JP2017191240A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファーストプリントアウトタイムを短縮すること。
【解決手段】エンジン制御部203は、当接離間ソレノイド210を制御して、中間転写ベルト12と全ての感光ドラム5が離間した第1の状態から中間転写ベルト12と少なくとも一つの感光ドラム5が当接した第2の状態に切り替えさせ(S102)、当接離間状態を第2の状態で所定時間、待機させた後、第2の状態で画像を形成する場合(S104N)には、当接離間ソレノイド210を制御せず、中間転写ベルト12と少なくとも一つの感光ドラム5が当接し、第2の状態とは異なる第3の状態で画像を形成する場合(S104 Y)には、当接離間ソレノイド210を制御して、当接離間状態を第2の状態から第3の状態へと切り替えさせる(S105)。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成を行う複写機やプリンタ等の画像形成装置に関し、特にファーストプリントアウトタイムの短縮化に関する。
電子写真方式のカラー画像形成装置では、高速で印刷を行うために、各色の画像形成部を独立して設けた、所謂タンデム方式が用いられている。タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色の画像形成部から順次中間転写体に画像が転写され、さらに中間転写体から記録媒体に一括して画像を転写する構成がとられている。また、印刷コスト低減のために、カラー画像形成装置であってもモノクロ印刷が利用される機会が増えている。ここで、モノクロ印刷とは、モノクロ印刷用の画像形成部(ブラック)の感光体を中間転写体と接触させ、カラー印刷用の画像形成部(イエロー、マゼンタ、シアン)の感光体を中間転写体から離間させた状態で印刷を行うことを示している。モノクロ印刷の場合には、モノクロ印刷用の画像形成部(ブラック)のみが使用されるため、カラー印刷用の画像形成部の寿命を延ばし、交換頻度を減らす効果がある。モノクロ印刷時にはブラック以外の感光体と中間転写体の褶擦を避けるために、カラー画像形成装置は、次のような状態への移行が可能な中間転写体の当接離間機構を備えている。即ち、この当接離間機構は、中間転写体がモノクロ印刷用の感光ドラムにのみ当接したモノクロ当接状態、中間転写体が全ての感光ドラムに当接した全当接状態、中間転写体が全ての感光ドラムから離間した全離間状態への移行が可能である。
一方、近年、画像形成装置が画像データを受信してからプリントアウトされるまでの時間(ファーストプリントアウトタイム、以下、FPOTともいう)を短縮することが求められている。従来のFPOTを短縮する技術として、例えば特許文献1では、印刷開始に先行して実施される準備動作時に、スキャナの駆動や定着器の予備加熱を開始する方法が開示されている。
特開2010−228334号公報
上述した当接離間機構では、画像形成動作を行っていないスタンバイ状態のときには、中間転写体との当接圧による感光ドラムの経時的な変化を防ぐため、全ての感光ドラムを中間転写体から離間させる必要がある。つまり、全離間状態である。そのため、画像形成装置は、プリント開始時に、当接離間機構を制御して、中間転写体と感光ドラムを当接させる動作が必要であり、その動作時間はFPOTに影響を与える。
また、近年、製品価格を抑えるために、モータやソレノイドなどの構成部品の点数を削減することで画像形成装置自体のコストを削減することが求められている。そのため、例えば、中間転写体と各感光ドラムの当接離間状態を切り替えるためのソレノイドは、感光ドラム毎にソレノイドを備える構成でなく、1つのソレノイドで全ての感光ドラムの当接離間状態を切り替えることができる構成となっている。この場合、ソレノイドを動作させることで、全離間状態、モノクロ当接状態、全当接状態、と、順次、当接離間状態が切り替わる構成が考えられる。しかしながら、この構成にすると、全離間状態から全当接状態に切り替える際には、モノクロ当接状態を経由しなければならず、全離間状態から全当接状態へ直接切り替えることができない。その結果、カラー印刷時には、当接動作が完了するまでの時間が長くなってしまう。
画像形成装置は、ユーザから印刷が指示されたタイミングで定着器の予備過熱動作などの準備動作を開始するものの、この時点ではモノクロ印刷又はカラー印刷のどちらを実行すべきか判断できない。つまり、これから形成する画像がモノクロ画像なのかカラー画像なのか判断できない。そのため、従来の画像形成装置は、受信した画像データを解析して、モノクロ印刷とカラー印刷のどちらを実行するのか判断可能となったタイミングから、中間転写体と各感光ドラムの当接動作を開始していた。その結果、中間転写体と感光ドラムの当接動作完了までの時間だけ、FPOTが長くなってしまうという課題があった。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、ファーストプリントアウトタイムを短縮することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)トナー像が形成される複数の感光体と、前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体と複数の前記感光体との当接離間状態を切り替える切替手段と、前記切替手段を制御する制御手段と、を備え、前記当接離間状態は、前記切替手段によって、前記中間転写体と全ての前記感光体が離間した状態である第1の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接した第2の状態へと切り替わり、さらに前記第2の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接し、前記第2の状態とは異なる第3の状態へと順に切り替わる画像形成装置において、前記制御手段は、前記切替手段を制御して、前記当接離間状態を予め前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えさせ、前記当接離間状態を前記第2の状態で所定時間、待機させた後、前記第2の状態で画像を形成する場合には、前記切替手段を制御せず、前記第3の状態で画像を形成する場合には、前記切替手段を制御して、前記当接離間状態を前記第2の状態から前記第3の状態へと切り替えさせることを特徴とする画像形成装置。
(2)トナー像が形成される複数の感光体と、前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体と複数の前記感光体との当接離間状態を切り替える切替手段と、前記切替手段を制御する制御手段と、を備え、前記当接離間状態は、前記切替手段によって、前記中間転写体と全ての前記感光体が離間した状態である第1の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接した第2の状態へと切り替わり、さらに前記第2の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接し、前記第2の状態とは異なる第3の状態へと順に切り替わる画像形成装置において、前記制御手段は、前記第2の状態で画像を形成するか前記第3の状態で画像を形成するか判断できない状態において、前記切替手段を制御して、前記当接離間状態を予め前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えさせることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、ファーストプリントアウトタイムを短縮することができる。
実施例1、2の画像形成装置の構成図、実施例1の画像形成装置のシステム構成を示すブロック図 実施例1、2の中間転写ベルトと感光ドラムの当接離間状態を示す構成図 実施例1の当接離間制御部の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例1の画像形成の準備動作のタイミングチャート 実施例2の画像形成装置のシステム構成を示すブロック図 実施例2の当接離間制御部の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例2の画像形成の準備動作のタイミングチャート
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下に、本発明に係わる実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の構成]
図1(a)は、実施例1の画像形成装置の一例である、電子写真画像形成プロセスを利用したカラーレーザプリンタ100の概略構成を示す断面図である。図1(a)において、画像形成部は、複数の画像形成部であるカートリッジ22から構成されている。即ち、トナーの色がイエローの画像形成部であるカートリッジ22Y、マゼンタの画像形成部であるカートリッジ22M、シアンの画像形成部であるカートリッジ22C、ブラックの画像形成部であるカートリッジ22Kから構成される。以下、トナーの色を表す添え字Y、M、C、Kは、必要な場合を除き省略する。各色のカートリッジ22は、同じ構造を有し、それぞれ、感光体である感光ドラム5、帯電手段である帯電器7、現像手段である現像器8を備えており、カラーレーザプリンタ100本体に着脱可能である。
帯電器7は、帯電ローラ7Rを備え、感光ドラム5の表面を同一電位に帯電する。スキャナ部10から出射される露光光が帯電された感光ドラム5の表面に照射されることにより、感光ドラム5上(感光体上)には静電潜像が形成される。感光ドラム5は、画像形成動作に応じて、不図示の駆動モータにより、図中矢印方向(時計回り方向)に回転する。現像器8は現像ローラ8Rを備え、感光ドラム5上に形成された静電潜像にトナー(現像剤)を塗布することにより、静電潜像を可視化したトナー像を形成する。
