JP5277195B2 - 複流型蒸気タービンのタービン入口構造、およびそれを用いた複流型蒸気タービン - Google Patents

複流型蒸気タービンのタービン入口構造、およびそれを用いた複流型蒸気タービン Download PDF

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Description

本発明は、蒸気タービンに係り、特に、複流型蒸気タービンのタービン入口構造に関する。
一般的に軸流タービンは、軸方向に回転翼列を複数段取り付けられたタービンロータと、このタービンロータの外周部に静止翼列にて形成された環状流路とを有しており、この環状流路に作動流体を流通させたのち回転翼列に加えられた流体力にてタービンロータを回転させることにより軸駆動力を得ている。
このような軸流タービンのうち蒸気タービンでは、タービン入口構造にはタービンロータの回転軸心に向かって作動流体を直角に流入させる方式がある。また、その中の複流型と呼ばれるタービン入口構造では、蒸気供給配管から絞りダクトを介して供給された蒸気を内部で周方向に二分して、タービン軸方向両側に設置されたタービン段落の環状流路に導いている。
軸流タービンの効率を向上させるには上記の環状流路に作動流体を均一に流入させることが重要であり、作動流体を環状流路に導く機能を有する軸流タービンの入口構造には様々な工夫が施されている。
例えば蒸気タービンの低圧タービンに複流型タービン入口構造を用いる際、タービン入口部内部の蒸気の流れを均一化するために複数の分流板を設置して分流させることにより、低圧タービン初段静翼に流入する蒸気流の周方向分布の均一化を図る技術が提案されている(特許文献1等参照)。
あるいはまた、蒸気供給配管から絞りダクトに至る流路を、その断面積が単調に変化するように形成することにより、作動流体の環状流路への均一な流入を図る技術も提案されている(特許文献2等参照)。
特開平9−158703号公報 特開2008−38741号公報
複流型タービン入口構造を用いる場合、タービン環状流路に流入する作動流体が不均一になる最大の原因として、蒸気供給配管から絞りダクトを経て入口流路内部に至る箇所での流れのはく離が考えられる。
この流れのはく離を抑制し、タービン初段落に流入する流れの周方向分布の不均一を是正する手段として、ガイド板を設置する技術が知られている(例えば特許文献1)。しかしながら、タービン入口部内部の流れは、タービン段落内より低流速ながらも数十m/s程度の速度を有するため、流入角度とガイド板のなす角度の差が大きい(例えば15°〜20°)と、ガイド板の先端部で容易にはく離する。従って、単にガイド板を設置するだけでは、所望の効果を得ることは容易ではない。また、主流中に複数のガイド板を設置することは、不必要な摩擦抵抗を増加させ、さらに材料費や製作費の増加にも繋がる。
また、特許文献2に記載されているように、蒸気供給配管から絞りダクトに至る流路を、その断面積が単調に変化するように形成する方法を採用した場合、確かに流れのはく離を抑制し流れの均一化を図ることは可能ではあるが、その流路形状を単純な板曲げなどで製作することができないため、製作費と製作精度の点で課題がある。
従って、本発明の目的は、安価な形状改良により、蒸気タービン入口構造内部の流動抵抗をほとんど増加させることなく、タービン初段落に流入する流れの周方向分布の不均一化を抑制し、タービンプラント効率を向上させることができる蒸気タービンを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、複流型蒸気タービンのタービン入口構造であって、タービン入口上流部の蒸気供給配管とタービン入口部との接続部分から、リング状流路に至る流路部を、主流に直交する流路断面の面積が下流に向かって減少してから再度増加するように構成する。
本発明によれば、安価な形状改良で、蒸気タービン入口構造内部の流動抵抗をほとんど増加させることなく、蒸気タービン入口構造内部の流れのはく離を低減し、タービン初段落に流入する流れの周方向分布の不均一化を抑制し、タービンプラント効率を向上させることができる。
