<1.パチンコ機1の構成>
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、および右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側(正面側)、後側(背面側)、上側、下側、左側、および右側とする。
図1を参照し、パチンコ機1の概略構成を説明する。パチンコ機1には、遊技盤2が設けられている。遊技盤2は、正面視で略正方形の板状であり、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置37(図8参照)に遊技球(図示外)を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上部中央には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。発射機によって発射された遊技球は、遊技領域4内を流下する。遊技領域4の略中央に、枠状の装飾枠11が配設されている。装飾枠11の中央下側に、第一始動口15が設けられている。第一始動口15の直下に、第二始動口16が設けられている。第二始動口16は、普通電動役物開閉ソレノイド69(図8参照)によって動作する開閉部材を備える。第二始動口16は、開閉部材が開放された場合にのみ遊技球が入賞可能である。第二始動口16の下側に、遊技領域4の中央下端部まで流下した遊技球を回収するアウト口(図示略)が設けられる。装飾枠11の左側に、大入賞口17が配設されている。大入賞口17は、大入賞口ソレノイド71(図8参照)によって動作する開閉部材(図示略)を備える。大入賞口17は、開閉部材が開放された場合にのみ遊技球が入賞可能である。
遊技盤2の後面側には、LCD(液晶ディスプレイ)等の表示面27を有する画像表示装置28が設けられている。表示面27は、正面視で装飾枠11の内側に設けられ、前方に向けて画像を表示可能である。表示面27には動画、メッセージ等の様々な映像が表示される他、大当り判定の結果を報知するためのデモ図柄が表示される。遊技領域4の右斜め下部には図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、特別図柄表示部、普通図柄表示部、特別図柄記憶数表示LED、および普通図柄記憶数表示LEDを備える。
装飾枠11の後方には、装飾体55が設けられている。装飾体55は、遊技盤2の後側に取り付けられる演出装置30(図3参照)によって、動作可能に支持される。演出装置30は、パチンコ機1が実行するリーチ演出等の種々の演出に応じて、装飾体55を動作させる。演出装置30の構成の詳細については、後述する。
本実施形態では、第一始動口15へ遊技球が入賞すると、大当り判定が行われ、大当たりであると判定されると、大入賞口17の開閉部材が開放される大当たり遊技が実行される。大入賞口17に入賞した遊技球の流路には、特定領域と非特定領域とが形成されている。パチンコ機1では、大当たり遊技中に遊技球が大入賞口17内の特定領域を通過することが、大当たり遊技終了後に確率変動状態を生起する条件となっている。
なお、
<2.演出装置30の構成>
演出装置30の構成の詳細に先立って、図2を参照し、演出装置30の構成の概要を説明する。演出装置30は、上下動モータ62、装飾体モータ202(図3参照)、及び装飾体55を含む。装飾体55は、一例として、所謂「18禁」をかたどる。装飾体55は、回転装飾体51、揺動装飾体52、及び支持体59を含む。支持体59は、回転装飾体51と揺動装飾体52を含む。
上下動モータ62が駆動すると、装飾体55は上下動する。装飾体モータ202が正方向に駆動すると、回転装飾体51は正面視で時計回りに回転し、揺動装飾体52は静止した状態を維持する(図10参照)。装飾体モータ202が正方向とは反対の逆方向に駆動すると、回転装飾体51は正面視で反時計回りに回転し、且つ揺動装飾体52は上下方向に往復揺動する(図12参照)。
本実施形態では、揺動装飾体52は、回転装飾体51の前方に配置される。以下、揺動装飾体52の揺動範囲の上端を「上揺動位置」(図12(b)参照)といい、揺動範囲の下端を「下揺動位置」(図12(c)参照)という。さらに、上揺動位置と下揺動位置との中間となる揺動位置を「中間揺動位置」(図2、図4、図12(a)等参照)という。揺動装飾体52は、中間揺動位置、上揺動位置、中間揺動位置、下揺動位置、及び中間揺動位置を順に通過することによって、一往復揺動する(図12(a)〜(c)参照)。
回転装飾体51の正面形状は、回転中心を基準に点対称となる形状である。つまり、回転装飾体51の正面形状は、180°回転する前後において同じである。回転装飾体51の前面には、矩形凹部51Aが形成される。以下、矩形凹部51Aが左上方から右下方に直線状に延びるときの、回転装飾体51の回転位置を初期回転位置(図2参照)という。
本例の演出装置30は、上下駆動機構40(図2参照)と、装飾体支持機構200(図3参照)とを備える。上下駆動機構40は、装飾体55を上下動させる機構である。装飾体支持機構200は、回転装飾体51を回転可能に支持し、且つ揺動装飾体52を揺動可能に支持する機構である。
<2−1.上下駆動機構40>
図2に示すように、上下駆動機構40は、支持部材60、アーム部材70、上下動モータ62、ピニオン81、および移動部材110を備える。支持部材60は、左右方向に長い正面視で略矩形状の板状部材であり、装飾枠11(図1参照)の下部の後側で固定されている。アーム部材70は、支持部材60の左端部から前方へ突出する軸部72によって、回転可能に支持される。上下動モータ62は、ギヤ(図示略)等を介してアーム部材70に連結する。上下動モータ62は、軸部72を中心にアーム部材70を回転可能である。
ピニオン81は、軸部72から離隔した位置でアーム部材70に回転可能に設けられる。ピニオン81は、前後方向に延びる軸線を中心に回転可能である。ピニオン81の周面に設けられた歯部81Aは、支持部材60に固定される歯部92に噛み合う。歯部92は上下方向に延びる。移動部材110は、アーム部材70よりも右方で、支持部材60によって上下動可能に支持される。移動部材110は、正面視で略矩形状の板状である。移動部材110の左面には、上下方向に延びる歯部112が形成される。歯部112は、歯部92とは反対側から、ピニオン81の歯部81Aに噛み合う。
また、移動部材110の上端部には、支持壁部122(図3参照)が固定される。支持壁部122には、装飾体55の支持体59(図3参照)の後面下部が固定される。これにより、装飾体55は、移動部材110と共に上下動可能である。
図2で示される上下動モータ62が、アーム部材70を正面視で反時計回り(矢印P方向)に回転させると、ピニオン81は、正面視で反時計回り(矢印Q方向)に回転しながら、歯部92を伝って上昇する。これにより、歯部112が押し上げられるので、移動部材110は、装飾体55と共に上昇する。一方、上下動モータ62が、アーム部材70を正面視で時計回りに回転させると、ピニオン81は、正面視で時計回りに回転しながら、歯部92を伝って下降する。これにより、歯部112が押し下げられるので、移動部材110は装飾体55と共に下降する。
