JP2017172009A - 化学処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送されている長尺シート状のワークの幅方向端部をクランプするクランプ手段を備えた化学処理装置において、クランプ手段によりワークに破れが生じることを抑制した化学処理装置を提供する。
【解決手段】供給リールに巻かれた長尺フィルム基材を供給するワーク供給手段と、化学処理された前記長尺フィルム基材を巻取リールに巻き取るワーク巻取手段と、エンドレスベルトにより搬送され、前記長尺フィルム基材の幅方向の端部をクランプするクランプ手段と、前記エンドレスベルトにより搬送された前記クランプ手段が、前記長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、前記長尺フィルム基材の搬送方向の上流側に配置され、前記長尺フィルム基材の幅方向端部を、前記長尺フィルム基材の幅方向の中央に向かって押圧する押圧部材とを備えた化学処理装置を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、化学処理装置に関する。
近年各種電子機器には、可撓性を有する絶縁性基材上に導電層や、各種機能層を形成した、フレキシブル基板が用いられるようになっている。
そして、係るフレキシブル基板を製造するため、絶縁性基材上に化学処理により導電層や、各種機能層を形成する化学処理装置について従来から各種検討がなされている。
例えば特許文献1には、リールに巻かれた長尺シート状のワークをその幅方向を上下方向にして連続的に供給するワーク供給装置と、上記ワークをその幅方向を上下方向にして連続的にリールに巻き取るワーク巻取装置と、上記ワーク供給装置とワーク巻取装置との間に配置されかつその幅方向を上下方向にして搬送される上記ワークに対し化学処理を行う化学処理槽とを具備する化学処理装置において、上記ワークの化学処理槽搬入時にワークの上端および下端をそれぞれクランプする上下端クランプ手段群を有しかつ上下端クランプ手段群は独立駆動される一対のエンドレスベルトにそれぞれ等間隔で取付けられて定寸毎に上記ワークをクランプしながらその幅方向を上下方向にして搬送すると共に、上記ワークの化学処理槽搬出時に上下端クランプ手段が順次開放されて化学処理されたワークのみをその幅方向を上下方向にしてワーク巻取装置のリールに巻き取らせるワーク搬送装置が設けられていることを特徴とする化学処理装置が開示されている。
特開2009−120889号公報
ところで、近年は絶縁性基材として、その厚さや、材料の特性から、破断し易い絶縁性基材も用いられるようになっている。そして、特許文献1に開示された化学処理装置によれば、ワーク供給装置から供給された絶縁性基材である長尺シート状のワークの上端および下端を上下端クランプ手段群によりクランプする直前に、上下端クランプ手段群と、ワークとが接触し、ワークに局所的に応力がかかり、ワークにクラック等が生じる場合があった。
このようにワークに張力が掛かった状態でクラック等が生じると、該クラックを起点として、ワークの幅方向に沿って亀裂が伸び、破断に至る場合があった。そして、ワークが破断すると、化学処理を中断し、ワークを再度セットする必要があるため、生産性の低下につながるという問題があった。
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面では、搬送されている長尺シート状のワークの幅方向端部をクランプするクランプ手段を備えた化学処理装置において、クランプ手段によりワークに破れが生じることを抑制した化学処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一側面では、
供給リールに巻かれた長尺フィルム基材を供給するワーク供給手段と、
化学処理された前記長尺フィルム基材を巻取リールに巻き取るワーク巻取手段と、
エンドレスベルトにより搬送され、前記長尺フィルム基材の幅方向の端部をクランプするクランプ手段と、
前記エンドレスベルトにより搬送された前記クランプ手段が、前記長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、前記長尺フィルム基材の搬送方向の上流側に配置され、前記長尺フィルム基材の幅方向端部を、前記長尺フィルム基材の幅方向の中央に向かって押圧する押圧部材とを備えた化学処理装置を提供する。