蒸気タービンの基本構造を模式的に表す系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係る複流型蒸気タービンのタービン入口部の基本構造を概略的に表す斜視図である。 図2に示したタービン入口部の側面図である。 図2に示したタービン入口部の正面図である。 図4中の点線円で囲んだ蒸気導入部を拡大した図である。 一般的な複流型蒸気タービンのタービン入口部の基本構造を概略的に表す斜視図である。 図6に示したタービン入口部の側面図である。 図6に示したタービン入口部の正面図である。 図8中の点線円で囲んだ蒸気導入部を拡大した図である。 一般的な直角流入方式の複流型タービン入口部における蒸気の流れを模式的に表した説明図である。 本発明のタービン入口部の蒸気導入部における、水平断面の面積変化(グラフの実線)を概念的に表した図である。 一般的な複流型蒸気タービンのタービン入口部の蒸気導入部における、水平断面形状と主流の占める領域(網掛け部)を概念的に表した図である。 本発明の第1の実施の形態に係る蒸気タービンのタービン入口部の蒸気導入部における、水平断面形状と主流の占める領域(網掛け部)を概念的に表した図である。 本発明の第1の実施の形態に係る蒸気タービンのタービン入口部の蒸気導入部における、垂直断面形状の変形例を概念的に表した図である。 本発明の第2の実施の形態に係る複流型蒸気タービンのタービン入口部の基本構造を概略的に表す斜視図である。 図15に示したタービン入口部の側面図である。 図15に示したタービン入口部の正面図である。 図17中の点線円で囲んだ蒸気導入部を拡大した図である。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。なお、各図面を通し、同等の構成要素には同一の符号を付してある。
図1は、蒸気タービンの基本構造を模式的に表した系統図である。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る複流型蒸気タービンのタービン入口部の基本構造を概略的に表す斜視図である。さらに図3および図4は、それぞれ側面図と正面図に相当する。また図5は、図4中の点線円で囲んだ蒸気導入部を拡大した図である。
図1に図示するように、蒸気タービンでは、ボイラー等の蒸気発生器(図示せず)で加圧・加熱された蒸気を主蒸気配管1を通して高圧タービン2に送る。
高圧タービン2にて仕事をした蒸気は、再熱器3で再び加熱された後、中圧タービン4へと送られる。本実施の形態では、中圧タービン4は、複流型構造をしており、中圧タービン車室中央のタービン入口部5から流入した蒸気は、タービン軸方向前後(図中では左右)に分かれ、それぞれ別々のタービン段落6aおよび6bでタービンを回転させ、仕事を行う。
中圧タービン4から排出された蒸気は、蒸気供給配管(連絡管)7を通り、低圧タービン8aおよび8bに送られる。本実施の形態では、低圧タービン8a,8bも複流型であり、中圧タービン4と同様に、低圧タービン車室中央のタービン入口部9から流入した蒸気は、タービン軸方向前後(図中では左右)に分かれ、それぞれ別のタービン段落10aおよび10bで仕事を行う。
高圧タービン2,中圧タービン4,低圧タービン8a、および低圧タービン8bは、回転可能なタービンロータで機械的に連結されており、タービンロータに連結された発電機によって、回転仕事を電力に変換する。
低圧タービン8aおよび8bから排出された蒸気は、さらに下流に設置された復水器(図示せず)に導入され、そこで凝縮されて復水となり、再び蒸気発生器に還流する。
図2に示すように、複流型蒸気タービンのタービン入口部は、蒸気供給配管7より矢印11の方向に導かれた蒸気をタービン段落入口部12に導く蒸気導入部13と、蒸気導入部13に接続するリング状胴体部18とを備える。
蒸気導入部13は、フランジ部14を介して蒸気供給配管7と接続する円筒管15と、蒸気絞り流路を形成するタービン入口部絞りダクト17とを備える。
タービン入口部絞りダクト17は、図3に示すようにダクト内の流路断面の軸方向長が、下方に向かって徐々に減少するものの、途中で再度増加し、図4に示すように流路断面の幅長さが下方に向かって急拡大するように構成されている。ここで、軸方向長とは、タービンロータ軸に平行する方向の長さを意味し、幅長さとは、タービンロータ軸に直角かつ水平方向に平行する幅の長さを意味する。なお、本明細書に記載した「平行」、「直角」、および「対称」という表現は、厳密な平行,直角,対称関係を限定するものではなく、製作公差・設計公差、或いはこれらの累積による誤差の範囲を許容するものである。
なお、26a(タービン入口面取り部)で示した箇所は、上流側の円筒管15と、水平断面が概略矩形であるタービン入口部絞りダクト17とを滑らかに接続させることを目的とした、面取り部で、その位置での水平断面は通常八角形である。もちろん一般的にはこの形状にこだわる必要はない。
