JP6134542B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数回の図柄変動ゲームを跨いで所定の演出を連続的に実行させる遊技機に関する。
従来から、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技を付与するとともに、この図柄変動ゲームにおいて各種の遊技演出を実行することで遊技者の興趣を向上させている。このような遊技演出としては、例えば、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を報知する予告演出などがある(例えば、特許文献1)。予告演出は、例えば、表示装置にキャラクタ画像などの予告画像を表示させるような内容で行われ、予告画像の種類や大当りとなる可能性の高低によって、複数種類設定されている。
特許文献1では、予告演出の出現率や出現し得る予告演出の種類を異ならせた振分テーブルが設定されている。そして、予め定めた切替条件が成立すると(特許文献1では、大当りとなる図柄変動ゲームが指示されたことを契機に行われる抽選に当選すること)、振分テーブルが切り替えられ、切替後の振分テーブルに基づいて予告演出の種類が決定されるようになっている。
特開2003−854号公報
ところで、予告演出の一種として、複数回の図柄変動ゲームを跨いで所定の演出を連続的に実行させる演出(連続演出)が知られている。連続演出は、所定の演出を伴って実行される図柄変動ゲーム数が多いほど、遊技者の興趣を向上させ得る演出として位置付けられている。そして、このような連続演出が特許文献1の予告演出として設定されていたとする。すると、連続演出の実行中に切替条件が成立して振分テーブルが切り替えられてしまったとすると、振分テーブルの切り替わりによって、実行中の連続演出が途中で終了してしまうことになり、本来、遊技者に視認させることができた連続演出の全容を最後まで視認させることができず、遊技者の興趣を低下させてしまう虞があった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、予告演出の全容を最後まで視認させて遊技者の興趣を向上させることのできる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決する遊技機は、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段と、複数回の図柄変動ゲームを跨いで所定の演出を連続的に実行する予告演出を実行する予告実行手段と、を備え、演出態様の異なる複数種類の予告演出が定められた遊技機において、前記予告演出を伴う複数回の図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームの演出内容をもとに前記予告演出の演出内容を決定し、決定した予告演出を前記予告実行手段にて実行させる予告演出制御手段を備え、複数種類の予告演出は、複数の選択群に分類されるとともに、各選択群には少なくとも一つは異なる予告演出が対応付けられており、前記予告演出制御手段は、前記予告演出の演出内容を決定する際、現在設定されている選択群に対応付けられた予告演出の中からいずれかを決定する一方で、予め定めた切替条件の成立を契機に選択群を切り替えるようになっており、前記切替条件の成立時期が前記予告演出の実行中に到来するかを判定し、前記切替条件の成立時期が前記予告演出の実行中に到来する場合には、前記切替条件の成立前であっても、前記切替条件の成立後に設定される選択群から予告演出の演出内容を決定し、決定した内容で予告演出を実行させることを要旨とする。
本発明によれば、予告演出の全容を最後まで視認させて遊技者の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 (a),(b)は、変動パターン振分テーブルを説明する説明図。 特別図柄入力処理の流れを示すフローチャート。 (a)〜(d)は、事前演出の演出態様を示す模式図。 先読みコマンド設定処理の流れを示すフローチャート。 先読みコマンドの種類、及び先読みコマンドで特定される特定内容を示す説明図。 (a),(b)は、天井決定テーブルを説明する説明図。 事前演出の実行に係る各種処理の流れを説明する説明図。 (a),(b)は、演出態様決定テーブルを説明する説明図。 切替タイミングが到来したにもかかわらず、実行中の保留変化態様による第1事前演出が継続して実行される様子を示すタイミングチャート。 切替タイミングが到来したにもかかわらず、実行中の通常先読み態様による第4事前演出が継続して実行される様子を示すタイミングチャート。 通常先読み態様を決定した後に切替タイミングが到来したことにより、通常先読み態様による第4事前演出が実行される様子を示すタイミングチャート。 事前演出の実行中に切替タイミングが到来することにより、切替後の先読みタイプに基づいて保留変化態様による第1事前演出が開始された様子を示す別例としてのタイミングチャート。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の一実施形態を図1〜図13に基づき説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段及び予告実行手段としての演出表示装置11が装着されている。
また、演出表示装置11の左下方には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。以下、特別図柄表示装置12の図柄変動ゲームを「特図変動ゲーム」と示す。
特別図柄表示装置12には、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に応じて選択された特図が、特図変動ゲームの終了によって確定停止表示される。複数種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる大当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となるはずれ図柄とに分類される。
また、演出表示装置11には、図柄列毎に複数種類の飾り図柄(飾図)が表示される。演出表示装置11は、特別図柄表示装置12に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された飾図から大当り又ははずれを認識し得る。そして、演出表示装置11には、特図変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。特図変動ゲームで大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。
また、特図変動ゲームではずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄は、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ([135],[246]など)、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせ([151],[767]など)とされている。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するとともに、変動停止によって図柄列毎に飾図が一旦停止表示される。そして、本実施形態では、特定の複数列(左右の2列)の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせが、リーチの図柄組み合わせとなる。図柄の変動が停止するとは、演出表示装置11において図柄が停止表示されている状態を意味する。そして、停止表示には、図柄がゆれ変動状態で表示されている一旦停止表示と、図柄が確定停止している確定停止表示とがある。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列(最終停止列)となり、左列及び右列がリーチを形成するリーチ形成列となる。以下、単に「図柄変動ゲーム」と示す場合には、特図変動ゲームと該特図変動ゲームに対応する飾図の図柄変動ゲームを意味する。
演出表示装置11の右下方には、複数個の特図保留発光部を備えた特別図柄保留表示装置13が配設されている。特別図柄保留表示装置13は、機内部で記憶した図柄変動ゲームの始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。以下、図柄変動ゲーム用の始動保留球の記憶数を「保留記憶数」と示す。保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球することで「1」加算される一方で、図柄変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球すると、保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。保留記憶数は、図柄変動ゲームの実行条件となる始動条件が成立したが未だ開始されていない実行保留中の図柄変動ゲームの実行回数を示す。
また、特別図柄保留表示装置13の左下方には、普通図柄表示装置14が配設されている。普通図柄表示装置14では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われる。普図は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
また、画像表示部GHの下方領域には、保留記憶数(始動保留球の個数)を画像表示するための保留画像表示領域Hが、区画形成されている。保留画像表示領域Hは、保留記憶数の上限数に対応する4つの個別表示領域H1,H2,H3,H4によって構成されている。そして、保留画像表示領域Hでは、保留記憶数に対応する個数の個別表示領域を保留有表示の態様で表示させることで、保留記憶数が報知される。
例えば、保留記憶数が1球も記憶されていない状態で上始動入賞口15Aに遊技球が2球入球したとする。この場合、2個の個別表示領域H1,H2が通常の表示態様となる保留有表示の態様(図1では、斜線の丸)で画像表示される一方で、残りの個別表示領域H3,H4が保留無表示の態様(図1では、白抜きの丸)で画像表示される。これにより遊技者は、保留有表示の態様となっている個別表示領域の個数を数えるだけで、実行が保留されている図柄変動ゲームの回数を把握することができる。
図1に示すように、演出表示装置11の下方には、上入賞口15aを有する上始動入賞口15Aが配設されている。上始動入賞口15Aの奥方には入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図2に示す)が配設されている。上始動入賞口15Aは、入球した遊技球を上始動口スイッチSW1で検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、上始動入賞口15Aの下方には、下入賞口15bを有する下始動入賞口15Bが配設されている。下始動入賞口15Bは普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根16を備えている。下始動入賞口15Bは、開閉羽根16の開動作により入口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態とされる一方で、開閉羽根16の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入球し難い閉鎖状態とされる。すなわち、開閉羽根16は、下始動入賞口15Bの下入賞口15bを、遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる。そして、下始動入賞口15Bの奥方には入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図2に示す)が配設されている。下始動入賞口15Bは、入球した遊技球を下始動口スイッチSW2で検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、演出表示装置11の左方には、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW4(図2に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW4で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、下始動入賞口15Bの開閉羽根16を開放状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。そして、普図当り抽選に当選すると、開閉羽根16の開放によって下始動入賞口15Bに遊技球を入球させ易くなり、遊技者は、図柄変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、下始動入賞口15Bの下方には、大入賞口20が配設されている。大入賞口20は、正面視横長矩形状に形成されており、図示しないアクチュエータ(ソレノイド)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉21を備えている。
