JP2017188458A - 把持検出装置 - Google Patents

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Yusuke Iguchi
雄介 井口
武 戸倉
Takeshi Tokura
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Abstract

【課題】簡単な回路構成で運転者のリムの把持を広い範囲にわたって正確に検出することができる把持検出装置を提供する。【解決手段】把持検出装置1は、ステアリングホイール10のリム12に組み込まれる検知センサ20Aと、運転者がリム12を把持したことを検出する把持検出部30とを備える。把持検出部30は、検知センサ20Aの電極対80の上側電極60に接続される静電容量検出回路31と、上側電極60及び下側電極50に接続される抵抗検出回路32A,32Bとを含む。静電容量検出回路31は上側電極60と検出対象物との間の静電容量を検出し、抵抗検出回路32A,32Bは下側電極50と上側電極60との間で形成される電気抵抗を検出する。把持検出部30の判断部34は、検出された静電容量が閾値TCよりも大きいと判断し、電極対80の電気抵抗が閾値TF,TRよりも低いと判断した場合に、リム12が把持されていると判断する。【選択図】図13

Description

本発明は、把持検出装置に係り、特に自動車のステアリングホイールのリムを運転者が把持したことを検出する把持検出装置に関するものである。
自動車には様々なセンサが実装されており、これらのセンサにより検出された信号を用いて各種機器の制御が行われている。例えば、運転者がステアリングホイールのリムを把持しているか否かに応じて、カーナビゲーションシステムや運転支援システム、ヒータ、エアバッグなどを制御することが行われている。このように、運転者がリムを把持したか否かを検出するために、リムに複数のタッチセンサを組み込み、これらのタッチセンサにより運転者の手がリムに接触しているか否かを検出することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
リムの把持状態をより正確に検出するためには、広い範囲にわたってリムの把持を検出できることが必要となる。このため、特許文献1に開示されている技術では、複数のタッチセンサをリムの周方向に沿って等間隔で配置して検出範囲を広げている。しかしながら、これらのタッチセンサは、それぞれ独立して接触又は非接触を判断するものであるため、タッチセンサの数だけ独立した配線が必要となり、配線が複雑化し、コストも上昇するという問題があった。
また、このような把持検出装置にはリムの把持状態を正確に検出することが求められている。例えば、運転者(人間)ではない物体によってセンサが押圧されている場合に、リムが把持されていると検出されることは好ましくない。
特開2014−061761号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、簡単な回路構成で運転者のリムの把持をリムの広い範囲にわたって正確に検出することができる把持検出装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、簡単な回路構成で運転者のリムの把持をリムの広い範囲にわたって正確に検出することができる把持検出装置が提供される。この把持検出装置は、ステアリングホイールのリムに組み込まれる検知センサと、該検知センサを用いて運転者が上記リムを把持したことを検出する把持検出部とを備えている。上記検知センサは、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有し、上記リムの外表面の上方に配置される下側電極と、該下側電極に対向する上側電極とにより構成される少なくとも2つの電極対と、上記上側電極と上記下側電極とを離間させるための介在部とを備えている。上記把持検出部は、上記検知センサの上記少なくとも2つの電極対のうち1以上の電極対の上記上側電極に電気的に接続される静電容量検出回路と、上記検知センサの上記少なくとも2つの電極対における上記上側電極及び上記下側電極に電気的に接続される抵抗検出回路と、上記静電容量検出回路及び上記抵抗検出回路からの出力に基づいて上記ステアリングホイールの上記リムの把持状態を判断する判断部とを含む。上記静電容量検出回路は、上記上側電極と検出対象物との間の静電容量を検出する。上記抵抗検出回路は、上記少なくとも2つの電極対における上記下側電極と上記上側電極との間で形成される電気抵抗を検出する。上記判断部は、上記静電容量検出回路により検出された静電容量が第1の閾値よりも大きいか否かを判断し、上記静電容量が上記第1の閾値よりも大きいと判断した場合に、上記抵抗検出回路により検出された、上記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における上記電気抵抗が第2の閾値よりも低いか否かを判断し、上記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における上記電気抵抗が上記第2の閾値よりも低いと判断した場合に、上記ステアリングホイールの上記リムが把持されていると判断するように構成される。
このように、検知センサが、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有するため、単に電極間の接触又は非接触による検出ではなく、電極に作用する押圧力に基づく検出が可能となる。したがって、それぞれの電極の面積を大きくしてもリムの把持状態の検出が可能であり、広い検出範囲を確保できる。このように、それぞれの電極の面積を大きくすることができるので、電極の総数を減らすことができる。これに伴い、配線の数が減るため、センサの回路構成を簡略化してコストを下げることができる。
また、少なくとも1つの電極対の上側電極に生じる静電容量が第1の閾値よりも大きくなってはじめて、ステアリングホイールのリムが把持されていると判断され得ることになるため、運転者の手ではなく他の物体が検知センサに触れてしまった場合などにリムが把持されていると誤検出されることが防止される。また、2以上の電極対に対応する電気抵抗が第2の閾値よりも低くなってはじめて、ステアリングホイールのリムが把持されていると判断されるため、運転者が検知センサの1つの電極対に対応する部分に偶然触れてしまった場合などにリムが把持されていると誤検出されることが防止される。
上記静電容量検出回路は、上記検知センサの上記少なくとも2つの電極対のそれぞれの上記上側電極に電気的に接続され、上記上側電極と検出対象物との間の静電容量を検出するように構成されていてもよい。このように静電容量検出回路を電極対ごとに設けることによって、検出対象物の接近をより正確に検出することができる。
上記把持検出部は、上記静電容量検出回路が接続される上記上側電極に対向する上記下側電極に電気的に接続されるシールド駆動回路を備えていることが好ましい。このシールド駆動回路は、上記下側電極の電位を上記上側電極の電位と同じ電位に調整する。このようなシールド駆動回路により、電極対の上側電極と下側電極との間に静電容量が生じることが防止されるので、静電容量検出回路による静電容量の正確な検出が可能となる。
上記検知センサは、上記リムの上記外表面に取付可能な下側基板と、上記下側基板の上方に配置される上側基板とを備えていてもよい。この場合には、上記下側電極は、上記下側基板の上面に取り付けられ、上記上側電極は、上記上側基板の下面に取り付けられる。また、上記上側電極及び上記下側電極の少なくとも一方が感圧電極により構成される。上記少なくとも2つの電極対の周囲に配置され、上記上側基板と上記下側基板との間に配置される基板スペーサにより上記介在部を構成することができる。
