JP2017171564A - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原料である炭化珪素粉末の消費率の向上を図ることが可能な昇華再結晶法による炭化珪素単結晶製造方法の提供。
【解決手段】粒径分布頻度曲線において、最小径と最大径との平均径より大きな径で最頻値となり、好ましくは前記炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線において、最大径で最頻値となり、又、粒径が10〜3000μmで、最小径に対する最大径の比が100以下である炭化珪素粉末を原料とする昇華再結晶法による炭化珪素単結晶の製造方法。粒径分布頻度曲線において、前記最頻値の径で最頻値となり、前記最大径より大径の径において前記最小径と同じ頻度となるように分布する炭化珪素粉末から、前記最小径未満及び前記最大径を超える径を有する炭化珪素粉末を除去したものを前記原料とする炭化珪素単結晶の製造方法。
【選択図】図1A

Description

本発明は、炭化珪素単結晶の製造方法に関する。
炭化珪素単結晶は、その高硬度性、高熱伝導性、高温耐熱性から、成形砥石、セラミックス部品等の材料として使用されている。また、炭化珪素は、シリコンと比較すると、バンドギャップは約3倍、絶縁破壊電界強度は約10倍という物性を有するので、シリコンに代わるパワー半導体用基盤の材料として注目されている。
炭化珪素単結晶の製造方法として、原料である炭化珪素粉末を2000℃以上の高温条件下において昇華させ、炭化珪素を単結晶成長させる昇華再結晶法がよく知られており、工業的に広く使用されている。この昇華再結晶法における原料で炭化珪素粉末に関して、様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、表面部及びその近傍に他の部分よりも大径粒子の炭化珪素粉末が充填されるように、炭化珪素粉末をるつぼ内に配置することが開示されている。
また、特許文献2には、平均粒径が小さい炭化珪素粉末を平均粒径が大きな炭化珪素粉末で覆うように、炭化珪素粉末をるつぼ内に配置することが開示されている。
特許文献3には、粒径分布のピークを複数有する炭化珪素粉末を原料として用いることが開示されている。
特開2000−7492号公報 特開2009−51702号公報 特開2011−230941号公報
しかしながら、上記特許文献1から3に記載のように原料である炭化珪素粉末を粒径範囲又は平均粒径で規定しても、原料の消費率が低かった。これは、炭化珪素粉末が昇華すると同時に焼結も進行するが、昇華の進行につれて、昇華よりも焼結が優勢になって昇華速度が低下し、結果的に昇華が進行し難くなるので、原料の消費率が低かったと推察される。
よって、消費率のばらつきの要因として、単に平均粒径及び粒径範囲を規定するだけでは不十分であり、別の要因があると考えられる。
本発明は、原料である炭化珪素粉末の消費率の向上を図ることが可能な炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、容器内に原料となる炭化珪素粉末を配し、前記炭化珪素粉末を昇華させて、単結晶炭化珪素を製造する方法において、前記炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線において、最小径と最大径との平均径より大きな径で最頻値になることを特徴する。
本発明によれば、原料である炭化珪素粉末は、その粒径分布頻度曲線において、最小径と最大径との平均径より大きな径で最頻値になっている。そのため、従来のように粒径分布頻度曲線において最小径と最大径との平均径が最頻値となる分布を有する炭化珪素粉末を原料とした場合と比較して、小径のものが少ない。よって、炭化珪素粉末は、焼結し難く、結果として昇華する量が多くなる。これにより、原料の消費率の向上を図ることが可能となる。
例えば、前記炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線において、最大径で最頻値になればよい。
炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線において、最小径と最大径との平均径より大きな径で最頻値になる原料を得るためには、例えば、前記最頻値の径で最頻値となり、前記最大径より大径の径において前記最小径と同じ頻度となるように分布する炭化珪素粉末から、前記最小径未満及び前記最大径を超える径を有する炭化珪素粉末を除去したものを前記原料とすればよい。
