JP2017198367A - 熱交換器及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換が高効率で行われる熱交換器等を提供する。
【解決手段】熱交換器10は、所定の間隔を設けて面方向が平行に配置される複数のフィンと、複数のフィンを貫通する複数の伝熱管12Ua,12Ub,…と、を有する熱交換部12と、伝熱管12Ua,12Ub,…と他の伝熱管とを接続する複数の接続管13a,13b,…と、を備え、複数のフィンは、上部領域と下部領域とを有し、複数の伝熱管12Ua,12Ub,…は、上部領域を貫通する複数の上部伝熱管12Ua,12Ub,…と、下部領域を貫通する複数の下部伝熱管12Da,12Db,…と、を有し、接続管13a,13b,…を介して、上部伝熱管12Ua,12Ub,…及び下部伝熱管12Da,12Db,…の一方から他方に冷媒が導かれる。
【選択図】図2

Description

本発明は、熱交換器及び空気調和機に関する。
熱交換器における熱交換の高効率化を図る技術として、例えば、特許文献1には、垂直方向に所定ピッチで配置される水平方向偏平チューブと、この水平方向偏平チューブの両端に配置される2本の垂直方向ヘッダパイプと、を備える熱交換器について記載されている。
特開2013−53812号公報
特許文献1に記載の技術では、垂直方向ヘッダパイプ内の空間を仕切板によって複数の区画に分割し、これらの区画を冷媒が順次に通流して徐々に下降するように熱交換器が構成されている。そうすると、例えば、この熱交換器を凝縮器として機能させる場合、鉛直方向において冷媒の温度分布が偏るため、冷媒の温度が比較的低い熱交換器の下部では熱交換が行われにくくなるという事情がある。
また、詳細については実施形態に対する比較例として後記するが、従来の熱交換器では、低負荷運転時に熱交換器が凝縮器として機能する場合、熱交換器の下部の伝熱管において冷媒が流れにくくなる(つまり、「液溜まり」が生じる)という問題があった。このように液溜まりが生じると、熱交換器の下部では冷媒がほとんど流れなくなるため、熱交換の効率の低下を招いてしまう。
そこで、本発明は、熱交換が高効率で行われる熱交換器等を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る熱交換器は、接続管を介して、上部伝熱管及び下部伝熱管の一方から他方に冷媒が導かれることを特徴とする。
本発明によれば、熱交換が高効率で行われる熱交換器等を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る熱交換器である室外熱交換器及び室内熱交換器を備える空気調和機の構成図である。 本発明の第1実施形態に係る熱交換器の構成図である。 第1実施形態に係る熱交換器が備える熱交換部及び接続管の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る熱交換器が凝縮器として機能する場合において、冷媒の流量が比較的小さい場合の圧力の変化を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る熱交換器の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る熱交換器の構成図である。 本発明の第4実施形態に係る熱交換器の構成図である。 本発明の第5実施形態に係る熱交換器の構成図である。 本発明の第6実施形態に係る熱交換器の構成図である 本発明の第7実施形態に係る熱交換器の正面図である。 本発明の第7実施形態に係る熱交換器の背面図である。 比較例の説明図であり、上図は比較例に係る熱交換器の構成図であり、中図は比較例に係る熱交換器が凝縮器として機能する場合において、冷媒の流量が比較的大きい場合の冷媒の圧力の変化を示す説明図であり、下図は冷媒の流量が比較的小さい場合の冷媒の圧力の変化を示す説明図である。
≪第1実施形態≫
<空気調和機の構成>
図1は、第1実施形態に係る熱交換器である室外熱交換器10t及び室内熱交換器10iを備える空気調和機Wの構成図である。なお、図1では、冷房運転時に冷媒が流れる向きを実線矢印で示し、暖房運転時に冷媒が流れる向きを破線矢印で示している。
空気調和機Wは、冷房運転・暖房運転等の空調を行う機器である。図1に示すように、空気調和機Wは、冷媒回路Rと、室外ファンFt(ファン)と、室内ファンFi(ファン)と、を備えている。
冷媒回路Rは、冷凍サイクルで冷媒が循環する回路であり、圧縮機Gと、四方弁Vfと、室外熱交換器10t(熱交換器)と、室内熱交換器10i(熱交換器)と、室外膨張弁Vt(膨張弁)と、室内膨張弁Vi(膨張弁)と、を備えている。図1に示すように、冷媒回路Rは、圧縮機Gと、室外熱交換器10tと、室外膨張弁Vtと、室内膨張弁Viと、室内熱交換器10iと、が四方弁Vfを介して環状に順次接続された構成になっている。
圧縮機Gは、ガス状の冷媒を圧縮する機器である。圧縮機Gの種類は特に限定されず、スクロール式、ピストン式、ロータリ式、スクリュー式、遠心式等の圧縮機を用いることができる。なお、冷媒を気液分離するためのアキュムレータ(図示せず)を圧縮機Gの吸込側に設けてもよい。
四方弁Vfは、冷媒が流れる向きを切り替える弁である。すなわち、冷房運転時(実線矢印を参照)には、四方弁Vfによって、圧縮機Gの吐出側が室外熱交換器10tの一端nに接続されるとともに、圧縮機Gの吸込側が室内熱交換器10iの一端uに接続される。これによって、室外熱交換器10tが凝縮器として機能し、室内熱交換器10iが蒸発器として機能する。
また、暖房運転時(破線矢印を参照)には、四方弁Vfによって、圧縮機Gの吐出側が室内熱交換器10iの一端uに接続されるとともに、圧縮機Gの吸込側が室外熱交換器10tの一端nに接続される。これによって、室内熱交換器10iが凝縮器として機能し、室外熱交換器10tが蒸発器として機能する。
室外熱交換器10tは、外気と冷媒との間で熱交換が行われる熱交換器である。
室外ファンFtは、室外熱交換器10tに外気を送り込むファンであり、室外熱交換器10tの付近に設置されている。
室内熱交換器10iは、室内空気(空調対象空間の空気)と冷媒との間で熱交換が行われる熱交換器である。なお、室内熱交換器10iの他端pは、配管kを介して室外熱交換器10tの他端qに接続されている。
室内ファンFiは、室内熱交換器10iに室内空気を送り込むファンであり、室内熱交換器10iの付近に設置されている。
室外膨張弁Vtは、自身に流入する冷媒を減圧する弁であり、配管kにおいて室外熱交換器10tの付近に設けられている。
室内膨張弁Viは、自身に流入する冷媒を減圧する弁であり、配管kにおいて室内熱交換器10iの付近に設けられている。
図1に示す例では、圧縮機Gと、四方弁Vfと、室外熱交換器10tと、室外ファンFtと、室外膨張弁Vtと、が室外機Wtに設置されている。また、室内熱交換器10iと、室内膨張弁Viと、室内ファンFiと、が室内機Wiに設置されている。そして、各センサ(図示せず)やリモコン(図示せず)の操作信号等に基づき、制御装置(図示せず)によって、空気調和機Wの各機器が制御されるようになっている。
<熱交換器の構成>
