JP2017185435A - 振動型アクチュエータ及び光学機器 - Google Patents

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亮 山▲崎▼
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Abstract

【課題】薄型化が容易で、量産性や組立性に優れた回転駆動型の振動型アクチュエータを提供する。【解決手段】突起部101a,101bを有する振動体103と、突起部101a,101bと加圧接触する摩擦部材105と、摩擦部材105と突起部101a,101bとを加圧接触させる加圧部材109を備える振動型アクチュエータ100において、振動体103は、平板状の弾性体101と平板状の圧電素子102とが接合された平板状の形状を有し、その平面が摩擦部材105の中心軸Lと略直交するように配置される。突起部101a,101bに楕円運動が生じるように圧電素子102に交流電圧を印加して振動体103に所定の振動を励起することによって摩擦部材105は突起部101a,101bによって摩擦駆動されて中心軸Lまわりに回転駆動される。【選択図】図1

Description

本発明は、振動型アクチュエータ及び光学機器に関する。
振動体に摩擦部材を加圧接触させ、振動体に励起した高周波振動により振動体と摩擦部材とを相対的に移動させる振動型アクチュエータ(「超音波モータ」ともいう)が知られている。振動体として圧電素子を用いた回転型の振動型アクチュエータが、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された振動型アクチュエータでは、圧電素子の長手方向に形成された貫通穴部に回転軸が固定され、回転軸にベアリングを介して摩擦部材が取り付けられている。また、圧電素子には2カ所に突起部が設けられており、これら2カ所の突起部は、摩擦部材と摩擦接触している。圧電素子に伸縮とねじりの振動モードの振動を同時に励起して突起部に楕円運動を生じさせることにより、突起部が摩擦部材を摩擦駆動することで、摩擦部材を回転軸まわりに回転させることができる。
特許第5185716号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された振動型アクチュエータでは、回転軸方向に長い形状を有する圧電素子を用いるため、回転軸方向での薄型化は容易ではない。また、圧電素子に貫通穴を形成して回転軸を固定する構成は、量産性や組立性がよいものとは言えない。
本発明は、薄型化が容易で、量産性や組立性に優れた回転駆動型の振動型アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明に係る振動型アクチュエータは、突起部を有する振動体と、前記突起部と加圧接触する摩擦部材と、前記摩擦部材と前記突起部とを加圧接触させる加圧部材と、を備え、前記振動体は、平板状の形状を有し、その平面が前記摩擦部材の中心軸と略直交するように配置され、前記突起部に楕円運動が生じるように前記振動体に所定の振動が励起されることで前記摩擦部材が前記突起部によって摩擦駆動されることにより前記摩擦部材が前記中心軸まわりに回転駆動されることを特徴とする。
本発明によれば、薄型化が容易な回転駆動型の振動型アクチュエータを提供することが可能になる。
本実施形態に係る振動型アクチュエータの概略構造を示す断面図である。 振動型アクチュエータを構成する振動体の構成要素である弾性体の概略構成を示す斜視図である。 振動型アクチュエータを構成する振動体の構成要素である圧電素子の概略構成を示す斜視図である。 振動型アクチュエータを構成する振動体に励起される曲げ振動を説明する模式図である。 振動型アクチュエータを構成する振動体の構成要素である圧電素子の分極パターンを説明する図である。 振動型アクチュエータを構成する振動体の駆動による摩擦部材の回転駆動を説明する平面図である。 振動型アクチュエータに適用される振動体の第2の例に励起される曲げ振動を説明する模式図である。 図7の振動体の構成要素である圧電素子の分極パターンを説明する図である。 振動型アクチュエータが組み込まれたレンズ鏡筒が装着された撮像装置の概略構造を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る振動型アクチュエータ100の概略構成を示す断面図である。振動型アクチュエータ100は、振動体103、配線基板104、摩擦部材105、軸部材106、ベアリング107、軸支部材108、加圧部材109、振動体支持部材110及び筐体111を備える。説明の便宜上、図1に示すように互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を定める。
