JP2007315779A - 診断薬及びそれを用いた診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗体に対する標識率が高く、蛍光強度の大きい蛍光色素を用いた診断薬を提供すること。
【解決手段】本発明の診断薬は、蛍光色素に有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有するものを用いる。従来に比べ抗体に対する標識率を向上させるとともに、固体状態でも高い蛍光強度により抗原をより高感度で検出することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は診断薬及びそれを用いた診断方法に関し、さらに詳しくは、蛍光色素で標識した抗体を用いる診断薬及びそれを用いた診断方法に関する。
ガンや感染症等の診断には、抗体の特異的認識能を利用したイムノアッセイが用いられている(例えば、特許文献1)。イムノアッセイは、標識抗体を用いて目的の抗原を検出する方法であり、標識物質に酵素を用いる酵素イムノアッセイ(ELISA法)や標識物質に蛍光色素を用いる蛍光イムノアッセイ(FIA法)等が用いられている。ELISA法は、最終的な検出は標識物質である酵素の反応によって生じるさまざまなシグナル(発色、発光、化学発光等)を検出及び定量することにより行う。一方、FIA法は、標識物質である蛍光色素に励起光を照射し、それによる蛍光を検出及び定量することにより行う。
国際公開2003/010542号パンフレット
FIA法は蛍光色素を用いるため鮮明なコントラストを有し定量性に優れ、またELISA法に比べ、より短時間での検出が可能でかつ操作も簡便であるという特徴を有している。しかしながら、従来の蛍光色素は標識率が低いという問題がある。例えば、抗体に対して200倍モル程度の蛍光色素を用いているが、この条件下においても標識率は50−60%程度であった。そのため、蛍光色素を大量に使用する必要があるため検出費用が高コストになったり、未反応の蛍光色素を除去するための処理工程が必要となり検出に長時間を要するという問題があった。また、高感度検出を行うため、より蛍光強度の大きい蛍光色素が必要とされているという問題もあった。
上記の課題を解決するため、本発明者は鋭意努力した結果、抗体を標識する蛍光色素に、有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有する蛍光色素を用いることにより、抗体に対する標識率を大幅に向上させることが可能なことを見出して本発明を完成させたものである。すなわち、本発明の診断薬は、少なくとも、抗体と、該抗体を標識する蛍光色素とを含む診断薬であって、該蛍光色素が、有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有することを特徴とする。
ここで、上記有機EL色素には、1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含む5員環化合物と共役系を有する6員環化合物とから成る縮合多環化合物を用いることができる。
また、上記縮合多環化合物には、以下の一般式(1)、(2)又は(3)のいずれか1種で示されるアゾール誘導体を用いることができる。
Figure 2007315779
ここで、式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基、ヘテロ原子を環内に含む芳香族基などの置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基又はヘテロ原子を環内に含む芳香族基を示し、Xは置換基を有していてもよい窒素原子又は硫黄原子又は酸素原子又はセレン原子、ボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -、PF6 -を示す。
また、上記のR2とR3に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種を用いることができる。
また、上記のR2とR3に、スルホニル基を有するフェニル基を用いることができる。
また、上記縮合多環化合物に、以下の一般式(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で示されるイミダゾール誘導体を用いることもできる。
Figure 2007315779
ここで、式中、R1、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基、ヘテロ原子を環内に含む芳香族基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基又はヘテロ原子を環内に含む芳香族基を示し、R1、 R2、R3、R4、R5は同じでも異なっていても良く、R'、R''は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -、PF6 -を示す。
また、上記のR2とR3に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種を用いることができる。
また、上記のR2とR3に、スルホニル基を有するフェニル基を用いることもできる。
また、蛍光色素には、結合部に、カルボン酸基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化アルキル基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基から選択されたいずれか1種の反応性基を用いることができる。
また、蛍光色素には、発色部と結合部とを連結するスペーサー部を有するものを用いることができる。
蛍光色素のスペーサー部には、-CH2-、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-(CH2-CH2-O)n-(nは1〜10の整数)、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択される官能基を少なくとも1種含むものを用いることができる。
ここで、上記スペーサー部には、以下の一般式(I)で表されるものを用いることができる。
-(CHR')p-X-(CHR")q- (I)
式中、Xは直接結合又は、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択され少なくとも1種の官能基を表し、R'とR"はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基、あるいは芳香族炭化水素基であって、必要によりスルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基及びカルボキシル基からなる群から選択されたいずれか1種の荷電基により置換されたものを表し、Arはアリール基を表し、pとqはそれぞれ独立に0から20の整数を表し、p+q≧1である。
また、スペーサー部に、アミノ酸又は2〜20個のアミノ酸からなるペプチドリンカーを用いることができる。
また、スペーサー部にアミノ酸を用い、そのアミノ酸に天然アミノ酸又は合成アミノ酸を用いることができる。
また、アミノ酸に、システイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、チロシン、スレオニン及びセリンからなる群から選択された1種を用いることができる。
また、スペーサー部にペプチドリンカーを用い、そのペプチドリンカーに、スルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも1種の荷電基を有するものを用いることもできる。
また、ペプチドリンカーに、システイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、チロシン、スレオニン及びセリンからなる群から選択された少なくとも1種のアミノ酸を含むものを用いることもできる。
また、本発明の診断方法は、被検体中の抗原を検出する診断方法であって、有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有する蛍光色素で標識された抗体を抗原と反応させ、蛍光色素からの蛍光を測定することを特徴とする。
