JP2017177356A - 成形機およびモータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のモータによる複数の駆動軸の進行位置ずれを効果的に抑制できる成形機を提供する。
【解決手段】射出成形機1は、速度指令信号S1に示される指令速度Nに応じた速度となるようにマスターモータ13およびスレーブモータ18を制御する第1速度制御部31および第2速度制御部32と、各モータの出力トルクTm、Tsを検出する出力トルク検出部35と、を有している。そして、原速度指令信号S0を入力するとともに、マスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達するまでは、原速度Noを指令速度Nとする速度指令信号S1を出力し、監視トルクに到達すると、原速度Noより低い縮退動作速度Nfを指令速度Nとする速度指令信号S1を出力する速度指令信号出力部37をさらに有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動式の射出成形機やダイカストマシンなどの成形機およびモータシステムに関する。
射出軸や可動ダイプレートの前後進駆動源として比較的安価な小型の電動モータを複数用いることにより、複数の電動モータの駆動力を合成して大きなパワーを得つつコストを抑えた成形機が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されている射出成形機は、複数の電動モータが複数の駆動軸を駆動し、これら複数の駆動軸によって1つの射出軸を駆動する構成を有している。この射出成形機は、上位の制御装置から速度指令信号が入力されるとこの速度指令信号に応じた速度(回転数)となるように複数の電動モータを制御する。
特公平03−038100号公報
電動モータは、T−N特性で示されるように、回転数に対して出力可能なトルクの上限値である上限出力トルクが規定されている。そして、上述のような複数の電動モータを速度指令信号により制御する射出成形機は、例えば、射出軸の駆動負荷が非常に高くなってしまった場合、複数のモータのうち遅れが生じているモータにおいて速度指令信号に示される指令速度(目標回転数)に到達する前に上限出力トルクに到達してしまうことがあった。これにより、出力トルクが上限出力トルクに到達してしまうとそれ以上速度を上げることができず速度制御が困難となるので、複数のモータ間に速度差が生じてしまい、射出軸を駆動する複数の駆動軸の進行位置ずれが大きくなって、駆動軸などにダメージが生じてしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、複数のモータの進行位置ずれを効果的に抑制できる成形機およびモータシステムを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の成形機は、複数のモータを同期して動作させる成形機であって、指令速度を示す速度指令信号を出力する速度指令信号出力部と、前記速度指令信号出力部によって出力された前記速度指令信号に示される前記指令速度に応じた速度となるように前記複数のモータを制御する速度制御部と、前記複数のモータの出力トルクを検出する出力トルク検出部と、を有し、前記速度指令信号出力部が、原速度を示す原速度指令信号を入力するとともに、前記出力トルク検出部で検出された前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達するまでは、前記原速度を前記指令速度とする前記速度指令信号を出力し、当該モータの出力トルクが前記監視トルクに到達すると、前記原速度より低い縮退動作速度を前記指令速度とする前記速度指令信号を出力することを特徴とする。
本発明の成形機によれば、複数のモータを、これら複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータについて設定された監視トルクに到達するまでは、原速度指令信号に示される原速度に応じた速度となるように制御し、そして、監視トルクに到達すると、原速度より低い縮退動作速度に応じた速度となるように制御する。これにより、モータの負荷が非常に高くなってしまった場合でも、速度を下げることでモータの出力トルクに余裕が生じ、これにより、複数のモータを速度制御可能な状態に置くことができる。この制御は少なくともいずれか一のモータの出力トルクが監視トルクに到達した際に行われ、全てのモータの出力トルクがいずれも監視トルクに到達した際にも、各モータに対して行われるものである。
本発明においては、前記複数のモータの実速度を検出する実速度検出部をさらに有し、前記速度指令信号出力部が、前記出力トルク検出部で検出された前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの前記監視トルクに到達すると、前記監視トルクに到達したときに当該モータについて前記実速度検出部で検出された実速度を前記縮退動作速度として設定することが好ましい。このようにすることで、複数のモータを、出力トルクとの関係でもっとも高い速度で動作させることができるので、成形効率の低下を抑制することができる。