次に、空気調和機Wが備える室外熱交換器10t及び室内熱交換器10iの構成について説明する。以下では、これらの2つの熱交換器を「熱交換器10」と記す。なお、所定の施工条件に基づいて熱交換器10が設置されるため、以下で記載する「鉛直方向」や「水平方向」は、厳密に解釈されるべきものではない。
図2は、第1実施形態に係る熱交換器10の構成図である。なお、図2では、熱交換器10が凝縮器として機能する場合での冷媒が流れる向きを矢印で図示している。また、図2に示すように、上下・左右を定義する。
図2に示す熱交換器10は、フィンチューブ型の熱交換器であり、第1分配管11と、熱交換部12と、接続管13a,13b,…,13fと、第2分配管14と、を備えている。
第1分配管11は、熱交換器10が凝縮器として機能する場合において、図2の矢印で示すように、ガス冷媒を上部伝熱管12Ua,12Uc,12Ue及び下部伝熱管12Db,12Dd,12Dfに分配する配管である。また、室外熱交換器10tが蒸発器として機能する場合には、図2の矢印とは逆向きに、熱交換部12で蒸発したガス冷媒が第1分配管11で合流する。
なお、図2では、説明を分かりやすくするために「ガス冷媒」、「液冷媒」と記載しているが、ガス冷媒や液冷媒に気液二相の冷媒が混在していることもある。
図2に示す熱交換部12は、冷媒と空気との間の熱交換が行われる構造体である。
図3は、第1実施形態に係る熱交換器10が備える熱交換部12及び接続管13aの説明図である。
図3に示すように、熱交換部12は、複数のフィンJと、複数の上部伝熱管12Ua等(伝熱管)と、複数の下部伝熱管12Da等(伝熱管)と、を備えている。
複数のフィンJは、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Daの位置を固定するとともに、冷媒と空気との間の熱交換を促進するための金属板である。複数のフィンJは、それぞれ、隣り合う他のフィンJとの間に所定の間隔を設けて、面方向が平行となるように配置されている。また、複数のフィンJは、その伝熱面が鉛直方向と平行となるように配置されている。
複数のフィンJは、それぞれ、上部領域JUと、下部領域JDと、を有している。
上部領域JUは、鉛直方向におけるフィンJの上部の領域である。上部領域JUには、上部伝熱管12Ua等を貫通させるための複数の孔(図示せず)が形成されている。
下部領域JDは、鉛直方向におけるフィンJの下部の領域である。下部領域JDには、下部伝熱管12Da等を貫通させるための複数の孔(図示せず)が形成されている。前記した孔は、鉛直方向に沿って一列に配列されている。
なお、図2に示すように、上部領域JUの鉛直方向の幅と、下部領域JDの鉛直方向の幅と、が略等しくなるように境界線Qを設定してもよいが、これに限定されるものではない。
図2に示す上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Uf及び下部伝熱管12Da,12Da,12Db,…,12Dfは、それぞれ、自身の内部を通流する冷媒と、ファン(例えば、室外ファンFt:図1参照)からの空気と、の熱交換が行われる金属製の管である。上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Ufは、フィンJの上部領域JUを貫通している。一方、下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfは、フィンJの下部領域JDを貫通している。
ちなみに、上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Ufの符号に含まれる‘U’は、熱交換部12の上部に配置されることを意味している。下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfの符号に含まれる‘D’は、熱交換部12の下部に配置されることを意味している。
上部伝熱管12Ua及び下部伝熱管12Daの符号に含まれる‘a’は、後記する接続管13aに接続されることを意味している。なお、他の上部伝熱管12Ub,12Uc,…,12Uf及び下部伝熱管12Db,12Dc,…,12Dfについても同様である。
また、図2では、上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Uf、及び下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfを模式的な線で図示しているが、例えば、上部伝熱管12Uaは、図3に示すように構成されている。すなわち、上部伝熱管12Uaは、この上部伝熱管12UaがフィンJを貫通する左右方向において、冷媒がフィンJを一往復半する(蛇行する)ように配設されている。他の上部伝熱管12Ub,12Uc,…,12Uf及び下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfについても同様である。
なお、上部伝熱管12Uaにおいて冷媒を往復させることなく、第2分配管14に冷媒を導くようにしてもよい。また、冷媒が左右方向で2往復以上するように上部伝熱管12Ua等を配設してもよい。また、上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Uf及び下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfにおいて、前記した往復の回数が異なる伝熱管が混在していてもよい。
図2に示す接続管13aは、上部伝熱管12Uaと下部伝熱管12Daとを接続する配管である。この接続管13aを介して、上部伝熱管12Uaを通流する冷媒が下部伝熱管12Daに導かれる。なお、他の接続管13c,13eについても同様である。
接続管13bは、下部伝熱管12Dbと上部伝熱管12Ubとを接続する配管である。この接続管13bを介して、下部伝熱管12Dbを通流する冷媒が上部伝熱管12Ubに導かれる。なお、他の接続管13d,13fについても同様である。
図2に示すように、接続管13aは、上部伝熱管12Uaとの接続位置の高さH(熱交換部12の下端を基準とする高さ)が、他の接続管13b,13c,…,13fと比べて最も高く、その一方で、下部伝熱管12Daとの接続位置の高さが最も低くなっている。
また、接続管13bは、上部伝熱管12Ubとの接続位置の高さが2番目に高く、その一方で、下部伝熱管12Dbとの接続位置の高さが2番目に低くなっている。なお、他の接続管13c,…,13fについても同様である。つまり、接続管13a,13b,…,13fは、上部伝熱管との接続位置の高さが高いほど、下部伝熱管との接続位置の高さが低くなっている。
さらに詳しく説明すると、熱交換部12が凝縮器として機能する場合において、上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Ufとの接続位置の高さが、上部領域JUにおいて(2n−1)番目に高く、下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfとの接続位置の高さが、下部領域JDにおいて(2n−1)番目に低い接続管は、上部伝熱管から下部伝熱管に冷媒を導くように配設されている。なお、前記した‘n’は自然数である。
