JP2017184542A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向寸法を小さくして、容易に組み立て可能な放熱構造を有するモータを提供する。【解決手段】モータ100は、上下方向に伸びる回転軸101aを有するロータ101と、ロータに対向するステータ102と、ステータを保持するハウジング1と、ハウジングに取り付けられるヒートシンク2と、電子部品4が実装されてヒートシンクの上面に配される回路基板3と、を備える。電子部品が発熱素子4aを含む。ハウジングが、筒状の筒部1aと、筒部の上端から径方向の外側に延びるフランジ部1dと、を有する。ヒートシンクが、フランジ部の上面に固定部材6を用いて取り付けられる。発熱素子が熱伝導部材を介してヒートシンクに接する。【選択図】図1
Description
本発明は、モータに関する。
従来、モータは、ロータ、ステータ、および、回路基板等が搭載された制御部を有する。外部電源等から制御部を介してステータに電力が供給されると、ロータはステータに対して相対的に回転可能となる。
回路基板には、各種の素子や配線等が配置される。外部電源等から回路基板に電流が流れると、回路基板上の素子や配線等は発熱する。このような発熱は、素子自身が破壊されるだけでなく、回路基板等を変形させるおそれがある。そのため、素子等から生じる熱をモータの外部等へ放散させるなどの対応が必要になる。
上述のような放熱対応の一つとして、たとえば特許文献1では、金属材料等からなるヒートシンクが制御部の周辺に配置される。具体的には、円筒形状のモータケースの上部に該上部を覆う第1フレーム部材が取り付けられ、モータケースの下部に該下部を覆う第2フレーム部材が取り付けられる。ヒートシンクは、第1フレーム部材の上部に配置され、ネジで第1フレームに固定される。ヒートシンクの上面にパワー基板が配置され、下面に制御基板が配置され、側面には半導体モジュールが配置される。これにより、パワー基板及び制御基板の電子部品、半導体モジュールで生じた熱がヒートシンク及び第1フレーム部材に伝導する。従って、これら自身の温度上昇は抑制され、これらの損傷、破壊が抑制又は防止される。
しかしながら、特許文献1では、第1フレーム部材及び第2フレーム部材をモータケースの上面及び下面にさらに追加している。そのため、ロータの回転軸線の軸方向における寸法が増加する。また、モータの部品数が増加する。従って、組み立て工程数及び製造コストが増加する。
本発明は、上記の状況を鑑みて、軸方向における寸法を小さくして、容易に組み立て可能な放熱構造を有するモータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の例示的なモータは、上下方向に伸びる回転軸を有するロータと、該ロータに対向するステータと、該ステータを保持するハウジングと、該ハウジングに取り付けられるヒートシンクと、電子部品が実装されてヒートシンクの上面に配される回路基板と、を備える。電子部品は発熱素子を含む。ハウジングは、筒状の筒部と、該筒部の上端から径方向の外側に延びるフランジ部と、を有する。ヒートシンクは、フランジ部の上面に固定部材を用いて取り付けられる。発熱素子は熱伝導部材を介してヒートシンクに接する。
本発明の例示的なモータによれば、軸方向における寸法を小さくして、容易に組み立て可能な放熱構造を有するモータを提供することができる。
以下に図面を参照して本発明の例示的な実施形態を説明する。なお、本明細書では、ロータ101の回転軸(後述する図1のシャフト101a参照)が延びる方向を単に「軸方向」と呼ぶ。さらに、該軸方向において、シャフト101aからヒートシンク2に向かう方向を単に軸方向の「上方」と呼び、ヒートシンク2からシャフト101aに向かう方向を単に軸方向の「下方」と呼ぶ。また、シャフト101aを中心とする径方向、周方向を単に「径方向」、「周方向」と呼ぶ。また、各構成要素の表面において、軸方向の上方に向く面を「上面」と呼び、軸方向の下方に向く面を「下面」と呼び、径方向に向く面を「側面」と呼ぶ。
<1.第1実施形態>
<1−1.モータの概略構成>
まず、本発明の例示的な第1実施形態に係るモータ100について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ100の構成例を示す概略縦断面図である。図1は、ロータ101の回転軸線を含む切断面でモータ100を切断した場合の断面を示す。図1のモータ100は車両などに搭載されるモータである。
<1−1.モータの概略構成>
