JP2018119861A - 乾き度測定装置及び乾き度の測定方法 - Google Patents

乾き度測定装置及び乾き度の測定方法 Download PDF

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康博 五所尾
泰明 松儀
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泰明 松儀
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Shiko Tanabe
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Abstract

【課題】劣化しにくい乾き度測定装置を提供する。
【解決手段】内部に湿り蒸気を流す検査管21であって、窓121A、121Bが設けられた検査管21と、環境条件を計測する環境センサ16と、環境条件の変化に応じて、窓121A、121Bの内側を覆うことが可能な開閉する保護部材122A、122Bと、窓121A、121Bを介して、検査管21内部に、飽和液で吸収される波長を少なくとも有する検査光を発する検査光発光部11と、検査管21内部を通過した検査光を受光する受光部12と、受光部12で受光された検査光に基づき、検査光による湿り蒸気の吸光度を算出する吸光度算出部301と、検査光による湿り蒸気の吸光度に基づき、保護部材122A、122Bが開いているときの湿り蒸気の乾き度を特定する乾き度特定部302と、を備える乾き度測定装置。
【選択図】図1

Description

本発明は測定技術に係り、乾き度測定装置及び乾き度の測定方法に関する。
水は沸点に達した後、水蒸気ガス(気相部分)と、水滴(液相部分)と、が混合した湿り蒸気となる。ここで、湿り蒸気に対する水蒸気ガスの質量比を、「乾き度」という。あるいは、乾き度は、潜熱の比エンタルピに対する、湿り蒸気の比エンタルピと飽和液の比エンタルピとの差の比、としても定義される。
例えば、水蒸気ガスと、水滴と、が半分ずつ存在すれば、乾き度は0.5となる。また、水滴が存在せず、水蒸気ガスのみが存在する場合は、乾き度は1.0となる。熱交換器等において、湿り蒸気が保有する顕熱と、潜熱と、を有効に利用することや、水蒸気タービンにおいて、タービン翼の腐食を防止すること、等の観点から、湿り蒸気の乾き度を1.0に近い状態にすることが望まれている。そのため、乾き度を測定する様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1は、乾き度そのものではなく、乾き度に関するパラメータを測定する方法を開示している。しかし、特許文献1に開示された方法は、乾き度そのものを測定していないため、測定精度は低いと考えられる。特許文献2は、蒸気を冷却してエンタルピを求めて、乾き度を算出する方法を開示している。しかし、特許文献2に開示された方法は、蒸気の冷却が必要なことから、リアルタイムに乾き度を測定することができない。これに対し、特許文献3は、光学的方法により、乾き度をリアルタイムに測定する技術を開示している。
特開2014−55694号公報 特開2013−170798号公報 特開2013−92457号公報
従来の乾き度測定装置のさらなる改良が望まれている。そこで、本発明は、劣化しにくい乾き度測定装置及び乾き度の測定方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様によれば、内部に湿り蒸気を流す検査管であって、窓が設けられた検査管と、検査管内部の圧力、検査管内部の温度、検査管の壁の温度、湿り蒸気の流速、及び湿り蒸気の流量から選択される少なくとも一つの環境条件を計測する環境センサと、環境条件の変化に応じて、窓の内側を覆うことが可能な開閉する保護部材と、窓を介して、検査管内部に、飽和液で吸収される波長を少なくとも有する検査光を発する検査光発光部と、検査管内部を通過した検査光を受光する受光部と、受光部で受光された検査光に基づき、検査光による湿り蒸気の吸光度を算出する吸光度算出部と、検査光による湿り蒸気の吸光度に基づき、保護部材が開いているときの湿り蒸気の乾き度を特定する乾き度特定部と、を備える、乾き度測定装置が提供される。
上記の乾き度測定装置において、環境条件が所定の基準値以上に変化している場合に、保護部材が開いてもよい。