大入賞口20の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図2に示す)が配設されている。大入賞口20は、入球した遊技球をカウントスイッチSW3で検知することにより、予め定めた個数(例えば9個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口20は、大当り遊技中に大入賞口扉21の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率を低確率から高確率に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態において確変状態は、次回、大当り遊技が生起される迄の間、付与される。確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となり得る。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技の終了後に、変動時間短縮状態(以下、「変短状態」という)が付与される。変短状態では、普図当り抽選の抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、変短状態が付与されていないとき(非変動時間短縮状態(以下、「非変短状態」という)と比べて短縮される。また、変短状態では、普図当り抽選の抽選確率が低確率から高確率に変動する。また、変短状態では、普図当り抽選に当選した際、非変短状態とは異なる動作パターン、かつ多い回数で開閉羽根16が開閉動作する。また、変短状態では、普図当り抽選に当選した際、1回の普図当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根16の開放時間が、非変短状態中に比して長くなる。
本実施形態において変短状態は、次回の大当りが生起されるまでの間、又は予め定めた変短上限回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間、付与される。変短状態は、開閉羽根16が遊技者にとって有利に動作し、単位時間あたりの下始動入賞口15Bへの入球率が向上するため、遊技者にとって有利な状態となり得る。そして、変短状態は、開閉羽根16の単位時間あたりの開放時間の増加を伴う開放時間増加状態であって、開放時間の増加によって入球率が向上する入球率向上状態でもある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、2種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに基づく大当り遊技が付与される。2種類の大当りのうち、何れの大当りとするかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定される。
大当り図柄(特図)の決定には、後述する特図振分用乱数が用いられ、その特図振分用乱数の抽出値をもとに特図が決定される。大当り図柄(特図)には、各特図に対して、特図振分用乱数の取り得る数値(本実施形態では0〜99までの全100通りの整数値)が、所定個数ずつ振分けられている。具体的には、特図振分用乱数「0」〜「79」までの80個の値が、図柄Aに振り分けられている。一方、特図振分用乱数「80」〜「99」までの20個が、図柄Bに振り分けられている。
そして、大当り遊技は、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示され、その図柄変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口20が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口20の開閉動作が所定回数(本実施形態では1回)行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口20は、入球上限個数の遊技球が入球するまでの間、又は予め定めたラウンド遊技時間(本実施形態では、25秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて大当り遊技が終了する。
以下、大当りの種類について説明する。
図柄Aの大当りは、16ラウンド大当り遊技を付与するとともに、大当り抽選当選時の遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後、次回大当り抽選に当選するまでの間、確変状態及び変短状態を付与する。図柄Bの大当りは、16ラウンド大当り遊技を付与するとともに、大当り抽選当選時の遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後、確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)とともに、「100回」の変短上限回数を上限として変短状態を付与する。
次に、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)の各種動作を制御する演出制御基板31が配設されている。
ここで、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について説明する。
図2に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、各種表示装置12〜14が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、及びリーチ判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に所定の数値範囲で更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当りとなる場合に生起される大当り遊技の種類、つまり、大当り図柄となる特図を決定する場合に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。
また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、リーチ判定値など)が記憶されている。
大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、大当り判定値は、非確変状態時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値(低確判定値)と、確変状態時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値(高確判定値)とがある。高確判定値は、低確判定値よりも多く設定されている。また、高確判定値は、低確判定値を含んでいる。そして、低確判定値と高確判定値は、その総数は異なるが、一部の値が共通値とされている。共通値は、非確変状態時及び確変状態時の何れの状態においても大当り判定用乱数の値と一致する値とされている。一方、高確判定値において、共通値を除く他の値は、低確判定値(共通値)とは異なる非共通値とされている。非共通値は、大当り抽選時の遊技状態に応じて、大当り判定値と一致する場合と一致しない場合とがある。具体的に言えば、非共通値は、非確変状態時の大当り抽選において、大当り判定用乱数の値とは一致しない。その一方で、非共通値は、確変状態時の大当り抽選において、大当り判定用乱数の値と一致する。
また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、リーチ判定値は、リーチ抽選が行われる状況において、保留記憶数によりその数が異なる。
以下、リーチ判定値について説明する。
図3(a)に示すように、図柄変動ゲームの開始時に1減算後の保留記憶数が「0」又は「1」の場合、リーチ判定値として「0」〜「28」の29個の値が定められている。また、図柄変動ゲームの開始時に1減算後の保留記憶数が「2」の場合、リーチ判定値として「0」〜「18」の19個の値が定められている。また、図柄変動ゲームの開始時に1減算後の保留記憶数が「3」の場合、リーチ判定値として「0」〜「2」の3個の値が定められている。このように、リーチ判定値は、保留記憶数によって値とその個数が異なる一方、その一部の「0」〜「2」に関しては保留記憶数に関係なく必ず含むように定められている。このため、本実施形態では、「0」〜「2」の値が、共通リーチ判定値となる一方で、「3」〜「28」までの値が、非共通リーチ判定値となり、さらに「29」〜「240」までの値が、非リーチ判定値となる。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)の変動が開始してから図柄(特図及び飾図)が確定停止表示されるまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動パターン、はずれリーチ変動パターン、及びはずれ変動パターンに分類される。
大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる変動である。そして、大当り変動では、特図変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。一方、大当り変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。なお、飾図による図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、大当り図柄を導出させる。
はずれリーチ変動は、大当り抽選に当選せずに、リーチ抽選に当選した場合に行われ、特図変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれリーチ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。
はずれ変動は、大当り抽選及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に行われ、特図変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。
なお、特図変動ゲームでは、特図の変動が開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで特図の変動が継続される。そして、大当り変動変動パターン、はずれリーチ変動パターン及びはずれ変動パターンは、それぞれ複数種類あり、何れかが選択される。
以下、本実施形態に定められた変動パターンについて説明する。
図3(a)に示すように、変動パターンP1〜P3は、大当り抽選及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に選択可能なはずれ変動パターンとされている。変動パターンP1には、変動内容として「通常変動」が、変動パターンP2には、変動内容として「短縮変動」が、変動パターンP3には、変動内容として「超短縮変動」がそれぞれ対応付けられている。「通常変動」では、図柄変動ゲームの開始後、各図柄列の図柄(飾図)が予め定めた変動停止順(本実施形態では、左列→右列→中列)に従って変動が停止されて図柄が導出される。また、「短縮変動」及び「超短縮変動」では、図柄変動ゲームの開始後、各図柄列の変動がほぼ同一のタイミングで停止されて各図柄列に図柄が導出される。なお、「通常変動」と「短縮変動」では、「短縮変動」の方が、変動時間が短く設定されているとともに、「短縮変動」と「超短縮変動」では、「超短縮変動」の方が、変動時間が短く設定されている。また、「通常変動」と「超短縮変動」では、「超短縮変動」の方が、変動時間が短く設定されている。
また、図3(a)に示すように、変動パターンP4は、大当り抽選に当選せず、かつリーチ抽選に当選した場合に選択可能なはずれリーチ変動パターンとされている。また、図3(b)に示すように、変動パターンP5は、大当り抽選に当選した場合に選択可能な大当り変動パターンとされている。
主制御用ROM30bには、変動パターンを対応付けた変動パターン振分テーブルが記憶されている。
図3(a)に示すように、大当り抽選に当選しなかった場合には、保留記憶数と、該保留記憶数に応じたリーチ判定値と一致するリーチ判定用乱数の値であることを条件に、はずれリーチ変動パターンP4が振分けられている。
また、大当り抽選に当選しなかった場合には、保留記憶数と、該保留記憶数に応じたリーチ判定と一致しないリーチ判定用乱数の値であることを条件に、はずれ変動パターンP1〜P3の何れかが振分けられている。なお、図3(a)では、保留記憶数に応じて選択可能な変動パターンを異ならせている。例えば、保留記憶数が「0」又は「1」の場合には、はずれ変動パターンP1が振分けられている一方、保留記憶数が「2」の場合には、はずれ変動パターンP2が振分けられている。
また、図3(b)に示すように、大当り抽選に当選した場合には、大当りの種類に関係なく、大当り変動パターンP5が振分けられている。
次に、演出制御基板31について説明する。
図2に示すように、演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。そして、演出制御用CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用ROM31bには、演出表示装置11の表示態様を制御するための各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。なお、特別図柄開始処理は、特別図柄入力処理の終了後に実行される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