本発明の一側面によれば、搬送されている長尺シート状のワークの幅方向端部をクランプするクランプ手段を備えた化学処理装置において、クランプ手段によりワークに破れが生じることを抑制した化学処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る化学処理装置の側面図。 本発明の実施形態に係る化学処理装置の、クランプ手段の説明図。 本発明の実施形態に係る化学処理装置の、押圧手段の説明図。 本発明の実施形態に係る化学処理装置の、押圧手段がワークを押圧している状態の側面図。
以下、本発明の化学処理装置の一実施形態について説明する。
本実施形態の化学処理装置は、ワーク供給手段と、ワーク巻取手段と、クランプ手段と、押圧部材と、を有することができる。
ここで、ワーク供給手段は、供給リールに巻かれた長尺フィルム基材を供給することができる。
ワーク巻取手段は、化学処理された長尺フィルム基材を巻取リールに巻き取ることができる。
クランプ手段は、エンドレスベルトにより搬送され、長尺フィルム基材の幅方向の端部をクランプすることができる。
押圧部材は、エンドレスベルトにより搬送されたクランプ手段が、長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、長尺フィルム基材の搬送方向の上流側に配置され、長尺フィルム基材の幅方向端部を、長尺フィルム基材の幅方向の中央に向かって押圧することができる。
ここで、図1〜図4を用いて本実施形態の化学処理装置の構成例について説明する。
図1(A)は化学処理装置の側面図を示しており、図1(B)は図1(A)中におけるA−A´線での断面図を示している。
図1(A)、図1(B)に示すように、本実施形態の化学処理装置10は、予めワークである長尺フィルム基材13が巻かれた供給リールから、該長尺フィルム基材13を供給するワーク供給手段11を有することができる。また、ワーク供給手段11から供給され、例えば所定の化学処理が施された長尺フィルム基材13を巻取リールに巻き取るワーク巻取手段12(図1(B)を参照)を有することができる。
なお、ワーク供給手段11が有する供給リールから、ワーク巻取手段12が有する巻取リールまでの間はリール・トゥー・リール形式で長尺フィルム基材13を搬送することができる。
長尺フィルム基材を搬送する際の、長尺フィルム基材の幅方向の向きは特に限定されるものではない。例えば図1(A)、図1(B)に示したようにワーク供給手段11は、長尺フィルム基材13の幅方向を上下方向として、長尺フィルム基材13を供給リールから供給し、ワーク巻取手段12は、長尺フィルム基材13の幅方向を上下方向として、長尺フィルム基材13を巻取リールに巻き取ることができる。また、例えばワーク供給手段は長尺フィルム基材の幅方向を水平として、長尺フィルム基材を供給リールから供給し、ワーク巻取手段は、長尺フィルム基材の幅方向を水平として、長尺フィルム基材を巻取リールに巻き取ることもできる。
さらに、供給リールと、巻取リールとの間で、長尺フィルム基材の幅方向の端部をクランプする第1クランプ手段141や、第2クランプ手段142を有することができる。
なお、クランプ手段は、長尺フィルム基材13の幅方向の少なくとも一方の端部をクランプできるように配置されていればよい。このため、図1(A)に示した例であれば、例えば、長尺フィルム基材13の上端部をクランプするように、第1クランプ手段141のみを配置することもできる。また、長尺フィルム基材13の下端部をクランプするように、第2クランプ手段142のみを配置することもできる。ただし、特に長尺フィルム基材13の表面に均一に化学処理を実施する観点からは、長尺フィルム基材13の幅方向の両端部、図1(A)の場合であれば上端部、及び下端部に、それぞれ第1クランプ手段141、及び第2クランプ手段142を有することが好ましい。
クランプ手段の構成は特に限定されるものではない。クランプ手段は、供給リールと、巻取リールとの間で、供給リールから供給され、搬送している長尺フィルム基材の幅方向の少なくとも一方の端部をクランプし、巻取リールにより長尺フィルム基材を巻き取る前にクランプを解除するように構成されていれば良い。
