JP2016220427A - 電源装置 - Google Patents

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田原 雅彦
Masahiko Tawara
雅彦 田原
手塚 淳
Atsushi Tezuka
淳 手塚
智之 小池
Tomoyuki Koike
智之 小池
崇光 渡辺
Takamitsu Watanabe
崇光 渡辺
瑛文 小石
Akifumi Koishi
瑛文 小石
輝昌 土屋
Terumasa Tsuchiya
輝昌 土屋
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Abstract

【課題】故障時においても第2バッテリを使用することが可能な電源装置を提供する。【解決手段】本発明の電源装置は、エンジンを自動停止及び自動再始動する機能を有する車両に搭載される電源装置であって、発電機と、発電機と主経路を介して接続される充放電可能な第1バッテリと、主経路に設けられる開閉器と、開閉器と発電機との間において主経路と接続される再始動スタータと、開閉器と第1バッテリとの間において主経路と接続される電装部と、開閉器と発電機との間において主経路と第1経路を介して接続される第1バッテリよりも充放電の耐性が高い第2バッテリと、第1経路に設けられる第1経路スイッチと、第1経路スイッチと第2バッテリとの間の第1経路と開閉器と第1バッテリとの間の主経路とを接続する第2経路に設けられる第2経路スイッチと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンを自動停止及び自動再始動する機能を有する車両に搭載される電源装置に関する。
近年、車両において、鉛酸バッテリだけでなく、さらに、鉛酸バッテリよりも充放電の耐久性が高いリチウムイオンバッテリを搭載することにより、鉛酸バッテリの劣化を抑制するとともに、効率的に電力を利用することが検討されている。
例えば、特許文献1には、車両に鉛酸バッテリとリチウムイオンバッテリとが備えられるとともに、リチウムイオン電池とスタータとの間にはリレー回路が設けられた電源装置が開示されている。
特開2011−234479号公報
昨今、イグニッションキーがオン状態であってもエンジンを自動的に停止し、その後に、運転者のアクセルペダルの操作に応じてエンジンを再始動させることにより燃費の向上が図られている。
特許文献1に開示された電源装置によれば、エンジンの再始動時には、鉛酸バッテリからスタータに電力が供給されることになる。しかしながら、鉛酸バッテリは充放電の耐久性が低いため、上述のようにエンジンが自動的に再始動される機会が増えてしまうと、鉛酸バッテリの寿命が短くなり劣化してしまうおそれがある。
そこで、鉛酸バッテリとスタータとの間にさらにスイッチを設けることにより、エンジンの初回始動時にはスタータに鉛酸バッテリからバッテリを供給し、エンジンを自動的に再始動させる時には当該スイッチをオフ状態に切り替えることにより、リチウムイオンバッテリからスタータにバッテリに電力を供給することが可能となる。
しかしながら、引用文献1に開示された電源装置では、リチウムイオンバッテリからの入手経路に設けられているスイッチが故障してしまった場合には、リチウムイオンバッテリからの電力の入出力ができなくなるため、効率的に電力を利用できなくなるおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スイッチの故障時においてもリチウムイオンバッテリを使用可能な電源装置を提供することにある。
本発明のある態様によれば、エンジンを自動停止及び自動再始動するアイドリングストップ機能を有する車両に搭載される電源装置であって、エンジンの回転によって発電する発電機と、発電機と主経路を介して接続される充放電可能な第1バッテリと、主経路に設けられる開閉器と、開閉器と発電機との間において主経路と接続されるエンジンの自動再始動に用いられる再始動スタータと、開閉器と第1バッテリとの間において主経路と接続される電装部と、開閉器と発電機との間において主経路と第1経路を介して接続される第1バッテリよりも充放電の耐性が高い第2バッテリと、第1経路に設けられる第1経路スイッチと、第1経路スイッチと第2バッテリとの間の第1経路と開閉器と第1バッテリとの間の主経路とを接続する第2経路に設けられる第2経路スイッチと、を備える。
第2バッテリと主経路とを接続する第1経路に設けられた第1経路スイッチは、第2バッテリから主経路を経たスタータへの電力の供給を制御することができる。そして、このような第1経路スイッチと第2バッテリとの間の第1経路が、第2経路を介して主経路と接続されていることにより、第2バッテリは、第1経路だけでなく、第2経路を介しても、電力の入出力が可能になる。そのため、第1経路スイッチが故障して第1経路が遮断されたままである場合には、第2経路を介して第2バッテリにおけるスタータへの電力供給や、発電機の発電電力の充電などが可能となる。このように、第1経路スイッチが故障してしまっても、第2バッテリを使用することができる。
図1は、第1実施形態のエンジンシステムの概略図である。 図2は、電源装置の回路概略構成図である。 図3は、スイッチング制御を示したタイムチャートである。 図4は、第2実施形態の電源装置の回路構成の概略構成図である。 図5は、第3実施形態の電源装置の回路構成の概略構成図である。 図6は、スイッチング制御を示したタイムチャートである。 図7は、第4実施形態の電源装置の回路構成の概略構成図である。 図8は、第5実施形態の電源装置の回路構成の概略構成図である。 図9は、スイッチング制御を示したタイムチャートである。 図10は、第6実施形態の電源装置の概略構成図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のアイドリングストップ機能を備えるエンジンのシステム概略図である。
図1に示すように、エンジン1は、一方の側面に発電機2を、他方の側面にエアコンコンプレッサ4を備えている。発電機2とエアコンコンプレッサ4とは、不図示のブラケット等を介して接続されている。また、エンジン1のクランクシャフト先端に設けられたクランクプーリ5と、発電機2の回転軸先端に設けられた発電機プーリ6と、エアコンコンプレッサ4の回転軸先端に設けられたコンプレッサプーリ7とは、ベルト8が巻掛けられることにより機械的に連結されている。
なお、図1では、クランクプーリ5、発電機プーリ6、及び、コンプレッサプーリ7の3つのプーリが一本のベルト8で機械的に連結されているが、これに限らない。発電機プーリ6とコンプレッサプーリ7とは、それぞれ別のベルトによって、クランクプーリ5と機械的に連結されてもよい。また、ベルトに代えてチェーンを用いてもよい。
