JP2017184521A - 余長吸収プロテクタおよびワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】電線束の引き出し時にもケース強度を弱めることなく、振動などによる音の発生を抑制することができる余長吸収プロテクタ等を提供する。
【解決手段】電線束30を収容する筒状のケース12と、ケース12に収容され、複数の板状部16a〜16hが屏風状に折り畳み可能に連結され、複数の板状部16a〜16hのうちの両端の板状部16a、16hの外側端部がケース12に固定された折り畳み体14と、を備え、各板状部16は、折返し形状の電線束30を板厚方向に貫通させつつ保持する2つの保持孔部18a、18bを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のシートやドアなどのスライド構造体に配索される電線束の余長吸収プロテクタおよび該余長吸収プロテクタを外装したワイヤハーネスに関する。
自動車のシートやドアなどのスライド構造体に配索される電線束は、スライド構造体が自在にスライドできるように余長部分を有している。通常、この余長部分を含む電線束は、車両フロア上でプロテクタなどの外装品で外装されて保護されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、前後に移動するシート内への配線を配索するスライドシート給電装置が記載されている。図9に示すように、このスライドシート給電装置では、シートをスライドするためのスライドレール136に給電ケーブルレール141を並行に設け、給電ケーブルレール141に給電ケーブル115の固定端を固定している。また、給電ケーブル115の自由端144とシートとの間に連結部材145を取付け、この連結部材145に給電ケーブル115側の電線146を支持している。給電ケーブル115は、ケーブルガイド手段166でガイドされ、ケーブルガイド手段166は、リンク部材168同士をピン171で連結し、ピン171を支点にしてリンク部材168が回動することで、所定の半径Rで曲がるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、給電ケーブル115の収容部148には、足踏み等に対しての強度確保のため、金属またはエンジニアリングプラスチックを用いる必要があり、重量またはコスト的に不利であった。また、コネクタなどの取付前に経路規制のためのケーブルガイド手段166等の部品を取り付ける必要があり、より多くの工数を要していた。
そこで、余長吸収構造を有する電線束を収容するケースに足踏み等による外力が加わる場合でも、ケースを低コストに且つ軽量にするための対策が種々行われている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2には、図10に示すように、コルゲートチューブ105などの外装部材を有する電線119からなるワイヤハーネス103が収容される給電用ケース102の補強構造が記載されている。ケース102に収容されるコルゲートチューブ105の左右両側に補強リブ104を設けることにより、ケース102の上壁114に作用する足踏み等による外力Fに対してケース102の上壁114を支持することで、ケース102を補強している。
特開2006−205872号公報 特開2014−155236号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術にあっては、ケースから電線束を引き出した時にできる空間には足踏みに対する補強がなくなり、足踏みに対する強度が不足するという問題があった。また、電線束に用いる外装部材には屈曲方向の経路規制を強く持たせられないため、振動などによる音の発生が防止しきれないという問題もあった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、電線束の引き出し時にもケース強度を弱めることなく、かつ、振動などによる音の発生を抑制することができる余長吸収プロテクタおよび該余長吸収プロテクタを外装したワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係る余長吸収プロテクタは、上記目的を達成するため、電線束を収容する筒状のケースと、前記ケースに収容され、複数の板状部が屏風状に折り畳み可能に連結され、前記複数の板状部のうちの両端の板状部の外側端部が前記ケースに固定された折り畳み体と、を備え、前記各板状部は、折返し形状の前記電線束を板厚方向に貫通させつつ保持する2つの保持孔部を有した構成である。
