JP2017085385A - 水晶デバイス - Google Patents

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俊博 齋藤
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俊博 齋藤
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Abstract

【課題】 本発明は、等価直列抵抗値を低下させることが可能な水晶デバイスを提供する。【解決手段】 水晶デバイスは、矩形状の基板110aと、基板110aの上面の外周縁に沿って設けられた枠体110bと、基板110aの上面に設けられた平面視して三角形状の電極パッド111と、電極パッド111に導電性接着剤140を介して実装された水晶素子120と、水晶素子120を気密封止するための蓋体130と、を備え、電極パッド111が枠体110bの内周縁に沿って二辺が設けられ、残りの一辺が基板110の中心方向に向いて設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば電子機器等に用いられる水晶デバイスに関するものである。
水晶デバイスは、水晶素子の圧電効果を利用して、水晶素板の両面が互いにずれるように厚みすべり振動を起こし、特定の周波数を発生させるものである。基板上に設けられた電極パッドに導電性接着剤を介して実装された水晶素子を備えた水晶デバイスが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。このような水晶デバイスでは、基板の上面に設けられた電極パッドと電気的に接続された配線パターンが、基板の上面に設けられている。
特開2002−111435号公報
上述した水晶デバイスは、小型化が顕著であるが、基板に実装する水晶素子も小型化になっている。このような水晶デバイスは、電極パッドの面積も小さくなっており、塗布された導電性接着剤が電極パッド上に広がってしまう虞があった。また、導電性接着剤が電極パッド上に広がり励振用電極に近接してしまうことで、厚みすべり振動が阻害され、等価直列抵抗値が大きくなってしまう虞があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、等価直列抵抗値を小さくすることが可能な水晶デバイスを提供することを目的とする。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、
矩形状の基板と、基板の上面の外周縁に沿って設けられた枠体と、基板の上面に設けられた平面視して三角形状の電極パッドと、電極パッドに導電性接着剤を介して実装された水晶素子と、水晶素子を気密封止するための蓋体と、を備え、電極パッドが枠体の内周縁に沿って二辺が設けられ、残りの一辺が基板の中心方向に向いて設けられている。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、矩形状の基板と、基板の上面の外周縁に沿って設けられた枠体と、基板の上面に設けられた平面視して三角形状の電極パッドと、電極パッドに導電性接着剤を介して実装された水晶素子と、水晶素子を気密封止するための蓋体と、を備え、電極パッドが枠体の内周縁に沿って二辺が設けられ、残りの一辺が基板の中心方向に向いて設けられている。このような水晶デバイスは、基板の上面には導電性接着剤が漏れ拡がりにくいため、導電性接着剤が励振用電極に近接することを抑えつつ、厚みすべり振動を阻害することを低減することができる。よって、水晶デバイスは、導電性接着剤と励振用電極とが間を空けて配置されていることにより、厚みすべり振動の阻害を低減することができるので、水晶素子の等価直列抵抗値を小さくすることが可能となる。
本実施形態における水晶デバイスを示す分解斜視図である。 図1に示された水晶デバイスのA−Aにおける断面図である。 (a)本実施形態における水晶デバイスの蓋体を外した状態を示す平面図であり、(b)本実施形態における水晶デバイスを構成するパッケージに導電性接着剤を塗布した状態を示す平面図である。 (a)本実施形態における水晶デバイスを構成するパッケージを上から見た平面図であり、(b)本実施形態における水晶デバイスを構成するパッケージを下から見た平面図である。
本実施形態における水晶デバイスは、図1〜図3に示されているように、パッケージ110と、パッケージ110の上面に接合された水晶素子120と、パッケージ110の上面に接合された蓋体130とを含んでいる。パッケージ110には、基板110aの上面と枠体110bの内側面によって囲まれた凹部Kが形成されている。このような水晶デバイスは、電子機器等で使用する基準信号を出力するのに用いられる。
基板110aは、矩形状であり、上面で実装された水晶素子120を実装するための実装部材として機能するものである。基板110aの上面には、水晶素子120を接合するための一対の電極パッド111が設けられている。基板110aは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなる。基板110aは、絶縁層を一層用いたものであっても、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。基板110aの表面及び内部には、図4に示されているように、上面に設けられた電極パッド111と、基板110aの下面に設けられた外部端子112とを電気的に接続するための配線パターン113及びビア導体114が設けられている。