エンジン1は、自動変速機11との連結部付近にスタータ9を備えている。スタータ9は、一般的なエンジン始動に用いるスタータと同様に、進退動するピニオンギヤを備えている。そして、スタータ9の作動時には、クランクシャフトの基端部に装着されたドライブプレートの外周に設けたギヤにピニオンギヤが係合することで、クランキングが行なわれる。
自動変速機11は、アイドリングストップ中の制御油圧を確保するための電動オイルポンプ10を備える。電動オイルポンプ10が自動変速機コントローラ20(ATCU:Automatic Transmission Controll Unit)の指令に応じて作動することにより、アイドリングストップからの発進時における応答性が向上している。
発電機2は、エンジン1の駆動力によって発電される。なお、発電電圧は、LIN(Local Interconnect Network)通信またはハードワイヤーにより可変制御することができる。また、発電機2は、車両の減速時には車両の運動エネルギを電力として回生することもできる。これら発電や回生の制御はエンジンコントロールモジュール19(以下、ECM19と称する)が行う。
ECM19は、クランク角センサ12、バッテリセンサ、大気圧センサ等の各種センサの検出信号や、ブレーキスイッチ等の各種スイッチ類の信号を読み込み、燃料噴射量や点火時期等の制御の他、アイドリングストップ制御を実行する。また、ECM19は、ABS・VDCユニット21、エアコンアンプ22、電動パワーステアリングユニット25、車両制御コントローラ26、電源分配コントローラ23、メータユニット24、及び運転支援システム(ADAS)ユニット27と、CAN(Controller Area Network)を介して相互通信を行い、車両に最適な制御を行っている。
なお、ECM19は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えるマイクロコンピュータで構成される。ECM19を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
また、図1に示すシステムは、第1バッテリとして鉛酸バッテリ15、及び、第2バッテリとして非水電解質二次電池であるリチウムイオンバッテリ16を備える。なお、鉛酸バッテリ15の満充電状態での開放電圧は12.7Vであり、リチウムイオンバッテリ16の満充電状態での開放電圧は13.1Vであるものとする。また、リチウムイオンバッテリ16は、鉛酸バッテリ15よりも、繰り返し充放電されても劣化しにくい性質を有する。
鉛酸バッテリ15、及び、リチウムイオンバッテリ16は、スタータ9、及び、車両に搭載されて電力により動作する電装系機器の全てにより構成される全電装負荷30へ電力を供給する。また、鉛酸バッテリ15、及び、リチウムイオンバッテリ16は、発電機2の発電電力が充電される。なお、発電機2の発電電力には、減速時における発電電力が含まれる。
なお、発電機2の界磁電流を制御することにより、発電機2の発電電力を調整することができる。このようにすることで、発電機2から全電装負荷30への供給電力や、鉛酸バッテリ15、及び、リチウムイオンバッテリ16への充電電力を制御することができる。
鉛酸バッテリ15と、リチウムイオンバッテリ16とは、バッテリ間リレー17とを介して接続されている。バッテリ間リレー17が、ECM19により制御されることで、鉛酸バッテリ15、及び、リチウムイオンバッテリ16からの、スタータ9、及び、全電装負荷30への電力供給が制御される。
また、鉛酸バッテリ15、及び、リチウムイオンバッテリ16と、スタータ9とは、バイパスリレー18を介して接続されている。ECM19は、駆動リレー3を介してバイパスリレー18を制御することにより、スタータ9への電源供給を制御する。
なお、図1のシステムにおいては、一般的なアイドリングストップ制御が実行される。すなわち、アクセルペダルが全閉の状態になった時や、ブレーキペダルが踏み込まれた時などに、イグニッションキーがオン状態であってもエンジン1を自動的に停止する。そして、アクセルペダルが再び踏み込まれた時や、ブレーキペダルが離された時などに、エンジン1を自動的に再始動させる。なお、このように、イグニッションキーがオン状態であるがエンジン1が停止している状態は、アイドリングストップ状態と称される。また、アイドリングストップ状態からエンジン1が自動再始動されことは、アイドリングスタートと称される。また、同様のエンジンの自動停止及び自動再始動を走行中に行う場合には、それぞれ、コースティングストップ、コースティングスタートと称される。
以下では、発電機2、スタータ9、鉛酸バッテリ15、リチウムイオンバッテリ16、全電装負荷30により構成される電源装置の詳細な構成について、図2を用いて説明する。なお、図2の電源装置における構成には、バッテリ間リレー17、および、バイパスリレー18に相当する構成が含まれているものとする。
図2は、第1実施形態の電源装置の回路を示す概略構成図である。
図2に示すように、発電機2の一端と、鉛酸バッテリ15の一端とは、主経路210を介して接続されている。なお、発電機2の他端、および、鉛酸バッテリ15の他端は、接地されている。なお、発電機2は、エンジン1の回転によって発電する一般的な発電機(ALT:Alternater)である。
なお、主経路210には、開閉器としてリレー201が設けられている。
リレー201は、定常時に短絡されて閉状態(オン状態)となり、通電時に開放されて開状態(オフ状態)となるノーマリークローズ型のリレースイッチである。また、リレー201は、定格電流が200Aであり、瞬時最大電流容量が2ms、1300Aであるものとする。
主経路210におけるリレー201と発電機2との間のA点において、スタータ9の一端が主経路210と接続されている。なお、スタータ9の他端は、接地されている。本実施形態においては、スタータ9は、再始動スタータの一例であり、エンジン1の自動再始動に用いられる。
主経路210におけるリレー201と鉛酸バッテリ15との間のB点において、電装部である全電装負荷30の一端が主経路210と接続されている。なお、全電装負荷30の他端は、接地されている。
主経路210におけるリレー201と発電機2との間のA点において、リチウムイオンバッテリ16の一端が主経路210と接続されている。なお、リチウムイオンバッテリ16の他端は、接地されている。また、リチウムイオンバッテリ16から主経路210のA点までの間の経路は第1経路211と称される。
第1経路211には第1経路スイッチとしてリレー202が設けられている。
リレー202は、定常時に開放されて開状態(オフ状態)となり、通電時に短絡されて閉状態(オン状態)となるノーマリーオープン型のリレースイッチである。また、リレー202は、定格電流が200Aであり、瞬時最大電流容量が2ms、800Aであるものとする。
