JP2017171803A - 異物の検出方法、異物の検出装置、エラストマー成形体の製造方法およびエラストマー成形体の製造装置 - Google Patents

異物の検出方法、異物の検出装置、エラストマー成形体の製造方法およびエラストマー成形体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エラストマー成形体をブロックやシート等の成形体に成形する前に、異物の検出を行うことができる異物の検出方法と異物の検出装置を提供する。【解決手段】エラストマー成形体を製造する過程で生じるクラムに含まれる異物を検出する方法であって、搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を行う搬送面を有する振動コンベアを用いて、前記クラムを前記搬送方向に搬送する工程と、前記搬送面上を搬送される前記クラムを、所定の搬送区間の間、継続的に撮像して画像を取得する工程と、撮像された前記画像から、前記クラムに含まれる前記異物を検出する工程と、を有する異物の検出方法。【選択図】図1

Description

本発明は、異物の検出方法、異物の検出装置、エラストマー成形体の製造方法およびエラストマー成形体の製造装置に関する。
ゴムなどのエラストマー成形体の製造過程においては、異物の検出が行われているが、異物の検出は、ブロックまたはシートに成形した後に行われることが多い。たとえば特許文献1では、ゴムをシート状に成形した後に、異物の検出を行っている。
特開平09−174654号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、エラストマー成形体をブロックやシート等の成形体に成形する前に、異物の検出を行うことができる異物の検出方法と異物の検出装置を提供すること、およびそのような検出方法または検出装置を用いて異物を除去するエラストマー成形体の製造方法と製造装置を提供することである。
本発明に係る異物の検出方法は、
エラストマー成形体を製造する過程で生じるクラムに含まれる異物を検出する方法であって、
搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を行う搬送面を有する振動コンベアを用いて、前記クラムを前記搬送方向に搬送する工程と、
前記搬送面上を搬送される前記クラムを、所定の搬送区間の間、継続的に撮像して画像を取得する工程と、
撮像された前記画像から、前記クラムに含まれる前記異物を検出する工程と、を有する。
本発明に係る異物の検出方法では、振動コンベアを用いてクラムを搬送することにより、クラムを構成する小片が搬送面上を回転しながら搬送される。したがって、このようなクラムを所定の搬送区間の間継続的に撮像することにより、クラムを構成する小片における一方の表面だけでなく、小片の裏面も撮像することが可能となり、クラムに含まれる異物を精度よく検出することが可能である。また、クラムを構成する小片が搬送中に回転するために、異物の検出は、搬送面上のクラムを上方から撮像するという容易な方法で行うことが可能となる。
また、例えば、振動コンベアの前記搬送面には、起伏または凹凸が形成されていてもよい。
振動コンベアの搬送面に起伏または凹凸を形成することにより、搬送中においてクラムを構成する小片が回転しやすくなるため、異物の検出を迅速に行うことが可能となる。
また、例えば、振動コンベアの搬送面は、前記搬送方向に沿って高くなるかまたは低くなる傾斜を有していてもよい。
搬送面が、搬送方向に沿って高くなるかまたは低くなるようにすることで、搬送中においてクラムを構成する小片が回転しやすくなるため、異物の検出を迅速に行うことが可能となる。
また、本発明に係るエラストマー成形体の製造方法は、上述した異物の検出方法で検出された前記異物を除去する工程を有する。
このようなエラストマー成形体の製造方法では、クラムの状態で検出した異物を除去することで、異物の少ない高品質なエラストマー成形体を得ることができる。
また、例えば、エラストマー成形体の製造方法において、前記異物を除去する工程では、前記振動コンベアで搬送された前記クラムを落下させ、落下途中の前記クラムから、検出された前記異物を除去してもよい。
クラムから異物を除去する方法は、特に限定されないが、落下途中のクラムから異物を除去することにより、迅速に異物を除去することが可能である。たとえば落下途中のクラムに空気圧を加えて、異物を含む小片の落下軌道を変更し、クラムから異物を除去することができる。あるいは、異物が含まれている落下途中の小片に排除板などを当てて、落下途中のクラムを、異物と共に除去することができる。あるいは、異物を含むクラムが落下するタイミングで、クラムを収容する正規収容手段を、排除用収容手段に切り替えることにより、異物を除去することができる。