枠体110bは、基板110aの上面に配置され、基板110aの上面に凹部Kを形成するためのものである。枠体110bは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料からなり、基板110aと一体的に形成されている。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.2〜1.5mmである場合を例にして、凹部Kの大きさを説明する。凹部Kの長辺の長さは、0.7〜2.0.mmであり、短辺の長さは、0.5〜1.5mmとなっている。また、凹部Kの上下方向の長さは、0.1〜0.5mmとなっている。
また、基板110aの下面の四隅には、外部端子112が設けられている。外部端子112は、第一外部端子112a、第二外部端子112b、第三外部端子112c及び第四外部端子112dによって構成されている。外部端子112の内の二つの端子である第一外部端子112a及び第二外部端子112bは、基板110aの上面に設けられた電極パッド111と電気的に接続されている。また、第一外部端子112a及び第二外部端子112bは、基板110aの下面の対角に位置するように設けられている。
電極パッド111は、水晶素子120を実装するためのものである。電極パッド111は、基板110aの上面に一対で設けられており、基板110aの一辺に沿うように隣接して設けられている。また、電極パッド111は、平面視して、三角形状であり、枠体110b内周縁に沿って二辺が設けられ、残りの一辺である斜辺が基板110aの中心方向に向いて設けられている。つまり、後述する水晶素子120の励振用電極122が配置されている方向に斜辺が形成されるようにして、電極パッド111は、基板110a上に形成されている。電極パッド111は、第一電極パッド111aと第二電極パッド111bとによって構成されている。電極パッド111は、基板110aに設けられた配線パターン113及びビア導体114を介して、基板110aの下面に設けられた外部端子112と電気的に接続されている。
電極パッド111の算術平均表面粗さは、0.02〜0.1μmであり、基板110a表面の算術平均表面粗さは、0.5〜1.5μmである。よって、後述する導電性接着剤140は、電極パッド111の外縁側から基板110aに向かって広がりにくくなる。
外部端子112は、電気機器等の外部の実装基板上の実装パッド(図示せず)と接合するために用いられている。外部端子112は、基板110aの下面の四隅に設けられている。第三外部端子112cは、ビア導体114を介して、封止用導体パターン117と電気的に接続されている。また、外部端子112の少なくとも一つは、電子機器等の実装基板上の基準電位であるグランド電位と接続されている実装パッドと接続されている。これにより、封止用導体パターン117に接合された蓋体130がグランド電位となっている第三外部端子112cに接続される。よって、蓋体130による凹部K内のシールド性が向上する。
配線パターン113は、電極パッド111及びビア導体114と電気的に接続するためのものである。配線パターン113の一端は、電極パッド111と電気的に接続されており、配線パターン113の他端は、ビア導体114と電気的に接続されている。配線パターン113は、第一配線パターン113a及び第二配線パターン113bによって構成されている。
また、配線パターン113は、平面視して、枠体110bと重なるようにして設けられている。このようにすることによって、水晶デバイスは、配線パターン113と水晶素子120との間で浮遊容量が発生することを抑えるので、水晶素子120にこの浮遊容量が付与されることがないため、発振周波数が変動してしまうことを抑えることができる。また、水晶デバイスに外力が加わり、枠体110bの長辺方向に曲げモーメントが発生しても、基板110aに加えて枠体110bが設けられていることにより、枠体110bが設けられている箇所は、変形しにくくなる。よって、枠体110bと平面視して重なる位置に設けられた配線パターン113は、断線しにくくなり、発振周波数が出力されなくなることを抑制することができる。
また、第一配線パターン113aは、第一電極パッド111a及び第一ビア導体114aと電気的に接続されている。第一配線パターン113aは、第一電極パッド111aから近接された枠体110bの長辺方向に向かって延出されており、第一配線パターン113aの一部が露出されている。第二配線パターン113bは、第二電極パッド111b及び第二ビア導体114bと電気的に接続されている。第二配線パターン113bは、第二電極パッド111bから近接された枠体110bの長辺方向に向かって延出されており、第二配線パターン113bの一部が露出されている。