以下、装飾体55の移動範囲の上端を「上端位置」といい、移動範囲の下端を「下端位置」という。図1では、下端位置にある装飾体55を実線によって図示し、上端位置にある装飾体55を二点鎖線によって図示する。下端位置にある装飾体55の下部は、装飾枠11の下部によって視認不能となる。一方、上端位置にある装飾体55は、上下方向に亘って、表示面27の前方に配置されて視認可能となる。
<2−2.装飾体支持機構200>
図3に示すように、装飾体支持機構200は、支持壁部122の上方で支持体59の後面に設けられる。装飾体支持機構200は、装飾体モータ202、第一可動体273、動力伝達部270、及び第二可動体246を備える。装飾体モータ202は、支持体59の後面の左上部に設けられる。装飾体モータ202は、正方向と逆方向とに駆動するモータである。装飾体モータ202は、一例としてパルスモータである。
図3、図4に示すように、第一可動体273は、装飾体モータ202の右下側で、支持体59の後面に設けられる。第一可動体273は、一例として、背面視で時計回りと反時計回りのいずれの方向へも回転可能なギヤである。第一可動体273の中央部には、中央孔273A(図4参照)が設けられる。第一可動体273の中央部には、一対の係合部273B(図4参照)が設けられる。図4では、一対の係合部273Bの一方を図示する。一対の係合部273Bは、夫々、第一可動体273から後方に延びる。一対の係合部273Bは、第一可動体273の回転軸線(図示略)を基準に対称となる位置に配置される。一対の係合部273Bは、回転装飾体51の中央部に設けられた係合孔(図示外)に係合する。従って、装飾体モータ202の駆動力が第一可動体273に伝達されることにより、回転装飾体51は、第一可動体273と一体的に回転可能である。
第一可動体273の後面には、一対の被検出板273Cが設けられる。被検出板273Cは、一例として、第一可動体273と一体的に形成される。被検出板273Cは、第一可動体273の回転方向に沿って延びる略扇状である。一対の被検出板273Cは、第一可動体273の回転軸線を基準に対称となる位置に配置される。
第一検出手段315は、第一可動体273に対して左下方となる位置で、支持体59(図3参照)の後面に設けられる。第一検出手段315は、一例として、隙間を挟んで左右方向に対向する発光体と受光体とを備えた透過型センサである。第一検出手段315の発光体と受光体の隙間のうち、発光体が受光体に向けて照射した光が通過する領域が、第一検出手段315の検出領域である。
一対の被検出板273Cは、第一検出手段315の検出領域を、第一可動体273の回転に伴って交互に通過可能である。一対の被検出板273Cが、いずれも第一検出手段315の検出領域から退出しており、発光体から照射される光を受光体が受光した場合、第一検出手段315は、ON信号を出力する。一方、一対の被検出板273Cの何れかが、第一検出手段315の検出領域に進入して、第一検出手段315の発光体が照射した光を遮断した場合、第一検出手段315は、OFF信号を出力する。
以下、一対の被検出板273Cの何れかが、第一検出手段315の検出領域に進入するときの、第一可動体273の回転位置を「検出回転位置」という。第一検出手段315は、検出回転位置にある第一可動体273を検出可能である。一対の被検出板273Cは、それぞれ、第一可動体273の回転方向に延びる略扇状であるので、検出回転位置は、連続して複数存在する。複数ある検出回転位置のうちで、第一可動体273の回転方向における被検出板273Cの中心部が、第一検出手段315の検出領域に進入するときの、第一可動体273の回転位置を「特定回転位置」(図3参照)という。本実施形態では、特定回転位置は、一対の被検出板273Cのそれぞれに対応して、二つ存在する。第一可動体273が特定回転位置にあるとき、回転装飾体51は、初期回転位置(図2参照)にある。
図3、図5、及び図6を参照し、動力伝達部270の構成を説明する。尚、図3において、二点鎖線W2内では、二点鎖線W1内にある後述のカム部材280を、後述の支軸59Aから分解して拡大した図を図示する。動力伝達部270は、第一可動体273と、後述の第二可動体246とを連結する機構である。動力伝達部270は、装飾体モータ202の正方向への駆動力である正転駆動力が、第二可動体246に伝達するを規制する一方、装飾体モータ202の逆方向への駆動力である逆転駆動力を第二可動体246に伝達させる。動力伝達部270は、駆動ギヤ275及びカム部材280を含む。
駆動ギヤ275は、支軸59Aによって回転可能に支持されている。支軸59Aは、第一可動体273よりも左斜め上方で支持体59から後方に突出する。支軸59Aの軸線Kは、略前後方向に延びる。駆動ギヤ275は、複数のギヤを介して、第一可動体273と噛み合う。駆動ギヤ275は、第一可動体273に連動して回転する。以下、支軸59Aを中心とした背面視で反時計回り方向を「第一方向」(図5の矢印A1)といい、第一方向とは反対方向を「第二方向」(図5の矢印A2)という。
駆動ギヤ275は、前壁部275A、第一延設部275B、第二延設部275C、突出部275Dを含む。前壁部275Aは、駆動ギヤ275の前端部を形成する円板状である。前壁部275Aは、支軸59Aが挿通される挿通孔(図示外)を有する。第一延設部275Bと第二延設部275Cは、夫々、前壁部275Aの周端近傍から後方に突出する。第一延設部275Bと第二延設部275Cは、支軸59Aを中心とした周方向に隙間を空けて対向する。本実施形態では、第二延設部275Cは、第一延設部275Bに対して第二方向から対向する。突出部275Dは、第二延設部275Cから第一延設部275Bに向けて突出する。本実施形態では、第一延設部275B、第二延設部275C、及び突出部275Dを一組として、二組設けられる。
第一延設部275Bと第二延設部275Cとの間には、小ギヤ277が配置される。小ギヤ277は、駆動ギヤ275の前壁部275Aに載置される。小ギヤ277に形成された歯部は、突出部275Dに係合可能である。
カム部材280は、支軸59Aが挿通された略円筒状である。カム部材280は、第一延設部275B及び第二延設部275Cよりも支軸59Aに近い位置に配置される。カム部材280は、支軸59Aを中心に回転可能である。カム部材280の前部の外周面には、歯部281が形成される。歯部281は、二つの小ギヤ277の歯部の夫々と噛み合う。
図6に示すように、カム部材280の後端面には、二つのカム面285が形成されている。二つのカム面285は、軸線Kを中心とした周方向に延びる。一方のカム面285の一端は、他方のカム面285の他端と接続しており、二つのカム面285は、円環状をなす。
各カム面285は、第一カム面285A、第二カム面285B、第三カム面285C、第四カム面285D、および第五カム面285Eを含む。第一カム面285Aは、軸線Kを中心とした周方向と平行に延びる。第二カム面285Bは、第一カム面285Aの第二方向の端から、第二方向に沿って後側へ延びる。第三カム面285Cは、第二カム面285Bの第二方向の端から、第二方向に沿って前側へ延びる。第四カム面285Dは、第三カム面285Cの第二方向の端から、第二方向に沿って延びる。第四カム面285Dは、第一カム面285Aよりも前側に配置されている。第五カム面285Eは、第四カム面285Dの第二方向の端から、第二方向に沿って後側へ延びる。第五カム面285Eの第二方向の端は、もう一方のカム面285が含む第一カム面285Aの、第一方向の端と接続する。
