JP2017180143A - 蒸気弁及び発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温状態になったときにストレーナに応力が作用することを防止すると共に、高温化された蒸気温度下においても、安定した強度で、微粒な異物をストレーナで確実に除去可能な蒸気弁等を提供する。【解決手段】実施形態の蒸気弁は、弁ケーシングと弁体とストレーナとを具備する。弁ケーシングは、蒸気が流入口から弁室に流入して流出口から流出する。弁体は、弁室に収容されており、弁室の内部において弁棒に連結されている。ストレーナは、弁室の内部において弁棒および弁体の周りを囲うように設置されている。ここでは、ストレーナは、単一材料で形成されている本体筒を備える。そして、本体筒は、弁ケーシングにおいて流入口から流出口へ流れる蒸気に含まれる異物を除去する濾過機能を有するように複数の孔が千鳥状に形成されている。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、蒸気弁及び発電設備に関する。
発電設備等に使用される蒸気タービンにおいては、蒸気の流量を制御するため、または、蒸気の流れを遮断するために、蒸気タービンの上流側に蒸気弁が設置されている。
蒸気弁は、弁棒の一端に設置された弁体が弁ケーシングの弁室に収容されていると共に、弁座が弁室に設けられている。この他に、蒸気弁の弁室には、ストレーナが設けられている。ストレーナは、円筒形状であって、弁体および弁棒の周りを囲うように弁棒と同軸に設置されている。ストレーナは、複数のストレーナ孔が形成されており、蒸気弁が開けられて蒸気が複数のストレーナ孔を通過するときに、その蒸気に混入した異物(不純物)を捕捉する。このように、ストレーナは、蒸気弁において、異物が通過することを防止するために設けられている(たとえば、特許文献1,特許文献2参照)。
図8に示すように、ストレーナ11Jは、本体筒12Jに常設スクリーン13が設置されている。ここでは、本体筒12Jは、円筒体であって、その円筒体の外周面に常設スクリーン13が設けられている。たとえば、リベット(図示省略)の使用、および、常設スクリーン13の周囲に溶接部(図示省略)を設けることで本体筒12Jと常設スクリーン13との間が接合されている。
図9に示すように、本体筒12Jは、複数の本体孔H12Jが千鳥配列で形成されている。また、図10に示すように、常設スクリーン13は、多孔板であって、複数の常設スクリーン孔H13が千鳥配列で形成されている。本体孔H12Jおよび常設スクリーン孔H13は、ストレーナ孔であって、本体孔H12Jの内径よりも常設スクリーン孔H13の内径が小さく、予め定めた濾過面積を定義するように複数の常設スクリーン孔H13が形成されている。また、本体筒12Jは、常設スクリーン13よりも厚くなるように構成されている。これにより、ストレーナ11Jにおいて、本体筒12Jは、ストレーナ11Jの強度を確保する強度部材機能を発揮し、常設スクリーン13は、蒸気に混入した異物を捕捉する濾過機能を発揮する。
なお、図示を省略しているが、ストレーナ11Jは、たとえば、粗メッシュスクリーンと細メッシュスクリーンとが仮設スクリーンとして設置されている。仮設スクリーンは、発電設備を新設したときに行う試運転や配管等を改造した後に行う運転において、大きな異物(たとえば、配管内の溶接くず)が蒸気タービンの内部に侵入することが想定される場合に使用され、この場合以外においては、ストレーナ11Jから取り外される。
特開2004-028195号公報 特開2004-316454号公報
上記のストレーナ11Jにおいては、本体筒12Jに常設スクリーン13が溶接によって接合されており、本体筒12Jと常設スクリーン13とのそれぞれは、要求される特性が互いに異なるので、一般に、熱膨張係数が互いに異なる材料で形成されている。このため、超高温の蒸気がストレーナ11Jを通過するときには、本体筒12Jと常設スクリーン13との間の熱膨張差に起因して、応力が作用する。したがって、長年の使用の結果、常設スクリーン13の伸縮や弛みが生じ、振動や騒音が発生する。特に、プラント熱効率の向上のために蒸気温度を更に高温にした場合には、常設スクリーン13が許容する応力が小さくなるので、常設スクリーン13の板厚を厚くして強度を強化する必要が生ずるため、本体筒12Jに作用する応力がさらに大きくなり、上記の問題が顕在化する場合がある。
