JP6486804B2 - 蒸気弁及び発電設備 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、蒸気弁及び発電設備に関する。
発電設備等に使用される蒸気タービンにおいては、蒸気の流量を制御や遮断するために、蒸気タービンの上流側に蒸気弁が設置されている。図13は、従来の蒸気弁400の縦断面を示す図であり、図14は、図13のA−A断面を示す図である。
従来の蒸気弁400は、図13に示すように、流入口410より水平方向に流入した蒸気を鉛直下方に導き、鉛直下方に導かれた蒸気を流出口411より流出させる蒸気流路を形成する弁ケーシング412を備えている。
弁ケーシング412の中央部には、内部に弁体421が配設された弁室431が形成されている。弁室431の蒸気流の出口側には、環状の弁座414が設けられている。この弁座414に円筒状のストレーナ415が立設され、ストレーナ415の直上方に位置する弁ケーシング412の開口に、弁蓋417が、図示しない締結ボルトによって固定されている。
弁蓋417は、弁棒ガイド筒体419を備え、この弁棒ガイド筒体419に図示しない駆動装置によって上下動する弁棒420を摺動可能に軸装している。弁棒420の一端部には、弁体421が弁座414に当接可能に設けられている。ストレーナ415の側壁には、千鳥配列された透孔からなるストレーナ孔416が多数設けられており、流入蒸気はこれらのストレーナ孔416を通過して弁体421の周囲に導かれていく。ストレーナ415は、蒸気中の異物が下流側に流れ込むのを防止する。
特開2014−129768号公報
従来の蒸気弁400において、図13、図14に矢印で示すように、水平方向に導かれた蒸気は、流入口410から弁ケーシング412内に導かれるが、直後にストレーナ415が配置されているため、大半の蒸気は入口正面に配置されたストレーナ孔416を通過することになる。そして流入し切れなかった蒸気は、弁ケーシング412の内面とストレーナ415の外面との間に形成された蒸気流路を通り、ストレーナ415の背面側へ導かれていく過程でストレーナ415の側壁に設けられたストレーナ孔416から徐々にストレーナ415内に流入していくことになる。このとき、ストレーナ415の側壁に設けられたストレーナ孔416には均等に蒸気が流入せず、ストレーナ孔416の位置によって蒸気の流入量にバラツキが生じており、これが圧力損失の原因となっていた。
本発明が解決しようとする課題は、圧力損失を低減して蒸気タービンの効率を向上させることのできる蒸気弁及び発電設備を提供することにある。
実施形態の蒸気弁は、流入口から流出口までの蒸気流路を形成し、当該蒸気流路内に弁室が形成された弁ケーシングと、前記弁室内に配設された弁座と、前記弁室内に上下動可能に配設され、前記弁座に接離することで弁開度が設定される弁体と、前記弁室内に、前記弁体の周囲を囲むように立設され、側壁に多数の透孔が形成された円筒状のストレーナと、前記弁ケーシングの、前記流入口と前記弁室との間に形成され、前記流入口側から前記弁室に向けて水平方向にテーパ状に拡がる蒸気導入部と、を具備したことを特徴とする。
実施形態に係る発電設備の系統図。 実施形態の蒸気弁の縦断面を示す図。 図2の蒸気弁の一部切欠き斜視図。 図2の蒸気弁のD−D断面を示す図。 ストレーナ孔を通過する蒸気の流れを模式的に示す図。 図2の蒸気弁における蒸気の流れを模式的に示す図。 図2の蒸気弁の横断面におけるストレーナ孔の通過流速の分布を示す図。 弁室内部曲率のストレーナ孔の通過流速の分布に対する影響を比較した図。 拡大路において剥離が生じていない流れを示す図。 拡大路において剥離が生じている流れを示す図。 拡大路を含む蒸気弁の水平断面で剥離が生じていない流れを示す図。 拡大路を含む蒸気弁の水平断面で剥離が生じている流れを示す図。 従来の蒸気弁の縦断面を示す図。 図13の蒸気弁のA−A断面を示す図。 従来の蒸気弁の横断面におけるストレーナ孔の通過流速の分布を示す図。
以下、実施形態の蒸気弁及び発電設備を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る実施形態の蒸気弁を備えた発電設備である蒸気タービン発電プラント100の一例を示す系統図である。
