JP2017198849A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー像形成手段の現像能力の低下にかかわらず画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に精度よく維持することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体上に中間調画像パターン及びベタ画像パターンを形成し、その中間調画像パターンの濃度及びベタ画像パターンの濃度それぞれを検知し、ベタ画像パターンの濃度の検知結果に基づいて、中間調画像パターンの濃度の検知結果が目標中間濃度に維持されるように作像条件を更新する第1の作像条件更新制御と、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が目標ベタ濃度に維持されるように作像条件を更新する第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行する。【選択図】図9

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、トナー像形成手段により像担持体上に所定濃度の画像パターンのトナー像を作像し、その画像パターンの濃度を光学センサで検知した検知結果に基づいて、画像形成時の作像条件を更新(調整)する画像形成装置が知られている。
特許文献1には、かかる画像形成装置であって、濃度の変化に対するセンサ出力の変化が大きい中間調画像パターンを作像し、その中間調画像パターンの濃度の検知結果に基づいて、出力画像の画像形成時の作像条件を調整するものが開示されている。この画像形成装置によれば、上記調整後の作像条件に基づいて出力画像を形成することにより、画像形成時の中間濃度だけでなく最大濃度(ベタ濃度)を目標濃度に維持(補償)することができるとされている。
上記中間調画像パターンの濃度の検知結果に基づいて作像条件の調整を行う画像形成装置において、現像剤のトナー濃度の極端な低下や環境変動などによりトナー像形成手段の現像能力が低下する場合がある。この場合、トナー像形成手段によって形成する画像形成時の最大濃度が目標最大濃度よりも低くなることがわかった。
上述した課題を解決するために、本発明は、像担持体と、前記像担持上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像形成手段で前記像担持体上に形成した画像パターンの濃度を検知する画像濃度検知手段と、前記画像濃度検知手段の検知結果に基づいて、前記トナー像形成手段で形成する出力画像の濃度が所定の目標濃度になるように該出力画像の画像形成時に用いられる作像条件を更新する画像濃度制御手段と、を備えた画像形成装置であって、前記画像濃度制御手段は、前記像担持体上に中間調画像パターン及びベタ画像パターンを前記トナー像形成手段で形成し、前記中間調画像パターンの濃度及び前記ベタ画像パターンの濃度それぞれを前記画像濃度検知手段で検知し、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果に基づいて、前記中間調画像パターンの濃度の検知結果が目標中間濃度に維持されるように画像形成時の作像条件を更新する第1の作像条件更新制御と、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が目標ベタ濃度に維持されるように画像形成時の作像条件を更新する第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行することを特徴とするものである。
本発明によれば、トナー像形成手段の現像能力の低下にかかわらず画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に精度よく維持することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図。 本実施形態に係る画像形成装置における非画像形成時の第1の画像濃度制御及び第2の画像濃度制御の一例を示すフローチャート。 レーザ光源のフル点灯時に帯電バイアスを段階的に変化させた場合の感光体表面電位の関係を説明するグラフ。 図3のように帯電バイアスを切り替えたときに中間転写ベルトの前側部(F)、中央部(C)及び後側部(R)それぞれに形成される画像パターンの一例を示す説明図。 光学センサの構成の一例を示す説明図。 濃度を段階的に変化させた画像パターンを検知したときの光学センサの出力の一例を示すグラフ。 第2の画像濃度制御で作像されるトナーパターンの一例を示す説明図。 第2の画像濃度制御で作像されるトナーパターン(ドットパターン)のドット構成の一例を示す説明図。 画像形成時に実行される第3の画像濃度制御の一例を示す説明図。 第3の画像濃度制御により作像されるトナーパターンのレイアウトの一例を示す説明図。 正反射型の光学センサの出力特性の一例を示す説明図。 画像形成中における印刷枚数に対する紙上画像濃度の最大濃度及び現像剤のトナー濃度の推移の一例を示すグラフ。 階調面積率に対する中間転写ベルト上のトナーパターンの濃度(トナー付着量)との関係の一例を示すグラフ。 画像形成中における印刷枚数に対する中間転写ベルト上の中間調画像パターンの濃度(トナー付着量)、現像剤のトナー濃度及び紙上画像濃度の最大濃度の推移の一例を示すグラフ。 出力画像の画像形成中に現像能力が低下したときの階調面積率と中間転写ベルト上のトナーパターンの濃度(トナー付着量)との関係の一例を示すグラフ。 (a)は主走査方向の画像形成領域の端部に中間調画像パターンとベタ画像パターンとを作像するパターンレイアウトの一例を示す説明図。(b)は副走査方向の画像形成領域外(紙間)に中間調画像パターンとベタ画像パターンとを作像するパターンレイアウトの一例を示す説明図。 本実施形態の画像形成装置における実施例1に係る画像濃度制御の制御手順の一例を示すフローチャート。 本実施形態の実施例1における印刷枚数に対する中間転写ベルト上のベタ画像パターン及び中間調画像パターンそれぞれの濃度(トナー付着量)、現像剤のトナー濃度並びに紙上画像濃度の最大濃度の推移を示すグラフ。 本実施形態の実施例4における印刷枚数に対する中間転写ベルト上のベタ画像パターン及び中間調画像パターンそれぞれの濃度(トナー付着量)並びに紙上画像濃度の推移を示すグラフ。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の一例を示す概略構成図である。図1に例示する画像形成装置1はカラープリンタであり、その装置本体2内の中央部には、像担持体としての4つのドラム状の感光体3Y、3M、3C、3BKが、水平方向に等間隔で並列に配置されている。符号の添え字Y、M、C、BKは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色を示している。以下、これらの添え字は適宜省略する。
イエロー画像用の感光体3Yについて説明する。感光体3Yは、例えば直径30〜100[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機半導体層を設けた構造となり、図中時計回り方向に回転駆動される。感光体3Yの下方側周囲には、静電写真プロセスに従い、帯電ローラ4Y、現像剤担持体としての現像ローラ(以下、「現像スリーブ」ともいう)5Yを有する現像装置6Y、クリーニング装置7Y等の作像手段が順に配設されている。これらは1つの筐体内に一体的に収容されてプロセスカートリッジを構成し、プロセスカートリッジは装置本体2に対して着脱自在となっている。なお、用いるトナーの色が異なるだけで、マゼンタ、シアン、ブラック画像用の感光体3M、3C、3BK側についても同様である。