本体筒12Jと常設スクリーン13との間の熱膨張差に起因して応力が作用することに関して、図11Aおよび図11Bに示す接合体460を用いて説明する。
接合体460は、図11Aおよび図11Bに示すように、第1板状体461と、第1板状体461よりもサイズが小さい第2板状体462とが接合されており、第1板状体461の表面において第2板状体462の周囲に、溶接で接合部463(肉盛溶接部)が形成されている。このため、接合体460において第1板状体461の熱膨張係数が第2板状体462の熱膨張係数よりも小さい場合に、接合体460が常温状態から高温状態になったときには、第1板状体461に引張応力が作用し、第2板状体462に圧縮応力が作用する。これに対して、接合体460において第1板状体461の熱膨張係数が第2板状体462の熱膨張係数よりも大きい場合に、接合体460が常温状態から高温状態になったときには、第1板状体461に圧縮応力が作用し、第2板状体462に引張応力が作用する。
第1板状体461と第2板状体462とのそれぞれは、図8に示すストレーナ11Jにおいて、本体筒12Jと常設スクリーン13とのいずれかに相当する。このため、ストレーナ11Jにおいて、本体筒12Jと常設スクリーン13とのそれぞれは、熱膨張係数に応じて、圧縮応力または引張応力が作用する。
圧縮応力または引張応力が作用することに関して、図12および図13に示す接合体460を用いて具体的に説明する。
第1板状体461と第2板状体462とが接合された接合体460が常温状態であるときには、図12および図13に示すように、第1板状体461の上端および第2板状体462の上端は、破線に示す部分に位置する。第1板状体461の上端および第2板状体462の上端が拘束されずに熱膨張で自由に伸びが生ずる状態である場合に、接合体460が常温状態から高温状態に変化したときには、第1板状体461の上端および第2板状体462の上端は、一点鎖線に示す部分に位置する。これに対して、第1板状体461の上端および第2板状体462の上端が溶接によって拘束された状態である場合に、接合体460が常温状態から高温状態に変化したときには、第1板状体461の上端および第2板状体462の上端は、実線に示す部分に位置する。
第1板状体461の熱膨張量ΔHaは、第1板状体461の板厚ta、熱膨張係数ζaに対して、下記式(A1)に示す関係にある。同様に、第2板状体462の熱膨張量ΔHbは、第2板状体462の板厚tb、熱膨張係数ζbに対して、下記式(A2)に示す関係にある。下記式において、ΔTは、常温状態から高温状態になったときの温度差であって、Hは、常温状態時の高さである。そして、第1板状体461と第2板状体462との間の伸び差δは、下記式(A3)に示す関係にある。
ΔHa=ζa×H×ΔT ・・・式(A1)
ΔHb=ζb×H×ΔT ・・・式(A2)
δ=|ΔHa−ΔHb|=|ζa−ζb|×H×ΔT ・・・式(A3)
上述したように、第1板状体461の上端および第2板状体462の上端が溶接によって拘束された状態である場合に、接合体460が常温状態から高温状態に変化したときには、第1板状体461の上端および第2板状体462の上端は、実線に示す部分に位置する。このため、図12に示すように、第1板状体461の熱膨張係数が第2板状体462の熱膨張係数よりも大きい場合には、第1板状体461の上端は、差δaによる圧縮応力が作用し、第2板状体462の上端は、差δbによる引張応力が作用する。これに対して、図13に示すように、第1板状体461の熱膨張係数が第2板状体462の熱膨張係数よりも小さい場合には、第1板状体461の上端は、差δaによる引張応力が作用し、第2板状体462の上端は、差δbによる圧縮応力が作用する。
なお、単位幅当たりに作用する応力σと力Fとの関係は、板厚tおよび弾性係数Eを用いて、下記式(B)で示される。つまり、力Fは、下記式(C)で示される。
σ=F/t=Eε=E×δ/(H+ΔH) ・・・式(B)
F=E×δ/(H+ΔH)×t ・・・式(C)
第1板状体461における力Faは、第1板状体461の弾性係数Eaおよび圧縮量δaを用いると、下記式(C1)で示される。同様に、第2板状体462における力Fbは、第2板状体462の弾性係数Ebおよび圧縮量δbを用いると、下記式(C2)で示される。
Fa=Ea×δa/(H+ΔHa)×ta ・・・式(C1)
Fb=Eb×δb/(H+ΔHb)×tb ・・・式(C2)
