JP2017185877A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】排水性能を確保してハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができるとともに、操縦安定性能を維持することができる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】周方向主溝の第2壁面は、タイヤ径方向外側の第2外端部と、底面と結ばれるタイヤ径方向内側の第2内端部と、タイヤ径方向において第2外端部と第2内端部との間の屈曲部と、を有する。第2壁面の外側領域は、タイヤ径方向外側に向かって、周方向主溝のタイヤ幅方向中心から離れるように傾斜し、周方向主溝の溝断面において、外側領域と平行であり屈曲部と底面とを結ぶ延長線が規定され、第2壁面の内側領域は、周方向主溝のタイヤ幅方向中心から延長線よりも離れるように傾斜し、ピッチ長Liが長いパターンエレメントを区画する周方向主溝ほど、特定領域の溝断面積Siが大きい。【選択図】図5

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、溝及び溝によって区画される陸部を有するトレッドパターンが形成されたトレッド部を備える。トレッドパターンの溝として、タイヤ周方向に延在する周方向主溝と、少なくとも一部がタイヤ幅方向に延在するラグ溝とが存在する。複数の周方向主溝によって区画される陸部は、リブ又はブロック列と呼ばれる。リブは、ラグ溝によって分断されていない連続陸部である。ブロック列は、ラグ溝によって分断されている断続陸部である。
トレッドパターンは、タイヤ周方向に設けられた複数のパターンエレメントによって構成される場合が多い。パターンエレメントとは、ラグ溝によって区画されるトレッドパターンの最小単位である。タイヤ周方向に複数設けられるパターンエレメントは、同一の又は類似するデザインで形成される。トレッドパターンが複数のパターンエレメントからなる場合、そのトレッドパターンを有する空気入りタイヤが路面を走行すると、パターンエレメントに起因して周期的に振動が発生し、ノイズ(パターンノイズ)が発生する可能性がある。また、パターンエレメントに起因するノイズの周波数と空気入りタイヤが装着されている車両の固有振動数とが一致すると、共振によりノイズが大きくなる。パターンエレメントに起因するノイズを抑制する方法として、バリアブルピッチ法が知られている。バリアブルピッチ法とは、パターンエレメントのタイヤ周方向の寸法であるピッチ長に差異を設けてノイズの周波数を分散させることによって、ノイズを抑制する技術である。
例えば特許文献1及び特許文献2に開示されているように、従来の周方向主溝は、周方向主溝の溝幅が溝底に向かうほど小さくなる形状を有する。このような形状の周方向主溝の場合、トレッド部の表面が摩耗すると、周方向主溝の開口の溝面積が減少することとなる。その結果、摩耗後の空気入りタイヤの排水性能は、新品時の空気入りタイヤの排水性能に比べて低下し、ハイドロプレーニング現象の発生を充分に抑制できないという問題をもたらす。
この問題に対処するため、例えば特許文献3に開示されているように、周方向主溝の溝幅を溝底に向かって変化させることによって、トレッド部の表面が摩耗しても、周方向主溝の開口の溝面積を確保する技術が提案されている。また、特許文献4に開示されているように、周方向主溝の溝幅を溝底に向かって徐々に大きくしたり、特許文献5に開示されているように、周方向主溝の溝幅が漸減する上方部分と溝幅が漸増する下方部分とを周方向主溝に設けたりして、トレッド部の表面が摩耗しても、周方向主溝の開口の溝面積を確保する技術が提案されている。
特開平11−078424号公報 特開平11−291714号公報 特開2012−001075号公報 特開2001−121924号公報 特開平09−164814号公報
トレッド部の陸部が異なるピッチ長のパターンエレメントを複数有する場合、周方向主溝の形状によって、複数のパターンエレメントを含む陸部のタイヤ周方向における剛性が不均一になる可能性がある。陸部の剛性が不均一になると、例えばコーナーリング時又はレーンチェンジ時の操縦安定性能が低下するという問題が発生する可能性がある。
本発明は、ピッチ長が異なる複数のパターンエレメントを有するピッチバリエーション構造を有する空気入りタイヤにおいて、摩耗後においても排水性能を確保してハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができるとともに、優れた操縦安定性能を維持することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、トレッドパターンが形成されたトレッド部を有し、車両に装着された状態で回転軸を中心に回転可能な空気入りタイヤであって、前記トレッド部に設けられ、タイヤ周方向に延在する周方向主溝と、前記トレッド部に設けられ、前記周方向主溝によって区画される陸部と、を有し、前記陸部は、異なるピッチ長Liのパターンエレメントを複数有し、前記周方向主溝は、第1壁面と、前記第1壁面と対向する第2壁面と、底面と、を有し、前記第1壁面は、タイヤ径方向外側の第1外端部と、前記底面と結ばれるタイヤ径方向内側の第1内端部と、を有し、前記第2壁面は、タイヤ径方向外側の第2外端部と、前記底面と結ばれるタイヤ径方向内側の第2内端部と、タイヤ径方向において前記第2外端部と前記第2内端部との間の屈曲部と、を有し、前記第1壁面は、タイヤ径方向外側に向かって、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心から離れるように傾斜し、前記第2壁面のうち前記屈曲部と前記第2外端部との間の外側領域は、タイヤ径方向外側に向かって、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心から離れるように傾斜し、前記周方向主溝の溝断面において、前記外側領域と平行であり前記屈曲部と前記底面とを結ぶ延長線が規定され、前記第2壁面のうち前記第2内端部と前記屈曲部との間の内側領域は、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心から前記延長線よりも離れるように傾斜し、前記ピッチ長Liが長い前記パターンエレメントを区画する前記周方向主溝ほど、前記特定領域の溝断面積Siが大きい、空気入りタイヤを提供する。
本発明によれば、ピッチ長Liが長いパターンエレメントを区画する周方向主溝ほど、特定領域の溝断面積Siが大きくなるように、周方向主溝の形状が定められるので、トレッド部の摩耗後においても排水性能を確保してハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができるとともに、優れた操縦安定性能を維持することができる。このような周方向主溝の形状が採用されることにより、ピッチ長Liが短いパターンエレメントのタイヤ幅方向のせん断力の低下が抑制される。また、異なるピッチ長Liを有する複数のパターンエレメントを含む陸部のタイヤ周方向における剛性が均一化される。これにより、空気入りタイヤの優れた操縦安定性能が維持される。
本発明において、前記ピッチ長Liが長い前記パターンエレメントを区画する前記周方向主溝ほど、タイヤ径方向における前記第2外端部と前記屈曲部との距離hiは小さいことが好ましい。
ピッチ長Liに従って、タイヤ径方向における屈曲部の位置を変化させることにより、トレッド部の摩耗初期において、異なるピッチ長Liを有する複数のパターンエレメントが周方向主溝側に倒れ込むのに要する外力をタイヤ周方向において均一化することができる。これにより、ドライ路面における空気入りタイヤの操縦安定性能が向上する。また、ピッチ長Liが長いパターンエレメントを区画する周方向主溝ほど、タイヤ径方向における第2外端部と屈曲部との距離hiを小さくすることにより、トレッド部の摩耗後においても、複数のパターンエレメントそれぞれの接地面積を均一化することができる。これにより、ドライ路面における空気入りタイヤの操縦安定性能が向上する。
本発明において、前記第2外端部と前記屈曲部との距離hiは、前記周方向主溝の溝深さHの0.3倍以上0.8倍以下であることが好ましい。
距離hiが溝深さHの0.3倍よりも小さい場合、陸部の剛性を十分に確保できない可能性がある。距離hiが溝深さHの0.8倍よりも大きい場合、トレッド部の摩耗後において、ウェット路面における空気入りタイヤの操縦安定性能及び制動性能が低下したり、ハイドロプレーニング現象を十分に抑制できなかったりする可能性がある。距離hiを周方向主溝の溝深さHの0.3倍以上0.8倍以下とすることにより、トレッド部の摩耗後において、ウェット路面における空気入りタイヤの操縦安定性能及び制動性能の低下が抑制され、ハイドロプレーニング現象の発生が抑制される。
本発明において、前記回転軸の放射線に対する前記外側領域の傾斜角度をθa、前記放射線に対する前記内側領域の傾斜角度をθb、としたとき、
5[°] ≦ θa ≦ 30[°]、
−30[°] ≦ θb ≦ θa−10[°]、
の条件を満足することが好ましい。
外側領域の傾斜角度θaが30[°]よりも大きい場合、空気入りタイヤの排水性能が低下する可能性が高くなる。外側領域の傾斜角度θaが5[°]よりも小さい場合、複数のパターンエレメントを含む陸部の剛性が低下する可能性が高くなる。また、内側領域の傾斜角度θbが−30[°]よりも小さい場合、空気入りタイヤの操縦安定性能が低下する可能性が高くなる。また、内側領域の傾斜角度θbがθa−10[°]よりも大きい場合、摩耗後における空気入りタイヤの排水性能が低下する可能性が高くなる。上述の条件を満足することにより、陸部の剛性の低下を抑制しつつ、空気入りタイヤの操縦安定性能及び摩耗後の排水性能を維持することができる。
