JP2017177824A - 車両用電源装置 - Google Patents

車両用電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017177824A
JP2017177824A JP2016062957A JP2016062957A JP2017177824A JP 2017177824 A JP2017177824 A JP 2017177824A JP 2016062957 A JP2016062957 A JP 2016062957A JP 2016062957 A JP2016062957 A JP 2016062957A JP 2017177824 A JP2017177824 A JP 2017177824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch
conductive path
state
voltage conversion
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016062957A
Other languages
English (en)
Inventor
貴史 川上
Takashi Kawakami
貴史 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2016062957A priority Critical patent/JP2017177824A/ja
Publication of JP2017177824A publication Critical patent/JP2017177824A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】アイドリングストップ状態からの復帰の際に発電機側の蓄電部の電圧が低下しても負荷にその影響が及びにくい車両用電源装置を、電流集中を抑制し得る構成で実現する。【解決手段】制御部7は、アイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合に、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替え且つ第2導電路32に印加された電圧を変換して第1導電路31に出力する第2の電圧変換動作を電圧変換部3に行わせる。この第1制御の後、制御部7は、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に切り替え且つ第1導電路31に印加された電圧を変換して第2導電路32に出力する第1の電圧変換動作を電圧変換部3に行わせる第2制御を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用電源装置に関するものである。
車両分野では、燃費向上を図るための技術として、アイドリングストップシステムが実用化されている。このアイドリングストップシステムを搭載した車両は、車両停止時に所定のエンジン停止条件が成立するとエンジンを自動的に停止させ、所定の再始動条件が成立するとエンジンを再始動させる。このアイドリングストップシステムでは、エンジンが自動停止した状態(アイドリングストップ状態)のときに発電機も停止するため、このときにはバッテリからの電力によって負荷を駆動することになる。
特開2015−174533号公報
アイドリングストップシステムを搭載した車両では、アイドリングストップ状態から復帰する時に、バッテリからの電力によってスタータを駆動し、エンジンを再始動させる必要がある。しかし、スタータの駆動時にはバッテリの出力電圧が大きく低下しやすく、この出力低下の影響が、バッテリから電力供給を受ける負荷に及びやすいという問題がある。
一方、特許文献1で開示される車両用電源供給装置は、アイドリングストップが開始される際に、スタータモータ、発電機、バッテリが接続された電力経路のスイッチをオフ状態とし、バッテリから被保護負荷への電力供給を遮断する制御を行う。そして、アイドリングストップの終了後には、スタータモータが一旦駆動されてから停止した後にスイッチをオン状態に切り替え、バッテリから被保護負荷への電力供給を行う。この構成では、スタータモータの駆動時にバッテリ電圧が変動しても、その電圧変動の影響が被保護負荷に及びにくく、被保護負荷には安定した電圧が供給されることになる。
しかし、特許文献1の車両用電源供給装置は、回生充放電に加えて被保護負荷への給電を一経路(第2電力経路)にて行い、この経路に設けられた遮断用のスイッチ素子によって切り替えを行う構成となっている。この回路構成では、バッテリからの電力経路である第2電力経路に電流が集中しやすいため、第2電力経路は、電流集中を想定した構成としなければならず、給電線、スイッチ素子、その他の部品(ヒューズ等)の大型化が懸念される。
本発明は上述した事情に基づいてなされ、エンジンの動作開始の際に発電機側の蓄電部の電圧が低下しても負荷にその影響が及びにくい車両用電源装置を、電流集中を抑制し得る構成で実現することを目的とする。
本発明の車両用電源装置は、
発電機及び第1蓄電部に電気的に接続された第1導電路と、
第2蓄電部に電気的に接続された第2導電路と、
前記第1導電路に印加された電圧を変換して前記第2導電路に出力する第1の電圧変換動作と前記第2導電路に印加された電圧を変換して前記第1導電路に出力する第2の電圧変換動作とを行う電圧変換部と、
前記第1導電路に電気的に接続され、前記第1導電路側との分岐部である第1接続部と負荷との間の経路となる第3導電路と、
前記第1接続部と前記電圧変換部との間の第2接続部にて前記第1導電路に接続され、前記第1接続部と前記負荷との間の第3接続部にて前記第3導電路に接続される第4導電路と、
前記第1導電路を前記第2接続部側から前記第1接続部側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第1スイッチと、
前記第3導電路を前記第3接続部側から前記第1接続部側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第2スイッチと、
所定のエンジン動作開始条件が成立した場合に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオフ状態に切り替え且つ前記電圧変換部に前記第2の電圧変換動作を行わせる第1制御を行い、前記第1制御の後、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオン状態に切り替え且つ前記電圧変換部に前記第1の電圧変換動作を行わせる第2制御を行う制御部と、
を含む。
本発明の車両用電源装置は、エンジン動作開始条件が成立した場合に、制御部が、第1スイッチ及び第2スイッチをオフ状態に切り替え且つ電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる第1制御を行う。この第1制御がなされると、電圧変換部側から第1蓄電部側へ電流が供給されなくなり、第1蓄電部の充電電圧が大きく低下しても電圧変換部の出力電圧は影響を受けにくくなる。そして、負荷には、電圧変換部からの出力電圧が第4導電路を介して安定的に供給されやすくなる。
本発明は、このような制御を、電圧変換部に通じる経路(第1導電路)と負荷へ通じる経路(第3導電路)とを分岐させ、電圧変換部から負荷への電力経路として別途第4導電路を設けた形で、且つ第1導電路及び第3導電路のそれぞれにスイッチ(第1スイッチ、第2スイッチ)を設けた形で実現している。つまり、本発明によれば、エンジン動作開始の際に発電機側の蓄電部の電圧が低下しても負荷にその影響が及びにくい車両用電源装置を、電流集中を抑制し得る構成で実現することができる。