その後、感光ドラム5上に形成されたトナー像は、一次転写電圧が印加された一次転写ローラ4によって、図中矢印方向(反時計回り方向)に回転する中間転写体である中間転写ベルト12へ順次重畳して転写され、フルカラーのトナー像が形成される。中間転写ベルト12へ転写されたフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト12の回転によって二次転写ローラ9へ移動する。中間転写ベルト12の搬送ローラ18は、中間転写ベルト12に駆動力を付与し、中間転写ベルト12を介して二次転写ローラ9と当接可能に配置されている。また、一次転写ローラ4及び二次転写ローラ9は、中間転写ベルト12の回転に伴って回転する。
中間転写ベルト12上のトナー像が転写される記録材である用紙2は、給紙トレイ1に格納されている。中間転写ベルト12上のトナー像が二次転写ローラ9に到着するタイミングに合わせて、用紙2は、不図示の搬送モータによって駆動された給紙ローラ40、レジストレーションローラ対3により、用紙搬送パス25を搬送される。そして、二次転写ローラ9に二次転写電圧が印加されることで、搬送されてきた用紙2に中間転写ベルト12上のトナー像が転写される。
搬送ローラ18と二次転写ローラ9により構成される二次転写部において、トナー像が転写された用紙2は、定着部13へ搬送される。定着部13は、用紙2を加熱する定着ローラ14と、用紙2を定着ローラ14に圧接させるための加圧ローラ15を備える。定着ローラ14の内部にはヒータが内蔵され、用紙2の種類に適した定着温度になるよう、ヒータの温度制御が行われる。また、ヒータの温度を検知するために、定着温度センサ216(図1(b)参照)が備えられている。用紙2は定着ローラ14と加圧ローラ15により搬送されると共に、トナー像は加熱、加圧されることにより用紙2に定着される。トナー像が定着された用紙2は排紙搬送ローラ31によって排紙トレイ27に排出され、カラーレーザプリンタ100は、画像形成動作を終了する。
[画像形成装置の制御部の構成]
図1(b)は、本実施例のカラーレーザプリンタ100を制御する制御部の構成を示すブロック図である。カラーレーザプリンタ100の制御部は、コントローラ部201、及びエンジン制御部203から構成されている。エンジン制御部203には、当接離間ソレノイド210、中間転写ベルト駆動モータ211(以下、駆動モータ211という)、カラー感光ドラム駆動モータ213(以下、駆動モータ213という)、定着温度センサ216が接続されている。切替手段である当接離間ソレノイド210は、中間転写ベルト12と各感光ドラム5との当接離間状態を切り替えるためのソレノイドである。本実施例では、1つのソレノイドで全ての感光ドラム5と中間転写ベルト12との当接離間状態を切り替えることができる構成である。第1の駆動手段である駆動モータ211は、中間転写ベルト12及びモノクロ印刷用のブラックの感光ドラム5Kを駆動するためのモータであり、駆動モータ211を駆動することにより、中間転写ベルト12及び感光ドラム5Kが駆動される。第2の駆動手段である駆動モータ213は、イエロー、マゼンタ、シアンのカラー印刷時にのみ使用される感光ドラム5Y、5M、5Cを駆動するためのモータである。検知手段である定着温度センサ216は、定着部13のヒータの温度を検知するための温度センサであり、エンジン制御部203は、定着部13の温度が画像形成可能な所定の目標温度に到達したかどうかを判断するために、ヒータの温度の読み出しを行う。
エンジン制御部203は、カラーレーザプリンタ100のシステム制御を行っており、CPU205、ROM206、RAM207を有している。制御手段であるCPU205は、ROM206に書き込まれた制御プログラムの内容に従って、カラーレーザプリンタ100のシステム制御を行う。また、RAM207は、制御に用いる変数や、画像データ等が保存される不揮発性メモリである。
コントローラ部201は、ホストコンピュータ200から画像情報と印刷命令(印字命令)を受信すると、印刷指示(印字指示)を送信する前に、エンジン制御部203に画像形成を行うための準備動作指示を送信する。エンジン制御部203は、コントローラ部201から準備動作指示を受信すると、画像形成動作に備えた、以下の準備動作を開始する。即ち、エンジン制御部203は、準備動作時には、スキャナ部10を駆動するための駆動部(不図示)の起動、定着部13のヒータの加熱、及び定着ローラ14と加圧ローラ15を駆動するための駆動部(不図示)の起動を開始する。
コントローラ部201は、ホストコンピュータ200から受信した画像情報を解析した結果に応じて、モノクロ印刷を指示するか、カラー印刷を指示するかを判断し、エンジン制御部203に印刷指示を送信する。エンジン制御部203は、コントローラ部201から印刷指示を受信すると、画像形成動作を開始する。即ち、エンジン制御部203は、画像形成動作時(画像形成時)には、中間転写ベルト12を駆動する駆動モータ211の起動、感光ドラム5Y、5M、5Cを駆動する駆動モータ213の起動、一次転写電圧、二次転写電圧の印加準備を行う。さらに、エンジン制御部203は、帯電器7を用いて感光ドラム5の帯電を開始する。
エンジン制御部203は、定着部13のヒータが所定の温度に到達し、かつ感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作が完了したタイミング(準備動作が完了したタイミング)で、コントローラ部201に、ビデオ信号出力許可を通知する。コントローラ部201は、エンジン制御部203からのビデオ信号出力許可を検知すると、ホストコンピュータ200から受信した画像情報をビットデータに変換したビデオ信号をエンジン制御部203に送信する。そして、ビデオ信号に応じてスキャナ部10から出射された光により、感光ドラム5上に静電潜像が形成され、前述した画像形成動作によりトナー像が定着された用紙2が排紙トレイ27に排出される。なお、コントローラ部201からの印刷指示は、用紙2毎にエンジン制御部203に送信され、エンジン制御部203からのビデオ信号出力許可も、用紙2毎にコントローラ部201に通知される。
当接離間制御部220は、CPU205により実行される、中間転写ベルト12と感光ドラム5との当接離間を制御する機能であり、準備動作時及び画像形成動作時に、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を切り替える制御を行う。当接離間制御部220は、当接離間ソレノイド210に信号を出力し、当接離間ソレノイド210を動作させることで、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を切り替える。
[感光ドラムと中間転写ベルトの当接離間制御]
感光ドラム5Y、5M、5C、5Kと中間転写ベルト12の当接・離間状態の制御について、図2を用いて説明する。図2は、図1で説明したカラーレーザプリンタ100において、当接・離間状態の制御に係わる要部を示す図である。当接離間制御部220が当接離間ソレノイド210を動作させて、感光ドラム5に対する一次転写ローラ4の位置を変える(移動させる)ことで、中間転写ベルト12と感光ドラム5Y、5M、5C、5Kの当接離間状態が切り換わる。図2(a)は、中間転写ベルト12と感光ドラム5Y、5M、5C、5Kが全て離間している第1の状態(以下、全離間状態という)を示している。図2(b)は、カラー印刷用の感光ドラム5Y、5M、5Cが中間転写ベルト12から離間し、中間転写ベルト12とモノクロ印刷用の感光ドラム5Kのみが当接している第2の状態(以下、モノクロ当接状態という)を示している。図2(c)は、中間転写ベルト12と全ての感光ドラム5Y、5M、5C、5Kが当接している第3の状態(以下、全当接状態という)を示している。本実施例において、中間転写ベルト12と感光ドラム5Y、5M、5C、5Kの当接離間状態は、全離間状態、モノクロ当接状態、全当接状態の順に遷移する。そして、全当接状態の次には再び全離間状態に遷移する。このように、中間転写ベルト12と感光ドラム5Y、5M、5C、5Kの当接離間状態は一方向にのみ遷移する。本実施例では、中間転写ベルト12と感光ドラム5Y、5M、5C、5Kの当接離間状態は、上述した3つの状態で構成されているが、これ以外の当接離間状態を設けてもよい。例えば、中間転写ベルト12と感光ドラム5Y、5M、5Cを当接し、感光ドラム5Kは中間転写ベルト12から離間させ、Y、M、Cの3色のトナーを混色させることにより黒を形成する(プロセスブラック)当接離間状態を設けてもよい。また、中間転写ベルト12を感光ドラム5Y、5M、5C、5Kのうちの1つの感光ドラムと当接させて、単色のトナー像を印刷するための当接離間状態を設けてもよい。
当接離間制御部220(CPU205)が当接離間ソレノイド210(図1(b))に信号を出力し、当接離間ソレノイド210を動作させる(ONにする)ことにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接離間状態が変化する。当接離間ソレノイド210は不図示のモータによって駆動されるカムと係合するようになっており、当接離間ソレノイド210をONにすることによってカムの規制が解除され、カムが回転する構成となっている。そして、このカムが一回転する毎に当接離間状態が全離間状態、モノクロ当接状態、全当接状態の順に変化していく。中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態は、当接離間制御部220が当接離間ソレノイド210に信号を出力するたびに、全離間状態、モノクロ当接状態、全当接状態、全離間状態の順で、当接離間状態が切り替わる。そのため、全離間状態から全当接状態に切り替える場合は、次の2つの動作方法のうちのどちらかの方法を実行する。
