運転の開始(或いは将来の開始)および停止を指示する自動運転切替スイッチ87を含む。自動運転切替スイッチ87は、GUI(Graphical User Interface)スイッチ、機械式スイッチのいずれであってもよい。また、各種操作スイッチ86は、シート駆動装置89やウインドウ駆動装置91を駆動するためのスイッチを含んでもよい。
シート88は、車両乗員が着座するシートである。シート駆動装置89は、シート88のリクライニング角、前後方向位置、ヨー角などを自在に駆動する。ウインドウガラス90は、例えば各ドアに設けられる。ウインドウ駆動装置91は、ウインドウガラス90を開閉駆動する。
車室内カメラ95は、CCDやCMOS等の個体撮像素子を利用したデジタルカメラである。車室内カメラ95は、バックミラーやステアリングボス部、インストルメントパネルなど、運転操作を行う車両乗員の少なくとも頭部を撮像可能な位置に取り付けられる。カメラ40は、例えば、周期的に繰り返し車両乗員を撮像する。
車両制御システム100の説明に先立って、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、およびブレーキ装置220について説明する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、自車両Mが内燃機関を動力源とした自動車である場合、エンジン、変速機、およびエンジンを制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)を備え、自車両Mが電動機を動力源とした電気自動車である場合、走行用モータおよび走行用モータを制御するモータECUを備え、自車両Mがハイブリッド自動車である場合、エンジン、変速機、およびエンジンECUと走行用モータおよびモータECUとを備える。走行駆動力出力装置200がエンジンのみを含む場合、エンジンECUは、後述する走行制御部160から入力される情報に従って、エンジンのスロットル開度やシフト段等を調整する。走行駆動力出力装置200が走行用モータのみを含む場合、モータECUは、走行制御部160から入力される情報に従って、走行用モータに与えるPWM信号のデューティ比を調整する。走行駆動力出力装置200がエンジンおよび走行用モータを含む場合、エンジンECUおよびモータECUは、走行制御部160から入力される情報に従って、互いに協調して走行駆動力を制御する。
ステアリング装置210は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、車両制御システム100から入力される情報、或いは入力されるステアリング操舵角またはステアリングトルクの情報に従って電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
ブレーキ装置220は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、制動制御部とを備える電動サーボブレーキ装置である。電動サーボブレーキ装置の制動制御部は、走行制御部160から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。電動サーボブレーキ装置は、ブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置220は、上記説明した電動サーボブレーキ装置に限らず、電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。電子制御式油圧ブレーキ装置は、走行制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する。また、ブレーキ装置220は、走行駆動力出力装置200に含まれ得る走行用モータによる回生ブレーキを含んでもよい。
[車両制御システム]
以下、車両制御システム100について説明する。車両制御システム100は、例えば、一以上のプロセッサまたは同等の機能を有するハードウェアにより実現される。車両制御システム100は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、記憶装置、および通信インターフェースが内部バスによって接続されたECU(Electronic Control Unit)、或いはMPU(Micro-Processing Unit)などが組み合わされた構成であってよい。
図2に戻り、車両制御システム100は、例えば、目標車線決定部110と、自動運転制御部120と、走行制御部160と、記憶部180とを備える。自動運転制御部120は、例えば、自動運転モード制御部130と、自車位置認識部140と、外界認識部142と、行動計画生成部144と、軌道生成部146と、切替制御部150とを備える。目標車線決定部110、自動運転制御部120の各部、および走行制御部160のうち一部または全部は、プロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらのうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
記憶部180には、例えば、高精度地図情報182、目標車線情報184、行動計画情報186、モード別操作可否情報188などの情報が格納される。記憶部180は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等で実現される。プロセッサが実行するプログラムは、予め記憶部180に格納されていてもよいし、車載インターネット設備等を介して外部装置からダウンロードされてもよい。また、プログラムは、そのプログラムを格納した可搬型記憶媒体が図示しないドライブ装置に装着されることで記憶部180にインストールされてもよい。また、車両制御システム100は、複数のコンピュータ装置(車載コンピュータ)によって分散化されたものであってもよい。