上記の乾き度測定装置において、環境条件が所定の基準値以上に変化している場合の保護部材が開く間隔が、環境条件が所定の基準値未満に変化している場合の保護部材が開く間隔よりも短くともよい。
上記の乾き度測定装置において、環境条件が所定の基準値以下に変化している場合に、保護部材が開いてもよい。
上記の乾き度測定装置において、環境条件が所定の基準値以下に変化している場合の保護部材が開く間隔が、環境条件が所定の基準値より大きく変化している場合の保護部材が開く間隔よりも短くともよい。
また、本発明の態様によれば、窓が設けられた検査管内部に湿り蒸気を流すことと、検査管内部の圧力、検査管内部の温度、検査管の壁の温度、湿り蒸気の流速、及び湿り蒸気の流量から選択される少なくとも一つの環境条件を計測することと、環境条件の変化に応じて、窓の内側を覆うことが可能な保護部材を開閉することと、窓を介して、検査管内部に、飽和液で吸収される波長を少なくとも有する検査光を発することと、検査管内部を通過した検査光を受光することと、受光した検査光に基づき、検査光による湿り蒸気の吸光度を算出することと、検査光による湿り蒸気の吸光度に基づき、保護部材が開いているときの湿り蒸気の乾き度を特定することと、を含む、乾き度の測定方法が提供される。
上記の乾き度の測定方法において、環境条件が所定の基準値以上に変化している場合に、保護部材を開いてもよい。
上記の乾き度の測定方法において、環境条件が所定の基準値以上に変化している場合の保護部材が開く間隔が、環境条件が所定の基準値未満に変化している場合の保護部材が開く間隔よりも短くともよい。
上記の乾き度の測定方法において、環境条件が所定の基準値以下に変化している場合に、保護部材を開いてもよい。
上記の乾き度の測定方法において、環境条件が所定の基準値以下に変化している場合の保護部材が開く間隔が、環境条件が所定の基準値より大きく変化している場合の保護部材が開く間隔よりも短くともよい。
本発明によれば、劣化しにくい乾き度測定装置及び乾き度の測定方法を提供可能である。
第1実施形態に係る乾き度測定装置の模式図である。 第1実施形態に係る乾き度測定装置の模式図である。 第1実施形態に係る標準大気圧における水の状態変化を示すグラフである。 第1実施形態に係る飽和蒸気と飽和液の吸光スペクトルを示すグラフである。 第1実施形態に係る飽和蒸気と飽和液の吸光スペクトルと、乾き度の関係と、を示すグラフである。 第1実施形態に係る時間と、圧力、流量、温度、及び乾き度と、の関係を示す模式的なグラフである。 第1実施形態に係る時間と、圧力、流量、温度、及び乾き度と、の関係を示す模式的なグラフである。 他の実施形態に係る乾き度測定装置の模式図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。ただし、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る乾き度測定装置は、図1及び図2に示すように、内部に湿り蒸気を流す検査管21であって、窓121A、121Bが設けられた検査管21と、検査管21内部の圧力、検査管21内部の温度、検査管21の壁の温度、検査管21内の湿り蒸気の流速、及び検査管21内の湿り蒸気の流量から選択される少なくとも一つの環境条件を計測する環境センサ16と、環境条件の変化に応じて、窓121A、121Bの内側を覆うことが可能な開閉する保護部材122A、122Bと、を備える。
さらに、第1実施形態に係る乾き度測定装置は、窓121A、121Bを介して、検査管21内部に、飽和液で吸収される波長を少なくとも有する検査光を発する検査光発光部11と、検査管21内部を通過した検査光を受光する受光部12と、受光部12で受光された検査光に基づき、検査光による湿り蒸気の吸光度を算出する吸光度算出部301と、検査光による湿り蒸気の吸光度に基づき、保護部材122A、122Bが開いているときの湿り蒸気の乾き度を特定する乾き度特定部302と、を備える。吸光度算出部301及び乾き度特定部302は、例えば、中央演算処理装置(CPU)300に含まれている。
検査管21には、飽和蒸気と、飽和液と、が合わさった湿り蒸気が通過しうる。図3に示すように、標準大気圧下においては、水は沸点(100℃)に達した後、液滴としての水と、蒸気と、が混合し、共存態にある湿り蒸気となる。圧力が一定の場合、湿り蒸気は加熱及び冷却により潜熱が変化するため、飽和温度は一定となる。ここで、下記(1)式で与えられるように、湿り蒸気全量に対する、飽和蒸気の質量比を、「乾き度」という。したがって、飽和蒸気の乾き度は1となり、飽和液の乾き度は0となる。