図1に示すように、蒸気タービン発電プラント100では、ボイラ110の過熱器111で加熱された蒸気は、主蒸気管120、および主蒸気管120に設けられた主蒸気止め弁130および蒸気加減弁131を介して高圧タービン140へ導入される。高圧タービン140で仕事をした蒸気は、低温再熱蒸気管121を経由してボイラ110の再熱器112にて再熱され、高温再熱蒸気管122、および高温再熱蒸気管122に設けられた再熱蒸気弁132を介して中圧タービン141へ導入される。
中圧タービン141で仕事をした蒸気は、クロスオーバ管123を経由して低圧タービン142へ導入される。低圧タービン142で仕事をした蒸気は、復水器150にて水に戻され、給水ポンプ152にて昇圧して、低圧給水加熱器151および高圧給水加熱器153を経由して再びボイラ110の過熱器111に供給される。また、低圧タービン142は、発電機160を駆動して発電させる。
上記したように、主蒸気管120には、主蒸気止め弁130および蒸気加減弁131が、高温再熱蒸気管122には、再熱蒸気弁132が設けられている。
次に、実施形態の蒸気弁の構成を、主蒸気止め弁130を例示して説明する。図2は、実施形態の主蒸気止め弁130の縦断面を示す図である。図3は、図2の主蒸気止め弁130の一部切欠き斜視図であり、図4は、図2の主蒸気止め弁130のD−D断面を示す図である。
図2に示すように、主蒸気止め弁130は、蒸気を、流入口310を介して水平方向から内部に流入させ、鉛直下方に導いて流出口311から流出させる蒸気流路を形成する弁ケーシング312を備えている。
図3に示されるように、弁ケーシング312の流入口310の部分は、内部に蒸気を流通させる配管等と接続可能なように、水平方向に延びる略円筒状の形状とされた流入側配管状流路330とされている。
また、弁ケーシング312の略中央部分には、内部に弁体321が収容される弁室331が配設されている。この弁室331は、垂直方向に延びる略円筒状の形状とされている。弁室331の下側には、流出口311に向かって垂直方向に延びる略円筒状の流出側配管状流路332が配設されている。
弁室331の下端部には、環状に形成された弁座314が水平に配設されている。弁座314の上部には、弁体321と弁ケーシング312との間に位置し、弁体321の周囲を囲むように、略円筒状とされたストレーナ315が立設されている。このストレーナ315は、図2、図4に示すように、中心軸が弁棒320(弁体321)の中心軸と同軸上となるように配設されている。ストレーナ315の側壁部には、透孔からなる多数のストレーナ孔316が千鳥に配設されている。ストレーナ孔316の数は、例えば、周方向に沿って60〜65個程度、軸方向に沿って8〜10個程度などである。ストレーナ315は、流入口310から流入した蒸気中の異物が下流側に流れ込むのを防止する。
弁室331の上側端部には、開口が形成されており、この開口は、図示しない締結ボルトによって固定された弁蓋317によって閉塞されている。弁蓋317の中央部分には、弁棒ガイド筒体319が植設され,この弁棒ガイド筒体319には、弁棒320が摺動可能に軸装されている。弁棒320の先端部には弁体321が固定されており、弁棒320の基端部には図示しない駆動装置が連結されている。そして、図示しない駆動機構によって、弁棒320を駆動することにより、弁体321が上下動し、弁座314に対して離接する構成となっている。弁体321の先端部( 図2において下側端部) は、例えば、先端に行くに伴い断面積が徐々に減少するテーパ状の円柱体で構成されている。ストレーナ315は、蒸気流によって回転するのを防止するため、図示しない固定部材であるピンによって弁蓋317に固定されている。
図4に示すように、本実施形態において、弁ケーシング312の、流入口310と弁室331との間には、流入口310側から弁室331に向けて、かつ、ストレーナ315の外周面より外側に向けて、水平方向にテーパ状に拡がり、蒸気流路の断面積を増大させる蒸気導入部341が配設されている。この蒸気導入部341は、その拡がり角度Th1と、ストレーナ315の中心(弁中心)からの距離Hbとによって定義される。
