JP2017183796A - 水晶デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水晶素子と導電性接着剤との接合強度を向上させると共に、生産性を向上させることができる水晶デバイスの製造方法を提供する。【解決手段】本発明の水晶デバイスの製造方法は、矩形状の水晶素板121と励振用電極122と、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かって引き出された引き出し電極123と、を有する水晶素子120を準備する水晶素子準備工程と、水晶素板121の下面に設けられた引き出し電極123にレーザ光を照射し、穴部Hを形成する穴部形成工程と、パッケージ110の基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を塗布する導電性接着剤塗布工程と、電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120を実装する水晶素子実装工程と、蓋体130とパッケージ110とを接合する蓋体接合工程と、を含んでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、電子機器等に用いられる水晶デバイスの製造方法に関する。
また、従来の水晶デバイスの製造方法は、導電性接着剤によって、パッケージに水晶素子を実装する水晶素子実装工程と、水晶素子を気密封止するように、蓋体とパッケージとを接合するための蓋体接合工程と、によって含むものが知られている(例えば、参考文献1参照)。
特開2007−104264号公報
しかしながら、従来の水晶デバイスの製造方法では、実装する水晶素子の小型化が進んでおり、小型化された水晶素子では、引き出し電極の面積も小さくなるため、導電性接着剤との接合強度が低下してしまい、水晶素子が導電性接着剤から剥がれてしまう虞がある。また、水晶素子が導電性接着剤から剥がれてしまうことにより、水晶デバイスの生産性が低下してしまう虞がある。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、水晶素子と導電性接着剤との接合強度を向上させると共に、生産性を向上させることができる水晶デバイスの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の水晶デバイスの製造方法は、矩形状の水晶素板と、水晶素板の上面及び下面に設けられた励振用電極と、励振用電極から水晶素板の一辺に向かって引き出された引き出し電極と、を有する水晶素子を準備する水晶素子準備工程と、水晶素板の下面に設けられた引き出し電極にレーザ光を照射し、穴部を形成する穴部形成工程と、基板と、基板の外周縁に沿って設けられた枠体とを有するパッケージの基板の上面に設けられた電極パッドに導電性接着剤を塗布する導電性接着剤塗布工程と、電極パッドに導電性接着剤を介して水晶素子を実装する水晶素子実装工程と、蓋体とパッケージとを接合する蓋体接合工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明の水晶デバイスの製造方法は、矩形状の水晶素板と、水晶素板の上面及び下面に設けられた励振用電極と、励振用電極から水晶素板の一辺に向かって引き出された引き出し電極と、を有する水晶素子を準備する水晶素子準備工程と、水晶素板の下面に設けられた引き出し電極にレーザ光を照射し、穴部を形成する穴部形成工程と、基板と、基板の外周縁に沿って設けられた枠体とを有するパッケージの基板の上面に設けられた電極パッドに導電性接着剤を塗布する導電性接着剤塗布工程と、電極パッドに導電性接着剤を介して水晶素子を実装する水晶素子実装工程と、蓋体とパッケージとを接合する蓋体接合工程と、を含んでいる。このようにすることで、引き出し電極に穴部を形成することができるため、引き出し電極と導電性接着剤との接合面積を大きくすることができるため、水晶素子が導電性接着剤から剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。また、水晶素子が導電性接着剤から剥がれてしまうことを抑えることができるので、水晶デバイスの生産性を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法で製造された水晶デバイスを示す分解斜視図である。 (a)は、図1のA−A断面図であり、(b)は、図2(a)のX部分拡大図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の穴部形成工程を示す断面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の水晶素子実装工程を示す断面図であり、(c)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の蓋体接合工程を示す断面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の導電性接着剤塗布工程を示す平面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の水晶素子実装工程を示す平面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法で用いられるパッケージの上面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法で用いられるパッケージの下面図である。