そして、前記炭化珪素粉末は、粒径が10μm以上3000μm以下であることが好ましい。また、前記炭化珪素粉末は、最小径に対する最大径の比が100以下であることが好ましい。
本発明の実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法に使用される炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線の一例を示すグラフ。 炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線の他の一例を示すグラフ。 炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線の別の一例を示すグラフ。 炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線のさらに別の一例を示すグラフ。 炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線のさらに別の一例を示すグラフ。 実施例1,2に係る炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線を示すグラフ。 比較例1,3に係る炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線を示すグラフ。 比較例2,4に係る炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線を示すグラフ。
以下、本発明の実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。
まず、炭化珪素単結晶の製造方法で原料として用いる炭化珪素粉末の製造方法について説明する。ここでは、固相反応を利用した方法について説明するが、液相反応などを利用した方法であってもよい。
炭化珪素粉末の製造方法は、珪素を含む無機珪酸質原料及び炭素を含む炭素質原料を混合して、炭化珪素製造用原料を得る工程と、この炭化珪素製造用原料を2500℃以上で焼成し、炭化珪素からなる塊状物を得る工程と、不活性ガスを導入して、この塊状物を空冷する工程と、常温まで空冷した塊状物を粉砕する工程と、得られた粉砕物を分級し、所望の炭化珪素粉末を得る工程とを含む。
無機珪酸質原料としては、珪石などの結晶質シリカ、シリカフューム、シリカゲル等の非結晶シリカが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。無機珪酸質原料の平均粒径は、焼成時の環境、原料の状態(結晶質、非結晶質)、炭素質原料との反応性などによって、適宜選ばれる。
炭素質原料としては、例えば、天然黒鉛、人工黒鉛等の結晶性カーボン、カーボンブラック、コークス、活性炭等の非晶質カーボンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。炭素質原料の平均粒径は、焼成時の環境、原料の状態(結晶質、非結晶質)、及び炭素質材料との反応性などによって、適宜選ばれる。
無機珪酸質原料と炭素質原料とを混合して、炭化珪素粉末用の原料を調整する。この際の混合方法は任意であり、湿式混合、乾式混合の何れであってもよい。混合の際の炭素質原料と無機珪酸質原料の混合モル比(C/Si)は、焼成時の環境、炭化珪素粉末用原料の粒径、反応性などを考慮して、最適なものを選択する。ここでいう「最適」とは、焼成によって得られる炭化珪素の収量を向上させ、且つ、無機珪酸質原料及び炭素質原料の未反応の残存量を小さくさせることを意味する。
得られた混合粉末(炭化珪素製造用の原料)を2500℃以上で焼成して、塊状の炭化珪素を得る。
焼成方法は、特に限定されないが、外部加熱による方法、通電加熱による方法等が挙げられる。外部加熱の方法としては、例えば、流動層炉、バッチ式の炉などを用いる方法が挙げられる。通電加熱による方法としては、例えば、アチソン炉を用いる方法が挙げられる。アチソン炉としては、一般的なものを用いればよい。
なお、本明細書中、「アチソン炉」とは、上方が開口して箱型の間接抵抗加熱炉をいう。ここで、間接抵抗加熱とは、被加熱物に電流を直接流すのではなく、電流を流して発熱させた発熱体によって炭化珪素を得るものである。また、このようなアチソン炉の具体的構成の一例は、特開2013−112544号公報に記載されている。
このような炉を用いることにより、式(1)に示した反応が生じ、炭化珪素からなる塊状物が得られる。