このように、配線パターン113の一部が、電極パッド111から枠体110bの長辺方向に向かって延出し、凹部Kで露出するようにして設けられていることにより、水晶素子120を実装した際に、導電性接着剤140が仮に電極パッド111上から溢れ出たとしても、導電性接着剤140と濡れ性の良い配線パターン113上に沿って流れ出てくれるため、パッケージ110の中心方向に流れ出ることがなく導電性接着剤140が励振用電極122に付着してしまうことを抑えることができる。
また、露出された配線パターン113の一部が、基板110aの中心点Pを通り基板110aの長辺と平行な直線Lに対して、線対称となるように設けられている。このように露出された第一配線パターン113aと露出された第二配線パターン113bとが、基板110aの中心点Pを通り基板110aの長辺と平行な直線Lに対して、線対称となる位置に設けられていることにより、水晶素子120を実装する際に導電性接着剤140が仮に電極パッド111上から溢れ出たとしても、溢れ出た導電性接着剤140の量が均等になり易く、水晶素子120が傾いてしまうことを抑えることができる。
ビア導体114は、配線パターン113及び外部端子112と電気的に接続するためのものである。導体部114は、基板110aの角部に設けられた切れ込みの内部に設けられている。導体部114の両端は、配線パターン113及び外部端子112と接続されている。このようにすることで、電極パッド111は、配線パターン113及びビア導体114を介して外部端子112と電気的に接続されている。ビア導体114は、第一ビア導体114a、第二ビア導体114b及び第三ビア導体114cによって構成されている。また、ビア導体114は、外部端子112と、配線パターン113又は封止用導体パターン117とを電気的に接続するためのものである。第三ビア導体114cの両端は、第三外部端子112cと、封止用導体パターン117と接続されている。このようにすることで、第三外部端子112cは、第三ビア導体114cを介して、封止用導体パターン117と電気的に接続されている。
凸部115は、水晶素子120の短辺の上下方向の傾きが抑制され、水晶素子120の長辺側端部が基板110aや蓋体130に接触することを抑制するためのものである。また、凸部115は、水晶素子120の自由端が基板110aに接触することを抑制するためものである。一対の凸部115は、第一凸部115a及び第二凸部115bによって構成されている。第一凸部115aは、第一電極パッド111a上面の斜辺に沿って設けられており、第二凸部115bは、第二電極パッド111bの上面に斜辺に沿って設けられている。また、凸部115は、電極パッド111と同様に、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等上面に金メッキ、ニッケルメッキを施すことにより設けられている。
また、凸部115は、平面視して、矩形状となっている。電極パッド111の斜辺に沿って形成されている凸部115の辺の長辺方向の長さは、150〜200μmとなり、凸部115の短辺方向の辺の長さは、50〜75μmである。凸部115の上下方向の厚みの長さは、20〜75μmとなる。凸部115の長辺方向の長さは、150〜300μmとなり、凸部115の短辺方向の辺の長さは、50〜75μmである。凸部115の上下方向の厚みの長さは、20〜75μmとなる。
また、凸部115は、水晶素子120の外周縁にある引き出し電極123と対向する位置に設けられている。このようにすることによって、水晶素子120が導電性接着剤140を介して電極パッド111に実装する際に、仮に水晶素子120が傾いたとしても、引き出し電極123が凸部115に接触することになり、凸部115よりも下方向に水晶素子120が傾くことなく安定した状態で実装することができる。また、凸部115は、平面視して、水晶素板121の固定端側の外周縁にある引き出し電極123と重なる位置に設けられている。このようにすることにより、水晶素子120の固定端が基板110aの上面に接触することを低減することができる。
突起部116は、平面視して、矩形状であり、水晶素子120の自由端側の対向する位置に設けられており、水晶素子120の自由端側が基板110aに接触することを防ぐためのものである。突起部116は、凹部K内の基板110a上で、突起部116の長辺と基板110aの長辺が略平行になるように設けられている。このようにすることにより、水晶デバイスに落下等の衝撃が加わった際に、水晶素子120の自由端側が基板110aに接触することによる欠けなどを抑えることができる。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.7〜1.5mmである場合を例にして、電極パッド111、突起部116の大きさを説明する。電極パッド111の辺の長さは、250〜400μmとなる。電極パッド111の上下方向の厚みの長さは、10〜50μmとなる。また、基板110aの長辺方向と平行となる突起部116の長さは、500〜800μmであり、基板110aの短辺方向と平行となる突起部116の長さは、150〜300μmである。また、突起部116の上下方向の長さは、約30〜100μmである。た、配線パターン113の上下方向の厚みの長さは、5〜25μmとなる。