また、本発明の診断薬の製造方法は、少なくとも、抗体と、該抗体を標識する蛍光色素とを含む診断薬の製造方法であって、上記蛍光色素が有機EL色素から成る発色部と抗体と結合する結合部とを有しており、有機EL色素と抗体との間に、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、エステル結合及びグアニジン結合からなる群から選択された少なくとも1種の結合を形成させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の診断薬は、有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有する蛍光色素を用いるようにしたので、従来に比べ抗体に対する標識率を向上させるとともに、高い蛍光強度により抗原をより高感度で検出することができる。さらに、有機EL色素は固体状態(固体及び半固体を含む)で高い量子収率を有しているので、マイクロアレイなどの基盤上、もしくはビーズ上の乾燥状態でも高い蛍光強度を与える。また、有機EL色素は従来の蛍光色素であるCy3やCy5に比べ安価であるので、より低コストで抗原の検出を行うことができる。また、有機EL色素の置換基を変えることにより励起波長及び発光波長を変化させることができるので、蛍光波長の選択の自由度が増加し、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルーなど多くの蛍光波長を用いることができる。これにより、ストークスシフトの大きい(励起波長と蛍光波長の差が大きい)2種以上の蛍光色素を用いることが可能となり、一つの試料中に含まれる複数の抗原を同時に検出することも可能となる。また、Cy3やCy5は冷凍保存する必要があるのに対し、有機EL色素は化学的に安定であり、常温での長期保存に耐えることができるので、取り扱いが容易である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の診断薬は、抗体を標識する蛍光色素に、有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有する蛍光色素を用いる。
(抗体)
本発明に用いる抗体は特に限定されず、血漿タンパク、リポタンパク、糖タンパク、ポリペプチド、脂質、多糖類、リポ多糖類及び核酸から選択される少なくとも1種の標的抗原と特異的に結合する抗体を用いることができる。より好ましくは、血漿タンパク、腫瘍マーカー、ウイルス抗原、タンパク等を抗原とするものである。腫瘍マーカーのための抗体としては、例えば、モノクロナール抗体を挙げることができる。また、ウイルス抗原のための抗体として、例えば、IgG抗体やIgM抗体などを挙げることができる。
また、本発明に用いる抗体には、抗体全体、抗体フラグメント、抗体誘導体、そしてビオチン等を用いて標識した修飾抗体も含まれる。抗体は、ウマ、ウシ、ヒツジ、ラット等の哺乳動物に抗原を投与し、免疫して得られる抗血清や腹水液を精製して用いることができる。また、抗原で適当な動物を免疫し、回収した抗体産生細胞とマウスミエローマ細胞とのハイブリドーマを作製し、特定のアミノ酸配列を有するものをスクリーニングしたモノクローナル抗体を用いることもできる。また、モノクローナル抗体は、トリプシン、パパイン、ペプシン等の酵素により処理してFab、Fab'、F(ab')2といった抗体フラグメントとしても使用することができる。なお、抗体を含む被検体には、細菌、ウイルス等の病原体、生体から分離された血液、唾液,組織病片、糞尿等を挙げることができる。また、出生前診断を行う場合には、羊水中に存在する胎児の細胞を用いることもできる。これらの被検体を遠心分離操作等により沈渣として濃縮した後、酵素処理、熱処理、超音波処理等により細胞破壊したものを用いる。
(蛍光色素)
蛍光色素に用いる有機EL色素は、一対の陽極と陰極との間に固体状態で挟持され、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子とが再結合する際のエネルギーにより発光可能な色素であれば特に限定されない。例えば、テトラフェニルブタジエンやペリレン等の多環芳香族化合物、シクロペンタジエン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、アクリドン誘導体、キナクドリン誘導体、スチルベン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラジノピリジン誘導体、アゾール誘導体、イミダゾール誘導体、カルバゾール誘導体そしてテトラフェニルチオフェン誘導体等を用いることができる。さらに、分子内にカルボン酸基を有し、又はカルボン酸基を導入可能な色素であることが好ましい。以下に述べるように、抗体と結合するための反応性基の導入を容易に行うことができるからである。
蛍光色素に用いる結合部は、抗体を構成するタンパク質と結合する反応性基を有しており、その反応性基には、抗体との間に共有結合又はイオン結合を形成する置換基あるいは求核試薬又は求電子試薬を用いることができる。
共有結合を形成する場合、反応性基は、抗体のアミノ基、イミノ基、チオール基又はヒドロキシル基と反応可能な官能基が好ましい。有機EL色素とタンパク質との間の共有結合としては、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、エステル結合、又はグアニジン結合を形成させることが好ましい。その官能基には、例えば、イソチオシアネート基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化スルホニル基、塩化アシル基、ハロゲン化アルキル基、グリオキザル基、アルデヒド基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基等を用いることができる。好ましくは、イソチオシアネート基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化アルキル基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基から選択されたいずれか1種を用いることが好ましい。より好ましくは、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化アルキル基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基から選択されたいずれか1種を用いることが好ましい。タンパク質のアミノ基とアミド結合を形成することができ、またタンパク質のイミノ基に直接結合する事ができるからである。さらに好ましくはトリアジン基、カルボジイミド基又は活性エステル化したカルボニル基である。また、これらの有機EL色素がカルボン酸基を有する場合、カルボジイミド誘導体、トリアジン誘導体の存在下で、タンパク質に存在するアミノ基およびイミノ基を直接修飾する事も可能である。また、イオン結合を形成する反応性基には、アニオン性基、例えばスルホニル基やカルボキシル基を用いることができる。これらのアニオン性基は、タンパク質のカチオン性基、例えばアミノ基とイオン結合する。
また、蛍光色素に、発色部と反応性基とを連結するスペーサー部を設けることもできる。スペーサー部は共有結合又は原子鎖を含む部分であり、-CH2-、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-(CH2-CH2-O)n-(nは1〜10の整数)、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択される官能基を1種以上含むものを用いることができる。すなわち、スペーサー部は、上記の群から選択された1種の官能基のみで構成しても良く、2種以上の官能基を含む構成とすることもできる。また、選択した一の官能基を2個以上含む構成とすることもできる。
ここで、スペーサー部には、以下の一般式(I)で表されるものを用いることが好ましい。
-(CHR')p-X-(CHR")q- (I)
式中、Xは直接結合又は、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された少なくとも1種の官能基を用いることができ、好ましくは-COO-、-CONH-、-O-、-CH=CH-、-C≡C-又は-Ar-、より好ましくは-COO-、-CONH-、-O-又は-Ar-を用いることができる。また、R'とR"はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基、あるいは芳香族炭化水素基であって、必要によりスルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基及びカルボキシル基からなる群から選択されたいずれか1種の荷電基により置換されたものを用いることができる。また、Arはアリール基、好ましくは、フェニレン基又はナフチレンで基あり、必要に応じてスルホニル基で置換されたものを用いることができる。pとqはそれぞれ独立に0から20の整数、好ましくは0から10の整数、より好ましくは0から5の整数であり、p+q≧1である。
スペーサー部の具体例を挙げると、-(CH2)p-CONH-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-(CH2)q-、
