JP2017178911A - 含窒素複素環アルケニル化合物、有機半導体材料及び有機半導体デバイス - Google Patents

含窒素複素環アルケニル化合物、有機半導体材料及び有機半導体デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】電荷移動性、大気安定性が高く有機半導体材料に好適な化合物、及びこれを含む有機半導体材料、及びこの有機半導体材料を使用した有機半導体素子の提供。【解決手段】式(1)で表される化合物。より具体的には式(2)で示される化合物。(Ar1は不飽和環式炭化水素基等;Ar2は非共有電子対を持つ窒素を含有する不飽和複素環基等;Bは-CH=CH-又は-C≡C-;X11〜X13は、夫々独立に、C−R又はN;X12及びX13は少なくとも1つがN)【選択図】図1

Description

本発明は、新規な含窒素共役系アルケニル化合物、及びこれを含む有機半導体材料、この有機半導体材料を使用して得られる有機半導体膜、及びこの有機半導体材料を使用して得られる有機電界効果トランジスタ等の有機半導体デバイスに関するものである。
一般に、無機半導体材料のシリコンを用いる半導体素子では、その薄膜形成において、高温プロセスと高真空プロセスが必須である。高温プロセスを要することから、シリコンをプラスチック基板等の上に薄膜形成することができないため、半導体素子を組み込んだ製品に対して、可とう性の付与や、軽量化を行うことは困難であった。また、高真空プロセスを要することから、半導体素子を組み込んだ製品の大面積化と低コスト化が困難であった。
そこで、近年、有機半導体材料を有機電子部品として利用する有機半導体デバイス(例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、有機電界効果トランジスタ素子、有機CMOS回路、有機薄膜太陽電池など)に関する研究がなされている。これら有機半導体材料は、無機半導体材料に比べて、作製プロセス温度を著しく低減できるため、プラスチック基板上等に形成することが可能となる。さらに、溶媒への溶解性が大きく、かつ、良好な成膜性を有する有機半導体材料を用いることにより、真空プロセスを要さない塗布法、例えば、インクジェット装置等を用いて薄膜形成が可能となり、結果として、無機半導体材料であるシリコンを用いる半導体素子では困難であった大面積化と低コスト化の実現が期待される。このように、有機半導体材料は、無機半導体材料と比べて、大面積化、可とう性、軽量化、低コスト化等の点で有利であるため、これらの特性を生かした有機半導体製品への応用、例えば、情報タグ、電子人工皮膚シートやシート型スキャナー等の大面積センサー、液晶ディスプレイ、電子ペーパーおよび有機ELパネル等のディスプレイなどへの応用が期待されている。
上述の広範な用途が期待されている有機半導体デバイスに用いられる有機半導体材料は、有機半導体材料中を電荷が移動することによって特性が発現する。また、移動する電荷の種類によって、2種に分けられる。すなわち、正の電荷である正孔が移動するP型有機半導体材料、並びに負の電荷である電子が移動するN型有機半導体材料である。P型有機半導体材料、N型有機半導体材料のいずれにおいても、高い電荷移動度が要求される。また、有機半導体材料では、大気中でも半導体機能を安定に発現することも課題である。一般に有機半導体材料は、半導体中で輸送される正電荷(正孔)や負電荷(電子)などの電荷と、酸素分子や水分子との相互作用のため、有機半導体デバイスの特性が大気中では急速に劣化する問題を有していた。
この対策として、有機半導体材料の最高被占軌道エネルギー準位及び最低空軌道エネルギー準位の制御による大気安定性の向上、半導体材料のπ共役構造の拡張による電荷移動特性向上、可溶性官能基導入による溶媒可溶性の付与などの検討がされてきた。その結果、P型半導体材料としてポリアセン類や複素環芳香族誘導体が開発されてきた(特許文献1、非特許文献1、2)。近年では、更なる高移動度化並びに駆動安定化に向けて、成膜プロセスも含めた検討が行われている。
一方、N型有機半導体材料の分野では、前述の検討が進められてはいるものの、溶液法に適用できる材料としては、ナフタレンテトラカルボン酸ペリレンジイミド誘導体やフラーレン(C60)誘導体などに注力されており、未だ有用な材料開発には至っていなかった。例えば、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドやフラーレン自体、高い電荷移動度が報告されているが、大気下では不安定である。C60やペリレンジイミドの誘導体化による大気安定性向上が報告されているが、電荷移動度が低下している(非特許文献3)。
近年では、N型有機半導体材料としてシアノスチリル誘導体が開発されており(非特許文献4)、本発明者らはシアノスチリル誘導体を半導体として用いたデバイスと、それが大気下での高い電子移動度を有することを報告している(特許文献2)。
WO2003/016599号 特許第5553185号公報
Org. Lett., Vol.4, 15(2002) J. Am. Chem. Soc., 129 (51), 15732(2007) Chem. Rev., Vol.107, 1066(2007) J. Mater. Chem., 20, 6472(2010)
本発明は、シアノスチリル誘導体の有する特性をさらに改良することを目的になされたものであり、電荷移動性、及び大気安定性が高く有機半導体材料に好適な新規化合物、及びこれを含む有機半導体材料、及びこの有機半導体材料を使用した有機半導体素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の含窒素複素環アルケニル化合物が有機半導体材料として、高い電荷移動性、及び大気安定性を有する有機半導体材料を見出し、これを有機半導体素子に使用することで、高特性の有機半導体素子が得られることを見出し、本発明に到達した。
本発明は、下記一般式(1)で示される含窒素複素環アルケニル化合物である。
Figure 2017178911
ここで、Arは、それぞれ独立に、2価の置換若しくは無置換の炭素数4〜22の不飽和環式炭化水素基、2価の置換若しくは無置換の炭素数2〜21の不飽和複素環基、又はこれら不飽和環式炭化水素基及び不飽和複素環基を構成する環から選ばれる環が任意に2〜7個連結して構成される2価の置換若しくは無置換の連結環基を示す。
Arは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜21の非共有電子対を持つ窒素を含有する不飽和複素環基、又は該不飽和複素環基を構成する環及び置換若しくは無置換の炭素数6〜22の芳香族炭化水素環から選ばれる環が任意に2〜7個連結して構成され、該不飽和複素環基を構成する環を少なくとも1つ有する置換若しくは無置換の連結環基を示す。
Bは、ビニレン基(-CH=CH-)又はエチニレン基(-C≡C-)を示す。
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ホルミル基、又は炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基を示す。
aは繰り返し数を表し、0〜3の整数である。
なお、aが0、Rがシアノ基、Arが無置換のフェニレン、Arが無置換のピリジル基である場合、該ピリジル基はビニレン基とピリジル基の2位もしくは3位で結合することはない。
上記含窒素複素環アルケニル化合物は、密度汎関数計算B3LYP/6−31G(d)による構造最適化計算で得られる最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位が、−3.0eV以下であることがよい。
上記一般式(1)において、
Arが不飽和環式炭化水素基である場合、Arは置換若しくは無置換の5〜8員環の単環からなる不飽和環式炭化水素基又は該5〜8員環の単環が任意に2〜6つ縮合してなる不飽和環式炭化水素基であり、
Arが不飽和複素環基である場合、Arは置換若しくは無置換の5〜7員環の単環からなる不飽和複素環基又は該不飽和複素環を1つ以上含む2〜6環の縮合複素環基であり、
Arが不飽和複素環基である場合、Arは非共有電子対を持つ窒素を含有する下記式(C−1)〜(C〜3)のいずれかで表される複素環基、又は非共有電子対を持つ窒素を含有する下記式(A−1)〜(A−16)のいずれかで表される芳香族複素環基であることがよい。
Figure 2017178911
Figure 2017178911
ここで、式(C−1)〜(C−3)中のXはそれぞれ独立に、CH又はNを示し、少なくとも1つはNを示す。XはNH、O又はSを示す。XのCH、XのNHのうち1つはHがとれて結合手となる。式(A−1)〜(A−16)中のXは、それぞれ独立に、CH又はNを示し、少なくとも1つはNを示す。Xは、それぞれ独立に、NH、O又はSを示す。XのCH、XのNHのうち1つはHがとれて結合手となる。
一般式(1)において、aが0又は1の整数、Rがシアノ基であり、Arが、置換若しくは無置換の、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、5又は6員環の単環からなる不飽和複素環基、該不飽和複素環を1つ以上含む2又は3環の縮合複素環基、又は該フェニレン基、該不飽和複素環基若しくは該縮合複素環基が任意に2又は3個連結して構成される2価の連結環基であり、Arが、式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される複素環又は式(A−1)〜(A−4)、(A−13)、(A−14)で表される芳香族複素環からなる不飽和複素環基、又は該不飽和複素環基及びフェニレン基が任意に2又は3個連結して構成される連結環基であることができる。
一般式(1)の好ましい態様として、下記一般式(2)がある。
Figure 2017178911
ここで、X11、X12、X13は、それぞれ独立に、C−R又はNを示し、X12及びX13は、それぞれ独立に、少なくとも1つがNであり、少なくとも1つがC−Rである。Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、ペンタフルオロスルファニル基、置換又は無置換の炭素数1〜30アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基、ニトロ基、チオニトロソ基、又はシアノ基を示す。
また、本発明は、上記の含窒素複素環アルケニル化合物を含有することを特徴とする有機半導体材料である。更に、本発明は、上記の含窒素複素環アルケニル化合物を含有することを特徴とする有機半導体膜である。
また、本発明は上記の有機半導体材料を有機溶媒に溶解し、調製された溶液を塗布・乾燥する工程を経て、形成することを特徴とする有機半導体膜の製造方法である。更に、本発明は、上記の有機半導体材料を、沸点が50℃以上の有機溶剤に溶解し、濃度0.01〜10wt%の溶液とし、これを30℃〜溶剤の沸点よりも20℃以下の温度範囲に加熱した基板に塗布して、溶媒を乾燥することを特徴とする有機半導体膜の製造方法である。
また、本発明は上記の有機半導体膜を用いることを特徴とする有機半導体デバイス、又は有機薄膜トランジスタ、又は有機光起電力素子である。有機薄膜トランジスタは、N型有機薄膜トランジスタ、又は該N型有機薄膜トランジスタを用いた有機相補型トランジスタであることができる。
本発明の含窒素複素環アルケニル化合物は、含窒素複素環にアルケニル基が結合した構造を両端に有し、そのアルケニル基の置換基として電子求引性基を導入することで、分子全体に電荷移動に関与するπ電子軌道が広がり、その軌道のエネルギー準位は深くなる。そのため、この化合物を含む有機半導体材料は、これまで報告されているシアノスチリル誘導体を含む有機半導体に比べて、高い電荷移動特性を維持したまま、より高い大気安定性を発現する。
また、デバイス作製を塗布プロセスで行うためには、有機半導体材料の高い溶解性が求められ、電荷移動特性を落とさないよう、薄膜形成する際の結晶性は崩さない位置(例えば分子長軸方向末端)に、可溶性官能基(アルキル基等)を有する必要がある。従来の、特に大気安定性を有するようなN型有機半導体は、結晶性を担保し、かつLUMOのエネルギー準位を深く保つために、分子長軸方向末端に電子求引性基であるフッ素やトリフルオロメチル基を有しており、溶解性を付与することは困難であった。本発明の化合物は、母骨格に電子求引性の高い含窒素複素環を有しているため、分子長軸方向末端に付いている電子求引基を可溶性官能基に置換しても、LUMOのエネルギー準位を深く保つことができる。そのため、本発明の化合物を含有する有機半導体材料は、高い電荷移動特性、大気安定性を有したまま、溶解性等の機能を付与することが可能である。
従って、本発明の化合物は、有機半導体材料として良好な特性を示すため、これを用いた有機半導体デバイスは、高い特性を発現することが可能となる。例えば、有機電界効果トランジスタ,有機薄膜太陽電池、有機相補型回路、情報タグ、電子人工皮膚シートやシート型スキャナー等の大面積センサー、液晶ディスプレイ、電子ペーパーおよび有機ELパネル等のディスプレイ等への応用が考えられ、その技術的価値は大きいものである。
