JP2017168620A - 発光装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】封止温度を低減することができるとともに、封止ガラスのクラックが防止され、耐水性も良好とすること。【解決手段】発光装置は、基板10と、基板10上に実装されたLED11と、基板10上に設けられLED11を封止する封止ガラス12と、封止ガラス12の表面を覆うコート膜16と、によって構成されている。封止ガラス12は、石英ガラスの粉末にリン酸塩ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物である。また、コート膜16は、ポリシラザンを脱アンモニア反応させたガラス膜である。【選択図】図1

Description

本発明は、封止ガラスによって発光素子が封止された発光装置およびその製造方法に関する。特に、封止ガラスの材料および封止ガラス表面のコーティングに特徴を有する。
青色LEDなどの発光素子をガラスで封止した発光装置が知られている(たとえば特許文献1、2)。従来の樹脂封止に比べて、耐光性、耐熱性に優れ、ガスを透過しないなど、耐環境性に優れるという利点がある。
発光素子をガラスにより封止する際に、封止温度が高いと、封止のたびに高温まで上昇させる必要があるため手間や時間がかかり、また高温に耐えるために発光素子の構造などに工夫をする必要がある。そこで、封止ガラスとして低融点ガラスを用いることが考えられる。特許文献1には、封止ガラスとして、低融点ガラスであるリン酸系ガラスを用いることが記載されている。また、特許文献1には、リン酸系ガラスに粒径100nmの石英ガラスからなるフィラーを混合してもよいことが記載されている。これにより、光透過性を損なうことなく、封止ガラスの線膨張係数を低減することができることが記載されている。また、石英ガラスからなるフィラーの粒径は、100nmとすることができると記載されているが、光の拡散などの問題から数μmから数十μmが望ましいと記載されている。
また、特許文献2には、封止ガラスの表面にAl2 3 やSiO2 などからなるコート膜を設け、耐湿性を向上させた発光装置が示されている。
特開2005−223222号公報 特開2006−216753号公報
しかし、一般に、ガラスは融点が低いほど線膨張係数が高くなるため、封止に低融点ガラスを用いると発光装置や基板との線膨張係数差が大きくなり、基板と封止ガラスとの間に剥離が生じてしまったり、封止ガラスにクラックが発生してしまう問題がある。また、低融点ガラスは耐水性が悪いという問題もある。
そこで本発明の目的は、封止温度を低減することができるとともに、封止ガラスのクラックが防止され、耐水性も良好な発光装置を実現することである。また、その製造方法を提供する。
本発明は、基板と、基板上に実装された発光素子と、基板上に設けられ前記発光素子を封止する封止ガラスと、によって構成された発光装置において、封止ガラスの表面を覆う耐水性のガラスからなるコート膜をさらに有し、封止ガラスは、石英ガラスからなるガラス粉末に、軟化点が500℃以下の低融点ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物である、ことを特徴とする発光装置である。
封止ガラスにおける石英ガラスの割合は、50〜80体積%であることが望ましい。この範囲であれば、封止ガラスのクラックを効果的に抑制できるとともに、封止ガラスの軟化点を十分に低減することができる。より望ましくは60〜80体積%であり、さらに望ましくは70〜80体積%である。
石英ガラスの粒径は、10〜50nmであることが望ましい。粒径をこの範囲とすることで、封止ガラスのクラックを効果的に防止することができる。また、石英ガラスと低融点ガラスとの屈折率差による光の透過率低減を抑制できる。また、封止ガラスの軟化点、加工性を低融点ガラスと同等とするためにも、粒径をこの範囲とすることが望ましい。より望ましい粒径は、10〜40nm、さらに望ましくは10〜30nmである。
低融点ガラスは、リン酸塩ガラスやソーダ石灰ガラスを用いることができる。特に、リン酸塩ガラスを用いるのが好適である。リン酸塩ガラスは、他の低融点ガラスに比べて耐水性や耐久性が高いためである。