-(CH2)p-CH(-R'-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-CH(-R'-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-CH(-R'-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-CH(-R'-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-(O-CH-)n-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-Ar-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-COO)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-C≡C-(CH2)q-、-(CH2)p-C=C-(CH2)q-、-(CH2)p-NR-(CH2)q-、-(CH2)p-O-(CH2)q-、-(CH2)p-S-(CH2)q-、-(CH2)p-HN-C(=NH)-NH-(CH2)q-、-(CH2)p-CO-Ar-NR-(CH2)q-等を挙げることができる。
また、スペーサー部に、アミノ酸又は2〜20のアミノ酸から成るペプチドリンカーを用いることもできる。アミノ酸には天然又は合成のアミノ酸を用いることができる。
ここで、天然アミノ酸には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リシン、ヒドロキシリシン、アルギニン、システイン、システイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、プロリン及び4-ヒドロキシプロリン等が含まれる。
合成アミノ酸には、上記天然アミノ酸のD体や、分子内に少なくともアミノ基とカルボキシル基とを有する修飾アミノ酸が含まれる。
修飾アミノ酸は、一般式:H-N(R1)-(R2-CO)-OHで表すことができる。ここで、R1とR2は、それぞれ独立に、エステル、エーテル、チオエステル、チオエーテル、アミド、カルバミド又はチオカルバミドを介して又は介さずに、スルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基、及びカルボキシル基からなる群から選択されたいずれか1種の荷電基により置換された炭化水素基又は芳香族基又はヘテロ環基を表す。さらに炭化水素基又は芳香族基又はヘテロ環基は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアルコキシ基の少なくとも1種で置換されていても良い。
本発明のスペーサー部に用いるより好ましいアミノ酸は、スルホニル基を有するアミノ酸である、システイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、そしてヒドロキシル基を有するチロシン、スレオニン、セリンからなる群から選択されたいずれか1種である。蛍光色素の水溶性を向上させることができるからである。さらに好ましくは、システイン酸又はセリンである。
ペプチドリンカーとしては、それぞれ、-C(-R1)-CONH-C(-R2)-、-C(-R1)-CONH-C(-R2)-CONH-C(-R3)-、-C(-R1)-CONH-C(-R2)-CONH-C(-R3)-CONH-C(-R4)-で表されるジペプチド、トリペプチド、テトラペプチドを用いることが好ましい。ここで、R1、R2、R3、R4は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アルコール基、インドール基、ヒドロキシフェニル基、ベンジル基、グアニジン基、チオエーテル基、アルキルチオール基、イミダゾール基又はアルキルアミン基等の置換基を表す。これらペプチドは、ホモ又はヘテロペプチドであって良い。具体例を挙げると、Ala-Ser、Glu-Ala、Glu-Ala-Leu、Gly-Pro、Gly-Pro-Asn、Ile-Val、Ile-Val-Met等を用いることができる。
また、ペプチドリンカーの一部を必要によりスルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも1種の荷電基を有するものを用いることができる。例えば、これらのいずれか1個の荷電基を有するアミノ酸を1種以上含むペプチドリンカーを用いることができる。これにより、蛍光色素の水溶性を向上させることができる。例えば、スルホニル基を有するシステイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、ヒドロキシル基を有するチロシン、スレオニン、セリンを含む群から選択された少なくとも1種のアミノ酸を含むペプチドリンカーを用いることができる。
スペーサー部の長さ及びその構造を変えることにより、発色部と抗体分子の標識部位との間の距離を変えて抗体分子と蛍光色素との間の立体障害を抑制することが可能である。すなわち、複雑な構造をとる、タンパク質、ペプチド等の立体構造に合わせて、立体障害を抑制するように蛍光色素の構造設計をすることができるので、標識率を向上させることが可能となる。あるいは、スペーサー部に、剛直性を与える官能基、例えば、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-を導入することで、特定の標識部位、例えば深部にある標識部位に対する立体障害を大きくすることもできる。これにより、立体障害の少ない標識部位、例えば浅部のみを選択的に標識する一方、立体障害の少ない別の蛍光色素で深部の標識部位を標識することにより、深部と浅部の標識部位を識別することも可能となる。
本発明の蛍光色素に反応性基を導入する場合、例えば、スキーム1に示す反応を用いることができる。反応式(I)は、反応性基に活性エステル化したカルボニル基を用い、反応性基と結合するスペーサー部の官能基に-COO-を用いた例を示している。活性エステル化したカルボニル基には、N−ヒドロキシ−スクシンイミドエステルやマレイミドエステルを用いることができる。N−ヒドロキシ−スクシンイミドを用い、縮合剤としてDCCを用いることによりN−ヒドロキシ−スクシンイミドエステル体を経由してアミド結合により有機EL色素と抗体が結合する。
また、反応式(II)は、活性エステル化したカルボニル基にトリアジン誘導体を用い、反応性基と結合するスペーサー部の官能基に-COO-を用いた例を示している。
また、反応式(III)は、反応性基にカルボジイミド基を用い、反応性基と結合するスペーサー部の官能基に-COO-を用いた例を示している。カルボジイミド基には、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)や1-シクロヘキシル-3-(2-モルホリノエチル)カルボジイミド等のカルボジイミド試薬を用いることができる。カルボジイミド体を経由してアミド結合により有機EL色素と抗体とを結合させることができる。
また、反応式(IV)は、スペーサー部に予めカルボジイミド基、トリアジン基を導入した例、すなわち、反応性基と結合するスペーサー部の官能基が反応性基を兼ねる例を示している。これにより、蛍光色素に別途、反応性基を導入しなくても、抗体のアミノ基、イミノ基に対して蛍光色素を直接結合させる事ができる。
Figure 2007315779

スキーム1.
蛍光色素に用いる好ましい有機EL色素は、共役系を有する5員環化合物を含む化合物であって、その5員環化合物が1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含むものを挙げることができる。さらに、詳しくは共役系を有する5員環化合物から成る単環化合物と、その5員環化合物と共役系を有する6員環化合物から成る縮合多環化合物を挙げることができる。固体状態であっても、量子収率が大きく、強い蛍光を示すからである。5員環化合物には、アゾール誘導体あるいはイミダゾール誘導体が好ましい。さらに、アゾール誘導体あるいはイミダゾール誘導体は1以上の4級アンモニウム基を有することが好ましい。水溶性を向上させことができるからである。
以下に、縮合多環化合物の具体例について説明する。
(モノアゾール誘導体1)
Figure 2007315779
ここで、R1、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、R1、R2、R3、R4、R5は同じでも異なっていても良い。上記のアルキル基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、上記のアルケニル基は、好ましくはビニル基、アリル基、クロチル基、チグリル基又はプレニル基である。また、上記のアルキニル基は、好ましくはエチニル基又はプロパルギル基である。また、上記のアルコキシ基は、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基である。また、上記の芳香族炭化水素基は単環又は多環を含み、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。また、上記の複素環基は、好ましくはピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、ピリジン基又はキノリン基であり、より好ましくはフラン基、イミダゾール基又はチオフェン基である。また、上記の炭化水素基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。