実施例1の車両用電源装置を含んだ車載システムを概略的に示す回路図である。 実施例1の車両用電源装置における各タイミングを示すタイミングチャートである。 実施例2の車両用電源装置を含んだ車載システムを概略的に示す回路図である。 実施例3の車両用電源装置における各タイミングを示すタイミングチャートである。
以下、本発明の望ましい例を示す。
本発明の車両用電源装置において、第1導電路は、アイドリングストップ状態のときに停止状態に制御される発電機に電気的に接続されていてもよい。制御部は、エンジン動作開始条件としてアイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合に第1制御を行い、第1制御の後に第2制御を行う構成であってもよい。
この構成によれば、アイドリングストップ状態からの復帰の際に発電機側の蓄電部の電圧が低下しても負荷にその影響が及びにくい車両用電源装置を、電流集中を抑制し得る構成で実現することができる。
本発明の車両用電源装置は、第4導電路を第2接続部側から第3接続部側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第3スイッチを含んでいてもよい。制御部は、第1制御中に第3スイッチをオン状態で維持する制御を行う構成であってもよい。
このように第3スイッチを設けることで、第4導電路において第2接続部側から第3接続部側への通電を遮断すべき場合に第3スイッチをオフ状態に切り替えて遮断することができる。一方、第1制御中には、第3スイッチをオン状態に切り替えることで、電圧変換部からの出力電圧が負荷に供給され得る状態とすることができる。
本発明の車両用電源装置において、制御部は、アイドリングストップ状態のときに第1スイッチ及び第2スイッチをオン状態で維持するとともに第3スイッチをオフ状態で維持し且つ電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる制御を行う構成であってもよい。そして、エンジン動作開始条件としてアイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合、第3スイッチをオン状態に切り替えた後に第1スイッチ及び第2スイッチをオフ状態に切り替える順序で第1制御を行う構成であってもよい。
この構成によれば、アイドリングストップ状態のとき、電圧変換部からの電流が第4導電路を通ることを遮断しつつ第2蓄電部から第1蓄電部へ放電を行うことができ、且つ第1蓄電部からの電力を負荷に供給することができる。そして、アイドリングストップ状態から復帰するときには、第3スイッチをオン状態に切り替えて電圧変換部から第4導電路を介して負荷に電力を供給し始めた後に、第1スイッチ及び第2スイッチをオフ状態に切り替えるため、負荷への給電が途絶することを防ぐことができる。
本発明の車両用電源装置において、第1導電路は、第1接続部と第2接続部との間に配置される第1ヒューズに接続された導電路であってもよく、第3導電路は、第1接続部と第3接続部との間に配置される第2ヒューズに配置される導電路であってもよい。
本構成のように、電圧変換部側の経路(第1導電路)と負荷側の経路(第2導電路)とを分岐させ、各々の経路に個別にヒューズを配置する構成とすれば、ヒューズのサイズを低減する上で有利となる。
本発明の車両用電源装置は、第2導電路と第3導電路と第2スイッチとを備えた合成回路を有していてもよい。第2スイッチは、オフ状態のときに第1接続部側から第2接続部側への通電を許容する素子部を含んでいてもよい。合成回路は、制御部によって第1制御が行われているとき、第1蓄電部からの出力電圧と電圧変換部からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を第3接続部に生じさせる構成であってもよい。
この構成では、エンジン動作開始の際に、電圧変換部側から第1蓄電部側への通電を遮断しつつ、第1蓄電部側の出力電圧が電圧変換部側の出力電圧に対して相対的に低い場合に、電圧変換部側の出力電圧に基づいて負荷に電圧を供給し、電圧変換部側の出力電圧が第1蓄電部側の出力電圧に対して相対的に低い場合には、第1蓄電部側の出力電圧に基づいて負荷に電圧を供給することができる。よって、エンジン動作開始の際に、負荷に対してより安定的に電圧を供給することができる。
本発明の車両用電源装置は、複数の第3導電路が第1接続部からそれぞれ分岐して設けられ、第1導電路と複数の第3導電路とをそれぞれ接続する構成で複数の第4導電路が設けられていてもよい。そして、複数の第3導電路のそれぞれに第2スイッチが設けられていてもよい。
この構成によれば、第1蓄電部と電圧変換部との間の経路(第1導電路)から負荷へ通じる経路(第3導電路)を複数分岐させ、第1蓄電部から複数の負荷へ電力供給を行い得る構成において、エンジン動作開始の際に発電機側の蓄電部(第1蓄電部)の電圧が低下しても各負荷にその影響が及びにくい構成とすることできる。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1について説明する。
図1には、車両用電源装置1を含んだ車載システム100を概略的に示している。
車載システム100は、車両用電源装置1に加え、発電機90、第1蓄電部91、第2蓄電部92、負荷94、第1ヒューズ11、第2ヒューズ12などを備えている。この車載システム100が搭載された車両は、アイドリングストップ機能と減速回生機能とを有している。
車両用電源装置1は、発電機90及び第1蓄電部91に電気的に接続された第1導電路31と、第2蓄電部92に電気的に接続された第2導電路32と、第1導電路31と第2導電路32の間に介在する電圧変換部3とを備える。
発電機90は、ISG(Integrated Starter Generator)モータ又はオルタネータとして構成されている。この発電機90は、アイドリングストップ状態のときに図示しないECUによって停止状態に制御される。発電機90の一方の端子は、第1蓄電部91及び第1導電路31に電気的に接続されている。
第1蓄電部91は、一方の端子が第1導電路31に電気的に接続された直流電源であり、例えば鉛バッテリとして構成されている。第1蓄電部91の他方の端子は例えば接地されている。第1蓄電部91は、満充電時の出力が所定電圧(例えば12V程度)である。
第2蓄電部92は、一方の端子が第2導電路32に電気的に接続された直流電源である。第2蓄電部92の他方の端子は例えば接地されている。第2蓄電部92は、満充電時の出力が第1蓄電部91の満充電時の出力よりも大きい構成であってもよく、第1蓄電部91の満充電時の出力よりも小さい構成であってもよい。第2蓄電部92は、例えば、電気二重層キャパシタ、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ、ニッケル水素充電池などの蓄電手段によって構成されている。なお、以下では、第2蓄電部92が電気二重層キャパシタによって構成され、第2蓄電部92の満充電時の出力電圧が、第1蓄電部91の満充電時の出力電圧よりも大きい構成を代表例として説明する。
負荷94は、例えば、ナビゲーションシステム、オーディオ、エアコン、メータ、トランスミッションなどが含まれる。負荷94は、車両のアイドリングストップ中でも電力を供給する必要がある装置である
第1ヒューズ11は、一端が第1導電路31を介して第1スイッチ21のソースに電気的に接続され、他端が配線95を介して発電機90及び第1蓄電部91に接続されている。第1ヒューズ11は、第1導電路31に定格以上の電流が流れる場合に溶断し、第1導電路31の通電を遮断する。
第2ヒューズ12は、一端が第3導電路33を介して第2スイッチ22のソースに電気的に接続され、他端が配線95を介して発電機90及び第1蓄電部91に接続されている。第2ヒューズ12は、第3導電路33に定格以上の電流が流れる場合に溶断し、第3導電路33の通電を遮断する。