本発明において、前記内側領域は、タイヤ径方向外側に向かって、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心に近付くように傾斜することが好ましい。
これにより、トレッド部の表面が摩耗しても、周方向主溝の開口の溝面積が確保される。したがって、排水性能の低下が抑制され、ハイドロプレーニング現象の発生が抑制される。
本発明において、前記周方向主溝の溝断面において、第1壁面と、前記第2壁面の前記外側領域と、前記延長線と、前記底面とによって、基準領域が規定され、区画する前記パターンエレメントの前記ピッチ長Liの差異にかかわらず、前記周方向主溝の前記基準領域の断面積S0は一定であることが好ましい。
これにより、タイヤ周方向における陸部の剛性の均一性が維持され、空気入りタイヤの操縦安定性能の低下が抑制される。
本発明において、前記トレッド部は、タイヤ幅方向のタイヤ中心を含むセンター部と、接地端を含むショルダー部とを有し、前記パターンエレメントは、前記ショルダー部に設けられ、ラグ溝によって区画されるショルダーブロック列を含むことが好ましい。
これにより、コーナーリング時又はレーンチェンジ時における空気入りタイヤの操縦安定性能が向上する。
本発明において、前記第2壁面は、前記第1壁面よりもタイヤ幅方向外側に設けられることが好ましい。
これにより、コーナーリング時又はレーンチェンジ時における空気入りタイヤの操縦安定性能が向上する。
本発明によれば、ピッチ長が異なる複数のパターンエレメントを有するピッチバリエーション構造を有する空気入りタイヤにおいて、摩耗後においても排水性能を確保してハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができるとともに、優れた操縦安定性能を維持することができる空気入りタイヤが提供される。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤが装着される車両の一例を示す側面図である。 図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤが装着される車両の一例を後方から見た図である。 図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤの一部を示す断面図である。 図4は、本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の一部を示す展開図である。 図5は、本実施形態に係るショルダー陸部を示す展開図である。 図6は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝の第1範囲の子午断面図である。 図7は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝の第2範囲の子午断面図である。 図8は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝の第3範囲の子午断面図である。 図9は、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させていない空気入りタイヤの第2ショルダー主溝を示す子午断面図である。 図10は、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させていない空気入りタイヤの第1ブロックの接地面、第2ブロックの接地面、及び第3ブロックの接地面を模式的に示す図である。 図11は、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させた空気入りタイヤの第2ショルダー主溝を示す子午断面図である。 図12は、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させた空気入りタイヤの第1ブロックの接地面、第2ブロックの接地面、及び第3ブロックの接地面を模式的に示す図である。 図13は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝の第1範囲の子午断面図である。 図14は、従来例及び本発明の実施例に係る空気入りタイヤの評価試験結果を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
図1は、本実施形態に係るタイヤ1が装着される車両500の一例を示す側面図である。図2は、本実施形態に係るタイヤ1が装着される車両500の一例を後方から見た図である。図1及び図2に示すように、車両500は、タイヤ1を含む走行装置501と、走行装置501に支持される車体502と、走行装置501を駆動するためのエンジン503とを備える。タイヤ1は、空気入りタイヤである。
走行装置501は、タイヤ1を支持するホイール504と、ホイール504を支持する車軸505と、走行装置501の進行方向を変えるための操舵装置506と、走行装置501を減速又は停止させるためのブレーキ装置507とを有する。
車体502は、運転者が搭乗する運転室を有する。運転室に、エンジン503の出力を調整するためのアクセルペダルと、ブレーキ装置507を作動するためのブレーキペダルと、操舵装置506を操作するためのステアリングホイールとが配置される。運転者は、アクセルペダル、ブレーキペダル、及びステアリングホイールを操作する。運転者の操作により、車両500は走行する。
タイヤ1は、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤとは、JATMA YEAR BOOK 2015(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められるタイヤをいう。なお、タイヤ1は、B章に定められる小型トラック用タイヤでもよいし、C章に定められるトラック及びバス用タイヤでもよい。
タイヤ1は、車両500のホイール504のリムに装着される。タイヤ1は、車両500に装着された状態で、回転軸AXを中心に回転して、路面RSを走行する。
以下の説明においては、タイヤ1の回転軸AXと平行な方向を適宜、タイヤ幅方向、と称し、タイヤ1の回転軸AXに対する放射方向を適宜、タイヤ径方向、と称し、タイヤ1の回転軸AXを中心とする回転方向を適宜、タイヤ周方向、と称する。
また、以下の説明においては、タイヤ幅方向のタイヤ1の中心を適宜、タイヤ中心CL、と称する。タイヤ中心CLは、トレッド部10の表面においてタイヤ赤道面とタイヤ1のトレッド部10の表面とが交差するセンターラインを含む。タイヤ赤道面とは、タイヤ1のタイヤ幅方向の中心を通り、回転軸AXと直交する平面をいう。
また、以下の説明においては、タイヤ幅方向においてタイヤ中心CLから遠い位置又は離れる方向を適宜、タイヤ幅方向外側、と称し、タイヤ幅方向においてタイヤ中心CLに近い位置又は近付く方向を適宜、タイヤ幅方向内側、と称し、タイヤ径方向において回転軸AXから遠い位置又は離れる方向を適宜、タイヤ径方向外側、と称し、タイヤ径方向において回転軸AXに近い位置又は近付く方向を適宜、タイヤ径方向内側、と称する。
タイヤ1は、トレッドパターンが形成されたトレッド部10と、トレッド部10のタイヤ幅方向両側に設けられるサイド部7とを備える。タイヤ1の走行において、トレッド部10が路面RSと接触する。
図3は、本実施形態に係るタイヤ1の一部を示す断面図である。図3は、タイヤ1の回転軸AXを通る子午断面を示す。タイヤ1は、車両500に装着された状態で回転軸AXを中心に回転可能である。タイヤ1の回転軸AXは、タイヤ中心CL(タイヤ赤道面)と直交する。
図3に示すように、タイヤ1は、トレッドパターン40が形成されたトレッド部10と、トレッド部10のタイヤ幅方向両側に設けられたサイド部7と、サイド部7に接続されたビード部5とを備える。
また、タイヤ1は、カーカスプライ層2と、ベルト層3と、ビードコア16とを備える。カーカスプライ層2、ベルト層3、及びビードコア16は、タイヤ1の強度部材(骨格部材)として機能する。
また、タイヤ1は、トレッドゴム6と、サイドゴム8と、ビードフィラーゴム22と、リムクッションゴム24と、インナーライナゴム26とを備える。トレッド部10は、トレッドゴム6を含む。サイド部7は、サイドゴム8を含む。
カーカスプライ層2は、タイヤ1の骨格を形成する強度部材である。カーカスプライ層2は、タイヤ1に空気が充填されたときの圧力容器として機能する。カーカスプライ層2は、有機繊維のカーカスコードと、そのカーカスコードを被覆するゴムとを含む。カーカスプライ層2は、ビード部5のビードコア16に支持される。ビードコア16は、タイヤ幅方向においてカーカスプライ層2の一側及び他側のそれぞれに配置される。カーカスプライ層2は、ビードコア16において折り返される。
ベルト層3は、タイヤ1の形状を保持する強度部材である。ベルト層3は、カーカスプライ層2とトレッドゴム6との間に配置される。ベルト層3は、例えばスチールなどの金属繊維のベルトコードと、そのベルトコードを被覆するゴムとを含む。ベルト層3は、第1ベルトプライ3Aと、第2ベルトプライ3Bとを含む。第1ベルトプライ3Aと第2ベルトプライ3Bとは、第1ベルトプライ3Aのコードと第2ベルトプライ3Bのコードとが交差するように積層される。ベルト層3の一部は、ベルトカバー層30で覆われる。ベルトカバー層30は、有機繊維のベルトカバーコードと、そのベルトカバーコードを被覆するゴムとを含む。