また、電極パッド111の算術平均表面粗さは、0.02〜0.10μmであり、基板110a表面の算術平均表面粗さは、0.5〜1.5μmである。よって、導電性接着剤140は、電極パッド111から基板110a上に向かって広がりにくくなる。
封止用導体パターン117は、蓋体130と接合部材131を介して接合する際に、接合部材131の濡れ性をよくする役割を果たしている。封止用導体パターン117は、例えばタングステン又はモリブデン等から成る導体パターンの表面にニッケルメッキ及び金メッキを順次、枠体110bの上面を環状に囲む形態で施すことによって、例えば10〜25μmの厚みに形成されている。
ここで、パッケージ110の作製方法について説明する。基板110a及び枠体110bがアルミナセラミックスから成る場合、まず所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得た複数のセラミックグリーンシートを準備する。また、セラミックグリーンシートの表面或いはセラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔内に、従来周知のスクリーン印刷等によって所定の導体ペーストを塗布する。さらに、これらのグリーンシートを積層してプレス成形したものを、高温で焼成する。最後に、導体パターンの所定部位、具体的には、一対の電極パッド111又は外部端子112及び突起部116となる部位にニッケルメッキ又は金メッキ等を施すことにより作製される。また、導体ペーストは、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等から構成されている。
導電性接着剤140は、平面視して、電極パッド111上に広がって形成され、電極パッド111の斜辺から基板110の中心方向に向かって漏れ出ず、励振用電極122と間をあけて形成されている。水晶デバイスは、導電性接着剤140と励振用電極122とが間を空けて配置されていることにより、導電性接着剤140が励振用電極122に付着することで生じる短絡を低減することができる。また、水晶デバイスは、導電性接着剤140と励振用電極122とが間を空けて配置されていることにより、厚みすべり振動の阻害を低減することができるので、水晶素子120の等価直列抵抗値を小さくすることが可能となる。
また、導電性接着剤140は、基板110aの中心方向に向かって拡がりにくくなっている。これは、電極パッド111の外周縁部では、導電性接着剤140が表面張力により盛り上がり、電極パッド111の斜辺を伝って、外側へ流れにくい状況となるので、導電性接着剤140の基板110a上への拡がりを抑えることができる。よって、水晶デバイスは、導電性接着剤140が電極パッド111から漏れ拡がりにくいため、導電性接着剤140を介して、安定して水晶素子120を電極パッド111に実装することが可能となる。また、安定して水晶素子120が実装することができるので、安定して水晶素子120の発振周波数を出力することが可能となる。また、導電性接着剤140の粘度が、35〜45Pa・sのものを使用することによって、塗布した際に、導電性接着剤140は、電極パッド111から基板110a上面に流れ出ることなく、電極パッド111上に留まり、上下方向の厚みが維持される。また、導電性接着剤140は、電極パッド111に塗布されている。このようにすることで、水晶デバイスは、導電性接着剤140の塗布量及び塗布位置を視覚的によりわかりやすくすることができるので、電極パッド111間が短絡しないようにすることができる。
また、導電性接着剤140が電極パッド111から漏れ拡がりにくいため、導電性接着剤140の上下方向の厚みも確保することができる。導電性接着剤140の上下方向の厚みの長さは、10〜25μmである。このように導電性接着剤140の厚みを確保できることによって、落下等の試験により加わった衝撃が水晶素子120に対して導電性接着剤140を中心にして上下方向へ加わったとしても、その衝撃を導電性接着剤140で十分に吸収緩和することができる。また、導電性接着剤140が電極パッド111に拡がって形成されるため、導電性接着剤140と電極パッド111との接着面積も確保することができる。
導電性接着剤140は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又はニッケル鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
水晶素子120は、図2及び図3(a)に示されているように、導電性接着剤140を介して電極パッド111上に接合されている。水晶素子120は、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たしている。水晶素子120は、図2に示されているように、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに励振用電極122及び引き出し電極123を被着させた構造を有している。
励振用電極122は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに金属を所定のパターンで被着・形成したものである。励振用電極122は、上面に第一励振用電極122aと、下面に第二励振用電極122bを備えている。引き出し電極123は、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かってそれぞれ延出されている。
