JP2017181051A - 生体分子検出装置、及びこれを用いた生体分子の検出方法 - Google Patents

生体分子検出装置、及びこれを用いた生体分子の検出方法 Download PDF

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將行 福嶋
典雄 大久保
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典雄 大久保
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一富 三好
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Abstract

【課題】生体分子検出用試験キットを用いた生体分子の検出方法に用いる検出装置であって、フィルタを設けずに標識試薬粒子からの発光を検出して生体分子を検出できる、簡素で安価な検出装置を提供する。【解決手段】生体分子検出用の試験片を設置する試験片設置部、設置された試験片に光を照射するための光照射源、前記試験片からの光を集光する集光部、及び集光された光を検出する検出部、を有する生体分子検出装置であって、前記集光部は、検出する生体分子を捕捉した、燐光色素含有シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬粒子が濃縮された前記試験片の部位からの光を集光するものであり、前記集光部は、前記標識試薬粒子に照射する励起光と波長領域が重なり合わない波長領域の光を透過させるフィルタを介さずに集光する、生体分子検出装置。【選択図】図1

Description

本発明は、生体分子検出装置、及びこれを用いた生体分子の検出方法に関する。
生体中の抗原などの生体分子を検出する手法として、生体分子を捕捉する捕捉物質を担体に固定化させた多孔質の試験片と、生体分子を捕捉する標識試薬を用いた検出法がある。この方法では、検体液に含まれる生体分子を標識粒子に捕捉させ、多孔質支持体を毛細管現象により移動させる。そして、多孔質支持体に例えばライン状に固定された捕捉物質と生体分子とを接触させることによって、前記生体分子を濃縮し、捕捉物質が固定されたラインを標識試薬により発色させる。この発色によって生体分子の有無を判定することができる。
かかる生体分子の検出法の特徴として下記の3点が挙げられる。
(1)判定までに要する時間が短く迅速な検査が可能である。
(2)検体を滴下するだけで測定でき操作が簡便である。
(3)特別な検出装置を必要とせず判定が容易である。
これらの特徴を利用して、前記の検出法は妊娠検査薬やインフルエンザ検査薬に用いられており、新たなPOCT(Point Of Care Testing)の手法として利用されている。また、食品検査においても、例えば食物アレルゲンの検査試薬等として広く利用され益々注目を集めている。
本出願人は、上記のような要求に鑑み、生体分子を捕捉する標識試薬について研究開発を行い、蛍光シリカ微粒子を用いる技術を開発した(特許文献1及び2等参照)。これらの技術により、従来の生体物質や生体細胞、あるいは金コロイド粒子を試薬に用いたものと比べ、安価かつ格段に安定した測定及び検出を可能とした。また、検出感度の向上や定量化といった要望にもより的確に応えることができ、イムノクロマトグラフィーの利用領域の拡大に大いに資するものである。
さらに上記検体の検出装置についても、本出願人は様々な技術を開発している(例えば、特許文献3及び4等参照)。
特開2014−153057号公報 国際公開第2012/147774号パンフレット 特開2010−197248号公報 特開2013−2851号公報
特許文献1及び2に記載されている蛍光色素含有シリカナノ粒子からなる標識試薬粒子を用いることで、高感度及び高精度で生体分子を検出することができる。
特許文献1及び2に記載されている標識試薬粒子は、図9に示すように、標識試薬粒子に照射する励起光の波長領域と、標識試薬粒子からの発光波長領域とが、一部重なり合う。よって発光を検出するには、特許文献3及び4に記載されているように、励起波長と重なり合う波長領域のみを透過するフィルタを発光検出装置に設ける必要がある。しかしこのようなフィルタは高価であるため、低コストで生体分子の検出システムを提供するには発光検出装置のフィルタを不要とする生体分子の検出方法の開発が望まれる。また、発光検出装置のフィルタが不要な生体分子の検出方法は、検出キットのコンパクト化の観点からも望ましい。
しかし、特許文献1及び2に記載されているような従来の標識試薬粒子を用いる生体分子の検出方法において、フィルタを設けない発光検出装置を用いて発光を検出しても、蛍光強度など、発光によるバックグランド値が上昇するため、ごく微量の生体分子を検出することができない。
そこで、本発明は、生体分子検出用試験キットを用いた生体分子の検出方法に用いる検出装置であって、フィルタを設けずに標識試薬粒子からの発光を検出して生体分子を検出できる、簡素で安価な検出装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、前記検出装置を用いた生体分子の検出方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を行った。その結果、蓄光性の高い(光寿命の長い)特定の燐光色素が、図4に示すように、励起波長領域と発光波長とは互いに重なり合わないことを見出した。そしてこの燐光色素を含有させたシリカナノ粒子からなる標識試薬粒子を有する生体分子検出用試験キットを用いることで、前述したフィルタを発光検出装置に設けなくても生体分子の検出を可能とする、簡素で安価な発光検出装置を提供できることを見い出した。
本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
本発明の上記課題は、下記の手段により解決された。
(1)生体分子検出用の試験片を設置する試験片設置部、
設置された試験片に光を照射するための光照射源、
前記試験片からの光を集光する集光部、及び
集光された光を検出する検出部、を有する生体分子検出装置であって、
前記集光部は、検出する生体分子を捕捉した、燐光色素含有シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬粒子が濃縮された前記試験片の部位からの光を集光するものであり、
前記集光部は、前記標識試薬粒子に照射する励起光と波長領域が重なり合わない波長領域の光を透過させるフィルタを介さずに集光する、生体分子検出装置。
(2)前記検出部と連動し、検出部と光照射源のon/off、又はon/off時間を制御することを特徴とする、前記(1)項に記載の生体分子検出装置。
(3)前記光照射源をoffにした後の10μ秒〜100m秒間で、前記標識試薬粒子の標識を測定する、前記(1)又は(2)項に記載の生体分子検出装置。
(4)前記標識試薬粒子が、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物の残基を発色団として有する、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の生体分子検出装置。
(一般式(1)及び(2)において、Rはアルキル基、芳香族環基、複素環基、又はハロゲン原子を示す。一般式(2)において、Xはアルキル基、芳香族環基、又は複素環基を示す。)
