JP2017181242A - 自動分析装置および自動分析方法 - Google Patents
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Description
(1−1)装置構成
図1に,自動分析装置の一例であるフロー型の電解質濃度測定装置1の概略構成を示す。電解質濃度測定装置1は,測定対象物である試料液が収容されている試料容器131,試料液を希釈槽120に分注する分注ノズル(図示せず),希釈液が収容されている希釈液ボトル132,希釈液を希釈槽に送液する希釈液用シリンジポンプ141,内部標準液が収容されている内部標準液ボトル133,内部標準液を希釈槽120へ送液する内部標準液用ポンプ142,希釈槽120内の液を吸引するためのシッパーノズル121,液中の電解質濃度を測定するイオン選択電極(塩素イオン選択電極101,カリウムイオン選択電極102,ナトリウムイオン選択電極103),参照液が収容されている参照液ボトル134,電位の基準となる参照電極104,希釈槽120内の液および参照液を吸引するシッパーシリンジポンプ143,イオン選択電極側電磁弁122と参照電極側電磁弁123,希釈槽120から導入された液と参照液とが接触して流路分岐部114で液絡部を形成する液絡部形成ブロック115,参照電極104と各イオン選択電極101〜103との間の電位を計測するための電位計測部151からなる。なお,希釈槽120から吸引された液(試料液)は,シッパーノズル121及び試料液導入用流路111を通じてイオン選択電極に送液される。また,参照液ボトル134から吸引された参照液は,参照電極側電磁弁123及び参照液導入用流路112を通じて参照電極104に送液される。また,流路分岐部114とシッパーシリンジポンプ143との間は排液用の流路113で接続されている。
図3に,電解質濃度測定装置1において実行される測定動作の一例を示す。以下の動作は,不図示の制御部等で実行されるプログラムを通じて制御される。まず,制御部は,内部標準液用ポンプ142を用いて希釈槽120に内部標準液を送液する(S301)。次に,制御部は,イオン選択電極側電磁弁122を「閉」状態に制御し,参照電極側電磁弁123を「開」状態に制御する(S302)。この後,制御部は,シッパーシリンジポンプ143を吸引駆動させる(S303)。これにより,参照液が参照液導入用流路112から参照電極104に導入され,更に,流路分岐部114を経て排液用の流路113に到達する。このとき,参照液は約20〜200μL程度導入される。
はじめに,従前の装置で使用されている参照電極と参照液の関係について説明する。従前の装置では,参照液に高濃度塩化カリウム水溶液を用いており,液間電位が,内部標準液や希釈された試料液などの試料液に影響され難くしている。
以上説明したように,電解質濃度測定装置1(図1)においては,参照液として,試料液に含まれる測定対象イオンを主要イオンに含まない水溶液を使用する。これにより,試料液に参照液が混入したとしても,測定電極における測定値に与える影響を従来に比して低減することができ,安定した測定が可能になる。
図4に,自動分析装置の一例であるフロー型の電解質濃度測定装置2の概略構成を示す。図4には,図1との対応部分に同一符号を付して示している。本実施例に係る電解質濃度測定装置2(図4)は,イオン選択電極側電磁弁122が,イオン選択電極101〜103よりも上流に位置している点で,実施例1に係る電解質濃度測定装置1(図1)と相違する。このように,イオン選択電極側電磁弁122をイオン選択電極101〜103よりも上流に設けることにより,流路分岐部114とイオン選択電極103の距離を短くすることが容易になる。
図5に,自動分析装置の一例であるフロー型の電解質濃度測定装置3の概略構成を示す。図5には,図1との対応部分に同一符号を付して示している。本実施例に係る電解質濃度測定装置3(図5)は,イオン選択電極側電磁弁122が存在しない点,及び,参照液ボトル134と参照電極側電磁弁123の間に参照液用ポンプ144が存在する点で,実施例1に係る電解質濃度測定装置1(図1)と相違する。
本発明は,前述した実施例に限定されるものではなく,様々な変形例が含まれる。例えば,上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり,必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また,ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり,また,ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また,各実施例の構成の一部について,他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101〜103…イオン選択電極,
104…参照電極,
111…試料液導入用流路,
112…参照液導入用流路,
113…排液用の流路,
114…流路分岐部,
120…希釈槽,
121…シッパーノズル,
122…イオン選択電極側電磁弁,
123…参照電極側電磁弁,