ビード部5は、カーカスプライ層2の両端を固定する強度部材である。ビード部5は、タイヤ1をリムに固定させる。ビード部5は、ビードコア16と、ビードフィラーゴム22と、リムクッションゴム24と、ビード補強材28とを有する。ビードコア16は、ビードワイヤがリング状に巻かれた部材である。ビードワイヤは、スチールワイヤである。ビードフィラーゴム22は、カーカスプライ層2のタイヤ幅方向端部がビードコア16の位置で折り返されることにより形成された空間に配置されるゴム材である。リムクッションゴム24は、タイヤ1が装着されるリムと接触する。ビード補強材28は、ビードコア16に巻かれたカーカスプライ層2とビードフィラーゴム22との間に配置される。
サイド部7は、タイヤ幅方向においてトレッド部10の一側及び他側のそれぞれに設けられる。サイド部7は、トレッド部10の接地端T1,T2よりもタイヤ幅方向外側に配置される。
トレッドゴム6は、カーカスプライ層2を保護する。トレッドゴム6に、トレッド部10が形成される。サイドゴム8は、カーカスプライ層2を保護する。サイドゴム8は、タイヤ幅方向においてトレッドゴム6の一側及び他側のそれぞれに配置される。サイドゴム8に、サイド部7が形成される。インナーライナゴム26は、空気が充填されるタイヤ1の内部空間に面するように配置される。
トレッド部10の接地幅を示すトレッド接地幅TWとは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときに測定される、タイヤ幅方向に関する接地幅の最大値をいう。すなわち、トレッド接地幅TWとは、タイヤ幅方向においてタイヤ中心CLの一方側のトレッド部10の接地端T1と他方側のトレッド部10の接地端T2との距離をいう。
トレッド部10の接地端T1,T2とは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときにトレッド部10が接地する部分のタイヤ幅方向の端部をいう。
「正規リム」とは、タイヤ1についての規格がタイヤ1毎に定めているリムであり、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、ETRTOであれば“Measuring Rim”である。但し、タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、このタイヤ1が組まれる純正ホイールを用いる。
「正規内圧」とは、タイヤ1についての規格がタイヤ1毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”である。但し、タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。
「正規荷重」とは、タイヤ1についての規格がタイヤ1毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”である。但し、タイヤ1が乗用車である場合にはタイヤ1毎に定められている荷重の88[%]に相当する荷重とする。タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、車両の車検証記載の前後軸重をそれぞれタイヤの数で除して求めた輪荷重とする。
図4は、本実施形態に係るタイヤ1のトレッド部10の一部を示す展開図である。タイヤ1のトレッド部10には、トレッドパターン40が形成されている。トレッド部10は、タイヤ幅方向のタイヤ中心CLを含むセンター部41と、接地端T1を含むショルダー部42Aと、接地端T2を含むショルダー部42Bとを有する。
トレッド部10は、タイヤ幅方向に複数設けられ、それぞれがタイヤ周方向に延在する周方向主溝50と、周方向主溝50によって区画される複数の陸部60と、陸部60に設けられるラグ溝70とを有する。周方向主溝50及びラグ溝70は、トレッドゴム6に形成される。陸部60は、路面RSと接触可能な表面60A(接地面、踏面)を有する。
周方向主溝50は、トレッド部10に設けられ、タイヤ周方向に延在する。周方向主溝50は、タイヤ赤道面とトレッド部10とが交差するセンターライン(タイヤ赤道線)と実質的に平行である。周方向主溝50は、タイヤ周方向に直線状に延在する。なお、周方向主溝50が、タイヤ周方向に波形状又はジグザグ状に設けられてもよい。
周方向主溝50とは、1.0[mm]以上の溝幅を有し、4.0[mm]以上の溝深さを有し、少なくとも一部がタイヤ周方向に延在する縦溝をいう。なお、一般に、周方向主溝50は、6.0[mm]以上の溝幅を有し、7.0[mm]以上の溝深さを有する。周方向主溝50は、内部にトレッドウェアインジケータ(スリップサイン)を有する。トレッドウェアインジケータは、摩耗末期を示す。
ラグ溝70は、少なくとも一部がタイヤ幅方向に延在する。ラグ溝70の少なくとも一部が、タイヤ幅方向と平行でもよい。ラグ溝70は、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向のそれぞれに対して傾斜していてもよい。ラグ溝70の少なくとも一部が、周方向主溝50と接続されてもよい。
ラグ溝70とは、2.0[mm]以上の溝幅を有し、3.0[mm]以上の溝深さを有し、少なくとも一部がタイヤ幅方向に延在する横溝をいう。ラグ溝70は、陸部60をタイヤ幅方向に貫通するオープン構造でもよいし、一方の端部が陸部60で終端するセミクローズド構造でもよいし、両方の端部が陸部60で終端するクローズド構造でもよい。
本実施形態において、周方向主溝50は、タイヤ幅方向に4つ設けられる。周方向主溝50は、タイヤ中心CLに対してタイヤ幅方向両側に1つずつ設けられるセンター主溝51,52と、タイヤ幅方向においてセンター主溝51,52それぞれの外側に設けられるショルダー主溝53,54と、を含む。タイヤ幅方向において、センター主溝51,52は、ショルダー主溝53とショルダー主溝54との間に設けられる。
以下の説明においては、センター主溝51を適宜、第1センター主溝51、と称し、センター主溝52を適宜、第2センター主溝52、と称し、ショルダー主溝53を適宜、第1ショルダー主溝53、と称し、ショルダー主溝54を適宜、第2ショルダー主溝54、と称する。
タイヤ幅方向における第1センター主溝51の中心位置を示す溝中心は、タイヤ中心CLと接地端T1との間の半トレッド領域において、タイヤ中心CLからトレッド接地幅TWの10[%]以上15[%]以下の位置に配置される。
タイヤ幅方向における第2センター主溝52の中心位置を示す溝中心は、タイヤ中心CLと接地端T2との間の半トレッド領域において、タイヤ中心CLからトレッド接地幅TWの10[%]以上15[%]以下の位置に配置される。
タイヤ幅方向における第1ショルダー主溝53の中心位置を示す溝中心は、タイヤ中心CLと接地端T1との間の半トレッド領域において、タイヤ中心CLからトレッド接地幅TWの30[%]以上35[%]以下の位置に配置される。
タイヤ幅方向における第2ショルダー主溝54の中心位置を示す溝中心は、タイヤ中心CLと接地端T2との間の半トレッド領域において、タイヤ中心CLからトレッド接地幅TWの30[%]以上35[%]以下の位置に配置される。
陸部60は、トレッド部10に設けられる。本実施形態において、陸部60は、タイヤ幅方向に5つ設けられる。陸部60は、第1センター主溝51と第2センター主溝52との間に設けられるセンター陸部61と、第1センター主溝51と第1ショルダー主溝53との間に設けられる第1ミドル陸部62と、第2センター主溝52と第2ショルダー主溝54との間に設けられる第2ミドル陸部63と、第1ショルダー主溝53よりもタイヤ幅方向外側に設けられる第1ショルダー陸部64と、第2ショルダー主溝54よりもタイヤ幅方向外側に設けられる第2ショルダー陸部65とを含む。
タイヤ幅方向において、第1ミドル陸部62は、センター陸部61と第1ショルダー陸部64との間に設けられる。タイヤ幅方向において、第2ミドル陸部63は、センター陸部61と第2ショルダー陸部65との間に設けられる。
センター陸部61は、タイヤ中心CLに設けられる。タイヤ中心CL(センターライン)は、センター陸部61を通過する。
センター陸部61、第1ミドル陸部62、第2ミドル陸部63、第1ショルダー陸部64、及び第2ショルダー陸部65のうち、第1ショルダー陸部64が、トレッド部10の一方の接地端T1に最も近い位置に設けられ、第2ショルダー陸部65が、トレッド部10の他方の接地端T2に最も近い位置に設けられる。
第1ショルダー陸部64は、第1ショルダー主溝53と接地端T1との間に設けられる。第2ショルダー陸部65は、第2ショルダー主溝54と接地端T2との間に設けられる。
路面と接触可能な陸部60の表面60Aは、センター陸部61の表面61A、第1ミドル陸部62の表面62A、第2ミドル陸部63の表面63A、第1ショルダー陸部64の表面64A、及び第1ショルダー陸部65の表面65Aを含む。
ラグ溝70は、センター陸部61に設けられるラグ溝71と、第1ミドル陸部62に設けられるラグ溝72と、第2ミドル陸部63に設けられるラグ溝73と、第1ショルダー陸部64に設けられるラグ溝74と、第2ショルダー陸部65に設けられるラグ溝75とを含む。