目標車線決定部110は、例えば、MPUにより実現される。目標車線決定部110は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、高精度地図情報182を参照してブロックごとに目標車線を決定する。目標車線決定部110は、例えば、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。目標車線決定部110は、例えば、経路において分岐箇所や合流箇所などが存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、目標車線を決定する。目標車線決定部110により決定された目標車線は、目標車線情報184として記憶部180に記憶される。
高精度地図情報182は、ナビゲーション装置50が有するナビ地図よりも高精度な地図情報である。高精度地図情報182は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、高精度地図情報182には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブの曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事や交通事故、渋滞等によって車線が封鎖されているといった情報が含まれる。
自動運転モード制御部130は、自動運転制御部120が実施する自動運転のモードを決定する。本実施形態における自動運転のモードには、以下のモードが含まれる。なお、以下はあくまで一例であり、自動運転のモード数は任意に決定されてよい。
[モードA]
モードAは、最も自動運転の度合が高いモードである。モードAが実施されている場合、複雑な合流制御など、全ての車両制御が自動的に行われるため、車両乗員は自車両Mの周辺や状態を監視する必要が無い。
[モードB]
モードBは、モードAの次に自動運転の度合が高いモードである。モードBが実施されている場合、原則として全ての車両制御が自動的に行われるが、場面に応じて自車両Mの運転操作が車両乗員に委ねられる。このため、車両乗員は自車両Mの周辺や状態を監視している必要がある。
[モードC]
モードCは、モードBの次に自動運転の度合が高いモードである。モードCが実施されている場合、車両乗員は、場面に応じた確認操作をHMI70に対して行う必要がある。モードCでは、例えば、車線変更のタイミングが車両乗員に通知され、車両乗員がHMI70に対して車線変更を指示する操作を行った場合に、自動的な車線変更が行われる。このため、車両乗員は自車両Mの周辺や状態を監視している必要がある。
自動運転モード制御部130は、HMI70に対する車両乗員の操作、行動計画生成部144により決定されたイベント、軌道生成部146により決定された走行態様などに基づいて、自動運転のモードを決定する。自動運転のモードは、HMI制御部170に通知される。また、自動運転のモードには、自車両Mの検知デバイスDDの性能等に応じた限界が設定されてもよい。例えば、検知デバイスDDの性能が低い場合には、モードAは実施されないものとしてよい。いずれのモードにおいても、HMI70における運転操作系の構成に対する操作によって、手動運転モードに切り替えること(オーバーライド)は可能である。
自動運転制御部120の自車位置認識部140は、記憶部180に格納された高精度地図情報182と、ファインダ20、レーダ30、カメラ40、ナビゲーション装置50、または車両センサ60から入力される情報とに基づいて、自車両Mが走行している車線(走行車線)、および、走行車線に対する自車両Mの相対位置を認識する。
自車位置認識部140は、例えば、高精度地図情報182から認識される道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ40によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
図4は、自車位置認識部140により走行車線L1に対する自車両Mの相対位置が認識される様子を示す図である。自車位置認識部140は、例えば、自車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央CLからの乖離OS、および自車両Mの進行方向の走行車線中央CLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する自車両Mの相対位置として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部140は、自車線L1のいずれかの側端部に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。自車位置認識部140により認識される自車両Mの相対位置は、目標車線決定部110に提供される。
外界認識部142は、ファインダ20、レーダ30、カメラ40等から入力される情報に基づいて、周辺車両の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両とは、例えば、自車両Mの周辺を走行する車両であって、自車両Mと同じ方向に走行する車両である。周辺車両の位置は、他車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、他車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、上記各種機器の情報に基づいて把握される、周辺車両の加速度、車線変更をしているか否か(あるいは車線変更をしようとしているか否か)を含んでもよい。また、外界認識部142は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者、自転車等に乗っている人物、その他の物体の位置を認識してもよい。
行動計画生成部144は、自動運転のスタート地点、および/または自動運転の目的地を設定する。自動運転のスタート地点は、自車両Mの現在位置であってもよいし、自動運転を指示する操作がなされた地点でもよい。行動計画生成部144は、そのスタート地点と自動運転の目的地との間の区間において、行動計画を生成する。なお、これに限らず、行動計画生成部144は、任意の区間について行動計画を生成してもよい。
