JP2017179264A - インクジェット記録用水性白色顔料インク - Google Patents

インクジェット記録用水性白色顔料インク Download PDF

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Abstract

【課題】 記録媒体表面で成膜されたときに、膜に割れが生じるのを抑制可能であり、且つ、耐摩擦性を向上可能なインクジェット記録用水性白色顔料インクを提供する。
【解決手段】 本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクは、白色顔料と、水と、を含むインクジェット記録用水性白色顔料インクであって、さらに、JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの伸びが、600%〜1200%である第一の樹脂エマルジョンと、JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの最大引張応力が、50MPa〜80MPaである第二の樹脂エマルジョンと、を含み、前記インク全量における前記第一の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R1)と、前記第二の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R2)とが、R1/R2=0.4〜2.5を満たすことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水性白色顔料インクに関する。
従来から、白色顔料と、水と、を含む水性白色顔料インクが、インクジェット記録に用いられており、例えば、特許文献1には、白色顔料と、白色顔料を布帛表面に結着させる樹脂とを含むインクジェット記録用水性白色顔料インクが提案されている。
特開2014−148563号公報
しかしながら、従来のインクジェット記録用水性白色顔料インクには、前記白色顔料が前記インク中の樹脂等の結着成分と結びついて記録媒体表面で成膜されたときに、その膜の引張強度が低く、容易に膜が割れることがあり、また、摩擦に弱いという問題がある。
そこで、本発明は、記録媒体表面で成膜されたときに、膜に割れが生じるのを抑制可能であり、且つ、耐摩擦性を向上可能なインクジェット記録用水性白色顔料インクを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクは、
白色顔料と、水と、を含むインクジェット記録用水性白色顔料インクであって、
さらに、
JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの伸びが、600%〜1200%である第一の樹脂エマルジョンと、
JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの最大引張応力が、50MPa〜80MPaである第二の樹脂エマルジョンと、
を含み、
前記インク全量における前記第一の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R1)と、前記第二の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R2)とが、R1/R2=0.4〜2.5を満たすことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクによれば、白色顔料の結着成分として、JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの伸び及び最大引張応力が、それぞれ、所定範囲内の第一の樹脂エマルジョン及び第二の樹脂エマルジョンを、所定の比率で併用したことで、記録媒体表面で成膜されたときに、膜に割れが生じるのを抑制可能であり、且つ、耐摩擦性に優れる。
図1(a)及び(b)は、本発明の画像形成方法における処理剤の付与例を示す図である。 図2は、本発明のインクジェット記録装置の構成の一例を示す概略図である。 図3は、図2に示すインクジェット記録装置のインクジェットプリンタの構成の一例を示す正面図である。 図4(a)は、図2に示すインクジェット記録装置のプラテンに布帛をセットした状態を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A方向から見た断面図である。 図5は、図2に示すインクジェット記録装置の記録制御装置の構成を示すブロック図である。
本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インク(以下、「インク」と言うことがある。)は、白色顔料と、水と、第一の樹脂エマルジョンと、第二の樹脂エマルジョンと、を含む。