まず、本発明の例示的な第1実施形態に係るモータ100について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ100の構成例を示す概略縦断面図である。図1は、ロータ101の回転軸線を含む切断面でモータ100を切断した場合の断面を示す。図1のモータ100は車両などに搭載されるモータである。
モータ100は、ロータ101と、環状のステータ102と、ハウジング1と、ヒートシンク2と、回路基板3と、ベアリング5と、カバー104と、コネクタ105と、を備える。
ロータ101はシャフト101aと複数のマグネット101bとを有する。シャフト101aは軸方向の上下方向に伸びる回転軸である。ステータ102は、モータ100の電機子であり、ロータ101と対向して配される。ハウジング1は、ロータ101及びステータ102などを収容する金属製の筐体であり、ステータ102及びベアリング5を保持する。
ヒートシンク2は、たとえばアルミニウム、銅などの熱伝導性が良好な材料を用いて形成され、ネジ6を用いてハウジング1に取り付けられる。回路基板3は、モータ100の制御回路を搭載し、ヒートシンク2の上面に配される。制御回路は、ヒートシンク2とハウジング1(後述する上蓋部1c)とに設けられた貫通孔を介してステータ102と電気的に接続される。
また、回路基板3の下面には位置検出センサ103が設けられる。位置検出センサ103は、その中心がシャフト101aの回転軸線上に位置し、ロータ101の回転角度を検出する。
ベアリング5は、シャフト101aを回転可能に支持する軸受である。ベアリング5は、たとえばボールベアリング又はスリーブ軸受などで構成される。カバー104は、回路基板3を保護する部材であり、ヒートシンク2及び回路基板3の上に設けられて、これらの上面を覆う。
コネクタ105は、外部接続端子であり、配線105aを介して回路基板3と外部電源(図示省略)及びその他の外部装置(図示省略)とを電気的に接続する。外部電源からコネクタ105及び回路基板3を介してステータ102に電力が供給されると、ロータ101はステータ102に対して相対的に回転可能となる。
<1−2.ハウジングの構成>
ハウジング1は、筒状の筒部1aと、下蓋部1bと、上蓋部1cと、フランジ部1dと、を有する。下蓋部1bは、筒部1a及びフランジ部1dと同一部材により形成され、筒部1aの下方側の端面を覆う。下蓋部1bの中央部分には、中央開口10aが形成される。中央開口10aには、ベアリング5が取り付けられ、シャフト101aが挿通される。なお、図1の例示に限定されず、筒部1aと下蓋部1bとフランジ部1dとはそれぞれ別部材であってもよい。
ハウジング1は、筒状の筒部1aと、下蓋部1bと、上蓋部1cと、フランジ部1dと、を有する。下蓋部1bは、筒部1a及びフランジ部1dと同一部材により形成され、筒部1aの下方側の端面を覆う。下蓋部1bの中央部分には、中央開口10aが形成される。中央開口10aには、ベアリング5が取り付けられ、シャフト101aが挿通される。なお、図1の例示に限定されず、筒部1aと下蓋部1bとフランジ部1dとはそれぞれ別部材であってもよい。
上蓋部1cは、ベアリング5を保持する保持部であり、筒部1aの上方側の開口した端面を覆う。上蓋部1cは、筒部1aの内壁上に圧入されている。すなわち、上蓋部1cは、筒部1aの上方側の開口した端面から軸方向の下方に圧入され、筒部1aに固定される。こうすれば、ハウジング1の筒部1aに上蓋部1cを強固に固定できる。従って、上蓋部1cはベアリング5を安定して保持でき、ベアリング5は安定してシャフト101aを回動可能に支持することができる。
上蓋部1cは、環状の環状部12と、突壁部13と、挿通孔14aと、を有する。環状部12の中央部分には、シャフト101aが挿通される中央開口10bが形成される。中央開口10bの周囲には、中央開口10bに沿って突壁部13が形成される。突壁部13は、環状部12の底面から軸方向の下方に延びる。突壁部13の内側にはベアリング5が取り付けられる。上蓋部1cの中央開口10bに取り付けられたベアリング5は、下蓋部1bの中央開口10aに取り付けられたベアリング5と共に、シャフト101aを回転可能に支持する。
フランジ部1dは、円環状であり、筒部1aの上端から径方向の外側に延びる。フランジ部1dには、筒部1aの外周に沿って、複数の挿通孔14aが形成される。これらの挿通孔14aにはネジ6が挿通される。なお、図1では、ヒートシンク2をフランジ部1dに取り付けて固定する固定部材としてネジ6を用いているが、この例示に限定されず、固定部材はリベットなどの他の部材であってもよい。また、フランジ部は、筒部1aの上端から径方向外側に伸びる複数の部位が、周方向に間隔をあけて配置される構成であってもよい。