有機電界効果トランジスタ素子の一例を示した模式断面図を示す。 有機電界効果トランジスタ素子の他の一例を示した模式断面図を示す。 有機電界効果トランジスタ素子の他の一例を示した模式断面図を示す。 有機電界効果トランジスタ素子の他の一例を示した模式断面図を示す。 有機薄膜太陽電池の一例を示した模式断面図を示す。 有機薄膜太陽電池の他の一例を示した模式断面図を示す。 有機薄膜トランジスタ4の薄膜X線回析の結果を示す。 有機薄膜トランジスタ1の大気中動作試験の結果を示す。
本発明の含窒素複素環アルケニル化合物は、上記一般式(1)で示される。本発明の含窒素複素環アルケニル化合物は、芳香族基(芳香族炭化水素基、芳香族複素環基又は両者を言う。)を含む化合物であることが好ましいので、本発明の含窒素複素環アルケニル化合物を、含窒素複素環芳香族アルケニル化合物ともいう。
本明細書において、不飽和環式炭化水素基、不飽和複素環基は、芳香族基であることができる。電荷移動性を高めるため共役二重結合のような共役系の基、又は芳香族基、又はこれらを含有する基であることが好ましい。
一般式(1)において、Arは2価の基であり、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数4〜22の不飽和環式炭化水素基、又は置換若しくは無置換の炭素数2〜21の不飽和複素環基、又はこれら不飽和環式炭化水素基を構成する炭化水素環又は不飽和複素環基を構成する複素環が2〜7個連結して構成される連結環基を示す。
ここで、連結環基は、不飽和環式炭化水素基又は不飽和複素環基の環が直接結合で連結した構造を有し、置換基を有してもよい。連結環基は直鎖状であっても分岐状であってもよく、連結する環は同一であっても異なっていてもよく、m+1個の結合手は何れの環に存在していても良い。別段の断りがない限り、本明細書中でいう連結環基は上記意味であると解される。
連結環基である場合、具体的な連結パターンとしては、下記式に示すものが例としてあげられる。
Figure 2017178911
(Aは、不飽和複素環又は不飽和炭化水素環を示す)
Arは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜21の非共有電子対を持つ窒素を含有する不飽和複素環基、又は少なくとも1つの該不飽和複素環基を構成する複素環と炭素数6〜22の芳香族炭化水素環とが2〜7個連結して構成される連結環基を示す。
Bは、ビニレン基(-CH=CH-)又はエチニレン基(-C≡C-)を示す。
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ホルミル基、又は炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基を示す。
なお、aが0、Rがシアノ基、Arが2価の無置換のベンゼンで、Arが無置換のピリジンであるとき、このピリジンが隣接するビニル基と2位もしくは3位で結合することはない。
ここで、非共有電子対を持つ窒素とは、隣接する2つの元素と単結合及び二重結合(同等の結合を含む)で結合し、それ以外の元素とは結合していない窒素のことをいう。不飽和環式炭化水素基及び不飽和複素環基とは、それぞれ、二重結合又は三重結合を含む環式炭化水素基、及び二重結合又は三重結合を含む複素環基であり、式(1)中のAr、Arそれぞれが、R置換ビニレン基等を介して共役している基をいう。共役とは、二重結合又は三重結合(同等の結合を含む)と単結合が交互に連なった状態をいう。
本発明の含窒素複素環アルケニル化合物は、密度汎関数計算B3LYP/6−31G(d)による構造最適化計算の結果得られる最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位が、−3.0eV以下であることが好ましく、−3.1eV以下であることがより好ましい。
一般式(1)のAr、Arを構成する不飽和環式炭化水素基、不飽和複素環基、連結環基は、それぞれ独立に、任意の置換基を有してもよく、隣接する置換基は一体となって環を形成してもよい。これらが置換基を有する場合、置換基の数は独立に1〜4つであることが好ましい。
上記置換基としては、ハロゲン原子、置換又は無置換の水酸基、置換又は無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、ペンタフルオロスルファニル基、置換又は無置換の炭素数1〜30アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、置換又は無置換の炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のチオール基、ニトロ基、チオニトロソ基、シアノ基、置換又は無置換の炭素数8〜50芳香族炭化水素置換アルキニル基、置換又は無置換の炭素数4〜50の芳香族複素環置換アルキニル基、置換又は無置換の炭素数8〜50の芳香族炭化水素置換アルケニル基、置換又は無置換の炭素数4〜50の芳香族複素環置換アルケニル基、炭素数5〜56のアルキルシリルアルキニル基、炭素数3〜54の炭化水素置換シリル基、置換又は無置換のケイ素数2〜30のシロキサン基、又は置換又は無置換のケイ素数2〜30のポリシラン基であることが好ましく、より好ましくは、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、ペンタフルオロスルファニル基、置換又は無置換の炭素数1〜30アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基、ニトロ基、チオニトロソ基、又はシアノ基である。
上記置換基が、ハロゲン原子である場合、好ましい具体例としては、フッ素、臭素、塩素、もしくはヨウ素が挙げられる。
無置換のアルキル基である場合、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基である。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、n−ドコシル基、n−テトラコシル基の如き直鎖飽和炭化水素基、イソプロピル基、イソブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘキシルオクチル基、4−デシルドデシル基等の分岐飽和炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、4−ブチルシクロヘキシル基、4−ドデシルシクロヘキシル基等の飽和脂環炭化水素基が例示できる。
フッ素化アルキル基である場合、炭素数1〜30のフッ素化アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜12のフッ素化アルキル基である。具体例としては、上記アルキル基の具体例として示した基の水素原子が、全てもしくは一部フッ素原子に置換された基が例示できる。
無置換のアルコキシ基である場合、炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基である。具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基等が例示できる。
無置換のフッ素化アルコキシ基である場合、炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜12のフッ素化アルコキシ基である。具体例としては、上記アルコキシ基の具体例として示した基の水素原子が、全てもしくは一部がフッ素原子に置換された基が例示できる。
無置換の炭化水素置換カルボニル基である場合、炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜12の炭化水素置換カルボニル基である。具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等が例示できる。
無置換の芳香族炭化水素置換アルキニル基又はアルケニル基、若しくは無置換の芳香族複素環置換アルキニル基又はアルケニル基である場合、炭素数8〜50の芳香族炭化水素置換アルケニル基又はアルケニル基、若しくは炭素数6〜50の芳香族複素環置換アルキニル基又はアルケニル基が好ましく、より好ましくは炭素数8〜26の芳香族炭化水素置換アルケニル基又はアルケニル基、若しくは炭素数6〜26の芳香族複素環置換アルキニル基又はアルケニル基である。具体例としては、ベンゼン、ナフタレン、オクタレン、インダセン、フェナンスレン、アントラセン、トリフェニレン、クリセン、テトラフェン、テトラセン、ピセン、ペンタセン、アズレン、アセフェナントリレン、プレイアデン、ペンタフェン、テトラフェニレン、ヘリセン、ヘキサフェン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ピラントレン、オバレン、コラヌレン、フルミネン、アンタントレン、ゼトレン、テリレン、ナフタセノナフタセン、フラン、フロフラン、ジフロフラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾフロベンゾフラン、キサンテン、オキサトレン、ジベンゾフラン、ペリキサンテノキサンテン、チオフェン、チエノチオフェン、ジチエノチオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェン、ベンゾチエノジベンゾチオフェン、ジナフトチエノチオフェン、チオキサンテン、チアントレン、フェノキサチイン、チオナフテン、イソチアナフテン、チオフテン、チオファントレン、ジベンゾチオフェン、ピロール、ピロロピロール、インドロインドール、ジピロロピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、インドロカルバゾール、インドリジン、キノリジン、フェノチアジン、フェノキサジン、アクリンドリン、ピラゾール、トリアゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、フラザン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、インダゾール、プリン、イソキノリン、イミダゾール、ナフチリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、キノリン、プテリジン、フェナントリジン、アクリジン、ペリミジン、フェナントロリン、フェナジン、カルボリン、アンチリジン、テベニジン、キンドリン、キニンドリン、チアジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、イソオキサゾール、チアゾロチアゾール、ベンゾフラザン、フラゾロフラゾール、ピラゾロチアゾール、ピラゾロピリミジン、トリフェノジチアジン、トリフェノジオキサジン、フェナントラジン、アントラジン、テルラゾール、セレナゾール、ベンゾテルラゾール、ベンゾセレナゾール、フェノテルラジン、又はフェノセレナジン等の芳香族環にアルキニル基又はアルケニル基が付加した基が例示できる。より好ましくは、ベンゼン、ナフタレン、フラン、チオフェン、ピリジン、又はピラジンの芳香族環に、アルキニル基又はアルケニル基が付加した基が挙げられる。
アルキルシリルアルキニル基である場合、炭素数5〜30のアルキルシリルアルキニル基が好ましく、より好ましくは炭素数5〜20のアルキルシリルアルキニル基である。具体例としては、トリメチルシリルエチニル基、トリエチルシリルエチニル基、トリイソプロピルシリルエチニル基、トリイソブチルシリルエチニル基等が例示できる。
炭化水素置換シリル基である場合、炭素数3〜30の炭化水素置換シリル基が好ましく、より好ましくは炭素数3〜20の炭化水素置換シリル基である。具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリイソブチルシリル基、トリフェニルシリル基等が例示できる。
無置換のシロキサン基である場合、ケイ素数2〜30のシロキサン基が好ましく、より好ましくはケイ素数2〜20のシロキサン基である。具体例としては、ジシロキサン、トリシロキサン、テトラシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、ヘプタメチルトリシロキサン、ノナメチルテトラシロキサン、ペンタフェニルジシロキサン、ヘプタフェニルトリシロキサン、ノナフェニルテトラシロキサン等が例示できる。
無置換のポリシラン基である場合、ケイ素数2〜30のポリシラン基が好ましく、より好ましくはケイ素数2〜20のポリシラン基である。具体例としては、ジシラン、トリシラン、テトラシラン、ペンタメチルジシラン、ヘプタメチルトリシラン、ノナメチルテトラシラン、トリフェニルシラン、ペンタフェニルジシラン、ヘプタフェニルトリシラン、ノナフェニルテトラシラン等が例示できる。