z=mvapor/(mvapor+mwater) (1)
zは乾き度、mvaporは飽和蒸気の質量、mwaterは飽和液の質量を表す。
ここで、飽和蒸気の質量は、飽和蒸気の吸光度に比例する。また、飽和液の質量は、飽和液の吸光度に比例する。そのため、上記(1)式から下記(2)式が導かれる。
z=mvapor/(mvapor+mwater)
=avapor/(avapor+k×awater) (2)
vaporは飽和蒸気の吸光度、awaterは飽和液の吸光度、kは下記(3)式で与えられるモル吸光係数比を表す。
k=evapor/ewater (3)
vaporは飽和蒸気の吸光係数、ewaterは飽和液の吸光係数を表す。
湿り蒸気の吸光度Asは、下記(4)式で与えられるように、飽和蒸気の吸光度と、飽和液の吸光度と、の和で与えられる。
As=avapor+awater (4)
また、湿り蒸気の吸光度は、下記(5)式で与えられるように、湿り蒸気を透過する前の光の光強度に対する、湿り蒸気を透過した後の光の光強度の比の対数で与えられる。
As=-ln(Isteam1/Isteam0) (5)
steam0は湿り蒸気を透過する前、あるいは湿り蒸気が存在しない場合の光の光強度、Isteam1は湿り蒸気を透過した後の光の光強度を表す。
図4に示すように、飽和蒸気と飽和液の吸収スペクトルは異なり、乾き度が変化すると、飽和液の吸収スペクトルが変化する。例えば、乾き度が0から1に向かって変化するにつれて湿り蒸気における飽和液の含有量は減少するので、図5に示すように、飽和液の吸収スペクトルのピーク波長における湿り蒸気の吸光度Asも減少する。飽和液の吸収スペクトルのピークにおける波長は、1880nm付近である。なお、湿り蒸気においては、飽和蒸気の体積が飽和液の体積より非常に大きいため、飽和蒸気の吸光度はほぼ一定とみなすことができる。
湿り蒸気の乾き度は、上記(2)式、(4)式及び(5)式から導かれる下記(6)式でも与えられる。
z=1/(1-k+(k/avapor)×AS) (6)
モル吸光係数比kは定数である。上述したように、飽和蒸気の吸光度avaporは一定圧力下では一定とみなせるため、飽和蒸気の吸光度avaporは湿り蒸気の圧力から導くことができる。そのため、湿り蒸気の吸光度ASを測定することにより、(6)式から湿り蒸気の乾き度zを算出することが可能である。
図1に示す検査光発光部11は、飽和液によって吸収される波長帯域を含む検査光を発する。検査光は、例えば、波長領域800nmから2500nmの近赤外光である。検査光は、飽和液の吸収スペクトルのピーク波長を中心波長としてもよい。当該波長領域において、飽和蒸気と飽和液の吸収スペクトルは重なりあっている。検査光発光部11には、発光ダイオード等が使用可能である。検査光発光部11に対向して、検査管21の内部に検査光を伝搬するための検査光導波路31が配置されている。
光透過性の窓121A、121Bは、検査管21の側壁に設けられている。窓121Aと、窓121Bと、は、対向している。窓121A、121Bは、例えば石英ガラスやサファイアガラス等の耐熱ガラスからなる。窓121A、121Bが設けられた耐熱性の検査管21は、例えば、サイトグラスである。検査光導波路31は、例えば、検査管21に設けられた窓121Aの外面に接続されている。検査光導波路31の端部と、窓121Aの外面の間に、コリメータレンズを配置してもよい。
保護部材122Aが開いている場合、検査光導波路31の端部から発せられた検査光は、窓121Aを介して検査管21内部に進入し、検査管21の内部において、湿り蒸気に含まれる飽和液によって吸収される。上述したように、湿り蒸気に含まれる飽和液は、乾き度が0から1に近づくにつれて減少する。したがって、検査管21内部の湿り蒸気の乾き度が0から1に近づくにつれて、検査光に対する湿り蒸気の吸光度は低下する傾向にある。
保護部材122Bが開いている場合、検査管21内部を通過した検査光は、検査管21に設けられた窓121Bに入射する。検査管21の窓121Bの外面には、検査管21の内部を通過した検査光が進入する受光用導波路51が接続されている。受光用導波路51の端部は、検査光導波路31の端部と対向している。窓121Bの外面と、受光用導波路51の端部と、の間に、受光用導波路51に検査光を入射させるレンズを配置してもよい。受光用導波路51は、検査管21の内部を透過した検査光を受光部12に導く。受光部12には、フォトダイオード等の光強度検出素子が使用可能である。