行動計画は、例えば、順次実行される複数のイベントで構成される。イベントには、例えば、自車両Mを減速させる減速イベントや、自車両Mを加速させる加速イベント、走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させるレーンキープイベント、走行車線を変更させる車線変更イベント、自車両Mに前走車両を追い越させる追い越しイベント、分岐ポイントにおいて所望の車線に変更させたり、現在の走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させたりする分岐イベント、本線に合流するための合流車線において自車両Mを加減速させ、走行車線を変更させる合流イベント、自動運転の開始地点で手動運転モードから自動運転モードに移行させたり、自動運転の終了予定地点で自動運転モードから手動運転モードに移行させたりするハンドオーバイベント等が含まれる。行動計画生成部144は、目標車線決定部110により決定された目標車線が切り替わる箇所において、車線変更イベント、分岐イベント、または合流イベントを設定する。行動計画生成部144によって生成された行動計画を示す情報は、行動計画情報186として記憶部180に格納される。
図5は、ある区間について生成された行動計画の一例を示す図である。図示するように、行動計画生成部144は、目標車線情報184が示す目標車線上を自車両Mが走行するために必要な行動計画を生成する。なお、行動計画生成部144は、自車両Mの状況変化に応じて、目標車線情報184に拘わらず、動的に行動計画を変更してもよい。例えば、行動計画生成部144は、車両走行中に外界認識部142によって認識された周辺車両の速度が閾値を超えたり、自車線に隣接する車線を走行する周辺車両の移動方向が自車線方向に向いたりした場合に、自車両Mが走行予定の運転区間に設定されたイベントを変更する。例えば、レーンキープイベントの後に車線変更イベントが実行されるようにイベントが設定されている場合において、外界認識部142の認識結果によって当該レーンキープイベント中に車線変更先の車線後方から車両が閾値以上の速度で進行してきたことが判明した場合、行動計画生成部144は、レーンキープイベントの次のイベントを、車線変更イベントから減速イベントやレーンキープイベント等に変更してよい。この結果、車両制御システム100は、外界の状態に変化が生じた場合においても、安全に自車両Mを自動走行させることができる。
図6は、軌道生成部146の構成の一例を示す図である。軌道生成部146は、例えば、走行態様決定部146Aと、軌道候補生成部146Bと、評価・選択部146Cとを備える。
走行態様決定部146Aは、例えば、レーンキープイベントを実施する際に、定速走行、追従走行、低速追従走行、減速走行、カーブ走行、障害物回避走行などのうちいずれかの走行態様を決定する。この場合、走行態様決定部146Aは、自車両Mの前方に他車両が存在しない場合に、走行態様を定速走行に決定する。また、走行態様決定部146Aは、前走車両に対して追従走行するような場合に、走行態様を追従走行に決定する。また、走行態様決定部146Aは、渋滞場面などにおいて、走行態様を低速追従走行に決定する。また、走行態様決定部146Aは、外界認識部142により前走車両の減速が認識された場合や、停車や駐車などのイベントを実施する場合に、走行態様を減速走行に決定する。また、走行態様決定部146Aは、外界認識部142により自車両Mがカーブ路に差し掛かったことが認識された場合に、走行態様をカーブ走行に決定する。また、走行態様決定部146Aは、外界認識部142により自車両Mの前方に人物等の障害物が認識された場合に、走行態様を障害物回避走行に決定する。また、走行態様決定部146Aは、車線変更イベント、追い越しイベント、分岐イベント、合流イベント、ハンドオーバイベントなどを実施する場合に、それぞれのイベントに応じた走行態様を決定する。
軌道候補生成部146Bは、走行態様決定部146Aにより決定された走行態様に基づいて、軌道の候補を生成する。図7は、軌道候補生成部146Bにより生成される軌道の候補の一例を示す図である。図7は、自車両Mが車線L1から車線L2に車線変更する場合に生成される軌道の候補を示している。
軌道候補生成部146Bは、図7に示すような軌道を、例えば、将来の所定時間ごとに、自車両Mの基準位置(例えば重心や後輪軸中心)が到達すべき目標位置(軌道点K)の集まりとして決定する。図8は、軌道候補生成部146Bにより生成される軌道の候補を軌道点Kで表現した図である。軌道点Kの間隔が広いほど、自車両Mの速度は速くなり、軌道点Kの間隔が狭いほど、自車両Mの速度は遅くなる。従って、軌道候補生成部146Bは、加速したい場合には軌道点Kの間隔を徐々に広くし、減速したい場合は軌道点の間隔を徐々に狭くする。
このように、軌道点Kは速度成分を含むものであるため、軌道候補生成部146Bは、軌道点Kのそれぞれに対して目標速度を与える必要がある。目標速度は、走行態様決定部146Aにより決定された走行態様に応じて決定される。
ここで、車線変更(分岐を含む)を行う場合の目標速度の決定手法について説明する。軌道候補生成部146Bは、まず、車線変更ターゲット位置(或いは合流ターゲット位置)を設定する。車線変更ターゲット位置は、周辺車両との相対位置として設定されるものであり、「どの周辺車両の間に車線変更するか」を決定するものである。軌道候補生成部146Bは、車線変更ターゲット位置を基準として3台の周辺車両に着目し、車線変更を行う場合の目標速度を決定する。図9は、車線変更ターゲット位置TAを示す図である。図中、L1は自車線を表し、L2は隣接車線を表している。ここで、自車両Mと同じ車線で、自車両Mの直前を走行する周辺車両を前走車両mA、車線変更ターゲット位置TAの直前を走行する周辺車両を前方基準車両mB、車線変更ターゲット位置TAの直後を走行する周辺車両を後方基準車両mCと定義する。自車両Mは、車線変更ターゲット位置TAの側方まで移動するために加減速を行う必要があるが、この際に前走車両mAに追いついてしまうことを回避しなければならない。このため、軌道候補生成部146Bは、3台の周辺車両の将来の状態を予測し、各周辺車両と干渉しないように目標速度を決定する。