前記白色顔料としては、例えば、中空粒子又は非中空粒子(中空でない粒子。中実粒子とも言う。)からなる白色顔料があげられる。従来の方法では、前記中空粒子からなる白色顔料を使用した場合、例えば、前記非中空粒子からなる白色顔料を使用したのと同等の白色度及び隠蔽性を得るためには、インク中における前記中空粒子の配合量を多くする必要があり、前述の樹脂等の結着成分が加熱されて前記中空粒子を含んだ膜が成膜されるときに、膜の割れが生じやすかった。しかし、本発明によれば、例えば、前記非中空粒子からなる白色顔料を使用した場合だけでなく、前記中空粒子からなる白色顔料を使用した場合でも、前記膜の割れを抑制可能である。本発明のインクでは、前記白色顔料として、前記中空粒子と、前記非中空粒子とを併用してもよい。
前記中空粒子は、例えば、特開2007−211176号公報及び特開2015−174960号公報等に記載の方法により自家調製してもよいし、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、JSR(株)製の「SX−866(B)」(スチレンーアクリル分散液、顔料固形分配合量20重量%、1次粒子径0.3μm)及び「SX−868(B)」(スチレン−アクリル分散液、顔料固形分配合量20重量%、1次粒子径0.5μm);ローム アンド ハース社製の「ROPAQUE(登録商標) ULTRA E」(スチレン−アクリル分散液、顔料固形分配合量30重量%、1次粒子径0.4μm);日本ゼオン(株)製の「NIPOL(登録商標) V1004」(変性スチレン−ブタジエン分散液、顔料固形分配合量50重量%、1次粒子径0.3μm)、「NIPOL(登録商標) MH8055」(スチレン−アクリル分散液、顔料固形分配合量30重量%、1次粒子径0.8μm)及び「NIPOL(登録商標) MH5055」(スチレン−アクリル分散液、顔料固形分配合量30重量%、1次粒子径0.5μm);等があげられる。なお、前記1次粒子径は、体積平均粒子径を表す。
前記非中空粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等があげられ、市販の加工顔料等を用いてもよい。前記市販の加工顔料としては、例えば、大日精化工業(株)製の「NAF5002ホワイト」(固形分配合量70.7重量%、体積平均粒子径0.4μm)、「AF ホワイト E−3D」(固形分配合量70重量%、体積平均粒子径0.4μm)、「MF−5765 White」(固形分配合量67重量%、体積平均粒子径0.4μm)等があげられる。なお、前記市販の加工顔料における固形分配合量は、顔料の固形分配合量と、顔料分散用樹脂の固形分配合量との合計である。
前記インク全量における前記白色顔料の固形分配合量(顔料固形分量P)は、特に限定されず、例えば、1重量%〜25重量%、3重量%〜20重量%、5重量%〜15重量%である。
前記水は、蒸留水、イオン交換水又は純水であることが好ましい。前記インク全量における前記水の配合量は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
前記第一の樹脂エマルジョンは、JIS K 7127(1999年版)に準拠してフィルムとしたときの伸び(以下、「伸び」と言うことがある。)が、600%〜1200%である。なお、JIS K 7127(1999年版)は、ISO527−3(2012年版)に対応している。前記第一の樹脂エマルジョンとしては、例えば、ウレタン系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン系樹脂エマルジョン等があげられる。前記第一の樹脂エマルジョンとしては、例えば、市販品を用いてもよく、例えば、(株)ADEKA製の「ボンタイター(登録商標)HUX−561S」(前記伸び620%)、「ボンタイター(登録商標)HUX−564」(前記伸び700%)、「ボンタイター(登録商標)HUX−210」(前記伸び900%)及び「ボンタイター(登録商標)HUX−282」(前記伸び1100%);三洋化成工業(株)製の「パーマリン(登録商標)UA−150」(前記伸び600%)及び「パーマリン(登録商標)UA−200」(前記伸び710%);第一工業製薬(株)製の「スーパーフレックス(登録商標)460」(前記伸び750%)及び「スーパーフレックス(登録商標)E−4800」(前記伸び720%);等があげられる。前記第一の樹脂エマルジョンは、記録媒体表面で成膜されたときの膜の割れの抑制、伸び及び耐摩擦性のバランスに優れたインクが得られることから、前記伸びが、1000%〜1200%であることが好ましい。