各プロセスカートリッジの下方には、静電潜像を形成するための露光装置8が設けられている。露光装置8は、各色の画像データに対応したレーザ光を帯電ローラによって一様に帯電された感光体3Y、3M、3C、3BKに対して照射しながら走査する。各帯電ローラ4と各現像ローラ5との間には、この露光装置8から照射されるレーザ光が感光体3Y、3M、3C、3BKに向けて入り込むように細長いスペース(スリット)が確保されている。露光装置8としては、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用いたレーザスキャン方式のものを示したが、LEDアレイと結像手段とを組合せた方式の露光装置を用いることもできる。
感光体3Y、3M、3C、3BKの上部には、複数のローラ9、10、11により支持されて反時計回り方向に回転駆動される像担持体であってトナーパターン像担持体としての中間転写ベルト12が設けられている。ここでは、中間転写ベルト12がトナーパターン担持体であるが、感光体3上のトナーパターンを直接検知する場合には感光体がトナーパターン担持体としてなる。また、用紙等の記録媒体を搬送しながら感光体上のトナー像を直接記録媒体に転写し、記録媒体上にトナーパターンを形成する場合には、記録媒体がトナーパターン担持体としてなる。
中間転写ベルト12は、各感光体3Y、3M、3C、3BKに対して共通なものであり、各感光体3Y、3M、3C、3BKの現像工程後の一部が接触するようにほぼ水平状態で扁平に配置されている。中間転写ベルト12の内周部には、各感光体3Y、3M、3C、3BKに対向させて転写ローラ13Y、13M、13C、13BKが設けられている。
中間転写ベルト12の外周部においては、例えばローラ11に対向する位置にクリーニング装置14が設けられている。クリーニング装置14は、中間転写ベルト12の表面に残留する不要なトナーを除去する構成を有している。中間転写ベルト12は、例えば、基体の厚さが50〜600[μm]の樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトであって、感光体3Y、3M、3C、3BKからのトナー像を転写可能とする抵抗値を有する。
感光体3、帯電ローラ4、現像装置6、クリーニング器7、露光装置8からなるトナー像形成手段としてのトナー像作成部により各感光体3上にトナー像が作成される。そして、これらのトナー像は転写ローラ13により中間転写ベルト12上に重ね合わせるように転写される。
また、装置本体2内において、露光装置8の下方には複数段、本例では2段の給紙カセット23、24が引き出し自在に配設されている。これらの給紙カセット23、24内に収納された記録媒体としての用紙Sは、対応する給紙ローラ25、26により選択的に給紙される。そして、給紙された用紙Sは、2次転写位置に向けて搬送経路27をほぼ垂直に搬送される。
中間転写ベルト12の側方には無端状の搬送ベルト35が配設されている。搬送ベルト35のループ内において、2次転写手段としての2次転写ローラ18が中間転写ベルト12の支持ローラの一つであるローラ9と対向するように設けられている。ローラ9と2次転写ローラ18は中間転写ベルト12及び搬送ベルト35を挟んで圧接され、所定の転写ニップを形成する。2次転写位置の直前の搬送経路27には、2次転写位置への給紙タイミングをとるレジストローラ対28が設けられている。さらに、2次転写位置の上方には、搬送経路27に連続し、装置本体2の上部の排紙スタック部29に繋がる搬送排紙経路30が形成されている。搬送排紙経路30中には定着ローラと加圧ローラとを有する定着装置31や、排紙ローラ対32等が配設されている。
装置本体2内において、排紙スタック部29の下部の空間には、各感光体3Y、3M、3C、3BKで用いる各色のトナーを収納し、そのトナーを対応する現像装置6にポンプ等により搬送供給可能なトナー容器収納部33が設けられている。
上記構成の画像形成装置1において、用紙Sに画像を形成する動作について説明する。
まず、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)、スキャナー、ファクシミリ等から、出力画像に対応する画像信号がコントローラ50に伝送される。コントローラ50は、この画像信号を後述する制御動作により決定された適正な出力画像信号に変換し、露光装置8に伝送する。
露光装置8では半導体レーザから出射されたイエロー用の画像データ対応のレーザ光が帯電ローラ4Yにより一様に帯電された感光体3Yの表面に照射され、これにより感光体3Yに静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置6Yによる現像処理を受けてイエロートナーで現像され、可視像となり、感光体3Yと同期して移動する中間転写ベルト12上に転写ローラ13Yによる転写作用を受けて転写される。このような潜像形成、現像、転写動作は感光体3M、3C、3BK側でもタイミングをとって順次同様に行われる。この結果、中間転写ベルト12上には、イエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックBKの各色のトナー画像が順次重なり合ったフルカラートナー画像として担持され、搬送される。
一方、給紙カセット23、24のいずれかから用紙Sが給紙され、搬送経路27を通ってレジストローラ対28へと搬送される。中間転写ベルト12上のフルカラートナー画像とタイミングをとって用紙Sがレジストローラ対28より送り出され、2次転写ローラ18の作用により中間転写ベルト12上のフルカラートナー画像が用紙S上に転写される。フルカラートナー画像が転写された用紙Sは搬送ベルト35により定着装置31へと搬送され、定着装置31による定着処理を経て排紙ローラ対32により排紙スタック部29上に排紙される。
両面印刷の場合は、定着後の用紙Sを切換爪38を切り換えることにより反転路36へ導き、切換爪39を切り換えることにより反転後の用紙Sを再給紙路37からレジストローラ対28へと再給紙して用紙の表裏を反転させる。このとき、中間転写ベルト12上には裏面画像となるトナー像を形成して担持させておき、用紙Sの裏面(第二面)にトナー像を転写して定着装置31による定着処理を経て排紙ローラ対32により排紙スタック部29上に排紙する。
なお、ここではフルカラー印刷の場合で説明したが、特定色あるいはブラックによるモノクロ印刷時であっても、使用されない感光体が存在するだけで、動作的には同様である。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1における非画像形成時の画像濃度制御について説明する。
図2は、実施形態に係る画像形成装置における非画像形成時の第1の画像濃度制御及び第2の画像濃度制御の一例を示すフローチャートである。ここで、非画像形成時(以下、「非印刷時」ともいう)とは、電源オン後の立ち上げ動作時や画像出力前後の感光体3の空走時等の画像形成装置1が画像出力をしていない時をいう。また、非画像形成時における画像濃度制御は調整モード(「更新モード」ともいう。)にて実行される。なお、コントローラ50は、第1の画像濃度制御及び第2の画像濃度制御を実行する画像濃度制御手段としての機能を有している。
一般に、画像形成装置では一度画像濃度を検知して画像濃度を補正しても、画像濃度は経時的にずれていく。特に、画像形成装置内部の温湿度が変化したときや長い放置時間があったときは、画像濃度はずれる傾向にある。また、出力画像が形成される用紙の枚数が増えるにつれて画像濃度はずれていく。そこで、実験的に定められた所定の出力枚数を印刷した後や、画像形成装置内部に設置した温湿度検知センサが実験的に求められた閾値以上の変化を検出したときを、作像条件を調整して更新する更新タイミング(調整タイミング)として定めておく。あるいは実験的に決定された放置時間を超えて画像形成装置が使用されなかったとき等を作像条件の更新タイミング(調整タイミング)として定めてもよい。これらの作像条件の更新タイミングを、コントローラ50の内部のメモリに記憶させておく。そして、例えば図2に示すように、コントローラ50は、内部に記憶しているプログラムに従い、上記予め定めた作像条件の更新タイミング(作像条件調整タイミング)が到来したかどうかを判断する(S1)。
ここで、作像条件の更新タイミングが到来したと判断されると(S1でYES)、下記図3に示すように帯電バイアス及び現像装置6の現像バイアスが切り替えられる。そして、露光装置8により下記図4に示すような所定の階調性のテスト画像パターンとしてのトナーパターンが、感光体3上にレーザ光源のフル点灯で露光される。