図10は、3台の周辺車両の速度を一定と仮定した場合の速度生成モデルを示す図である。図中、mA、mBおよびmCから延出する直線は、それぞれの周辺車両が定速走行したと仮定した場合の進行方向における変位を示している。自車両Mは、車線変更が完了するポイントCPにおいて、前方基準車両mBと後方基準車両mCとの間にあり、且つ、それ以前において前走車両mAよりも後ろにいなければならない。このような制約の下、軌道候補生成部146Bは、車線変更が完了するまでの目標速度の時系列パターンを、複数導出する。そして、目標速度の時系列パターンをスプライン曲線等のモデルに適用することで、図8に示すような軌道の候補を複数導出する。なお、3台の周辺車両の運動パターンは、図10に示すような定速度に限らず、定加速度、定ジャーク(躍度)を前提として予測されてもよい。
評価・選択部146Cは、軌道候補生成部146Bにより生成された軌道の候補に対して、例えば、計画性と安全性の二つの観点で評価を行い、走行制御部160に出力する軌道を選択する。計画性の観点からは、例えば、既に生成されたプラン(例えば行動計画)に対する追従性が高く、軌道の全長が短い場合に軌道が高く評価される。例えば、右方向に車線変更することが望まれる場合に、一旦左方向に車線変更して戻るといった軌道は、低い評価となる。安全性の観点からは、例えば、それぞれの軌道点において、自車両Mと物体(周辺車両等)との距離が遠く、加減速度や操舵角の変化量などが小さいほど高く評価される。
切替制御部150は、自動運転切替スイッチ87から入力される信号に基づいて自動運転モードと手動運転モードとを相互に切り替える。また、切替制御部150は、HMI70における運転操作系の構成に対する加速、減速または操舵を指示する操作に基づいて、自動運転モードから手動運転モードに切り替える。例えば、切替制御部150は、HMI70における運転操作系の構成から入力された信号の示す操作量が閾値を超えた状態が、基準時間以上継続した場合に、自動運転モードから手動運転モードに切り替える(オーバーライド)。また、切替制御部150は、オーバーライドによる手動運転モードへの切り替えの後、所定時間の間、HMI70における運転操作系の構成に対する操作が検出されなかった場合に、自動運転モードに復帰させてもよい。
走行制御部160は、軌道生成部146によって生成された軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、およびブレーキ装置220を制御する。
HMI制御部170は、自動運転制御部120により自動運転のモードの情報が通知されると、モード別操作可否情報188を参照して、自動運転のモードの種別に応じてHMI70を制御する。
図11は、モード別操作可否情報188の一例を示す図である。図11に示すモード別操作可否情報188は、運転モードの項目として「手動運転モード」、「自動運転モード」とを有する。また、「自動運転モード」として、上述した「モードA」、「モードB」、および「モードC」等を有する。また、モード別操作可否情報188は、非運転操作系の項目として、ナビゲーション装置50に対する操作である「ナビゲーション操作」、コンテンツ再生装置85に対する操作である「コンテンツ再生操作」、車内用ディスプレイ82Aに対する操作である「インストルメントパネル操作」等を有する。図11に示すモード別操作可否情報188の例では、上述した運転モードごとに非運転操作系に対する車両乗員の操作の可否が設定されているが、対象のインターフェース装置は、これに限定されるものではない。
HMI制御部170は、自動運転制御部120から取得したモードの情報に基づいてモード別操作可否情報188を参照することで、使用が許可される装置(ナビゲーション装置50およびHMI70の一部または全部)と、使用が許可されない装置とを判定する。また、HMI制御部170は、判定結果に基づいて、非運転操作系のHMI70、またはナビゲーション装置50に対する車両乗員からの操作の受け付けの可否を制御する。
例えば、車両制御システム100が実行する運転モードが手動運転モードの場合、車両乗員は、HMI70の運転操作系(例えば、アクセルペダル71、ブレーキペダル74、シフトレバー76、およびステアリングホイール78等)を操作する。また、車両制御システム100が実行する運転モードが自動運転モードのモードB、モードC等である場合、車両乗員には、自車両Mの周辺監視義務が生じる。このような場合、車両乗員の運転以外の行動(例えばHMI70の操作等)により注意が散漫になること(ドライバーディストラクション)を防止するため、HMI制御部170は、HMI70の非運転操作系の一部または全部に対する操作を受け付けないように制御を行う。この際、HMI制御部170は、自車両Mの周辺監視を行わせるために、外界認識部142により認識された自車両Mの周辺車両の存在やその周辺車両の状態を、表示システム82に画像などで表示させると共に、自車両Mの走行時の場面に応じた確認操作をHMI70に受け付けさせてよい。
また、HMI制御部170は、運転モードが自動運転のモードAである場合、ドライバーディストラクションの規制を緩和し、操作を受け付けていなかった非運転操作系に対する車両乗員の操作を受け付ける制御を行う。例えば、HMI制御部170は、表示システム82に映像を表示させたり、スピーカシステム83に音声を出力させたり、コンテンツ再生装置85にDVDなどからコンテンツを再生させたりする。なお、コンテンツ再生装置85が再生するコンテンツには、DVDなどに格納されたコンテンツの他、例えば、テレビ番組等の娯楽、エンターテイメントに関する各種コンテンツが含まれてよい。また、図11に示す「コンテンツ再生操作」は、このような娯楽、エンターテイメントに関するコンテンツ操作を意味するものであってよい。
以下、上述した実施形態において、自車両Mの周辺に人物がいることが認識されている方向に、当該方向に指向性を持つ情報を提供することについて説明する。