上記置換基が、水酸基、アルキル基、フッ素化アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、炭化水素置換カルボニル基、アミノ基、チオール基、芳香族炭化水素置換アルキニル基、芳香族炭化水素置換アルケニル基、芳香族複素環置換アルキニル基、芳香族複素環置換アルケニル基、シロキサン基、又はポリシラン基である場合は、更に置換基(b)を有していても良く、置換基(b)の総数は各々1〜4、好ましくは1〜2である。
好ましい置換基(b)としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アルケニル基、炭素数1〜20アルキニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20の芳香族アミノ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、水酸基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキルスルホニル基、炭素数1〜10のハロアルキル基、炭素数2〜10のアルキルアミド基、炭素数3〜20のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のトリアルキルシリルアルキル基、炭素数5〜20のトリアルキルシリルアルケニル基、炭素数5〜20のトリアルキルシリルアルキニル基等が挙げられる。
置換基(b)の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、n−ドコシル基、n−テトラコシル基の如き直鎖飽和炭化水素基、イソブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘキシルオクチル基、4−デシルドデシル基等の分岐飽和炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、4−ブチルシクロヘキシル基、4−ドデシルシクロヘキシル基等の飽和脂環炭化水素基、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオルオクチル基、テトラフルオロ−4−ヘキシルオクチル基、テトラフルオロ−4−オクチルドデシル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルチオ基、エチルチオ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、クロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロブチル基、クロロペンチル基、クロロヘキシル基、クロロオクチル基、クロロドデシル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、ブロモプロピル基、ブロモブチル基、ブロモペンチル基、ブロモヘキシル基、ブロモオクチル基、ブロモドデシル基、ヨードメチル基、ヨードエチル基、ヨードプロピル基、ヨードブチル基、ヨードペンチル基、ヨードヘキシル基、ヨードオクチル基、ヨードドデシル基、メチルアミド基、ジメチルアミド基、エチルアミド基、ジエチルアミド基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリイソブチルシリル基、トリメチルシリルエチル基、トリエチルシリルエチル基、トリイソプロピルシリルエチル基、トリイソブチルシリルエチル基、トリメチルシリルエテニル基、トリエチルシリルエテニル基、トリイソプロピルシリルエテニル基、トリイソブチルシリルエテニル基、トリメチルシリルエチニル基、トリエチルシリルエチニル基、トリイソプロピルシリルエチニル基、トリイソブチルシリルエチニル基等が例示できる。置換基を2つ以上有する場合は、同一であっても異なっていても良い。
一般式(1)において、Arは2価の基である。Arが不飽和環式炭化水素環基である場合、不飽和環式炭化水素環基は、それぞれ独立に、5〜8員環の単環、又は5〜8員環が2〜6つ縮合してなる縮合環から成る不飽和環式炭化水素基であることが好ましい。
上記不飽和環式炭化水素基の好ましい具体例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、オクタレン、フェナンスレン、トリフェニレン、インダセン、クリセン、テトラフェン、テトラセン、ピセン、ペンタセン、アズレン、アセフェナントリレン、プレイアデン、ペンタフェン、テトラフェニレン、ヘリセン、ヘキサフェン、アンタントレン、ゼトレン等が挙げられる。また、これらは上記したように置換基を有することができる。
一般式(1)において、Arが不飽和複素環基である場合、不飽和複素環基は、それぞれ独立に、5〜8員環の単環からなる不飽和複素環基又は該不飽和複素環を1つ以上含む2〜6環の縮合複素環基であることが好ましい。
上記不飽和複素環基又は縮合複素環基の好ましい具体例としては、ピロール、フラン、チオフェン、ピロロピロール、フロフラン、チエノチオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジピロロピロール、ジフロフラン、ジチエノチオフェン、ベンゾジピロール、ベンゾジフラン、ベンゾジチオフェン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ビスチエノチエノチオフェン、インドロインドール、ベンゾフロベンゾフラン、ベンゾチエノベンゾチオフェン、ナフトジチオフェン、ナフトジフラン、インドロカルバゾール、ベンゾビスベンゾフラン、ベンゾビスベンゾチオフェン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、イミダゾイミダゾール、チアゾチアゾール、オキサゾロオキサゾール、ピラゾロピラゾール、イソオキサゾロイソオキサゾール、イソチアゾロイソチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾピラゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、チアジアゾロピリジン、フロビスオキサゾール、チエノビスチアゾール、フロジイミダゾール、ピロロビスチアゾール、フロビスチアゾール、ベンゾジイミダゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾジチアゾール、ベンゾジピラゾール、ベンゾビスチアジアゾール、ジピロロピラジン、ジフロピラジン、ジチエノピラジン、ピロロビスピリジン、フロビスピリジン、チエノビスピリジン、ビスチアゾロチエノチオフェン、チエノピリジルチエノピリジン、ナヒトビスオキサゾール、ナヒトビスチアゾール、ジフロナフチリジン、ジチエノナフチリジン、ベンゾビスピロロピリジン、ベンゾビスフロピリジン、ベンゾビスチエノピリジン、ビスベンゾチエノピラジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、テトラアザナフタレン、アクリジン、ジアザアントラセン、テトラアザアントラセン、アザフェナントレン、ジアザフェナントレン、テトラアザフェナントレン等から生じる基が挙げられる。また、これらは上記したように置換基を有することができる。
Arは、置換もしくは無置換の、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、クリセン、ピセン、アズレン、ビフェニル、トリフェニル、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ビピリジン、ビピラジン、ビピリミジン、ピラゾロピラゾール、ジフェニルピラゾロピラゾール、イミダゾロイミダゾール、ジフェニルイミダゾロイミダゾール、チアゾロチアゾール、ジフェニルチアゾロチアゾール、ベンゾビスチアジアゾール、又はジフェニルベンゾビスチアジアゾールから生じる基であることがより好ましい。
一般式(1)において、Arは1価の基であり、不飽和複素環基、又は不飽和複素環を含む連結環基であり、これらは置換基を有することができる。
上記不飽和複素環基は、それぞれ独立に、上記式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される複素環、又は式(A−1)〜(A−16)のいずれかで表される芳香族複素環基であることが好ましく、式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される複素環基、又は式(A−1)〜(A−4)、(A−13)、(A−14)のいずれかで表される芳香族複素環基であることがより好ましい。
式(C−1)〜(C−3)で表される複素環基である場合、具体例としては、以下に示すもの複素環化合物等から生じる基が例示できる。
Figure 2017178911
式(A−1)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、又はチアジアゾールから生じる基が例示できる。
式(A−2)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、イミダゾイミダゾール、チアゾチアゾール、オキサゾロオキサゾール、ピラゾロピラゾール、イソオキサゾロイソオキサゾール、イソチアゾロイソチアゾール、イミダゾオキサゾール、イミダゾチアゾール、チアゾロオキサゾール、ピラゾロイソオキサゾール、ピラゾロイソチアゾール、又はイソチアゾロイソオキサゾール等から生じる基が例示できる。
式(A−3)、(A−4)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾピラゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、ピロロピリジン、フロピリジン、チエノピリジン、チアジアゾロピリジン、又はプリン等から生じる基が例示できる。
式(A−5)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、フロビスオキサゾール、チエノビスチアゾール、フロジイミダゾール、ピロロビスチアゾール、又はフロビスチアゾール等から生じる基が例示できる。
式(A−6)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、ベンゾジイミダゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾジチアゾール、ベンゾジピラゾール、ベンゾジイソオキサゾール、ベンゾジイソチアゾール、ベンゾビストリアゾール、ベンゾビスチアジアゾール、ジピロロピラジン、ジフロピラジン、又はジチエノピラジン等から生じる基が例示できる。
式(A−7)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、ピロロビスピリジン、ピロロビスピラジン、フロビスピリジン、フロビスピラジン、チエノビスピリジン、又はチエノビスピラジン等から生じる基が例示できる。
式(A−8)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、チエノチオフェノビスオキサゾール、ビスチアゾロチエノチオフェン等から生じる基が例示できる。
式(A−9)〜(A−11)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、インドロインドール、ベンゾフロベンゾフラン、ベンゾチエノベンゾチオフェン、ナフトジチオフェン、ナフトジフラン、チエノピリジルチエノピリジン、ジフロナフチリジン、又はジチエノナフチリジン等から生じる基が例示できる。
式(A−12)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、ベンゾビスピロロピリジン、ベンゾビスフロピリジン、ベンゾビスチエノピリジン、又はビスベンゾチエノピラジン等から生じる基が例示できる。
式(A−13)〜(A−16)で表される芳香族複素環基である場合、具体例としては、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジン、テトラジン、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、テトラアザナフタレン、アクリジン、ジアザアントラセン、テトラアザアントラセン、アザフェナントレン、ジアザフェナントレン、又はテトラアザフェナントレン等から生じる基が例示できる。