封止ガラスの融点は、250〜500℃であることが好ましい。融点がこの範囲であれば、発光素子の封止工程に注入成形などの方法を取ることができ、より容易に発光素子のガラス封止を行うことができる。より望ましい封止ガラスの融点は、300〜450℃、さらに望ましくは300〜400℃である。
コート膜は、耐水性を有した任意のガラス膜でよいが、特に以下の膜とするのが好ましい。容易かつ簡易に形成することができ、耐水性や耐久性も十分であるためである。1つは、ポリシラザンを脱アンモニア反応させたガラス膜である。他の1つは、ゾルゲルガラスである。
他の本発明は、基板と、基板上に実装された発光素子と、基板上に設けられ発光素子を封止する封止ガラスと、によって構成された発光装置の製造方法において、石英ガラスからなるガラス粉末に、軟化点が500℃以下の低融点ガラスを溶媒として混合したペーストを、金型を用いて成形し、冷却、固化することによって基板上に封止ガラスを形成し、発光素子を封止ガラスにより封止する封止工程と、封止ガラスの表面に、耐水性のコート膜を形成するコート膜形成工程と、を有することを特徴とする発光装置の製造方法である。
この場合、封止工程は、注入成形とすることが望ましい。融解した封止ガラス12は粘度が高いため、注入成形を用いればより簡便となるためである。
他の本発明は、基板と、基板上に実装された発光素子と、基板上に設けられ発光素子を封止する封止ガラスと、によって構成された発光装置の製造方法において、石英ガラスからなるガラス粉末に、軟化点が500℃以下の低融点ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物である封止ガラスを、軟化点以上融点未満の温度に加熱し、基板に封止ガラスを押圧することにより、発光素子を封止ガラスにより封止する封止工程と、封止ガラスの表面に、耐水性のコート膜を形成するコート膜形成工程と、を有することを特徴とする発光装置の製造方法である。
本発明では、封止ガラスとして、石英ガラスからなるガラス粉末に低融点ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物を用いているため、封止ガラスへのクラックが抑制されており、耐久性が向上している。また、ガラス封止の封止温度を低減することができるため、より簡便にガラス封止を行うことができる。また、基板と封止ガラスとの密着性も向上している。また、封止ガラスの表面に耐水性のコート膜を設けているため、発光装置の耐環境性が向上している。
実施例1の発光装置の構成を示した図。 実施例1の発光装置の製造工程を示した図。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の発光装置の構成を示した図である。実施例1の発光装置は、図1のように、基板10と、基板10上に実装されたLED11と、基板10上に設けられLED11を封止する封止ガラス12と、封止ガラス12の表面を覆うコート膜16と、によって構成されている。
(基板10の構成)
基板10は、セラミックからなる正方形の平板である。基板10の正方形の一辺の長さや厚さは任意でよいが、放熱性や物理的強度などを考えて一辺の長さを500〜2000μm、厚さ50〜200μmとすることが好ましい。
基板10の表面(LED11実装側の面)には、LED11の電極と接続される配線パターン13が設けられている。配線パターン13は、たとえば、基板10側から順に、W、Ni、Auが積層されたものである。配線パターン13は、LED11のp電極と接続するp側のパターンと、LED11のn電極と接続するn側のパターンとで構成されている。基板10表面の配線パターン13が設けられていない領域に蛍光体や反射材を塗布してもよい。これにより、発光装置の発光色、配光性などを制御することができる。反射材としては、二酸化チタンなどの白色顔料を塗布して反射させてもよい。あるいは、Al、Agなどの高反射金属をめっきなどにより形成して反射させてもよい。
基板10の裏面(LED11実装側とは反対側の面)には、裏面電極パターン14が設けられている。裏面電極パターン14は、配線パターン13と同様の材料によって構成されるが、異なる導電性材料によって構成してもよい。また、基板10裏面には、裏面電極パターン14とは別に、放熱性を高めるための放熱板を設けてもよい。