車両用電源装置1は、電圧変換部3、第1導電路31、第2導電路32、第3導電路33、第4導電路34、第1スイッチ21、第2スイッチ22、第3スイッチ23、制御部7を備える。
電圧変換部3は、双方向の昇降圧機能を有する公知の昇降圧DCDCコンバータとして構成されており、例えば4スイッチコンバータなどの同期式昇降圧型コンバータが好適に用いられる。電圧変換部3は、制御部7からの出力によって駆動が制御されるスイッチ素子(MOSFET等)を複数備え、第1導電路31に印加された電圧を昇圧して第2導電路32に出力する第1の電圧変換動作と、第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力する第2の電圧変換動作とを行い得る。
第1導電路31は、発電機90及び第1蓄電部91に電気的に接続され、回生充放電を行う電源供給線となっている。第1導電路31は、第1ヒューズ11と電圧変換部3との間に配置され、発電機90及び第1蓄電部91からの電力を電圧変換部3に入力するための経路及び電圧変換部3からの電力を第1蓄電部91に供給するための経路として機能する。
第2導電路32は、第2蓄電部92に電気的に接続された配線である。この第2導電路32は、電圧変換部3からの電力を第2蓄電部92に供給するための経路及び第2蓄電部92からの電力を電圧変換部3に入力するための経路として機能する。
第3導電路33は、第1導電路31及び第1蓄電部91に電気的に接続され、第1接続部41と負荷94との間の経路となる配線である。第3導電路33は、第2ヒューズ12と負荷94との間に配置され、第1蓄電部91からの電力を負荷94に供給するための経路として機能する。第1接続部41は、第1蓄電部91及び発電機90に接続された配線95から、第1導電路31側の配線と第3導電路33側の配線とが分岐する分岐部である。
第4導電路は、第1接続部41と電圧変換部3との間に設けられた分岐部である第2接続部42にて第1導電路31に接続され、第1接続部41と負荷94との間の第3接続部43にて第3導電路33に接続された配線である。
第1スイッチ21は、例えばNチャネル側のMOSFETとして構成されており、第1導電路31を第2接続部42側から前記第1接続部41側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。
第2スイッチ22は、例えばNチャネル型のMOSFETとして構成されており、第3導電路33を第3接続部43側から第1接続部41側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。
第3スイッチ23は、例えばNチャネル型のMOSFETとして構成されており、第4導電路34を第2接続部42側から第3接続部43側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。
合成回路5は、第2導電路32の一部と第3導電路33の一部と第2スイッチ22と第3スイッチ23によって構成されている。MOSFETとして構成される第2スイッチ22は、オフ状態のときに第1接続部41側から第2接続部42側への通電を許容する素子部としてのダイオード25を備えている。この合成回路5は、制御部7によって第1制御が行われているとき、第1蓄電部91からの出力電圧と電圧変換部3からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を第3接続部43に生じさせる。具体的には、第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフ状態であって第3スイッチ23がオン状態であり、且つ電圧変換部3にて第2の電圧変換動作が行われているとき、電圧変換部3の出力電圧が第1蓄電部91の出力電圧よりも大きければ、第3接続部43には電圧変換部3の出力電圧が印加され、負荷94には電圧変換部3の出力電圧が供給される。逆に、第1蓄電部91の出力電圧が電圧変換部3の出力電圧よりも大きければ、第3接続部43には第1蓄電部91の出力電圧が印加され、負荷94には第1蓄電部91の出力電圧が供給される。
制御部7は、制御回路7Aと、電圧変換部3を駆動する駆動回路7Bを備えている。制御回路7Aは、例えばCPUやメモリを備えたマイクロコンピュータとして構成され、電圧変換部3に対して、第1の電圧変換動作、第2の電圧変換動作、停止動作のいずれを行わせるかを決定する機能、及び電圧変換動作のときのデューティ比を決定する機能などを有する。駆動回路7Bは、制御回路7Aからの指示に応じて電圧変換部3を駆動する。
制御部7は、図示しないECUとの間で、CAN(Controller Area Network)によって通信可能とされており、図示しないエンジンがアイドルストップ状態に切り替わるタイミングでECUからアイドルストップ信号を取得する。また、制御部7は、エンジンがアイドルストップ状態から復帰するタイミングでECUから復帰信号を取得する。
次に、車両用電源装置1で行われる制御について説明する。
図2で示すタイミングチャートでは、期間T1は、車両走行中などの通常時に相当する。図1で示す制御部7は、この通常時の期間T1の間、第1スイッチ21(図2ではスイッチ1)及び第2スイッチ22(図2ではスイッチ2)をオン状態に維持し、第3スイッチ23(図2ではスイッチ3)をオフ状態で維持する。制御部7は、この通常時の期間T1の間、電圧変換部3に対し、第1の電圧変換動作、第2の電圧変換動作、停止動作のいずれかを行わせる。電圧変換部3は、制御部7からの指令によって第1の電圧変換動作を行う場合、第1導電路31に印加された電圧を昇圧して第2導電路32に出力し、このとき、発電機90及び第1蓄電部91からの電力によって第2蓄電部92が充電される。電圧変換部3は、制御部7からの指令によって第2の電圧変換動作を行う場合、第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力し、このとき、第2蓄電部92から第1蓄電部91側への放電が行われる。通常時の期間T1の間は、第1蓄電部91からの電力が第3導電路33を介して負荷94へ供給される。
図2で示すタイミングチャートにおいて、期間T2は、アイドリングストップ中の期間である。エンジンがアイドリングストップ状態になるタイミング(図2において符号A1で示すアイドリングストップ開始タイミング)で、ECUから制御部7にアイドリングストップ信号が入力され、エンジンがアイドリングストップ状態から復帰するタイミング(図2において符号A2で示すタイミング)で、ECUから制御部7にアイドリングストップ復帰信号(IS復帰信号)が入力されるようになっている。アイドリングストップ状態の期間T2は、制御部7がアイドリングストップ信号を受信してからアイドリングストップ復帰信号を受信するまでの期間である。制御部7は、この期間T2の間も、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に維持し、第3スイッチ23をオフ状態で維持する。アイドリングストップ状態の期間T2では発電機90の動作が停止するため、制御部7は、この期間T2の間は電圧変換部3に対して第2の電圧変換動作を行わせ、電圧変換部3は第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力する動作を行う。このような放電動作によって第1蓄電部91の充電がなされ、第1蓄電部91からの電力は第3導電路33を介して負荷94へ供給される。
