JP6112255B1 - 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法 - Google Patents

鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6112255B1
JP6112255B1 JP2016199461A JP2016199461A JP6112255B1 JP 6112255 B1 JP6112255 B1 JP 6112255B1 JP 2016199461 A JP2016199461 A JP 2016199461A JP 2016199461 A JP2016199461 A JP 2016199461A JP 6112255 B1 JP6112255 B1 JP 6112255B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
high voltage
voltage
lead storage
storage battery
charging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016199461A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018060761A (ja
Inventor
貴治 大神田
貴治 大神田
依田 和之
和之 依田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2016199461A priority Critical patent/JP6112255B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6112255B1 publication Critical patent/JP6112255B1/ja
Priority to PCT/JP2017/029974 priority patent/WO2018066243A1/ja
Publication of JP2018060761A publication Critical patent/JP2018060761A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • H01M10/44Methods for charging or discharging
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/02Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries for charging batteries from ac mains by converters
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/02Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries for charging batteries from ac mains by converters
    • H02J7/04Regulation of charging current or voltage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】充電電圧を単に高めるだけでは、一部の電池セルの過充電劣化を大きく促進してしまう場合があること。【解決手段】鉛蓄電池装置は、鉛蓄電池を備えてよい。鉛蓄電池装置は、パルス状の高電圧を鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって鉛蓄電池を充電する充電制御部を備えてよい。鉛蓄電池装置は、鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において鉛蓄電池に印加する高電圧を高める高電圧設定部を備えてよい。【選択図】図3

Description

本発明は、鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法に関する。
複数のセルを有する組電池全体のセル当り電圧に対するある群のセル当たり電圧が20mV以上低下したときに充電電圧を高くする技術(例えば、特許文献1参照)、単電池の電池電圧と基準電圧との比較結果により充電電流又は充電電圧を変更する技術(例えば、特許文献2参照)がある。
特許文献1 特開平8−17473号公報
特許文献2 特開昭51−85437号公報
充電電圧を単に高めるだけでは、一部の電池セルの過充電劣化を大きく促進してしまう場合がある。
本発明の第1の態様においては、鉛蓄電池装置は、鉛蓄電池を備えてよい。鉛蓄電池装置は、パルス状の高電圧を鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって鉛蓄電池を充電する充電制御部を備えてよい。鉛蓄電池装置は、鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において鉛蓄電池に印加する高電圧を高める高電圧設定部を備えてよい。
高電圧設定部は、高電圧を高める際に、高電圧充電を行う時間を長くしてよい。
高電圧設定部は、高電圧を高める際に、低電圧充電を行う時間間隔を短くしてよい。
高電圧設定部は、高電圧設定部が高めた高電圧で高電圧充電が行われた後の複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において鉛蓄電池に印加する高電圧を更に高めてよい。
高電圧設定部は、複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値以下である場合に、高電圧を予め定められた電圧まで低下させてよい。
高電圧設定部は、複数の電池セルのセル電圧のばらつきが、高電圧設定部が高電圧を高める前の複数の電池セルのセル電圧のばらつきより大きくなった場合に、高電圧を予め定められた電圧まで低下させてよい。
高電圧設定部は、複数の電池セルのセル電圧の平均値と複数の電池セルのセル電圧との差を算出し、差の大きさが予め定められた値より大きい電池セルが存在する場合に、高電圧を高めてよい。
高電圧設定部は、複数の電池セルのセル電圧の平均値と複数の電池セルのセル電圧との差を算出し、差の大きさが予め定められた値より大きく、かつ、平均値より低いセル電圧の電池セルが存在する場合に、高電圧を高めてよい。
本発明の第2の態様においては、無停電電源装置は、鉛蓄電池装置を備えてよい。
本発明の第3の態様においては、電源システムは、鉛蓄電池装置を備えてよい。