第1経路211におけるリレー202とリチウムイオンバッテリ16との間のC点と、主経路210におけるリレー201と鉛酸バッテリ15との間のB点との間を接続する経路は第2経路212と称されている。この第2経路212には、第2経路スイッチとしてスイッチ部203が設けられている。
スイッチ部203は、第2経路スイッチの一例であり、半導体スイッチ204と、半導体スイッチ205とにより構成される。なお、半導体スイッチは、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)であり、一般に、寄生ダイオードを備えている。半導体スイッチ204は、寄生ダイオードの順方向がリチウムイオンバッテリ16の入力方向、すなわち、B点からC点に向かう方向となるように設けられている。また、半導体スイッチ205は、寄生ダイオードの順方向がリチウムイオンバッテリ16の出力方向、すなわち、C点からB点に向かう方向となるように設けられている。
従って、半導体スイッチ204、205がともにオン状態である場合には、第2経路212は導通されることになる。半導体スイッチ204、205がともにオフ状態である場合には、第2経路212は遮断されることになる。半導体スイッチ204がオン状態であり、半導体スイッチ205がオフ状態である場合には、経路2においてC点からB点に向かう方向にのみ電流が流れることになるため、リチウムイオンバッテリ16への入力方向の電流が遮断される。半導体スイッチ204がオフ状態であり、半導体スイッチ205がオン状態である場合には、経路2においてB点からC点に向かう方向にのみ電流が流れることになるため、リチウムイオンバッテリ16の出力方向の電流が遮断される。
リレー201、202、半導体スイッチ204、205は、図2においては不図示のコントローラであるECM19によって切り替えられる。または、不図示のリチウムイオンバッテリのコントローラにより切り替えることも可能である。
また、当該電源装置が実際の製品に用いられる場合には、リチウムイオンバッテリ16、リレー202、及び、スイッチ部203が1つにまとめられ、リチウム電池パックとして取り扱われることもある。
次に、図3を用いて、図2に示した電源装置の動作を説明する。
図3は、リレー201、202、半導体スイッチ204、205のスイッチング制御を示すタイムチャートである。なお、この図には、さらに、エンジン1の駆動時に操作されるイグニションキー(不図示)のオン・オフ状態、および、エンジン1の駆動状態が示されている。なお、エンジン1については、駆動レベルで示された区間はエンジン1が安定的に駆動している駆動状態であり、停止レベルで示された区間はエンジン1が停止している停止状態である。また、停止レベルから駆動レベルに変化する区間は、エンジン1は始動処理を行っており、駆動レベルから停止レベルに変化する区間は、エンジン1は停止処理を行っている。
ここで、図3に示された各時刻における、イグニッションキーの状態、および、エンジン1の駆動状態について説明する。
時刻t0において、運転者がイグニションキー操作やスタートボタン操作などの始動操作を行うと、スタータ9によってエンジン1の初回始動処理が開始される。そして、時刻t1において、エンジン1の始動処理が完了し、駆動状態となる。時刻t2において、アクセルペダルが全閉されブレーキペダルが一定期間踏み込まれると、イグニッションキーがオン状態であるが、エンジン1の停止処理(アイドリングストップ処理)が開始される。時刻t3において、エンジン1の停止処理が完了し、停止状態(アイドルストップ状態)となる。
時刻t4において、ブレーキペダルが開放されアクセルペダルが踏み込まれると、時刻t4Aにおいて、エンジン1が再始動(アイドリングスタート)処理を開始する。なお、時刻t4から時刻t4Aまでの遅延はごく短い時間であるものとする。そして、時刻t5において、エンジン1の再始動処理が完了し、駆動状態となる。時刻t6において、運転者が車両を停車させてイグニッションキーをオフ状態にすると、エンジン1の停止処理が開始される。そして、時刻t7において、エンジン1が停止し、停止状態となる。
なお、時刻t0A、t2A、t4B、t5A、t6Aにおいては、イグニッションキーの状態、及び、エンジン1の駆動状態は変化しないが、後述のスイッチング制御が行われる。
以下では、各時刻における、リレー201、202、半導体スイッチ204、205のスイッチング制御について説明する。
時刻t0において、イグニッションキーがオン状態になると、スタータ9によるエンジン1の初回始動処理が開始される。この状態では、リレー201はオン状態であり、リレー202、半導体スイッチ204、205はオフ状態である。したがって、AC点間、及び、BC点間が遮断されているため、リチウムイオンバッテリ16はスタータ9に電力を供給することはできない。しかしながら、リレー201はオン状態であり主経路210は導通しているため、鉛酸バッテリ15は、スタータ9に電力を供給することになる。
そして、時刻t0Aにおいて、リレー202がオン状態に切り替えられ、第1経路211が導通する。この状態では、発電機2が発電を開始しており、発電機2の発電電力は、第1経路211を介してリチウムイオンバッテリ16に充電される。また、リレー201はオン状態であり主経路210が導通しているため、発電機2の発電電力は、さらに、主経路210を介して鉛酸バッテリ15にも充電される。
一般に、リチウムイオンバッテリ16は、鉛酸バッテリ15よりも充電されやすい性質を有する。また、鉛酸バッテリ15は、満充電に近い状態において充電電圧が13Vを超える場合には、ほとんど充電されない。そのため、発電機2の発電電力は、主にリチウムイオンバッテリ16に充電されることになる。
なお、時刻t0から時刻t0Aまでの遅延時間は、スタータ9による初回始動処理が行われている間、リチウムイオンバッテリ16からスタータ9までの給電経路となる第1経路211の遮断を確実に行うためのものである。したがって、時刻t0から時刻t0Aまでの遅延時間は、スタータ9が始動時に電力が供給される時間よりも長いことが望ましい。
時刻t2において、アイドルストップ処理であるエンジン1の停止処理が開始されると、半導体スイッチ204、205は、共にオン状態に切り替えられ、第2経路212が導通される。なお、リレー202がオン状態であるため、第1経路211も導通されている。
そして、時刻t2Aにおいて、リレー201がオフ状態に切り替えられ、主経路210が遮断される。
このように、時刻t2において第1経路211及び第2経路212を導通させてAB点間の電位差をなくした後に、時刻t2Aにてリレー201はオフ状態に切り替えられている。このように、リレー201をオフ状態に切り替える前から、リレー201の両端の電圧差はなくしておくことにより、リレー201のオフ状態への切り替え時に発生するアークを抑制することができる。なお、時刻t2から時刻t2Aまでの遅延時間は、AB点間の電位差がなくなるのに十分な時間であればよい。
