JP2017181013A - 畜舎用換気送風システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、家畜の種類に対応でき、夏季の暑さ対策に有効な畜舎用換気送風システムを提供することを目的とするものである。
【解決手段】畜舎1の一方の壁面に換気扇3と、換気扇3を設置した反対側の壁面に吸込口4を設け、換気扇3及び吸込口4の最下部よりもさらに下方において、他方の壁面から一方の壁面に床面と水平で空気を導く送風機5〜7を備え、送風機5〜7の給気口及び排気口の下端を畜舎1内の家畜2の頭の高さと同一または頭の高さよりも高い位置に設け、間欠送風を行う畜舎用換気送風システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、畜舎用換気送風システムに関するものである。
従来、この種の畜舎に用いられる畜舎用換気については、例えば特許文献1のような換気装置や、特許文献2のような畜舎換気方法が考えられている。
特許文献1の換気装置においては、図7に示すように、畜舎101内は、畜舎の側面から見ると一般的に長方形になっており、その短辺側の壁面に、畜舎内の空気を外部に送風するファン102が複数台設置されている。ファン102が設置されている壁面とは反対側壁面には、畜舎101内に外気を供給するための外気吸込口103が設けられている。畜舎101内には、複数の温度センサー104a〜cが備えられており、この温度センサー104で検知された温度が高い場合には、換気扇102の回転数を上げ、検知された温度が低い場合には、換気扇102の回転数を下げるものが開示されている。
また、引用文献2には、畜舎101内に複数の送風ファンを設置し、同時に運転させることにより、1つの送風ファンの近傍に滞留する畜舎内空気を、次の送風ファンへ送り、次の送風ファンは畜舎の外部に送風する畜舎の換気方法が開示されている。
特開2006−174791号公報 特開平3―191242号公報
上記従来例では、家畜の飼育に適正な畜舎内風速を得るために、非常に多くの換気扇を設置する必要があり、設備が多くなるという問題点を有していた。
例えば、家畜が鶏(ブイロラー)である場合、飼育管理として、鶏の体感温度は、生後1〜14日令では、26〜32℃で気流は無し、15〜35日令では、19〜26℃で気流の風速は1m/s以上、36日令以上では、17〜18℃で気流は風速1m/s以上で飼育する必要があることが一般的に知られている。特に、成長した鶏である36日令〜出荷まで(約50日令)は暑さに弱いため、畜舎内温度が高い場合は、鶏の体感温度を下げるために風速3m/sの気流を発生させなければならない。一般的な鶏用の畜舎(敷地が10×45mの約150坪で、平均高さ3m)で計算すると、畜舎内で気流の3m/sを得るためには、5400m3/minの風量が必要であり、一般的な300m3/minの換気扇に換算すると18台必要になる。
一方、成長した鶏に対しては、畜舎内温度が適温であれば、酸素、二酸化炭素、アンモニアなどの臭気を含め、最適な空気環境を得るために、換気回数30回/hを行う必要があり、上記の一般的な鶏用の畜舎で必要な最低換気量は、675m3/minである。すなわち、最低換気量で考えると、上記風速3m/sを得るための換気扇の台数と比較すると、1/8の台数(2台程度)になる。
また、換気扇の設置面積よりも、鶏用の畜舎内の断面積が広いため、畜舎内での風速のバラツキが大きくなるという問題点を有していた。また、雛の段階や冬季では畜舎内を暖房する必要があるが、換気扇の台数が必要以上に多くなることによって、換気扇が運転していない状態であっても、換気扇の開口部の隙間から自然換気されてしまい、必要以上の暖房を行わなければならないという問題点を有していた。
