JP2017171519A - セメントクリンカ組成物および高炉セメント組成物 - Google Patents

セメントクリンカ組成物および高炉セメント組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉セメント組成物を用いたコンクリートやモルタルにおける初期の強度発現性を向上させることができるセメントクリンカ組成物およびそのセメントクリンカ組成物を含む高炉セメント組成物を提供する。
【解決手段】本発明のセメントクリンカ組成物は、ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50〜75質量%であり、ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5〜25質量%であり、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合が10〜25質量%であり、MgO、SOおよびFを含み、MgOの含有量が0.5〜3.0質量%であり、SOの含有量が0.3〜1.5質量%であり、Fの含有量が100〜800質量ppmであり、MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が下記の式(1)の関係を満たす。
200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
本発明の高炉セメント組成物は、本発明のセメントクリンカ組成物と、高炉水砕スラグと、石膏とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明はセメントクリンカ組成物およびそのセメントクリンカ組成物を含む高炉セメント組成物に関する。
国内の温室効果ガス排出量の約4%に相当するCOがセメント産業から排出されており、CO低減対策はセメント業界共通の重要な課題である。COの排出を低減できるセメントとして混合セメントが挙げられる。混合セメントは、セメントに含まれるクリンカの割合を減らし、クリンカ製造に起因するCOの排出量を削減することができる。
COの排出量を削減することができる混合セメントの候補として、高炉スラグによりセメントクリンカの一部を代替した高炉セメントが挙げられる。たとえば、高炉セメントB種では、普通ポルトランドセメントに対し、約40%のCOを削減することができる(非特許文献1参照)。また、高炉セメントは、長期にわたって強度発現が続き、水和発熱が小さく、化学抵抗性が高く耐久性に優れるなどの利点がある。
しかし、高炉セメントは、普通ポルトランドセメントに比べて初期強度が小さい。このため、早期に強度を必要とする構造物(桁、床版、建築躯体など)に適さないといわれており、初期強度の改善が求められている。
高炉セメントの初期強度を改善する方法として、たとえば、高炉スラグの比表面積を高くする方法が挙げられる(たとえば、非特許文献2参照)。これにより、水和反応が促進し、初期強度が改善される。
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 平成23年度〜25年度成果報告書、省エネルギー革新技術開発事業/実用化開発 エネルギー・CO2ミニマム(ECM)セメント・コンクリートシステムの研究開発、平成26年3月 尾関ら,「高微粉砕した高炉スラグ微粉末の配合と物理的諸性状に関する研究」,コンクリート工学年次論文集,Vol.22,No.2,社団法人セメント協会,「セメントの常識」,「4.セメントの種類と用途」,p.11〜17(2004年)
しかしながら、高炉スラグの比表面積の増加は、流動性の低下を招くために、比表面積の高い高炉スラグを用いる場合、スラグ置換量を低減させる必要がある。その結果、クリンカ使用量が増大し、CO排出量低減への寄与が少なくなる。また、高炉スラグの粉砕に係るエネルギーコストが増加し、不経済である。
そこで、本発明は、高炉スラグの比表面積を高くする方法とは異なる方法で、高炉セメント組成物を用いたコンクリートやモルタルにおける初期の強度発現性を向上させることができるセメントクリンカ組成物およびそのセメントクリンカ組成物を含む高炉セメント組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究を行った結果、セメントクリンカ組成物中のMgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が所定の関係を満たすようにして製造したセメントクリンカ組成物を高炉セメント組成物のセメントクリンカ組成物として用いることにより、コンクリートやモルタルの初期強度の発現を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50〜75質量%であり、ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5〜25質量%であり、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合が10〜25質量%であり、MgO、SOおよびFを含み、MgOの含有量が0.5〜3.0質量%であり、SOの含有量が0.3〜1.5質量%であり、Fの含有量が100〜800質量ppmであり、MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が下記の式(1)の関係を満たすセメントクリンカ組成物。