また、熱交換部12が凝縮器として機能する場合において、上部伝熱管12Ua,12Ub,…,12Ufとの接続位置の高さが、上部領域JUにおいて2n番目に高く、下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfとの接続位置の高さが、下部領域JDにおいて2n番目に低い接続管は、下部伝熱管から上部伝熱管に冷媒を導くように配設されている。このように、熱交換器10は、接続管(例えば、接続管13a)を介して、上部伝熱管及び下部伝熱管の一方から他方に(例えば、上部伝熱管12Uaから下部伝熱管12Daに)冷媒が導かれるように構成されている。
図2に示す第2分配管14は、熱交換部12が凝縮器として機能する場合において、図2の矢印で示すように、熱交換部12で凝縮した液冷媒を接続部14sで合流させるための配管である。また、熱交換器10が蒸発器として機能する場合には、図2の矢印とは逆向きに、第2分配管14を介して、上部伝熱管12Ub,12Ud,12Uf及び下部伝熱管12Da,12Dc,12Deに気液二相冷媒が分配される。
なお、以下の説明において、第2分配管14の接続部14s(例えば、図1に示す配管mとの接続箇所)の、熱交換器10の下端を基準とする高さをhとする。
<作用・効果>
次に、比較例の熱交換器10Z(図12参照)について説明した後、本実施形態に係る熱交換器10の作用・効果について説明する。
図12の上側の図は、比較例に係る熱交換器10Zの構成図である。
図12に示す比較例では、例えば、高さが最も高い伝熱管12aを通流する冷媒は、高さが最も高い上部パス14aを介して接続部14sに導かれる。一方、高さが最も低い伝熱管12eを通流する冷媒は、高さが最も低い下部パス14eを介して接続部14sに導かれる。つまり、比較例に係る熱交換器10Zでは、冷媒が通流する伝熱管12a,12b,…,12eの高さの順位と、第2分配管14において冷媒が通流する各パス14a,14b,…,14eの高さの順位と、が同一になっている。
図12に示す<大流量時>の説明図は、比較例に係る熱交換器10Zが凝縮器として機能する場合において、冷媒の流量が比較的大きい場合の冷媒の圧力の変化を示す説明図である。
この説明図の横軸は、熱交換器10Zの水平方向(左右方向)の位置を示し、縦軸は、冷媒の圧力を示している。つまり、この説明図は、熱交換器10Zが凝縮器として機能する場合において、熱交換部12の上流端から第2分配管14の下流端までの冷媒の圧力の変化を示している。
図12に示す<大流量時>のグラフの細線は、高さが最も高い伝熱管12a及び上部パス14aを流れる冷媒の圧力の変化を示している。一方、グラフの太線は、高さが最も低い伝熱管12e及び下部パス14eを流れる冷媒の圧力変化を示している。
第1分配管11を通流する冷媒はガス状であるから、高さが最も伝熱管12aの上流端(熱交換部12の上流端)と、高さが最も低い伝熱管12eの上流端(熱交換部12の上流端)と、において、冷媒の圧力は略等しくなっている。また、第2分配管14の下流端で冷媒が合流するため、上部パス14aの下流端における冷媒の圧力と、下部パス14eの下流端における冷媒の圧力と、は等しくなっている。
また、大流量時には、冷媒が伝熱管12a,12b,…,12eを通流する際の流動抵抗が比較的大きいため、上側の伝熱管12aを通流する冷媒、及び下側の伝熱管12eを通流する冷媒のいずれも、その圧力が大きく低下する(流動抵抗による圧力変化)。
また、上部パス14aを介して下降する冷媒の圧力は、重力の影響によって上昇し、下部パス14eを介して上昇する冷媒の圧力は、重力の影響によって低下する(重力による圧力変化)。
ここで、高さが最も高い伝熱管12a及び上部パス14aを通流する冷媒の圧力変化に着目すると、重力による圧力の上昇幅(P3−P4)よりも、流動抵抗による圧力の低下幅(P1−P4)のほうが圧倒的に大きい。また、高さが最も低い伝熱管12e及び下部パス14eを通流する冷媒の圧力変化についても同様のことがいえる。
したがって、大流量時には、伝熱管12a,12b,…,12eに分配される冷媒の流量に関して、重力はほとんど影響を及ぼしていない。また、流動抵抗に伴う圧力低下は、前記したように、伝熱管12a,12b,…,12eにおいて略同一の値である。その結果、大流量時には、伝熱管12a,12b,…,12eに冷媒が略均等に分配されるため、冷媒の流量が略同一になる。
図12に示す<小流量時>の図は、比較例に係る熱交換器10Zが凝縮器として機能する場合において、冷媒の流量が比較的小さい場合の冷媒の圧力の変化を示す説明図である。
小流量時には、冷媒が伝熱管12a,12b,…,12eを通流する際の流動抵抗が、大流量時に比べて小さくなる。例えば、高さが最も高い伝熱管12a及び上部パス14aを通流する冷媒の圧力変化に着目すると、重力による圧力の上昇幅(P7−P8)に対して、流動抵抗による圧力の低下幅(P5−P7)はそれほど大きくない。また、高さが最も低い伝熱管12e及び下部パス14eを通流する冷媒の圧力変化についても同様のことがいえる。
したがって、小流量時には、伝熱管12a,12b,…,12eに分配される冷媒の流量に重力が大きな影響を及ぼし、上側の伝熱管12aよりも下側の伝熱管12eの方が、冷媒の流量が小さくなる。つまり、伝熱管12a,12b,…12eの高さが低いほど、冷媒が流れにくくなる。その結果、特に高さが最も低い伝熱管12eを通流する冷媒がすぐに凝縮して液溜まりが生じるため、熱交換の効率の低下を招くという問題があった。また、前記した液溜まりに伴い、冷媒回路Rを循環する冷媒の量が不足するという問題もあった。
なお、比較例に係る熱交換器10Zにおいて、最上段を通流する冷媒の重力の影響による圧力差Δp(最上段)は、以下の式(1)で表される。ここで、ρはガス冷媒の密度であり、ρは液冷媒の密度であり、gは重力加速度である。Hは、熱交換部12の下端を基準とする伝熱管12aの高さあり、hは、第2分配管14の接続部14sの高さである。
Δp(最上段)=−ρ・g・H+ρ・g・(H−h) ・・・(1)
式(1)の第1項は、第1分配管11を介してガス冷媒が上昇する際の圧力低下を表している。式(1)の第2項は、上部パス14aを介して液冷媒が下降する際の圧力上昇を表している。
一方、最下段を通流する冷媒に関して、重力の影響による圧力差Δp(最下段)は、以下の式(2)で表される。
Δp(最下段)=−ρ・g・h ・・・(2)
式(2)は、下部パス14eを介して液冷媒が上降する際の圧力低下を表している。なお、第1分配管11の下部パスの高さは略ゼロであるから、この下部パスを冷媒が通流する際の圧力変化はほとんどない。また、前記した式(1)と式(2)との差Δp(比較例)は、以下の式(3)で表される。
Δp(比較例)=Δp(最上段)−Δp(最下段)
=(ρ−ρ)・g・H ・・・(3)
≒ρ・g・H
式(3)は、最上段を通流する冷媒、及び最下段を通流する冷媒における重力の影響の差分を表している。なお、ρ<<ρのため、式(3)では(ρ−ρ)≒ρの近似を行っている。ちなみに、比較例の熱交換器10Zの構成において、接続部14sの高さを変えたとしても、前記した圧力差Δp(比較例)は、ほとんど変化しない。