振動体103は、振動型アクチュエータ100に適用される振動体の第1の例であり、弾性体101及び圧電素子102を有する。図2は、弾性体101を上側から見た斜視図である。図3は、圧電素子102を下側から見た斜視図である。矩形形状を有する平板状の圧電素子102は、矩形形状を有する平板状の弾性体101の一方の面に、例えば、接着剤を用いて接合される。このように、振動体103は、その平面がY軸方向と略直交する平板状の形状を有する。
弾性体101において圧電素子102が接合されている面の反対側の面には、2つの突起部101a,101bがX軸方向に所定の間隔を空けて、Y軸方向に突出するように設けられている。圧電素子102の表面(弾性体101との接合面の反対側の面)には、X軸方向に所定の間隔を空けて、円錐状の穴部102a,102bが形成されている。圧電素子102の表面に電気的に接合された配線基板104は、圧電素子102への給電を行うフレキシブルプリント配線基板等である。配線基板104は、振動型アクチュエータ100の外部に引き出されており、不図示の駆動装置から圧電素子102への交流電圧の供給が可能となっている。
なお、配線基板104には、穴部102a,102bに対応する位置に穴部が設けられている。振動体支持部材110に設けられた2つの軸部110a,110bが、配線基板104に設けられた穴部を通して圧電素子102に設けられた穴部102a,102bに挿入されることで、振動体13は振動体支持部材110に支持される。
振動体103が有する突起部101a,101bの上面は、摩擦部材105の中心軸Lを挟んで対向する位置において、摩擦部材105の下面(振動体103側の面)と加圧接触している。なお、中心軸Lは、摩擦部材105の円形平面の略中心を通り、Y軸方向と略平行な軸である。摩擦部材105は、突起部101a,101bに生じさせた楕円運動によって摩擦駆動され、中心軸Lまわりに回転する部材である。なお、突起部101a,101bに生じさせる楕円運動は、図2に矢印A,Bで示されているが、その詳細については後述する。軸部材106は、摩擦部材105の回転出力を外部に取り出すための部材(回転軸)である。軸部材106は、その中心軸が摩擦部材105の中心軸Lと略一致するように、且つ、摩擦部材105を貫通して一端が振動体103側に突出するように、摩擦部材105に固定されている。よって、軸部材106は、摩擦部材105の回転にしたがって摩擦部材105と一体的に中心軸Lまわりに回転する。なお、軸部材106の振動体103側の端部は、球形状に形成された球状部106aとなっている。
ベアリング107は、構成の詳細は不図示であるが、内側部分と外側部分との間に転動ボールが組み込まれた既知のボールベアリングであり、外側部分は筐体111に固定され、内側部分の中心孔に軸部材106が挿入されて、隙間嵌合により保持されている。こうして、軸部材106は、ベアリング107により回転自在に軸支されると共に、軸方向においてベアリング107に対して移動可能となっている。軸支部材108は、筐体111に固定されており、中央部に設けられた穴部108aで軸部材106の球状部106aを支持することにより、軸部材106を軸支している。
なお、上記特許文献1に記載された振動型アクチュエータでは、電圧印加によって振動する圧電素子に回転軸を固定しているため、圧電素子の駆動時に回転軸にぶれが生じることによって、摩擦部材の回転が安定しなくなるおそれがある。これに対して、振動型アクチュエータ100では、軸部材106は振動体103に励起される振動(詳細は後述する)の影響を受けずに支持されるため、摩擦部材105を安定して回転駆動することが可能となっている。
加圧部材109は、摩擦部材105を振動体103に対して加圧接触させるため加圧力をY軸方向に発生させる部材であり、ここでは、コイルばねを用いた構成を示している。前述の通り、軸部材106は、ベアリング107の内側部分に対して隙間嵌合により保持されているため、Y軸方向に移動可能である。よって、コイルばねの下端を摩擦部材105と接触させ、上端をベアリング107の内側部分と接触させることで、加圧部材109により摩擦部材105は振動体103に対して押し当てられる。なお、ベアリング107の内側部材は加圧部材109と摩擦接触しているため、実質的には摩擦部材105、軸部材106、ベアリング107の内側部材及び加圧部材109は一体となって回転する。よって、軸部材106とベアリング107の内側部材の隙間嵌合により摺動摩擦が発生することはなく、軸部材106に対するベアリング107のボール転動を利用した滑らかな軸支が可能となっている。