図4に示すように、第二可動体246は、第一可動体273の左右両側で支持体59に設けられた一対の支持壁部242によって、支持される。第二可動体246は、第一可動体273の後方で、左右方向に延びる。第二可動体246は、左右方向に延びる軸線Yを中心に、正面視で上下方向に往復揺動可能である。
第二可動体246は、略前後方向に延びる連結部248に連結される。連結部248は、第一可動体273の中央孔273Aと、回転装飾体51の上述した係合孔(図示外)とに挿通されており、揺動装飾体52の後面に連結する。従って、第二可動体246は、揺動装飾体52と一体的に往復揺動する。
第二可動体246には、上側へ延びる延設部249が設けられる。延設部249の上端部には、右方へ突出する摺動部250が固定される。摺動部250は第二可動体246と一体的に揺動可能である。摺動部250は、カム部材280のカム面285(図3参照)の後方に位置する。揺動装飾体52の自重により、第二可動体246が軸線Yを中心として右側面視で反時計回りに付勢されることで、摺動部250はカム面285に押圧される。従って、摺動部250が、回転するカム面285に対して摺動することで、第二可動体246は上下方向に往復揺動する。
第二可動体246の右下部には、下側へ突出する被検出板251(図13参照)が設けられる。被検出板251は、第二可動体246が揺動する方向に長さを有する板状であり、第二可動体246と一体的に揺動可能である。
以下、第二可動体246の揺動範囲の上端を、「一端揺動位置」(図13(b)参照)といい、揺動範囲の下端を「他端揺動位置」(図13(c)参照)という。第二可動体246が一端揺動位置にある場合、揺動装飾体52は上揺動位置(図12(b)参照)にある。第二可動体246が他端揺動位置にある場合、揺動装飾体52は下揺動位置(図12(c)参照)にある。また、摺動部250が第一カム面285Aに対して摺動するときの、第二可動体246の揺動位置を、「特定揺動位置」(図3、図13(a)参照)という。第二可動体246が特定揺動位置にある場合、揺動装飾体52は中間揺動位置にある。
第二可動体246の右下方で支持体59の後面には、第二検出手段253が設けられる。第二検出手段253は、一例として、隙間を挟んで左右方向に対向する発光体と受光体とを備えた透過型センサである。第二検出手段253の発光体と受光体の隙間のうち、発光体が受光体に向けて照射した光が通過する領域が、第二検出手段253の検出領域である。
揺動する被検出板251は、第二検出手段253の検出領域を通過可能である。被検出板251が、第二検出手段253の検出領域から退出すると、発光体から照射される光を受光体が受光する。この場合、第二検出手段253はOFF信号を出力する。一方、第二検出手段253の検出領域に進入した被検出板251は、発光体が照射した光を遮断する。この場合、第二検出手段253はON信号を出力する。
本実施形態では、第二可動体246が、特定揺動位置と一端揺動位置との間を揺動する間、被検出板251が第二検出手段253の検出領域から退出し(図13(a)、(b)参照)、第二検出手段253はON信号を出力する。一方、第二可動体246が、特定揺動位置よりも他端揺動位置側を揺動する間、被検出板251は、第二検出手段253の検出領域に進入し(図13(c)参照)、第二検出手段253はOFF信号を出力する。
以下、被検出板251が、第二検出手段253の検出領域に進入するときの、第二可動体246の揺動位置を「検出揺動位置」という。被検出板251が、第二可動体246の揺動方向に長さを有するので、検出揺動位置は連続して複数存在する。上述した他端揺動は、検出揺動位置に含まれる。
図3、図5、図7、図12、及び図13を参照し、第二可動体246と揺動装飾体52の動作概要を説明する。尚、図7は、カム面285を、カム部材280(図3参照)の回転方向に沿って展開した概念図を図示する。図7の左側、右側、上側、及び下側は、それぞれ、パチンコ機1の第一方向側、第二方向側、後側、及び前側に対応する。図7(a)と図13(a)は互いに対応し、図7(b)と図13(b)は互いに対応し、図7(c)と図13(c)は互いに対応する。また、図13では、装飾体モータ202の図示を省略している。
図3に示すように、装飾体モータ202の正転駆動力が駆動ギヤ275に伝達する場合、駆動ギヤ275は、第二方向(図5の矢印A2)に回転する。この場合、二つの第一延設部275Bが夫々小ギヤ277に接触し、突出部275Dは小ギヤ277から離隔する。小ギヤ277は、カム部材280の歯部281に対して転動しながら、駆動ギヤ275と共に第二方向に回転する。このとき、カム部材280は、摺動部250とカム面285との摩擦力等によって、第二方向に向けて回転しない。故に、装飾体モータ202の正転駆動力は、カム部材280に伝達されない。従って、装飾体モータ202が正方向に駆動しても、第二可動体246と揺動装飾体52は、それぞれ静止した状態を維持する。
図3、図5に示すように、装飾体モータ202の逆転駆動力が駆動ギヤ275に伝達する場合、駆動ギヤ275は第一方向(図5の矢印A1方向)に回転する。この場合、二つの突出部275Dが、夫々、二つの小ギヤ277に係合する。これにより、小ギヤ277のカム部材280に対する転動は、規制される。突出部275Dが、小ギヤ277を介して、カム部材280を第一方向に付勢する。装飾体モータ202の逆転駆動力がカム部材280に伝達し、カム部材280は第一方向に回転する。摺動部250は、回転するカム面285に対して摺動する。
図7、図12、図13に示すように、摺動部250が第一カム面285Aに対して摺動する間、第二可動体246は特定揺動位置(図13(a)参照)に位置し、揺動装飾体52は中間揺動位置(図12(a)参照)に位置する。摺動部250が、第一カム面285Aに次いで第二カム面285Bに対して摺動することで、第二可動体246は、特定揺動位置から上方へ揺動する(図示略)。摺動部250が、第一カム面285Aと第二カム面285Bに対して順に摺動する間、被検出板251は、第二検出手段253の検出領域に進入することなく揺動する。摺動部250が、第二カム面285Bと第三カム面285Cとの接続部に対して揺動するとき、第二可動体246は一端揺動位置に到達し(図13(b)参照)、揺動装飾体52は上揺動位置に到達する(図12(b)参照)。
摺動部250が第三カム面285Cに対して摺動する間、第二可動体246は、一端揺動位置から他端揺動位置に向けて揺動し、揺動装飾体52は、上揺動位置から下揺動位置に向けて揺動する。揺動装飾体52が中間揺動位置を通過した直後、被検出板273Cは第二検出手段253の検出領域に進入する(図13(c)参照)。