200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
[2]上記[1]に記載のセメントクリンカ組成物と、高炉水砕スラグと、石膏とを含む高炉セメント組成物。
本発明によれば、高炉セメント組成物を用いたコンクリートやモルタルにおける初期の強度発現性を向上させることができるセメントクリンカ組成物およびそのセメントクリンカ組成物を含む高炉セメント組成物を提供することができる。
[セメントクリンカ組成物]
本発明のセメントクリンカ組成物は、ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50〜75質量%であり、ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5〜25質量%であり、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合が10〜25質量%であり、MgO、SOおよびFを含み、MgOの含有量が0.5〜3.0質量%であり、SOの含有量が0.3〜1.5質量%であり、Fの含有量が100〜800質量ppmであり、MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が下記の式(1)の関係を満たす。
200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
また、本発明のセメントクリンカ組成物は、好ましくは高炉セメント用セメントクリンカ組成物として使用される。
本発明のセメントクリンカ組成物は、セメント組成物を構成する主要組成物であり、石灰石(CaO成分)、粘土(Al成分、SiO成分)、ケイ石(SiO成分)および酸化鉄原料(Fe成分)などを適量ずつ配合し、1450℃前後の高温で焼成して製造される。セメントクリンカは、3CaO・SiO(略号:CS)、2CaO・SiO(略号:CS)、3CaO・Al(略号:CA)、および4CaO・Al・FeO(略号:CAF)を含む。セメントクリンカは、エーライト(CS)およびビーライト(CS)の主要鉱物と、その主要鉱物の結晶間に存在するアルミネート相(CA)およびフェライト相(CAF)の間隙相などとから構成される。この中でも、ビーライトは、α型、α’型、β型、γ型(それぞれα−CS、α’−CS、β−CS、γ−CS)の多形が存在し、α型とα’型は高温安定型、β型とγ型は低温安定型となっている。セメントクリンカを得る際、原料を混合した混合物を1450℃〜1600℃の範囲で焼成すると、焼成後の冷却過程において、セメントクリンカ中のビーライトは、α型からα'型やβ型を経てγ型に転移し、安定なγ型となる。
なお、セメントクリンカ組成物における3CaO・SiO(略号:CS)、2CaO・SiO(略号:CS)、3CaO・Al(略号:CA)および4CaO・Al・FeO(略号:CAF)の割合は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」により測定したセメントクリンカにおけるCaO、SiO、AlおよびFeの割合から、セメント化学の分野でボーグ式と呼ばれる計算式により求められる(たとえば、大門正機編訳「セメントの科学」、内田老鶴圃(1989)、p.11を参照)。
(3CaO・SiOの割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合は、50〜75質量%であり、好ましくは55〜70質量%であり、より好ましくは60〜70質量であり、さらに好ましくは65〜70質量%である。ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50質量%よりも小さいと、セメントクリンカ組成物によって発現されるコンクリートやモルタルの強度が低下する場合がある。ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が75質量%よりも大きいと、セメントクリンカ組成物の水和熱が高くなりすぎる場合がある。
(2CaO・SiOの割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合は、5〜25質量%であり、好ましくは8〜20質量%であり、より好ましくは9〜17質量%であり、さらに好ましくは10〜13質量%である。ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5質量%未満であると、結果的に、3CaO・SiOの割合が高くなり、セメントクリンカ組成物の水和熱が高くなりすぎる場合がある。また、ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が25質量%よりも大きくなると、高炉セメント組成物を用いて作製されたコンクリートやモルタルにおける初期強度が低くなりすぎる場合がある。
(3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合は、10〜25質量%であり、好ましくは15〜20質量%であり、より好ましくは16.5〜18.5質量%であり、さらに好ましくは17.5〜18.0質量%である。ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合が10質量%未満であると、セメントクリンカ組成物の焼成時に生成する液相の量が少なくなるため、液相介在による固相−液相反応が速やかに進まなくなり、セメントクリンカ組成物の焼成が不十分になる場合がある。また、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合が25質量%よりも大きいと、操業不良を引き起こしやすくなると同時に、強度に寄与するカルシウムシリケート鉱物の生成が少なくなるため、本発明のセメントクリンカ組成物を用いた高炉セメント組成物の強度が低下する場合がある。また、セメントクリンカ組成物の水和熱が高くなりすぎる場合がある。