図4に示すように、特別図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bに遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、主制御用CPU30aは、上始動口スイッチSW1又は下始動口スイッチSW2が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップS12の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を1加算し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。ステップS13において、主制御用CPU30aは、1加算後の保留記憶数となるように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。
本実施形態では、上始動口スイッチSW1又は下始動口スイッチSW2で遊技球が検知されることによって図柄変動ゲームの始動条件が付与されるため、始動口スイッチSW1,SW2が、始動検知手段として機能する。また、上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bに入球した遊技球が始動保留球として主制御用RAM30cに記憶されるため、主制御用RAM30cが、保留記憶手段として機能する。
続いて、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、及びリーチ判定用乱数の各種乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する(ステップS14)。ステップS14において、主制御用CPU30aは、1加算後の保留記憶数を示す保留指定コマンドを送信バッファにセットする。この保留指定コマンドは、次周期以後の制御周期において出力される。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
本実施形態では、特別図柄入力処理において各種乱数の値を取得する主制御用CPU30aが、乱数取得手段として機能する。また、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、及びリーチ判定用乱数が、図柄変動ゲームの変動内容を決定するために用いられる乱数に相当する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、実行条件判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの保留判定を実行する。この保留判定の判定結果が否定、すなわち保留記憶数が「0(零)」の場合、主制御用CPU30aは、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、特別図柄開始処理を終了する。
一方、保留判定の判定結果が肯定、すなわち保留記憶数が「0(零)」よりも大きい(「1」以上)の場合、主制御用CPU30aは、保留中の図柄変動ゲームが存在するので、保留記憶数を1減算する。なお、主制御用CPU30aは、保留記憶数の1減算に合わせて該1減算後の保留記憶数となるように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、1減算後の保留記憶数を指示する保留指定コマンドを送信バッファにセットする。この保留指定コマンドは、次周期以後の制御周期において出力される。本実施形態では、このようにして保留中の図柄変動ゲームが存在することを開始条件として、図柄変動ゲームを開始させる。
そして、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられている大当り判定用乱数の値を読み出す。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている始動保留球のうち、最も早く記憶した始動保留球に対応する大当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、該大当り判定値と一致するか否かの大当り判定(大当り抽選)を実行する。大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更される。
大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられた特図振分用乱数の値を読み出し、該値に対応する特図の大当り図柄を特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図として決定する。また、大当りを決定した主制御用CPU30aは、大当り変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出し、該値とリーチ判定値を比較し、該リーチ判定値と一致するか否かのリーチ抽選を実行する。リーチ判定値は、保留記憶数によって変更される。
リーチ抽選の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図として決定するとともにはずれリーチ変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、リーチ抽選の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図として決定するとともにはずれ変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理において特図及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指示する特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する全図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
また、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選している場合、大当り遊技を行うための大当り遊技処理によって大当り遊技を実行させる。
次に、大当り遊技終了後の遊技状態に関して主制御用CPU30aが実行する制御を説明する。
主制御用CPU30aは、大当り遊技終了後に確変状態を付与する場合、確変フラグに、確変状態が付与されることを示す値を設定するとともに、確変状態であることを指示する確変コマンドを出力する。一方、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない場合、確変フラグに確変状態が付与されないことを示す値を設定するとともに、非確変状態であることを指示する非確変コマンドを出力する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了後に変短状態を付与する場合、変短フラグに、変短状態が付与されることを示す値を設定するとともに、変短状態であることを指示する作動コマンドを出力する。一方、主制御用CPU30aは、非確変状態とともに変短状態を付与する場合、変短上限回数を、作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。そして、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームが実行される毎に作動回数を「1」減算し、値が「0」となると、図柄変動ゲームの終了時に、変短フラグに変短状態が付与されないことを示す値を設定し、非作動コマンドを出力する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技の開始時に、確変フラグ、作動フラグ、及び作動回数に「0」を設定することで、大当り遊技中の遊技状態を非確変状態及び非変短状態に制御する。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)をもとに、画像データを選択する。また、演出制御用CPU31aは、特図指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾図を決定する。特図として大当り図柄が指示されている場合、演出制御用CPU31aは、飾図として大当りを認識し得る大当りの図柄組み合わせを決定する。
具体的に、演出制御用CPU31aは、図柄Aを示す大当り図柄が指示されている場合、大当りの図柄組み合わせとして[111]、[222]、[333]、[444]、[555]、[666]、又は[777]を決定する。一方、図柄Bを示す大当り図柄が指示されている場合、大当りの図柄組み合わせとして[222]、[444]、又は[666]を決定する。
一方、特図としてはずれ図柄が指示されている場合、演出制御用CPU31aは、飾図としてはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、はずれリーチ変動パターンが指示されている場合、演出制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせを決定する。一方、はずれ変動パターンが指示されている場合、演出制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、画像データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。その後、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、演出制御用CPU31aは、決定した飾図を演出表示装置11に確定停止表示させて図柄変動ゲームを終了させる。また、演出制御用CPU31aは、演出表示装置11の飾図による図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と画像データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、演出制御用CPU31aは、保留指定コマンドを入力すると、保留指定コマンドで指示される個数と対応する個別表示領域を保留有表示の態様とするように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、確変コマンド、非確変コマンド、作動コマンド及び非作動コマンドを入力すると、確変状態や変短状態の付与状態を示す情報を演出制御用RAM31cに設定する。演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの設定内容によって、遊技状態が確変状態であるか否か、変短状態であるか否かを把握している。また、演出制御用CPU31aは、図柄Bを示す大当り図柄が指示された場合、変短上限回数をサブ側作動回数として演出制御用RAM31cに設定する。そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力する度にサブ側作動回数を1減算する。
このように構成した本実施形態のパチンコ遊技機では、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に、遊技者にとって有利な演出内容となる図柄変動ゲームが保留(記憶)されている可能性の高低を示唆し、予告する予告演出としての事前演出が実行される。本実施形態では、遊技者にとって有利な演出内容を、大当り抽選に当選、又はリーチ演出が行われることとしている。
以下、事前演出について説明する。
図5(a)〜(d)に示すように、本実施形態の事前演出としては、演出態様が夫々異なる4種類(第1事前演出〜第4事前演出)が設定されている。
図5(a)に示す第1事前演出は、保留画像表示領域Hにおいて実行され、保留有表示の態様となっている何れかの個別表示領域の表示態様を変化させる保留変化態様で行われる。
保留変化態様による第1事前演出は、保留有表示の態様となっている個別表示領域の中で先読み対象とする図柄変動ゲームに対応する個別表示領域の保留画像X1を通常の保留有表示態様から赤色に変化させることで、遊技者にとって有利な演出内容となる可能性があることを示唆する態様で行われる。
具体的には、図5(a)に示すように、個別表示領域H3に対応する図柄変動ゲームを先読み対象とする場合、画像表示部GHでは、始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球し、保留記憶数「3」として記憶されたタイミングで、個別表示領域H3の保留画像X1が斜線から赤色(説明の便宜上、「赤」を付して表現する)に変化する。続いて、図柄変動ゲームが実行されて始動保留球が消化されると、画像表示部GHでは、変化後の保留画像X1の表示位置が個別表示領域H3から個別表示領域H2へと変更される。以降、同様の流れで保留画像X1の表示位置が変更され、先読み対象とする図柄変動ゲームが実行されるまでの複数回の図柄変動ゲームに亘り、変化後の保留画像X1が表示される。
保留変化態様による第1事前演出は、先読み対象となる図柄変動ゲームの対象となる遊技球が入球したタイミングで開始され、先読み対象とする図柄変動ゲームが実行されるまでの間、各図柄変動ゲームの開始時に保留画像X1の表示位置が変化する。そして、保留変化態様による第1事前演出は、先読み対象となる図柄変動ゲームの開始に伴って保留画像X1が非表示状態とされることで終了する。