そこで本発明では、畜舎内での最低換気量を維持し、かつ、家畜に最適な気流を与えることができる畜舎用換気送風システムを提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、畜舎の一方の壁面に設けられ換気口を有する換気扇と、前記一方の壁面に対抗する他方の壁面に設けられた吸込口と、前記換気口および前記吸込口の最下部よりもさらに下方に設けられ、前記他方の壁面から前記一方の壁面に空気を導く送風機と、を備え、前記送風機の給気口及び排気口の下端を前記畜舎内の家畜の頭の高さと同一または頭の高さよりも高い位置に設け、前記送風機は間欠に送風することにより所期の目的を達成するものである。
また、本発明は、畜舎の一方の壁面に設けられ換気口を有する換気扇と、前記一方の壁面に対抗する他方の壁面に設けられた吸込口と、前記畜舎の内の前記換気扇と前記吸込口との間で、上方部分を塞ぎ、且つ下方部分を開放するように設置した、1つもしくは複数の半仕切り板と、下方部分の開放された面積を可変できるように前記半仕切り板を上下させる昇降部を設け、風速を間欠に送風することにより、所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、最低換気量を維持するための換気扇と、家畜近傍の温度もしくは家畜の体温を下げるための送風機と設け、間欠送風することにより、家畜にとって有効な風速を得ることができ、急速に家畜の体温を下げることができる畜舎用換気送風システムを提供することができるものである。
すなわち、送風機を間欠送風することにより、酷暑であっても、鶏のストレス度合いが少なく、鶏の体温を効果的に下げることができ、飼育管理を向上させることができる。
また、畜舎内の温度が、所定の温度以上のときに、風速3m/sを越える気流で間欠に送風することにより、特に急速に家畜の体温を下げることができる畜舎用換気送風システムを提供できるものである。
また、本発明は、畜舎内に設けた半仕切り板を上下させることにより、下方部分の開放面積を可変することで、送風機による送風速度が一定でも、鶏の上部付近の風速を可変することができ、鶏の体温を下げることができる畜舎用換気送風システムを提供することができるものである。
このように、夏季の酷暑であっても、鶏のストレス度合いが少なく、鶏の体温を効果的に下げることができ畜舎用換気送風システムを提供することができる。
本発明の実施の形態1の畜舎用換気送風機を示す概略図 本発明の実施の形態1のブロイラーの最適飼育温度を示す図 本発明の実施の形態1のブロイラーの風速による体感温度の低下温度を示す図 本発明の実施の形態1の畜舎内温度に対する畜舎内の対応風速を示す図 本発明の実施の形態1の1週間毎に測定した20羽の平均体重を示す図 本発明の実施の形態2の畜舎用換気送風機を示す概略図 従来の畜舎用換気送風機を示す概略図
本発明の請求項1に係る畜舎用換気送風システムは、畜舎の一方の壁面に設けられ換気口を有する換気扇と、前記一方の壁面に対抗する他方の壁面に設けられた吸込口と、前記換気口および前記吸込口の最下部よりもさらに下方に設けられ、前記他方の壁面から前記一方の壁面に空気を導く送風機と、を備え、前記送風機の給気口及び排気口の下端を前記畜舎内の家畜の頭の高さと同一または頭の高さよりも高い位置に設け、前記送風機は間欠に送風することを特徴とするものである。
これにより、送風機を間欠送風することにより、酷暑であっても、鶏のストレス度合いが少なく、鶏の体温を効果的に下げることができ、飼育管理を向上させることができる。
また、前記送風機は、畜舎内の温度が、所定の温度以上のときに、風速3m/sを越える気流で間欠に送風するようにしてもよい。
これにより、夏季の酷暑であっても、鶏のストレス度合いが少なく、鶏の体温を効果的に下げることができ畜舎用換気送風システムを提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る鶏用の畜舎用換気送風システムの構成を示す。