摺動部250が、第三カム面285Cと第四カム面285Dとの接続部に対して摺動するとき、第二可動体246は他端揺動位置に到達し(図13(c)参照)、装飾体55は下揺動位置に到達する(図12(c)参照)。その後、摺動部250が、第四カム面285Dに次いで第五カム面285Eに対して摺動すると、第二可動体246と揺動装飾体52は何れも上方に向けて揺動する。摺動部250が再び第一カム面285Aに対して摺動することで、第二可動体246は特定揺動位置に到達し(図13(a)参照)、揺動装飾体52は中間揺動位置に到達する(図12(a)参照)。
<3.パチンコ機1の電気的構成>
図3を参照し、パチンコ機1の制御部20の電気的構成について説明する。制御部20は、遊技盤2の背面側に設けられる。制御部20は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47、及び電源基板42を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU66と、データを一時的に記憶するRAM67と、制御プログラム等を記憶したROM68とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート56、第一始動口スイッチ73、及び第二始動口スイッチ74に接続している。出力ポート56は、図示しない遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動口スイッチ73は、第一始動口15に入賞した遊技球を検出する。第二始動口スイッチ74は、第二始動口16に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、上下動モータ62、装飾体モータ202、第一検出手段315、及び第二検出手段253に接続されている。
ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、上下動モータ62、及び装飾体モータ202を駆動制御する。詳細には、CPU581は、ランプドライバ基板46を介して、上下動モータ62と装飾体モータ202のそれぞれに所定のパルス数の信号を入力することで、上下動モータ62と装飾体モータ202をそれぞれ駆動制御する。
第一検出手段315は、第一可動体273の被検出板273Cを検出した場合に、ランプドライバ基板46を介してCPU581にON信号を出力し、被検出板273Cを検出しない場合に、CPU581にOFF信号を出力する。第二検出手段253は、第二可動体246の被検出板251(図4参照)を検出した場合に、ランプドライバ基板46を介してCPU581にOFF信号を出力し、被検出板251を検出しない場合に、CPU581にON信号を出力する。
演出制御基板43は、CPU431、CGROM432等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って画像表示装置28を制御する。CGROM432は、表示面27(図1参照)における画像表示に必要な画像データ等を記憶する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47は、普通電動役物開閉ソレノイド69、大入賞口ソレノイド71、普通図柄作動スイッチ75、大入賞口スイッチ76、特定領域スイッチ78、非特定領域スイッチ79及び図柄表示部24に接続している。普通電動役物開閉ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二始動口16の開閉部材を開閉する。大入賞口ソレノイド71は、大当たり遊技中に大入賞口17の開閉部材を開閉する。特定領域スイッチ78は、大入賞口17の特定領域を通過する遊技球を検出する。非特定領域スイッチ79は、大入賞口17の非特定領域を通過する遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
<4.演出処理>
図2、図9〜図13を参照し、演出処理を説明する。演出処理は、演出装置30が装飾体55を動作させる処理である。演出処理は、例えばリーチ演出に伴って実行される。尚、図11では、装飾体モータ202に入力されるパルス信号に応じた、回転装飾体51の回転位置と揺動装飾体52の揺動位置を示す。図11(a)では、装飾体モータ202が正方向に駆動する場合を示し、図11(b)では、装飾体55が逆方向に駆動する場合を示す。また、図12(a)と図13(a)は互いに対応し、図12(b)と図13(b)は互いに対応し、図12(c)と図13(c)は互いに対応する。
本実施形態では、CPU581が、演出処理を開始するコマンドをCPU66から受信した場合に、演出処理は実行される。CPU581は、演出処理を実行するためのプログラムをROM583から読み出して、演出処理を実行する。演出処理が開始される前、パチンコ機1は初期状態である。パチンコ機1が初期状態である場合、装飾体55は下端位置にあり(図1参照)、回転装飾体51は初期回転位置にあり(図2参照)、第一可動体273は特定回転位置にある(図3参照)。また、パチンコ機1が初期状態にある場合、揺動装飾体52は中間揺動位置にあり(図2参照)、第二可動体246は特定揺動位置にある(図13(a)参照)。
図9に示すように、CPU581は、上下動モータ62を駆動制御して、装飾体55を下端位置から上端位置まで移動させる(S11)。例えば、CPU581は、上下動モータ62に対して、所定パルス分のパルス信号を上下動モータ62に入力する(S11)。図2に示すように、上下動モータ62は、アーム部材70を正面視で反時計回りに回転させる(図2の矢印P)。これにより、ピニオン81は、正面視で反時計回りに回転し(図2の矢印Q)、装飾体55は、下端位置から上端位置に向けて上方に移動する。装飾体55が上端位置に到達したとき(図1参照)、上下動モータ62は駆動を停止する(S11)。
図9に示すように、CPU581は、装飾体モータ202を正方向に駆動する(S13)。装飾体モータ202を正方向に駆動させるパルス信号のパルスレートは、一例として最大333PPSである。特定回転位置にあった第一可動体273(図3参照)は、正面視で時計回りに回転し、動力伝達部270(図3参照)は、装飾体モータ202の正転駆動力が駆動ギヤ275に伝達するのを規制する(S13)。CPU581は、第一所定時間が経過したか否かを判断する(S15)。第一所定時間は、例えば、10秒である。第一所定時間が経過するまでの間(S15:NO)、CPU581は、待機状態となる。
図10(a)〜(c)に示すように、第一所定時間が経過するまでの間(S15:NO)、CPU581は、装飾体モータ202を正方向に駆動させるパルス信号を、装飾体モータ202に対して入力し続ける。回転装飾体51は、正面視で時計回りに回転し続ける。一方、揺動装飾体52は、中間揺動位置にて静止した状態を維持する。