図5(b)に示す第2事前演出は、画像表示部GHにおいて実行され、背景画像を通常の通常背景Gaから専用の先読み背景Gbに変化させる先読みゾーン態様で行われる。
先読みゾーン態様による第2事前演出は、画像表示部GHの背景を変化させることで、保留有表示の態様となっている個別表示領域の中に、遊技者にとって有利な演出内容となる可能性があることを示唆する態様で行われる。
具体的には、図5(b)に示すように、個別表示領域H3に対応する図柄変動ゲームを先読み対象とする場合、画像表示部GHでは、先読み対象とすることが決定された時点で保留されていた図柄変動ゲームの開始時に通常背景Gaから先読み背景Gb(説明の便宜上、「先読みゾーン」を付して表現)に変化させる。そして、変化した先読み背景Gbは、先読み対象とする図柄変動ゲームの終了時までの複数回の図柄変動ゲームに亘って継続して表示される。なお、先読みゾーン態様による第2事前演出では、保留画像X1を保留変化態様による第1事前演出のような態様で変化させず、通常の表示態様で画像表示させる。
図5(c)に示す第3事前演出は、画像表示部GHにおいて実行され、保留画像表示領域Hの左側にスロット画像STを画像表示させ、パチンコ式スロットマシン、所謂、「回胴式遊技機(パチスロ)」におけるゲーム性に似せて絵柄を揃えさせる先読みスロット態様で行われる。
先読みスロット態様による第3事前演出は、スロット画像STにおいて絵柄を揃えることで、保留有表示の態様となっている個別表示領域の中に遊技者にとって有利な演出内容となる可能性があることを示唆する態様で行われる。
具体的には、図5(c)に示すように、個別表示領域H3に対応する図柄変動ゲームを先読み対象とする場合、画像表示部GHでは、始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球し、保留記憶数「3」として記憶されたタイミングで、個別表示領域H3の保留画像X1が斜線から「S」の文字に変化するとともに、スロット画像STが画像表示される。続いて、図柄変動ゲームが実行されて始動保留球が消化されると、画像表示部GHでは、変化後の保留画像X1の表示位置が個別表示領域H3から個別表示領域H2へと変更される。また、画像表示部GHでは、図柄変動ゲームの開始に合わせてスロット画像STで絵柄を矢印のように回転させる。以降、同様の流れで保留画像X1の表示位置が変更されるとともに、スロット画像STで絵柄を回転させ、先読み対象となる図柄変動ゲームにおける規定のタイミングで、スロット画像STにおいて絵柄が揃って表示される。
図5(d)に示す第4事前演出は、画像表示部GHにおいて実行され、図柄変動ゲーム毎に専用のエフェクト画像EFを画像表示させる通常先読み態様で行われる。
通常先読み態様による第4事前演出は、エフェクト画像EFを出現させることで、保留有表示の態様となっている個別表示領域の中に遊技者にとって有利な演出内容となる可能性があることを示唆する態様で行われる。
具体的には、図5(d)に示すように、個別表示領域H3に対応する図柄変動ゲームを先読み対象とする場合、画像表示部GHでは先読み対象とすることが決定された時点で保留されていた図柄変動ゲームの開始時に所定時間だけエフェクト画像EFが表示される。以降、同様の流れで、画像表示部GHでは、先読み対象とする図柄変動ゲームが実行されるまでの複数回の図柄変動ゲームの開始毎に、所定時間だけエフェクト画像EFが表示される。なお、先読みゾーン態様による第4事前演出では、保留画像X1を保留変化態様による第1事前演出のような態様で変化させず、通常の表示態様で画像表示させる。
以下、事前演出の実行に係る処理について説明する。
まず、事前演出の実行に係る先読みコマンド設定処理について説明する。
先読みコマンド設定処理は、特別図柄入力処理において上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bで遊技球の入球検知時に取得された大当り判定用乱数の値が所定の判定値と一致するか否かの乱数判定の結果を、該入球検知に対応する図柄変動ゲームの開始に先立って演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対して指示するための処理である。
また、先読みコマンド設定処理では、上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bで遊技球が入球検知されたときに取得されたリーチ判定用乱数の値を指示する第2先読みコマンドを合わせて設定する。このような先読みコマンド設定処理は、主制御用CPU30aによって実行されるとともに、特別図柄入力処理の終了後、続けて実行される。
以下の説明で、「上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bへの入球(検知)時」という場合には、先読みコマンド設定処理の開始時点を意味する。また、以下の説明で、「図柄変動ゲームの開始時」という場合には、特別図柄開始処理の開始時点を意味する。
以下、先読みコマンド設定処理について説明する。
図6に示すように、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理のステップS14で大当り判定用乱数の値を取得すると、該値が共通値と一致するか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理時の保留記憶数(1加算後の保留記憶数)及び共通値と一致したことを示す第1先読みコマンドを生成し、送信バッファに設定する(ステップS22)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS23に移行する。
一方、ステップS21の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値が非共通値と一致するか否かを判定する(ステップS24)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理時の保留記憶数及び非共通値と一致したことを示す第1先読みコマンドを生成し、送信バッファに設定する(ステップS25)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS23に移行する。
一方、ステップS24の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理時の保留記憶数及び大当り判定用乱数の値が共通値及び非共通値と一致しないことを示す第1先読みコマンドを生成し、送信バッファに設定する(ステップS26)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS23に移行する。
ステップS23に移行した主制御用CPU30aは、ステップS22,S25,S26で設定した第1先読みコマンドに加え、特別図柄入力処理のステップS14で取得したリーチ判定用乱数の値を指示する第2先読みコマンドを生成し、送信バッファに設定する。その後、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理を終了する。
また、主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理とは別の処理において、主制御用RAM30c(送信バッファ)に設定した各種先読みコマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力する。そして、各種先読みコマンドを入力する演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aで実行された各種判定の結果、及び入球検知時に取得された各種乱数の具体的な値を、入球検知に対応する図柄変動ゲームの開始に先立って取得(把握)できる。
また、先読みコマンド設定処理の開始時、主制御用CPU30aは、上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bに遊技球が入球した結果として、保留記憶数に1加算して、主制御用RAM30cの記憶内容を既に書き換えている。また、先読みコマンド設定処理の開始時、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を実行する前であることから、主制御用RAM30cの記憶内容として1加算後の保留記憶数から1減算されていない。
このように主制御用CPU30aは、先読みコマンド設定処理において、後の特別図柄開始処理で変動パターンを選択し決定するために用いることになる大当り判定用乱数及びリーチ判定用乱数の各値の演出制御用CPU31aに指示する。本実施形態では、上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bへの入球(検知)時に、大当り判定用乱数の値が変動内容判定値(大当り判定値)と一致するか否か、又はリーチ判定用乱数の値が変動内容判定値(リーチ判定値)と一致するか否かを比較する主制御用CPU30aが、比較手段として機能する。
次に、演出制御用CPU31aが各種先読みコマンドを入力することで特定する内容について説明する。
図7に示すように、先読みコマンド設定処理で設定される各種先読みコマンドの上位バイト及び下位バイトから、それぞれ情報を特定することができる。なお、図7において、「保1」、「保2」、「保3」、「保4」は保留記憶数を意味し、「共通当り」は「共通値と一致する大当り」を意味し、「非共通当り」は「非共通値と一致する大当り」を意味する。
具体的に説明すると、第1先読みコマンドの上位バイトには、「D4H」又は「D5H」が設定され、上位バイトから大当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致するか否かに関する情報を特定することができる。一方、第1先読みコマンドの下位バイトには、「00H」〜「0BH」が設定され、上位バイトとの組み合わせにより大当り及びはずれ、大当りとなる場合には大当り判定用乱数の値が大当り判定値のうち、共通値及び非共通値のどちらと一致するかに関する情報を特定することができる。
例えば、「D4H01H」からは、保留記憶数「2」及び大当り判定用乱数の値が共通値と一致する大当りを特定することができる。
また、第2先読みコマンドの上位バイトには、「D0H」又は「D1H」が設定され、上位バイトからリーチ判定用乱数に関する情報を特定することができる。一方、第2先読みコマンドの下位バイトには、「00H」〜「7FH」又は「00H」〜「70H」が設定され、上位バイトとの組み合わせによりリーチ判定用乱数の値を特定することができる。例えば、「D0H01H」からは、リーチ判定用乱数「1」の値を特定することができる。
このように演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから入力する第1先読みコマンドを用いて、図柄変動ゲームの開始に先立って大当り判定用乱数の値に基づく大当り及びはずれの結果を事前に特定(判定)することができる。また、演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから入力する第2先読みコマンドを用いて、図柄変動ゲームの開始に先立ってリーチ判定用乱数の値を事前に特定(判定)することができる。
そして、演出制御用CPU31aは、各種先読みコマンドを入力すると、これらコマンドを入力する度に、該コマンドで指示される保留記憶数に対応付けられた演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に該コマンドを記憶する。
また、演出制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時(変動パターン指定コマンドの入力時)に、最も早く記憶した保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている各種先読みコマンドの値を今回の図柄変動ゲームを実行させるための実行領域に対応付けて記憶する。なお、演出制御用CPU31aは、その後、保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている各種先読みコマンドを保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている各種先読みコマンドを保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている各種先読みコマンドを保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶する(シフト処理)。
なお、本実施形態では、大当り遊技の開始に伴って、演出制御用RAM31cに記憶している各種先読みコマンドや事前演出の実行に関する各種情報を消去する。
次に、演出制御用CPU31aが先読みコマンドに基づき特定する変動内容について説明する。
第1先読みコマンドで共通値での大当りを特定する場合、演出制御用CPU31aは、先読み対象とする図柄変動ゲーム実行時の遊技状態に関係なく大当りとなることを特定する。
