以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機10には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。遊技盤YBには、画像表示部GHを有する演出表示装置11が設けられている。演出表示装置11の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置11では、画像による各種の表示演出が行われる。本実施形態において、演出表示装置11は、演出を実行する実行手段に相当する。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な複数の入球口が配設されている。入球口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、を含む。
第1始動口12は、特別図柄を変動させて行う図柄変動ゲーム(以下、「特別図柄変動ゲーム」と示す)の始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。本実施形態において第1始動口12は、演出表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図3に示す第1始動センサSE1)が配設されている。
第2始動口13は、特別図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。本実施形態において第2始動口13は、演出表示装置11の右下方に位置している。
第2始動口13は、普通図柄の当り抽選(以下、普通当り抽選と示す)に当選した場合に付与される普通当り遊技において、開閉扉(普通電動役物)15が開状態となることによって遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易くなる。一方、第2始動口13は、開閉扉15が閉状態となることによって遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難くなる。開閉扉15は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。本実施形態において開閉扉15を動作させるアクチュエータは、図3に示す普通電動役物アクチュエータA1である。また、第2始動口13の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図3に示す第2始動センサSE2)が配設されている。
大入賞口14は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。本実施形態において大入賞口14は、第1始動口12の右方であって、第2始動口13の左下方に位置している。大入賞口14は、大当りに当選した場合に付与される大当り遊技において、大入賞口扉16が開状態となることによって遊技球の入球が許容される。一方、大入賞口14は、大入賞口扉16が閉状態となることによって遊技球を入球させることができないように閉鎖される。大入賞口扉16は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。本実施形態において大入賞口扉16を動作させるアクチュエータは図3に示す大入賞アクチュエータA2である。また、大入賞口14の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図3に示すカウントセンサSE3)が配設されている。そして、本実施形態では、大入賞口14へ1球の遊技球が入球した場合(カウントセンサSE3で1球の遊技球が検知された場合)、予め定めた数の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
また、遊技盤YBには、作動ゲート17が配設されている。本実施形態において作動ゲート17は、演出表示装置11の右方に位置している。作動ゲート17には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aが開口されている。ゲート口17aには、入球(通過)する遊技球を検知するセンサ(図3に示すゲートセンサSE4)が配設されている。ゲート口17aは、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。第2始動口13の開閉扉15は、作動ゲート17へ遊技球が入球することによって行われる普通当り抽選に当選した場合、普通図柄の当り図柄が普通図柄変動ゲームで導出された後に付与される普通当り遊技において、閉状態から開状態へ動作する。
また、遊技盤YBには、特別図柄表示装置18、保留表示装置19、及び普通図柄表示装置20が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤YBの部位に位置している。具体的に、本実施形態では、演出表示装置11の左下方に配設されている。
特別図柄表示装置18では、特別図柄変動ゲームが行われ、当該特別図柄変動ゲームにおいて、大当り抽選(大当り判定)の抽選結果に応じた表示結果として、複数種類の特別図柄の中から決定された特別図柄が表示(導出)される。本実施形態の特別図柄変動ゲームでは、特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。本実施形態では、第1始動口12又は第2始動口13に遊技球が入球し、検知された場合、その入球を契機に特別図柄変動ゲームの始動条件が成立する。
保留表示装置19では、実行が保留されている保留中の特別図柄変動ゲームの数(特別図柄保留数)が表示される。具体的に、本実施形態において、保留表示装置19では、図示しない発光体(例えば、LED)の点灯、点滅、及び消灯により、特別図柄保留数が表示される。普通図柄表示装置20では、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームが行われ、当該普通図柄変動ゲームにおいて普通当り抽選の抽選結果に応じた普通図柄が導出される。
次に、本実施形態における大当り及び大当り遊技について説明する。本実施形態では、大当りに当選した場合に決定される特別図柄の種類に応じて大当りの種類が特定される。また、本実施形態では、大当りに当選すると、大当りの種類に応じた大当り遊技が付与される。
大当り遊技では、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口14への遊技球の入球を許容するラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技では、大入賞口扉16が所定の開放態様で開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、1回のラウンド遊技は、規定数の遊技球が入球する第1終了条件、及び規定時間が経過する第2終了条件の何れかが成立したことを契機として終了する。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出が行われ、大当り遊技が終了される。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出について説明する。
本実施形態では、演出の1つとして、複数種類の飾り図柄を複数の図柄列(本実施形態では3列)で変動させて図柄組み合わせを表示(導出)する飾り図柄変動ゲームが行われる。飾り図柄は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄(演出図柄)である。
本実施形態において、飾り図柄変動ゲームは、演出表示装置11の画像表示部GHで実行される。演出表示装置11では、特別図柄変動ゲームの開始と同時に飾り図柄の変動表示が開始される。また、演出表示装置11では、特別図柄変動ゲームの終了前に飾り図柄が一旦停止表示されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に飾り図柄が確定停止表示される。なお、「変動表示」とは、表示される図柄の種類が変化している状態である。また、「確定停止表示」とは、図柄が確定停止している状態である。そして、「一旦停止表示」とは、例えばゆれ変動状態など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態である。
演出表示装置11には、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄変動ゲームで大当り図柄が表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄が表示される。本実施形態において、飾り図柄による大当り図柄は、全列の飾り図柄が同一となる図柄組み合わせとされている。また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄が表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄が表示される。本実施形態において、飾り図柄によるはずれ図柄は、全列の飾り図柄が同一でない図柄組み合わせとされている。
本実施形態の飾り図柄変動ゲームでは、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ(「1↓1」など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、全図柄列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。本実施形態では、リーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態の演出表示装置11では、飾り図柄変動ゲームにおいてリーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせが一旦停止表示される迄の間に、表示演出の1つとしてリーチ演出を実行可能である。本実施形態のリーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われる演出であって、ノーマルリーチ演出の演出内容を発展させて行うスーパーリーチ演出とがある。