図1(A)において、搬送している長尺フィルム基材13の上端部をクランプする第1クランプ手段141を例に、その構成例について説明する。
化学処理装置10は、連続して供給される長尺フィルム基材13の幅方向の端部をクランプするため、複数の第1クランプ手段141を有することができる。そして、複数の第1クランプ手段141は、上側エンドレスベルト15に例えば等間隔となるように配置、固定することができ、該上側エンドレスベルト15は、第1プーリー16と、第1プーリー16と所定距離を介し対向配置された第2プーリー17と、の間に巻回することができる。なお、上側エンドレスベルト15が巻回されるプーリーの数は2つに限定されるものではなく、例えば化学処理装置において長尺フィルム基材13を搬送する距離等に応じて任意に選択することができる。さらに、例えば第1プーリー16に設けられ、上側エンドレスベルト15を駆動する第1サーボモーター18を有することができる。
図2(A)、図2(B)を用いて、第1クランプ手段141の構成例について説明する。なお、図2(A)は第1クランプ手段141が長尺フィルム基材13をクランプする前の状態を示しており、図2(B)は第1クランプ手段141が長尺フィルム基材13をクランプした状態を示している。また、図2(B)では第1クランプ手段141、及び長尺フィルム基材13以外の部材については記載を省略している。
第1クランプ手段141は、既述のように、第1プーリー16に巻回された上側エンドレスベルト15に固定することができる。なお、第1プーリーの側面に溝161を設けておき、第1クランプ手段141が、第1プーリー16を通過する際の位置規制を行い、第1プーリー搬送時の基準位置とすることもできる。
第1クランプ手段141は、例えば図2(A)、図2(B)に示したように、板バネ等の弾性体1411と、該弾性体1411を挟むようにして配置した2つの板部材1412、1413とを有することができる。そして2つの板部材1412、1413のうち、一方の板部材1413を上側エンドレスベルト15に固定し、他方の板部材1412にはローラー1414を設けておくことができる。
そして、第1プーリー16の周囲に設けた当て板19と対向する領域を第1クランプ手段141が通過する際には、図2(A)に示すように、ローラー1414が当て板19に押し当てられて、クランプが開放されるように構成できる。また、図2(B)に示すように、当て板19と対向する領域以外を第1クランプ手段141が通過する際には、ローラー1414が当て板19により押し当てられた状態から解放されるため、長尺フィルム基材13をクランプすることができる。
当て板19は化学処理装置10において、クランプを解放させたい任意の場所に設けることができ、その位置は特に限定されない。当て板19は、例えば図1(B)に示すように、第1クランプ手段141の搬送経路のうち、長尺フィルム基材13の搬送経路から離れる近傍から、再び長尺フィルム基材13の搬送経路と合流する位置X近傍の範囲に渡って、第1クランプ手段141の搬送経路に沿って設けることができる。なお、第2クランプ手段142を設ける場合にも同様に、第2クランプ手段の搬送経路に沿って、任意の位置に設けることができる。
ここまで、第1クランプ手段141の構成例について説明したが、既述のように、第1クランプ手段141に替えて、または第1クランプ手段141に加えて、第2クランプ手段142を設けることもできる。
第2クランプ手段142を設ける場合についても、第1クランプ手段141の場合と同様に構成することができる。
具体的には、連続して供給される長尺フィルム基材13の幅方向の端部をクランプするため、複数の第2クランプ手段142を有することができる。そして、複数の第2クランプ手段142は、下側エンドレスベルト20に例えば等間隔となるように配置、固定することができ、該下側エンドレスベルト20は、第3プーリー21と、第3プーリー21と所定距離を介し対向配置された第4プーリー22と、の間に巻回することができる。なお、下側エンドレスベルト20についても巻回されるプーリーの数は2つに限定されるものではなく、例えば化学処理装置において長尺フィルム基材13を搬送する距離等に応じて任意に選択することができる。さらに、例えば第3プーリー21に設けられ、下側エンドレスベルト20を駆動する第2サーボモーター23とを有することができる。第2サーボモーター23は、例えば第1サーボモーター18と独立して駆動するように構成することができる。
