JP2017167040A - 異物の検出方法、異物の検出装置、エラストマーの製造方法およびエラストマーの製造装置 - Google Patents

異物の検出方法、異物の検出装置、エラストマーの製造方法およびエラストマーの製造装置 Download PDF

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宜昭 松島
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祥太 蔵谷
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Abstract

【課題】ゴムなどのエラストマーをブロックやシートに成形する前に、異物の検出を行うことができる異物の検出方法と異物の検出装置を提供することである。【解決手段】落下しているクラム10の側方で、落下するクラム10のばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準板60,62,64に照射された照明光の反射光を比較する。比較された反射光の明るさが略均一になるように、照明光を調節する。照明光が照射された落下途中のクラム10を撮像し、撮像されたクラム10から異物12を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、異物の検出方法、異物の検出装置、エラストマーの製造方法およびエラストマーの製造装置に関する。
ゴムなどのエラストマーの製造過程においては、異物の検出が行われているが、異物の検出は、ブロックまたはシートに成形した後に行われることが多い。たとえば特許文献1では、ゴムをシート状に成形した後に、異物の検出を行っている。
特開平09−174654号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その第1の目的は、ゴムなどのエラストマーをブロックやシートに成形する前に、異物の検出を行うことができる異物の検出方法と異物の検出装置を提供することである。また、本発明の第2の目的は、エラストマーの製造過程において、効率よく異物を取り除くことができるエラストマーの製造方法と製造装置を提供することである。
上記第1の目的を達成するために、本発明に係る異物の検出方法は、
エラストマーを製造する過程で生じるクラムに異物が含まれているかを検出する方法であって、
前記クラムを落下させる工程と、
落下している前記クラムに照明光を照射する工程と、
落下している前記クラムの側方で、落下する前記クラムのばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準部材に照射された前記照明光の反射光を比較する工程と、
比較された前記反射光の明るさが略均一になるように、前記照明光を調節する工程と、
前記照明光が照射された落下途中の前記クラムを撮像する工程と、
撮像された前記クラムから異物を検出する工程と、を有する。
本発明に係る異物の検出方法では、クラムを落下させる途中で、異物を検出する。ゴムなどのエラストマーの製造過程では、ブロックまたはシートなどの所定形状に成形される前の段階で、乾燥前、乾燥途中または乾燥後のクラムを落下させて、他の搬送装置や他の装置や貯蔵具に移したりする工程が必要になる。そこで、そのような工程の途中で、クラム中の異物を検出すれば、工程を増やさずに、異物の検出が可能になる。
また、本発明では、落下するクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準部材に照射された照明光の反射光を比較し、比較された反射光の明るさが略均一になるように、照明光を調節する。そのため、落下するクラムが、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついたとしても、そのばらついたクラムへの照明光の反射光は、落下するクラムのばらつき厚み方向で均一になる。そのため、照明光が照射された落下途中のクラムを撮像し、それを画像処理することなどで、落下するクラムの中で、異物の検出精度が向上する。
従来の方法では、落下するクラムが、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついた場合に、厚み方向の手前側と、厚み方向の奥側では、照明光による反射光の明るさにバラツキが生じていた。このため、特に照明が暗い側で、異物でないものを異物と判断するおそれが高かった。
本発明の方法では、ばらついたクラムへの照明光の反射光は、落下するクラムのばらつき厚み方向で均一になるように照明光が調整されるため、落下するクラムの中で、異物の検出精度が向上する。
なお、照明光の調整は、検出前の段階で、人手により調整しても良いし、制御手段により自動調整することも可能である。制御手段により自動調整する場合には、検出前の段階に限らず、検出中に、自動で調節することも可能である。
好ましくは、撮像された前記クラムの色または明るさから、異物を検出する。異物は、正常なクラムに対して、色が異なることが多いので、撮像されたクラムの色または明るさの違いから、正確に異物を検出することができる。
撮像された前記クラムのR信号、G信号およびB信号の少なくともいずれかの信号の強さから、異物を検出してもよい。R信号、G信号およびB信号の全てから総合的に判断しても良いし、いずれか1つの信号で判断しても良い。ゴムなどのエラストマーの場合には、特に、B信号において、異物と正常なクラムとの間の信号強度に差異が大きく、判別しやすい傾向にある。
上記第2の目的を達成するために、本発明のエラストマーの製造方法は、上記に記載の異物の検出方法で検出された異物を除去する工程を有する。本発明のエラストマーの製造方法によれば、エラストマーの製造過程で生じるクラムに異物が含まれているか否かを、工程を増大させることなく、クラムを落下させる途中で、高精度で検出することができる。したがって、本発明では、異物が含まれていないクラムを用いて良質なエラストマー成形体を製造することができる。