リング状胴体部18は、内部は空洞で、中央にタービン段落入口部12を構成する開口部を有しており、蒸気導入部13からタービン段落入口部12へ流れる蒸気の流路を形成する。この蒸気流路は、外周側の一部が蒸気導入部13と接続し、内周側がタービン段落入口に接続するリング状の流路である。
リング状胴体部18内の水平流路断面の軸方向長さは、下方に向かって一定に形成されている。一方、水平流路断面の幅長さは、上半部からフランジ部20に向かって急拡大し、フランジ部20から下半部に向かって減少するように形成されている。よってリング状胴体部18内部の流路は、正面からみて洋梨型に膨らみ、かつ側面からみて扁平な形状をしている。開口部の外周には、リング状胴体部18の軸方向の強度を補強するリブ25が設けられている。
次に、本実施の形態の効果の理解を容易にするために、比較例として一般的な複流型タービンのタービン入口部の構造について、図6ないし図9を用いて説明する。
図6,図7,図8は従来型の直角流入方式の複流型タービン入口構造の外郭形状概略図であり、順に斜視図,側面図,正面図に対応する。また、図8の点線円で囲った部分の拡大図を図9に示す。図10は、従来型の直角流入方式の複流型タービン入口部における蒸気の流れを模式的に表した説明図である。なお、図10に示した蒸気流の挙動は、CFD解析結果から得られた知見に基づくものである。
図7に示すようにタービン入口部絞りダクト19は、側面から見た場合は確かに下方に向かって軸方向長さが漸減する絞り形状をしているが、実際には図6および図8に示すように正面から見た流路は、幅長さが急拡大する形状をしている。
ところで、配管内での主要な損失発生メカニズムとして、壁面摩擦損失と混合損失があるが、いずれも流速の二乗に比例して大きくなるため、平均流速を低減することがそのまま損失の低減につながる。平均流速を下げるには少なくとも流路面積を広げる必要があるが、蒸気供給配管7からタービン入口本体18に至る短い距離で断面積を拡大させるために幅長さが急拡大する形状となる。
例えば図9のαで示した、垂線(破線にて図示)に対する側壁の広がり角は、タービン毎に異なるが、構造上およそ30〜40度程度あり、一般的に知られる軸流ディフューザ流路としての広がり角の理想値(7度以下)から大きく外れている。
広がり角が大きいと、慣性力の影響で蒸気は壁面に沿って広がりながら流れることができず、ダクト壁面から剥離してしまう。剥離流れが生じると、蒸気がほとんど流れていない淀み領域と上流側の高い流速を維持したままの主流域とが形成される。図10に示した網掛け部はその内の主流域を示している。
タービン入口部9内のリング状流路は、タービン軸方向から見て、左右対称の構造をしている。そのため、図10に示すように蒸気供給配管7から流入した蒸気の大半は、半径流21として直接タービン段落入口部12の方向へ向かって流れた後、最終的にタービン周方向に二分される。左右に分流した流れは、一部は直接タービン段落入口部12へ流れ込み、残りの流れは周方向速度成分が与えられた周方向流22として、タービン段落入口部12の左右に回り込み、下方へ流れる。
タービン入口部9の下半部へ向かった一部の周方向流は、段落入口に近い側から順にタービン軸心へ向きを変え、タービン段落入口部12で更に流れを絞られた後、タービン軸方向の流れとなって開口部を通過し、タービン段落に流出する。
このように、従来のタービン入口構造では、タービン入口部絞りダクト19での広がり角が大きく流れが剥離してしまうため、淀み域と高流速域に分かれた不均一な蒸気の流れを生じてしまい、タービン効率低下の一要因となっている。
本実施の形態の説明に戻る。図11は、前述した比較例と比較した本実施の形態におけるタービン入口部の流路断面積の変化の様子をグラフにより模式化したものである。従来のタービン入口部の流路断面積の変化は点線に、また、本実施の形態のタービン入口部の流路断面積の変化の一例は実線にそれぞれ対応する。従来のタービン入口部構造では断面積が常に増加しているが、本実施の形態のタービン入口部構造では断面積が一旦減少してから増加する様子が分かる。
次に本実施の形態の作用効果について図12と図13を用いて概念的に説明する。
従来のタービン入口構造では各流路断面の面積は、常に拡大するように構成されており、図12に示すように各断面の軸方向長さの変化は、それに直交する方向の長さ変化に比べて非常に僅かである。そのため高速でタービン入口部に流入した蒸気は、軸方向から見て左右にあまり広がることなく、主に網掛けした領域を流れる。