ここでは、第1板状体461における力Faと第2板状体462における力Fbとがバランスで同じになる(Fa=Fb)。このため、下記式(D)を用いることによって、δaおよびδbをそれぞれ求めることができる。つまり、δaおよびδbは、組み合わせ材料の特性である、板厚、弾性率、熱膨張係数と、外的要因である温度上昇値によって決定される。また、温度上昇が大きくなれば、その分、部材に作用する力は大きくなることがわかる。
δ=|ζa−ζb|×H×ΔT=δa+δb ・・・式(D)
以上のように、関連技術の蒸気弁では、高温状態になることでストレーナ11Jに応力が作用することに起因して、振動や騒音が発生する。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、高温状態になったときにストレーナに応力が作用することを防止すると共に、高温化された蒸気温度下においても、安定した強度で、微粒な異物をストレーナで確実に除去可能な蒸気弁及び発電設備を提供することである。
実施形態の蒸気弁は、弁ケーシングと弁体とストレーナとを具備する。弁ケーシングは、蒸気が流入口から弁室に流入して流出口から流出する。弁体は、弁室に収容されており、弁室の内部において弁棒に連結されている。ストレーナは、弁室の内部において弁棒および弁体の周りを囲うように設置されている。ここでは、ストレーナは、単一材料で形成されている本体筒を備える。そして、本体筒は、弁ケーシングにおいて流入口から流出口へ流れる蒸気に含まれる異物を除去するために、本体筒の外周面側から内周面側へ貫通する複数の孔が千鳥状に形成される。
図1は、第1実施形態において、蒸気タービン発電プラント100の系統を示す図である。 図2は、第1実施形態において、主蒸気止め弁130の縦断面図を示している。 図3は、第1実施形態において、主蒸気止め弁130の一部切欠き斜視図を示している。 図4は、第1実施形態において、主蒸気止め弁130の横断面図(図2に示すD−D部分の断面)を示している。 図5は、第1実施形態において、主蒸気止め弁130を構成するストレーナ315の一部を拡大して示す図である。 図6は、第2実施形態において、主蒸気止め弁130を構成するストレーナ315の一部を拡大して示す図である。 図7は、第3実施形態において、主蒸気止め弁130を構成するストレーナ315の一部を拡大して示す図である。 図8は、関連技術に係る蒸気弁において、ストレーナ11Jの一部を拡大して示す図である。 図9は、関連技術に係る蒸気弁において、ストレーナ11Jを構成する本体筒12Jの一部を拡大して示す図である。 図10は、関連技術に係る蒸気弁において、ストレーナ11Jを構成する常設スクリーン13の一部を拡大して示す図である。 図11Aは、関連技術において、熱膨張係数が互いに異なる第1板状体461と第2板状体462とが接合部463によって接合された接合体460の上面図である。 図11Bは、関連技術において、接合体460の断面図である。 図12は、関連技術において、接合体460の端部を示す断面図であって、第1板状体461の熱膨張係数が第2板状体462の熱膨張係数よりも大きい場合を示している。 図13は、関連技術において、接合体460の端部を示す断面図であって、第1板状体461の熱膨張係数が第2板状体462の熱膨張係数よりも小さい場合を示している。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態の蒸気タービン発電プラント100においては、ボイラ110の過熱器111で加熱された蒸気が、主蒸気止め弁130と蒸気加減弁131とが設置された主蒸気管120を介して、高圧タービン140に作動流体として導入され、高圧タービン140において仕事を行う。そして、高圧タービン140から排出された蒸気は、低温再熱蒸気管121を経由して、ボイラ110の再熱器112に供給され、再熱器112において再度加熱される。
再熱器112で加熱された蒸気は、再熱蒸気弁132が設置された高温再熱蒸気管122を介して、中圧タービン141に作動流体として導入され、中圧タービン141において仕事を行う。そして、中圧タービン141から排出された蒸気は、クロスオーバ管123を介して、低圧タービン142に作動流体として導入され、低圧タービン142において仕事を行う。そして、低圧タービン142から排出された蒸気は、復水器150で凝縮される。
復水器150で凝縮された水(復水)は、低圧給水加熱器151において低圧タービン142から抽気された蒸気を用いて加熱された後に、給水ポンプ152において昇圧される。給水ポンプ152で昇圧された水(給水)は、高圧給水加熱器153において高圧タービン140から抽気された蒸気を用いて加熱された後に、ボイラ110の過熱器111に戻される。