図3は、レーザ光源のフル点灯時に帯電バイアスを段階的に変化させた場合の感光体表面電位を説明するための説明図である。また、図4は、図3のように帯電バイアスを切り替えたときに、図1の正面から見て中間転写ベルト12の前側部(F)、中央部(C)及び後側部(R)それぞれに形成されるトナー像からなる画像パターンの一例を示す説明図である。
ここで、トナーパターンとは、一般的に階調パターン全体を意味することもあり、階調パターンを構成する個々のトナーパターンを意味することもある。また、フル点灯とは、図4のトナーパターンに相当する領域はレーザ光でドットを作ることなく露光し続けるようにレーザ光源を点灯することをいう。このように露光すると露光後のトナーパターンの感光体電位は、図3に示すトナーパターン電位のようにほぼ同じ値となる。このトナーパターンに対して、図3に示すように現像バイアスを段階的に切り替えていくと、トナーパターン電位と現像バイアスとの差に比例してトナーが増えるように現像がなされる。
その結果、図4に示すように、濃度の互いに異なる複数個(図示の例では10個)のトナーパターンが各色の感光体上に形成される(S2)。トナーパターンは、中間転写ベルト12における感光体3上のレーザスキャン方向(以下、「主走査方向」という)の前側部(F)、中央部(C)及び後側部(R)の3箇所に形成される。つまり、トナーパターンは、中間転写ベルト12の移動方向と直交する幅方向における端部領域と中央領域とに形成される。
図4に示す例では、上からブラック、シアン、マゼンタ、イエローのトナーパターンが形成されている。トナーパターンの大きさが小さいほど、トナー消費量が少なくなる。本実施形態のトナーパターンは矩形状であり、主走査方向の長さは5[mm]、中間転写ベルト12の移動方向であって主走査方向と直交する副走査方向の長さは7[mm]である。帯電バイアスを現像バイアスと同期して切り替えるのは、現像バイアスと帯電バイアスとの差が大きすぎると2成分現像装置ではキャリアが感光体3に付着する等の不具合が出るからである。
図4において、トナーパターンの副走査方向の間隔は4[mm]であり、階調パターンの全長Lは434[mm]、感光体ドラム間のピッチL1は110[mm]である。
感光体3上に形成されたトナーパターンは、転写ローラ13により中間転写ベルト12上に転写される。その結果、図4に示すように、中間転写ベルト12上にはその幅方向の前側部が(F)、中央部(C)及び後側部(R)の3箇所に各色10個のトナーパターンが形成される。次いで、トナーパターンの反射濃度が画像濃度検知手段(トナー付着量検出手段)としての反射型の光学センサ40F、C、Rにより検出される(図2のS3)。
図4に示すように、光学センサ40Cは像光中心に位置し、光学センサ40Cと光学センサ40F、40Rとの距離L2はそれぞれ160[mm]である。図4において、符号Kは基準ポイントを示している。
図5は、本実施形態の画像形成装置で用いる光学センサ40の構成の一例を示す説明図である。光学センサ40は、例えば図5に示すように、発光素子40B−1、正反射光受光素子40B−2及び拡散反射光受光素子40B−3を有している。以下、光学センサを、単に「センサ」ともいい、光学センサの出力を「センサ出力」ともいう。
発光素子40B−1の照射光は、中間転写ベルト12上で反射する。正反射光は正反射光受光素子40B−2で検知され、拡散反射光は拡散反射光受光素子40B−3で検知される。ブラックトナーパターンの濃度に対する正反射光受光素子40B−2の出力は、トナー量が増えるにつれて正反射光が減るので、正反射光受光素子40B−2を用いて濃度制御を行う。一方、カラートナーパターンの濃度に対する拡散反射光受光素子40B−3の出力は、トナー量が増えるにつれて拡散反射光が増えるので、拡散反射光受光素子40B−3を用いて濃度制御を行う。
そして、複数個(図示の例では10個)のトナーパターンのセンサ出力は、例えばブラックトナーパターンの場合、図6に示すようになる。
図6は、濃度を段階的に変化させたパターンを検知したときの光学センサの出力(センサ出力)の一例を示すグラフである。
中間転写ベルト12の移動に伴ってセンサ直下をトナーパターンが通過すると、ブラックトナーパターンの濃度に応じてセンサ出力が時間的に変化する。このセンサ出力に対して、トナーパターンの無い地肌部分と区別できる閾値を設定し、その閾値からセンサ出力が下がったところをトリガにしてトナーパターン位置又はトナーパターン濃度に対応するセンサ出力を特定する。4つの感光体3Y、3M、3C、3BKのいずれかにおいて、最初にトナーパターンを書き込んだタイミングをトリガにして、各部品のレイアウトとプロセス線速とからセンサ直下にトナーパターンが来るタイミングを予測することができる。よって、そのタイミングでトナーパターンを読み取ってもよいが、誤差を考慮するとトナーパターンを大きくする必要がある。
これに対して、センサ直下にトナーパターンが来るタイミングからある程度の時間早めに発光素子40B−1が発光を開始し、データサンプリングを連続して行い、前述の閾値を用いてトナーパターンを特定することもできる。これによれば、レイアウト上のタイミングからトナーパターンの露光・読み取りタイミングを決める方法よりもトナーパターンの大きさを小さくすることができる。トナーパターンの大きさが小さくなると、トナー消費量をその分減らすことができる。光学センサ40の検知領域を小さくすることもトナーパターンの大きさを小さくする上で望ましい。
発光素子及び受光素子の小型化又はスリット等の設置等により、本実施形態のセンサ検知領域は1[mm]径の円形状となっている。センサ検知領域は2[mm]以下が望ましい。本実施形態では、図4に示すように、トナーパターンの副走査方向の長さは7[mm]であるが、データサンプル数やパターンエッジの検出精度等を考慮すると、5[mm]程度であってもよい。トナーパターンの副走査方向の長さは5〜7[mm]の範囲が好ましい。
図2において、トナーパターンのセンサ出力から各トナーパターンの反射濃度が分かる(S3)。横軸を現像バイアス、縦軸を反射濃度とするグラフに、現像バイアスに対する反射濃度の10個のデータをプロットし、これらのデータを直線で近似したときの直線の傾きγを求める(S4)。
上記傾きγは各トナーの現像装置の現像能力を表す。傾きγは現像剤のトナー濃度を変えることにより制御することができる。傾きγが狙いの値より大きいときは、トナー濃度を下げ、小さいときはトナー濃度を上げれば、傾きγを狙いの値に近づけることができる。傾きγを変えなくても、現像バイアスを変えれば最大濃度を調整することができる。現像バイアスの絶対値を増大させれば、現像されるトナー量は増え、最大濃度のトナーパターンの反射濃度は濃くなり、逆に現像バイアスの絶対値を減少させれば反射濃度は薄くなる。現像バイアスを変えるときは連動して帯電バイアスを変更し、トナーを現像しない領域の感光体帯電電位と現像バイアスの差分を一定に保つ必要がある。
本実施形態では、傾きγの値が所定範囲内のときは現像バイアスと帯電バイアスを変更して、狙いの最大反射濃度が得られるようにし、傾きγが所定範囲から外れたときはトナー濃度の制御目標値を変更して、傾きγが所定範囲内に入るようにしている。現像バイアスと帯電バイアスの変更量は、実験的に決定した値と光学センサの検知結果から容易に求めることができる(S5)。傾きγとトナー濃度との関係も事前に実験的に求めることができ、そのデータと検知された傾きγとから変更すべきトナー濃度量を求めることができる(S5)。一般的に、現像装置内のトナー濃度はトナー濃度センサを用いて検出することができ、狙いのトナー濃度になるようにそのセンサ出力に基づいてトナーを補給する。変更すべきトナー濃度が決まったら、トナー濃度センサの制御目標値を変更し、トナー濃度を設定する(S6)。また、現像バイアスと帯電バイアスを設定する(S6)。
以上、図2のS1〜S6を第1の画像濃度制御と呼び、現像装置6の経時的及び環境的な濃度変動を補正することができる。
次に、非画像形成時において第2の画像濃度制御により作像するトナーパターンについて説明する。