本発明の第2の態様によれば、簡単な回路構成で運転者のリムの把持をリムの広い範囲にわたって正確に検出することができる把持検出装置が提供される。この把持検出装置は、ステアリングホイールのリムに組み込まれる検知センサと、該検知センサを用いて運転者が上記リムを把持したことを検出する把持検出部とを備えている。上記検知センサは、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有し、上記リムの外表面の上方に配置される下側電極と、該下側電極に対向する上側電極とにより構成される少なくとも2つの電極対と、上記上側電極と上記下側電極とを離間させるための介在部と、上記介在部の内部に配置される検出電極とを備えている。これらの電極対の上記上側電極及び上記下側電極の少なくとも一方は感圧電極により構成される。上記把持検出部は、上記検知センサの上記少なくとも2つの電極対における上記上側電極及び上記下側電極に電気的に接続される抵抗検出回路と、上記検出電極に電気的に接続される静電容量検出回路と、上記抵抗検出回路及び上記静電容量検出回路からの出力に基づいて上記ステアリングホイールの上記リムの把持状態を判断する判断部とを含む。上記抵抗検出回路は、上記少なくとも2つの電極対における上記下側電極と上記上側電極との間で形成される電気抵抗を検出する。上記静電容量検出回路は、上記検出電極と検出対象物との間の静電容量を検出する。上記判断部は、上記静電容量検出回路により検出された静電容量が第1の閾値よりも大きいか否かを判断し、上記静電容量が上記第1の閾値よりも大きいと判断した場合に、上記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における上記電気抵抗が第2の閾値よりも低いか否かを判断し、上記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における上記電気抵抗が上記第2の閾値よりも低いと判断した場合に、上記ステアリングホイールの上記リムが把持されていると判断するように構成される。
このように、検知センサが、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有するため、単に電極間の接触又は非接触による検出ではなく、電極に作用する押圧力に基づく検出が可能となる。したがって、それぞれの電極の面積を大きくしてもリムの把持状態の検出が可能であり、広い検出範囲を確保できる。このように、それぞれの電極の面積を大きくすることができるので、電極の総数を減らすことができる。これに伴い、配線の数が減るため、センサの回路構成を簡略化してコストを下げることができる。
また、検出電極に生じる静電容量が第1の閾値よりも大きくなってはじめて、ステアリングホイールのリムが把持されていると判断され得ることになるため、運転者の手ではなく他の物体が検知センサに触れてしまった場合などにリムが把持されていると誤検出されることが防止される。また、2以上の電極対に対応する電気抵抗が第2の閾値よりも低くなってはじめて、ステアリングホイールのリムが把持されていると判断されるため、運転者が検知センサの1つの電極対に対応する部分に偶然触れてしまった場合などにリムが把持されていると誤検出されることが防止される。
上記把持検出部は、上記抵抗検出回路と上記静電容量検出回路とを選択可能な切替スイッチをさらに含んでいてもよい。この場合に、上記判断部は、上記静電容量が上記第1の閾値よりも大きいと判断した場合に、上記切替スイッチにより上記静電容量検出回路から上記抵抗検出回路に切り替えてもよい。このような構成により、使用しない抵抗検出回路及び静電容量検出回路の一方の電源をオフにすることができるので、装置の消費電力を削減することができる。
上記検知センサは、上記リムの上記外表面に取付可能な下側基板と、上記下側基板の上方に配置される上側基板とを備えていてもよい。この場合には、上記下側電極は、上記下側基板の上面に取り付けられ、上記上側電極は、上記上側基板の下面に取り付けられる。また、上記上側電極及び上記下側電極の少なくとも一方が感圧電極により構成される。上記少なくとも2つの電極対の周囲及び上記検出電極の周囲に配置され、上記上側基板と上記下側基板との間に配置される基板スペーサにより上記介在部を構成することができる。
上記検知センサは、互いに対向する上記下側電極と上記上側電極とが離間するように上記基板スペーサの内側に配置される少なくとも1つの電極スペーサであって、上記リムの延びる方向に垂直なリム断面の周方向に対応する第1の方向の長さが上記リムの延びる方向に対応する第2の方向の長さよりも長くなるように形成される少なくとも1つの電極スペーサをさらに含んでいてもよい。このような構成により、感圧電極を用いることにより電極の面積が大きくなったセンサをリム断面の周方向に沿って湾曲させた場合でも、一対の電極対の周囲に設けられた基板スペーサの内側に電極スペーサが介在する結果、該上側電極と下側電極とが意図せず接触することを防止することができる。
上記検知センサの上記介在部は感圧抵抗体により構成され、該感圧抵抗体の下面に上記下側電極が形成され、該感圧抵抗体の上面に上記上側電極が形成されていてもよい。この場合において、上記感圧抵抗体は、布材からなる基材と、該基材に浸み込んだ感圧インクとにより構成してもよい。
上記少なくとも2つの電極対は、上記リムの表側に配置される表側電極対と、上記リムの裏側に配置される裏側電極対とを含むことが好ましい。運転者がリムを把持する場合には、リムの表側と裏側の双方を押圧することが多いため、このように電極対をリムの表側と裏側に配置することにより、リムの把持状態をより正確に検出することができる。
本発明によれば、検知センサが、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有するため、単に電極間の接触又は非接触による検出ではなく、電極に作用する押圧力に基づく検出が可能となる。したがって、それぞれの電極の面積を大きくしてもリムの把持状態の検出が可能であり、広い検出範囲を確保できる。このように、それぞれの電極の面積を大きくすることができるので、電極の総数を減らすことができる。これに伴い、配線の数が減るため、センサの回路構成を簡略化してコストを下げることができる。
また、少なくとも1つの電極対の上側電極に生じる静電容量が第1の閾値よりも大きくなってはじめて、ステアリングホイールのリムが把持されていると判断され得ることになるため、運転者の手ではなく他の物体が検知センサの1つの電極対に対応する部分に偶然触れてしまった場合などにリムが把持されていると誤検出されることが防止される。また、2以上の電極対に対応する電気抵抗が第2の閾値よりも低くなってはじめて、ステアリングホイールのリムが把持されていると判断されるため、運転者が検知センサの1つの電極対に対応する部分に偶然触れてしまった場合などにリムが把持されていると誤検出されることが防止される。
本発明の第1の実施形態における把持検出装置の構成を模式的に示す図である。 図1のA−A線断面を模式的に示す図である。 図1に示す把持検出装置における検知センサを示す平面図であり、ステアリングホイールのリムに組み込む前の検知センサの状態を示すものである。 図3に示す検知センサの底面図である。 図3のB−B線断面図である。 図5のC−C線断面図である。 図5に示す基板スペーサの平面図である。 図5のD−D線断面図である。 図5のE−E線断面図である。 図3に示す検知センサをリムのコアに取り付けた状態を示す図である。 図5に示す検知センサの上側基板上に形成される上側電極と上側配線とを模式的に示す底面図である。 図5に示す検知センサの下側基板上に形成される下側電極と下側配線とを模式的に示す平面図である。 図1に示す把持検出装置の回路構成を模式的に示す図である。 図1に示す把持検出装置の判断部における処理を示すフローチャートである。 運転者がリムを把持したときに図1に示す把持検出装置の検出回路により測定される電圧の経時的変化を模式的に示す図である。 図1に示す把持検出装置の回路構成を模式的に示す図である。 図1に示す把持検出装置の回路構成を模式的に示す図である。 図1に示す把持検出装置の回路構成を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態における把持検出装置の回路構成を模式的に示す図である。 図19に示す把持検出装置における検知センサの断面図であり、図8に対応する図である。 図19に示す把持検出装置の回路構成を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態における検知センサを模式的に示す断面図であり、図5に対応するものである。
以下、本発明に係る把持検出装置の実施形態について図1から図22を参照して詳細に説明する。なお、図1から図22において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図1から図22においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
図1は、本発明の第1の実施形態における把持検出装置1の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、把持検出装置1は、ステアリングホイール10のリム12に組み込まれた3つの検知センサ20A,20B,20Cと、ステアリングホイール10のハブ14内に配置された把持検出部30と、それぞれの検知センサ20A,20B,20Cと把持検出部30とを電気的に接続する接続配線部40とを備えている。それぞれの検知センサ20A,20B,20Cは、ハブ14内の把持検出部30からステアリングホイール10のスポーク15の内部を通って延びる接続配線部40に接続される接続部21A,21B,21Cを有している。