前記第一の樹脂エマルジョンは、JIS K 7127(1999年版)に準拠してフィルムとしたときの最大引張応力(以下、「最大引張応力」と言うことがある。)が、50MPa〜80MPaであることが好ましい。これを満たす前記第一の樹脂エマルジョンとしては、例えば、前記市販品のうち、(株)ADEKA製の「ボンタイター(登録商標)HUX−561S」(前記最大引張応力68MPa)及び「ボンタイター(登録商標)HUX−564」(前記最大引張応力70MPa)があげられる。また、これを満たすとき、前記第一の樹脂エマルジョンは、後述の第二の樹脂エマルジョンを兼ねることとなる。すなわち、前記第一の樹脂エマルジョンが、前記第二の樹脂エマルジョンの特性を併せ持つこととなるため、後述の第二の樹脂エマルジョンの配合量を減らし得る。
前記第二の樹脂エマルジョンは、前記最大引張応力が、50MPa〜80MPaである。前記第二の樹脂エマルジョンとしては、例えば、ウレタン系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン系樹脂エマルジョン等があげられる。前記第二の樹脂エマルジョンとしては、例えば、市販品を用いてもよく、例えば、(株)ADEKA製の「ボンタイター(登録商標)HUX−386」(前記最大引張応力68MPa)、「ボンタイター(登録商標)HUX−561S」(前記最大引張応力68MPa)及び「ボンタイター(登録商標)HUX−564」(前記最大引張応力70MPa);三洋化成工業(株)製の「ユーコート(登録商標)UX−320」(前記最大引張応力50MPa);等があげられる。
前記第二の樹脂エマルジョンは、前記伸びが、600%〜1200%であることが好ましい。これを満たす第二の樹脂エマルジョンとしては、例えば、前記市販品のうち、(株)ADEKA製の「ボンタイター(登録商標)HUX−564」(前記伸び700%)があげられる。また、これを満たすとき、前記第二の樹脂エマルジョンは、前記第一の樹脂エマルジョンを兼ねることとなる。すなわち、前記第二の樹脂エマルジョンが、前記第一の樹脂エマルジョンの特性を併せ持つこととなるため、配合量を多くすると耐摩擦性を低下させる傾向にある前記第一の樹脂エマルジョンの配合量を減らし得る。
前記インク全量における前記第一の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R1)と、前記第二の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R2)とは、R1/R2=0.4〜2.5を満たす。この比率の併用により、記録媒体表面で前記インクが成膜されたときに、膜に割れが生じるのを抑制可能であり、且つ、耐摩擦性を向上可能である。前記固形分配合量R1及び前記固形分配合量R2は、前述の比率を満たすように適宜調整すればよい。また、前記インクにおいて、記録媒体表面で成膜されたときの膜の割れの抑制、伸び及び耐摩擦性のバランスに優れたインクが得られることから、R1/R2=0.75〜1.33を満たすことが好ましい。
前記顔料固形分量Pと、前記固形分配合量R1及び前記固形分配合量R2の和(R1+R2)とは、例えば、(R1+R2)/P=0.8〜3、(R1+R2)/P=1〜2を満たす。
前記インクは、さらに、保湿剤を含んでもよい。前記保湿剤は、例えば、インクジェットヘッドの先端部における前記インクの乾燥を防止する。前記保湿剤は、特に限定されず、例えば、ジアセトンアルコール等のケトアルコール;ポリアルキレングリコール;アルキレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。これらの保湿剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらの中で、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好ましい。前記インク全量における前記保湿剤の配合量は、例えば、0重量%〜60重量%、3重量%〜50重量%である。
前記インクは、さらに、界面活性剤を含んでもよい。前記界面活性剤は、例えば、前記インクの表面張力の調整及び前記白色顔料の分散性向上を可能とする。前記界面活性剤は、特に限定されず、例えば、花王(株)製のアニオン界面活性剤「EMAL(登録商標)」シリーズ、「LATEMUL(登録商標)」シリーズ、「VENOL(登録商標)」シリーズ、「NEOPELEX(登録商標)」シリーズ、NS SOAP、KS SOAP、OS SOAP及び「PELEX(登録商標)」シリーズ等;ライオン(株)製のアニオン界面活性剤「LIPOLAN(登録商標)」シリーズ、「LIPON(登録商標)」シリーズ、「SUNNOL(登録商標)」シリーズ、「LIPOTAC(登録商標) TE,ENAGICOL」シリーズ、「LIPAL(登録商標)」シリーズ及び「LOTAT(登録商標)」シリーズ等;花王(株)製のノニオン界面活性剤「EMULGEN(登録商標)」シリーズ、「RHEODOL(登録商標)」シリーズ、「EMASOL(登録商標)」シリーズ、「EXCEL(登録商標)シリーズ」、「EMANON(登録商標)」シリーズ、「AMIET(登録商標)」シリーズ及び「AMINON(登録商標)」シリーズ等;ライオン(株)製のノニオン界面活性剤「DOBANOX(登録商標)」シリーズ、「LEOCOL(登録商標)」シリーズ、「LEOX(登録商標)」シリーズ、「LAOL,LEOCON(登録商標)」シリーズ、「LIONOL(登録商標)」シリーズ、「CADENAX(登録商標)」シリーズ、「LIONON(登録商標)」シリーズ及び「LEOFAT(登録商標)」シリーズ等;第一工業製薬(株)製のカチオン界面活性剤「カチオーゲン(登録商標)ES−OW」、「カチオーゲン(登録商標)ES−L」等があげられる。