また、本発明に係る異物の検出装置は、
エラストマー成形体を製造する過程で生じるクラムに含まれる異物を検出する検出装置であって、
前記クラムが載った搬送面に、搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を生じさせ、前記クラムを前記搬送方向に搬送する搬送手段と、
前記搬送面上を搬送される前記クラムを、所定の搬送区間の間、継続的に撮像して画像を取得する画像取得手段と、
取得された前記画像を解析し、前記クラムに含まれる前記異物を検出する演算手段と、を有する異物の検出装置。
本発明に係る異物の検出装置では、搬送面を振動させてクラムを搬送することにより、クラムを構成する小片が搬送面上を回転しながら搬送される。したがって、このようなクラムを所定の搬送区間の間継続的に撮像することにより、たとえ画像取得手段を多数設けたり、画像取得手段を動かしたりしなくても、クラムを構成する小片を色々な角度から撮像することが可能となり、クラムに含まれる異物を精度よく検出することが可能である。
また、本発明に係るエラストマー成形体の製造装置は、前記検出装置で検出された前記異物を除去する除去手段を有する。
このようなエラストマー成形体の製造装置は、クラムの状態で検出した異物を除去することで、異物の少ない高品質なエラストマー成形体を得ることができる。また、シートやブロック状のエラストマー成形体から異物を取り除く必要がないため、生産性も良好である。
図1は、本発明の一実施形態に係るエラストマー成形体の製造装置の一部を示す概略図である。 図2は、図1に示すエラストマー成形体の製造装置に組み込まれている検出装置が有する振動コンベアの概略図である。 図3は、図2に示す振動装置の搬送面を表す部分断面図および搬送面の拡大模式図である。 図4は、第1変形例に係る振動コンベアの概略図である。 図5は、第2変形例に係る振動コンベアの搬送面を表す部分断面図および搬送面の拡大模式図である。 図6は、第3変形例に係る振動コンベアの搬送面を表す部分断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエラストマー成形体の製造装置2の一部を示す概略図である。エラストマー成形体の製造装置2は、乾燥室20と、検出装置30と、除去手段としてのガス吹出ノズル70と、成形装置86等を有する。図1に示すように、乾燥室20内では、多孔ベルト24を有するベルトコンベア22により、クラム10が所定方向に搬送されながら乾燥される。乾燥室20の前工程では、ゴムなどのエラストマーからなり水分を含むクラム10が、図示省略してある押出機などから吐出されるが、図1では、乾燥室20より前の工程は表示していない。
クラム10は、エラストマー成形体を製造する過程で生じる。乾燥室20より前に行われる図示しないエラストマー成形体の製造過程では、たとえば、原料の重合反応・架橋反応などを行う他の工程を経て、水を含むエラストマーが得られる。その水を含むエラストマーは、押出機の内部で水蒸気圧以上に圧縮される。このため、水を含むエラストマーは、図示省略してあるダイスから大気中に放出されるときに、膨張および破裂し、水分は蒸気となり、エラストマーは、ポーラスな小片10aで構成されるクラム10となる。
なお、明細書中において、単にクラム10と言う場合は、任意の量の小片10aを含む中間生成物(小片10aの集まり)を意味し、1個のクラムを指す場合は、これと区別して小片10aという。
押出機のダイスなどから吐出されたクラム10は、たとえば図示しない陣笠部材の周面に衝突して、乾燥室20内に配置してあるベルトコンベア22の多孔ベルト24の上へ落下する。さらに、クラム10は、多孔ベルト24の上に分散した状態で、乾燥室20の内部を搬送されるようになっている。
乾燥室20のベルトコンベア22は、回転するローラなどにより、クラム10が載った多孔ベルト24を、所定の方向へ移動させる。多孔ベルト24は、たとえば開口率が30〜40%程度に孔が形成されたステンレス製板材で構成してある。孔の大きさは、多孔ベルト24の上に堆積されるクラム10が落下しない程度の大きさである。多孔ベルト24の下方には、図示省略してあるノズルが配置してあり、そのノズルから乾燥用空気を、クラム10が堆積された多孔ベルト24の裏面から吹き付けるようになっている。乾燥用空気の温度は、たとえば50〜95°C程度である。
乾燥室20で乾燥されたクラム10は、クラム10に含まれる異物を検出する検出装置30へ移動する。検出装置30は、搬送手段としての振動コンベア40と、画像取得手段としての撮像装置54と、演算手段を含む制御部56を有する。