図4は、第1実施形態に係る熱交換器10が凝縮器として機能する場合において、冷媒の冷媒の流量が比較的小さい場合の圧力の変化を示す説明図である。
図4の横軸は、熱交換器10(図2参照)の水平方向(左右方向)の位置を示し、縦軸は、冷媒の圧力を示している。つまり、この説明図は、熱交換器10が凝縮器として機能する場合において、熱交換部12の上流端から第2分配管14の下流端までの冷媒の圧力の変化を示している。
図4に示すグラフの太線は、図2に示す上部伝熱管12Ua、接続管13a、下部伝熱管12Da、及び第2分配管14の下部パス14aを順次に通流する冷媒の圧力の変化を示している。一方、グラフの細線は、下部伝熱管12Db、接続管13b、上部伝熱管12Ub、及び第2分配管14の上部パス14bを順次に通流する冷媒の圧力の変化を示している。
なお、最上段を通流する冷媒に関して、重力の影響による圧力差Δp(最上段)は、以下の式(4)で表される。ここで、ρは、接続管13aを通流する気液二相冷媒の密度である。
Δp(最上段)=−ρ・g・H+ρ・g・H−ρ・g・h ・・・(4)
式(4)の第1項は、第1分配管11を介してガス冷媒が上昇する際の圧力低下を表している。式(4)の第2項は、接続管13aを介して気液二相冷媒が下降する際の圧力上昇を表している。この接続管13aにおける圧力上昇が、本実施形態の主な特徴の一つである。式(4)の第3項は、第2分配管14の下部パス14aを介して液冷媒が上昇する際の圧力低下を表している。
一方、最下段を通流する冷媒に関して、重力の影響による圧力差Δp(最下段)は、以下の式(5)で表される。なお、図2に示す伝熱管12Ubの高さは、最上段の伝熱管12Uaの高さHよりも若干低いが、式(5)では、伝熱管12Ubの高さをHとしている(近似している)。
Δp(最下段)=−ρ・g・H+ρ・g・(H−h) ・・・(5)
式(5)の第1項は、接続管13bを介して気液二相冷媒が上昇する際の圧力低下を表している。この接続管13bにおける圧力低下が、本実施形態の主な特徴の一つである。式(5)の第2項は、第2分配管14の上部パス14bを介して液冷媒が下降する際の圧力上昇を表している。なお、第1分配管11の下部パスの高さは略ゼロであるから、この下部パスを冷媒が通流する際の圧力変化はほとんどない。
また、前記した式(4)と式(5)との差Δp(本実施形態)は、以下の式(6)で表される。
Δp(本実施形態)=Δp(最上段)−Δp(最下段)
=(2ρ−ρ−ρ)・g・H ・・・(6)
≒(2ρ−ρ)・g・H
式(6)は、最上段を通流する冷媒、及び最下段を通流する冷媒における重力の影響の差分を表している。なお、ρ<<ρのため、式(6)では(2ρ−ρ−ρ)≒(2ρ−ρ)のように近似している。また、密度ρ,ρ,ρの大小関係は、以下の式(7)で表される。
ρ<ρ<ρ ・・・(7)
したがって、前記した圧力差Δp(比較例)と、圧力差Δp(本実施形態)の大小関係は、以下の式(8)で表される。
圧力差Δp(本実施形態)<圧力差Δp(比較例) ・・・(8)
このように、本実施形態によれば、接続管13aを下降する冷媒の圧力上昇(図4に示す圧力差Δpα)によって、第2分配管14を上昇する冷媒の圧力低下(図4に示す圧力差Δpβ)の少なくとも一部が打ち消される。
同様に、接続管13bを上昇する冷媒の圧力低下(図4に示す圧力差Δpγ)によって、第2分配管14を下降する冷媒の圧力上昇(図4に示す圧力差Δpδ)の少なくとも一部が打ち消される。したがって、本実施形態によれば、重力の影響による圧力差Δp(本実施形態)を、比較例よりも小さくすることができる。
その結果、図2に示す上部伝熱管12Ua,12Ub…,12Uf及び下部伝熱管12Da,12Db,…,12Dfに冷媒が略均等に分配され、冷媒の流量が略同一になる。したがって、下部伝熱管12Da,12Db等における液溜まりが抑制され、熱交換部12における熱交換の高効率化を図ることができる。特に、空気調和機Wが低負荷運転を行っており、熱交換器10における冷媒の流量が比較的小さいときでも、前記した液溜まりを抑制できる。
また、本実施形態によれば、高温のガス冷媒が熱交換部12の上部・下部の両方に分配されるとともに、比較的低温の気液二相冷媒が接続管13a,13b,…,13fを介して、熱交換部12の上部・下部の両方に分配される。したがって、前記した特許文献1のように、熱交換器の温度分布が鉛直方向で偏っている構成と比較して、熱交換部12における熱交換の高効率化を図ることができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、鉛直方向における熱交換部12の中間領域JM(図5参照)では、接続管13gを介して接続される伝熱管12Ug,12Ugが鉛直方向において隣り合っている点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図5は、第2実施形態に係る熱交換器10Aの構成図である。
図5に示すように、熱交換部12のフィンJは、鉛直方向における中間領域JMを有している。この中間領域JMは、フィンJの上部領域JUの下部、及び下部領域JDの上部を含む領域である。中間領域JMには、上部伝熱管12Ug,12Ugや下部伝熱管12Di,12Di等が貫通している。2つの上部伝熱管12Ug,12Ugのうち、上側の上部伝熱管12Ugは、鉛直方向において隣り合う下側の上部伝熱管12Ugに、接続管13gを介して接続されている。なお、下部伝熱管12Di,12Di等についても同様である。
また、上部領域JU及び下部領域JDにおいて、中間領域JMに含まれない領域では、例えば、上部伝熱管12Uaから接続管13aを介して下部伝熱管12Daに冷媒が導かれ、また、下部伝熱管12Dbから接続管13bを介して上部伝熱管12Ubに冷媒が導かれる。
<効果>
第2実施形態によれば、各接続管13a,13b,…,13g,13h,13iの長さの和を第1実施形態よりも短くすることができるため、熱交換器10Aの製造コストを低減できる。また、中間領域JMについては、上部伝熱管12Ug,12Ugや下部伝熱管12Di,12Di等に冷媒を分配する際の重力の影響が比較的小さい。したがって、図5に示す構成でも、上部伝熱管12Ua,12Ub,…12Ug,12Ug,…、及び下部伝熱管12Da,12Db,…12Di,12Di,…に略均一に冷媒が分配されるため、熱交換の高効率化を図ることができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、接続管13j,13k等(図6参照)の接続位置が第1実施形態とは異なっているが、それ以外については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図6は、第3実施形態に係る熱交換器10Bの構成図である。
図6に示す接続管13jは、上部伝熱管12Ujとの接続位置の高さが上部領域JUにおいて最も高く、また、下部伝熱管12Djとの接続位置の高さが下部領域JDにおいて2番目に高い。この接続管13jを介して、上部伝熱管12Ujから下部伝熱管12Djに冷媒が導かれる。