好ましくは、異物が検出された直後のタイミングで、落下途中の前記クラムを、異物と共に除去する。たとえば異物が検出された直後のタイミングで、異物が含まれている落下途中のクラムに空気圧を加えて吹き飛ばして、落下途中のクラムを、異物と共に除去することができる。あるいは、異物が検出された直後のタイミングで、異物が含まれている落下途中のクラムに排除板などを当てて、落下途中のクラムを、異物と共に除去することができる。あるいは、異物が検出された直後のタイミングで、落下したクラムを収容する正規収容手段を、排除用収容手段に切り替えて、落下後のクラムを、異物と共に除去することができる。
上記第1の目的を達成するために、本発明の異物の検出装置は、
エラストマーを製造する過程で生じるクラムに異物が含まれているかを検出する検出装置であって、
前記クラムを落下させる落下手段と、
落下している前記クラムに照明光を照射する照明手段と、
落下している前記クラムの側方で、落下する前記クラムのばらつき厚み方向にずらして配置される複数の基準部材と、
複数の前記基準部材に照射された前記照明光の反射光を撮像する第1撮像手段と、
前記照明光が照射された落下途中の前記クラムを撮像する第2撮像手段と、
撮像された前記クラムから異物を検出する検出手段と、を有する。
本発明に係る異物の検出装置では、クラムを落下させる途中で、異物を検出する。ゴムなどのエラストマーの製造過程では、ブロックまたはシートなどの所定形状に成形される前の段階で、乾燥前、乾燥途中または乾燥後のクラムを落下させて、他の搬送装置や他の装置や貯蔵具に移したりすることがある。そこで、そのようなクラムの落下工程が行われる位置に、本発明に係る異物の検出装置を組み付ければ、工数を増やさずに、異物の検出が可能になる。
また、本発明の異物の検出装置では、落下するクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準部材を有している。そのため、それらの基準部材に照明光を照射し、照射された照明光の反射光を第1撮像手段で読み込み、それらの反射光を比較し、比較された反射光の明るさが略均一になるように、照明光を調節することができる。そのため、落下するクラムが、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついたとしても、そのばらついたクラムへの照明光の反射光は、落下するクラムのばらつき厚み方向で均一になる。そのため、照明光が照射された落下途中のクラムを第2撮像手段で撮像し、それを画像処理することなどで、落下するクラムの中で、異物の検出精度が向上する。
従来の装置では、落下するクラムが、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついた場合に、厚み方向の手前側と、厚み方向の奥側では、照明光による反射光の明るさにバラツキが生じることがあった。このため、特に照明が暗い側で、異物でないものを異物と判断するおそれが高かった。厚み方向の奥側も手前側も同一の撮像画像として撮像され、その撮像画像から異物と正常クラムとを、同一基準で判別する必要があるからである。
本発明の装置では、ばらついたクラムへの照明光の反射光は、落下するクラムのばらつき厚み方向で均一になるように照明光が調整されるため、落下するクラムの中で、異物の検出精度が向上する。
好ましくは、本発明の異物の検出装置は、複数の前記基準部材に照射された前記照明光の反射光を比較し、比較された前記反射光の明るさが略均一になるように、前記照明光を調節する照明光調節手段をさらに有する。
好ましくは、前記第1撮像手段と前記第2撮像手段とは、共通撮像装置で構成され、
前記共通撮像装置は、複数の前記基準部材に照射された前記照明光の反射光を撮像すると共に、前記照明光が照射された落下途中の前記クラムを撮像することができるように構成してある。
このように構成することで、撮像手段の数を削減することができる。なお、第1撮像手段と第2撮像手段の対、あるいは共通撮像装置は、落下時のクラムのばらつき厚み方向の表と裏の双方に、それぞれ1つずつまたは複数ずつ設けてもよい。照明手段も同様であり、1つまたは複数の照明手段の組合せは、落下時のクラムのばらつき厚み方向の表と裏の双方に、それぞれ1つずつまたは複数ずつ設けてもよい。
上記第2の目的を達成するために、本発明のエラストマーの製造装置は、
上記のいずれかに記載の異物の検出装置と、
前記検出装置で検出された異物を除去する除去手段と、を有する。
本発明のエラストマーの製造装置によれば、エラストマーの製造過程で生じるクラムに異物が含まれているか否かを、工程を増大させることなく、クラムを落下させる途中で、高精度で検出することができる。したがって、本発明では、異物が含まれていないクラムを用いて良質なエラストマー成形体を製造することができる。
好ましくは、前記除去手段は、異物が検出された直後のタイミングで、落下途中の前記クラムを、異物と共に除去するように構成してある。たとえば異物が検出された直後のタイミングで、異物が含まれている落下途中のクラムに空気圧を加えて吹き飛ばすガス吹出手段で前記除去手段を構成しても良い。あるいは、異物が検出された直後のタイミングで、異物が含まれている落下途中のクラムに押し当てて異物の落下方向を変化させる排除板駆動機構で前記除去手段を構成してもよい。あるいは、異物が検出された直後のタイミングで、落下したクラムを収容する正規収容部を、排除用収容部に切り替える収容部切り替え手段で前記除去手段を構成してもよい。