また、R'は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。ここで、アルキル基、アルケニル基芳香族炭化水素基には、上記と同様のものを用いることができる。
また、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -、PF6 -を示す。なお、以下の一般式においても、特に断らない限り同様である。
(モノアゾール誘導体2)
Figure 2007315779
ここで、式中、R8、R9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、R8、R9は同じでも異なっていても良い。上記のアルキル基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、上記のアルケニル基は、好ましくはビニル基、アリル基、クロチル基、チグリル基又はプレニル基である。また、上記のアルキニル基は、好ましくはエチニル基又はプロパルギル基である。また、上記のアルコキシ基は、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基である。また、上記の芳香族炭化水素基は単環又は多環を含み、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。また、上記の複素環基は、好ましくはピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、ピリジン基又はキノリン基であり、より好ましくはフラン基、イミダゾール基又はチオフェン基である。また、上記の炭化水素基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。
なお、以下の一般式においても、特に断らない限り同様である。また、nは1以上の整数、好ましくは1〜5であり、以下の一般式中でも同様である。
(ジアゾール誘導体1)
Figure 2007315779
(ジアゾール誘導体2)
Figure 2007315779
(ジアゾール誘導体3)
Figure 2007315779
ここで、式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、R1、R2、R3、R4、R6、R7は同じでも異なっていてもよい。R2、R3は、置換基を有しても良い芳香族炭化水素基、好ましくはフェニル基を用いることができ、その置換基には炭素数1から4のアルキル基やアルコキシ基、又は臭素原子を用いることが好ましい。さらに、アルキル基にはメチル基、アルコキシ基にはメトキシ基を用いることが好ましい。また、Xは、置換基を有しても良い窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子であり、特に断らない限り以下の一般式中でも同様である。
(ジアゾール誘導体4)
Figure 2007315779
(ジアゾール誘導体5)
Figure 2007315779

ここで、N→Oは、窒素原子が酸素原子に配位結合している状態を示す。
(ジアゾール誘導体6)
Figure 2007315779
(ジアゾール誘導体7)
Figure 2007315779
(ジアゾール誘導体8)
Figure 2007315779

Figure 2007315779
ここで、式中、R10、R11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、R10、 R11は同じでも異なっていてもよい。上記のアルキル基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、上記のアルケニル基は、好ましくはビニル基、アリル基、クロチル基、チグリル基又はプレニル基である。また、上記のアルキニル基は、好ましくはエチニル基又はプロパルギル基である。また、上記のアルコキシ基は、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基である。また、上記の芳香族炭化水素基は単環又は多環を含み、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。また、上記の複素環基は、好ましくはピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、ピリジン基又はキノリン基であり、より好ましくはフラン基、イミダゾール基又はチオフェン基である。また、上記の炭化水素基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、R12は、置換基を有してもよいオレフィン基又はパラフィン基であり、nは1から3の整数、好ましくは1である。なお、以下の一般式においても、特に断らない限り同様である。
(ジアゾール誘導体9)
Figure 2007315779
Figure 2007315779
(トリアゾール誘導体1)
Figure 2007315779
(トリアゾール誘導体2)
Figure 2007315779
5員環化合物として、チオフェン基を含む以下の誘導体を用いることもできる。
(チオフェン誘導体1)
Figure 2007315779
(チオフェン誘導体2)
Figure 2007315779
(チオフェン誘導体3)
また、チオフェン誘導体の場合、非縮合系の化合物であり、以下の一般式で示される2,3,4,5-テトラフェニルチオフェン誘導体を用いることもできる。
Figure 2007315779
ここで、式中、R13,R14,R15は、それぞれ独立に、水素原子あるいは直鎖、分岐又は環状の炭素数1から6のアルキル基、置換又は未置換のアリール基、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基を表し、あるいは置換又は未置換のアラルキル基、好ましくはベンジル基又はフェネチル基を表し、Ar1およびAr2は置換又は未置換のアリール基、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基を表し、さらに、Ar1とAr2は結合している窒素原子と共に含窒素複素環を形成してもよい。また、Y1およびY2は水素原子、ハロゲン原子、あるいは直鎖、分岐又は環状の炭素数1から6のアルキル基、あるいは直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基、あるいは置換又は未置換のアリール基、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基、あるいは置換又は未置換のアラルキル基、好ましくはベンジル基又はフェネチル基、あるいは置換又は未置換のアミノ基を表す。
(チオフェン誘導体4)
また、以下の一般式で示される2,3,4,5-テトラフェニルチオフェン誘導体を用いることもできる。
Figure 2007315779
ここで、式中、Ar1〜Ar6はそれぞれ独立に、置換または未置換のアリール基、好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基を表し、さらに、Ar1とAr2、Ar3とAr4およびAr5とAr6は結合している窒素原子と共に含窒素複素環を形成していても良い。
また、5員環化合物にイミダゾールを用い、以下の一般式で示すイミダゾール誘導体を用いることもできる。ここで、イミダゾール誘導体を構成するイミダゾール基は4級アンモニウム基を有することが好ましい。水溶性を向上させることができるからである。さらに、ピリジノ基を含む場合、より水溶性を向上させるために、ピリジノ基も4級アンモニウム基を有していても良い。なお、以下の一般式中、R''は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。
(イミダゾール誘導体1)
Figure 2007315779
(イミダゾール誘導体1)
Figure 2007315779
(イミダゾール誘導体2)
Figure 2007315779
(イミダゾール誘導体3)
Figure 2007315779








Figure 2007315779
ここで、イミダゾール骨格は中央のベンゼン環R8, R9, R10, R11 の任意の位置に複数ユニットが結合していても良い。また、R12は、置換基を有してもよいオレフィン基又はパラフィン基であり、nは1から3の整数、好ましくは1である。
(カルバゾール誘導体)
また、以下の一般式で示されるカルバゾール誘導体を用いることもできる。
Figure 2007315779