図7は、第2の画像濃度制御により中間転写ベル12の幅方向の前側部(F)、中央部(C)及び後側部(R)それぞれでドットパターンにより作像されるトナーパターンの説明図である。また、図8は、図7で作像されるシアン、マゼンタ及びイエローのカラートナーパターン(Col)並びに黒トナーパターン(Bk)それぞれのドットパターンのドット構成の説明図である。
まず、図7に示すように、ドットパターンを作る。このドットパターンは、図8に示すようにドットで構成され、面積率を変えたものである。換言すれば、面積階調パターンである。図7の例では、上から順に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのドットパターンが形成されている。
デジタル画像形成装置では、中間濃度は単位面積あたりに占めるドットの割合、すなわち面積率で表現される。面積率を変化させることで、低濃度、中間濃度、高濃度を実現することができる。
感光体3の感度変動等により、上述のフル点灯による露光を行ってもドットで構成された中間濃度には変動が発生することがある。この変動を補正するため、通常の画像出力時と同じ帯電出力、現像バイアス、露光条件のもと、面積率を変えたドットパターンで構成された複数のトナーパターンを中間転写ベルト12上に作成し、光学センサ40により検知する(図2のS7)。
図8に示す左側縦一列のドットパターンはカラートナーの例であり、右側縦一列のドットパターンはブラックの例である。ドットは図中上側から下側に向かって大きくなっている。カラートナーのドットパターンの面積率は、上から順に12.5%、25.0%、37.5%、50.0%、62.5%、100%である。ブラックのドットパターンの面積率は、上から順に12.5%、25.0%、37.5%、50.0%、62.5%、50%である。
面積率を変えたドットパターンは出力画像信号と対応している。センサ出力よりドットパターンの反射濃度を求め、横軸に出力画像信号、縦軸にドットパターンの反射濃度をとったグラフにおける近似関数を算出する(図2のS8)。同時に、ブラックでは面積率50%のパターン濃度、イエロー、マゼンタ、シアンでは面積率100%のパターン濃度がコントローラ50内に記憶される(図2のS8)。
上記算出した近似関数から、PC等からの入力信号で要求される反射濃度を出力するのに必要な出力画像信号(ドットの面積率)を求めることができる(図2のS9)。したがって、入力画像信号から、その入力信号が要求する濃度を出すのに必要な出力画像信号を決定することができる(図2のS9)。
最後に、コントローラ50は、出力画像を形成する画像形成動作中(以下、「印刷中」ともいう)に行う第3の画像濃度制御の濃度目標値Xを決定する(図2のS10)。作像条件の更新制御を行う第3の画像濃度制御におけるトナーパターンの濃度目標値Xは以下のように決定される。すなわち、上記S6で設定したトナー濃度、現像バイアス、帯電バイアスによって作成された、図8に示すような面積率を変えたトナーパターンの中に、図9、図10で示した第3の画像濃度制御で使用するトナーパターンが含まれている。そのトナーパターンの非印刷時の端部領域のドットパターン検知濃度の平均値を濃度目標値Xとする。
ここで、非画像形成時の端部領域のドットパターン検知濃度とは、次のような検知濃度である。すなわち、図5の光学センサ40F、40Rにより検知されたドットパターンであって、図2のS8で記憶したブラックの面積率50%のトナーパターンとカラートナーの面積率100%のトナーパターンの検知濃度である。
上述のように平均値を求める他に、面積率の異なる複数のトナーパターンのセンサ出力を直線で近似し、濃度目標値Xを定めてもよい。
以上、図2のS7〜S10の制御を「第2の画像濃度制御」と呼ぶ。
次に、図9、10及び11を用いて、画像形成時(以下、「印刷時」ともいう)における第3の画像濃度制御による濃度制御について説明する。
図9は、画像形成時に実行される第3の画像濃度制御の一例を示すフローチャートである。また、図10は、第3の画像濃度制御により中間転写ベルト12の幅方向における前側部(F)及び後側部(R)それぞれの位置に作像されるトナーパターンのレイアウトの一例を示す説明図である。また、図11は、正反射型の光学センサの出力特性の一例を示す説明図である。
ここで、画像形成時とは、画像形成装置1が画像出力をしているときをいう。画像形成時のトナーパターンの検知は常時行ってもよいが、濃度が大きく変化することは稀である。また、トナーの消費も節約したい。そこで、実験的に決定した、一定枚数出力毎又は画像形成装置1の所定動作時間毎又は感光体3や現像ローラ5の所定走行距離毎にトナーパターンを作成し濃度制御を行うとよい。
図9のフローチャートに示すように、第3の画像濃度制御では、まずそのような作像条件の更新タイミングにあるかどうかをコントローラ50が判断する(S11)。
S11で作像条件の更新タイミングに来たと判断したときには、コントローラ50は、図10に示すように、画像領域の出力画像の書き込みに加えて、中間転写ベルト12上の主走査方向端部の非画像領域において、トナーパターンを作成する(S12)。
非画像形成時におけるよりもパターン数が少ない画像形成時のトナーパターンは、第2の画像濃度制御で作成したトナーパターンの中から事前に選択されたものであって、図2におけるフローチャートで濃度目標値Xを算出したトナーパターンと同じものである。同じトナーパターンを用いることで、第1の画像濃度制御で現像バイアス等を合わせた直後の画像形成装置1の状態を維持することが、異なるトナーパターンを用いるときより容易となる。
図10のトナーパターンにおいて、最も下のブラックのトナーパターンは、中間調画像パターンである中間濃度パターン(以下、「ハーフトーンパターン」ともいう)であって、特に面積率50%のドットパターンである。このような面積率のドットパターンを用いる理由は、ブラックトナーパターン濃度(反射濃度)の高い領域では濃度の変化に対するセンサ出力の変化が小さくなり、感度が下がるからである。よって、図11ではトナーパターン濃度の変化に対するセンサ出力の変化が大きい領域Aにおいて、第3の画像濃度制御のトナーパターン濃度を設定することが望ましく、領域Aの範囲は約70%以下の画像面積率にある。また、最大濃度を補償することが重要であるため、トナーパターンの濃度は濃い方がよい。したがって、トナーパターン濃度の下限は30%としている。
また、作像されたトナーパターンは光学センサ40F、40Rの下を通り抜け反射濃度が検知される(図9のS13)。このときのデータサンプル方法は、前述のレーザフル点灯で作成したトナーパターンの読み取り時と略同じである。すなわち、パターン書き込みタイミングから、レイアウトとプロセス線速からセンサ直下にトナーパターンが来る時間が分かる。そこで、その時間より少し早めに発光素子40B−1を点灯させ、予め定めた閾値を下回ったところからトナーパターン位置又はトナーパターン濃度に対するセンサ出力を特定する。
本実施形態では、図10に示すように、2つの同じドットパターンの平均濃度を計算する。そして、センサ出力から分かる反射濃度と、先の第2の画像濃度制御で決定した濃度目標値Xとを比べ、目標トナー濃度、光量、現像バイアスのいずれかを調整する(図9のS14)。反射濃度が濃度目標値Xより低ければ、トナー濃度の制御目標値を上げるか、光量を増やすか、現像バイアスの絶対値を増大させればよい。一方、反射濃度が濃度目標値Xより高ければ逆にこれらを減少させればよい。変更量は、個々の画像形成装置に応じて実験的に決められる。
図12は、本実施形態の画像形成装置において第3の画像濃度制御を実行したときの印刷枚数に対する紙上画像濃度の最大画像濃度の推移と濃度目標値Xを変更したときの印刷枚数に対するトナー濃度の推移とを示すグラフである。画像形成時に所定の第3の画像濃度制御の実行判定を満たした場合、濃度目標値Xを変更し、トナー濃度の調整を行う。この制御を第1の画像濃度制御の実行間隔で適宜実施することにより印刷を中止することなく画像濃度(トナー付着量)を一定に保つことが可能となる。また、書き込み光量はトナー濃度と比べて比較的早く増減させることができるので、光量調整を実施して画像濃度(トナー付着量)を維持する手法が用いられることもある。