第2クランプ手段142の詳細な構成については、図2を用いて説明した第1クランプ手段141と同様に構成することができるため、ここでは説明を省略する。
ここまで説明したように、複数のクランプ手段は、長尺フィルム基材の搬送経路に沿って、エンドレスベルトにより搬送できる。ところが、長尺フィルム基材の搬送経路と、クランプ手段の搬送経路との合流点である、例えば図1(B)中の位置X近傍において、クランプ手段の先端部、例えば図2(A)中の先端部Yと、長尺フィルム基材の幅方向の端部とが接触する恐れがある。そして、クランプ手段の先端部と、長尺フィルム基材の幅方向の端部とが接触すると、長尺フィルム基材の幅方向の端部に局所的に応力が加わり、クラック等が生じ、該クラックを起点として長尺フィルム基材が破断する恐れがある。
そこで、本実施形態の化学処理装置は、エンドレスベルトにより搬送されたクランプ手段が、長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、長尺フィルム基材の搬送方向の上流側に押圧部材を有することができる。押圧部材は、長尺フィルム基材の幅方向の端部を、長尺フィルム基材の幅方向の中央に向かって押圧することができる。
このように、エンドレスベルトにより搬送されたクランプ手段が、長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、長尺フィルム基材の搬送方向の上流側に押圧部材を設けることにより、クランプ手段の先端部と、長尺フィルム基材の幅方向の端部との接触を抑制できる。このため、長尺フィルム基材の幅方向の端部に局所的に応力が加わることを抑制し、長尺フィルム基材にクラック等が発生することを防ぎ、さらには、長尺フィルム基材が破断することを抑制できる。
図1(B)を用いて押圧部材を設置する位置について説明すると、上側エンドレスベルト15により搬送された第1クランプ手段141が、長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置Xよりも、長尺フィルム基材の搬送方向の上流側の領域Zに配置することができる。なお、押圧部材の領域Z内での位置は特に限定されないが、例えば長尺フィルム基材の搬送経路と、クランプ手段の搬送経路との合流点近傍において、長尺フィルム基材の幅方向の端部にクラック等が発生することを十分に抑制できるようにその位置を選択することが好ましい。
ここでは、第1クランプ手段141を有する化学処理装置の例を用いて説明したが、例えば第2クランプ手段を有する化学処理装置の場合であれば同様に第2クランプ手段が、長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、長尺フィルム基材の搬送方向の上流側の領域に押圧部材を配置できる。
なお、押圧部材は、クランプ手段により、長尺フィルム基材にクラック等が生じることを抑制するために設けるものであるから、長尺フィルム基材の幅方向の端部のうち、クランプ手段を設けた側の端部に押圧部材を設けることが好ましい。従って、図1に示した化学処理装置10の場合、第1クランプ手段141、及び第2クランプ手段142を有するので、長尺フィルム基材の幅方向の両端部に押圧部材を設けることが好ましい。
押圧部材は、長尺フィルム基材の幅方向の端部を、幅方向の中央部に向かって押圧できる部材であればよく、その具体的な構成については特に限定されるものではない。ただし、押圧部材の長尺フィルム基材と接触する部分について、搬送されている長尺フィルム基材との間の摩擦を抑制できるように構成されていることが好ましい。
このため、押圧部材は例えば、長尺フィルム基材と接触する部分について、長尺フィルム基材の端部側に向かって凸の、長尺フィルム基材の搬送方向に沿って湾曲した曲面を有することが好ましい。例えば、押圧部材は、長尺フィルム基材と接触する部分を円柱状の棒状体とすることができる。
特に搬送されている長尺フィルム基材との間の摩擦を抑制するため、例えば、図3に示したように、押圧部材30は、長尺フィルム基材と接する部分にローラー31を備えていることが好ましい。なお、図3は押圧部材30の一構成例の斜視図を示している。