1つ目の動作方法は、当接離間ソレノイド210を所定時間、動作させて、当接離間状態を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替える。その後、再度、当接離間ソレノイド210を所定時間動作させて、当接離間状態をモノクロ当接状態から全当接状態に切り替える方法である。ここで、所定時間動作させるとは、当接離間ソレノイド210がOFFの状態から所定時間ONの状態に切り替えた後、再度OFFに切り替えるという意味である。また、所定時間とは上記のカムが一回転するのに要する時間よりも短い時間である。2つ目の動作方法は、当接離間ソレノイド210を1つ目の動作方法の場合よりも長い時間動作させ続けることにより、当接離間状態を、全離間状態からモノクロ当接状態を経由し、全当接状態まで連続して切り替える方法である。ここで、2つ目の動作方法の長い時間とは上記のカムが一回転するのに要する時間よりも長く、二回転するのに要する時間よりも短い時間である。当接離間ソレノイド210を2回動作させる1つ目の動作方法に対し、2つ目の動作方法は、当接離間ソレノイド210の動作が1回であり、動作音が発生する当接離間ソレノイド210の動作回数を減らすことができるという利点がある。
なお、感光ドラム5及び中間転写ベルト12が当接した状態で、感光ドラム5及び中間転写ベルト12が回転停止している場合には、感光ドラム5は、中間転写ベルト12と当接した面(箇所)にだけ、一次転写ローラ4からの圧力が加わる。そのため、感光ドラム5の中間転写ベルト12と当接している表面が変形してしまう。表面が変形した感光ドラム5では、表面電位が均一にならないため、この状態で画像形成が行われると印刷精度が低下することになる。そのため、画像形成動作を行っていない場合には、当接離間制御部220は、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態を、図2(a)に示す全離間状態に遷移させる。また、モノクロ当接状態、及び全当接状態において、中間転写ベルト12の回転速度と中間転写ベルト12と当接した感光ドラム5の回転速度が異なる場合には、周速差によって感光ドラム5の表面が中間転写ベルト12との摩擦で削られるおそれがある。その結果、感光ドラム5の表面が傷つけられるおそれがある。感光ドラム5の表面に傷がある状態で画像形成が行われると、印刷精度が低下することになる。そのため、中間転写ベルト12の回転速度と中間転写ベルト12に当接した感光ドラム5の回転速度の差、即ち周速差を小さくする必要がある。そこで、本実施例のカラーレーザプリンタ100では、中間転写ベルト12と感光ドラム5Kの周速差により感光ドラム5Kの表面が傷つくことを防ぐため、中間転写ベルト12と感光ドラム5Kの駆動源を同じ駆動源とする構成にしている。一方、カラー感光ドラムである感光ドラム5Y、5M、5Cは、定速状態になった後に定速状態の中間転写ベルト12に当接されるので、周速差により感光ドラム5Y、5M、5Cの表面が傷つけられることはない。
[感光ドラムと現像ローラの当接離間制御]
さらに、エンジン制御部203は、不図示の現像当接ソレノイドに駆動信号を出力し、感光ドラム5と現像ローラ8Rとの当接離間状態を切り替える。なお、感光ドラム5及び現像ローラ8Rが回転を停止した状態で、感光ドラム5と現像ローラ8Rを当接し続けた場合には、感光ドラム5は、当接圧により表面が変形してしまう。表面が変形した感光ドラム5は表面電位が不均一になるため、この状態で画像形成を行うと印刷精度が低下する。そのため、画像形成動作を行っていないときには、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rを離間する。また、感光ドラム5と現像ローラ8Rが当接した状態で、感光ドラム5と中間転写ベルト12が離間した状態から当接した状態に切り替わった場合には、次のようなことが起こる場合がある。即ち、感光ドラム5と中間転写ベルト12が当接した際の衝撃で、現像ローラ8Rから感光ドラム5にトナーが意図せず付着してしまうことがある。そのため、意図せず付着したトナーによる画像品質の低下が生じないように、エンジン制御部203は、画像形成動作時には、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接動作が完了した後に、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を行う。
[当接離間制御の制御シーケンス]
当接離間制御部220は、FPOTを短縮するために、画像形成の準備動作中に感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替える。つまり、モノクロ印刷とカラー印刷のどちらを実行するのか判断できない状態で、当接離間制御部220は感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替える。そして、当接離間制御部220は、コントローラ部201から印刷指示を受信するまで所定時間、待機する。その後、当接離間制御部220は、印刷指示がカラー印刷である場合には、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態をモノクロ当接状態から全当接状態に切り替える。以下に、図3及び図4を用いて、エンジン制御部203による当接離間制御の詳細について説明する。なお、上述した当接離間制御部220による制御は、エンジン制御部203により実行されるものとして説明する。
図3は、当接離間制御の制御シーケンスを示すフローチャートであり、エンジン制御部203が画像形成の準備動作を開始可能な状態になったときに起動され、エンジン制御部203により実行される。まず、図3、図4の説明で使用する記号について説明する。時間T_1to2は、当接離間ソレノイド210が駆動されたときに、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、全離間状態からモノクロ当接状態に切り替わるまでに要する時間である。時間T_2to3は、当接離間ソレノイド210が駆動されたときに、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、モノクロ当接状態から全当接状態に切り替わるまでに要する時間である。時間T_1to3は、当接離間ソレノイド210が駆動されたときに、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、全離間状態からモノクロ当接状態を経由して全当接状態に切り替わるまでに要する時間である。なお、本実施例では、当接離間ソレノイド210を所定時間よりも長い時間T_1to2以上、駆動させ続けることで、全離間状態から全当接状態に切り替えることが可能である。即ち、当接離間ソレノイド210を1回駆動するだけで、全離間状態から全当接状態に切り替えることができ、時間T_1to3は、そのときの時間である。また、時間T_1to2、時間T_2to3、時間T_1to3の大小関係は、時間T_1to2<時間T_1to3であり、時間T_2to3<時間T_1to3である。なお、時間T_1to2、時間T_2to3、時間T_1to3は、ROM206に予め格納されており、本実施例では、時間T_1to2は500ms(ミリ秒)、時間T_2to3は400ms、時間T_1to3は900msとする。
続いて、図3の制御シーケンスについて説明する。図3の処理は、エンジン制御部203が画像形成の準備動作を開始可能な状態になったときに起動される。ステップ(以下、Sという)101では、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの準備動作指示を受信したかどうか判断する。エンジン制御部203は、準備動作指示を受信したと判断した場合には処理をS102に進め、準備動作指示を受信していないと判断した場合には処理をS101に戻す。S102では、エンジン制御部203は、時間T_1to2より短い時間である所定時間、当接離間ソレノイド210を駆動する。これにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、全離間状態から、感光ドラム5Kと中間転写ベルト12とが当接したモノクロ当接状態に切り替わる(図中、モノクロ当接実行)。
S103では、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの印刷指示を受信したかどうか判断する。エンジン制御部203は、印刷指示を受信したと判断した場合には処理をS104に進め、印刷指示を受信していないと判断した場合には処理をS103に戻す。コントローラ部201は次に形成する画像がモノクロ画像である場合にエンジン制御部203へモノクロ印刷の指示を出し、カラー画像である場合にエンジン制御部203へカラー印刷の指示を出す。S104では、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの印刷指示がカラー印刷かどうかを判断し、印刷指示がカラー印刷であると判断した場合には、処理をS105に進める。エンジン制御部203は印刷指示がカラー印刷でない(モノクロ印刷である)と判断した場合には、S102の処理でモノクロ当接状態に切り替え済みであるため、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態を切り替える必要がないと判断し、処理を終了する。S105では、エンジン制御部203は、時間T_2to3より短い時間である所定時間、当接離間ソレノイド210を駆動する。当接離間ソレノイド210を駆動することにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、モノクロ当接状態から、全ての感光ドラム5と中間転写ベルト12とが当接した全当接状態に切り替わる(図中、全当接処理1実行)。
[当接離間制御のタイミングチャート]