検査光導波路31及び受光用導波路51には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Poly(methyl methacrylate))等のプラスチックからなるシングルコア光ファイバ、及び石英ガラス等のガラスからなるシングルコア光ファイバ等が使用可能であるが、検査光を伝搬可能であれば、これらに限定されない。
環境センサ16は、検査管21内部の圧力を計測する圧力センサ、検査管21内部の温度を計測する温度計、検査管21の壁の温度を計測する温度計、検査管21内を流れる湿り蒸気の流速を計測する流速計、及び検査管21内を流れる湿り蒸気の流量を計測する流量計から選択される少なくとも一つである。
環境センサ16が圧力センサである場合、環境センサ16で計測される環境条件は、検査管21内部の圧力である。環境センサ16が検査管21内部の温度を計測する温度計である場合、環境センサ16で計測される環境条件は、検査管21内部の温度である。環境センサ16が検査管21の壁の温度を計測する温度計である場合、環境センサ16で計測される環境条件は、検査管21の壁の温度である。環境センサ16が流速計である場合、環境センサ16で計測される環境条件は、検査管21内部を流れる湿り蒸気の流速である。環境センサ16が流量計である場合、環境センサ16で計測される環境条件は、検査管21内部を流れる湿り蒸気の流量である。
ここで、窓121A、121Bは、劣化したり汚れが付着したりする場合がある。窓121A、121Bの劣化の例としては、白ヤケ、青ヤケ及び潜傷が挙げられる。窓121A、121Bに付着する汚れの例としては、検査管21内部を飛散してきた錆が挙げられる。窓121A、121Bの劣化や汚れは、時間の経過とともに、悪化する場合がある。検査光導波路31の端部から発せられた検査光は、窓121A、121Bの劣化や汚れにより、減衰され得る。
窓121A、121Bの劣化や汚れは、検査管21内部を流れる湿り蒸気によって生じ得る。これに対し、第1実施形態に係る乾き度測定装置は、乾き度を測定しない間は、保護部材122A、122Bで窓121A、121Bの内側を覆い、窓121A、121Bの内側が湿り蒸気に露出しないようにする。すなわち、図1に示すように、保護部材122A、122Bが開いているときは、窓121A、121Bの内側は、湿り蒸気に露出しており、検査光が検査管21内部を通過可能である。また、図2に示すように、保護部材122A、122Bが閉じているときは、窓121A、121Bの内側は、湿り蒸気から隔てられ、検査光が検査管21内部を通過できない。保護部材122A、122Bとしては、スライドドア及びシャッター等が使用可能であるが、これらに限定されない。
例えば、図6に示すように、検査管21内部を流れる湿り蒸気の圧力が低下すると、大気圧との差圧が減少するため、流量が低下する。また、検査管21内部の湿り蒸気の温度が低下する。さらに、湿り蒸気に熱量を奪われることにより、湿り蒸気に接する検査管21の温度も、徐々に低下する。湿り蒸気の圧力が低下した直後、検査管21から熱量を与えられた湿り蒸気の乾き度は上昇するが、検査管21の温度が湿り蒸気の温度と等しくなると、湿り蒸気の乾き度は低下し始める。
あるいは、例えば、図7に示すように、検査管21内部を流れる湿り蒸気の圧力が上昇すると、大気圧との差圧が増加するため、流量が上昇する。また、検査管21内部の湿り蒸気の温度が上昇する。さらに、湿り蒸気から熱量を与えられることにより、湿り蒸気に接する検査管21の温度も、徐々に上昇する。湿り蒸気の圧力が上昇した直後、検査管21から熱量を奪われる湿り蒸気の乾き度は下降するが、検査管21の温度が湿り蒸気の温度と等しくなると、湿り蒸気の乾き度は上昇し始める。
このように、図1に示す検査管21内部を流れる湿り蒸気の乾き度は、検査管21内部を流れる湿り蒸気の圧力、検査管21内部を流れる湿り蒸気の温度、検査管21の壁の温度、検査管21内を流れる湿り蒸気の流速、及び検査管21内を流れる湿り蒸気の流量と相関する。湿り蒸気の乾き度を測定する際、乾き度が一定である場合よりも、乾き度が変化している場合に、乾き度を測定することが望まれる場合がある。あるいは、湿り蒸気の乾き度を測定する際、乾き度が一定である場合よりも、乾き度が変化している場合に、乾き度をより頻繁に測定することが望まれる場合がある。