引き出し電極123は、上面に第一引き出し電極123aと、下面に第二引き出し電極123bとを備えている。第一引き出し電極123aは、第一励振用電極122aから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。第二引き出し電極123bは、第二励振用電極122bから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。つまり、引き出し電極123は、水晶素板121の長辺または短辺に沿った形状で設けられている。また、本実施形態においては、第一電極パッド111a及び第二電極パッド111bと接続されている水晶素子120の一端を基板110aの上面と接続した固定端とし、他端を基板110aの上面と間を空けた自由端とした片持ち支持構造にて水晶素子120が基板110a上に固定されている。
また、水晶デバイスは、水晶素子120の励振用電極122の表面を例えばイオンガンにより削ることにより、水晶素子120の発振周波数の調整を行っている。また、従来の水晶デバイスでは、基板の上面に設けられた配線パターンが水晶素子の励振用電極の近傍でも露出しているため、イオンガンにより励振用電極を削る際に、配線パターンを削ってしまうことがある。また、従来の水晶デバイスは、この配線パターンの削り屑が、水晶素子の励振用電極に付着し、発振周波数が変動してしまうこと虞がある。しかし、本実施形態の水晶デバイスでは、図4に示すように、配線パターン113が水晶素子120の励振用電極122の近傍では凹部Kに露出しておらず、平面視して、枠体110bと重なる位置に設けられているため、イオンガンにより励振用電極122を削る際に、配線パターン113を削ってしまうことを防ぐことができる。また、このような水晶デバイスは、配線パターン113の削り屑が発生しないため、水晶素子120の励振用電極122に削り屑が付着することがなく、安定して発振周波数を出力することが可能となる。
ここで、水晶素子120の動作について説明する。水晶素子120は、外部からの交番電圧が引き出し電極123から励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、水晶素板121が所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
ここで、水晶素子120の製造方法について説明する。まず、水晶素子120は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し、水晶素板121の外周の厚みを薄くし、水晶素板121の外周部と比べて水晶素板121の中央部が厚くなるように設けるベベル加工を行う。そして、水晶素子120は、水晶素板121の両主面にフォトリソグラフィー技術、蒸着技術又はスパッタリング技術によって、金属膜を被着させることにより、励振用電極122及び引き出し電極123を形成することにより製造される。
また、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、このような水晶素子120を形成する製造方法について説明する。まず、互いに直交しているX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有した水晶ウエハを用意する。このとき、水晶ウエハの主面が、X軸およびZ軸に平行となっている面を、X軸を中心に、X軸の負の方向を見て反時計回りに回転させた面、例えば、約37°回転させた面と平行となっている。次に、水晶ウエハの両主面に金属膜をスパッタリング技術または蒸着技術を用いて形成し、この金属膜上に感光性レジストを塗布し、所定のパターンに露光、現像し、所定の部分のみ水晶ウエハが露出するようにする。このように所定の部分のみ露出している水晶ウエハを所定のエッチング溶液に浸漬させ、水晶ウエハをエッチングする。これにより、複数の水晶素子120がその一部が接続された状態で水晶ウエハ内に形成される。
水晶素子120の基板110aへの接合方法について説明する。まず、導電性接着剤140は、例えばディスペンサによって、電極パッド111上に拡がるようにして塗布される。水晶素子120は、導電性接着剤140上に搬送される。さらに、水晶素子120は、水晶素子120の固定端側の外周縁にある引き出し電極123が、平面視して、導電性接着剤140の中心付近と重なるようにして導電性接着剤140上に載置される。そして導電性接着剤140は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。
蓋体130は、矩形状であり、真空状態にある凹部K、あるいは窒素ガスなどが充填された凹部Kを気密的に封止するためのものである。具体的には、蓋体130は、所定雰囲気で、枠体110b上に設けられた接合部材131の上面に載置される。枠体110bの上面に設けられた接合部材131に熱が印加されることで、溶融接合される。また、蓋体130は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなる。