以上のように、本実施形態では非画像形成時に複数のトナーパターン(画像パターン)を作像して作像条件を高精度で設定し、画像形成時にはより少数のトナーパターンを出力画像と並行して形成して検知する。画像形成時には非画像形成時と同じ状態を維持しながら画像濃度制御を行うので、第1の画像濃度制御しか行わない場合よりも画像の安定状態を長く維持することができる。また、第1の画像濃度制御しか行わない場合よりも細かい画像濃度制御をすることができる。
前述のとおり、第2の画像濃度制御で決定するブラックのトナーパターンは、図7及び図8に示したようなハーフトーンパターンであって、特に面積率50%のドットパターンである。このハーフトーンパターンを用いる理由は、ブラックトナーパターン濃度(反射濃度)の高い領域では濃度の変化に対するセンサ出力の変化が小さくなり、感度が下がるからである。換言すれば、検知が困難な最大濃度(最大トナー付着量)を印刷中に維持するための代用特性としてハーフトーンパターンの濃度(トナー付着量)を検知し、ハーフトーンパターンの検知結果から最大濃度の目標値に対する多寡を推定している。
よって、ハーフトーンパターンの濃度(トナー付着量)の検知結果に基づいて最大濃度を補償するためには次のような比例関係(線形関係)を維持している必要がある。すなわち、ハーフトーンパターンの濃度変動(「△HT濃度」と定義する。)と最大濃度の変動(「△Sol濃度」と定義する。)が1対1対応、すなわち比例関係(式1)を維持している必要がある。
△Sol∝△HT・・・(式1)
図13は、階調面積率に対する中間転写ベルト12上のトナーパターンの濃度(トナー付着量)との関係の一例を示す説明図である。現像能力が適正な(或は高い)状態かつ検知された濃度(トナー付着量)が目標値に対して低い場合は、上記式1を満たすように最大濃度も低下している。このため、所定の実行間隔で第3の画像濃度制御を実行することによりハーフトーンパターンの濃度の検知結果が所定の目標値(目標中間濃度)と一致する方向へトナー濃度、露光光量又は現像バイアスなどの作像条件を調整すれば所望の最大濃度を維持できる。
一方、現像能力が低い場合は、印刷中に画像濃度を目標濃度(目標付着量)を維持するように現像材のトナー濃度、露光光量又は現像バイアスなどの作像条件を調整したとしても、出力画像の最大濃度が低下する場合がある。
図14は、本実施形態の画像形成装置における印刷中の印刷枚数に対するハーフトーンパターンの中間転写ベルト12上のトナーパターンの濃度(トナー付着量)の推移と現像剤のトナー濃度の推移と紙上画像濃度の最大濃度の推移とを示すグラフである。
本実施形態では、第1及び第2の画像濃度制御によりハーフトーンパターンの目標中間濃度であるハーフトーン濃度目標値(付着量目標値)を算出している。そして、印刷中にハーフトーンパターンの濃度検知結果をハーフトーン濃度目標値に維持するように現像剤のトナー濃度を誘導することで紙上の最大濃度を一定に保っている。しかしながら、図14のトナーパターン濃度の推移に示すように、印刷枚数N以降の領域では、検知されたハーフトーンパターンの濃度(トナー付着量)がハーフトーン濃度目標値に対して高めを推移している。そのため、ハーフトーンパターンの濃度検知結果をハーフトーン濃度目標値へ誘導するため、ハーフトーンパターンの濃度を検知するたびに、図14のトナー濃度の推移に示すように現像剤のトナー濃度を下げる方向へ誘導していることがわかる。この結果、図14の紙上画像濃度の推移に示すように、現像能力の低下によって最大濃度が目標値に維持されず低下していることがわかる。
図15は、出力画像の画像形成中(印刷中)に現像能力が低下したときの階調面積率と中間転写ベルト12上のトナーパターンの濃度(トナー付着量)との関係の一例を示すグラフである。図14を用いて説明したとおり、図15に示すグラフによれば、現像能力が低下すると、中間調のトナーパターンの目標濃度(付着量目標値)と検知濃度(検知付着量)とがほぼ一致している場合でも、最大濃度(最大付着量)を担保できないことがわかる。すなわち、推定濃度(推定付着量)と実際の濃度(実付着量)との間に乖離が生じていることがわかる。現像能力の低下の原因は様々であるが、トナー濃度の著しい低下や、低温低湿環境下での印刷、現像装置6BK(図1参照)の現像方式、現像剤汲み上げ能力不足などが挙げられる。
以下、上記課題を解決するための本実施形態の構成及び制御について詳細に説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1では、第3の画像濃度制御の実行と同時に最大濃度パターンであるベタ画像パターンを作像し、ハーフトーンパターン及びベタ画像パターンそれぞれの濃度(トナー付着量)を検知する。
前述のとおり、ブラックトナーの最大濃度は検知できないため、ベタ画像パターンの目標ベタ濃度(付着量目標下限閾値)として、光学センサ40(図1参照)の検知上限を用いる。検知上限とは、図11に示したグラフにおいて、領域Aが最大となる階調面積率で70%に相当する濃度(トナー付着量)である。そして、ベタ画像パターンの濃度の検出結果(検知付着量)が閾値としての目標ベタ濃度(目標下限閾値)以下(或いは未満)となったとき、第3の画像濃度制御における第1の作像条件更新制御から第2の作像条件更新制御に切り換える。第2の作像条件更新制御は、ベタ画像パターンの濃度の検知結果(検知付着量)を目標ベタ濃度(目標下限閾値)に維持するように作像条件を更新する制御である。これにより、出力画像の画像形成時に常に目標ベタ濃度(目標下限閾値)以上の最大濃度を維持することが可能となる。
次に、図16(a)、(b)を用いて、本実施形態で作像するハーフトーンパターン及びベタ画像パターン(最大濃度パターン)のレイアウトについて説明する。
図16(a)は、中間転写ベルト12上の主走査方向における画像形成領域外の端部にハーフトーンパターンとベタ画像パターンとを作像するパターンレイアウトの説明図である。また、図16(b)は、中間転写ベルト12上の副走査方向における画像形成領域外(紙間)にハーフトーンパターンとベタ画像パターンとを作像するパターンレイアウトの説明図である。なお、図16(a)、(b)では説明を簡略にするためブラックトナーパターンについてのみ表記しているが、カラートナーであっても同様の効果が得られることを付記しておく。
図16(a)では、図10を用いて説明したのと同様に、印刷中に第3の画像濃度制御を実行する例を示しているが、ハーフトナーパターンに加えてベタ画像パターンを追加して作像し、同時に検知している。また、図16(b)は、定型最大サイズであるSRA3の印刷を行う場合を示している。この場合、印刷中に主走査画像領域外に検知用のトナーパターンを作像することは困難であるため、用紙Sの後端と次回印刷の用紙Sの先端の紙間に検知用のトナーパターンを作像することで同様の検知性能を維持することができる。
以下、本実施形態におけるより具体的な画像濃度制御の実施例について説明する。
〔実施例1〕
図17は、本実施形態の画像形成装置における実施例1に係る画像濃度制御の制御手順の一例を示すフローチャートである。
図17において、まず、図10を用いて説明したのと同様に、印刷毎に実験的に求められた作像条件の更新タイミング(作像条件調整タイミング)であるか否かを判定する(S21)。
次に、図16(a)に示した制御用の画像パターンのトナー像を中間転写ベルト12上に現像し、ハーフトーンパターン及びベタ画像パターンそれぞれの濃度(トナー付着量)を、光学センサ40を用いて検知する(S22、S23)。そして、ステップS23で検知したベタ画像パターンの濃度(トナー付着量)が実験的に定められた最大目標濃度(目標範囲下限値)に対して大きいか否かの判定を行う(S24)。ベタ画像パターンの濃度が最大目標濃度よりも大きければ(S24でYES)、上述した第3の画像濃度制御を実行する。つまり、ハーフトーンパターンの濃度(トナー付着量)が第1及び第2の画像濃度制御で定められた目標中間濃度(付着量目標値)と一致するように現像剤の目標トナー濃度、書き込み光量、現像バイアスのいずれかの調整を行う(S25)。