アイドルストップ中である時刻t3〜t4においては、第2経路212が導通しているため、全電装負荷30には、鉛酸バッテリ15だけでなく、リチウムイオンバッテリ16からも電力が供給される。
時刻t4において、エンジン1の自動再始動処理(アイドリングスタート処理)が開始されると、半導体スイッチ205がオフ状態に切り替えられ、第2経路212においてはC点からB点に向かう方向にのみに電流が流れることになる。この状態では、リレー201がオフ状態であり主経路210が遮断されているため、鉛酸バッテリ15はスタータ9に電力を供給できない。しかしながら、リレー202がオン状態であり第1経路211が導通しているため、リチウムイオンバッテリ16が、第1経路211を介してスタータ9に電力を供給することができる。
時刻t4Aにおいて、リチウムイオンバッテリ16のみから電力が供給されるスタータ9によって、エンジン1の再始動が行われる。上述のように、鉛酸バッテリ15がスタータ9に電力を供給していないため、アイドリングスタートを行う度に鉛酸バッテリ15の電力が消費されることはない。したがって、鉛酸バッテリ15の充放電の機会を減らすことができるため、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制することができる。また、全電装負荷30に電力を供給する鉛酸バッテリ15は、スタータ9に電力を供給していない。そのため、全電装負荷30において、鉛酸バッテリ15から安定的に電力が供給されることになり、スタータ9の再始動に起因する瞬時電圧の低下を抑制することができる。
なお、時刻t4から時刻t4Aまでの遅延時間は、鉛酸バッテリ15からスタータ9の給電経路を遮断した後に、スタータ9を再始動するためのものである。なお、この遅延時間は、極めて短い時間でもよい。例えば、この遅延時間がゼロであり、鉛酸バッテリ15からスタータ9への電力供給経路である主経路210の遮断と、スタータ9の自動再始動とが同時に行われる場合には、鉛酸バッテリ15がスタータ9に電力を供給してしまうおそれがある。しかしながら、その電力の供給量は極めて小さいものであるため、鉛酸バッテリ15の劣化を招くことはない。
そして、時刻t4Bにおいて、半導体スイッチ205がオン状態に切り替えられて、第2経路212が導通される。なお、この状態においては、リレー202がオン状態であり第1経路211が導通しているため、AB点間の電位差がなくなる。
なお、時刻t4Aから時刻t4Bまでの遅延時間は、スタータ9の再始動の動作が確実に完了した後に、AB点が等電位となるためのものである。そのため、AB点が等電位となる前にリレー202が操作されてしまうと、鉛酸バッテリ15からスタータ9へ電力が供給されてしまうおそれがある。そのため、時刻t4Aから時刻t4Bまでの遅延時間は、スタータ9が始動時に電力が供給される時間よりも長いことが望ましい。
そして、時刻t5において、エンジン1の再始動が完了して駆動状態になると、リレー201がオン状態に切り替えられて主経路210が導通し、発電機2の発電電力が鉛酸バッテリ15に充電可能になる。また、リレー202はオン状態であり第1経路211が導通しているため、発電機2の発電電力がリチウムイオンバッテリ16にも充電可能になる。
なお、時刻t4Bにおいて、AB点間の電位差がなくなり、そして、時刻t5において、リレー201がオン状態に切り替わるとともに、エンジン1が駆動状態となることで発電機2の発電電力は最大出力となり、その発電電力が鉛酸バッテリ15に充電される。このように最大出力での充電が開始される時刻t5よりも前の時刻t4BにおいてAB点間の電位差をなくしておくことによって、発電機2の最大出力での充電が開始されるタイミングにおける鉛酸バッテリ15への突入電流を低減することができる。
そして、時刻t5Aにおいて、半導体スイッチ204、205がオフ状態に切り替えられる。この状態では、リレー202がオン状態であり第1経路211が導通しているため、発電機2の充電電力は、第1経路211を介してリチウムイオンバッテリ16に充電可能である。また、リレー201がオン状態であり主経路210は導通しているため、発電機2の充電電力は、第2経路212を介して鉛酸バッテリ15に充電可能である。
時刻t5から時刻t5Aまでの遅延時間は、主経路210を確実に導通させた後に、第2経路212を遮断するためのものである。主経路210の導通が、第2経路212の遮断よりも前に行われてしまう場合には、主経路210と第2経路212との両方が遮断される時間が存在することになる。この時間においては、発電機2の発電電力は、鉛酸バッテリ15には充電されず、リチウムイオンバッテリ16にのみ充電されてしまうため、リチウムイオンバッテリ16に高い電力が供給されるおそれがある。そこで、時刻t5から時刻t5Aまでの遅延時間を設けることにより、このようなおそれを低減することができる。
そして、時刻t6にてイグニッションスイッチがオフ状態に切り替えられる。そして、時刻t6Aにおいて、リレー202がオフ状態に切り替えられ、時刻t7において、エンジン1は停止する。このように、リレー201のみがオン状態となり、リレー202、半導体スイッチ204、205がオフ状態となることにより、次にイグニッションスイッチをオン状態に切り替えて、エンジン1を初回始動させる時(時刻t0)には、スタータ9は鉛酸バッテリ15からのみ電力が供給されることになる。
なお、時刻t6〜t6Aの間においては、車両が減速しているため発電機2は回生電力を生成している。また、時刻t6Aにおいて、リレー202がオフ状態となり第1経路211が遮断され、発電機2の回生電力のリチウムイオンバッテリ16への充電が停止される。したがって、時刻t6から時刻t6Aまでの遅延時間は、エンジンの減速時の発電機2の回生電力がリチウムイオンバッテリ16に十分に充電されるような時間であることが望ましい。
なお、本実施形態においては、スイッチ部203は、リチウムイオンバッテリ16への入力方向の電流を遮断可能に構成されたが、これに限らない。スイッチ部203は、開閉器であってもよい。
そのような場合には、エンジン1の初回始動時には、リレー201をオン状態にして主経路210を導通させ、リレー202、スイッチ部203をオフ状態にして、第1経路211及び第2経路212を遮断する。このようにすることにより、スタータ9は、鉛酸バッテリ15のみから電力が供給される。
また、エンジン1を自動的に再始動させるアイドリングスタート時には、リレー201、スイッチ部203をオフ状態にして主経路210及び第2経路212を遮断し、リレー202をオン状態にして第1経路211を導通させる。このようにすることにより、スタータ9は、リチウムイオンバッテリ16のみから電力が供給される。
第1実施形態の電源装置によれば、以下の効果を得ることができる。