ラグ溝71は、センター陸部61においてタイヤ周方向に複数設けられる。ラグ溝71は、一方の端部が第1センター主溝51と接続され、他方の端部がセンター陸部61で終端するラグ溝と、一方の端部がセンター陸部61で終端し、他方の端部が第2センター主溝52と接続されるラグ溝とを含む。すなわち、ラグ溝71は、セミクローズド構造である。
ラグ溝72は、第1ミドル陸部62においてタイヤ周方向に複数設けられる。ラグ溝72の一方の端部は、第1ミドル陸部62で終端し、ラグ溝72の他方の端部は、第1センター主溝51と接続される。すなわち、ラグ溝72は、セミクローズド構造である。
ラグ溝73は、第2ミドル陸部63においてタイヤ周方向に複数設けられる。ラグ溝73の一方の端部は、第2センター主溝52と接続され、ラグ溝73の他方の端部は、第2ミドル陸部63で終端する。すなわち、ラグ溝73は、セミクローズド構造である。
ラグ溝74は、第1ショルダー陸部64においてタイヤ周方向に複数設けられる。ラグ溝74の一方の端部は、接地端T1よりもタイヤ幅方向外側のサイド部7まで延在し、ラグ溝74の他方の端部は、第1ショルダー主溝53と接続される。すなわち、ラグ溝74は、オープン構造である。
ラグ溝75は、第2ショルダー陸部65においてタイヤ周方向に複数設けられる。ラグ溝75の一方の端部は、第2ショルダー主溝54と接続され、ラグ溝75の他方の端部は、接地端T2よりもタイヤ幅方向外側のサイド部7まで延在する。すなわち、ラグ溝75は、オープン構造である。
ラグ溝71はセミクローズド構造であり、センター陸部61はラグ溝71によって分断されていない。すなわち、センター陸部61は、タイヤ周方向において表面61Aが途切れずに繋がっているリブ(連続陸部)である。
ラグ溝72はセミクローズド構造であり、第1ミドル陸部62はラグ溝72によって分断されていない。すなわち、第1ミドル陸部62は、タイヤ周方向において表面62Aが途切れずに繋がっているリブ(連続陸部)である。
ラグ溝73はセミクローズド構造であり、第2ミドル陸部63はラグ溝73によって分断されていない。すなわち、第2ミドル陸部63は、タイヤ周方向において表面63Aが途切れずに繋がっているリブ(連続陸部)である。
ラグ溝74はオープン構造であり、第1ショルダー陸部64はラグ溝74によって分断されている。すなわち、第1ショルダー陸部64は、タイヤ周方向において表面64Aが途切れているブロック列(断続陸部)である。
ラグ溝75はオープン構造であり、第2ショルダー陸部65はラグ溝75によって分断されている。すなわち、第2ショルダー陸部65は、タイヤ周方向において表面65Aが途切れているブロック列(断続陸部)である。
なお、第1ショルダー陸部64において、ラグ溝74の一方の端部が接地端T1よりもタイヤ幅方向外側のサイド部7まで延在してなくてもよいし、ラグ溝74の他方の端部が第1ショルダー主溝53と接続されなくてもよい。例えば、ラグ溝74の他方の端部が第1ショルダー主溝53と接続されていなくても、換言すれば、ラグ溝74の他方の端部が第1ショルダー主溝53に非貫通でも、第1ショルダー主溝53とラグ溝74の他方の端部との距離が10[mm]以内である場合、第1ショルダー陸部64においてタイヤ周方向にブロック列(ショルダーブロック列)が形成されているとみなしてもよい。
なお、第2ショルダー陸部65において、ラグ溝75の一方の端部が第2ショルダー主溝54と接続されなくてもよいし、ラグ溝75の他方の端部が接地端T2よりもタイヤ幅方向外側のサイド部7まで延在してなくてもよい。例えば、ラグ溝75の一方の端部が第2ショルダー主溝54と接続されていなくても、換言すれば、ラグ溝75の一方の端部が第2ショルダー主溝54に非貫通でも、第2ショルダー主溝54とラグ溝75の一方の端部との距離が10[mm]以内である場合、第2ショルダー陸部65においてタイヤ周方向にブロック列(ショルダーブロック列)が形成されているとみなしてもよい。
センター部41は、センター陸部61、第1ミドル陸部62、及び第2ミドル陸部63を含む。ショルダー部42Aは、第1ショルダー陸部64を含む。ショルダー部42Bは、第2ショルダー陸部65を含む。
本実施形態においては、第1センター主溝51の溝幅をW1、第2センター主溝52の溝幅をW2、第1ショルダー主溝53の溝幅をW3、第2ショルダー主溝54の溝幅をW4としたとき、溝幅W1と溝幅W2とは等しく、溝幅W3と溝幅W4とは等しい。
本実施形態において、第1センター主溝51の溝幅W1は、タイヤ周方向において一定である。すなわち、第1センター主溝51は、所謂、ストレート主溝である。同様に、第2センター主溝52は、タイヤ周方向において溝幅W2が一定であるストレート主溝であり、第1ショルダー主溝53は、タイヤ周方向において溝幅W3が一定であるストレート主溝であり、第2ショルダー主溝54は、タイヤ周方向において溝幅W4が一定であるストレート主溝である。なお、第1センター主溝51は、タイヤ周方向において溝幅W1が一定であればよく、第1センター主溝51の形状はストレート主溝に限定されない。第2センター主溝52、第1ショルダー主溝53、及び第2ショルダー主溝54についても同様である。また、本実施形態において、溝幅が一定とは、溝幅の基準値に対して±5[%]以内の範囲において溝幅が変化する場合を含む。
本実施形態において、トレッドパターン40は、タイヤ周方向に設けられた複数のパターンエレメントによって構成される。パターンエレメントは、ピッチとも呼ばれる。
パターンエレメント(ピッチ)とは、タイヤ周方向に沿って同一の又は類似するパターンが繰り返されるときの、パターン構成要素の最小単位をいう。換言すれば、パターンエレメントとは、タイヤ周方向に同一の又は類似するデザインのパターンが複数設けられている場合において、1つのパターンでタイヤ1のトレッド部10に規定される部分をいう。パターンは、ラグ溝、サイプ、及びカーフの少なくとも一つを含む。ラグ溝及びサイプは、陸部を貫通していない切欠き又は切れ込み状の溝を含む。パターンエレメントは、タイヤ周方向に配置された2つのラグ溝70によって区画される。なお、パターンエレメントは、タイヤ周方向に配置された2つのサイプで区画されてもよい。パターンエレメントは、タイヤ周方向に配置された第1の幅のラグ溝と第1の幅とは異なる第2の幅のラグ溝とで区画されてもよいし、タイヤの周方向に配置されたラグ溝とサイプとで区画されてもよい。
サイプとは、1.5[mm]未満の溝幅を有する溝である。サイプの少なくとも一部は、タイヤ幅方向に延在してもよいし、タイヤ周方向に延在してもよい。
センター陸部61は、ラグ溝71によって区画された複数のパターンエレメント81を有する。本実施形態において、パターンエレメント81は、タイヤ周方向に設けられた複数のラグ溝71のうち、隣り合う2つのラグ溝71によって区画される。パターンエレメント81は、タイヤ周方向に複数設けられる。
第1ミドル陸部62は、ラグ溝72によって区画された複数のパターンエレメント82を有する。本実施形態において、パターンエレメント82は、タイヤ周方向に設けられた複数のラグ溝72のうち、隣り合う2つのラグ溝72によって区画される。パターンエレメント82は、タイヤ周方向に複数設けられる。
第2ミドル陸部63は、ラグ溝73によって区画された複数のパターンエレメント83を有する。本実施形態において、パターンエレメント83は、タイヤ周方向に設けられた複数のラグ溝73のうち、隣り合う2つのラグ溝73によって区画される。パターンエレメント83は、タイヤ周方向に複数設けられる。
第1ショルダー陸部64は、ラグ溝74によって区画された複数のパターンエレメント84を有する。本実施形態において、パターンエレメント84は、タイヤ周方向に設けられた複数のラグ溝74のうち、隣り合う2つのラグ溝74によって区画される。パターンエレメント84は、タイヤ周方向に複数設けられる。
第2ショルダー陸部65は、ラグ溝75によって区画された複数のパターンエレメント85を有する。本実施形態において、パターンエレメント85は、タイヤ周方向に設けられた複数のラグ溝75のうち、隣り合う2つのラグ溝75によって区画される。パターンエレメント85は、タイヤ周方向に複数設けられる。
本実施形態においては、バリアブルピッチ法に基づいて、トレッドパターン40が設計される。バリアブルピッチ法とは、パターンエレメントのタイヤ周方向の寸法であるピッチ長に差異を設けてノイズの周波数を分散させることによって、ノイズを抑制する技術である。
本実施形態において、トレッド部10は、ピッチ長が異なる複数のパターンエレメントを有するピッチバリエーション構造を採用する。ピッチ長とは、タイヤ1を規定リムにリム組みして、正規内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、1つのパターンエレメントのタイヤ周方向の寸法をいう。
本実施形態においては、第1ショルダー陸部64において、異なるピッチ長の複数のパターンエレメント84がタイヤ周方向に設けられる。また、第2ショルダー陸部65において、異なるピッチ長の複数のパターンエレメント85がタイヤ周方向に設けられる。
図5は、本実施形態に係る第2ショルダー陸部65を示す展開図である。なお、本実施形態においては、第1ショルダー陸部64は、第2ショルダー陸部65と同等の構造である。
図5に示すように、第2ショルダー陸部65は、異なるピッチ長Liのパターンエレメント85を複数有する。図5に示す例では、第2ショルダー陸部65は、ピッチ長L1のパターンエレメント85と、ピッチ長L1よりも短いピッチ長L2のパターンエレメント85と、ピッチ長L2よりも短いピッチ長L3のパターンエレメント85とを有する。