図1に示すように、乾燥室20の出口を出たクラム10は、振動コンベア40における搬送面42上に落下させられて、搬送方向(X軸方向)に搬送される。図2は、検出装置30が有する振動コンベア40の概略図である。
振動コンベア40は、クラム10を載せる搬送面42を有する搬送トラフ41と、搬送トラフ41を弾性的に支持する板バネ47、48と、搬送面42を含む搬送トラフ41を振動させるためのバイブレーター46とを有する。板バネ47、48は、金属等の弾性材料で構成されており、その上方の端部が搬送トラフ41の底面に固定されており、下方の端面は台座49に固定されている。
バイブレーター46は、台座49に固定されるコイル44と、コイル44の近くに対向するように配置されており端部が板バネ47に固定されるコア45とを有する。図1に示す制御部56は、図2に示すバイブレーター46のコイル44に流れる電流を制御することにより、搬送面42の振動を制御する。すなわち、コイル44に電流を流すと、コア45が配置されているコイル44周辺に磁界が形成されるため、その磁界により、コア45は、コイル44に対して吸引・離間する力を受ける。制御部56は、コア45に作用する力を制御することにより、コア45が固定される板バネ47を変形させ、板バネ47の変形によって、搬送トラフ41および搬送面42を振動させる。このようにして、搬送トラフ41および搬送面42は、搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を生じる。
尚、搬送トラフ41および搬送面42に、搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を生じさせる方法としては、前記のコイルとコアを組み合わせる方法の他に、偏心ウエイトを取り付けた振動モーターにより搬送トラフを振動させる方法なども用いることができる。前記振動モーターを利用する方法の場合には、例えば振動モーターを2個組み合わせることで、搬送トラフの振動方向を、搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動に制御することができる。
図3は、図2に示す搬送トラフ41の部分断面図である。図3に示すように、搬送面42には、搬送方向に沿って頂部と底部が繰り返される波状の起伏が形成されている。ここで、後述する実施例から得られる知見から推論すると、搬送面42が平坦である場合、クラム10は搬送面42上を回転せずに移動する傾向にあり、搬送面42に起伏や凹凸が形成されている場合は、クラム10は搬送面42上を回転しながら移動する傾向にあると考えられる。
したがって、搬送面42に波状の起伏が形成されていることにより、クラム10が搬送面42上で1回回転するために要する搬送距離が、搬送面42が平坦な場合にくらべて短くなり、クラム10は頻繁に回転しながら搬送される。搬送面42に形成される起伏の具体的形状は特に限定されないが、たとえば、隣接する頂部から頂部までの距離L1が10〜50mm、頂部の底部からの高さL2は5〜25mmとすることができる。また、搬送面42に形成される起伏は、図3に示すような滑らかな波状であってもよく、三角波のようなエッジのある起伏であってもよい。
図1に示すように、検出装置30は、搬送面42上を搬送されるクラム10を撮像して画像を取得する画像取得手段としての撮像装置54を有する。撮像装置54は、CCDのような光電変換素子および光電変換素子へ光を導くレンズ等を有しており、搬送面42上を移動するクラム10を撮像して画像を生成する。撮像装置54で取得された画像は、制御部56へ送られる。なお撮像装置54で取得される画像は、動画であってもよく、所定の周期で撮像された静止画であってもよい。
撮像装置54は、所定の搬送区間W1を任意の小片10aが通過する間、その小片10aを継続的に撮像できるように、少なくとも所定の搬送区間W1をカバーする撮像視野を有することが好ましい。所定の搬送区間W1およびこれに対応する撮像装置54の撮像視野は、たとえば、クラム10が搬送面42上で1回回転するために要する搬送距離の平均値や、そのばらつきを考慮して決定することができるが、特に限定されない。なお、撮像装置54は1台に限定されず、複数の撮像装置54を用いて、搬送区間W1にあるクラム10を撮像してもよい。
制御部56は、撮像装置54で取得された画像を解析し、クラム10に含まれる異物を検出する演算手段として機能する。制御部56による画像の解析方法は特に限定されず、画像の明るさ(輝度、明度)や、色相、彩度、RGBの出力値などに基づき、異物を検出することができる。例えば、制御部56は、取得された画像に含まれる小片10aの像が、所定の明るさより暗い場合に、その小片10aに異物が含まれていると判断する。また、たとえば、制御部56は、取得された画像データのRGB出力値と、あらかじめ登録された異物のRGB出力値とを比較(マッチング)することにより、異物を検出することができる。