図1に示すように、畜舎用換気送風システムは、家畜(鶏(ブロイラー))2が飼育されている畜舎1の一方の壁面に、換気扇3が畜舎内の床面から1.5〜2m程度の高さに複数台配設されおり、換気扇3が配設されている壁面と対向する反対側壁面(他方の壁面)に、吸込口4が床面から1.5〜2m程度の高さに配設されている。換気扇3は、畜舎1内の空気を外部に排出するように動作している。したがって、換気扇3を動作すると、換気扇3は他方の壁面に設けられた吸込口4から外気を取り込み、畜舎1内をほぼ真直ぐに通風して、換気扇3によって畜舎外に排出されることにより、畜舎内が換気される。
さらに、畜舎用換気送風システムは、吸込口4の近傍で、床面から15cm〜1m程度の高さに設置された送風機5と、換気扇3の近傍で、床面から15cm〜1m程度の高さに設置された送風機6とを備えている。
吸込口4の近傍の送風機5は、送風機5より上方に配設されている畜舎1の吸込口4から空気を吸い込み、一方の壁面方向にある送風機6に向かって床面に対して水平に送風を行う。
換気扇3の近傍の送風機6は、他方の壁面方向にある送風機5から送風されてくる空気を吸い込み、送風機6より上方に配設されている畜舎1の換気扇3へ送風を行う。また、本実施の形態では、送風機5と送風機6の間に、送風の中継用として、送風機7を設置し、吸込口4の近傍の送風機5から送風された空気を、換気扇3の近傍の送風機6に向かって床面に対して水平に送風している。なお、中継用の送風機7は、適切な風量を維持できるように設置されていれば良く、複数個設置されていても良い。なお、送風機5乃至7のそれぞれは、同軸上に吸気口と排気口を備え、吸気口から吸気した空気を排気口から排出し、直線的な送風を行っている。
また、送風機5乃至7のそれぞれには、床面からの高さを調整できる高さ調整手段が設けられている。この高さ調整手段は、ジャッキ等の手動もしくは自動で上下できるものである。本実施の形態では、送風機5乃至7が設置される高さは、家畜の頭上の高さに合わせて設置されており、具体的には、成長した鶏の身長であれば、約30cmであるため、送風機の吸気口及び排気口の下端を、床面から30cmの高さもしくは、それよりも少し高い位置(例えば31〜50cm程度)に設定し、送風を行うように設定されている。なお、送風機5乃至7は、床面から30cmの高さにおいて、風速5m/sを発生できる送風機である。
ここで、畜舎用換気送風システムの動作について説明する。
換気扇3を運転することで、吸込口4から外気が流入し、換気扇3から畜舎1内空気が排出され、換気される。基本的な換気量としては、飼育されている家畜の種類、成長度合いによって、最低必要な酸素濃度、もしくは二酸化炭素濃度の上限値が決まっており、その濃度を確保するための換気量から、必要な換気扇の種類と台数を選定し設置される。
さらに、吸込口4の近傍に配置された送風機5は、送風機5より上方に配設されている畜舎1の吸込口4から空気を吸い込み、一方の壁面方向にある送風機6に向かって床面に対して水平に送風を行う。また、送風機7は、吸込口4の近傍の送風機5から送風された空気を、換気扇3の近傍の送風機6に向かって床面に対して水平に送風している。また、換気扇3の近傍の送風機6は、他方の壁面方向にある送風機7から送風されてくる空気を、送風機6より上方に配設されている畜舎1の換気扇3へ送風を行う。
このような畜舎用換気送風システムは、換気扇3、吸込口4、送風機5乃至7、及び送風機に備えた風速と温度が測定できるセンサー9a〜cを集中的に管理制御する制御部10を設けて、様々な状態を管理する。なお、制御部10は、CPU、メモリ記憶装置、ディスプレイ、及びキーボード等から構成されている。また、制御部10は、図示しないが、無線接続または有線接続により、換気扇3、吸込口4、送風機5乃至7、各送風機に設けられている高さ調整手段8、及びセンサー9a〜cと接続されている。なお、制御部10は、畜舎1以外の場所に設置されているものとする。