本発明においては、前記速度指令信号出力部が、前記出力トルク検出部で検出された前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達すると、当該モータの定格速度を前記縮退動作速度として設定することも好ましい。このようにすることで、複数のモータを、より確実に動作させることができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様の成形機は、複数のモータと、前記複数のモータを同期して動作するように制御する制御装置とを備える成形機であって、前記制御装置が、原速度を示す原速度指令信号と前記複数のモータの出力トルクとに応じて、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達するまでは、前記原速度となるように前記複数のモータを制御し、かつ、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが前記監視トルクに到達すると、前記原速度より低い縮退動作速度となるように前記複数のモータを制御することを特徴とする。
本発明の成形機によれば、同期して動作するように制御される複数のモータを、これら複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータについて設定された監視トルクに到達するまでは、原速度指令信号に示される原速度に応じた速度となるように制御し、そして、監視トルクに到達すると、原速度より低い縮退動作速度に応じた速度となるように制御する。これにより、モータの負荷が非常に高くなってしまった場合でも、速度を下げることでモータの出力トルクに余裕が生じ、これにより、複数のモータを速度制御可能な状態に置くことができる。この制御は少なくともいずれか一のモータの出力トルクが監視トルクに到達した際に行われ、全てのモータの出力トルクがいずれも監視トルクに到達した際にも、各モータに対して行われるものである。
本発明においては、前記制御装置が、前記複数のモータの実速度を検出するとともに、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの前記監視トルクに到達すると、前記監視トルクに到達したときの当該モータの実速度を前記縮退動作速度として設定することが好ましい。このようにすることで、複数のモータを、出力トルクとの関係でもっとも高い速度で動作させることができるので、成形効率の低下を抑制することができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様のモータシステムは、複数のモータと、原速度指令値に応じて複数の前記モータの回転数を制御する制御装置とを有するモータシステムであって、前記制御装置は、原速度指令値に応じた回転数で複数の前記モータを制御すると共に、前記モータ夫々の検出トルクを外部出力し、前記検出トルクが上限出力トルクに到達する前に、外部出力した前記検出トルクに応じて前記原速度指令値とは異なる値の速度指令値を受信し、受信した前記原速度指令値に対応する回転数よりも低い回転数で複数の前記モータを制御するものである。
本発明のモータシステムによれば、制御装置が、原速度指令値に応じた回転数で複数のモータを制御すると共に、モータ夫々の検出トルクを外部出力し、検出トルクが上限出力トルクに到達する前に、外部出力した検出トルクに応じて原速度指令値とは異なる値の速度指令値を受信し、受信した原速度指令値に対応する回転数よりも低い回転数で複数のモータを制御する。これにより、モータの負荷が非常に高くなってしまった場合でも、回転数(速度)を下げることでモータの出力トルクに余裕が生じ、これにより、複数のモータを速度制御可能な状態に置くことができる。
本発明においては、さらに前記制御装置と通信する上位制御装置を有し、前記上位制御装置は、前記制御装置からそれぞれの前記モータの前記検出トルクの値を受信し、前記検出トルクが監視トルクよりも高い場合には、前記制御装置に対して前記原速度指令値とは異なる値の速度指令値を送信するものであり、前記監視トルクは前記上限出力トルクよりも低い値であることが好ましい。このようにすることで、制御装置と上位制御装置とが協働して動作して、モータの負荷が非常に高くなってしまった場合でも、回転数(速度)を下げることでモータの出力トルクに余裕が生じ、これにより、複数のモータを速度制御可能な状態に置くことができる。この制御は少なくともいずれか一のモータの出力トルクが監視トルクに到達した際に行われ、全てのモータの出力トルクがいずれも監視トルクに到達した際にも、各モータに対して行われるものである。
本発明においては、前記制御装置は、前記複数のモータの実速度を検出して前記上位制御装置へ出力し、前記上位制御装置は、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの前記監視トルクに到達すると、前記監視トルクに到達したときの当該モータの実速度を前記原速度指令値とは異なる値の速度指令値として設定することが好ましい。このようにすることで、複数のモータを、出力トルクとの関係でもっとも高い速度で動作させることができるので、成形効率の低下を抑制することができる。