図3に示した押圧部材30が有するローラー31はその中心軸に沿って、図中の両矢印の向きに回転することができる。このため、該ローラー31の回転方向と、長尺フィルム基材の搬送方向とが略平行になるように配置、接触させることで、押圧部材の長尺フィルム基材と接触する部分について、搬送されている長尺フィルム基材との間の摩擦を抑制できる。
また、押圧部材は、少なくとも長尺フィルム基材と接する部分がフッ素樹脂により構成されていることが好ましい。これは、少なくとも長尺フィルム基材と接する部分をフッ素樹脂で構成することにより、押圧部材の長尺フィルム基材と接触する部分について、搬送されている長尺フィルム基材との間の摩擦を抑制できるからである。
例えば図3に示した押圧部材30について、ローラー31の長尺フィルム基材と接する部分である、ローラー31の表面部分をフッ素樹脂により構成することができる。ローラー31全体をフッ素樹脂により構成することもできる。
また、化学処理装置においては、製造条件等に応じて、用いる長尺フィルム樹脂の幅等が変更される場合がある。このため、用いる長尺フィルム樹脂のサイズ等に応じて、適切な押圧幅とすることができるように、構成されていることが好ましい。具体的には例えば、押圧部材は、長尺フィルム基材と接する部分の角度を調整できるように構成されていることが好ましい。
図3に示した押圧部材30の場合であれば、例えば角度調整部32を設け、押圧部材30の長尺フィルム基材と接する部分、具体的にはローラー31の角度を調整できるように構成できる。
押圧部材による長尺フィルム基材の押し込み幅は特に限定されず、例えば長尺フィルム基材の搬送経路と、クランプ手段の搬送経路との合流点近傍において、長尺フィルム基材の幅方向の端部にクラック等が発生することを十分に抑制できるように選択することが好ましい。例えば、長尺フィルム基材の搬送経路と、クランプ手段の搬送経路との合流点近傍において、クランプ手段と、長尺フィルムの幅方向の端部とが接触しないように、既述の領域Z内における押圧部材の設置位置や、押圧部材による押し込み幅を選択することが好ましい。
図3に示した押圧部材30を化学処理装置に設置した場合の長尺フィルム基材と、押圧部材との関係について、図4(A)、図4(B)を用いて説明する。図4(A)は、搬送されている長尺フィルム基材の主表面と垂直な面から見た図を示しており、図4(B)は、図4(A)のB−B´線での断面図を示している。
図4(A)、図4(B)に示したように、押圧部材30は、例えばローラー31を長尺フィルム基材13の幅方向の端部に接触させ、該長尺フィルム基材13の幅方向の端部を、長尺フィルム基材13の幅方向の中央部、具体的には図中に示した点線Cに向かって押圧することができる。このように長尺フィルム基材をその幅方向中央に向かって押圧することで、エンドレスベルトにより搬送されたクランプ手段の先端部と、長尺フィルム基材の幅方向の端部との接触を抑制できる。
なお、図4(A)では長尺フィルム基材13の下方に押圧部材30を配置したため、押圧部材30は、長尺フィルム基材13の幅方向の端部を押し上げることになる。長尺フィルム基材13の上方に押圧部材を配置した場合には、押圧部材は、長尺フィルム基材の幅方向の端部を押し下げることになる。
本実施形態の化学処理装置は、ここまで説明した部材以外にも各種部材を有することができる。例えば、図1(B)に示したように、化学処理装置10は、長尺フィルム基材13の搬送方向(ブロック矢印)に沿って、化学処理槽241、242を有することができる。化学処理槽241、242の構成は特に限定されるものではなく、長尺フィルム基材に施す化学処理に応じて必要な構成を有することができる。
例えば化学処理槽241、242としてめっき槽を設けることができる。めっき槽を設けることで、該めっき槽を長尺フィルム基材が通過する際に、該長尺フィルム基材の表面にめっき層(めっき膜)を形成することができる。めっき槽を有する化学処理装置についてはめっき装置とすることもできる。
なお、図1(B)では2つの化学処理槽を設けた例を示したが、係る形態に限定されるものではなく、要求される化学処理の数に応じて、1つの化学処理槽のみでもよく、3つ以上の化学処理槽を設けることもできる。
また、本実施形態の化学処理装置は、例えば搬送されている長尺フィルム基材を洗浄する洗浄手段や、長尺フィルム基材表面に付着した液体を乾燥させる乾燥手段等を有することもできる。