図2において符号A2で示すタイミング(リスタート開始タイミング)は、制御部7がECUからアイドリングストップ復帰信号を受信したタイミングであり、アイドリングストップ状態からの復帰条件が成立したタイミングである。つまり、図2の例では、制御部7がECUからアイドリングストップ復帰信号を受信したことが、「エンジン動作開始条件の成立」に相当し、「アイドリングストップ状態からの復帰条件の成立」に相当する。制御部7は、アイドリングストップ復帰信号を受信した場合、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替え且つ第3スイッチ23をオン状態に切り替える。具体的には、第3スイッチ23をオン状態に切り替えた後、所定時間(短時間)Taが経過した後に第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替える。そして、これらを切り替えた後、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態とし、第3スイッチ23をオン状態とした状態で維持する。この状態で維持する時間は、第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフ状態に切り替えられてから一定時間経過するまでであってもよく、アイドリングストップ状態からの復帰後に所定条件が成立するまで(例えばスタータの動作が終了するまで)であってもよい。そして、制御部7は、アイドリングストップ復帰信号を受信したタイミングから所定の終了時期(図2の例では、アイドリングストップ復帰信号の受信終了時)までの期間T3の間、電圧変換部3に第2の電圧変換動作を行わせる制御を行う。つまり、この期間T3の間は、電圧変換部3が第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力し、電圧変換部3からの電力は、第4導電路34を介して負荷94へ供給される。そして、第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフ状態で維持される期間T4の間は、電圧変換部3から第1蓄電部91への電力供給は遮断される。
制御部7は、このようにアイドリングストップ状態からの復帰に伴う制御(第1制御)を行った後、第2制御を行う。第2制御では、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に切り替え、第3スイッチ23をオフ状態に切り替え、電圧変換部3に第1の電圧変換動作を行わせる。具体的には例えば、図2のように第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替えたタイミングA3から一定時間が経過したタイミングA4で第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に切り替え、その後、アイドリングストップ復帰信号の受信終了時に第3スイッチ23をオフ状態に切り替える。第3スイッチ23をオフ状態に切り替えた後の期間T5は、上述した通常時の期間T1と同様である。つまり、制御部7は、この期間T5の間は、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に維持し且つ第3スイッチ23をオフ状態で維持し、電圧変換部3に対し、第1の電圧変換動作、第2の電圧変換動作、停止動作のいずれかを行わせる。
本構成の車両用電源装置1は、エンジン動作開始条件が成立した場合に、制御部7が、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替え且つ電圧変換部3に第2の電圧変換動作を行わせる第1制御を行う。この第1制御がなされると、電圧変換部3側から第1蓄電部91側へ電流が供給されなくなり、第1蓄電部91の充電電圧が大きく低下しても電圧変換部3の出力電圧は影響を受けにくくなる。そして、負荷94には、電圧変換部3からの出力電圧が第4導電路34を介して安定的に供給されやすくなる。
このような制御を、電圧変換部3に通じる経路(第1導電路31)と負荷94へ通じる経路(第3導電路33)とを分岐させ、電圧変換部3から負荷94への電力経路として別途第4導電路34を設けた形で、且つ第1導電路31及び第3導電路33のそれぞれにスイッチ(第1スイッチ21、第2スイッチ22)を設けた形で実現している。つまり、本構成によれば、エンジン動作開始の際に発電機90側に設けられた第1蓄電部91の電圧が低下しても負荷94にその影響が及びにくい車両用電源装置1を、電流集中を抑制し得る構成で実現することができる。
本構成の車両用電源装置1は、第1導電路31が、アイドリングストップ状態のときに停止状態に制御される発電機90に電気的に接続されている。そして、制御部7は、アイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合に第1制御を行い、第1制御の後に第2制御を行う。この構成によれば、アイドリングストップ状態からの復帰の際にISG又はスタータが動作し、発電機90側の蓄電部(第1蓄電部91)の電圧が低下しても負荷94にはその影響が及びにくくなる。
本構成の車両用電源装置1は、第4導電路34を第2接続部42側から第3接続部43側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第3スイッチ23を有する。そして、制御部7は、第1制御中に第3スイッチ23をオン状態で維持する制御を行う。このように第3スイッチ23を設けることで、第4導電路34において第2接続部42側から第3接続部43側への通電を遮断すべき場合に第3スイッチ23をオフ状態に切り替えて遮断することができる。一方、第1制御中には、第3スイッチ23をオン状態に切り替えることで、電圧変換部3からの出力電圧が負荷94に供給され得る状態とすることができる。
本構成の車両用電源装置1において、制御部7は、アイドリングストップ状態のときに第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態で維持するとともに第3スイッチ23をオフ状態で維持し且つ電圧変換部3に第2の電圧変換動作を行わせる制御を行い、アイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合、第3スイッチ23をオン状態に切り替えた後に第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替える順序で第1制御を行う。この構成によれば、アイドリングストップ状態のとき、電圧変換部3からの電流が第4導電路34を通ることを遮断しつつ第2蓄電部92から第1蓄電部91へ放電を行うことができ、且つ第1蓄電部91からの電力を負荷94に供給することができる。そして、アイドリングストップ状態から復帰するときには、第3スイッチ23をオン状態に切り替えて電圧変換部3から第4導電路34を介して負荷94に電力を供給し始めた後に、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替えるため、負荷94への給電が途絶することを防ぐことができる。
本構成の車両用電源装置1は、第1導電路31が、第1接続部41と第2接続部42との間に配置される第1ヒューズ11に接続される導電路であり、第3導電路33が、第1接続部41と第3接続部43との間に配置される第2ヒューズ12に接続される導電路である。このように電圧変換部3側の経路(第1導電路31)と負荷94側の経路(第2導電路32)とを分岐させ、各々の経路に個別にヒューズを配置する構成とすれば、ヒューズのサイズを低減する上で有利となる。