また、第1先読みコマンドで非共通値での大当りを特定する場合、演出制御用CPU31aは、先読み対象とする図柄変動ゲーム実行時の遊技状態が非確変状態である場合には、はずれとみなし、はずれ(リーチなしはずれ又ははずれリーチ)となることを特定する。一方、先読み対象とする図柄変動ゲーム実行時の遊技状態が確変状態である場合には、大当りとなることを特定する。
また、第1先読みコマンドではずれを特定する場合、演出制御用CPU31aは、第2先読みコマンドで指示されるリーチ判定用乱数の値に基づき、先読み対象とする図柄変動ゲーム実行時の状況から、リーチ演出を伴う「リーチ確定」、リーチ演出を伴わない可能性がある「リーチ非確定」、必ずリーチを伴わない「完全はずれ」の何れかを特定する。前述したように、第1先読みコマンドで非共通値での大当りを特定する結果、はずれとなることを特定する場合もある。
具体的に説明すると、演出制御用CPU31aは、第2先読みコマンドで共通リーチ判定値を特定する場合、「リーチ確定」を特定する。また、演出制御用CPU31aは、第2先読みコマンドで非共通リーチ判定値を特定する場合、「リーチ非確定」を特定する。また、演出制御用CPU31aは、第2先読みコマンドで非リーチ判定値を特定する場合、「完全はずれ」を特定する。
次に、事前演出を実行させるために演出制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
まず、事前演出の実行態様を決定するために演出制御用CPU31aが行う制御内容について説明する。
本実施形態では、前述した4種類の事前演出が、選択群としての先読みタイプに分類されている。先読みタイプとは、実行させる事前演出を決定するために参照されるものであって、本実施形態では、先読みタイプAと先読みタイプBが設定されている。
図10(a)に示すように、先読みタイプAには、保留変化態様による第1事前演出、先読みゾーン態様による第2事前演出、及び先読みスロット態様による第3事前演出が選択肢として対応付けられている。
一方、図10(b)に示すように、先読みタイプBには、先読みゾーン態様による第2事前演出、先読みスロット態様による第3事前演出、及び通常先読み態様による第4事前演出が選択肢として対応付けられている。つまり、先読みタイプA,Bでは、先読みゾーン態様による第2事前演出と先読みスロット態様による第3事前演出が共通の演出態様として対応付けられている一方で、保留変化態様による第1事前演出及び通常先読み態様による第4事前演出が、各先読みタイプで異なる演出態様として対応付けられている。
演出制御用CPU31aは、参照すべき先読みタイプを示す先読みタイプ情報を演出制御用RAM31cに設定している。詳しくは、演出制御用CPU31aは、変短状態終了後、1回目の図柄変動ゲームの開始時に、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報を演出制御用RAM31cに設定する。なお、演出制御用CPU31aは、変短状態終了後の他、パチンコ遊技機への電源投入時や復電時、主制御用RAM30cや演出制御用RAM31cに記憶保持された内容が消去されたときにも、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報を演出制御用RAM31cに設定する。なお、主制御用RAM30cや演出制御用RAM31cに記憶保持された内容が消去される場面としては、RAMクリアやバグ等といったことが考えられる。
また、演出制御用CPU31aは、先読みタイプ情報を設定した後、天井ゲーム数を決定する。天井ゲーム数とは、設定した先読みタイプから事前演出の演出態様を決定する対象ゲーム数である。
図8(a),(b)は、天井ゲーム数を決定するために参照される天井決定テーブルである。該テーブルは、演出制御用ROM31bに記憶されている。図8(a)は、先読みタイプAを使用する天井ゲーム数を決定する際に参照される天井決定テーブル2−1である。図8(b)は、先読みタイプBを使用する天井ゲーム数を決定する際に参照される天井決定テーブル2−2である。
天井決定テーブル2−1,2−2では、天井ゲーム数として「40(回)〜60(回)」のうち何れかの回数を選択可能となるように乱数の取り得る値が振分けられている。より詳しくは、「40(回)」を最小数、「60(回)」を最大数とし、「50(回)」を最も決定し易くなるように乱数の取り得る値が振分けられている。なお、「40(回)〜60(回)」は、各種態様による事前演出を実行可能な最大数「4」、すなわち保留上限数よりも多い回数である。
そして、天井決定テーブル2−1,2−2を用いて天井ゲーム数を決定した演出制御用CPU31aは、決定した天井ゲーム数を示す値を演出制御用RAM31cに設定する。その後、演出制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの終了が指示される度に、設定した天井ゲーム数から1ずつ減算する。減算後の天井ゲーム数の値が「0」になると、演出制御用CPU31aは、他方の先読みタイプを示す先読みタイプ情報を演出制御用RAM31cに設定する。これにより、天井ゲーム数に相当する回数の図柄変動ゲームが実行されると、先読みタイプが切り替わることになる。本実施形態では、天井ゲーム数に相当する回数の図柄変動ゲームが実行されることが、予め定めた切替条件の成立に相当する。また、決定された天井ゲーム数が第1規定回数に相当する。
次に、先読みタイプに分類される演出態様からいずれか1つの演出態様を決定するために演出制御用CPU31aが行う事前演出設定処理の制御内容について説明する。演出制御用CPU31aは、各種先読みコマンドの入力時に事前演出設定処理を実行するようになっている。
図9に示すように、演出制御用CPU31aは、先読みコマンドを入力すると、まず、はずれ変動パターンに基づく図柄変動ゲームの実行中であるか否かを判定する(ステップ1)。はずれ変動パターンに基づく図柄変動ゲームの実行中でない場合(図9では、「上記以外」と示す)、演出制御用CPU31aは、事前演出設定処理を終了し、事前演出を実行させない。
一方、ステップ1において、はずれ変動パターンに基づく図柄変動ゲームの実行中であると判定した場合、演出制御用CPU31aは、その時点で保留している全保留情報が、必ずリーチを伴わない「完全はずれ」を特定する内容であるか否かを判定する(ステップ2)。全保留情報が完全はずれでない場合(図9では、「上記以外」と示す)、演出制御用CPU31aは、事前演出設定処理を終了し、事前演出を実行させない。
一方、ステップ2において、全保留情報が完全はずれであると判定した場合、演出制御用CPU31aは、その時点で保留している全保留において、全ての事前演出に非当選であるか否かを判定する(ステップ3)。ステップ3において演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に設定される、事前演出の実行中であるか否か、及び実行中である場合にはその事前演出の演出態様を示す実行中フラグに設定された値を確認することで、全ての事前演出に非当選であるか否かを判定する。
具体的に説明すると、事前演出の実行中である場合、実行中フラグには実行中であることを示す値が設定される一方で、事前演出を実行していない場合、実行中フラグには実行していないことを示す値が設定される。なお、「事前演出の実行中」には、事前演出が実際に演出表示装置11で行われていなくても、内部的に事前演出の実行が決定されている場合も含んでいる。このため、「事前演出を実行していない」には、「事前演出を実行させないことが決定された」ことが含まれる。
そして、実行中フラグに実行中であることを示す値が設定されている場合(図9では、「上記以外」と示す)、演出制御用CPU31aは、事前演出設定処理を終了し、事前演出を実行させない。
一方、ステップ3において、実行中フラグに実行していないことを示す値が設定されていると判定した場合、演出制御用CPU31aは、全ての事前演出に非当選であると判定する。
その後、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶している先読みタイプ情報を読み出し、参照すべき先読みタイプを特定する(ステップ4)。
先読みタイプAを特定した場合、演出制御用CPU31aは、図10(a)に示す演出態様決定テーブルTA(以下、単に「テーブルTA」と示す)を選択する。一方、先読みタイプBを特定した場合、演出制御用CPU31aは、図10(b)に示す演出態様決定テーブルTB(以下、単に「テーブルTB」と示す)を選択する。
演出態様決定テーブルTA,TBのどちらかを選択した演出制御用CPU31aは、入力した第1先読みコマンドと第2先読みコマンドから各コマンドで指示される内容を特定し(ステップ5)、該内容毎に対応付けられた乱数振分に基づく抽選によって、事前演出の演出態様を決定する。
図10(a),(b)に示すように、第1先読みコマンドで共通値での大当りを特定した場合、演出制御用CPU31aは、先読み対象となる図柄変動ゲームの内容として「大当り」を特定する。一方、第1先読みコマンドで大当りとならないことを特定するとともに、第2先読みコマンドで「リーチ確定」を特定した場合、演出制御用CPU31aは、先読み対象となる図柄変動ゲームの内容として「はずれリーチ」を特定する。また、第1先読みコマンドで大当りとならないことを特定するとともに、第2先読みコマンドで「完全はずれ」を特定した場合、演出制御用CPU31aは、先読み対象となる図柄変動ゲームの内容として「はずれ(リーチなし)」を特定する。
そして、図10(a)に示すテーブルTAでは、ステップ5で特定した先読み対象となる図柄変動ゲームの内容毎に、「保留変化態様」、「先読みゾーン態様」、「先読みスロット態様」、及び事前演出を実行させない「なし」のうちいずれかを選択し得るように乱数の取り得る数値が対応付けられている。一方、図10(b)に示すテーブルTBでは、ステップ5で特定した先読み対象となる図柄変動ゲームの内容毎に、「通常先読み態様」、「先読みゾーン態様」、「先読みスロット態様」、及び「なし」のうちいずれかを選択し得るように乱数の取り得る数値が対応付けられている。
以下、図10(a),(b)に従って、詳細な振分態様について説明する。
図10(a),(b)に示すように、ステップ5で特定した図柄変動ゲームの内容が「大当り」、「はずれリーチ」、「はずれ」の何れであるかにかかわらず、第1先読みコマンドで保留記憶数「1」が特定された場合、「なし」のみが選択されるように乱数の取り得る数値が対応付けられている。これにより、事前演出は、保留記憶数「2」以上の場合に実行可能となる。
また、ステップ5で特定した図柄変動ゲームの内容が「大当り」であって、かつ第1先読みコマンドで保留記憶数「4」が特定された場合、「なし」には乱数の取り得る数値が対応付けられていない。一方、ステップ5で特定した図柄変動ゲームの内容が「はずれリーチ」であって、かつ第1先読みコマンドで保留記憶数「4」が特定された場合、「なし」のみが選択されるように乱数の取り得る数値が対応付けられている。また、ステップ5で特定した図柄変動ゲームの内容が「はずれ」であって、かつ第1先読みコマンドで保留記憶数「3」「4」が特定された場合、「なし」のみが選択されるように乱数の取り得る数値が対応付けられている。これにより、4回の図柄変動ゲームに亘って事前演出が行われた際には、大当りが確定する。一方、3回の図柄変動ゲームに亘って事前演出が行われた際には、はずれとなる可能性もあるが、かならずリーチ演出を伴って図柄変動ゲームが終了することになる。
また、ステップ5で特定した図柄変動ゲームの内容が「大当り」である場合、第1先読みコマンドで特定される保留記憶数が多いほど「なし」が選択され難くなっている。そして、ステップ5で特定した図柄変動ゲームが「大当り」である場合、又は「はずれリーチ」「はずれ」である場合において、同一の保留記憶数同士を比較すると、「大当り」である場合の方が、「なし」が選択され難くなっている。これにより、事前演出が行われる図柄変動ゲーム数が多いほど、大当りとなる可能性が高くなる。
また、図10(a),(b)に示すように、ステップ5で特定した図柄変動ゲームの内容に係わらず、「保留変化態様(図10(b)では通常先読み態様)、「先読みゾーン態様」、「先読みスロット態様」には、略同一個数の乱数が対応付けられている。これにより、事前演出が実行された際には、事前演出の演出態様に係わらず、事前演出を伴って実行される図柄変動ゲームの回数から大当りとなることに期待を持たせることが可能となる。
なお、ここでは図示しないが、第1先読みコマンドで非共通値での大当りを特定した場合、及び第1先読みコマンドで大当りとならないことを特定するとともに第2先読みコマンドで「リーチ非確定」を特定した場合、「なし」のみが選択されるように乱数の取り得る数値が対応付けられている。よって、これらの内容を特定した場合は、事前演出が実行されない。
そして、演出制御用CPU31aは、「保留変化態様」、「先読みゾーン態様」、「先読みスロット態様」、又は「通常先読み態様」のうちいずれかを選択したことで事前演出の実行を決定する。この場合、演出制御用CPU31aは、第1先読みコマンドで指示される保留記憶数と同一数を、事前演出を実行させる図柄変動ゲーム数として演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に設定する。同様に、演出制御用CPU31aは、決定した事前演出の演出態様も、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に設定する。