131…試料容器,
132…希釈液ボトル,
133…内部標準液ボトル,
134…参照液ボトル,
141…希釈液用シリンジポンプ,
142…内部標準液用ポンプ,
143…シッパーシリンジポンプ,
144…参照液用ポンプ,
151…電位計測部,
201…パッケージ,
202…流路,
203…銀塩化銀電極,
204…内部液,
205…イオン感応膜。
Claims (10)
- 試料液が導入される第1の液体導入口と,
参照液が導入される第2の液体導入口と,
液体排出口と,
前記第1の液体導入口と前記第2の液体導入口と前記液体排出口を互いに連結する分岐部を有する流路と,
前記第1の液体導入口と前記分岐部との間の前記流路に設けられる単数又は複数の測定電極と,
前記第2の液体導入口と前記分岐部との間の前記流路に設けられる参照電極と
を有し,
前記測定電極は,前記試料液に含まれる測定対象イオンに応答するイオン選択電極であり,
前記参照電極は,前記参照液に含まれる,前記測定電極とは異なるイオンに応答するイオン選択電極である
自動分析装置。 - 請求項1に記載の自動分析装置において,
前記参照液は,前記測定対象イオンとは異なるイオンを主成分として含む
ことを特徴とする自動分析装置。 - 請求項1に記載の自動分析装置において,
前記参照電極は,
リチウム選択電極,ナトリウム選択電極,マグネシウム選択電極,酢酸選択電極,臭素選択電極,よう素選択電極,硫酸選択電極,炭酸選択電極又は硝酸選択電極である
ことを特徴とする自動分析装置。 - 請求項1に記載の自動分析装置において,
前記参照液は,
酢酸リチウム,硝酸リチウム,塩化リチウム,臭化リチウム,よう化リチウム,硫酸リチウム,炭酸リチウム,酢酸マグネシウム,硝酸マグネシウム,塩化マグネシウム,臭化マグネシウム,よう化マグネシウム,硫酸マグネシウム,炭酸マグネシウム,酢酸ナトリウム,硝酸ナトリウム,塩化ナトリウム,臭化ナトリウム,よう化ナトリウム,硫酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムを主成分として含む
ことを特徴とする自動分析装置。 - 請求項1に記載の自動分析装置において,
参照液ボトルに収容されている前記参照液を前記第2の液体導入口に吐出する第1のポンプと,
前記試料液及び前記参照液の両方又は一方を前記液体排出口から吸引する第2のポンプと
を更に有する,ことを特徴とする自動分析装置。 - 請求項5に記載の自動分析装置において,
前記参照液を前記参照電極に導入する際,前記第2のポンプと前記第1のポンプは同期動作し,その際における前記第2のポンプの吸引速度は,前記第1のポンプの吐出速度以上である
ことを特徴とする自動分析装置。 - 試料液が導入される第1の液体導入口と,
参照液が導入される第2の液体導入口と,
液体排出口と,
前記第1の液体導入口と前記第2の液体導入口と前記液体排出口を互いに連結する分岐部を有する流路と,
前記第1の液体導入口と前記分岐部との間の前記流路に設けられる単数又は複数の測定電極と,
前記第2の液体導入口と前記分岐部との間の前記流路に設けられる参照電極であり,前記参照液に含まれる,前記測定電極とは異なるイオンに応答する前記参照電極と,
制御部と
を有する自動分析装置により実行される自動分析方法において,
前記制御部は,
前記測定電極の測定対象イオンとは異なるイオンを主成分として含む前記参照液を,前記第2の液体導入口の側から前記参照電極に導入する工程と,
前記試料液を前記第1の液体導入口の側から前記測定電極に導入する工程と,
前記参照電極と前記測定電極の間の電位差を測定する工程の実行を制御する,
自動分析方法。 - 請求項7に記載の自動分析方法において,
前記参照電極は,
リチウム選択電極,ナトリウム選択電極,マグネシウム選択電極,酢酸選択電極,臭素選択電極,よう素選択電極,硫酸選択電極,炭酸選択電極又は硝酸選択電極である
ことを特徴とする自動分析方法。 - 請求項7に記載の自動分析方法において,
前記参照液は,
酢酸リチウム,硝酸リチウム,塩化リチウム,臭化リチウム,よう化リチウム,硫酸リチウム,炭酸リチウム,酢酸マグネシウム,硝酸マグネシウム,塩化マグネシウム,臭化マグネシウム,よう化マグネシウム,硫酸マグネシウム,炭酸マグネシウム,酢酸ナトリウム,硝酸ナトリウム,塩化ナトリウム,臭化ナトリウム,よう化ナトリウム,硫酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムを主成分として含む
ことを特徴とする自動分析方法。 - 請求項7に記載の自動分析方法において,
前記自動分析装置は,
参照液ボトルに収容されている前記参照液を前記第2の液体導入口に吐出する第1のポンプと,
前記試料液及び前記参照液の両方又は一方を前記液体排出口から吸引する第2のポンプと
を更に有し,
前記参照液を前記参照電極に導入する際,前記制御部は,前記第2のポンプと前記第1のポンプを同期動作させ,その際における前記第2のポンプの吸引速度を,前記第1のポンプの吐出速度以上に制御する
ことを特徴とする自動分析方法。
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