前記界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記インク全量における前記界面活性剤の配合量は、例えば、0重量%〜2重量%、0.01重量%〜1.5重量%、0.01重量%〜1重量%である。
前記インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
前記インクは、例えば、前記白色顔料と、前記水と、前記第一の樹脂エマルジョンと、前記第二の樹脂エマルジョンと、必要に応じて他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
前記インクは、例えば、布帛へのインクジェット記録に用い得るが、それ以外にも、例えば、記録用紙、OHPシート等の透明シート等へのインクジェット記録に用いることもできる。
つぎに、本発明のインクカートリッジは、インクを含むインクカートリッジであって、前記インクが、本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクであることを特徴とする。前記インクカートリッジの本体としては、例えば、従来公知のものを使用できる。
つぎに、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録装置は、インク収容部及びインク吐出手段を含む。前記インク吐出手段は、インク収容部に収容されたインクを吐出する。前記インク収容部は、本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクを収容する。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体にインクをインクジェット方式により吐出して記録するインクジェット記録方法であって、前記インクとして、本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクを用いることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、例えば、本発明のインクジェット記録装置を用いて実施可能である。前記記録は、印字、印画、印刷等を含む。
つぎに、本発明の画像形成方法について説明する。本発明の画像形成方法は、布帛に画像を形成する画像形成方法であって、前記布帛にインクを用いて画像を印刷する画像印刷工程を含み、前記画像印刷工程において、前記インクとして、本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクを用いることを特徴とする。本発明の画像形成方法は、例えば、前記画像印刷工程以外に、後述の処理工程、熱処理工程、圧縮工程、熱定着工程等の工程を有してもよい。
本発明の画像形成方法は、前記布帛に処理剤を付与する処理工程を有してもよい。前記処理工程は、例えば、前記画像印刷工程の前に実施される。前記処理剤は、前記白色顔料と反応して凝集するカチオン性物質を含む。前記処理剤は、カチオン性物質を含むことが特徴であり、その他の構成は何ら制限されない。例えば、前記処理剤は、水を含むものであってもよいし、カチオン性物質及び水以外の成分を含むものであってもよい。前記処理剤に含まれるカチオン性物質としては、特に制限されず、例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、バリウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオン、カチオン性ポリマー、カチオン界面活性剤等があげられる。前記多価金属イオンは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、リン酸二水素イオン、酢酸イオン、チオシアン酸イオン、シュウ酸イオン、乳酸イオン、フマル酸イオン、クエン酸イオン、サリチル酸イオン、安息香酸イオン等との塩、すなわち、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン酸バリウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、シュウ酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等として、前記処理剤に添加されてもよい。