図6に示す接続管13kは、上部伝熱管12Ukとの接続位置の高さが上部領域JUにおいて3番目に高く、また、下部伝熱管12Dkとの接続位置の高さが下部領域JDにおいて4番目に高い。この接続管13kを介して、上部伝熱管12Ukから下部伝熱管12Dkに冷媒が導かれる。なお、他の接続管13mについても同様である。
すなわち、熱交換部12が凝縮器として機能する場合において、上部伝熱管12Uj,12Uk,12Umとの接続位置の高さが上部領域JUにおいて(2n−1)番目に高く、下部伝熱管12Dj,12Dk,12Dmとの接続位置の高さが下部領域JDにおいて2n番目に高い接続管を介して、上部伝熱管から下部伝熱管に冷媒が導かれるようになっている。なお、前記した‘n’は、自然数である。
図6に示す接続管13qは、上部伝熱管12Uqとの接続位置の高さが上部領域JUにおいて2番目に高く、また、下部伝熱管12Dqとの接続位置の高さが下部領域JDにおいて最も高い。この接続管13qを介して、下部伝熱管12Dqから上部伝熱管12Uqに冷媒が導かれる。
図6に示す接続管13pは、上部伝熱管12Upとの接続位置の高さが上部領域JUにおいて4番目に高く、また、下部伝熱管12Dpとの接続位置の高さが下部領域JDにおいて3番目に高い。この接続管13pを介して、下部伝熱管12Dpから上部伝熱管12Upに冷媒が導かれる。なお、他の接続管13nについても同様である。
すなわち、熱交換部12が凝縮器として機能する場合において、上部伝熱管12Uq,12Up,12Unとの接続位置の高さが上部領域JUにおいて2n番目に高く、下部伝熱管12Dq,12Dp,12Dnとの接続位置の高さが下部領域JDにおいて(2n−1)番目に高い接続管を介して、下部伝熱管から上部伝熱管に冷媒が導かれるようになっている。
<効果>
第3実施形態によれば、接続管13j,13k,…,13qのそれぞれの長さを、第1実施形態で説明した接続管13a,13b(図2参照)よりも短くすることができる。これによって、圧縮機11(図1参照)の駆動に伴う接続管13j,13k,…,13qの振動を抑制できる。また、接続管13j,13k,…,13qの管路抵抗が、第1実施形態の接続管13a,13bよりも小さくなるため、冷媒が流れやすくなる。これによって、熱交換部12の下部における液溜まりを抑制し、熱交換の効率を高めることができる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、フィンJ(図7参照)において鉛直方向に配列された複数の孔を2列設け、これらの孔に上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等が貫通している点が、第1実施形態とは異なっている。また、後列の上部伝熱管12Uaを通流する冷媒を前列の下部伝熱管12Daに導き、後列の下部伝熱管12Dbを通流する冷媒を前列の上部伝熱管12Ubに導く点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図7は、第4実施形態に係る熱交換器10Cの構成図である。
なお、図7では、最上段及び最下段の一方から他方に冷媒を導く接続管13a,13bを図示し、他の接続管(図2に示す接続管13c,13d,13e,13fに対応)の図示を省略している。また、図7では、熱交換部12Cが凝縮器として機能する場合に冷媒が通流する向きを矢印で示している。
図7に示す熱交換部12Cの付近には、この熱交換部12Cに向けて空気を送るファンFが設置されている。また、複数のフィンJには、それぞれ、鉛直方向に配列された複数の孔(図示せず)が2列設けられている。前記した2列のうち、ファンF側(空気が通流する向きの上流側)の列を「前列」とし、このファンFとは反対側(空気が通流する向きの下流側)の列を「後列」とする。
上部領域JUの後列の孔には上部伝熱管12Ua等が貫通し、上部領域JUの前列の孔には上部伝熱管12Ub等が貫通している。
下部領域JDの前列の孔には下部伝熱管12Da等が貫通し、下部領域JDの後列の孔には下部伝熱管12Db等が貫通している。
接続管13aは、上部伝熱管12Uaを通流する冷媒を下部伝熱管12Daに導く配管である。つまり、熱交換部12Cが凝縮器として機能する場合において、後列の上部伝熱管12Uaを通流する冷媒が、接続管13aを介して、前列の下部伝熱管12Daに導かれる。
接続管13bは、下部伝熱管12Dbを通流する冷媒を上部伝熱管12Ubに導く配管である。つまり、熱交換部12Cが凝縮器として機能する場合において、後列の下部伝熱管12Dbを通流する冷媒は、接続管13bを介して、前列の上部伝熱管12Ubに導かれる。
したがって、後列の上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Db等には、比較的高温のガス冷媒が通流し、前列の上部伝熱管12Ubや下部伝熱管12Da等には、比較的低温の気液二相冷媒が通流する。つまり、前列において比較的低温の気液二相冷媒と熱交換した空気が後列に向かい、この後列において比較的高温のガス冷媒と熱交換するようになっている。このように、冷媒の温度分布と、空気の流れる向きと、を対向流型にすることで、冷媒と空気との間の熱交換を高効率で行うことができる。
なお、図7では図示を省略したが、接続管13a,13b以外の他の接続管も、上部伝熱管及び下部伝熱管の一方から他方に冷媒を導くように配設されている。また、接続管13a,13b,…は、上部伝熱管12Ua,12Ub,…との接続位置の高さが高いほど、下部伝熱管12Da,12Db,…の接続位置の高さが低くなっている。これによって、下部伝熱管12Da,12Db等における液溜まりを防止し、熱交換の高効率化を図ることができる。
<効果>
第4実施形態によれば、前記したように、冷媒と空気との間で対向流型の熱交換が行われるため、冷媒と空気との間の熱交換を第1実施形態よりも高効率で行うことができる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、後列の上部伝熱管12Ua(図8参照)を通流する冷媒が、前列の上部伝熱管12Uaを経由して接続管13aに導かれる点が、第4実施形態とは異なっている。また、第5実施形態は、後列の下部伝熱管12Db(図8参照)を通流する冷媒が、前列の下部伝熱管12Dbを経由して接続管13bに導かれる点が、第4実施形態とは異なっている。なお、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8は、第5実施形態に係る熱交換器10Dの構成図である。
なお、図8では、最上段及び最下段の一方から他方に冷媒を導く接続管13a,13bを図示し、他の接続管の図示を省略している。
図8に示すフィンJには、鉛直方向に配列される複数の孔(図示せず)が2列設けられている。上部伝熱管12Ua,12Ub等は、上部領域JUの孔を貫通している。下部伝熱管12Da,12Db等は、下部領域JDの孔を貫通している。
図8に示すように、熱交換部12Dが凝縮器として機能する場合において、後列の上部伝熱管12Uaを通流する冷媒が、前列の上部伝熱管12Uaに導かれた後、接続管13aを介して、前列の下部伝熱管12Daに導かれるように熱交換器10Dが構成されている。