また、基板10には円柱状のビア15が設けられている。ビア15は、基板10を厚さ方向に貫通する貫通孔に導電性材料を埋め込んだ構造である。このビア15によって、基板10表面側の配線パターン13と、裏面側の裏面電極パターン14とが電気的に接続されている。
配線パターン13、裏面電極パターン14は、蒸着、スクリーン印刷、めっきなどの方法によって形成することができる。また、ビア15の貫通孔は、レーザー加工などによって形成することができる。また、貫通孔を導電性材料で埋めてビア15を形成する方法としては、めっきなどを用いることができる。
基板10のセラミック材料は、たとえば、Al2 3 、AlNなどである。セラミック意外に、金属、ガラス、ガラスセラミック、などを用いることもできる。基板10の線膨張係数はなるべく封止ガラス12の線膨張係数に近いことが望ましいこと、およびLED11の線膨張係数がおよそ7ppm/℃であることから、基板10の線膨張係数は、5〜8ppm/℃とすることが望ましい。
(LED11の構成)
LED11は、III 族窒化物半導体からなるフリップチップ型の発光素子であり、平面視において正方形である。発光波長は450nmの青色光であり、線膨張係数(LED11全体としての平均)は、7ppm/℃である。LED11は、基板10上にフリップチップ実装されており、図示しないパンプを介してLED11の電極と、基板10上の配線パターン13とが接続されている。LED11の素子構造は、従来用いられている任意の構造を採用することができる。
なお、実施例1の発光装置は、1つのLED11を基板10上に実装するものであるが、複数のLED11を実装するものであってもよい。
また、LED11と基板10との隙間を埋めるアンダーフィルを設け、封止ガラス12による封止時に隙間が生じないようにしてもよい。LED11と基板10の接続が破断してしまうのを抑制することができ、熱による劣化を抑制することができる。アンダーフィルの材料にはゾルゲルガラスを用いることができる。アンダーフィルとして用いるゾルゲルガラスの線膨張係数は、封止ガラス12の線膨張係数の0.9倍から1.1倍であるとよい。熱による劣化をより抑制することができる。
(封止ガラス12の構成)
封止ガラス12は、基板10上に設けられ、LED11を覆って封止している。封止ガラス12は直方体状であり、側面を基板10の側面と一致させて、発光装置全体として直方体状となっている。
封止ガラス12は、石英ガラスの粉末にリン酸塩ガラスを溶媒として混合したペーストが固化したものである。石英ガラスの粉末は、高純度の石英ガラスを粉砕して粉状としたものである。石英ガラスの純度は、不純物が0.01wt%以下であることが好ましい。
石英ガラスの粉末の粒径(外接球の直径)は、10〜50nmである。粒径をこの範囲とすることで、封止ガラス12のクラックを効果的に防止することができる。また、石英ガラスと低融点ガラスとの屈折率差による光の透過率低減を抑制できる。また、封止ガラス12の軟化点、加工性を低融点ガラスと同等とするためにも、粒径をこの範囲とすることが望ましい。より望ましい粒径は、10〜40nm、さらに望ましくは10〜30nmである。
封止ガラス12全体における石英ガラスの割合は、50〜80体積%である。この範囲であれば、封止ガラス12のクラックを効果的に抑制できるとともに、封止ガラス12の軟化点を十分に低減することができる。より望ましくは60〜80体積%であり、さらに望ましくは70〜80体積%である。
実施例1ではリン酸塩ガラスを用いているが、リン酸塩ガラス以外の低融点ガラスを用いてもよい。ここで低融点ガラスとは、本明細書においては軟化点が500℃以下であることを意味する。たとえば、ソーダ石灰ガラスなどの軟化点が500℃以下のガラス材料を用いることができる。ただし、リン酸塩ガラスは、他の低融点ガラスに比べて耐水性や耐久性が高いため、実施例1のようにリン酸塩ガラスを溶媒として用いるのが好適である。リン酸塩ガラスは、SnO−P2 5 系ガラス、ZnO−P2 5 系ガラス、ZnO−SnO−P2 5 系ガラス、P2 5 −F系ガラスが好適である。他のリン酸塩ガラスに比べて耐水性が高く、軟化点も低いためである。