本構成の車両用電源装置1は、第2導電路32と第3導電路33と第2スイッチ22とを備えた合成回路5を有し、第2スイッチ22は、オフ状態のときに第1接続部41側から第2接続部42側への通電を許容するダイオード25(素子部)を備えている。そして、合成回路5は、制御部7によって第1制御が行われているとき、第1蓄電部91からの出力電圧と電圧変換部3からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を第3接続部43に生じさせる。この構成では、エンジン動作開始の際に、電圧変換部3側から第1蓄電部91側への通電を遮断しつつ、第1蓄電部91側の出力電圧が電圧変換部3側の出力電圧に対して相対的に低い場合に、電圧変換部3側の出力電圧に基づいて負荷94に電圧を供給し、電圧変換部3側の出力電圧が第1蓄電部91側の出力電圧に対して相対的に低い場合には、第1蓄電部91側の出力電圧に基づいて負荷94に電圧を供給することができる。よって、エンジン動作開始の際に、負荷94に対してより安定的に電圧を供給することができる。
<実施例2>
次に、実施例2について、主に図3を参照して説明する。
実施例1では、第3導電路、第4導電路が1経路ずつ設けられ、第2スイッチ及び第3スイッチが1つずつ設けられた例を示したが、実施例2では、第3導電路が並列に複数設けられ、第4導電路、第2スイッチ、第3スイッチ、負荷がそれぞれ複数設けられている点が実施例1と異なり、それ以外は実施例1と同様である。図3で示す車両用電源装置201及び車載システム200において、実施例1と同一の部分については実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、実施例2でも図2と同様の制御が行われるため、制御については図2を参照して説明する。
図3で示す車載システム200において、発電機90、第1蓄電部91、第2蓄電部92、第1導電路31、第1ヒューズ11、電圧変換部3、制御部7は実施例1と同一の構成をなす。この車載システム200が搭載された車両も、アイドリングストップ機能と減速回生機能とを有している。
車両用電源装置201は、発電機90及び第1蓄電部91に電気的に接続された第1導電路31と、第2蓄電部92に電気的に接続された第2導電路32と、第1導電路31に印加された電圧を変換して第2導電路32に出力する第1の電圧変換動作と第2導電路32に印加された電圧を変換して第1導電路31に出力する第2の電圧変換動作とを行い得る電圧変換部3とを備える。第1スイッチ21は、第1導電路31を第2接続部242A,242B,242C側から第1接続部41側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。
車両用電源装置201は、複数の第3導電路233A,233B,233Cが第1接続部41からそれぞれ分岐して設けられ、第1導電路31と複数の第3導電路233A,233B,233Cとをそれぞれ接続する構成で複数の第4導電路234A,234B,234Cが設けられている。複数の第3導電路233A,233B,233Cには第2スイッチ222A,222B,222Cがそれぞれ設けられていている。
第3導電路233Aは、第1導電路31に電気的に接続され、第1導電路31側との分岐部である第1接続部41と負荷294Aとの間の経路となる。第2スイッチ222Aは、第3導電路233Aを第3接続部243A側から第1接続部41側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。第2スイッチ222Aは、素子部としてのダイオード225Aを備える。第3導電路233Bは、第1導電路31に電気的に接続され、第1接続部41と負荷294Bとの間の経路となる。第2スイッチ222Bは、第3導電路233Bを第3接続部243B側から第1接続部41側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。第2スイッチ222Bは、素子部としてのダイオード225Bを備える。第3導電路233Cは、第1導電路31に電気的に接続され、第1接続部41と負荷294Cとの間の経路となる。第2スイッチ222Cは、第3導電路233Cを第3接続部243C側から第1接続部41側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。第2スイッチ222Cは、素子部としてのダイオード225Cを備える。
第2ヒューズ212Aは、一端が第3導電路233Aを介して第2スイッチ222Aのソースに電気的に接続され、他端が配線95を介して発電機90及び第1蓄電部91に接続されている。第2ヒューズ212Bは、一端が第3導電路233Bを介して第2スイッチ222Bのソースに電気的に接続され、他端が配線95を介して発電機90及び第1蓄電部91に接続されている。第2ヒューズ212Cは、一端が第3導電路233Cを介して第2スイッチ222Cのソースに電気的に接続され、他端が配線95を介して発電機90及び第1蓄電部91に接続されている。
第4導電路234Aは、第1接続部41と電圧変換部3との間の第2接続部242Aにて第1導電路31に接続され、第1接続部41と負荷294Aとの間の第3接続部243Aにて第3導電路233Aに接続される。第3スイッチ223Aは、第4導電路234Aを第2接続部242A側から第3接続部243A側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。第4導電路234Bは、第1接続部41と電圧変換部3との間の第2接続部242Bにて第1導電路31に接続され、第1接続部41と負荷294Bとの間の第3接続部243Bにて第3導電路233Bに接続される。第3スイッチ223Bは、第4導電路234Bを第2接続部242B側から第3接続部243B側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。第4導電路234Cは、第1接続部41と電圧変換部3との間の第2接続部242Cにて第1導電路31に接続され、第1接続部41と負荷294Cとの間の第3接続部243Cにて第3導電路233Cに接続される。第3スイッチ223Cは、第4導電路234Cを第2接続部242C側から第3接続部243C側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える機能を有する。
制御部7は、ハードウェア的には実施例1の制御部7(図1)と同様の構成をなす。この制御部は、所定のエンジン動作開始条件が成立した場合に、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオフ状態に切り替え且つ電圧変換部3に第2の電圧変換動作を行わせる第1制御を行い、第1制御の後、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオン状態に切り替え且つ電圧変換部3に第1の電圧変換動作を行わせる第2制御を行う。第1の電圧変換動作及び第2の電圧変換動作は実施例1で説明した内容と同様である。
制御部7による制御は、図2と同様である。制御部7は、図2で示す通常時の期間T1の間、第1スイッチ21(図2ではスイッチ1)及び第2スイッチ222A,222B,222C(図2ではスイッチ2)をオン状態に維持し、第3スイッチ223A,223B,223C(図2ではスイッチ3)をオフ状態で維持する。制御部7は、この通常時の期間T1の間、電圧変換部3に対し、第1の電圧変換動作、第2の電圧変換動作、停止動作のいずれかを行わせる。電圧変換部3は、制御部7からの指令によって第1の電圧変換動作を行う場合、第1導電路31に印加された電圧を昇圧して第2導電路32に出力し、このとき、発電機90及び第1蓄電部91からの電力によって第2蓄電部92が充電される。電圧変換部3は、制御部7からの指令によって第2の電圧変換動作を行う場合、第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力し、このとき、第2蓄電部92から第1蓄電部91側への放電が行われる。通常時の期間T1の間は、第1蓄電部91からの電力が第3導電路233A,233B,233Cを介して各負荷294A,294B,294Cへ供給される。