前記処理工程において、前記処理剤の付与は、例えば、インクジェット方式、スプレー方式、スタンプ塗布、刷毛塗り、ローラ塗布等の方法により実施できる。
前記処理工程において、前記処理剤の付与は、前記布帛の画像形成面の全面でもよいし、一部でもよい。一部に付与する場合、前記布帛の画像形成面の少なくともインクによる印刷部分と概ね同じ領域が付与部になる。一部に付与する場合、付与部の大きさは、印刷部分よりも大きい方がよい。例えば、図1(a)に示すように、布帛(本例では、Tシャツ)100に対し、文字(X)を印刷する場合は、前記文字の線幅よりも大きな線幅で付与部110を形成するように処理剤を付与することが好ましい。また、図1(b)に示すように、布帛(Tシャツ)100に対し、図柄を印刷する場合は、前記図柄よりも大きな付与部120を形成するように処理剤を付与することが好ましい。
つぎに、本発明の画像形成方法は、前記処理工程後、前記処理剤の付与部に熱処理を施す熱処理工程及び前記処理剤の付与部を圧縮する圧縮工程の少なくも一方の工程を有してもよい。前記熱処理は、例えば、市販のホットプレス機、オーブン、ベルトコンベアオーブン等を用いて実施できる。前記ホットプレス機を用いる場合には、前記処理剤の付与部上に、表面が平滑なテフロン(登録商標)シートを置いた状態で熱処理を行うことが好ましい。これにより、前記布帛のケバを抑えることができ、例えば、本工程後に前記画像印刷工程を実施する場合に、その実施がよりスムースとなる。前記熱処理の温度は、特に限定されないが、例えば、160℃〜185℃である。前記圧縮は、例えば、市販のホットプレス機を用いて、前記熱処理と同様の条件で実施できる。
つぎに、前記画像印刷工程は、前記布帛に本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクを用いて画像を印刷する工程である。
前記画像印刷工程は、例えば、図2に示すインクジェット記録装置を用いて実施できる。図2に示すとおり、このインクジェット記録装置30は、布帛にインクを吐出して所望の画像を記録するインクジェットプリンタ31と、前記所望画像の画像データを取得し、かつ、インクジェットプリンタ31を制御する記録制御装置70とがインターフェースを介して接続されて構成されている。
インクジェットプリンタ31は、図3に示すように、枠体状のフレーム52を備えている。フレーム52は、プリンタ31の底部に位置する水平部52hと、水平部52hの両端から垂直に立ち上がる2つの垂直部52vとを有している。なお、図3において、図2と同一部分には同一符号を付しており、図4以降の図面においても同様である。
2つの垂直部52vの上部同士を連結するように、スライドレール53が水平に支架されている。スライドレール53には、キャリッジ54が、スライドレール53の長手方向(主走査方向)に沿って摺動自在に備えられている。このキャリッジ54の下面には、5色のインクを吐出させるために色毎に配設された5個の圧電式のインクジェットヘッド(インク吐出手段)55が設けられている。
2つの垂直部52vの上部には、それぞれ、プーリ56、57が支持され、一方のプーリ56には、垂直部52vによって支持されるモータ58のモータ軸が連結されている。両プーリ56、57の間には無端ベルト59が架け渡されており、キャリッジ54は、この無端ベルト59の適宜の部分に固定される。
このような構成により、一方のプーリ56が、モータ58の駆動により正逆回転されると、それに伴ってキャリッジ54がスライドレール53の長手方向(主走査方向)に沿って直線往復駆動され、この結果、インクジェットヘッド55の往復移動が行われる。
2つの垂直部52vには、それぞれ、インクカートリッジ60を着脱可能に搭載する搭載部50が形成されている。2つの搭載部50は、一方が2色分の、他方が3色分のインクカートリッジ60を装着できるようになっており、このインクカートリッジ60の内部に形成されているインク袋(図示せず)が可撓性チューブ62によって、インクジェットヘッド55のそれぞれの上部に位置する5つのインクタンク61と接続される。なお、5つのインクタンク61は、後述するようにインクジェットヘッド55とそれぞれ連通しているため、インクカートリッジ60からインクジェットヘッド55へとインクが供給される。
フレーム52の水平部52hの上には、搬送手段としてのスライド機構41が設置され、このスライド機構41の上にプラテン(支持体)42が支持される。このプラテン42には、Tシャツ等の布帛を、その記録部分が上面に来るように位置決めして、かつ、ピンと張った皺のない平坦な状態でセットできるように固定フレーム(固定手段)45が設けられている。また、本例のインクジェットプリンタ31では、プラテン42の数は、1つである。ただし、本発明において、前記プラテンの数は1つに限定されず、必要に応じて増やすことができる。