また、熱交換部12Dが凝縮器として機能する場合において、後列の下部伝熱管12Dbを通流する冷媒が、前列の下部伝熱管12Dbに導かれた後、接続管13bを介して、前列の上部伝熱管12Ubに導かれるように熱交換器10Dが構成されている。これによって、接続管13a,13b,…に通流する気液二相冷媒を液相に近づけ、その密度ρを第4実施形態よりも大きくすることができる。
仮に、接続管13a,13b,…を通流する気液二相冷媒の密度ρが、液冷媒の密度ρの1/2に等しくなれば、前記した式(6)の圧力差Δpがゼロになる。その結果、第1実施形態で説明した重力の影響がなくなるため、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等に冷媒が均等に分配される。これによって、冷媒と空気との間で行われる熱交換の高効率化を図ることができる。言い換えると、図8に示す構成において、空気調和機Wが所定の空調運転(例えば、高頻度で行われる定格運転)を行っているとき、気液二相冷媒の密度ρが液冷媒の密度ρの1/2に近づけば(つまり、式(6)の圧力差Δpがゼロに近づけば)、熱交換の高効率化を図ることができる。
<効果>
第5実施形態によれば、接続管13a,13b,…を通流する気液二相冷媒の密度ρの密度を大きくして、液冷媒の密度ρの1/2に近づけることで、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等に冷媒が分配される際の重力の影響を低減できる。これによって、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等に通流する冷媒の流量が略等しくなるため、熱交換器10Dにおける熱交換の高効率化を図ることができる。
≪第6実施形態≫
第6実施形態は、接続管13a(図9参照)を介して後列の下部伝熱管12Daに冷媒を導き、さらに前列の下部伝熱管12Daに冷媒を導く点が、第4実施形態とは異なっている。また、第6実施形態は、接続管13b(図9参照)を介して後列の上部伝熱管12Ubに冷媒を導き、さらに前列の上部伝熱管12Ubに導く点が、第4実施形態とは異なっている。なお、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図9は、第6実施形態に係る熱交換器10Eの構成図である。
なお、図9では、最上段及び最下段の一方から他方に冷媒を導く接続管13a,13bを図示し、他の接続管の図示を省略している。
図9に示すフィンJには、鉛直方向に配列される複数の孔(図示せず)が2列設けられている。上部伝熱管12Ua,12Ub等は、上部領域JUの孔を貫通している。下部伝熱管12Da,12Db等は、下部領域JDの孔を貫通している。
図9に示すように、熱交換部12Eが凝縮器として機能する場合において、後列の上部伝熱管12Uaを通流する冷媒が、接続管13aを介して、後列の下部伝熱管12Daに導かれた後、前列の下部伝熱管12Daに導かれるように熱交換器10Eが構成されている。
また、熱交換部12Eが凝縮器として機能する場合において、後列の下部伝熱管12Dbを通流する冷媒が、接続管13bを介して、後列の上部伝熱管12Ubに導かれた後、前列の上部伝熱管12Ubに導かれるように熱交換器10Eが構成されている。これによって、接続管13a,13b,…に通流する気液二相冷媒を気相に近づけ、その密度ρを第4実施形態よりも小さくすることができる。
図9に示す構成において、空気調和機Wが所定の空調運転(例えば、高頻度で行う定格運転)を行っているとき、気液二相冷媒の密度ρが液冷媒の密度ρの1/2に等しくなれば、前記した式(6)の圧力差Δpをゼロにすることができる。これによって、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等に冷媒が分配される際の重力の影響を低減できる。
<効果>
第6実施形態によれば、接続管13a,13b,…を通流する気液二相冷媒の密度ρの密度を小さくして、液冷媒の密度ρの1/2に近づけることで、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等に冷媒が分配される際の重力の影響を低減できる。これによって、上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等に通流する冷媒の流量が略等しくなるため、熱交換器10Eにおける熱交換の高効率化を図ることができる。
≪第7実施形態≫
第7実施形態は、熱交換部12Fにおいて、扁平多孔管15(多孔管:図7参照)を介して冷媒を通流させる点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図10は、第7実施形態に係る熱交換器10Fの正面図である。
なお、図10に示す実線矢印は、熱交換部12Fが凝縮器として機能する場合において、正面側における冷媒の流路を示し、破線矢印は、背面側(図11参照)における冷媒の流路を示している。また、図10では、熱交換部12Fの上部及び下部の一方から他方に冷媒を導く接続管13a,13bを図示し、他の接続管の図示を省略している。
図10に示すように、熱交換器10Fは、熱交換部12Fと、ヘッダパイプ161、162Ua,162Db等と、接続管13a,13b,…と、を備えている。
熱交換部12Fは、複数のフィンJと、複数の扁平多孔管15と、を備えている。
複数のフィンJは、それぞれ、隣り合う他のフィンJとの間に所定の間隔を設けて、面方向が平行となるように配置されている。また、複数のフィンJは、その伝熱面が鉛直方向と平行となるように配置されている。複数のフィンJの上部領域JU及び下部領域JDには、それぞれ、扁平多孔管15(多孔管)を貫通させるための複数の孔が形成されている。
扁平多孔管15は、自身の内部を通流する冷媒と、ファンFからの空気と、の熱交換が行われる伝熱管であり、フィンJを貫通している。この扁平多孔管15は、水平方向に複数の孔が配列された構成であり、扁平状(断面視において水平方向に細長い矩形状)を呈している。図10に示すように、ファンF側である前列において、複数の扁平多孔管15が鉛直方向に配列され、また、ファンFとは反対側である後列において、複数の扁平多孔管15が鉛直方向に配列されている。
なお、フィンJの上部領域JUを貫通する複数の扁平多孔管15が、「上部伝熱管」に相当する。また、フィンJの下部領域JDを貫通する複数の扁平多孔管15が、「下部伝熱管」に相当する。
ヘッダパイプ161は、自身に流入するガス冷媒を後列の各扁平多孔管15に分配するためのパイプである。ヘッダパイプ161において扁平多孔管15に臨む側には、鉛直方向に細長い開口が設けられている。そして、この開口を介して、後列の各扁平多孔管15の各孔に冷媒が導かれるようになっている。
ヘッダパイプ161を介して後列の各扁平多孔管15に導かれた冷媒の一部は、上部領域JUの各扁平多孔管15を介して、後列のヘッダパイプ162Uaに向かい、残りの冷媒は、下部領域JDの各扁平多孔管15を介して、後列のヘッダパイプ162Db(図11参照)に向かう。
図11は、第7実施形態に係る熱交換器10Fの背面図である。