また、フランジ部1dの上面及び下面において、挿通孔14aの周囲には研磨加工などが施され、挿通孔14aの周囲の表面粗さはハウジング1の他の部分(たとえば筒部1aの外周面)の表面粗さよりも小さくされる。こうすれば、ネジ6及びヒートシンク2がフランジ部1dに密着し易くなる。従って、ネジ6を用いてヒートシンク2をフランジ部1dにより強固に取り付けて固定することができる。
<1−3.ヒートシンクの構成>
ヒートシンク2は、図1に示すように、フランジ部1dの上面に接し、ネジ6を用いてフランジ部1dに取り付けられる。ハウジング1とヒートシンク2との間にフレーム等の他の部材を介在させないので、たとえばフレームが介在する従来構造のモータよりも軸方向の寸法を小さくすることができ、容易に組立を行うことができる。さらに、部品数を低減して、モータ100の製造コストも削減することもできる。本実施形態において、ヒートシンク2は単一の部材である。なお、この例示に限定されず、ヒートシンク2は、複数の部材から構成されてもよい。
ヒートシンク2は、図1に示すように、フランジ部1dの上面に接し、ネジ6を用いてフランジ部1dに取り付けられる。ハウジング1とヒートシンク2との間にフレーム等の他の部材を介在させないので、たとえばフレームが介在する従来構造のモータよりも軸方向の寸法を小さくすることができ、容易に組立を行うことができる。さらに、部品数を低減して、モータ100の製造コストも削減することもできる。本実施形態において、ヒートシンク2は単一の部材である。なお、この例示に限定されず、ヒートシンク2は、複数の部材から構成されてもよい。
ヒートシンク2は、挿通開口22と、ネジ孔23と、突出部24と、を有する。突出部24は、ヒートシンク2の下面から軸方向の下方に突出し、筒部1aの開口した上方端に嵌まる。こうすれば、ヒートシンク2の一部が筒部1a内に配されるので、軸方向におけるモータ100の寸法をさらに小さくできる。
突出部24の下面には、挿通開口22が形成される。挿通開口22は、軸方向にヒートシンク2を貫通し、回路基板3の下面に配された位置検出センサ103に向かって開口している。挿通開口22内では、シャフト101aの上端部が位置検出センサ103に対して軸方向の下方に配される。
ネジ孔23は、ヒートシンク2の下面において突出部24の径方向外側に設けられる。ヒートシンク2がフランジ部1dに取り付けられる際、ネジ6が挿入孔14aを介してネジ孔23に固定される。
突出部24の下面には環状部12の上面が接する。なお、図1では突出部24の下面の一部が環状部12の上面に接しているが、この例示に限定されず、突出部24の下面の全てが環状部12の上面に接してもよい。こうすれば、ヒートシンク2を上蓋部1cに直接に当てて、軸方向におけるハウジング1に対するヒートシンク2の位置決めを行うことができる。また、ヒートシンク2が熱をハウジング1に伝え易くなるので、ヒートシンク2の放熱性を向上させることができる。また、図1の例示に限定されず、突出部24には環状部12の上面が接しなくてもよい。
また、突出部24の下面において、環状部12と接する部分には研磨加工などが施され、その表面粗さはヒートシンク2の他の表面(たとえば側面)の表面粗さよりも小さくされる。こうすれば、フランジ部1dがヒートシンク2にネジ止めされて固定される際、ヒートシンク2とフランジ部1dとの間の密着性が高まる。従って、ネジ6を用いてヒートシンク2にフランジ部1dをより強固に取り付けることができる。さらに、ヒートシンク2が熱をハウジング1に伝え易くなるので、ヒートシンク2の放熱性を向上させることができる。
突出部24の周囲では、フランジ部1dがヒートシンク2の下面に接する。従って、ヒートシンク2をハウジング1のフランジ部1dに直接に当てて、軸方向におけるハウジング1に対するヒートシンク2の位置決めをより確実に行うことができる。
また、ヒートシンク2の下面において、フランジ部1dと接する部分の少なくとも一部には研磨加工などが施され、その表面粗さはヒートシンク2の他の表面(たとえば側面)の表面粗さよりも小さくされる。こうすれば、ヒートシンク2がフランジ部1dにネジ止めされて固定される際、ヒートシンク2とフランジ部1dとの間の密着性が高まる。従って、ネジ6を用いてフランジ部1dにヒートシンク2をより強固に取り付けることができる。さらに、ヒートシンク2が熱をハウジング1に伝え易くなるので、ヒートシンク2の放熱性を向上させることができる。
なお、突出部24の下面において、図1では挿通開口22が形成されているが、この例示に限定されず、挿通開口22に代えて凹部が形成されてもよい。凹部が形成される場合、該凹部内にシャフト101aの上端部が配され、該凹部の底面に位置検出センサ103が設けられる。なお、位置検出センサ103はたとえばヒートシンク2に設けられた図示しない貫通孔を介して回路基板3に接続される。