図1は本発明の一実施形態に係るエラストマーの製造装置の一部を示す概略図である。 図2は図1に示すエラストマーの製造装置に組み込まれている異物の検出装置の概略図である。 図3は図2に示すIII−III線に沿う落下途中のクラムと基準部材との位置関係を示す正面図である。 図4(A)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された基準部材の反射光画像を示す実施例1の概略図、図4(B)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された正常クラムと異物の対の反射光画像を示す実施例1の概略図である。 図5(A)は図4(A)に示すクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された基準部材の反射光画像をRGB信号で示す実施例1のグラフ、図5(B1)は図4( B)に示すクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された異物の反射光画像をRGB信号で示す実施例1のグラフ、図5(B2)は図4( B)に示すクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された異物なし正常クラムの反射光画像をRGB信号で示す実施例1のグラフである。 図6(A)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された基準部材の反射光画像を示す比較例の概略図、図6(B)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された正常クラムと異物の対の反射光画像を示す比較例の概略図である。 図7(A)は図6(A)に示すクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された基準部材の反射光画像をRGB信号で示す比較例のグラフ、図7(B1)は図6( B)に示すクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された異物の反射光画像をRGB信号で示す比較例のグラフ、図7(B2)は図6( B)に示すクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された異物なし正常クラムの反射光画像をRGB信号で示す比較例のグラフである。 図8(A)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された基準部材の反射光画像をRGB信号で示す実施例2のグラフ、図8(B1)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された異物の反射光画像をRGB信号で示す実施例2のグラフ、図8(B2)はクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された異物なし正常クラムの反射光画像をRGB信号で示す実施例2のグラフである。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るエラストマーの製造装置2は、乾燥室20を有する。乾燥室20内では、多孔ベルト24によりクラム10が矢印方向に搬送されて乾燥される。乾燥室20の前工程では、ゴムなどのエラストマーからなる水分を含むクラム10が、図示省略してある押出機などから吐出される。
エラストマーの製造過程では、水を含むエラストマーが得られる。その水を含むエラストマーは、押出機の内部で水蒸気圧以上に圧縮される。このため、水を含むエラストマーは、図示省略してあるダイスから大気中に放出されるときに、膨張および破裂し、水分は蒸気となり、エラストマーは、ポーラスなクラム10となる。
押出機のダイスなどから吐出されたクラム10は、たとえば陣笠部材の周面に衝突して、乾燥室20内に配置してあるコンベヤー用の多孔ベルト24へと向かい、その上に、均一に分散して乾燥室20の内部を搬送されるようになっている。
乾燥室20は、ローラなどにより搬送方向に移動させられる多孔ベルト24を有する。多孔ベルト24は、たとえば開口率が30〜40%程度に孔が形成されたステンレス製板材で構成してある。孔の大きさは、ベルト24の上に堆積されるクラム10が落下しない程度の大きさである。ベルト24の下方には、図示省略してあるノズルが配置してあり、そのノズルから乾燥用空気を、クラム10が堆積されたベルト24の裏面から吹き付けるようになっている。乾燥用空気の温度は、たとえば50〜95°C程度である。
乾燥室20で乾燥されたクラム10は、乾燥室20の出口から、搬送装置30の搬送ベルト(落下手段)32上に落下させられて搬送方向(X軸方向)に搬送速度X0で搬送される。搬送ベルト32で搬送されたクラム10は、搬送装置30の出口で、搬送ベルト32の上から、成形装置40のホッパ42に向けて落下させられる。
成形装置40としては、特に限定されず、ホッパ42に投入されたクラム10を原料として、ゴムベール、ゴムシートなどのエラストマー成形体100を成形するための装置である。
本実施形態では、搬送装置30の出口で、搬送ベルト32の上から、成形装置40のホッパ42に向けてクラム10が落下させられる位置に、異物の検出装置50が取り付けられている。
図2に示すように、搬送装置30の出口で、搬送ベルト32の上から落下するクラム10(異物12も含む/以下、別々に記載しない限りは同様)は、鉛直方向(Z軸)の真下に落下するのではなく、搬送ベルト32の搬送速度X0に対応するX軸方向の速度成分X1を有する。すなわち、クラム10は、各クラム10の重量やサイズや形状に基づく鉛直(Z軸)方向の速度成分Z1に前述した速度成分X1がプラスされた落下方向速度(ベクトル)F1で落下する。その際に、各クラム10の重量、サイズ、形状あるいは落下位置などに基づき、落下するクラム10は、速度F1の落下方向に略垂直な厚み方向にばらつく。
これに対して、図3に示すように、落下するクラム10のY軸方向幅は、搬送ベルト32の上で搬送されているクラム10のY軸方向幅と略一致し、ほとんどばらつかない。なお、図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、X軸は、搬送装置30の搬送方向に一致し、Z軸は、鉛直方向に一致する。