図10及び図11(a)を参照し、回転装飾体51が、初期回転位置から次の初期回転位置に到達するまでの、装飾体モータ202に入力されるパルス信号と回転装飾体51の回転位置との理論上の関係を説明する。図11で示す「−90°」、「0°」、「90°」等の角度は、回転装飾体51の回転位置を示す。このうち、「−180°」、「0°」、「180°」等の、180°の整数倍となる角度は、回転装飾体51の初期回転位置に相当する。本実施形態では、装飾体モータ202の正方向への駆動開始時を基準にして、装飾体モータ202に115パルス分のパルス信号が入力された場合、回転装飾体51は初期回転位置とは異なる位置を経由して、初期回転位置に戻ってきている。このとき、第一可動体273は検出回転位置(より詳細には特定回転位置)に配置されている。
以下、正方向への駆動を開始する装飾体モータ202に115パルスのパルス信号が入力される場合の詳細を説明する。はじめに、10パルス分のパルス信号が装飾体モータ202に入力されると、一対の被検出板273Cの何れかは、第一可動体273の回転に伴って第一検出手段315の検出領域から退出する。第一検出手段315は、ON信号に代えてOFF信号を出力する。
その後、装飾体モータ202に95パルス分のパルス信号が更に入力され、回転装飾体51は、第一可動体273と共に回転し続ける。一対の被検出板273Cは、いずれも、第一検出手段315の検出領域に進入することなく回転する。装飾体モータ202に入力される累計パルス数が、105パルス(=10パルス+95パルス)に到達したとき、一対の被検出板273Cの何れかが、第一検出手段315の検出領域に進入し、第一検出手段315は、OFF信号に代えてON信号を出力する。第一可動体273は、検出回転位置に到達する。
装飾体モータ202に10パルスのパルス信号が更に入力されることによって、第一可動体273は特定回転位置に到達し、回転装飾体51は初期回転位置に到達する。このとき、装飾体モータ202に入力された累計パルス数は、115パルスとなる。上記のように、第一所定時間が経過するまでの間(S15:NO)、装飾体モータ202にパルス信号が入力され続け、回転装飾体51は、正面視で時計回りに回転し続ける(図10(a)〜(c))。
尚、装飾体モータ202の回転軸(図示略)に対して突発的な負荷が加わると、回転軸の回転が、入力されるパルス信号に正確に追従できない場合がある。この場合、115パルス数よりも多いパルス信号が、装飾体モータ202に入力されないと、回転装飾体51の回転角度は、180°に到達しない。従って、回転装飾体51の回転量が、装飾体モータ202に入力されたパルス信号の累計パルス数に正比例するとは限らないので、CPU581は、第一所定時間が経過するまでの間(S15:NO)、パルス信号を入力し続ける。
図9に示すように、第一所定時間が経過した場合(S15:YES)、CPU581は、第一検出手段315の出力する信号がOFF信号からON信号に切り替わったか否か判断する(S17)。第一検出手段315がOFF信号に代えてON信号を出力するまでの間(S17:NO)、CPU581は待機状態になる。CPU581が待機状態である間、第一可動体273は、回転装飾体51と共に回転し続ける。一対の被検出板273Cの何れかが、第一検出手段315の検出領域に進入すると、第一検出手段315の出力する信号は、OFF信号からON信号に切り替わる(S17:YES)。CPU581は、第一検出手段315がON信号を出力してから、10パルス分のパルス信号を、装飾体モータ202に更に入力し(S19)、装飾体モータ202の正方向への駆動を停止する(S21)。これにより、第一可動体273は特定回転位置で停止し、回転装飾体51は初期回転位置で停止する(S21)。
CPU581は、装飾体モータ202を逆方向へ駆動する(S23)。第一可動体273は、正面視で反時計回りに回転し、動力伝達部270は、装飾体モータ202の逆転駆動力を駆動ギヤ275に伝達する。特定揺動位置にある第二可動体246は、上方に向けて揺動する。CPU581は、第二所定時間が経過したか否かを判断する(S25)。第二所定時間は、例えば、15秒である。第二所定時間が経過するまでの間(S25:NO)、CPU581は、待機状態となる。CPU581が待機状態となる間、CPU581は、装飾体モータ202を逆方向に駆動させるパルス信号を、装飾体モータ202に対して入力し続ける。
図12(a)〜(c)に示すように、第二所定時間が経過するまでの間(S25:NO)、第一可動体273は、回転装飾体51と共に正面視で反時計回りに回転する。装飾体モータ202を逆方向に駆動させるパルス信号のパルスレートは、一例として最大500PPSである。従って、回転装飾体51は、装飾体モータ202が正方向に駆動する場合に比べて、高速で回転する。一方、特定揺動位置にあった第二可動体246は、揺動装飾体52と共に、上下方向に往復揺動する。
図4、図10、及び図11(b)を参照し、揺動装飾体52が一往復揺動するまでの、装飾体モータ202に入力されるパルス信号と揺動装飾体52の揺動位置との理論上の関係を説明する。上述したように、揺動装飾体52は、中間揺動位置、上揺動位置、中間揺動位置、下揺動位置、及び中間揺動位置を順に通過することによって、一往復揺動する。尚、装飾体モータ202に入力されるパルス信号と、回転装飾体51の回転位置との関係は、装飾体モータ202が正方向に駆動する場合と同様であるので、以下では説明を簡略化する。
本実施形態では、装飾体モータ202の逆方向への駆動開始時を基準にして、装飾体モータ202に115パルスのパルス信号が入力された場合、第二可動体246は検出揺動位置を経由して特定揺動位置に配置されている。このとき、揺動装飾体52は、中間揺動位に配置されている。以下、逆方向に駆動する装飾体モータ202に115パルスのパルス信号が入力される場合の詳細を説明する。
はじめに、67パルス分のパルス信号が装飾体モータ202に入力されると、揺動装飾体52は、中間揺動位置から上揺動位置を経由して中間揺動位置に戻る。揺動装飾体52は、下揺動位置へと向かう。67パルス分のパルス信号が装飾体モータ202に入力されるまでの間、被検出板251は、第二検出手段253の検出領域から退出している。第二検出手段253は、ON信号を継続して出力する。67パルス目となるパルス信号が装飾体モータ202に入力されたとき、第二可動体246は検出揺動位置に到達し、被検出板251は、第二検出手段253の検出領域に進入する(図13(b)参照)。第二検出手段253は、ON信号に代えてOFF信号を出力する。
装飾体モータ202に更に37パルス分のパルス信号が入力されるまでの間に、揺動装飾体52は、下揺動位置に到達し(図12(c)参照)、更に中間揺動位置へと向かう。この場合、第二可動体246は検出揺動位置にあり、被検出板251の少なくとも一部が、第二検出手段253の検出領域に進入している。従って、第二検出手段253は継続してOFF信号を出力する(図13(c)参照)。装飾体モータ202に入力されるパルス数が、累計で104パルス(=67パルス+37パルス)になったとき、摺動部250は、第五カム面285Eの摺動を経て第一カム面285Aに到達する。第二可動体246は特定揺動位置に到達し、揺動装飾体52は中間揺動位置に到達する。第二検出手段253はOFF信号に代えてON信号を出力する。