本発明によれば、モータの負荷が非常に高くなってしまった場合でも複数のモータを速度制御可能な状態に置くことができ、複数のモータの進行位置ずれを効果的に抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る射出成形機の概略構成を示す図である。 図1の射出成形機が有する制御部の概略構成を示す機能ブロック図である。 図2の制御部が有する速度指令信号出力部における速度指令信号出力処理の一例を示すフローチャートである。 図1の射出成形機が有する複数のモータのT−N特性の一例を示す図である。 図1の射出成形機の指令速度、マスターモータの実速度、スレーブモータの実速度、マスターモータの出力トルクおよびスレーブモータの出力トルクの変化の一例を示す波形図である。 図5の波形図の一部を拡大した図である。 本発明の第2実施形態に係る射出成形システムが有する制御装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の成形機の一実施形態に係る射出成形機について説明する。本実施形態の射出成形機は、複数のモータの回転を直線運動に変換して単一の直線移動部材を駆動し、このとき複数のモータを進行位置が揃うように同期して動作させるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る射出成形機の概略構成を示す図である。図1に示すように、射出成形機1は、直線移動部材であるスクリュー形状の射出軸11と、射出軸11と一体となって前後進する直動プレート12と、サーボモータであるマスターモータ13と、マスターモータ13の出力軸に固着された第1駆動プーリ14と、第1被動プーリ15と、第1駆動プーリ14の回転を第1被動プーリ15に伝達する第1タイミングベルト16と、第1被動プーリ15の回転を直線運動に変換して直動プレート12に伝達する駆動軸としての第1ボールねじ機構17と、サーボモータであるスレーブモータ18と、スレーブモータ18の出力軸に固着された第2駆動プーリ19と、第2被動プーリ20と、第2駆動プーリ19の回転を第2被動プーリ20に伝達する第2タイミングベルト21と、第2被動プーリ20の回転を直線運動に変換して直動プレート12に伝達する駆動軸としての第2ボールねじ機構22と、制御部30と、を有している。
マスターモータ13には、その進行位置(第1ボールねじ機構17の進行位置に相当する)を示すマスターモータ位置信号S2を出力する第1エンコーダ13aが設けられている。スレーブモータ18には、その進行位置(第2ボールねじ機構22の進行位置に相当する)を示すスレーブモータ位置信号S5を出力する第2エンコーダ18aが設けられている。本実施形態において、マスターモータ13とスレーブモータ18とは同じ型式のサーボモータを採用している。マスターモータ13とスレーブモータ18とは異なる型式のものを採用してもよい。
この射出成形機1は、図示しない外部の上位装置から制御部30が原速度指令信号S0を受けることにより、マスターモータ13およびスレーブモータ18を駆動制御する。
マスターモータ13が駆動されると、その回転が第1駆動プーリ14、第1タイミングベルト16および第1被動プーリ15を介して第1ボールねじ機構17の回転部に伝達され、この回転が第1ボールねじ機構17で直線運動に変換されて、第1ボールねじ機構17の直線運動部と一体化された直動プレート12に伝達される。
同様に、スレーブモータ18が駆動されると、その回転が、第2駆動プーリ19、第2タイミングベルト21および第2被動プーリ20を介して第2ボールねじ機構22の回転部に伝達され、この回転が第2ボールねじ機構22で直線運動に変換されて、第2ボールねじ機構22の直線運動部と一体化された直動プレート12に伝達される。
この結果、直動プレート12と一体の射出軸11が、マスターモータ13およびスレーブモータ18により駆動されて直線移動する。
制御部30は、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、各種I/Oインタフェース、等を備えた組み込み機器用のマイクロコンピュータを有して構成されている。制御部30は、射出成形機1全体の制御を司り、例えば、可塑化動作、射出動作、型開閉動作、エジェクト動作等の成形行程全体の制御を行う。
図2は、本実施形態の射出成形機が有する制御部30の概略構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、制御部30は、第1速度制御部31と、第2速度制御部32と、演算器33と、位置偏差検出部34と、出力トルク検出部35と、実速度検出部36と、速度指令信号出力部37と、を有している。制御部30が有するマイクロコンピュータのCPUは、ROMに格納された各種プログラムを実行することにより、これら各機能部として機能する。
第1速度制御部31は、後述する速度指令信号出力部37からの速度指令信号S1と、第1エンコーダ13aが出力するマスターモータ位置信号S2と、が入力される。第1速度制御部31は、マスターモータ位置信号S2を時間で微分することによりマスターモータ13の実速度Nmを検出し、この実速度Nmが速度指令信号S1に示される指令速度Nとなるようにマスターモータ13に対してマスターモータ速度制御信号S3を出力する。つまり、第1速度制御部31は、速度指令信号出力部37によって出力された速度指令信号S1に示される指令速度Nとなるようにマスターモータ13を制御する。