図4は、図3の制御シーケンスを実行したときの、画像形成の準備動作開始から、感光ドラム5へ画像形成開始可能となるまでのカラーレーザプリンタ100の画像形成に関係する各部の状態等を示したタイミングチャートである。図4(A)は、カラー印刷の場合のタイミングチャートであり、図4(B)は、モノクロ印刷の場合のタイミングチャートである。図4(A)において、(a)は、定着部13のヒータの温度を検知する定着温度センサ216により検知された温度を示し、(b)は、定着部13の準備動作が未完了か、完了したかの状態を示している。(c)は、エンジン制御部203からコントローラ部201に出力する、ビデオ信号出力の許可又は禁止を通知する信号を示し、(d)は、感光ドラム5と中間転写ベルト12との当接離間状態を切り替える当接離間ソレノイド210を駆動する信号を示している。(e)は、感光ドラム5と中間転写ベルト12との当接離間状態を示しており、(f)は、中間転写ベルト12とブラックの感光ドラム5Kを駆動する駆動モータ211の状態を示している。(g)は、カラー感光ドラムである感光ドラム5Y、5M、5Cを駆動する駆動モータ213の状態を示しており、(h)は、感光ドラム5と現像ローラ8Rとの当接状態(現像器当接状態)を示している。なお、図4(B)の(a)〜(h)についても、図4(A)と同じ構成であり、説明を省略する。
また、図中の横軸は時間を示し、t1〜t5は時刻(タイミング)を示す。図4において、時刻t1は、エンジン制御部203がコントローラ部201から準備動作指示(プレスタート指示)を受信し、画像形成のための準備動作を開始するタイミングを示している。時刻t2は、エンジン制御部203がコントローラ部201から印刷指示を受信し、モノクロ印刷かカラー印刷かを判断可能となるタイミングを示している。時刻t3は、感光ドラム5と中間転写ベルト12の全当接状態への当接動作が完了したタイミングを示し、時刻t4は、定着部13のヒータの温度が、感光ドラム5への画像形成開始が可能な温度(準備動作完了温度)に到達したタイミングを示している。時刻t5は、現像ローラ8Rと感光ドラム5の当接動作が完了したタイミングを示している。また、図中の時間T_prepareは、時刻t1から時刻t2までの時間を示し、時間T_dev_attは、現像ローラ8Rと感光ドラム5の当接を開始してから当接完了までに要する時間を示している。なお、本実施例における時間T_prepareは600ms、時間T_dev_attは700msとする。
(カラー印刷の場合のタイミングチャート)
まず、図4(A)のタイミングチャートの動作について説明する。なお、括弧内の(a)〜(h)は、図4(A)の(a)〜(h)を示す。時刻t1で、エンジン制御部203は、コントローラ部201から準備動作指示を受信すると、当接離間ソレノイド210を所定時間(時間T_1to2より短い時間)だけ駆動(ON)する((d))。これにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12は、全離間状態からモノクロ当接状態へ切り替えられる。また、エンジン制御部203は、時刻t1で定着部13への温度調整動作を開始する((a))。なお、感光ドラム5と中間転写ベルト12の全離間状態からモノクロ当接状態への切り替えは、時刻t2までに完了する(時間T_prepare>時間T_1to2)。
時刻t2で、エンジン制御部203がコントローラ部201から印刷指示を受信すると、コントローラ部201からの印刷指示がカラー印刷であることを判断する。時刻t2で、エンジン制御部203は、カラー印刷であることを判断すると、当接離間ソレノイド210を所定時間(時間T_2to3より短い時間)だけ駆動(ON)する((d))。これにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12は、モノクロ当接状態から全当接状態へ切り替えられる((e))。また、エンジン制御部203は、駆動モータ211及び駆動モータ213の駆動を開始し((f)、(g))、これにより、それぞれ中間転写ベルト12及び感光ドラム5K、カラー感光ドラムである感光ドラム5Y、5M、5Cの駆動が開始される。なお、中間転写ベルト12及び感光ドラム5K、5Y、5M、5Cは、感光ドラム5と中間転写ベルト12が全当接状態に切り替わる前に定速状態になる((e)、(f)、(g))。また、中間転写ベルト12及び感光ドラム5Kが定速状態となるタイミングは、感光ドラム5Y、5M、5Cが定速状態となるタイミングよりも早い((f)、(g))。
エンジン制御部203は、モノクロ当接状態から、時間T_2to3が経過した時刻t3になると、中間転写ベルト12と全ての感光ドラム5とが当接した全当接状態に切り替える当接動作が完了したと判断する。そして、時刻t3では、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始する((h))。また、時刻t4で、エンジン制御部203は、定着温度センサ216の検知温度から、定着部13のヒータが準備動作完了温度である所定の温度に到達したことを検知し、定着部13の準備動作が完了したと判断する((b))。エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始した時刻t3から、時間T_dev_attが経過した時刻t5になると、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作が完了したと判断する((h))。時刻t5で、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作と定着部13の準備動作が完了したため、全ての準備動作が完了し、感光ドラム5への画像形成開始が可能と判断する。そして、エンジン制御部203は、ビデオ信号出力許可信号を禁止から許可に設定し、コントローラ部201にビデオ信号出力の許可を通知する((c))。
(モノクロ印刷の場合のタイミングチャート)
次に、モノクロ印刷の場合のタイミングチャートである図4(B)について説明する。図4(A)と同一の動作をする箇所については詳しい説明を省略し、図4(A)とは異なる制御を行う箇所について詳しく説明する。なお、括弧内の(a)〜(h)は、図4(B)の(a)〜(h)を示す。時刻t1での制御は図4(A)と同じであり、説明を省略する。時刻t2で、エンジン制御部203がコントローラ部201から印刷指示を受信すると、コントローラ部201からの印刷指示がモノクロ印刷であることを判断する。エンジン制御部203は、モノクロ印刷であることを判断すると、時刻t2では中間転写ベルト12と感光ドラム5Kが当接したモノクロ当接状態に切り替え済みであるため、切り替え動作を実施せず、当接動作を完了する((e))。そして、当接動作が完了したため、エンジン制御部203は、駆動モータ211の駆動を開始し、これにより中間転写ベルト12及び感光ドラム5Kの駆動が開始される((f))。さらに、エンジン制御部203は、時刻t2で、感光ドラム5Kと現像ローラ8KRの当接動作を開始する((h))。
また、時刻t4で、エンジン制御部203は、定着温度センサ216の検知温度から、定着部13のヒータが準備動作完了温度である所定の温度に到達したことを検知し、定着部13の準備動作が完了したと判断する((b))。エンジン制御部203は、感光ドラム5Kと現像ローラ8KRの当接動作を開始した時刻t2から、時間T_dev_attが経過した時刻t5になると、感光ドラム5Kと現像ローラ8KRの当接動作が完了したと判断する((h))。時刻t5で、エンジン制御部203は、感光ドラム5Kと現像ローラ8KRの当接動作と定着部13の準備動作が完了したため、全ての準備動作が完了し、感光ドラム5Kへの画像形成開始が可能と判断する。そして、エンジン制御部203は、ビデオ信号出力許可信号を禁止から許可に設定し、コントローラ部201にビデオ信号出力の許可を通知する((c))。
以上説明したように、モノクロ印刷の場合には、モノクロ印刷かカラー印刷かを判別可能になった時刻t2の時点で、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作は完了している。そのため、時刻t2以降の中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作に要する時間は不要となる。一方、カラー印刷の場合でも、時刻t2では、中間転写ベルト12と感光ドラム5が全離間状態からではなく、モノクロ当接状態から全当接状態への当接動作が行われる。そのため、時刻t2以降では、中間転写ベルト12と感光ドラム5の全離間状態からモノクロ当接状態への当接動作に要する時間が短縮される。その結果、本実施例で説明した当接離間制御を適用することにより、FPOTを短縮することができる。
本実施例では、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接離間状態は、全離間状態、モノクロ当接状態、全当接状態の順に切り替わる構成として説明した。例えば、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接離間状態は、全離間状態、全当接状態、モノクロ当接状態の順に切り変わる構成でもよく、本実施例は、当接離間状態の切り替わる順番によって限定されるものではない。また、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接離間状態が全離間状態、全当接状態、モノクロ当接状態の順に切り替わる構成においては、準備動作中に全離間状態から全当接状態に切り替える制御を行う。そして、モノクロ印刷か、カラー印刷かを判断した後、モノクロ印刷の場合には全当接状態からモノクロ当接状態に切り替えるように、当接離間制御を行うことで、本実施例を適用することができる。
さらに、本実施例では、中間転写ベルト12と感光ドラム5Kの周速差により感光ドラム5Kの表面が傷つくことを防ぐため、中間転写ベルト12と感光ドラム5Kの駆動源が同一の駆動モータ211である構成について説明した。しかし、本発明は、中間転写ベルト12と感光ドラム5の駆動源の構成によって限定されるものではない。例えば、中間転写ベルト12と感光ドラム5の駆動源が異なる構成の場合には、それぞれの駆動部の目標回転速度を段階的に増加させる。そして、各段階において、中間転写ベルト12と感光ドラム5の回転速度が同じになるように同期をとって加速することで、中間転写ベルト12と感光ドラム5の回転速度の差を減らす構成でもよい。