受光部12及び環境センサ16は、CPU300に接続されている。CPU300には、データ記憶装置400が接続されている。データ記憶装置400は、例えば、上記(6)式のような、湿り蒸気の吸光度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係式を保存する。また、データ記憶装置400は、環境センサ16が計測する環境条件の変化に関する所定の基準値を保存する。
環境センサ16が圧力センサである場合、環境条件の変化に関する所定の基準値とは、圧力の変化に関する所定の基準値である。圧力の変化に関する所定の基準値とは、例えば、圧力の変化率の所定の基準値、及び圧力の時間微分の所定の基準値が挙げられるが、これらに限定されない。
環境センサ16が検査管21内部の温度を計測する温度計である場合、環境条件の変化に関する所定の基準値とは、検査管21内部の温度の変化に関する所定の基準値である。検査管21内部の温度の変化に関する所定の基準値とは、例えば、検査管21内部の温度の変化率の所定の基準値、及び検査管21内部の温度の時間微分の所定の基準値が挙げられるが、これらに限定されない。
環境センサ16が検査管21の壁の温度を計測する温度計である場合、環境条件の変化に関する所定の基準値とは、検査管21の壁の温度の変化に関する所定の基準値である。検査管21の壁の温度の変化に関する所定の基準値とは、例えば、検査管21の壁の温度の変化率の所定の基準値、及び検査管21の壁の温度の時間微分の所定の基準値が挙げられるが、これらに限定されない。
環境センサ16が流速計である場合、環境条件の変化に関する所定の基準値とは、湿り蒸気の流速の変化に関する所定の基準値である。湿り蒸気の流速の変化に関する所定の基準値とは、例えば、湿り蒸気の流速の変化率の所定の基準値、及び湿り蒸気の流速の時間微分の所定の基準値が挙げられるが、これらに限定されない。
環境センサ16が流量計である場合、環境条件の変化に関する所定の基準値とは、湿り蒸気の流量の変化に関する所定の基準値である。湿り蒸気の流量の変化に関する所定の基準値とは、例えば、湿り蒸気の流量の変化率の所定の基準値、及び湿り蒸気の流量の時間微分の所定の基準値が挙げられるが、これらに限定されない。
CPU300は、保護部材122A、122Bの開閉を制御する制御部303をさらに備える。制御部303は、環境センサ16から、環境センサ16が計測した環境条件を受信する。また、制御部303は、データ記憶装置400から、環境条件の変化に関する所定の基準値を読み出す。
環境センサ16が計測した環境条件の変化が所定の基準値以上である場合、制御部303は、保護部材122A、122Bが開くよう、保護部材122A、122Bを制御する。また、環境センサ16が計測した環境条件の変化が所定の基準値未満である場合、制御部303は、保護部材122A、122Bが閉じるよう、保護部材122A、122Bを制御する。
あるいは、制御部303は、環境センサ16が計測した環境条件の変化が所定の基準値以上である場合の保護部材122A、122Bが開く間隔が、環境条件の変化が所定の基準値未満である場合の保護部材122A、122Bが開く間隔よりも短くなるよう、保護部材122A、122Bを制御する。これにより、環境条件の変化が所定の基準値以上である場合、間隔をおいて開閉する保護部材122A、122Bが閉じている時間が短くなる。また、環境条件の変化が所定の基準値未満である場合、間隔をおいて開閉する保護部材122A、122Bが閉じている時間が長くなる。
CPU300に含まれる吸光度算出部301は、受光部12から、検査管21の内部の湿り蒸気を透過した検査光の光強度の測定値を受信する。吸光度算出部301は、受光部12が受光した検査光の光強度に基づき、検査光による検査管21内の湿り蒸気の吸光度ALxを特定する。なお、湿り蒸気を透過する前、あるいは検査管21内に湿り蒸気が存在しない場合の検査光の光強度は、予め測定した値を定数として用いてもよい。