そして、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に設定した情報に基づき、決定した演出態様の事前演出を、決定した回数の図柄変動ゲームで開始させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する(図5(a)〜(d)参照)。
なお、演出制御用CPU31aは、演出態様の種類に応じて事前演出の表示タイミングを異ならせる。例えば、保留変化態様による第1事前演出や先読みスロット態様による第3事前演出であれば、演出制御用CPU31aは、保留画像X1の追加に合わせて演出を伴わせるように制御する。一方、先読みゾーン態様による第2事前演出や通常先読み態様による第4事前演出であれば、演出制御用CPU31aは、保留画像X1の追加後、次の図柄変動ゲームの開始に合わせて演出を伴わせるように制御する。
事前演出を演出表示装置11で実行させるに際し、実行中フラグに実行中であることを示す値が設定されているのであれば、演出制御用CPU31aは、先読みタイプの切替タイミングに到達したか否かを問わず、事前演出の実行を決定した回数の図柄変動ゲームが終了するまで事前演出を行う。これにより、事前演出の実行中に先読みタイプの切替タイミングに到達すると、演出制御用CPU31aは、実行中の事前演出の次に実行させるべき事前演出に関しては、新たな先読みタイプから選択する。一方、演出制御用CPU31aは、内部的に先読みタイプが切り替わっているにもかかわらず、表示上、切替タイミング到達前の先読みタイプに基づく事前演出を実行させることになる。
先読みタイプの切替タイミングに到達したからといって、事前演出の途中から切替後の先読みタイプに従った演出態様に変更してしまうと、その変化によって期待度が向上したかのような誤認識を与えてしまう虞がある。そこで、本実施形態では、事前演出の実行中に切替タイミングに到達した際には、切替タイミング到達前に実行させていた態様で事前演出を継続して実行させるようになっている。
また、演出制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの終了が指示される毎に、事前演出を実行させる図柄変動ゲーム数を「1」減算する。さらに演出制御用CPU31aは、事前演出を実行させる図柄変動ゲーム数が「0」となる図柄変動ゲーム、すなわち先読み対象とする図柄変動ゲームの終了後、実行中フラグに実行していないことを示す値を設定する。本実施形態では、上記のように事前演出の実行に係る制御を行う演出制御用CPU31aが、予告演出制御手段として機能する。
次に、事前演出の実行態様の相違点について説明する。
最初に、図11に従って、保留変化態様による第1事前演出の実行態様について説明する。
図11では、先読みタイプAに基づいて保留変化態様が決定され、保留変化態様による第1事前演出の実行中に先読みタイプの切替タイミングが到来することを前提としている。また、図8(a)に示す天井決定テーブル2−1に従って、天井ゲーム数として「49(回)」が決定されているものとする。
時点a1に示すように、先読みタイプAに切り替わってから49回目に実行される図柄変動ゲーム中、始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したとする。時点a1の時点では、保留記憶数「2」となっているため、時点a1で入球した遊技球は、保留記憶数「3」として記憶される。また、時点a1で遊技球が入球した際に、共通値と一致する大当りを特定する第1先読みコマンドが生成されたとする。そして、演出制御用CPU31aが事前演出の演出態様として保留変化態様を決定したとすると、時点a1のタイミングで個別表示領域H3の保留画像X1が斜線から赤色に変化する。
そして、先読みタイプAに切り替わってから49回目に実行される図柄変動ゲームが終了すると、時点a2に示すように、先読みタイプの切替タイミングに到達し、演出制御用RAM31cに先読みタイプBを示す先読みタイプ情報が設定される。したがって、先読みタイプBに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲーム以降、図8(b)に示す天井決定テーブル2−2に従って決定した回数の間、先読みタイプBに基づいて事前演出の演出態様が決定されることになる。
ところで、時点a2に示すタイミングでは、既に保留変化態様による第1事前演出の実行中となっている。したがって、先読みタイプBに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲームでは、先読みタイプBを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、変化後の保留画像X1の表示位置が個別表示領域H3から個別表示領域H2へと変更されることで、保留変化態様による第1事前演出を伴う1回目の図柄変動ゲームが実行される。
その後、時点a3に示すように、先読みタイプBに切り替わってから2回目に実行される図柄変動ゲームが開始される。時点a3では、時点a2と同じく、既に保留変化態様による第1事前演出の実行中となっている。したがって、先読みタイプBに切り替わってから2回目に実行される図柄変動ゲームでは、先読みタイプBを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、変化後の保留画像X1の表示位置が個別表示領域H2から個別表示領域H1へと変更されることで、保留変化態様による第1事前演出を伴う2回目の図柄変動ゲームが実行される。
その後、時点a4に示すように、先読みタイプBに切り替わってから3回目に実行される図柄変動ゲームが開始される。時点a4では、時点a3と同じく、既に保留変化態様による第1事前演出の実行中となっている。したがって、先読みタイプBに切り替わってから3回目に実行される図柄変動ゲームでは、先読みタイプBを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、個別表示領域H1において変化後の保留画像X1が表示されている状態から非表示状態となることで、保留変化態様による第1事前演出を伴う3回目の図柄変動ゲームが実行される。そして、指示された第1先読みコマンドに基づき、当該図柄変動ゲーム中(詳しくは、図柄変動ゲームの開始に基づく保留記憶数の1減算時)に事前演出が終了し、その後、大当り遊技が開始される。ちなみに、保留変化態様による第1事前演出の実行中に始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したとしても、事前演出の実行中であるため、その他の事前演出に切り替わることがない。
そして、大当り遊技中に始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球し、事前演出の実行が決定されたとすると、時点a5に示すように、先読みタイプBに切り替わってから4回目に実行される図柄変動ゲームの開始に合わせてエフェクト画像EFが表示される。つまり、切替後の先読みタイプに基づいて行われる実際の事前演出は、内部的な先読みタイプの切替タイミングよりも遅く開始されることがあるため、切替後の先読みタイプに基づいて実際に事前演出が行われる回数と、切替後の先読みタイプによる演出態様の決定回数が、必ず一致するとは限らない。
このように、先読みタイプの切替タイミング到達前に事前演出の演出態様を決定しており、かつ事前演出の実行中に切替タイミングが到来した場合、切替後の先読みタイプに基づく演出態様に切り替えられるのではなく、実行中の事前演出が継続して実行されることになる。この実行中の事前演出の継続により、切替後の先読みタイプに基づいて実際に事前演出が行われる回数は、切替後の先読みタイプによる演出態様の決定回数と異なり得る。
次に、図12に従って、通常先読み態様による第4事前演出の実行態様について説明する。
図12では、先読みタイプBに基づいて通常先読み態様が決定され、通常先読み態様による第4事前演出の実行中に先読みタイプの切替タイミングが到来することを前提としている。また、図8(b)に示す天井決定テーブル2−2に従って、天井ゲーム数として「49(回)」が決定されているものとする。
時点b1に示すように、先読みタイプBに切り替わってから48回目に実行される図柄変動ゲームの実行中、始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したとする。時点b1の時点では、保留記憶数「3」となっているため、時点b1で入球した遊技球は、保留記憶数「4」として記憶される。また、時点b1で遊技球が入球した際に、共通値と一致する大当りを特定する第1先読みコマンドが生成されたとする。なお、図12では、先読み対象となる始動保留球に対応する個別表示領域をその他の個別表示領域と区別するために3本線で構成される印を付している。
そして、演出制御用CPU31aが事前演出の演出態様として通常先読み態様を決定したとすると、時点b2に示すように、先読みタイプBに切り替わってから49回目に実行される図柄変動ゲームの開始に合わせてエフェクト画像EFが表示される(1回目)。また、保留記憶数の減算に伴い、個別表示領域H4が保留無表示の態様となる。
そして、先読みタイプBに切り替わってから49回目に実行される図柄変動ゲームが終了すると、時点b3に示すように、先読みタイプの切替タイミングに到達し、演出制御用RAM31cに先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が設定される。したがって、先読みタイプAに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲーム以降、図8(a)に示す天井決定テーブル2−1に従って決定した回数の間、先読みタイプAに基づいて事前演出の演出態様が決定されることになる。
ところで、時点b3に示すタイミングでは、既に通常先読み態様による第4事前演出の実行中となっている。したがって、先読みタイプAに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲームでは、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、エフェクト画像EFが表示される(2回目)。
同様に、時点b4に示すように、先読みタイプAに切り替わってから2回目に実行される図柄変動ゲームにおいても、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、エフェクト画像EFが表示される(3回目)。また、時点b5においても、先読みタイプAに切り替わってから3回目に実行される図柄変動ゲームにおいて、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、エフェクト画像EFが表示される(4回目)。そして、指示された第1先読みコマンドに基づき、当該図柄変動ゲーム中に事前演出が終了し、大当り遊技が生起される。
ちなみに、通常先読み態様による第4事前演出の実行中に始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したとしても、事前演出の実行中であるため、保留変化態様による第1事前演出は実行されない。一方、先読みタイプAに切り替わってから4回目に実行される図柄変動ゲーム以降に始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球した場合、通常先読み態様による第4事前演出が終了している。このため、通常先読み態様による第4事前演出の終了後に始動入賞口15A,15Bに入球した遊技球に基づく事前演出では、先読みタイプAに分類される事前演出(例えば、保留変化態様による第1事前演出)が実行可能となる。
次に、図13に従って、通常先読み態様による第4事前演出の実行態様について説明する。
図13では、先読みタイプBに基づいて通常先読み態様が決定されたが、通常先読み態様による第4事前演出が行われる図柄変動ゲームと先読みタイプが切り替えられる図柄変動ゲームが同一であることを前提としている。また、図8(b)に示す天井決定テーブル2−2に従って、天井ゲーム数として「49(回)」が決定されているものとする。
時点c1に示すように、先読みタイプBに切り替わってから49回目に実行される図柄変動ゲーム中、始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したとする。時点c1の時点では、保留記憶数「2」となっているため、時点c1で入球した遊技球は、保留記憶数「3」として記憶される。また、時点c1で遊技球が入球した際に、共通値と一致する大当りを特定する第1先読みコマンドが生成されたとする。なお、図13では、先読み対象となる始動保留球に対応する個別表示領域をその他の個別表示領域と区別するために3本線で構成される印を付している。
そして、演出制御用CPU31aが事前演出の演出態様として通常先読み態様を決定したとすると、時点c2に示すように、図柄変動ゲームの開始に合わせてエフェクト画像EFが表示されることになる。ただし、本実施形態では、先読みタイプAに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲームの開始時に先読みタイプが切り替わるようになっているため、通常先読み態様による事前演出が行われる図柄変動ゲームと先読みタイプが切り替えられる図柄変動ゲームが同一となる。この場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに先読みタイプAを示す先読みタイプ情報を設定するが、先読みタイプAから演出態様を決定することなく、先読みタイプAに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲームの開始に合わせて、エフェクト画像EFを表示させる(1回目)。