上記構成により、屏風状に連結された複数の板状部からなる折り畳み体がケースに収容されているので、プロテクタのケース壁部に足踏みなどにより外力が作用しても、複数の板状部がプロテクタ壁部を支持することができ、プロテクタの剛性を高めることができる。電線束がプロテクタ内から最大限引き出された時にも、プロテクタ内には折り畳み体が存在するので、プロテクタの剛性は低下しない。また、コルゲートチューブやキャタピラ状部材を使用していないので、振動などによる音の発生を抑制できる。しかも、折り畳み体の板状部を折り畳んだ状態で電線束を挿通することができるので、電線束の挿通作業の効率を向上させることができる。
また、電線束が貫通した最奥部の板状部の2つの保持孔部の一方を通った後、折り返されてもう一方の保持孔部を通って戻っていくため、電線束の折返し部は当該板状部の2つの保持孔部の間の部分の存在により、電線束が保持孔部から抜け出すのを防止している。したがって、抜け防止用の別部材を設ける必要がないので、構造が簡単になる。
また、前記折り畳み体は、前記各板状部が車両の床面に対し略垂直姿勢をとるように配置された構成としてもよい。
上記構成により、複数の板状部が車両の床面に対し略垂直姿勢をとるように配置されているので、ケースを足で踏みつけた時に与えられる垂直方向の外力に対してケースの上壁面を効果的に支持することができる。よって、プロテクタの垂直方向の剛性を高めることができる。
また、前記折り畳み体は、伸縮した状態から元の状態に戻る方向に付勢力を作用させる付勢力付与部を備えた構成としてもよい。
上記構成により、プロテクタから電線束を最大限引き出した状態から、プロテクタ内に電線束を収容する操作、およびプロテクタ内に電線束を最大限収納した状態から、電線束を引き出す操作が、付勢力に補助されるので、容易になる。
また、本発明に係るワイヤハーネスは、電線束と、前記電線束に外装された上記いずれかに記載の余長吸収プロテクタと、を備えた構成である。よって、本ワイヤハーネスにおいても、上述した効果と同様の効果を奏する。
また、本発明に係る余長吸収プロテクタは、電線束を収容する筒状のケースと、前記ケースに収容され、複数の板状部が屏風状に折り畳み可能に連結され、前記複数の板状部のうちの両端の板状部の外側端部が前記ケースに固定された折り畳み体と、を備え、前記各板状部は、折返し形状の前記電線束を板厚方向に貫通させつつ保持する1つの保持孔部を有し、前記折り畳み体は、前記電線束の折返し部をスライド自在に支持して前記折返し部が前記保持孔部から抜け出すことを防止する抜け防止部を有する構成としてもよい。
本発明によれば、電線束の引き出し時にもケース強度を弱めることなく、かつ振動などによる音の発生を抑制することができる余長吸収プロテクタおよび該余長吸収プロテクタを外装したワイヤハーネスを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る余長吸収プロテクタの概略外形斜視図である。 第1の実施の形態に係る余長吸収プロテクタにおいて電線束を最大限収容した状態を示す概略平面図である。 第1の実施の形態に係る余長吸収プロテクタにおいて電線束を最大限引き出した状態を示す概略平面図である。 第1の実施の形態に係る余長吸収プロテクタにおけるバネ部の構造を示す部分拡大図である。 図4のA部の拡大斜視図であり、第1の実施の形態に係る余長吸収プロテクタにおける板状部とレールとの連結構造を示す。 本発明の第2の実施の形態に係る余長吸収プロテクタの概略外形斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る余長吸収プロテクタの概略平面図である。 特許文献1に記載の従来技術を説明するための説明図である。 特許文献2に記載の従来技術を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る余長吸収プロテクタおよび該余長吸収プロテクタが外装されたワイヤハーネスについて、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る余長吸収プロテクタ10は、電線束30を収容する筒状のケース12と、ケース12に収容された折り畳み体14と、を備えている。折り畳み体14は、複数の板状部16a、16b、16c、・・・、16hが屏風状に折り畳み可能に連結されて構成されている。この折り畳み体14は、電線束30の余長を吸収しつつ経路規制を行うとともに、ケース12の剛性を増す機能を有している。