<1−4.回路基板の構成>
回路基板3は、エポキシなどの樹脂材料を用いた基板である。回路基板3は、たとえば図示しないネジ又はリベットなどを用いてヒートシンク2の上面に取り付けられる。図2は、本発明の第1実施形態に係るヒートシンク2と回路基板3との間の構成例を示す概略縦断面図である。図2は、軸方向に平行な面でヒートシンク2及び回路基板3を切断した場合の縦断面を示す。
回路基板3は、エポキシなどの樹脂材料を用いた基板である。回路基板3は、たとえば図示しないネジ又はリベットなどを用いてヒートシンク2の上面に取り付けられる。図2は、本発明の第1実施形態に係るヒートシンク2と回路基板3との間の構成例を示す概略縦断面図である。図2は、軸方向に平行な面でヒートシンク2及び回路基板3を切断した場合の縦断面を示す。
回路基板3には、電子部品4が実装される。電子部品4は、発熱量が比較的多い発熱素子4aと、発熱量が比較的少ない低発熱素子4bと、を含む。発熱素子4aは、たとえば、FET(Field Emission Transistor)などのスイッチング素子である。低発熱素子4bは、たとえばコンデンサなどである。
発熱素子4aは、図2に示すように、回路基板3上のヒートシンク2に対向する面(すなわち回路基板3の下面)に実装されて、ヒートシンク2と回路基板3との間に配される。発熱素子4aの下面(たとえばヒートシンク2に対向する面)には、放熱グリス7が塗布される。図2において発熱素子4aは、放熱グリス7を介してヒートシンク2に接する。発熱素子4aから放熱グリス7を介してヒートシンク2に熱が伝わることにより、発熱素子4aで発生した熱をヒートシンク2に伝え易くすることができる。
発熱素子4aを除く少なくとも一部の電子部品4(たとえば低発熱素子4b)は回路基板3上のヒートシンク2と反対側の面(回路基板3の上面)に実装される。こうすれば、軸方向の寸法が発熱素子4aよりも大きい電子部品4がヒートシンク2と回路基板3との間に配されない。そのため、放熱グリス7を介してヒートシンク2と発熱素子4aとを容易に接触させることができる。従って、回路基板3に実装された発熱素子4aで発生する熱をヒートシンク2に伝え易くなり、発熱素子4aの温度上昇を抑制することができる。
なお、図2の例示に限定されず、発熱素子4aの下面とヒートシンク2との間には、放熱グリス7以外の放熱剤、他の熱伝導部材などが設けられていてもよい。放熱剤、熱伝導部材などは、熱伝導性、電気絶縁性、及び低熱膨張性に優れていれば良く、放熱グリス7の代わりに設けられていてもよいし、放熱グリス7と共に設けられてもよい。
<1−5.第1実施形態の第1変形例>
次に、第1実施形態のモータ100の第1変形例について説明する。図3は、第1実施形態の第1変形例に係るヒートシンク2と回路基板3との間の構成例を示す概略縦断面図である。図3は、軸方向に平行な面でヒートシンク2及び回路基板3を切断した場合の縦断面を示す。
次に、第1実施形態のモータ100の第1変形例について説明する。図3は、第1実施形態の第1変形例に係るヒートシンク2と回路基板3との間の構成例を示す概略縦断面図である。図3は、軸方向に平行な面でヒートシンク2及び回路基板3を切断した場合の縦断面を示す。
図3に示すように、ヒートシンク2の上面には、回路基板3の下面に実装された電子部品4に対応する位置に収容凹部2aが形成される。発熱素子4aは収容凹部2aに収容される。発熱素子4aの下面は収容凹部2aの底面と放熱グリス7を介して接する。なお、発熱素子4a以外の電子部品4(たとえば低発熱素子4b)が回路基板3の下面に実装される場合、同様にして、該電子部品4の少なくとも一部が凹部収容2aに収容されてもよい。さらに、回路基板3の下面に実装された電子部品4の軸方向における寸法が異なる場合、対応する電子部品4の寸法に応じて収容凹部2aの深さが設定されてもよい。こうすれば、ヒートシンク2と回路基板3との間の間隔をさらに狭くできる。従って、発熱素子4aで発生した熱をヒートシンク2に伝え易くなるので、発熱素子4aの温度上昇をさらに抑制することができる。
<1−6.第1実施形態の第2変形例>
次に、第1実施形態のモータ100の第2変形例について説明する。図4は、本発明の第1実施形態の第2変形例に係るヒートシンク2と回路基板3との間の構成例を示す概略縦断面図である。図4は、軸方向に平行な面でヒートシンク2及び回路基板3を切断した場合の縦断面を示す。
次に、第1実施形態のモータ100の第2変形例について説明する。図4は、本発明の第1実施形態の第2変形例に係るヒートシンク2と回路基板3との間の構成例を示す概略縦断面図である。図4は、軸方向に平行な面でヒートシンク2及び回路基板3を切断した場合の縦断面を示す。