制御部7は、アイドリングストップ状態の期間T2の間も、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオン状態に維持し、第3スイッチ223A,223B,223Cをオフ状態で維持する。アイドリングストップ状態の期間T2では発電機90の動作が停止するため、制御部7は、この期間T2の間は電圧変換部3に対して第2の電圧変換動作を行わせ、電圧変換部3は第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力する動作を行う。このような放電動作によって第1蓄電部91の充電がなされ、第1蓄電部91からの電力は第3導電路233A,233B,233Cを介して各負荷294A,294B,294Cへ供給される。
制御部7は、リスタート開始タイミングA2でアイドリングストップ復帰信号を受信した場合、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオフ状態に切り替え且つ第3スイッチ223A,223B,223Cをオン状態に切り替える。具体的には、第3スイッチ223A,223B,223Cを同時期にオン状態に切り替えた後、所定時間(短時間)Taが経過した後に第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cを同時期にオフ状態に切り替える。そして、これらを切り替えた後、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオフ状態とし、第3スイッチ223A,223B,223Cをオン状態とした状態で維持する。この状態で維持する時間は、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cがオフ状態に切り替えられてから一定時間経過するまでであってもよく、アイドリングストップ状態からの復帰後に所定条件が成立するまで(例えばスタータの動作が終了するまで)であってもよい。そして、制御部7は、期間T3の間、電圧変換部3に第2の電圧変換動作を行わせる制御を行う。つまり、この期間T3の間は、電圧変換部3が第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力し、電圧変換部3からの電力は、第4導電路234A,234B,234Cを介して各負荷294A,294B,294Cへ供給される。そして、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cがオフ状態で維持される期間T4の間は、電圧変換部3から第1蓄電部91への電力供給は遮断される。
制御部7は、このようにアイドリングストップ状態からの復帰に伴う制御(第1制御)を行った後、第2制御を行う。第2制御では、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオン状態に切り替え、第3スイッチ223A,223B,223Cをオフ状態に切り替え、電圧変換部3に第1の電圧変換動作を行わせる。具体的には例えば、図2のように第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオフ状態に切り替えたタイミングA3から一定時間が経過したタイミングA4で第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオン状態に切り替え、その後、アイドリングストップ復帰信号の受信終了時に第3スイッチ223A,223B,223Cをオフ状態に切り替える。第3スイッチ223A,223B,223Cをオフ状態に切り替えた後の期間T5は、上述した通常時の期間T1と同様である。つまり、制御部7は、この期間T5の間は、第1スイッチ21及び第2スイッチ222A,222B,222Cをオン状態に維持し且つ第3スイッチ223A,223B,223Cをオフ状態で維持し、電圧変換部3に対し、第1の電圧変換動作、第2の電圧変換動作、停止動作のいずれかを行わせる。
以上のような構成によれば、第1蓄電部91と電圧変換部3との間の経路(第1導電路31)から負荷へ通じる経路(第3導電路)を複数分岐させ、第1蓄電部91から複数の負荷294A,294B,294Cへ電力供給を行い得る構成において、アイドリングストップ状態からの復帰の際に発電機90側の蓄電部(第1蓄電部91)の電圧が低下しても各負荷294A,294B,294Cにその影響が及びにくい構成とすることできる。
本構成でも、合成回路205Aは、制御部7によって第1制御が行われているとき、第1蓄電部91からの出力電圧と電圧変換部3からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を第3接続部243Aに生じさせる。合成回路205Bは、制御部7によって第1制御が行われているとき、第1蓄電部91からの出力電圧と電圧変換部3からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を第3接続部243Bに生じさせる。合成回路205Cは、制御部7によって第1制御が行われているとき、第1蓄電部91からの出力電圧と電圧変換部3からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を第3接続部243Cに生じさせる。
<実施例3>
次に、実施例3について、主に図4、図5を参照して説明する。
実施例1、2は、制御部7がECUからアイドリングストップ復帰信号を受信したことを、「所定のエンジン動作開始条件の成立」としていたが、実施例3は、「所定の短時間で第1蓄電部91の電圧が一定値を超えて変動すること」を「所定のエンジン動作開始条件の成立」としている。なお、ハードウェア構成については、図1と同一としてもよく、図3と同一としてもよい。以下では、図1を参照し、図1と同様のハードウェア構成の場合を例に挙げて説明する。
実施例3の車両用電源装置1は、図1のような構成をなし、図4のような制御がなされる。期間T1、T2での制御は実施例1と同様である。実施例3の車両用電源装置1では、制御部7が第1蓄電部91の出力電圧(バッテリ電圧)を継続的に監視しており、図3のように、アイドリングストップ状態が終了した後のリスタート中に、第1蓄電部91の電圧が所定の短時間Ta内で一定値V1を超えて変動した場合、図1で示す第1スイッチ21(スイッチ1)及び第2スイッチ22(スイッチ2)をオフ状態に切り替え且つ第3スイッチ23(スイッチ3)をオン状態に切り替える。具体的には、第1スイッチ21及び第2スイッチ22のオフ状態への切り替えと、第3スイッチ23のオン状態への切り替えを同時期に行う。これにより、第3スイッチ23の切り替えタイミングをできるだけ早くすることができ、できるだけ第1蓄電部91の出力電圧の低下が進む前に第3スイッチ23をオン状態に切り替えることができる。なお、第1スイッチ21及び第2スイッチ22のオフ状態への切り替えと、第3スイッチ23のオン状態への切り替えは同時期でなくてもよい。そして、これらを切り替えた後、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態とし、第3スイッチ23をオン状態とした状態で維持する。第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態で維持する時間は、図4のように第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフ状態に切り替えられてから一定時間Tb経過するまでであってもよく、アイドリングストップ状態からの復帰後に所定条件が成立するまで(例えば図4のように第1蓄電部91の出力電圧が所定閾値V2を超えるまで)であってもよい。そして、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態で維持する期間が終了した後、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に切り替えてから時間をおいて第3スイッチ23をオフ状態に切り替える。制御部7は、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオフ状態に切り替えてから、第3スイッチ23をオフ状態に切り替えるまでの期間T3の間、電圧変換部3に第2の電圧変換動作を行わせる制御を行う。つまり、この期間T3の間は、電圧変換部3が第2導電路32に印加された電圧を降圧して第1導電路31に出力し、電圧変換部3からの電力は、第4導電路34を介して負荷94へ供給される。そして、第1スイッチ21及び第2スイッチ22がオフ状態で維持される期間T4の間は、電圧変換部3から第1蓄電部91への電力供給は遮断される。