また、図2に示すように、本実施形態では、演出の1つとして、保留中又は実行中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する情報表示演出を実行可能である。本実施形態において、情報表示演出は、演出表示装置11の画像表示部GHのうち下方の情報表示領域HRで実行される。情報表示領域HRには、変動情報画像HGを表示する表示領域として、情報表示領域HR0〜HR4の5つの表示領域が設定されている。情報表示領域HR0は、実行中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する領域である。また、情報表示領域HR1〜HR4は、保留中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する領域である。即ち、本実施形態において、情報表示領域HR1〜HR4では、上述した保留表示装置19において表示される特別図柄保留数と同数の変動情報画像HGが表示される。なお、本実施形態において、情報表示領域HR1〜HR4は保留表示装置19の発光体よりも大きく構成されているため、遊技者は、主に情報表示領域HRに表示されている変動情報画像HGから保留中の特別図柄変動ゲームの数を認識できる。
情報表示領域HR1は、保留中の特別図柄変動ゲームのうち、1番目(最先)に実行が保留された特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する領域であり、情報表示領域HR2は、保留中の特別図柄変動ゲームのうち、2番目に古くに実行が保留された特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する領域である。また、情報表示領域HR3は、保留中の特別図柄変動ゲームのうち、3番目に古くに実行が保留された特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する領域であり、情報表示領域HR4は、保留中の特別図柄変動ゲームのうち、4番目(最後)に実行が保留された特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGを表示する領域である。変動情報画像HGは、情報表示領域HR1〜HR4に表示されている間は、保留中の特別図柄変動ゲームに対応する保留情報に相当する。また、変動情報画像HGは、情報表示領域HR0に表示されている間は、実行中の特別図柄変動ゲームに対応する実行中情報に相当する。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10には、主制御基板30、副制御基板31を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板30は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cと、を有する。主制御基板30には、各種センサSE1〜SE4、各種表示装置18〜20、及び各種アクチュエータA1,A2が接続されている。
主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の遊技演出のベースとなるパターンである。具体的に、変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの変動時間を特定可能である。
以下、本実施形態における変動パターンについて説明する。
図4に示すように、本実施形態の変動パターンには、大当りに当選した場合に決定する大当り演出用の変動パターンと、大当りに当選しなかった場合に決定するはずれ演出用の変動パターンと、がある。本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンとして変動パターンHP1,HP2,HP4が、大当り演出用の変動パターンとして変動パターンHP3,HP5が設定されている。
また、本実施形態の変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの飾り図柄変動ゲームの変動内容を特定可能である。変動パターンHP1は、飾り図柄変動ゲームの変動内容として、リーチ演出を含まない変動内容である通常変動を特定可能なはずれ通常演出用の変動パターンである。変動パターンHP2は、ノーマルリーチ演出を含み、且つスーパーリーチ演出を含まない変動内容であるノーマルリーチ変動を特定可能なはずれリーチ演出用の変動パターンである。変動パターンHP3は、飾り図柄変動ゲームの変動内容として、ノーマルリーチ演出を含み、且つスーパーリーチ演出を含まない変動内容であるノーマルリーチ変動を特定可能な大当り演出用の変動パターンである。変動パターンHP4は、飾り図柄変動ゲームの変動内容として、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出を含む変動内容であるスーパーリーチ変動を特定可能なはずれリーチ演出用の変動パターンである。変動パターンHP5は、飾り図柄変動ゲームの変動内容として、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出を含む変動内容であるスーパーリーチ変動を特定可能な大当り演出用の変動パターンである。
また、図3に示すように、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値と、リーチ抽選で用いられるリーチ判定値と、普通当り抽選で用いられる普通当り判定値が記憶されている。主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
また、主制御基板30は、図示しない乱数生成回路を有する。乱数生成回路は、マイクロプロセッサに搭載されたクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数には、当り抽選に用いる当り乱数や、普通当り抽選に用いる普通当り乱数などを含む。また、主制御用CPU30aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、主制御用RAM30cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄を決定するときに用いる特別図柄乱数、リーチ抽選に用いるリーチ乱数、変動パターンを振り分けるときに用いる変動パターン振分乱数などを含む。
また、副制御基板31は、主制御基板30から一方向で情報(制御信号)が送信されるように主制御基板30と電気的に接続されている。副制御基板31は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU31aと、副制御用CPU31aの制御プログラムを格納する副制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM31cと、を有する。副制御基板31には、演出表示装置11が接続されている。
副制御基板31の副制御用CPU31aは、主制御基板30から送信される情報に応じた制御を行う。例えば、副制御用CPU31aは、主制御基板30から送信される情報に応じて演出表示装置11を制御する。即ち、本実施形態において、副制御用CPU31aは、演出表示装置11を制御する制御手段に相当する。また、副制御用CPU31aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、副制御用RAM31cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。副制御用ROM31bには、遊技演出の実行などに関する処理を実行するための複数の演出制御プログラムが記憶されている。また、副制御用ROM31bには、表示演出用の表示演出データなど、各種の演出データが記憶されている。副制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが実行する処理について説明する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動口12又は第2始動口13に遊技球が入球したかを判定する。この判定において、主制御用CPU30aは、各始動センサSE1,SE2から検知信号を入力したかを判定する。第1始動口12及び第2始動口13の何れにも遊技球が入球していない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、第1始動口12又は第2始動口13に遊技球が入球した場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数が上限数の4未満であるかを判定する。この判定において、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数が上限数の4未満ではない場合、すなわち上限数の4に達している場合、特別図柄入力処理を終了する。一方、特別図柄保留数が上限数の4未満である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数に1加算し、特別図柄保留数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置19の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、1加算後の特別図柄保留数を特定可能な保留数コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