弁ケーシング312の弁室331の内部に形成される円筒状の空間は、上面と底面の形状が円形をなす円筒状の構造に限られず、図4に示すように、上面と底面の形状が略円形の形状とされた略円筒状の構造であればよい。また、略円筒状には、例えば、球状を上下の平行な2つの平面で切断した構造のように、上面や底面の円形の面積よりも、高さ方向の中央の断面における円形の面積の方が大きくなる、いわゆる樽状の構造なども含む。
弁ケーシング312の弁室331の内部曲率を定義する曲率寸法(半径寸法)は、図4では、Ra,R1,R2,R3の4箇所が示されており、特にR1,R2,R3は連続して配置されている。この図4の例に限らず、曲率寸法の数はいくつあっても構わない。
次に、主蒸気止め弁130内の蒸気の流れについて説明する。なお、ここでは、弁体321が弁座314から離脱し、蒸気が下流側へ流れる状態における主蒸気止め弁130内の蒸気の流れについて説明する。例えば、図1に示したボイラ110の過熱器111で加熱された蒸気は、図2、図6に矢印で示すように、流入口310から弁ケーシング312の内部に流入する。この蒸気は、流入側配管状流路330を通り、蒸気導入部341を通って弁室331内に流入する。弁室331内に流入した蒸気は、弁ケーシング312とストレーナ315との間の半環状の蒸気流路に沿って水平方向に分岐してストレーナ315の周囲に沿って流れ、ストレーナ315に穿設されたストレーナ孔316を介してストレーナ315の内部、すなわち弁体321側に次々に流入する。
次に、蒸気がストレーナ孔316を通過するときに発生する圧力損失について説明する。図5は、蒸気がストレーナ孔316を通過する流れを、模式的に示した図である。図5に示すように、蒸気の流れは、急縮と急拡大が組み合わされた流れとなる。図5中のAは管路断面積、Pは圧力、Vは速度を示している。添え字1は入口部、2は縮小部、3は拡大部を意味している。ここでは流量が一定であるため、
×A=V×A=V×A ……式(1)
が成立する。
一方、ベルヌーイの式は、
+(ρV )/2
=P+((ρV )/2)+ΔP
=P+((ρV )/2)+ΔP ……式(2)
で表される。
また、運動量の法則から入口と出口において、
×A−P×A=(ρ×A×V)×V−(ρ×A×V)×V ……式(3)
の関係が成り立つ。これを纏めて整理するが、まず式(3)のAに式(1)の関係を用いて置き換えると、
(P−P)×(V/V)×A
=(ρ×A×V)×V−(ρ×(V/V)×A×V)×V ……式(4)
を除すと、
(P−P)×(V/V
=(ρ×V)×V−(ρ×(V/V)×V)×V ……式(5)
圧力差の関係式に纏めることができる。
(P−P)=ρ×(V×V−V ) ……式(6)
これを式(2)に代入して纏めると、
ΔP=P−P+ρ(V −V )/2
=ρ×(V×V−V )+ρ(V −V )/2
=−(ρ/2)×(V −V ) ……式(7)
ここで、
ζ=(1−(A1/A3)) ……式(8)
とおくと,式(7)は
ΔP=ζ×(ρ/2)×V ……式(9)
となる。つまり、圧力損失(ΔP)は、流入速度の二乗に比例することがわかる。
数値解析により、図13、図14に示した従来の蒸気弁におけるストレーナ孔を通過する蒸気の流速を調べた結果を図15のグラフに示す。図15のグラフにおいて、縦軸は各ストレーナ孔における(通過流速/流速最大)を示しており、横軸は各ストレーナ孔の位置を表す角度(180が蒸気流入の正面、0、360が奥)を示している。
図15のグラフに示すように、流入側の正面(図示横軸の180に相当)で流入速度が最大となり、この部分で損失が大きくなっていることが判る。これを詳しく説明するために、従来の蒸気弁の横断面形状を示した図14中に矢印で蒸気の流れを示す。図14中点線で囲んだストレーナ415の区間441においては、正面部へ入りきれなかった蒸気が方向を転換している区間となっている。ここでは、ストレーナ415の筒状の外側面に沿った流れを形成している為、流れの方向がストレーナ孔416に対して直角方向であり、ストレーナ孔416に流入していないことになる。つまり、蒸気はストレーナ415に設けられたストレーナ孔416に対して均等に流入せずに、局所的に偏った流入分布を示している。これが圧力損失を増加させている。
