JP2017168361A - 二次電池装置、充電制御装置及び充電制御方法 - Google Patents

二次電池装置、充電制御装置及び充電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】端子電圧から負極の劣化及び正極の劣化を適切に判定して、二次電池の充電時の温度を適切に調整できないこと。【解決手段】二次電池装置は、正極、負極及び電解液を有する二次電池を備える。二次電池装置は、二次電池の充電を制御する充電制御装置をさらに備えてよい。充電制御装置は、二次電池の端子電圧を示す情報を取得する電圧情報取得部を有してよい。充電制御装置は、端子電圧の時間変化に基づいて、負極の劣化及び正極の劣化を判定する電極劣化判定部をさらに有してよい。充電制御装置は、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池の充電時の二次電池の温度を調整する温度調整部を有してよい。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池装置、充電制御装置及び充電制御方法に関する。
鉛蓄電池の充電抵抗及び温度を検出して、鉛蓄電池のサルフェーション劣化判定を行うと共に、サルフェーション劣化判定結果に基づき、鉛蓄電池のサルフェーション劣化を抑制する制御を行う技術(例えば特許文献1参照)がある。
特許文献1 特開2008−147005号公報
端子電圧から負極の劣化及び正極の劣化を適切に判定して、二次電池の充電時の温度を適切に調整することができないという課題があった。そのため、例えば鉛蓄電池においては、サルフェーションや正極腐食が促進されることを適切に抑制できない場合がある。
二次電池装置は、正極、負極及び電解液を有する二次電池を備える。二次電池装置は、二次電池の充電を制御する充電制御装置をさらに備えてよい。充電制御装置は、二次電池の端子電圧を示す情報を取得する電圧情報取得部を有してよい。充電制御装置は、端子電圧の時間変化に基づいて、負極の劣化及び正極の劣化を判定する電極劣化判定部をさらに有してよい。充電制御装置は、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池の充電時の二次電池の温度を調整する温度調整部を有してよい。
電極劣化判定部は、二次電池のSOCが予め定められた第1SOCより小さい第1充電期間内の端子電圧の時間変化に基づいて、正極が劣化しているか否かを判定してよい。
電極劣化判定部は、第1充電期間内の端子電圧の時間変化量が予め定められた値より大きい場合に、正極が劣化していると判定してよい。
電極劣化判定部は、第1充電期間内の端子電圧の時間変化と、二次電池のSOCが第1SOCより大きく予め定められた第2SOCより小さい第2充電期間内の端子電圧の時間変化とに基づいて、負極が劣化しているか否かを判定してよい。
電極劣化判定部は、第1充電期間中の端子電圧の時間変化量に対する、第2充電期間内の端子電圧の時間変化量の比が予め定められた値より大きい場合に、負極が劣化していると判定してよい。
電極劣化判定部は、二次電池の満充電後の開回路端子電圧の時間変化に基づいて、負極が劣化しているか否かを判定してよい。
電極劣化判定部は、二次電池の満充電後の開回路端子電圧の時間変化量が予め定められた値より大きい場合に、負極が劣化していると判定してよい。
温度調整部は、負極が劣化していると判定された場合に、充電時の二次電池の温度を上昇させてよい。
温度調整部は、正極が劣化していると判定された場合に、充電時の二次電池の温度を降下させてよい。
温度調整部は、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池の充電方法を制御することなく充電時の二次電池の温度を調整してよい。
二次電池の冷却及び加温の少なくとも一方を行う調温装置をさらに備えてよい。温度調整部は、調温装置を制御することにより、充電時の二次電池の温度を調整してよい。
二次電池は、鉛蓄電池であってよい。
正極、負極及び電解液を有する二次電池の端子電圧を示す情報を取得する電圧情報取得部を備えてよい。端子電圧の時間変化に基づいて、負極の劣化及び正極の劣化を判定する電極劣化判定部を備えてよい。負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池の充電時の二次電池の温度を調整する温度調整部をさらに備えてよい。
充電制御方法は、第2の太陽においては、正極、負極及び電解液を有する二次電池の端子電圧を示す情報を取得する段階を備えてよい。充電制御方法は、端子電圧の時間変化に基づいて、負極の劣化及び正極の劣化を判定する段階を備えてよい。充電制御方法は、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池の充電時の二次電池の温度を調整する段階を備えてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