それに対し、本発明のタービン入口構造では図13に示すように軸方向に流路が狭く絞られているため、断面積が減少した分、真直ぐ流れる際の流動抵抗(蒸気の圧縮に必要な抵抗)が大きくなり、蒸気は軸方向から見て左右に(ロータ軸に直交する方向に)広がろうとする。すなわち、ほぼ垂直下方を向いていた流れのベクトルが左右に広がる方向の成分を持つことになる。その後も圧力の低い領域に流れようとするので、横向き成分を残したまま、下っていく。また、早い段階で横向き成分を与えているので、流れのはく離を低減できる。即ち、淀み領域を減らして、作動蒸気が流れる有効流路面積を増やせる。その結果、主流部分の平均流速を下げることができ、摩擦損失を減らすことができる。
そして、一旦流れが広がった後で従来と同様の断面形状に戻すことにより、従来よりも軸方向左右に拡散し均一化した流れ場となる。
ところで、流路を狭めるとその部分で一時的に流速が増加して壁面摩擦損失が増加するが、その後流れが均一化し、平均流速が低下することによりタービン入口構造全体では損失は低下する。
その際、本発明の入口構造は単純な板曲げと僅かな内部部材の追設構造で構成されているため、製作コストを従来の入口構造と同程度に抑えることが可能である。
よって、本実施の形態によれば、安価な形状改良で、蒸気タービン入口構造内部の流動抵抗をほとんど増加させることなく、蒸気タービン入口構造内部の流れのはく離を低減し、タービン初段落に流入する流れの周方向分布の不均一化を抑制し、タービンプラント効率を向上させることができる。
図13に示した断面積の変化は、あくまで説明を容易にするために概念的に示したものであり、必ずしもこの形状そのものに限定されるものではない。
本発明は流路断面形状を適正に変化させることが主眼であるため、必ずしもタービン入口部の外壁面を図2〜図5に示した形状にする必要はない。例えば、図14で示すように、従来の蒸気導入部の構造に対して内部に、流路幅長に合わせた幅を有する凸形状部材27を、軸方向に凸するように設置しても良い。凸形状部材27を設置することにより、流路断面の軸方向長が、下方に向かって漸減し、途中で再度漸増する流路を構成する。
図15は、本発明の第2の実施の形態に係る複流型蒸気タービンのタービン入口部の基本構造を概略的に表す斜視図である。さらに図16および図17は、それぞれ側面図と正面図に相当する。また図18は、図17中の点線円で囲んだ蒸気導入部を拡大した図である。これらの図において先の各図と同様の部分に相当する箇所には同符号を付して説明を省略する。
図15に示すように、本実施の形態では、タービン入口部絞りダクト17の幅長さを二段階以上の拡幅で構成していることを特徴とする。
図18に示すように、タービン入口部絞りダクト17の上流側23の広がり角βは、その下流側24の絞り角γと概ね等しくなるように設定されれば良い。もちろん角度を等しくすることにこだわる必要はなく、例えば元の広がり角βが30度であるならば10度と20度などのように分割しても十分に効果は得られる。さらに、拡幅を二段以上に分割すればなお良い。
次に本実施の形態の作用効果について説明する。図10に示したように、蒸気供給配管7からタービン入口部9に流入した蒸気が、慣性力によって壁面からはく離するために、そのまま真直ぐ下方の段落入口に向かって流入する高流速領域と低流速領域が形成され、流れの不均一性が生じる。
そこで、タービン入口上流部の蒸気供給配管とタービン入口構造との接続部分から、タービン本体に至る流路部において、主流に直交する断面の面積が下流に向かって減少してから増加するように構成する。これにより、断面積が減少した分真直ぐ流れる際の流動抵抗が大きくなり、蒸気は軸方向から見て左右に(ロータ軸に直交する方向に)広がろうとする。そして、一旦流れが広がった後で従来と同様の断面形状に戻すことにより、従来よりも軸方向左右に拡散し均一化した流れ場となる。
さらに、タービン入口構造内に下方に向かって扁平状に形成される拡幅流路部を二段階以上の拡幅にて構成することで、流れのはく離を緩和し、あるいは完全に抑制し、圧力損失を増加させることなくタービン段落の環状流路に流入する流れを均一化させることができる。
その際、本発明の入口構造は単純な板曲げと僅かな内部部材の追設構造で構成されているため、製作コストを従来の入口構造と同程度に抑えることが可能である。
よって、本実施の形態の構造によれば、タービン入口構造内部の流動抵抗をほとんど増加させることなく、タービン初段落に流入する流れの周方向分布の不均一化を安価な形状改良により抑制できる。