第1実施形態の電源装置は、エンジン1を自動的に停止及び再始動する車両に搭載される電源装置であって、発電機2と、発電機2と主経路210を介して接続される第1バッテリである鉛酸バッテリ15と、主経路210に設けられる開閉器であるリレー201と、主経路210におけるリレー201と発電機9との間のA点において主経路210と接続される再始動スタータであるスタータ9と、主経路210におけるリレー201と鉛酸バッテリ15との間のB点において主経路210と接続される電装部である全電装負荷30と、主経路210におけるリレー201と発電機9との間のA点において主経路210と第1経路211を介して接続される第2バッテリと、第1経路211に設けられる第1経路スイッチであるリレー202と、第1経路211におけるリレー202とリチウムイオンバッテリ16との間のC点と主経路210におけるリレー201と鉛酸バッテリ15との間のB点との間とを接続する第2経路212に設けられる第2経路スイッチであるスイッチ部203と、を備える。
例えば、リレー202がオープン状態で故障してしまい第1経路211が遮断されたままになってしまうことがある。このような場合には、リレー201をオン状態にして主経路210を導通させるともに、半導体スイッチ204、205をオン状態に切り替えてスイッチ部203の両端を短絡させて第2経路212を導通させることによって、リチウムイオンバッテリ16は第2経路212を介した電力の入出力が可能となる。そのため、リチウムイオンバッテリ16からスタータ9への電源供給、及び、リチウムイオンバッテリ16における発電機2の発電電力の充電を行うことができる。
また、例えば、走行中にエンジンを停止させたコースティングストップ状態において、リレー202がオープン故障してしまうことがある。このような場合には、リレー201をオン状態にして主経路210を導通させるとともに、スイッチ部203の両端を短絡させて第2経路212を導通させることにより、リチウムイオンバッテリ16は第2経路212を介した電力の出力が可能となる。そのため、鉛酸バッテリ15及びリチウムイオンバッテリ16からスタータ9に安定的に電力を供給することができるため、エンジン1を確実に再始動することができる。
また、車両が走行中でエンジン1が駆動状態である場合に、リレー202がオープン故障して第1経路211が遮断されてしまうことがある。このような場合には、リレー201を短絡させて主経路210を導通させるとともに、スイッチ部203の両端を短絡させて第2経路212を導通させることにより、リチウムイオンバッテリ16は第2経路212を介した電力の入出力が可能となる。そのため、発電機2の発電電力をリチウムイオンバッテリ16に充電可能となる。
このように、リチウムイオンバッテリ16は、第1経路211だけでなく第2経路を介しても、スタータ9への電力の供給や、発電機2の発電電力による充電を行うことができる。したがって、リレー202が故障してしまいリチウムイオンバッテリ16の入出力経路である第1経路211が遮断されてしまったとしても、リチウムイオンバッテリ16を使用することができる。このように、リチウムイオンバッテリ16の入出力系統が第1経路211と第2経路212との2系統となることにより、一部が故障しても動作が継続するような冗長系を有するフェールセーフ設計となり、故障が発生してしまってもリチウムイオンバッテリ16による電力の入出力を行うことができるため、故障に強い電源装置を実現することができる。
また、第1実施形態の電源装置によれば、スイッチ部203は、半導体スイッチ204、205により構成される。ここで、半導体スイッチは、機械式のリレー回路よりも故障率が低い。そのため、第2経路スイッチが故障することによって第2経路212が遮断されるおそれを小さくすることができる。このようにして、電源装置の堅牢性をさらに高めることができる。
また、第1実施形態の電源装置によれば、エンジン1が再始動(アイドリングスタート)される時刻t4Aにおいては、リレー201がオフ状態であり主経路210が遮断されている。
そのため、アイドリングスタート時には、スタータ9は、充放電の耐久性が低い鉛酸バッテリ15から電力が供給されず、リチウムイオンバッテリ16のみから電力が供給される。従って、鉛酸バッテリ15は、アイドリングスタートの度に放電することがなくなる。そのため、鉛酸バッテリ15の充放電の機会を低減することにより、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制することができる。
また、第1実施形態の電源装置によれば、第1経路スイッチであるリレー202が第1経路211に設けられている。そして、エンジン1が初回始動される時刻t0においては、リレー202はオフ状態であり第1経路211が遮断される。
ここで、リチウムイオンバッテリ16は、容量が小さく放電しやすい性質があるため、初回始動時には残量が十分でないことがある。リチウムイオンバッテリ16は、このような状態でスタータ9に電力を供給してしまうと過放電されてしまうおそれがある。しかしながら、エンジン1の初回始動時にはリレー202をオフ状態として第1経路211を遮断しておくことにより、リチウムイオンバッテリ16がスタータ9に電力を供給することがなくなるため、リチウムイオンバッテリ16の過放電を抑制することができる。
また、第1実施形態の電源装置によれば、アイドリングスタート時にはスタータ9にはリチウムイオンバッテリ16のみから電源が供給され、全電装負荷30には鉛酸バッテリ15、及び、リチウムイオンバッテリ16から電源が供給される。そのため、全電装負荷30においてスタータ9によるエンジン1の始動に起因する瞬時的な電圧低下が発生することが抑制される。したがって、回路設計の自由度が上がり、例えば、全電装負荷30を構成する電装器機を、鉛酸バッテリ15の近傍に配置することができる。さらに、本実施形態の電源装置の設計を、通常の電装回路の設計において行うことができるため、設計コストを低減することができる。
なお、全ての電装器機が鉛酸バッテリ15から電力が供給される必要はない。例えば、全電装負荷30を、スタータ9によるエンジン1の始動に起因する瞬時的な電圧低下が発生しても動作可能な電装負荷Aと、例えば動作電圧が11V以上必要であり瞬時的な電圧低下が許されない電装負荷Bとに分類し、電装負荷AをA点に接続してリチウムイオンバッテリ16から主に電力が供給されるようにし、電装負荷BをB点に接続して鉛酸バッテリ15から主に電力が供給されるようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における電源装置について説明する。
図4は、第2実施形態の電源装置の回路を示す概略構成図である。
図4に示す電源装置は、図2に示した第1実施形態の電源装置と比較すると、スタータ9がA点でなくB点に電気的に接続されている点と、発電機2が、ALTからSSG(Side mounted Starter−Generator)に変更されている点が異なる。
