JP2017158238A - 鉛蓄電池装置、二次電池装置、充電制御装置、無停電電源装置及び充電制御方法 - Google Patents

鉛蓄電池装置、二次電池装置、充電制御装置、無停電電源装置及び充電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の起電力に経時変化が生じた場合に二次電池を適正に充電できなくなる場合があること。【解決手段】二次電池装置は、二次電池と、二次電池の起電力を示す計測値を取得し、起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池の充電電圧を制御する充電制御装置とを備える。充電制御装置は、二次電池の起電力を示す計測値を取得し、起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池の充電電圧を制御する。充電制御方法は、二次電池の起電力を示す計測値を取得する段階と、起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池の充電電圧を制御する段階とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池装置、充電制御装置及び充電制御方法に関する。
満充電時の開放電圧に基づきバッテリの基準放電特性を導く技術(例えば特許文献1参照)がある。また、充電前及び充電中に開路状態での放置をはさむ短時間の放電を行って過不足なく充電する技術(例えば特許文献2参照)がある。
特許文献1 特開2007−178382号公報
特許文献2 特開平9−161850号公報
二次電池の起電力に経時変化が生じると、二次電池を適正に充電できなくなる場合がある。例えば、二次電池が鉛蓄電池である場合において、鉛蓄電池の起電力が経時的に上昇すると、鉛蓄電池の充電不足が生じ易くなる。そのため、サルフェーションが生じ易くなる。
二次電池装置は、二次電池を備える。二次電池装置は、充電制御装置を備えてよい。充電制御装置は、二次電池の起電力を示す計測値を取得してよい。充電制御装置は、起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池の充電電圧を制御してよい。
充電制御装置は、起電力の上昇量に応じて二次電池の充電電圧を上昇させてよい。
充電制御装置は、起電力を示す計測値としての二次電池の開回路電圧を取得してよい。
充電制御装置は、二次電池を開回路状態に維持した状態で1時間以上40時間以下の時間が経過した後における二次電池の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してよい。
充電制御装置は、二次電池を開回路状態に維持した状態で10時間以上の時間が経過した後における二次電池の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してよい。
充電制御装置は、二次電池を開回路状態に維持した状態において、二次電池の開回路電圧の単位時間あたりの低下量が予め定められた値以下である場合の二次電池の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してよい。
充電制御装置は、予め定められた時間が経過する毎に、二次電池の開回路電圧を取得し、取得した開回路電圧と二次電池の初期開回路電圧との差分を、二次電池の初期充電電圧に加えることによって、予め定められた時間が経過する毎に充電電圧を定めてよい。
充電制御装置は、予め定められた時間が経過する毎に、二次電池の開回路電圧を取得してよい。充電制御装置は、新たに取得した開回路電圧と以前に取得した開回路電圧との差分を、以前に取得した開回路電圧に対して定めた充電電圧に加えることによって、予め定められた時間が経過する毎に充電電圧を定めてよい。
充電制御装置は、パルス状の高電圧を二次電池に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を二次電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって二次電池を充電してよい。充電制御装置は、低電圧の電圧値及び高電圧の電圧値の少なくとも一方を、起電力を示す計測値の経時変化に応じて制御してよい。
充電制御装置は、起電力の上昇量に応じて、高電圧充電のデューティ比を高めてよい。
二次電池は、鉛蓄電池であってよい。
充電制御装置は、二次電池の起電力を示す計測値を取得する。充電制御装置は、起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池の充電電圧を制御してよい。
充電制御方法は、二次電池の起電力を示す計測値を取得する段階を備える。充電制御方法は、起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池の充電電圧を制御する段階を備えてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
一実施形態における電源システム120の機能構成及び負荷90を概略的に示す。 二次電池40の充電電圧の設定値及び二次電池40の開回路電圧の計測値の経時変化を概略的に示すグラフである。 蓄電システム20における充放電制御方法を示すフローチャートである。 二次電池40の充電完了後に二次電池40を開回路状態にした場合の端子電圧の時間発展を概略的に示すグラフである。 二次電池40の起電力を示す開回路電圧の他の計測方法を示すフローチャートである。 二次電池40を間欠充電する場合の充電電圧のタイミングチャートを示す。 二次電池40の起電力に応じたV及びVの経時変化を概略的に示すグラフである。 二次電池40の起電力が上昇した場合における充電電圧のタイミングチャートを示す。 及びTの経時変化を概略的に示すグラフである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態における電源システム120の機能構成及び負荷90を概略的に示す。電源システム120は、電源装置10と蓄電システム20とを備える。電源装置10は、蓄電システム20の入力端子12に接続される。蓄電システム20の出力端子14には負荷90が接続される。電源装置10は交流電源であってよい。負荷90は交流で動作する負荷であってよい。蓄電システム20は、無停電電源装置(UPS)において用いられてよい。また、蓄電システム20は、太陽光発電装置、風力発電装置、燃料電池装置などの発電装置において用いられてよい。