検知センサ20Aは、リム12の左側の領域Hから上方の領域Jにわたって設けられており、検知センサ20Bは、リム12の右側の領域Mから上方の領域Jにわたって設けられており、検知センサ20Cは、リム12の下方の領域Kの部分に設けられている。以下では、これら3つの検知センサ20A,20B,20Cのうち検知センサ20Aを中心に説明するが、他の検知センサ20B,20Cの構成は、以下に述べる検知センサ20Aの構成と同様である。なお、検知センサ20A,20B,20Cの位置や数は図示のものに限られるものではない。例えば、検知センサの数を1つにしてもよく、あるいは2つにしてもよく、あるいは4つ以上にしてもよい。
図2は、図1のA−A線断面を模式的に示す図である。図2の上方はリム12の表側(図1の紙面表側)、下方はリム12の裏側(図1の紙面裏側)を示している。図2に示すように、リム12のコア16の外周面にはクッション材300が周設されている。検知センサ20Aは、リム12のコア16の断面の外周面を略全面にわたり覆うようにこのようなクッション材300上に取り付けられている。なお、このようなクッション材300を例えばウレタンなどで構成してもよい。
検知センサ20Aの外周面上には、検知センサ20Aによる凹凸を吸収してリム12の表面に凹凸が生じないようにするための緩衝材17が設けられている。この緩衝材17の外周面は、革などから構成されるスキン18により覆われており、運転者はこのスキン18の上からリム12を握って自動車を操縦する。
図2に示すように、検知センサ20Aは、リム12の外表面としてのクッション材300上に取り付けられた下側基板22と、下側基板22上に固定された基板スペーサ24と、基板スペーサ24上に固定された上側基板26と、下側基板22の上面に取り付けられた複数の下側電極50と、上側基板26の下面に取り付けられた複数の上側電極60と、互いに対向する下側電極50と上側電極60との間に配置される少なくとも1つの電極スペーサ90とを含んでいる。本実施形態において、互いに対向する下側電極50及び上側電極60は、電極スペーサ90により互いに離間されており、これらの下側電極50及び上側電極60により1つの電極対80が構成される。このように、基板スペーサ24は、下側電極50と上側電極60とを離間させるための介在部として機能する。なお、本明細書において、「下側」はリム12の外表面に対して相対的に近い側を意味し、「上側」はリム12の外表面に対して相対的に遠い側を意味する。
図3はリム12に組み込まれる前の検知センサ20Aを示す平面図であり、図4は底面図である。また、図5は図3のB−B線断面図、図6は図5のC−C線断面図である。図3及び図4に示すように、上側基板26と下側基板22とは、同一の外形をしており、例えばポリイミドやポリエチレンテレフタラート(PET)などの可撓性を有する樹脂から形成される。図3及び図4において、X方向(第1の方向)は、検知センサ20Aをコア16の外周面に取り付けた際のリム12が延びる方向に垂直なリム断面(コア16の断面)の周方向R(図2参照)に対応しており、Y方向(第2の方向)は、リム12(コア16)が延びる方向E(図1参照)に対応している。以下、リム12(コア16)が延びる方向をリム延在方向E、リム断面の周方向をリム断面周方向Rということがある。
図3に示すように、上側基板26は、Y方向に長い略矩形状の板材から構成されており、Y方向に沿って所定の間隔でX方向の両側に切り欠き70が形成されている。このような切り欠き70を形成することによって、上側基板26は、複数の略短冊状の基板片26AがY方向に連結された構造となっている。同様に、図4に示すように、下側基板22は、Y方向に長い略矩形状の板材から構成されており、Y方向に沿って所定の間隔でX方向の両側に切り欠き71が形成されている。このような切り欠き71を形成することによって、下側基板22は、複数の略短冊状の基板片22AがY方向に連結された構造となっている。
図5及び図6に示すように、上側基板26と下側基板22との間には基板スペーサ24が配置されている。ここで、図7はこの基板スペーサ24の平面図である。図7に示すように、基板スペーサ24は、上側基板26及び下側基板22と略同一の外形を有しており、例えばポリイミドやポリエチレンテレフタラート(PET)などの可撓性を有する樹脂から形成され得る。基板スペーサ24は、Y方向に長い略矩形状の板材から構成されており、Y方向に沿って所定の間隔でX方向の両側に切り欠き72が形成されている。このような切り欠き72を形成することによって、基板スペーサ24は、複数の略短冊状の基板スペーサ片24AがY方向に連結された構造となっている。
このように、検知センサ20Aは、それぞれ略同一の外形を有する下側基板22と基板スペーサ24と上側基板26とが互いに重なった積層構造を有している。すなわち、下側基板22の上に基板スペーサ24が配置され、基板スペーサ24の上に上側基板26が配置された積層構造を有している(図5参照)。ここで、下側基板22の1つの基板片22A、その上に配置された基板スペーサ片24A、この基板片22Aに形成された下側電極50、この基板スペーサ片24Aの上に配置された上側基板26の基板片26A、この基板片26Aに形成された上側電極60、及び下側電極50と上側電極60との間に配置された電極スペーサ90を1つのまとまりとして電極ユニット75(図3〜図6参照)ということとする。本実施形態において、それぞれの電極ユニット75はX方向に沿って配置された2つの電極対80を有しており、それぞれの電極対80に対して2つの電極スペーサ90が配置される(図5及び図6参照)。すなわち、本実施形態における電極ユニット75は、合計で4つの電極スペーサ90を含んでいる。検知センサ20Aは、このような複数の電極ユニット75(本実施形態では15個)がY方向に連結された構造を有している(図3及び図4参照)。
なお、本実施形態において、電極ユニット75は2つの電極対80を含んでいるが(図5参照)、これに限られるものでなく、電極ユニット75が3つ以上の電極対を含んでいてもよい。また、本実施形態において、検知センサ20AはY方向に15個の電極ユニット75が連結した構造を有しているが(図3及び図4参照)、電極ユニットの数は適宜変更できることはいうまでもない。
ここで、図7に示すように、基板スペーサ24のそれぞれの基板スペーサ片24Aには、上側電極60及び下側電極50に対応して、2つの貫通孔25,25がX方向に沿って所定の間隔で形成されている。なお、本実施形態では、電極ユニット75を構成する電極対80が2つであることに対応して基板スペーサ片24Aに2つの貫通孔25が形成されているが、電極ユニット75を構成する電極対の数に応じて貫通孔25の数を変更してもよい。
再び図5及び図6を参照すると、基板スペーサ24の貫通孔25の中に互いに対向する上側電極60と下側電極50(すなわち電極対80)が位置している。すなわち、それぞれの電極対80のX方向の両側には基板スペーサ24が位置している。そして本実施形態では、電極対80の周囲を囲むようにして基板スペーサ24が配置されている。この基板スペーサ24によって、それぞれの電極ユニット75を構成する下側基板22と上側基板26とが互いに離間されており、このように下側基板22と上側基板26とを互いに離間した状態で検知センサ20Aをコア16の外周面に取り付けることが可能となっている。
図5における電極ユニット75には、X方向に沿って2つの電極対80が形成されている。ここで、それぞれの電極対80を構成する上側電極60及び下側電極50は、貫通孔25より少し小さい寸法を有しており、略長方形の同一の外形を有している。このような構成により、電極対80を形成する下側電極50と上側電極60とが、互いに全面的に対向するようになっている。なお、基板スペーサ24は、電極ユニット75を構成する下側基板22と上側基板26とが互いに離間するように下側基板22と上側基板26との間に配置されればよく、電極対80を構成する上側電極60及び下側電極50を、貫通孔25より少し大きい寸法とし、上側電極60及び下側電極50の周囲(周縁)を囲むように基板スペーサ24が配置されるようにしてもよい。