Arを構成する不飽和複素環の好ましい具体例としては、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、イミダゾイミダゾール、チアゾチアゾール、オキサゾロオキサゾール、ピラゾロピラゾール、イソオキサゾロイソオキサゾール、イソチアゾロイソチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾピラゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、チアジアゾロピリジン、フロビスオキサゾール、チエノビスチアゾール、フロジイミダゾール、ピロロビスチアゾール、フロビスチアゾール、ベンゾジイミダゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾジチアゾール、ベンゾジピラゾール、ベンゾビスチアジアゾール、ジピロロピラジン、ジフロピラジン、ジチエノピラジン、ピロロビスピリジン、フロビスピリジン、チエノビスピリジン、ビスチアゾロチエノチオフェン、チエノピリジルチエノピリジン、ナヒトビスオキサゾール、ナヒトビスチアゾール、ジフロナフチリジン、ジチエノナフチリジン、ベンゾビスピロロピリジン、ベンゾビスフロピリジン、ベンゾビスチエノピリジン、ビスベンゾチエノピラジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、テトラアザナフタレン、アクリジン、ジアザアントラセン、テトラアザアントラセン、アザフェナントレン、ジアザフェナントレン、テトラアザフェナントレン等が挙げられる。
Arは、置換もしくは無置換の、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ビピリジン、ビピラジン、ビピリミジン、フェニルピリジン、フェニルピラジン、フェニルピリミジン、ビピリジン、ビピラジン、ビピリミジン、ピラゾロピラゾール、フェニルピラゾロピラゾール、イミダゾロイミダゾール、フェニルイミダゾロイミダゾール、チアゾロチアゾール、又はベンゾビスチアジアゾールであることがより好ましい。
一般式(1)において、aは繰り返し数を表し、0〜3の整数であり、好ましくは0又は1である。
一般式(1)において、Rはそれぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ホルミル基、又は炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基を示す。好ましくは、シアノ基である。
ハロゲン原子である場合、好ましい具体例としては、フッ素、臭素、塩素、もしくはヨウ素が挙げられる。
炭化水素置換カルボニル基である場合、好ましい具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
本発明の含窒素複素環芳香族アルケニル化合物は、上記一般式(2)で示される化合物であることがより好ましい。
一般式(2)において、X11、X12、X13は、それぞれ独立に、C−R又はNを示し、X12及びX13は、それぞれ独立に、少なくとも1つがNであり、少なくとも1つがC−Rである。すなわち、両末端の6員環には異種原子として少なくとも1つのNを含む。好ましくは、両末端の6員環はピリジン環、ピリミジン環又はトリアジン環である。中央のX11を含む6員環は一般式(1)におけるArに対応するので、Nを有することは必須ではない。
Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、ペンタフルオロスルファニル基、置換又は無置換の炭素数1〜30アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基、ニトロ基、チオニトロソ基、又はシアノ基を示す。X11、X12及びX13におけるC−RのRの少なくとも1つは、フッ素、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、ペンタフルオロスルファニル基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、ニトロ基、チオニトロソ基、又はシアノ基であることがよい。
Rが、ハロゲン原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、炭素数1〜30アルコキシ基、炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、又は炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基である場合の具体例としては、上記Ar、Arを構成する不飽和環式炭化水素基、不飽和複素環基、連結環基の置換基が、ハロゲン原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、炭素数1〜30アルコキシ基、炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、又は炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基である場合と同様のものが例示できる。
本発明の一般式(1)で示される含窒素複素環アルケニル化合物は、Arが芳香族環、Arが含窒素芳香族複素環、Rがシアノ基、a=0の場合は、例えば、下記反応式(A)に示すような方法で合成することができる。
Figure 2017178911
(Ar及びArは、一般式(1)と同意である。)
すなわち、シアノメチル基を官能基として有する含窒素芳香族複素環化合物と、2つのホルミル基を有する芳香族化合物の縮合反応により得ることができる。
一般式(1)で示される化合物の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定するものではない。
Figure 2017178911

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本発明の有機半導体材料は、一般式(1)で示される化合物を含むものであり、この化合物を50wt%以上含有していることが好ましく、より好ましくは90wt%以上含有していることが良い。有機半導体材料中に一般式(1)の化合物とともに含まれる成分としては、有機半導体材料としての性能を損なわない範囲であれば特に限定されるものではない。
本発明の有機半導体材料から形成されてなる有機半導体材料を備える有機半導体デバイスを、有機電界効果トランジスタ素子(OFET素子)を例として、図1〜図4に基づいて説明する。
図1、図2、図3及び図4は、本発明のOFET素子の実施形態を例示するものであり、いずれもOFET素子の構造を示す模式的断面図である。
図1に示すOFET素子は、基板1の表面上にゲート電極2を備え、ゲート電極2上には絶縁膜層3が形成されており、絶縁膜層3上にはソース電極5およびドレイン電極6が設けられ、さらに有機半導体層4が形成されている。
図2に示すOFET素子は、基板1の表面上にゲート電極2を備え、ゲート電極2上には絶縁膜層3が形成され、その上に有機半導体層4が形成されており、有機半導体層4上にはソース電極5およびドレイン電極6が設けられている。
図3に示すOFET素子は、基板1の表面上にソース電極5およびドレイン電極6が設けられ、有機半導体層4、絶縁膜層3を介して最表面にゲート電極2が形成されている。
図4に示すOFET素子は、本発明に係る有機半導体デバイスは、基板1の表面上には有機半導体層4、ソース電極5およびドレイン電極6が設けられ、絶縁膜層3を介して最表面にゲート電極2が形成されている。
基板1に用いられる材料としては、例えば、ガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム枇素、ガリウム燐、ガリウム窒素等半導体基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリスチレン等の樹脂基板等が挙げられる。基板の厚さは、約10μm〜約2mmとすることができるが、特に可撓性のプラスチック基板ではたとえば約50〜約100μmがよく、剛直な基板、たとえばガラスプレート又はシリコンウェハなどでは約0.1〜約2mmとすることができる。
ゲート電極2は、金属薄膜、導電性ポリマ膜、導電性のインキ又はペーストから作った導電性膜などであってもよく、あるいは、たとえば重度にドープしたシリコンのように、基板そのものをゲート電極とすることができる。ゲート電極の材料の例としては、アルミニウム、銅、ステンレス、金、クロム、nドープ又はpドープされたシリコン、インジウムスズ酸化物、導電性ポリマたとえば、ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、カーボンブラック/グラファイトを含む導電性インキ/ペースト、又は、ポリマバインダの中にコロイド状の銀を分散させたもの等を例示できる。
ゲート電極2は、真空蒸着、金属又は導電性金属酸化物のスパッタリング、導電性ポリマ溶液又は導電性インキのスピンコート、インクジェット、スプレー、コーティング、キャスティング等を用いることにより作成できる。ゲート電極2の厚さは、たとえば、約10nm〜10μmの範囲が好ましい。
絶縁膜層3は一般に、無機材料膜又は有機ポリマ膜とすることができる。絶縁膜層3として好適な無機材料の例としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコニウムバリウム等が例示できる。絶縁膜層3として好適な有機化合物の例としては、ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポリ(ビニルフェノール)、ポリイミド類、ポリスチレン、ポリ(メタクリレート)類、ポリ(アクリレート)類、ポリフッ化ビニリデンやCYTOPのようなフッ素樹脂、又はエポキシ樹脂などがある。また、有機材料中に無機材料を分散して絶縁層膜として使用してもよいし、無機材料と有機材料を積層して使用してもよい。絶縁膜層の厚さは、使用する絶縁材料の誘電率によって異なるが、例えば約10nm〜10μmである。
前記絶縁膜層を形成する手段としては、例えば、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、レーザー蒸着法等のドライ成膜法や、スピンコート法、ブレードコート法、スクリーン印刷、インキジェット印刷、スタンプ法等のウエット製膜法が挙げられ、材料に応じて使用できる。
ソース電極5およびドレイン電極6は、後述する有機半導体層4に対して低抵抗なオーミック接触を与える材料から作ることができる。ソース電極5およびドレイン電極6として好ましい材料としては、ゲート電極2に好ましい材料として例示したものを用いることができ、例えば、金、ニッケル、アルミニウム、白金、導電性ポリマおよび導電性インキなどがある。ソース電極5およびドレイン電極6の厚さは、典型的には、たとえば、約40nm〜 約10μm、より好ましくは厚さが約10nm〜1μmである。また、ソース及びドレイン電極と有機半導体層の間の電荷移動障壁低減を目的として、ソース及びドレイン電極の表面を電荷移動障壁低減材により処理を行なってもよい。電荷移動障壁低減材としては、例えば、4―ジメチルアミノベンゼンチオールを用いることができる。
ソース電極5およびドレイン電極6を形成する手段としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、熱転写法、印刷法、ゾルゲル法等が挙げられる。製膜時又は製膜後、必要に応じてパターニングを行うのが好ましい。パターニングの方法として、例えば、フォトレジストのパターニングとエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法等が挙げられる。また、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィー法等や、これら手法を複数組み合わせた手法を利用し、パターニングすることも可能である。