一実施形態における電源システム120の機能構成及び負荷90を概略的に示す。 鉛蓄電池の充電時の端子電圧及び充電終了後の開回路電圧の時間変化の一例を概略的に示す。 鉛蓄電池の充電時の端子電圧の時間変化の一例を概略的に示す。 図2の横軸を拡大して示す。 蓄電システム20における充放電制御方法を示すフローチャートである。 二次電池40の温度設定の制御処理を示すフローチャートである。 正極及び負極が劣化しているか否かを判断する基準値を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態における電源システム120の機能構成及び負荷90を概略的に示す。電源システム120は、電源装置10と蓄電システム20とを備える。電源装置10は、蓄電システム20の入力端子12に接続される。蓄電システム20の出力端子14には負荷90が接続される。電源装置10は交流電源であってよい。負荷90は交流で動作する負荷であってよい。蓄電システム20は、無停電電源装置(UPS)において用いられてよい。また、蓄電システム20は、太陽光発電装置、風力発電装置、燃料電池装置などの発電装置において用いられてよい。
蓄電システム20は、コンバータ22と、インバータ24と、二次電池装置100とを有する。二次電池装置100は、充放電制御装置30と、二次電池40と、充放電装置50と、端子電圧計測装置60と、調温装置80とを有する。充放電制御装置30は、電圧情報取得部31と、電極劣化判定部33と、温度調整部35とを有する。図1において、電源装置10、コンバータ22、インバータ24、二次電池40、充放電装置50及び負荷90の電気的接続は、単線図で示される。
充放電装置50の一端は、コンバータ22とインバータ24との間のノード16に電気的に接続される。充放電装置50の他端は二次電池40に電気的に接続される。
コンバータ22は、電源装置10から出力される交流電流を直流電流に変換する。コンバータ22により変換された直流電流は、インバータ24及び充放電装置50の少なくとも一方に出力され得る。充放電装置50は、二次電池40の充放電を行う。具体的には、充放電装置50は、コンバータ22からの直流電流を、二次電池40の充電用の直流電流に変換して、二次電池40側に出力する充電回路を有する。二次電池40は、充放電装置50から出力される充電用の直流電流により充電される。また、充放電装置50は、二次電池40から出力される直流電流を、給電用の直流電流に変換して、ノード16側に出力する放電回路を有する。給電用の直流電流は、インバータ24に供給される。充放電制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、二次電池40の充放電を制御する。充放電制御装置30は、二次電池40の充電制御装置として機能する。また、充放電制御装置30は、二次電池40の放電制御装置としても機能する。
インバータ24は、コンバータ22から出力される直流電流及び充放電装置50から出力される直流電流の少なくとも一方を、交流電流に変換して出力する。インバータ24から出力された交流電流は、負荷90に供給される。なお、負荷90が直流で動作する場合は、インバータ24を省略してよい。また、電源装置10が直流を供給する場合は、コンバータ22を省略してよい。
通常動作時において、電源システム120は、コンバータ22及びインバータ24を介して電源装置10の電力を負荷90に供給してよい。また、通常動作時において、充放電制御装置30は、電源装置10の電力で二次電池40を充電してよい。非通常動作時において、蓄電システム20は、二次電池40に蓄えられている電力を負荷90に供給してよい。
なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、入力電源正常時には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。これに対し、停電などの入力電源異常時には、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を経て負荷90に電力が供給される。入力電源異常は、例えば、電源装置10からの電力について、電圧及び周波数の少なくとも一方が定常状態及び過渡変動範囲を外れた場合、又は、ひずみ若しくは電力瞬断時間が予め定められた限界値を超えた場合に発生してよい。なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、電源装置10は商用交流電源であってよい。また、電源装置10は、商用交流電源以外の電源であってよい。なお、電源システム120は、蓄電システム20をバイパスして、入力端子12及び出力端子14を介さずに電源装置10の電力を負荷90に供給する直送回路を有してよい。
また、蓄電システム20が発電装置に用いられる場合、電源装置10は発電機であってよい。例えば、電源装置10は、太陽電池、風力発電機、燃料電池、内燃力発電機などの発電機であってよい。この場合、蓄電システム20は電源装置10の補助電源として機能してよい。電源装置10の出力が規定値の場合には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。この場合、二次電池40は、電源装置10からの電力のうち負荷90によって消費されない余剰電力により充電されてよい。これに対し、電源装置10に異常が生じた場合などには、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に電力が供給される。また、電源装置10から負荷90に供給される電力が、負荷90が必要とする電力より小さい場合に、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に不足分の電力が供給されてよい。