ケース12は、電線束30のUターン状の余長部を一端より収容している。ケース12は、例えば、車両シートなどのスライド構造体に給電等を行うための電線束30を車体フロア上で保護するためのものである。
ケース12は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂からなるケーシングである。ケース12の形状は、電線束30が挿入される側の端面のみ開放され、他の面は閉じられた四角筒形状である。ただし、形状はこれに限定されず、電線束30を覆う多角筒形状、楕円筒形状、円形筒形状等、任意の筒形状とすることができる。
ケース12は、電線束30の挿通作業を行うために、少なくとも上面部を開放できる構造となっている。本実施の形態では、ケース12は、上面部が蓋として構成されている。ただし、構造はこれに限定されず、ケース12が上下で2分割され、その上側ケーシングと下側ケーシングとが組み付けられて四角筒形状のケースとなる構成でもよい。
電線束30は、給電用または信号線用の単数または複数の被覆電線を絶縁被覆材やテープ等で束ねたものである。
次に、折り畳み体14について説明する。
折り畳み体14は、複数の板状部16a〜16hから構成されている。複数の板状部16a〜16hは、電線束30の長さ方向に伸縮可能な屏風状の折り畳み体14を構成するように、次々に逆側に折り畳み可能に連結されている。また、折り畳み体14をなす複数の板状部16a〜16hのうちの両端の板状部16a、16hの外側端部14a、14bが、ケース12に固定されている。また、本実施形態では折り畳み体14は8枚の板状部16a〜16hで構成されているが、枚数はこれに限定されず、8枚より多くても少なくてもよい。これら板状部16は、例えばプラスチック段ボールから構成されている。
具体的には、各板状部16a〜16hは、片面に連続状またはミシン目状の切り込みが入れられ、他面側への折り曲げ容易な薄肉部であるヒンジ20a、20bを介して、次々に逆側に折り畳み可能に列状に連結されている。このヒンジ20a、20bは、折り畳み体14を屏風状に折り畳むことができるように機能している。一方、ケース12の一側面部12aには、長手方向にレール22が取付けられている。レール22は、上側レール22aおよび下側レール22bからなる。上側レール22aは、ケース12の一側面部12aの上縁部に沿って取付けられており、下側レール22bは、下縁部に沿って取付けられている。上側レール22aおよび下側レール22bは、それぞれ上面部12bおよび下面部12cに取付けるようにしてもよい。そして、一連の板状部16a〜16hのうち、両端の板状部16a、16hの外側端部14a、14bは、ケース12の側面部12aの両端にそれぞれ固定されている。ヒンジ20a、20bは、レール22側に位置するヒンジ20aと、レール22から離間した側に位置して逆側に折り曲がるヒンジ20bとからなり、それらが交互に配置されている。レール22側のヒンジ20aは、レール22にスライド自在に支持されている。これにより、折り畳み体14は、両端部が固定されつつ、両端部間の領域において伸縮自在な構造になっている。
ヒンジ20a、20bは、上述したように板状部16a〜16hであるプラスチック段ボールを構成する平行な2面のうち、一方の面に切り込みを入れるか、または熱で両面を融合させることで形成してもよい。
また、図1に示すように、各板状部16は、折返し形状の電線束30を板厚方向に貫通させつつ保持する一対の保持孔部18a、18bを有している。本実施形態では、すべての板状部16a〜16hに一対の保持孔部18a、18bが形成されているが、電線束30が貫通している板状部16a、16b、16c、16dにだけ一対の保持孔部18a、18bを設けて、それ以外の板状部16e、16f、16g、16hには保持孔部を形成しない構成としてもよい。また、保持孔部18a、18bの形状は、縦長の楕円としているが、これに限定されず、円形状、横長の楕円形状、長方形状、正方形状、三角形状、多角形状等、任意の形状にすることができる。保持孔部18a、18bのサイズは、折り畳み体14を伸ばしたときにも、電線束30を保持孔部18a、18b内に収容可能な大きさとする。図1では、一対の保持孔部18a、18bが、横に並べて設けられているが、配置はこれに限定されず、縦に並べて設けてもよい。