SiO+3C→SiC+2CO ・・・(1)
アチソン炉の発熱体の種類は、電気を通すことができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、黒鉛粉、カーボンロッド等が挙げられる。
発熱体を構成する物質の形態は、特に限定されず、例えば、粉状、塊状等が挙げられる。発熱体は、アチソン炉の通電方向の両端に設けられた電極芯を結ぶように全体として棒状の形状になるように設けられる。ここでの棒状の形状とは例えば、円柱状、角柱状等が挙げられる。
通電後、炉内に炭化珪素からなる塊状物が生成する。
炉内が常温になるまで、アルゴンガス等の不活性ガスを導入して空冷を行う。そして、得られた炭化珪素からなる塊状物を粉砕する。粉砕方法は、特に限定されないが、例えば、粉砕機としてジョークラッシャー、ボールミル、ディスクグラインダー等を用いた粉砕方法が挙げられる。
そして、所望の粒径に応じたふるいを用いて、粉砕物を分級する。分級は、ふるいを用いた方法が最も簡便であり、好ましい。ただし、分級は、ふるいを用いた方法に限定されず、乾式、湿式の何れでもよい。また、乾式の分級として、気流を用いた例えば遠心式の分級方法を用いることもできる。
次に、この原料を用いて、昇華再結晶法により炭化珪素単結晶を製造する方法について説明する。
まず、原料である炭化珪素粉末を例えば黒鉛製のるつぼ内に配置し、このるつぼを加熱装置内に配設する。ただし、炭化珪素粉末が中に配置される容器は、黒鉛製のるつぼに限定されず、昇華再結晶法で単結晶炭化珪素を製造する際に使用されるものであればよい。
そして、るつぼをアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気とした減圧下で、るつぼ内の原料が2000〜2500℃となるように加熱する。ただし、るつぼの蓋の下面の炭化珪素単結晶が成長する部分は、これより100℃程度温度を低くなるようにしておく。
この加熱を数時間から数十時間持続させる。これにより、原料である炭化珪素粉末が昇華して昇華ガスとなり、蓋の下面に到達して単結晶化し、この単結晶が成長することにより炭化珪素単結晶の塊状物を得ることができる。
本発明において、原料である炭化珪素粉末は、その粒径分布頻度曲線において、最小径と最大径との平均径より大きな径で最頻値となっている。具体的には、原料である炭化珪素粉末は、その粒径分布頻度曲線において、小径から大径へと大きくなるにつれて、頻度が大きくなっている。
このような粒径分布頻度曲線としては、図1Aに示すように、粒径分布頻度曲線の最頻値(ピーク)より小さい粒径のもののみを残存したものが挙げられる。
また、図1Bに示すように、小径から大径へと頻度が大きくなるにつれて、その頻度の増加度が徐々に小さくなっている粒径分布頻度曲線であってもよい。さらに、図1Cに示すように、頻度が小径から大径へと大きくなるにつれて、その頻度の増加度が略一定である粒径分布頻度曲線であってもよい。
また、粒径分布頻度曲線は、図1Aから図1Cに示すように、粒径の最大値で最頻値となる場合に限定されず、図2Aに示すように、粒径の最大値より小さい粒径で最頻値となってもよい。
また、粒径分布頻度曲線は、図1Aから図1C及び図2Aに示すように、粒径の最小値が0でない場合に限定されず、図2Bに示すように、粒径の最小値が略0である場合であってもよい。
原料である炭化珪素粉末の粒径は、10μm以上3000μm以下であることが好ましく、30μm以上2000μm以下であることがより好ましい。そして、原料である炭化珪素粉末は、最小径に対する最大径の比が100以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。
以下、本発明の粒径分布頻度曲線のように粒径が分布する炭化珪素粉末を得るための手順の一例について説明する。
ここでは、X1〜X2の粒径範囲で、図1Aに示すような粒径分布頻度曲線を有する炭化珪素粉末が所望であるとする。
まず、Y1〜Y2の粒径範囲で、粒径分布頻度曲線を有する炭化珪素粉末を準備する。Y1はX1以下であり、Y2はX2を超えた値である通常の粉砕方法で粉砕された粉末は、粒径分布頻度曲線を有する。そして、平均粒径D50がX2となるように粉砕すればよい。そして、ふるい等を用いた分級で、X2を超えたもの、及び、X1未満のものを除去すればよい。
Y1〜Y2の範囲は、X1〜X2よりも十分に大きいほうが、結果としてX1〜X2の範囲のものを得やすい。ただし、Y2が大き過ぎると歩留りが低下するので好ましくない。よって、Y1,Y2は、所望のX1,X2に対して、粉砕方式とその粒径分布の仕方等によって適宜選択される。