また、共役系を有する5員環化合物であって、1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含む単環化合物を用いることもできる。特に限定されないが、例えば、以下の一般式で表されるアゾール誘導体を用いることができる。
Figure 2007315779
ここで、式中、R1、 R4、 R5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、R1、R4、Rは同じでも異なっていてもよい。上記のアルキル基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、上記のアルケニル基は、好ましくはビニル基、アリル基、クロチル基、チグリル基又はプレニル基である。また、上記のアルキニル基は、好ましくはエチニル基又はプロパルギル基である。また、上記のアルコキシ基は、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基である。また、上記の芳香族炭化水素基は単環又は多環を含み、好ましくはビフェニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基であり、より好ましくはビフェニル基、フェニル基である。また、上記の複素環基は、好ましくはピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、ピリジン基又はキノリン基であり、より好ましくはフラン基、イミダゾール基又はチオフェン基である。また、上記の炭化水素基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。
本発明の蛍光色素に用いる有機EL色素には、以上、説明した縮合多環化合物及び単環化合物であれば特に限定されないが、以下の一般式で表されるジアゾール誘導体又はイミダゾール誘導体を好適に用いることができる。
Figure 2007315779
























Figure 2007315779
さらに、上記のジアゾール誘導体及びイミダゾール誘導体の中で、ジアゾロピリジン誘導体又はイミダゾロピリジン誘導体を好適に用いることができる。
本発明の特に好ましい蛍光色素は、上記のジアゾロピリジン誘導体又はイミダゾロピリジン誘導体を発色部に含むものであり、以下の一般式で表すことができる。
Figure 2007315779
Figure 2007315779
-(CHR')p-X-(CHR")q-はスペーサー部を表す。また、Zは前述の反応性基を表す。
ここで、上記のR2とR3に、置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基を用いることが好ましい。Cy3に対応する緑色蛍光色素を得ることができる。芳香族炭化水素基としてはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基、より好ましくはフェニル基又はトリル基である。さらに、置換基としてはスルホニウム基が好ましい。水溶性を高めることができるからである。
あるいは、上記のR2とR3に、置換基を有しても良いチオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基及びピリジン基からなる群から選択された1種、より好ましくはチオフェン基、イミダゾール基又はフラン基を用いることもできる。Cy5に対応する赤色蛍光色素を得ることができる。
蛍光色素は、反応性基とスペーサー部の組み合わせにより種々の方法により合成することができる。例えば、反応性基に活性エステル化したカルボニル基を用いる場合、予めジアゾロピリジン誘導体又はイミダゾロピリジン誘導体の活性エステル体を合成しておき、この活性エステル体にスペーサー用化合物(例えば、グリシン、アラニン、4−アミノブタン酸、システイン酸、セリン等のアミノ酸)を反応させてカルボン酸体を得、このカルボン酸体を、N−ヒドロキシ−スクシンイミドと反応させることにより、スペーサーを導入した活性エステル体を得ることができる。例えば、スペーサー用化合物にグリシンを用いた場合、-CONH-と-(CH2)-を有するスペーサー部を得ることができる。また、β-アラニンを用いた場合、-CONH-と-(CH2)2-を有するスペーサー部を得ることができる。また、4-アミノブタン酸を用いた場合、-CONH-と-(CH2)3-を有するスペーサー部を得ることができる。また、システイン酸を用いた場合、-CONH-と-SO3 -を有するスペーサー部を得ることができる。また、セリンを用いた場合、-CONH-と-OHを有するスペーサー部を得ることができる。システイン酸とセリンを用いることにより、スペーサー部にそれぞれ、スルホニウム基と水酸基を導入することができ、蛍光色素の水溶性を向上させることができる。
本発明の診断薬を用いる診断方法は、被検体中の抗原を蛍光色素で標識された抗体で検出する方法であり、抗原−抗体の組合せのみならず、ハプテン−抗ハプテン抗体、ビオチン−アビジン、そしてTag−抗Tag抗体の組合せを用いることもできる。
具体的には、基盤上、溶液中、ビーズ上、抗体上に存在する、抗原又はハプテンに対し、蛍光色素で標識した抗体等の結合物質を作用させ、その抗体の抗原又はハプテン特異的結合能を利用して、特定の抗原又はハプテンを検出する。抗原としては、タンパク質、多糖類、核酸、ペプチドなどが挙げられ、ハプテンとしてはFITCやジニトロフェニル基などの低分子量分子を挙げることができる。抗原又はハプテンと抗体の組み合わせとしては、GFPと抗GFP抗体、FITCと抗FITC抗体などを挙げることができる。
具体例として、以下の方法を用いることができる。
(1)基盤や溶液中に存在する抗原(タンパク質、多糖類、核酸、ペプチド)に蛍光標識した抗体を結合させ検出を行う方法。
(2)基盤や溶液中にハプテンを修飾した抗原(タンパク質、多糖類、核酸、ペプチド)に、蛍光標識した抗ハプテン抗体を結合させ検出を行う方法。
(3)基盤や溶液中にビオチンを修飾した抗原(タンパク質、多糖類、核酸、ペプチド)に、蛍光標識したアビジンを結合させ検出を行う方法。
(4)基盤や溶液中に存在する抗原(タンパク質、多糖類、核酸、ペプチド)に抗体を結合させ、さらにその抗体と特異的に結合する蛍光色素を標識した抗体を結合させ検出を行う方法。
(5)基盤や溶液中に存在する抗原(タンパク質、多糖類、核酸)にハプテンを修飾した抗体を結合させ、さらにそのハプテンと特異的に結合する蛍光色素を標識した抗体を結合させ検出を行う方法。
(6)基盤や溶液中に存在する抗原(タンパク質、多糖類、核酸)にビオチンを修飾した抗体を結合させ、さらにそのビオチンと特異的に結合する蛍光色素を標識したアビジンを結合させ検出を行う方法。
(7)基盤や溶液中に存在する抗原(タンパク質、多糖類、核酸)にTag(ヒスチジンなど)を導入し、蛍光色素で標識した抗Tag抗体で検出を行う方法。
(8)蛍光色素で標識したタンパク質に抗体を結合させ、基盤や溶液中に存在する抗原(タンパク質、多糖類、核酸)と結合させて検出を行う方法。
これらの標識物は、免疫染色、ELISA、ウエスタンブロッティング、フローサイトメトリー等の各種の測定手法に使用することができる。
さらに、具体例を説明すると、例えば、図1に示すように、IgG抗体をペプシンで処理するとF(ab')2と呼ばれるフラグメントが得られる。このフラグメントをジチオスレイトール等で還元するとFab'と呼ばれるフラグメントが得られる。Fab'フラグメントは1つもしくは2つのチオール基(-SH)を有している。このチオール基に対してマレイミド基を作用させて特異的な反応を行うことができる。すなわち、図2に示すように、マレイミド基を導入した蛍光色素をフラグメントのチオール基と反応させることにより、蛍光色素で抗体を標識することができる。この場合、抗体の生理活性(抗原捕捉能)を失うことがない。また、アルブミン(BSA)等のタンパク質に蛍光色素と抗体を結合させる方法では、タンパク質に2分子以上の蛍光色素を導入することができるので、抗原と結合させると、より高感度で検出することが可能となる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により限定されるものではない。
合成例1.
有機EL色素として、1, 2, 5,-オキサジアゾロ-[3, 4-c]ピリジン誘導体を用いた。
以下に、スペーサー部を導入したオキサジアゾロ-[3, 4-c]ピリジンの活性エステル体の反応例(スキーム2と3)を示す。なお、スペーサー部を有しない活性エステル体をEL-OSu、スペーサー部を導入した活性エステル体をEL-OSu-Spと略す。
Figure 2007315779
スキーム2.
次いで、オキサジアゾロピリジン活性エステル体(6)をDMF中、アラニンと反応させ、スペーサー部を導入したカルボン酸体(7)を合成した。その後、カルボン酸体(7)をジオキサン中、N−ヒドロキシスクシンイミドと反応させ、スペーサー部を導入したオキサジアゾロピリジン活性エステル体(8)を合成した。以下に反応例を示す。
Figure 2007315779
スキーム3.