また、本実施形態では、電線束30は、該電線束30が貫通した最奥部の板状部16dの2つの保持孔部18a、18bのうち、一方の保持孔部18aを通った後、折り返されてもう一方の保持孔部18bを通って戻っていく。このため、電線束30の折返し部30aは当該板状部16dの2つの保持孔部18a、18bの間の部分23の存在により、電線束30が保持孔部18a、18bから抜け出すのを防止している。したがって、本実施形態では、抜け防止用の別部材を設ける必要がないので、構造が簡単になる。
また、折り畳み体14は、折返し形状の電線束30の折返し部30aの長手方向の位置(折返し位置31)を変移させるように伸縮するよう構成されている。図2は、電線束30を最大限収容した概略平面図である。図2において、電線束30の一方の端部30bは車体側に繋がる固定端であり、もう一方の端部30cはシートなどのスライド構造体に繋がる自由端である。また、電線束30が貫通した最奥部の板状部16dは、電線束30の折返し部30aをスライド自在に支持している。よって、折り畳み体14の伸縮に伴い、電線束30の取込みまたは繰出しが行われ、それにより、電線束30の折返し位置31も変移する。これにより、余長吸収プロテクタ10内で折り返される電線束30のU字状の余長部分が自在に吸収されるようになっている。
図3は、余長吸収プロテクタ10から電線束30を最大限引き出した状態を示す平面図である。図2と図3における電線束30の折返し位置31の差により電線束30の調整可能な余長範囲が定まる。また、各ヒンジ20a、20bで隣接する2枚の板状部(16aと16b間)、(16bと16c間)、(16cと16d間)、(16dと16e間)、(16eと16f間)、(16fと16g間)、および(16gと16h間)の角度のとり得る範囲を調整することにより、調整可能な余長範囲を変更することができる。
また、折り畳み体14は、複数の板状部16a〜16hが車両の床面に対し略垂直姿勢をとるように配置されている。これにより、ケース12の垂直方向の剛性を高めることができる。また、各板状部16a〜16hにおける保持孔部18a、18bの配置を調整することにより、車両の床面上における折返し形状の電線束30の高さ位置を調節できる。
次に、レール22に沿った板状部16a〜16hの移動を補助するバネ構造について説明する。
折り畳み体14は、伸縮した状態から元の状態に戻る方向に付勢力を作用させる付勢力付与部であるバネ26を備えている。
具体的には、図4に示すように、レール22にスライド自在に取付けられた各板状部16a〜16hには、レール側端部の上下方向中央部に2つのバネ取付孔17a、17bが形成されており(図6参照)、各バネ26の両端部が、隣接する板状部16a、16bおよび16c、16dのそれぞれのバネ取付孔17a、17bに固定されている。すなわち、ヒンジ20bで連結された隣接した2つの板状部16a、16bおよび16c、16dのレール22側の端部同士が、それぞれ1つのバネ26で連結されている。図4は部分図であり、2個のバネ26、26が図示されているが、図1に示す余長吸収プロテクタ10では、全部で4個のバネが取付けられている。
バネ26がその自然長より長くなるように折り畳み体14が伸ばされると、板状部16a〜16hを折り畳む方向に復元力が働くことになる。また、バネ26がその自然長より短くなるように折り畳み体14が収縮されると、板状部16a〜16hを拡げる方向に復元力が働くことになる。
次に、板状部16a〜16hとレール22との連結構造について説明する。
図5は、図4のA部の拡大斜視図であり、板状部16b、16cとレール22との連結構造を示す。レール22は、上側レール22aと下側レール22bとの2本からなり、それぞれ直方体の形状を有している。上側レール22aは、ケース12の側面12a上部または上面12bに取付けられ、下側レール22bは、ケース12の側面12a下部または下面12cに取付けられている(図1参照)。
各板状部16a〜16hのレール22側の上端部および下端部には、レール22を収容できる長方形状の切欠き19が形成されている。板状部16a〜16hは、切欠き19にレール22を嵌めた状態でレール22に沿ってスライドすることができるようになっている。また、板状部16a〜16hは、切欠き19にレール22を嵌めた状態で、各ヒンジ20a、20bで隣接した2つの板状部(16aと16b間)、(16bと16c間)、(16cと16d間)、(16dと16e間)、(16eと16f間)、(16fと16g間)、および(16gと16h間)がなす角度を所定範囲内で狭めたり、拡げたりすることもできる。