第2速度制御部32は、後述する演算器33からの補正速度指令信号S4と、第2エンコーダ18aが出力するスレーブモータ位置信号S5と、が入力される。第2速度制御部32は、スレーブモータ位置信号S5を時間で微分することによりスレーブモータ18の実速度Nsを検出し、この実速度Nsが補正速度指令信号S4に示される補正速度Naとなるようにスレーブモータに対してスレーブモータ速度制御信号S6を出力する。つまり、補正速度指令信号S4は速度指令信号S1を補正した信号であることから、第2速度制御部32は、速度指令信号出力部37によって出力された速度指令信号S1に示される指令速度Nに応じた速度(補正速度Na)となるようにスレーブモータ18を制御する。
演算器33は、速度指令信号S1と、位置偏差検出部34からの位置偏差信号S7と、が入力される。演算器33は、位置偏差信号S7に示されるマスターモータ13の進行位置とスレーブモータ18の進行位置との偏差に基づいて、この偏差を解消するように速度指令信号S1(指令速度N)を補正した補正速度指令信号S4(補正速度Na)を第2速度制御部32に対して出力する。
位置偏差検出部34は、マスターモータ位置信号S2とスレーブモータ位置信号S5とが入力され、マスターモータ位置信号S2とスレーブモータ位置信号S5との偏差(即ち、駆動軸の進行位置ずれ)に応じた位置偏差信号S7を演算器33に対して出力する。
出力トルク検出部35は、マスターモータ速度制御信号S3と、スレーブモータ速度制御信号S6とが入力される。出力トルク検出部35は、マスターモータ速度制御信号S3に基づいてマスターモータ13の出力トルクTmを検出し、スレーブモータ速度制御信号S6に基づいてスレーブモータ18の出力トルクTsを検出する。出力トルク検出部35は、検出したマスターモータ13の出力トルクTmおよびスレーブモータ18の出力トルクTsを含む出力トルク信号S8を速度指令信号出力部37に対して出力する。
実速度検出部36は、マスターモータ位置信号S2とスレーブモータ位置信号S5とが入力される。実速度検出部36は、マスターモータ位置信号S2を時間で微分することによりマスターモータ13の実速度Nmを検出しかつスレーブモータ位置信号S5を時間で微分することによりスレーブモータ18の実速度Nsを検出し、これら実速度Nmおよび実速度Nsを含む実速度信号S9を速度指令信号出力部37に対して出力する。
速度指令信号出力部37は、外部の上位装置からの原速度指令信号S0、出力トルク信号S8および実速度信号S9が入力され、これら入力された各信号に基づいて速度指令信号S1を出力する。
速度指令信号出力部37における速度指令信号出力処理の一例を図3のフローチャートを参照して説明する。図3は、制御部30が有する速度指令信号出力部37における速度指令信号出力処理の一例を示すフローチャートである。
速度指令信号出力部37は、原速度指令信号S0、出力トルク信号S8および実速度信号S9を入力する(T110〜T130)。
速度指令信号出力部37は、出力トルク信号S8に含まれるマスターモータ13の出力トルクTmが、マスターモータ13の出力トルク上限値である上限出力トルクTmmaxより低く設定されたマスターモータ13の監視トルクTmwに到達したか否かを判定する。同様に、スレーブモータ18の出力トルクTsが、スレーブモータ18の出力トルク上限値である上限出力トルクTsmaxより低く設定されたスレーブモータ18の監視トルクTswに到達したか否かを判定する(T140)。
そして、速度指令信号出力部37は、マスターモータ13の出力トルクTmが監視トルクTmwに到達せず、かつ、スレーブモータ18の出力トルクTsが監視トルクTswに到達していないと判定すると(T140でYES)、原速度指令信号S0に示される原速度No(原速度指令値)を指令速度Nとする速度指令信号S1を出力する(T180)。
または、速度指令信号出力部37は、マスターモータ13の出力トルクTmが監視トルクTmwに到達したと判定すると(T140でNO、T150でYES)、マスターモータ13の出力トルクTmが監視トルクTmwに到達したときのマスターモータ13の実速度Nmを縮退動作速度Nf(原速度指令値とは異なる値の速度指令値)として設定し、この縮退動作速度Nfを指令速度Nとする速度指令信号S1を出力する(T160)。
または、スレーブモータ18の出力トルクTsが監視トルクTswに到達したと判定すると(T140でNO、T150でNO)、スレーブモータ18の出力トルクTsが監視トルクTswに到達したときのスレーブモータ18の実速度Nsを縮退動作速度Nfとして設定し、この縮退動作速度Nfを指令速度Nとする速度指令信号S1を出力する(T170)。いずれ場合においても、縮退動作速度Nfは原速度Noより低い速度である。
なお、本実施形態において「出力トルクが監視トルクに到達したとき」とは、出力トルクが監視トルク以上になった時点であるが、例えば、到達したか否かの条件判定においては、出力トルクが監視トルクを短時間に複数回またぐことによる不安定動作を防止するために、出力トルクが監視トルク以上になった状態が所定の安定待ち時間W(例えば、0.01秒)以上継続した時点としている。即ち、「出力トルクが監視トルクに到達したとき」とは、出力トルクが監視トルク以上になった時点以外にも、本発明の目的に反しない範囲で当該時点に関連性を有する時点を含む。