乾き度特定部302は、吸光度算出部301から湿り蒸気の吸光度ALxを受信する。また、乾き度特定部302は、検査管21内の湿り蒸気の圧力の測定値を受信する。乾き度特定部302は、検査管21内の湿り蒸気の圧力の測定値に基づき、圧力に依存する飽和蒸気の吸光度avaporを算出する。さらに、乾き度特定部302は、例えば上記(6)式の変数Asに湿り蒸気の吸光度ALxの値を代入し、変数avaporに算出した飽和蒸気の吸光度avaporの値を代入して、検査管21内の湿り蒸気の乾き度zを算出する。ただし、圧力が一定であれば、飽和蒸気の吸光度avaporは一定であるとみなせるため、検査管21内の圧力が一定であれば、飽和蒸気の吸光度avaporに定数を用いてもよい。
CPU300には、さらに入力装置321、出力装置322、プログラム記憶装置323、及び一時記憶装置324が接続される。入力装置321としては、スイッチ及びキーボード等が使用可能である。データ記憶装置400に保存される関係式は、例えば、入力装置321を用いて入力される。出力装置322としては、光インジケータ、デジタルインジケータ、及び液晶表示装置等が使用可能である。
出力装置322は、例えば、乾き度特定部302が特定した検査管21内部の湿り蒸気の乾き度の値を出力する。プログラム記憶装置323は、CPU300に接続された装置間のデータ送受信等をCPU300に実行させるためのプログラムを保存している。一時記憶装置324は、CPU300の演算過程でのデータを一時的に保存する。
以上説明した第1実施形態に係る乾き度測定装置によれば、乾き度を測定する時以外は、窓121A、121Bを保護部材122A、122Bで覆うことにより、窓121A、121Bが劣化したり、窓121A、121Bに汚れが付着したりすることを抑制することが可能となる。また、主に乾き度が変化しているときに乾き度を測定したいとの要望に応えることも可能となる。
(第2実施形態)
乾き度が変化している場合よりも、乾き度が一定である場合に、乾き度を測定することが望まれる場合もある。あるいは、乾き度が変化している場合よりも、乾き度が一定である場合に、乾き度をより頻繁に測定することが望まれる場合もある。
そのため、環境センサ16が計測した環境条件の変化が所定の基準値以下である場合、制御部303が、保護部材122A、122Bが開くよう、保護部材122A、122Bを制御してもよい。また、環境センサ16が計測した環境条件の変化が所定の基準値より大きいである場合、制御部303が、保護部材122A、122Bが閉じるよう、保護部材122A、122Bを制御してもよい。
あるいは、制御部303が、環境センサ16が計測した環境条件の変化が所定の基準値以下である場合の保護部材122A、122Bが開く間隔が、環境条件の変化が所定の基準値より大きい場合の保護部材122A、122Bが開く間隔よりも短くなるよう、保護部材122A、122Bを制御してもよい。これにより、環境条件の変化が所定の基準値以下である場合、間隔をおいて開閉する保護部材122A、122Bが閉じている時間が短くなる。また、環境条件の変化が所定の基準値より大きい場合、間隔をおいて開閉する保護部材122A、122Bが閉じている時間が長くなる。
以上説明した第2実施形態に係る乾き度測定装置によれば、主に乾き度が変化していないときに乾き度を測定したいとの要望に応えることが可能となる。
(他の実施形態)
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。
例えば、図8に示すように、乾き度測定装置において、検査光導波路31の端部と、受光用導波路51の端部の両方が、検査管21の一方の側壁に設けられた窓121に対して並列に配置されていてもよい。この場合、窓121に保護部材122が設けられる。また、検査光導波路31の端部及び受光用導波路51の端部と対向する検査管21内部の側壁に、反射板131が配置される。検査光導波路31の端部から発せられた検査光は、検査管21内部を進行し、反射板131で反射され、受光用導波路51に入射する。ここで、検査光導波路31の端部から発せられる検査光の角度は、検査管21に設けられた光透過性の窓121で検査光が全反射する臨界角以下、及び検査管21内部の飽和液の層状流又は波状流表面で検査光が全反射する臨界角以下であれば、特に限定されない。
このように、本発明は様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
本発明の実施の形態に係る乾き度測定装置は、減圧弁による潜熱増加効果の可視化、最適ボイラ効率を得るための乾き度計測、水蒸気タービンの湿り損失計測、熱交換器の最適乾き度制御、製麺蒸し工程等の食品製造工程の制御、及び化学工程の制御等に利用可能である。