図8は図5のD−D線断面図、図9は図5のE−E線断面図である。図8及び図9に示すように、上側電極60及び下側電極50はいずれも外形が略矩形状の同一形状であり、上述したように互いに対向している。そして、上側電極60及び下側電極50は基板スペーサ24に周囲を囲まれている。したがって、検知センサ20Aをコア16の外周面に取り付けた際には、それぞれの電極対80のリム断面周方向Rの両側とリム延在方向Eの両側には基板スペーサ24が位置することとなる。このような構成により、下側基板22と上側基板26とが互いに離間した状態で検知センサ20Aがコア16の外周面に取り付けられる(図2参照)。
また、図8及び図9に示すように、電極対80の周囲を囲む基板スペーサ24の内側には、電極対80のY方向の中央部近傍に(該中央部を挟んでその両側に)X方向に延びる2つの細長い電極スペーサ90が配置されている。すなわち、互いに対向する下側電極50と上側電極60との間に、その電極対80のY方向の中央部近傍にX方向に延びる2つの細長い電極スペーサ90が配置されている。それぞれの電極スペーサ90は、Y方向における幅がX方向における長さに比べて極めて短い、概して直線状のスペーサとして構成されている。このような電極スペーサ90が、電極対80のX方向における一方の端部から他方の端部にわたって延びており、下側電極50の上面50Aと上側電極60の下面60Aとを連結している(図6参照)。このような構成により、電極対80を形成する下側電極50と上側電極60とが互いに離間され、検知センサ20Aをコア16の外周面に取り付けた際にも、下側電極50と上側電極60とが互いに離間された状態が維持される(図2参照)。なお、このような電極スペーサ90を例えばシリコンゴムなどの可撓性のある材料によって形成してもよい。
図10は、検知センサ20Aをリム12のコア16に取り付けた状態を示す平面図であり、検知センサ20Aがスキン18(図2参照)で覆われる前の状態を示している。図10に示すように、検知センサ20Aは、検知センサ20AのX方向の中央がコア16の環状部の外周部に沿うように(リム延在方向Eに沿って)取り付けられる。ここで、上述したように、互いに隣接する電極ユニット75間に切り欠き70,71,72が形成されているため、検知センサ20Aをコア16の外周面に取り付けた際にリム延在方向Eに隣接する電極ユニット75が重なり合うことを防止することができるとともに、検知センサ20Aがコア16の外周面を覆う面積を大きくすることができる。
ここで、本実施形態における下側電極50及び上側電極60は、加えられる荷重に伴って電気抵抗値が変化する感圧電極として構成されており、例えば銀をカーボンなどの感圧材料でコーティングすることにより形成される。このような感圧電極は、対向する2つの電極が接触したか否かのみを検出する接触型のセンサと異なり、抵抗値の変化により押圧される力を検出することができるため、それぞれの電極の面積を大きくすることにより検出範囲を広げることが可能となる。
ところで、図2及び図10に示すように、検知センサ20Aをリム12に取り付ける際には、検知センサ20Aはリム断面周方向Rに沿って大きく湾曲する(すなわち、図5に示すZ方向に大きく湾曲する)こととなるため、それぞれの電極対80を構成する下側電極50及び上側電極60の面積を大きくしようとすると、検知センサ20Aをリム12に取り付ける際に、上側電極60が撓んで下側電極50に接触してしまうことが考えられる。このような状態では、運転者がリム12を把持していない場合であっても、電極対80が常に導通した状態となるため、把持検出部30による正確な把持検出ができない。本実施形態では、図8及び図9に示すように、電極対80の下側電極50と上側電極60との間に上述した電極スペーサ90を配置することにより、上側電極60及び下側電極50の面積を大きくした場合であっても、検知センサ20Aをリム12に取り付ける際に上側電極60と下側電極50とが意図せず接触することが防止される(図2参照)。なお、本実施形態では、1つの電極対80に対して2つの電極スペーサ90を設けているが、1つの電極対80に対する電極スペーサ90の数はこれに限られるものではない。
また、上述のように、下側基板22とリム12のコア16との間にはクッション材300(図2参照)が配置されている。このような構成により、検知センサ20Aを湾曲させるために電極対80が上方から押されたような場合でも、この押圧をクッション材300に吸収させることができる。したがって、電極対80の下側電極50と上側電極60とが意図せず接触することをさらに効果的に防止することができる。なお、クッション材300を設けない場合でも、後述するように電極対80の下側電極50と上側電極60とが意図せず接触することを抑制することが可能である。
すなわち、本実施形態では、電極対80の下側電極50と上側電極60とは単にリム12に取り付けられただけでは互いに接触することがなく、上側基板26の外側から下側基板22に向けて力が加わり、上側基板26及び電極スペーサ90がコア16に向けて撓んではじめて、その部分の上側電極60が下側電極50に接触することとなる。したがって、上側電極60及び下側電極50の面積を大きくすることができ、検出範囲を広くするとともに、電極の数を減らして配線を簡単な構成にすることができる。
図11は、上側基板26を上側電極60及び配線とともに模式的に示す底面図である。図11に示すように、それぞれの上側電極60には共通の配線62Aが接続されており、上側電極60は配線62Aを介して互いに接続される。また、検知センサ20Aの接続部21Aに近い上側電極60AHには、接続部21Aに設けられた端子41まで延びる配線62Bが接続されている。したがって、すべての上側電極60は、1つの共通の配線(上側配線)62によって端子41に電気的に接続されている。この端子41が把持検出部30から延びる接続配線部40(図1参照)の端子に接続されることによって、把持検出部30と上側電極60とが電気的に接続される。
図11に示すように、本実施形態における上側電極60は、リム12に組み込まれた際に、リム12の上側の領域J(図1参照)の表側に配置される5つの上側電極60AJと、リム12の上側の領域Jの裏側に配置される5つの上側電極60BJと、リム12の左側の領域H(図1参照)の表側に配置される10個の上側電極60AHと、リム12の左側の領域Hの裏側に配置される10個の上側電極60BHとを含んでいる。
図12は、下側基板22を下側電極50及び配線とともに模式的に示す平面図である。図12に示すように、本実施形態における下側電極50は、リム12に組み込まれた際に、リム12の上側の領域J(図1参照)の表側に配置される5つの下側電極50AJと、リム12の上側の領域Jの裏側に配置される5つの下側電極50BJと、リム12の左側の領域H(図1参照)の表側に配置される10個の下側電極50AHと、リム12の左側の領域Hの裏側に配置される10個の下側電極50BHとを含んでいる。
下側基板22には、これらの下側電極50に加えて、下側電極50に電気的に接続される5つの配線51〜55(下側配線)が形成されている。本実施形態においては、配線51は、リム12の領域Jの表側に配置される5つの下側電極50AJに接続されており、接続部21Aに設けられた端子42まで延びている。配線52は、リム12の領域Jの裏側に配置される5つの下側電極50BJに接続されており、接続部21Aに設けられた端子43まで延びている。配線53は、リム12の領域Hの表側に配置される5つの下側電極50AHに接続されており、接続部21Aに設けられた端子44まで延びている。配線54は、リム12の領域Hの表側に配置される5つの下側電極50AHに接続されており、接続部21Aに設けられた端子45まで延びている。配線55は、リム12の領域Hの裏側に配置される10個の下側電極50BHに接続されており、接続部21Aに設けられた端子46まで延びている。これらの端子42〜46が把持検出部30から延びる接続配線部40(図1参照)の端子に接続されることによって、把持検出部30と下側電極50とが電気的に接続される。
図13は、把持検出装置1の回路構成を模式的に示す図である。図13では、理解を容易にするために、リム12の領域Jに配置される複数の電極ユニット75のうちの1つの電極ユニット75についての配線のみ図示し、他の電極ユニットについての配線は図示を省略する。図13に示すように、把持検出部30は、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJと検出対象(例えば運転者の手)92との間の静電容量Cの変化を検出する静電容量検出回路31と、リム12の表側に配置される電極対(表側電極対)80Aに対応する抵抗検出回路32Aと、リム12の裏側に配置される電極対(裏側電極対)80Bに対応する抵抗検出回路32Bと、静電容量検出回路31及び抵抗検出回路32A,32Bからの出力に基づいてステアリングホイール10のリム12の把持状態を判断する判断部34と、下側電極50AJ,50BJの電位をそれぞれ上側電極60AJ,60BJの電位と同じ電位に調整するシールド駆動回路35とを含んでいる。運転者がリム12を把持する場合には、リム12の表側と裏側の双方を押圧することが多いため、本実施形態のように電極対80A,80Bをリム12の表側と裏側に配置することにより、リム12の把持状態をより正確に検出することができる。なお、判断部34は、CPUなどのプロセッサ及びこれに付随するメモリなどから構成される。