また、たとえば、制御部56は、特定の小片10aが所定の搬送区間W1を移動する間に取得された複数のフレーム又は静止画に関して、いずれかのフレーム又は静止画において、その小片10aに異物が含まれると判定された場合は、他のフレーム又は静止画においてはそのように判断されない場合であっても、その小片10aに異物が含まれていると判断することができる。なぜなら、その小片10aに含まれる異物が、小片10aにおける特定の表面のみに現れているものである可能性があるからである。
図1に示すように、振動コンベア40により搬送面42上を搬送されたクラム10は、振動コンベア40における搬送トラフ41の出口で、搬送面42の上から、ホッパ84に向けて落下させられる。ホッパ84に落下したクラム10は、ホッパ84の下部に接続される成形装置86に入る。
成形装置86は、ホッパ84に投入されたクラム10を原料として、エラストマー成形体100を成形する。成形装置86によって得られるエラストマー成形体100としては、特に限定されないが、たとえば、ゴムベール、ゴムシート、などが挙げられる。
本実施形態に係る製造装置2では、クラム10が搬送面42からホッパ84へ落下する落下経路に隣接して、除去手段としてのガス吹出ノズル70が配置されている。ガス吹出ノズル70は、搬送面42からホッパ84へと向かう途中位置のクラムに対して、空気などのガスを吹き付け可能になっている。
すなわち、ガス吹出ノズル70は、制御部56により制御され、検出装置30において異物を含むと判断された小片12aが落下する際、その小片12aまたはその小片12aを含むクラム10に、ガスを吹き付ける。これにより、異物を含む小片12aの落下方向が変化し、異物を含む小片12aは、ホッパ84ではなく、異物収容箱80の内部に収容される。
クラム10から異物を除去する除去手段は、図1に示すガス吹出ノズル70に限定されない。たとえば、制御部56の制御信号に従い、異物が検出された小片12aが落下するタイミングでクラム10の落下経路に排除板を挿入し、異物が含まれている小片12aを排除板に当てて落下方向を変化させる排除板駆動機構で除去手段を構成してもよい。また、たとえば、制御部56の制御信号に従い、異物が検出された小片12aが落下するタイミングで、落下したクラムを収容する正規収容部(たとえばホッパ84)を、排除用収容部に切り替える収容部切り替え手段で除去手段を構成してもよい。また、たとえば、制御部56の制御信号に従い、異物が検出された小片12aを吸引して除去する吸引ノズルによって除去手段を構成してもよい。この場合、吸引ノズルは、クラム10の落下位置に配置してもよく、搬送区間W1の下流側に、搬送面42に対向するように配置してもよい。
以上のような検出装置30による検出方法によれば、振動コンベア40を用いてクラム10を搬送することにより、クラム10を構成する小片10aが、搬送面42上を回転しながら搬送される。したがって、このようなクラム10を所定の搬送区間W1の間継続的に撮像することにより、小片10aにおける搬送面42側を向く面についても、小片10aを回転させて撮像することができる。したがって、このような検出方法によれば、クラム10に含まれる異物を精度よく検出することが可能であり、また、除去手段ガス吹出ノズル70等によって、検出した異物を除去することにより、異物の少ない高品質なエラストマー成形体を得ることができる。
また、上述した検出方法は、従来のエラストマー成形体の製造工程における乾燥前、乾燥途中または乾燥後のクラム10を搬送して落下させる装置を、図1に示すような検出装置30に置き換えるだけで実施することが可能であり、工程を増やさずに、異物の検出・除去が可能になる。
本発明を図1〜図3に示す実施形態に基づき説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含むことは言うまでもない。たとえば、本実施形態におけるエラストマー成形体100としては、ゴム弾性を有する重合体であれば特に限定はなく、いわゆる合成ゴムや熱可塑性エラストマー成形体などが挙げられ、上述した検出方法および製造方法は、これらのエラストマー成形体に広く適用できる。具体的には、スチレン−ブタジエン・ゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエン・ゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリルゴム、ポリエーテルゴム、ヒドリンゴムなどの合成ゴム;スチレン−イソプレン−スチレン・ブロックポリマー(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロックポリマー(SBS)、及びこれらの水素化ブロックポリマーなどの熱可塑性エラストマー;などの一般的な合成ゴムや熱可塑性エラストマーの成形体の製造に広く適用できる。