一方、上記S24において、ベタ画像パターンの濃度(トナー付着量)が閾値としての目標ベタ濃度(目標範囲下限値)よりも小さければ(S24でNO)、次のように制御する。すなわち、ハーフトーンパターンの濃度の高低(トナー付着量の多寡)に依らず、現像装置6BKにおける現像剤の目標トナー濃度を増加させる(S26)。
本実施例1では、このとき増加させるトナー濃度は0.2[wt%]程度が適正であった。増加させるトナー濃度が大きいほどベタ画像パターンの濃度追従性が高くなる反面、補正前後の色味変動などに影響を及ぼす可能性があるため、現像装置6BK(図1参照)の現像剤容量や、現像能力に応じて調整することが望ましい。また、前述の通り、環境によるベタ画像パターンの現像能力低下も考えられることから、環境補正項をα(T,H)(T:温度変数、H:湿度変数、α≧0)とすると、目標トナー濃度(最新)は次の(式2)で表すことができる。
目標トナー濃度(最新)=目標トナー濃度(前回値)+0.2+α(T,H)・・・(式2)
表1は、作像条件更新制御における環境補正項αの数値例を示している。
環境補正項αは一般的には表1で示したような実験的に決定したテーブルを与える場合が多い。また、環境補正項αを温度T,湿度Hの関係から算出する場合は、下記(式3)のα1、α2を実験的に決定し、これを上記(式2)で使用してもよい。また、環境変動による帯電特性変化の小さい現像剤であるなら、上記(式2)から環境補正項αを除いてもよい。
α=α1×T+α2×H・・・(式3)
図18は、本実施形態の実施例1の画像濃度制御の効果を示すグラフである。図18は、上段から順に、印刷枚数に対する中間転写ベルト上のベタ画像パターン及び中間調画像パターン(ハーフトーンパターン)それぞれの濃度(トナー付着量)の推移と現像剤のトナー濃度の推移と紙上画像濃度の最大濃度の推移とを示している。
図18に示すように、本実施例1では、現像装置の現像能力が低下した場合であっても最大濃度を常に維持することができる。従来例の画像濃度制御(◇)では印刷枚数がN1〜N2の領域で最大濃度が低下している。一方、図18に示すように、本実施例1の画像濃度制御(◆)では、ベタ画像パターンの濃度(トナー付着量)が目標ベタ濃度(目標下限閾値)を下回ったとき、トナー濃度を上昇させることで、最大濃度を上昇させていることが分かる。
また、本実施形態では、上記図17のS26における制御内容を変更することで様々な実施例をなすことができる。これらを一覧として表2に示し、以下に詳細を述べる。
〔実施例2〕
表2の実施例2に示すように、図17のS26における作像条件の制御内容を「光量、現像バイアスを増加させる」としても最大濃度を維持することができる。この作像条件条件の制御は、例えば、下記の(式4)や(式5)で表すことができる。なお、α(T,H)は前述の表1や(式3)で説明した環境補正項と同様であり、環境変動による帯電特性変化の小さい現像剤であるなら、(式4)及び(式5)から環境補正項を除いてもよい。
光量(最新)=光量(前回値)+2+α(T,H)×20・・・(式4)
現像バイアス(最新)=現像バイアス(前回値)+5+α(T,H)×20・・・(式5)
〔実施例3〕
表2の実施例3に示すように、図17のS26における作像条件の制御内容を「目標トナー濃度を増加させ、同時に光量、現像バイアスを増加させる」としても最大濃度を維持することができる。基本式は(式2)〜(式5)と同様であるが、実施例1、2を同時に行うことで追従性を高めることが可能となる。
〔実施例4〕
表2の実施例4に示したように、図17のS26における作像条件の制御内容を「第1の画像濃度制御を実行する」としても最大濃度を維持することができる。ベタ画像パターンの検知濃度(検知付着量)が閾値しての目標ベタ濃度(目標下限閾値)となったとき、印刷動作を停止し、第1の画像濃度制御および第2の画像濃度制御を実行する。これにより、現像能力が低下したとき必要な現像剤の目標トナー濃度、書き込み光量及び現像バイアスを調整(更新)し、次回印刷時の最大濃度を維持することが可能となる。
図19は、本実施形態の実施例4の画像濃度制御の効果を示すグラフである。
図19に示すように、従来例の画像濃度制御(◇)では、印刷枚数N1を超えた領域で最大濃度が低下し、次回の第1の画像濃度制御および第2の画像濃度制御の実行まで低下し続けることが分かる。一方、本実施例4の画像濃度制御(◆)では印刷枚数N1のとき、第1の画像濃度制御および第2の画像濃度制御を実行する。これにより、最大濃度維持に必要な作像バイアスへ更新し、次回の第1の画像濃度制御および第2の画像濃度制御の実行まで最大濃度を維持していることが分かる。
〔実施例5〕
表2の実施例5に示すように、図17のS26における作像条件の制御内容を「印刷動作を中断し、トナー補給を行い、第1の画像濃度制御を実行する」としても最大濃度を維持することができる。トナー補給を実行することでトナー濃度を上昇させ、このときの現像能力を元に第1の画像濃度制御及び第2の画像濃度制御を実行し、光量、作像バイアスを更新することで、次回印刷時の最大濃度を維持することが可能となる。なお、本実施例5は上記実施例4と比較して調整時間を有するが、現像剤の現像能力を上昇させるためハーフトーンパターンとベタ画像パターンとの相関が高くなり、(式1)を満たす。すなわち、ハーフトーンパターン検知による最大濃度維持精度が上昇し、より安定した画質を提供することが出来る。
〔実施例6〕
表2の実施例6に示したように、図17のS26における作像条の制御内容を「情報更新しない」としたとき、目標下限閾値に相当する最大濃度を維持することができる。中間転写ベルト12(図1参照)に経時的な劣化によるキズなどが発生した場合の誤検知による目標トナー濃度の増加や、光量、現像バイアスの増加を防ぐことが出来る。そして、次回、第1の画像濃度制御および第2の画像濃度制御の実行まで色味変動の少ない画質を提供することが出来る。
〔実施例7〕
上記実施例1〜6をユーザが選択可能としてもよい。
以上が本発明の実施形態の詳細である。なお、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態ではブラックトナーで形成したハーフトーンパターンの検知結果とベタ画像パターン(最大濃度パターン)の検知結果とを使用した画像濃度制御を説明したが、カラートナーの場合にも本発明が適用できる。
また、上記実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
中間転写ベルト12などの像担持体と、像担持上にトナー像を形成するトナー像作像部などのトナー像形成手段と、トナー像形成手段で像担持体上に形成した画像パターンの濃度を検知する光学センサ40などの画像濃度検知手段と、画像濃度検知手段の検知結果に基づいて、トナー像形成手段で形成する出力画像の濃度が所定の目標濃度になるように出力画像の画像形成時に用いられる作像条件を更新するコントローラ50などの画像濃度制御手段と、を備えたカラープリンタなどの画像形成装置1であって、画像濃度制御手段は、出力画像の画像形成時に、像担持体上の出力画像の画像領域外に中間調画像パターン及びベタ画像パターンをトナー像形成手段で形成し、中間調画像パターンの濃度及びベタ画像パターンの濃度それぞれを画像濃度検知手段で検知し、ベタ画像パターンの濃度の検知結果に基づいて、中間調画像パターンの濃度の検知結果が目標中間濃度に維持されるように画像形成時の作像条件を更新する第1の作像条件更新制御と、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が目標ベタ濃度に維持されるように画像形成時の作像条件を更新する第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行する。
上記トナー像形成手段における現像剤のトナー濃度の極端な低下や環境変動などにより現像能力が低下すると、ベタ画像パターンの濃度が大きく低下し、中間調画像パターンの濃度とベタ画像パターンの濃度との関係が非線形になってしまう。このため、中間調画像パターンの濃度が目標中間濃度に維持されるように作像条件を調整しても、画像形成時の最大濃度が目標最大濃度よりも低くなるおそれがある。