(3CaO・Alの割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された3CaO・Alの割合は、好ましくは5.5〜12.5質量%であり、より好ましくは7〜12質量%であり、さらに好ましくは8〜10質量%である。ボーグ式で算出された3CaO・Alの割合が5.5〜12.5質量%であると、セメントクリンカ組成物の焼成中に生成する液相の粘性低下を抑制し、セメントクリンカ組成物の造粒を適切に進行させ、セメントクリンカ組成物の粒径が小さくなることによってクリンカークーラー中の層圧が一定しなくなることを抑制するとともに、水和熱を低くすることができる。なお、クリンカークーラー中の層圧が一定しなくなると、セメントクリンカ組成物の急冷に支障をきたす場合がある。
(4CaO・Al・FeOの割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された4CaO・Al・FeOの割合は、好ましくは4.5〜12.5質量%であり、より好ましくは7〜11質量%であり、さらに好ましくは7.5〜9.5質量%である。ボーグ式で算出された4CaO・Al・FeOの割合が4.5〜12.5質量%であると、セメントクリンカ組成物が発現する強度をより高くすることができるとともに、水和熱をより低くすることができる。
(MgOの含有量)
本発明のセメントクリンカ組成物はMgOを含む。本発明のセメントクリンカ組成物におけるMgOの含有量は、0.5〜3.0質量%であり、好ましくは0.9〜2.4質量%であり、より好ましくは1.5〜2.4質量%であり、さらに好ましくは2.0〜2.4質量%である。MgOの含有量が0.5質量%未満であると、セメントクリンカ組成物の焼成時に生成する液相の量が少なくなり、液相介在による固相−液相反応が速やかに進まなくなり、セメントクリンカ組成物の焼成が不十分になる。MgOの含有量が3.0質量%よりも大きいと、コンクリートやモルタルの硬化の際に、水和膨張が起こる場合がある。なお、MgOの含有量は、JISR 5202:1999「セメントの化学分析方法」に準拠して測定される。また、MgOは、たとえば、MgOを多く含むスラグをセメントクリンカ組成物の原料として用いることにより、セメントクリンカ組成物へ導入される。
(SOの含有量)
本発明のセメントクリンカ組成物はSOを含む。本発明のセメントクリンカ組成物におけるSOの含有量は、0.3〜1.5質量%であり、好ましくは0.5〜1.2質量%であり、より好ましくは0.5〜1.0質量%であり、さらに好ましくは0.5〜0.8質量%である。SOの含有量が0.3質量%未満であると、高炉セメントを用いたコンクリートやモルタルの初期強度が低下する場合がある。SOの含有量が1.5質量%よりも大きいと、高炉セメントを用いた硬化後のコンクリートやモルタルに膨張亀裂が発生する場合がある。なお、SOの含有量は、JIS R 5202:1999「セメントの化学分析方法」に準拠して測定される。また、SOは、たとえば、Sを多く含むオイルコークスなどをセメントクリンカ組成物の原燃料として用いることにより、セメントクリンカ組成物に導入される。
(Fの含有量)
本発明のセメントクリンカ組成物はFを含む。本発明のセメントクリンカ組成物におけるFの含有量は、100〜800質量ppmであり、好ましくは200〜650質量ppmであり、より好ましくは300〜600質量ppmであり、さらに好ましくは400〜600質量ppmである。Fの含有量が100質量ppm未満であると、セメントクリンカ組成物の焼成時に生成する液相の量が少なくなるため、液相介在による固相−液相反応が速やかに進まなくなり、セメントクリンカ組成物の焼成が不十分になる場合がある。Fの含有量が800質量ppmよりも大きいと、コンクリートやモルタルの凝結が遅延する場合がある。なお、Fの含有量は、JCASI I−53:2013「セメント中の微量成分の定量方法」に準拠して測定される。また、Fは、たとえば、Fを多く含む都市ごみ焼却灰などをセメントクリンカ組成物の原料として用いることにより、セメントクリンカ組成物に導入される。
(MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量の関係)
本発明のセメントクリンカ組成物において、MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量は、下記の式(1)の関係を満たす。(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))の値(以下、式値と呼ぶ場合がある)が200未満であると、高炉セメント組成物を用いたコンクリートやモルタルの長期強度が低くなる。式値が1000よりも大きいと、高炉セメント組成物を用いたコンクリートやモルタルの初期強度が低くなる場合がある。
200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