接合部材131は、パッケージ110の枠体110b上面に設けられた封止用導体パターン117に相対する蓋体130の箇所に設けられている。接合部材131は、例えば、銀ロウ又は金錫によって設けられている。銀ロウの場合は、その厚みは、10〜20μmである。例えば、成分比率は、銀が72〜85%、銅が15〜28%のものが使用されている。金錫の場合は、その厚みは、10〜40μmである。例えば、成分比率が、金が78〜82%、錫が18〜22%のものが使用されている。
接合部材131は、例えば、金錫の場合には、
接合部材131の層の厚みは、10〜40μmであり、例えば、成分比率が、金が70〜80%、錫が20〜30%のものを使用しても良い。また、接合部材131は、例えば、銀ロウの場合には、接合部材131の層の厚みは、10〜40μmであり、例えば、成分比率が、銀が70〜80%、銅が20〜30%のものを使用しても良い。
本実施形態における水晶デバイスは、矩形状の基板110aと、基板110aの上面の外周縁に沿って設けられた枠体110bと、基板110aの上面に設けられた平面視して三角形状の電極パッド111と、電極パッド111に導電性接着剤140を介して実装された水晶素子120と、水晶素子120を気密封止するための蓋体130と、を備え、電極パッド111が枠体110bの内周縁に沿って二辺が設けられ、残りの一辺が基板110の中心方向に向いて設けられている。このような水晶デバイスは、基板110aの上面には導電性接着剤140が漏れ拡がりにくく、仮に基板110a上面に溢れ出たとしても、従来の圧電デバイスよりも、導電性接着剤140が励振用電極122に近接することを抑えることができるので、厚みすべり振動を阻害することを低減することができる。よって、水晶デバイスは、導電性接着剤140と励振用電極122とが間を空けて配置されていることにより、厚みすべり振動の阻害を低減することができるので、水晶素子120の等価直列抵抗値を小さくすることが可能となる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、電極パッド111が、基板110aの一辺に沿って設けられており、電極パッド111の上面に設けられた凸部115を備えている。水晶素子120が導電性接着剤140を介して電極パッド111に実装する際に、仮に水晶素子120が傾いたとしても、引き出し電極123が凸部115に接触することになり、凸部115よりも下方向に水晶素子120が傾くことなく安定した状態で実装することができる。また、凸部115は、平面視して、水晶素板121の固定端側の外周縁にある引き出し電極123と重なる位置に設けられている。このようにすることにより、水晶素子120の固定端が基板110aの上面に接触することを低減することができる。また、本実施形態における水晶デバイスは、電極パッド111に形成された凸部115により、導電性接着剤140が基板110a上に溢れ出ることを遮ることができる。
本実施形態における水晶デバイスは、配線パターン113が、平面視した際に、枠体110bと重なる位置に設けられている。このようにすることによって、水晶デバイスは、配線パターン113と水晶素子120との間で浮遊容量が発生することを抑えることができる。また、このような水晶デバイスは、水晶素子120にこの浮遊容量が付与されることがないため、発振周波数が変動してしまうことを低減することができる。また、本実施形態における水晶デバイスは、水晶デバイスに外力が加わり、枠体110bの長辺方向に曲げモーメントが発生しても、基板110aに加えて枠体110bが設けられていることにより、枠体110bが設けられている箇所は、変形しにくくなる。よって、枠体110bと平面視して重なる位置に設けられた配線パターン113は、断線しにくくなり、水晶デバイスの発振周波数が出力されなくなることを抑制することができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、配線パターン113の一部が、電極パッド111から枠体110bの長辺方向に向かって延出し、露出するようにして設けられている。このように、配線パターン113の一部が、電極パッド111から枠体110bの長辺方向に向かって延出し、凹部K内に露出するようにして設けられていることにより、水晶素子120を実装した際に、導電性接着剤140が仮に電極パッド111上から溢れ出たとしても、導電性接着剤140と濡れ性の良い配線パターン113上に沿って流れ出てくれるため、パッケージ110の中心方向に流れ出ることがなく導電性接着剤140が励振用電極122に付着してしまうことを抑えることができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、配線パターン113の一部が、基板110aの中心点Pを通り基板110aの長辺と平行な直線Lに対して、線対称となっている。このように露出された第一配線パターン113aと露出された第二配線パターン113bとが、基板110aの中心点Pを通り基板110aの長辺と平行な直線Lに対して、線対称となる位置に設けられていることにより、水晶素子120を実装する際に導電性接着剤140が仮に電極パッド111上から溢れ出たとしても、溢れ出た導電性接着剤140の量が均等になり易く、水晶素子120が傾いてしまうことを抑えることができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、基板110aの一辺と向かい合う辺に沿って設けられた突起部116を備えている。このようにすることにより、水晶デバイスに落下等の衝撃が加わった際に、水晶素子120の自由端側が突起部116に接触するため、基板110aに直接接触することによる欠けなどを抑えることができる。突起部116の厚み分の距離を確保できるので、水晶素子120の自由端が浮きすぎることがなく、水晶素子120の自由端が蓋体130に接触することを抑制することができる。