本態様Aによれば、上記現像能力の低下を判断可能なベタ画像パターンの濃度の検知結果に基づいて、以下に示すように第1の作像条件更新制御と第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行している。
すなわち、画像パターンの濃度の低下を検知していない場合、トナー像形成手段の現像能力の低下がなく、中間調画像パターンの濃度とベタ画像パターンの濃度との関係が線形の関係にある。このため、中間調画像パターンの濃度の検知結果が所定の目標中間濃度に維持されるように画像形成時の作像条件を更新する第1の作像条件更新制御を実行する。この第1の作像条件更新制御によって更新された作像条件を用いて出力画像を形成することにより、画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に精度よく維持することができる。
一方、ベタ画像パターンの濃度の低下を検知した場合、トナー像形成手段の現像能力が低下し、中間調画像パターンの濃度とベタ画像パターンの濃度との関係が線形からずれて非線形の関係にある。このため、中間調画像パターンの濃度の検知結果を用いずに、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が所定の目標ベタ濃度に維持されるように画像形成時の作像条件を更新する第2の作像条件更新制御を実行する。この第2の作像条件更新制御によって更新された作像条件を用いて出力画像を形成することにより、画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に精度よく維持することができる。
以上のように第1の作像条件更新制御と第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行して更新した作像条件に基づいて出力画像を形成することにより、現像能力の低下にかかわらず、画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に精度よく維持することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、前記画像濃度制御手段は、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果と所定の閾値との比較結果に基づいて、第1の作像条件更新制御と第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行する。
これによれば、ベタ画像パターンの濃度の検知結果と所定の閾値との比較結果に基づいて第1の作像条件更新制御と第2の作像条件更新制御を切り換えて実行するので、作像条件更新制御の切り替えを簡易に行うことができる。また、中間調画像パターンの濃度とベタ画像パターンの濃度との関係が線形から非線形になるベタ画像パターンの濃度が変化する場合にも対応できる。すなわち、そのような線形から非線形になるベタ画像パターンの濃度の変化に応じて上記閾値を変えることにより、画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に簡易に且つ精度よく維持することができる。
本態様Bでは、例えば、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が所定の閾値以上のとき、第1の作像条件更新制御を実行し、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が閾値未満のとき、第2の作像条件更新制御を実行してもよい。また、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が閾値よりも大きいとき、第1の作像条件更新制御を実行し、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が閾値以下のとき、第2の作像条件更新制御を実行してもよい。
また、本態様Bにおいて、前記所定の閾値は前記態様Aにおける目標ベタ濃度であってもよい。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、前記画像濃度制御手段は、非画像形成時に、像担持体上に複数の画像濃度部を有する階調画像パターンを形成し、階調画像パターンにおける複数の画像濃度部それぞれの濃度の検知結果に基づいて、出力画像の画像形成時の作像条件を決定し、上記決定した作像条件で像担持上に中間調画像パターン及びベタ画像パターンをトナー像形成手段で形成し、中間調画像パターンの濃度及びベタ画像パターンの濃度それぞれを画像濃度検知手段で検知し、それらの検知結果に基づいて目標中間濃度及び目標ベタ濃度を決定する。
これによれば、出力画像の画像形成時の画像濃度制御に用いられる上記更新対象の作像条件や、目標中間濃度及び目標ベタ濃度を精度よく設定することができる。
(態様D)
上記態様A乃至Cのいずれかにおいて、トナー像形成手段で用いる現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサなどのトナー濃度検知手段と、トナー濃度検知手段の検知結果がトナー濃度目標値になるように制御するコントローラ50などのトナー濃度制御手段と、を更に備え、画像濃度制御手段は、第2の作像条件更新制御において、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が前記目標ベタ濃度に維持されるように、トナー濃度目標値を更新する。
これによれば、現像剤のトナー濃度の極端な低下などによって現像能力が低下したときに、トナー濃度目標値を更新することにより、画像形成時の最大濃度を速やかに目標最大濃度に戻して維持することができる。
(態様E)
上記態様A乃至Cのいずれかにおいて、トナー像形成手段で用いる現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサなどのトナー濃度検知手段と、トナー濃度検知手段の検知結果がトナー濃度目標値になるように制御するコントローラ50などのトナー濃度制御手段と、を更に備え、画像濃度制御手段は、第2の作像条件更新制御において、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が目標ベタ濃度に維持されるように、像担持体上に出力画像のトナー像を形成するときの条件とトナー濃度目標値とを更新する。
これによれば、現像剤のトナー濃度の極端な低下などによって現像能力が低下したときに、像担持体上に出力画像のトナー像を形成するときの条件とトナー濃度目標値とを更新している。これにより、画像形成時の最大濃度をより速やかに目標最大濃度に戻して維持することができる。
(態様F)
上記態様A乃至Eのいずれかにおいて、トナー像形成手段における現像剤を収容するトナー容器収納部33などの現像剤収容部にトナーを供給するトナー補給部材などのトナー供給手段を更に備え、画像濃度制御手段は、第2の作像条件更新制御において、ベタ画像パターンの濃度の検知結果が目標ベタ濃度に維持されるように、トナー供給手段によるトナー供給を実行する。
これによれば、現像剤のトナー濃度の極端な低下などによって現像能力が低下したときに、トナー像形成手段における現像剤収容部にトナーを供給することにより、現像能力を速やかに回復し、画像形成時の最大濃度を速やかに目標最大濃度に戻すことができる。
(態様G)
上記態様A乃至Fのいずれかにおいて、画像濃度制御手段は、第2の作像条件更新制御において、像担持体上に複数の画像濃度部を有する階調画像パターンを形成し、階調画像パターンにおける複数の画像濃度部それぞれの濃度の検知結果に基づいて、出力画像の画像形成時の作像条件を決定する。
これによれば、環境変化などによって現像能力が低下したときに、階調画像パターンの濃度の検知結果に基づいて作像条件を設定し直すことにより、画像形成時の最大濃度を速やかに目標最大濃度に戻して維持することができる。