例えば、家畜が鶏(ブイロラー)である場合、生後1〜14日令では、26〜32℃で気流が無い状態が最適であり、制御部10は、送風機5乃至7を動作させず、吸込口4の開口量の自動調整し、複数の換気扇3のうちの一部の換気扇3のみを動作させる制御を指示することにより、畜舎1内の温度を26〜32℃に維持管理する。なお、吸込口4と一部の換気扇3だけの換気の場合、畜舎1の床面近辺には、ほとんど風が流れない。
また、15〜35日令では、19〜26℃で気流の風速は1m/s以上の状態が最適であり、制御部10は、高さ調整手段8により、送風機5乃至7を鶏の日令の体型に対応させ、15cm程度の高さに自動調整し、風速1m/s程度で動作するように制御を指示する。この場合には、送風機5乃至7にセンサー9a〜cを備え、そのセンサー情報に基づき、制御部10により15cm程度の高さにおいて19〜26℃になるように、吸込口4の開口量と、換気扇3の動作を制御する。
また、成長した鶏である36日令〜出荷まで(約50日令)は、17〜18℃で気流は風速1m/s以上の状態が最適であり、制御部10は、高さ調整手段8により、送風機5乃至7を鶏の日令の体型に対応させ、30cm程度の高さに自動調整し、風速1m/s程度で動作するように制御を指示する。この場合には、送風機5乃至7にセンサー9a〜cを備え、そのセンサー情報に基づき、制御部10により30cm程度の高さにおいて17〜18℃になるように、吸込口4の開口量と、換気扇3の動作を制御する。しかし、36日令〜出荷まで(約50日令)の成長した鶏は、暑さに弱いため、吸込口4の開口量と換気扇3の動作だけでは30cm程度の高さにおいて17〜18℃にならない場合(例えば、夏季の暑い日)に、鶏の体感温度を下げるために、送風機5乃至7を風速3m/s程度で動作するように制御する。また、送風機5、送風機6、送風機7を個別に風量調整し、連動させるように制御してもよい。
また、成長した鶏である36日令〜出荷まで(約50日令)は、暑さに弱いため、急速に鶏の体感温度を下げる必要がある。前述した、送風機5乃至7を風速3m/s程度で動作しても温度が下がらない場合には、送風機5乃至7を風速3m/sよりも速い風速、本実施の形態では風速4m/s程度で動作するように制御部10から制御する。ただし、風速3m/sを超える気流を成長した鶏に与えると、成長した鶏にストレスが発生することが一般的に知られているため、風速4m/s程度の風を常時発生させるのではなく、所定時間間隔で間欠送風を行う。この間欠送風制御は、風速4m/sと送風停止とを繰り返す間欠送風制御や、風速4m/sと風速3m/sとを繰り返す間欠送風制御でもよい。また、成長した鶏のストレスの度合の情報を予め制御部10内の記憶装置に記憶しておき、記憶装置に予め記憶されているストレスの度合の情報とセンサー9a〜cからの測定情報とを比較し、成長した鶏のストレス度合いを予測して間欠送風制御を行ってもよい。なお、制御部10内の記憶装置に予め記憶されるストレスの度合の情報は、温度、湿度、気流の状態(風速)、それぞれに関連する時間、及びそれぞれの組み合わせにおける成長した鶏のストレス状態を対応表情報として記憶されているものとし、制御部10から間欠送風制御を行っている。
成長した鶏のストレス度合いは、外部状況により変わるものであるが、本実施の形態では、例えば、風速4m/s程度で1分間、風速3m/s程度で2分間の送風を交互に繰り返す間欠送風制御を行うものとする。
さらに、成長した鶏に対しては、畜舎1内温度が適温であれば、酸素、二酸化炭素、アンモニアなどの臭気を含め、最適な空気環境を得るために、換気回数30回/hを行う必要があり、この場合、一般的な鶏用の畜舎で必要な最低換気量は、675m3/minであるため、一般的な換気扇を2台程度分の風量を生成するだけの換気扇3を動作するように制御部10から制御する。
次に、具体的な畜舎内温度に対する送風機の制御方法の一例を示す。
図2は、鶏(ブロイラー)を飼育するために、22日令以降の日令毎の最適飼育温度を示している。図3は、風速による体感温度の低下温度の一例を示している。図4は、鶏が22日令時の畜舎内温度に対する畜舎内の対応風速の関係の一例を示している。