以上、本発明は、CFD解析結果から得られた知見に基づいて考案したものであり、その効果を従来技術と比較して、より確実に期待できる。
従って、本発明のタービン入口構造によれば、タービン入口部内の圧力損失を低減し、タービンプラント効率を向上させることができる。
本発明は、蒸気タービンにおいては、中圧タービン入口部と低圧タービン入口部を対象とするが、本実施の形態では、低圧タービン入口部に本発明を適用した例について説明した。なお、現行蒸気タービンの基本構造として図1に複流型の中圧タービンの例を用いたが、本発明は低圧タービン入口部に単独で適用可能であるため、高中圧一体型など、他の型式の蒸気タービンにも当然適用可能である。
2 高圧タービン
5,9 タービン入口部
6 中圧タービン
7 蒸気供給配管
8 低圧タービン
12 タービン段落入口部
13 蒸気導入部
15 円筒管
16 絞り流路
17,19 タービン入口部絞りダクト
18 リング状胴体部
21 半径流
22 周方向流
27 凸形状部材

Claims (7)

  1. 蒸気供給配管の蒸気流れ方向下流側に接続する蒸気導入部と、
    外周側の一部が前記蒸気導入部に接続し、内周側がタービン段落入口に接続するリング
    状流路とを備える複流型蒸気タービンのタービン入口構造であって、
    前記蒸気供給配管と前記蒸気導入部との接続部から、前記リング状流路に至る蒸気流路
    が、蒸気主流に直交する流路断面の面積が下流に向かって減少してから再度増加するよう
    に構成されていることを特徴とする複流型蒸気タービンのタービン入口構造。
  2. 請求項1記載の複流型蒸気タービンのタービン入口構造であって、
    前記蒸気流路は、蒸気主流に直交する流路断面のタービンロータ軸と平行する方向の長
    さが、下流に向かって減少してから再度増加することにより、前記流路断面の面積が下流
    に向かって減少してから再度増加するように構成されていることを特徴とする複流型蒸気
    タービンのタービン入口構造。
  3. 請求項1記載の複流型蒸気タービンのタービン入口構造であって、
    前記蒸気導入部は、前記蒸気供給配管に接続する円筒管部と、該円筒管部の下流側に接
    続し、前記リング状流路の外周側の一部と接続する絞りダクト部とを有し、
    前記絞りダクト部内の蒸気流路は、タービン軸に直角な方向に平行する幅長さが二段階
    以上に分けて拡幅して構成されていることを特徴とする複流型蒸気タービンのタービン入
    口構造。
  4. 請求項1記載の複流型蒸気タービンのタービン入口構造であって、
    前記流路断面面積の減少は、前記蒸気導入部の内面壁に凸形状部材を軸方向に凸するよ
    うに追設することにより成ることを特徴とする複流型蒸気タービンのタービン入口構造。
  5. 蒸気供給配管と、該蒸気供給配管と連通するタービン入口部と、該タービン入口部のタ
    ービン軸方向両側に設けられ、前記タービン入口部と連通するタービン段落部とを備える
    複流型蒸気タービンであって、
    前記タービン入口部は、前記蒸気供給配管の蒸気流れ方向下流側に接続する蒸気導入部
    と、外周側の一部が前記蒸気導入部に接続し、内周側が前記タービン段落部入口に接続す
    るリング状胴体部とを有し、
    前記蒸気導入部は、蒸気主流に直交する断面の面積が下流に向かって減少してから再度
    増加するように構成されていることを特徴とする複流型蒸気タービン。
  6. 請求項5記載の複流型蒸気タービンであって、
    前記蒸気導入部は、蒸気主流に直交する断面のタービンロータ軸と平行する方向の長さ
    が、下流に向かって減少してから再度増加することにより、前記断面の面積が下流に向か
    って減少してから再度増加するように構成されていることを特徴とする複流型蒸気タービ
    ン。
  7. 請求項5記載の複流型蒸気タービンであって、
    前記蒸気導入部は、前記蒸気供給配管に接続する円筒管部と、該円筒管部の下流側に接
    続し、前記リング状胴体部の外周側の一部と接続する絞りダクト部とを有し、
    前記絞りダクト部は、タービン軸に直角な方向に平行する幅長さが二段階以上に分けて
    拡幅して構成されていることを特徴とする複流型蒸気タービン。
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