把持検出部30は、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJから延びる配線62に接続される第1の切替スイッチSW1と、電極対80Aの下側電極50AJから延びる配線51に接続される第2の切替スイッチSW2と、電極対80Bの下側電極50BJから延びる配線52に接続される第3の切替スイッチSW3とを有している。第1の切替スイッチSW1は、判断部34からの指令に基づいて、配線62の接続先を静電容量検出回路31と抵抗検出回路32A,32Bとの間で排他的に切り替えるものである。第2の切替スイッチSW2は、判断部34からの指令に基づいて、配線51の接続先をシールド駆動回路35と抵抗検出回路32Aとの間で排他的に切り替えるものである。第3の切替スイッチSW3は、判断部34からの指令に基づいて、配線52の接続先をシールド駆動回路35と抵抗検出回路32Bとの間で排他的に切り替えるものである。
第1の切替スイッチSW1により配線62の接続先が静電容量検出回路31に切り替えられると、静電容量検出回路31が、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJに接続されることとなる。この静電容量検出回路31は、接続された上側電極60AJ,60BJを積分回路の一部とし、上側電極60AJ,60BJの静電容量値によってデューティ比が変化する電圧パルスを生成することにより、静電容量値を電圧パルスに変換するC/V回路を内部に含んでいる。静電容量検出回路31は、このC/V回路により電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJと検出対象(例えば運転者の手)92との間の静電容量Cの変化を検出する。静電容量検出回路31は、C/V回路から出力された電圧パルスを直流化して判断部34に出力する。判断部34は、静電容量検出回路31から出力される静電容量の変化をモニタできるようになっている。すなわち、判断部34は、検出対象物92が検知センサ20Aの上側電極60AJ,60BJに近接した際に生じる静電容量の変化を利用して、検出対象物92が上側電極60AJ,60BJに近接したか否かを判断する。
第1の切替スイッチSW1により配線62の接続先が抵抗検出回路32A,32Bに切り替えられるとともに第2の切替スイッチにより配線51の接続先が抵抗検出回路32Aに切り替えられると、抵抗検出回路32Aが、表側電極対80Aの上側電極60AJと下側電極50AJとに接続されることとなる。そして、抵抗検出回路32Aは、上側電極60AJと下側電極50AJとの間の電圧VFを測定し、この電圧VFに基づいて上側電極60AJと下側電極50AJとの間に形成される電気抵抗を検出する。また、第1の切替スイッチSW1により配線62の接続先が抵抗検出回路32A,32Bに切り替えられるとともに第3の切替スイッチにより配線52の接続先が抵抗検出回路32Bに切り替えられると、抵抗検出回路32Bが、裏側電極対80Bの上側電極60BJと下側電極50BJとに接続されることとなる。そして、抵抗検出回路32Bは、上側電極60BJと下側電極50BJとの間の電圧VRを測定し、この電圧VRに基づいて上側電極60BJと下側電極50BJとの間に形成される電気抵抗を検出する。本実施形態においては、下側電極50AJ,50BJ及び上側電極60AJ,60BJが、押圧される力によって抵抗値が変化する感圧電極として構成されているため、上側電極60AJ,60BJと下側電極50AJ,50BJとの間に形成される電気抵抗を検出することにより、検知センサ20Aへの接触圧力を検出することができる。
運転者がステアリングホイール10のリム12を把持すると、その把持する力によって把持した部分の上側基板26がコア16側に押されて撓む。これに伴い、その部分の上側電極60が下側電極50に接触してこの電極対80が導通するとともに、接触圧力に応じた抵抗値の変化により電圧(又は電流)が変化することとなる。抵抗検出回路32A,32Bは、このリム12の把持により生ずる電極対80における電圧(又は電流)及び電気抵抗値の変化を検出するものである。
判断部34は、静電容量検出回路31の出力に基づいて検出対象としての運転者の手92が検知センサ20Aに近接しているか否かを判断し、運転者の手92が検知センサ20Aに近接していると判断した場合に、抵抗検出回路32A,32Bからの出力に基づいて運転者の手92がリム12を把持しているか否かを判断する。
以下、運転者が手92を検知センサ20Aに近接させた後、リム12を把持する場合における判断部34の動作について図14及び図15を参照して説明する。図14は、判断部34における処理を示すフローチャート、図15は、図14に示す処理中に静電容量検出回路31によって検出される静電容量及び抵抗検出回路32A,32Bによって検出される電圧の時間的変化の一例を模式的に示すグラフである。
まず、初期状態において、判断部34は、第1の切替スイッチSW1を静電容量検出回路31側に、第2の切替スイッチSW2及び第3の切替スイッチSW3をシールド駆動回路35側に切り替え、図13に示す状態とする(ステップS101)。すなわち、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJは静電容量検出回路31に接続され、下側電極50AJ,50BJはそれぞれシールド駆動回路35に接続される。このとき、判断部34は、使用しない抵抗検出回路32A,32Bの電源をオフにする。
次に、静電容量検出回路31により電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJと検出対象物92との間に形成される静電容量Cを測定する(ステップS102)。そして、判断部34は、静電容量検出回路31で検出される静電容量Cが所定の閾値TC(第1の閾値)を超えるか否かを判断する(ステップS103)。C>TCが満たされるまでステップS102及びステップS103がループされる。
ここで、検出対象としての運転者の手92が検知センサ20Aから十分に離れている状態においては、運転者の手92は電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJの静電容量に影響を及ぼさない。したがって、静電容量検出回路31により検出される静電容量は変化しない。一方、運転者の手92が検知センサ20Aの上側電極60AJ,60BJに接近すると、運転者の手92も一定の導電性を有するため、図13に示すように、運転者の手92を介して接地と上側電極60AJ,60BJとの間に静電容量Cが形成される。したがって、運転者の手92が上側電極60AJ,60BJに近づくにつれて、静電容量検出回路31により検出される静電容量Cも増加する。一方、人間以外の物体(例えばペットボトルなど)が検知センサ20Aの上側電極60AJ,60BJに接近しても上側電極60AJ,60BJとの間に静電容量がほとんど形成されないため、静電容量検出回路31により検出される静電容量は変化しない。
このとき、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJと下側電極50AJ,50BJとの間に静電容量が生じると静電容量検出回路31による正確な測定ができないため、下側電極50AJ,50BJにはシールド駆動回路35が接続される。すなわち、シールド駆動回路35は、静電容量検出回路31からの出力を受けて、下側電極50AJ,50BJの電位を上側電極60AJ,60BJの電位と同じ電位に調整する。これにより、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJと下側電極50AJ,50BJとの間に静電容量が生じることが防止されるので、静電容量検出回路31による静電容量の正確な検出が可能となる。
上述のように、運転者の手92が検知センサ20Aの上側電極60AJ,60BJに接近すると静電容量検出回路31により検出される静電容量Cが増加するため、やがてC>TCが満たされることになる。図15に示す例では、静電容量検出回路31により検出される静電容量Cが時刻t0から増加し始め、時刻t1で閾値TCに達している。