(水晶デバイス)
本実施形態における水晶デバイスは、図1及び図2に示されているように、パッケージ110と、パッケージ110の上面に接合された水晶素子120と、パッケージ110の上面に接合された蓋体130とを含んでいる。パッケージ110には、基板110aの上面と枠体110bの内側面によって囲まれた凹部Kが形成されている。このような水晶デバイスは、電子機器等で使用する基準信号を出力するのに用いられる。
基板110aは、矩形状であり、上面で実装された水晶素子120を実装するための実装部材として機能するものである。基板110aの上面には、水晶素子120を接合するための一対の電極パッド111が設けられている。基板110aは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなる。基板110aは、絶縁層を一層用いたものであっても、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。基板110aの表面及び内部には、上面に設けられた電極パッド111と、基板110aの下面に設けられた外部端子112とを電気的に接続するための配線パターン113及びビア導体114が設けられている。
枠体110bは、基板110aの上面に配置され、基板110aの上面に凹部Kを形成するためのものである。枠体110bは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料からなり、基板110aと一体的に形成されている。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.2〜1.5mmである場合を例にして、凹部Kの大きさを説明する。凹部Kの長辺の長さは、0.7〜2.0.mmであり、短辺の長さは、0.5〜1.5mmとなっている。また、凹部Kの上下方向の長さは、0.1〜0.5mmとなっている。
また、基板110aの下面の四隅には、外部端子112が設けられている。外部端子112の内の二つの端子は、基板110aの上面に設けられた電極パッド111と電気的に接続されている。また、電極パッド111と電気的に接続されている外部端子112は、基板110aの下面の対角に位置するように設けられている。
電極パッド111は、水晶素子120を実装するためのものである。電極パッド111は、基板110aの上面に一対で設けられており、基板110aの一辺に沿うように隣接して設けられている。電極パッド111は、第一電極パッド111aと第二電極パッド111bとによって構成されている。電極パッド111は、基板110aに設けられた配線パターン113及びビア導体114を介して、基板110aの下面に設けられた外部端子112と電気的に接続されている。
外部端子112は、電気機器等の外部の実装基板上の実装パッド(図示せず)と接合するために用いられている。外部端子112は、基板110aの下面の四隅に設けられている。外部端子112の少なくとも一つは、ビア導体114を介して、封止用導体パターン117と電気的に接続されている。また、外部端子112の少なくとも一つは、電子機器等の実装基板上の基準電位であるグランド電位と接続されている実装パッドと接続されている。これにより、封止用導体パターン117に接合された蓋体130がグランド電位となっている第三外部端子112cに接続される。よって、蓋体130による凹部K内のシールド性が向上する。
配線パターン113は、電極パッド111と、ビア導体114とを電気的に接続するためのものである。配線パターン113の一端は、電極パッド111と電気的に接続されており、配線パターン113の他端は、ビア導体114と電気的に接続されている。配線パターン113は、第一配線パターン113a及び第二配線パターン113bによって構成されている。
また、配線パターン113は、平面視して、枠体110bと重なるようにして設けられている。このようにすることによって、水晶デバイスは、配線パターン113と水晶素子120との間で浮遊容量が発生することを抑えるので、水晶素子120にこの浮遊容量が付与されることがないため、発振周波数が変動してしまうことを抑えることができる。また、水晶デバイスに外力が加わり、枠体110bの長辺方向に曲げモーメントが発生しても、基板110aに加えて枠体110bが設けられていることにより、枠体110bが設けられている箇所は、変形しにくくなる。よって、枠体110bと平面視して重なる位置に設けられた配線パターン113は、断線しにくくなり、発振周波数が出力されなくなることを抑制することができる。
また、第一配線パターン113aは、第一電極パッド111a及び第一ビア導体114aと電気的に接続されている。第一配線パターン113aは、第一電極パッド111aから近接された枠体110bの長辺方向に向かって延出されており、第一配線パターン113aの一部が露出されている。第二配線パターン113bは、第二電極パッド111b及び第二ビア導体114bと電気的に接続されている。第二配線パターン113bは、第二電極パッド111bから近接された枠体110bの長辺方向に向かって延出されており、第二配線パターン113bの一部が露出されている。
