JP2017188527A - 電子回路装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】抵抗器(50)は、第1および第2電極(51,52)と抵抗体(53)とを有する。第1および第2引出配線(60,70)は、抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値を検出するために設けられる。第1および第2引出配線(60,70)の引出位置(P1)は、第1および第2電極(51,52)の対向方向と直交する幅方向における抵抗器(50)の中央位置(P0)とは異なる位置であり、引出位置(P1)における抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と抵抗器(50)の仕様上定まる電圧仕様値(VS)との差は、中央位置(P0)における抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と電圧仕様値(VS)との差よりも小さくなっている。
【選択図】図2
Description
図1は、実施形態による電子回路装置(10)を備えた電力変換器(1)の構成例を示している。電力変換器(1)は、電子回路装置(10)の他に、コンバータ(2)と、電解コンデンサ(3)と、インバータ(4)と、電流検出回路(5)と、コントローラ(6)とを備えている。そして、電力変換器(1)は、モータ(M)に接続される。例えば、モータ(M)は、埋込磁石同期モータ(IPM)により構成され、空気調和機の圧縮機(図示を省略)を駆動するために用いられる。
図2および図3は、実施形態による電子回路装置(10)の構成例を示している。電子回路装置(10)は、絶縁基板(20)と、第1および第2導電パターン(30,40)と、抵抗器(50)と、第1および第2引出配線(60,70)とを備えている。なお、図2は、電子回路装置(10)の平面図である。図3は、電子回路装置(10)の断面図であり、図2のIII−III線における断面図に相当する。
絶縁基板(20)は、絶縁材料(例えば、ガラスエポキシ樹脂)で構成され、平板状に形成されている。第1および第2の導電パターン(30,40)は、導電材料(例えば、銅,銅合金,アルミニウム,アルミニウム合金など)で構成され、薄膜状に形成されて所定の間隔をおいて絶縁基板(20)の一方面に設けられる。例えば、第1導電パターン(30)は、図1に示した第1配線(W1)のうち抵抗器(50)とインバータ(4)との間の配線部に対応し、第2導電パターン(40)は、図1に示した第1配線(W1)のうちコンバータ(2)と抵抗器(50)との間の配線部に対応している。
第1および第2引出配線(60,70)は、抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値を検出するために設けられる。具体的には、第1引出配線(60)は、第1電極(51)と第1導電パターン(30)の第1導電領域(31)とを含む第1引出領域(80)から引き出される。第2引出配線(70)は、第2電極(52)と第2導電パターン(40)の第2導電領域(41)とを含む第2引出領域(90)から引き出される。この例では、第1引出配線(60)は、第1導電領域(31)から引き出され、第2引出配線(70)は、第2導電領域(41)から引き出されている。
次に、図4を参照して、電子回路装置(10)における抵抗器(50)の電圧特性について説明する。本願発明者らは、鋭意研究の結果、電子回路装置(10)において以下のような現象が発生していることを見出した。すなわち、図2の破線の矢印で示すように、電子回路装置(10)では、第1電流ポイント(P30)から流出した電流が第1導電パターン(30)を広がりながら第1電流ポイント(P30)から抵抗器(50)へ向けて流れて抵抗器(50)を通過し、その後、第2導電パターン(40)を広がりながら抵抗器(50)から第2電流ポイント(P40)へ向けて流れて第2電流ポイント(P40)に流入する。そのため、抵抗器(50)では、第1および第2導電パターン(30,40)の対向方向に沿う方向だけでなく対向方向と交差する方向にも電流が流れることになるので、抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が抵抗器(50)の幅方向(第1および第2パターン(30,40)の対向方向と直交する方向)において変化することになる。
第1および第2引出配線(60,70)の引出位置(P1)は、抵抗器(50)の幅方向(第1および第2電極(51,52)の対向方向と直交する方向)における中央位置(P0)とは異なる位置である。具体的には、引出位置(P1)は、中央位置(P0)から幅方向に離れた位置であり、引出位置(P1)と中央位置(P0)との離間距離(幅方向距離)は、抵抗器(50)を第1および第2導電パターン(30,40)に実装する際に発生する製造誤差(例えば±0.1mm)よりも長くなっている。