本実施形態の化学処理装置に供する長尺フィルム基材については特に限定されるものではなく、リール・トゥ・リール形式により搬送できる長尺フィルム基材であれば良い。ただし、本実施形態の化学処理装置であれば、従来の化学処理装置では破断し易かった長尺フィルム基材であっても破断が生じることを抑制し、用いることができる。
このため、長尺フィルム基材としては、従来の化学処理装置では特に破断が生じ易かった、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、またはアンチグレア処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムを好ましく用いることができる。
ここでいうアンチグレア処理とは、フィルム基材表面への光の映り込みを抑制する処理であり、例えばフィルム基材表面に、光を散乱させるハードコート層を形成する処理のことを意味する。このため、アンチグレア処理を施したポリエチレンテレフタレートとは、例えば表面にハードコート層が配置されたポリエチレンテレフタレートフィルムということもできる。なお、ハードコート層の材料としては、例えばアクリル系樹脂等が挙げられる。
長尺フィルム基材としてシクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、またはアンチグレア処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムを用いる場合、長尺フィルム基材の厚さは特に限定されないが、例えば100μm以下とすることができる。これは、上述のようにシクロオレフィンポリマーフィルム等は特に破断し易く、100μm程度の厚さであっても従来の化学処理装置では破断を生じる場合があったからである。なお、長尺フィルム基材の厚さの下限値についても特に限定されないが、例えば12.5μm以上とすることができる。
また、従来の化学処理装置では、長尺フィルム基材の厚さが薄い場合に特に破断が生じ易かった。このため、厚さが、20μm以下の長尺フィルム基材を好ましく用いることができる。なお、長尺フィルム基材の厚さの下限値は特に限定されるものではないが、例えば12.5μm以上とすることができる。
以上に説明した本実施形態の化学処理装置によれば、搬送されている長尺シート状のワークの幅方向端部をクランプするクランプ手段を備えた化学処理装置において、押圧部材を有することにより、クランプ手段によりワークに破れが生じることを抑制することができる。
以下に具体的な実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1〜図4に示した化学処理装置10を用いて長尺フィルム基材の表面に銅めっき層を形成した。長尺フィルム基材として、厚さが80μmのアンチグレア処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを用いており、具体的にはハードコート層としてアクリル樹脂層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。また、長尺フィルム基材の一方の面の全面には予め給電層となる銅薄膜層をスパッタリング法により形成しておいた。
具体的には、図1(A)、図1(B)に示したように、供給リールに巻かれた長尺フィルム基材を供給するワーク供給手段11から、長尺フィルム基材13を供給した。そして、長尺フィルム基材13の搬送経路の途中で、上側エンドレスベルト15により搬送されている複数の第1クランプ手段141と、下側エンドレスベルト20により搬送されている複数の第2クランプ手段142により、長尺フィルム基材13の幅方向の両端部をそれぞれクランプし、銅めっき槽である、化学処理槽241、242において、長尺フィルム基材の表面に銅めっき層を形成した。
なお、搬送されている、第1クランプ手段141、及び第2クランプ手段の先端部が、長尺フィルム基材と接触し、クラック等を生じさせないように、長尺フィルム基材13の幅方向端部を、長尺フィルム基材13の幅方向の中央に向かって押圧する図示しない押圧部材を設けておいた。