蒸気タービン発電プラント100では、高圧タービン140と中圧タービン141と低圧タービン142との間においてタービンロータが連結されており、蒸気の仕事によってタービンロータが回転する。そして、そのタービンロータの回転によって発電機160が駆動し、発電が行われる。
上記したように、蒸気タービン発電プラント100においては、主蒸気止め弁130および蒸気加減弁131が、主蒸気管120に蒸気弁として設けられている。これと共に、再熱蒸気弁132が高温再熱蒸気管122に蒸気弁として設けられている。
ここでは、実施形態の蒸気弁として、たとえば、主蒸気止め弁130の構成に関して図2から図4を用いて説明する。
主蒸気止め弁130は、図2から図4に示すように、弁棒320の一端に設置された弁体321が弁ケーシング312の弁室331に収容されていると共に、弁座314およびストレーナ315が弁室331の内部に設けられている。
具体的には、主蒸気止め弁130において、弁ケーシング312は、弁室331に流入口310と流出口311とのそれぞれが連通しており、蒸気が流入口310から弁室331に流入して流出口311から流出するように構成されている。弁ケーシング312において、流入口310は、弁室331の側方に設けられており、流出口311は、弁室331の下方に設けられている。ここでは、弁ケーシング312において流入口310が形成された管状部分330(流入側配管状流路)は、円筒状であって、管軸が水平方向に沿っている。そして、流出口311が形成された管状部分332(流出側配管状流路)は、弁室331と同様に、円筒状であって、管軸が鉛直方向に沿っている。
この他に、弁ケーシング312は、弁室331の上方に開口312Kが形成されており、その開口312Kを塞ぐように弁蓋317が設置されている。弁蓋317は、中央部分に貫通孔317Kが形成されている。弁蓋317の貫通孔317Kは、孔軸が鉛直方向に沿っており、弁蓋317の貫通孔317Kの内部には、管状の弁棒ガイド筒体319が貫通して固定されている。
弁棒320は、弁棒ガイド筒体319を介して弁蓋317の貫通孔317Kを貫通するように、弁蓋317に設置されている。弁棒320は、たとえば、円柱状の棒状体であって、軸が鉛直方向に沿っており、弁棒320の下端部には弁体321が設置されている。
弁体321は、たとえば、上端部から下端部へ向かうに伴って断面積が減少するテーパ形状部が円柱体の下方に設けられた形状である。弁体321は、弁室331に収容されており、弁室331の内部において弁棒320に連結されている。ここでは、弁体321は、弁体321を構成する円柱体の中心軸と弁棒320の中心軸とが同軸になるように、弁棒320に設置されている。
弁座314は、たとえば、リング状の管状体であって、弁棒320と同軸になるように配置されている。弁座314は、弁ケーシング312において流出口311が形成された管状部分332の内周面に固定されている。弁座314は、弁体321が弁棒320と共に下方へ移動したときに弁体321が接する部分を含む。
ストレーナ315は、弁室331の内部において弁棒320および弁体321の周りを囲うように設置されている。ストレーナ315は、たとえば、円筒形状であって、弁棒320の軸と同軸である。ストレーナ315は、鉛直方向において弁座314と弁蓋317との間に位置しており、下端部が弁座314に支持され、上端部が弁蓋317に固定されている。ストレーナ315は、弁ケーシング312において流入口310から流出口311へ流れる蒸気に含まれる異物を除去するために、複数の孔316が形成されている。ストレーナ315の詳細な構成については、後述する。
主蒸気止め弁130は、上記の構成の他に、弁棒320の上端部が駆動装置(図示省略)に連結されており、その駆動装置によって弁棒320が鉛直方向に沿って移動する。これにより、主蒸気止め弁130では、弁体321と弁座314との間の距離が変動して開度が調整され、蒸気の流れが制御される。詳細に説明すると、主蒸気止め弁130が開けられたときには、弁ケーシング312の弁室331において、弁体321が弁座314から離れる。これにより、弁ケーシング312の流入口310に流入した蒸気Fが、弁室331を流れて、弁ケーシング312の流出口311から排出される。この一方で、主蒸気止め弁130が閉じられたときには、弁体321が弁座314に接触して、その蒸気Fの流れが止められる。
