JP2017194347A - 乾き度測定装置及び湿り蒸気検査装置 - Google Patents

乾き度測定装置及び湿り蒸気検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】乾き度を正確に測定可能な乾き度測定装置を提供する。【解決手段】湿り蒸気が流れる上流管20と、上流管20に接続され、上流管20を流れた湿り蒸気が流入する測定管部21であって、平行な上面と下面とを有する測定管部21と、測定管部21に接続され、測定管部21を流れた湿り蒸気が流入する下流管22と、測定管部21内の湿り蒸気に検査光を照射する発光体11と、湿り蒸気を透過した検査光を受光する受光素子12と、湿り蒸気を透過した検査光の強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係を保存する関係記憶部401と、受光素子12による検査光の強度の測定値と、関係と、に基づき、湿り蒸気の乾き度の値を特定する乾き度特定部301と、を備え、下流管22が、測定管部21の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている、乾き度測定装置。【選択図】図1

Description

本発明は測定技術に係り、乾き度測定装置及び湿り蒸気検査装置に関する。
水は沸点に達した後、水蒸気ガス(気相部分)と、水滴(液相部分)と、が混合した湿り蒸気となる。ここで、湿り蒸気に対する水蒸気ガスの質量比を、「乾き度」という。あるいは、乾き度は、潜熱の比エンタルピに対する、湿り蒸気の比エンタルピと飽和液の比エンタルピとの差の比、としても定義される。
例えば、水蒸気ガスと、水滴と、が半分ずつ存在すれば、乾き度は0.5となる。また、水滴が存在せず、水蒸気ガスのみが存在する場合は、乾き度は1.0となる。熱交換器等において、湿り蒸気が保有する顕熱と、潜熱と、を有効に利用することや、水蒸気タービンにおいて、タービン翼の腐食を防止すること、等の観点から、湿り蒸気の乾き度を1.0に近い状態にすることが望まれている。そのため、乾き度を測定する様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1は、配管に設けられた圧力調節弁の前後で全エンタルピに変化がないことを利用して、圧力調節弁の前後の湿り蒸気流量及び圧力に基づき、飽和蒸気表を用いて飽和水エンタルピと、飽和蒸気エンタルピと、を求めて、乾き度を算出する技術を開示している。しかし、特許文献1に開示された技術は、測定対象の湿り蒸気を二相状態から気相状態に状態変化させ、さらに測定対象を気相状態で安定化させる必要があるため、乾き度の測定に時間がかかるという問題がある。これに対し、特許文献2は、光学的に乾き度を測定する技術を開示している。
特開平8−312908号公報 特開2013−92457号公報
従来の乾き度測定装置のさらなる改良が望まれている。また、湿り蒸気を正確に検査可能な湿り蒸気検査装置が望まれている。そこで、本発明は、乾き度を正確に測定可能な乾き度測定装置及び湿り蒸気を正確に検査可能な湿り蒸気検査装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様は、(a)湿り蒸気が流れる上流管と、(b)上流管に接続され、上流管を流れた湿り蒸気が流入する測定管部であって、平行な上面と下面とを有する測定管部と、(c)測定管部に接続され、測定管部を流れた湿り蒸気が流入する下流管と、(d)測定管部内の湿り蒸気に検査光を照射する発光体と、(e)湿り蒸気を透過した検査光を受光する受光素子と、(f)湿り蒸気を透過した検査光の強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係を保存する関係記憶部と、(g)受光素子による検査光の強度の測定値と、関係と、に基づき、湿り蒸気の乾き度の値を特定する乾き度特定部と、を備え、(h)下流管が、測定管部の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている、乾き度測定装置である。
上記の乾き度測定装置において、幅方向における、上流管の中心と、測定管部の中心と、が、同一直線上にあってもよい。幅方向において、検査光が、測定管部の中心を通過してもよい。
上記の乾き度測定装置において、測定管部の上面と下面が、重力方向に対して垂直に配置されていてもよい。上流管が円管であってもよい。下流管が円管であってもよい。下流管の内径が上流管の内径よりも大きくてもよい。
上記の乾き度測定装置において、発光体が、測定管部の上面に向けて検査光を照射してもよい。あるいは、発光体が、測定管部の下面に向けて検査光を照射してもよい。受光素子が、測定管部の上面と対向して配置されていてもよい。受光素子が、測定管部の下面と対向して配置されていてもよい。