(5)前記燐光色素含有シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の生体分子検出装置。
(6)前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の生体分子検出装置を用いた、生体分子の検出方法。
本発明の検出装置は燐光色素含有シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬粒子を有する生体分子検出用試験キットに適用することができ、フィルタを設けずに標識試薬粒子からの発光を検出して生体分子を検出することができる。さらに本発明の検出装置はフィルタを設けないので、装置のコンパクト化及び低コスト化を実現できる。
図1は、本発明の生体分子検出装置の好ましい実施態様として、発光測定装置の一部の縦断面図を示す。 図2(a)は、本発明の生体分子検出装置の好ましい実施態様として、別の発光測定装置の一部の縦断面図を示す。図2(b)は、図2(a)の縦断面図におけるA−B線断面図を示す。 本発明の検出装置の好ましい実施態様を示すブロック図である。 本発明の検出装置に好適に用いられる生体分子検出用標識試薬に照射する励起光の波長領域と強度、及び試薬から発せられる発光波長領域と強度を模式的に示すグラフである。 本発明で好ましく用いることができる生体分子検出用試験片の1例を模式的に示す図あり、図5(a)が平面図であり、図5(b)が展開断面図である。 本発明で好ましく用いることができる生体分子検出用試験片の別の1例を模式的に示す図あり、図6(a)が平面図であり、図6(b)が展開断面図である。 本発明で好ましく用いることができる生体分子検出用試験片のさらに別の1例を模式的に示す図あり、図7(a)が平面図であり、図7(b)が展開断面図である。 本発明の検出装置を用いた燐光の測定タイミングを模式的に示す図である。 従来法で用いられている生体分子検出用標識試薬に照射する励起光の波長領域と強度、及び試薬からの発光の波長領域と強度を模式的に示すグラフである。
本明細書において「物質」とは、化合物又は化学合成された分子の他、生体分子(タンパク質、ペプチド、核酸等)を包含する。これらは人工起源のものであっても、天然起源のものであってもよい。
また、本明細書において「結合」又は「連結」とは、複数のものが分離した状態から連続して一体となることを全般的に指し、共有結合やイオン結合、水素結合といった化学的な結合のほか、化学吸着や物理吸着、そのほか嵌合、螺合、咬合した物理的な連結状態等も含む意味である。ここで、「結合」又は「連結」とは、直接複数のものが結合しても、別のものを介して間接的に結合してもよい意味である。
さらに、本明細書において「検出」とは、定性的な検出や定量的な検出のみならず、その他の各種の測定や同定、分析、評価等を含む概念である。
本発明の生体分子検出装置は、生体分子検出用の試験片を設置する試験片設置部、設置された試験片に光を照射するための光照射源、前記試験片からの光を集光する集光部、及び集光された光を検出する検出部を有する。そして前記集光部は、検出する生体分子を捕捉した、燐光色素含有シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬粒子が濃縮された前記試験片の部位からの光を集光する。さらに前記集光部は、標識試薬粒子に照射する励起光と波長領域が重なり合わない波長領域の光を透過させるフィルタを設けず、集光レンズのみからなる。
以下、本発明の構成についてその好ましい実施形態を中心に詳述する。
[検出装置]
本発明の検出装置は生体分子検出用の試験片を設置する試験片設置部を有し、特定波長の励起光を光照射源から試験片設置部に設置された試験片に照射する。
光照射源としては特に制限はなく、水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、レーザダイオード、発光ダイオードなどから適宜選択することができる。
照射する励起光の波長は特に限定されないが、250nm〜340nmが好ましい。また、発光の波長は350nm以上が好ましく、450nm以上がより好ましく、530nm以上が特に好ましい。また、800nm以下が好ましく、750nm以下がより好ましく、580nm以下が特に好ましい。
(集光部)
光照射源からの光を照射され、検出する生体分子を捕捉した、後述する標識試薬粒子が濃縮された前記試験片の部位から発せられた発光を、集光部で集光する。本発明で用いる集光部は、集光レンズのみから構成される。
集光部に用いられる集光レンズに特に制限はなく、両凸レンズ、凹レンズ、平凸レンズ、メニスカス凸レンズ、フレネルレンズ、回折レンズ、シリンドリカル凸レンズなどこの種の集光部に通常用いられるレンズから適宜選択することができる。
本発明の検出装置において、集光レンズと後述する検出部との間の距離は、用いる集光レンズの大きさや開口数(NA)などによって適宜決定することができる。集光される光の受光効率や検出装置のダウンサイジングの観点からは、4mm以上が好ましく、7mm以上がより好ましく、18mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましい。また、前記集光レンズにより集光された光束を光ファイバで受光して、装置内部の別の部位に取り付けられた検出部まで光を導く構造であってもよい。
また、検出部として実施例で示すような受光器としてCAN実装型のフォトダイオード(PD)を用いることを想定すると、集光レンズの口径は、2mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、6mm以下が好ましく、4mm以下がより好ましい。さらに、集光レンズ側の開口数(NA)は、前記励起光を遮らないだけの距離を確保する限り特に制限はないが、0.02以上が好ましく、0.04以上がより好ましく、0.1以下が好ましく、0.08以下がより好ましい。一方、検出部側のNAは、検出部の光受光面のNAに合わせて適宜決定することができる。
本発明の検出装置において、この種の検出装置に通常用いられるフィルタは、必要としない。ここで「フィルタ」とは前述のように、標識試薬粒子に照射する励起光と波長領域が重なり合わない波長領域の光を透過させるフィルタである。後述するように、本発明の検出装置に適用される標識試薬粒子を構成する燐光色素含有シリカナノ粒子として、図4に示すように、励起光の励起波長領域と発光波長領域とが互いに重なり合わない粒子を使用する。そのため、従来の検出装置で設けられていた前述のフィルタは、本発明の装置では必要としない。
(検出部)
集光部で集光された光束は、検出部で検出する。本発明の検出装置における検出部としては、この種の装置で通常用いられる物から適宜選択することができ、PD、アバランシェフォトダイオード(APD)、光電子倍増管(PMT)、CCDなどが挙げられる。製造コストの観点からは、PDが好ましく、煩雑な製造工程を要しないCAN実装型PDであることがより好ましい。
本発明で好ましく用いることができるCAN実装型PDの受光面のレンズとしては、集光レンズからの光がPDに集光される限り特に制限はない。例えば、口径1.5mm、前記集光レンズ側のNAが0.2、PD側のNAが0.4の回転対称型両凸レンズのCAN実装型PDが市販されている。