また、本実施例では、準備動作開始時の時刻t1で、中間転写ベルト12と感光ドラム5をモノクロ当接状態へ切り替えを開始している。そして、印刷指示がモノクロ印刷か、カラー印刷かが判別可能になる時刻t2の後に、カラー印刷の場合には、モノクロ当接状態から全当接状態への切り替えを行っている。本発明は、本実施例で説明した当接離間制御タイミングに限定されるものではない。例えば、準備動作中に中間転写ベルト12と感光ドラム5をモノクロ当接状態に切り替える場合、当接離間ソレノイド210の動作音が生じる回数を減らすために、エンジン制御部203は、モノクロ当接状態への切り替えを次のようなタイミングで行ってもよい。即ち、エンジン制御部203は、モノクロ当接状態への切り替えを、準備動作開始時の時刻t1ではなく、準備動作開始(時刻t1)から(時間T_prepare−時間T_1to2)だけ遅い100ms(=600ms−500ms)後に開始してもよい。そして、この場合、エンジン制御部203は、モノクロ印刷かカラー印刷かが判別可能になるまで、当接離間ソレノイド210の駆動を継続する。つまり、当接離間ソレノイド210をONのままにしておく。
そして、エンジン制御部203は、当接離間ソレノイド210を駆動開始してから時間T_1to2が経過する前に、カラー印刷であることを判断できた場合には、そのまま当接離間ソレノイド210を駆動し続ければよい。その結果、当接離間ソレノイド210を時間T_1to2(=500ms)以上駆動することにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5はモノクロ当接状態から全当接状態へと切り替えられる。一方、エンジン制御部203は、当接離間ソレノイド210を駆動開始してから時間T_1to2が経過する前に、モノクロ印刷であることを判断できた場合には、当接離間ソレノイド210の駆動を停止させればよい。その結果、当接離間ソレノイド210を時間T_1to2(=500ms)よりも短い時間駆動することにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5は全離間状態からモノクロ当接状態へ切り替わるが、全当接状態には切り替わらない。
また、この場合、当接離間ソレノイド210を駆動する回数は1回であり、駆動回数が2回の上述した実施例の場合と比べて駆動回数が減るため、当接離間ソレノイド210の動作音が生じる回数を減らすことができる。なお、感光ドラム5と中間転写ベルト12の状態が全離間状態、全当接状態、モノクロ当接状態の順に切り変わる構成においても同様に、当接離間ソレノイド210を1回駆動することにより、全離間状態からモノクロ当接状態へ切り替えることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、ファーストプリントアウトタイムを短縮することができる。
実施例1では、FPOTを短縮するために、エンジン制御部203は、画像形成の準備動作中に、中間転写ベルト12と感光ドラム5を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替える制御を行う。ここで、感光ドラム5への画像形成が開始可能となるまでに必要な準備動作には、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接動作、及び感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作の他に、定着部13のヒータに対する温度調整などがある。画像形成動作中に、定着部13において、用紙2上(記録材上)に形成されたトナー像を用紙2に加熱定着するためには、定着部13のヒータを所定の温度(以下、準備目標温度という)にした後に、感光ドラム5への画像形成を開始する必要がある。そのため、準備動作開始時の定着部13のヒータの温度が準備目標温度と大きく乖離している場合には、定着部13のヒータの温度が準備目標温度に到達するまでに温度調整に要する時間が長くなる。その結果、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作が完了した後に、ヒータの温度が準備目標温度に到達した場合には、FPOTが大きくなる。例えば、エンジン制御部203が、コントローラ部201から印刷指示を受信してから、印刷指示に応じて、当接離間ソレノイド210を駆動して、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接離間状態の切り替えを実行する。そして、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作が完了するタイミングで、ヒータの温度がまだ準備目標温度に到達していなければ、印刷指示を受信した後に当接離間制御を開始しても、FPOTをさらに大きくすることにはならない。この場合には、準備動作中には当接状態の切り替えを行わず、モノクロ印刷かカラー印刷かを判断した後に当接離間ソレノイド210を1回だけ駆動し、当接状態の切り替えを完了することができる。これにより、当接離間ソレノイド210の動作音を発生させる当接離間ソレノイド210の駆動回数を減らすことができる。
以下に、FPOTが大きくなる要因に応じて、準備動作中に中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態の切り替えを実施するか否かを切り替える制御方法について説明する。なお、画像形成装置の全体構成、及び感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接・離間制御については、実施例1と同一のため、同一装置には同じ符号を使用することで説明を省略する。
[画像形成装置の制御部の構成]
図5は、本実施例のカラーレーザプリンタ100を制御する制御部の構成を示すブロック図である。なお、実施例1と同一の構成については、図1(b)と同一の記号を付し、説明を省略する。図5と実施例1の図1(b)と異なる点は、エンジン制御部203のCPU205により実行される機能である当接離間制御部221、及び遅延判断部224である。当接離間制御部221は、後述する遅延判断部224の判断結果に応じて、第1の当接離間制御、又は第2の当接離間制御のどちらか一方の制御を実行する。第1の当接離間制御では、準備動作中に感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替える。そして、コントローラ部201からの印刷指示がカラー印刷の場合には、画像形成動作中に、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態をモノクロ当接状態から全当接状態に切り替える。一方、第2の当接離間制御は、準備動作中に感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態の切り替えを行わず、モノクロ印刷かカラー印刷かを判断した後、画像形成動作中に当接離間ソレノイド210を1回だけ動作させて、当接状態を切り替える。第2の当接離間制御は、コントローラ部201からカラー印刷の印刷指示を受けた場合には感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全当接状態に切り替え、モノクロ印刷の印刷指示を受けた場合にはモノクロ当接状態に切り替える。
遅延判断部224は、第2の当接離間制御を実行した場合のFPOTと、第1の当接離間制御を実行した場合のFPOTとを比べ、どちらの場合のFPOTが大きくなるかを判断し、当接離間制御部221に判断結果を通知する。遅延判断部224は、準備動作開始時に定着温度センサ216が検知した定着部13のヒータの温度と、予めROM206に保存された準備目標温度から、ヒータが準備目標温度に到達するタイミング(以下、定着準備完了タイミングという)を算出する。さらに、遅延判断部224は、第2の当接離間制御を実行し、カラー印刷の印刷指示を受けた場合の感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作の完了タイミング(以下、現像当接完了タイミングという)を算出する。そして、遅延判断部224は、現像当接完了タイミングが定着準備完了タイミングより遅い場合には、第2の当接離間制御を実行することによりFPOTが大きくなると判断する。一方、遅延判断部224は、現像当接完了タイミングが定着準備完了タイミングより早い場合には、第2の当接離間制御を実行してもFPOTが大きくならないと判断する。ここで、遅延判断部224が現像当接完了タイミングを用いた理由は、次のとおりである。即ち、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作は、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作の完了後にしか実施できず、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作の完了が遅れることにより、現像当接完了タイミングも遅れるからである。さらに、カラー印刷の場合の現像当接完了タイミングを算出するのは、次の理由によるものである。即ち、モノクロ印刷の場合と比べて、カラー印刷の場合には、中間転写ベルト12と感光ドラム5が全離間状態から全当接状態になるまでに要する時間が長い。その結果、カラー印刷の場合には、モノクロ印刷に比べて、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作の開始タイミングが遅くなるからである。
当接離間制御部221は、遅延判断部224が第2の当接離間制御を実行することでFPOTが大きくなると判断した場合には、第1の当接離間制御を実行し、FPOTが大きくならないと判断した場合には、第2の当接離間制御を実行する。その他の構成については、実施例1の図1(b)と同一であるため、説明を省略する。
[当接離間制御の制御シーケンス]