また、本発明の態様は、(a)湿り蒸気が流れる上流管と、(b)上流管に接続され、上流管を流れた湿り蒸気が流入する測定管部であって、平行な上面と下面とを有する測定管部と、(c)測定管部に接続され、測定管部を流れた湿り蒸気が流入する下流管と、(d)測定管部内の湿り蒸気に向けて超音波を発する超音波発生受信器と、(e)受信した超音波に基づき、湿り蒸気を検査する検査部と、を備え、(f)下流管が、測定管部の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている、湿り蒸気検査装置である。
上記の湿り蒸気検査装置において、幅方向における、上流管の中心と、測定管部の中心と、が、同一直線上にあってもよい。幅方向において、超音波が、測定管部の中心を通過してもよい。
上記の湿り蒸気検査装置において、測定管部の上面と下面が、重力方向に対して垂直に配置されてもよい。上流管が円管であってもよい。下流管が円管であってもよい。下流管の内径が上流管の内径よりも大きくてもよい。
本発明によれば、乾き度を正確に測定可能な乾き度測定装置及び湿り蒸気を正確に検査可能な湿り蒸気検査装置を提供可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る飽和液による層状流と波状流を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的上面図である。 図4のV−V方向から見た、本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 図5のVI−VI方向から見た、本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的上面図である。 図8のIX−IX方向から見た、本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 図9のX−X方向から見た、本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的上面図である。 図12のXIII−XIII方向から見た、本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 図13のXIV−XIV方向から見た、本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る標準大気圧における水の状態変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る飽和蒸気と飽和液の吸光スペクトルを示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る飽和蒸気と飽和液の吸光スペクトルと、乾き度の関係と、を示すグラフである。 本発明の比較例に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的斜視図である。 本発明の比較例に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的上面図である。 図19のXX−XX方向から見た、本発明の比較例に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 図20のXXI−XXI方向から見た、本発明の比較例に係る乾き度測定装置の上流管、測定管部、及び下流管の模式的断面図である。 本発明の比較例に係る乾き度測定装置の測定管部の下面上における飽和液の厚みの分布を示す画像である。 本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置の測定管部の下面上における飽和液の厚みの分布を示す画像である。 本発明の第1の実施の形態及び比較例に係る乾き度測定装置で測定される乾き度の時間応答性を示す模式的なグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る湿り蒸気検査装置の模式図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る乾き度測定装置は、図1に示すように、湿り蒸気が流れる上流管20と、上流管20に接続され、上流管20を流れた湿り蒸気が流入する測定管部21であって、平行な上面と下面とを有する測定管部21と、測定管部21に接続され、測定管部21を流れた湿り蒸気が流入する下流管22と、測定管部21内の湿り蒸気に検査光を照射する発光体11と、湿り蒸気を透過した検査光を受光する受光素子12と、を備える。