各ステップとも反応は穏やかに進行し、カルボン酸体(7)を経由して目的とする活性エステル体(8)を高収率で得た。
(合成手順)
(1)ジケトン誘導体(2)の合成
500mL三口フラスコに4-メトキシアセトフェノン(1)37.5 g (0.25 mol)、亜硝酸ナトリウム0.15 gを酢酸100 mLに溶解した。水浴中、HNO3 100 mLを酢酸100 mLに溶解したものを2時間かけて滴下した。その後、室温で2日間撹拌した。反応混合物を500mLの水にゆっくりと入れ、沈殿を生成させた。沈殿物は濾過し、クロロホルムに溶解した。クロロホルム相を飽和重曹水で洗浄し、10% NaCl 水溶液で2回洗浄した。MgSO4で脱水した後、減圧下、クロロホルムを留去し、オキサジアゾール-N-オキサイド(2)を34.5 g (収率78%)で得た。
(2)ジケトン誘導体(3)の合成
500mL三口フラスコにオキサジアゾール-N-オキサイド(2)17.7 g (0.05 mol)をアセトニトリル400 mLに溶解した。それにZn 12.0 g、AcOH 7 mL、Ac2O 20mLを添加した。水浴中で反応温度が30℃を超えないように冷却した。12時間撹拌して反応終点とした。反応混合物を濾過し、不溶分を除去した。アセトニトリルを減圧下留去して残渣を得た。残渣をクロロホルムで再結晶し、オキサジアゾール-N-オキサイド(3)を10.2 g (収率60%)で得た。
(3)オキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)の合成
500mL三口フラスコでオキサジアゾール-N-オキサイド(3)15.6 g (0.046 mol)をブタノール300 mLに溶解した。そこへグリシンエチルエステル塩酸塩 32.0 g (0.23 mol)を添加した。24時間加熱還流を行った。ブタノールを減圧下留去し、残渣を得た。残渣を200mLのクロロホルムに溶解し、10% HCl、飽和NaHCO3、10%NaClで洗浄した。MgSO4で乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をクロロホルムで再結晶し、オキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)を13.0 g (収率 70%)で得た。
(4)オキジアゾロピリジンエチルエステル(4)の加水分解
500mL三口フラスコでオキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)3.0 g (0.007 mol)を200 mLのエタノールに溶解した。そこへKOH 0.62 g (0.01 mol)を添加した。5時間加熱環流を行った後、反応混合物を200 mLの水へ添加した。この水溶液に濃塩酸を滴下してpH 1に調整したところ沈殿が生じた。沈殿物を濾過し、クロロホルムに溶解した。クロロホルム相を10% NaHCO3水溶液、水で洗浄した。クロロホルムを留去して残渣を得た。残渣を水-エタノール (1:1)で再結晶し、2.1 g (収率 81%)のオキサジアゾロピリジンカルボン酸(5)を得た。
(5)活性エステル体(6)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸(5)1.0 g (0.0026 mol)とN-ヒドロキシスクシンイミド0.30 g (0.0026 mol)をDMF 20mLに溶解した。これにN, N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 0.54 g (0.0026 mol)を30分かけて滴下した。滴下後、室温で30時間撹拌した。減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で単離精製し、オキサジアゾロピリジン活性エステル体(6)を0.76 g (収率62%)得た。
(6)カルボン酸体(7)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジン活性エステル体(6) 100 mg (0.21 mmol)とアラニン18.8 mg (0.21 mmol)をDMF 20mLに溶解した。その後、室温で12時間撹拌した。反応終了後、減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=7:3)で単離精製し、カルボン酸体(7)を83 mg (収率88%)得た。
(7)活性エステル体(8)の合成
次いで、50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸体(7)70 mg (0.16 mmol)とN-ヒドロキシスクシンイミド18.0 mg (0.16 mmol)をDMF 20mLに溶解した。これにDMF 5 mLに溶解したN, N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 32.2 mg (0.16 mmol)を30分かけて滴下した。滴下後、室温で30時間撹拌した。減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で単離精製し、活性エステル体(8)を75.8 mg (収率89%)得た。
合成例2.
有機EL色素として合成例1で用いたオキサジアゾロピリジン誘導体を用い、スペーサー部にシステイン酸を用いた。オキサジアゾロピリジン活性エステル体(6)をシステイン酸と反応させ、スペーサー部を導入したカルボン酸体(9)を合成した。その後、カルボン酸体(9)をジオキサン中、N-ヒドロキシスクシンイミドと反応させ、スペーサー部を導入したオキサジアゾロピリジン活性エステル体(10)を合成した。以下に反応例を示す。
Figure 2007315779

スキーム4.
以下に、合成例1と異なる部分のみの合成手順を示す。
(1)カルボン酸体(9)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジン活性エステル体(6) 100 mg (0.21 mmol)とシステイン酸 39 mg (0.23 mmol)をDMF 20mLに溶解した。その後、室温で12時間撹拌した。反応終了後、減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=7:3)で単離精製し、カルボン酸体(9)を98 mg (収率88%)得た。
(2)活性エステル体(10)の合成
次いで、50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸体(9) 80 mg (0.15 mmol)とN-ヒドロキシスクシンイミド 19 mg (0.17 mmol)をDMF 20mLに溶解した。これにDMF 5 mLに溶解したN, N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 35 mg (0.17 mmol)を30分かけて滴下した。滴下後、室温で30時間撹拌した。減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で単離精製し、活性エステル体(10)を73 mg (収率 78%)得た。
合成例3.
有機EL色素として合成例1で用いたオキサジアゾロピリジン誘導体を用い、スペーサー部にセリンを用いた。オキサジアゾロピリジン活性エステル体(6)をセリンと反応させ、スペーサー部を導入したカルボン酸体(11)を合成した。その後、カルボン酸体(11)をジオキサン中、N-ヒドロキシスクシンイミドと反応させ、スペーサー部を導入したオキサジアゾロピリジン活性エステル体(12)を合成した。以下に反応例を示す。
Figure 2007315779

スキーム5.
以下に、合成例1と異なる部分のみの合成手順を示す。
(1)カルボン酸体(11)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジン活性エステル体(6) 100 mg (0.21 mmol)とセリン26 mg (0.25 mmol)をDMF 20mLに溶解した。その後、室温で12時間撹拌した。反応終了後、減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=7:3)で単離精製し、カルボン酸体(12)を 79 mg (収率 81%)得た。
(2)活性エステル体(12)の合成
次いで、50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸体(11) 70 mg (0.15mmol)とN-ヒドロキシスクシンイミド 19 mg (0.17 mmol)をDMF 20mLに溶解した。これにDMF 5 mLに溶解したN, N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 35 mg (0.17 mmol)を30分かけて滴下した。滴下後、室温で30時間撹拌した。減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で単離精製し、活性エステル体(12)を 61 mg (収率 72%)得た。
合成例4.
有機EL色素として合成例1で用いたオキサジアゾロピリジン誘導体を用い、スペーサー部にペプチドリンカーとしてアラニルセリン(Ala-Ser)を用いた。オキサジアゾロピリジン活性エステル体(6)をアラニルセリンと反応させ、スペーサー部を導入したカルボン酸体(13)を合成した。その後、カルボン酸体(13)をジオキサン中、N-ヒドロキシスクシンイミドと反応させ、スペーサー部を導入したオキサジアゾロピリジン活性エステル体(14)を合成した。以下に反応例を示す。
Figure 2007315779



Figure 2007315779

スキーム6.