図5は、パターンエレメント85の種類の総数を示すピッチ数が3である例を示す。なお、ピッチ数は、3種類に限られず、任意の複数(N数)でよい。また、図5に示す例では、ピッチ長L1のパターンエレメント85の隣にピッチ長L2のパターンエレメント85が配置され、ピッチ長L2のパターンエレメント85の隣にピッチ長L3のパターンエレメント85が配置されている例を示す。すなわち、図5は、異なるピッチ長Liがタイヤ周方向に昇順又は降順で配置されるように、複数のパターンエレメント85にタイヤ周方向に配置されている例を示す。例えば、ピッチ長L1のパターンエレメント85の隣にピッチ長L3のパターンエレメント85が配置され、ピッチ長L3のパターンエレメント85の隣にピッチ長L2のパターンエレメント85が配置されてもよい。すなわち、異なるピッチ長Liがタイヤ周方向にランダムに配置されるように、複数のパターンエレメント85がタイヤ周方向に配置されてもよい。
パターンエレメント85は、第2ショルダー主溝54よりもタイヤ幅方向外側に配置される。上述のように、ラグ溝75はオープン構造であり、第2ショルダー陸部65はラグ溝75によって分断されている。すなわち、第2ショルダー陸部65は、タイヤ周方向において表面65Aが途切れているブロック列(断続陸部)である。
以下の説明において、ピッチ長L1のパターンエレメント85を適宜、第1パターンエレメント851、と称し、ピッチ長L2のパターンエレメント85を適宜、第2パターンエレメント852、と称し、ピッチ長L3のパターンエレメント85を適宜、第3パターンエレメント853、と称する。
また、第1パターンエレメント851のうち、第2ショルダー主溝54と接地端T2との間の部分を適宜、第1ブロック851B、と称し、第2パターンエレメント852のうち、第2ショルダー主溝54と接地端T2との間の部分を適宜、第2ブロック852B、と称し、第3パターンエレメント853のうち、第2ショルダー主溝54と接地端T2との間の部分を適宜、第3ブロック853B、と称する。
また、第2ショルダー主溝54のうち、第1ブロック851Bを規定する部分を適宜、第2ショルダー主溝54の第1範囲541、と称し、第2ブロック852Bを規定する部分を適宜、第2ショルダー主溝54の第2範囲542、と称し、第3ブロック853Bを規定する部分を適宜、第2ショルダー主溝54の第3範囲543、と称する。
第1ブロック851Bは、タイヤ幅方向において第1範囲541と接地端T2との間に配置される。第2ブロック852Bは、タイヤ幅方向において第2範囲542と接地端T2との間に配置される。第3ブロック853Bは、タイヤ幅方向において第3範囲543と接地端T2との間に配置される。
すなわち、本実施形態において、第1ブロック851Bは、第2ショルダー主溝54の第1範囲541と、接地端T2と、一対のラグ溝75とによって規定される。第2ブロック852Bは、第2ショルダー主溝54の第2範囲542と、接地端T2と、一対のラグ溝75とによって規定される。第3ブロック853Bは、第2ショルダー主溝54の第3範囲543と、接地端T2と、一対のラグ溝75とによって規定される。
第1ブロック851Bは、路面RSを接触する接地面を有する。第2ブロック852Bは、路面RSを接触する接地面を有する。第3ブロック853Bは、路面RSを接触する接地面を有する。
第2ショルダー主溝54は、溝幅W4を有する。第1範囲541の溝幅W4と、第2範囲542の溝幅W4と、第3範囲543の溝幅W4とは、等しい。換言すれば、第2ショルダー主溝54の溝幅W4は、一定である。
図6は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝54の第1範囲541の子午断面図である。図7は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝54の第2範囲542の子午断面図である。図8は、本実施形態に係る第2ショルダー主溝54の第3範囲543の子午断面図である。図6は、図5のA1−A1線矢視断面図に相当する。図7は、図5のA2−A2線矢視断面図に相当する。図8は、図5のA3−A3線矢視断面図に相当する。
図6、図7、及び図8に示すように、第2ショルダー主溝54は、第1壁面101と、第1壁面101と対向する第2壁面102と、底面103と、を有する。
第1壁面101は、タイヤ径方向外側の第1外端部101Aと、底面103と結ばれるタイヤ径方向内側の第1内端部101Bと、を有する。
第2壁面102は、タイヤ径方向外側の第2外端部102Aと、底面103と結ばれるタイヤ径方向内側の第2内端部102Bと、タイヤ径方向において第2外端部102Aと第2内端部102Bとの間の屈曲部102Cと、を有する。
第2壁面102は、第1壁面101よりもタイヤ幅方向外側に設けられる。第1壁面101の第1外端部101Aは、第2ミドル陸部63の表面63Aと結ばれる。第2壁面102の第2外端部102Aは、第2ショルダー陸部65の表面65Aと結ばれる。
第2ショルダー主溝54の溝断面において、第1壁面101は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLから離れるように傾斜する。第1壁面101は、平坦面である。第2ショルダー主溝54の溝断面において、第1壁面101は、直線状である。
第2ショルダー主溝54の溝断面において、第2壁面102のうち屈曲部102Cと第2外端部102Aとの間の外側領域105は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLから離れるように傾斜する。第2壁面102の外側領域105は、平坦面である。第2ショルダー主溝54の溝断面において、第2壁面102の外側領域105は、直線状である。
第2ショルダー主溝54の溝断面において、第2壁面102のうち第2内端部102Bと屈曲部102Cとの間の内側領域104は、外側領域105とは異なる傾斜角度で傾斜する。第2壁面102の内側領域104は、平坦面である。第2ショルダー主溝54の溝断面において、第2壁面102の内側領域104は、直線状である。
第2ショルダー主溝54の溝断面において、外側領域105と平行であり屈曲部102Cと底面103とを結ぶ延長線ELが規定される。延長線ELとは、第2ショルダー主溝54の溝断面において、外側領域105と平行であり、屈曲部102Cと底面103とを結ぶ仮想線をいう。
第2壁面102の内側領域104は、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLから延長線ELよりも離れるように傾斜する。本実施形態において、第2壁面102の内側領域104は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLに近付くように傾斜する。
底面103は、第1壁面101の第1内端部101Bと結ばれる第1円弧領域106と、第2壁面102の第2内端部102Bと結ばれる第2円弧領域107と、第1円弧領域106と第2円弧領域107との間の平坦領域108とを有する。第2ショルダー主溝54の溝断面において、第1円弧領域106及び第2円弧領域107は、円弧状である。第2ショルダー主溝54の溝断面において、平坦領域108は、直線状である。第1円弧領域106の曲率半径R及び第2円弧領域107の曲率半径Rは、0.3[mm]以上3.0[mm]以下であることが好ましい。
第2ショルダー主溝54の溝断面とは、回転軸AXを通る第2ショルダー主溝54の断面(子午断面)をいう。
第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLとは、第1外端部101Aと第2外端部102Aとの中心を通る回転軸AXの放射線をいう。
第2ショルダー主溝54の溝幅W4は、タイヤ幅方向における第1外端部101Aと第2外端部102Aとの距離である。第1外端部101Aと第2外端部102Aとの間に、第2ショルダー主溝54の開口部が設けられる。
本実施形態において、第2ショルダー主溝54の溝断面において、延長線ELと、底面103と、内側領域104とによって、特定領域200が規定される。特定領域200とは、第2ショルダー主溝54の溝断面において、延長線ELと、底面103と、内側領域104とによって囲まれた領域である。
図6に示すように、特定領域200は、第2ショルダー主溝54の第1範囲541の溝断面において、第1範囲541の外側領域105と平行であり第1範囲541の屈曲部102Cと第1範囲541の底面103とを結ぶ延長線ELと、第1範囲541の底面103と、第1範囲541の内側領域104とによって囲まれた第1特定領域201を含む。
また、図7に示すように、特定領域200は、第2ショルダー主溝54の第2範囲542の溝断面において、第2範囲542の外側領域105と平行であり第2範囲542の屈曲部102Cと第2範囲542の底面103とを結ぶ延長線ELと、第2範囲542の底面103と、第2範囲542の内側領域104とによって囲まれた第2特定領域202を含む。
また、図8に示すように、特定領域200は、第2ショルダー主溝54の第3範囲543の溝断面において、第3範囲543の外側領域105と平行であり第3範囲543の屈曲部102Cと第3範囲543の底面103とを結ぶ延長線ELと、第3範囲543の底面103と、第3範囲543の内側領域104とによって囲まれた第3特定領域203を含む。
本実施形態において、ピッチ長Liが長いパターンエレメント85を区画する第2ショルダー主溝54ほど、特定領域200の溝断面積Siが大きい。