一方、実施形態の主蒸気止め弁130の数値解析の結果を図7のグラフに示す。図7のグラフにおいて、縦軸は各ストレーナ孔316における(通過流速/流速最大(従来例))を示しており、横軸は各ストレーナ孔316の位置を表す角度(180が蒸気流入の正面、0、360が奥)を示している。なお、図15のグラフに示した従来例との比較のため、縦軸の通過流速は、図15のグラフに示した従来例における最大流速で除した値となっている。
図6中に蒸気の流れを矢印で模式的に示すように、実施形態の主蒸気止め弁130では、流入口310から流入した蒸気が、テーパ状に拡がる蒸気導入部341を経て弁室331内に導かれる。このため、蒸気の通過する通路断面積は徐々に広がると共に蒸気の流速は徐々に減少していく。これによって、図7のグラフに示すように、ストレーナ315の正面(図7の横軸180に相当)での流速は、図15のグラフに示した従来例の場合に比べて60%程度に抑えられていることが判る。
また、図7のグラフに示すように、ストレーナ315の奥部(図7の横軸0〜90,270〜360に相当)において、弁ケーシング312の内面の曲率を徐変させることで、蒸気のストレーナ孔通過流速も徐々に減少させることができている。弁ケーシング312の内面の曲率を徐変させることで、弁ケーシング312内面とストレーナ315の外側面で形成される流路の縮小を制御することができ、蒸気の均一な流入につながっていることが判る。
ここで、図4に示す蒸気導入部341のテーパ部分の拡がり角度Th1について説明する。例えば、一般にディフューザと呼ばれる流体機器においては、拡がり流路によって流体の流れを制御することが行われている。ディフューザは速度エネルギーを圧力エネルギーに転換するものであるが、拡がり流路の拡がり角度(テーパ角度)を拡げ過ぎると流れが壁面から剥離し損失が発生する為、テーパ角度をある角度以下に抑えている。
数値解析を用いて拡がり流路の特性を調べた。図9は、通常の拡がり流路の流れを示す図であり、この場合の拡がり角度は、剥離が生じない角度となっている。図10は、このような拡がり流路の拡がり角度をさらに大きくした場合の流れを示している。図10では、拡がり部において、流れが逆流している部分601が見られる。この状態を剥離と呼ぶ。一般的には、図10の拡がり角度は、剥離が生じる為にディフューザにおける拡がり角度には採用されない。
一方、実施形態の主蒸気止め弁130の構造の流路において、蒸気の流れを数値解析を用いて調べた結果を図11に示す。図11に示した例では、図10に示した場合と同じ拡がり角度であるにもかかわらず、下流側にストレーナ315を設置することで、幾分流れが塞き止られるため、拡がり部において剥離が発生することなく、弁ケーシング312の内壁面沿った流れが形成されている。図12は、図11の場合よりも、拡がり角度を大きくとった例であるが、この場合は、ストレーナ315を設置してもやはり剥離が発生している。
このような拡がり角度Th1と、蒸気の流れの様子を調査したところ、拡がり角度Th1を30°以下とすると剥離の発生を抑制できることが判明した。一方、拡がり角度Th1を小さくし過ぎると、十分な拡がりが得られるまでの長さが長くなり、弁ケーシング312が大きくなってしまう。したがって、拡がり角度Th1は、
Th1=20°〜30°
の範囲に設定することが好ましい。これによって、剥離を生じることなく且つ圧力損失を小さくすることができ、また、弁ケーシング312の大きさが大きくなることも抑制することができる。
(弁室内部曲面を定義する半径寸法について)
次に、弁室331の内部曲率の影響について説明する。図4に示した例では、弁ケーシング312の内壁の曲面と内面とストレーナ315の側面の曲面との間に形成される蒸気流路の流路面積が、徐々に減少する構成となっている。
図4に示した例では、この流路が減少する部分のケーシング312内面の曲率寸法(半径寸法)が3つ(R1,R2,R3)で構成され、これらの曲率寸法が連続して重なり合った多円弧形状に形成された弁水平断面を示している。しかしながら、曲率寸法の数はこれより多くても構わない。また図4に示した例では、各曲率寸法の受け持ち角度を均一化(30°)させているが、この角度も均一に限るものではない。