本実施形態では、マスターモータ13およびスレーブモータ18に同じ型式の電動モータを使用していることからマスターモータ13の監視トルクTmwおよびスレーブモータ18の監視トルクTswとして同じ値を設定しているが、これらは互いに異なる値に設定してもよい。
本実施形態では、一例として、これら監視トルクTmwおよび監視トルクTswを、図4のT−N特性図に模式的に示すように、各速度におけるマスターモータ13の上限出力トルクTmmaxおよびスレーブモータ18の上限出力トルクTsmaxの80%の値としている。これら監視トルクTmwおよび監視トルクTswは、実動作やシミュレーションなどの結果に基づき、出力トルクTmおよび出力トルクTsが、上限出力トルクTmmaxおよび上限出力トルクTsmaxを超えないように余裕を持って設定される。監視トルクTmwおよび監視トルクTswは、速度に関わらず一定の値としてもよい。
これ以外にも、例えば、監視トルクTmwとして、現在の出力トルクTmに現在の出力トルクTmの上昇速度ΔTm/dtと上記安定待ち時間Wとを乗じた値を加算した値が上限出力トルクTmmaxとなるとき(すなわち、Tm+((ΔTm/dt)×W)=Tmmax)の現在の出力トルクTmを設定してもよい。つまり、現在からさらに安定待ち時間Wを経過すると、出力トルクTmが上限出力トルクTmmaxに到達すると予想されたときに、その時点の出力トルクTmを監視トルクTmwとして、縮退動作速度でモータを動作させる。監視トルクTswについても同様である。このようにすることで、複数のモータを、上限出力トルクとの関係でもっとも高い出力トルクまで動作させることができるので、成形効率の低下を効果的に抑制することができる。なお、この構成を採用する場合は、動作マージン確保のために、上限出力トルクTmmaxおよび上限出力トルクTsmaxとして、現実の上限出力トルクの値よりも若干低い値を設定してもよい。または、上記安定待ち時間Wより長い時間(例えば、安定待ち時間Wに所定のマージン時間(安定待ち時間Wの5〜10%の時間など)を加えた時間)を上記式に当てはめて計算してもよい。
なお、監視トルクを設定する際には、監視トルクを低くし過ぎると、速度の立上り等が穏やかになり、成形精度に影響がでてくる。実際には、機械の摩擦抵抗、成形する樹脂の特性等により異なるため、実機において成形精度を確認しながら調整する必要が生じる。
次に、上述した射出成形機1においてスレーブモータ18の出力トルクTsが監視トルクTswに到達したときの動作例について、図5および図6を参照して説明する。これら図は、射出成形機の速度指令信号S1に示される指令速度N、マスターモータ13の実速度Nm、スレーブモータ18の実速度Ns、マスターモータ13の出力トルクTmおよびスレーブモータ18の出力トルクTsの変化の一例を示す波形図である。図6は、図5の0〜0.1秒の期間を拡大した図である。
速度指令信号出力部37は、時刻t0において、速度n1を示す原速度指令信号S0が入力されると、原速度No(速度n1)を指令速度Nとする速度指令信号S1を出力する。これにより、マスターモータ13およびスレーブモータ18は、それぞれの実速度Nmおよび実速度Nsを速度n1に向けて徐々に上げていく。マスターモータ13は実速度Nmが上がるにつれて出力トルクTmが上昇し、スレーブモータ18も実速度Nsが上がるにつれて出力トルクTsが上昇していく。
そして、マスターモータ13の実速度Nmおよびスレーブモータ18の実速度Nsが速度n1になる前に、時刻t1において、スレーブモータ18の出力トルクTsが監視トルクTswを超えた状態となり、この状態が時刻t2まで継続すると、速度指令信号出力部37は、スレーブモータ18の出力トルクTsが監視トルクTswに到達したものと判定する。
上記判定により、速度指令信号出力部37は、速度指令信号S1として時刻t1での実速度Ns(速度n2)を指令速度Nとする速度指令信号S1を出力する。これにより、マスターモータ13およびスレーブモータ18は実速度Nmおよび実速度Nsを速度n2になるように下げていく。この状態において、マスターモータ13の出力トルクTmおよびスレーブモータ18の出力トルクTmが低下する。
これにより、マスターモータ13およびスレーブモータ18は、出力トルクに余裕がでるので、第1速度制御部31および第2速度制御部32において位置偏差を解消するための速度調整が可能となる。
制御部30は、外部との信号に着目すると、原速度Noを示す原速度指令信号S0とマスターモータ速度制御信号S3(すなわち、マスターモータ13の出力トルクTm)およびスレーブモータ速度制御信号S6(すなわち、スレーブモータ18の出力トルクTs)とに応じて、マスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達するまでは、原速度Noとなるようにマスターモータ13およびスレーブモータ18を制御し、かつ、マスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが監視トルクに到達すると、原速度Noより低い縮退動作速度Nfとなるようにマスターモータ13およびスレーブモータ18を制御する1つの制御装置とみなすことができる。
そして、この制御装置は、マスターモータ13の実速度Nmおよびスレーブモータ18の実速度Nsを検出するとともに、マスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの監視トルクに到達すると、監視トルクに到達したときの当該モータの実速度を縮退動作速度Nfとして設定する。