以上のように、引出位置(P1)における抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と電圧仕様値(VS)との差が中央位置(P0)における抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と電圧仕様値(VS)との差よりも小さくなるように、第1および第2引出配線(60,70)の引出位置(P1)を中央位置(P0)とは異なる位置にすることにより、引出位置(P1)が中央位置(P0)である場合よりも、第1および第2引出配線(60,70)を用いて検出される電圧値と電圧仕様値(VS)との差(検出誤差)を低減することができる。これにより、抵抗器(50)を流れる電流に対応する抵抗器(50)の両電極(第1および第2電極(51,52))間の電圧値を正確に検出することができ、抵抗器(50)を流れる電流(電流値)の検出精度を向上させることができる。
なお、引出位置(P1)は、抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が電圧仕様値(VS)となる位置であってもよい。具体的には、引出位置(P1)は、図4に示した電圧特性曲線(VL)と電圧仕様値(VS)との交点に対応する位置であってもよい。このように構成することにより、引出位置(P1)における抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と電圧仕様値(VS)との差をゼロにすることができる。これにより、第1および第2引出配線(60,70)を用いて検出される電圧値と電圧仕様値(VS)との差(検出誤差)をゼロにすることができるので、抵抗器(50)を流れる電流に対応する抵抗器(50)の両電極(第1および第2電極(51,52))間の電圧値を正確に検出することができる。
電子回路装置(10)は、図5に示すように2つの抵抗器(第1および第2抵抗器(50))を備えていてもよいし、図6に示すよう3つの抵抗器(第1,第2,第3抵抗器(50))を備えていてもよいし、4つ以上の抵抗器(50)を備えていてもよい。すなわち、電子回路装置(10)は、n個(nは2以上の整数)の抵抗器(50)を備えていてもよい。
なお、以上の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、この発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
20 絶縁基板
30 第1導電パターン
31 第1導電領域
40 第2導電パターン
41 第2導電領域
50 抵抗器
51 第1電極
52 第2電極
60 第1引出配線
70 第2引出配線
80 第1引出領域
90 第2引出領域
P0 中央位置
P1 引出位置
VL 電圧特性曲線
VS 電圧仕様値
Claims (3)
- 絶縁基板(20)と、
所定の間隔をおいて上記絶縁基板(20)の一方面に設けられる第1および第2導電パターン(30,40)と、
上記第1および第2導電パターン(30,40)にそれぞれ設けられて互いに対向する第1および第2電極(51,52)と、該第1および第2電極(51,52)に跨がる抵抗体(53)とを有する抵抗器(50)と、
上記抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値を検出するための第1および第2引出配線(60,70)とを備え、
上記第1および第2引出配線(60,70)の引出位置(P1)は、上記第1および第2電極(51,52)の対向方向と直交する幅方向における上記抵抗器(50)の中央位置(P0)とは異なる位置であり、
上記引出位置(P1)における上記抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と該抵抗器(50)の仕様上定まる電圧仕様値(VS)との差は、上記中央位置(P0)における該抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値と該電圧仕様値(VS)との差よりも小さくなっている
ことを特徴とする電子回路装置。 - 請求項1において、
上記抵抗器(50)では、該抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が上記幅方向において変化し、該抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値の幅方向における変化が、該幅方向の所定位置における電圧値が最小となり該所定位置から幅方向外方へ向かうに連れて電圧値が次第に高くなる電圧特性曲線(VL)を示し、
上記引出位置(P1)は、上記抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が中央位置(P0)における電圧値となる位置から該抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が次第に増加して該抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が電圧仕様値(VS)となる位置までの位置範囲内に含まれている
ことを特徴とする電子回路装置。 - 請求項1において、
上記引出位置(P1)は、上記抵抗器(50)の第1および第2電極(51,52)間の電圧値が上記電圧仕様値(VS)となる位置である
ことを特徴とする電子回路装置。
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- 2016-04-04 JP JP2016074984A patent/JP6691416B2/ja active Active
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