本発明の第4の態様においては、鉛蓄電池の制御装置は、パルス状の高電圧を鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって鉛蓄電池を充電する充電制御部を備えてよい。制御装置は、鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において鉛蓄電池に印加する高電圧を高める高電圧設定部を備えてよい。
本発明の第5の態様においては、鉛蓄電池の充電方法は、パルス状の高電圧を鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返してよい。充電方法は、鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において鉛蓄電池に印加する高電圧を前回印加した電圧より高めてよい。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
一実施形態における電源システム120の機能ブロック及び負荷90を概略的に示す。 二次電池40の充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。 設定部33によりVが高められた場合の充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。 間欠充電において高電圧を印加した場合の電池セルの電極間電圧の波形の一例を模式的に示す。 制御装置30による二次電池40の制御方法を示すフローチャートである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態における電源システム120の機能ブロック及び負荷90を概略的に示す。電源システム120は、電源装置10と蓄電システム20とを備える。電源装置10は、蓄電システム20の入力端子12に接続される。蓄電システム20の出力端子14には負荷90が接続される。電源装置10は交流電源であってよい。負荷90は交流で動作する負荷であってよい。蓄電システム20は、無停電電源装置(UPS)において用いられてよい。また、蓄電システム20は、太陽光発電装置、風力発電装置、燃料電池装置などの発電装置において用いられてよい。
蓄電システム20は、コンバータ22と、インバータ24と、二次電池装置100とを有する。二次電池装置100は、制御装置30と、二次電池40と、充放電装置50と、セル電圧計測装置60とを有する。制御装置30は、充放電制御部31と、設定部33とを有する。図1において、電源装置10、コンバータ22、インバータ24、二次電池40、充放電装置50及び負荷90の電気的接続は、単線図で示される。
充放電装置50の一端は、コンバータ22とインバータ24との間のノード16に電気的に接続される。充放電装置50の他端は二次電池40に電気的に接続される。
コンバータ22は、電源装置10から出力される交流電流を直流電流に変換する。コンバータ22により変換された直流電流は、インバータ24及び充放電装置50の少なくとも一方に出力され得る。充放電装置50は、二次電池40の充放電を行う。具体的には、充放電装置50は、コンバータ22からの直流電流を、二次電池40の充電用の直流電流に変換して、二次電池40側に出力する充電回路を有する。二次電池40は、充放電装置50から出力される充電用の直流電流により充電される。また、充放電装置50は、二次電池40から出力される直流電流を、給電用の直流電流に変換して、ノード16側に出力する放電回路を有する。給電用の直流電流は、インバータ24に供給される。制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、二次電池40の充放電を制御する。制御装置30は、二次電池40の充電制御装置として機能する。また、制御装置30は、二次電池40の放電制御装置として機能する。
インバータ24は、コンバータ22から出力される直流電流及び充放電装置50から出力される直流電流の少なくとも一方を、交流電流に変換して出力する。インバータ24から出力された交流電流は、負荷90に供給される。なお、負荷90が直流で動作する場合は、インバータ24を省略してよい。また、電源装置10が直流を供給する場合は、コンバータ22を省略してよい。
通常動作時において、電源システム120は、コンバータ22及びインバータ24を介して電源装置10の電力を負荷90に供給してよい。また、通常動作時において、制御装置30は、電源装置10の電力で二次電池40を充電してよい。非通常動作時において、蓄電システム20は、二次電池40に蓄えられている電力を負荷90に供給してよい。
なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、入力電源正常時には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。これに対し、停電などの入力電源異常時には、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を経て負荷90に電力が供給される。入力電源異常時とは、例えば、電源装置10からの電力について、電圧及び周波数の少なくとも一方が定常状態及び過渡変動範囲を外れた場合、又は、ひずみ若しくは電力瞬断時間が予め定められた限界値を超えたときであってよい。なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、電源装置10は商用交流電源であってよい。電源装置10は、商用交流電源以外の電源であってよい。なお、電源システム120は、蓄電システム20をバイパスして、入力端子12及び出力端子14を介さずに電源装置10の電力を負荷90に供給する直送回路を有してよい。
また、蓄電システム20が発電装置に用いられる場合、電源装置10は発電機であってよい。例えば、電源装置10は、太陽電池、風力発電機、燃料電池、内燃力発電機などの発電機であってよい。この場合、蓄電システム20は電源装置10の補助電源として機能してよい。電源装置10の出力が規定値の場合には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。この場合、二次電池40は、電源装置10からの電力のうち負荷90によって消費されない余剰電力により充電されてよい。これに対し、電源装置10に異常が生じた場合などには、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に電力が供給される。また、電源装置10から負荷90に供給される電力が、負荷90が必要とする電力より小さい場合に、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に不足分の電力が供給されてよい。