有機半導体層4は、一般式(1)で示される化合物を含む半導体材料を用いる。有機半導体層を形成する手段としては、例えば、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、レーザー蒸着法等のドライ成膜法や、基板上に溶液や分散液を塗布した後に、溶媒や分散媒を除去することで薄膜を形成するウエット成膜法が挙げられる。一般式(1)で示される化合物は、多様な有機溶剤への溶解性に優れるため、ウェット成膜法が好ましく適用できる。ウエット成膜法としては、スピンコート法、ドロップコート法、ブレードコート法、スクリーン印刷、インキジェット印刷、スタンプ法、ダイコート法、キャピラリーコート法、エッジキャスト法などが例示できる。例えばスピンコート法を用いる場合、本発明の有機半導体材料を適切な溶媒に溶解させることにより、濃度が0.01wt%〜10wt%の溶液を調製した後、基板1に形成した絶縁膜層3上に有機半導体材料溶液を滴下し、次いで毎分500〜6000回転で5〜120秒処理することにより行われる。上記溶媒としては、本発明の有機半導体材料が有する各溶媒に対する溶解度と製膜後の膜質によって選択されるが、たとえば、水、メタノールに代表されるアルコール類、トルエンに代表される芳香族炭化水素類、ヘキサンやシクロヘキサン等に代表される脂肪族炭化水素類、ニトロメタンやニトロベンゼン等の有機ニトロ化合物、テトラヒドロフランやジオキサン等の環状エーテル化合物、アセトニトリルやベンゾニトリル等のニトリル系化合物、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、スルホラン、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等に代表される非プロトン性極性溶媒等から選ばれる溶媒を用いることができる。また、これらの溶媒は2種類以上を組合せて用いることもできる。また、これらウエット成膜法は、基板を加熱しながら成膜を行うことで、本発明の有機半導体材料の溶解度や溶媒の乾燥速度、乾燥方向を制御することもできる。有機半導体層は、電荷移動をしやすい状態が好ましく、分子が一定方向に並んだ配向膜で形成されていることがより好ましい。そのため、有機半導体層成膜手法としては配向膜が形成される手法がより好ましく、具体的には、本発明の有機半導体材料を、沸点が50℃以上の有機溶剤に溶解した、濃度0.01〜10wt%の溶液を、30℃〜溶剤の沸点よりも20℃以下の温度範囲で加熱した基板に塗布して、乾燥する方法等が挙げられる。
上述の方法により、本発明の有機半導体材料を用いた有機電界効果トランジスタ素子を作成することが可能である。得られた有機電界効果トランジスタ素子では、有機半導体層がチャネル領域を成しており、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御されることによってオン/オフ動作する。
また、一般式(1)で示される化合物は、最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位が深いため、本発明の化合物を含む有機半導体材料は、特にN型半導体として用いること好ましく、本発明の化合物を含む有機半導体材料を半導体層として用いた有機薄膜トランジスタは、N型の有機薄膜トランジスタとして好適に用いることができる。
また、単一の有機電界効果トランジスタの組み合わせから成る素子等(例えば有機相補型トランジスタ)も、本発明の有機電界効果トランジスタに含まれる。
本発明の有機半導体材料を用いた有機半導体デバイスの別の好適態様の一つとして、有機光起電力素子が挙げられる。具体的には、基板上に、正極、有機半導体層及び負極を有する有機光起電力素子(有機薄膜太陽電池)であって、前記有機半導体層が上述した本発明の有機半導体材料を含む有機半導体デバイスである。
本発明の有機半導体材料を適用できる有機光起電力素子の構造例について、図面を参照しながら説明するが、本発明の有機光起電力素子の構造は何ら図示のものに限定されるものではない。
図5は本発明に用いられる一般的な有機光起電力素子の構造例を示す断面図であり、7は基板、8は正極、9は有機半導体層、10は負極を各々表わす。また、図6は有機半導体層が積層されている場合の構造例を示す断面図であり、9−aはP型有機半導体層、9−bはN型有機半導体層である。
基板は、特に限定されず、例えば、従来公知の構成とすることができる。機械的、熱的強度を有し、透明性を有するガラス基板や透明性樹脂フィルムを使用することが好ましい。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
電極材料としては、一方の電極には仕事関数の大きな導電性素材、もう一方の電極には仕事関数の小さな導電性素材を使用することが好ましい。仕事関数の大きな導電性素材を用いた電極は正極となる。この仕事関数の大きな導電性素材としては金、白金、クロム、ニッケルなどの金属のほか、透明性を有するインジウム、スズなどの金属酸化物、複合金属酸化物(インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)など)が好ましく用いられる。ここで、正極に用いられる導電性素材は、有機半導体層とオーミック接合するものであることが好ましい。さらに、後述する正孔輸送層を用いた場合においては、正極に用いられる導電性素材は正孔輸送層とオーミック接合するものであることが好ましい。
仕事関数の小さな導電性素材を用いた電極は負極となるが、この仕事関数の小さな導電性素材としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属、具体的にはリチウム、マグネシウム、カルシウムが使用される。また、錫や銀、アルミニウムも好ましく用いられる。さらに、上記の金属からなる合金や上記の金属の積層体からなる電極も好ましく用いられる。また、負極と電子輸送層の界面にフッ化リチウムやフッ化セシウムなどの金属フッ化物を導入することで、取り出し電流を向上させることも可能である。ここで、負極に用いられる導電性素材は、有機半導体層とオーミック接合するものであることが好ましい。さらに、後述する電子輸送層を用いた場合においては、負極に用いられる導電性素材は電子輸送層とオーミック接合するものであることが好ましい。
有機半導体層は本発明の化合物を含む。すなわち、式(1)で表される含窒素複素環アルケニル化合物を含む本発明の有機半導体材料を用いる。本発明の有機半導体材料はP型有機半導体材料(以下、P型有機材料ともいう)、N型有機半導体材料(以下、N型有機材料ともいう)又は両者に使用される。例えば、一般式(1)で表される化合物を2種以上使用して、その1以上をP型有機材料成分とし、他の1以上をN型有機材料成分とすることができる。また、P型有機材料又はN型有機材料の一方のみを一般式(1)で表される化合物を有機半導体材料成分として含むこともできる。
式(1)で表される化合物を含む有機半導体材料は、P型有機材料またはN型有機材料として機能するが、N型材料として用いることが好ましい。
有機半導体層は、一般式(1)で表される化合物を含む有機半導体材料を少なくとも1つ含んで形成され、例えば一般式(1)で表される化合物を含むN型有機材料と、公知又は新規のP型有機材料から構成される。
図5に示す構造例の有機光起電力素子の場合、P型材料とN型有機材料は混合されていることが好ましく、P型有機材料とN型有機材料が分子レベルで相溶しているか、相分離していることが好ましい。この相分離構造のドメインサイズは特に限定されるものではないが通常1nm以上50nm以下のサイズである。また、図6に示す構造例のP型有機材料とN型有機材料が積層されている有機光起電力素子の場合は、P型有機材料を有する層が正極側、N型有機材料を有する層が負極側であることが好ましい。有機半導体層は5nm〜500nmの厚さが好ましく、より好ましくは30nm〜300nmである。積層されている場合は、本発明の有機半導体材料をN型有機材料に使用した場合、N型有機材料を有する層は上記厚さのうち1nm〜400nmの厚さを有していることが好ましく、より好ましくは15nm〜150nmである。
P型有機材料としては、一般式(1)で表される化合物の内、P型半導体特性を示すものを単独で用いても良いし、他のP型有機材料を用いてもよい。他のP型有機材料としては、例えばポリチオフェン系重合体、ベンゾチアジアゾール−チオフェン系誘導体、ベンゾチアジアゾール−チオフェン系共重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体、ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリチエニレンビニレン系重合体などの共役系重合体や、H2フタロシアニン(H2Pc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)などのフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N'−ジフェニル−N,N'−ジ(3−メチルフェニル)−4,4'−ジフェニル−1,1'−ジアミン(TPD)、N,N'−ジナフチル−N,N'−ジフェニル−4,4'−ジフェニル−1,1'−ジアミン(NPD)などのトリアリールアミン誘導体、4,4'−ジ(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)などのカルバゾール誘導体、オリゴチオフェン誘導体(ターチオフェン、クウォーターチオフェン、セキシチオフェン、オクチチオフェンなど)などがあげられる。
N型有機材料は、一般式(1)で表される化合物の内、N型半導体特性を示すものを単独で用いてもよいし、他のN型有機材料を混合して用いてもよい。他のN型有機材料としては、例えば1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックビスベンズイミダゾール(PTCBI)、N,N'−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド(PTCDI−C8H)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)などのオキサゾール誘導体、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)などのトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン化合物(C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のものと、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([6,6]−PCBM)、[5,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([5,6]−PCBM)、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドヘキシルエステル([6,6]−PCBH)、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドドデシルエステル([6,6]−PCBD)、フェニル C71 ブチリックアシッドメチルエステル(PC70BM)、フェニル C85 ブチリックアシッドメチルエステル(PC84BM)など)、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)などが挙げられる。
本発明の有機光起電力素子では、正極と有機半導体層の間に正孔輸送層を設けてもよい。正孔輸送層を形成する材料としては、ポリチオフェン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体などの導電性高分子や、フタロシアニン誘導体(H2Pc、CuPc、ZnPcなど)、ポルフィリン誘導体などのP型半導体特性を示す低分子有機化合物が好ましく用いられる。特に、ポリチオフェン系重合体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やPEDOTにポリスチレンスルホネート(PSS)が添加されたものが好ましく用いられる。正孔輸送層は5nm〜600nmの厚さが好ましく、より好ましくは30nm〜200nmである。
また、本発明の有機光起電力素子は、有機半導体層と負極の間に電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を形成する材料として、特に限定されるものではないが、上述のN型有機材料(NTCDA、PTCDA、PTCDI−C8H、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン化合物、CNT、CN−PPVなど)のようにN型半導体特性を示す有機材料が好ましく用いられる。電子輸送層は5nm〜600nmの厚さが好ましく、より好ましくは30nm〜200nmである。
また、本発明の有機光起電力素子は、1つ以上の中間電極を介して2層以上の有機半導体層を積層(タンデム化)して直列接合を形成してもよい。例えば、基板/正極/第1の有機半導体層/中間電極/第2の有機半導体層/負極という積層構成を挙げることができる。このように積層することにより、開放電圧を向上させることができる。なお、正極と第1の有機半導体層の間、および、中間電極と第2の有機半導体層の間に上述の正孔輸送層を設けてもよく、第1の有機半導体層と中間電極の間、および、第2の有機半導体層と負極の間に上述の正孔輸送層を設けてもよい。
有機半導体層の形成には、スピンコート塗布、ブレードコート塗布、スリットダイコート塗布、スクリーン印刷塗布、バーコーター塗布、鋳型塗布、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法、スプレー法、真空蒸着法など何れの方法を用いてもよく、膜厚制御や配向制御など、得ようとする有機半導体層特性に応じて形成方法を選択すればよいが、本発明の有機半導体材料を用いる場合は、スピンコート塗布、ブレードコート塗布、スリットダイコート塗布、スクリーン印刷塗布、バーコーター塗布、鋳型塗布、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法、スプレー法等のウエット成膜法が好ましく適用できる。