また、プラテン42を図3の紙面垂直方向(スライド機構41におけるスライド方向であって、インクジェットプリンタ31の副走査方向)に往復移動させるために、プラテン搬送機構が配設されている(図示せず)。前記プラテン搬送機構には、例えば、ラック、ピニオン機構や、無端ベルトを用いた機構等を適用できる。
図4に、プラテンに布帛をセットした状態を示す。図4(a)は、平面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A方向から見た断面図である。図4に示すように、プラテン42は、平面視で副走査方向に長手方向を有する長方形状とされるとともに、Tシャツ100を支持する支持面46を有している。また、図4(b)の紙面垂直方向奥側のプラテン42の下面は、それと対向する位置のスライド機構41と支持部材47とによって連結されている。
また、固定フレーム45は、L字形状の断面を有するフレームがプラテン42の支持面46の4辺を覆うように構成されている。固定フレーム45のプラテン42の支持面46と対向する面には、プラテン42の支持面46の面積より若干小さい開口面積を有する開口部45aが形成されている。プラテン42にTシャツ100をセットする際は、Tシャツ100の裾側からプラテン42の支持面46を覆うようにして被せ、固定フレーム45で固定する。また、固定フレーム45は、プラテン42の図4(b)の紙面垂直方向奥側の端部に設けられた回動部(図示せず)によって回動可能に設けられており、Tシャツ100をプラテン42に被せた後に固定フレーム45をプラテン42に嵌合するように回動させて、Tシャツ100をプラテン42と固定フレーム45とで挟むようにして固定している。
また、インクジェットプリンタ31は、カバー43を備えており、インクジェットヘッド55やスライド機構41等を覆っている。なお、図3においては、カバー43を二点鎖線で描いて透視的に図示している。カバー43の前面の右上部には、液晶パネルや操作ボタンを備える操作パネル44が配設されている。
図3に示す5つのインクジェットヘッド55は、5色のインク(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイト)に対応して、キャリッジ54の往復移動方向に沿って並設されており、それぞれに対応したインクカートリッジ60と、可撓性チューブ62及びインクタンク61を介して連通されている。例えば、前記ホワイトインクが、本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクである。その他のインクは、一般的なインクを用いてよい。インクジェットヘッドにインクを供給するための構成としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2004−291461号公報参照)。なお、5つのインクジェットヘッド55は、4色のインク(イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック)をそれぞれ吐出する吐出部を備えたヘッドユニットと、ホワイトインクを吐出する吐出部を備えたヘッドユニットを、副走査方向に並べるように配置してもよい。
インクジェットヘッド55は、その下面がプラテン42の支持面46との間にわずかな隙間を形成するように配置されており、Tシャツ100に画像を記録する際にプラテン42にセットされたTシャツ100の記録部分がその隙間に搬送される。この構成で、インクジェットヘッド55がキャリッジ54によって往復移動されつつTシャツ100上にインクジェットヘッド55の底面に多数並べて形成された微小径の吐出ノズルから各色のインクを吐出する。これにより、吐出された各色のインクが記録媒体の表面上に保持される。この結果、所望のカラー画像がTシャツ100に記録される。
図2に示す記録制御装置70は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)を用いて構成され、本体71と、表示部72としてのディスプレイと、操作部75としてのキーボード73及びマウス(ポインティングデバイス)74とを備えている。
図5は、図2に示す記録制御装置70の構成を示したブロック図である。記録制御装置70は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、HD(Hard Disk)84、操作部75、表示部72、インターフェース(I/F)85を備えており、これらは、バスを介して相互に接続されている。
HD84には、記録制御装置70の動作を制御するために用いられる各種プログラムが格納されている。また、HD84には、インターネット等からダウンロードされた、又はソフトウェアによって作成された種々の画像データ、及びTシャツ等の布帛の種類毎の各種データが格納されている。CPU81は、操作部75によって入力された信号と、ROM82、RAM83及びHD84内の各種プログラム、及びデータとに基づいて各種演算等の処理を行う。そして、インターフェース85を介して、インクジェットプリンタ31にデータ等を送信する。RAM83は、読み出し・書き込み可能な揮発性記憶装置であって、CPU81での各種演算結果等が記憶される。インターフェース85は、インクジェットプリンタ31のインターフェースと接続されており、記録制御装置70とインクジェットプリンタ31との間の通信を可能にするものである。