二次電池40は鉛蓄電池である。二次電池40は、電極としての少なくとも1つの正極及び少なくとも1つの負極と、正極と負極との間に設けられたセパレータと、正極、負極及びセパレータが設けられた空間を満たす電解液を有する1以上の電池セルを有する。二次電池40は、例えば直列接続された6つの電池セルを有するユニットであってよい。二次電池40において、電池セルとは、直列に接続された一対の正極及び負極を有する鉛蓄電池の最小単位を指す。本実施形態において、電池セルの数について特に記載がない場合を除いて、二次電池40は直列接続された6つの電池セルを有する。
セル電圧計測装置60は、二次電池40の電池セルの端子電圧を計測する。セル電圧計測装置60によるセル電圧の計測値は、制御装置30に供給される。
制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、二次電池40を間欠充電する。制御装置30において、充放電制御部31は、パルス状の高電圧を二次電池40に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を二次電池40に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって二次電池40を充電する。間欠とは、高電圧が印加されない期間が繰り返し存在することを意味する。
ここで、鉛蓄蓄電池の負極及び正極の劣化について説明する。鉛蓄電池においては、充電時に下記の半反応が進む。
(正極反応)PbSO+2HO → PbO+4H+SO 2−+2e
(負極反応)PbSO+2e → Pb+SO 2−
また、放電時には、充電時とは逆の下記の半反応が進む。
(正極反応)PbO+4H+SO 2−+2e → PbSO+2H
(負極反応)Pb+SO 2− → PbSO+2e
鉛蓄電池においては放電により負極に形成された硫酸鉛により、サルフェーションが促進される場合がある。
電極に形成された硫酸鉛は、速やかに十分な充電を行えば分解されて電解液に戻り得る。しかし、硫酸鉛が付着した状態が継続すると、電極に形成された硫酸鉛が結晶化して硬質化する。硫酸鉛が硬質化すると、充電によっても上記の反応は実質的に起こらない。したがって、結晶化した硫酸鉛が電極を被うことで、電極の有効面積が減少する。これにより、各電極における反応が進みにくくなり、放電性能が低下し得る。また、結晶化した硫酸鉛の量が多くなるほど、電気エネルギーの蓄積を担う電解液中の鉛イオン及び硫酸イオンが減少する。そのため、結晶化した硫酸鉛が増えるほど、蓄電性能が低下し得る。場合によっては、鉛蓄電池の充電が困難になってしまう場合がある。このようにして、負極は、主として硫酸鉛により劣化し得る。
また、鉛蓄電池が過充電されると、電解液中の水が電気分解されて鉛蓄電池の外部に失われる。また、電解液は、蒸発及び透湿などによっても鉛蓄電池の外部に失われる。これにより、電解液濃度が経時的に上昇し得る。例えば、電解液中の水分が失われることで、鉛蓄電池の充電率が規定値である場合における硫酸濃度が、経時的に上昇し得る。これにより、正極の電極格子の腐食が進む。このようにして、正極の劣化が進む。
電源システム120においては、充放電制御部31の制御により高電圧充電と低電圧充電とを交互に繰り返して二次電池40を充電する。低電圧充電期間が存在することで、電解液中の水が電気分解により二次電池から失われることを抑制できる。また、低電圧と高電圧とを切り替えて印加することで、負極に形成された硫酸鉛の分解を促進し得る。これにより、二次電池40の電極の劣化を抑制することができる。間欠充電の具体例及び電極の劣化抑制については、後述する。
また、鉛蓄電池においては、所望の電圧や所望の容量を確保するために、複数の電池セルを用いて製造される。複数の電池セルは、それぞれ個体差等により、充電特性や自己放電特性等の電池特性が異なる。鉛蓄電池の充電は、通常、鉛蓄電池の全体に充電電圧を一括して印加することで行われる。そのため、各電池セルの電池特性の違いにより、セル電圧にばらつきが生じる。電池セルの電池特性の違いが僅かであっても、鉛蓄電池の運転期間が長くなるほど、セル電圧のばらつきが大きくなる。これにより、1つの鉛蓄電池内に充電不足が生じた電池セルと充電不足が生じていない電池セルとが共存した状態が続くと、充電不足が生じている特定の電池セルにおいて硫酸塩が負極に付着した状態が継続し、硫酸鉛が硬質化してしまう。特定の電池セルの硫酸鉛を分解するために高い充電電圧を継続的に印加すると、充電不足が生じていない電池セルを過充電することになるため、充電不足が生じていない電池セルの正極の劣化が大きく進んでしまう場合がある。したがって、トリクル充電やフロート充電の充電電圧を高めると、二次電池40の劣化をかえって促進してしまう場合がある。
制御装置30において、充放電制御部31は、正極の過充電劣化を抑制しつつ、二次電池40が有する複数の電池セルのセル電圧を均一化するように、二次電池40に印加する電圧を制御する。具体的には、設定部33は、二次電池40が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、パルス状の高電圧充電において二次電池40に印加する高電圧を高める。これにより、低電圧充電を挟んで行われる高電圧充電の高電圧を高めることができる。高電圧充電は低電圧充電を挟んで行われるため、高い電圧を継続的に印加する場合に比べて、平均的な充電電圧を下げつつ、電池セルのセル電圧を均一化するために必要な比較的に高い電圧を印加する期間を設けることができる。そのため、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制することができる。また、後述するように、低電圧充電から高電圧充電に切り替えることで、劣化が生じている電池セルの充電量を高めることができるので、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制しつつ、電池セルのセル電圧を均一化することができる。
設定部33は、高電圧を高める際に、高電圧充電を行う時間を長くしてよい。これにより、充電不足が生じている電池セルの充電を促進することができる。設定部33は、高電圧を高める際に、低電圧充電を行う時間間隔を短くしてよい。これにより、充電不足が生じている電池セルの充電を促進しつつ、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制することができる。また、硫酸鉛の硬質化を抑制するとともに、セル電圧の均一化を促進することができる。