このように、配線パターン113の一部が、電極パッド111から枠体110bの長辺方向に向かって延出し、凹部Kで露出するようにして設けられていることにより、水晶素子120を実装した際に、導電性接着剤140が仮に電極パッド111上から溢れ出たとしても、導電性接着剤140と濡れ性の良い配線パターン113上に沿って流れ出てくれるため、パッケージ110の中心方向に流れ出ることがなく導電性接着剤140が励振用電極122に付着してしまうことを抑えることができる。
また、露出された配線パターン113の一部が、基板110aの中心点Pを通り基板110aの長辺と平行な直線Lに対して、線対称となるように設けられている。このように露出された第一配線パターン113aと露出された第二配線パターン113bとが、基板110aの中心点Pを通り基板110aの長辺と平行な直線Lに対して、線対称となる位置に設けられていることにより、水晶素子120を実装する際に導電性接着剤140が仮に電極パッド111上から溢れ出たとしても、溢れ出た導電性接着剤140の量が均等になり易く、水晶素子120が傾いてしまうことを抑えることができる。
ビア導体114は、外部端子112と、配線パターン113又は封止用導体パターン117とを電気的に接続するためのものである。また、第三ビア導体114cの両端は、第三外部端子112と、封止用導体パターン117と接続されている。このようにすることで、第三外部端子112cは、第三ビア導体114cを介して、封止用導体パターン117と電気的に接続されている。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.7〜1.5mmである場合を例にして、電極パッド111の大きさを説明する。電極パッド111の辺の長さは、250〜400μmとなる。電極パッド111の上下方向の厚みの長さは、10〜50μmとなる。
また、電極パッド111の算術平均表面粗さは、0.02〜0.10μmであり、基板110a表面の算術平均表面粗さは、0.5〜1.5μmである。よって、導電性接着剤140は、電極パッド111から基板110a上に向かって広がりにくくなる。
封止用導体パターン117は、蓋体130と接合部材131を介して接合する際に、接合部材131の濡れ性をよくする役割を果たしている。封止用導体パターン117は、例えばタングステン又はモリブデン等から成る導体パターンの表面にニッケルメッキ及び金メッキを順次、枠体110bの上面を環状に囲む形態で施すことによって、例えば10〜25μmの厚みに形成されている。
導電性接着剤140が、水晶素子120の引き出し電極123に設けた穴部H内に入り込むようにして、引き出し電極123と電極パッド111とを電気的・機械的に接続されている。導電性接着剤140は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又はニッケル鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
導電性接着剤140は、水晶素子120の励振用電極122と間をあけて配置されている。水晶デバイスは、導電性接着剤140と励振用電極122とが間を空けて配置されていることにより、導電性接着剤140が励振用電極122に付着することで生じる短絡を低減することができる。
また、導電性接着剤140の粘度が、35〜45Pa・sのものを使用することによって、塗布した際に、導電性接着剤140は、電極パッド111上から基板110a上面に流れ出ることなく、電極パッド111上に留まるので、導電性接着剤140の上下方向の厚みも確保することができる。導電性接着剤140の上下方向の厚みの長さは、10〜25μmである。このように導電性接着剤140の厚みを確保できることによって、水晶素子120の基板110aへの接触を抑制し、落下等により加わった衝撃が水晶素子120に対して導電性接着剤140を中心にして上下方向へ加わったとしても、その衝撃を導電性接着剤140で十分に吸収緩和することができる。
ここで、パッケージ110の作製方法について説明する。基板110a及び枠体110bがアルミナセラミックスから成る場合、まず所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得た複数のセラミックグリーンシートを準備する。また、セラミックグリーンシートの表面或いはセラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔内に、従来周知のスクリーン印刷等によって所定の導体ペーストを塗布する。さらに、これらのグリーンシートを積層してプレス成形したものを、高温で焼成する。最後に、導体パターンの所定部位、具体的には、一対の電極パッド111又は外部端子112となる部位にニッケルメッキ又は金メッキ等を施すことにより作製される。また、導体ペーストは、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等から構成されている。
水晶素子120は、図2及び図3(a)に示されているように、導電性接着剤140を介して電極パッド111上に接合されている。水晶素子120は、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たしている。