図12は、自車両Mに設けられた車外用ディスプレイ82Bおよび車外用スピーカ83Bの一例を示す図である。車外用ディスプレイ82Bは、例えば、前方ディスプレイ82BFと、右側方ディスプレイ82BRと、左側方ディスプレイ82BLと、後方ディスプレイ82BBとを含む。前方ディスプレイ82BFは、フロントガラスの少なくとも一部に形成された液晶パネルである。前方ディスプレイ82BFは、例えば、自車両Mの前方範囲FAに存在する人物Pから視認可能な画像を表示する。右側方ディスプレイ82BRは、右サイドガラスの少なくとも一部に形成された液晶パネルである。右側方ディスプレイ82BRは、例えば、自車両Mの右側方範囲RAに存在する人物Pから視認可能な画像を表示する。左側方ディスプレイ82BLは、左サイドガラスの少なくとも一部に形成された液晶パネルである。左側方ディスプレイ82BLは、例えば、自車両Mの左側方範囲LAに存在する人物Pから視認可能な画像を表示する。後方ディスプレイ82BBは、後方ガラスの少なくとも一部に形成された液晶パネルである。後方ディスプレイ82BBは、例えば、自車両Mの後方範囲BAに存在する人物Pから視認可能な画像を表示する。なお、右側方ディスプレイ82BRおよび左側方ディスプレイ82BLは、自車両Mにおける後方座席のサイドウィンドウに形成されているものとするが、これに限らず、前方座席のサイドウィンドウに形成されていてもよく、前方座席および後方座席の両方に形成されていてもよい。
車外用スピーカ83Bは、例えば、前方スピーカ83BFと、右側方スピーカ83BRと、左側方スピーカ83BLと、後方スピーカ83BBとを含む。前方スピーカ83BFは、例えばフロントバンパ付近に設けられる。前方スピーカ83BFは、例えば、自車両Mの前方範囲FAに指向性を持つ指向性スピーカである。右側方スピーカ83BRは、例えば右サイドドア付近に設けられる。右側方スピーカ83BRは、例えば、自車両Mの右側方範囲RAに指向性を持つ指向性スピーカである。左側方スピーカ83BLは、例えば左サイドドアノブ付近に設けられる。左側方スピーカ83BLは、例えば、自車両Mの左側方範囲LAに指向性を持つ指向性スピーカである。後方スピーカ83BBは、例えばリアバンパ付近に設けられる。後方スピーカ83BBは、例えば、自車両Mの後方範囲BAに指向性を持つ指向性スピーカである。なお、車外用スピーカ83Bは、前後左右の4個に設けられたものに限られず、自車両Mの前方における幅方向の両端に設けられた2個のスピーカ装置と、自車両Mの後方における幅方向の両端に設けられた2個のスピーカ装置とであってもよい。
図13は、外界認識部142とHMI制御部170と各ディスプレイおよび各スピーカ83との関係を示す図である。HMI制御部170には、外界認識部142から人物の位置情報が供給される。外界認識部142は、例えばカメラ40により撮像された画像に含まれる人物を抽出し、画像内のおける人物の代表画素の位置に基づいて、自車両Mに対する人物の方向および距離を取得する。人物の代表画素は、例えば、人物として抽出された画像領域における中心画素である。外界認識部142は、人物の位置情報をHMI制御部170に出力する。位置情報には、自車両M周囲の歩行している人物、自転車などに乗車する人物の自車両Mに対する方向θ1、および自車両Mからの距離などの情報が含まれている。
HMI制御部170は、位置情報に基づいて、車外用ディスプレイ82Bおよび/または車外用スピーカ83Bを駆動させる。HMI制御部170は、画像データをコンテンツ再生装置85から読み出して、車外用ディスプレイ82Bを駆動する。また、HMI制御部170は、音声データをコンテンツ再生装置85から読み出して、車外用スピーカ83Bを駆動する。
前方ディスプレイ82BF、右側方ディスプレイ82BR、左側方ディスプレイ82BL、および後方ディスプレイ82BBには、HMI制御部170から表示制御信号が供給される。前方ディスプレイ82BF、右側方ディスプレイ82BR、左側方ディスプレイ82BL、および後方ディスプレイ82BBは、供給された表示制御信号に従って、それぞれ動作する。前方スピーカ83BF、右側方スピーカ83BR、左側方スピーカ83BL、および後方スピーカ83BBには、HMI制御部170から音声制御信号が供給される。前方スピーカ83BF、右側方スピーカ83BR、左側方スピーカ83BL、および後方スピーカ83BBは、供給された音声制御信号に従って、それぞれ動作する。HMI制御部170、表示システム82およびスピーカシステム83は、外界認識部142により認識された人物によって認識可能な情報であって、人物がいる方向に指向性を持つ情報を提供する出力部として機能する。
図14は、車外用ディスプレイ82Bにより情報を提供する一例を示す図である。HMI制御部170は、自車両Mの前方範囲FAに人物がいる場合、図14に示すように、前方ディスプレイ82BFに目の図柄300および302を表示する。目の図柄300および302は、人間の目を模した画像であって、外界認識部142により認識された人物を認識していることを通知する図柄の一例である。また、HMI制御部170は、自車両Mの前方範囲FAに人物がいる場合、前方スピーカ83BFから音を出力させてよい。HMI制御部170は、例えば、「ポーン」という通知音や、「あなたを認識して走行しています」という音声をという音声を出力する。このとき、HMI制御部170は、人物Pの方向に向けた音量を、人物Pがいない方向の音量よりも大きくする。一方、HMI制御部170は、人物が認識されていない方向に対応する左側方ディスプレイ82BLや左側方スピーカ83BLを駆動させない。
図15は、自車両Mの周辺に人物がいる場合において、当該人物によって認識可能な情報を提供する流れの一例を示すフローチャートである。図15の処理は、車両制御システム100が起動している最中に繰り返して実行される。
HMI制御部170は、まず、自車両Mの運転モードが自動運転モードであるか否かを判定する(ステップS100)。HMI制御部170は、行動計画情報186を参照して、自車両Mの現在位置が自動運転を実行する区間であるか否かを判定する。また、HMI制御部170は、自車両Mの現在位置が自動運転を実行する区間である場合に、切替制御部150により自動運転モードから手動運転モードに切り換えられていないか否かを判定する。
HMI制御部170は、自車両Mの運転モードが自動運転モードである場合、外界認識部142から供給された人物の位置情報に基づいて、自車両Mの周辺に人物が認識されているか否かを判定する(ステップS102)。
HMI制御部170は、自車両Mの周辺に人物が認識されている場合、人物の位置情報に基づいて自車両Mに対する人物の方向が、HMI制御部170は、自車両Mに対する人物の方向が、自車両Mの前方範囲FA、自車両Mの右側方範囲RA、自車両Mの左側方範囲LA、および自車両Mの後方範囲BAのうちいずれに該当するかを判定する(ステップS104)。