封止ガラス12の線膨張係数は、LED11の線膨張係数になるべく近いことが望ましい。たとえば、封止ガラス12の線膨張係数は、LED11の線膨張係数の0.9倍以上1.1倍以下であることが望ましい。熱膨張率差に起因する封止ガラス12のクラックなどの損傷が生じることが低減されるため、温度変化により強い発光装置を実現することができる。より望ましくは、LED11の線膨張係数の0.93倍以上1.07倍以下であり、さらに望ましくは0.95倍以上1.05倍以下である。
封止ガラス12の軟化点は、封止温度よりも低い温度に設定されており、およそ低融点ガラスの軟化点に等しい。封止温度は、LED11の熱による劣化を防止する点からなるべく低い温度とすることが望ましく、たとえば600℃以下であることが望ましいため、封止ガラス12の軟化点は、200〜500℃とすることが望ましい。より望ましくは250〜450℃である。また、封止ガラス12の融点を封止温度よりも低くすることで、封止ガラス12を注入成形などの液体から固形物を成形する方法を用いることができる。この場合、封止ガラス12の融点は、250〜500℃とすることが望ましく、より望ましくは300〜450℃、さらに望ましくは300〜400℃である。
封止ガラス12には、黄色蛍光体が混合されている。これにより、LED11から上方(基板10側とは反対側の方向)に放射される青色光の一部を封止ガラス12において黄色光に変換し、青色光と黄色光の混色によって白色光を放射するようにしている。なお、実施例1では黄色蛍光体を用いているが、LED11の発光色、発光装置全体としての発光色、色温度などに応じて種々の蛍光体を封止ガラス12に混合することができる。もちろん、封止ガラス12に蛍光体を混合せずに透明のままとして、LED11の光をそのまま取り出す構造としてもよい。また、封止ガラス12は透明なままとし、封止ガラス12表面に塗布した蛍光体によって、LED上方に放射される光の発光色を制御してもよい。
封止ガラス12には、拡散剤、着色剤、熱膨張抑制剤、熱伝動性フィラー、分散剤などを混合することができる。これらの混合によって、封止ガラス12と基板10の特性(温度特性、物理的特性、化学的特性など)をおおよそ一致させることができ、耐環境性に優れた発光装置を実現することができる。
(コート膜16の構成)
コート膜16は、封止ガラス12の表面(封止ガラス12の上面と側面)を覆っている。封止ガラス12はリン酸塩ガラスを含むため、耐水性が十分でない。そこで、耐水性を有したコート膜16で封止ガラス12を覆うことにより、封止ガラス12の水分による劣化を抑制し、発光装置の耐水性を向上させている。コート膜16は、発光装置の側面に露出する基板10と封止ガラス12の界面を覆うように設けるとよい。つまり、封止ガラス12の側面から基板10側面にわたって連続してコート膜16を設けるようにしてもよい。基板10と封止ガラス12の界面から水分が進入するのを抑制することができ、発光装置の耐水性をより向上させることができる。
コート膜16の材料は、ポリシラザンを脱アンモニア反応させたガラス膜(シリカガラス)である。ポリシラザンを用いることで、容易かつ簡易に耐水性に優れたコート膜16を形成することができる。他にも、コート膜16の材料としてゾルゲルガラスを用いてもよい。ゾルゲルガラスは、金属アルコキシドからなるゾルを加水分解、脱水縮合してゲルとし、その後加熱して焼結させることにより形成されるガラスである。金属アルコキシドは、たとえばテトラエトキシシランであり、ゾルゲルガラスはシリカガラスである。
コート膜16の厚さは、0.4〜3.0μmとすることが望ましい。コート膜16の耐水性、耐久性を十分とするためである。より望ましくは0.6〜2.5μm、さらに望ましくは0.8〜2.2μmである。
(発光装置の製造工程)
次に、実施例1の発光装置の製造工程について、図2を参照に説明する。
まず、封止ガラス12を以下のようにして作製する。低融点ガラスの粉砕粒子と、石英ガラスの粉末とを混合し、攪拌する。次に、低融点ガラスの融点以上の温度に加熱して低融点ガラスを融解し、融解した低融点ガラスと固体の石英ガラスの粒子とを混練してペースト状とし、均質化する。そして、シート状に成形して冷却し、低融点ガラスを固化させることで封止ガラス12を作製する。なお、固化させずに溶融状態のまま、その後の封止ガラス12の注入成形に用いてもよい。