押圧部材は、搬送されている第1クランプ手段141が、搬送されている長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置Xよりも、長尺フィルム基材13の搬送方向上流側の領域Zに配置した。なお、第2クランプ手段142に対する押圧部材についても同様に配置した。本実施例では、幅方向を上下方向にして搬送されている長尺フィルム基材13の幅方向の上端部、及び下端部の両方に対して押圧部材が設けられている。
押圧部材としては、図3に示したように、長尺フィルム基材と接する部分にフッ素樹脂製のローラー31を備え、長尺フィルム基材と接する部分の角度を調整できる角度調整部32を備えた押圧部材30を用いた。
そして、搬送されている第1クランプ手段141が、搬送されている長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置Xにおいて、第1クランプ手段141と長尺フィルム基材の幅方向の端部とが接触しないように、押圧部材の長尺フィルム基材と接する部分の角度を調整しておいた。なお、第2クランプ手段142のために設けた押圧部材についても同様に予め調整しておいた。
以上のような条件で、1ロット当り、長さが1000mの長尺フィルム基材を用い、合計5ロットについて、その表面に銅めっき層を形成したが、一度も長尺フィルム基材に破断は生じなかった。
[比較例1]
押圧部材を設けなかった点以外は実施例1と同様にして、長尺フィルム基材の表面に銅めっき層を形成した。
その結果、1ロット目を50m搬送した時点で長尺フィルム基材に破断が生じた為、それ以上の実験を中止した。
以上の実施例1、比較例1から、搬送されている長尺シート状のワークの幅方向端部をクランプするクランプ手段を備えた化学処理装置において、該化学処理装置が押圧部材を有することにより、クランプ手段によりワークに破れ(破断)が生じることを抑制できることを確認できた。
11 ワーク供給手段
12 ワーク巻取手段
13 長尺フィルム基材
141、142 クランプ手段
15、20 エンドレスベルト
30 押圧部材
31 ローラー
32 角度調整部

Claims (8)

  1. 供給リールに巻かれた長尺フィルム基材を供給するワーク供給手段と、
    化学処理された前記長尺フィルム基材を巻取リールに巻き取るワーク巻取手段と、
    エンドレスベルトにより搬送され、前記長尺フィルム基材の幅方向の端部をクランプするクランプ手段と、
    前記エンドレスベルトにより搬送された前記クランプ手段が、前記長尺フィルム基材の搬送経路に合流する位置よりも、前記長尺フィルム基材の搬送方向の上流側に配置され、前記長尺フィルム基材の幅方向端部を、前記長尺フィルム基材の幅方向の中央に向かって押圧する押圧部材とを備えた化学処理装置。
  2. 前記押圧部材は、前記長尺フィルム基材と接する部分にローラーを備えている請求項1に記載の化学処理装置。
  3. 前記押圧部材は、少なくとも前記長尺フィルム基材と接する部分がフッ素樹脂により構成されている請求項1または2に記載の化学処理装置。
  4. 前記押圧部材は、前記長尺フィルム基材と接する部分の角度を調整できるように構成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化学処理装置。
  5. 前記ワーク供給手段は、前記長尺フィルム基材の幅方向を上下方向として、前記長尺フィルム基材を前記供給リールから供給し、
    前記ワーク巻取手段は、前記長尺フィルム基材の幅方向を上下方向として、前記長尺フィルム基材を前記巻取リールに巻き取る、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の化学処理装置。
  6. 前記長尺フィルム基材が、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、またはアンチグレア処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1乃至5のいずれか一項に記載の化学処理装置。
  7. 前記長尺フィルム基材の厚さが、100μm以下である請求項6に記載の化学処理装置。
  8. 前記長尺フィルム基材の厚さが、20μm以下である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の化学処理装置。
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