SSGは、インバータを供えた発電機であり、発電を行うことができるとともに、エンジン1の始動も行うことができる。本実施形態においては、エンジン1の初回始動はスタータ9により行われ、アイドリングスタート時には、エンジン1の再始動はSSGである発電機2により行われるものとする。すなわち、本実施形態におけるスタータ9は初回始動スタータに相当し、発電機2は再始動スタータに相当する。
本実施形態の電源装置の動作のタイミングチャートは、図3に示した第1実施形態のタイミングチャートと同じである。
本実施形態の電源装置の動作は、第1実施形態の電源装置の動作と比較すると、時刻t0において、エンジン1の初回始動がスタータ9により行われ、時刻t4Aにおいて、エンジン1の再始動が発電機2により行われる点が異なり、その他の時刻については同じある。
エンジン1の初回始動が行われる時刻t0においては、スタータ9と鉛酸バッテリ15とが直接配線されているため、スタータ9には鉛酸バッテリ15から電力が供給される。
また、エンジン1の再始動が行われる時刻t4Aにおいては、本実施形態の発電機2は第1実施形態のスタータ9に相当するため、本実施形態の発電機2の動作は、第1実施形態のスタータ9の動作と同等となる。すなわち、アイドリングスタート時には、リチウムイオンバッテリ16がエンジン1を再始動させる発電機2に電力を供給するが、鉛酸バッテリ15は発電機2に電力を供給しない。そのため、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制することができる。
第2実施形態の電源装置によれば、以下の効果を得ることができる。
第2実施形態の電源装置は、発電機とエンジン1の再始動に用いるスタータとが一体となった発電機2を備えており、また、エンジン1の初回始動に用いるスタータ9が、スイッチなどを介さずに、鉛酸バッテリ15と接続されている。
このような構成の本実施形態の電源装置は、第1実施形態の電源装置と比較すると、初回始動時には、鉛酸バッテリ15からスタータ9に供給される大電流はリレー201を通らないことになる。また、エンジン1の再始動時には、鉛酸バッテリ15は、エンジン1を再始動させる発電機2に電力を供給しない。したがって、第1実施形態と同様に、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制しつつ、リチウムイオンバッテリ16の入出力を2系統にすることで故障に強い電源回路を実現することができる。さらに、リレー201の瞬時最大電流容量を小さくすることができるため、安価なリレー201を用いることができ、電源装置の製造コストをさらに低減することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態における電源装置について説明する。
図5は、第3実施形態の電源装置の回路を示す概略構成図である。
図5に示す電源装置は、図2に示した第1実施形態の電源装置と比較すると、スイッチ部203の構成と、第2経路212にスイッチ部203と直列にサービスプラグ503が設けられている点とが異なる。
スイッチ部203は、第2経路212に設けられたダイオード501と、第2経路212においてダイオード501をバイパス(短絡)するバイパス経路511に設けられるリレー502とにより構成されている。なお、リレー502は、スイッチング素子の一例である。
ダイオード501は、順方向がC点からB点に向かう方向、すなわち、第2経路212におけるリチウムイオンバッテリ16の出力方向であり、リチウムイオンバッテリ16への入力方向の電流を遮断するように設けられている。
リレー502は、ノーマリーオープン型であり、定常時に開放されて開状態(オフ状態)となり、通電時に短絡されて閉状態(オン状態)となる。また、リレー202は、定格電流が200Aであり、瞬時最大電流容量が2ms、800Aであるものとする。
従って、リレー502がオフ状態であれば、スイッチ部203は、C点からB点に向かう方向にのみ電流を流すため、リチウムイオンバッテリ16の入力方向の電流を遮断することになる。また、リレー502がオン状態であれば、スイッチ部203は短絡することになる。
サービスプラグ503は、取り外し可能なプラグ部材503Aを有しており、プラグ部材503Aがプラグ挿入部503Bから取り外されることで両端が開放される電子部品である。ここで、当該電源装置が実際の製品に用いられる場合には、リチウムイオンバッテリ16、リレー202、スイッチ部203、及び、サービスプラグ503が1つにまとめられ、リチウム電池パックとして取り扱われることもある。このような場合には、リチウム電池パックを電源装置内に取り付ける前に、サービスプラグ503のプラグ部材を予め取り外しておくことにより、電源装置内へのリチウム電池パックの取り付けを安全に行うことができる。
次に、図6を用いて、図5に示した電気回路の動作を説明する。
図6は、リレー201、202、502のスイッチング制御を示すタイムチャートである。
ここで、スイッチ部203の動作について、図6と、第1実施形態について示した図3とを比較すると、動作が一致する時間と、電気的な構成に差異がある時間がある。
時刻t2〜t4、時刻t4B〜t5Aにおいては、第1及び第3実施形態ともにスイッチ部203は短絡されているため動作は一致している。また、時刻t4A〜t4Bにおいては、第1及び第3実施形態ともに、スイッチ部203はリチウムイオンバッテリ16の入力方向の電流を遮断するため動作は一致している。
一方、時刻t0〜t2、時刻t5A〜t7においては、スイッチ部203は、第1実施形態では開放され、第3実施形態ではリチウムイオンバッテリ16の入力方向の電流を遮断する。そのため、スイッチ部203の動作に差異がある。
しかしながら、図6に示すように、時刻t0の初回起動時には、リレー201がオン状態であり主経路210が導通している。そのため、本実施形態においては、第1実施形態と同様に、エンジン1の初回始動時には、鉛酸バッテリ15からスタータ9に電力を供給することができる。
なお、上述のように、時刻t4Aのエンジン1の自動再始動時には、電源装置における電気的な構成は第1実施形態と同じである。すなわち、主経路210が遮断され、第1経路211が導通し、第2経路212におけるB点からC点に向かう方向の電流が遮断される。そのため、本実施形態においては、第1実施形態と同様に、エンジン1の再始動時には、スタータ9には、リチウムイオンバッテリ16のみから電力が供給されることになる。
第3実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第3実施形態の電源装置によれば、第1実施形態の電源装置と比較すると、スイッチ部203が2つの半導体スイッチではなく、リレー502とダイオード501とにより構成されている点が異なる。そのため、第1実施形態と同様に、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制しつつ、リチウムイオンバッテリ16の入出力を2系統にすることで故障に強い電源回路を実現することができる。さらに、スイッチ部203は応答性や製造コストに応じて設計を変更できるため、スイッチ部203の設計の自由度が高めることができる。