さらに、乾き度測定装置は、湿り蒸気を透過した検査光の強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係を保存する関係記憶部401と、受光素子12による検査光の強度の測定値と、関係と、に基づき、湿り蒸気の乾き度の値を特定する乾き度特定部301と、を備える。ここで、下流管22が、測定管部21の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている。
上流管20、測定管部21、及び下流管22には、飽和蒸気と、飽和液と、が合わさった湿り蒸気が通過する。上流管20及び下流管22は、例えば円管である。例えば、下流管22の内径は、上流管22の内径よりも大きい。測定管部21の上面と下面は、それぞれ、例えば、重力方向に対して垂直に配置される平面である。測定管部21の上面と下面は、発光体が発する検査光に対して透明な部分を備える。上流管20内部の重力方向下側、測定管部21内部の下面上、及び下流管22内部の重力方向下側において、例えば図2に示すように、飽和液(凝縮水)の層状流又は波状流が流れる場合がある。
斜視図である図3、上面図である図4及び湿り蒸気の流れ方向に沿った断面図である図5に示すように、下流管22が、測定管部21に対して、重力方向にオフセットして接続されているため、重力方向において下流管22の最も低い部分は、測定管部21の最も低い部分である下面よりも下になる。そのため、湿り蒸気の流れ方向に対して垂直方向に沿った断面図である図6に示すように、測定管部21と、下流管22と、の接続部において、重力方向下向きの段が形成される。
測定管部21は、例えば、湿り蒸気の進行方向に対して垂直に立てられた円柱形である。図4に示すように、例えば、幅方向における上流管20及び下流管22の中心と、測定管部21の中心と、は、同一線上にある。ここで、幅方向とは、湿り蒸気の進行方向及び重力方向に対して垂直な方向である。例えば、測定管部21の幅は、上流管20及び下流管22の幅よりも広い。
ただし、測定管部21の形状は、図3、図4、図5、及び図6に示した形状に限定されない。例えば、図7、図8、図9、及び図10に示すように、測定管部21の形状は、直方体であってもよい。あるいは、図11、図12、図13、及び図14に示すように、測定管部21の幅は、上流管20及び下流管22の幅よりも狭くてもよい。
図15に示すように、標準大気圧下においては、水は沸点(100℃)に達した後、液滴としての水と、蒸気と、が混合し、共存態にある湿り蒸気となる。圧力が一定の場合、湿り蒸気は加熱及び冷却により潜熱が変化するため、飽和温度は一定となる。ここで、下記(1)で与えられるように、湿り蒸気全量に対する、飽和蒸気の質量比を、「乾き度」という。したがって、飽和蒸気の乾き度は1となり、飽和液の乾き度は0となる。
x=mvapor/(mvapor+mwater) (1)
xは乾き度、mvaporは飽和蒸気の質量、mwaterは飽和液の質量を表す。
飽和蒸気の質量は、飽和蒸気の吸光度に比例する。また、飽和液の質量は、飽和液の吸光度に比例する。そのため、上記(1)式から下記(2)式が導かれる。
x=mvapor/(mvapor+mwater
=avapor/(avapor+k×awater) (2)
vaporは飽和蒸気の吸光度、awaterは飽和液の吸光度、kは下記(3)式で与えられるモル吸光係数比を表す。
k=evapor/ewater (3)
vaporは飽和蒸気の吸光係数、ewaterは飽和液の吸光係数を表す。
湿り蒸気の吸光度Aは、下記(4)式で与えられるように、飽和蒸気の吸光度と、飽和液の吸光度と、の和で与えられる。
A=avapor+awater (4)
また、湿り蒸気の吸光度は、下記(5)式で与えられるように、湿り蒸気を透過する前の光の光強度に対する、湿り上記を透過した後の光の光強度の比で与えられる。
A=−ln(Isteam1/Isteam0) (5)
steam0は湿り蒸気を透過する前の光の光強度、Isteam1は湿り蒸気を透過した後の光の光強度を表す。
図16に示すように、飽和蒸気と飽和液の吸収スペクトルは異なり、乾き度が変化すると、飽和液の吸収スペクトルが変化する。例えば、乾き度が0から1に向かって変化するにつれて湿り蒸気における飽和液の含有量は減少するので、図17に示すように、飽和液の吸収スペクトルのピーク波長における湿り蒸気の吸光度Aも減少する。飽和液の吸収スペクトルのピークにおける波長は、1880nm付近である。なお、湿り蒸気においては、飽和蒸気の体積が飽和液の体積より非常に大きいため、圧力が一定であれば、飽和蒸気の吸光度は一定とみなすことができる。