当接離間制御部221は遅延判断部224の判断結果に基づいて、FPOTが大きくならない場合には、動作音が生じる回数を低減させるために当接離間ソレノイド210の動作回数を減らして、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態の切り替えを行う。即ち、当接離間制御部221は、モノクロ印刷かカラー印刷かを判断した後の画像形成動作中に、当接離間ソレノイド210を1回だけ動作させ、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を切り替える第2の当接離間制御を実行する。
一方、当接離間制御部221は、遅延判断部224の判断結果に基づいて、FPOTが大きくなる場合には、準備動作中に感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替える第1の当接離間制御を実行する。さらに、当接離間制御部221は、コントローラ部201からの印刷指示がカラー印刷の場合には、画像形成動作中に感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態をモノクロ当接状態から全当接状態に切り替える。以下に、図6及び図7を用いて、当接離間制御部221の制御内容の詳細を記述する。なお、上述した当接離間制御部221、遅延判断部224による制御は、エンジン制御部203により実行されるものとして説明する。
図6は、当接離間制御の制御シーケンスを示すフローチャートであり、エンジン制御部203が画像形成の準備動作を開始可能な状態になったときに起動され、エンジン制御部203により実行される。以下では、エンジン制御部203が図6の制御シーケンスを実行するものとして説明する。
S201では、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの準備動作指示を受信したかどうか判断する。エンジン制御部203は、準備動作指示を受信したと判断した場合には処理をS202に進め、準備動作指示を受信していないと判断した場合には処理をS201に戻す。S202では、エンジン制御部203は、上述した遅延判断部224による判断処理の実行、即ち第2の当接離間制御を実行してもFPOTが大きくならないかどうかを判断する処理を実行する。S202の処理における具体的な判断内容は、後述する図7のタイミングチャートにて説明する。S203では、エンジン制御部203は、S202の処理の結果に基づいて、第2の当接離間制御を実行するとFPOTが大きくなるかどうか(第2の当接離間制御は実施可能かどうか)を判断する。エンジン制御部203は、FPOTが大きくなる(第2の当接離間制御実施不可)と判断した場合には、処理をS204に進め、FPOTは大きくならない(第2の当接離間制御実施可)と判断した場合には、処理をS205に進める。S204では、エンジン制御部203は、第1の当接離間制御を実行するために、所定時間(時間T_1to2よりは短い時間)だけ、当接離間ソレノイド210を駆動する。これにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、全離間状態から、感光ドラム5Kと中間転写ベルト12とが当接したモノクロ当接状態に切り替わる(図中、モノクロ当接実行)。
S205では、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの印刷指示を受信したかどうか判断する。エンジン制御部203は、印刷指示を受信したと判断した場合には処理をS206に進め、印刷指示を受信していないと判断した場合には処理をS205に戻す。S206では、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの印刷指示がカラー印刷かどうかを判断し、印刷指示がカラー印刷であると判断した場合には処理をS207に進める。一方、エンジン制御部203は、コントローラ部201からの印刷指示がカラー印刷ではない(モノクロ印刷指示である)と判断した場合には、処理をS210に進める。
S207では、エンジン制御部203は、S204の処理を実行したことにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態がモノクロ当接状態かどうか(モノクロ当接実施済みかどうか)を判断する。エンジン制御部203は、モノクロ当接状態と判断した場合には処理をS208に進め、モノクロ当接状態ではない(全離間状態である)と判断した場合には処理をS209に進める。S208では、エンジン制御部203は、所定時間(時間T_2to3よりは短い時間)だけ、当接離間ソレノイド210を駆動する。これにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、モノクロ当接状態から、全ての感光ドラム5と中間転写ベルト12とが当接した全当接状態に切り替わる(図中、全当接処理1実行)。S209では、エンジン制御部203は、当接離間ソレノイド210を時間T_1to2より長く、時間T_1to3未満の時間だけ駆動し、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全離間状態から全当接状態に切り替える(図中、全当接処理2実行)。
S210では、エンジン制御部203は、S204の処理を実行したことにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態がモノクロ当接状態かどうか(モノクロ当接実施済みかどうか)を判断する。エンジン制御部203は、モノクロ当接状態と判断した場合には処理を終了し、モノクロ当接状態ではない(全離間状態である)と判断した場合には処理をS211に進める。S211では、エンジン制御部203は、所定時間だけ(時間T_1to2よりは短い時間だけ)、当接離間ソレノイド210を駆動する。これにより、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態が、全離間状態から、感光ドラム5Kと中間転写ベルト12とが当接したモノクロ当接状態に切り替わる(図中、モノクロ当接実行)。
[当接離間制御のタイミングチャート]
図7は、図6で印刷指示がカラー印刷の場合の制御シーケンスを実行したときの、画像形成の準備動作開始から感光ドラム5への画像形成開始が可能となるまでの、カラーレーザプリンタ100の各部の状態等を示したタイミングチャートである。図7(A)は、エンジン制御部203が第1の当接離間制御を実行し、画像形成の準備動作中に感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態を全離間状態からモノクロ当接状態に切り替えた場合のタイミングチャートである。図7(B)は、エンジン制御部203が第2の当接離間制御を実行し、画像形成の準備動作中には、感光ドラム5と中間転写ベルト12の当接状態の切り替えを行わなかった場合のタイミングチャートである。なお、図7(A)、図7(B)の(a)〜(h)の図の見方については、実施例1の図4と同様であり、説明を省略する。また、図中の横軸は時間を示し、t1〜t5は時刻(タイミング)を示す。また、時刻t1〜t5についても、実施例1の図4と同様であり、説明を省略する。
図7において、定着部13のヒータの準備目標温度(準備動作完了温度)を160℃、定着部13のヒータの温度調整時の温度変化の割合を0.02℃/ms(ミリ秒)とする。また、図7(A)の時刻t1における定着部13のヒータの温度は130℃、図7(B)の時刻t1における定着部13のヒータの温度は100℃とする。その他の記号及び動作パラメータの値は、実施例1で用いた記号及び値と同一とする。
(第1の当接離間制御を実行する場合)
まず、図7(A)のタイミングチャートの動作について説明する。なお、括弧内の(a)〜(h)は、図7(A)の(a)〜(h)を示す。時刻t1で、エンジン制御部203は、前述した遅延判断部224の判断処理を実行する。即ち、エンジン制御部203は、第2の当接離間制御を実行した場合にFPOTが大きくなるかどうかを判断するため、定着準備完了タイミングと現像当接完了タイミングを算出する。エンジン制御部203は、時刻t1における定着部13のヒータの温度が130℃、準備目標温度が160℃、定着部13のヒータの温度調整時のヒータの温度変化の割合が0.02℃/ms(ミリ秒)に基づいて、定着準備完了タイミングを算出する。エンジン制御部203は、定着準備完了タイミングを、時刻t1から1500ms(=(160℃−130℃)÷0.02℃/ms)経過した時点と算出する。
続いて、エンジン制御部203は、現像当接完了タイミングの算出を行う。エンジン制御部203は、第2の当接離間制御を実行した場合には、時刻t2から中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作を開始し、当接動作が完了した後に感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始する。そのため、エンジン制御部203は、現像当接完了タイミングを、時刻t1から2200ms(=時間T_prepare(600ms)+時間T_1to3(900ms)+時間T_dev_att(700ms))経過した時点と算出する。
エンジン制御部203は、算出された現像当接完了タイミング(2200ms)が、算出された定着準備完了タイミング(1500ms)よりも大きいため、第2の当接離間制御を実行するとFPOTが大きくなると判断する。そのため、エンジン制御部203は、第1の当接離間制御を実行するため、時刻t1で当接離間ソレノイド210を所定時間(時間T_1to2未満)、駆動する((d))。これにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態は、全離間状態からモノクロ当接状態に切り替えられる((e))。また、エンジン制御部203は、時刻t1で定着部13のヒータに対する温度調整動作を開始する((a))。時刻t2で、エンジン制御部203は、コントローラ部201からカラー印刷の印刷指示を受信すると、当接離間ソレノイド210を所定時間(時間T_2to3未満)、駆動する((d))。これにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態がモノクロ当接状態から全当接状態に切り替えられる((e))。