次に、配線パターン13、裏面電極パターン14、およびビア15が形成された基板10を用意する。たとえば、セラミック板にレーザー加工などによって貫通孔を形成し、その貫通孔をめっきなどの方法によって導電性材料で埋めることによりビア15を作製する。次に、セラミック板の表面、裏面それぞれに、蒸着、スクリーン印刷、めっきなどの方法によって導電性材料を所定のパターンに形成し、配線パターン13、裏面電極パターン14を形成する。以上によって基板10を作製する(図2(a))。
次に、基板10上にLED11をフリップチップ実装する(図2(b))。すなわち、LED11の電極にバンプを形成し、LED11の電極側を基板10側に向けて基板10の配線パターン13の所定位置とLED11のバンプとの位置を合わせ、超音波による振動によってバンプを溶融させることで、LED11の電極と基板10上の配線パターン13とを接続する。
次に、注入成形により、基板10上に封止ガラス12を成形し、基板10上のLED11を封止ガラス12によって封止する(図2(c))。具体的には、封止ガラス12を加熱して溶融し、金型を用いて基板10上に溶融した封止ガラス12を注入し、冷却して封止ガラス12を固化させた後、金型を離脱させることで、基板10上に封止ガラス12を形成する。
封止温度(注入成形時の溶融した封止ガラス12の温度)は、封止ガラス12の融点以上の温度であればよいが、LED11の熱による劣化の抑止の観点から600℃以下とすることが望ましい。より望ましい封止温度は300〜550℃であり、さらに望ましくは350〜500℃である。
また、不活性ガスに酸素を混合した雰囲気で封止を行ってもよい。封止ガラス12が還元作用によって着色してしまうのを防止することができるからである。不活性ガス中の酸素の体積%は20%以下が望ましく、5%以下がさらに望ましい。
また、実施例1では、封止ガラス12を直方体状の形状に成形しているが、注入成形により成形可能な任意の形状としてもよい。たとえば、封止ガラス12の上面をレンズ状の曲面としてもよい。
次に、封止ガラス12の表面に、スプレーやディップなどの方法によってポリシラザンを含む溶液を塗布し、大気中の水分によって脱アンモニア反応させて、シリカガラスに転化させることにより、耐水性を有したコート膜16を形成する(図2(d))。以上によって実施例1の発光装置が製造される。脱アンモニア反応は常温でも進行するが、時間がかかるため焼成することが望ましい。脱アンモニア反応の進行速度が早まり、より短時間でコート膜16を形成することができる。焼成温度は、封止ガラス12の軟化点未満の温度であればよく、たとえば100〜350℃とすることができる。
なお、コート膜16として、ポリシラザンを脱アンモニア反応させたガラス膜に替えてゾルゲルガラスを用いる場合には、次のようにしてコート膜16を形成すればよい。まず、封止ガラス12の表面に、スプレーやディップなどの方法によって塗布金属アルコキシドを含む溶液を塗布する。これを乾燥させて加水分解、脱水縮合してゲル化した後、加熱して焼結させることによりガラス膜を得る。
以上、実施例1の発光装置によれば、封止ガラス12として石英ガラスの粉末に、低融点ガラスであるリン酸塩ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物を用いるため、封止温度を低減することができ、より簡便に封止を行うことができる。また、封止ガラス12へのクラックが抑制されており、耐久性が向上している。また、基板10と封止ガラス12の密着性も向上している。また、封止ガラス12の表面に耐水性のコート膜16を設けているため、発光装置の耐環境性が向上している。
(変形例)
実施例1では、注入成形により封止ガラス12を形成してLED11の封止を行っているが、融解した封止ガラス12を型に入れて冷却、固化する成形方法であれば注入成形以外の成形方法を用いてもよい。これら形成方法によれば、封止ガラス12によるLED11の封止を容易かつ簡便に行うことができ、封止ガラス12を所望の形状とすることも容易である。たとえば、射出成形、トランスファー成形などを用いてもよい。ただし、融解した封止ガラス12は粘度が高いため、注入成形が好ましい。