設定部33は、設定部33が高めた高電圧で高電圧充電が行われた後の複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において二次電池40に印加する高電圧を更に高めてよい。これにより、高電圧充電における高電圧を段階的に高めることができる。そのため、セル電圧の均一化を促進することができる。
設定部33は、複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値以下である場合に、高電圧を予め定められた値の電圧まで低下させてよい。これにより、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制することができる。
設定部33は、複数の電池セルのセル電圧のばらつきが、設定部33が高電圧を高める前の複数の電池セルのセル電圧のばらつきより大きくなった場合に、高電圧を予め定められた値の電圧まで低下させてよい。これにより、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制することができる。
なお、設定部33は、複数の電池セルのセル電圧の平均値と複数の電池セルのセル電圧との差を算出し、差の大きさが予め定められた値より大きい電池セルが存在する場合に、高電圧を高めてよい。より具体的には、設定部33は、複数の電池セルのセル電圧の平均値と複数の電池セルのセル電圧との差を算出し、差の大きさが予め定められた値より大きく、かつ、平均値より低いセル電圧の電池セルが存在する場合に、高電圧を高めてよい。
なお、設定部33は、複数の電池セルのセル電圧の平均値と、複数の電池セルのセル電圧の最小値との差を、セル電圧のばらつきとして算出してよい。設定部33は、複数の電池セルのセル電圧の最大値と、複数の電池セルのセル電圧の平均値との差を、セル電圧のばらつきとして算出してよい。設定部33は、複数の電池セルのセル電圧の最大値と、複数の電池セルのセル電圧の最小値との差を、セル電圧のばらつきとして算出してよい。設定部33は、他の任意の算出方法でセル電圧のばらつきを算出してよい。
設定部33は、複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において二次電池40に印加する低電圧を高めることなく、高電圧を高めてよい。これにより、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制することができる。
なお、設定部33は、複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、高電圧充電において印加する高電圧だけでなく、低電圧充電において二次電池40に印加する低電圧も高めてよい。この場合、低電圧の上昇量より、高電圧の上昇量を大きくしてよい。低電圧の値は、一定のままでも、変更してもよい。
以上に説明したように、制御装置30によれば、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制しつつ、電池セルのセル電圧を均一化することができる。
図2は、二次電池40の充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。図2のタイミングチャートの横軸は時刻を示す。図2のタイミングチャートの縦軸は電圧を示す。図2のタイミングチャートに示されるように、充放電制御部31は、間欠充電によって二次電池40を充電する。
は、二次電池40の端子間に高電圧を印加する高電圧充電期間の時間長さを示す。横軸において、tsは、低電圧を印加している状態から高電圧の印加を開始する時刻の1つを示し、teは低電圧の印加を開始する時刻の1つを示す。よって、T=te−tsである。充放電制御部31は、tsにおいて、二次電池40に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替え、teにおいて、二次電池40に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替える。
充放電制御部31は、充放電装置50を制御して、二次電池40に高電圧を印加するTと二次電池40に低電圧を印加するTとを有する1周期を1回以上繰り返すことにより、二次電池40を間欠充電する。V、V、T及びTは、間欠充電において設定部33が設定する充電パラメータの一例である。
高電圧充電において、充放電制御部31は、充放電装置50を制御することにより、パルス状の高電圧を二次電池40に印加する。図2に示すパルス状の高電圧は、予め定められたピーク電圧値Vを有する矩形波形状を有する。なお、パルス状の高電圧とは、短時間で急峻に電圧値が上昇する電圧波形を意味してよい。パルス状の高電圧は、矩形波以外に、例えば、正弦波、三角波又は鋸波におけるピークを含む部分期間の波形形状を有してよい。
ここで、V、V、T及びTがどの程度の値であるかを例示するとともに、間欠充電により得られる効果を説明することを目的として、V、V、T及びTの具体的な数値等を例示する。
は、例えば60秒である。Tは例えば3600秒である。間欠充電では、高電圧をパルス状に印加するので、Tを短くすることができる。Tが短いほど、電解液中の水が電気分解により二次電池から失われることを抑制できる。また、パルス状の高電圧を印加することで、負極に発生した硫酸鉛が分解され易くなる場合がある。また、Tを短くすることで、二次電池40の正極の劣化を抑制し得る。例えば、正極に形成される酸化鉛に起因する体積膨張を抑制し得る。
は、電池メーカーが指定する仕様値であってよい。当該仕様値は13.65Vであってよい。したがって、Vは1つの電池セル当たり2.275V(=13.65V/6)の電圧が印加されてよい。なお、二次電池40の仕様に応じて、Vの値を変更してもよい。
は、例えば12.6Vである。この場合、Tの期間内に、1つの電池セルあたり2.1Vの電圧が印加される。なお、Vは、0Vよりも高くてよい。Vは、二次電池40の完全放電時の起電力以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの完全放電時の起電力が1.95Vである場合、Vは11.7V以上であってよい。
鉛蓄電池への印加電圧が極端に低いと、自己放電が進んで、負極で硫酸鉛の形成及び結晶化が進む。例えば、充電電圧が0Vの場合、負極で硫酸鉛の結晶化が進み易くなる。これに対し、蓄電システム20においては、Vを0Vよりも高くすることで、硫酸鉛の結晶化の進行を抑制し得る。また、Vを完全放電時の起電力以上とすることによっても、硫酸鉛の結晶化の進行を抑制し得る。このように、充放電制御部31は、低電圧充電期間において、二次電池40の負極の劣化を抑制し得る電圧値を、二次電池40に印加する。