振動体支持部材110は、圧電素子102に設けられた穴部102a,102bと係合する2つの軸部110a,110bを有しており、筐体111に固定される。したがって、振動体103の中心軸Lまわりの回転は、振動体支持部材110によって規制される。2つの穴部102a,102bは、後述するように、振動体103に励起される振動の節部に対応する位置に設けられている。そのため、振動体103における振動の励起を阻害することなく、振動体103は振動体支持部材110に支持される。ところで、振動体103は、2つの穴部102a,102bでのみ支持されているため、X軸を回転中心とした倒れの発生が懸念される。しかしながら、振動体103が有する2つの突起部101a,101bは、摩擦部材105に対して比較的広い平面で接触しているため、X軸を回転中心とした倒れの発生は抑制される。筐体111は、ベアリング107(の外側部分)、軸支部材108及び振動体支持部材110を所定位置に保持する。
上記の通りに構成された振動型アクチュエータ100では、摩擦部材105の中心軸Lと直交するZX平面上に広がる平板形状を有する振動体103を用いているため、軸部材106の軸方向(Y軸方向)の厚みを薄くすることができる。また、突起部101a,101bが配置されるスペースである、振動体103と摩擦部材105の間の図1中に示す高さdで示されるスペースに軸支部材108が配置されている。これにより、振動型アクチュエータ100を大型化させることなく、軸部材106を軸支することができる。更に、軸部材106が振動体103(圧電素子102)を貫通する構造とはなっていないため、量産性や組立性に優れており、これにより安価に製造することが可能になる。
次に、摩擦部材105を回転駆動するために振動体103に励起する振動について説明する。図2に示したように、2つの突起部101a,101bに矢印A,Bで示すように、2つの突起部101a,101bを結ぶ軸まわり(X軸まわり)で互いに回転方向が逆となる楕円運動が生じるように、振動体103に振動が励起される。突起部101a,101bの楕円運動は、振動体103に次数の異なる曲げ振動モードの振動を同時に励起することによって実現され、以下にそれらの曲げ振動モードについて説明する。
図4は、振動体103に励起される曲げ振動を説明する模式図である。図4において、振動体103が有する突起部101a,101bは、黒点で模式的に示されている。また、図4において振動体103は、ZX座標の上面図(平面図)に対して、左右方向から見たYZ座標の側面図と、正面方向から見たXY座標の正面図で示されている。突起部101a,101bがY軸方向に上下する曲げ振動とZ軸方向に傾斜する曲げねじり振動とを振動体103に同時に励起し、これらの振動を組み合わせる(合成する)ことによって突起部101a,101bに楕円振動を生じさせることができる。
突起部101a,101bがY軸方向に上下する曲げ振動は、振動体103の長手方向に、短辺と略平行な4本の節線103cと3本の腹線(腹部)103dが現れる3次の曲げ振動である。突起部101a,101bは、3次の曲げ振動の3本の腹線のうち同時に同じ方向に変位する2本の腹線103d上に設けられている。よって、突起部101aが不図示の摩擦部材105側へ変位したときには突起部101bも不図示の摩擦部材105側へ変位し、突起部101aが圧電素子102側へ変位したときには突起部101bも圧電素子102側へ変位する。こうして、振動体103に3次の曲げ振動が励起されることにより、突起部101a,101bは突出方向であるY軸方向に所定の振幅で振動する。
突起部101a,101bがZ軸方向に傾斜する曲げねじり振動は、振動体103の短手方向において、長辺と略平行な1本の節線103eと2本の腹線103fが現れる1次の曲げねじり振動である。1次の曲げねじり振動では、振動体103の長辺の各端部でのY軸方向での変位方向は逆となり、且つ、短辺の各端部でのY軸方向の変位方向も逆になる振動が励起される。突起部101a,101bは1次の曲げねじり振動の節線103e上に設けられている。そのため、振動体103に1次の曲げねじり振動が励起されることにより、突起部101a,101bは互いZ方向を異なる向きに傾斜するように振動する。なお、圧電素子102の穴部102a、102bは、3次の曲げ振動の節線103cと1次の曲げねじり振動の節線103eの交点に対応する位置に形成されている。したがって、振動体支持部材110は、振動体103に励起される振動を阻害することなく、振動体103を支持することができる。