後列のヘッダパイプ162Uaを通流する冷媒は、配管(図示せず)を介して前列のヘッダパイプ163Uaに導かれ、さらに、5つの扁平多孔管15を介して、上部領域JUの前列のヘッダパイプ164Uaに導かれる。図10に示すように、ヘッダパイプ164Uaを通流する冷媒は、接続管13aを介して下降し、下部領域JDの前列のヘッダパイプ165Daに導かれる。ヘッダパイプ165Daを通流する冷媒は、3つの扁平多孔管15を介して、図11に示すヘッダパイプ166Daに導かれる。そして、ヘッダパイプ166Daを通流する冷媒は、図10に示す下部領域JDの2つの扁平多孔管15及びヘッダパイプ167Daを介して、液冷媒として流出する。
一方、後列のヘッダパイプ162Db(図11参照)を通流する冷媒は、配管(図示せず)を介して前列のヘッダパイプ163Dbに導かれ、さらに、5つの扁平多孔管15を介して、下部領域JDの前列のヘッダパイプ164Dbに導かれる。図10に示すように、ヘッダパイプ164Dbを通流する冷媒は、接続管13bを介して上昇し、上部領域JUの前列のヘッダパイプ165Ubに導かれる。ヘッダパイプ165Ubを通流する冷媒は、3つの扁平多孔管15を介して、図11に示すヘッダパイプ166Ubに導かれる。そして、ヘッダパイプ166Ubを通流する冷媒は、図10に示す上部領域JUの2つの扁平多孔管15及びヘッダパイプ167Ubを介して、液冷媒として流出する。
なお、図10、図11では図示を省略したが、接続管13a,13b以外の他の接続管も、上部伝熱管及び下部伝熱管の一方から他方に冷媒を導くように配設されている。また、接続管13a,13b,…は、上部領域JUに設けられたヘッダパイプ164Ua,165Ub,…との接続位置の高さが高いほど、下部領域JDに設けられたヘッダパイプ165Da,164Db,…との接続位置の高さが低くなっている。これによって、熱交換部12Fの下部における液溜まりを防止し、熱交換の高効率化を図ることができる。
<効果>
第7実施形態によれば、上部領域JUの扁平多孔管15を通流する冷媒が、接続管13a等を介して下部領域JDの扁平多孔管15に導かれる。また、下部領域JDの扁平多孔管15を通流する冷媒が、接続管13b等を介して上部領域JUの扁平多孔管15に導かれる。これによって、第1実施形態と同様に、各扁平多孔管15に冷媒が分配される際の重力の影響を低減できる。したがって、各扁平多孔管15に通流する冷媒の流量の鉛直方向における偏りを抑制し、熱交換器10Fにおける熱交換の高効率化を図ることができる。
また、第7実施形態によれば、熱交換器10Fが複数の扁平多孔管15を備える構成であるため、フィンチューブ型の熱交換器と比較して、気液二相冷媒の密度ρを液冷媒の密度ρの1/2に近づけるための微調整を行いやすいという利点がある。例えば、気液二相冷媒を液相に近づける(冷媒の密度pを大きくする)には、冷媒が接続管13a等に流入する前段階で、ファンF側の前列に通流する扁平多孔管15の個数を増やせばよい。一方、気液二相冷媒を気相に近づける(冷媒の密度pを小さくする)には、ファンF側の前列に通流する扁平多孔管15の個数を減らせばよい。
≪変形例≫
以上、本発明に係る熱交換器10等について各実施形態で説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では、熱交換部12が凝縮器として機能する場合において、上部伝熱管との接続位置の高さが上部領域JUにおいて(2n−1)番目に高く、下部伝熱管との接続位置の高さが下部領域JDにおいて(2n−1)番目に低い接続管を介して、上部伝熱管から下部伝熱管に冷媒を導く構成について説明したが、これに限らない。すなわち、上部伝熱管との接続位置の高さが上部領域JUにおいて2n番目に高く、下部伝熱管との接続位置の高さが下部領域JDにおいて2n番目に低い接続管を介して、上部伝熱管から下部伝熱管に冷媒を導くようにしてもよい。そして、前記した構成において、上部伝熱管との接続位置の高さが上部領域JUにおいて(2n−1)番目に高く、かつ、下部伝熱管との接続位置の高さが下部領域JDにおいて(2n−1)番目に低い接続管を介して、下部伝熱管から上部伝熱管に冷媒を導くように構成してもよい。
また、第4実施形態では、鉛直方向に配列された複数の孔をフィンJに2列設け、これらの孔に上部伝熱管12Uaや下部伝熱管12Da等を貫通させる構成について説明したが、これに限らない。すなわち、鉛直方向に配列された複数の孔をフィンJに3列以上設けてもよい。このような構成において、後列(ファンFとは反対側の列)の上部伝熱管を通流する冷媒が、接続管を介して、前列(ファンF側の列)の下部伝熱管に導かれ、後列の下部伝熱管を通流する冷媒が、接続管を介して、前列の上部伝熱管に導かれるようにしてもよい。なお、第5、第6、第7実施形態についても同様のことがいえる。
また、各実施形態では、空気調和機W(図1参照)が四方弁Vfを備える構成について説明したが、この四方弁Vfを省略してもよい。つまり、冷房専用又は暖房専用の空気調和機において、圧縮機Gと、室外熱交換器10tと、室外膨張弁Vtと、室内膨張弁Viと、室内熱交換器10iと、が環状に順次接続されてなる冷媒回路を備える構成にしてもよい。
また、各実施形態では、空気調和機W(図1参照)が室外膨張弁Vt及び室内膨張弁Viを備える構成について説明したが、これに限らない。すなわち、室外熱交換器10tと室内熱交換器10iとの間に一つの膨張弁を備える構成であってもよいし、また、直列接続された3つ以上の膨張弁を備える構成でもよい。また、複数の膨張弁を備える構成において、膨張弁と、別の膨張弁と、の間に、冷媒の過冷却度を高めるための過冷却器を設けてもよい。
また、第1実施形態では、室外熱交換器10t(図1参照)及び室内熱交換器10i(図1参照)の両方が、図2、図3に示す熱交換器10の構成を備える場合について説明したが、これに限らない。すなわち、室外熱交換器10t及び室内熱交換器10iの一方が、図2、図3に示す熱交換器10の構成を備えるようにしてもよい。なお、第2〜第7実施形態についても、同様のことがいえる。
また、各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第3実施形態と第7実施形態とを組み合わせ、鉛直方向に配列された孔をフィンJに複数列設ける構成において、各孔に扁平多孔管15を貫通させ、さらに、第3実施形態で説明したように接続管13a,13b,…,13fを配設してもよい。
また、各実施形態では、空気調和機Wが、室外機Wt及び室内機Wiを1台ずつ備える構成について説明したが、これに限らない。例えば、1台の室外機Wtに複数台の室内機Wiを接続したマルチ型の空気調和機にも各実施形態を適用できる。また、複数台の室外機Wtが並列接続された構成の空気調和機にも各実施形態を適用できる。
また、各実施形態で説明した空気調和機Wは、パッケージエアコンやルームエアコンであってもよいし、室外機Wtと室内機Wiとを一体化させた一体型エアコンであってもよい。また、各実施形態で説明した熱交換器10等は、空気調和機Wの他、チラーや冷凍機にも適用できる。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F 熱交換器
10i 室内熱交換器(熱交換器)