なお、原料である炭化珪素粉末は、最小粒径が10μm以上であることが好ましい。粒径が10μm未満であると、加熱による炭化珪素粉末の焼結が昇華に勝るため、炭化珪素粉末が加熱されて所定の温度域に達して、すぐに炭化珪素ガスの発生量が非常に少なくなるからである。
原料である炭化珪素粉末の上限の粒径等には特に限定はなく、加熱条件及び加熱時の炭化珪素粉末の昇華速度を考慮して、適宜決定すればよい。
その後、るつぼ内を空冷する。これにより、るつぼの蓋の下面に炭化珪素単結晶の塊状物が生成される。そして、残存した炭化珪素粉末の重量を計測し、これから、原料である炭化珪素粉末の消費率が算出される。
本発明において、原料である炭化珪素粉末は、その粒径分布頻度曲線において、小径から大径へと大きくなるにつれて、大きくなっている。そのため、原料である炭化珪素粉末に小径のものが少ないので、炭化珪素粉末は、焼結し難く、結果として昇華する量が多くなる。これにより、原料の消費率の向上を図ることが可能となる。
なお、炭化珪素粉末の昇華量は、原則としてその比表面積に比例するが、それ自体の焼結のし易さ、及び昇華したガスの原料間の通過し易さ易さなどによっても影響を受ける。
本発明の炭化珪素粉末は、例えばるつぼ内に粒径分布が2種類以上の原料を入れる場合、その両方はもちろん、一方のみに適用してもよい。
以下、本発明の実施例を説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されない。
(実施例1)
まず、無機珪酸質原料として高純度シリカ(非晶質シリカ)を、炭素質原料としてカーボンブラック(アモルファスカーボン)を用意した。そして、これらの原料を2軸ミキサーを用いて、炭素と珪素のモル比(C/SiO)が3.0となるように混合して、炭化珪素粉末製造用の原料を得た。
そして、この原料を、中心温度を2500℃以上としたアチソン炉で16時間焼成した。これにより、炭化珪素の塊状物を得た。
得られた塊状物をジョークラッシャーで粉砕し、ふるい分けで3mm以下の炭化珪素粉末を得た。
この炭化珪素粉末を6kg、ボールミルを用いて粉砕した。ミルは直径150mm、長さ200mmの円筒形であり、ボールは直径15mmであった。
そして、この粉砕した炭化珪素粉末に対して、ふるいによって38μm未満及び250μmを超えるものを除去した。これにより得られた炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線は図3Aに示すようになっていた。
次に、この炭化珪素粉末300gを、黒鉛製のるつぼ内に収容した。ここで、るつぼの蓋に種結晶は付着させなかった。
るつぼを加熱装置内に配置し、アルゴン雰囲気且つ1kPaの圧力下とした状態で、るつぼの炭化珪素粉末の周囲部分の温度が2200℃、るつぼの蓋の温度が2050℃となるように12時間加熱した。
その後、るつぼ内を空冷した。るつぼの蓋の下面には炭化珪素単結晶の塊状物が生成されていた。そして、残存した炭化珪素粉末の重量を計測し、これから、原料である炭化珪素粉末の消費率を算出した。消費率は16%であった。これは、原料である炭化珪素粉末に小径のものが少なかったので焼結し難く、結果として昇華量が多くなったので、原料の消費率がこのようになったと考えられる。
(比較例1)
実施例1で得られた3mm以下の炭化珪素粉末を、実施例1よりも長時間ボールミルを用いて粉砕した。
そして、この粉砕した炭化珪素粉末に対して、ふるいによって38μm未満及び250μmを超えるものを除去した。これにより得られた炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線は図3Bに示すようになっていた。
この炭化珪素粉末300gを原料として、実施例1と同様にして、炭化珪素単結晶の塊状物を生成させた。原料である炭化珪素粉末の消費率は10%であった。これは、原料である炭化珪素粉末が実施例1と比較して小径のものが多かったので焼結が進行し、結果として昇華量が少なくなったので、原料の消費率が低下したと考えられる。
(比較例2)
実施例1で得られた3mm以下の炭化珪素粉末を、比較例1よりも長時間ボールミルを用いて粉砕した。
そして、この粉砕した炭化珪素粉末に対して、ふるいによって38μm未満及び250μmを超えるものを除去した。これにより得られた炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線は図3Cに示すようになっていた。