なお、Vは、二次電池40における理論起電力の74%以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは9.06V以上であってよい。Vは、二次電池40における理論起電力の93%以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは11.4V以上であってよい。Vが理論起電力の74%以上又は93%以上である場合とは、低電圧充電期間における瞬間最低値が理論起電力の74%以上又は93%以上であることを意味してよい。Vが理論起電力の74%以上又は93%以上である場合、サルフェーションの抑制に一定の効果があり得る。
また、Vは、二次電池40の完全充電時の起電力以下であってよい。1つの電池セルの完全充電時の起電力が2.1Vである場合に、Vは12.6V以下であってよい。
また、Vは、二次電池40における理論起電力の電圧値の121%以下であってよい。1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは14.8V以下であってもよい。
なお、Tは、Tよりも長くてよい。また、Tが60秒であり、Tが240秒以上であってよい。また、Tが60秒であり、Tが30分以上であってよい。Tが60秒であり、Tが1時間以上であってよい。Tが60秒であり、Tが2時間以上であってよい。このように、TとTとの比は、4≦T/T、30≦T/T、60≦T/T、又は120≦T/Tであってよい。
また、Tが60秒であり、Tが5時間以下であってよい。Tが60秒であり、Tが3時間以下であってよい。このように、TとTとの比は、T/T≦180又はT/T≦300としてよい。特に、鉛蓄電池において、Tが3時間以上5時間以下の間において、負極の劣化の進行が早まる場合があることが、本願の発明者らによる実験において確認されている。したがって、Tを5時間以下、より好ましくは3時間以下とすることは、鉛蓄電池の劣化抑制に有効といえる。
図3は、設定部33によりVが高められた場合の充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。図3の波形において、横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。ts及びteは、それぞれ図2におけるts及びteに対応する。波形300は、Vが規定値の場合の充電電圧波形を示す。波形310は、設定部33がVを高めた場合の充電電圧波形を示す。
本図の例において、Vの規定値は12.6Vである。この場合、1つの電池セルに印加される電圧は平均2.1Vである。Vの規定値は13.38Vである。この場合、1つの電池セルに印加される電圧は平均2.23Vである。
セル電圧にばらつきが生じたと判断した場合、設定部33は、1つの電池セル当たり60mVだけVを高める。すなわち、設定部33は、高電圧充電において二次電池40に印加される電圧を13.74Vに高める。これにより、高電圧充電において1つの電池セルに印加される電圧の平均値は2.29Vに高まる。なお、設定部33は、セル電圧にばらつきが生じたと判断した場合であっても、Vを12.6Vに維持する。
なお、セル電圧のばらつきが解消されたと判断した場合、設定部33は、Vを規定値まで低下させる。設定部33は、セル電圧にばらつきが解消した場合であっても、Vを12.6Vに維持する。
図4は、間欠充電において高電圧を印加した場合の電池セルの電極間電圧の波形の一例を模式的に示す。図4の波形において、横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。ts及びteは、それぞれ図2及び図3におけるts及びteに対応する。
波形400は、充電不足が生じている電池セルの電圧波形を示す。すなわち、波形400は、電極に形成されている硫酸鉛が多い電池セルの電圧波形を示す。波形410は、充電不足が生じていない電池セルの電圧波形を示す。すなわち、波形410は、電極に形成されている硫酸鉛が少ない電池セルの電圧波形を示す。
一般的に、充電不足が生じている電池セルは、充電不足が生じていない電池セルに比べて、より多くの硫酸鉛が電極に形成されているため、充電不足が生じている電池セルの電解液濃度は低い。そのため、充電不足が生じている電池セルの起電力は、充電不足が生じていない電池セルの起電力に比べて低い。そのため、高電圧を印加した場合、充電不足が生じている電池セルのセル電圧は、比較的に速やかに上昇する。これに対し、充電不足が生じていない電池セルの起電力は、充電不足が生じている電池セルの起電力に比べて高いため、同じ高電圧を印加した場合、充電不足が生じていない電池セルのセル電圧は、充電不足が生じている電池セルのセル電圧に比べて、ゆっくりとしか上昇しない。つまり、高電圧充電期間中において、充電不足が生じている電池セルの充電量は、充電不足が生じていない電池セルの充電量より大きくなる。したがって、高電圧を高めることにより、二次電池40におけるセル電圧のばらつきを効果的に小さくすることができる。
なお、充電不足が生じていない電池セルにおいては、高電圧充電期間中において電解液中の水の電気分解が生じる可能性がある。しかし、電気分解が生じる場合においては、電気分解反応過電圧により、セル電圧の上昇が抑えられる。したがって、充電不足が生じていない電池セルの過充電が抑制されるので、二次電池40におけるセル電圧のばらつきは小さくなる。
またパルス状に高電圧を印加することにより、充電不足でない電池セルについては電圧の立ち上がりが遅いため、時間平均の電圧値を低く抑えることができる一方で、充電不足で硫酸鉛が多く発生している電池セルについては電気導電率の悪い硫酸鉛により、電池抵抗が高くなり、電圧の立ち上がりが早いため、時間平均の電圧値は充電不足電池よりも高く保たれ、電圧バラつきの低減効果が得られる。
以上の通り、パルス状に高電圧を印加することにより、充電不足の電池セルの充電不足を解消すると同時に、充電不足が生じていない電池セルへの影響を最小限にとどめることが可能となる。
図5は、制御装置30による二次電池40の制御方法を示すフローチャートである。制御装置30は、この制御方法における各段階の動作を制御する主体であってよい。これを実現するべく、制御装置30は、CPU又はASIC等の処理装置及びメモリ等を有してよい。なお、図5のフローチャートは、蓄電システム20における制御方法の一例を示すに過ぎない。図5のフローチャートの各段階を適宜組み換えてよく、図5のフローチャートの一部の段階を省略してもよく、図5のフローチャートに他の段階を追加してもよい。