図2に示す通り、鶏は成長するに従い、最適温度が低くなっているが、夏季の暑い日は、最適飼育温度よりも外気温度が高くなり、その場合、送風によって、鶏の体感温度を下げる必要がある。
図3に、風速による体感温度の低下温度の一例を示している。体感温度は、湿度と風速の組み合わせによって異なる。図3では、湿度50%且つ風速0m/s時の畜舎内温度を体感温度の基準とした場合、湿度80%時に風速に対する畜舎内温度の体感として感じる温度を示している。例えば、湿度80%且つ風速0m/s時は、前述の基準である湿度50%且つ風速0m/s時と比較すると体感温度は3.9℃高く、湿度80%且つ風速3m/s時は、前述の基準より6.9℃低い温度と感じることを示している。
鶏が22日令時の制御方法の一例を図4に基づいて説明すると、湿度80%で、畜舎内温度が、29.9℃時には、制御部10は、センサー9a〜cからの情報で畜舎内温度が29.9℃であることを検知し、図4の畜舎内温度に対する畜舎内の対応風速の関係に基づき、送風機5乃至7の風速を2.5m/sにしている。つまり、図3に示す体感温度の低下温度の一例に基づくと、風速2.5m/sにすることにより、鶏の体感温度が−5.9℃となり、実質24℃となる。即ち、図2の最適飼育温度に示す通り、22日令の鶏に対して24℃で飼育できることになる。
その後、畜舎内温度が、30.8℃まで上昇すると、制御部10は、センサー9a〜cからの情報で畜舎内温度が30.8℃であることを検知し、図4の畜舎内温度に対する畜舎内の対応風速の関係に基づき、送風機5乃至7の風速を3.0m/sにしている。つまり、図3に示す体感温度の低下温度の一例に基づくと、風速3.0m/sにすることにより、鶏の体感温度が−6.9℃となり、実質23.9℃となる。即ち、図2の最適飼育温度に示す通り、22日令の鶏に対して、ほぼ24℃で飼育できることになる。
さらにその後、畜舎内温度が、29.8℃まで低下すると、制御部10は、センサー9a〜cからの情報で畜舎内温度が29.8℃であることを検知し、図4の畜舎内温度に対する畜舎内の対応風速の関係に基づき、送風機5乃至7の風速を2.5m/sにしている。つまり、図3に示す体感温度の低下温度の一例に基づくと、風速2.5m/sにすることにより、鶏の体感温度が−5.9℃となり、実質24℃となる。即ち、図2の最適飼育温度に示す通り、22日令の鶏に対して、24℃で飼育できることになり、常にブロイラーの体感温度を図2に示す最適飼育温度で飼育できるように制御している。
しかしながら、通常の畜舎では、風速3m/s以上の風速を与えると、前述した通り鶏がストレスを感じると言われているが、畜舎内温度が30.8℃以上に上昇した場合、畜舎内の風速は3.0m/sとしている。
しかし、本発明の実施の形態では、畜舎内温度が32.0℃まで上昇すると、制御部10は、センサー9a〜cからの情報で畜舎内温度が32.0℃であることを検知し、図4の畜舎内温度に対する畜舎内の対応風速の関係に基づき、送風機5乃至7の風速を3.0〜4.0m/sの間欠風速にしている。これにより、鶏へのストレスを低減しつつ、より強い風速を与えることで、暑さ対策が可能になる。
具体的な間欠送風制御としては、畜舎内温度が32.0℃以上のときは、風速3.0m/sを3分間送風したのち、風速4.0m/sを3分間送風し、また風速3.0m/sを3分間送風することを繰り返し行い、畜舎内温度が30.8℃に下がったときに、通常の3.0m/sの風速を連続に送風するといった制御を行なう。
この間欠送風制御は鶏へのストレスを与えないことについての実証実験を行なった。 畜舎(4.6m×3.7m×高さ2.4m)を2つ用意し、その畜舎内に、それぞれ飼育エリア(2.6m×2.6m)を設け、それぞれ鶏を100羽飼育した。なお、鶏は21日令までは、別の畜舎で雛から飼育されていたもので、22日令に、それぞれの畜舎の平均体重同じ(約750g)になるように100羽ずつ振り分けし、それぞれの畜舎の鶏から、750gに近い鶏を各20羽を抽出し、20羽の平均の体重を測定した。