以上より、本実施形態の射出成形機1によれば、同期して動作するように制御されて射出軸11と一体の直動プレート12を駆動するマスターモータ13およびスレーブモータ18を、これらマスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータについて設定された監視トルクに到達するまでは、原速度指令信号S0に示される原速度Noに応じた速度となるように制御し、そして、監視トルクに到達すると、原速度Noより低い縮退動作速度Nfに応じた速度となるように制御する。これにより、出力トルクに余裕が生じて、直動プレート12の駆動負荷(すなわち、マスターモータ13およびスレーブモータ18の負荷)が非常に高くなってしまった場合でもマスターモータ13およびスレーブモータ18を速度制御可能な状態に置くことができる。この制御は少なくともいずれか一方のモータの出力トルクが監視トルクに到達した際に行われ、全てのモータの出力トルクがいずれも監視トルクに到達した際にも、各モータに対して行われるものである。
また、射出成形機1は、マスターモータ13の実速度Nmおよびスレーブモータ18の実速度Nsを検出する実速度検出部36をさらに有し、速度指令信号出力部37が、出力トルク検出部35で検出されたマスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの監視トルクに到達すると、監視トルクに到達したときに当該モータについて実速度検出部36で検出された実速度を縮退動作速度Nfとする。このようにすることで、マスターモータ13およびスレーブモータ18を、出力トルクとの関係でもっとも高い速度で動作させることができるので、成形効率の低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の成形システムの一実施形態に係る射出成形システムについて説明する。本実施形態の射出成形システムは、複数のモータの回転を直線運動に変換して単一の直線移動部材を駆動し、このとき複数のモータを進行位置が揃うように同期して動作させるものである。
射出成形システムは、図1に示す第1実施形態の射出成形機1と同様に、直線移動部材であるスクリュー形状の射出軸11と、射出軸11と一体となって前後進する直動プレート12と、サーボモータであるマスターモータ13と、マスターモータ13の出力軸に固着された第1駆動プーリ14と、第1被動プーリ15と、第1駆動プーリ14の回転を第1被動プーリ15に伝達する第1タイミングベルト16と、第1被動プーリ15の回転を直線運動に変換して直動プレート12に伝達する駆動軸としての第1ボールねじ機構17と、サーボモータであるスレーブモータ18と、スレーブモータ18の出力軸に固着された第2駆動プーリ19と、第2被動プーリ20と、第2駆動プーリ19の回転を第2被動プーリ20に伝達する第2タイミングベルト21と、第2被動プーリ20の回転を直線運動に変換して直動プレート12に伝達する駆動軸としての第2ボールねじ機構22と、制御ユニット30Aと、を有している。以下の説明において、上述した第1実施形態の同等の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
制御ユニット30Aは、図7に示すように、互いに別体の制御装置としての下位制御部30aと上位制御装置としての上位制御部30bとを有しており、下位制御部30aと上位制御部30bとは信号線で接続されている。
下位制御部30aは、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、各種I/Oインタフェース、等を備えた組み込み機器用のマイクロコンピュータを有して構成されている。図7に示すように、下位制御部30aは、第1速度制御部31と、第2速度制御部32と、演算器33と、位置偏差検出部34と、出力トルク検出部35と、実速度検出部36と、を有している。下位制御部30aは、上位制御部30bに対して、出力トルク信号S8および実速度信号S9を送信する。
上位制御部30bは、下位制御部30aと同様に、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、各種I/Oインタフェース、等を備えた組み込み機器用のマイクロコンピュータを有して構成されている。図7に示すように、上位制御部30bは、速度指令信号出力部37を有している。また、上位制御部30bは、例えば、制御プログラム等に従い内部で原速度Noを示す原速度指令信号S0を生成するものであるが、外部から原速度指令信号S0が入力されるものであってもよい。上位制御部30bは、下位制御部30aに対して、速度指令信号S1を出力する。
上位制御部30bは、図3に一例を示す速度指令信号出力処理を実行して、速度指令信号S1を出力し、下位制御部30aは、速度指令信号S1に示される指令速度Nとなるようにマスターモータ13を制御し、かつ、速度指令信号S1に示される指令速度Nに応じた速度(補正速度Na)となるようにスレーブモータ18を制御する。