10t 室外熱交換器(熱交換器)
11 第1分配管
12,12C,12D,12E,12F 熱交換部
12Ua,12Ub,12Uc,12Ud,12Ue,12Uf,12Ug,12Uj,12Uk,12Um,12Un,12Up,12Uq 上部伝熱管(伝熱管)
12Da,12Db,12Dc,12Dd,12De,12Df,12Di,12Dj,12Dk,12Dm,12Dn,12Dp,12Dq 下部伝熱管(伝熱管)
13a,13b,13c,13d,13e,13f,13g,13h,13i,13j,13k,13m,13n,13p,13q 接続管
14 第2分配管
15 扁平多孔管(多孔管)
F ファン
Fi 室内ファン(ファン)
Ft 室外ファン(ファン)
G 圧縮機
J フィン
JU 上部領域
JD 下部領域
R 冷媒回路
Vf 四方弁
Vi 室内膨張弁(膨張弁)
Vt 室外膨張弁(膨張弁)
W 空気調和機
Wi 室内機
Wt 室外機

Claims (9)

  1. 所定の間隔を設けて面方向が平行に配置される複数のフィンと、複数の前記フィンを貫通する複数の伝熱管と、を有する熱交換部と、
    前記伝熱管と他の前記伝熱管とを接続する複数の接続管と、を備え、
    複数の前記フィンは、上部領域と、下部領域と、を有し、
    複数の前記伝熱管は、前記上部領域を貫通する複数の上部伝熱管と、前記下部領域を貫通する複数の下部伝熱管と、を有し、
    前記接続管を介して、前記上部伝熱管及び前記下部伝熱管の一方から他方に冷媒が導かれること
    を特徴とする熱交換器。
  2. 複数の前記接続管は、前記上部伝熱管との接続位置の高さが高いほど、前記下部伝熱管との接続位置の高さが低いこと
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記熱交換部が凝縮器として機能する場合において、
    前記上部伝熱管との接続位置の高さが、前記上部領域において(2n−1)番目に高く、前記下部伝熱管との接続位置の高さが、前記下部領域において(2n−1)番目に低い前記接続管を介して、前記上部伝熱管から前記下部伝熱管に冷媒が導かれ、
    前記上部伝熱管との接続位置の高さが、前記上部領域において2n番目に高く、前記下部伝熱管との接続位置の高さが、前記下部領域において2n番目に低い前記接続管を介して、前記下部伝熱管から前記上部伝熱管に冷媒が導かれること
    を特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
    ここで、nは自然数である。
  4. 前記熱交換部が凝縮器として機能する場合において、
    前記上部伝熱管との接続位置の高さが、前記上部領域において(2n−1)番目に高く、前記下部伝熱管との接続位置の高さが、前記下部領域において2n番目に高い前記接続管を介して、前記上部伝熱管から前記下部伝熱管に冷媒が導かれ、
    前記上部伝熱管との接続位置の高さが、前記上部領域において2n番目に高く、前記下部伝熱管との接続位置の高さが、前記下部領域において(2n−1)番目に高い前記接続管を介して、前記下部伝熱管から前記上部伝熱管に冷媒が導かれること
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
    ここで、nは自然数である。
  5. 複数の前記フィンには、鉛直方向に配列された複数の孔が複数列設けられ、
    前記上部領域の複数の前記孔には、それぞれ、前記上部伝熱管が貫通し、
    前記下部領域の複数の前記孔には、それぞれ、前記下部伝熱管が貫通し、
    前記熱交換部が凝縮器として機能する場合において、
    前記複数列のうち、前記熱交換部に向けて空気を送るファンとは反対側の列の前記上部伝熱管を通流する冷媒は、前記接続管を介して、前記ファン側の列の前記下部伝熱管に導かれ、
    前記複数列のうち、前記ファンとは反対側の列の前記下部伝熱管を通流する冷媒は、前記接続管を介して、前記ファン側の列の前記上部伝熱管に導かれること
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  6. 複数の前記フィンには、鉛直方向に配列された複数の孔が複数列設けられ、
    前記上部領域の複数の前記孔には、それぞれ、前記上部伝熱管が貫通し、
    前記下部領域の複数の前記孔には、それぞれ、前記下部伝熱管が貫通し、
    前記熱交換部が凝縮器として機能する場合において、
    前記複数列のうち、前記熱交換部に向けて空気を送るファンとは反対側の列の前記上部伝熱管を通流する冷媒は、前記ファン側の列の前記上部伝熱管に導かれた後、前記接続管を介して、前記ファン側の列の前記下部伝熱管に導かれ、
    前記複数列のうち、前記ファンとは反対側の列の前記下部伝熱管を通流する冷媒は、前記ファン側の列の前記下部伝熱管に導かれた後、前記接続管を介して、前記ファン側の列の前記上部伝熱管に導かれること
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  7. 複数の前記フィンには、鉛直方向に配列された複数の孔が複数列設けられ、
    前記上部領域の複数の前記孔には、それぞれ、前記上部伝熱管が貫通し、
    前記下部領域の複数の前記孔には、それぞれ、前記下部伝熱管が貫通し、
    前記熱交換部が凝縮器として機能する場合において、
    前記複数列のうち、前記熱交換部に向けて空気を送るファンとは反対側の列の前記上部伝熱管を通流する冷媒は、前記接続管を介して、前記ファンとは反対側の列の前記下部伝熱管に導かれた後、前記ファン側の列の前記下部伝熱管に導かれ、
    前記複数列のうち、前記ファンとは反対側の列の前記下部伝熱管を通流する冷媒は、前記接続管を介して、前記ファンとは反対側の列の前記上部伝熱管に導かれた後、前記ファン側の列の前記上部伝熱管に導かれること
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  8. 前記伝熱管は、水平方向に複数の孔が配列されてなる多孔管であること
    を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の熱交換器。
  9. 圧縮機と、室外熱交換器と、少なくとも一つの膨張弁と、室内熱交換器と、が環状に順次接続され、冷凍サイクルで冷媒が循環する冷媒回路を備え、
    前記室外熱交換器及び前記室内熱交換器のうち一方又は両方は、
    所定の間隔を設けて面方向が平行に配置される複数のフィンと、複数の前記フィンを貫通する複数の伝熱管と、を有する熱交換部と、
    前記伝熱管と他の前記伝熱管とを接続する複数の接続管と、を備え、
    複数の前記フィンは、上部領域と、下部領域と、を有し、
    複数の前記伝熱管は、前記上部領域を貫通する複数の上部伝熱管と、前記下部領域を貫通する複数の下部伝熱管と、を有し、
    前記接続管を介して、前記上部伝熱管及び前記下部伝熱管の一方から他方に冷媒が導かれること
    を特徴とする空気調和機。
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