本発明の有機半導体デバイスは、本発明の有機半導体材料を用いたものである。有機半導体デバイスとしては、有機電界効果トランジスタ、又は有機光起電力素子であることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
室温、アルゴン雰囲気下にて水素化ナトリウム(580mg(60%オイル懸濁)、14.5mmol)のDMSO(10ml)懸濁液に対して、シアノ酢酸tert−ブチル(2.11mg、14.9mmol)のDMSO溶液(3ml)を30分かけて滴下した後、室温で30分撹拌した。反応液に5−(トリフルオロメチル)−2−クロロピリジン(1.00g、5.51mmol)のDMSO溶液(5ml)を加えた後、120℃で2時間撹拌した。反応液を冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、析出した固体を濾過し水で洗浄を行ない乾燥させ、粗生成物を得た。次に、乾燥させた粗生成物のアセトニトリル溶液(13ml)に、p−トルエンスルホン酸一水和物(5.79g)を加えて一時間加熱還流した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムを濾過後、減圧濃縮し、5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアセトニトリルの粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製することで5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアセトニトリルを得た。収量836mg、収率82%、白色固体。
H−NMR(400 MHz、CDCl
δ(ppm):8.87(s,1H)、8.00(dd,1H,J=2.1,8.0Hz)、 7.60(d,1H,J=8.1Hz)、4.04(s,2H)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、2,5−ジフルオロベンゼン−1,4−ジカルボアルデヒド(50mg、0.29mmol),5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアセトニトリル(109mg、0.59mmol)のエタノール溶液(5ml)に、ナトリウムエトキシド(0.29ml、0.059mmol)を加え、遮光し、1時間撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、濾過、乾燥し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を再結晶(ヘキサン:クロロホルム)により精製することで目的物である化合物(45)を得た。収量100mg、収率68%、黄色固体。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ(ppm):8.94(s,1H)、8.84(s,1H)、8.26(t,1H,J=8.3Hz)、8.10(d,1H,J=8.1Hz)、7.94(d,1H,J=8.3Hz)
MS(EI):m/z=506
実施例2
室温、アルゴン雰囲気下、5,5’−ジメチル−2,2’−ビピリジル(300 mg、1.63 mmol)のDMF溶液(3.0 ml)に、Bredereck試薬(3.0 ml、14.6 mmol)を加え、120℃に昇温し、72時間撹拌した。その後撹拌しながら室温に戻し、沈殿をろ過後、ジエチルエーテルで洗浄することで5,5’−ビス(2−ジメチルアミノビニル)−2,2’−ビピリジンを得た。収量257 mg、収率54%、黄色固体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.41(d,2H,J=2.4 Hz),8.10(d,2H,J=8.4 Hz)、7.54(dd,2H,J=2.4,8.4Hz)、6.86(d,2H,J=13.8 Hz)、5.11(d,2H,J=13.8 Hz)、2.85(s,12H)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、5,5’−ビス(2−ジメチルアミノビニル)−2,2’−ビピリジン(100 mg、0.34 mmol)をジクロロメタン(4.5 ml)、THF(15 ml)、蒸留水(3 ml)の混合溶液へ加え、そこへ過ヨウ素酸ナトリウム(553 mg、2.59 mmol)を加え、22時間撹拌する。その後沈殿を濾過したのち、ろ液を減圧濃縮した。濃縮したろ液に対して分液操作を行い、有機層を抽出後、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)により精製することで2,2′−ビピリジン−5,5′−ジカルボアルデヒドを得た。収量68 mg、収率60%、白色固体。
H NMR(500 MHz, CDCl
δ(ppm):10.21(s,2H)、9.175(dd,2H,J=0.9,2.2 Hz)、8.72(dd,2H,J=0.9,8.2 Hz)、8.34(dd,2H,J=2.2,8.2 Hz)
室温、窒素雰囲気下、6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸 (504 mg、2.64 mmol)のTHF溶液(8 ml)に、0℃に冷却し、ジメチルスルフィドボラン錯体(401 mg、5.27 mmol)を加え、室温まで昇温し、18.5時間撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、減圧濃縮を行った。その後、1%塩酸/メタノールを加え、60℃で加熱還流を行い、0℃に冷却後、トリエチルアミンを加え、減圧濃縮を行い、粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製することで[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]メタノールを得た。収量369 mg、収率92%、黄色液体。
H−NMR(400 MHz、CDCl
δ(ppm):8.67(s,1H)、7.91(d,1H,J=8.0 Hz)、7.68(d,1H,J=8.0 Hz)、4.83(s,2H)、2.85(bs,1H)
13C−NMR(125 MHz、CDCl
δ(ppm):61.2、120.4、121.4(q,272 Hz)、136.0、140.4、146.4(q,34 Hz)、147.9
MS(EI):m/z=177
IR(KBr):3357、1405、1337 cm−1
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]メタノール(4.41 g、24.9 mmol)のジクロロメタン溶液(82.5 ml)に、トリエチルアミン(4.2 ml、30.1 mmol)、ジメチルアミノピリジン(21.5 mg、0.176 mmol)を加える。0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド (3.0 ml, 38.8 mmol)を加え、1時間撹拌後,室温まで昇温し、22時間撹拌した。その後、減圧濃縮を行い、粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)により精製することで5−(クロロメチル)−2−トリフルオロメチルピリジンを得た。収量3.99 g、収率84%、黄色液体。
H−NMR(400 MHz、CDCl
δ(ppm):8.75(s,1H)、7.95(d,1H,J=8.0 Hz)、7.72(d,1H,J=8.0 Hz)、4.67(s,2H)
MS(EI):m/z=195
IR(KBr):1399、1337、707 cm−1
室温、窒素雰囲気下、5−(クロロメチル)−2−トリフルオロメチルピリジン(3.99 g、20.9 mmol)のCHCN:リン酸緩衝液(pH 7)=3:1溶液(100 ml)に、シアン化ナトリウム (3.18 g、64.9 mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(678 mg、2.1 mmol)を加え、60℃で5時間撹拌した。その後、0℃に冷却してリン酸緩衝液(pH 7)を加え、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムを濾過後、減圧濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)、続く活性炭により精製することで[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アセトニトリルを得た。収量2.47 g、収率77%、黄色液体。
H−NMR(400 MHz、CDCl
δ(ppm):8.71(s,1H)、7.94(d,1H,J=8.0 Hz)、7.76(d,1H,J=8.1 Hz)、3.89(s,2H)
MS(EI):m/z=186
IR(KBr):2928、2260 cm−1
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、2,2′−ビピリジン−5,5′−ジカルボアルデヒド(25 mg、0.12 mmol), [6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アセトニトリル (44 mg、0.24 mmol)のエタノール溶液(5 ml)に、ナトリウムエトキシド(0.12 ml、0.024 mmol)を加え、遮光し、4時間撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、濾過、乾燥し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を再結晶(クロロホルム)により精製することで目的物である化合物(245)を得た。収量35mg、収率54%、黄色固体。
H NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):9.12(d,2H,J=1.80 Hz)、8.93(s,2H)、8.73(dd,2H,J=2.10、8.40 Hz)、8.71(s,2H)、8.68(d, 2H,J=8.55 Hz)、8.08(d,2H,J=8.15 Hz)、2.67(d,2H,J=8.15 Hz)
MS(ESI+):m/z=549
HRMS(ESI+):Calcd for C2815;549.1262、Found;549.1283
IR(KBr):3069、2220 cm−1
実施例3
室温、窒素雰囲気下、2−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン(630 mg、2.46 mmol) のCHCN:リン酸緩衝液(pH 7)=3:1溶液(100 ml)に、シアン化ナトリウム(366 mg、7.38 mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(90 mg、0.24 mmol)を加え、60℃で5時間撹拌した。その後、0 ℃に冷却してリン酸緩衝液(pH 7)を加え、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムを濾過後、減圧濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)より精製することで(6−ブロモピリジン−3−イル)アセトニトリルを得た。収量432 mg、収率87%、白色固体。
H−NMR(400 MHz、CDCl