図2に示すように、本実施形態の異物の検出装置50は、落下時のクラム10のばらつき厚み方向の表と裏の双方に、それぞれ好ましくは複数の表側照明具(照明手段)52aと、好ましくは複数の裏側照明具(照明手段)52bとを有する。複数の表側照明具(照明手段)52aは、ばらつき厚み方向の表側で、それぞれ配置位置が異なることが好ましい。また同様に、複数の裏側照明具(照明手段)52bは、ばらつき厚み方向の裏側で、それぞれ配置位置が異なることが好ましい。ばらつき厚み方向で、落下するクラム10に均一に照明光が当たるようにするためである。
異物の検出装置50は、落下時のクラム10のばらつき厚み方向の表と裏の双方に、それぞれ好ましくは単一の撮像装置(共通撮像装置)54a,54bが配置してある。それぞれの撮像装置54a,54bの撮像方向は、落下時のクラム10の落下方向F1に対して略垂直であるが、同じクラム10を撮像する場合に、好ましくは相互に一直線状にならないように、鈍角で交差するようになっている。
本実施形態の異物の検出装置50は、基準部材としての複数の基準板60,62,64を有する。図3に示すように、これらの基準板60,62,64は、それぞれ搬送装置30から落下するクラム10のY軸方向幅の両側に、落下するクラム10とは衝突しない位置に配置されることが好ましいが、Y軸方向幅のいずれか一方のみに配置されていても良い。
また、図3に示す実施形態では、Y軸方向に沿って基準板60が基準板62と基準板64との間に配置されるが、その配置順序は、特に限定されない。さらに、図3に示す例では、落下するクラム10のY軸方向幅の両側に配置される基準板の順序が、左から順に62,60,64の同じ順になっているが、これに限定されない。たとえば左右に配置される基準板62,60,64の組み合わせが、Z軸に平行な対称軸に対して対象に配置されることも好ましい。たとえば左側の組み合わせが左から順に基準板62,60,64の組み合わせであり、右側の組み合わせが、左から順に基準板64,60,62の組み合わせである。
図2に示すように、本実施形態では、基準板60,62,64の内、図3に示すY軸方向の中央部に配置される基準板60が、搬送装置30の出口から落下するクラム10の落下方向に略垂直なばらつき厚み方向の略中央位置に配置される。その他の一方の基準板62は、基準板60に対して、クラム10のばらつき厚み方向の手前側(表側で+d1側)に配置され、その他の他方の基準板64は、クラム10のばらつき厚み方向の奥側(表側で−d1側)に配置される。
これらの基準板60,62,64は、好ましくは略平行に配置され、基準板62は、クラム10の所定の落下位置での最大ばらつき厚みの最も手前側に位置し、基準板64は、クラム10の所定の落下位置での最大ばらつき厚みの最も奥側に位置するように、ばらつき厚み方向の各配置間隔d1が決定される。各配置間隔d1は、クラム10のサイズや重量や形状、搬送ベルト32の搬送速度などに応じて決定され、好ましくは50〜100mmである。
各基準板60,62,64の平板サイズは、相互に同じサイズであることが好ましく、たとえば100mm〜2000mm程度の面積サイズが好ましい。また、基準板60,62,64の形状は、四角や長方形に限らず、その他の多角形状でも良く、円形あるいは楕円形あるいはその他の形状でも良い。これらの基準板60,62,64の厚みは、特に限定されないが、好ましくは、1〜5mm程度である。
これらの基準板60,62,64は、特に限定されず、合成樹脂、金属、紙、ゴム板などで構成され、好ましくは同一の材質で構成される。これらの基準板60,62,64の表面(裏面も含む)は、同じ明度および輝度の色であることも好ましい。色としては、黒、灰色などが好ましい。これらの基準板60,62,64の色が同じになるように着色されていても良い。なお、基準板60,62,64の表と裏とで、統一して色を変えても良い。
各基準板60,62,64の平面のZ軸に対する傾斜角度は、クラム10の落下方向に合わせて固定されていても良いが、クラム10の落下方向が変化することを考慮して可変移動可能にしても良い。また、各基準板60,62,64のばらつき厚み方向の相互間距離d1は、平均的なクラム10の落下ばらつき厚みに合わせて固定されていても良いが、可変移動可能に構成しても良い。これらの基準板60,62,64の可変移動は、図1に示す制御手段56による自動制御で行っても良く、マニュアル式に行っても良い。
図1に示すように、本実施形態では、撮像装置54aおよび54bは、制御手段56により制御され、これらで撮像された画像データは、制御手段に入力されて信号処理される。また、画像データは、図示省略してある表示手段などで表示することも可能である。また、照明具52a,52bは、制御手段56により制御され、それらの照明具52a,52bから、落下するクラム10と基準板60,62,64とに向けて照射される照明光の光量や向き、あるいは照明具52a,52bの位置などを個別に調節可能になっている。
さらに本実施形態では、制御手段56は、除去手段としてのガス吹出手段70をも制御可能になっている。ガス吹出手段70は、クラムの落下方向に沿って基準板60,62,64からホッパ42へと向かう途中位置のクラムに対して、空気などのガスを吹き付け可能になっている。
すなわち、ガス吹出手段70は、制御手段56により制御され、制御手段56が、基準板60,62,64間に対応する落下位置で異物12を検知した場合に、その直後に、異物12を含むクラム10にガスを吹き付ける。そのため、異物12を含むクラム10の落下方向が変化し、異物12を含むクラム10は、ホッパ42ではなく、異物収容箱80の開口部から箱80の内部に収容される。
本実施形態に係る検出装置50を用いた検出方法は、搬送装置30の出口からクラム10を落下させる工程を有する。また、落下しているクラム10には、基準板60,62,64が配置される位置で、照明具52a,52bから照明光が照射される。そして、落下しているクラムの側方で、落下するクラム10のばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準板60,62,64に照射された照明光の反射光を、撮像装置54a,54bで撮像し、その画像データを、図1に示す制御手段56が比較する。