以上より、本実施形態の射出成形システムによれば、同期して動作するように制御されて射出軸11と一体の直動プレート12を駆動するマスターモータ13およびスレーブモータ18を、これらマスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータについて設定された監視トルクに到達するまでは、原速度指令信号S0に示される原速度Noに応じた速度となるように制御し、そして、監視トルクに到達すると、原速度Noより低い縮退動作速度Nfに応じた速度となるように制御する。
すなわち、下位制御部30bが、原速度指令値(原速度No)に応じた回転数(速度)でマスターモータ13およびスレーブモータ18を制御するとともに、これらマスターモータ13およびスレーブモータ18夫々の検出トルクを外部出力し、検出トルクが上限出力トルクに到達する前に、外部出力した検出トルクに応じて原速度指令値とは異なる値の速度指令値(縮退動作速度Nf)を受信し、受信した原速度指令値に対応する回転数よりも低い回転数でマスターモータ13およびスレーブモータ18を制御する。さらに下位制御部30bと通信する上位制御部30aを有し、上位制御部30aは、下位制御部30bからそれぞれのモータの検出トルクの値を受信し、検出トルクが監視トルクよりも高い場合には、下位制御部30bに対して原速度指令値とは異なる値の速度指令値(縮退動作速度Nf)を送信するものであり、監視トルクは上限出力トルクよりも低い値である。これにより、出力トルクに余裕が生じて、直動プレート12の駆動負荷(すなわち、マスターモータ13およびスレーブモータ18の負荷)が非常に高くなってしまった場合でもマスターモータ13およびスレーブモータ18を速度制御可能な状態に置くことができる。この制御は少なくともいずれか一方のモータの出力トルクが監視トルクに到達した際に行われ、全てのモータの出力トルクがいずれも監視トルクに到達した際にも、各モータに対して行われるものである。
また、射出成形システムは、下位制御部30aが、マスターモータ13の実速度Nmおよびスレーブモータ18の実速度Nsを検出する実速度検出部36をさらに有し、上位制御部30bの速度指令信号出力部37が、出力トルク検出部35で検出されたマスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの監視トルクに到達すると、監視トルクに到達したときに当該モータについて実速度検出部36で検出された実速度を縮退動作速度Nf(原速度指令値とは異なる値の速度指令値)とする。このようにすることで、マスターモータ13およびスレーブモータ18を、出力トルクとの関係でもっとも高い速度で動作させることができるので、成形効率の低下を抑制することができる。
上述した各実施形態によれば、直動プレート12の駆動負荷が非常に高くなってしまった場合でもマスターモータ13およびスレーブモータ18を速度制御可能な状態に置くことができ、マスターモータ13およびスレーブモータ18による第1ボールねじ機構17および第2ボールねじ機構22の進行位置ずれを効果的に抑制できる。
上述した各実施形態では、縮退動作速度Nfとして実速度検出部36で検出されたマスターモータ13の実速度Nmおよびスレーブモータ18の実速度Nsを用いるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、速度指令信号出力部37が、出力トルク検出部35で検出されたマスターモータ13およびスレーブモータ18のうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達すると、当該モータの定格速度を縮退動作速度Nfとして設定する構成を採用してもよい。このようにすることで、マスターモータ13およびスレーブモータ18を、より確実に動作させることができる。定格速度とは、モータが定格出力を出す時の回転速度である。定格出力とは、モータ(回転機)に保証された使用限度である定格に対応する出力値である(JISC4034−1)。この定格は、一般的にはモータの製造者において規定される。
上述した各実施形態では、マスターモータおよびスレーブモータの2つのモータを備える構成を有していたが、これに限定されるものではなく、3つ以上の複数のモータを備える構成でも本発明を適用可能である。
また、上述した各実施形態では、プラスチックなどの樹脂材料を金型に射出する射出成形機であったが、これに限定するものではない。射出成形機以外にも、例えば、金属材料を金型に圧入するダイカストマシンなど、成形品の材料を金型に注入する成形機または成形システムであれば、本発明を適用可能である。
上記に本発明の複数の実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
1…射出成形機(成形機)、11…射出軸(直線移動部材)、12…直動プレート、13…マスターモータ、13a…第1エンコーダ、14…第1駆動プーリ、15…第1被動プーリ、16…第1タイミングベルト、17…第1ボールねじ機構(駆動軸)、18…スレーブモータ、18a…第2エンコーダ、19…第2駆動プーリ、20…第2被動プーリ、21…第2タイミングベルト、22…第2ボールねじ機構(駆動軸)、30…制御部、31…第1速度制御部、32…第2速度制御部、33…演算器、34…位置偏差検出部、35…出力トルク検出部、36…実速度検出部、37…速度指令信号出力部、S0…原速度指令信号、S1…速度指令信号、S2…マスターモータ位置信号、S3…マスターモータ速度制御信号、S4…補正速度指令信号、S5…スレーブモータ位置信号、S6…スレーブモータ速度制御信号、S7…位置偏差信号、S8…出力トルク信号、S9…実速度信号、Tmw…マスターモータの監視トルク、Tsw…スレーブモータの監視トルク、N…指令速度、Na…補正速度、No…原速度、Nf…縮退動作速度、Nm…マスターモータの実速度、Ns…スレーブモータの実速度、Tm…マスターモータの出力トルク、Ts…スレーブモータの出力トルク、Tmmax…マスターモータの上限出力トルク、Tsmax…スレーブモータの上限出力トルク、30A…制御ユニット、30a…下位制御部(制御装置)、30b…上位制御部(上位制御装置)。