二次電池40は鉛蓄電池である。二次電池40は、電極としての少なくとも1つの正極及び少なくとも1つの負極と、正極と負極との間に設けられたセパレータと、正極、負極及びセパレータが設けられた空間を満たす電解液を有する1以上の電池セルを有する。二次電池40は、例えば直列接続された6つの電池セルを有するユニットであってよい。電池セルとは、一対の正極及び陰極を有する鉛蓄電池の最小単位を指す。
端子電圧計測装置60は、二次電池40の端子電圧を計測する。端子電圧計測装置60は、二次電池40を充電中の端子電圧を計測する。また、端子電圧計測装置60は、二次電池40の開回路電圧を計測する。例えば、端子電圧計測装置60は、二次電池40の電池セルから外部回路へ実質的に電流が流れていないときの電池端子間の電圧を計測する。端子電圧計測装置60により計測された充電中の二次電池40の開回路電圧の計測値及び開回路電圧は、充放電制御装置30に供給される。
充放電制御装置30において、電圧情報取得部31は、二次電池40の端子電圧を示す情報を取得する。電極劣化判定部33は、端子電圧の時間変化に基づいて、負極の劣化及び正極の劣化を判定する。温度調整部35は、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池40の充電時の二次電池40の温度を調整する。
例えば、電極劣化判定部33は、二次電池40の充電時の端子電圧を示す情報を取得する。なお、二次電池40の充電方法は特に問わない。二次電池40はトリクル充電、フロート充電、間欠充電等を適用できる。そして、電極劣化判定部33は、二次電池40のSOC(State Of Charge 電池の充電状態を示す。満充電時容量を100%として百分率で表す)が予め定められた第1SOCより小さい第1充電期間内の端子電圧の時間変化に基づいて、正極が劣化しているか否かを判定する。例えば、電極劣化判定部33は、第1充電期間内の端子電圧の時間変化量が予め定められた値より大きい場合に、正極が劣化していると判定する。
また、電極劣化判定部33は、第1充電期間内の端子電圧の時間変化と、二次電池40のSOCが第1SOCより大きく予め定められた第2SOCより小さい第2充電期間内の端子電圧の時間変化とに基づいて、負極が劣化しているか否かを判定する。例えば、電極劣化判定部33は、第1充電期間中の端子電圧の時間変化量に対する、第2充電期間内の端子電圧の時間変化量の比が予め定められた値より大きい場合に、負極が劣化していると判定する。なお、端子電圧の時間変化に基づいて負極の劣化及び正極の劣化を判定する方法の一例については、後述する。
また、電極劣化判定部33は、二次電池40の満充電後の開回路端子電圧の時間変化に基づいて、負極が劣化しているか否かを判定する。例えば、電極劣化判定部33は、二次電池40の満充電後の開回路端子電圧の時間変化量が予め定められた値より大きい場合に、負極が劣化していると判定する。
温度調整部35は、負極が劣化していると判定された場合に、充電時の二次電池40の温度を上昇させる。充電時の二次電池40の温度を上昇させることにより、充電抵抗が低くなる。そのため、例えば負極に生成した硫酸鉛の分解を促進することができる。一方、温度調整部35は、正極が劣化していると判定された場合に、充電時の二次電池40の温度を降下させる。充電時の二次電池40の温度を降下させることにより、充電抵抗が高まる。そのため、充電反応が抑制される。これにより、例えば正極の劣化を抑制できる。
調温装置80は、二次電池40の冷却及び加温の少なくとも一方を行う。温度調整部35は、調温装置80を制御することにより、充電時の二次電池40の温度を調整する。なお、温度調整部35は、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて、二次電池40の充電方法を制御することなく、充電時の二次電池40の温度を調整してよい。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の理論起電力を大きく超える充電電圧まで充電電圧を上昇させることなく、調温装置80を用いて二次電池40を加温する。また、充放電制御装置30は、二次電池40にパルス電流を印加することなく、調温装置80を用いて二次電池40を加温する。これにより、二次電池40の充電パターンを実質的に制御することなく、二次電池40の温度を制御できる。そのため、充電制御回路が複雑化することを抑制できる。また、理論起電力を大きく超える電圧を印加したり高電圧のパルス電流を流したりする必要がないので、電解液の分解や正極の腐食が促進されることを抑制できる。
調温装置80は、冷却ファンなどの冷却装置を有してよい。冷却装置は、二次電池40に近接して設けられてよい。温度調整部35は、二次電池40の温度を下降させる場合、冷却装置の駆動を制御することにより、二次電池40を冷却してよい。例えば、温度調整部35は、二次電池40の温度を下降させる場合、冷却ファンの駆動を開始する又は冷却ファンの回転数を上昇させることにより、二次電池40を冷却してよい。
調温装置80は、ヒータなどの加熱装置を有してよい。加熱装置は、二次電池40に近接して設けられてよい。温度調整部35は、二次電池40の温度を上昇させる場合、ヒータ等の熱源の駆動を制御することにより、二次電池40を加温してよい。例えば、温度調整部35は、二次電池40の温度を上昇させる場合、熱源を駆動する又は熱源から発せられる熱量を上昇させることにより、二次電池40を冷却してよい。