制御手段56は、たとえば図4(A)に示すように、撮像装置54aまたは54bにより撮像された各基準板60,62,64の表面の反射画像データ60a,62a,64aが、均一の明るさになるように、各照明具52aまたは52bを制御する。制御項目としては、特に限定されないが、たとえば各照明具52aまたは52bの位置、各照明具から照射される照明光の強さ、照明光の向きなどが例示される。
すなわち、制御手段56は、照明光調節手段としても機能し、基準板60,62,64からの反射光の画像信号に基づき、反射光信号を比較し、比較された反射光の結果に基づき、光らせる照明光用光源(照明具52a,52b)の数、光源の明るさ、照射方向などを自動調整する。制御手段56による自動調整は、検出前の段階で行っても良く、検出中に行っても良い。
なお、図2では、照明具52a,52bの数が、表側と裏側とで、それぞれ2つであるが、それぞれ2つ以上であっても良い。また、制御手段56による照明具52aの制御は、クラムの製造が始まる前でクラム10が落下してくる前に行うことが好ましいが、落下中にも行っても良い。
クラム10の製造が始まり、搬送装置30の出口からクラム10が落下してくる最中には、撮像装置54aまたは54bは、照明光が照射された落下途中のクラム10を、基準板60,62,64が配置される落下位置で撮像する。その撮像された画像データは、制御手段56に送られる。撮像されたクラム10に関する画像データには、図4(B)に示すように、ばらつき厚み方向に沿って基準板60と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10a0と、基準板62と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10a+と、基準板64と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10a−とが含まれることになる。なお、図4(B)では、それぞれ単一の正常クラム画像10a0,10a+,10a−を示しているが、実際の画像データには、多数の正常クラム画像10a0,10a+,10a−と、それらの中間位置に位置する正常クラム画像が含まれる。
また、撮像されたクラム10に関する画像データには、図4(B)に示すように、ばらつき厚み方向に沿って基準板60と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12a0、基準板62と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12a+、または基準板64と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像10a−が含まれることがある。
本実施形態では、図4(A)に示すように、撮像装置54aまたは54bにより撮像された各基準板60,62,64の表面の反射画像データ60a,62a,64aが、均一の明るさになるように、各照明具52aまたは52bが制御されている。そのため、各基準板60,62,64と同じ位置に位置するクラム10および異物12による反射光画像は、図4(B)に示すように、それぞれ同じような画像となる。
実際に、図5(A)に示すように、撮像装置54aまたは54bにより撮像して制御手段56で検出された基準板60でのRGB信号と、基準板62でのRGB信号と、基準板64でのRGB信号とが、同じような傾向にある場合には、次のことが確認されている。
すなわち、図5(B1)に示すように、基準板60と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12a0のRGB信号(黄色異物0mm)と、基準板62と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12a+のRGB信号(黄色異物+d1)と、基準板64と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12a−のRGB信号(黄色異物−d1)とは、同じ傾向にある。
また、図5(B2)に示すように、基準板60と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10a0のRGB信号(異常なし0mm)と、基準板62と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10a+のRGB信号(異常なし+d1)と、基準板64と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10a−のRGB信号(異常なし−d1)とは、同じような傾向にある。
これらの結果から、落下するクラム10がばらつき厚み方向に散らばっていたとしても、基準板60,62,64に対応する厚み方向の各位置で、異物12を撮像したRGB信号と正常クラム10を撮像したRGB信号とは、同様な傾向で異なっている。基準板60,62,64に対応する厚み方向の各位置の間でも同様な現象が生じると考えられる。そのため、画像データを信号処理して閾値を設けることで、異物12に対応する異物画像12a0,12a+,12a−と、正常なクラム10に対応する正常クラム画像10a0,10a+,10a−とを、RGB信号を用いて、正確に区別することができる。
制御手段56が、撮像装置54aまたは54bからの画像データに、異物12に対応する異物画像12a0,12a+,12a−の少なくともいずれかを検出した場合には、異物が検出された直後のタイミングで、図1に示すガス吹出手段70を駆動する。ガス吹出手段70は、空気などのガスを吹き出すノズルなどで構成される。
ガス吹出手段70は、制御手段56により制御され、制御手段56が、基準板60,62,64間に対応する落下位置で異物12を検知した場合に、その直後に、異物12を含むクラム10にガスを吹き付ける。そのため、異物12を含むクラム10の落下方向が変化し、異物12を含むクラム10は、ホッパ42ではなく、異物収容箱80の開口部から箱80の内部に収容される。