続いて、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能な乱数情報を、主制御用RAM30cに記憶させる。乱数情報は、乱数の値によって構成されていてもよいし、乱数の値を特定可能な他の情報に変換した情報によって構成されていてもよい。また、主制御用CPU30aは、乱数情報を記憶させる場合、乱数情報の記憶順序、即ち、乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序が特定可能となるように主制御用RAM30cに記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、特別図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。開始条件が成立していない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、特別図柄変動ゲームの開始条件が成立している場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから特別図柄保留数を読み出し、その読み出した特別図柄保留数が0(零)よりも大きいかを判定する。特別図柄保留数が0の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、特別図柄保留数が0よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数を1減算し、特別図柄保留数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、1減算後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置19の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、1減算後の特別図柄保留数を特定可能な保留数コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される大当り乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当り抽選を行う。
大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される特別図柄乱数の値に基づき、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特別図柄表示装置18に確定停止表示される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、大当り演出用の変動パターンを決定する。
一方、大当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定されるリーチ乱数の値とリーチ判定値を比較し、リーチ抽選を行う。リーチ抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する。
一方、リーチ抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれ通常変動用の変動パターンを決定する。
そして、主制御用CPU30aは、副制御基板31(副制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに特別図柄変動ゲームの開始を指定する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置18を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄の変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、決定している特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理とは別の処理で、決定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置18を制御する。これにより、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合には、特別図柄変動ゲームで大当りの表示結果を導出させる。また、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンに定められている変動時間が終了すると、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
次に、副制御基板31の副制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、これらのコマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出表示装置11において、各列の図柄の変動表示を開始させる。そして、副制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、各列の図柄を確定停止表示させることで図柄組み合わせを確定停止表示させる。
また、副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから入力する各種の制御コマンドに基づいて、演出表示装置11の情報表示領域HRに変動情報画像HGを表示させるための処理を行う。この処理について、詳しくは後述する。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な情報変化演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出(表示演出)の1つとして、変動情報画像HGの表示態様を変化させるとともに、変動情報画像HGの表示態様によって、保留中又は実行中の特別図柄変動ゲームで大当りの表示結果が導出される期待度を報知する報知演出としての情報変化演出を実行可能である。本実施形態において、変動情報画像HGの表示態様は、報知演出の演出内容に相当する。
まず、本実施形態における変動情報画像HGの表示態様について説明する。
図5(a)〜(e)に示すように、本実施形態における変動情報画像HGの表示態様は複数ある。具体的に、変動情報画像HGの表示態様には、白色の球体を模した変動情報画像HG0を表示する通常表示態様がある。通常表示態様は、情報変化演出が実行されていない場合の変動情報画像HGの表示態様である。また、変動情報画像HGの表示態様には、白色に点滅する球体を模した変動情報画像HG1を表示する第1表示態様と、青色の球体を模した変動情報画像HG2を表示する第2表示態様と、赤色の球体を模した変動情報画像HG3を表示する第3表示態様と、虹色の球体を模した変動情報画像HG4を表示する第4表示態様とがある。第1表示態様〜第4表示態様は、情報変化演出が実行されている場合の変動情報画像HGの表示態様である。
そして、本実施形態における変動情報画像HGの表示態様には、第1表示態様(白点滅)<第2表示態様(青)<第3表示態様(赤)<第4表示態様(虹)の順に、高い大当り期待度が設定されている。即ち、本実施形態において、情報変化演出で表示される変動情報画像HGの各表示態様では、情報変化演出で報知される大当り期待度が異なる。
図6(a)〜(d)に示すように、本実施形態では、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されてから報知対象の特別図柄変動ゲームが終了するまでの間に、情報変化演出を開始可能である。ここで、情報変化演出の開始とは、変動情報画像HGが最初に変化されることを指し、より具体的には、変動情報画像HGが最初に通常表示態様以外の表示態様(第1表示態様〜第4表示態様)で表示されることを指す。
具体的に、本実施形態では、第1始動口12又は第2始動口13への遊技球の入球にともなって報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたとき(以下、「入球時」と示す)に情報変化演出を開始可能である。なお、本実施形態において、入球時に情報変化演出を開始するとは、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたことにともなって、通常表示態様とは異なる表示態様で変動情報画像HGを表示することを指す。即ち、入球時において情報変化演出を開始するとは、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたことにともなって、通常表示態様で変動情報画像HGを表示した後に、通常表示態様とは異なる表示態様に変化させることを意図するものではない。本実施形態において、入球時は、情報変化演出を開始可能な開始タイミングであって、複数の開始タイミングの中で最先に訪れる開始タイミングである。本実施形態において、入球時は、報知対象の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGが表示される第1タイミングに相当する。
また、本実施形態では、報知対象の特別図柄変動ゲームよりも前に保留された特別図柄変動ゲームの変動が開始されたとき(以下「保留消化時」と示す)に情報変化演出を開始可能である。なお、本実施形態において、保留消化時に情報変化演出を開始するとは、入球時に通常表示態様で変動情報画像HGを表示し、報知対象の特別図柄変動ゲームよりも前に保留された特別図柄変動ゲームの変動が開始されたことにともなって通常表示態様とは異なる表示態様で変動情報画像HGを表示することを指す。