回路基板3は、所謂銅インレイ(Cu Inlay)構造を有する基板である。回路基板3を貫通する貫通孔3b内には、金属部材3aが配される。本実施形態では、金属部材3aには、銅が用いられているが、他の金属材料が用いられてもよい。金属部材3aは、図3に示すように回路基板3を貫通する。
電子部品4(特に発熱素子4a)は回路基板3上のヒートシンク2と反対側の面(すなわち回路基板3の上面)に実装される。発熱素子4aは金属部材3aの上面に設けられる。放熱グリス7は回路基板3の下面のうちの少なくとも金属部材3aの下面に塗布される。従って、発熱素子4aは、金属部材3a及び放熱グリス7を含む熱伝導部材を介してヒートシンク2に接する。
こうすれば、回路基板3のヒートシンク2と反対側の面に実装された発熱素子4aで発生した熱を金属部材3a及び放熱グリス7を含む熱伝導部材を介してヒートシンク2に伝えて放熱することができる。また、たとえば、軸方向の寸法が発熱素子4aよりも大きい電子部品4がヒートシンク2と回路基板3との間に配されない。これにより、金属部材3a及び放熱グリス7を介してヒートシンク2と発熱素子4aとを容易に接触させることができる。従って、回路基板3に実装された発熱素子4aで発生する熱をヒートシンク2に伝え易くなり、発熱素子4aの温度上昇を抑制することができる。
<2.第2実施形態>
<2−1.上蓋部の取付構造>
次に、本発明の例示的な第2実施形態に係るモータ100について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るモータ100の構成例を示す概略縦断面図である。図5は、ロータ101の回転軸線を含む切断面でモータ100を切断した場合の断面を示す。なお、本実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じである。そのため、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号又は同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
<2−1.上蓋部の取付構造>
次に、本発明の例示的な第2実施形態に係るモータ100について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るモータ100の構成例を示す概略縦断面図である。図5は、ロータ101の回転軸線を含む切断面でモータ100を切断した場合の断面を示す。なお、本実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じである。そのため、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号又は同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
上蓋部1cは、環状の環状部12と、突壁部13と、挿通孔14aと、延伸部15と、を有する。延伸部15は、環状部12の上端から径方向の外側に延びて、フランジ部1dとヒートシンク2との間に配される。
延伸部15には、筒部1aの外周に沿って、複数の挿通孔14bが形成される。ネジ6を用いてヒートシンク2がフランジ部1dに取り付けられる際、ネジ6は、フランジ部1dの挿通孔14aと延伸部15の挿通孔14bとに挿通され、ネジ孔23に固定される。従って、ヒートシンク2は延伸部15を挟んでネジ6によりフランジ部1dに固定される。
こうすれば、ネジ6を用いて延伸部15がヒートシンク2とフランジ部1dとの間で固定されるので、ハウジング1とヒートシンク2とに上蓋部1cを強固に固定できる。従って、上蓋部1cはベアリング5を安定して保持でき、該ベアリング5は安定してシャフト101aを回動可能に支持することができる。
<3.第3実施形態>
<3−1.上蓋部の取付構造>
次に、本発明の例示的な第3実施形態に係るモータ100について説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係るハウジング1の上面図である。図7は、本発明の第3実施形態において上蓋部1cを筒部1aに固定する構造の一例を示す断面図である。図8は、本発明の第3実施形態において上蓋部1cを筒部1aに固定する構造の他の一例を示す断面図である。図6は、軸方向の上方から見たハウジング1の上面を示す。図7は、図6の一点鎖線A−Aに沿うハウジング1の部分的な縦断面を示す。図8は、図6の一点鎖線B−Bに沿うハウジング1の部分的な縦断面を示す。なお、本実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じである。そのため、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号又は同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