制御部7は、このようにアイドリングストップ状態からの復帰に伴う制御(第1制御)を行った後、期間T5において第2制御を行う。期間T5に行われる第2制御は実施例1と同様であり、第1スイッチ21及び第2スイッチ22をオン状態に維持し且つ第3スイッチ23をオフ状態で維持し、電圧変換部3に対し、第1の電圧変換動作、第2の電圧変換動作、停止動作のいずれかを行わせる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1〜3では、アイドリングストップ中に第3スイッチをオフ状態で維持し、アイドリングストップ状態からの復帰の際に第3スイッチをオン状態に切り替える例を示したが、アイドリングストップ中に第3スイッチをオン状態で維持してもよい。また、通常時に第3スイッチをオン状態で維持してもよい。
(2)実施例1〜3では、「所定のエンジン動作開始条件が成立した場合」の例として、「アイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合」を挙げたが、この例に限られない。例えば、車両のキー状態がACC状態からIGオン状態に変化した場合(例えば、制御部7がIGオン信号を受信した場合など)を「所定のエンジン動作開始条件が成立した場合」としてもよい。
(3)実施例1〜3で用いた第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチは、いずれもNチャネル型のMOSFET以外の半導体スイッチであってもよく、これ以外のスイッチ(例えば機械式のリレーなど)であってもよい。
1,201…車両用電源装置
3…電圧変換部
5,205A,205B,205C…合成回路
7…制御部
11…第1ヒューズ
12,212A,212B,212C…第2ヒューズ
21…第1スイッチ
22,222A,222B,222C…第2スイッチ
23,223A,223B,223C…第3スイッチ
25,225A,225B,225C…ダイオード(素子部)
31…第1導電路
32…第2導電路
33,233A,233B,233C…第3導電路
34,234A,234B,234C…第4導電路
41,241…第1接続部
42,242A,242B,242C…第2接続部
43,243A,243B,243C…第3接続部
90…発電機
91…第1蓄電部
92…第2蓄電部
94,294A,294B,294C…負荷

Claims (7)

  1. 発電機及び第1蓄電部に電気的に接続された第1導電路と、
    第2蓄電部に電気的に接続された第2導電路と、
    前記第1導電路に印加された電圧を変換して前記第2導電路に出力する第1の電圧変換動作と前記第2導電路に印加された電圧を変換して前記第1導電路に出力する第2の電圧変換動作とを行う電圧変換部と、
    前記第1導電路に電気的に接続され、前記第1導電路側との分岐部である第1接続部と負荷との間の経路となる第3導電路と、
    前記第1接続部と前記電圧変換部との間の第2接続部にて前記第1導電路に接続され、前記第1接続部と前記負荷との間の第3接続部にて前記第3導電路に接続される第4導電路と、
    前記第1導電路を前記第2接続部側から前記第1接続部側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第1スイッチと、
    前記第3導電路を前記第3接続部側から前記第1接続部側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第2スイッチと、
    所定のエンジン動作開始条件が成立した場合に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオフ状態に切り替え且つ前記電圧変換部に前記第2の電圧変換動作を行わせる第1制御を行い、前記第1制御の後、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオン状態に切り替え且つ前記電圧変換部に前記第1の電圧変換動作を行わせる第2制御を行う制御部と、
    を含む車両用電源装置。
  2. 前記第1導電路は、アイドリングストップ状態のときに停止状態に制御される前記発電機に電気的に接続され、
    前記制御部は、前記エンジン動作開始条件としてアイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合に前記第1制御を行い、前記第1制御の後に前記第2制御を行う請求項1に記載の車両用電源装置。
  3. 前記第4導電路を前記第2接続部側から前記第3接続部側への通電を許可しないオフ状態と許可するオン状態とに切り替える第3スイッチを含み、
    前記制御部は、前記第1制御中に前記第3スイッチをオン状態で維持する制御を行う請求項1又は請求項2に記載の車両用電源装置。
  4. 前記制御部は、アイドリングストップ状態のときに前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオン状態で維持するとともに前記第3スイッチをオフ状態で維持し且つ前記電圧変換部に前記第2の電圧変換動作を行わせる制御を行い、前記エンジン動作開始条件としてアイドリングストップ状態からの復帰条件が成立した場合、前記第3スイッチをオン状態に切り替えた後に前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオフ状態に切り替える順序で前記第1制御を行う請求項3に記載の車両用電源装置。
  5. 前記第1導電路は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に配置される第1ヒューズに接続された導電路であり、
    前記第3導電路は、前記第1接続部と前記第3接続部との間に配置される第2ヒューズに接続された導電路である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用電源装置。
  6. 前記第2導電路と前記第3導電路と前記第2スイッチとを備えた合成回路を有し、
    前記第2スイッチは、オフ状態のときに前記第1接続部側から前記第2接続部側への通電を許容する素子部を含み、
    前記合成回路は、前記制御部によって前記第1制御が行われているとき、前記第1蓄電部からの出力電圧と前記電圧変換部からの出力電圧のうち、大きいほうの出力電圧に基づく印加電圧を前記第3接続部に生じさせる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両用電源装置。
  7. 複数の前記第3導電路が前記第1接続部からそれぞれ分岐して設けられ、
    前記第1導電路と複数の前記第3導電路とをそれぞれ接続する構成で複数の前記第4導電路が設けられ、