本実施形態において、保留消化時は、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたときの特別図柄保留数に応じて、訪れる回数が異なる。例えば、図6(a)に示すように、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたときの特別図柄保留数が「1」である場合、報知対象の特別図柄変動ゲームよりも前に保留された特別図柄変動ゲームが存在しないため、保留消化時は訪れない。また例えば、図6(d)に示すように、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたときの特別図柄保留数が「4」である場合、報知対象の特別図柄変動ゲームよりも前に保留された特別図柄変動ゲームが「3」存在するため、保留消化時は3回訪れる。
さらに、本実施形態では、報知対象の特別図柄変動ゲームの変動が開始されたとき(以下「当該開始時」)に情報変化演出を開始可能である。なお、本実施形態において、当該開始時に情報変化演出を開始するとは、入球時に通常表示態様で変動情報画像HGを表示し、保留消化時においても通常表示態様で変動情報画像HGの表示を継続させ、報知対象の特別図柄変動ゲームの変動が開始されたことにともなって通常表示態様とは異なる表示態様で変動情報画像HGを表示することを指す。
本実施形態において、保留消化時及び当該開始時は、情報変化演出を開始可能な開始タイミングであって、複数の開始タイミングのうち、入球時よりも後に訪れる開始タイミングである。即ち、本実施形態において、保留消化時及び当該開始時は、入球時(第1タイミング)よりも後である第2タイミングに相当する。また、保留消化時は、報知対象の特別図柄変動ゲームが開始されるよりも前の開始タイミングである。そして、当該開始時は、報知対象の特別図柄変動ゲームが開始されたときの開始タイミングである。即ち、本実施形態において、保留消化時は特定の第2タイミングに相当し、当該開始時は特別の第2タイミングに相当する。
また、本実施形態の情報変化演出では、通常表示態様とは異なる表示態様で表示されている変動情報画像HGについて、更に表示態様を変化させることが可能である。具体的に、保留消化時及び当該開始時においては、通常表示態様とは異なる表示態様で変動情報画像HGが表示されている場合、該変動情報画像HGの表示態様を更に変化させることができる。即ち、保留消化時及び当該開始時は、情報変化演出が既に開始されている場合には、該情報変化演出の演出内容を変化可能なタイミングである。一方、入球時においては、それ以前に情報変化演出が開始されていることがなく、通常表示態様とは異なる表示態様で変動情報画像HGが表示されていることがないため、該変動情報画像HGの表示態様を更に変化させることはない。なお、以下の説明では、入球時、保留消化時、及び当該開始時をまとめて「演出タイミング」と示す場合がある。
そして、情報変化演出では、最終的に表示される変動情報画像HGの表示態様により、報知対象の特別図柄変動ゲームで大当りの表示結果が導出される期待度(以下、大当り期待度と示す)が報知される。なお、本実施形態においては、当該開始時よりも後に変動情報画像HGの表示態様が変化することはないため、当該開始時に表示された変動情報画像HGの表示態様が最終的に表示される変動情報画像HGの表示態様に相当する。
次に、情報変化演出を実行させるための制御内容について説明する。
主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理で大当り抽選を行うよりも前の処理(例えば、特別図柄入力処理)において、特別図柄入力処理で取得した大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値であるかを事前判定する。即ち、主制御用CPU30aは、実行が保留されている特別図柄変動ゲームで大当りの表示結果が導出されるかを事前判定する。大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値である場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数を読み出して特定するとともに、特別図柄入力処理で取得した変動パターン振分乱数の値が振り分けられている大当り演出用の変動パターンを特定する。そして、主制御用CPU30aは、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値であること、特定した変動パターン、及び特定した特別図柄保留数を指示する先読みコマンドを副制御用CPU31aに出力する。なお、以下の説明では、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値であることを示す先読みコマンドを、単に「大当りの先読みコマンド」と示す場合がある。
一方、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理で取得したリーチ乱数がリーチ判定値と一致する値であるかを判定する。リーチ乱数の値がリーチ判定値と一致する値である場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数を読み出して特定するとともに、特別図柄入力処理で取得した変動パターン振分乱数の値が振り分けられているはずれリーチ演出用の変動パターンを特定する。そして、主制御用CPU30aは、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値でないこと、リーチ乱数の値がリーチ判定値と一致する値であること、特定した変動パターン、及び特定した特別図柄保留数を指示する先読みコマンドを副制御用CPU31aに出力する。
また、リーチ乱数の値がリーチ判定値と一致する値でない場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数を読み出して特定するとともに、特別図柄入力処理で取得した変動パターン振分乱数の値が振り分けられているはずれ通常演出用の変動パターンを特定する。そして、主制御用CPU30aは、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値でないこと、リーチ乱数の値がリーチ判定値と一致する値でないこと、特定した変動パターン、及び特定した特別図柄保留数を指示する先読みコマンドを副制御用CPU31aに出力する。なお、以下の説明では、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値でないことを示す先読みコマンドを、単に「はずれの先読みコマンド」と示す場合がある。
また、副制御用CPU31aは、先読みコマンドを入力すると、入力した先読みコマンドの種類に基づいて所定の演出用乱数を用いた抽選を行うことにより、入球時、保留消化時、及び当該開始時における変動情報画像HGの表示態様が定められた複数の表示パターンの中から何れかを決定(選択)する。本実施形態における表示パターンの種類について、詳しくは後述する。その後、副制御用CPU31aは、決定した表示パターンを、先読みコマンドを入力した順序、即ち、特別図柄変動ゲームの実行が保留された順序を認識可能となるように副制御用RAM31cに記憶させる。具体的に、本実施形態において、副制御用CPU31aは、副制御用RAM31cの記憶領域のうち、入力した先読みコマンドから特定可能な特別図柄保留数に対応する記憶領域に決定した表示パターンを記憶させる。
例えば、副制御用CPU31aは、先読みコマンドから特別図柄保留数「1」を特定可能な場合、該先読みコマンドに基づいて決定した表示パターンを、特別図柄保留数「1」に対応する副制御用RAM31cの記憶領域に記憶させる。即ち、副制御用CPU31aは、1番目(最先)に実行が保留された特別図柄変動ゲームに対応する表示パターンであることを特定可能な状態で記憶させる。また、副制御用CPU31aは、先読みコマンドから特別図柄保留数「2」を特定可能な場合、該先読みコマンドに基づいて決定した表示パターンを、特別図柄保留数「2」に対応する副制御用RAM31cの記憶領域に記憶させる。さらに、副制御用CPU31aは、先読みコマンドから特別図柄保留数「3」を特定可能な場合、該先読みコマンドに基づいて決定した表示パターンを、特別図柄保留数「3」に対応する副制御用RAM31cの記憶領域に記憶させる。そして、先読みコマンドから特別図柄保留数「4」を特定可能な場合、該先読みコマンドに基づいて決定した表示パターンを、特別図柄保留数「4」に対応する副制御用RAM31cの記憶領域に記憶させる。なお、以下の説明において、特別図柄保留数「0」と示す場合には、実行中である特別図柄変動ゲームを示すものとする。
また、副制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、特別図柄保留数「0」に対応する記憶領域に記憶されている表示パターンを消去するとともに、情報表示領域HR0に表示されている変動情報画像HGが非表示となるように演出表示装置11を制御する。
さらに、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、副制御用RAM31cにおいて特別図柄保留数に対応する記憶領域に記憶されている表示パターンについて、実行が保留されている順番を1つ早い順番に更新する更新処理を行う。具体的に、副制御用CPU31aは、特別図柄保留数「n」に対応する記憶領域に記憶されている表示パターンを、特別図柄保留数「n−1」に対応する記憶領域に記憶させるように副制御用RAM31cの記憶状態を更新する。
そして、副制御用CPU31aは、保留数コマンドを入力すると、入力した保留数コマンドから特定可能な特別図柄保留数と同数の変動情報画像HGが情報表示領域HRに表示されるように演出表示装置11を制御する。このとき、副制御用CPU31aは、各特別図柄保留数に対応する記憶領域に記憶されている表示パターンに基づく表示態様で変動情報画像HGを表示させる。