図4は、図2に示す振動コンベア40の変形例である振動コンベア140を表す概略図である。振動コンベア140は、搬送トラフ141を支持する一方の板バネ148の長さが、他方の板バネ47より長く、搬送トラフ141および搬送面142が水平では無い点で振動コンベア40と相違する。ただし、振動コンベア140のその他の点については、振動コンベア40と同様であるため、同様の部分については説明を省略する。
尚、振動コンベアの搬送面に、搬送方向に沿って上昇する傾斜を設ける方法としては、前記の板バネの長さを異ならせる方法の他に、例えば、図2で示した前記の振動コンベア自体を、台座等を用いて傾ける方法であってもよい。
振動コンベア140の搬送面142は、搬送方向に沿って高くなる傾斜を有している。このような傾斜する搬送面142を有する振動コンベア140によれば、搬送面142が水平である振動装置に比べて、クラム10がより頻繁に回転しながら搬送面142を移動する。搬送面142の上昇角度θは特に限定されないが、たとえば1〜15度とすることが好ましく、5〜10度とすることがさらに好ましい。
なお、搬送面142には、第1実施形態に係る振動コンベア40の搬送面42と同様に、起伏または凹凸が形成されていることが好ましい。このような振動コンベア140を有する検出装置およびこれを用いる検出方法も、図1に示す検出装置30およびこれを用いる検出方法と同様の効果を奏する。また、本発明の変形例には、搬送面が、搬送方向に沿って低くなる傾斜を有する振動コンベアを用いる検出方法も含まれる。
図5は、図3に示す搬送トラフ41および搬送面42の変形例である搬送トラフ241および搬送面242を表す部分断面図である。搬送トラフ241に含まれる搬送面242には、搬送面242に波状の起伏(図3参照)ではなく凸状の突起243が多数形成されている点で図3に示す搬送面42とは相違し、その余の部分については同様である。
搬送面142は、突起243が形成されていることにより、搬送面が平坦である場合に比べて、クラム10をより頻繁に回転させながら搬送することができる。搬送面242に形成される突起243の具体的形状は特に限定されないが、たとえば、突起243の底部からの高さL3は5〜25mmとすることができ、突起243の形成密度は、1mあたり200〜2000個とすることができる。このような搬送面142を有する振動コンベアを用いても、実施形態に係る検出方法と同様の効果を奏する。なお、搬送面には、突起の代わりに凹状の窪みが形成されていてもよく、突起と窪みが隣接するように形成されていてもよい。
図6は、図3に示す搬送トラフ41および搬送面42の変形例である搬送トラフ341および搬送面342を表す部分断面図である。搬送トラフ341に含まれる搬送面342は、波状の起伏(図3参照)や凹凸(図4参照)が形成されておらず、平坦である点で図3及び図4に示す搬送面42、142とは相違し、その余の部分については同様である。
図6に示すような平坦な搬送面342を有する振動コンベアも、搬送中にクラム10を搬送面342上で回転させることが可能である。ただし、平坦な搬送面342は、搬送面に起伏や凹凸が形成されている場合にくらべてクラム10の回転頻度が劣る傾向にある。したがって、平坦な搬送面342を採用する場合は、図4に示す振動コンベア140と同様に、搬送方向に沿って高くなるように搬送面342を傾斜させることが好ましい。
なお、振動コンベアには、搬送面の全体に起伏や突起が形成されていても良いが、搬送面の一部に起伏や突起が形成されていてもよい。たとえば、図1に示す搬送面42において、撮像装置54によって画像を取得する所定の搬送区間W1の搬送面42に起伏や凹凸を形成し、搬送区間W1を過ぎてから搬送トラフ41の出口までの搬送面42は、図6に示すような平坦な搬送面としてもよい。これにより、異物を含む小片12aの落下タイミングおよび落下位置が、撮像装置54で取得された画像から予想されるタイミングおよび位置から、ズレを生じる問題を抑制することができる。
以下、さらに具体的な実施例を示して詳細に説明を行うが、本発明は、これらの実施例には、なんら限定されるものではない。
実施例では、以下に示すNo.1からNo.3の3つの搬送手段を用意し、それぞれの搬送手段について、所定時間(4秒)以内に、搬送面を搬送中のクラム10が、1回以上回転するか否かを検証した。
(搬送手段)