HMI制御部170は、自車両Mに対する人物の方向に該当する範囲に対応する車外用ディスプレイ82Bおよび車外用スピーカ83Bを駆動することで、判定された方向に指向性を持つ情報を提供する(ステップS106)。次に、HMI制御部170は、外界認識部142において認識されていた人物がいないか否かを判定する(ステップS108)。
HMI制御部170は、外界認識部142において認識されていた人物がいない場合、指向性を持つ情報の提供を停止させて(ステップS110)、本フローチャートを終了する。なお、HMI制御部170は、自車両Mが自動運転モードでない場合、人物が認識されていない場合、および認識されていた人物がいない場合、本フローチャートを終了する。
以上より、HMI制御部170によれば、外界認識部142により認識されている人物Pの方向に対応した車外用ディスプレイ82Bおよび車外用スピーカ83Bを駆動させることで、人物Pの方向に応じた図柄および音を出力することができる。また、HMI制御部170によれば、人物Pが認識されなくなった場合に、図柄および音の出力を停止することができる。
以下、自車両Mにおける複数の個所から情報を出力することについて説明する。図16は、自車両Mが人物を認識している方向に応じて提供する情報を切り替える様子を示す図である。図16は、自車両Mが自車線L1にいる人物Pを回避するために、自車線L1から隣接車線L2に車線変更し、人物Pを回避した後に自車線L1に車線変更する場合に図柄および音を切り替える様子を表している。なお、図16に示すように人物Pを回避するように自車両Mが走行するための軌道は、軌道生成部146により生成されているものとする。HMI制御部170は、自車両Mが走行することにより外界認識部142により認識された人物Pの方向の変化に伴って情報を出力する個所を変更する。
HMI制御部170は、図16(A)に示すように、自車両Mの前方範囲FAに人物Pが存在する場合、前方ディスプレイ82BFに目の図柄300Fを表示させると共に、前方スピーカ83BFから自車両Mの前方範囲FAに向けて音を出力させる。
次に、HMI制御部170は、図16(B)に示すように、自車両Mが隣接車線L2に車線変更して、人物Pが自車両Mの左側方範囲LAに存在する場合、左側方ディスプレイ82BLに目の図柄300Lを表示させると共に、左側方スピーカ83BLから自車両Mの左側方範囲LAに向けて音を出力させる。このとき、HMI制御部170は、前方ディスプレイ82BFに表示していた目の図柄300Fの表示を停止させると共に、前方スピーカ83BFから自車両Mの前方範囲FAに向けて提供されていた音の出力を停止させる。
次に、HMI制御部170は、図16(C)に示すように、自車両Mが自車線L1に車線変更して、人物Pが自車両Mの後方範囲BA存在する場合、後方ディスプレイ82BBに目の図柄300Bを表示させると共に、後方スピーカ83BBから自車両Mの後方範囲BAに向けて音を出力させる。このとき、HMI制御部170は、左側方ディスプレイ82BLに表示していた目の図柄300Lの表示を停止させると共に、左側方スピーカ83BLから自車両Mの左側方範囲LAに向けて提供されていた音の出力を停止させる。
図17は、前方ディスプレイ82BFに表示する図柄の他の一例を示す図である。HMI制御部170は、外界認識部142から供給された位置情報に基づいて、前方ディスプレイ82BFを用いて目の図柄300を表示する。また、外界認識部142は、自車両Mの周辺において認識された人物Pの顔の向きを認識して、HMI制御部170に供給する。HMI制御部170は、外界認識部142により認識された人物Pの顔の向きが、人物Pが自車両Mに正対している方向を含む所定の範囲θrである場合に、例えば、目を開けている図柄300を、目を閉じている図柄310に変更する。また、HMI制御部170は、目を閉じている図柄310を、目を開けている図柄300に変更してもよく、目を閉じている図柄310と目を開けている図柄300とを繰り返して変更してもよい。図柄を300と310との間で変更する処理は、出力する情報を変更する処理の一例である。HMI制御部170は、認識されている人物Pの顔の向きが、人物Pが自車両Mに正対している方向を含む所定の範囲θrである場合に、目の図柄を300から310に変更することに代えて、目の図柄300の表示を停止してよい。
さらに、HMI制御部170は、自車両Mに対する人物Pの距離に基づいて図柄300を変更してもよい。HMI制御部170は、例えば、自車両Mから所定の距離よりも遠くに人物Pが存在する場合の図柄300の大きさを、自車両Mから所定の距離以内に人物Pが存在する場合の図柄300の大きさよりも大きくしてもよい。
さらにHMI制御部170は、自車両Mに対する人物Pの高さに基づいて図柄300を変更してもよい。HMI制御部170は、例えば、自車両Mが坂道を上る場合などに人物Pの位置が自車両Mの位置よりも高い位置である場合、目の図柄300を、上方向をみるような図柄に変更してもよい。また、HMI制御部170は、自車両Mが坂道を下る場合や人物Pが子供である場合などに人物Pの位置が自車両Mの位置よりも低い位置である場合、目の図柄300を、下方向をみるような図柄に変更してもよい。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の車両制御システム100は、撮像方向を変更可能なカメラ40Aを備える点で、第1の実施形態の車両制御システム100とは異なる。図18は、カメラ40Aと車外の人物Pとの関係を示す図である。カメラ40Aは、自車両Mの前方範囲FAを撮像範囲する位置に設置されている。カメラ40Aは、例えば、ウインドウガラス90のうちフロントガラスの上方付近の天井に設置されている。これにより、カメラ40Aにおける車外からの光を集光するレンズは、自車両Mの前方範囲FAから視認可能な状態になっている。