以上のような制御により、本実施形態では、特別図柄変動ゲームの始動条件の成立にともなって情報表示領域HRに変動情報画像HGが表示され、特別図柄変動ゲームが終了する毎に変動情報画像HGがシフト表示される。また、本実施形態では、副制御用CPU31aが、先読みコマンドの入力にともなって決定された表示パターンに定められた表示態様で変動情報画像HGを表示するように演出表示装置11を制御することにより、情報変化演出を実行可能である。
以下、本実施形態における表示パターンについて詳しく説明する。
図7に示すように、本実施形態の表示パターンは、報知対象の特別図柄変動ゲームが保留されたときの特別図柄保留数に応じて設定されている。具体的に、特別図柄保留数「1」のときの表示パターンとしては、表示パターンH0〜H7が設定されている。特別図柄保留数「1」のときの表示パターンでは、入球時及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様が定められている。例えば、表示パターンH1では、入球時の表示態様として通常表示態様(変動情報画像HG0(白))が、当該開始時の表示態様として第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))がそれぞれ定められている。つまり、表示パターンH1が決定された場合、演出表示装置11の情報表示領域HRでは、入球時に変動情報画像HG0(白)が表示され、当該変動開始時に変動情報画像HG4(虹)に変化される態様で情報変化演出が実行される。
また、特別図柄保留数「2」のときの表示パターンとしては、表示パターンH8〜H29が設定されている。特別図柄保留数「2」のときの表示パターンでは、入球時、1回目の保留消化時、及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様が定められている。例えば、表示パターンH11では、入球時の表示態様として通常表示態様(変動情報画像HG0(白))が、1回目の保留消化時の表示態様として第2表示態様(変動情報画像HG2(青))が、当該開始時の表示態様として第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))がそれぞれ定められている。つまり、表示パターンH11が決定された場合、演出表示装置11の情報表示領域HRでは、入球時に変動情報画像HG0(白)が表示され、1回目の保留消化時に変動情報画像HG2(青)に変化され、当該変動開始時に変動情報画像HG4(虹)に変化される態様で情報変化演出が実行される。
また、特別図柄保留数「3」のときの表示パターンとしては、表示パターンH30〜H74が設定されている。特別図柄保留数「3」のときの表示パターンでは、入球時、1回目の保留消化時、2回目の保留消化時、及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様が定められている。例えば、表示パターンH32では、入球時及び1回目の保留消化時の表示態様として通常表示態様(変動情報画像HG0(白))が、2回目の保留消化時及び当該開始時の表示態様として第2表示態様(変動情報画像HG2(青))がそれぞれ定められている。つまり、表示パターンH32が決定された場合、演出表示装置11の情報表示領域HRでは、入球時に変動情報画像HG0(白)が表示され、1回目の保留消化時には変動情報画像HG0(白)が継続して表示される。そして、2回目の保留消化時に変動情報画像HG2(青)に変化され、当該変動開始時には変動情報画像HG2(青)が継続して表示される態様で情報変化演出が実行される。
そして、特別図柄保留数「4」のときの表示パターンとしては、表示パターンH75〜H153が設定されている。特別図柄保留数「4」のときの表示パターンでは、入球時、1回目の保留消化時、2回目の保留消化時、3回目の保留消化時、及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様が定められている。例えば、表示パターンH110では、入球時及び1回目の保留消化時の表示態様として第1表示態様(変動情報画像HG1(白点滅))が、2回目及び3回目の保留消化時の表示態様として第3表示態様(変動情報画像HG3(赤))が、当該開始時の表示態様として第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))がそれぞれ定められている。つまり、表示パターンH110が決定された場合、演出表示装置11の情報表示領域HRでは、入球時に変動情報画像HG1(白点滅)が表示され、1回目の保留消化時には変動情報画像HG1(白点滅)が継続して表示される。そして、2回目の保留消化時に変動情報画像HG3(赤)に変化され、3回目の保留消化時には変動情報画像HG3(赤)が継続して表示され、当該変動開始時には変動情報画像HG4(虹)に変化される態様で情報変化演出が実行される。
また、本実施形態において、各特別図柄保留数に対応する表示パターンの中には、入球時、保留消化時、及び当該開始時の何れについても表示態様として通常表示態様(変動情報画像HG0(白))が定められた表示パターン、即ち、表示態様が通常表示態様から変化されない表示パターンが含まれている。
例えば、特別図柄保留数「1」のときの表示パターンには、入球時及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様として通常表示態様が定められた表示パターンH0が含まれている。同様に、特別図柄保留数「2」のときの表示パターンには、入球時、1回目の保留消化時、及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様として通常表示態様が定められた表示パターンH8が含まれている。さらに、特別図柄保留数「3」のときの表示パターンには、入球時、1回目の保留消化時、2回目の保留消化時、及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様として通常表示態様が定められた表示パターンH30が含まれている。そして、特別図柄保留数「4」のときの表示パターンには、入球時、1回目の保留消化時、2回目の保留消化時、3回目の保留消化時、及び当該開始時の変動情報画像HGの表示態様として通常表示態様が定められた表示パターンH75が含まれている。
そして、表示態様が通常表示態様から変化されない表示パターン(表示パターンH0,H8,H30,H75)が決定された場合、演出表示装置11の情報表示領域HRでは、情報変化演出が実行されない。即ち、表示態様が通常変化態様から変化されない表示パターンは、情報変化演出を実行しないことが定められた表示パターンとして把握できる。
また、本実施形態の表示パターンは、各演出タイミングにそれぞれ定められた表示態様について、後の演出タイミングに定められた表示態様が、先の演出タイミングに定められた表示態様よりも大当り期待度の低い表示態様とはならないように構成されている。例えば、当該開始時に定められた表示態様は、入球時に定められた表示態様及び保留消化時に定められた表示態様よりも大当り期待度の低い表示態様とはならないように構成されている。また例えば、2回目の保留消化時に定められた表示態様は、入球時に定められた表示態様及び1回目の保留消化時に定められた表示態様よりも大当り期待度の低い表示態様とはならないように構成されている。
このため、本実施形態の情報変化演出では、変動情報画像HGの表示態様が変化される場合において、変化後の表示態様は、変化前の表示態様で報知される大当り期待度以上の大当り期待度を報知する表示態様となる。換言すれば、本実施形態の情報変化演出では、変動情報画像HGの表示態様により報知される大当り期待度が低下しないようになっている。即ち、本実施形態の情報変化演出では、いわゆる成り下がりが行われないようになっている。
本実施形態では、上述したように、先読みコマンドの種類に基づいて所定の演出用乱数を用いた抽選を行うことにより、複数の表示パターンの中から何れかを決定(選択)する。具体的に、本実施形態では、大当りの先読みコマンドを入力した場合と、はずれの先読みコマンドを入力した場合とで、表示パターンの決定割合が異ならされている。これにより、本実施形態では、変動情報画像HGの複数の表示態様について、大当り期待度を設定できる。
そして、本実施形態では、最終的に表示される変動情報画像HGの表示態様について、第1表示態様(白点滅)<第2表示態様(青)<第3表示態様(赤)<第4表示態様(虹)の順に、高い大当り期待度となるように演出用乱数の値が振り分けられている。なお、所定の表示態様における大当り期待度を高く設定するには、当該開始時の表示態様として所定の表示態様が定められた表示パターンについて、大当りの先読みコマンドを入力した場合の決定割合と、はずれの先読みコマンドを入力した場合の決定割合との合算割合に対する、大当りの先読みコマンドを入力した場合の決定割合を高くするとよい。
また、本実施形態において、はずれの先読みコマンドを入力した場合には、当該開始時の表示態様として第4表示態様(虹)が定められた表示パターンを決定しないように演出用乱数の値が振り分けられている。つまり、本実施形態の情報変化演出において、第4表示態様(虹)は、報知対象の特別図柄変動ゲームで大当り表示結果が導出されることが確定的に報知される表示態様であって、報知対象の特別図柄変動ゲームで大当り表示結果が導出されることを認識可能な表示態様となる。
また、保留消化時に第4表示態様(虹)で情報変化演出が開始されることが定められた表示パターン(例えば、表示パターンH14)と、当該開始時に第4表示態様(虹)で情報変化演出が開始されることが定められた表示パターン(例えば、表示パターンH13)とでは、その決定割合が異なるように演出用乱数の値が振り分けられている。言い換えれば、本実施形態において、保留消化時と、当該開始時とでは、最初に情報変化演出が開始される場合の第4表示態様(虹)の決定割合が異なる。