11・・・検査光発光部、12・・・受光部、16・・・環境センサ、21・・・検査管、31・・・検査光導波路、51・・・受光用導波路、121、121A、121B・・・窓、122、122A、122B・・・保護部材、131・・・反射板、300・・・中央演算処理装置、301・・・吸光度算出部、302・・・度特定部、303・・・制御部、321・・・入力装置、322・・・出力装置、323・・・プログラム記憶装置、324・・・一時記憶装置、400・・・データ記憶装置

Claims (10)

  1. 内部に湿り蒸気を流す検査管であって、窓が設けられた検査管と、
    前記検査管内部の圧力、前記検査管内部の温度、前記検査管の壁の温度、前記湿り蒸気の流速、及び前記湿り蒸気の流量から選択される少なくとも一つの環境条件を計測する環境センサと、
    前記環境条件の変化に応じて、前記窓の内側を覆うことが可能な開閉する保護部材と、
    前記窓を介して、前記検査管内部に、飽和液で吸収される波長を少なくとも有する検査光を発する検査光発光部と、
    前記検査管内部を通過した前記検査光を受光する受光部と、
    前記受光部で受光された前記検査光に基づき、前記検査光による前記湿り蒸気の吸光度を算出する吸光度算出部と、
    前記検査光による湿り蒸気の吸光度に基づき、前記保護部材が開いているときの前記湿り蒸気の乾き度を特定する乾き度特定部と、
    を備える、乾き度測定装置。
  2. 前記環境条件が所定の基準値以上に変化している場合に、前記保護部材が開く、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  3. 前記環境条件が所定の基準値以上に変化している場合の前記保護部材が開く間隔が、前記環境条件が所定の基準値未満に変化している場合の前記保護部材が開く間隔よりも短い、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  4. 前記環境条件が所定の基準値以下に変化している場合に、前記保護部材が開く、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  5. 前記環境条件が所定の基準値以下に変化している場合の前記保護部材が開く間隔が、前記環境条件が所定の基準値より大きく変化している場合の前記保護部材が開く間隔よりも短い、請求項1に記載の乾き度測定装置。
  6. 窓が設けられた検査管内部に湿り蒸気を流すことと、
    前記検査管内部の圧力、前記検査管内部の温度、前記検査管の壁の温度、前記湿り蒸気の流速、及び前記湿り蒸気の流量から選択される少なくとも一つの環境条件を計測することと、
    前記環境条件の変化に応じて、前記窓の内側を覆うことが可能な保護部材を開閉することと、
    前記窓を介して、前記検査管内部に、飽和液で吸収される波長を少なくとも有する検査光を発することと、
    前記検査管内部を通過した前記検査光を受光することと、
    前記受光した検査光に基づき、前記検査光による前記湿り蒸気の吸光度を算出することと、
    前記検査光による湿り蒸気の吸光度に基づき、前記保護部材が開いているときの前記湿り蒸気の乾き度を特定することと、
    を含む、乾き度の測定方法。
  7. 前記環境条件が所定の基準値以上に変化している場合に、前記保護部材を開く、請求項6に記載の乾き度の測定方法。
  8. 前記環境条件が所定の基準値以上に変化している場合の前記保護部材が開く間隔が、前記環境条件が所定の基準値未満に変化している場合の前記保護部材が開く間隔よりも短い、請求項6に記載の乾き度の測定方法。
  9. 前記環境条件が所定の基準値以下に変化している場合に、前記保護部材を開く、請求項6に記載の乾き度の測定方法。
  10. 前記環境条件が所定の基準値以下に変化している場合の前記保護部材が開く間隔が、前記環境条件が所定の基準値より大きく変化している場合の前記保護部材が開く間隔よりも短い、請求項6に記載の乾き度の測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109001246A (zh) * 2018-07-11 2018-12-14 中国石油大学(华东) 一种flng绕管式换热器流动与传热特性研究的试验装置

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