図5は、圧電素子102の分極パターンを配線基板104側から見て説明する平面図である。圧電素子102は、例えば、板状の圧電セラミックスの表裏面に電極(不図示)が形成された構造を有する。圧電素子102は、X方向右側の分極部102RT,102RB、中央の分極部102CT,102CB及び左側の分極部102LT,102LBの合計6つの分極領域に分けられている。つまり、圧電セラミックスは厚み方向(Y軸方向)において6つの領域毎に分極されており、分極パターンと電極パターンは同じである。なお、圧電セラミックスの分極方向は、圧電素子102の厚み方向であるY軸方向である。
分極部102RT,102RB,102LT,102LBがY軸方向に縮む(ZX面内で拡大する)ときに分極部102CT,102CBがY軸方向に伸びる(ZX面内で縮小する)変位が交互に入れ替わるように、交流電圧(駆動信号)を圧電素子102に与える。これにより、振動体103に3次の曲げ振動を励起することができる。また、分極部102RT,102LBがY軸方向に縮むときに分極部102RB,102LTがY軸方向に伸びる変位が交互に入れ替わるように、別の交流電圧を圧電素子102に与える。これにより、振動体103に1次の曲げねじり振動を励起することができる。そこで、3次の曲げ振動を励起する交流電圧と1次の曲げねじり振動を励起する交流電圧とを組み合わせて圧電素子102に印加して振動体103を駆動することにより、3次の曲げ振動と1次の曲げねじり振動とが合成された振動を生じさせることができる。これにより、図2に矢印A,Bで示したようなX軸まわりで回転方向が逆となる楕円運動を突起部101a、101bに生じさせることができる。摩擦部材105は、突起部101a、101bに生じた楕円運動によって摩擦駆動されることにより中心軸Lまわりに回転し、その回転出力が軸部材106の回転出力となって外部に取り出される。
図6は、振動体103の駆動による摩擦部材105の回転駆動を説明する平面図である。突起部101a,101bには、図2に矢印A,Bで示したX軸まわりで回転方向が逆の楕円運動が生じているため、摩擦部材105には、Z軸方向の摩擦駆動力C,Dが作用する。摩擦駆動力C,Dは互いに反対向きとなっているため、軸部材106を中心として回転力Eが発生し、これにより摩擦部材105が回転する。なお、摩擦駆動力C,Dの向きを反転させる(楕円運動の回転方向を逆にする)ことにより、摩擦部材105の回転方向を反転させることができる。なお、摩擦部材105の回転方向の制御は、3次の曲げ振動を励起する交流電圧と1次の曲げねじり振動を励起する交流電圧の位相差を制御することによって行うことができるが、その制御方法は周知であるため、説明を省略する。
次に、振動型アクチュエータ100に適用される振動体の第2の例について説明する。振動型アクチュエータ100における振動体以外の構成要素は、図1等を参照して上述した通りであるので、ここでの説明を省略する。図7は、振動体103に代えて振動型アクチュエータ100に適用される振動体203に励起される曲げ振動を説明する模式図である。振動体203が有する突起部203a,203bの形状は、図2に示した突起部101a,101bと同等であるが、図7では図4と同様に黒点で模式的に示している。また、図7において振動体203は、ZX座標の上面図に対して、左右方向から見たYZ座標の側面図と、正面方向から見たXY座標の正面図で示されている。
振動体203では、Y軸方向に上下する曲げ振動による上下振動と、Z軸方向に上限する曲げ振動を利用した傾斜振動との組み合わせによって、突起部203a,203bに楕円運動を生じさせる。突起部203a,203bがY軸方向に上下する曲げ振動は、振動体203の長手方向に、短辺と略平行な3本の節線203cと2本の腹線203dとが現れる2次の曲げ振動である。突起部203a,203bは、2本の腹線203d上に設けられており、Y軸方向に上下振動する。2次の曲げ振動では、突起部203a,203bは反転した位相で振動する。つまり、突起部203aが不図示の摩擦部材105側へ変位したときには突起部203bは圧電素子102側へ変位し、突起部203aが圧電素子102側へ変位したときには突起部203bは摩擦部材105側へ変位する。
突起部203a,203bがZ軸方向に上下する曲げ振動は、振動体203の短手方向において、長辺と略平行な2本の節線203eと3本の腹線203fとが現れる1次の曲げ振動である。突起部203a,203bは、2本の節線203eのうちの1本の節線上に設けられているため、Z軸方向での上下振動ではなく、Z軸方向に傾斜振動する。なお、突起部203a、203bは、同じ節線上であれば、別の1本の節線上に設けられていてもよい。