また、図8に示すように、本実施形態の表示パターンは、入球時に第1表示態様(変動情報画像HG1(白点滅))で変動情報画像HGを表示可能である一方で、入球時に第1表示態様で変動情報画像HGが表示されなかった場合には、保留消化時及び当該開始時においても第1表示態様では表示されないように構成されている。ただし、表示パターンは、入球時に第1表示態様で変動情報画像HGが表示された場合には、保留消化時及び当該開始時においても、継続して第1表示態様で変動情報画像HGが表示されることがあるように構成されている。
このため、副制御用CPU31aは、入球時において最初に情報変化演出を開始させる場合(演出タイミング:入球時)には、第1表示態様で情報変化演出を開始可能である(変化後の表示態様:HG1(白点滅)→「OK」)。一方で、副制御用CPU31aは、保留消化時又は当該開始時において最初に情報変化演出を開始させる場合(演出タイミング:保留消化時、当該開始時)には、第1表示態様とは異なる表示態様で情報変化演出を開始させる(変化後の表示態様:HG1(白点滅)→「NG」)。ただし、副制御用CPU31aは、入球時において第1表示態様で情報変化演出を開始させた場合(現在の表示態様:HG1(白点滅))には、当該開始時において第1表示態様で情報変化演出を継続可能である(変化後の表示態様:HG1(白点滅)→「OK(継続)」)。即ち、副制御用CPU31aは、入球時において第1表示態様で情報変化演出を開始させた場合には、報知対象の特別図柄変動ゲームの開始以降において第1表示態様で情報変化演出を継続可能である。
また、本実施形態の表示パターンは、入球時には第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))で変動情報画像HGが表示されない一方で、保留消化時又は当該開始時には第4表示態様で変動情報画像HGが表示可能となるように構成されている。
このため、副制御用CPU31aは、入球時において情報変化演出を開始させる場合(演出タイミング:入球時)には、第4表示態様とは異なる表示態様で情報変化演出を開始させる(変化後の表示態様:HG4(虹)→「NG」)。一方で、副制御用CPU31aは、保留消化時又は当該開始時において情報変化演出を開始させる場合(演出タイミング:保留消化時、当該開始時)には、第4表示態様で情報変化演出を開始可能である(変化後の表示態様:HG4(虹)→「OK」)。なお、本実施形態において、第4表示態様は特別の演出内容に相当する。
また、本実施形態の表示パターンは、入球時に第2表示態様(変動情報画像HG2(青))で変動情報画像HGが表示されなかった場合であっても、保留消化時に第2表示態様で変動情報画像HGが表示可能となるように構成されている。一方で、保留消化時に第2表示態様で変動情報画像HGが表示されなかった場合には、当該開始時においても第2表示態様では表示されないように構成されている。同様に、本実施形態の表示パターンは、入球時に第3表示態様(変動情報画像HG3(赤))で変動情報画像HGが表示されなかった場合であっても、保留消化時に第3表示態様で変動情報画像HGが表示可能となるように構成されている。一方で、保留消化時に第3表示態様で変動情報画像HGが表示されなかった場合には、当該開始時においても第3表示態様では表示されないように構成されている。
このため、副制御用CPU31aは、保留消化時において情報変化演出を開始させる場合(現在の演出態様:HG0(白)、保留消化時)には、第2表示態様〜第4表示態様のうち何れかの表示態様で情報変化演出を開始可能である(変化後の表示態様:HG2(青)→「OK」、HG3(赤)→「OK」、HG4(虹)→「OK」)。一方で、副制御用CPU31aは、当該開始時において情報変化演出を開始させる場合(現在の演出態様:HG0(白)、当該開始時)には、第4表示態様で情報変化演出を開始させる(変化後の表示態様:HG2(青)→「NG」、HG3(赤)→「NG」、HG4(虹)→「OK」)。言い換えれば、保留消化時と、当該開始時とでは、情報変化演出が開始される場合の表示態様の決定割合が異なる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)遊技者は、入球時に情報変化演出が開始されなかった場合、入球時よりも後の保留消化時及び当該変化時においては、第1表示態様(変動情報画像HG1(白点滅))とは異なる表示態様で情報変化演出が開始されることに期待できる。つまり、情報変化演出が開始されるタイミングによって、情報変化演出における変動情報画像HGの表示態様を推測させることができる。したがって、何れの表示態様で情報変化演出が開始されるかだけでなく、情報変化演出が開始されるタイミングにも興味を持たせることができ、遊技に対する興趣を向上できる。
(2)遊技者は、入球時においては、第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))以外の表示態様で情報変化演出が開始されることに期待できる。また、遊技者は、入球時に報知演出が開始されなかった場合、入球時よりも後の保留消化時及び当該開始時においては、第1表示態様(変動情報画像HG1(白点滅))以外の表示態様で情報変化演出が開始されることに期待できる。そして、第1表示態様と第4表示態様とでは、情報変化演出で報知される大当り期待度が異なるため、何れのタイミングで情報変化演出が開始されるかにより興味を持たせることができる。
(3)保留消化時と当該開始時とで、情報変化演出が開始される場合の第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))の決定割合が異なる。このため、何れのタイミングで情報変化演出が開始されるかにより興味を持たせることができる。
(4)また、当該開始時において情報変化演出が開始される場合には、第1表示態様(白点滅)、第2表示態様(青)、及び第3表示態様(赤)では情報変化演出が開始されない一方で、大当り表示結果が導出されることを認識可能な第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))で情報変化演出が開始される。このため、当該開始時において情報変化演出が開始されることに対して更に期待させることができる。
(5)入球時に第1表示態様(変動情報画像HG1(白点滅))で情報変化演出が開始された場合には、報知対象の特別図柄変動ゲームの開始以降においても継続して第1表示態様で変動情報画像HGを表示可能である。これによれば、入球時において第1表示態様で情報変化演出が開始されたにもかかわらず、保留消化時又は当該開始時において第1表示態様による情報変化演出が終了されてしまうことで、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(6)情報変化演出では、特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGの表示態様が変化されるため、報知対象の特別図柄変動ゲームを認識し易くすることができる。
(7)情報変化演出が既に開始されている場合であっても、更に、変動情報画像HGの表示態様が変化されることがある。このため、入球時など、早期に情報変化演出が開始された場合であっても、その後も継続して変動情報画像HGの表示態様に注目させることができる。
(8)また、本実施形態において、保留消化時及び当該開始時は、入球時よりも後に訪れる開始タイミングであることから、入球時と比較して、情報変化演出の開始後に、更に変動情報画像HGの表示態様が変化されることへの期待度が低い開始タイミングといえる。そして、本実施形態では、保留消化時又は当該開始時において情報変化演出を開始させる場合には、第1表示態様〜第4表示態様のうちで最も大当り期待度の低い第1表示態様では情報変化演出を開始させない。これによれば、入球時と比較して、情報変化演出の開始後に、更に変動情報画像HGの表示態様が変化されることへの期待度が低い開始タイミングである保留消化時又は当該開始時において情報変化演出が開始される場合であっても、効果的に遊技に対する興趣を向上できる。
(9)また、本実施形態において、当該開始時は、複数の開始タイミングの中で最後に訪れる開始タイミングであることから、情報変化演出の開始後に、更に変動情報画像HGの表示態様が変化されることに期待できない開始タイミングといえる。そして、本実施形態では、当該開始時において情報変化演出を開始させる場合には、大当りの表示結果が導出されることが確定的に報知される第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))で情報変化演出を開始させる。これによれば、情報変化演出の開始後に、更に変動情報画像HGの表示態様が変化されることに期待できない開始タイミングである当該開始時において情報変化演出が開始される場合であっても、効果的に遊技に対する興趣を向上できる。
(10)情報変化演出では、変動情報画像HGの表示態様が変化される場合において、変化後の表示態様は、変化前の表示態様で報知される大当り期待度以上の大当り期待度を報知する表示態様となる。このため、入球時において情報変化演出が開始された場合であっても、保留消化時及び当該開始時において、変動情報画像HGの表示態様がより期待度の高い表示態様に変化されることに期待できる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・表示パターンの構成は、適宜変更してもよい。例えば、当該開始時において情報変化演出を開始する場合に、第2表示態様(変動情報画像HG2(青))や第3表示態様(変動情報画像HG3(赤))で情報変化演出を開始可能となるように構成してもよい。また例えば、入球時において情報変化演出を開始する場合に、第4表示態様(変動情報画像HG4(虹))で情報変化演出を開始可能となるように構成してもよい。また例えば、入球時、保留消化時、及び当該開始時の何れのタイミングで情報変化演出が開始される場合であっても表示可能な表示態様を設けてもよい。即ち、入球時に情報変化演出を開始させる場合にのみ表示可能な表示態様(上記実施形態では、第1表示態様(変動情報画像HG(白点滅)))が設けられていればよく、他の表示態様について、何れのタイミングで表示可能となるかは任意に設定可能である。