C>TCが満たされると、判断部34は、第1の切替スイッチSW1を抵抗検出回路32A,32B側に、第2の切替スイッチSW2を抵抗検出回路32A側に、第3の切替スイッチSW3を抵抗検出回路32B側に切り替え、図16に示す状態とする(ステップS104)。すなわち、電極対80Aの上側電極60AJと下側電極50AJとが抵抗検出回路32Aに接続され、電極対80Bの上側電極60BJと下側電極50BJとが抵抗検出回路32Bに接続される。このとき、判断部34は、抵抗検出回路32A,32Bの電源をオンにし、静電容量検出回路31及びシールド駆動回路35の電源をオフにする。
次に、判断部34は、切替スイッチSW1,SW2,SW3の切替から所定の時間(例えば10秒)が経過したか否かを判断する(ステップS105)。この所定の時間が経過しても把持状態が検出されない場合には、把持検出処理をリセットするためにステップS101に戻る。
切替スイッチSW1,SW2,SW3の切替からまだ所定の時間が経過していない場合には、抵抗検出回路32Aによりリム12の表側の電極対80Aの上側電極60AJと下側電極50AJとの間の電圧VFを測定するとともに、抵抗検出回路32Bによりリム12の裏側の電極対80Bの上側電極60BJと下側電極50BJとの間の電圧VRを測定する(ステップS106)。そして、判断部34は、抵抗検出回路32Aで検出される電圧VFが所定の閾値TFを超えるか否か(換言すれば、表側電極対80Aにおける電気抵抗が所定の閾値(第2の閾値)よりも低いか否か)を判断するとともに、抵抗検出回路32Bで検出される電圧が所定の閾値TRを超えるか否か(換言すれば、裏側電極対80Bにおける電気抵抗が所定の閾値(第2の閾値)よりも低いか否か)を判断する(ステップS107)。電極対80Aに対する第2の閾値TFと電極対80Bに対する第2の閾値TRとは同じであってもよいし、電極対80A,80Bの特性に応じて変えてもよい。VF>TF及びVR>TRの両方が満たされるまでステップS105及びステップS106がループされる。
運転者の手92が検知センサ20Aの上側電極60AJ,60BJを押圧していない状態では、電極対80A,80Bの双方において上側電極60が下側電極50から離間しているため、いずれの配線51,52も配線62と導通していない。このため、抵抗検出回路32A,32Bで測定される電圧VF,VRは変化しない。図15に示す例では、時刻t1から時刻t2の区間がこの状態に当たる。
例えば、運転者の手92がステアリングホイール10のリム12の表側に接触し、上側電極60AJを押圧すると、表側電極対80Aの上側電極60AJが下側電極50AJに接触する(図17に示す状態)。上述したように、電極対80Aの上側電極60AJ及び下側電極50AJは押圧される力によって抵抗値が変化する感圧電極として構成されているため、電極対80Aの接触圧の上昇に伴い、上側電極60AJと下側電極50AJとの間の電気抵抗値が低下し、把持検出部30の抵抗検出回路32Aにより測定される電圧VFが上昇する。図15に示す例では時刻t2から電圧VFが上昇している。
さらに運転者がステアリングホイール10のリム12を把持すると、裏側電極対80Bの上側電極60BJも押圧され、表側電極対80Aの上側電極60AJが下側電極50AJに接触し、裏側電極対80Bの上側電極60BJが下側電極50BJに接触する(図18に示す状態)。上述したように、電極対80Bの上側電極60BJが下側電極50BJも押圧される力によって抵抗値が変化する感圧電極として構成されているため、電極対80Bの接触圧の上昇に伴い、上側電極60BJと下側電極50BJとの間の電気抵抗値が低下し、把持検出部30の抵抗検出回路32Bにより測定される電圧VRが上昇する。図15に示す例では時刻t3から電圧VRが上昇している。
このようにして、運転者がリム12を把持することによって抵抗検出回路32Aにより測定される電圧VF及び抵抗検出回路32Bにより測定される電圧VRが上昇する。やがて、抵抗検出回路32Aにより測定される電圧VFが閾値TFを超え(図15の時刻t4)、抵抗検出回路32Bにより測定される電圧VRが閾値TRを超え(図15の時刻t5)、VF>TF及びVR>TRの両方が満たされる。このように、VF>TF及びVR>TRの両方が満たされると、判断部34は、「運転者がリム12を把持している」と判断し(ステップS108)、外部のカーナビゲーションシステムや運転支援システム、ヒータ、エアバッグなどに制御信号を出力する。
このように、本実施形態では、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJに生じる静電容量が所定の閾値を超えていると判断した場合に、運転者によりリム12が把持されていると判断されるため、運転者(人間)ではない物体により検知センサ20Aが押圧されている場合にリム12が把持されていると誤検出されることが防止される。また、表側電極対80A及び裏側電極対80Bの両方の電気抵抗が所定の閾値よりも低くなってはじめて、運転者によりリム12が把持されていると判断され得ることになるため、運転者が検知センサ20Aのいずれかの電極対80A又は80Bに対応する部分に偶然触れてしまった場合などにリム12が把持されていると誤検出されることが防止される。
なお、本実施形態では、上側電極60AJ,60BJを互いに電気的に接続して、上側電極60AJ,60BJを静電容量検出回路31に対する1つの電極として用いているが、上側電極60AJと上側電極60BJを別個の電極とし、静電容量検出回路31が上側電極60AJに生じる静電容量と上側電極60BJに生じる静電容量とを別個に検出するようしてもよい。また、静電容量検出回路31を上側電極60AJ,60BJの一方にのみ接続し、上側電極60AJ,60BJの一方に生じる静電容量を検出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、1つの電極ユニット75が2つの電極対80A,80Bで構成される例を説明したが、1つの電極ユニット75が3つ以上の電極対を含む場合にも本発明を適用することができる。そのような場合には、3つ以上の電極対のうち2以上の電極対における電気抵抗が所定の閾値(第2の閾値)よりも低いと判断した場合に、リム12が把持されていると判断するように判断部34を構成することが好ましい。このように構成することで、3つ以上の電極対のうち2以上の電極対における電気抵抗が所定の閾値よりも低くなってはじめて、運転者によりリム12が把持されていると判断され得ることになるため、運転者が検知センサ20Aのいずれか1つの電極対に対応する部分に偶然触れてしまった場合などにリム12が把持されていると誤検出されることが防止される。
また、上述したように、本実施形態では、上側電極60及び下側電極50が感圧電極により構成されているため、単に電極50,60間の接触又は非接触による検出ではなく、電極50,60に作用する押圧力に基づく検出が可能となる。したがって、それぞれの電極50,60の面積を大きくしてもリム12の把持状態の検出が可能であり、広い検出範囲を確保できる。このように、それぞれの電極50,60の面積を大きくすることができるので、電極50,60の総数を減らすことができる。これに伴い、配線の数が減るため、検知センサ20Aの回路構成を簡略化してコストを下げることができる。
また、図13に示した例では、リム12の表側の下側電極50AJと裏側の下側電極50BJとを異なるチャンネルの配線51と配線52で接続しているため、リム12の表側と裏側とで独立した検出が可能となる。したがって、上述のように、電極対80A,80Bのそれぞれの電気抵抗が所定の条件を満たしたときにはじめて運転者がリム12を把持していると判断することができる。したがって、運転者以外の物体による押圧を把持状態と誤検出してしまうことを防止することができる。
さらに、図12に示すように、例えば、リム12が延びる方向に対応するY方向に沿って配置された下側電極50BJと下側電極50BHとを異なるチャンネルの配線52と配線55で接続しているため、Y方向における電極対80の位置に応じて独立した検出が可能となるので、より正確な把持検出が可能となる。
図19は、本発明の第2の実施形態における把持検出装置101の回路構成を模式的に示す図である。上述した第1の実施形態においては、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJを静電容量検出回路31に接続していたが、本実施形態では、検知センサ内に上側電極60AJ,60BJとは別個の検出電極160を設け、この検出電極160を静電容量検出回路31に接続できるようにしている。
このような検出電極160は、例えば図20に示すように、検知センサの上側電極60の周囲に配置することができる。すなわち、基板スペーサ24に、検出電極160に対応する貫通孔125を形成し、この内部に検出電極160を配置する。このような検出電極160を上側基板26と下側基板22(図5参照)との間に配置してもよい。