この炭化珪素粉末300gを原料として、実施例1と同様にして、炭化珪素単結晶の塊状物を生成させた。原料である炭化珪素粉末の消費率は6%であった。これは、原料である炭化珪素粉末が比較例1と比較して小径のものが多かったので焼結がさらに進行し、結果として昇華量が少なくなったので、原料の消費率がさらに低下したと考えられる。
(実施例2)
実施例1で得られた3mm以下の炭化珪素粉末を、実施例1よりも短時間ボールミルを用いて粉砕した。
そして、この粉砕した炭化珪素粉末に対して、ふるいによって500μm未満及び1700μmを超えるものを除去した。これにより得られた炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線は図3Aに示すようになっていた。
この炭化珪素粉末300gを原料として、実施例1と同様にして、炭化珪素単結晶の塊状物を生成させた。原料である炭化珪素粉末の消費率は13%であった。これは、原料である炭化珪素粉末に小径のものが少なかったので焼結し難く、結果として昇華量が多くなったので、原料の消費率が高くなったと考えられる。
ただし、原料である炭化珪素粉末は実施例1と比較して大径であったので、実施例1と比較して焼結が進行し、結果として昇華量が少なくなったので、原料の消費率は実施例1よりも低下したと考えられる。
(比較例3)
実施例1で得られた3mm以下の炭化珪素粉末を、実施例2よりも長時間ボールミルを用いて粉砕した。
そして、この粉砕した炭化珪素粉末に対して、ふるいによって500μm未満及び1700μmを超えるものを除去した。これにより得られた炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線は図3Bに示すようになっていた。
この炭化珪素粉末300gを原料として、実施例1と同様にして、炭化珪素単結晶の塊状物を生成させた。原料である炭化珪素粉末の消費率は9%であった。これは、原料である炭化珪素粉末が実施例2と比較して小径のものが多かったので焼結が進行し、結果として昇華量が少なくなったので、原料の消費率が低下したと考えられる。
(比較例4)
実施例1で得られた3mm以下の炭化珪素粉末を、比較例3よりも長時間ボールミルを用いて粉砕した。
そして、この粉砕した炭化珪素粉末に対して、ふるいによって500μm未満及び1700μmを超えるものを除去した。これにより得られた炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線は図3Cに示すようになっていた。
この炭化珪素粉末300gを原料として、実施例1と同様にして、炭化珪素単結晶の塊状物を生成させた。原料である炭化珪素粉末の消費率は7%であった。これは、原料である炭化珪素粉末が比較例3と比較して小径のものが多かったので焼結がさらに進行し、結果として昇華量が少なくなったので、原料の消費率がさらに低下したと考えられる。
実施例1及び2、並びに比較例1から4の結果を表1にまとめた。

Claims (4)

  1. 容器内に原料となる炭化珪素粉末を配し、前記炭化珪素粉末を昇華させて、単結晶炭化珪素を製造する方法において、
    前記炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線において、最小径と最大径との平均径より大きな径で最頻値になることを特徴する炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 前記炭化珪素粉末の粒径分布頻度曲線において、最大径で最頻値になることを特徴する請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 粒径分布頻度曲線において、前記最頻値の径で最頻値となり、前記最大径より大径の径において前記最小径と同じ頻度となるように分布する炭化珪素粉末から、前記最小径未満及び前記最大径を超える径を有する炭化珪素粉末を除去したものを前記原料とすることを特徴する請求項1又は2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 前記炭化珪素粉末は、粒径が10μm以上3000μm以下であり、最小径に対する最大径の比が100以下であることを特徴する請求項1から3の何れか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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