なお、上記式値は、好ましくは1000未満であり、より好ましくは990以下であり、さらに好ましくは980以下である。
(CS−M1格子体積)
M1相は、3CaO・SiOの7種の結晶多形の1つをなす相であり、単斜晶系の結晶構造を示す。一般に3CaO・SiOについては、三斜晶であるT1、T2およびT3、単斜晶であるM1、M2およびM3、菱面体晶であるRの7種の結晶多形が知られており、クリンカ原料の焼成中には、まずR相が生成し、冷却後には、M1相およびM3相が存在し、ごくまれにM1相およびM3相とを比較して極微量のT2相が生成される場合もある。CS−M1格子体積の測定方法については、後述の実施例で説明する。
本発明のセメントクリンカ組成物におけるCS−M1格子体積は、好ましくは721.0〜724.3Åであり、より好ましくは722.0〜724.0Åである。CS−M1格子体積が721.0〜724.3Åであると、初期及び長期の強度低下を抑制し、また水和熱を低い水準に保つことができる。
[セメントクリンカ組成物の製造方法]
本発明のセメントクリンカ組成物は、たとえば、以下のようにして製造することができる。セメントクリンカ原料としては、Ca、Si、Al、Fe、Mg、S、Fなどを含むものであれば、元素単体物、酸化物、炭酸化物などの形態を問わず用いることができ、また、それらの混合物を用いることができる。天然原料の例として、石灰石、粘土、珪石、酸化鉄原料が挙げられ、工業的な原料の例として、上記元素を含む廃棄物原料、高炉スラグ、フライアッシュなどが挙げられる。かかるセメントクリンカ原料の混合割合に関しては、上記式(1)の関係を満たすセメントクリンカ組成物が製造できれば、とくに限定されるものではなく、目的とする鉱物組成に対応した成分組成となるように原料配合を定めることができる。
そして、目的とするセメントクリンカ組成物が得られるような組成で混合されたセメントクリンカ原料を、下記の焼成条件で焼成し、冷却する。焼成は、通常、電気炉やロータリーキルンなどを用いて行われる。焼成方法としては、たとえば、セメントクリンカ原料を、所定の第1焼成温度および第1焼成時間で加熱して焼成を行う第1焼成工程と、該第1焼成工程後、第1焼成温度から所定の第2焼成温度まで所定の昇温時間をかけて昇温させる昇温工程と、該昇温工程後、第2焼成温度および所定の第2焼成時間で加熱して焼成を行う第2焼成工程と、を含む方法が挙げられる。たとえば、電気炉を用いた場合、セメントクリンカ原料を、1000℃の焼成温度(第1焼成温度)で30分間(第1焼成時間)加熱して焼成を行った後(第1焼成工程)、1450℃(第2焼成温度)まで30分間(昇温時間)かけて昇温させ(昇温工程)、さらに1450℃で15分間(第2焼成時間)加熱して焼成を行った後(第2焼成工程)、焼成物を急冷することにより、セメントクリンカ組成物を製造することができる。
[高炉セメント組成物]
本発明の高炉セメント組成物は、本発明のセメントクリンカ組成物と高炉水砕スラグと石膏とを含む。高炉セメント組成物は、スラグ量に応じてA、B、Cの3種類に分類される。A種のスラグ量は5〜30質量%であり、B種のスラグ量は30〜60質量%であり、C種のスラグ量は60〜70質量%である。なお、本発明の高炉セメント組成物における石膏の割合は、SO換算量で好ましくは0.5〜2.5質量%であり、より好ましくは1.0〜1.8質量%である。
本発明の高炉セメント組成物は、混合少量成分をさらに含んでもよい。混合少量成分には、たとえば、流動性、水和速度または強度発現の調節用として添加される、フライアッシュあるいはシリカフュームなどが挙げられる。また、他の少量成分には、コンクリートの流動性および強度をより向上させるために添加される、AE減水剤、高性能減水剤または高性能AE減水剤、とくにポリカル系高性能AE減水剤などが挙げられる。
[コンクリートおよびモルタル]
本発明の高炉セメント組成物を、水と混合することにより、セメントミルクを作製することができ、水および砂と混合することにより、モルタルを作製することができ、砂および砂利と混合することにより、コンクリートを製造することができる。また、上記高炉セメント組成物からモルタルやコンクリートを作製する際、高炉スラグやフライアッシュなどを添加することもできる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例は、本発明を限定するものではない。
[評価方法]
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物を次の評価方法で評価した。
(3CaO・SiO、2CaO・SiO、3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの割合)
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物中の3CaO・SiO、2CaO・SiO、3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの割合は、セメントクリンカの原料の配合量からセメントクリンカ組成物におけるCaO、SiO、AlおよびFeの割合を算出し、その算出結果を用いてボーグ式で算出した。
(3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合)
上記で算出した3CaO・Alの割合と、4CaO・Al・FeOの割合とを足し算して、3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合を算出した。