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれかにおいて、画像濃度制御手段は、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が所定の閾値未満のとき第2の作像条件更新制御を実行しない。
これによれば、トナー像形成手段の現像能力が適正な現像能力に戻るまで作像条件の更新を実行しないことにより、像担持体に経時的な劣化によるキズなどが発生した場合の画像パターンの誤検知による露光光量や現像バイアス等の増加などの作像条件の不適切な更新を防止することができる。また、カラー画像を形成する場合に、次回の画像形成時まで色味変動の少ない画質を提供することができる。
(態様I)
上記態様A乃至Hのいずれかにおいて、最大濃度目標値は、画像濃度検知手段による濃度の検知可能上限値である。
これによれば、画像形成時の最大濃度を、画像濃度検知手段の検知上限値以上に相当する濃度に維持することが可能となる。
(態様J)
上記態様A乃至Iのいずれかにおいて、中間調画像パターン及びベタ画像パターンはそれぞれ、出力画像の画像形成時において、像担持体の移動方向と直交する方向における像担持体上の画像形成領域外、又は、像担持体の移動方向における像担持体上の画像形成領域外に形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成時に出力画像に影響を及ぼすことなく中間調画像パターン及びベタ画像パターンを形成して画像濃度制御に用いることができる。よって、複数の出力画像の画像形成中に現像能力が低下する場合でも、画像形成時の最大濃度を目標最大濃度に精度よく維持することができる。
特に、像担持体の移動方向と直交する方向(主走査方向)における像担持体上の画像形成領域外に中間調画像パターン及びベタ画像パターンを形成する場合は、出力画像の画像形成中の待ち時間を低減することができる。また、像担持体の移動方向(副走査方向)における像担持体上の画像形成領域外に中間調画像パターン及びベタ画像パターンを形成する場合は、像担持体の移動方向と直交する方向(主走査方向)にパターン形成領域がない場合でも画像パターンを形成できる。
1 画像形成装置
5 現像ローラ
6 現像装置
12 中間転写ベルト
40 光学センサ
50 コントローラ
特開2014−191160号公報

Claims (10)

  1. 像担持体と、
    前記像担持上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段で前記像担持体上に形成した画像パターンの濃度を検知する画像濃度検知手段と、
    前記画像濃度検知手段の検知結果に基づいて、前記トナー像形成手段で形成する出力画像の濃度が所定の目標濃度になるように該出力画像の画像形成時に用いられる作像条件を更新する画像濃度制御手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記画像濃度制御手段は、
    前記像担持体上に中間調画像パターン及びベタ画像パターンを前記トナー像形成手段で形成し、
    前記中間調画像パターンの濃度及び前記ベタ画像パターンの濃度それぞれを前記画像濃度検知手段で検知し、
    前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果に基づいて、前記中間調画像パターンの濃度の検知結果が目標中間濃度に維持されるように前記作像条件を更新する第1の作像条件更新制御と、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が目標ベタ濃度に維持されるように前記作像条件を更新する第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記画像濃度制御手段は、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果と所定の閾値との比較結果に基づいて、前記第1の作像条件更新制御と前記第2の作像条件更新制御とを切り替えて実行することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    前記画像濃度制御手段は、
    非画像形成時に、前記像担持体上に複数の画像濃度部を有する階調画像パターンを形成し、前記階調画像パターンにおける複数の画像濃度部それぞれの濃度の検知結果に基づいて、出力画像の画像形成時の作像条件を決定し、
    上記決定した作像条件で前記像担持上に中間調画像パターン及びベタ画像パターンを前記トナー像形成手段で形成し、前記中間調画像パターンの濃度及び前記ベタ画像パターンの濃度それぞれを前記画像濃度検知手段で検知し、それらの検知結果に基づいて前記目標中間濃度及び前記目標ベタ濃度を決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段で用いる現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    前記トナー濃度検知手段の検知結果がトナー濃度目標値になるように制御するトナー濃度制御手段と、を更に備え、
    前記画像濃度制御手段は、前記第2の作像条件更新制御において、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が前記目標ベタ濃度に維持されるように、前記トナー濃度目標値を更新することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段で用いる現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    前記トナー濃度検知手段の検知結果がトナー濃度目標値になるように制御するトナー濃度制御手段と、を更に備え、
    前記画像濃度制御手段は、前記第2の作像条件更新制御において、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が前記目標ベタ濃度に維持されるように、前記像担持体上に前記出力画像のトナー像を形成するときの条件と前記トナー濃度目標値とを更新することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段における現像剤を収容する現像剤収容部にトナーを供給するトナー供給手段を更に備え、
    前記画像濃度制御手段は、前記第2の作像条件更新制御において、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が前記目標ベタ濃度に維持されるように、前記トナー供給手段によるトナー供給を実行することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、
    前記画像濃度制御手段は、前記第2の作像条件更新制御において、前記像担持体上に複数の画像濃度部を有する階調画像パターンを形成し、前記階調画像パターンにおける複数の画像濃度部それぞれの濃度の検知結果に基づいて、出力画像の画像形成時の作像条件を決定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、
    前記画像濃度制御手段は、前記ベタ画像パターンの濃度の検知結果が所定の閾値未満のとき前記第2の作像条件更新制御を実行しないことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、
    前記最大濃度目標値は、前記画像濃度検知手段による濃度の検知可能上限値であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置において、
    前記中間調画像パターン及び前記ベタ画像パターンはそれぞれ、出力画像の画像形成時において、前記像担持体の移動方向と直交する方向における該像担持体上の画像形成領域外、又は、前記像担持体の移動方向における該像担持体上の画像形成領域外に形成することを特徴とする画像形成装置。
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