調温装置80は、空調装置を有してよい。空調装置は、二次電池40が設けられた空間内に設けられてよい。温度調整部35は、二次電池40の温度を下降させる場合、空調装置の設定温度を下降させることにより、空気を介して二次電池40を冷却してよい。また、温度調整部35は、二次電池40の温度を上昇させる場合、空調装置の設定温度を上昇させることにより、空気を介して二次電池40を加温してよい。このように、調温装置80として、ヒータ、冷却ファン、空調装置等を用いることで、二次電池40の外部温度を直接変更して昇温、降温することができるので、二次電池40の電池反応を確実に促進又は抑制し得る。
なお、二次電池40の温度を上昇させる場合、温度調整部35は、予め定められた基準電圧より高い充電電圧を二次電池40に加えることによって、ジュール熱を発生させることも可能である。しかし、大容量の二次電池においては多くの場合、充電抵抗が比較的に低く、かつ、熱容量が比較的に大きい。このような場合は、ジュール熱によって電極が十分に発熱しない場合がある。この場合、ヒータ又は空調装置を用いれば、二次電池40の外部環境温度を直接変更して二次電池40を昇温することができるので、二次電池40における充電時の化学反応を、より確実に促進することができる。また、空調装置又は冷却ファン等を用いることで、充電時の化学反応を、より確実に抑制することができる。また、調温装置80を用いて硫酸鉛の除去を促進したり、電解液の電気分解や正極の腐食を緩和したりすることができる。そのため、充電電圧や充電タイミングなどの充電制御ロジックを変更する必要がない。
ここで、鉛蓄蓄電池の負極及び正極の劣化について説明する。鉛蓄電池においては、充電時に下記の半反応が進む。
(正極反応)PbSO+2HO → PbO+4H+SO 2−+2e
(負極反応)PbSO+2e → Pb+SO 2−
また、放電時には、充電時とは逆の下記の半反応が進む。
(正極反応)PbO+4H+SO 2−+2e → PbSO+2H
(負極反応)Pb+SO 2− → PbSO+2e
鉛蓄電池においては放電により負極に形成された硫酸鉛により、サルフェーションが促進される場合がある。
電極に形成された硫酸鉛は、速やかに十分な充電を行えば分解されて電解液に戻り得る。しかし、硫酸鉛が付着した状態が継続すると、電極に形成された硫酸鉛が結晶化して硬質化する。硫酸鉛が硬質化すると、充電によっても上記の反応は実質的に起こらない。したがって、結晶化した硫酸鉛が電極を被うことで、電極の有効面積が減少する。これにより、各電極における反応が進みにくくなり、放電性能が低下し得る。また、結晶化した硫酸鉛の量が多くなるほど、電気エネルギーの蓄積を担う電解液中の鉛イオン及び硫酸イオンが減少する。そのため、結晶化した硫酸鉛が増えるほど、蓄電性能が低下し得る。場合によっては、鉛蓄電池の充電が困難になってしまう場合がある。このようにして、負極は、主として硫酸鉛により劣化し得る。
また、鉛蓄電池が過充電されると、電解液中の水が電気分解されて鉛蓄電池の外部に失われる。また、電解液は、蒸発及び透湿などによっても鉛蓄電池の外部に失われる。これにより、電解液濃度が経時的に上昇し得る。例えば、電解液中の水分が失われることで、鉛蓄電池の充電率が規定値である場合における硫酸濃度が、経時的に上昇し得る。これにより、正極の電極格子の腐食が進む。このようにして、正極の劣化が進む。
これに対し、充放電制御装置30によれば、例えば二次電池40の端子電圧から負極の劣化及び正極の劣化を適切に判定して、二次電池40の充電時の温度を適切に調整することができる。そのため、例えばサルフェーションの進行や正極腐食の促進を、適切に抑制し得る。ひいては、電池寿命を延ばし得る。
図2は、鉛蓄電池の充電時の端子電圧及び充電終了後の開回路電圧の時間変化の一例を概略的に示す。図2のグラフの横軸は時刻を示す。図2のグラフの縦軸は、端子電圧200、正極電位210及び負極電位220を示す。なお、端子電圧200、正極電位210及び負極電位220の関係を分かり易く示すことを目的として、図2における端子電圧200は、予め定められた基準電圧からの差である。また、正極電位210及び負極電位220は、それぞれ予め定められた基準電位からの電位差である。なお、正極電位210及び負極電位220は、例えば3端子法により測定され得る。
時刻t0は、充電開始時を示す。時刻t0における二次電池40のSOCは、予め定められた最低値であるとする。この時点のSOCを便宜的に0%とする。時刻t3における二次電池40のSOCは、予め定められた最大値であるとする。この時点のSOCを便宜的に100%とする。
図3は、鉛蓄電池の充電時の端子電圧の時間変化の一例を概略的に示す。図3のグラフの横軸は、鉛蓄電池のSOCを示す。図3のグラフは、図2の時刻t0かt3までの時刻の電圧変化量を、SOCを横軸にとって示したものである。時刻t1におけるSOCをSOC1とし、時刻t2におけるSOCをSOC2とする。
時刻t0からt1の期間においては、正極電位210は、負極電位220の大きさより大きい。そのため、正極電位210が、端子電圧200に大きく寄与していることが分かる。そのため、この期間においては、端子電圧200は、正極電位の劣化を実質的に反映しているとみせる。例えば正極が腐食により劣化して充電抵抗が高まると、充電電流によって正極電位210が大きくなる。したがって、この期間において端子電圧200が予め定められた値より大きい場合は、正極が劣化していると判断できる。例えば、正極の劣化の度合いを、端子電圧200の傾きから判断する。例えば、予め定められた時点における直線250の傾きαが予め定められた値より大きい場合に、正極が劣化していると判断できる。なお、αを、正極の劣化の度合いを示す指標として用いてよい。また、SOCが予め定められた値におけるαを、正極の劣化の度合いを示す指標として用いてよい。これにより、正極の劣化度合いをより正確に評価できる。また、図2に示す端子電圧200は、充電電流に依存し得る。そのため、正極の劣化度合いとしてαを用いる場合、充電電流で規格化した値を用いることが好ましい。