(MgOの含有量)
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物中のMgOの含有量は、クリンカ原料を配合するときの塩基性炭酸マグネシウムの配合量から算出した。
(SOの含有量)
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物中のSOの含有量は、クリンカ原料を配合するときの硫酸カルシウム2水和物の配合量から算出した。
(Fの含有量)
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物中のFの含有量は、クリンカ原料を配合するときのフッ化カルシウムの配合量から算出した。
(MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量の関係式)
上記で算出したMgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量を下記式(2)に代入して式値Xを算出した。
X=(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%)) (2)
(CS−M1格子体積)
S−M1格子体積は、「セメント化学専門委員会報告 C−12 測定方法の違いによるクリンカ鉱物量の差異の検討、第二部 第4章 粉末X線回折/Rietveld解析による定量に関する検討」の233頁に準拠してセメントクリンカのリートベルト解析を実施し、CS−M1格子体積を算出した
・X線回折プロファイルの取得及びセメントクリンカの同定
粉末X線回析装置(パナリティカル社製、X’Part Powder)を用い、測定条件を、測定範囲:2θ=10〜70°、ステップサイズ:0.17°、スキャンスピード:0.1012°/s、電圧:45kV、電流:40mAとして、X線回折測定を行い、X線回折プロファイルを得た。
得られたX線回析プロファイルについて、上記粉末X線回析装置に備えられた結晶構造解析用ソフトウエア(パナリティカル社製、X’Part High Score Plus version 2.1b)を用い、セメントクリンカ鉱物の定量を行った。解析対象のセメントクリンカ鉱物は、CS−M1(M1相)、CS−M3(M3相)、CS−α’H(α’H相)、CS−β(β相)、CA−cubic(立方晶)、CA−ortho(斜方晶)、CAFとした。
・リートベルト法による解析
次に、上記ソフトウエアに搭載されたリートベルト法による解析機能を用い、上記のセメントクリンカ鉱物相について、結晶構造パラメータの精密化を実施した。リートベルト解析に用いた基本結晶構造データの初期値は、文献「セメント化学専門委員会報告 C−12 測定法の違いによるクリンカ鉱物量の差異の検討 第二部 第4章 粉末X線回折/Rietveld解析による定量に関する検討」の表−4.2を参考とした。セメントクリンカ全体の結晶構造パラメータの精密化に必要なパラメータとして格子定数、スケールファクター等を選択し、精密化操作を実行した。これにより、理論プロファイルが実測したX線回折プロファイルとフィッティングするように上記精密化に必要なパラメータが可変されることによって精密化操作が繰り返された後、最終的に精密化された格子定数からCS−M1相格子体積を算出した。
(7日材齢モルタル強度)
JIS R5201「セメントの物理試験方法:10.4供試体の作り方」に準拠して、実施例および比較例のセメントクリンカ組成物を用いて作製した、スラグのそれぞれの割合のセメント組成物から作製したモルタルをそれぞれ、40×40×160mmの金属型枠3個に打設し、24時間後に脱型してモルタル供試体を3個ずつ作製した。20℃水中で材齢7日まで養生し、JISR 5201「セメントの物理試験方法:10.5測定」に準拠して、圧縮強さを測定した。そして、スラグが添加されていないセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度に対するスラグの割合が20質量%であるセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度の強度比、スラグが添加されていないセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度に対するスラグの割合が40質量%であるセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度の強度比、およびスラグが添加されていないセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度に対するスラグの割合が60質量%であるセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度の強度比をそれぞれ算出した。
[実施例および比較例のセメント組成物の作製]
以下のようにして、実施例および比較例のセメント組成物を作製した。
<実施例1〜13、比較例1〜5>
(セメントクリンカ組成物の作製)