δ(ppm):8.36(s,1H)、7.59(dd,1H,J=2.4,8.2 Hz)、 7.55(d,1H,J=8.1 Hz)、3.75(s,2H)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、(6−ブロモピリジン−3−イル)アセトニトリル (120 mg、0.61 mmol)、1−オクチン(134 mg、1.22 mmol)、PdCl(32 mg、0.18 mmol)、トリフェニルホスフィン(96 mg、0.37 mmol)、 CuI(70 mg、0.37 mmol)、トリエチルアミン(1.2 ml)を加え、室温にて3時間撹拌した。その後、ジクロロメタンで抽出し、水で洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムを濾過後、減圧濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を薄層カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製することで1−[5−(シアノメチル)ピリジン−2−イル]−1−オクチンを得た。収量72mg、収率53%、黄色液体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.49(m,1H)、7.64(dd,1H,J=2.5,8.1 Hz)、7.40(d,1H,J=8.1 Hz)、3.76(s,2H)、2.44(t,2H,J=7.2 Hz)、3.89(quin,2H,J=5.0 Hz)、1.45(m,2H)、1.32(m,4H)、0.90(t,3H,J=7.0 Hz)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、2,5−ジフルオロベンゼン−1,4−ジカルボアルデヒド (21 mg、0.12 mmol)、1−(5−シアノメチル−ピリジン−2−イル)−1−オクチン(57 mg、0.25 mmol)のエタノール溶液(4 ml)に、ナトリウムエトキシド(0.12 ml、0.024 mmol)を加え、遮光し、1時間半撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、濾過、乾燥し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を再結晶(ヘキサン:クロロホルム)により精製することで目的物である化合物(74)を得た。収量55mg、収率75%、黄色固体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.89(d,2H,J=2.15 Hz)、8.18(t,2H,J=8.30 Hz)、7.94(dd,2H,J=2.50,8.25 Hz)、7.77(s,2H)、7.48(d,2H,J=8.25 Hz)、2.48(t,4H,J=7.15 Hz)、1.66(quin,4H,J=7.25 Hz)、1.47(quin,4H,J= 7.35 Hz)、1.29−1.38(m,8H)、0.90(t,6H,J=6.95 Hz)
13C−NMR(126 MHz、CDCl
δ(ppm):157.9、155.9、155.8、147.4、145.4、133.5, 131.9, 131.9, 127.84, 126.81, 125.10, 125.01、124.9、112.5、94.6、80.1、31.3、28.7、28.2、22.5、19.5、14.1
MS(EI):m/z=586
HRMS(EI):Calcd for C3836;586.2908、Found; 586.2897
IR(KBr):2918、2224 cm−1
実施例4
室温にて2,5−ジメチルピラジン(500 mg、5.36 mmol)の酢酸エチル溶液(7 ml)に、m−クロロ過安息香酸(1.27 g、7.36 mmol)を加え24時間撹拌した。その後反応系をろ過し、固体を酢酸エチルで洗浄し、2,5−ジメチルピラジン−N,N’−ジオキシドを得た。収量517 mg、収率80%、白色固体。
H−NMR(200 MHz、DO)
δ(ppm):8.48(s,2H)、2.42(s,6H)
Figure 2017178911
室温にて2,5−ジメチルピラジン−N,N’−ジオキシド(500 mg、3.57 mmol)の無水酢酸溶液(2.5 ml)を7時間加熱還流した。その後室温で12時間撹拌し、減圧濃縮した。そこへジエチルエーテルを加え3時間撹拌し、固体をろ過した。ろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し、2,5−ジ(アセトキシメチル)ピラジンを得た。収量166mg、収率21%、黄色固体。
H−NMR(300 MHz、CDCl
δ(ppm):8.59(s,2H)、5.23(s,4H)、2.13(s,6H)
室温にて2,5−ジ(アセトキシメチル)ピラジン(150 mg、0.67 mmol)のメタノール溶液(4 ml)に、ナトリウムメトキシド(29 mg、0.54 mg)を加え、3時間撹拌した。その後塩化アンモニウム(60 mg、1.12 mmol)を加え、減圧濃縮した。濃縮液を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)にて精製し、2,5−ジ(ヒドロキシメチル)ピラジンを得た。収量85 mg、収率91%、白色固体。
H−NMR(300 MHz, acetone−d
δ(ppm):8.63(s,2H)、4.89(s,br,2H),4.75(s,4H)
Figure 2017178911
室温にて2,5−ジ(ヒドロキシメチル)ピラジン(300 mg、2.14 mmol)と二酸化マンガン(3.72 g、42.8 mmol)の1,4−ジオキサン懸濁液(15 ml)を、1.5時間撹拌した。その後反応系をセライトろ過し、ろ液を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)にて精製し、2,5−ピラジンジカルボアルデヒドを得た。収量168.9 mg、収率58%、黄色固体。
H−NMR(300 MHz、CDCl
δ(ppm):10.23(s,2H)、9.30(s,2H)
室温、窒素雰囲気下、(6−ブロモピリジン−3−イル)アセトニトリル(433 mg, 2.20 mmol)、1−オクチン(484 mg、4.39 mmol)、PdCl(195 mg、1.10 mmol)、トリフェニルホスフィン(576 mg、2.20 mmol)、 CuI(418 mg, 2.20 mmol)、トリエチルアミン(2.2 ml)を加え、室温にて20時間撹拌した。その後減圧濃縮し、薄層カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製することで触媒等を除去し粗生成物を得た。次に、得られた粗生成物のエタノール溶液(16 ml)に、Pd/C(10%)(40 mg)を加え水素雰囲気下にした後、室温にて17時間撹拌した。反応終了後、セライトろ過を行い,ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製を行い、1−[5−(シアノメチル)ピリジン−2−イル]オクタンを得た。収量180 mg、収率35%、黄色液体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.47(d,1H,J=2.2)、7.61(dd,1H,J=2.4,8.0 Hz)、7.19(d,1H,J=8.1 Hz)、3.73(s,2H)、2.79(t, 2H,J=7.7 Hz)、1.71(quin,2H,J=7.0 Hz)、1.28(m, 10H)、0.87(t,3H,J=6.8 Hz)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、2,5−ジ(ヒドロキシメチル)ピラジン(16 mg、0.12 mmol)、1−[5−(シアノメチル)ピリジン−2−イル]オクタン(54 mg、0.24 mmol)のエタノール溶液(3 ml)に、ナトリウムエトキシド(0.12 ml、0.024 mmol)を加え、遮光し、21時間撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、濾過、乾燥し、粗生成物を得る。得られた粗生成物を再結晶(ヘキサン:クロロホルム)により精製することで目的物である化合物(235)を得た。収量19 mg、収率29%、黄色固体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):9.05(s,2H)、8.94(d,2H,J=2.45 Hz)、7.99(dd,2H,J=2.45,8.20 Hz)、7.62(s,2H)、7.29(d, 2H,J=8.05 Hz)、2.87(t,4H,J=7.80 Hz)、1.76(quin,4H,J=6.30 Hz)、1.32(m,10H)、0.88(t,6H,J=6.85 Hz)
MS(ESI+):m/z=561
HRMS( ESI+ ): Calcd for C3645;561.37057、 Found;561.37000
IR(KBr):3019、3071、2954、2919、2850、2222 cm−1
実施例5
室温、窒素雰囲気下、2,5−ジフルオロベンゼン−1,4−ジカルボアルデヒド(25 mg、0.15 mmol)、1−[5−(シアノメチル)ピリジン−2−イル]オクタン(68 mg、0.29 mmol)のエタノール(5 ml)、DMF(3 ml)の混合溶液に、ナトリウムエトキシド(0.15 ml、0.029 mmol)を加え、遮光し、4時間撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、濾過、乾燥し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を再結晶(ヘキサン:クロロホルム)により精製することで目的物である化合物(61)を得た。収量64 mg、収率74%、黄色固体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.87(d,2H,J=2.25 Hz)、8.16(t,2H,J=8.35 Hz)、7.90(dd,2H,J=2.45、8.20 Hz)、7.73(s,2H)、7.27(d,2H,J=9.90 Hz)、2.86(t,4H,J=7.70 Hz)、1.75(quin,4H,J=6.90 Hz)、1.32(m,10H)、0.88(t,6H,J=6.60 Hz)
13C−NMR(126MHz、CDCl
δ(ppm):164.8、146.9、133.8、127.0、122.9、113.0、38.3、31.9、29.7、29.4、29.4、29.2、22.7、14.1
MS(EI):m/z=594
HRMS(EI):Calcd for C3844;594.3534、Found; 594.3512
IR(KBr):2953、2920、2850、2221 cm−1
Figure 2017178911
実施例6
室温、窒素雰囲気下にて水素化ナトリウム(53 mg(60%オイル懸濁)、1.34 mmol)のDMSO(2 ml)懸濁液に対して、シアノ酢酸tert−ブチル(197 mg、1.39 mmol)のDMSO溶液(1 ml)を15分かけて滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応液に5−ブロモ−2−クロロピリミジン(100 mg、0.52 mmol)を加えた後、室温で8時間撹拌した。次に反応系へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、水で洗浄を行い、その後減圧濃縮することで粗生成物を得た。続いて、乾燥させた粗生成物のジクロロメタン(2.3 ml)溶液に、0℃でトリフルオロ酢酸(1.8 ml)を加えて1時間撹拌後、室温まで昇温させてから15時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて中和後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムを濾過後、減圧濃縮し、(5−ブロモピリミジン−2−イル)アセトニトリルの粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製することで(5−ブロモピリミジン−2−イル)アセトニトリルを得た。収量46 mg、収率45%、白色固体。
H−NMR(500 MH、CDCl
δ(ppm):8.81(s,2H)、4.08(s,2H)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、(5−ブロモピリミジン−2−イル)アセトニトリル(150 mg、0.76 mmol)、1−オクチン(167 mg、1.51mmol)、PdCl(13 mg、0.08 mmol)、トリフェニルホスフィン(40 mg、0.15 mmol)、 CuI(7 mg、0.04 mmol)、トリエチルアミン(0.81 ml)、THF(1.8 ml)を加え、40℃にて3時間撹拌した。その後セライトろ過を行い、ろ液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を薄層カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を用いて精製することで[5−(1−オクチニル)ピリミジン−2−イル]アセトニトリルを得た。収量138 mg、収率80%、黄色液体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.70(s,2H)、4.10(s,2H)、2.45(t,2H,J=7.7 Hz)、1.63(quin,2H,J=7.3 Hz)、1.45(m,2H)、1.33(m,4H)、0.91(t,3H,J=6.8 Hz)