なお、検出部による検出装置の嵩張りを防止する等の観点から、集光レンズと検出部との間に光ファイバを設け、集光レンズからの光を光ファイバの端で受け、検出部に導くこともできる。このような光ファイバとしては、プラスチック光ファイバ、ガラス光ファイバ等が挙げられる。十分な内径を確保する観点からは、プラスチック光ファイバであることが好ましい。
前記検出部は、検出した光を目視で観察する目視開口部であってもよいし、検出した光をカメラなどで観察する画像検出器であってもよい。
測定の手順は以下のものなどが挙げられる。
まず、PCからファンクションジェネレーター経由であらかじめPMTをONにしたから、0.001μ秒後にPCからファンクションジェネレーターを経由で293nmの波長のレーザーをサンプルに照射し、サンプルからの発光を10μ秒、PMTを介して受光する。この作業を繰り返し、オシロスコープにデータを蓄積し、全データをPCへ出力して測定を完了する。また、PCからの制御とは別に、受光状態、レーザー照射があらかじめ設定されていてもよい。
本発明の検出装置には、前記検出部と連動する制御部を設けることが好ましい。ここで「制御部」とは、検出部と光照射源のon/offや、on/off時間を制御する部位である。「制御部」は、パソコン(PC)からの指示により制御部であるファンクションジェネレータ(FJ)に光電子増倍管(PMT)、レーザへのトリガ信号を出力する。
前記制御部について、本発明の検出装置の好ましい実施態様のブロック図を示す図3を参照して説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
前記制御部は最初に、光電子倍増管(検出部)307を起動し、光電子倍増管307の起動中にパルスレーザー304(照射部)の電源303のon/offを行う。そして、レーザーoff後に燐光発光時間経過後に光電子倍増管307をoffにする。
本発明の検出装置は、励起光の照射と、燐光の測定を遮光下で行うため、試験片をハウジングする筐体を有することが好ましい。また、本発明の検出装置は、試験片を固定し位置決めするための保持台を有することが好ましい。
次に、本発明の検出装置に好適に用いることができる生体分子検出用の試験片(以下、「試験片」、又は「テストストリップ」ともいう)について説明する。
[試験片の構成例1]
本発明の検出装置に好適に用いることができる試験片の形状に特に制限はないが、平面状の試験片であることが好ましく、ラテラルフロー用の試験片であることがより好ましい。また、試験片の構造に特に制限はないが、試料添加用部材(サンプルパッド)と、検出対象物質を捕捉する試験領域を有するメンブレンと、吸収パッドとが、この順でそれぞれ相互に毛細管現象が生じるように直列に連結している構造であることが好ましい。そして、各構成部材は粘着剤付きバッキングシートにより裏打ちされていることが好ましい。
以下、上記形状及び構造を有する試験片について、図5及び6を参照しながら説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
(サンプルパッド)
サンプルパッド2は生体分子、標識試薬粒子、これらの複合体を含む試料を滴下する構成部材である。サンプルパッド2の材料や寸法等は特に限定されず、この種の製品に適用される一般的なものを利用することができる。
(メンブレン)
メンブレン3は、サンプルパッド2から毛細管現象により移動してきた生体分子を捕捉するための構成部材である。
図5に示すように、メンブレン3には、少なくとも1つの試験領域10が設けられている。そして、生体分子に対する特異的な結合性を有し生体分子と複合体を形成しうる捕捉物質が、試験領域10に導入されている。これにより、検出対象物質と結合した標識試薬粒子が試験領域10へ捕捉される。
この試験領域10で捕捉物質−生体分子−標識試薬粒子からなる複合体が形成され、標識試薬粒子が濃縮される。そして、標識試薬粒子が有する標識量の程度により生体分子を定性的又は定量的に検出することができる。
図6に示すように、メンブレン3には、生体分子と結合した標識試薬粒子を捕捉するための試験領域20を設け、試験領域20の下流に、試験領域20に結合しなかった標識試薬粒子を捕捉する参照領域21をさらに設けてもよい。このような参照領域21を設けることにより、サンプルパッド2に滴下した試料が毛細管現象によりメンブレン3に移動し、さらに試験領域20を超えて移動しているかを確認することができる。参照領域21は設けなくてもよい。
前記試験領域及び参照領域の形状としては、局所的に捕捉物質が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円状、帯状等が挙げられる。本発明において試験領域及び参照領域はそれぞれライン状であることが好ましく、幅0.5〜1.5mmのライン状であることがより好ましい。
前記捕捉物質は、抗原抗体反応などの特異的な結合により生体分子を捕捉し、前記試験領域で捕捉物質−生体分子−標識試薬粒子からなる複合体を形成しうるものであれば特に制限はない。
前記参照領域に用いる、標識試薬粒子を捕捉する捕捉物質としては、標識試薬粒子に対して結合性を有するものから適宜選択することができる。具体的には、抗体、抗原、核酸、受容体、リガンド、糖鎖、アプタマーなどから適宜選択することができる。
前記試験領域における捕捉物質の導入量に特に制限なく、適宜設定することができる。例えば、試験領域の形状がライン状の場合、単位長さ(cm)当たりの捕捉物質の固定化量は0.001μg以上が好ましく、0.01μg以上がより好ましく、10μg以下が好ましく、2μg以下がより好ましい。
捕捉物質の固定化方法としては、捕捉物質の溶液をメンブレン3の所定の領域に塗布、滴下又は噴霧後、乾燥して物理吸着により固定化する方法等が挙げられる。また、非特異的吸着による測定への影響を防止するため、捕捉物質の固定化後にメンブレン3全体をいわゆるブロッキング処理を施してもよい。
(吸収パッド)
吸収パッド4は、毛細管現象でメンブレン3を移動してきた溶液を吸収し、一定の流れを生じさせるための構成部材である。
これら各構成部材の材料としては特に制限は無く、この種の試験片に通常用いられる部材が使用できる。例えば、サンプルパッド2としてはGlass Fiber Conjugate Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のガラスファイバーのパッドを好ましく用いることができる。メンブレン3としてはHi-Flow Plus180メンブレン(商品名、MILLIPORE社製)等のニトロセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。吸収パッド4としてはCellulose Fiber Sample Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。
前記粘着剤付きバッキングシート6としては、AR9020(商品名、Adhesives Research社製)等が挙げられる。
試験片の作製法としては、サンプルパッド2、メンブレン3、吸収パッド4の並び順に、各部材間で毛管現象を生じさせ易くするために、それら各部材の両端と隣接する部材と1〜5mm程度重ね合わせて(好ましくはバッキングシート6上に)貼付することで、テストストリップ1を作製することができる。
[試験片の構成例2]