クリンカ原料として、炭酸カルシウム(キシダ化学(株)製、試薬1級、CaCO)、二酸化珪素(キシダ化学(株)製、試薬1級、SiO)、酸化アルミニウム(関東化学(株)製、試薬1級、Al)、酸化鉄(III)(関東化学(株)製、試薬特級、Fe)、塩基性炭酸マグネシウム(キシダ化学(株)製、試薬特級、4MgCO・Mg(OH)・5HO)、炭酸ナトリウム(関東化学(株)製、試薬特級、Na2CO)、炭酸カリウム(関東化学(株)製、試薬特級、K2CO)、硫酸カルシウム2水和物(キシダ化学(株)製、試薬1級、CaSO4・2H2O)およびフッ化カルシウム(和光純薬工業(株)製、型番:No.031−08551)を用いた。実施例1〜13および比較例1〜5におけるセメントクリンカを作製するためのクリンカ原料の配合量を表1に示す。
上述のように配合したクリンカ原料を、電気炉に投入して1000℃で30分間の焼成を行った後、1000℃から1450℃まで30分間かけて昇温させ、さらに1450℃で15分間の焼成を行った後、焼成物をそのまま大気中に取り出すことにより焼成物を急冷して、各実施例、比較例に用いたセメントクリンカを作製した。
(セメント組成物の作製)
上記作製したセメントクリンカ組成物に内割りでSO3換算量1.5質量%の半水石膏(関東化学株式会社製半水石膏、型番:07108−01(焼石膏、鹿1級)を配合した。そして、配合物を、ブレーン比表面積値が約3300〜約4000cm/gの範囲となるようにボールミルで粉砕し、ブレーン比表面積値が約4000〜5000に調製した高炉スラグ微粉末を、セメント組成物中の割合が0質量%、20質量%、40質量%および60質量%になるようにそれぞれ配合して、各実施例および比較例のセメントクリンカ組成物を用いたセメント組成物を作製した。
(モルタルの作製)
JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に準拠してモルタルを調製した。
[評価結果]
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物の組成を下記の表2に示し、セメント組成物中のスラグの割合を変えたときの7日材齢モルタル強度の結果を下記の表3に示し、評価結果を下記の表4に示す。
実施例1〜13のセメントクリンカ組成物におけるスラグが添加されていないセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度に対するスラグの割合が20質量%、40質量%または60質量%であるセメント組成物を用いてそれぞれ作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度の強度比と、比較例1〜5のセメントクリンカ組成物におけるスラグが添加されていないセメント組成物を用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度に対するスラグの割合が20質量%、40質量%または60質量%であるセメント組成物をそれぞれ用いて作製したモルタル供試体の7日材齢モルタル強度の強度比とを比較することによって、(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))の式値Xが200〜1000となるようにすることにより、高炉スラグ含有に起因する初期強度の低下を抑制できることがわかった。
本発明者等は、鋭意研究を行った結果、セメントクリンカ組成物中のMgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が所定の関係を満たすようにして製造したセメントクリンカ組成物を高炉セメント組成物のセメントクリンカ組成物として用いることにより、コンクリートやモルタルの初期強度の発現を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50〜75質量%であり、ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5〜25質量%であり、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合が10〜25質量%であり、MgO、SOおよびFを含み、MgOの含有量が0.5〜3.0質量%であり、SOの含有量が0.3〜1.5質量%であり、Fの含有量が100〜800質量ppmであり、MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が下記の式(1)の関係を満たし、C S−M1格子体積が721.0〜724.3Å であるセメントクリンカ組成物。
200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
[2]上記[1]に記載のセメントクリンカ組成物と、高炉水砕スラグと、石膏とを含む高炉セメント組成物。
[セメントクリンカ組成物]
本発明のセメントクリンカ組成物は、ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50〜75質量%であり、ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5〜25質量%であり、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合が10〜25質量%であり、MgO、SOおよびFを含み、MgOの含有量が0.5〜3.0質量%であり、SOの含有量が0.3〜1.5質量%であり、Fの含有量が100〜800質量ppmであり、MgOの含有量、SOの含有量およびFの含有量が下記の式(1)の関係を満たす。
200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