本フローチャートのS502において、充放電制御部31は、電源装置10の電力を利用して、二次電池40の充電率が規定の充電率に達するまで二次電池40を充電する(S502)。規定の充電率は、二次電池40毎に定められてよい。例えば、規定の充電率は、完全充電状態の80%以上100%以下の範囲内の値であってよい。完全充電状態とは、二次電池40が満充電状態と判断される状態であってよい。完全充電状態とは、所定の充電条件で二次電池40の定格容量に達するまで二次電池40を充電した状態であってよい。
S504において、設定部33は、間欠充電における高電圧Vの値を既定値に設定する。例えば、設定部33は、Vの値を13.38Vに設定する。また、設定部33は、間欠充電における低電圧Vの値を既定値に設定する。例えば、設定部33は、Vの値を12.6Vに設定する。
S506において、充放電制御部31は、設定部33が設定した高電圧及び低電圧による間欠充電を開始する。これにより、例えば自己放電等により失った電荷の少なくとも一部を、高電圧充電期間Tにおいて少なくとも補充することができる。
S510において、充放電制御部31は、充電を継続するか否かを判断する。例えば、充放電制御部31は、電源装置10の異常発生が生じた場合に、充電を停止する旨を判断する。この場合、本フローチャートの制御を終了し、充放電制御部31は、充放電装置50を制御して二次電池40を放電させて、二次電池40から負荷90に電力を供給する。その他、充放電制御部31は、二次電池40の運用停止信号や間欠充電の停止信号を受信した場合に、充電を継続しないと判断し、二次電池40の運用停止信号や間欠充電の停止信号を受信していない場合に、充電を継続すると判断してよい。S510において充電を継続すると判断した場合、S512に進む。
S512において、設定部33は、二次電池40の各電池セルのセル電圧を取得する。具体的には、設定部33は、セル電圧計測装置60が計測したセル電圧を取得する。セル電圧計測装置60は、低電圧充電期間中に二次電池40の各電池セルのセル電圧を計測してよい。セル電圧計測装置60は、低電圧充電期間から高電圧充電期間に切り替わる直前に、セル電圧を計測してよい。セル電圧計測装置60がセル電圧を計測するタイミングは、低電圧充電期間中の他のタイミングであってよい。
S514において、設定部33はセル電圧のばらつきが所定値以下であるか否かを判断する。例えば、設定部33は、二次電池40のセル電圧の平均値を算出する。設定部33は、セル電圧の平均値とセル電圧の最小値との差を、セル電圧のばらつきとして適用してよい。設定部33は、20mVを所定値として適用してよい。セル電圧のばらつきが所定値以下である場合、S510を戻る。セル電圧のばらつきが所定値より大きい場合、S516に進む。
S516において、設定部33は、高電圧Vを1つの電池セル当たり60mV高める。すなわち、設定部33は、二次電池40の全体のVを、360mV高める。S516の直前におけるVが13.38Vである場合、Vは13.74Vに高まる。
続いて、S520において、充放電制御部31は、充電を継続するか否かを判断する。S520の判断は、S510の判断と同様であるので、説明を省略する。充電を継続しない場合は、本フローチャートの制御を終了する。充電を継続する場合は、S522に進む。
S522において、設定部33は、二次電池40の各電池セルのセル電圧を取得する。S522の処理は、S512の処理と同様である。
S524において、設定部33はセル電圧のばらつきを判断する。具体的には、設定部33は、セル電圧のばらつきが所定値以下であるか否か、セル電圧のばらつきが所定値より大きいか否か、及び、セル電圧のばらつきが増加したか否かを判断する。セル電圧のばらつきが所定値以下である場合、又は、セル電圧のばらつきがS514で算出したばらつきより増加した場合、S530に進む。セル電圧のばらつきが増加しておらず、かつ、セル電圧のばらつきが所定値より大きい場合、S532に進む。
S530において、設定部33は、Vの値を既定値に設定する。例えば、設定部33は、Vの値を13.38Vに設定する。S530の後、S510に進む。
S532において、設定部33は、Vの値を1つの電池セル当たり40mV高める。すなわち、設定部33は、二次電池40の全体のVを、240mVだけ高める。S532の直前におけるVが13.74Vである場合、Vは13.98Vに高まる。S532の後、S520に戻る。
本フローチャートの制御によれば、セル電圧のばらつきが所定値より大きくなった場合、セル電圧のばらつきが解消されるまで、Vを段階的に上昇させる。これにより、充電不足が生じていない電池セルの過充電劣化を抑制しつつ、各セルの充電率及びセル電圧を均一化することができる。これにより、特定の電池セルにおいて充電不足が生じている状況を抑制することができ、ひいては、特定の電池セルにおいて硫酸鉛の硬質化が進むことを抑制できる。
なお、Vを高める電圧には上限値が定められてよい。当該上限値は、1つの電池セル当たり300mVであってよい。すなわち、Vを高める電圧の上限値は、二次電池40全体で3.6Vであってよい。このように、設定部33は、Vの上限値を16.98Vとしてよい。設定部33は、Vを上限値に設定した状態で間欠充電を行う時間が予め定められた時間を超えた場合には、Vを既定値に戻してよい。
以上の説明において、特に図2から図5に関連して、Vを高める制御例を主として説明した。他の制御例として、設定部33は、電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、Tを長くしてよい。例えば、図5のS516において、Vを高めることに加えて、及び、Vを高めることに代えて、Tを予め定められた値だけ長くしてよい。また、図5のS532において、Vを高めることに加えて、及び、Vを高めることに代えて、Tを予め定められた値だけ長くしてよい。これにより、Tを段階的に長くすることで、セル電圧のばらつきの解消を促進することができる。
また、設定部33は、電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、Tを短くしてよい。例えば、図5のS516において、Vを高めることに加えて、及び、Vを高めることに代えて、Tを予め定められた値だけ短くしてよい。また、図5のS532において、Vを高めることに加えて、及び、Vを高めることに代えて、Tを予め定められた値だけ短くしてよい。これにより、Tを段階的に短くすることで、充電不足が生じていない電池セルの過充電を抑制しつつ、セル電圧のばらつきの解消を促進することができる。また、硫酸鉛の硬質化を抑制することができる。
なお、上述したVを高める制御、Tを長くする制御、及び、Tを短くする制御は、任意の組み合わせで行うことができる。