湿り蒸気の乾き度は、上記(2)式、(4)式及び(5)式から導かれる下記(6)式でも与えられる。
x=1/(1−k+(k/avapor)×A) (6)
モル吸光係数比kは定数である。上述したように、飽和蒸気の吸光度avaporは一定圧力下では一定とみなせるため、飽和蒸気の吸光度avaporは湿り蒸気の圧力から導くことができる。そのため、湿り蒸気の吸光度Aを測定することにより、(6)式から湿り蒸気の乾き度xを算出することが可能である。
図1に示す発光体11は、例えば、測定管部21の上面と対向しており、測定管部21の上面に向けて、飽和溶液によって吸収される波長帯域を含む検査光を発する。検査光は、例えば、波長領域800ないし2500nmの近赤外光である。検査光は、飽和液の吸収スペクトルのピーク波長を中心波長としてもよい。当該波長領域において、飽和蒸気と飽和液の吸収スペクトルは重なりあっている。発光体11には、発光ダイオード等が使用可能である。
発光体11には検査光を測定管部21の上面に伝搬する光導波路31が接続されている。光導波路31の端部と、測定管部21の上面の外側表面と、の間に、コリメータレンズを配置してもよい。
検査光は、測定管部21の上面を経て測定管部21内部に進入する。検査光は、例えば測定管部21の底に向けて、重力方向と略平行に進行する。ただし、検査光が測定管部21の下面上の飽和液の層状流又は波状流を横切ることができれば、検査光の進行方向は特に限定されない。ただし、検査光は、幅方向において、測定管部21の中心付近を進行することが好ましい。
発光体11が発した検査光である近赤外光は、測定管部21の内部において、湿り蒸気に含まれる飽和液によって吸収される。上述したように、湿り蒸気に含まれる飽和液は、乾き度が0から1に近づくにつれて減少する。したがって、測定管部21内部の湿り蒸気の乾き度が0から1に近づくにつれて、湿り蒸気の吸光度は低下する傾向にある。
測定管部21の下面の外側表面には、測定管部21内部を通過した検査光が進入する光導波路32が接続されている。光導波路32の端部は、光導波路31の端部と対向している。なお、測定管部21の下面の外側表面と、光導波路32の端面と、の間に隙間を設けて、当該隙間に、光導波路32に光を入射させるレンズを配置してもよい。
光導波路32は、測定管部21内部の飽和液の層状流又は波状流を透過した検査光を、受光素子12に導く。受光素子12は、測定管部21の下面と対向して配置されている。受光素子12には、フォトダイオード等の光強度検出素子が使用可能である。
光導波路31、32には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Poly(methyl methacrylate))からなるプラスチック光ファイバ、及び石英ガラスからなるガラス光ファイバ等が使用可能であるが、発光体11が発した検査光を伝搬可能であれば、これらに限定されない。
第1の実施の形態に係る乾き度測定装置は、測定管部21内の湿り蒸気の圧力を測定する圧力センサ13をさらに備えていてもよい。ただし、圧力の情報は、測定管部21の上流や下流から得てもよい。
受光素子12及び圧力センサ13には、中央演算処理装置(CPU)300が接続されている。CPU300には、関係記憶部401を含むデータ記憶装置400が接続されている。関係記憶部401は、例えば、上記(6)式のような、湿り蒸気の吸光度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係式を保存する。
乾き度特定部301は、CPU300に含まれている。乾き度特定部301は、受光素子12から、測定管部21内部の湿り蒸気を透過した検査光の受光強度の測定値を受信する。また、乾き度特定部301は、圧力センサ13から、測定管部21内の湿り蒸気の圧力の測定値を受信する。
乾き度特定部301は、受光素子12が受光した検査光の強度に基づき、例えば上記(5)式に従って、測定管部21内部の湿り蒸気の吸光度Aを特定する。この場合、Isteam0は湿り蒸気を透過する前の検査光の光強度を表し、Isteam1は湿り蒸気を透過した後の検査光の光強度を表す。湿り蒸気を透過する前の発光体11が発した検査光の光強度は、予め測定した定数を用いてもよい。
また、乾き度特定部301は、圧力センサ13から受信した測定管部21内の湿り蒸気の圧力の測定値に基づき、圧力に依存する飽和蒸気の吸光度avaporを算出する。さらに、乾き度特定部301は、例えば上記(6)式に、測定管部21内部の湿り蒸気の吸光度Aの値と、飽和蒸気の吸光度avaporの値と、を代入し、測定管部21内の湿り蒸気の乾き度xを算出する。ただし、圧力が一定であれば、飽和蒸気の吸光度avaporは一定であるとみなせるため、測定管部21内の圧力が一定であれば、飽和蒸気の吸光度avaporに定数を用いてもよい。この場合、第1の実施の形態に係る乾き度測定装置は、圧力センサ13を備えていなくてもよい。