上述のように、第1パターンエレメント851のピッチ長L1、第2パターンエレメント852のピッチ長L2、及び第3パターンエレメント853のピッチ長L3のうち、ピッチ長L1が最も長く、ピッチ長L1に次いでピッチ長L2が長く、ピッチ長L3が最も短い。すなわち、第1パターンエレメント851のピッチ長L1、第2パターンエレメント852のピッチ長L2、及び第3パターンエレメント853のピッチ長L3は、
L1 > L2 > L3 …(1)、
の条件を満足する。
第1パターンエレメント851は、第2ショルダー主溝54の第1範囲541によって区画される。第2パターンエレメント852は、第2ショルダー主溝54の第2範囲542によって区画される。第3パターンエレメント853は、第2ショルダー主溝54の第3範囲543によって区画される。
第1範囲541において規定される第1特定領域201の溝断面積をS1、第2範囲542において規定される第2特定領域202の溝断面積をS2、第3範囲543において規定される第3特定領域203の溝断面積をS3、としたとき、第1特定領域201の溝断面積S1、第2特定領域202の溝断面積S2、及び第3特定領域203の溝断面積S3は、
S1 > S2 > S3 …(2)、
の条件を満足する。
第2ショルダー主溝54の溝断面において、第1壁面101と、第2壁面102の外側領域105と、延長線ELと、底面103とによって、基準領域300が規定される。基準領域300とは、第2ショルダー主溝54の溝断面において、第1壁面101と、第2壁面102の外側領域105と、延長線ELと、底面103と、第1外端部101Aと第2外端部102Aとを結ぶ仮想線VLとによって囲まれた領域である。
第2ショルダー主溝54の基準領域300の断面積S0は、区画するパターンエレメント85のピッチ長Liの差異にかかわらず、一定である。すなわち、第1範囲541における基準領域300の断面積S0と、第2範囲542における基準領域300の断面積S0と、第3範囲543における基準領域300の断面積S0とは、等しい。
本実施形態において、ピッチ長Liが長いパターンエレメント85を区画する第2ショルダー主溝54ほど、タイヤ径方向における第2外端部102Aと屈曲部102Cとの距離hiは小さい。
第1範囲541における第2外端部102Aと屈曲部102Cとのタイヤ径方向の距離をh1、第2範囲542における第2外端部102Aと屈曲部102Cとのタイヤ径方向の距離をh2、第3範囲543における第2外端部102Aと屈曲部102Cとのタイヤ径方向の距離をh3、としたとき、距離h1、距離h2、及び距離h3は、
h1 < h2 < h3 …(3)、
の条件を満足する。
第2外端部102Aと屈曲部102Cとの距離hiは、第2ショルダー主溝54の溝深さHの0.3倍以上0.8倍以下である。すなわち、(3)式の条件を前提として、距離h1、距離h2、及び距離h3はそれぞれ、
0.3H < h1 < 0.8H …(4A)、
0.3H < h2 < 0.8H …(4B)、
0.3H < h3 < 0.8H …(4C)、
の条件を満足する。
第2ショルダー主溝54の溝深さHとは、タイヤ径方向における第1外端部101A又は第2外端部102Aと底面103の平坦領域108との距離から、トレッドウェアインジケータの寸法を引いた有効溝深さをいう。第1範囲541における溝深さHと、第2範囲542における溝深さHと、第3範囲543における溝深さHとは、等しい。
回転軸AXの放射線に対する外側領域105の傾斜角度をθa、回転軸AXの放射線に対する内側領域104の傾斜角度をθb、としたとき、傾斜角度θa、及び傾斜角度θbは、
5[°] ≦ θa ≦ 30[°] …(5)、
−30[°] ≦ θb < 0[°] …(6A)、
の条件を満足する。
また、回転軸AXの放射線に対する第1壁面101の傾斜角度をθc、としたとき、傾斜角度θcは、
5[°] ≦ θc ≦ 30[°] …(7)、
の条件を満足する。
なお、(5)式、(6A)式、及び(7)式において、タイヤ径方向外側に向かって第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLから離れるように傾斜する傾斜角度はプラス(+)の値であり、中心MLに近付くように傾斜する傾斜角度はマイナス(−)の値である。
本実施形態において、第1範囲541における傾斜角度θaと、第2範囲542における傾斜角度θaと、第3範囲543における傾斜角度θaとは、等しい。第1範囲541における傾斜角度θbと、第2範囲542における傾斜角度θbと、第3範囲543における傾斜角度θbとは、等しい。第1壁面101の傾斜角度θcと、第2壁面102の外側領域105の傾斜角度θaとは、等しい。
本実施形態において、回転軸AXと直交する断面において、第1範囲541の内側領域104と、第2範囲542の内側領域104と、第3範囲543の内側領域104とは、実質的に平行である。
本実施形態において、基準領域300の断面積S0は、第1特定領域201の断面積S1、第2特定領域202の断面積S2、及び第3特定領域203の断面積S3よりも大きい。本実施形態において、断面積S0は、断面積S1,S2,S3の4倍以上である。すなわち、断面積S1、断面積S2、及び断面積S3は、(2)式の条件を満足しつつ、
S1×4 ≦ S0 …(8A)、
S2×4 ≦ S0 …(8B)、
S3×4 ≦ S0 …(8C)、
の条件を満足する。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1壁面101は、タイヤ径方向外側の第1外端部101Aと、底面103と結ばれるタイヤ径方向内側の第1内端部101Bと、を有し、第2壁面102は、タイヤ径方向外側の第2外端部102Aと、底面103と結ばれるタイヤ径方向内側の第2内端部102Bと、タイヤ径方向において第2外端部102Aと第2内端部102Bとの間の屈曲部102Cと、を有する。第1壁面101は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLから離れるように傾斜する。第2壁面102のうち屈曲部102Cと第2外端部102Aとの間の外側領域105は、タイヤ径方向外側に向かって、中心MLから離れるように傾斜する。第2壁面102のうち第2内端部102Bと屈曲部102Cとの間の内側領域104は、中心MLから延長線ELよりも離れるように傾斜する。第2ショルダー主溝54の溝断面において、外側領域105と平行であり屈曲部102Cと底面103とを結ぶ延長線ELが規定される。第2壁面102の内側領域104は、中心MLから延長線ELよりも離れるように傾斜する。このような第2ショルダー主溝54において、ピッチ長Liが長いパターンエレメント85を区画する第2ショルダー主溝54ほど、特定領域200の溝断面積Siが大きくなるように、第2ショルダー主溝54の形状が定められる。
第2ショルダー主溝54がこのような形状を採用することで、タイヤ1は、トレッド部10の摩耗後においても排水性能を確保してハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができるとともに、新品時の優れた操縦安定性能を維持することができる。例えば、第2ショルダー主溝54がこのような形状を採用することで、ピッチ長Liが短い第3ブロック853B(第3パターンエレメント853)のタイヤ幅方向のせん断力の低下が抑制される。また、第1ブロック851Bの剛性、第2ブロック852Bの剛性、及び第3ブロック853Bの剛性が均一化され、第1ブロック851B、第2ブロック852B、及び第3ブロック853Bによって構成されるショルダーブロック列を含む第2ショルダー陸部65のタイヤ周方向における剛性が均一化される。これにより、ドライ路面におけるタイヤ1の操縦安定性能が向上する。
また、本実施形態においては、ピッチ長Liが長いパターンエレメント85を区画する第2ショルダー主溝54ほど、タイヤ径方向における第2外端部102Aと屈曲部102Cとの距離hiは小さい。ピッチ長Liに従って、タイヤ径方向における屈曲部102Cの位置を変化させることにより、トレッド部10の摩耗初期において、ショルダーブロック列を構成する第1ブロック851B、第2ブロック852B、及び第3ブロック853Bのそれぞれを第2ショルダー主溝54側に倒れ込ませるのに要する外力をタイヤ周方向において均一化することができる。例えば、第1ブロック851Bは、長いピッチ長L1と短い距離h1とを有し、第3ブロック853Bは、短いピッチ長L3と長い距離h3とを有する。これにより、第1ブロック851Bをタイヤ幅方向内側に倒れ込ませるのに要する路面RSからの力と、第3ブロック853Bをタイヤ幅方向内側に倒れ込ませるのに要する路面RSからの力とを均一化することができる。これにより、ドライ路面におけるタイヤ1の操縦安定性能が向上する。
また、ピッチ長Liが長いパターンエレメント85を区画する第2ショルダー主溝54ほど、タイヤ径方向における第2外端部102Aと屈曲部102Cとの距離hiを小さくすることにより、トレッド部10の摩耗が進行しても、第1ブロック851Bの接地面積、第2ブロック852Bの接地面積、及び第3ブロック853Bの接地面積を均一化することができる。第1ブロック851Bの接地面積、第2ブロック852Bの接地面積、及び第3ブロック853Bの接地面積が均一化されることにより、ドライ路面におけるタイヤ1の操縦安定性能が向上する。