本発明の検出装置に好適に用いることができる試験片の別の構成としては、サンプルパッドと、標識試薬粒子を含浸して得られた部材(以下、「コンジュゲートパッド」ともいう)と、検出対象物質を捕捉する試験領域を有するメンブレンと、吸収パッドとが、この順でそれぞれ相互に毛細管現象が生じるように直列に連結している構造の試験片が挙げられる。そして、各構成部材は粘着剤付きバッキングシートにより裏打ちされていることが好ましい。
以下、上記形状及び構造を有する試験片について、図7を参照しながら説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
(サンプルパッド)
サンプルパッド2は、生体分子を滴下する構成部材である。サンプルパッド2の材料や寸法等は特に限定されず、この種の製品に適用される一般的なものを利用することができる。
(コンジュゲートパッド)
コンジュゲートパッド5は、標識試薬粒子を含浸して得られた構成部材である。そして、サンプルパッド2から毛細管現象により移動した生体分子を含む液と標識試薬粒子とを混合する部分である。
コンジュゲートパッド5に含浸させる標識試薬粒子の量に特に制限はなく、適宜設定することができる。
(メンブレン)
図7に示すように、メンブレン3には、少なくとも1つの試験領域20が設けられている。そして、生体分子に対する特異的な結合性を有し生体分子と複合体を形成しうる捕捉物質が、試験領域20に導入されている。これにより、検出対象物質と結合した標識試薬粒子が試験領域20へ捕捉される。
この試験領域20で捕捉物質−生体分子−標識試薬粒子からなる複合体が形成され、標識試薬粒子が濃縮される。そして、標識試薬粒子が有する標識量の程度により生体分子を定性的又は定量的に検出することができる。
さらに図7に示すように、メンブレン3には、試験領域20の下流に、試験領域20に結合しなかった標識試薬粒子を捕捉する参照領域21をさらに設けてもよい。このような参照領域21を設けることにより、サンプルパッド2に滴下した試料が毛細管現象によりメンブレン3に移動し、さらに試験領域20を超えて移動しているかを確認することができる。参照領域21は設けなくてもよい。
前記試験領域及び参照領域の形状としては、局所的に捕捉物質が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円状、帯状等が挙げられる。本発明において試験領域及び参照領域はそれぞれライン状であることが好ましく、幅0.5〜1.5mmのライン状であることがより好ましい。
前記捕捉物質は、抗原抗体反応などの特異的な結合により抗原を捕捉し、前記試験領域で捕捉物質−生体分子−標識試薬粒子からなる複合体を形成しうるものであれば特に制限はない。
前記参照領域に用いる、標識試薬粒子を捕捉する捕捉物質としては、標識試薬粒子に対して結合性を有するものから適宜選択することができる。具体的には、抗体、抗原、核酸、受容体、リガンド、糖鎖、アプタマーなどから適宜選択することができる。
前記試験領域における捕捉物質の導入量に特に制限なく、適宜設定することができる。例えば、試験領域の形状がライン状の場合、単位長さ(cm)当たりの捕捉物質の固定化量は0.001μg以上が好ましく、0.01μg以上がより好ましく、10μg以下が好ましく、2μg以下がより好ましい。
捕捉物質の固定化方法としては、捕捉物質の溶液をメンブレン3の所定の領域に塗布、滴下又は噴霧後、乾燥して物理吸着により固定化する方法等が挙げられる。また、非特異的吸着による測定への影響を防止するため、捕捉物質の固定化後にメンブレン3全体をいわゆるブロッキング処理を施してもよい。
(吸収パッド)
吸収パッド4は、毛細管現象でメンブレン3を移動してきた溶液を吸収し、一定の流れを生じさせるための構成部材である。
これら各構成部材の材料としては特に制限は無く、この種の試験片に通常用いられる部材が使用できる。例えば、サンプルパッド2及びコンジュゲートパッド5としてはGlass Fiber Conjugate Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のガラスファイバーのパッドを好ましく用いることができる。メンブレン3としてはHi-Flow Plus180メンブレン(商品名、MILLIPORE社製)等のニトロセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。吸収パッド4としてはCellulose Fiber Sample Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。
前記粘着剤付きバッキングシート6としては、AR9020(商品名、Adhesives Research社製)等が挙げられる。
試験片の作製法としては、サンプルパッド2、コンジュゲートパッド5、メンブレン3、吸収パッド4の並び順に、各部材間で毛管現象を生じさせ易くするために、それら各部材の両端と隣接する部材と1〜5mm程度重ね合わせて(好ましくはバッキングシート6上に)貼付することで、テストストリップ1を作製することができる。
[標識試薬粒子]
次に、本発明の検出装置に適用される、生体分子検出用の標識試薬粒子についてその好ましい実施形態を中心に詳述する。しかし、本発明はこれに限定するものではない。
本発明で用いる標識試薬粒子は、燐光色素含有シリカナノ粒子からなる。燐光色素含有シリカナノ粒子を用いることで、高感度及び高精度で生体分子を検出することができる。さらに、シリカナノ粒子の表面に様々な官能基を導入することができ、試験領域の発光が高輝度である。そのため、燐光色素含有シリカナノ粒子を用いた場合、広い定量レンジで生体分子の検出を実現することができる。
燐光色素含有シリカナノ粒子の調製方法に特に制限はなく、任意のいかなる調製方法によって燐光色素含有シリカナノ粒子を得ることができる。例えば、Journal of Colloid and Interface Science,159,p.150-157(1993)に記載のゾル−ゲル法や、国際公開第2007/074722号パンフレットに記載されたコロイドシリカ粒子の調製方法を参照することができる。
燐光色素含有シリカナノ粒子の調製例について、具体的に説明する。しかし本発明はこれに制限するものではない。
燐光色素を含有するシリカ粒子は、燐光色素とシランカップリング剤とを反応させ、共有結合、イオン結合その他の化学的に結合若しくは吸着させて得られた生成物に1種又は2種以上のシラン化合物を縮重合させシロキサン結合を形成させることにより調製することができる。これによりオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とがシロキサン結合してなるシリカ粒子が得られる。1例としては、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基、マレイミド基、イソシアナート基、イソチオシアナート基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基、シアノ基等の活性基を有する又は付加した燐光色素と、それら活性基と対応して反応する置換基(例えば、アミノ基、水酸基、チオール基)を有するシランカップリング剤とを反応させ、共有結合させて得られた生成物に1又は2種以上のシラン化合物を縮重合させシロキサン結合を形成させることにより調製することができる。