なお、異物の除去手段としては、ガス吹出手段に限らず、その他の態様であっても良い。たとえば、制御手段56の制御信号に従い、異物が検出された直後のタイミングで、異物12が含まれている落下途中のクラム10に押し当てて異物12の落下方向を変化させる排除板駆動機構で除去手段を構成してもよい。あるいは、制御手段56の制御信号に従い、異物が検出された直後のタイミングで、落下したクラムを収容する正規収容部(たとえばホッパ42)を、排除用収容部に切り替える収容部切り替え手段で除去手段を構成してもよい。
本実施形態に係る異物の検出方法では、クラム10を落下させる途中で、異物12を検出する。ゴムなどのエラストマーの製造過程では、ブロックまたはシートなどの所定形状に成形される前の段階で、乾燥前、乾燥途中または乾燥後のクラム10を落下させて、他の搬送装置や他の装置や貯蔵具に移したりする工程が必要になる。そこで、そのような工程の途中で、クラム10中の異物12を検出すれば、工程を増やさずに、異物12の検出が可能になる。
また、本実施形態では、落下するクラム10のばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準板60,62,64に照射された照明光の反射光を比較し、比較された反射光の明るさが略均一になるように、照明光を調節する。そのため、落下するクラム10が、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついたとしても、そのばらついたクラム10への照明光の反射光は、落下するクラム10のばらつき厚み方向で均一になる。そのため、照明光が照射された落下途中のクラム10を撮像装置54aまたは54bにより撮像し、それを画像処理することなどで、落下するクラム10の中で、異物12の検出精度が向上する。
従来の方法では、落下するクラム10が、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついた場合に、厚み方向の手前側と、厚み方向の奥側では、照明光による反射光の明るさにバラツキが生じていた。たとえば図6(A)に示すように、撮像装置54aにより撮像された各基準板60,62,64の表面の反射画像データ60b,62b,64bが、均一の明るさにならずに、照明具52aによる照明光の手前側(+d1)から奥側(−d1)に向けて暗くなることがある。
このような場合には、図7(A)に示すように、撮像装置54aにより撮像して制御手段56で検出された基準板60でのRGB信号と、基準板62でのRGB信号と、基準板64でのRGB信号とが異なることになる。また、その場合には、各基準板60,62,64と同じ位置に位置するクラム10および異物12による反射光画像は、図6(B)に示すように、それぞれ区別が付きにくい画像データになる。
たとえば図7(B1)に示すように、基準板60と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12b0のRGB信号と、基準板62と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12b+のRGB信号と、基準板64と同じ位置に位置する異物12に対応する異物画像12b−のRGB信号とは、図7(A)の違いに応じて異なる。また、同様に、図7(B2)に示すように、基準板60と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10b0のRGB信号と、基準板62と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10b+のRGB信号と、基準板64と同じ位置に位置するクラム10に対応する正常クラム画像10b−のRGB信号とは、図7(A)の違いに応じて異なる。
これらの結果から、特に、基準板64と同じ位置(−d1)に位置する異物12に対応する異物画像12b−のRGB信号(黄色異物−d1)と、それと同じ位置(−d1)に位置する正常クラム10に対応する正常クラム画像10b−のRGB信号(異常なし−d1)との区別が付きにくくなることが分かる。そのため、画像データを信号処理して閾値を設けたとしても、正常なクラム10に対応する正常クラム画像10b−のRGB信号(異常なし−d1)を、異物12に対応する異物画像12b−のRGB信号(黄色異物−d1)と誤って判断するおそれがある。このように、従来技術に対応する比較例では、特に照明が暗い側で、異物でないものを異物と判断するおそれが高かった。なお、上述した説明は、表側の撮像装置54aと照明具52aとを用いて行ったが、裏側の撮像装置54bと照明具52bの場合も同様である。
これに対して、本実施形態の異物の検出装置50と、その検査方法と、検査装置50を有するエラストマーの製造装置と、その製造方法によれば、クラム10への照明光の反射光が、落下するクラム10のばらつき厚み方向で均一になるように照明光が調整されるため、落下するクラム10の中で、異物12の検出精度が向上する。
なお、照明光の調整は、検出前の段階で、人手により調整しても良いし、制御手段56により自動調整することも可能である。制御手段56により自動調整する場合には、検出前の段階に限らず、検出中に、自動で調節することも可能である。
また、本実施形態では、撮像されたクラム10の色または明るさから、異物12を検出する。異物12は、正常なクラム10に対して、色が異なることが多いので、撮像されたクラム10の色または明るさの違いから、正確に異物を検出することができる。
さらに本実施形態では、撮像されたクラム10のR信号、G信号およびB信号の少なくともいずれかの信号の強さから、異物12を検出してもよい。R信号、G信号およびB信号の全てから総合的に判断しても良いし、いずれか1つの信号で判断しても良い。ゴムなどのエラストマーの場合には、特に、B信号において、異物と正常なクラムとの間の信号強度に差異が大きく、判別しやすい傾向にある。