その後、時点c3に示すように、先読みタイプAに切り替わってから2回目に実行される図柄変動ゲームにおいても、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、エフェクト画像EFが表示される(2回目)。同様に、時点c4に示すように、先読みタイプAに切り替わってから3回目に実行される図柄変動ゲームにおいても、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が設定されているものの、エフェクト画像EFが表示される(3回目)。そして、指示された第1先読みコマンドに基づき、当該図柄変動ゲーム中に事前演出が終了する。
ちなみに、先読みタイプの切替タイミング到達前に保留変化態様を決定している場合、保留変化態様による第1事前演出は、遊技球の入球検知時に開始されるため、事前演出が開始される図柄変動ゲームと先読みタイプが切り替えられる図柄変動ゲームが同一となることがない。
このように、先読みタイプの切替タイミング到達前に事前演出の演出態様を決定しており、かつ決定した演出態様による事前演出の開始タイミングと先読みタイプの切替タイミングが重複する場合、切替後の先読みタイプに基づく演出態様に切り替えられるのではなく、既に決定した演出態様の事前演出が実行されることになる。これにより、切替後の先読みタイプに基づいて実際に事前演出が行われる回数は、切替後の先読みタイプによる演出態様の決定回数と異なり得る。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)演出制御用CPU31aは、事前演出(予告演出)の演出態様を決定する際、現在設定されている先読みタイプに対応付けられた演出態様の中からいずれかを決定する一方で、切替条件(実施形態では、天井ゲーム数に到達すること)の成立を契機に先読みタイプを切り替えるようになっている。ただし、事前演出の実行中に切替条件が成立した場合は、実行中の事前演出を、少なくとも事前演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、継続して実行させるようにした。これにより、先読みタイプの切替条件が成立したことで、本来であれば切替後の先読みタイプの中から事前演出の演出態様を決定しなければならないような状況下においても、事前演出の実行中であれば、少なくとも事前演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、実行中の事前演出が継続して実行される。よって、事前演出の全容を最後まで視認させて遊技者の興趣を向上させることができる。
(2)途中で事前演出の内容が変化すると、その変化によって期待度が低下したかのように感じさせてしまう虞がある。すなわち、事前演出は、複数回の図柄変動ゲームを1回の実行単位とする一繋がりの演出内容とされる。このため、事前演出の実行対象とされる図柄変動ゲーム数は多いが、途中で演出態様が変化したことにより、大当り期待度を事前演出を伴って行われた図柄変動ゲームの実行回数から推測すれば良いのか、最終回の図柄変動ゲームで行われる事前演出の演出態様から推測すれば良いのか困惑させてしまう虞がある。また、遊技者は、事前演出を伴う最終回の図柄変動ゲームの演出態様に注目しているにもかかわらず、最終回の図柄変動ゲームで行われるはずであった演出を視認できなくなってしまう。さらに、本来であれば、4回の図柄変動ゲームにおいて同一の演出態様で事前演出が実行されるはずであったが、3回の図柄変動ゲームで事前演出が終了し、4回目(最終回)の図柄変動ゲームにおいて新たに異なる態様の事前演出が開始されたかのように誤認させてしまう虞もある。ところが、事前演出の実行中であれば、少なくとも事前演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、実行中の事前演出が継続して実行されるので、遊技者に事前演出の実行回数と事前演出の演出内容のどちらから大当り期待度を推測すれば良いのか困惑させてしまうことがない。
(3)途中で事前演出の内容が変化すると、その変化によって遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。ところが、事前演出の実行中であれば、少なくとも事前演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、実行中の事前演出が継続して実行されるので、遊技者に違和感を与えない。
(4)切替条件の成立を契機に事前演出の演出態様を変化させる場合、切替条件の成立タイミングによっては、成立タイミングの前後で行われる異なる事前演出のうちどちらかの事前演出の実行期間が短くなることも考えられる。このような場合、遊技者が注目する事前演出がすぐに終了してしまい、遊技者に事前演出を視認させる期間が短くなってしまう。ところが、事前演出の実行中であれば、少なくとも事前演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、実行中の事前演出を継続して実行させることで、遊技者に対して事前演出を長時間視認させることができる。
(5)先読みタイプAに分類される保留変化態様と先読みタイプBに分類される通常先読み態様は、事前演出の実行タイミングが異なっている。例えば、保留変化態様による第1事前演出を実行させたにもかかわらず、先読みタイプの切替条件が成立したことによって、事前演出の演出態様が途中で通常先読み態様に変化してしまったとする。すると、演出態様が変化したことに伴って保留変化態様にて報知された報知内容が変化してしまうことになり(保留画像X1が赤色から通常の斜線に戻ってしまう)、遊技者に疑義を抱かせてしまう虞がある。ところが、事前演出の実行中であれば、少なくとも事前演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、実行中の事前演出を継続して実行させることで、事前演出の全容を最後まで視認させて遊技者の興趣を向上させることができる。
(6)先読みタイプの切替条件が「ある先読みタイプが設定されてから実行された図柄変動ゲームの変動回数が天井ゲーム数に到達すること」である場合、事前演出(予告演出)の実行回数や事前演出が実際に実行されたか否かに係わらず、一定回数のゲームが消化されたのであれば、先読みタイプが切り替わることになる。これにより、図柄変動ゲームがある程度行われると、異なる事前演出を視認させる機会が到来することになり、遊技者を飽きさせない。
(7)事前演出の実行を決定した時点で演出制御用CPU31aが先読みタイプの切替タイミングを把握していない場合であっても、決定した内容の事前演出を実行させるようにすることで、見た目上、違和感のない事前演出を実行できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・実施形態では、電源投入時や復電時などに主制御用RAM30cや演出制御用RAM31cに記憶保持された内容が消去された場合に、先読みタイプAを示す先読みタイプ情報が演出制御用RAM31cに設定されていた。これに代えて、大当り時に演出制御用RAM31cに記憶保持した内容を消去するようにしても良い。そして、大当り時に演出制御用RAM31cの記憶内容を消去した後、任意の先読みタイプを示す先読みタイプ情報を設定するようにしても良い。
・実施形態において変動パターンで特定されるリーチの種類を複数設定し、保留変化態様による事前演出では、特定されるリーチの種類毎に報知態様を異ならせるなどしても良い。
・実施形態において、事前演出の演出態様のうち、何れかの演出態様の選択確率を異ならせても良い。このように設定することで、事前演出の実行回数に合わせて実行される事前演出の演出態様の違いからも、遊技者は事前演出を伴って実行される最終回の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性について期待を持つことができる。
・実施形態では、図10(a),(b)に示すテーブルTA,TBにおいて、大当りか否かで演出態様の選択率に差を設けても良い。例えば、「先読みゾーン態様」と「先読みスロット態様」を、大当り期待度の高い演出としても良い。この場合、はずれ時よりも大当り時において「先読みゾーン態様」や「先読みスロット態様」の選択率を高めれば良い。また、どちらかの先読みタイプでしか選択されない事前演出の出現率を高めても良い。
・本実施形態では、事前演出として複数種類の異なる演出態様を重複して出現させることもできる。
・本実施形態において、事前演出の各演出態様は、図柄変動ゲームが特定の演出内容である可能性の高低を示唆可能な態様であれば、その実行の態様を変更してもよい。例えば、保留変化態様の事前演出では、保留画像X1を斜線からキャラクタ画像に変化させても良い。
・本実施形態において、大当り判定用乱数の値が共通値と一致することを事前判定で判定する場合は、第2先読みコマンドを演出制御用CPU31aへ出力しなくても良い。
・本実施形態では、第1先読みコマンドに含まれる情報として、大当り判定用乱数自体を示す情報としてもよい。この場合には、第1先読みコマンドを入力する演出制御用CPU31aが、コマンドで指示される大当り判定用乱数を用いて所定の判定値、すなわち共通値や非共通値と一致するか否かといった判定を行うようにする。
・本実施形態において、主制御用CPU30aが図柄変動ゲームの開始に先立って大当り判定用乱数の値に基づく大当り及びはずれの結果を事前に特定した上で、第1先読みコマンドを設定及び出力するようにしても良い。この場合には、さらに大当り判定用乱数の値に基づく大当り及びはずれの結果を事前に特定した上で、リーチ判定用乱数を用いることで、先読み対象とする図柄変動ゲームが実際に行われる際の変動内容を特定した上で、各種先読みコマンドを設定及び出力することもできる。
・図6に示す先読みコマンド設定処理において、変動パターン振分用乱数の値を指示する第3先読みコマンドを生成するようにしても良い。そして、第3先読みコマンドを生成するのであれば、変動パターン毎に事前演出の演出態様の選択確率を異ならせるようにしても良い。そして、演出態様毎に天井ゲーム数を異ならせても良い。例えば、先読みゾーン態様による第2事前演出や先読みスロット態様による第3事前演出を大当り期待度の高い演出として位置付けるとする。この場合、これらの演出態様による天井ゲーム数を少なく設定することで、大当り期待度の高い先読みゾーン態様による第2事前演出や先読みスロット態様による第3事前演出に関してはむやみに出現させない一方、ある程度の間、出現していなければ強制的に出現させることもできる。また、保留変化態様による第1事前演出を大当り期待度の低い演出として位置付けるとする。この場合、該演出態様による天井ゲーム数を多く設定することで、大当り期待度の低い保留変化態様による第1事前演出に関してはそもそもの大当り期待度が低いことになる。よって、先読みゾーン態様による第2事前演出や先読みスロット態様による第3事前演出に比べて、頻出しても本来の大当り期待度に及ぼす影響が小さいことから、そもそも出現し易くさらに強制的にも出現させ易くすることができる。
・本実施形態は、主制御用CPU30aが先読みコマンド設定処理の中で事前演出を伴わせるか否かについても決定しても良い。
・図6に示す先読みコマンド設定処理では、上始動入賞口15A又は下始動入賞口15Bで遊技球が入球検知されたときに取得された特図振分用乱数に対応する大当りの種類を指示する特図種別先読みコマンドを設定及び出力するようにしても良い。この特別図柄特図種別先読みコマンドとしては、特図振分用乱数そのものの値を指示しても良い。
・実施形態では、設定中の先読みタイプに分類される特定の演出態様による事前演出の実行回数が規定回数に到達したことを契機として、先読みタイプを切り替えるようにしても良い。このような設定とすることで、特定の演出態様による事前演出の実行回数が規定回数に到達すると、先読みタイプが切り替わり、特定の演出態様による事前演出とは異なる事前演出が実行される機会が到来することになり、遊技のマンネリ化を抑制することができる。この場合、複数回の図柄変動ゲームを対象として行われる全事前演出を構成する各予告演出を「1回」としてカウントしても良い。また、天井ゲーム数に到達すること、又は特定の演出態様による事前演出の実行回数が規定回数に到達することのうち、どちらかの条件成立を契機に先読みタイプを切り替えるようにしても良い。
・また、先読みタイプの切替条件を、予め定めた通過ゲートを遊技球が通過したこととしても良い。
・先読みタイプA,Bでは、先読みゾーン態様と先読みスロット態様が共通の演出態様として対応付けられている。したがって、事前演出の実行中に先読みタイプの切替タイミングが到来する場合、先読みタイプが切り替わっても問題ないよう、先読みタイプA,Bにおいて共通の演出態様として設定されている先読みゾーン態様又は先読みスロット態様で事前演出を実行させても良い。
・実施形態における予告演出は、遊技者にとって有利な演出内容となる図柄変動ゲームが保留されている可能性の高低を示唆し、予告する事前演出ではなく、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性の高低を示唆する予告演出としても良い。