HMI制御部170は、外界認識部142から人物Pの方向θ1が供給されたことに応じて、カメラ40Aの撮像方向を、自車両Mの前方範囲FAの正面に向いた状態から水平方向にθ1#だけ変更させる。これにより、HMI制御部170は、カメラ40Aの撮像方向を、外界認識部142により認識された人物Pの方向に向ける。これにより、HMI制御部170は、外界認識部142により認識された人物Pの方向に指向性を持つ情報を出力する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の車両制御システム100は、情報の送信方向に指向性を有する通信装置55Aを備える点で、第1の実施形態の車両制御システム100とは異なる。図19は、通信装置55Aと車外の人物Pとの関係を示す図である。通信装置55Aは、例えば、無線信号の送信方向が変更可能な無線通信回路を含む。通信装置55Aから送信された無線信号は、人物Pが保有する携帯端末400により受信される。
携帯端末400は、例えば、無線通信インターフェース回路、各種の通知回路、およびアプリケーションプログラムを備える。携帯端末400は、通信装置55Aから供給された無線信号を受信した場合、アプリケーションプログラムの制御に従って、通知音を出力する、振動を発生させる、または画像を表示する通知動作を行う。
通信装置55Aは、外界認識部142から人物Pの方向θ1が供給されたことに応じて、無線信号の送信方向を、自車両Mの前方範囲FAの正面方向から水平方向にθ1#だけ変更させる。通信装置55Aは、変更した送信方向に、携帯端末400を保有する人物Pに自車両Mの存在を通知する通知メッセージを送信する。これにより、HMI制御部170は、携帯端末400に通知動作を行わせることで、外界認識部142により認識された人物Pの方向に指向性を持つ情報を出力する。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態の車両制御システム100において、HMI制御部170は、外界認識部142により認識された人物Pを認識している情報を出力したことを乗員に通知する。図20は、車外への情報出力状態を車内用ディスプレイ82Aに表示する様子を示す図である。HMI制御部170は、例えば、人物Pに情報を出力した場合、カメラ40により撮像された画像に通知画像を重畳させた画像を、車内用ディスプレイ82Aに表示させる。HMI制御部170は、通知画像として、例えば、画像中に含まれる物Pを囲う枠画像500aを重畳させると共に、枠画像500aの上部に「情報表示中」というメッセージ画像500bを重畳させる。これにより、HMI制御部170は、乗員に通知情報を認識させることで、外界認識部142により認識された人物Pに情報を出力していることを、乗員に通知することができる。また、HMI制御部170は、車内用スピーカ83Aを駆動させることで、「現在、自車両の右前方の人物に情報を出力中です」という音声メッセージを出力させてもよい。
<変形例>
以下、変形例について説明する。変形例の車両制御システム100は、手動運転モードにおいて、上述したように外界認識部142により認識された人物によって認識可能な情報を提供すると共に、人物等の障害物の位置情報を外界認識部142からHMI制御部170に供給して乗員に通知する。これにより、変形例の車両制御システム100によれば、手動運転モードにおいて、自車両Mの周辺の人物に情報を出力すると共に乗員に情報を出力することができる。
以上説明したように、車両制御システム100によれば、外界認識部142により認識された人物によって認識可能な情報であって、認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力するので、自車両Mの周囲の人物に与える不安感を低減することができる。
また、車両制御システム100によれば、外界認識部142により認識された人物の方向の音量を、外界認識部142により人物がいることが認識されていない方向の音量よりも大きくするので、外界認識部142により認識されている人物に与える不安感を低減することができる。さらに、車両制御システム100によれば、外界認識部142により認識された人物の方向に、人物を認識していることを通知する図柄を表示するので、外界認識部142により認識されている人物に与える不安感を低減することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、人物がいることが認識された場合に図柄を表示し、人物がいることが認識されなくなった場合に図柄の表示を停止するので、外界認識部142により認識されている人物に与える不安感を低減すると共に、図柄を表示することによる違和感を抑制することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、人物を認識していることを通知する図柄として、人間の目を模した画像を表示するので、自車両Mの周囲の人物に直感的に自身が認識されていることを通知することができ、自車両Mの周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、自車両Mにおける複数の個所から指向性を持つ情報を出力することができ、自車両Mが走行することにより外界認識部142により認識された人物の方向の変化に伴って指向性を持つ情報を出力する個所を変更するので、外界認識部142により認識されている人物に与える不安感を更に低減することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、外界認識部142により認識された人物の顔の向きが自車両Mに正対している方向を含む所定の範囲である場合に、指向性を持つ情報を変更し、または指向性を持つ情報の出力を停止するので、自車両Mの周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、外界認識部142により認識された人物の方向にカメラ40Aの撮像方向を向けるので、自車両Mの周囲の人物に直感的に自身が見られていることを気づかせることができ、自車両Mの周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、外界認識部142により認識された人物の方向に向けて無線信号を送信することで、携帯端末400に指向性を持つ情報を通知するので、人物に直接的に指向性を持つ情報を通知することができ、自車両Mの周囲の人物に与える不安感を更に低減することができる。
さらに、車両制御システム100によれば、外界認識部142により人物がいることが認識されている方向に指向性を持つ情報を出力したことを車室内の乗員に通知するので、乗員に安心感を与えることができる。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