たとえば図8(A)〜図8(B2)は、図7(A)〜図7(B2)に示す実施例1の変形である実施例2を示す。実施例2では、図8(A)に示すように、図5(A)に示す照明光よりも光量が強い照明光が、基準板60,62,64の位置で均一に照射されるように、図1に示す制御手段56が照明具52a,52bを制御する。その結果、それぞれの基準板60,62,64の位置での異物12に対応するRGB画像信号(黄色異物12a+,12a0,12a−)は、図8(B1)に示すように、同様な傾向を示すことになる。また、それぞれの基準板60,62,64の位置での正常なクラム10に対応するRGB画像信号(異常なし10a+,10a0,10a−)も、図8(B2)に示すように、同様な傾向を示すことになる。
この実施例では、図8(B1)と図8(B2)とを比較し、特に、B画像信号を用いることで、ばらつき厚み方向(+d1,0mm、−d1)によらず、黄色異物と異常なしとを区別することができることが分かる。すなわち、実施例2においても、ばらつき厚み方向(+d1,0mm、−d1)によらず、異物12と正常なクラム10とを区別することができる。
さらに、本実施形態のエラストマーの製造方法は、上記に記載の異物の検出装置50を用いた検出方法で検出された異物を除去する工程を有する。そのため、エラストマーの製造過程で生じるクラム10に異物12が含まれているか否かを、工程を増大させることなく、クラム10を落下させる途中で、高精度で検出することができる。したがって、本実施形態の製造方法では、異物が含まれていないクラムを用いて良質なゴムベール、ゴムシートなどのエラストマー成形体を製造することができる。
さらにまた、本実施形態では、異物が検出された直後のタイミングで、落下途中のクラム10を、異物12と共に除去する。たとえば検出装置50により異物12が検出された直後のタイミングで、制御手段56は、ガス吹出手段70に制御指令信号を出力する。その結果、ガス吹出手段70から吹き出された空気は、異物12が含まれている落下途中のクラム10に空気圧を加えて吹き飛ばして、落下途中のクラム10を、異物収容箱80内に入れて異物12と共に除去することができる。
あるいは、図示省略してあるが、異物が検出された直後のタイミングで、異物12が含まれている落下途中のクラム10に排除板などを当てて、落下途中のクラム10を、異物12と共に除去することができる。あるいは、異物10が検出された直後のタイミングで、落下したクラム10を収容する正規収容手段としてのホッパ42を、排除用収容手段に切り替えて、落下後のクラム10を、異物10と共に除去することができる。
本実施形態に係る異物の検出装置50では、搬送装置30の出口からクラム10を落下させる途中で、異物12を検出する。ゴムなどのエラストマーの製造過程では、ブロックまたはシートなどの所定形状に成形される前の段階で、乾燥前、乾燥途中または乾燥後のクラムを落下させて、他の搬送装置や他の装置や貯蔵具に移したりすることがある。そこで、そのようなクラム10の落下工程が行われる位置に、異物の検出装置50を組み付ければ、工数を増やさずに、異物の検出が可能になる。
また、異物の検出装置50では、落下するクラムのばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準板60,62,64を有している。そのため、それらの基準板60,62,64に照明光を照射し、照射された照明光の反射光を第1撮像手段としての撮像装置54a(または54b)で読み込み、それらの反射光を比較し、比較された反射光の明るさが略均一になるように、照明光を調節することができる。
そのため、落下するクラム10が、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついたとしても、そのばらついたクラム10への照明光の反射光は、落下するクラム10のばらつき厚み方向で均一になる。そのため、照明光が照射された落下途中のクラムを第2撮像手段としての撮像装置54a(または54b)で撮像し、それを画像処理することなどで、落下するクラム10の中で、異物12の検出精度が向上する。
従来の装置では、落下するクラムが、落下する方向と略垂直な厚み方向にばらついた場合に、厚み方向の手前側と、厚み方向の奥側では、照明光による反射光の明るさにバラツキが生じることがあった。このため、特に照明が暗い側で、異物でないものを異物と判断するおそれが高かった。
本実施形態の装置では、ばらついたクラム10への照明光の反射光は、落下するクラムのばらつき厚み方向で均一になるように照明光が調整されるため、落下するクラム10の中で、異物12の検出精度が向上する。
また本実施形態では、基準板60,62,64を撮像するための第1撮像手段としての撮像装置54a(または54b)と、落下するクラム10を撮像するための第2撮像手段としての撮像装置54a(または54b)とは、共通する撮像装置である。そのため、本実施形態では、撮像装置の数を削減することができる。
本実施形態のエラストマーの製造装置は、異物の検出装置50と、検出装置50で検出された異物を除去する除去手段としてのガス吹出手段70を有する。
本実施形態のエラストマーの製造装置によれば、エラストマーの製造過程で生じるクラム10に異物12が含まれているか否かを、工程を増大させることなく、クラム10を落下させる途中で、高精度で検出することができる。したがって、本実施形態では、落下しているクラム10から異物12を正確に検出して排除するため、異物12が含まれていないクラム10を用いて良質なエラストマー成形体(たとえばゴムベール)100を製造することができる。