前記シランカップリング剤としてアミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、シラン化合物としてテトラエトキシシラン(TEOS)を用いた場合を下記に例示する。
本発明で好ましく用いることができる燐光色素は、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物の残基を含んでなることが好ましい。
一般式(1)及び(2)において、Rはアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、ペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、オクチル、tert−オクチル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等が挙げられる)、芳香族環基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは炭素数6〜10、例えばフェニル、p−クロロフェニル、メシチル、トリル、キシリル、ナフチル、アントリル、アズレニル、アセナフテニル、フルオレニル、フェナントリル、インデニル、ピレニル、ビフェニリル等が挙げられる)、複素環基(好ましくは炭素数0〜20のヘテロ環基で、環構成ヘテロ原子が酸素原子、窒素原子、硫黄原子が好ましく、5員環または6員環でベンゼン環やヘテロ環で縮環していてもよく、この環は飽和環、不飽和環、芳香環であってもよく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等が挙げられる)、又はハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)を示す。
一般式(2)において、Xはアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、ペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、オクチル、tert−オクチル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等が挙げられる)、芳香族環基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは炭素数6〜10、例えばフェニル、p−クロロフェニル、メシチル、トリル、キシリル、ナフチル、アントリル、アズレニル、アセナフテニル、フルオレニル、フェナントリル、インデニル、ピレニル、ビフェニリル等が挙げられる)、又は複素環基(好ましくは炭素数0〜20のヘテロ環基で、環構成ヘテロ原子が酸素原子、窒素原子、硫黄原子が好ましく、5員環または6員環でベンゼン環やヘテロ環で縮環していてもよく、この環は飽和環、不飽和環、芳香環であってもよく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等が挙げられる)を示す。
前記置換基を有するシランカップリング剤の具体例として、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。中でも、APSが好ましい。
縮重合させる前記シラン化合物としては特に制限はないが、TEOS、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、APS、3-チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、及び3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシランを挙げることができる。中でも、前記シリカ粒子内部のシロキサン成分を形成する観点からはTEOSが好ましく、前記シリカ粒子内部のオルガノシロキサン成分を形成する観点からはMPS又はAPSが好ましい。
上述のように調製すると、球状、又は球状に近いシリカ粒子を調製することができる。ここで、「球状に近いシリカ粒子」とは、具体的には長軸と短軸の比が2以下の形状である。
シリカナノ粒子の平均粒径に特に制限はないが、20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましく、60nm以上がさらに好ましく、1000nm未満が好ましく、600nm以下がより好ましく、500nm以下がさらに好ましく、300nm以下が特に好ましい。粒径が小さすぎると、検出感度が低下し、粒径が大きすぎると、試験片に用いられる多孔質支持体(メンブレン)の目詰まりの原因となる。
本発明において、前記平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の画像から無作為に選択した100個の標識試薬シリカ粒子の合計の投影面積からシリカナノ粒子の占有面積を画像処理装置によって求め、この合計の占有面積を、選択したシリカナノ粒子の個数(100個)で割った値に相当する円の直径の平均値(平均円相当直径)を求めたものである。
なお、前記平均粒径は、一次粒子が凝集してなる二次粒子を含む概念の後述する「動的光散乱法による粒度」とは異なり、一次粒子のみからなる粒子の平均粒径である。
所望の平均粒径のシリカナノ粒子を得るためには、YM−10、YM−100(いずれも商品名、ミリポア社製)等の限外ろ過膜を用いて限外ろ過を行い、粒径が大きすぎたり小さすぎる粒子を除去するか、または適切な重力加速度で遠心分離を行い、上清又は沈殿のみを回収することで可能である。
シリカナノ粒子は粒状物質として単分散であることが好ましい。シリカナノ粒子の粒度分布の変動係数、いわゆるCV値に特に制限はないが、10%以下が好ましく、8%以下がより好ましい。
本明細書において、前記「動的光散乱法による粒度」とは、動的光散乱法により測定され、前記の平均粒径とは異なり、一次粒子だけでなく、一次粒子が凝集してなる二次粒子をも含めた概念であり、前記複合粒子の分散安定性を評価する指標となる。
動的光散乱法による粒度の測定装置としては、ゼータサイザーナノ(商品名;マルバーン社製)が挙げられる。この手法は、微粒子などの光散乱体による光散乱強度の時間変動を測定し、その自己相関関数から光散乱体のブラウン運動速度を計算し、その結果から光散乱体の粒度分布を導出するというものである。
燐光色素含有シリカナノ粒子の表面には、抗原などの生体分子に対する結合性を有する捕捉物質が導入されている。シリカナノ粒子の表面に導入する捕捉物質は、生体分子に対する特異的な結合性を有するものであれば特に制限はない。
燐光色素含有シリカナノ粒子の表面に捕捉物質を導入する方法としては特に制限はなく、常法に従って導入することができる。例えば、静電的引力、ファンデルワールス力、疎水性相互作用等によって燐光色素含有シリカナノ粒子の表面に捕捉物質を導入してもよい。あるいは、架橋剤や縮合剤の化学結合によって、燐光色素含有シリカナノ粒子の表面に捕捉物質を導入してもよい。また、燐光色素含有シリカナノ粒子の表面に導入する捕捉物質を導入したときに燐光色素含有シリカナノ粒子同士が凝集する場合は、予め交互吸着法によって燐光色素含有シリカナノ粒子の表面に表面処理を施しておいてもよい。
以下、燐光色素含有シリカナノ粒子を調製する方法について説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