室温、水素雰囲気下、[5−(1−オクチニル)ピリミジン−2−イル]アセトニトリル(16 mg、0.07 mmol)のエタノール溶液(10 ml)に、Pd/C(10%)(3 mg)を加え、室温にて33時間撹拌した。反応終了後、セライトろ過を行い,ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製を行い、(5−オクチルピリミジン−2−イル)アセトニトリルを得た。収量10 mg、収率60%、黄色液体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.56(s,2H)、4.08(s,2H)、2.61(t,2H,J=7.6 Hz)、1.63(quin,2H,J=7.0 Hz)、1.29(m,10H)、0.88(t,3H,J=6.9 Hz)
Figure 2017178911
室温、窒素雰囲気下、2,5−ジフルオロベンゼン−1,4−ジカルボアルデヒド(13 mg、0.08 mmol)、(5−オクチルピリミジン−2−イル)アセトニトリル(35.1 mg、0.15 mmol)のエタノール溶液(5 ml)に、ナトリウムエトキシド(0.08 ml、0.015 mmol)を加え、遮光し、1時間撹拌した。その後、0℃に冷却してメタノールを加え、濾過、乾燥し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を再結晶(ヘキサン:クロロホルム)により精製することで目的物である化合物(106)を得た。収量27 mg、収率60%、黄色固体。
H−NMR(500 MHz、CDCl
δ(ppm):8.87(s,2H)、8.66(s,4H)、8.37(t,2H,J=8.25 Hz)、2.67(t,4H,J=7.60 Hz)、1.67(quin,4H,J=6.75 Hz)、1.29(m,10H)、0.89(t,6H,J=6.80 Hz)
13C NMR(126MHz、CDCl
δ(ppm):158.3、157.3、136.7、135.1、125.3、116.4、115.4、115.2、115.0、31.8、30.9、30.7、30.3、29.3、29.2、29.0、22.6、14.1
MS(EI):m/z=596
HRMS(EI):Calcd for C3642;596.3439、Found; 596.3452
IR(KBr):2927、2857、2227 cm−1
実施例7
300nmの熱酸化膜付きシリコンウェハ(nドープ)をゲート電極およびゲート絶縁膜とし、その酸化膜表面に真空蒸着法(蒸着条件:減圧下(4.0×10−6torr程度)において、蒸着速度0.5nm/min、基板温度:室温(約25℃))により、化合物(45)を膜厚が約50nmとなる条件で成膜して、有機半導体層を形成した。
この有機半導体層の表面上に、シャドウマスクを用いて、真空蒸着法によりAuからなる、膜厚が約50nmのソース電極およびドレイン電極を形成することで、上述した図1の形状の実施例となる有機薄膜トランジスタ1を得た。なお、形成したソース電極およびドレイン電極のチャネル長(L)が20μm、チャネル幅(W)が2mmである。
実施例8
実施例7と同様の熱酸化膜付きシリコンウェハをゲート電極およびゲート絶縁膜とした。このシリコンウェハを酸化膜が上になるようにしてホットプレート上で80℃に加熱し、その上から、酸化膜表面に、化合物(45)のクロロベンゼン溶液(0.5wt%)を滴下し、溶媒を乾燥させることで、有機半導体層を形成した。ソース電極およびドレイン電極の形成は、実施例7と同様の操作を行い、有機薄膜トランジスタ2を作製した。
実施例9
実施例7において、化合物(45)の代わりに、化合物(61)を使用した他は同様の操作を行い、有機電界効果トランジスタ3を作製した。
実施例10
実施例8において、化合物(45)の代わりに、化合物(61)を使用した他は同様の操作を行い、有機電界効果トランジスタ4を作製した。
比較例1
実施例7において、(45)の代わりに、下記化合物(H1)を使用した他は同様の操作を行い、有機電界効果トランジスタ5を作製した。
比較例2
実施例7において、化合物(45)の代わりに、下記化合物(H2)を使用した他は同様の操作を行い、有機電界効果トランジスタ6を作製した。
Figure 2017178911
実施例及び比較例で作製した有機電界効果トランジスタについて、評価した。
Keithley社製2612A型2chシステムソースメータを使用して、真空下(10−5torr以下)にて、有機薄膜トランジスタのソース・ドレイン電極間に100Vの電圧を印加し、ゲート電圧を−20Vから100Vの範囲で変化させ、それぞれの有機薄膜トランジスタの伝達特性を評価した。伝達特性の飽和領域から、それぞれの有機薄膜トランジスタのキャリア(電子)移動度を算出した。それぞれの有機薄膜トランジスタのキャリア(電子)移動度を表1に示す。なお、有機トランジスタ6は、伝達特性が得られなかった。
Figure 2017178911
実施例11
有機薄膜トランジスタ4における有機半導体層の、面外(out−of−plane)X線回折を測定することにより、結晶性を評価した。結果を図7に示す。図7の結果、回折プロファイルが5次ピーク以上を示しており、有機薄膜トランジスタ4における有機半導体層は、非常に結晶性が高い薄膜であることが確認された。
実施例12
有機薄膜トランジスタ1に対して、大気中動作試験を行った。有機薄膜トランジスタ1を大気暴露し、直後に特性評価を行った後に、そのまま大気中にて数時間ごとに特性評価を行った。大気中での保管は、暗所にて行った。なお、特性評価は、大気中で評価を行った以外は、上記評価と同様の方法で実施した。大気暴露時間に対する移動度の結果を。図8に示す。図8より明らかなように、大気暴露直後の特性からの移動度劣化は、約300時間で10%程度であり、大気中でも非常に安定なn型特性を示すことが確認された。
比較例3
実施例12において、有機薄膜トランジスタ1の代わりに、有機薄膜トランジスタ5を使用した他は同様の操作を行い、大気暴露での特性評価を行った。大気暴露直後の特性からの移動度劣化は、約24時間で10%程度であった。
実施例7〜10及び比較例1、2で作製した有機薄膜トランジスタの特性評価結果、実施例12と比較例3の比較により、本発明の有機半導体材料を用いた有機電界効果トランジスタが高い特性を有することが明らかとなった。
1 基板、2 ゲート電極、3 絶縁層、4 有機半導体、5 ソース電極
6 ドレイン電極、7 基板、8 正極、9 有機半導体層
9−a 電子供与性有機半導体層、9−b 電子受容性有機半導体層、10 負極

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で示される含窒素複素環アルケニル化合物。
    Figure 2017178911
    ここで、Arは、それぞれ独立に、2価の置換若しくは無置換の炭素数4〜22の不飽和環式炭化水素基、2価の置換若しくは無置換の炭素数2〜21の不飽和複素環基、又はこれら不飽和環式炭化水素基及び不飽和複素環基を構成する環から選ばれる環が任意に2〜7個連結して構成される2価の置換若しくは無置換の連結環基を示し、該連結環基は直鎖状であっても分岐状であってもよく、2つの結合手は何れの環に存在していても良い。
    Arは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜21の非共有電子対を持つ窒素を含有する不飽和複素環基、又は該不飽和複素環基を構成する環及び置換若しくは無置換の炭素数6〜22の芳香族炭化水素環から選ばれる環が任意に2〜7個連結して構成され、該不飽和複素環基を構成する環を少なくとも1つ有する置換若しくは無置換の連結環基を示し、該連結環基は直鎖状であっても分岐状であってもよく、1つの結合手は何れの環に存在していても良い。
    Bは、ビニレン基(-CH=CH-)又はエチニレン基(-C≡C-)を示す。
    は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ホルミル基、又は炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基を示す。
    aは繰り返し数を表し、0〜3の整数である。
    なお、aが0、Rがシアノ基、Arが無置換のフェニレン、Arが無置換のピリジル基である場合、該ピリジル基はビニレン基とピリジル基の2位もしくは3位で結合することはない。
  2. 密度汎関数計算B3LYP/6−31G(d)による構造最適化計算で得られる最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位が、−3.0eV以下である請求項1記載の含窒素複素環アルケニル化合物。
  3. 一般式(1)において、
    Arが不飽和環式炭化水素基である場合、Arは置換若しくは無置換の5〜8員環の単環からなる不飽和環式炭化水素基又は該5〜8員環の単環が任意に2〜6つ縮合してなる不飽和環式炭化水素基であり、
    Arが不飽和複素環基である場合、Arは置換若しくは無置換の5〜7員環の単環からなる不飽和複素環基又は該不飽和複素環を1つ以上含む2〜6環の縮合複素環基であり、
    Arが不飽和複素環基である場合、Arは非共有電子対を持つ窒素を含有する下記式(C−1)〜(C〜3)のいずれかで表される複素環基、又は非共有電子対を持つ窒素を含有する下記式(A−1)〜(A−16)のいずれかで表される芳香族複素環基である請求項1又は2に記載の含窒素複素環アルケニル化合物。
    Figure 2017178911

    Figure 2017178911

    ここで、式(C−1)〜(C−3)中のXはそれぞれ独立に、CH又はNを示し、少なくとも1つはNを示す。XはNH、O又はSを示す。XのCH、XのNHのうち1つはHがとれて結合手となる。
    式(A−1)〜(A−16)中のXは、それぞれ独立に、CH又はNを示し、少なくとも1つはNを示す。Xは、それぞれ独立に、NH、O又はSを示す。XのCH、XのNHのうち1つはHがとれて結合手となる。
  4. 一般式(1)において、aが0又は1の整数、Rがシアノ基であり、Arが、置換若しくは無置換の、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、5又は6員環の単環からなる不飽和複素環基、該不飽和複素環を1つ以上含む2又は3環の縮合複素環基、又は該フェニレン基、該不飽和複素環基若しくは該縮合複素環基が任意に2又は3個連結して構成される2価の連結環基であり、
    Arが、式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される複素環又は式(A−1)〜(A−4)、(A−13)、(A−14)で表される芳香族複素環からなる不飽和複素環基、又は該不飽和複素環基及びフェニレン基が任意に2又は3個連結して構成される連結環基である請求項3に記載の含窒素複素環アルケニル化合物。
  5. 下記一般式(2)で示される請求項1又は2に記載の含窒素複素環アルケニル化合物。
    Figure 2017178911
    ここで、X11、X12、X13は、それぞれ独立に、C−R又はNを示し、X12及びX13は、それぞれ独立に、少なくとも1つがNであり、少なくとも1つがC−Rである。Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルキル基、ペンタフルオロスルファニル基、置換又は無置換の炭素数1〜30アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数1〜30のフッ素化アルコキシ基、置換又は無置換の炭素数2〜30の炭化水素置換カルボニル基、ニトロ基、チオニトロソ基、又はシアノ基を示す。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の含窒素複素環アルケニル化合物を含有することを特徴とする有機半導体材料。
  7. 請求項6に記載の有機半導体材料を含有することを特徴とする有機半導体膜。
  8. 請求項6に記載の有機半導体材料を有機溶媒に溶解し、調製された溶液を塗布・乾燥する工程を経て、形成することを特徴とする有機半導体膜の製造方法。
  9. 請求項6に記載の有機半導体材料を、沸点が50℃以上の有機溶剤に溶解し、濃度0.01〜10wt%の溶液とし、これを30℃〜溶剤の沸点よりも20℃以下の温度範囲に加熱した基板に塗布して、溶媒を乾燥することを特徴とする有機半導体膜の製造方法。
  10. 請求項7に記載の有機半導体膜を用いることを特徴とする有機半導体デバイス。
  11. 請求項7に記載の有機半導体膜を半導体層に用いることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
  12. N型有機薄膜トランジスタ、又は該N型有機薄膜トランジスタを用いた有機相補型トランジスタである請求項11に記載の有機薄膜トランジスタ。
  13. 請求項7に記載の有機半導体膜を半導体層に用いることを特徴とする有機光起電力素子。



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