以下に、合成例1と異なる部分のみの合成手順を示す。
(1)カルボン酸体(13)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジン活性エステル体(6) 100 mg (0.21 mmol)とアラニルセリン 45 mg (0.25 mmol)をDMF 20mLに溶解した。その後、室温で10時間撹拌した。反応終了後、減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=6:4)で単離精製し、カルボン酸体(13)を72 mg (収率64%)得た。
(2)活性エステル体(14)の合成
次いで、50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸体(13) 60 mg (0.11 mmol)とN-ヒドロキシスクシンイミド 14 mg (0.12 mmol)をDMF 15mLに溶解した。これにDMF 5 mLに溶解したN, N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド 25 mg (0.12 mmol)を30分かけて滴下した。滴下後、室温で15時間撹拌した。減圧下、DMFを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=8:2)で単離精製し、活性エステル体(14)を60 mg (収率 86%)得た。
実施例1.
(標識手順)
6.5 mg/ml のGFP 抗体(SIGMA #G6539)溶液300 μl を、マイクロコンYM-50 を用いて0.2 M sodium bicarbonate(pH 9.0)にバッファー交換した。オキサジアゾロピリジン活性エステル体EL-Osu 6 を10 mg/ml のDMSO 溶液として調製し、これを25μl 加えて室温で2時間撹拌した。NAP-10 カラムをPBS (pH 7.4)で平衡化した後、反応溶液を添加し、活性エステル体EL-Osu 6 で標識した抗体を含むフラクションをエッペンドルフチューブに集めた(約1ml)。
(標識抗体の活性評価)
His-Tag 付きEGFP(大腸菌より発現させた緑色蛍光蛋白質)溶液(in PBS pH 7.4)をニッケルタイタープレート(96 穴)に各ウェルに100μl ずつ分注し、室温で2時間静置した後、各ウェルをPBST buffer(PBSに0.05%のTween-20を添加したバッファー) 100 μl で3回洗浄(プレートウォッシャー使用)してEGFP をプレートに固定化した。その後、オキサジアゾロピリジンの活性エステル体EL-Osu 6 で修飾したGFP抗体溶液(20 μg/ml, 2 μg/ml, 200 ng/ml, 20 ng/ml)を各ウェルに100 μl ずつ分注し、37 ℃で2 時間静置した後、各ウェルをPBST buffer 100 μl で3 回洗浄(プレートウォッシャー使用)した。最後にプレートリーダーによりプレートの蛍光測定を行った。蛍光測定は、励起波長400 nm、蛍光波長530 nmで行い、フィルターは515 nmを用いた。
(測定結果)
活性試験の結果を図3に示す。EL-Osuで標識したGFP抗体はその濃度が2ng/100μLであっても、EGFPを検出することができた。
比較例1.
蛍光色素に、Cy3色素を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、修飾抗体の活性評価を行った。EGPTを検出するには、蛍光標識したGFP抗体の濃度が 2 ng/100μL 程度が必要であった。
実施例2.
(標識手順1:蛍光色素による標識)
BSA(Bovine Serium Albumin)のリシン残基のアミノ基とスペーサー部を含むオキサジアゾロピリジンの活性エステル体EL-OSu-Sp 8を反応させてアミド結合を形成させて、BSAへの色素標識を行った。具体的には、BSA 1.0 mg (15.05 nmol)を含む炭酸buffer(pH9.0) 100 μlに、活性エステル体35.82 μg(75.25 nmol)を含むDMSO溶液400μl加えて室温で24時間振盪した。その後全量が1 mlになるように0.1 M TEAA buffer(pH7.0)を加え、NAP-10カラム(GE healthcare Sephadex G-25)を用いてBSAに由来する成分を1.5 ml分取した。得られた溶液100μlを逆相HPLCにより分析した。
なお、MALDI TOF MSにより、EL-OSuで標識したBSAの同定を行った。標識したBSA(図4A)は原料(図4B)に比べ、分子量が2200程増加しており、有機EL色素が約5分子結合していることがわかった。
(HPLC測定条件)
HPLC装置には、日本分光(株)製の LC-2000plus シリーズを用いた。
カラム:GL Science Inertsil ODS-3 Column 5μm、4.6 mm×250 mm
DNAグラジエント条件
Eluting solvent A: 0.1M TFA水溶液(pH7.0)
Eluting solvent B: 90% CH3CN/0.1M TFA水溶液 (pH7.0)
Gradient (B%) 0 min(5%)→20 min(50%)→60 min(70%)→70 min(100%)→80 min(100%)→90 min(5%)
流速 0 min→20 min, 60 min→90 min :1 mL/min、20 min→60 min :0.5 mL/min
温度 40℃
(蛍光色素の標識結果)
スペーサー部を有しないEL-OSuとスペーサー部を有するEL-OSu-Spを用いて標識したBSAのHPLCの結果を、それぞれ図5Aと5Bに示す。標識率を表1に示す。
Figure 2007315779
スペーサー部を有するEL-OSu-Spを用いることにより、スペーサー部を有しないEL-OSuを用いた場合よりも飛躍的に標識率を向上させることができた。反応性基である活性エステルと色素分子との間にスペーサー部を導入することにより、BSAの標識部位と色素分子の立体障害がより小さくなったため標識率が向上したと考えられる。また、TOF-MASSの測定結果より、EL-OSuで標識したBSAには5分子の有機EL色素が導入されていることを確認した。EL-OSu-Spの場合、5分子を導入するため5倍モル用いたところ、ほぼ定量的に標識することができた。
(標識手順2:抗体との結合)
上記の標識手順1で調製した蛍光色素導入BSAを、実施例1と同様の方法によりGFP 抗体に結合させて標識抗体を調製した。
(標識抗体の活性評価)
実施例1と同様の方法を用いて行った。
(標識抗体の活性結果)
実施例1の場合と同様に、EL-Osuで標識したGFP抗体はその濃度が2ng/100μLであっても、EGFPを検出することができた。
実施例3.
有機EL色素に合成例2で合成したスペーサー部を有するオキサジアゾロピリジンの活性エステル体EL-Osu-Sp 10を用い、DMSOを10μlとして試料液全体の10vol%とした以外は、実施例2と同様の方法により蛍光色素をBSAへ導入した。抗体との結合及び標識抗体の活性評価は、実施例1と同様の方法により行った。
(結果)
蛍光色素の標識率については実施例2の場合と同様の高い標識率で得られた。さらに、標識抗体の活性についても、実施例1の場合と同様に、EL-Osu-Sp 10で標識したGFP抗体はその濃度が2ng/100μLであっても、EGFPを検出することができた。なお、実施例2では、有機EL色素を溶解させるためDMSOを試料液全体の80vol%としたが、本実施例では10vol%でも有機EL色素が溶解し、優れた水溶性を示した。
実施例4.