水晶素子120は、図2に示されているように、図1及び図2に示されているように、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに励振用電極122及び引き出し電極123を被着させた構造を有している。励振用電極122は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに金属を所定のパターンで被着・形成したものである。励振用電極122は、上面に第一励振用電極122aと、下面に第二励振用電極122bを備えている。引き出し電極123は、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かってそれぞれ延出されている。引き出し電極123は、上面に第一引き出し電極123aと、下面に第二引き出し電極123bとを備えている。第一引き出し電極123aは、第一励振用電極122aから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。第二引き出し電極123bは、第二励振用電極122bから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。つまり、引き出し電極123は、水晶素板121の長辺または短辺に沿った形状で設けられている。また、本実施形態においては、第一電極パッド111a及び第二電極パッド111bと接続されている水晶素子120の一端を基板110aの上面と接続した固定端とし、他端を基板110aの上面と間を空けた自由端とした片持ち支持構造にて水晶素子120が基板110a上に固定されている。
穴部Hは、水晶素板121の下面に設けられた引き出し電極123に設けられている。穴部Hは、直方体状、円錐台状又は半球状であり、導電性接着剤140が穴部H内を満たすようにして設けられている。このようにすることで、引き出し電極123と導電性接着剤140との接合面積を大きくすることができるため、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。また、穴部Hが、半球状であることにより、穴部H内に設けられた導電性接着剤140が収縮される際に発生する力が均等に穴部Hに伝わるため、水晶素子120に伝わる応力を軽減することができる。
また、水晶デバイスは、水晶素子120の励振用電極122の表面を例えばイオンガンにより削ることにより、水晶素子120の発振周波数の調整を行っている。また、従来の水晶デバイスでは、基板の上面に設けられた配線パターンが水晶素子の励振用電極の近傍でも露出しているため、イオンガンにより励振用電極を削る際に、配線パターンを削ってしまうことがある。また、従来の水晶デバイスは、この配線パターンの削り屑が、水晶素子の励振用電極に付着し、発振周波数が変動してしまうこと虞がある。しかし、本実施形態の水晶デバイスでは、図4に示すように、配線パターン113が水晶素子120の励振用電極122の近傍では凹部Kに露出しておらず、平面視して、枠体110bと重なる位置に設けられているため、イオンガンにより励振用電極122を削る際に、配線パターン113を削ってしまうことを防ぐことができる。また、このような水晶デバイスは、配線パターン113の削り屑が発生しないため、水晶素子120の励振用電極122に削り屑が付着することがなく、安定して発振周波数を出力することが可能となる。
ここで、水晶素子120の動作について説明する。水晶素子120は、外部からの交番電圧が引き出し電極123から励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、水晶素板121が所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
水晶素子120の基板110aへの接合方法について説明する。まず、導電性接着剤140は、例えばディスペンサによって、電極パッド111上に拡がるようにして塗布される。水晶素子120は、導電性接着剤140上に搬送される。さらに、水晶素子120は、水晶素子120の固定端側の外周縁にある引き出し電極123が、平面視して、導電性接着剤140の中心付近と重なるようにして導電性接着剤140上に載置される。そして導電性接着剤140は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。
蓋体130は、矩形状であり、真空状態にある凹部K、あるいは窒素ガスなどが充填された凹部Kを気密封止するためのものである。具体的には、蓋体130は、所定雰囲気で、枠体110b上に設けられた接合部材131の上面に載置される。枠体110bの上面に設けられた接合部材131に熱が印加されることで、溶融接合される。また、蓋体130は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなる。
接合部材131は、パッケージ110の枠体110b上面に設けられた封止用導体パターン117に相対する蓋体130の箇所に設けられている。接合部材131は、例えば、銀ロウ又は金錫によって設けられている。銀ロウの場合は、その厚みは、10〜20μmである。例えば、成分比率は、銀が72〜85%、銅が15〜28%のものが使用されている。金錫の場合は、その厚みは、10〜40μmである。例えば、成分比率が、金が78〜82%、錫が18〜22%のものが使用されている。