上記の主蒸気止め弁130の内部において蒸気Fが流れる様子について説明する。
図2に示すように、主蒸気止め弁130が開けられたときには、蒸気Fは、弁ケーシング312において、流入口310から水平方向に沿って流れ、弁室331に流入する。弁室331においては、蒸気Fは、ストレーナ315の外部から孔316が介してストレーナ315の内部へ流れる(図4参照)。これにより、蒸気Fに混入した異物がストレーナ315で捕捉される。そして、ストレーナ315によって異物が除かれた蒸気Fが、弁室331において鉛直方向の下方へ導かれて流出口311から外部へ流出する。
上記したストレーナ315の詳細な構成に関して図5を用いて説明する。
本実施形態では、ストレーナ315は、図5で拡大して示すように、本体筒315Aを備えているが、関連技術の場合と異なり、常設スクリーン13(図8参照)を備えていない。このため、ストレーナ315は、溶接部が無く、機械的な接合が無い。
ストレーナ315において、本体筒315Aは、たとえば、円筒体であって、単一材料で形成されている。たとえば、クロム−モリブデン鋼などの金属材料を用いて、本体筒315Aが形成されている。
本実施形態では、本体筒315Aは、ストレーナ315の強度を確保する強度部材機能を発揮するように構成されている。本体筒315Aは、弁口径に応じた外径であって、蒸気の流動圧力に耐える肉厚であり、プラントの使用条件(温度,圧力)に対して十分な耐性および強度を備える。
また、本体筒315Aは、蒸気Fに混入した異物を捕捉する濾過機能を発揮するように、孔316が形成されている。孔316は、本体筒315Aの内周面と外周面との間を貫通する貫通孔(パンチ孔)であって、予め定めた濾過面積を定義するように、複数が本体筒315Aに千鳥状に配列されている。
孔316は、第1の孔部316Aと第2の孔部316Bとを含む。第1の孔部316Aは、本体筒315Aの外周面側に設けられ、第2の孔部316Bは、本体筒315Aの内周面側に設けられている。第1の孔部316Aと第2の孔部316Bとの間は、互いに連通している。
ここでは、第1の孔部316Aは、たとえば、円錐台形状の孔であって、本体筒315Aの径方向において内周面側(図5では左側)から外周面側(右側)へ向かうに伴って、孔径が大きくなるように形成されている。第1の孔部316Aは、たとえば、45°の角度で広がったザクリである。第2の孔部316Bは、たとえば、円柱形状の孔であって、本体筒315Aの径方向において孔径が一定に推移するように形成されている。第2の孔部316Bは、第1の孔部316Aよりも長く、第2の孔部316Bの孔径と第1の孔部316Aにおいて内周面側に位置する孔径との両者は、互いに同じである。
本実施形態のストレーナ315は、関連技術のストレーナ11Jと同様な濾過機能を得るために、複数の孔316Bの孔径が、関連技術の常設スクリーン13に形成された常設スクリーン孔H13の孔径と同じである。
また、本実施形態のストレーナ315は、関連技術のストレーナ11Jと同様な強度部材機能を得るために、本体筒315Aにおいて孔316を除いた断面の断面積(図5のハッチング部分)が、関連技術の本体筒12Jにおいて本体孔H12Jを除いた断面の断面積(図8のハッチング部分)と、ほとんど同じである。
以上のように、本実施形態の主蒸気止め弁130では、ストレーナ315は、本体筒315Aで構成されており、本体筒315Aが濾過機能および強度部材機能を有する。本体筒315Aは、上述したように、単一材料で形成されており、機械的な接合が無い。その結果、本実施形態においては、主蒸気止め弁130が高温状態になったときに、ストレーナ315に応力が作用することを防止することができる。したがって、本実施形態では、高温化された蒸気温度下においても、安定した強度で、微粒な異物をストレーナ315で確実に除去可能である。
<第2実施形態>
第2実施形態では、図6に示すように、孔316を構成する第1の孔部316Aと第2の孔部316Bとのうち、第2の孔部316Bの形状が、上記の第1実施形態の場合と異なる。
具体的には、第2の孔部316Bは、円錐台形状の孔であって、本体筒315Aの径方向において外周面側から内周面側へ向かうに伴って、孔径が大きくなるように形成されている。つまり、第2の孔部316Bは、蒸気の流れに沿って、孔径が大きくなるように形成されている。
このため、本実施形態の第2の孔部316Bは、第1実施形態の機能を保ちつつ、さらに、通過する蒸気の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するデフューザ機能を発現する。