図8は、振動体203を構成する圧電素子202の分極パターンを不図示の配線基板104側から見て説明する平面図である。圧電素子202は、X方向右側の分極部202Rと左側の分極部202Lの合計2つの分極領域に分けられている。つまり、圧電セラミックスは厚み方向(Y軸方向)において2つの領域毎に分極されており、分極パターンと電極パターンは同じである。
分極部202RがY軸方向に縮む(ZX面内で拡大する)ときに分極部202LがY軸方向に伸びる(ZX面内で縮小する)変位が交互に入れ替わるように、圧電素子202に交流電圧を与えることにより、振動体203に2次の曲げ振動を励起することができる。また、分極部202R,202Lが同時にY軸方向において伸びと縮みを交互に繰り返すように圧電素子202に別の交流電圧を与えることにより、振動体203に1次の曲げ振動を励起することができる。そこで、2次の曲げ振動を励起する交流電圧と1次の曲げ振動を励起する交流電圧とを組み合わせて圧電素子202に印加して振動体203を駆動することにより、2次の曲げ振動と1次の曲げ振動とが合成された振動を生じさせることができる。これにより、突起部203a,203bにX軸まわりで回転方向が逆となる楕円運動を生じさせることができ、こうして、突起部203a,203bと加圧接触する摩擦部材105を中心軸Lまわりに回転させることができる。
なお、振動体の第1の例である振動体103では、2つの突起部101a,101bは同時に摩擦部材105に対して摩擦駆動力を与えるように駆動される。これに対して、振動体の第2の例である振動体203では、2つの突起部203a,203bは摩擦部材105に対して交互に摩擦駆動力を与えるように駆動される。また、圧電素子202には、図8に示すように、振動体支持部材110によって振動体203を支持するための2つの円錐状の穴部202a,202bが、2次の曲げ振動の節線203cと1次の曲げ振動の節線203eとの交点に設けられている。したがって、振動体203は、振動体203に励起される振動が阻害されることなく、振動体支持部材110によって支持される。更に、穴部202a,202bを結ぶ方向と突起部203a,203bとを結ぶ方向とは直交しているため、振動体203のX軸を回転中心とした倒れの発生は抑制される。
次に、振動型アクチュエータ100が組み込まれた光学機器の一例であるレンズ鏡筒について説明する。図9は、振動型アクチュエータ100が組み込まれたレンズ鏡筒400が撮像装置本体300に装着された撮像装置の概略構造を示す部分断面図である。なお、図9には、振動型アクチュエータ100によるレンズG2の駆動の説明が可能な範囲のみが図示されている。
撮像装置本体300は、CMOSセンサ等の撮像素子301と、不図示の本体側マウント部とを有する。レンズ鏡筒400は鏡筒側マウント部401を有し、鏡筒側マウント部401は本体側マウント部に対して着脱自在である。レンズ鏡筒400は、撮像装置本体300に装着された状態で、外部から取り入れた光束(被写体からの反射光)を撮像素子301に結像させる。レンズ鏡筒400は、固定筒402を有する。固定筒402と鏡筒側マウント部401とは、不図示のビス等により固定されている。固定筒402には、レンズG1を保持する前鏡筒403と、レンズG3を保持する後鏡筒404が固定されている。また、レンズ鏡筒400は、フォーカスレンズであるレンズG2を保持するレンズ保持部材405を有する。レンズ保持部材405は、前鏡筒403と後鏡筒404に保持された不図示のガイドバーに沿って、光軸方向に進退可能となっている。
振動型アクチュエータ100は、回転軸121(軸部材106に対応する)が光軸と略平行となるように、固定治具122を用いて後鏡筒404に対して不図示のビス等により固定されている。回転軸121はスクリューねじであり、固定治具122の左端部(レンズG1側)は、回転軸121を回転自在に支持している。レンズ保持部材405にはラック部材406が取り付けられており、ラック部材406は回転軸121と螺合している。レンズ鏡筒400では、振動型アクチュエータ100の駆動により不図示の摩擦部材105が回転駆動されることで回転軸121を回転させる。回転軸121の回転方向に応じて、回転軸121と螺合したラック部材406が光軸方向で進退することにより、ラック部材406と一体的にレンズG2を保持したレンズ保持部材405が、不図示のガイドバーに案内されて、光軸方向で移動する。こうして、レンズG2を合焦位置へ移動させることができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。例えば、上記実施形態では、摩擦部材105を貫通するように軸部材106が摩擦部材105に固定された構造を取り上げたが、摩擦部材105と軸部材106は、同一素材からなる接触界面のない一体構造であってもよい。また、上記実施形態では、レンズ鏡筒400は撮像装置本体300に対して着脱自在な構成を有する撮像装置について説明したが、レンズ鏡筒400が撮像装置本体300に対して着脱不可に固定された構成となっていても構わない。