本実施形態において、エラストマーとは、ゴム弾性を有する重合体であれば特に限定はなく、いわゆる合成ゴムや熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、これらのエラストマーに広く適用できる。具体的には、スチレン−ブタジエン・ゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエン・ゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリルゴム、ポリエーテルゴム、ヒドリンゴムなどの合成ゴム;スチレン−イソプレン−スチレン・ブロックポリマー(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロックポリマー(SBS)、及びこれらの水素化ブロックポリマーなどの熱可塑性エラストマー;などの一般的な合成ゴムや熱可塑性エラストマーに広く適用できる。また、本実施形態において、クラムとは、エラストマーの製造過程で生じる小片であり、凝固した小粉状のゴム(エラストマー含む)などとして定義される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば落下するクラム10のばらつき厚み方向に沿って、最低2つの基準板62および64があれば良い。ばらつき厚み方向の中央部に配置される基準板60は省略してもよい。また、4つ以上の基準板が配置してあっても良い。
また、基準部材としては、基準板60,62,64に限定されず、照明光を反射することができるものであれば、板状以外のものであっても良い。ただし、複数配置される基準部材は、同じように反射光を形成するものであることが好ましい。
さらに、上述した実施形態の異物の検出方法およびエラストマーの製造方法では、その工程の一部または全部を自動制御ではなく、作業者の人手によるマニュアルで行っても良い。
さらにまた、基準板60,62,64を撮像するための第1撮像手段としての撮像装置54a(または54b)と、落下するクラム10を撮像するための第2撮像手段としての撮像装置54a(または54b)とは、別々の撮像装置であっても良い。
また、上述した実施形態では、第1撮像手段と第2撮像手段の対、あるいは共通撮像装置は、落下時のクラムのばらつき厚み方向の表と裏の双方に、それぞれ1つずつまたは複数ずつ設けてあるが、いずれか一方に配置するのみでも良い。照明手段も同様であり、1つまたは複数の照明手段の組合せは、落下時のクラムのばらつき厚み方向の表と裏の双方に、それぞれ1つずつまたは複数ずつ設けてあるが、一方のみでも良い。
2… エラストマーの製造装置
10… クラム
10a0,10a+,10a−… 正常クラム画像(実施例)
10b0,10b+,10b−… 正常クラム画像(比較例)
12… 異物
12a0,12a+,12a−… 異物画像(実施例)
12b0,12b+,12b−… 異物画像(比較例)
20… 乾燥室
24… 多孔ベルト
30… 搬送装置
32… 搬送ベルト(落下手段)
40… 成形装置
42… ホッパ
50… 異物の検出装置
52a,52b… 照明具(照明手段)
54a,54b… 撮像装置(第1および第2撮像手段、共通撮像装置)
56… 制御手段
60,62,64… 基準板(基準部材)
60a,62a,64a… 反射画像データ(実施例)
60b,62b,64b… 反射画像データ(比較例)
70… ガス吹出手段(除去手段)
80… 異物収容箱
100… エラストマー成形体

Claims (10)

  1. エラストマーを製造する過程で生じるクラムに異物が含まれているかを検出する方法であって、
    前記クラムを落下させる工程と、
    落下している前記クラムに照明光を照射する工程と、
    落下している前記クラムの側方で、落下する前記クラムのばらつき厚み方向にずらして配置された複数の基準部材に照射された前記照明光の反射光を比較する工程と、
    比較された前記反射光の明るさが略均一になるように、前記照明光を調節する工程と、
    前記照明光が照射された落下途中の前記クラムを撮像する工程と、
    撮像された前記クラムから異物を検出する工程と、を有する異物の検出方法。
  2. 撮像された前記クラムの色または明るさから、異物を検出する請求項1に記載の異物の検出方法。
  3. 撮像された前記クラムのR信号、G信号およびB信号の少なくともいずれかの信号の強さから、異物を検出する請求項1または2に記載の異物の検出方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の異物の検出方法で検出された異物を除去する工程を有するエラストマーの製造方法。
  5. 異物が検出された直後のタイミングで、落下途中の前記クラムを、異物と共に除去する請求項4に記載のエラストマーの製造方法。
  6. エラストマーを製造する過程で生じるクラムに異物が含まれているかを検出する検出装置であって、
    前記クラムを落下させる落下手段と、
    落下している前記クラムに照明光を照射する照明手段と、
    落下している前記クラムの側方で、落下する前記クラムのばらつき厚み方向にずらして配置される複数の基準部材と、
    複数の前記基準部材に照射された前記照明光の反射光を撮像する第1撮像手段と、
    前記照明光が照射された落下途中の前記クラムを撮像する第2撮像手段と、
    撮像された前記クラムから異物を検出する検出手段と、を有する異物の検出装置。
  7. 前記第1撮像手段と前記第2撮像手段とは、共通撮像装置で構成され、
    前記共通撮像装置は、複数の前記基準部材に照射された前記照明光の反射光を撮像すると共に、前記照明光が照射された落下途中の前記クラムを撮像することができるように構成してある請求項6に記載の異物の検出装置。
  8. 複数の前記基準部材に照射された前記照明光の反射光を比較し、比較された前記反射光の明るさが略均一になるように、前記照明光を調節する照明光調節手段をさらに有する請求項6または7に記載の異物の検出装置。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載の異物の検出装置と、
    前記検出装置で検出された異物を除去する除去手段と、を有するエラストマーの製造装置。
  10. 前記除去手段は、異物が検出された直後のタイミングで、落下途中の前記クラムを、異物と共に除去するように構成してある請求項9に記載のエラストマーの製造装置。
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