制御装置30は、コンピュータにより実現されてよい。コンピュータがプログラムを実行することにより、プログラムは、コンピュータが有するプロセッサおよびメモリ等の各部を制御して、制御装置30として機能させてよい。当該プログラムは、コンピュータを、充放電制御部31と設定部33として機能させてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 電源装置
12 入力端子
14 出力端子
16 ノード
20 蓄電システム
22 コンバータ
24 インバータ
30 制御装置
31 充放電制御部
33 設定部
40 二次電池
50 充放電装置
60 セル電圧計測装置
90 負荷
100 二次電池装置
120 電源システム
300 波形
310 波形
400 波形
410 波形

Claims (12)

  1. 鉛蓄電池と、
    パルス状の高電圧を前記鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、前記高電圧より低い低電圧を前記鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって前記鉛蓄電池を充電する充電制御部と、
    前記鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、前記高電圧充電において前記鉛蓄電池に印加する前記高電圧を高める高電圧設定部と
    を備える鉛蓄電池装置。
  2. 前記高電圧設定部は、前記高電圧を高める際に、前記高電圧充電を行う時間を長くする請求項1に記載の鉛蓄電池装置。
  3. 前記高電圧設定部は、前記高電圧を高める際に、前記低電圧充電を行う時間間隔を短くする請求項1又は2に記載の鉛蓄電池装置。
  4. 前記高電圧設定部は、前記高電圧設定部が高めた前記高電圧で前記高電圧充電が行われた後の前記複数の電池セルのセル電圧のばらつきが前記予め定められた値より大きい場合に、前記高電圧充電において前記鉛蓄電池に印加する前記高電圧を更に高める
    請求項1から3のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置。
  5. 前記高電圧設定部は、前記複数の電池セルのセル電圧のばらつきが前記予め定められた値以下である場合に、前記高電圧を予め定められた電圧まで低下させる
    請求項1から4のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置。
  6. 前記高電圧設定部は、前記複数の電池セルのセル電圧のばらつきが、前記高電圧設定部が前記高電圧を高める前の前記複数の電池セルのセル電圧のばらつきより大きくなった場合に、前記高電圧を予め定められた電圧まで低下させる
    請求項1から4のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置。
  7. 前記高電圧設定部は、前記複数の電池セルのセル電圧の平均値と前記複数の電池セルのセル電圧との差を算出し、前記差の大きさが予め定められた値より大きい電池セルが存在する場合に、前記高電圧を高める
    請求項1から6のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置。
  8. 前記高電圧設定部は、前記複数の電池セルのセル電圧の平均値と前記複数の電池セルのセル電圧との差を算出し、前記差の大きさが予め定められた値より大きく、かつ、前記平均値より低いセル電圧の電池セルが存在する場合に、前記高電圧を高める
    請求項1から6のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置を備える、無停電電源装置。
  10. 請求項1から8のいずれか一項に記載の鉛蓄電池装置を備える、電源システム。
  11. パルス状の高電圧を鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、前記高電圧より低い低電圧を前記鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって前記鉛蓄電池を充電する充電制御部と、
    前記鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、前記高電圧充電において前記鉛蓄電池に印加する前記高電圧を高める高電圧設定部と
    を備える鉛蓄電池の制御装置。
  12. パルス状の高電圧を鉛蓄電池に印加する高電圧充電と、前記高電圧より低い低電圧を前記鉛蓄電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返す鉛蓄電池の充電方法であって、 前記鉛蓄電池が有する複数の電池セルのセル電圧のばらつきが予め定められた値より大きい場合に、前記高電圧充電において前記鉛蓄電池に印加する電圧を前回印加した電圧よりも高める鉛蓄電池の充電方法。
JP2016199461A 2016-10-07 2016-10-07 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法 Active JP6112255B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016199461A JP6112255B1 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法
PCT/JP2017/029974 WO2018066243A1 (ja) 2016-10-07 2017-08-22 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016199461A JP6112255B1 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6112255B1 true JP6112255B1 (ja) 2017-04-12
JP2018060761A JP2018060761A (ja) 2018-04-12

Family

ID=58666731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016199461A Active JP6112255B1 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6112255B1 (ja)
WO (1) WO2018066243A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5829337A (ja) * 1981-08-13 1983-02-21 日本電信電話株式会社 直流電源装置