尚、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。上記実施形態では、基板110aの上面に枠体110bが設けられている場合について説明したが、基板に水晶素子を実装した後に、封止基部の下面に封止枠部が設けられた蓋体を用いて、水晶素子を気密封止する構造であっても構わない。蓋体は、矩形状の封止基部と、封止基部の下面の外周縁に沿って設けられている封止枠部とで構成されており、封止基部の下面と封止枠部の内側側面とで収容空間が形成されている。封止枠部は、封止基部の下面に収容空間を形成するためのものである。封止枠部は、封止基部の下面の外縁に沿って設けられている。
上記実施形態では、基板110aの上面に枠体110bが設けられている場合について説明したが、基板に水晶素子を実装した後に、下面に壁部が設けられた蓋体を用いて、水晶素子を気密封止する構造であっても構わない。
上記実施形態では、水晶素子は、AT用水晶素子を用いた場合を説明したが、基部と、基部の側面より同一の方向に延びる二本の平板形状の振動腕部とを有する音叉型屈曲水晶素子を用いても構わない。水晶素子は、水晶片と、その水晶片の表面に設けられた励振用電極と、引き出し用電極と、周波数調整用金属膜とにより構成されている。水晶片は、水晶基部と水晶振動部とからなり、水晶振動部が第一水晶振動部及び第二水晶振動部とから成る。水晶基部は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸回りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一水晶振動部及び第二水晶振動部は、水晶基部の一辺からY′軸の方向に平行に延設されている。このような水晶片は、水晶基部と各水晶振動部とが一体となって音叉形状を成しており、フォトリソグラフィー技術と化学エッチング技術により製造される。
110・・・パッケージ
110a・・・基板
110b・・・枠体
111・・・電極パッド
112・・・外部端子
113・・・配線パターン
114・・・ビア導体
115・・・凸部
116・・・突起部
117・・・封止用導体パターン
120・・・水晶素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・引き出し電極
130・・・蓋体
131・・・接合部材
140・・・導電性接着剤
K・・・凹部

Claims (6)

  1. 矩形状の基板と、
    前記基板の上面の外周縁に沿って設けられた枠体と、
    前記基板の上面に設けられた平面視して三角形状の電極パッドと、
    前記電極パッドに導電性接着剤を介して実装された水晶素子と、
    前記水晶素子を気密封止するための蓋体と、を備え、
    前記電極パッドが前記枠体の内周縁に沿って二辺が設けられ、残りの一辺が前記基板の中心方向に向いて設けられていることを特徴とする水晶デバイス。
  2. 請求項1記載の水晶デバイスであって、
    前記電極パッドの前記残りの一辺に沿って、凸部が設けられていることを特徴とする水晶デバイス。
  3. 請求項1乃至請求項2記載の水晶デバイスであって、
    前記基板の一辺と向かい合う辺に沿って設けられた突起部を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
  4. 請求項1乃至請求項3記載の水晶デバイスであって、
    前記配線パターンが、平面視して、前記枠体と重なるようにして設けられていることを特徴とする水晶デバイス。
  5. 請求項1又は請求項4記載の水晶デバイスであって、
    前記配線パターンの一部が、前記電極パッドから前記枠体の長辺方向に向かって延出し、露出するようにして設けられていることを特徴とする水晶デバイス。
  6. 請求項4記載の水晶デバイスであって、
    前記配線パターンの一部が、前記基板の中心点を通り前記基板の長辺と平行な直線に対して、線対称となっていることを特徴とする水晶デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11545957B2 (en) 2019-01-28 2023-01-03 Kyocera Corporation Crystal element and crystal device

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