No.1に係る搬送手段は、図2に示すように水平であり、かつ、図6に示すように平坦な搬送面を有する振動コンベアである。No.2に係る搬送手段は、搬送方向は図2に示すように水平であり、かつ、図3に示すような波状の起伏を有する搬送面を有する振動コンベアである。No.3に係る搬送手段は、図3に示すように搬送方向に高くなる傾斜(傾斜角度5度)を有し、かつ、No.2と同様に図3に示すような波状の起伏を有する搬送面を有する振動コンベアである。
(搬送条件)
回転を認識できるように着色した小片数個を含むクラムを搬送面に載せた後、搬送面を振動させることにより10m/minの速度でクラムを搬送し、搬送面上のクラムをデジタル撮像装置で撮像した。搬送条件は、搬送面上におけるクラムの密度が「疎」(移動中のクラム同士が搬送面上で接触しない程度)、「密」(クラムが搬送面を1.5層に覆う程度)、「非常に密」(クラムが搬送面を4層に覆う程度)の3条件で行った。クラムは、工場の生産ラインから採取したものを用いた。
(回転の検出)
撮像した画像を解析し、着色した小片のすべてが、搬送開始から4秒以内に1回以上回転した場合は成功、4秒以内に1回も回転できない小片が1つでもあれば失敗とカウントした。各搬送装置の各搬送条件について、3回ずつ搬送および検出を行った。結果を表1に示す。
Figure 2017171803
表1に示すように、クラム10の密度が「疎」である条件では、No.1〜No.3のすべての搬送手段で、3回の試行の全てで成功した。しかし、クラム10の密度が「密」である条件では、No.2とNo.3の搬送手段が、3回の試行の全てで成功した。さらに、クラム10の密度が「非常に密」である水準では、No.3の搬送手段のみが、3回の試行の全てで成功した。
この結果から、振動コンベアにより、クラムを回転させながら搬送できることを検証できた。また、クラムを素早く回転させるためには、搬送面に起伏を形成することが有効であり、また、搬送面に起伏を形成し、かつ搬送面を傾斜させることがさらに有効であることが検証できた。
2…エラストマー成形体の製造装置
10…クラム
10a…小片
20…乾燥室
22…ベルトコンベア
24…多孔ベルト
30…検出装置
40、140…振動コンベア
41、141、241、341…搬送トラフ
42、142、242、342…搬送面
243…突起
44…コイル
45…コア
46…バイブレーター
47、48、148…板バネ
49…台座
54…撮像装置
56…制御部
70…ガス吹出ノズル
80…箱
84…ホッパ
86…成形装置
100…エラストマー成形体

Claims (7)

  1. エラストマー成形体を製造する過程で生じるクラムに含まれる異物を検出する方法であって、
    搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を行う搬送面を有する振動コンベアを用いて、前記クラムを前記搬送方向に搬送する工程と、
    前記搬送面上を搬送される前記クラムを、所定の搬送区間の間、継続的に撮像して画像を取得する工程と、
    撮像された前記画像から、前記クラムに含まれる前記異物を検出する工程と、を有する異物の検出方法。
  2. 前記搬送面には、起伏または凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の異物の検出方法。
  3. 前記搬送面は、前記搬送方向に沿って上昇する傾斜を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の異物の検出方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の異物の検出方法で検出された前記異物を除去する工程を有するエラストマー成形体の製造方法。
  5. 前記異物を除去する工程では、前記振動コンベアで搬送された前記クラムを落下させ、落下途中の前記クラムから、検出された前記異物を除去することを特徴とする請求項4に記載のエラストマー成形体の製造方法。
  6. エラストマー成形体を製造する過程で生じるクラムに含まれる異物を検出する検出装置であって、
    前記クラムが載った搬送面に、搬送方向およびその反対方向への変位成分を含む振動を生じさせ、前記クラムを前記搬送方向に搬送する搬送手段と、
    前記搬送面上を搬送される前記クラムを、所定の搬送区間の間、継続的に撮像して画像を取得する画像取得手段と、
    取得された前記画像を解析し、前記クラムに含まれる前記異物を検出する演算手段と、を有する異物の検出装置。
  7. 請求項6に記載の異物の検出装置と、
    前記検出装置で検出された前記異物を除去する除去手段と、を有するエラストマー成形体の製造装置。
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