CPU300には、さらに入力装置321、出力装置322、プログラム記憶装置323、及び一時記憶装置324が接続される。入力装置321としては、スイッチ及びキーボード等が使用可能である。関係記憶部401に保存される関係式は、例えば、入力装置321を用いて入力される。出力装置322としては、光インジケータ、デジタルインジケータ、及び液晶表示装置等が使用可能である。出力装置322は、例えば、乾き度特定部301が特定した測定管部21内部の湿り蒸気の乾き度の値を表示する。プログラム記憶装置323は、CPU300に接続された装置間のデータ送受信等をCPU300に実行させるためのプログラムを保存している。一時記憶装置324は、CPU300の演算過程でのデータを一時的に保存する。
ここで、仮に、図18、図19、図20、及び図21に示すように、下流管22が、測定管部21に対して、重力方向にオフセットされずに接続されると、図21に示すように、断面形状が円形の下流管22の最下部が、測定管部21の下面と点接触する。そのため、測定管部21から下流管22への出口が狭いために、図22に示すように、測定管部21から下流管22への飽和液の流入が滞ることがあり、上流管20から流れてくる飽和液の量の変化に対する、測定管部21内の飽和液の厚みの追随性が悪くなる傾向にある。
これに対し、実施の形態に係る乾き度計において、図5に示すように、下流管22が、測定管部21に対して、重力方向にオフセットして接続されていると、図6に示すように、断面形状が円形の下流管22の最下部が、測定管部21の下面よりも下になる。そのため、図23に示すように、測定管部21から下流管22への飽和液の流入が滞ることが抑制される。したがって、図24に示すように、上流管20から流れてくる飽和液の量の変化に対する、測定管部21内の飽和液の厚みの追随性が良くなるため、図24に示すように、乾き度の変化に対する時間追随性がよくなる。
(第1の実施の形態の変形例)
例えば、受光素子による受光強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係は、ボイラ等で湿り蒸気を加熱しながら、従来の乾き度測定方法で湿り蒸気の乾き度を測定し、あわせて湿り蒸気を透過した検査光の強度を測定することによって、予め取得してもよい。従来、種々の乾き度測定方法があるが、関係を取得する際には、それらのいずれかを単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。また、受光素子による受光強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係は、表として保存されてもよい。
また、発光体が測定管部の下面と対向して配置され、発光体が測定管部の下面に向けて検査光を照射してもよい。この場合、受光素子が測定管部の上面と対向して配置されていてもよい。またあるいは、発光体及び受光素子の両方が測定管部の上面と対向して配置され、受光素子は、測定管部の下面で反射された検査光を受光してもよい。この場合、測定管部の下面上に、反射鏡が設けられていてもよい。さらにあるいは、発光体及び受光素子の両方が測定管部の下面と対向して配置され、受光素子は、測定管部の上面で反射された検査光を受光してもよい。この場合、測定管部の上面の内側に、反射鏡が設けられていてもよい。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る湿り蒸気検査装置は、図25に示すように、湿り蒸気が流れる上流管20と、上流管20に接続され、上流管20を流れた湿り蒸気が流入する測定管部であって、平行な上面と下面とを有する測定管部21と、測定管部21に接続され、測定管部21を流れた湿り蒸気が流入する下流管22と、測定管部21の内壁に向けて超音波を発し反射波を受信する超音波発生受信器51、52と、受信した超音波に基づき、湿り蒸気を検査する検査部302と、を備える。ここで、下流管22が、測定管部21の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている。
第2の実施の形態に係る湿り蒸気検査装置は、超音波発生受信器51、52、及び検査部302と、を備える点で、第1の実施の形態に係る乾き度計とは異なる。超音波発生受信器51は測定管部21の上面と対向して配置されており、超音波発生受信器52は測定管部21の下面と対向して配置されている。しかし、第2の実施の形態に係る湿り蒸気検査装置の上流管20、測定管部21、及び下流管22は、第1の実施の形態に係る乾き度計と同様である。検査部302は、超音波発生受信器51、52が超音波を発してから受信するまでの時間や超音波の強度の比等に基づいて、測定管部21の下面上を流れる飽和液の厚みや、飽和蒸気の厚みに対する飽和液の厚みの割合を算出する。