接合部材131は、例えば、金錫の場合には、接合部材131の層の厚みは、10〜40μmであり、例えば、成分比率が、金が70〜80%、錫が20〜30%のものを使用しても良い。また、接合部材131は、例えば、銀ロウの場合には、接合部材131の層の厚みは、10〜40μmであり、例えば、成分比率が、銀が70〜80%、銅が20〜30%のものを使用しても良い。
(水晶デバイスの製造方法)
次に本発明の実施形態に係る水晶デバイスの製造方法について、図3を用いて説明する。水晶デバイスの製造方法は、矩形状の水晶素板121と励振用電極122と、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かって引き出された引き出し電極123と、を有する水晶素子120を準備する水晶素子準備工程と、水晶素板121の下面に設けられた引き出し電極123にレーザ光を照射し、穴部Hを形成する穴部形成工程と、パッケージ110の基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を塗布する導電性接着剤塗布工程と、電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120を実装する水晶素子実装工程と、蓋体130とパッケージ110とを接合する蓋体接合工程と、を含んでいる。
(水晶素子準備工程)
水晶素子準備工程は、矩形状の水晶素板121と、励振用電極122と、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かって引き出された引き出し電極123と、を有する水晶素子120を準備する工程である。水晶素子120は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し、水晶素板121の外周の厚みを薄くし、水晶素板121の外周部と比べて水晶素板121の中央部が厚くなるように設けるベベル加工を行う。そして、水晶素子120は、水晶素板121の両主面にフォトリソグラフィー技術、蒸着技術又はスパッタリング技術によって、金属膜を被着させることにより、励振用電極122及び引き出し電極123を形成することにより製造される。
また、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、このような水晶素子120を形成する製造方法について説明する。まず、互いに直交しているX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有した水晶ウエハを用意する。このとき、水晶ウエハの主面が、X軸およびZ軸に平行となっている面を、X軸を中心に、X軸の負の方向を見て反時計回りに回転させた面、例えば、約37°回転させた面と平行となっている。次に、水晶ウエハの両主面に金属膜をスパッタリング技術または蒸着技術を用いて形成し、この金属膜上に感光性レジストを塗布し、所定のパターンに露光、現像し、所定の部分のみ水晶ウエハが露出するようにする。このように所定の部分のみ露出している水晶ウエハを所定のエッチング溶液に浸漬させ、水晶ウエハをエッチングする。これにより、複数の水晶素子120がその一部が接続された状態で水晶ウエハ内に形成される。
(穴部形成工程)
穴部形成工程は、図3(a)に示すように、水晶素板121の下面に設けられた引き出し電極123にレーザ光を照射し、穴部Hを形成する工程である。水晶素板121の下面に設けられた引き出し電極123にレーザ光を照射すると、レーザ光が照射された箇所の引き出し電極の一部が直方体状、円錐台状又は半球状に除去され、直方体状、円錐台状又は半球状の穴部Hが形成される。
レーザ光は、レーザ発振装置(図示せず)より発振される。レーザ発振装置は、ステージに固定されるパッケージに対し、レーザ発振部で発振されて光路で伝送されて集光光学系で集光されたレーザ光をパッケージの平面の法線方向より照射する。
レーザ発振部としては、例えば炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、エキシマレーザ等を用いる。例えばYVO4レーザの場合には、そのレーザの3倍波で、波長が例えば300〜400nmのものを用いる。
穴部形成工程で、直方体状、円錐台状又は半球状の穴部Hを引き出し電極123に設けるようにする。このようにすることによって、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことを抑えることができる。また、穴部形成工程で、穴部Hを引き出し電極123に複数個設けるようにしても構わない。このようにすることで、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことをさらに抑えることができる。
また、穴部形成工程で、穴部Hが水晶素板121の上面に設けられた引き出し電極123にも設けるようにする。このようにすることによって、引き出し電極123の上面及び下面の面積を等しくすることで、水晶素子120のレーザ光の照射によって穴部Hを形成する際に生じる熱応力による反りを低減し、水晶素子の励振電極122にかかる応力を抑えるため、水晶素子120の厚みすべり振動を妨げることを低減することが可能となる。