また、スイッチ部203のバイパス経路511にリレー502を備えていることにより、リレー502がオン状態となりスイッチ部203の両端が短絡されると、第2経路212は導通される。さらに、リレー202をオン状態として第1経路211を導通させることによりAB点間の電位差をなくすことができる。そのため、例えば、時刻t2Aにてスイッチ201がオフ状態に切り替えられる前に、予め、AB点間の電位差をなくしておくことができるため、スイッチ201のアークを防止することができる。また、時刻t5にてスイッチ201がオン状態に切り替えられる前に、予め、AB点間の電位差をなくしておくことができるため、スイッチ201の突入電流を低減することができる。
また、第3実施形態の電源装置によれば、第2経路212においてスイッチ部203と直列にサービスプラグ503が設けられている。そのため、例えば、電源回路の製造工程において鉛酸バッテリ15を取り付けた後にリチウムイオンバッテリ16を取り付ける場合には、リチウムイオンバッテリ16を取り付ける前にサービスプラグ503を取り外して第2経路212を開放させておくことで、リチウムイオンバッテリ16を安全に取り付けることができる。
また、スイッチ部203は開放可能な構成でないので、スイッチ部203の操作だけで第2経路212においてC点からB点に向かう方向の電流を遮断することはできない。そのため、車両が停車中に全電装負荷30が接続されているB点にさらに外部負荷が接続されてしまうと、リチウムイオンバッテリ16から外部負荷に電力が供給されてしまい、リチウムイオンバッテリ16のSOCが低下するおそれがある。しかしながら、そのような場合には、サービスプラグ503のプラグ部材を取り外して第2経路212を遮断しておくことにより、リチウムイオンバッテリ16から外部負荷への電力の供給を防止することができるため、リチウムイオンバッテリ16からの不要な放電を抑制することができる。
なお、ダイオード501は両端の電位差が1V程度であるという性質を有しているため、リチウムイオンバッテリ16は、SOCが20%程度まで低下して過放電の状態になってしまうおそれがある。しかしながら、リチウムイオンバッテリ16の端子間電圧は、回路構成上、鉛酸バッテリ15の端子間電圧よりも低くなることはないため、リチウムイオンバッテリ16が過放電の状態となることは通常使用状態では殆どない。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態における電源装置について説明する。
図7は、第4実施形態の電源装置の回路図の概略構成図である。
図7に示す電源装置は、図5に示した第3実施形態の電源装置と比較すると、スタータ9がA点でなくB点に電気的に接続されている点と、発電機2がALTからSSGに変更されている点が異なる。また、第2実施形態と同様に、エンジン1の初回始動にはスタータ9が用いられ、アイドリングスタート時には、エンジン1の再始動には発電機2が用いられるものとする。
本実施形態の電源装置の動作のタイミングチャートは、図6に示した第3実施形態のタイミングチャートと同じである。
また、本実施形態と第3実施形態との電源装置の動作との差は、第2実施形態と第1実施形態との電源装置の動作との差と同等であるため、エンジン1の初回始動時(時刻t0)、および、アイドリングスタート時(時刻t4A)の動作が異なる。時刻t0、t4Aにおける本実施形態の電源装置の動作の説明は、第2実施形態における説明を援用することができる。
第4実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第4実施形態の電源装置によれば、第1実施形態と同様に、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制しつつ、リチウムイオンバッテリ16の入出力が2系統になり電源回路の堅牢性を向上させることができる。また、第2実施形態と同様に、時刻t0のエンジン1の初回始動時にリレー201に大電流が流れないため、電源装置の製造コストを低減することができる。また、第3実施形態と同様に、スイッチ部203を半導体スイッチでなくリレー502とダイオード501とにより構成することにより、さらに、電源装置の製造コストを削減することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態における電源装置について説明する。
図8は、第5実施形態の電源装置の回路を示す概略構成図である。
図8に示す電源装置は、図5に示した第3実施形態の電源装置と比較すると、リレー502が削除されている点が異なる。この電源装置の動作を、図9を用いて説明する。
次に、図9を用いて、図8に示した電気回路の動作を説明する。
図9は、図8に示した電源回路におけるリレー201、202のスイッチング制御を示すタイムチャートである。
本図にて示されたタイムチャートでの電源装置の動作と、図6に示した第3実施形態のタイムチャートでの電源装置の動作とを比較すると、リレー201のオフ状態の区間が、第3実施形態のリレー502のオフ状態の区間に変更されている点と、スイッチ部203が短絡できないように変更されている点とが異なる。
しかしながら、図9に示すように、時刻t0の初回起動時には、リレー201がオン状態であり主経路210が導通している。そのため、本実施形態においても、第3実施形態と同様に、鉛酸バッテリ15からスタータ9に電力が供給可能になる。
また、時刻t4Aのエンジン1の自動再始動時において、本実施形態の電源装置における電気的な構成は第3実施形態と同じである。すなわち、主経路210が遮断され、第1経路211が導通し、第2経路212におけるC点からB点に向かう方向のみ電流が流れる。そのため、本実施形態においては、第3実施形態と同様に、スタータ9には、鉛酸バッテリ15からでなく、リチウムイオンバッテリ16から電力が供給される。
第5実施形態の電源装置によって、以下の効果を得ることができる。
第5実施形態の電源装置によれば、スイッチ部203は、ダイオード501のみにより構成されている。そのため、第1実施形態と同様に、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制しながら、リチウムイオンバッテリ16の入出力が2系統になり電源回路の堅牢性を向上させることに加えて、スイッチ部203の構成をさらに簡素化できるため、電源装置の製造コストをさらに低減することができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態における電源装置について説明する。