有機EL色素に合成例3で合成したスペーサー部を有するオキサジアゾロピリジンの活性エステル体EL-Osu-Sp 12を用い、DMSOを10μlとして試料液全体の10vol%とした以外は、実施例2と同様の方法により蛍光色素をBSAへ導入した。抗体との結合及び標識抗体の活性評価は、実施例1と同様の方法により行った。
(結果)
蛍光色素の標識率については実施例2の場合と同様の高い標識率で得られた。さらに、標識抗体の活性についても、実施例1の場合と同様に、EL-Osu-Sp 12で標識したGFP抗体はその濃度が2ng/100μLであっても、EGFPを検出することができた。なお、実施例2の場合と同様に、本実施例の蛍光色素も優れた水溶性を示した。
実施例5.
有機EL色素に合成例4で合成したスペーサー部を有するオキサジアゾロピリジンの活性エステル体EL-Osu-Sp 14を用い、DMSOを10μlとして試料液全体の10vol%とした以外は、実施例2と同様の方法により蛍光色素をBSAへ導入した。
(結果)
蛍光色素の標識率については実施例2の場合と同様の高い標識率で得られた。さらに、標識抗体の活性についても、実施例1の場合と同様に、EL-Osu-Sp 14で標識したGFP抗体はその濃度が2ng/100μLであっても、EGFPを検出することができた。なお、実施例2の場合と同様に、本実施例の蛍光色素も優れた水溶性を示した。
以上、説明したように、有機EL色素を含む蛍光色素を用いることにより、固体状態でも高い蛍光強度を有するのみならず、抗体に対して用いる色素量を低減することが可能である。さらに、スペーサー部を設けることにより、従来の蛍光色素の場合、200倍モル程度の色素量が常識とされていたが、これを1/200程度まで低減することが可能となる。これにより、使用する蛍光色素の量を大幅に低減できることから、本発明の診断薬を用いることにより、抗原の検出費用を大幅にコストダウンすることも可能となる。また、標識反応後、未反応の大量の色素を除去する工程が不要とすることも可能となり、検出をより短時間で行うこともできる。
本発明の検出方法において、IgG抗体のFab'フラグメントの調製方法の一例を示す模式図である。 本発明の検出方法において、IgG抗体のFab'フラグメントへの有機EL色素の導入方法の一例を示す模式図である。 本発明の実施例1における、活性試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例2における、EL-OSuにより標識されたBSAのHPLCスペクトルの一例である。 本発明の実施例2における、EL-OSu-Spにより標識されたBSAのHPLCスペクトルの一例である。 本発明の実施例2における、EL-OSuによる標識後のBSAのTOF MSスペクトルの一例である。 本発明の実施例2における、標識前のBSAのTOF MSスペクトルの一例である。

Claims (19)

  1. 少なくとも、抗体と、該抗体を標識する蛍光色素とを含む診断薬であって、
    該蛍光色素が、有機EL色素から成る発色部と、上記抗体と結合する結合部とを有する診断薬。
  2. 上記有機EL色素が、1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含む5員環化合物と共役系を有する6員環化合物とから成る縮合多環化合物である請求項1記載の診断薬。
  3. 上記縮合多環化合物が、以下の一般式(1)、(2)又は(3)のいずれか1種で示されるアゾール誘導体である請求項2記載の診断薬。
    Figure 2007315779
    (式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい窒素原子又は硫黄原子又は酸素原子又はセレン原子、ボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -、PF6 -を示す。)
  4. 上記のR2とR3が、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種である請求項3記載の診断薬。
  5. 上記のR2とR3が、スルホニル基を有するアリール基である請求項3記載の診断薬。
  6. 上記縮合多環化合物が、以下の一般式(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で示されるイミダゾール誘導体である請求項2記載の診断薬。
    Figure 2007315779
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基、複素環基などの置換基を有しても良い芳香族炭化水素基又は炭化水素基又は複素環基を示し、R1、 R2、R3、R4、R5は同じでも異なっていても良く、R'、R''は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -、PF6 -を示す。)
  7. 上記のR2とR3が、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種である請求項6記載の診断薬。
  8. 上記のR2とR3が、スルホニル基を有するアリール基である請求項6記載の診断薬。
  9. 上記結合部が、カルボン酸基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化アルキル基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基から選択されたいずれか1種の反応性基を有する請求項1から8のいずれか一つに記載の診断薬。
  10. 上記蛍光色素が、発色部と結合部とを連結するスペーサー部を有する請求項1から9のいずれか一つに記載の診断薬。
  11. 上記スペーサー部が、-CH2-、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-(CH2-CH2-O)n-(nは1〜10の整数)、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択される官能基を少なくとも1種含む請求項10記載の診断薬。
  12. 上記スペーサー部が、以下の一般式(I)で表される請求項11記載の診断薬。
    -(CHR')p-X-(CHR")q- (I)
    (式中、Xは直接結合又は、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-、-CH=CH-、-C≡C-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された少なくとも1種の官能基を表し、R'とR"はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基等の脂肪族炭化水素基、あるいは芳香族炭化水素基であって、必要によりスルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基及びカルボキシル基からなる群から選択されたいずれか1種の荷電基により置換されたものを表し、Arはアリール基を表し、pとqはそれぞれ独立に0から20の整数を表し、p+q≧1である。)
  13. 上記スペーサー部が、アミノ酸又は2〜20個のアミノ酸からなるペプチドリンカーである請求項11記載の診断薬。
  14. 上記スペーサー部がアミノ酸であって、該アミノ酸が天然アミノ酸又は合成アミノ酸である請求項13記載の診断薬。
  15. 上記アミノ酸が、システイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、チロシン、スレオニン及びセリンからなる群から選択された1種である請求項14記載の診断薬。
  16. 上記スペーサー部がペプチドリンカーであって、該ペプチドリンカーが、スルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミン基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも1種の荷電基を有する請求項13記載の診断薬。
  17. 上記ペプチドリンカーが、システイン酸、2-アミノ-3-スルホサルファニルプロパン酸、2-アミノ-3-スルホキシプロパン酸、チロシン、スレオニン及びセリンからなる群から選択された少なくとも1種のアミノ酸を含む請求項16記載の診断薬。
  18. 被検体中の抗原を検出する診断方法であって、有機EL色素から成る発色部と、抗体と結合する結合部とを有する蛍光色素で標識された抗体を抗原と反応させ、蛍光色素からの蛍光を測定する診断方法。
  19. 少なくとも、抗体と、該抗体を標識する蛍光色素とを含む診断薬の製造方法であって、上記蛍光色素が有機EL色素から成る発色部と抗体と結合する結合部とを有しており、有機EL色素と抗体との間に、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、エステル結合及びグアニジン結合からなる群から選択された少なくとも1種の結合を形成させる工程を含む診断薬の製造方法。
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