また、本発明のセメントクリンカ組成物は、好ましくは高炉セメント用セメントクリンカ組成物として使用される。
本発明のセメントクリンカ組成物は、セメント組成物を構成する主要組成物であり、石灰石(CaO成分)、粘土(Al成分、SiO成分)、ケイ石(SiO成分)および酸化鉄原料(Fe成分)などを適量ずつ配合し、1450℃前後の高温で焼成して製造される。セメントクリンカは、3CaO・SiO(略号:CS)、2CaO・SiO(略号:CS)、3CaO・Al(略号:CA)、および4CaO・Al・Fe (略号:CAF)を含む。セメントクリンカは、エーライト(CS)およびビーライト(CS)の主要鉱物と、その主要鉱物の結晶間に存在するアルミネート相(CA)およびフェライト相(CAF)の間隙相などとから構成される。この中でも、ビーライトは、α型、α’型、β型、γ型(それぞれα−CS、α’−CS、β−CS、γ−CS)の多形が存在し、α型とα’型は高温安定型、β型とγ型は低温安定型となっている。セメントクリンカを得る際、原料を混合した混合物を1450℃〜1600℃の範囲で焼成すると、焼成後の冷却過程において、セメントクリンカ中のビーライトは、α型からα'型やβ型を経てγ型に転移し、安定なγ型となる。
なお、セメントクリンカ組成物における3CaO・SiO(略号:CS)、2CaO・SiO(略号:CS)、3CaO・Al(略号:CA)および4CaO・Al・Fe (略号:CAF)の割合は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」により測定したセメントクリンカにおけるCaO、SiO、AlおよびFeの割合から、セメント化学の分野でボーグ式と呼ばれる計算式により求められる(たとえば、大門正機編訳「セメントの科学」、内田老鶴圃(1989)、p.11を参照)。
(3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合は、10〜25質量%であり、好ましくは15〜20質量%であり、より好ましくは16.5〜18.5質量%であり、さらに好ましくは17.5〜18.0質量%である。ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合が10質量%未満であると、セメントクリンカ組成物の焼成時に生成する液相の量が少なくなるため、液相介在による固相−液相反応が速やかに進まなくなり、セメントクリンカ組成物の焼成が不十分になる場合がある。また、ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合が25質量%よりも大きいと、操業不良を引き起こしやすくなると同時に、強度に寄与するカルシウムシリケート鉱物の生成が少なくなるため、本発明のセメントクリンカ組成物を用いた高炉セメント組成物の強度が低下する場合がある。また、セメントクリンカ組成物の水和熱が高くなりすぎる場合がある。
(4CaO・Al・Fe の割合)
本発明のセメントクリンカ組成物におけるボーグ式で算出された4CaO・Al・Fe の割合は、好ましくは4.5〜12.5質量%であり、より好ましくは7〜11質量%であり、さらに好ましくは7.5〜9.5質量%である。ボーグ式で算出された4CaO・Al・Fe の割合が4.5〜12.5質量%であると、セメントクリンカ組成物が発現する強度をより高くすることができるとともに、水和熱をより低くすることができる。
[評価方法]
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物を次の評価方法で評価した。
(3CaO・SiO、2CaO・SiO、3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の割合)
実施例および比較例のセメントクリンカ組成物中の3CaO・SiO、2CaO・SiO、3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の割合は、セメントクリンカの原料の配合量からセメントクリンカ組成物におけるCaO、SiO、AlおよびFeの割合を算出し、その算出結果を用いてボーグ式で算出した。
(3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合)
上記で算出した3CaO・Alの割合と、4CaO・Al・Fe の割合とを足し算して、3CaO・Alおよび4CaO・Al・Fe の合計の割合を算出した。

Claims (2)

  1. ボーグ式で算出された3CaO・SiOの割合が50〜75質量%であり、
    ボーグ式で算出された2CaO・SiOの割合が5〜25質量%であり、
    ボーグ式で算出された3CaO・Alおよび4CaO・Al・FeOの合計の割合が10〜25質量%であり、
    MgO、SOおよびFを含み、
    MgOの含有量が0.5〜3.0質量%であり、
    SOの含有量が0.3〜1.5質量%であり、
    Fの含有量が100〜800質量ppmであり、
    前記MgOの含有量、前記SOの含有量および前記Fの含有量が下記の式(1)の関係を満たすセメントクリンカ組成物。
    200≦(MgOの含有量(質量%))×(Fの含有量(質量ppm))÷(SOの含有量(質量%))≦1000 (1)
  2. 請求項1に記載のセメントクリンカ組成物と、高炉水砕スラグと、石膏とを含む高炉セメント組成物。
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