Claims (8)

  1. 複数のモータを同期して動作させる成形機であって、
    指令速度を示す速度指令信号を出力する速度指令信号出力部と、
    前記速度指令信号出力部によって出力された前記速度指令信号に示される前記指令速度に応じた速度となるように前記複数のモータを制御する速度制御部と、
    前記複数のモータの出力トルクを検出する出力トルク検出部と、を有し、
    前記速度指令信号出力部が、
    原速度を示す原速度指令信号を入力するとともに、
    前記出力トルク検出部で検出された前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達するまでは、前記原速度を前記指令速度とする前記速度指令信号を出力し、
    当該モータの出力トルクが前記監視トルクに到達すると、前記原速度より低い縮退動作速度を前記指令速度とする前記速度指令信号を出力する
    ことを特徴とする成形機。
  2. 請求項1に記載された成形機において、
    前記複数のモータの実速度を検出する実速度検出部をさらに有し、
    前記速度指令信号出力部が、前記出力トルク検出部で検出された前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの前記監視トルクに到達すると、前記監視トルクに到達したときに当該モータについて前記実速度検出部で検出された実速度を前記縮退動作速度として設定する成形機。
  3. 請求項1に記載された成形機において、
    前記速度指令信号出力部が、前記出力トルク検出部で検出された前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達すると、当該モータの定格速度を前記縮退動作速度として設定する成形機。
  4. 複数のモータと、前記複数のモータを同期して動作するように制御する制御装置とを備える成形機であって、
    前記制御装置が、原速度を示す原速度指令信号と前記複数のモータの出力トルクとに応じて、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの上限出力トルクより低く設定された監視トルクに到達するまでは、前記原速度となるように前記複数のモータを制御し、かつ、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが前記監視トルクに到達すると、前記原速度より低い縮退動作速度となるように前記複数のモータを制御することを特徴とする成形機。
  5. 請求項4に記載された成形機において、
    前記制御装置が、前記複数のモータの実速度を検出するとともに、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの前記監視トルクに到達すると、前記監視トルクに到達したときの当該モータの実速度を前記縮退動作速度として設定する成形機。
  6. 複数のモータと、原速度指令値に応じて複数の前記モータの回転数を制御する制御装置とを有するモータシステムであって、
    前記制御装置は、
    原速度指令値に応じた回転数で複数の前記モータを制御すると共に、前記モータ夫々の検出トルクを外部出力し、
    前記検出トルクが上限出力トルクに到達する前に、外部出力した前記検出トルクに応じて前記原速度指令値とは異なる値の速度指令値を受信し、
    受信した前記原速度指令値に対応する回転数よりも低い回転数で複数の前記モータを制御するものであるモータシステム。
  7. 請求項6に記載されたモータシステムであって、
    さらに前記制御装置と通信する上位制御装置を有し、
    前記上位制御装置は、前記制御装置からそれぞれの前記モータの前記検出トルクの値を受信し、前記検出トルクが監視トルクよりも高い場合には、前記制御装置に対して前記原速度指令値とは異なる値の速度指令値を送信するものであり、
    前記監視トルクは前記上限出力トルクよりも低い値であるモータシステム。
  8. 請求項7に記載されたモータシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記複数のモータの実速度を検出して前記上位制御装置へ出力し、
    前記上位制御装置は、前記複数のモータのうちのいずれかのモータの出力トルクが当該モータの前記監視トルクに到達すると、前記監視トルクに到達したときの当該モータの実速度を前記原速度指令値とは異なる値の速度指令値として設定するモータシステム。
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