まず、反応性官能基を有するシランカップリング剤を加水分解し、加水分解されたシランカップリング剤と燐光色素含有シリカナノ粒子の表面に存在するヒドロキシル基とを縮重合させ、反応性官能基を燐光色素シリカナノ粒子の表面に導入する。
反応性官能基を有するシランカップリング剤の具体例としては、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、MPS、APS、3-チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソチオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリエトキシシラン、(-クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが挙げられる。
反応性官能基としてはチオール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン基、ビニル基、エポキシ基及びイソシアネート基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基が好ましく、チオール基がより好ましい。
反応性官能基がチオール基である場合は、燐光色素含有シリカナノ粒子表面におけるチオール基の密度は0.002〜0.2個/nm2が好ましく、0.002〜0.1個/nm2がより好ましい。当該含色素シリカ粒子の表面に存在するチオール基の量Bは、DNTB(5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸))を試薬として用いて測定することができる。DNTBを用いたチオール基の定量法としては、例えば、Archives of Biochemistry and Biophysics, 82, 70(1959)の方法で行うことができる。具体的な方法の一例としては、リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解した10mMのDNTBの溶液20μLと、200mg/mLに調製したシリカ粒子コロイド2.5mLとを混合し、1時間後に412nmの吸光度を測定し、標準物質としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)を用いて作成した検量線から粒子表面に存在するチオール基量を定量することができる。
シリカナノ粒子の表面に導入した反応性官能基と、これと化学結合を形成するリンカー分子とを反応させる。そして、リンカー分子とウシ血清アルブミン(BSA)とを結合させ、燐光色素含有シリカナノ粒子とBSAとの複合体を形成する。
反応性官能基がチオール基である場合は、チオール基が導入された燐光色素含有シリカナノ粒子と、マレイミド基及びカルボキシル基を有するリンカー分子とを非プロトン性溶媒中に共存させる。これにより、チオール基とマレイミド基との間でチオエーテル結合を形成させて、リンカー分子が結合した粒子を作製する。続いて、リンカー分子が結合した粒子と、カルボジイミドと、アミノ基を有するBSAとを水系溶媒中に共存させる。これにより、カルボジイミドにより活性エステル化されたリンカー分子のカルボキシル基と、BSAが有するアミノ基との間でアミド結合を形成させ、燐光色素シリカナノ粒子とBSAとの複合体を形成する。
反応性官能基がアミノ基、カルボキシル基、ビニル基、エポキシ基、イソシアネート基である場合も、常法によりBSAと燐光色素含有シリカナノ粒子との複合体を形成することができる。これらの方法は、例えば、特開2009−274923号公報、特開2009−162537号公報、特開2010−100542号公報等の記載を参照することができる。
そして、シリカナノ粒子に結合するBSAと、捕捉物質とを常法に従って結合させる。例えば、静電的引力、ファンデルワールス力、疎水性相互作用等によって、BSAと捕捉物質とを結合させることができる。あるいは、架橋剤や縮合剤の化学結合により、BSAと捕捉物質とを結合させることができる。なお、BSAと捕捉物質とが直接結合して複合体を形成してもよいし、他の物質を介して間接的にBSAと捕捉物質とが結合して複合体を形成していてもよい。
燐光色素含有シリカナノ粒子の表面における捕捉物質の導入量に特に制限なく、適宜設定することができる。例えば、燐光色素含有シリカナノ粒子の表面1nm2当たりの捕捉物質の導入量は、0.0001mol以上0.1mol以下が好ましく、0.001mol以上0.05mol以下が好ましい。
[生体分子]
本発明の検出装置を用いて検出する生体分子に特に制限はなく、抗原、抗体、核酸、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド、その他生体活性を有する化学物質等が挙げられる。これらのうち、本発明は抗原の検出に好適に用いることができる。
本発明において、生体分子を含有する試料としては特に制限はないが、臨床検体(例えば、血液、血漿、血清、リンパ液、尿、唾液、膵液、胃液、喀痰、鼻や咽等の粘膜から採取したぬぐい液等の体液や便等)、食品検体(例えば、液体飲料、半固形食品、固形食品等)、環境サンプリング検体(例えば、土壌、河川、海水等の自然界のサンプル、工場内の生産ラインやクリーンルームに設置されたエアーサンプラーによるサンプリング検体、ふき取り検体等)等が挙げられる。
また、試料は液体であればそのまま用いることもできる。試料が半固形又は固形物等の場合には、希釈や抽出等の処理を施した後に用いることもできる。
[生体分子の検出方法]
次に、上記構成の生体分子検出用の試験片と燐光色素含有シリカナノ粒子からなる標識試薬粒子を有する生体分子検出用試験キットを用いた生体分子の検出方法について、好ましい実施態様に基づいて説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
まず本発明の第1の実施態様では、生体分子を含有しうる液体試料と本発明の標識試薬粒子との混合物を、前記試験片1のサンプルパッド2に滴下する。サンプルパッド2に滴下する液体試料の量は、試験片1の構成に合わせて適宜調節することができる。
そして、毛細管現象によりサンプルパッド2からメンブレン3に移動してきた生体分子と燐光色素含有シリカナノ粒子との複合体が、試験片1の試験領域(テストライン)上に導入された捕捉物質との結合により濃縮される。そして、試験領域に光を照射し、濃縮された標識試薬粒子の標識を検出する。検出した標識の有無又は標識の程度により、生体分子を検出することができる。
本発明の第2の実施態様では、本発明の標識試薬粒子を生体分子アッセイに用いる部材に乾燥された状態で含ませておく。そして、抗原抗体反応などの特異的な反応により生体分子を検出する前に、生体分子を含有しうる液体試料と前記標識試薬粒子とを混合させる。例えば、イムノクロマト法により生体分子を検出する場合、前記標識試薬粒子をサンプルパッド2やメンブレン3に含ませておき、生体分子を含有しうる液体試料がこれらの部材を通過する際に、生体分子を含有しうる液体試料と前記標識試薬粒子とを混合してもよい。あるいは、前記標識試薬粒子を含ませたコンジュゲートパッド5をメンブレン3よりも上流に設け、生体分子を含有しうる液体試料がこの部材を通過する際に、生体分子を含有しうる液体試料と前記標識試薬粒子とを混合してもよい。これらの場合、生体分子を含有しうる液体試料が前記部材を通過した後に抗原抗体反応などの特異的な反応が行われる。