本例のインクジェット記録装置30を用いたTシャツ100への所望画像の記録は、例えば、つぎのようにして実施できる。まず、記録制御装置70のキーボード73及びマウス74を通じて、Tシャツ100に記録したい画像データを取得する。前記画像データの取得においては、記録制御装置70にインストールされたソフトウェアを使用して画像データを作成するか、予めHD84に記憶された画像データを選択する。
つぎに、Tシャツ100を、プラテン42に固定する。すなわち、Tシャツ100を、プラテン42に裾から被せ、プラテン42の支持面46に沿わせて皺のない状態にしつつ固定フレーム45で固定する。
ついで、ユーザが記録の実施を指示すると、前記画像データが前記インクジェットプリンタ31にインターフェース85を介して送信され、この画像データに基づいてインクジェットヘッド55からインクが吐出されて、プラテン42に固定されたTシャツ100への記録が実施される。
本発明の画像形成方法は、前記画像印刷工程後、布帛の前記印刷部分に熱処理を施すことで、前記インクを前記布帛に熱定着させる熱定着工程を有してもよい。前記熱定着工程は、例えば、前記熱処理工程と同様の装置、条件にて実施できる。また、前記熱定着工程は、例えば、特開2009−209493号公報に記載の装置を用いて実施することもできる。この装置によれば、布帛に対して180℃の加熱と共に加圧を施すことができる。
これにより、Tシャツ100表面に形成されたインクの膜の割れが抑制され、且つ、耐摩擦性に優れた記録物を得ることが可能である。本発明のインクジェット記録用水性白色顔料インクは、例えば、濃色地の布帛へのカラー記録時のホワイトベース層の形成に好適に用いられる。前記ホワイトベース層には、高い白色度及び隠蔽性が要求されることが多い。前述のとおり、従来の方法では、前記中空粒子からなる白色顔料を使用した場合、例えば、前記非中空粒子からなる白色顔料を使用したのと同等の白色度及び隠蔽性を得るためには、インク中における前記中空粒子の配合量を多くする必要があり、前述の樹脂等の結着成分が加熱されて前記中空粒子を含んだ膜が成膜されるときに、膜の割れが生じやすかった。しかし、本発明によれば、例えば、前記非中空粒子からなる白色顔料を使用した場合だけでなく、前記中空粒子からなる白色顔料を使用した場合でも、前記膜の割れを抑制可能である。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例及び比較例により限定及び制限されない。
[実施例1〜14及び比較例1〜10]
まず、インク組成(表1)における、白色顔料と、第一の樹脂エマルジョンと、第二の樹脂エマルジョンとを、撹拌混合して混合液を得た。ついで、この混合液に、グリセリンを加え、さらに撹拌混合した。ついで、この混合液に、水を加え、さらに撹拌混合した。ついで、この混合液に、界面活性剤を加え、さらに2時間撹拌混合した。つぎに、この混合液を、アドバンテック東洋(株)製の生産用濾紙64(捕捉粒子径4μm)を用いて吸引濾過し、その後、生産用濾紙64G(捕捉粒子径1.5μm)を用いて再度吸引濾過することで、表1に示す実施例1〜14及び比較例1〜10のインクジェット記録用水性白色顔料インクを得た。なお、グリセリン、界面活性剤及び水の配合量は、表1に記載のとおりである。
実施例1〜14及び比較例1〜10のインクについて、(a)割れ評価、(b)伸び評価及び(c)耐摩擦性評価を、下記方法により実施した。
(a)割れ評価
ブラザー工業(株)製のインクジェットガーメントプリンタGT−381用のインクカートリッジに、実施例1〜14及び比較例1〜10の各インクを充填した。つぎに、前記インクジェットガーメントプリンタGT−381に、前記インクカートリッジを搭載し、予め前処理剤(塩化カルシウム20重量%水溶液)にて処理した黒地の生地にベタ記録を行い、下記評価基準により目視評価した。
割れ評価 評価基準
AA:前記生地を200%以上伸ばしても、記録(インク膜)部分に割れが無かった。
A :前記生地を100%以上200%未満伸ばしても、記録(インク膜)部分に割れが無かった。
B :前記生地を100%以上伸ばすと、記録(インク膜)部分が割れた。
C :前記インクが乾燥すると、記録(インク膜)部分が割れた。
(b)伸び評価
前記割れ評価と同様にして記録を行い、下記評価基準により評価した。
伸び評価 評価基準
AA:記録(インク膜)部分が非常によく伸び(200%以上)、伸ばした後に元に戻った。
A :記録(インク膜)部分を伸ばすことが可能(200%未満)で、伸ばした後に元に戻った。