・表示パターンは、各演出タイミングにそれぞれ定められた表示態様について、後の演出タイミングに定められた表示態様が、先の演出タイミングに定められた表示態様よりも大当り期待度の低い表示態様となる場合があるように構成されてもよい。即ち、情報変化演出において、いわゆる成り下がりが行われるようにしてもよい。
・表示パターンの決定割合は、適宜変更してもよい。即ち、各表示態様に設定される大当り期待度は、適宜変更してもよい。また、本実施形態において、第4表示態様(虹)は、大当りの表示結果が導出されることを確定的に報知する表示態様でなくてもよく、例えば、全ての表示態様の中で最も大当り期待度が高い表示態様などであってもよい。この場合、はずれの先読みコマンドを入力した場合であっても第4表示態様で変動情報画像HGが表示される場合があるように演出用乱数の値を振り分けてもよい。即ち、大当りの表示結果が導出されることを認識可能な表示態様とは、大当りの表示結果が導出されることを確定的に報知する表示態様でなくてもよく、大当りの表示結果が導出されることを遊技者が期待できる程度に大当り期待度が高く設定された表示態様であればよい。
・保留消化時と、当該開始時とでは、情報変化演出が開始される場合の変動情報画像HGの表示態様の決定割合が同一又は略同一となるように演出用乱数の値を振り分けてもよい。
・情報変化演出において、最終的に変動情報画像HGが表示される表示態様に加えて、途中の表示態様に応じて異なる大当り期待度が報知されるように演出用乱数の値を振り分けてもよい。例えば、第2表示態様で変動情報画像HGが表示された後、最終的に第3表示態様で変動情報画像HGが表示された場合と、第2表示態様で変動情報画像HGが表示されることなく、最終的に第3表示態様で変動情報画像HGが表示された場合とで、異なる大当り期待度が報知されるようにしてもよい。
・情報変化演出において、最終的に変動情報画像HGが表示される表示態様に加えて、何れのタイミングで変動情報画像HGの表示態様が変化されたかに応じて異なる大当り期待度が報知されるように演出用乱数の値を振り分けてもよい。例えば、入球時に変動情報画像HGが第3表示態様で表示された場合と、当該開始時に変動情報画像HGが第3表示態様で表示された場合とで、異なる大当り期待度が報知されるようにしてもよい。
・情報変化演出において、変動情報画像HGの表示態様のうち複数の表示態様について、同一又は略同一の大当り期待度が報知されるように演出用乱数の値を振り分けてもよい。例えば、通常表示態様と、第1表示態様とで同一又は略同一の大当り期待度が報知されるようにしてもよい。またこの場合、第1表示態様で変動情報画像HGが表示された場合には、通常表示態様で変動情報画像HGが表示された場合と比較して、その後に、表示態様が第2表示態様〜第4表示態様の何れかに変化される期待度が異なるようにしてもよい。
・情報変化演出において、大当り期待度に加えて、又は代えて、報知対象の特別図柄変動ゲームにおいて表示される大当り図柄の種類(即ち、大当りの種類)や、報知対象の特別図柄変動ゲームの変動内容などを報知するようにしてもよい。
・情報変化演出が開始された後には、変動情報画像HGの表示態様が変化されないようにしてもよい。即ち、情報変化演出において、通常表示態様とは異なる表示態様で変動情報画像HGが表示された場合、その後に、更に異なる表示態様には変化されないようにしてもよい。
・情報変化演出において、入球時に第1表示態様で情報変化演出を開始させた場合であっても、保留消化時及び当該開始時において変動情報画像HGを第1表示態様で継続して表示させないようにしてもよい。この場合、例えば、保留消化時及び当該開始時において、第2表示態様〜第4表示態様の何れかに変化させるようにしてもよいし、通常表示態様に変化させるようにしてもよい。
・入球時に情報変化演出を開始させる場合、通常表示態様で変動情報画像HGを表示させた後に、通常表示態様とは異なる表示態様に変化させるようにしてもよい。
・情報変化演出の演出タイミングは、適宜変更してもよい。例えば、報知対象の特別図柄変動ゲームの実行中において、飾り図柄変動ゲームでリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されたタイミングであってもよいし、報知対象の特別図柄変動ゲームよりも後に実行される特別図柄変動ゲームが保留されたタイミングであってもよい。
・情報変化演出の演出タイミングのうち所定の演出タイミングについて、既に情報変化演出が開始されている場合には、変動情報画像HGの表示態様を変化可能な変化タイミングとする一方で、未だ情報変化演出が開始されていない場合には、情報変化演出を開始させないタイミングとしてもよい。例えば、当該開始時において、変動情報画像HGの表示態様が第1表示態様〜第3表示態様の何れかである場合、即ち情報変化演出が開始されている場合には、更に異なる表示態様に変化可能とする。一方で、当該開始時において、変動情報画像HGの表示態様が通常表示態様である場合、即ち、情報変化演出が開始されていない場合には、表示態様を変化させないようにしてもよい。即ち、本実施形態では、情報変化演出の開始タイミングが複数設けられていればよい。
・副制御用CPU31aは、先読みコマンドに基づいて決定した表示パターンを副制御用RAM31cに記憶させるに際して、先読みコマンドとともに入力した保留数コマンドから特定可能な特別図柄保留数に対応する記憶領域に記憶させてもよい。この場合、先読みコマンドは、特別図柄保留数を特定不可能に構成されていてもよい。
・先読みコマンドは、該先読みコマンドを生成する契機となった特別図柄変動ゲームにおいて大当り表示結果が導出されるかが少なくとも特定可能であればよく、リーチ乱数の値がリーチ判定値と一致する値であるかや、変動パターンを特定不可能に構成されていてもよい。この場合、主制御用CPU30aは、先読みコマンドを生成するに際して、リーチ乱数の値がリーチ判定値と一致するかを判定しなくてもよいし、変動パターン振分乱数の値が振り分けられている変動パターンを特定しなくてもよい。また、変動パターンから大当り表示結果が導出されるかを特定可能である場合、先読みコマンドは、変動パターンが少なくとも特定可能であればよく、大当り乱数の値が大当り判定値と一致する値であるかを特定不可能に構成されていてもよい。
・情報変化演出における変動情報画像HGの表示態様を決定するための処理は適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU31aは、入力した先読みコマンドに基づいて表示パターンを決定することにより、入球時及び保留消化時における変動情報画像HGの表示態様を決定する一方で、入力した特別図柄指定コマンドに基づいて所定の抽選を行うことにより、当該開始時における変動情報画像HGの表示態様を決定してもよい。つまり、副制御用CPU31aは、報知対象の特別図柄変動ゲームが開始されるよりも前に情報変化演出を開始させる場合、主制御用CPU30aで行われる事前判定の判定結果に応じて生成された先読みコマンドに基づいて決定される表示態様で情報変化演出を開始させる。一方、副制御用CPU31aは、報知対象の特別図柄変動ゲームの開始後に情報変化演出を開始させる場合、主制御用CPU30aで行われる大当り抽選の抽選結果に基づいて決定される表示態様で情報変化演出を開始させるようにしてもよい。これによれば、情報変化演出では、報知対象の特別図柄変動ゲームが開始されるよりも前から大当り期待度を報知できる一方で、報知対象の特別図柄変動ゲームの開始後には、より正確に大当り期待度を報知できる。
・また例えば、副制御用CPU31aは、入球時、保留消化時、及び当該開始時の各タイミングにおいて、演出用乱数を用いた抽選をそれぞれ行うことにより、タイミング毎に変動情報画像HGの表示態様を決定してもよい。この場合、タイミング毎に異なる決定割合で変動情報画像HGの表示態様を決定するように演出用乱数の値を振り分けることにより、例えば、保留消化時及び当該開始時においては第1表示態様が決定されないようにしたり、入球時においては第4表示態様が決定されない様にしたりすることができる。また、この場合、各タイミングにおいて、既に表示されている変動情報画像HGの表示態様よりも低い大当り期待度を報知する表示態様が決定された場合には、すでに表示されている表示態様で変動情報画像HGの表示を継続することを決定することにより、いわゆる成り下がりをしないようにすることができる。
・変動情報画像HGの複数の表示態様は適宜変更してもよい。例えば、変動情報画像HGの形(形状や大きさなど)が異なる表示態様を備えていてもよい。この場合、情報変化演出において、変動情報画像HGの形を変化させてもよいし、所定の抽選などによって大当り期待度に関係なく変動情報画像HGの形を決定した上で、情報変化演出において変動情報画像HGの色を変化させてもよい。また、実行が保留されている特別図柄変動ゲームのうち何番目に実行される特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGであるかに応じて変動情報画像HGの形を異ならせた上で、情報変化演出において変動情報画像HGの色を変化させてもよい。