<3−1.上蓋部の取付構造>
次に、本発明の例示的な第3実施形態に係るモータ100について説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係るハウジング1の上面図である。図7は、本発明の第3実施形態において上蓋部1cを筒部1aに固定する構造の一例を示す断面図である。図8は、本発明の第3実施形態において上蓋部1cを筒部1aに固定する構造の他の一例を示す断面図である。図6は、軸方向の上方から見たハウジング1の上面を示す。図7は、図6の一点鎖線A−Aに沿うハウジング1の部分的な縦断面を示す。図8は、図6の一点鎖線B−Bに沿うハウジング1の部分的な縦断面を示す。なお、本実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じである。そのため、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号又は同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
筒部1aは凸部16bと嵌合部17aとを有する。凸部16bは筒部1aの内面から径方向に突出する。嵌合部17aは凹部である。凸部16bと嵌合部17aとは周方向に沿って筒部1aに形成される。なお、嵌合部17aは、図6及び図7の例示に限定されず、貫通孔であってよい。また、筒部1aに設けられる凸部16b及び嵌合部17aの数はそれぞれ1以上の自然数であればよい。
上蓋部1cは凸部16aと嵌合部17bとを有する。凸部16bは上蓋部1cの外側面から径方向に突出する。嵌合部17bは凹部である。凸部16aと嵌合部17bとは上蓋部1cの外周縁において周方向に沿って形成される。なお、嵌合部17bは、図6及び図8の例示に限定されず、貫通孔であってよい。また、上蓋部1cに設けられる凸部16a及び嵌合部17bの数はそれぞれ1以上の自然数であればよい。
上蓋部1cが筒部1aに取り付けられる際、図7に示すように、上蓋部1cの凸部16aが筒部1aの嵌合部17aに嵌合し、凸部16aと嵌合部17aとがかしめ固定される。さらに、図8に示すように、筒部1aの凸部16bが上蓋部1cの嵌合部17bに嵌合し、凸部16bと嵌合部17bとがかしめ固定される。
こうすれば、凸部16aと嵌合部17aとのかしめ固定構造、及び凸部16bと嵌合部17bとのかしめ固定構造を用いて、ベアリング5を保持する上蓋部1cは筒部1aに強固に固定される。従って、上蓋部1cはベアリング5を安定して保持でき、ベアリング5は安定してシャフト101aを回転可能に支持することができる。
なお、図6〜図8の例示に限定されず、凸部16a、16bは軸方向に突出してもよい。また、筒部1aが凸部及び嵌合部のうちの一方を有し、上蓋部1cが凸部及び嵌合部のうちの他方を有してもよい。すなわち、筒部1aが嵌合部17aを有し且つ上蓋部1cが凸部16aを有してもよい。或いは、筒部1aが凸部16bを有し且つ上蓋部1cが嵌合部17bを有してもよい。これらの構成であっても、凸部16aと嵌合部17aとをかしめ固定し、凸部16bと嵌合部17bとをかしめ固定することができる。その結果、上蓋部1cはベアリング5を安定して保持でき、ベアリング5は安定してシャフト101aを回転可能に支持することができる。
<4.その他>
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態は適宜任意に組み合わせることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態は適宜任意に組み合わせることができる。
たとえば、上述の第1〜第3実施形態では本発明が車載モータに適用される場合を示したが、本発明は車載モータ以外のモータに適用されてもよい。
本発明は、たとえば車載モータに利用可能であり、さらに他の用途のモータにも利用可能である。
1・・・ハウジング、1a・・・筒部、1b・・・下蓋部、1c・・・上蓋部、1d・・・フランジ部、10a,10b・・・中央開口、12・・・環状部、13・・・突壁部、14a,14b・・・挿通孔、15・・・延伸部、16a,16b・・・凸部、17a,17b・・・嵌合部、2・・・ヒートシンク、2a・・・収容凹部、22・・・挿通開口、23・・・ネジ孔、24・・・突出部、3・・・回路基板、3a・・・金属部材、3b・・・貫通孔、4・・・電子部品、4a・・・発熱素子、4b・・・低発熱素子、5・・・ベアリング、6・・・ネジ、7・・・放熱グリス、100・・・モータ、101・・・ロータ、101a・・・シャフト、101b・・・マグネット、102・・・ステータ、103・・・位置検出センサ、104・・・カバー、105・・・コネクタ、105a・・・配線