図10は、第6実施形態の電源装置の概略構成図である。
図10に示す電源装置は、図8に示した第5実施形態の電源装置と比較すると、スタータ9がA点でなくB点に電気的に接続されている点と、発電機2がALTからSSGに変更されている点が異なる。また、第2、第4実施形態と同様に、エンジン1の初回始動にはスタータ9が用いられ、アイドリングスタート時には、エンジン1の再始動には発電機2が用いられるものとする。
本実施形態の電源装置の動作のタイミングチャートは、図9に示した第5実施形態のタイミングチャートと同じである。
本実施形態と第5実施形態との電源装置の動作とは、第2実施形態と第1実施形態との電源装置の動作との差と同等であり、エンジン1の初回始動時(時刻t0)、および、アイドリングスタート時(時刻t4A)が異なる。時刻t0、t4Aにおける本実施形態の電源装置の動作の説明は、第2実施形態における説明を援用することができる。
第6実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第6実施形態の電源装置によれば、第1実施形態と同様に、鉛酸バッテリ15の劣化を抑制するとともに、リチウムイオンバッテリ16の入出力が2系統になり電源回路の堅牢性を向上させることができる。また、第2実施形態と同様に、初回始動時にリレー201に大電流が流れないため、最大許容電流が小さいリレー201を利用することにより、電源装置のコストを低減させることができる。また、第5実施形態と同様に、スイッチ部203をダイオード501によってのみ構成することで、さらに、電源回路の制動コストを削減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。例えば、第1蓄電手段は鉛酸バッテリ15に限定されるものではなく、例えば、ニッケル水素電池等の鉛フリー二次電池であってもよい。また、各実施形態で用いた機械式リレーに代えて、半導体を用いたスイッチング素子を用いてもよい。
また、サービスプラグ503は、第3乃至第6実施形態において設けたが、これに限らない。第1及び第2実施形態において、サービスプラグ503を第2経路212においてスイッチ部203と直列に設けてもよい。このようにすることにより、第1及び第2実施形態においても、電源装置の製造工程における安全性を向上させることができる。
1 エンジン
2 発電機
3 駆動リレー
4 エアコンコンプレッサ
5 クランクプーリ
6 発電機プーリ
7 コンプレッサプーリ
8 ベルト
9 スタータ
10 電動オイルポンプ
11 自動変速機
12 クランク角センサ
15 鉛酸バッテリ
16 リチウムイオンバッテリ
17 バッテリ間リレー
18 バイパスリレー
19 エンジンコントロールモジュール
20 自動変速機コントローラ
21 ABS・VDCユニット
22 エアコンアンプ
23 電源分配コントローラ
24 メータユニット
25 電動パワーステアリングユニット
26 車両制御コントローラ
27 ユニット
30 全電装負荷
201、202、502 リレー
203 スイッチ部
204、205 半導体スイッチ
210 主経路
211 第1経路
212 第2経路
501 ダイオード
503 サービスプラグ
503A プラグ部
504B プラグ挿入部
511 バイパス経路

Claims (9)

  1. エンジンを自動停止させ、また、自動再始動する機能を有する車両に搭載される電源装置であって、
    前記エンジンの回転によって発電する発電機と、
    前記発電機と主経路を介して接続される充放電可能な第1バッテリと、
    前記主経路に設けられる開閉器と、
    前記開閉器と前記発電機との間において、前記主経路と接続される前記エンジンの自動再始動に用いられる再始動スタータと、
    前記開閉器と前記第1バッテリとの間において、前記主経路と接続される電装部と、
    前記開閉器と前記発電機との間において、前記主経路と第1経路を介して接続される前記第1バッテリよりも充放電の耐性が高い第2バッテリと、
    前記第1経路に設けられる第1経路スイッチと、
    前記第1経路スイッチと前記第2バッテリとの間の前記第1経路と、前記開閉器と前記第1バッテリとの間の前記主経路とを接続する第2経路に設けられる第2経路スイッチと、
    を備える電源装置。
  2. 請求項1に記載の電源装置であって、
    前記第2経路において前記第2経路スイッチと直列に設けられ、第2経路を遮断可能なサービスプラグを、さらに備える、
    ことを特徴とする電源装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電源装置であって、
    前記第2経路スイッチは、前記第2バッテリへの入力方向の電流を遮断可能に構成される、
    ことを特徴とする電源装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電源装置であって、
    前記第2経路スイッチは、寄生ダイオードを備える2つの半導体スイッチにより構成され、
    前記半導体スイッチは、寄生ダイオードの順方向が互いに逆になるように、直列に接続されている、
    ことを特徴とする電源装置。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電源装置であって、
    前記第2経路スイッチは、前記第2バッテリへの入力方向の電流を遮断するダイオードにより構成される、
    ことを特徴とする電源装置。
  6. 請求項5に記載の電源装置であって、
    前記第2経路スイッチは、第2経路スイッチをバイパスするパイパス経路に設けられるスイッチング素子をさらに有する、
    ことを特徴とする電源装置。
  7. 請求項3から6のいずれか1項に記載の電源装置であって、
    前記開閉器、前記第1経路スイッチ、及び、前記第2経路スイッチ、を操作するコントローラをさらに有し、 前記コントローラは、前記エンジンの自動再始動が行われる場合には、前記開閉器を開放させ、前記第1経路スイッチを短絡させ、前記第2経路スイッチに前記第2バッテリへの入力方向の電流を遮断させる、
    ことを特徴する電源装置。
  8. 請求項7に記載の電源装置であって、
    前記コントローラは、前記エンジンの初回始動が行われる場合には、前記開閉器を短絡させ、前記第1経路スイッチを開放させ、前記第2経路スイッチに前記第2バッテリへの入力方向の電流を遮断させる、
    ことを特徴する電源装置。
  9. 請求項3から7のいずれか1項に記載の電源装置であって、
    前記開閉器と前記第1バッテリとの間の前記主経路と接続され、前記エンジンの初回始動に用いられる初回始動スタータを、さらに備える、
    ことを特徴する電源装置。
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