図9は、ピッチ長Liが長いほど特定領域200の溝断面積Siを大きくしても、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させていないタイヤ1の第2ショルダー主溝54を示す子午断面図である。図9に示す例において、第1範囲541、第2範囲542、及び第3範囲543のそれぞれにおけるタイヤ径方向の屈曲部102Cの位置は等しい。図9に示す例の場合、トレッド部10の摩耗が進行したとき、例えば50[%]摩耗時の第1範囲541、第2範囲542、及び第3範囲543のそれぞれにおける溝幅W4bは、実質的に等しい。
図10は、図9を参照して説明した、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させていないタイヤ1の、50[%]摩耗時における第1ブロック851Bの接地面、第2ブロック852Bの接地面、及び第3ブロック853Bの接地面を模式的に示す図である。図10に示すように、50[%]摩耗時における第1ブロック851Bのタイヤ幅方向の寸法M1と、第2ブロック852Bのタイヤ幅方向の寸法M2と、第3ブロック853Bのタイヤ幅方向の寸法M3とは、等しい。第1ブロック851Bの接地面積A1は、寸法M1とピッチ長L1との積に実質的に等しい。第2ブロック852Bの接地面積A2は、寸法M2とピッチ長L2との積に実質的に等しい。第3ブロック853Bの接地面積A3は、寸法M3とピッチ長L3との積に実質的に等しい。したがって、50[%]摩耗時においては、第1ブロック851Bの接地面積A1が最も大きく、第1ブロック851Bの接地面積A1に次いで第2ブロック852Bの接地面積A2が大きく、第3ブロック853Bの接地面積A3が最も小さいこととなる。このように、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させない場合、第1ブロック851Bの接地面積A1、第2ブロック852Bの接地面積A2、及び第3ブロック853Bの接地面積A3は、不均一となる。
図11は、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させたタイヤ1の第2ショルダー主溝54の子午断面図である。図11に示す例において、第1範囲541、第2範囲542、及び第3範囲543のそれぞれにおけるタイヤ径方向の屈曲部102Cの位置は異なる。図11に示す例の場合、トレッド部10の摩耗が進行したとき、例えば50[%]摩耗時の第1範囲541、第2範囲542、及び第3範囲543のそれぞれにおける溝幅W4bは、異なる。
図12は、図11を参照して説明した、ピッチ長Liに従って距離hiを変化させたタイヤ1の、50[%]摩耗時における第1ブロック851Bの接地面、第2ブロック852Bの接地面、及び第3ブロック853Bの接地面を模式的に示す図である。図12に示すように、50[%]摩耗時における第1ブロック851Bのタイヤ幅方向の寸法M1と、第2ブロック852Bのタイヤ幅方向の寸法M2と、第3ブロック853Bのタイヤ幅方向の寸法M3とは、異なる。寸法M1、寸法M2、及び寸法M3のうち、寸法M1が最も小さく、寸法M1に次いで寸法M2が小さく、寸法M3が最も大きい。第1ブロック851Bの接地面積A1は、寸法M1とピッチ長L1との積に実質的に等しい。第2ブロック852Bの接地面積A2は、寸法M2とピッチ長L2との積に実質的に等しい。第3ブロック853Bの接地面積A3は、寸法M3とピッチ長L3との積に実質的に等しい。したがって、50[%]摩耗時においては、第1ブロック851Bの接地面積A1と、第2ブロック852Bの接地面積A2と、第3ブロック853Bの接地面積A3とは、均一化される。これにより、トレッド部10の摩耗が進行しても、ドライ路面におけるタイヤ1の操縦安定性能が向上する。
また、本実施形態においては、第2外端部102Aと屈曲部102Cとの距離hiは、第2ショルダー主溝54の溝深さHの0.3倍以上0.8倍以下である。距離hiが溝深さHの0.3倍よりも小さい場合、ブロック剛性を十分に確保できない可能性がある。一方、距離hiが溝深さHの0.8倍よりも大きい場合、トレッド部10の摩耗が進行した後のウェット路面におけるタイヤ1の操縦安定性能及び制動性能が低下したり、ハイドロプレーニング現象を十分に抑制できなかったりする可能性がある。(4A)式、(4B)式、及び(4C)式の条件を満足することにより、トレッド部10の摩耗が進行しても、ウェット路面におけるタイヤ1の操縦安定性能及び制動性能の低下が抑制され、ハイドロプレーニング現象の発生が十分に抑制される。
また、本実施形態においては、特定領域200は、ショルダー部42Bに設けられ、第2ショルダー陸部65においてラグ溝75によって区画される第1ブロック851B、第2ブロック852B、及び第3ブロック853Bを含むショルダーブロック列を規定する第2ショルダー主溝54に設けられる。また、特定領域200は、第1壁面101及び第2壁面102のうちタイヤ径方向外側に設けられる第2壁面102に設けられる。これにより、例えばコーナーリング時又はレーンチェンジ時におけるタイヤ1の操縦安定性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、基準領域300が規定され、パターンエレメント85のピッチ長Liの差異にかかわらず、第2ショルダー主溝54の基準領域300の断面積S0は一定である。これにより、タイヤ周方向における第2ミドル陸部63及び第2ショルダー陸部65の剛性の均一性が維持され、タイヤ1の操縦安定性能の低下が抑制される。
また、本実施形態によれば、内側領域104は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLに近付くように傾斜する。これにより、トレッド部10の表面が摩耗しても、第2ショルダー主溝54の開口の溝面積が確保される。したがって、排水性能の低下が抑制され、ハイドロプレーニング現象の発生が抑制される。
また、本実施形態において、傾斜角度θaが(5)式の条件を満足することにより、タイヤ1の排水性能及びブロック剛性を確保することができる。傾斜角度θaが30[°]よりも大きい場合、タイヤ1の排水性能が低下し、傾斜角度θaが5[°]よりも小さい場合、第2ショルダー陸部65のブロック剛性が低下する。また、傾斜角度θbが(6A)式の条件を満足することにより、タイヤ1の操縦安定性能及び摩耗後の排水性能が維持される。
なお、上述の実施形態においては、内側領域104は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLに近付くように傾斜することとした。図13に示すように、内側領域104は、タイヤ径方向外側に向かって、第2ショルダー主溝54のタイヤ幅方向の中心MLから離れるように傾斜してもよい。内側領域104は、中心MLから延長線ELよりも離れるように傾斜していればよい。
この場合において、回転軸AXの放射線に対する外側領域105の傾斜角度をθa、回転軸AXの放射線に対する内側領域104の傾斜角度をθb、としたとき、
5[°] ≦ θa ≦ 30[°] …(5)、
−30[°] ≦ θb ≦ θa−10[°] …(6B)、
の条件を満足することが好ましい。
外側領域105の傾斜角度θaが30[°]よりも大きい場合、タイヤ1の排水性能が低下し、外側領域105の傾斜角度θaが5[°]よりも小さい場合、第2ショルダー陸部65のブロック剛性が低下する。(5)式の条件を満足することにより、タイヤ1の排水性能及びブロック剛性が確保される。また、内側領域104の傾斜角度θbが−30[°]よりも小さい場合、タイヤ1の操縦安定性能が低下し、内側領域104の傾斜角度θbがθa−10[°]よりも大きい場合、摩耗後におけるタイヤ1の排水性能が低下する。(5)式及び(6B)式の条件を満足することにより、タイヤ1の操縦安定性能及び摩耗後の排水性能が維持される。
なお、上述の実施形態において、内側領域104は平坦面であり、第2ショルダー主溝54の溝断面において、第2壁面102の内側領域104は直線状であることとした。屈曲部102Cと第2内端部102Bとの間に、第2の屈曲部が設けられてもよい。
なお、上述の実施形態において、第1ショルダー主溝53は、第2ショルダー主溝54と同等の大きさ及び形状を有する。第2ショルダー主溝54と同様、第1ショルダー主溝53にも特定領域200が設けられる。
なお、上述の実施形態において、特定領域200は、第1壁面101よりもタイヤ幅方向外側の第2壁面102に設けられることとした。特定領域200が第1壁面101に設けられてもよい。
なお、上述の実施形態においては、ショルダーブロック列を規定する第1ショルダー主溝53及び第2ショルダー主溝54に特定領域200が設けられることとした。第1センター主溝51及び第2センター主溝52の少なくとも一方に特定領域200が設けられてもよい。
なお、上述の実施形態においては、専ら距離hi(h1,h2,h3)を変えることによって、断面積Si(S1,S2,S3)を変えることとした。第1範囲541の第2円弧領域107の曲率半径R、第2範囲542の第2円弧領域107の曲率半径R、及び第3範囲543の第2円弧領域107の曲率半径Rを変えることによって、断面積Si(S1,S2,S3)を変えてもよい。
また、第1範囲541の傾斜角度θb、第2範囲542の傾斜角度θb、及び第3範囲543の傾斜角度θbを変えることによって、断面積Si(S1,S2,S3)を変えてもよい。
なお、上述の実施形態において、タイヤ周方向においてピッチ長L1の第1範囲541が複数存在する場合、それら複数の第1範囲541の断面積S1はそれぞれ等しい。なお、複数の断面積S1が等しいとは、断面積S1の基準値に対して±5[%]以内の範囲において断面積S1が変化する場合を含む。