本実施の形態では、板状部16a〜16hに設けた長方形状の切欠き19に直方体形状のレール22を収容する構造としているが、構造はこれに限定されない。板状部16a〜16hがレール22にスライド自在に支持され且つ隣接する2つの板状部(16aと16b間)、(16bと16c間)、(16cと16d間)、(16dと16e間)、(16eと16f間)、(16fと16g間)、および(16gと16h間)のなす角度を所定の範囲で自在に変更できるならば、任意の汎用のレール構造を採用できる。
次に、折り畳み体14への電線束30の取付け方法について説明する。
まず、電線束30を貫通させる板状部16a、16b、16c、16dを折り畳んだ状態にする。図1では、左から4番目までの板状部16a〜16dを左側に寄せて折り畳んだ状態とする。折り畳んだ状態では、各一対の保持孔部18a、18bが近接して重なった状態になるので、電線束30の一方の端部を一方の一連の保持孔部18aに一気に挿通し、折返してもう一方の一連の保持孔部18bに一気に挿通して戻すようにする。電線束30の一方の端部30bを固定し、折り畳み体14を伸ばすと、電線束30の自由端部側の部分が余長吸収プロテクタ10内に引き込まれて、図1に示す状態になる。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネスW1は、電線束30と、電線束30に外装された余長吸収プロテクタ10と、を備えている。
次に、作用・効果について説明する。
本実施の形態に係る余長吸収プロテクタ10では、屏風状に連結された複数の板状部16a〜16hからなる折り畳み体14がケース12に収容されている。この構成により、プロテクタ10に足踏みなどにより外力が作用しても、複数の板状部16a〜16hがプロテクタ壁部を支持することで、プロテクタ10の剛性が高められる。電線束30がプロテクタ10内から最大限引き出されたときにも、プロテクタ10内の長手方向全域に折り畳み体14が存在するので、プロテクタ10の剛性は低下しない。
また、コルゲートチューブやキャタピラ状部材を使用していないので、振動などによる音の発生を抑制できる。
しかも、折り畳み体14の板状部16a〜16hを折り畳んだ状態で電線束30を挿通することができるので、電線束30の挿通作業の効率を向上させることができる。
また、複数の板状部16a〜16hが車両の床面に対し略垂直姿勢をとるように配置されているので、ケース12を足で踏みつけた時に与えられる垂直方向の外力に対してケース12の上壁面を効果的に支持することができる。よって、プロテクタ10の垂直方向の剛性を高めることができる。
また、プロテクタ10から電線束30を最大限引き出した状態から、プロテクタ10内に電線束30を収容する操作、およびプロテクタ10内に電線束30を最大限収容した状態から、電線束30を引き出す操作が、バネ26による付勢力で補助されるので、容易になる。
本実施の形態に係るワイヤハーネスは、電線束30と、電線束30に外装された余長吸収プロテクタ10と、を備えた構成であるので、余長吸収プロテクタ10について上述した効果と同様の効果を奏する。
(第2の実施形態)
次に、図6および図7を参照して本発明の第2の実施の形態に係る余長吸収プロテクタ50について説明する。
第2の実施の形態に係る余長吸収プロテクタ50は、各板状部56a、56b、56c、・・・、56hに保持孔部58を1つ備えている点、および電線束30の折返し部30aが抜け防止用の滑車25(抜け防止部)で支持されている点を除き、上述の第1の実施の形態と同様の構成を有している。よって、同様の構成については詳細な説明を省略する。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る余長吸収プロテクタ50の概略外形斜視図である。折り畳み体54は、電線束30の折返し部30aをスライド自在に支持して折返し部30aが保持孔部58から抜け出すことを防止する抜け防止部である滑車25を有している。具体的には、各板状部56a〜56hには電線束30の保持孔部58が1つ設けられており、同図左から4番目の板状部56dの保持孔部58まで折返し形状の電線束30が挿通されている。同図左から4番目の板状部56dと5番目の板状部56eの間には、滑車取付部24が設けられ、滑車取付部24に滑車25が取付けられている。