<第3実施形態>
第3実施形態では、図7に示すように、ストレーナ315の構成が、上記の第1実施形態の場合と異なる。
つまり、発電設備を新設したときに行う試運転や配管等を改造した後に行う運転において、大きな異物が蒸気タービンの内部に侵入することが想定される場合に仮設スクリーンは使用されるが、このような場合に対応するため、本実施形態のストレーナ315は、仮設スクリーン411を更に備える。仮設スクリーン411は、複数の孔(図示省略)が形成された多孔板である。本体筒315Aの外周面に、たとえば、リベット420を用いて仮設スクリーン411が固定されている。
ここでは、仮設スクリーン411は、挿通孔H411が形成されており、本体筒315Aの孔316を利用し固定される。リベット420を本体筒315Aの孔316と仮設スクリーン411の挿通孔H411との両者に挿入することによって、仮設スクリーン411が本体筒315Aに固定される。濾過用の孔を利用して仮設スクリーンを本体筒315Aに後付けすることができる。
なお、複数の仮設スクリーン411を本体筒315Aに設置してもよい。また、溶接で仮設スクリーン411を本体筒315Aに接合してもよい。その他、たとえば、粗メッシュスクリーンと細メッシュスクリーンとを仮設スクリーン411として設置可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11J…ストレーナ、12J…本体筒、13…常設スクリーン、100…蒸気タービン発電プラント、110…ボイラ、111…過熱器、112…再熱器、120…主蒸気管、121…低温再熱蒸気管、122…高温再熱蒸気管、123…クロスオーバ管、130…主蒸気止め弁、131…蒸気加減弁、132…再熱蒸気弁、140…高圧タービン、141…中圧タービン、142…低圧タービン、150…復水器、151…低圧給水加熱器、152…給水ポンプ、153…高圧給水加熱器、160…発電機、310…流入口、311…流出口、312…弁ケーシング、312K…開口、314…弁座、315…ストレーナ、315A…本体筒、316…本体孔、317…弁蓋、317K…貫通孔、316A…第1の孔部、316B…第2の孔部、319…弁棒ガイド筒体、320…弁棒、321…弁体、331…弁室、411…仮設スクリーン、420…リベット、460…接合体、461…第1板状体、462…第2板状体、463…接合部、H12J…本体孔、H13…常設スクリーン孔

Claims (6)

  1. 蒸気が流入口から弁室に流入して流出口から流出する弁ケーシングと、
    前記弁室に収容されており、前記弁室の内部において弁棒に連結されている弁体と、
    前記弁室の内部において前記弁棒および前記弁体の周りを囲うように設置されているストレーナと
    を具備する蒸気弁であって、
    前記ストレーナは、
    単一材料で形成されている本体筒
    を備え、
    前記本体筒は、前記弁ケーシングにおいて前記流入口から前記流出口へ流れる蒸気に含まれる異物を除去するために、前記本体筒の外周面側から内周面側へ貫通する複数の孔が千鳥状に形成される、
    蒸気弁。
  2. 前記本体筒に形成された前記複数の孔は、前記本体筒の外周面側に、前記本体筒において内周面側から外周面側へ向かうに伴って孔径が大きくなる部分を含む、
    請求項1に記載の蒸気弁。
  3. 前記本体筒に形成された前記複数の孔は、前記本体筒の内周面側に、前記本体筒において外周面側から内周面側へ向かうに伴って孔径が大きくなる部分を含む、
    請求項1に記載の蒸気弁。
  4. 前記ストレーナは、
    仮設スクリーン
    を更に備え、
    前記本体筒の外周面に前記本体筒の孔を利用して前記仮設スクリーンが設置される、
    請求項1から3のいずれかに記載の蒸気弁。
  5. 前記仮設スクリーンは、
    挿通孔
    を有し、
    前記仮設スクリーンの前記挿通孔と前記本体筒の孔とにリベットが挿入されることによって、前記仮設スクリーンが前記本体筒に固定されている、
    請求項4に記載の蒸気弁。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の蒸気弁を備える発電設備。
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