JP2002101565A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Denso Corp 組電池の電圧調整装置及び組電池の電圧調整方法
US20020060555A1 (en) * 2000-11-17 2002-05-23 Finger Eugene P. Method of diagnosing the state of health of a battery
JP2009142150A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Samsung Sdi Co Ltd 二次電池の充電方法及び充電装置
US20090289602A1 (en) * 2008-05-22 2009-11-26 Man Oi Ng Battery rejuvenation method and apparatus
JP5999246B1 (ja) * 2015-12-01 2016-09-28 富士電機株式会社 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、充放電制御装置および充放電制御方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5829337A (ja) * 1981-08-13 1983-02-21 日本電信電話株式会社 直流電源装置
JP2002101565A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Denso Corp 組電池の電圧調整装置及び組電池の電圧調整方法
US20020060555A1 (en) * 2000-11-17 2002-05-23 Finger Eugene P. Method of diagnosing the state of health of a battery
JP2009142150A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Samsung Sdi Co Ltd 二次電池の充電方法及び充電装置
US20090289602A1 (en) * 2008-05-22 2009-11-26 Man Oi Ng Battery rejuvenation method and apparatus
JP5999246B1 (ja) * 2015-12-01 2016-09-28 富士電機株式会社 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、充放電制御装置および充放電制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018060761A (ja) 2018-04-12
WO2018066243A1 (ja) 2018-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6176383B1 (ja) 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の制御方法
KR101704067B1 (ko) 납 축전지의 운용 방법 및 그 운용 방법에 의해 운용되는 납 축전지를 구비한 축전 장치
JP5999246B1 (ja) 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、充放電制御装置および充放電制御方法
WO2018051866A1 (ja) 鉛蓄電池装置、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の制御方法
CN102013530B (zh) 2v大容量铅酸蓄电池负极不可逆硫化的反极修复法
US10594150B2 (en) Pulse discharge system
JP6965770B2 (ja) 鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、及び充電制御方法
JP6176378B1 (ja) 鉛蓄電池装置、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の制御方法
JP2010160955A (ja) 組電池の充電方法
JP2017168361A (ja) 二次電池装置、充電制御装置及び充電制御方法
JP7040015B2 (ja) 二次電池の制御装置、二次電池装置、無停電電源装置、電源システム、方法
Hurley et al. Self-equalization of cell voltages to prolong the life of VRLA batteries in standby applications
JP2016116435A (ja) 電力変換システム
Fernandes et al. Control strategy for pulsed lead acid battery charger for stand alone photovoltaics
JP2018061359A (ja) 二次電池装置、充電制御装置及び充電制御方法
JP6112255B1 (ja) 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池の充電方法
JP6369514B2 (ja) 鉛蓄電池
JP6056998B1 (ja) 鉛蓄電池装置、二次電池装置、充電制御装置、無停電電源装置及び充電制御方法
JP6265010B2 (ja) 蓄電システム
JP6156568B1 (ja) 鉛蓄電池の制御装置、鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム、鉛蓄電池の制御方法、及びプログラム
CN112689933A (zh) 脉冲放电系统
CN110867922A (zh) 一种浮充阶段拉高电压的脉冲充电方法及电源充电器
JP2020025404A (ja) 充放電装置および蓄電システム
JP2018181430A (ja) 鉛蓄電池装置、無停電電源装置、電源システム及び方法
Ramírez et al. Study of the Lead-Acid Battery Lifetime By Combining Electrochemical and Electrical Models

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6112255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250