B :記録(インク膜)部分を伸ばすことが可能(200%未満)だが、伸ばした後に元に戻らなかった。
C :記録(インク膜)部分が伸びずに割れた。
(c)耐摩擦性評価
前記割れ評価と同様にして記録を行い、(株)大栄科学精機製作所製の学振型摩擦試験機RT−300を用いて、記録(インク膜)部分を擦り、前記摩擦試験機のプローブにセットした白色の試験布への色移りを、下記評価基準により評価した。
耐摩擦性評価 評価基準
AA:色移りが無かった(JIS L 0489 II法で4級以上)。
A :色移りが僅かにあった(JIS L 0489 II法で3級)。
B :色移りがあった(JIS L 0489 II法で2級)。
C :色移りが非常に多かった(JIS L 0489 II法で1級)。
実施例1〜14及び比較例1〜10のインクのインク組成及び評価結果を、表1に示す。
Figure 2017179264
表1に示すとおり、実施例1〜14では、割れ、伸び及び耐摩擦性の評価結果が良好であった。特に、R1/R2=0.75〜1.33を満たし、且つ、前記第一の樹脂エマルジョンの前記伸びが1000%〜1200%である実施例2〜4では、割れ、伸び及び耐摩擦性の評価結果が極めて優れていた。なお、実施例1〜14では、前記白色顔料として前記中空粒子を用いているが、前記白色顔料として前記非中空粒子を用いた場合においても、割れ、伸び及び耐摩擦性の評価結果が良好であった。一方、R1/R2<0.4である比較例1、2、5、7及び9では、割れ及び伸びの評価結果が悪かった。また、R1/R2>2.5である比較例3、4、6、8及び10では、耐摩擦性の評価結果が悪かった。
以上のように、本発明のインクは、記録媒体表面で成膜されたときに、膜に割れが生じるのを抑制可能であり、且つ、耐摩擦性を向上可能なものである。本発明のインクの用途は、特に限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
30 インクジェット記録装置
31 インクジェットプリンタ
42 プラテン(支持体)
45 固定手段
46 支持面
54 キャリッジ
55 インク吐出手段(インクジェットヘッド)
60 インクカートリッジ
70 記録制御装置
71 本体
72 表示部
73 キーボード
74 マウス
100 Tシャツ
110、120 付与部

Claims (7)

  1. 白色顔料と、水と、を含むインクジェット記録用水性白色顔料インクであって、
    さらに、
    JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの伸びが、600%〜1200%である第一の樹脂エマルジョンと、
    JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの最大引張応力が、50MPa〜80MPaである第二の樹脂エマルジョンと、
    を含み、
    前記インク全量における前記第一の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R1)と、前記第二の樹脂エマルジョンの固形分配合量(R2)とが、R1/R2=0.4〜2.5を満たすことを特徴とするインクジェット記録用水性白色顔料インク。
  2. R1/R2=1:0.75〜1.33を満たすことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用水性白色顔料インク。
  3. 前記第一の樹脂エマルジョンは、JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの伸びが、1000%〜1200%であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性白色顔料インク。
  4. 前記第二の樹脂エマルジョンは、JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの伸びが、600%〜1200%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性白色顔料インク。
  5. 前記第一の樹脂エマルジョンは、JIS K 7127に準拠してフィルムとしたときの最大引張応力が、50MPa〜80MPaであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性白色顔料インク。
  6. 前記白色顔料が、中空粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性白色顔料インク。
  7. 布帛への画像の形成に用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性白色顔料インク。
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