なお、図4において、ストレーナ中心点(弁中心点)とR3中心点は、図示水平線上に一致し、距離Ecの関係を有する。また、Daは流入側配管状流路の直径を示し、Haは弁室331内部の大きさを示し、Hbは拡がり角度Th1とストレーナ中心点(弁中心点)との距離を示している。
図4に示した例では、最初の曲率R1は、Ha、Ec、R2、R3から以下の式にて決定される。なお、
R2とR3の交点のY座標 R3×sin30°
R2の原点 P2oY=(R3×sin30°)−R2×sin30°
R1とR2の交点のY座標 P2oY+R2cos30°
R1の始点のY座標 Ha/2=(P2oY+R2×cos30°)−R1×sin30°+R1
すなわち
Ha/2=[{(R3×sin30°)−R2×sin30°}+R2×cos30°]+R1×(1−sin30°)
Sin30°=1/2,cos30°=31/2/2で整理すると
R1=[Ha/2−R3+R2×{1−31/2}]/{2−31/2
で導かれる関係を有している。
上記のR2とR3の関係について、数値解析を用いて調べ、前式を用いてR1を求めたところ
R1 < R2 < R3
の関係が成り立つとき,損失は大きくなり
R1 > R2 > R3
の関係が成り立つとき、損失が小さくなることが判明した。
数値解析によりストレーナ孔を通過する蒸気の流速を調べつつ、上記のR1、R2、R3を調整したところ、図8のグラフに示す破線のようにすることができた。なお、図8に示す実線は、図7に示した特性と同じものである。図8に破線で示す例では、実線で示す例の場合に比べて、周角度50°〜90°の範囲での速度が極値を示していた傾向が無くなり、緩やかな単調増加曲線を示す特性となっている。式(9)で示したとおり、圧力損失は、蒸気の流速の二乗に比例するため、極値を有する速度分布より、単調変化な速度分布の方が損失は小さくなる。このように、弁ケーシング312の内面とストレーナ315の外側面で形成される流路の形状を、弁ケーシング312の曲率を徐々に変化させることで調整することにより、さらに速度分布を均一化して損失を低減することができる。
以上説明したように、実施形態によれば、圧力損失を低減して蒸気タービンの効率を向上させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
130……主蒸気止め弁、310……流入口、311……流出口、312……弁ケーシング、314……弁座、315……ストレーナ、316……ストレーナ孔、317……弁蓋、319……弁棒ガイド筒体、320……弁棒、321……弁体、330……流入側配管状流路、331……弁室、332……流出側配管状流路、341……蒸気導入部。

Claims (5)

  1. 流入口から流出口までの蒸気流路を形成し、当該蒸気流路内に弁室が形成された弁ケーシングと、
    前記弁室内に配設された弁座と、
    前記弁室内に上下動可能に配設され、前記弁座に接離することで弁開度が設定される弁体と、
    前記弁室内に、前記弁体の周囲を囲むように立設され、側壁に多数の透孔が形成された円筒状のストレーナと、
    前記弁ケーシングの、前記流入口と前記弁室との間に形成され、前記流入口側から前記弁室に向けて水平方向にテーパ状に拡がる蒸気導入部と、
    を具備したことを特徴とする蒸気弁。
  2. 前記蒸気導入部の拡がり角度Th1は
    Th1=20°〜30°
    の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
  3. 前記弁室の内壁の曲面は、複数の半径寸法が連続して重なり合った多円弧形状に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気弁。
  4. 前記弁室の内壁の曲面と、前記ストレーナの側面の曲面との間に形成される蒸気流路の流路面積が、入口側から反対側へ向かって徐々に減少するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蒸気弁。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蒸気弁を備えたことを特徴とする発電設備。
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