例えば、湿り蒸気検査装置において、幅方向における、上流管20の中心と、測定管部21の中心と、が、同一直線上にある。また、幅方向において、超音波が、測定管部21の中心を通過することが好ましい。第1の実施の形態で説明したように、下流管22が、測定管部21の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されていることにより、第2の実施の形態に係る湿り蒸気検査装置によれば、上流管20から流れてくる飽和液の厚みの変化を追随性よく検査することが可能となる。
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
本発明の実施の形態に係る乾き度測定装置は、減圧弁による潜熱増加効果の可視化、最適ボイラ効率を得るための乾き度計測、水蒸気タービンの湿り損失計測、熱交換器の最適乾き度制御、製麺蒸し工程等の食品製造工程の制御、及び化学工程の制御等に利用可能である。
11 発光体
12 受光素子
13 圧力センサ
20 上流管
21 測定管部
22 下流管
31、32 光導波路
51、52 超音波発生受信器
300 中央演算処理装置
301 乾き度特定部
302 検査部
321 入力装置
322 出力装置
323 プログラム記憶装置
324 一時記憶装置
400 データ記憶装置
401 関係記憶部

Claims (10)

  1. 湿り蒸気が流れる上流管と、
    前記上流管に接続され、前記上流管を流れた前記湿り蒸気が流入する測定管部であって、平行な上面と下面とを有する測定管部と、
    前記測定管部に接続され、前記測定管部を流れた前記湿り蒸気が流入する下流管と、
    前記測定管部内の前記湿り蒸気に検査光を照射する発光体と、
    前記湿り蒸気を透過した前記検査光を受光する受光素子と、
    前記湿り蒸気を透過した検査光の強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係を保存する関係記憶部と、
    前記受光素子による前記検査光の強度の測定値と、前記関係と、に基づき、前記湿り蒸気の乾き度の値を特定する乾き度特定部と、
    を備え、
    前記下流管が、前記測定管部の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている、乾き度測定装置。
  2. 幅方向において、前記上流管の中心と、前記測定管部の中心と、が、同一直線上にある、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  3. 幅方向において、前記検査光が、前記測定管部の中心を通過する、請求項1又は2に記載の乾き度測定装置。
  4. 前記測定管部の上面と下面が、重力方向に対して垂直に配置される、請求項1から3のいずれか1項に記載の乾き度測定装置。
  5. 前記上流管が円管である、請求項1から3のいずれか1項に記載の乾き度測定装置。
  6. 前記下流管が円管である、請求項1から3のいずれか1項に記載の乾き度測定装置。
  7. 前記下流管の内径が前記上流管の内径よりも大きい、請求項1から3のいずれか1項に記載の乾き度測定装置。
  8. 前記発光体が、前記測定管部の上面に向けて前記検査光を照射し、前記受光素子が、前記測定管部の下面と対向して配置されている、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  9. 前記発光体が、前記測定管部の下面に向けて前記検査光を照射し、前記受光素子が、前記測定管部の上面と対向して配置されている、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  10. 湿り蒸気が流れる上流管と、
    前記上流管に接続され、前記上流管を流れた前記湿り蒸気が流入する測定管部であって、平行な上面と下面とを有する測定管部と、
    前記測定管部に接続され、前記測定管部を流れた前記湿り蒸気が流入する下流管と、
    前記測定管部の内壁に向けて超音波を発し反射波を受信する超音波発生受信器と、
    前記受信した超音波に基づき、前記湿り蒸気を検査する検査部と、
    を備え、
    前記下流管が、前記測定管部の下面に対して、重力方向にオフセットして接続されている、湿り蒸気検査装置。
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