(導電性接着剤塗布工程)
導電性接着剤塗布工程は、図4(a)に示すように、基板110aと、基板110aの外周縁に沿って設けられた枠体110bとを有するパッケージ110の基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を塗布する工程である。パッケージ110の凹部K内の電極パッド111の位置を後述する認識手段のカメラ部により撮影し、画像データを記憶部に記憶する。電極パッド111は、塗布装置の認識手段によって撮影すると、パッケージ110と電極パッド111とは、同一の素材により設けられていないため、電極パッド111の位置を判別することができる。この電極パッド111の位置に合わせて塗布手段のノズルを移動させ、導電性接着剤140を塗布する。また、ノズルは、圧力をかけることによって導電性接着剤140を噴出させ、導電性接着剤140を塗布することができる。
(水晶素子実装工程)
水晶素子実装工程は、図3(b)及び図4(b)に示すように、電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120を実装する工程である。導電性接着剤140の位置に合わせて、水晶素子120を吸着したノズル(図示せず)を移動させ、電極パッド111に塗布された導電性接着剤140の外周縁が、水晶素子120の引き出し電極123に位置するようにして、導電性接着剤140上に水晶素子120を載置する。水晶素子120の引き出し電極123とパッケージ110の電極パッド111上に塗布された導電性接着剤140とを相対するようにして、水晶素子120を導電性接着剤140上に載置する。次に、大気雰囲気中または窒素雰囲気中の硬化アニール炉の内部空間にパッケージ110を収容した状態で、導電性接着剤140を加熱硬化させ、電極パッド111と水晶素子120とを導通固着することで、水晶素子120を実装する。
硬化アニール炉(図示せず)は、炉本体と、加熱部と、供給部、制御部によって構成されている。炉本体は、内部空間を有し、パッケージ110を格納する役割を果たしている。また、加熱部は、内部空間を所定の温度に加熱する役割を果たしている。加熱部は、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ等が用いられている。供給部は、内部空間にガスを供給する役割を果たしている。ガスは、例えば窒素等が用いられている。制御部は、炉本体の内部空間の温度や酸素濃度、加熱部の昇温速度、供給部のガスの供給量の制御を行うものである。
また、水晶素子実装工程で、平面視した際に、複数個の穴部Hが導電性接着剤140と重なるようにして実装する。このようにすることで、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことをさらに抑えることができる。
また、水晶素子実装工程で、水晶素板121の上面の引き出し電極123に設けられた穴部Hに導電性接着剤140が入り込むようにして実装する。このようにすることでも、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことをさらに抑えることができる。
(蓋体接合工程)
蓋体接合工程は、図3(c)に示すように、圧電素子120を気密封止するように基板110aに蓋体130を接合する工程である。蓋体130は、窒素ガス雰囲気中や真空k雰囲気中で、パッケージ110の枠体110bの封止用導体パターン117上に載置される。封止用導体パターン117と蓋体130とを接合部材131を介して接合されるように、シーム溶接機(図示せず)のローラ電極を蓋体130に接触させ、ローラ電極に電源を供給しながら、蓋体130の外側縁部に沿って動かすことで、枠体110bの封止用導体パターン117上に接合される。
また、蓋体接合工程では、蓋体130をパッケージの凹部Kを覆う形態で搭載し、封止部材を加熱溶融することにより、蓋体130とパッケージ110とを接合するようにしても構わない。その際に、加熱手段としては、キセノンランプやハロゲンランプ等が用いられる。
本発明の水晶デバイスの製造方法によれば、矩形状の水晶素板121と、水晶素板121の上面及び下面に設けられた励振用電極122と、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かって引き出された引き出し電極123と、を有する水晶素子120を準備する水晶素子準備工程と、水晶素板121の下面に設けられた引き出し電極123にレーザ光を照射し、穴部Hを形成する穴部形成工程と、基板110aと、基板110aの外周縁に沿って設けられた枠体110bと、を有するパッケージ110の基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を塗布する導電性接着剤塗布工程と、電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120を実装する水晶素子実装工程と、蓋体130とパッケージ110とを接合する蓋体接合工程と、を含んでいる。このようにすることで、引き出し電極123に穴部Hを形成することができるため、引き出し電極123と導電性接着剤140との接合面積を大きくすることができるため、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。また、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことを抑えることができるので、水晶デバイスの生産性を向上させることが可能となる。