    複数の前記第3導電路のそれぞれに前記第2スイッチが設けられている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用電源装置。
JP2016062957A 2016-03-28 2016-03-28 車両用電源装置 Pending JP2017177824A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016062957A JP2017177824A (ja) 2016-03-28 2016-03-28 車両用電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016062957A JP2017177824A (ja) 2016-03-28 2016-03-28 車両用電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017177824A true JP2017177824A (ja) 2017-10-05

Family

ID=60004727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016062957A Pending JP2017177824A (ja) 2016-03-28 2016-03-28 車両用電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017177824A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020150680A (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 株式会社Subaru 車両用電源装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002358848A (ja) * 2001-06-01 2002-12-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd 給電装置
JP2008072880A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Toyota Motor Corp 電源システム
JP2011155791A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Panasonic Corp 車両用電源装置
US20130264869A1 (en) * 2010-12-11 2013-10-10 Volkswagen Ag Motor vehicle electrical system and method for operating a motor vehicle electrical system
JP2014012998A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Nissan Motor Co Ltd アイドルストップ付きエンジン搭載車の電源装置
JP2015154504A (ja) * 2014-02-10 2015-08-24 株式会社デンソー 電池ユニット
JP2015217919A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 車両用電源装置、車両用回生システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002358848A (ja) * 2001-06-01 2002-12-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd 給電装置
JP2008072880A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Toyota Motor Corp 電源システム
JP2011155791A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Panasonic Corp 車両用電源装置
US20130264869A1 (en) * 2010-12-11 2013-10-10 Volkswagen Ag Motor vehicle electrical system and method for operating a motor vehicle electrical system
JP2014012998A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Nissan Motor Co Ltd アイドルストップ付きエンジン搭載車の電源装置
JP2015154504A (ja) * 2014-02-10 2015-08-24 株式会社デンソー 電池ユニット
JP2015217919A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 車両用電源装置、車両用回生システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020150680A (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 株式会社Subaru 車両用電源装置
JP7295664B2 (ja) 2019-03-13 2023-06-21 株式会社Subaru 車両用電源装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6844611B2 (ja) 電源システム及びその制御方法
JP5201273B2 (ja) 電源管理装置
WO2008007540A1 (fr) Dispositif d'alimentation
WO2004062965A2 (en) Dual voltage architecture for automotive electrical systems
WO2006137316A1 (ja) 電源安定化装置およびそれを用いた車両
JP6284496B2 (ja) 電圧変換装置
JP6384601B2 (ja) 電源システム
JP2015209058A (ja) 電源装置
JP6655103B2 (ja) スタータ電流制御装置および車載電気システム断路スイッチの統合
JP2015196447A (ja) 車両用電源システム
JP2007131134A (ja) 車両用電源装置
US20150251544A1 (en) Vehicular power supply system
JP2020092476A (ja) 車載用のバックアップ電源制御装置及び車載用のバックアップ電源装置
JP6268145B2 (ja) 回生システムおよび回生システムの制御方法
JP2004306844A (ja) 車両用電源システム
JP7133462B2 (ja) 車両用電源装置
CN113226829A (zh) 供电网络与混合动力车辆
JPWO2017154778A1 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2017177824A (ja) 車両用電源装置
JP2015174533A (ja) 車両用電源供給装置
JP5197295B2 (ja) 車載電源システム
JP2014015133A (ja) 車両用電源装置
JP2020026215A (ja) 冗長電源システム
JP6173241B2 (ja) 電力供給装置
JP2016220427A (ja) 電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200609