装飾体モータ202に更に11パルス分のパルス信号が入力されるまでの間、摺動部250は第一カム面285Aに対して摺動する。このとき、第二可動体246は静止した状態を維持し、揺動装飾体52は中間揺動位置で静止した状態を維持する。装飾体モータ202に累計で115パルス(=104パルス+11パルス)のパルス信号が入力されたとき、回転装飾体51は、初期回転位置に到達する。上記のように、装飾体モータ202にパルス信号が入力され続けることによって、揺動装飾体52は一往復揺動をし続け、回転装飾体51は正面視で反時計回りに回転し続ける。
尚、逆方向に回転駆動する装飾体モータ202に突発的な負荷が加わる場合がある。この場合、揺動装飾体52の揺動量が、装飾体モータ202に入力されたパルス信号の累計パルス数に正比例するとは限らないので、CPU581は、第二所定時間が経過するまでの間(S25:NO)、装飾体モータ202にパルス信号を入力し続ける。
図9に示すように、第二所定時間が経過した場合(S25:YES)、CPU581は、第二検出手段253が出力する信号が、OFF信号からON信号に切り替わったか否か判断する(S27)。第二検出手段253がOFF信号に代えてON信号を出力するまでの間(S27:NO)、CPU581は、待機状態になる。CPU581が待機状態である間、回転装飾体51と揺動装飾体52は動作し続ける。第二可動体246が、特定揺動位置に到達すると、第二検出手段253は、OFF信号に代えてON信号を出力する(S27:YES)。CPU581は、第二検出手段253のON信号を検出した後、11パルス分のパルス信号を装飾体モータ202に更に入力し(S29)、装飾体モータ202の逆転方向への駆動を停止する(S31)。揺動装飾体52が、装飾体モータ202に入力されるパルス信号に応じて正確に揺動した場合、装飾体モータ202には、累計で115×Nパルス(Nは自然数)のパルス信号が入力されている。このとき、回転装飾体51は、入力されるパルス信号に応じて正確に回転すれば初期回転位置で停止する(S31)。一方、揺動装飾体52がパルス信号に応じた正確な揺動をしなかった場合、回転装飾体51は、初期回転位置とは異なる回転位置で停止する(S31)。同様に、回転装飾体51は、正確に回転しなかった場合には、初期回転位置とは異なる回転位置で停止する(S31)。
CPU581は、装飾体モータ202を正方向に駆動する(S33)。回転装飾体51は、第一可動体273と共に回転し、一対の被検出板273Cの何れかは、第一検出手段315の検出領域から退出する。第一検出手段315は、ON信号に代えてOFF信号を出力する。尚、揺動装飾体52は中間揺動位置で静止する。
CPU581は、第一検出手段315の出力する信号がOFF信号からON信号に切り替わったか否か判断する(S35)。第一検出手段315がOFF信号に代えてON信号を出力するまで(S35:NO)、CPU581は待機状態になり、回転装飾体51は、第一可動体273と共に回転し続ける。第一可動体273が検出回転位置に到達し、一対の被検出板273Cの何れかが、第一検出手段315の検出領域に進入する(S35:YES)。CPU581は、10パルス分のパルス信号を装飾体モータ202に更に入力して(S37)、装飾体モータ202の正方向への駆動を停止する(S39)。従って、回転装飾体51が、初期回転位置とは異なる位置で停止していた場合であっても(S31)、CPU581がS33〜S39を実行することによって、回転装飾体51の回転位置は、初期回転位置に調整される。
CPU581は、上下動モータ62を駆動制御して、装飾体55を上端位置から下端位置まで移動させる(S41)。例えば、CPU581が上下動モータ62に対して所定パルス分のパルス信号を入力することによって、アーム部材70(図2参照)を正面視で時計回りに回転させる。装飾体55は上端位置から下端位置まで移動する(S41)。演出装置30は初期状態に戻り、CPU581は演出処理を終了する。
<5.発明の作用・効果の一例>
以上、説明したように、CPU581は、第一検出手段315が被検出板273Cを検出したか否かの検出結果である第一検出結果に基づいて(S17、S35)、第一可動体273を特定回転位置で停止させる(S21、S39)。また、CPU581は、第二検出手段253が被検出板251を検出したか否かの検出結果である第二検出結果に基づいて(S27)、第一可動体273を特定回転位置で停止させ、且つ、第二可動体246を特定揺動位置で停止させる(S31)。装飾体モータ202が、正方向と逆方向のいずれの方向に駆動する場合であっても、CPU581は、第一検出結果と第二検出結果との何れか一方しか取得しない。CPU581が、第一検出結果と第二検出結果とをいずれも同じタイミングで取得する場合に比べ、演出処理は簡易になる。よって、パチンコ機1は、第一可動体273と第二可動体246を動作させる制御を、簡易化できる。
CPU581は、第二可動体246を特定揺動位置で停止させた後(S31)、停止している装飾体モータ202を正方向に駆動させ(S33)、第一可動体273を特定回転位置で停止させる(S39)。よって、第一可動体273と第二可動体246との位置関係が、装飾体モータ202の逆方向への駆動に伴って互いにずれた場合であっても、パチンコ機1は、第一可動体273と第二可動体246との位置関係(即ち回転装飾体51と揺動装飾体52との位置関係)のずれを解消できる。
例えば、第五カム面285Eに対して摺動する摺動部250は、後方向に向けて付勢される(図7(c)参照)。結果、摺動部250は、第一カム面285Aに摺動する直前に、第五カム面285Eから後方に瞬間的に離隔する虞がある。この場合、第一可動体273の回転位置に対する、摺動部250とカム面285との接触位置がずれる結果、第一可動体273と第二可動体246との位置関係は、理想的な位置関係からずれる。この場合であっても、CPU581が、装飾体モータ202を逆方向へ駆動してから正方向に駆動することによって(S33、S39)、第二可動体246が特定揺動位置にある状態で、第一可動体273は特定回転位置で停止する。よって、パチンコ機1は、上記した第一可動体273と第二可動体246の位置関係のずれを、解消できる。
さらに、装飾体モータ202の正転駆動力によって回転する回転装飾体51が、正確に回転しない場合がある。また、装飾体モータ202の逆転駆動力によって、揺動装飾体52と回転装飾体51が、夫々正確に動作しない場合がある。これらの場合、第一可動体273と第二可動体246との位置関係(即ち回転装飾体51と揺動装飾体52との位置関係)が、ずれる場合がある。この場合であっても、CPU581が、装飾体モータ202を逆方向へ駆動してから(S23、S31)、正方向に駆動する(S33、S39)。これにより、揺動装飾体52を中間揺動位置にて静止させた状態で、回転装飾体51を初期回転位置に配置できるので、CPU581は、第一可動体273と第二可動体246の位置関係のずれを、解消できる。