Claims (14)
- 上下方向に伸びる回転軸を有するロータと、該ロータに対向するステータと、該ステータを保持するハウジングと、該ハウジングに取り付けられるヒートシンクと、電子部品が実装されて前記ヒートシンクの上面に配される回路基板と、を備え、
前記電子部品が発熱素子を含み、
前記ハウジングが、筒状の筒部と、該筒部の上端から径方向の外側に延びるフランジ部と、を有し、
前記ヒートシンクが、前記フランジ部の上面に固定部材を用いて取り付けられ、
前記発熱素子が熱伝導部材を介して前記ヒートシンクに接することを特徴とするモータ。 - 前記固定部材がネジ又はリベットであることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記フランジ部は挿通孔を有し、該挿通孔に前記固定部材が挿通され、
前記フランジ部における前記挿通孔の周囲の表面粗さが前記筒部の外周面の表面粗さよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のモータ。 - 前記ヒートシンクが前記フランジ部に接することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のモータ。
- 前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を保持する保持部と、をさらに備え、
前記保持部が上端から径方向の外側に延びる延伸部を有し、
前記ヒートシンクが前記延伸部を挟んで前記固定部材により前記フランジ部に固定されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のモータ。 - 前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を保持する保持部と、をさらに備え、
前記保持部が前記筒部の内壁上に圧入されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のモータ。 - 前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を保持する保持部と、をさらに備え、
前記保持部が第1凸部を有し、該第1凸部が前記保持部の外面から径方向又は軸方向に突出し、
前記ハウジングが第1嵌合部を有し、該第1嵌合部が前記第1凸部に嵌合する凹部または貫通孔であり、
前記第1凸部と前記第1嵌合部とがかしめ固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のモータ。 - 前記ハウジングが第2凸部を有し、該第2凸部が径方向又は軸方向に突出し、
前記保持部が第2嵌合部を有し、該は第2嵌合部が前記第2凸部に嵌合する凹部または貫通孔であり、
前記第2凸部と前記第2嵌合部とがかしめ固定されていることを特徴とする請求項7に記載のモータ。 - 前記回転軸を支持する軸受と、該軸受を保持する保持部と、をさらに備え、
前記ハウジングが凸部を有し、該凸部が前記ハウジングの内面から径方向又は軸方向に突出し、
前記保持部が嵌合部を有し、該嵌合部が前記凸部に嵌合する凹部または貫通孔であり、
前記凸部と前記嵌合部とがかしめ固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のモータ。 - 前記発熱素子が前記ヒートシンクと前記回路基板との間に配されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のモータ。
- 前記発熱素子を除く少なくとも一部の前記電子部品が前記回路基板上の前記ヒートシンクと反対側の面に実装されることを特徴とする請求項10に記載のモータ。
- 前記熱伝導部材が前記回路基板を貫通する金属部材を含み、
前記発熱素子が前記回路基板上の前記ヒートシンクと反対側の面に実装されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のモータ。 - 前記熱伝導部材が放熱グリスを含むことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のモータ。
- 前記発熱素子がスイッチング素子であることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載のモータ。
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