時刻を横軸にした場合と同様に、図3に示すように横軸をSOCにとった場合も、SOCが0からSOC1の範囲において、正極の劣化を同様に評価することができる。例えば、直線350の傾きα'が予め定められた値より大きい場合に、正極が劣化していると判断できる。また、α'を、正極の劣化の度合いを示す指標として用いてよい。
図2の時刻t1からt3の期間においては、正極電位210だけでなく、負極電位220も、端子電圧200に大きく寄与していることが分かる。そこで、特に時刻t1からt2の期間のように、端子電圧200が時間的に変化する期間のデータから、負極が劣化しているか否かを判断できる。
具体的には、時刻t1からt2の期間内の端子電圧200の傾きから、正極及び負極の総合的な劣化の度合いを判断できる。例えば、予め定められた時点における直線260の傾きβから、正極及び負極の総合的な劣化の度合いを判断する。ここで、正極の劣化の度合いは、上述したように時刻t0からt1の期間の傾きαで判断し得る。そのため、例えば、比率β/αに基づいて、負極が劣化しているか否かを判断する。例えば、β/αが、予め定められた値より大きい場合に、負極が劣化していると判断する。なお、β/αを、負極の劣化度合いを示す指標として用いてよい。また、SOCが予め定められた値におけるβ/αを、負極の劣化の度合いを示す指標として用いてよい。これにより、正極の劣化度合いをより正確に評価できる。また、図2に示す端子電圧200は、充電電流の時間変化に依存し得る。そのため、負極の劣化度合いとしてβ/αを用いる場合、充電電流で規格化した値を用いることが好ましい。
時刻を横軸にした場合と同様に、図3に示すように横軸をSOCにとった場合も、SOCがSOC1からSOC2の範囲において、負極の劣化を同様に評価することができる。例えば、傾きα'に対する、直線360の傾きβ'に基づいて、負極が劣化しているか否かを判断してよい。例えば、β'/α'が予め定められた値より大きい場合に、負極が劣化していると判断する。また、β'/α'を、負極の劣化度合いを示す指標として用いてよい。
このように、端子電圧200が正極律速になるSOC範囲と負極律速になるSOC範囲とがある。図3の例では、0からSOC1までが正極律速となるSOC範囲であり、SOC1からSOC2までが負極律速となるSOC範囲である。なお、SOC1は、20〜30%程度であり、SOC2は、30〜40%程度であってよい。正極律速になるSOC範囲及び負極律速になるSOC範囲は、この範囲に限られず、二次電池毎に異り得る。そのため、二次電池毎に、SOC1及びSOC2として適切な値が用いられてよい。例えば、SOC1及びSOC2として適切な値が、二次電池40に予め定められてよい。
なお、二次電池装置100の充放電制御装置30において、電極劣化判定部33は、計測された端子電圧及びSOCを解析することにより、SOC1及びSOC2を決定してよい。例えば、電極劣化判定部33は、SOC−端子電圧の傾き及び変曲点を解析することにより、SOC1及びSO2を決定してよい。
負極の劣化はまた、時刻t3より後における端子電圧200から判断することができる。これについては図4に関連して説明する。
図4は、図2の横軸を拡大して示す。時刻t3において、二次電池40の充電を停止して開回路状態にすると、負極電位220及び正極電位210は時間的に減少する。そのため、端子電圧200も時間的に減少する。ここで、図4に示されるように、負極電位220は、時刻t3の直後から、正極電位210より急速に減少して0になる。
正極電位210及び負極電位220の減少は、主として、充電時の充電電流による電圧寄与成分が無くなることと、電極の周りに形成された電気二重層に蓄えられた電荷が自己放電により減少することによる。
負極電位220の低下について説明する。結晶化した硫酸鉛が負極に付着していると、負極における充電抵抗が大きくなる。そのため、充電時には、充電電流による電圧寄与成分が大きくなる。この状態で充電を停止して充電電流が0になると、負極電位は大きく減少することになる。また、結晶化した硫酸鉛が負極に付着していると、電池反応に対する負極の有効表面積が低下する。そのため、電気二重層容量が低下する。一方で、電気二重層の自己放電速度は実質的に変化しない。したがって、充電を停止すると、電気二重層が速やかに解消されるので、負極電位は速やかに減少する。このように、負極が劣化するほど、負極電位の時間あたりの減少量が大きくなり得る。
また、負極の電気二重層が解消する速度は、正極の電気二重層が解消する速度より早い。イオン半径の差から負極における水素イオンの移動度が、正極における硫酸イオンの移動度より高いためである。また、正極格子が腐食することによる充電抵抗の増加や表面積の減少は、負極の劣化による充電抵抗の増加や表面積の減少に比べて大きくない。そのため、充電停止後の端子電圧200は、正極電位210よりも負極電位220の影響を大きく受ける。そのため、充電停止後に二次電池40を開回路状態にした場合の端子電圧200の時間当たりの減少量に基づいて、負極の劣化を判断できる。例えば、端子電圧200の時間当たりの減少量が予め定められた値を超える場合に、負極が劣化していると判断する。なお、端子電圧200の時間当たりの減少量を、負極の劣化度合いの指標として用いてよい。なお、端子電圧200の時間当たりの減少量は、充電を停止してから、負極の電気二重層が解消するのに要する最短時間から定まる予め定められた期間内に、計測されるのが好ましい。