モノクロ当接状態で当接動作を開始してから、時間T_2to3が経過した時刻t3になると、エンジン制御部203は、中間転写ベルト12と感光ドラム5の全当接状態への当接動作が完了したと判断する((e))。そして、時刻t3で、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始する((h))。また、時刻t4で、エンジン制御部203は、定着温度センサ216の検知温度から、定着部13のヒータが準備動作完了温度である準備目標温度に到達したことを検知し((a))、定着部13の準備動作が完了したと判断する((b))。エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始した時刻t3から、時間T_dev_attが経過した時刻t5になると、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作が完了したと判断する((h))。時刻t5で、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作と定着部13の準備動作が完了したため、全ての準備動作が完了し、感光ドラム5へ画像形成開始が可能と判断する。そして、エンジン制御部203は、ビデオ信号出力許可信号を禁止から許可に設定し、コントローラ部201にビデオ信号出力の許可を通知する((c))。
(第2の当接離間制御を実行する場合)
次に、図7(B)のタイミングチャートの動作について説明する。なお、括弧内の(a)〜(h)は、図7(B)の(a)〜(h)を示す。時刻t1で、エンジン制御部203は、前述した遅延判断部224の判断処理を実行する。即ち、エンジン制御部203は、第2の当接離間制御を実行した場合にFPOTが大きくなるかどうかを判断するため、定着準備完了タイミングと現像当接完了タイミングを算出する。エンジン制御部203は、時刻t1における定着部13のヒータの温度が100℃、準備目標温度が160℃、定着部13のヒータの温度調整時のヒータの温度変化の割合が0.02℃/ms(ミリ秒)に基づいて、定着準備完了タイミングを算出する。エンジン制御部203は、定着準備完了タイミングを、時刻t1から3000ms(=(160℃−100℃)÷0.02℃/ms)経過した時点と算出する。
続いて、エンジン制御部203は、現像当接完了タイミングの算出を行う。エンジン制御部203は、第2の当接離間制御を実行した場合には、時刻t2から中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作を開始し、当接動作が完了した後に感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始する。そのため、エンジン制御部203は、現像当接完了タイミングを、時刻t1から2200ms(=時間T_prepare(600ms)+時間T_1to3(900ms)+時間T_dev_att(700ms))経過した時点と算出する。
エンジン制御部203は、算出された現像当接完了タイミング(2200ms)が、算出された定着準備完了タイミング(3000ms)よりも小さいため、第2の当接離間制御を実行してもFPOTが大きくならないと判断する。エンジン制御部203は、当接離間ソレノイド210の動作音の発生回数を減らすため、時刻t1では中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態の切り替えを行わない第2の当接離間制御を実行する。時刻t1では、エンジン制御部203は、定着部13のヒータに対する温度調整動作を開始する((a))。時刻t2で、エンジン制御部203は、コントローラ部201からカラー印刷の印刷指示を受信すると、当接離間ソレノイド210を時間T_1to2以上で、かつ時間T_1to3未満の時間、駆動する((d))。これにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接状態が全離間状態からモノクロ当接状態を経て、全当接状態に切り替えられる((e))。
時刻t2から当接動作を開始して、時間T_1to3が経過した時刻t3になると、エンジン制御部203は、中間転写ベルト12と感光ドラム5の全当接状態への切り替えが完了したと判断する((e))。そして、時刻t3で、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始する((h))。エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作を開始した時刻t3から、時間T_dev_attが経過した時刻t5になると、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作が完了したと判断する((h))。
また、時刻t4で、エンジン制御部203は、定着温度センサ216の検知温度から、定着部13のヒータが準備動作完了温度である準備目標温度に到達したことを検知し((a))、定着部13の準備動作が完了したと判断する((b))。時刻t4で、エンジン制御部203は、感光ドラム5と現像ローラ8Rの当接動作と定着部13の準備動作が完了したため、全ての準備動作が完了し、感光ドラム5への画像形成開始が可能と判断する。そして、エンジン制御部203は、ビデオ信号出力許可信号を禁止から許可に設定し、コントローラ部201にビデオ信号出力の許可を通知する((c))。
以上説明したように、本実施例の制御を適用することにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作完了が遅れることによりFPOTが大きくならない場合には、動作音が生じる当接離間ソレノイド210の駆動回数を減らすことができる。また、本実施例は、実施例1と同様に、中間転写ベルトと感光ドラムの当接状態の切り替わる順番、及び中間転写ベルト12と感光ドラム5の駆動源の構成によって限定されるものではない。
本実施例では、遅延判断部224が、中間転写ベルト12と感光ドラム5の当接動作完了までに要する時間と比べて、FPOTを大きくする要因として定着部13のヒータの温度調整に要する時間を用いた例について説明した。本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、コントローラ部201は、エンジン制御部203に準備動作指示を送信する際に、エンジン制御部203に印刷指示を送信したタイミングに対し、ビデオ信号を出力可能となるタイミング(時間情報)を通知する。そして、遅延判断部224は、エンジン制御部203より、その時間情報を取得するものとする。コントローラ部201は、モノクロ印刷かカラー印刷かの解析が完了すると、エンジン制御部203にモノクロ印刷又はカラー印刷の印刷指示を送信する。ところが、ホストコンピュータ200から受信した画像情報によっては、次のようなことが生じる場合がある。即ち、コントローラ部201において、エンジン制御部203からビデオ信号出力の許可を通知されたタイミングに対し、エンジン制御部203へのビデオ信号の出力が可能となるタイミングが遅くなることがある。その場合、遅延判断部224がビデオ信号の出力が可能となるタイミングと、第2の当接離間制御を実施した際のビデオ信号出力許可タイミングを比較し、第2の当接離間制御を実施することによりFPOTが大きくなるかどうかを判断する。そして、判断結果に応じて、第1の当接離間制御、又は第2の当接離間制御を実施することにより、本実施例と同様の効果を得ることが可能となる。
また、本実施例でも実施例1と同様に、当接離間ソレノイド210の動作音が生じる回数を減らすために、準備動作中に中間転写ベルト12と感光ドラム5をモノクロ当接状態に切り替える場合、モノクロ当接状態への切り替えを次のように行ってもよい。即ち、エンジン制御部203は、モノクロ当接状態への切り替えを、準備動作開始時の時刻t1ではなく、準備動作開始(時刻t1)から(時間T_prepare−時間T_1to2)だけ遅い100ms(=600ms−500ms)後に開始してもよい。そして、当接離間ソレノイド210を駆動開始してから時間T_1to2が経過する前に、カラー印刷であることを判断できた場合には、エンジン制御部203はそのまま当接離間ソレノイド210を駆動し続ければよい。これにより、中間転写ベルト12と感光ドラム5はモノクロ当接状態から全当接状態へと切り替えられる。その結果、当接離間ソレノイド210を駆動する回数は1回であり、駆動回数が2回の上述した実施例の場合と比べて駆動回数が減るため、当接離間ソレノイド210の動作音が生じる回数を減らすことができる。
以上説明したように、本実施例によれば、ファーストプリントアウトタイムを短縮することができる。
5 感光ドラム
12 中間転写ベルト
203 エンジン制御部
210 当接離間ソレノイド

Claims (22)

  1. トナー像が形成される複数の感光体と、
    前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
    前記中間転写体と複数の前記感光体との当接離間状態を切り替える切替手段と、
    前記切替手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記当接離間状態は、前記切替手段によって、前記中間転写体と全ての前記感光体が離間した状態である第1の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接した第2の状態へと切り替わり、さらに前記第2の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接し、前記第2の状態とは異なる第3の状態へと順に切り替わる画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記切替手段を制御して、前記当接離間状態を予め前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えさせ、前記当接離間状態を前記第2の状態で所定時間、待機させた後、前記第2の状態で画像を形成する場合には、前記切替手段を制御せず、前記第3の状態で画像を形成する場合には、前記切替手段を制御して、前記当接離間状態を前記第2の状態から前記第3の状態へと切り替えさせることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像が形成される複数の感光体と、