前述の一方の鶏舎では、壁面に設置した換気扇3のみを用い、一般的な風速の与え方である3m/sまでの通常の風速制御で飼育した。
また、他方の畜舎は、図1と同様に壁面に設置した換気扇3と、更に畜舎内に、床面から30〜50cm程度の高さに調整できる送風機5〜7を設置した。他方の畜舎は、前述したように、畜舎内温度が32.0℃以上になったときに、送風機9a〜9cを運転させ、風速3.0m/sと風速4.0m/sを交互に間欠送風制御を行なった。
それぞれの環境で飼育した鶏を1週間毎に20羽の平均体重を測定した結果を図5に示す。その結果、畜舎内温度が32.0℃以上になったときに、送風機5〜7を運転させ、風速3.0m/sと風速4.0m/sを交互に間欠送風制御を行なった他方の畜舎の方が、49日令時点で体重の増加が大きかった。つまり、風速3.0m/sと風速4.0m/sを交互に間欠送風制御を行なった鶏は大きなストレスを受けていなかったと判断できる。 以上に本実施の形態を説明したが、本実施の形態に限るものではなく、送風機5乃至7を、図示していないが、畜舎1の壁の幅方向(図1における奥行き方向)に複数台設置して、畜舎1の敷地面積において一様に均一な気流を得るようにすることが望ましい。
また、実施の形態では、送風機5より上方に配設されている畜舎1の吸込口4から空気を吸い込み、送風機6より上方に配設されている畜舎1の換気扇3へ送風を行う構成としているが、送風機5及び6を直接、畜舎1の壁面に設置し、直接外気を吸い込み、直接畜舎1の外に排気するようにしても良い。
また、送風機5と送風機6の間に送風機7を設けているが、畜舎1の壁と壁の距離が短い場合は、送風機7は不要であり、距離が長い場合や送風機の性能によっては、更に送風機7を複数台設けても良い。
また、本実施の形態では家畜を鶏として説明したが、家畜の種類としては複数あり、鶏以外の豚や牛もそれぞれの頭上の高さに送風機を設置することで同様の効果を奏することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。
図6は、本発明に係る鶏用の畜舎用換気送風システムの構成を示す。なお、実施の形態1と同様の記号が付されているものは、実施の形態1で開示した同様の機能を有しており、詳細説明は省く。
図6に示すように、畜舎用換気送風システムは、家畜(鶏(ブロイラー))2が飼育されている畜舎1の一方の壁面に、換気扇3が畜舎内の床面から1.5〜2m程度の高さに複数台配設されおり、複数の換気扇3が配設されている壁面と対向する反対側壁面(他方の壁面)に、吸込口4が床面から1.5〜2m程度の高さに配設されている。換気扇3は、畜舎1内の空気を外部に排出するように動作している。したがって、換気扇3を動作すると、換気扇3は他方の壁面に設けられた吸込口4から外気を取り込み、畜舎1内をほぼ真直ぐに通風して、換気扇3によって畜舎外に排出されることにより、畜舎内が換気される。
さらに、畜舎1内に天井部から半仕切り板11が複数設置されている。この仕切り板11により、畜舎内の上方部分は塞がれ、下方部分は開放される状態となっている。半仕切り板11は、制御部10からの指示に従い、上下動作できる構成(昇降部)になっており、特に上下動作させる機構については限定しないが、油圧による上下動作や、紐による上下動作などが考えられる。なお、仕切り板11は常時畜舎内に出ている必要はなく、必要に応じて、畜舎内に出てくるようにしてもよい。
この半仕切り板11は、通常は、床面から2m以上は開口するように設置されており、飼育の作業に支障ないように設置され、換気扇3で風速3m/sで送風できるように制御部10から制御している。