そして、毛細管現象によりコンジュゲートパッド5からメンブレン3に移動してきた生体分子と燐光色素含有シリカナノ粒子との複合体が、試験片1の試験領域(テストライン)上に導入された捕捉物質との結合により濃縮される。そして、試験領域に光を照射し、濃縮された標識試薬粒子の標識を検出する。検出した標識の有無又は標識の程度により、生体分子を検出することができる。
標識試薬粒子の標識の検出方法に特に制限はなく、目視で検出してもよいし、汎用の燐光色素検出器を用いて検出してもよい。
また、測定開始のタイミングに特に制限はないが、測定開始時期は励起光照射後サンプルから燐光のみが発せられてからのタイミングが好ましい。フィルタ無しでもノイズが大幅に低減されるためである。また、測定時間は、燐光の持続時間内で測定時間を決定することが好ましい。有機燐光色素における燐光の持続時間は例えば10μ秒〜100m秒以下であるため、励起光をoffにした後の10μ秒〜100m秒間での測定が好ましい。続けて測定する場合は、再度励起光照射後、同様の測定工程を繰り返すことが好ましい。
図8を参照して具体的に説明すると、制御部により集光部(PD109)をONにした後、光照射源から0.001μsec間照射後に標識試薬粒子の標識の測定を開始することが好ましい。ただし、パルスなので励起光はこの時点でカットもしくはOFFにする。そして、燐光を10μs間測定、検出した。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(構成例1)
本発明の生体分子検出装置の好ましい実施態様として、燐光の測定装置の一部の縦断面図を図1に示す。ここで図1において、光照射部は省略する。
図1に示す装置では、装置内の保持台(図示せず)に固定された試験片101を、集光レンズの焦点102よりも手前の位置に、光軸方向に対して略垂直となるよう配置する。前記集光レンズは、測定対象領域110側を凸面とした平凸回転対称型レンズ103と、測定対象領域110に対して反対側を凸面とした平凸回転対称型レンズ104とからなる。ここで図1に示す装置では、従来の生体分子検出装置で設けられている励起光カットフィルタが省略されている。
光照射源から測定対象領域110に照射され、平凸回転対称型レンズ104で集光された光束は、CAN実装型フォトダイオード106で受光する。CAN実装型PD106は、回転対称型両凸レンズ107で受光、集光し、台座108上のPD109で受光する構成となっている。
なお、CAN実装型PD106は制御機構と連動する。この制御機構は、PD109をONにした後、光照射源から0.001μ秒間照射後に測定を開始した。なお、パルスなので励起光はこの時点でカットした。さらに、測定時間は、10μ秒間とした。
(構成例2)
本発明の生体分子検出装置の別の好ましい実施態様として、別の燐光の測定装置の一部の縦断面図を図2(a)に、図2(a)の縦断面図におけるA−B線断面図を図2(b)に、それぞれ示す。ここで図2(a)及び(b)において、光照射部は省略する。
図2(a)及び(b)の装置では、装置内の保持台(図示せず)に固定された試験片201を、測定対象領域210側を凸面とした平凸シリンドリカルレンズ202の焦点よりも手前の位置に、光軸方向に対して略垂直となるように配置する。平凸シリンドリカルレンズ202は平行光を試験片201に対して垂直な線上に集光させるレンズである。また平凸シリンドリカルレンズ203は検出部側が凸面となっており、測定対象領域201側からの平行光を試験片201に対して垂直な方向にのみ集光させる。
平凹シリンドリカルレンズ204は測定対象領域201側を凹面とするレンズであり、、平凸シリンドリカルレンズ203により試験片201に対して垂直な方向に集光された光束を平行光とする。また回転対称型平凸レンズ205は、平凹シリンドリカルレンズ204により形成された平行光を集光する、検出部側を凸面とした回転対称型平凸レンズである。ここで図2(a)及び(b)に示す装置では、従来の生体分子検出装置で設けられている励起光カットフィルタが省略されている。
回転対称型平凸レンズ205により集光された光束は、図1に示すCAN搭載型PD106と同様のCAN搭載型PDで受光される。なお、CAN実装型PDは図1に示すCAN搭載型PD106と同様、制御機構と連動する。この制御機構による制御方法は、構成例1と同様である。
(調製例1)燐光色素含有標識シリカナノ粒子の調製
(1)燐光色素含有シリカナノ粒子の調製
下記に示す構造式を有する、燐光色素のスクシンイミジルエステル体(励起波長293nm、発光波長500-600nm、株式会社アイエスティー社製)31mgを10mLのジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。ここに12μLのAPS(信越シリコーン社製)を加え、室温(23℃)で1時間反応を行い燐光色素−APS複合体(5mM)を得た。
得られた燐光色素−APS複合体の溶液600μLと、エタノール140mL、TEOS(信越シリコーン社製)6.5mL、蒸留水20mL及び28質量%アンモニア水15mLを混合し、室温で24時間反応を行った。
反応液を18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿した燐光色素含有シリカナノ粒子に蒸留水を4mL加え、該粒子を分散させ、再度18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本洗浄操作をさらに2回繰り返し、燐光色素含有シリカナノ粒子の分散液に含まれる未反応のTEOSやアンモニア等を除去し、平均粒径250nmの燐光色素含有シリカナノ粒子2.33gを得た。収率約90%。
(2)チオール基の導入
上記で得た粒子1gを水/エタノール=1/4の混合液150mLに分散させた。これにMPS(和光純薬株式会社製)を1.5mL加えた。続いて28%アンモニア水20mLを加え、室温で4時間混合した。
反応液を18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿したシリカナノ粒子に蒸留水を10mL加え、粒子を分散させ、再度18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本洗浄操作をさらに2回繰り返し、チオール基を有する燐光色素含有シリカナノ粒子の分散液に含まれる未反応のMPSやアンモニア等を除去し、チオール基が導入された燐光色素含有シリカナノ粒子(以下、チオール基導入燐光色素含有シリカナノ粒子Aと呼ぶ。)を得た。
得られたチオール基導入燐光色素含有シリカナノ粒子A 500mgについて、DNTBを用いて導入されたチオール基の定量分析を行った。その結果、チオール基導入燐光色素含有シリカナノ粒子Aの粒子表面のチオール基の密度は、0.046個/nmであった。
(3)チオール基を介した燐光色素含有シリカナノ粒子と抗体との結合
チオール基導入燐光色素含有シリカナノ粒子Aの分散液(濃度25mg/mL、分散媒:蒸留水)40μLに、DMF460μLを加え、15000×gの重力加速度で10分遠心分離した。上清を除去し、DMFを500μL加え遠心分離し、上清を除去した。再度DMFを500μL加えチオール基導入燐光色素含有シリカナノ粒子Aを分散させた。これにリンカー分子としてN−(4−アミノフェニル)マレイミドを1mg加え、30分混合することで、上記リンカー分子のマレイミド基とチオール基導入燐光色素含有シリカナノ粒子のチオール基との間でチオエーテル結合を形成させた。