    前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
    前記中間転写体と複数の前記感光体との当接離間状態を切り替える切替手段と、
    前記切替手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記当接離間状態は、前記切替手段によって、前記中間転写体と全ての前記感光体が離間した状態である第1の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接した第2の状態へと切り替わり、さらに前記第2の状態から、前記中間転写体と少なくとも一つの前記感光体が当接し、前記第2の状態とは異なる第3の状態へと順に切り替わる画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記第2の状態で画像を形成するか前記第3の状態で画像を形成するか判断できない状態において、前記切替手段を制御して、前記当接離間状態を予め前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えさせることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記切替手段は、駆動されるたびに、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態を前記第1の状態から前記第2の状態に、前記第2の状態から前記第3の状態に、前記第3の状態から前記第1の状態に、順次、切り替えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の状態は、前記複数の感光体のうち一の感光体と前記中間転写体とが当接し、前記一の感光体を除く他の感光体と前記中間転写体とは離間している状態であり、
    前記第3の状態は、前記中間転写体と全ての前記感光体とが当接している状態であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の状態は、前記中間転写体と全ての前記感光体とが当接している状態であり、
    前記第3の状態は、前記複数の感光体のうち一の感光体と前記中間転写体とが当接し、前記一の感光体を除く他の感光体と前記中間転写体とは離間している状態であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、画像形成を行わないときには、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態を前記第1の状態に切り替えることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 第1の駆動手段及び第2の駆動手段を備え、
    前記第1の駆動手段は、前記中間転写体及び前記一の感光体を駆動し、
    前記第2の駆動手段は、前記他の感光体を駆動することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の駆動手段及び前記第2の駆動手段は、前記感光体と前記中間転写体とが前記第2の状態に切り替えられた後に駆動されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 画像データを処理するコントローラ部を備え、
    前記コントローラ部は、前記制御手段に、印刷指示を送信する前に準備動作指示を送信し、画像形成時には前記印刷指示を送信し、前記制御手段から画像データの出力許可を受信したときには前記感光体にトナー像を形成するための前記画像データに応じたビデオ信号を出力することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記感光体と前記中間転写体を前記第2の状態に切り替えた後、前記印刷指示に応じて、前記切替手段を駆動して、前記感光体と前記中間転写体を前記第2の状態から第3の状態に切り替えることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記切替手段を所定時間、駆動することにより、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態を切り替えることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記所定時間は、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態が切り替わるのに要する時間よりも短い時間であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記切替手段による前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態の前記第1の状態から前記第2の状態への切り替えが前記印刷指示を受信した後に完了するタイミングで前記切替手段の駆動を開始し、前記印刷指示を受信するまで前記切替手段の駆動を継続することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、前記印刷指示に応じて、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態を前記第3の状態に切り替える場合には、前記切替手段の駆動をさらに継続することにより、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態を前記第1の状態から前記第2の状態を経由して前記第3の状態に切り替えることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御手段は、前記印刷指示に応じて、前記感光体と前記中間転写体との当接離間状態を前記第3の状態に切り替えない場合には、前記切替手段の駆動を停止することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 前記感光体に当接し、前記感光体上にトナー像を形成するトナーを付着させる複数の現像ローラと、
    前記中間転写体から転写された記録材上のトナー像を記録材に定着させる定着部と、
    を備え、
    前記定着部は、トナー像を加熱するためのヒータと、前記ヒータの温度を検知するための検知手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記検知手段により検知された前記ヒータの温度が所定の温度に到達し、かつ、前記印刷指示に応じて前記感光体と前記現像ローラとの離間状態から当接状態への切り替えが完了すると、前記出力許可を出力することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  17. 前記制御手段は、前記印刷指示に応じた前記感光体と前記中間転写体との当接状態の切り替えが完了した後に、前記感光体と前記現像ローラとを離間状態から当接状態に切り替えることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御手段は、前記準備動作指示に応じて、前記ヒータの温度調整を開始することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記制御手段は、前記温度調整により前記ヒータが所定の温度に到達するタイミングよりも、前記印刷指示を受信してから、前記切替手段を駆動して、前記感光体と前記中間転写体との前記第1の状態から前記第3の状態への切り替えを開始し、前記感光体と前記現像ローラとの離間状態から当接状態への切り替えが完了するまでのタイミングの方が早い場合には、前記準備動作指示に応じた前記感光体と前記中間転写体の当接離間状態の制御を行わず、前記印刷指示を受信した後に前記感光体と前記中間転写体の当接離間状態の制御を開始することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記制御手段は、前記検知手段により検知された前記ヒータの温度と、前記ヒータの前記温度調整時の温度変化の割合と、に基づいて、前記ヒータが前記所定の温度に到達する前記タイミングを求めることを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
  21. 前記制御手段は、前記コントローラ部が前記印刷指示を出力してから前記ビデオ信号を出力可能となるタイミングよりも、前記コントローラ部からの前記印刷指示を受信してから、前記切替手段を駆動して前記感光体と前記中間転写体との状態の前記第1の状態から前記第3の状態への切り替えを開始し、前記出力許可を出力するまでのタイミングの方が早い場合には、前記準備動作指示に応じた前記感光体と前記中間転写体の当接離間状態の制御を行わず、前記印刷指示を受信した後に前記感光体と前記中間転写体の当接離間状態の制御を開始することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  22. 前記制御手段は、前記準備動作指示を受信した際に、前記コントローラ部が前記印刷指示を送信してから前記ビデオ信号を出力可能となるまでに要する時間情報を取得することを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
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