なお、開回路電圧から負極の劣化を判断するためには、二次電池40を開回路状態にする必要がある。そのため、二次電池装置100が運用状態から非運用状態になった場合に、開回路電圧を計測して、負極の劣化を判断してよい。例えば、二次電池40がUPSに用いられる場合には、UPSの定期点検時に、二次電池40の開回路電圧を計測して、負極の劣化を判断してよい。
図5は、蓄電システム20における充放電制御方法を示すフローチャートである。充放電制御装置30は、充放電制御方法における各段階の動作を制御する主体であってよい。これを実現するべく、充放電制御装置30は、充放電制御に必要なCPU又はASIC及びメモリ等を有してよい。なお、図5のフローチャートは、蓄電システム20における充放電制御方法の一例を示すに過ぎない。図5のフローチャートの各段階を適宜組み換えてよく、図5のフローチャートの一部の段階を省略してもよく、図5のフローチャートに他の段階を追加してもよい。
本フローチャートにおいて、充放電制御装置30はまず、正極及び負極の初期の劣化状態を設定する(S512)。蓄電システム20の運用を最初に開始する場合、劣化状態の初期値として予め定められた劣化状態を設定してよい。蓄電システム20の運用を再開する場合、直近に判断された正極及び負極の劣化状態を設定してよい。
続いて、充放電制御装置30は、正極及び負極の劣化状態に応じて、調温装置80を制御する(S514)。調温装置80の制御方法については後述する。続いて、充放電制御装置30は、充放電装置50を制御して、充放電装置50の充電回路の動作を開始させる(S516)。
そして、電圧情報取得部31は、充電中の端子電圧の収集を開始する(S518)。充電中の端子電圧の収集処理は、充電が継続している間に、予め定められた時間間隔で行われる。具体的には、二次電池40の端子電圧の計測値及び二次電池40のSOCを、予め定められた時間間隔で取得して、メモリに格納する。これに代えて、二次電池40の端子電圧及び時間を、予め定められた時間間隔で取得してメモリに格納してもよい。
続いて、充放電制御装置30は、二次電池40の状態遷移を判断する(S520)。ここでは、「放電状態への遷移」、「充電状態への遷移」、「調温装置の制御状態への遷移」、及び「運用停止状態への遷移」を取り上げる。
「放電状態への遷移」は、例えば入力電圧異常時などに生じる。二次電池40を放電状態へ遷移させる場合、充放電制御装置30は、充放電装置50を制御して、充放電装置50の充電回路の動作を停止させる(S530)。そして、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路の動作を開始させる(S532)。これにより、二次電池40からインバータ24への電力供給が開始される。具体的には、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路を制御して、二次電池40の電圧を昇圧してインバータ24側に出力させる。また、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路のスイッチング動作を制御して、必要量の電力をインバータ24へ供給させる。また、充放電制御装置30は、充放電装置50の充電回路の動作停止に応じて、端子電圧の収集処理を停止させ(S534)、調温装置80の温度設定を、放電時の設定値として予め定められた基準値に変更する(S536)。そして、S520に動作を移行する。
「充電状態への遷移」は、二次電池40が放電状態の場合において、例えば入力電圧異常が解消したときなどに生じる。二次電池40を充電状態へ遷移させる場合、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路の動作を停止させる(S540)。そして、S514に動作を移行する。
「調温装置の制御状態への遷移」は、例えば、二次電池40の充電中において予め定められた時間が経過する毎に生じる。調温装置の制御状態へ遷移させる場合、S550を実行する。S550については、後述する。
「運用停止状態への遷移」は、例えば、運用停止信号を二次電池40の外部から受信した場合や、二次電池40の異常を検出した場合に生じる。停止状態に遷移する場合、充放電制御装置30は、充放電装置50の充電回路の動作を停止させて(S590)、蓄電システム20の動作を終了させる。なお、蓄電システム20の定期点検を行うために二次電池40の運用を停止する場合は、S590を実行する前に、予め定められた充電率に達するまで二次電池40を充電した後、開回路電圧を計測して、電極の劣化状態を判断する処理を実行してもよい。
図6は、二次電池40の温度設定の制御処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートの方法は、図5のS514及びS550に適用できる。図6のフローチャートは、蓄電システム20の充電制御方法における温度設定の制御段階の一例を示すに過ぎない。なお、図6のフローチャートの各段階を適宜組み換えてよく、図6のフローチャートの一部の段階を省略してもよく、図6のフローチャートに他の段階を追加してもよい。