・また、変動情報画像HGは、保留中の特別図柄変動ゲームに対応する場合(情報表示領域HR1〜HR4に表示される場合)と、実行中の特別図柄変動ゲームに対応する場合(情報表示領域HR0に表示される場合)とで形状や大きさなどが異なっていてもよい。例えば、保留中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGは、球体を模した形状で表示される一方で、実行中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGは、動物を模した形状で表示されるようにしてもよい。この場合、変動情報画像HGの表示態様のうち大当り期待度を報知する情報(上述した実施形態では、変動情報画像HGの色)は、保留中の特別図柄変動ゲームに対応する場合と実行中の特別図柄変動ゲームに対応する場合とで共通とする。つまり、保留中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGと、実行中の特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGとで、大当り期待度を報知する情報が共通とされていればよく、その他の情報(形状や大きさなど)は異なっていてもよい。
・保留中又は実行中の特別図柄変動ゲームを示す情報は、演出表示装置11による画像の表示でなくてもよく、例えば、パチンコ遊技機10に配設されたランプの発光によって表示されてもよい。この場合、ランプの発光態様が、保留情報又は実行中情報の表示態様に相当する。そして、情報変化演出では、報知対象の特別図柄変動ゲームの大当り期待度に応じて、ランプの発光態様を異ならせるとよい。
・大当り期待度を報知する報知演出として、情報変化演出とは異なる報知演出を備えてもよい。例えば、演出表示装置11において、飾り図柄の背景に表示される背景画像を大当り期待度に応じて変化させる背景変化演出を実行してもよい。この場合、背景変化演出の開始タイミングとして、入球時及び当該変動開始時など、複数の開始タイミングを設けるとよい。そして、副制御用CPU31aは、複数の開始タイミングのうち、先に訪れる開始タイミングにおいて背景変化演出を開始させる場合には、特定の背景画像を表示させる態様で背景変化演出を開始可能である。一方で、副制御用CPU31aは、後に訪れる開始タイミングにおいて背景変化演出を開始させる場合には、特定の背景画像とは異なる背景画像を表示させる態様で背景変化演出を開始させるようにしてもよい。
・確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。確率変動機能は、大当り抽選の当選を契機に、大当り遊技終了後の当り抽選の当選確率を高確率に変動させる確率変動状態を付与する機能である。確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、次回の大当りに当選するまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様、あるいは予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様がある。また、確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様がある。
・変動時間短縮機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。変動時間短縮機能は、開閉扉15が開動作する確率を上昇させ、第2始動口13への単位時間あたりの入球率を向上させる入球率向上状態を付与する。
・また、確率変動機能や変動時間短縮機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化する場合、遊技状態に応じて情報変化演出の実行可否を設定してもよい。例えば、確率変動状態が付与されていない場合には情報変化演出を実行可能とする一方で、確率変動状態が付与されている場合には情報変化演出を実行しないようにしてもよい。また、遊技状態に応じて情報変化演出の実行態様を異ならせてもよい。即ち、遊技状態に応じて、情報変化演出の実行確率や、表示パターンの決定割合などを異ならせてもよい。例えば、入球率向上状態が付与されていない場合には、入球率向上状態が付与されている場合よりも高い確率で情報変化演出を実行させるようにしてもよい。
・変動パターンは、少なくとも変動時間を特定可能であればよく、飾り図柄変動ゲームの変動内容を特定不可能に構成されていてもよい。この場合、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにしたがって、飾り図柄変動ゲームの変動内容を特定する複数の演出パターンの中から所定の抽選により演出パターンを決定(選択)することにより、飾り図柄変動ゲームの変動内容を決定してもよい。
・副制御基板31をサブ統括制御基板とし、副制御基板31とは別に、演出表示装置11を専門に制御する表示制御基板と、図示しないスピーカを専門に制御する音声制御基板と、図示しない装飾ランプを専門に制御するランプ制御基板と、を個別に設けてもよい。また、表示制御基板と、音声制御基板と、ランプ制御基板と、のうち一部または全部の基板を同一の基板としてもよい。
・演出表示装置11に代えて、飾り図柄が配列された複数のリールを有するリールユニットを設けてもよい。そして、各リールが回転(回動)されることにより飾り図柄変動ゲームが開始されるとともに、各リールの回転が停止されることにより図柄組み合わせ(飾り図柄による表示結果)を導出するようにしてもよい。
・複数種類の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、第1始動口12に遊技球が入球したことを契機として第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームの始動条件を成立させる一方で、第2始動口13に遊技球が入球したことを契機として第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームの始動条件を成立させるとよい。この場合、第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームと第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームの両方に対して情報変化演出を実行可能としてもよいし、何れか一方に対して情報変化演出を実行可能としてもよい。
・複数種類の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化する場合、第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームに優先して、第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームを実行してもよい(いわゆる、優先変動)。またこの場合、第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームが保留されているときには、第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームに対して情報変化演出を実行可能とする。一方で、第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームが保留されておらず、且つ第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームが保留されている場合には、第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームに対して情報変化演出を実行可能としてもよい。
・複数種類の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化する場合、第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲーム及び第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームについて、保留された順序が古い順(始動口に入球した順序が古い順)に実行してもよい(いわゆる、入球順変動)。また、所定の領域を通過する遊技球を第1始動口12と第2始動口13とに振り分ける振分手段を備えてもよい。このとき、振分手段は、所定の領域を通過する遊技球について、第1始動口12と第2始動口13とに交互に振り分けるようにしてもよいし、予め定めた動作パターンで動作することにより、第1始動口12と第2始動口13とに振り分けるようにしてもよい。この場合、第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGと、第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームに対応する変動情報画像HGとについて、異なる表示領域に表示するなど、区別して認識可能となるように表示してもよいし、同一又は略同一の表示領域に表示するなど、区別して認識し得ないように表示してもよい。またこの場合、第1の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームと、第2の特別図柄を用いた特別図柄変動ゲームの両方に対して情報変化演出を実行可能としてもよい。
・特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記情報表示演出では、前記保留情報に加えて、実行中の特別図柄変動ゲームに対応する実行中情報を表示可能であり、前記報知演出の演出内容は、前記保留情報又は前記実行中情報の表示態様であり、前記報知演出は、前記保留情報又は前記実行中情報の表示態様を変化させる情報変化演出である。
(ロ)前記制御手段は、前記報知対象の図柄変動ゲームが開始されるよりも前に前記報知演出を最初に開始させる場合、前記事前判定の判定結果に基づく演出内容で前記報知演出を開始させる一方で、前記報知対象の図柄変動ゲームの開始後に前記報知演出を最初に開始させる場合、前記大当り判定の判定結果に基づく演出内容で前記報知演出を開始させる。