前記第一可動体273が検出回転位置に配置されている状態を基準にして、装飾体モータ202が、115パルス分、正方向又は逆方向に駆動した場合、第一可動体273は、検出回転位置とは異なる位置を経由してから、検出回転位置に戻ってきている。また、第二可動体246が検出揺動位置に配置されている状態を基準にして、装飾体モータ202が115パルス分、逆方向に駆動した場合、第二可動体246は、検出揺動位置とは異なる位置を経由してから、検出揺動位置に戻ってきている。装飾体モータ202が正方向と逆方向のいずれの方向に駆動する場合であっても、装飾体モータ202に同じパルス分の信号が入力された場合、CPU581が取得する検出結果は、切り替わっている。よって、パチンコ機1は、CPU581が実行する演出処理を更に簡易化できる。
装飾体モータ202が正方向への駆動開始時を基準にして、115パルスのパルス信号が装飾体モータ202に入力された場合、第一可動体273は、特定回転位置に配置されている。装飾体モータ202が逆方向への駆動開始時を基準にして、115パルスのパルス信号が装飾体モータ202に入力された場合、第二可動体246は、特定定揺動位置に配置されている。つまり、装飾体モータ202が正方向と逆方向の何れの方向に回転する場合であっても、装飾体モータ202に累計で115×Nパルスのパルス信号が入力されたときが、装飾体モータ202が駆動を停止するタイミングとなる。よって、パチンコ機1は、CPU581が実行する演出処理を更に簡易化できる。
また、CPU581は、第一所定時間が経過するまでの間(S15:NO)、装飾体モータ202にパルス信号を入力し続ける。そして、CPU581は、一対の被検出板273Cの何れかが、第一検出手段315の検出領域への進入を確認した後(S17:YES)、装飾体モータ202に10パルス分のパルス信号を入力する(S19)。従って、第一所定時間が経過するまでの間、回転装飾体51が正確に回転できない場合であっても、CPU581は、回転装飾体51の回転位置を第一検出手段315によって把握でき、回転装飾体51を初期回転位置にて確実に停止させることができる。同様に、CPU581は、第二可動体246が特定揺動位置に到達してから(S27:YES)、装飾体モータ202に11パルス分のパルス信号を入力する(S29)。従って、第二所定時間が経過するまでの間に、揺動装飾体52が正確に揺動できない場合であっても、CPU581は、揺動装飾体52の揺動位置を第二検出手段253によって把握でき、揺動装飾体52を中間揺動位置にて確実に停止させることができる。
パチンコ機1は、第一可動体273と一体的に回転する回転装飾体51と、第二可動体246と一体的に揺動する揺動装飾体52とを備える。パチンコ機1は、複数の装飾体を動作させることができるので、装飾体55を動作させる演出効果を向上できる。また、回転装飾体51は回転動作をし、揺動装飾体52は揺動動作をする。つまり、複数の装飾体は、互いに異なる動作をするので、装飾体55の動作が多様化する。よって、パチンコ機1は、装飾体55を動作せる演出効果を更に向上できる。
また、例えば第二可動体246が、一端揺動位置と他端揺動位置のそれぞれに配置される場合に、被検出板251が第二検出手段253の検出領域から退出する実施例が考えられる。この場合、第二可動体246が一往復揺動する間に、第二検出結果は三回切り替わる。一方、本実施形態では、第二可動体246が他端揺動位置から特定揺動位置に到達する場合にのみ、第二検出手段253は、OFF信号に代えてON信号を出力する。つまり、第二可動体246が一往復揺動する間に、第二検出結果は二回しか切り替わらない。従って、CPU581に送信される信号の切り替わる回数は、低減する。よって、パチンコ機1は演出処理を簡易化できる。また、CPU581に送信される信号の切り替わる回数が、低減するので、パチンコ機1は、第二検出手段253が第二可動体246の配置位置を誤検出するのを、防止できる。
第二可動体246の係合部273Bが、回転装飾体51の係合孔(図示略)に係合する構成が採用されることによって、回転装飾体51は、装飾体モータ202の駆動する方向に応じて、時計回り又は反時計回りに回転する。また、摺動部250が、カム面285に対して摺動する構成が採用されることによって、第二可動体246は、揺動装飾体52と共に往復揺動する。よって、パチンコ機1は、回転装飾体51と揺動装飾体52をそれぞれ動作せる構成を、簡易化できる。
揺動装飾体52の自重によって、摺動部250はカム面285に押圧されているので、摺動部250が第二カム面285Bと第三カム面285Cに対して順に摺動することに応じて、第二可動体246と揺動装飾体52は、上下方向に揺動する。よって、第二可動体246と揺動装飾体52は、それぞれ、滑らかに揺動運動できる。
装飾体モータ202の逆転駆動力によって回転する回転装飾体51は、装飾体モータ202が正方向に駆動する場合に比べて、高速で回転する。よって、揺動装飾体52が静止しつつ回転装飾体51が正面視で時計回りに回転する場合と、揺動装飾体52が往復揺動しつつ回転装飾体51が正面視で反時計回りに回転する場合とで、回転装飾体51の動作の違いが大きくなる。特に、揺動装飾体52と共に動作する回転装飾体51が、回転装飾体51が単独で回転する場合に比べて、高速で回転するので、揺動装飾体52と回転装飾体51が何れも動作する演出のインパクトは、強くなる。よって、パチンコ機1は、装飾体55を動作させる演出効果を向上させることができる。
上記実施形態において、パチンコ機1は、本発明の「遊技機」の一例である。装飾体モータ202は、本発明の「モータ」の一例である。回転装飾体51は、本発明の「第一装飾体」の一例である。揺動装飾体52は、本発明の「第二装飾体」の一例である。駆動ギヤ275は、本発明の「回転部材」の一例である。摺動部250は、本発明の「固定部材」の一例である。第二カム面285Bは、本発明の「第一所定カム面」の一例である。第三カム面285Cは、本発明の「第二所定カム面」の一例である。検出回転位置は、本発明の「第一所定位置」、「第二可動体」の「特定の位置」の一例である。検出揺動位置は、本発明の「第二所定位置」、「第一可動体」の「特定の位置」の一例である。揺動装飾体52の揺動範囲のうちで、特定揺動位置よりも他端揺動位置側のとなる揺動位置が、本発明の「第一位置」の一例である。他端揺動位置は、本発明の「第二位置」の一例である。軸線Yは、本発明の「第一軸線」の一例である。軸線Kは、本発明の「第二軸線」の一例である。回転装飾体51の回転軸線を中心とした正面視時計回りは、本発明の「一方向」の一例である。回転装飾体51の回転軸線を中心とした正面視反時計回りは、本発明の「他方向」の一例である。左右方向は、本発明の「第一所定方向」の一例である。S31を実行するCPU581が、本発明の「逆転停止制御手段」として機能する。S21、39を実行するCPU581が、本発明の「正転停止制御手段」として機能する。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能であることは言うまでもない。回転装飾体51は、180°回転する度に外観形状が元に戻る代わりに、例えば、120°回転する度に外観形状が元に戻ってもよい。この場合、第一可動体273は、一対の被検出板273Cを備える代わりに、三つの被検出板273Cを備えてもよい。
カム部材280の軸線Kは、略前後方向に延びる代わりに、例えば、軸線Yと平行な左右方向であってもよい。この場合、カム部材280は左右方向に沿い、且つ、カム部材280の外周面にカム面285が形成される。