DD‥検知デバイス(検出部)、20‥ファインダ、30‥レーダ、40、40A‥カメラ、55、55A‥通信装置、70‥HIM、82‥表示システム、82A‥車内用ディスプレイ、82B‥車外用ディスプレイ(出力部)、82BB‥後方ディスプレイ、82BF‥前方ディスプレイ、82BL‥左側方ディスプレイ、82BR‥右側方ディスプレイ、83‥スピーカシステム、83A‥車内用スピーカ、83B‥車外用スピーカ(出力部)、83BB‥後方スピーカ、83BF‥前方スピーカ、83BL‥左側方スピーカ
83BR‥右側方スピーカ、85‥コンテンツ再生装置、90‥ウインドウガラス、
100‥車両制御システム、110‥目標車線決定部、120‥自動運転制御部、130‥自動運転モード制御部、140‥自車位置認識部(認識部)、142‥外界認識部、144‥行動計画生成部、146‥軌道生成部、146A‥走行態様決定部、146B‥軌道候補生成部、146C‥評価・選択部、150‥切替制御部、160‥走行制御部

Claims (13)

  1. 車両の周辺状態を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行する自動運転制御部と、
    前記検出部により検出された前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両に対する人物の方向を認識する認識部と、
    前記認識部により認識された人物によって認識可能な情報であって、前記認識部により認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力する出力部と、
    を備える、車両制御システム。
  2. 前記出力部は、前記自動運転制御部により自動運転が実行されている場合に前記指向性を持つ情報を出力し、前記自動運転制御部により自動運転が実行されていない場合に、前記指向性を持つ情報を出力しない、
    請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記出力部は、音を出力するスピーカを含み、前記認識部により認識された人物の方向に出力する音の音量を、前記認識部により人物がいることが認識されていない方向に出力する音の音量よりも大きくする、
    請求項1または2に記載の車両制御システム。
  4. 前記出力部は、前記車両の外部から視認可能な図柄を表示する表示部を含み、前記認識部により認識された人物の方向に、前記認識部により認識された人物を認識していることを通知する図柄を表示する、
    請求項1または2に記載の車両制御システム。
  5. 前記出力部は、前記認識部により人物がいることが認識された場合に、前記認識部により認識された人物の方向に前記図柄を表示し、前記認識部により人物がいることが認識されなくなった場合に、前記認識部により認識された人物の方向に表示していた前記図柄の表示を停止する、
    請求項4に記載の車両制御システム。
  6. 前記出力部は、前記認識部により認識された人物を認識していることを通知する図柄として、人間の目を模した画像を表示する、
    請求項4または5に記載の車両制御システム。
  7. 前記出力部は、前記車両における複数の個所から前記指向性を持つ情報を出力することができ、前記車両が走行することにより前記認識部により認識された人物の方向の変化に伴って前記指向性を持つ情報を出力する個所を変更する、
    請求項3または4に記載の車両制御システム。
  8. 前記認識部は、前記認識部により認識された人物の顔の向きを認識し、
    前記出力部は、前記認識部により認識された前記人物の顔の向きが、前記人物の顔が前記車両に正対している方向を含む所定の範囲である場合に、前記指向性を持つ情報を変更し、または前記指向性を持つ情報の出力を停止する、
    請求項3または4に記載の車両制御システム。
  9. 前記出力部は、車両周辺を撮像するカメラであって、車外から視認可能なカメラを含み、前記認識部により認識された人物の方向に撮像方向を向けることで、前記認識部により認識された人物の方向に指向性を持つ情報を出力する、
    請求項1または2に記載の車両制御システム。
  10. 前記出力部は、情報の送信方向に指向性を有する通信装置を含み、前記認識部により人物がいることが認識された場合に、前記認識部により認識された人物の方向に向けて、前記認識部により認識された人物を認識していることを通知する情報を送信することで、前記認識部により認識された人物が保有している端末装置に前記指向性を持つ情報を通知する、
    請求項1または2に記載の車両制御システム。
  11. 前記出力部は、前記認識部により人物がいることが認識されている方向に前記指向性を持つ情報を出力したことを車室内の乗員に通知する情報を出力する、
    請求項1から10のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。
  12. 車載コンピュータが、
    車両の周辺状態を検出し、
    検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行し、
    検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両に対する人物の方向を認識し、
    認識した人物によって認識可能な情報であって、認識した人物の方向に指向性を持つ情報を出力する、
    車両制御方法。
  13. 車載コンピュータに、
    車両の周辺状態を検出させ、
    検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両の速度制御と操舵制御とのうち少なくとも一方を自動的に行う自動運転を実行させ、
    検出した前記車両の周辺状態に基づいて、前記車両に対する人物の方向を認識させ、
    認識させた人物によって認識可能な情報であって、認識した人物の方向に指向性を持つ情報を出力させる、
    処理を実行させるための車両制御プログラム。
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