図7は、図6の概略平面図である。滑車取付部24に取付けられた滑車25は、図7の紙面に垂直な方向に回転軸を有し、かつ、電線束30の折返し部30aを支持するように設けられている。滑車25を備えた滑車取付部24は、その両端の板状部56d、56eのレール側端部20c、20cに回動自在に連結されている。このため、滑車取付部24は、板状部56a〜56hがレール22に沿って移動するのに伴い移動するように構成されている。滑車25の代わりに、断面円形の棒状部材でもよい。要は、電線束30の折返し部30aの抜けを防止し、かつ、電線束30を折返し方向にスライドできるものならばどのような構造の部材でもよい。
次に、折り畳み体54への電線束30の取付け方法について説明する。
まず、電線束30を貫通させる板状部56a、56b、56c、56dを折り畳んだ状態にする。図7では、左から4番目までの板状部56a〜56dを左側に寄せて折り畳んだ状態とする。折り畳んだ状態では、各1個の保持孔部58が近接して重なった状態になるので、折返し形状にした電線束30を一連の保持孔部58にいっぺんに挿通することができる。次に、滑車取付部24の滑車25を電線束30の折返し部30aに設置する。その後、電線束30の一方の端部30bを固定し、折り畳み体54を伸ばすと、電線束30の自由端部側の部分が余長吸収プロテクタ50内に引き込まれて、図7に示す状態となる。
以上述べたように、第2の実施の形態に係る余長吸収プロテクタ50およびワイヤハーネスW2では、折返し形状の電線束30を折り畳んだ状態の板状部56a〜56dの各保持孔部58に挿通した後、電線束30の折返し部30aに滑車25を設置することで、電線束30の先通しを行う必要がなく、工数を削減することができる。
本発明は、電線束の引き出し時にもケース強度を弱めることなく、かつ振動などによる音の発生を抑制することができるという効果を有し、スライド構造体に配索される電線束の余長吸収プロテクタおよび該プロテクタを外装したワイヤハーネスの全般に有用である。
10 余長吸収プロテクタ
12 ケース
14 折り畳み体
14a、14b 外側端部
16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h 板状部
18a、18b 保持孔部
25 滑車(抜け防止部)
26 バネ(付勢力付与部)
30 電線束
30a 折返し部
W1 ワイヤハーネス

Claims (5)

  1. 電線束を収容する筒状のケースと、
    前記ケースに収容され、複数の板状部が屏風状に折り畳み可能に連結され、前記複数の板状部のうちの両端の板状部の外側端部が前記ケースに固定された折り畳み体と、を備え、
    前記各板状部は、折返し形状の前記電線束を板厚方向に貫通させつつ保持する2つの保持孔部を有していることを特徴とする余長吸収プロテクタ。
  2. 前記折り畳み体は、前記各板状部が車両の床面に対し略垂直姿勢をとるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の余長吸収プロテクタ。
  3. 前記折り畳み体は、伸縮した状態から元の状態に戻る方向に付勢力を作用させる付勢力付与部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の余長吸収プロテクタ。
  4. 電線束と、前記電線束に外装された請求項1ないし3のいずれか1項に記載の余長吸収プロテクタと、を備えたことを特徴とするワイヤハーネス。
  5. 電線束を収容する筒状のケースと、
    前記ケースに収容され、複数の板状部が屏風状に折り畳み可能に連結され、前記複数の板状部のうちの両端の板状部の外側端部が前記ケースに固定された折り畳み体と、を備え、
    前記各板状部は、折返し形状の前記電線束を板厚方向に貫通させつつ保持する1つの保持孔部を有し、
    前記折り畳み体は、前記電線束の折返し部をスライド自在に支持して前記折返し部が前記保持孔部から抜け出すことを防止する抜け防止部を有していることを特徴とする余長吸収プロテクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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