第一可動体273は、回転動作をする代わりに、往復揺動してもよいし、直線的に往復移動してもよい。例えば、第一可動体273が往復揺動又は直線的に往復移動する場合、一つの被検出板273Cが、上記した実施系形態と同様、第一可動体273に形成されてもよい。この場合であっても、第一検出手段315は、被検出板273Cを検出することによって、所定の動作位置にある第一可動体273を検出できる。また、第一可動体273に連動する回転装飾体51の動作は、第一可動体273の動作と同じでなくてもよい。例えば、回転装飾体51は、回転動作する代わりに、直線的に往復移動してもよい。この場合、第一可動体273の回転運動を、回転装飾体51の直線運動に変換する変換機構が設けられる。
第二可動体246は、揺動動作をする代わりに、回転動作をしてもよいし、直線的に往復移動してもよい。例えば、第二可動体246が回転動作する場合に、複数の被検出板251が、第二可動体246の回転方向に沿って等間隔に配置されてもよい。この場合であっても、第二検出手段253は、被検出板251を検出することによって、所定の動作位置にある第二可動体246を検出できる。
一対の被検出板273Cは、第一可動体273に一体的に形成される代わりに、回転装飾体51に一体的に形成されてもよい。この場合、第一検出手段315は、回転装飾体51に形成された一対の被検出板273Cを、検出可能な位置に設けられる。本変形例において、回転装飾体51が、本発明の「第一可動体」の一例となる。
被検出板251は、第二可動体246に一体的に形成される代わりに、揺動装飾体52に一体的に形成されてもよい。この場合、第二検出手段253は、揺動装飾体52に形成された被検出板251を検出可能な位置に設けられる。本変形例において、揺動装飾体52が、本発明の「第二可動体」の一例となる。
第一可動体273が検出回転位置に到達した場合において(S17:YES)、CPU581は、装飾体モータ202に対して10パルス分のパルス信号を入力することに限定されない(S19)。例えば、CPU581は、被検出板273Cが第一検出手段315の検出領域に退出する位置まで、装飾体モータ202に対してパルス信号を入力してもよい(S19)。同様に、第二可動体246が特定揺動位置に到達した場合において(S27:YES)、CPU581は、装飾体モータ202に対して11パルス分のパルス信号を入力することに限定されない(S29)。例えば、CPU581は、第二可動体246が特定揺動位置から一端揺動位置に揺動するまで、装飾体モータ202に対してパルス信号を入力してもよい(S29)。
動力伝達部270は、駆動ギヤ275、小ギヤ277、第一延設部275B、第二延設部275C、突出部275D、及び歯部281を備えることに限定されない。動力伝達部270は、例えばワンウェイクラッチ構造が採用された機構であればどのような機構であってもよい。その他、動力伝達部270は、小ギヤ277、第一延設部275B、第二延設部275C、突出部275D、及び歯部281に代えて、電磁クラッチを備えてもよい。電磁クラッチの外周部は、駆動ギヤ275に連結し、電磁クラッチの内周部は、カム部材280に連結する。CPU581は、装飾体モータ202を逆方向に駆動する場合に(S23)、電磁クラッチを励磁状態から非励磁状態にする。これにより、電磁クラッチの外周部と内周部との連結は解除される。電磁クラッチは、装飾体モータ202の逆転駆動力がカム部材280に伝達することを、規制する。
第一検出手段315と第二検出手段253は、それぞれ、発光体と受光体を備えた透過型センサである代わりに、例えば、接触型のセンサであってもよい。例えば、接触型のセンサである第一検出手段315は、検出回転位置にある第一可動体273の被検出板273Cに接触することで、ON信号に代えてOFF信号を出力してもよい。また、第一検出手段315と第二検出手段253は、それぞれ、超音波型のセンサであってもよい。
演出処理を実行するCPU581は、装飾体55を上端位置から下端位置まで移動させてから(S41)、逆転駆動後の装飾体モータ202を正方向に駆動してもよい(S33〜S39)。例えば、リーチ演出の実行に伴う大当たり判定の結果として、はずれを示すデモ図柄の組み合わせが表示面27に確定表示された後に、CPU581がS33〜S39を実行する場合が考えられる。この場合、S33〜S39の実行に伴う回転装飾体51の回転を、遊技者に積極的に視認させる必要はない。下端位置にある装飾体55の下部は、装飾枠11によって視認不能となるので、回転装飾体51の回転は、遊技者に見えにくくすることができる。
装飾体モータ202が逆方向に駆動する場合に、最大500PPSのパルスレートに代えて、例えば最大333PPS以下のパルスレートで、装飾体モータ202にパルス信号が入力されてもよい。逆方向へ駆動させるパルス信号が、最大333PPS以下となることによって、回転する第五カム面285Eが摺動部250を後方へ付勢する力は、弱くなる。摺動部250がカム面285に対して後方に離隔しにくくなるので、上述した第一可動体273と第二可動体246との位置関係のずれは、発生しにくくなる。また、一般に、駆動する装飾体モータ202の回転軸の最大回転速さが遅くなると、装飾体モータ202の出力トルクは向上する傾向にある。従って、逆方向に駆動する装飾体モータ202の出力軸に突発的な負荷が加わっても、揺動装飾体52と回転装飾体51は、それぞれ、正確に動作し易い。結果、CPU581は、S33〜S39を実行しなくてもよく、演出処理は簡易になる。また、装飾体モータ202が、正方向と逆方向のいずれの方向に駆動する場合であっても、同じパルスレートでパルス信号が装飾体モータ202に入力されると、演出処理は更に簡易になる。
装飾体55は、上下動モータ62によって上下動する代わりに、ソレノイド等の駆動源によって、左右方向又は前後方向に往復移動してもよい。また、装飾体55が下端位置から上端位置に移動している間に、装飾体モータ202は正方向又は逆転方向に駆動してもよい。
上記実施形態では、装飾体モータ202がパルスモータであることを前提に、装飾体モータ202の駆動量を、入力されるパルス信号の数を基準に説明した。しかしながら、装飾体モータ202は、パルスモータでなくてもよく、例えば、サーボモータ、DCモータ、又はACモータ等であってもよい。装飾体モータ202が、正方向と逆方向いずれの方向にも同じ速さで回転駆動するDCモータである場合、装飾体モータ202に通電される時間を基準に、装飾体モータ202の駆動量を捉えてもよい。
また、請求項、明細書および図面に記載される全ての要素(例えば、図柄表示装置、大入賞装置、始動入賞口等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。 従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「演出装置」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。
更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。