図19に示すように、把持検出装置101は、このような検出電極160が組み込まれた検知センサを用いて運転者が前記リムを把持したことを検出する把持検出部130を備えている。この把持検出部130は、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJと検出対象(例えば運転者の手)との間の静電容量の変化を検出する静電容量検出回路31と、リム12の表側に配置される電極対(表側電極対)80Aに対応する抵抗検出回路32Aと、リム12の裏側に配置される電極対(裏側電極対)80Bに対応する抵抗検出回路32Bと、静電容量検出回路31及び抵抗検出回路32A,32Bからの出力に基づいてステアリングホイール10のリム12の把持状態を判断する判断部34とを含んでいる。
把持検出部130は、検出電極160から延びる配線162に接続される第1の切替スイッチSW1と、電極対80A,80Bの上側電極60AJ,60BJから延びる配線62に接続される第2の切替スイッチSW2とを有している。第1の切替スイッチSW1は、判断部34からの指令に基づいて、配線162の接続先を静電容量検出回路31と接地との間で排他的に切り替えるものである。第2の切替スイッチSW2は、判断部34からの指令に基づいて、配線62の接続先を抵抗検出回路32A,32Bと接地との間で排他的に切り替えるものである。
本実施形態の初期状態では、判断部34は、第1の切替スイッチSW1を静電容量検出回路31側に、第2の切替スイッチSW2を接地側に切り替え、図19に示す状態とする。すなわち、検出電極160が静電容量検出回路31に接続される。このとき、判断部34は、使用しない抵抗検出回路32A,32Bの電源をオフにする。静電容量検出回路31は、検出電極160と検出対象物との間に形成される静電容量を測定し、判断部34は、静電容量検出回路31で検出される静電容量が所定の閾値(第1の閾値)を超えるか否かを判断する。
検出対象としての運転者の手92が検出電極160に接近すると、静電容量検出回路31により検出される静電容量が増加する。そして、静電容量検出回路31により検出される静電容量が所定の閾値を超えると、判断部34は、第1の切替スイッチSW1を接地側に、第2の切替スイッチSW2を抵抗検出回路32A,32B側に切り替え、図21に示す状態とする。すなわち、電極対80Aの上側電極60AJと下側電極50AJとが抵抗検出回路32Aに接続され、電極対80Bの上側電極60BJと下側電極50BJとが抵抗検出回路32Bに接続される。このとき、判断部34は、抵抗検出回路32A,32Bの電源をオンにし、静電容量検出回路31の電源をオフにする。その後の処理は図14のステップS105以降と同様である。
このように、検出対象物との間の静電容量を検出するための電極を検知センサ20Aの上側電極60AJ,60BJや下側電極50AJ,50BJと別個にすれば、第1の実施形態におけるシールド駆動回路35のような回路がなくても、検出対象物の接近を正確に検出することができる。
上述した実施形態においては、上側電極60に接続される配線62(上側配線)を単一の共通配線とし、下側電極50に接続される配線51〜55(下側配線)を異なるチャンネルの配線としているが、これを逆にしてもよい。すなわち、上側電極60に接続される配線を異なるチャンネルの配線とし、下側電極50に接続される配線を単一の共通配線としてもよい。
また、上述の実施形態では、電極対80の上側電極60と下側電極50との間に形成される電気抵抗を検出するために、上側電極60と下側電極50との間の電圧を測定しているが、上側電極60と下側電極50との間に形成される電気抵抗と一定の関係があれば電圧以外の物理量(例えば電流)を測定することにより上側電極60と下側電極50との間に形成される電気抵抗を検出してもよい。
上述した実施形態では、上側電極60及び下側電極50の双方を感圧電極とした例について説明したが、上側電極60及び下側電極50の一方のみを感圧電極にしてもよい。
また、上述の実施形態では、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する感圧電極を上側基板26の下面と下側基板22の上面のそれぞれに形成した検知センサを用いているが、このような検知センサに代えて、図22に示すような感圧抵抗体224の下面に下側電極50を形成するとともに上面に上側電極60を形成した検知センサ220を用いることもできる。なお、図22は、上述した第1の実施形態における図5に対応する断面図である。
この感圧抵抗体224は、例えば布材からなる基材に感圧インクを浸み込ませて形成したものや、例えばゴム材に導電性フィラーを分散させてなるもの(感圧ゴム)である。このような感圧抵抗体224の両面に例えば銀ペーストを印刷することにより、感圧抵抗体224の下面に下側電極50を形成し上面に上側電極60を形成することができる。
感圧抵抗体224は、例えば、布材からなる基材に感圧インクを1回以上印刷して感圧インクを基材に浸透させ、その後、必要に応じてこの基材を乾燥させることにより形成することができる。あるいは、布材からなる基材を感圧インクに一定時間浸して感圧インクを基材に含浸させ、その後、必要に応じてこの基材を乾燥させることにより感圧抵抗体224を形成してもよい。このような感圧抵抗体224は、感圧インクを含んでいるため、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有する。この感圧抵抗体224は、下側電極50と上側電極60とを離間させるための介在部として機能する。
例えば、感圧抵抗体224に使用される布材としては、80%のポリエステルと20%のポリウレタンとからなる布材や95%のポリエステルと5%のポリウレタンからなる布材、ポリエステル100%の布材、80%のナイロンと20%のポリウレタンからなる布材、ナイロン100%の布材、ウール100%の布材、キュプラ100%の布材などを用いることができる。ポリウレタンを含む布材を用いる場合には、ポリウレタンを5%から80%含む布材を用いることが好ましい。このように、ポリウレタンの含有量が5%以上の布材を用いることにより、伸縮性を向上させた感圧抵抗体が得られる。
例えば、感圧抵抗体224の基材に浸み込ませる感圧インクとして、導電性フィラーをバインダーに分散させてなるものを使用することができる。このような導電性フィラーとしてはカーボンからなる導電性フィラーを用いることができ、バインダーとしてはポリエステルからなるバインダーやフェノールからなるバインダーを使用することができる。
なお、感圧インクと基材との親和性向上の観点から、基材としてポリエステルを含む布材を用いる場合には、ポリエステルからなるバインダーを用いることが好ましい。また、感圧インクバインダーとしてポリエステルからなるバインダーやフェノールからなるバインダーを使用し、基材としてポリウレタンを含む布材を用いる場合には、感圧インクと基材との親和性向上の観点から、ポリウレタンの含有量が80%以下の布材を用いることが好ましい。
また、感圧抵抗体224として、布材からなる基材に感圧インクを浸透させて形成したものを用いた場合には、感圧ゴムを用いた場合と比較して厚さを極めて薄くすることができる。また、この場合には、布材が伸縮性を有しているため、感圧抵抗体224が良好な伸縮性を発揮することができる。したがって、このような感圧抵抗体224の両面にそれぞれ電極を形成することで、薄くて良好な伸縮性を有する検知センサとすることができる。このような検知センサであれば、ステアリングホイールのリムのような曲率の大きい曲面であっても容易に取り付けることができる。
このような検知センサ220を用いた場合にも、単に電極間の接触又は非接触による検出ではなく、電極50,60に作用する押圧力に基づく検出が可能となる。したがって、それぞれの電極50,60の面積を大きくしてもリムの把持状態の検出が可能であり、広い検出範囲を確保できる。このように、それぞれの電極50,60の面積を大きくすることができるので、電極50,60の総数を減らすことができる。これに伴い、配線の数が減るため、検知センサの回路構成を簡略化してコストを下げることができる。
また、本明細書において使用した用語「下」及び「上」、その他の位置関係を示す用語は、図示した実施形態との関連において使用されているのであり、装置の相対的な位置関係によって変化するものである。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいものであることは言うまでもない。
1 把持検出装置
10 ステアリングホイール
12 リム