また、本発明の水晶デバイスの製造方法によれば、穴部形成工程で、穴部Hを引き出し電極123に複数個設けるようにする。このようにすることによって、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことをさらに抑えることができる。
また、本発明の水晶デバイスの製造方法によれば、穴部形成工程で、穴部Hが水晶素板121の上面に設けられた引き出し電極123にも設けるようにする。このようにすることによって、引き出し電極123の上面及び下面の面積を等しくすることで、仮に水晶素子120にレーザ光の照射によって穴部Hを形成する際に生じる熱が印加されたとしても、水晶素子120のレーザ光の照射によって穴部Hを形成する際に生じる熱応力による反りを抑え、水晶素子120の励振電極122にかかる応力を抑えるため、水晶素子120の厚みすべり振動を妨げることを低減することが可能となる。
また、本発明の水晶デバイスの製造方法によれば、水晶素子実装工程で、平面視した際に、複数個の穴部Hが導電性接着剤140と重なるようにして実装する。このようにすることで、複数個の穴部H内に導電性接着剤140が入り込むようにして接着されるため、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことをさらに抑えることができる。
また、本発明の水晶デバイスの製造方法によれば、水晶素子実装工程で、水晶素板121の上面の引き出し電極123に設けられた穴部Hに導電性接着剤140が入り込むようにして実装する。このようにすることでも、導電性接着剤140と引き出し電極123との接触面積をさらに大きくすることができるので、水晶素子120が導電性接着剤140から剥がれてしまうことをさらに抑えることができる。
尚、本発明は前記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。水晶素子120は、AT用水晶素子を用いた場合を説明したが、基部と、基部の側面より同一の方向に延びる二本の平板形状の振動腕部とを有する音叉型屈曲水晶素子を用いても構わない。すいしょう素子は、水晶片と、その水晶片の表面に設けられた励振電極と、引き出し用電極と、周波数調整用金属膜とにより構成されている。水晶片は、水晶基部と水晶振動部とからなり、水晶振動部が第一水晶振動部及び第二水晶振動部とから成る。水晶基部は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸回りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一水晶振動部及び第二水晶振動部は、水晶基部の一辺からY′軸の方向に平行に延設されている。このような水晶片は、水晶基部と各水晶振動部とが一体となって音叉形状を成しており、フォトリソグラフィー技術と化学エッチング技術により製造される。
110・・・パッケージ
110a・・・基板
110b・・・枠体
111・・・電極パッド
112・・・外部端子
113・・・配線パターン
114・・・ビア導体
120・・・水晶素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・引き出し電極
130・・・蓋体
K・・・凹部

Claims (5)

  1. 矩形状の水晶素板と、前記水晶素板の上面及び下面に設けられた励振用電極と、前記励振用電極から前記水晶素板の一辺に向かって引き出された引き出し電極と、を有する水晶素子を準備する水晶素子準備工程と、
    前記水晶素板の下面に設けられた前記引き出し電極にレーザ光を照射し、穴部を形成する穴部形成工程と、
    基板と、前記基板の外周縁に沿って設けられた枠体とを有するパッケージの前記基板の上面に設けられた電極パッドに導電性接着剤を塗布する導電性接着剤塗布工程と、
    前記電極パッドに前記導電性接着剤を介して前記水晶素子を実装する水晶素子実装工程と、
    蓋体と前記パッケージとを接合する蓋体接合工程と、を含むことを特徴とする水晶デバイスの製造方法。
  2. 請求項1記載の水晶デバイスの製造方法であって、
    前記穴部形成工程で、前記穴部を複数個設けることを特徴とする水晶デバイスの製造方法
  3. 請求項1記載の水晶デバイスの製造方法であって、
    前記穴部形成工程で、前記穴部が前記水晶素板の上面に設けられた前記引き出し電極にも設けることを特徴とする水晶デバイスの製造方法
  4. 請求項2記載の水晶デバイスの製造方法であって、
    前記水晶素子実装工程で、平面視した際に、複数個の前記凹部の少なくとも一部が前記導電性接着剤と重なるようにして実装することを特徴とする水晶デバイスの製造方法
  5. 請求項3記載の水晶デバイスの製造方法であって、
    前記水晶素子実装工程で、前記水晶素板の上面の引き出し電極に設けられた前記穴部に前記導電性接着剤が入り込むようにして実装することを特徴とする水晶デバイスの製造方法
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