・実施形態における予告演出は、1回の図柄変動ゲームにおいて、全列の図柄の変動開始〜全列の図柄の一旦停止までを実行単位とする変動サイクルを複数回、連続して実行する擬似連において実行される予告演出としても良い。この場合、先読みタイプは、変動サイクルの実行回数に従って切り替えられることになり、変動サイクルの実行回数が規定回数に到達した時点で先読みタイプが切り替えられることになる。このときの演出態様としては、複数回の変動サイクルに亘って関連性があることを認識し得るのであれば異なる演出が行われても良いし、複数回の変動サイクルに亘って同一の演出(例えば、1回の変動サイクルにつき可動体を1回動作させるような態様)が行われても良い。
・実施形態では、事前演出によって大当り抽選の抽選確率が高確率状態であることへの期待度が報知されても良い。
・実施形態において、事前演出に関しては、先読みタイプの切替前に決定していた内容で事前演出を継続して実行させる一方で、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性の高低を示唆する予告演出に関しては、先読みタイプの切替タイミングに合わせ、切替後の先読みタイプに分類される演出態様で予告演出を実行させるようにしても良い。
・実施形態では、先読みタイプが設定されてから始動入賞口15A,15Bに入球した遊技球のうち、天井ゲーム数と一致した個数までは、切替前の先読みタイプから演出態様を選択させる一方で、天井ゲーム数を超えた個数からは、ある先読みタイプが設定されていたとしても、切替後の先読みタイプから演出態様を選択させるようにしても良い。この場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数が上限数に到達している状態で始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したことを示すオーバー入賞コマンドを出力する。そして、演出制御用CPU31aは、オーバー入賞コマンドの入力回数から、始動入賞口15A,15Bに入球した遊技球が、天井ゲーム数を超えた個数であるか否かを判定することが可能となる。
・実施形態における先読みタイプは、大当り期待度の低い予告演出が出現したことを契機に切り替えられても良い。
・実施形態ける天井ゲーム数は、各種態様による事前演出を実行可能な最大数(保留上限数)よりも多い回数であるならば、「40(回)〜60(回)」に限られない。
・実施形態において、先読みタイプA,Bでは、それぞれ異なる演出態様を対応付けても良い。また、先読みタイプA,Bにおいて、同一の演出態様を対応付けるが、その選択確率を先読みタイプ毎に異ならせても良い。
・図14に示すように、演出制御用CPU31aは、先読みタイプの切替タイミングが事前演出の実行中に到来するか否かを判定し、該判定結果が肯定である場合には、切替条件の成立前であっても、切替条件成立後に設定される先読みタイプから事前演出の演出態様を決定し、決定した内容で事前演出を実行させるようにしても良い。
図14では、事前演出の実行中に先読みタイプBから先読みタイプAに切り替わってしまうことを前提としている。さらに、図8(a)に示す天井決定テーブル2−1に従って、天井ゲーム数として「50(回)」が決定されているものとする。そして、時点d1に示すように、先読みタイプBに切り替わって49回目の図柄変動ゲームの実行中、始動入賞口15A,15Bに遊技球が入球したとする。ただし、前提により、時点d3に示すように、先読みタイプBに切り替わってから51回目に実行される図柄変動ゲームの開始時に先読みタイプが切り替わるようになっている。この場合、演出制御用CPU31aは、時点d1のタイミングで遊技球が入球したことにより、本来であれば、先読みタイプBに基づき事前演出の演出態様を決定すべきであるが、事前演出の実行中に先読みタイプが切り替わることを事前に把握しているため、先読みタイプAに基づき事前演出の演出態様を決定する。このとき、演出制御用CPU31aが、事前演出の演出態様として保留変化態様を決定したとする。すると、演出制御用CPU31aは、時点d2において、個別表示領域H2の保留画像X1を斜線から赤色に変化させる。その後、時点d3及び時点d4に示すように、先読みタイプAに切り替わってから1回目に実行される図柄変動ゲーム以降、保留変化態様による第1事前演出が行われる。このようにすれば、切替後の選択肢に合った内容の予告演出を実行させることが可能となる。
・実施形態において、先読みタイプの切替タイミング到達前に事前演出の演出態様を決定しており、かつ決定した演出態様による事前演出の開始タイミングと先読みタイプの切替タイミングが重複する場合、既に決定した演出態様の事前演出を実行させず、切替後の先読みタイプに基づく演出態様で事前演出を実行させるようにしても良い。
・実施形態において、切替条件の成立時期が予告演出の実行中に到来する場合、既に決定した演出態様の事前演出を実行させるか、切替後の先読みタイプに基づく演出態様で事前演出を実行させるかを抽選で決定するようにしても良い。このような場合、切替条件の成立後の先読みタイプを参照せずに事前演出を実行させても、又は切替条件の成立後の先読みタイプから演出態様を決め直しても、切替条件の成立前後で事前演出の内容が変化しないので、事前演出の全容を最後まで視認させて遊技者の興趣を向上させることができる。ちなみに、切替条件の成立前後で事前演出の内容が変化する場合、切替条件の成立前に、保留変化態様による第1事前演出にて特定の始動保留球が大当りとなる可能性が高いことが報知されたにもかかわらず、切替条件の成立後においては、保留変化態様による第1事前演出が中止されてしまうことがある。そして、中止された事前演出の代わりに切替条件成立後の先読みタイプに対応付けられた事前演出(例えば、通常先読み態様による第4事前演出)が開始されることもある。このような場合、演出態様の変化によって、保留変化態様による第1事前演出で報知された内容が意味を成さないものになってしまい、遊技者に疑義を抱かせてしまう虞がある。
・同様に、決定した演出態様による事前演出の開始タイミングと先読みタイプの切替タイミングが重複する場合、既に決定した演出態様の事前演出を実行させるか、切替後の先読みタイプに基づく演出態様で事前演出を実行させるかを抽選で決定するようにしても良い。
・実施形態における予告実行手段は、音声演出を行うスピーカや、発光演出を行う発光ランプ、又は可動体としても良い。
・先読みコマンド設定処理の実行タイミングは、特別図柄入力処理の終了後から事前判定の対象となった図柄変動ゲームを開始させるための特別図柄開始処理が開始されるまでの期間中であれば、変更してもよい。
・本実施形態における確変状態の付与期間は、予め定めた確変上限回数の図柄変動ゲームが終了するまでとしても良い。
・本実施形態における変短状態は、普図ゲームの変動時間の短縮、普図当り抽選の抽選確率の向上、開閉羽根16の開放回数の増加、及び開閉羽根16の開放時間の増加のうち、少なくともいずれか1つを含んでいれば良い。
・本実施形態における変短状態は、特図変動ゲームの変動時間、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される特図変動ゲームの変動時間が、非変短状態中に比して短縮されることであっても良い。
・本実施形態では、主制御用CPU30aが、特図指定コマンドに代えて、当りの種類を示す制御コマンドを出力してもよい。なお、この制御コマンドは、当りの種類毎に設定されたコマンドであって、特図の種類は特定できない。また、当りの種類毎に変動パターンを設定した場合には、変動パターン指定コマンドをもとに演出制御用CPU31aが、当りの種類を把握するようにしても良い。
・本実施形態は、変短状態が付与されないパチンコ遊技機に適用しても良い。
・本実施形態において、当りの種類を変更しても良い。
・本実施形態は、特図と飾図を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特図のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段と、予め定めた実行単位で予告演出を実行する予告実行手段と、を備え、演出態様の異なる複数種類の予告演出が定められた遊技機において、前記実行単位で実行させる予告演出の演出内容を決定し、決定した予告演出を前記予告実行手段にて実行させる予告演出制御手段を備え、複数種類の予告演出は、複数の選択群に分類されるとともに、各選択群には少なくとも一つは異なる予告演出が対応付けられており、前記予告演出制御手段は、前記予告演出の演出内容を決定する際、現在設定されている選択群に対応付けられた予告演出の中からいずれかを決定する一方で、予め定めた切替条件の成立を契機に選択群を切り替えるようになっており、前記予告演出の実行中に前記切替条件が成立した場合、実行中の予告演出を、少なくとも前記実行単位を構成する図柄変動ゲームにおける規定タイミングに到達するまでの間、継続して実行させるようにしても良い。
(ロ)複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段と、複数回の図柄変動ゲームを跨いで所定の演出を連続的に実行する予告演出を実行する予告実行手段と、を備え、演出態様の異なる複数種類の予告演出が定められた遊技機において、遊技球の検知を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動検知手段と、前記始動検知手段で検知された遊技球を図柄変動ゲームの実行の保留を示す始動保留球として記憶する保留記憶手段と、遊技球の検知を契機に、図柄変動ゲームの変動内容を決定するために用いられる乱数の値を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段が取得した値と変動内容判定値とを比較する比較手段と、前記比較手段によって、前記乱数取得手段が取得した値が予め定めた特定変動内容を特定する変動内容判定値と一致すると判定された場合、該判定が行われた図柄変動ゲームの演出内容を前記予告演出の対象として、前記予告演出の演出内容を決定し、決定した予告演出を前記予告実行手段にて実行させる予告演出制御手段を備え、複数種類の予告演出は、複数の選択群に分類されるとともに、各選択群には少なくとも一つは異なる予告演出が対応付けられており、前記予告演出制御手段は、前記予告演出の演出内容を決定する際、現在設定されている選択群に対応付けられた予告演出の中からいずれかを決定する一方で、予め定めた切替条件の成立を契機に選択群を切り替えるようになっており、前記予告演出の実行中に前記切替条件が成立した場合、実行中の予告演出を、少なくとも前記予告演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、継続して実行させるようにしても良い。
(ハ)上記遊技機について、前記切替条件は、予告演出の実行回数が第2規定回数に到達することとしても良い。
(ニ)上記遊技機について、前記選択群に対応付けられた予告演出の種類毎にそれぞれ異なる切替条件を設定しても良い。
(ホ)上記遊技機について、前記予告演出には、前記始動条件の成立時に図柄変動ゲームの実行中であった場合、次の図柄変動ゲームの開始に伴って実行される特別予告演出を含み、前記予告演出制御手段は、前記切替条件の成立時期が前記予告演出の実行中に到来するか否かを判定し、該判定結果が肯定である場合、抽選によって前記特別予告演出を実行させるか否か、又は前記切替条件の成立後に設定される選択群に対応付けられる予告演出を実行させるか否かを決定しても良い。
(ヘ)上記遊技機について、少なくとも2つの選択群に対応付けられた前記予告演出は、予告演出の種類、予告演出の実行タイミング、及び前記予告演出の対象となる最終回の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性の高低を報知する報知態様のうち、少なくともいずれか1つが異なっていても良い。
SW1,SW2…始動口スイッチ、11…演出表示装置(表示手段、予告実行手段)、15A,15B…始動入賞口、30…主制御基板、30a…主制御用CPU、30c…主制御用RAM、31…演出制御基板、31a…演出制御用CPU(予告演出制御手段)。

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段と、複数回の図柄変動ゲームを跨いで所定の演出を連続的に実行する予告演出を実行する予告実行手段と、を備え、演出態様の異なる複数種類の予告演出が定められた遊技機において、
    前記予告演出を伴う複数回の図柄変動ゲームのうち最終回の図柄変動ゲームの演出内容をもとに前記予告演出の演出内容を決定し、決定した予告演出を前記予告実行手段にて実行させる予告演出制御手段を備え、
    複数種類の予告演出は、複数の選択群に分類されるとともに、各選択群には少なくとも一つは異なる予告演出が対応付けられており、
    前記予告演出制御手段は、
    前記予告演出の演出内容を決定する際、現在設定されている選択群に対応付けられた予告演出の中からいずれかを決定する一方で、予め定めた切替条件の成立を契機に選択群を切り替えるようになっており、
    前記切替条件の成立時期が前記予告演出の実行中に到来するかを判定し、前記切替条件の成立時期が前記予告演出の実行中に到来する場合には、前記切替条件の成立前であっても、前記切替条件の成立後に設定される選択群から予告演出の演出内容を決定し、決定した内容で予告演出を実行させる遊技機
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