電極劣化判定部33はまず、正極及び負極の劣化を判定する(S600)。例えば、電極劣化判定部33は、電圧情報取得部31が取得してメモリに格納されているSOC−端子電圧のデータを用いて、α'及びβ'/α'を算出する。
続いて、電極劣化判定部33は、負極が劣化しているか否かを判断する(S610)。負極が劣化していると判断された場合、温度調整部35は、調温装置80を制御して、二次電池40の温度を上昇させ(S620)、本フローチャートの処理を終了する。なお、S620において、温度調整部35は、二次電池40の温度が30〜60℃の範囲内になるように、温度を設定してよい。S620の処理により、充電抵抗が下がり、充電反応が促進され、硫酸鉛の分解反応が促進され得る。
S610の判断において、負極が劣化していないと判断された場合、温度調整部35は、調温装置80を制御して、二次電池40の温度を低下させ(S640)、本フローチャートの処理を終了する。なお、S640において、温度調整部35は、二次電池40の温度が10〜20℃の範囲内になるように、温度を設定してよい。S640の処理により、充電抵抗が上がり、電解液の電気分解反応及び正極の腐食反応が抑制され得る。
このように、電極劣化判定部33は、負極が劣化している場合には、正極が劣化しているか否かにかかわらず、負極の劣化を抑制するべく、二次電池40の温度を上昇させる。これにより、まだ結晶化されていない分解可能な状態の硫酸鉛の分解を促進することができる。すなわち、正極及び負極が劣化している場合であっても、正極の劣化よりも負極の劣化に優先して対処するべく、二次電池40の温度を上昇させる。これにより、硫酸鉛の結晶化が促進されることを抑制できる。このように、サルフェーションの抑制をより優先させることが好ましい。
図7は、正極及び負極が劣化しているか否かを判断する基準値を示す。図7のグラフの横軸は、二次電池40の総運用時間を示す。図7のグラフの縦軸は、電極の劣化度合いを示す。基準ライン710は、正極の劣化度合いの基準値を示す。基準ライン720は、負極の劣化度合いの基準値を示す。なお、正極の劣化度合いとして、図3等に関連して説明した傾きα'を用いてよい。負極の劣化度合いとして、図3等に関連して説明した傾きの比率β'/α'を適用いてよい。
電極劣化判定部33は、図6のS610において負極が劣化しているか否かを判断する場合、現在までの二次電池40の総運用時間と基準ライン720とから、劣化判断基準値を決定する。例えば、二次電池40の総運用時間がhである場合、基準ライン720から劣化判断基準値D2を決定する。電極劣化判定部33は、現在の負極の劣化度合いがD2を超える場合に、負極が劣化していると判断する。
なお、温度調整部35は、現在の負極の劣化度合いがD2を超える場合に、現在の負極の劣化度合いとD2との差が大きいほど、二次電池40の温度を高くしてよい。例えば、温度調整部35は、二次電池40の温度の上昇幅を、現在の負極の劣化度合いとD2との差に比例させてよい。
同様に、電極劣化判定部33は、図6のS630において正極が劣化しているか否かを判断する場合、二次電池40の総運用時間と基準ライン710とから、劣化判断基準値を決定する。例えば、二次電池40の総運用時間がhである場合、基準ライン710から劣化判断基準値D1を決定する。電極劣化判定部33は、現在の正極の劣化度合いがD1を超える場合に、正極が劣化していると判断する。
なお、温度調整部35は、現在の正極の劣化度合いがD1を超える場合に、現在の正極の劣化度合いとD1との差が大きいほど、二次電池40の温度を低くしてよい。例えば、温度調整部35は、二次電池40の温度の減少幅を、現在の正極の劣化度合いとD1との差に比例させてよい。
図7に関連して説明したように、電極劣化判定部33は、二次電池40の過去の総運用時間に応じて、適切な劣化判断基準値を決定することができる。二次電池40を運用すると、正極及び負極は、少なくとも徐々に劣化していく。図7に示されるように、電極劣化判定部33は、正極及び負極の劣化度合いを、運用時間に応じた基準値と比較することで、正極又は負極の劣化が過度に進行しているか否かを適切に判断できる。
以上に説明したように、充放電制御装置30によれば、端子電圧から負極の劣化及び正極の劣化を適切に判定して、二次電池の充電時の温度を適切に調整することができる。そのため、例えばサルフェーションの進行、電解液の分解や正極腐食の促進を適切に抑制することができる。
また、調温装置80として、ヒータ等の加熱装置、冷却ファン及び空調装置等を用いることで、充電方法を変えることなく、サルフェーションの進行、電解液の分解や正極の腐食を抑制できる。このため、充電パラメータを複雑に制御する必要がなく、充電制御が複雑にならずに済む。また、多くの場合、二次電池装置の環境温度を管理するために、冷却ファン、空調装置、加熱装置等が用いられる。調温装置80として、これらの冷却ファン、空調装置、加熱装置等を用いることができる。この場合、調温装置を新たに追加する必要がない。
なお、二次電池40は、鉛蓄電池に限らない。二次電池40は、少なくとも電解液を用いた二次電池である。電解液を用いた二次電池としては、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、または、ニッケル水素電池などの、水系電解液を用いた二次電池などがある。鉛蓄電池以外の二次電池においても、二次電池40に関連して説明したような、端子電圧の時間変化から負極の劣化及び正極の劣化を判定して、負極が劣化しているか正極が劣化しているかに応じて二次電池の充電時の温度を調整する制御を適用できる場合がある。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 電源装置