この反応液を15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去後、蒸留水90.6μLを加え、粒子を分散させた。続いて、0.5M MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)(pH6.0)100μL、50mg/mL NHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)230.4μL、19.2mg/mL EDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)75μLを加え混合した。これに抗A型インフルエンザ核タンパク質抗体(6.2mg/ml、マウス由来、HyTest社製)を4.0μL加え、10分間混合した。
15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去した。そして、10mM KHPO(pH7.5)400μLを加え、粒子を分散させた。続いて15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去した。再度10mM KHPO(pH7.5)400μLを加え、粒子を分散させてコロイドを得た。
このコロイドをサンプルとして、タンパク定量を行った。タンパク定量はPierceBCA Protein Assay Kit(商品名、Thermo Fisher Scientific社製)を用いた。その結果、燐光色素含有シリカナノ粒子1gあたりの抗体の結合量は、7.9mgであった。
続いて上記コロイドに10%BSAを10μL加え10分間混合した。15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去した。そして10mM KHPO(pH7.5)500μLを加え、粒子を分散させ、15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去した。再度10mM KHPO(pH7.5)400μLを加え、粒子を分散させ、抗A型インフルエンザ核タンパク質抗体が結合した燐光色素含有シリカナノ粒子Aが分散したコロイド(以下、本発明のコロイドAと呼ぶ。)を得た。
(調製例2)イムノクロマトグラフィー用テストストリップの作製
メンブレン3(丈25mm、商品名:Hi-Flow Plus180 メンブレン、MILLIPORE社製)の端から約6mmの位置に、幅約1mmの試験領域(テストライン)20として、ウサギ由来の抗A型インフルエンザ核タンパク質抗体(ポリクローナル抗体、自社製)を1mg/mL含有する溶液((50mMKH2PO4,pH7.0)+5%スクロース)を0.75μL/cmの塗布量で塗布した。
続いて、幅約1mmのコントロールライン21として、ヤギ由来の抗マウスIgG抗体(AKP Goat anti-mouse IgG Antibody、BioLegend社製)を1mg/mLで含有する溶液((50mMKH2PO4,pH7.0)シュガー・フリー)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、50℃で30分乾燥させた。なお、テストライン20とコントロールライン21との間隔は3mmとした。
前記抗体固定化メンブレン3、サンプルパッド(商品名:Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)2、及び吸収パッド(商品名:Cellulose Fiber Sample Pad(CFSP)、MILLIPORE社製)4の順で、バッキングシート(商品名:AR9020、Adhesives Research社製)6上で組み立てた。なお、メンブレン3はテストライン20がサンプルパッド2側、コントロールライン21が吸収パッド4側になる向きで構成した。続いて、5mm幅、長さ60mmのストリップ状に切断し、生体分子検出用テストストリップ1を作製した。
(試験例)インフルエンザ核タンパク質の検出
表1に示す組成で、A型インフルエンザ核タンパク質の溶液を調製した。続いて同混合液100μLと、調製例1のコロイド(2.5mg/mL)2μLの混合液をテストストリップ1のサンプルパッド2に滴下した。15分後、構成例1に示した検出器によって前記の測定開始のタイミング及び測定時間で測定しラインの発光強度を数値化した。
その結果を表1に示す。表1に示すように、フィルタを検出装置に設けなくても、検体を検出できることが分かる。
101 試験片
102 焦点
103 平凸回転対称型レンズ
104 平凸回転対称型レンズ
106 CAN搭載型PD
107 回転対称型両凸レンズ
108 台座
109 PD
110 測定対象領域
201 試験片
202 平凸シリンドリカルレンズ
203 平凸シリンドリカルレンズ
204 平凹シリンドリカルレンズ
205 回転対称型平凸レンズ
210 測定対象領域
1 テストストリップ
2 サンプルパッド
3 メンブレン
4 吸収パッド
6 バッキングシート
10 試験領域
20 試験領域
21 参照領域
301 PC
302 ファンクションジェネレータ
303 電源
304 パルスレーザ
305 レーザー照射工程
306 サンプリング工程
307 PMT(光電子増倍管)
308 オシロスコープ

Claims (6)

  1. 生体分子検出用の試験片を設置する試験片設置部、
    設置された試験片に光を照射するための光照射源、
    前記試験片からの光を集光する集光部、及び
    集光された光を検出する検出部、を有する生体分子検出装置であって、
    前記集光部は、検出する生体分子を捕捉した、燐光色素含有シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬粒子が濃縮された前記試験片の部位からの光を集光するものであり、
    前記集光部は、前記標識試薬粒子に照射する励起光と波長領域が重なり合わない波長領域の光を透過させるフィルタを介さずに集光する、生体分子検出装置。
  2. 前記検出部と連動し、検出部と光照射源のon/off、又はon/off時間を制御することを特徴とする、請求項1に記載の生体分子検出装置。
  3. 前記光照射源をoffにした後の10μ秒〜100m秒間で、前記標識試薬粒子の標識を測定する、請求項1又は2に記載の生体分子検出装置。
  4. 前記標識試薬粒子が、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物の残基を発色団として有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体分子検出装置。
    (一般式(1)及び(2)において、Rはアルキル基、芳香族環基、複素環基、又はハロゲン原子を示す。一般式(2)において、Xはアルキル基、芳香族環基、又は複素環基を示す。)
  5. 前記燐光色素含有シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体分子検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体分子検出装置を用いた、生体分子の検出方法。
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