同様に、タイヤ周方向においてピッチ長L2の第2範囲542が複数存在する場合、それら複数の第2範囲542の断面積S2はそれぞれ等しい。複数の断面積S2が等しいとは、断面積S2の基準値に対して±5[%]以内の範囲において断面積S2が変化する場合を含む。
同様に、タイヤ周方向においてピッチ長L3の第3範囲543が複数存在する場合、それら複数の第3範囲543の断面積S3はそれぞれ等しい。複数の断面積S3が等しいとは、断面積S3の基準値に対して±5[%]以内の範囲において断面積S3が変化する場合を含む。
[実施例]
タイヤサイズが215/60R16であり、上述の実施形態で説明したような、基準領域300の断面積S0と特定領域200(201,202,203)の断面積Si(S1,S2,S3)との比である溝断面積増加率(Si/S0)、溝深さHと距離hi(h1,h2,h3)との比(hi/H)、第1範囲541における傾斜角度θa、第1範囲541における傾斜角度θb、第2範囲542における傾斜角度θa、第2範囲542における傾斜角度θb、第3範囲543における傾斜角度θa、第3範囲543における傾斜角度θb、円弧領域106の曲率半径R、及び円弧領域107の曲率半径Rをそれぞれ、図14に示すように設定した従来例、及び実施例1,2,3,4の5種類のタイヤ1を作成した。
なお、全ての例において、周方向主溝50の溝深さHを10[mm]で共通とした。従来例は、特定領域200が設けられていないタイヤ1である。
これら5種類のタイヤ1について、下記の評価方法により、排水性能(新品時、50[%]摩耗時)、及びドライ路面での操縦安定性能を評価し、その結果を図14に併せて示した。
<排水性能(新品時、50[%]摩耗時)>
5種類それぞれのタイヤ1をリムサイズ16×61/2JJのホイールに組み付けて、空気圧を200[kPa]として、排気量が1.6[L]である前輪駆動の乗用車に装着し、直進路上で推進10[mm]のプールに進入するようにした走行試験を実施し、プールへの進入速度を徐々に増加させ、ハイドロプレーニング現象が発生する限界速度を測定した。なお、50[%]摩耗時の排水性能については、各タイヤ1をトレッド部10の表面から有効溝深さの50[%]の位置まで摩耗したうえで、上記試験を行って測定した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど排水性能が優れていることを意味する。
<操縦安定性能>
5種類それぞれのタイヤ1をリムサイズ16×61/2JJのホイールに組み付けて、空気圧を200[kPa]として、排気量が1.6[L]である前輪駆動の乗用車に装着し、テストコースにてテストドライバーによる試験走行を実施し、その際の操縦安定性能を官能評価した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が高いほど操縦安定性能が優れていることを意味する。
図14から明らかなように、実施例1から実施例4のタイヤ1はいずれも、従来例のタイヤ1に対して、操縦安定性能を維持しながら摩耗後(50[%]摩耗時)の排水性能を向上した。
1 タイヤ(空気入りタイヤ)
2 カーカスプライ層
3 ベルト層
3A 第1ベルトプライ
3B 第2ベルトプライ
5 ビード部
6 トレッドゴム
7 サイド部
8 サイドゴム
10 トレッド部
16 ビードコア
22 ビードフィラーゴム
24 リムクッションゴム
26 インナーライナゴム
28 ビード補強材
30 ベルトカバー層
40 トレッドパターン
41 センター部
42 ショルダー部
50 周方向主溝
51 第1センター主溝
52 第2センター主溝
53 第1ショルダー主溝
54 第2ショルダー主溝
60 陸部
60A 表面
61 センター陸部
61A 表面
62 第1ミドル陸部
62A 表面
63 第2ミドル陸部
63A 表面
64 第1ショルダー陸部
64A 表面
65 第2ショルダー陸部
65A 表面
70 ラグ溝
71 ラグ溝
72 ラグ溝
73 ラグ溝
74 ラグ溝
75 ラグ溝
81 パターンエレメント
82 パターンエレメント
83 パターンエレメント
84 パターンエレメント
85 パターンエレメント
101 第1壁面
101A 第1外端部
101B 第1内端部
102 第2壁面
102A 第2外端部
102B 第2内端部
102C 屈曲部
103 底面
104 内側領域
105 外側領域
106 第1円弧領域
107 第2円弧領域
108 平坦領域
200 特定領域
201 第1特定領域
202 第2特定領域
203 第3特定領域
300 基準領域
500 車両
501 走行装置
502 車体
503 エンジン
504 ホイール
505 車軸
506 操舵装置
507 ブレーキ装置
541 第1範囲
542 第2範囲
543 第3範囲
851 第1パターンエレメント
851B 第1ブロック
852 第2パターンエレメント
852B 第2ブロック
853 第3パターンエレメント
853B 第3ブロック
AX 回転軸
CL タイヤ中心
EL 延長線
ML 中心
RS 路面
T1 接地端
T2 接地端
TW トレッド接地幅
VL 仮想線
W1 溝幅
W2 溝幅
W3 溝幅
W4 溝幅

Claims (8)

  1. トレッドパターンが形成されたトレッド部を有し、車両に装着された状態で回転軸を中心に回転可能な空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部に設けられ、タイヤ周方向に延在する周方向主溝と、
    前記トレッド部に設けられ、前記周方向主溝によって区画される陸部と、を有し、
    前記陸部は、異なるピッチ長Liのパターンエレメントを複数有し、
    前記周方向主溝は、第1壁面と、前記第1壁面と対向する第2壁面と、底面と、を有し、
    前記第1壁面は、タイヤ径方向外側の第1外端部と、前記底面と結ばれるタイヤ径方向内側の第1内端部と、を有し、
    前記第2壁面は、タイヤ径方向外側の第2外端部と、前記底面と結ばれるタイヤ径方向内側の第2内端部と、タイヤ径方向において前記第2外端部と前記第2内端部との間の屈曲部と、を有し、
    前記第1壁面は、タイヤ径方向外側に向かって、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心から離れるように傾斜し、
    前記第2壁面のうち前記屈曲部と前記第2外端部との間の外側領域は、タイヤ径方向外側に向かって、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心から離れるように傾斜し、
    前記周方向主溝の溝断面において、前記外側領域と平行であり前記屈曲部と前記底面とを結ぶ延長線が規定され、
    前記第2壁面のうち前記第2内端部と前記屈曲部との間の内側領域は、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心から前記延長線よりも離れるように傾斜し、
    前記ピッチ長Liが長い前記パターンエレメントを区画する前記周方向主溝ほど、前記特定領域の溝断面積Siが大きい、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記ピッチ長Liが長い前記パターンエレメントを区画する前記周方向主溝ほど、タイヤ径方向における前記第2外端部と前記屈曲部との距離hiは小さい、
    請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2外端部と前記屈曲部との距離hiは、前記周方向主溝の溝深さHの0.3倍以上0.8倍以下である、
    請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記回転軸の放射線に対する前記外側領域の傾斜角度をθa、
    前記放射線に対する前記内側領域の傾斜角度をθb、としたとき、
    5[°] ≦ θa ≦ 30[°]、
    −30[°] ≦ θb ≦ θa−10[°]、
    の条件を満足する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記内側領域は、タイヤ径方向外側に向かって、前記周方向主溝のタイヤ幅方向中心に近付くように傾斜する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記周方向主溝の溝断面において、第1壁面と、前記第2壁面の前記外側領域と、前記延長線と、前記底面とによって、基準領域が規定され、
    区画する前記パターンエレメントの前記ピッチ長Liの差異にかかわらず、前記周方向主溝の前記基準領域の断面積S0は一定である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記トレッド部は、タイヤ幅方向のタイヤ中心を含むセンター部と、接地端を含むショルダー部とを有し、
    前記パターンエレメントは、前記ショルダー部に設けられ、ラグ溝によって区画されるショルダーブロック列を含む、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第2壁面は、前記第1壁面よりもタイヤ幅方向外側に設けられる、
    請求項7に記載の空気入りタイヤ。
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