14 ハブ
15 スポーク
16 コア
17 緩衝材
18 スキン
20A,20B,20C 検知センサ
21A,21B,21C 接続部
22 下側基板
22A 基板片
24 基板スペーサ(介在部)
24A 基板スペーサ片
25 貫通孔
26 上側基板
26A 基板片
30 把持検出部
32 抵抗検出回路
33 静電容量検出回路
34 判断部
40 接続配線部
41〜46 端子
50 下側電極
50A 上面
51〜55 配線
60 上側電極
60A 下面
62 配線
75 電極ユニット
80 電極対
80A 表側電極対
80B 裏側電極対
90 電極スペーサ
92 検出対象物
130 把持検出部
160 検出電極
162 配線
220 検知センサ
224 感圧抵抗体(介在部)

Claims (11)

  1. ステアリングホイールのリムに組み込まれる検知センサと、該検知センサを用いて運転者が前記リムを把持したことを検出する把持検出部とを備える把持検出装置であって、
    前記検知センサは、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有し、
    前記リムの外表面の上方に配置される下側電極と、該下側電極に対向する上側電極とにより構成される少なくとも2つの電極対と、
    前記上側電極と前記下側電極とを離間させるための介在部と、
    を含み、
    前記把持検出部は、
    前記検知センサの前記少なくとも2つの電極対のうち1以上の電極対の前記上側電極に電気的に接続される静電容量検出回路であって、前記上側電極と検出対象物との間の静電容量を検出する静電容量検出回路と、
    前記検知センサの前記少なくとも2つの電極対における前記上側電極及び前記下側電極に電気的に接続される抵抗検出回路であって、前記少なくとも2つの電極対における前記下側電極と前記上側電極との間で形成される電気抵抗を検出する抵抗検出回路と、
    前記静電容量検出回路及び前記抵抗検出回路からの出力に基づいて前記ステアリングホイールの前記リムの把持状態を判断する判断部と、
    を含み、
    前記判断部は、
    前記静電容量検出回路により検出された静電容量が第1の閾値よりも大きいか否かを判断し、
    前記静電容量が前記第1の閾値よりも大きいと判断した場合に、前記抵抗検出回路により検出された、前記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における前記電気抵抗が第2の閾値よりも低いか否かを判断し、
    前記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における前記電気抵抗が前記第2の閾値よりも低いと判断した場合に、前記ステアリングホイールの前記リムが把持されていると判断する
    ように構成されている
    ことを特徴とする把持検出装置。
  2. 前記静電容量検出回路は、前記検知センサの前記少なくとも2つの電極対のそれぞれの前記上側電極に電気的に接続され、前記上側電極と検出対象物との間の静電容量を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の把持検出装置。
  3. 前記把持検出部は、前記静電容量検出回路が接続される前記上側電極に対向する前記下側電極に電気的に接続されるシールド駆動回路であって、前記下側電極の電位を前記上側電極の電位と同じ電位に調整するシールド駆動回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の把持検出装置。
  4. 前記検知センサは、
    前記リムの前記外表面に取付可能な下側基板と、
    前記下側基板の上方に配置される上側基板と、
    を備え、
    前記下側電極は、前記下側基板の上面に取り付けられ、
    前記上側電極は、前記上側基板の下面に取り付けられ、
    前記上側電極及び前記下側電極の少なくとも一方が感圧電極により構成され、
    前記介在部は、前記少なくとも2つの電極対の周囲に配置される基板スペーサであって、前記上側基板と前記下側基板との間に配置される基板スペーサである、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の把持検出装置。
  5. ステアリングホイールのリムに組み込まれる検知センサと、該検知センサを用いて運転者が前記リムを把持したことを検出する把持検出部とを備える把持検出装置であって、
    前記検知センサは、加えられる荷重に伴って電気抵抗が変化する特性を有し、
    前記リムの外表面の上方に配置される下側電極と、該下側電極に対向する上側電極とにより構成される少なくとも2つの電極対と、
    前記上側電極と前記下側電極とを離間させるための介在部と、
    前記介在部の内部に配置される検出電極と、
    を含み、
    前記把持検出部は、
    前記検知センサの前記少なくとも2つの電極対における前記上側電極及び前記下側電極に電気的に接続される抵抗検出回路であって、前記少なくとも2つの電極対における前記下側電極と前記上側電極との間で形成される電気抵抗を検出する抵抗検出回路と、
    前記検出電極に電気的に接続される静電容量検出回路であって、前記検出電極と検出対象物との間の静電容量を検出する静電容量検出回路と、
    前記抵抗検出回路及び前記静電容量検出回路からの出力に基づいて前記ステアリングホイールの前記リムの把持状態を判断する判断部と、
    を含み、
    前記判断部は、
    前記静電容量検出回路により検出された静電容量が第1の閾値よりも大きいか否かを判断し、
    前記静電容量が前記第1の閾値よりも大きいと判断した場合に、前記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における前記電気抵抗が第2の閾値よりも低いか否かを判断し、
    前記少なくとも2つの電極対のうち2以上の電極対における前記電気抵抗が前記第2の閾値よりも低いと判断した場合に、前記ステアリングホイールの前記リムが把持されていると判断する
    ように構成されている
    ことを特徴とする把持検出装置。
  6. 前記把持検出部は、前記抵抗検出回路と前記静電容量検出回路とを選択可能な切替スイッチをさらに含み、
    前記判断部は、前記静電容量が前記第1の閾値よりも大きいと判断した場合に、前記切替スイッチにより前記静電容量検出回路から前記抵抗検出回路に切り替えるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の把持検出装置。
  7. 前記検知センサは、
    前記リムの前記外表面に取付可能な下側基板と、
    前記下側基板の上方に配置される上側基板と、
    を備え、
    前記下側電極は、前記下側基板の上面に取り付けられ、
    前記上側電極は、前記上側基板の下面に取り付けられ、
    前記上側電極及び前記下側電極の少なくとも一方が感圧電極により構成され、
    前記介在部は、前記少なくとも2つの電極対の周囲及び前記検出電極の周囲に配置される基板スペーサであって、前記上側基板と前記下側基板との間に配置される基板スペーサである、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の把持検出装置。
  8. 前記検知センサは、互いに対向する前記下側電極と前記上側電極とが離間するように前記基板スペーサの内側に配置される少なくとも1つの電極スペーサであって、前記リムの延びる方向に垂直なリム断面の周方向に対応する第1の方向の長さが前記リムの延びる方向に対応する第2の方向の長さよりも長くなるように形成される少なくとも1つの電極スペーサをさらに含むことを特徴とする請求項4又は7に記載の把持検出装置。
  9. 前記検知センサの前記介在部は感圧抵抗体により構成され、前記感圧抵抗体の下面に前記下側電極が形成され、前記感圧抵抗体の上面に前記上側電極が形成されることを特徴とする請求項1から3、5、及び6のいずれか一項に記載の把持検出装置。
  10. 前記感圧抵抗体は、布材からなる基材と、該基材に浸み込んだ感圧インクとにより構成されることを特徴とする請求項9に記載の把持検出装置。
  11. 前記少なくとも2つの電極対は、前記リムの表側に配置される表側電極対と、前記リムの裏側に配置される裏側電極対とを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の把持検出装置。
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