12 入力端子
14 出力端子
16 ノード
20 蓄電システム
22 コンバータ
24 インバータ
30 充放電制御装置
31 電圧情報取得部
33 電極劣化判定部
35 温度調整部
40 二次電池
50 充放電装置
60 端子電圧計測装置
80 調温装置
90 負荷
100 二次電池装置
120 電源システム
200 端子電圧
210 正極電位
220 負極電位
250、260、350、360 直線
710、720 基準ライン

Claims (14)

  1. 正極、負極及び電解液を有する二次電池と、
    前記二次電池の充電を制御する充電制御装置と
    を備え、
    前記充電制御装置は、
    前記二次電池の端子電圧を示す情報を取得する電圧情報取得部と、
    前記端子電圧の時間変化に基づいて、前記負極の劣化及び前記正極の劣化を判定する電極劣化判定部と、
    前記負極が劣化しているか前記正極が劣化しているかに応じて、前記二次電池の充電時の前記二次電池の温度を調整する温度調整部と
    を有する二次電池装置。
  2. 前記電極劣化判定部は、前記二次電池のSOCが予め定められた第1SOCより小さい第1充電期間内の前記端子電圧の時間変化に基づいて、前記正極が劣化しているか否かを判定する
    請求項1に記載の二次電池装置。
  3. 前記電極劣化判定部は、前記第1充電期間内の前記端子電圧の時間変化量が予め定められた値より大きい場合に、前記正極が劣化していると判定する
    請求項2に記載の二次電池装置。
  4. 前記電極劣化判定部は、前記第1充電期間内の前記端子電圧の時間変化と、前記二次電池のSOCが前記第1SOCより大きく予め定められた第2SOCより小さい第2充電期間内の前記端子電圧の時間変化とに基づいて、前記負極が劣化しているか否かを判定する
    請求項2又は3に記載の二次電池装置。
  5. 前記電極劣化判定部は、前記第1充電期間中の前記端子電圧の時間変化量に対する、前記第2充電期間内の前記端子電圧の時間変化量の比が予め定められた値より大きい場合に、前記負極が劣化していると判定する
    請求項4に記載の二次電池装置。
  6. 前記電極劣化判定部は、前記二次電池の満充電後の開回路端子電圧の時間変化に基づいて、前記負極が劣化しているか否かを判定する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  7. 前記電極劣化判定部は、前記二次電池の満充電後の開回路端子電圧の時間変化量が予め定められた値より大きい場合に、前記負極が劣化していると判定する
    請求項1から6のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  8. 前記温度調整部は、前記負極が劣化していると判定された場合に、前記充電時の前記二次電池の温度を上昇させる
    請求項1から7のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  9. 前記温度調整部は、前記正極が劣化していると判定された場合に、前記充電時の前記二次電池の温度を降下させる
    請求項1から8のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  10. 前記温度調整部は、前記負極が劣化しているか前記正極が劣化しているかに応じて、前記二次電池の充電方法を制御することなく前記充電時の前記二次電池の温度を調整する
    請求項1から9のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  11. 前記二次電池の冷却及び加温の少なくとも一方を行う調温装置
    をさらに備え、
    前記温度調整部は、前記調温装置を制御することにより、前記充電時の前記二次電池の温度を調整する
    請求項1から10のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  12. 前記二次電池は、鉛蓄電池である
    請求項1から11のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  13. 正極、負極及び電解液を有する二次電池の端子電圧を示す情報を取得する電圧情報取得部と、
    前記端子電圧の時間変化に基づいて、前記負極の劣化及び前記正極の劣化を判定する電極劣化判定部と、
    前記負極が劣化しているか前記正極が劣化しているかに応じて、前記二次電池の充電時の前記二次電池の温度を調整する温度調整部と
    を備える充電制御装置。
  14. 正極、負極及び電解液を有する二次電池の端子電圧を示す情報を取得する段階と、
    前記端子電圧の時間変化に基づいて、前記負極の劣化及び前記正極の劣化を判定する段階と、
    前記負極が劣化しているか前記正極が劣化しているかに応じて、前記二次電池の充電時の前記二次電池の温度を調整する段階と
    を備える充電制御方法。
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