ここで、畜舎内温度が設定値以上になった場合(実施の形態1で示した温度では、32.0℃)は、半仕切り板11を下げることで、畜舎内に流れる風速を上げるように制御部10から制御する。一般的に、風速が一定で、送風路の面積を狭くすると風速が上がることは知られている。本実施の形態おいて具体的には、半仕切り板11は、ロール状カーテンなどでできており、紐を用いてロールを回転させることで、ロール状カーテンの下部を床面方向に下げることができる。なお、半仕切り板11の下部を床面からどの高さまで下げると、風速が数m/sになるかを制御部10内に予め記憶してあるものとする。例えば、換気扇3で風速3m/sを送風している状態で、半仕切り板11の下部を床面から80cmにした場合には、風速3m/sを発生し、半仕切り板11の下部を床面から50cmにした場合には、風速4m/sを発生する。
つまり、畜舎内温度が設定値以上になった場合、半仕切り板11の下部を一定時間間隔で、床面から80cm、床面から50cmにすることにより、一定時間間隔で畜舎内の風速を風速3m/s、風速4m/sの間欠送風を行うことができる。これにより、畜舎内温度と鶏の体感温度とを最適飼育温度に合致させることができる。
なお、半仕切り板11の設置数は、畜舎内の全面積で、上記風速を満たすことができる数だけ設置するものとし、本実施の形態では2つ設置しているものとする。
なお、畜舎内温度を測定するために、センサー9a〜cを半仕切り板11の下部に設置したり、換気扇3の近傍に設置してもよく、畜舎内温度を定期的に計測して、温度情報を制御部10に供給している。
以上に本実施の形態を説明したが、本実施の形態に限るものではなく、半仕切り板に限らず、畜舎内を送風する断面積を変化させ、一定間隔でその断面積を大きくしたり小さくしたりできる構成であれば良い。また、3m/s以上のときに半仕切り板を上下させる制御方法としているが、3m/s以下の一定風速で送風した場合でも、同様の効果を奏することは云うまでもない。
また、壁面に設置した換気扇のみで0〜4m/sの風速を制御しようとすると、換気扇の大きさ、および台数が非常に多くなるが、半仕切り板を上下させることにより風速を制御できるため、小さいサイズの換気扇を設置したり、換気扇を少ない台数にしたりすることができ、畜舎の設備投資費用を抑えることができる。更には、畜舎の設置できる壁の面積には限りがあるため非常に有効である。
また、仕切り板の下部の形状を床面の状況に適した形状にすることで、より均一の風速を発生させることができる。
以上のように本発明にかかる畜舎用換気送風システムは、送風機を間欠送風することにより、酷暑であっても、鶏のストレス度合いが少なく、鶏の体温を効果的に下げることができ、飼育管理を向上させることができるので、畜舎用換気送風システムとして有用である。
1 畜舎
2 家畜
3 換気扇
4 吸込口
5 送風機
6 送風機
7 送風機
8 高さ調整手段
9a,9b,9c センサー
10 制御部
11 半仕切り板

Claims (3)

  1. 畜舎の一方の壁面に設けられ換気口を有する換気扇と、
    前記一方の壁面に対抗する他方の壁面に設けられた吸込口と、
    前記換気口および前記吸込口の最下部よりもさらに下方に設けられ、前記他方の壁面から前記一方の壁面に空気を導く送風機と、を備え、
    前記送風機の給気口及び排気口の下端を前記畜舎内の家畜の頭の高さと同一または頭の高さよりも高い位置に設け、
    前記送風機は間欠に送風することを特徴とする畜舎用換気送風システム。
  2. 前記送風機は、
    畜舎内の温度が、所定の温度以上のときに、風速3m/sを越える気流で間欠に送風することを特徴とする請求項1に記載の畜舎用換気送風システム。
  3. 畜舎の一方の壁面に設けられ換気口を有する換気扇と、
    前記一方の壁面に対抗する他方の壁面に設けられた吸込口と、
    前記畜舎の内の前記換気扇と前記吸込口との間で、上方部分を塞ぎ、且つ下方部分を開放するように設置した、1つもしくは複数の半仕切り板と、
    下方部分の開放された面積を可変できるように前記半仕切り板を上下させる昇降部と、を設け、
    前記畜舎内の風速を間欠に送風することを特徴とする畜舎用換気送風システム。
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