100 振動型アクチュエータ
101 弾性体
101a,101b,203a,203b 突起部
102,202 圧電素子
103,203 振動体
105 摩擦部材
106 軸部材
108 軸支部材
109 加圧部材
110 振動体支持部材
400 レンズ鏡筒

Claims (8)

  1. 突起部を有する振動体と、
    前記突起部と加圧接触する摩擦部材と、
    前記摩擦部材と前記突起部とを加圧接触させる加圧部材と、を備え、
    前記振動体は、平板状の形状を有し、その平面が前記摩擦部材の中心軸と略直交するように配置され、
    前記突起部に楕円運動が生じるように前記振動体に所定の振動が励起されることで、前記摩擦部材が前記突起部によって摩擦駆動されることにより、前記摩擦部材が前記中心軸まわりに回転駆動されることを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記振動体は、
    前記摩擦部材の中心軸と略直交する平板状の弾性体と、
    前記弾性体の一方の面に接合された平板状の圧電素子と、を有し、
    前記突起部は、前記弾性体において前記圧電素子が接合されている面の反対側の面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記摩擦部材の中心軸と略一致し、且つ、前記摩擦部材を貫通するように前記摩擦部材に固定された軸部材と、
    前記弾性体と前記摩擦部材との間に配置され、前記軸部材を支持する軸支部材と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記弾性体は、矩形形状を有し、
    2つの前記突起部が、前記振動体に3次の曲げ振動が励起されたときに前記弾性体の短辺と略平行に生じる3本の腹線のうち同時に同じ方向に変位する2本の腹線と、前記振動体に1次の曲げねじり振動が励起されたときに前記弾性体の長辺と略平行に生じる節線との2つの交点のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の振動型アクチュエータ。
  5. 前記弾性体は、矩形形状を有し、
    2つの前記突起部が、前記振動体に励起される2次の曲げ振動が励起されたときに前記弾性体の短辺と略平行に生じる2本の腹線と、前記振動体に1次の曲げ振動が励起されたときに前記弾性体の長辺と略平行に生じる2本の節線のうちの1本の節線との2つの交点のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 前記振動体を挟んで前記摩擦部材と対向する位置に配置されて前記振動体を支持する支持部材と、を備え、
    前記支持部材は、前記中心軸を挟む2カ所に設けられた軸部で前記振動体を支持し、
    2つの前記突起部を結ぶ方向と前記2カ所の軸部を結ぶ方向とが直交することを特徴とする請求項5に記載の振動型アクチュエータ。
  7. 前記2つの突起部を結ぶ軸まわりでの前記2つの突起部のそれぞれに生じる楕円運動の回転方向が逆となるように前記圧電素子に駆動信号を与える駆動手段を備えることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    レンズと、
    前記レンズを保持するレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材に固定されたラック部材と、
    前記ラック部材と螺合するスクリューねじと、を備え、
    前記振動型アクチュエータでの前記摩擦部材の回転によって前記スクリューねじを回転させることにより前記ラック部材を前記レンズの光軸方向に駆動することで前記レンズを前記光軸方向に移動させることを特徴とする光学機器。
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