また、加熱プレスによって封止を行ってもよい。つまり、板状の封止ガラス12を軟化点以上融点以下の温度に加熱し、基板10と板状の封止ガラス12とを合わせ、加圧して基板10と封止ガラス12とを密着させることにより、LED11の封止を行ってもよい。この場合、封止ガラス12を融点以上に加熱する必要がなく、軟化点以上融点未満の温度まで加熱すればよいため、封止温度を注入成形よりも低減することができるという利点がある。
実施例では発光素子としてIII 族窒化物半導体からなる青色発光の素子を用いているが、発光素子の材料はIII 族窒化物半導体に限るものではなく、発光色も青色に限るものではない。たとえば、III 族窒化物半導体からなる紫外発光の素子を用いてもよい。また、実施例では発光素子としてフリップチップ型を用い、基板10にフリップチップ実装するものとしたが、フェイスアップ型や縦型の発光素子を用いることも可能である。
本発明の発光装置は、照明装置、表示装置などの光源として利用することができる。
10:基板
11:LED
12:封止ガラス
13:配線パターン
14:裏面電極パターン
15:ビア
16:コート膜

Claims (10)

  1. 基板と、基板上に実装された発光素子と、基板上に設けられ前記発光素子を封止する封止ガラスと、によって構成された発光装置において、
    前記封止ガラスの表面を覆う耐水性のガラスからなるコート膜をさらに有し、
    前記封止ガラスは、石英ガラスからなるガラス粉末に、軟化点が500℃以下の低融点ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物である、
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 前記封止ガラスにおける前記石英ガラスの割合は、50〜80体積%である、ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記石英ガラスは、粒径が10〜50nmである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記低融点ガラスは、リン酸塩ガラスである、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記封止ガラスの融点は、250〜500℃である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記コート膜は、ポリシラザンを脱アンモニア反応させたガラス膜である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記コート膜は、ゾルゲルガラスである、ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 基板と、基板上に実装された発光素子と、基板上に設けられ前記発光素子を封止する封止ガラスと、によって構成された発光装置の製造方法において、
    石英ガラスからなるガラス粉末に、軟化点が500℃以下の低融点ガラスを溶媒として混合したペーストを、金型を用いて成形し、冷却、固化することによって前記基板上に封止ガラスを形成し、前記発光素子を前記封止ガラスにより封止する封止工程と、
    前記封止ガラスの表面に、耐水性のコート膜を形成するコート膜形成工程と、
    を有することを特徴とする発光装置の製造方法。
  9. 前記封止工程は、注入成形により封止ガラスを形成する工程である、ことを特徴とする請求項8に記載の発光装置の製造方法。
  10. 基板と、基板上に実装された発光素子と、基板上に設けられ前記発光素子を封止する封止ガラスと、によって構成された発光装置の製造方法において、
    石英ガラスからなるガラス粉末に、軟化点が500℃以下の低融点ガラスを溶媒として混合したペーストの固化物である封止ガラスを、軟化点以上融点未満の温度に加熱し、前記基板に前記封止ガラスを押圧することにより、前記発光素子を前記封止ガラスにより封止する封止工程と、
    前記封止ガラスの表面に、耐水性のコート膜を形成するコート膜形成工程と、
    を有することを特徴とする発光装置の製造方法。
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