蓄電システム20は、コンバータ22と、インバータ24と、二次電池装置100とを有する。二次電池装置100は、充放電制御装置30と、二次電池40と、充放電装置50と、端子電圧計測装置60とを有する。図1において、電源装置10、コンバータ22、インバータ24、二次電池40、充放電装置50及び負荷90の電気的接続は、単線図で示される。
充放電装置50の一端は、コンバータ22とインバータ24との間のノード32に電気的に接続される。充放電装置50の他端は二次電池40に電気的に接続される。
コンバータ22は、電源装置10から出力される交流電流を直流電流に変換する。コンバータ22により変換された直流電流は、インバータ24及び充放電装置50の少なくとも一方に出力され得る。充放電装置50は、二次電池40の充放電を行う。具体的には、充放電装置50は、コンバータ22からの直流電流を、二次電池40の充電用の直流電流に変換して、二次電池40側に出力する充電回路を有する。二次電池40は、充放電装置50から出力される充電用の直流電流により充電される。また、充放電装置50は、二次電池40から出力される直流電流を、給電用の直流電流に変換して、ノード32側に出力する放電回路を有する。給電用の直流電流は、インバータ24に供給される。充放電制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、二次電池40の充放電を制御する。充放電制御装置30は、二次電池40の充電制御装置として機能する。また、充放電制御装置30は、二次電池40の放電制御装置としても機能する。
インバータ24は、コンバータ22から出力される直流電流及び充放電装置50から出力される直流電流の少なくとも一方を、交流電流に変換して出力する。インバータ24から出力された交流電流は、負荷90に供給される。なお、負荷90が直流で動作する場合は、インバータ24を省略してよい。また、電源装置10が直流を供給する場合は、コンバータ22を省略してよい。
通常動作時において、電源システム120は、コンバータ22及びインバータ24を介して電源装置10の電力を負荷90に供給してよい。また、通常動作時において、充放電制御装置30は、電源装置10の電力で二次電池40を充電してよい。非通常動作時において、蓄電システム20は、二次電池40に蓄えられている電力を負荷90に供給してよい。
なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、入力電源正常時には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。これに対し、停電などの入力電源異常時には、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を経て負荷90に電力が供給される。入力電源異常は、例えば、電源装置10からの電力について、電圧及び周波数の少なくとも一方が定常状態及び過渡変動範囲を外れた場合、又は、ひずみ若しくは電力瞬断時間が予め定められた限界値を超えた場合に発生してよい。なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、電源装置10は商用交流電源であってよい。また、電源装置10は、商用交流電源以外の電源であってよい。なお、電源システム120は、蓄電システム20をバイパスして、入力端子12及び出力端子14を介さずに電源装置10の電力を負荷90に供給する直送回路を有してよい。
また、蓄電システム20が発電装置に用いられる場合、電源装置10は発電機であってよい。例えば、電源装置10は、太陽電池、風力発電機、燃料電池、内燃力発電機などの発電機であってよい。この場合、蓄電システム20は電源装置10の補助電源として機能してよい。電源装置10の出力が規定値の場合には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。この場合、二次電池40は、電源装置10からの電力のうち負荷90によって消費されない余剰電力により充電されてよい。これに対し、電源装置10に異常が生じた場合などには、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に電力が供給される。また、電源装置10から負荷90に供給される電力が、負荷90が必要とする電力より小さい場合に、二次電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に不足分の電力が供給されてよい。
二次電池40は鉛蓄電池である。二次電池40は、直列接続された6つの電池セルを有するユニットである。電池セルとは、一対の正極及び陰極を有する鉛蓄電池の最小単位を指す。
端子電圧計測装置60は、二次電池40の端子電圧を計測する。具体的には、端子電圧計測装置60は、二次電池40の開回路電圧を計測する。例えば、端子電圧計測装置60は、二次電池40の電池セルから外部回路へ実質的に電流が流れていないときの電池端子間の電圧を計測する。端子電圧計測装置60により計測された二次電池40の開回路電圧の計測値は、充放電制御装置30に供給される。二次電池40の開回路電圧は、二次電池40の起電力を示し得る。したがって、充放電制御装置30は、起電力を示す計測値としての二次電池40の開回路電圧を取得する。
なお、二次電池40の開回路電圧の計測値は、二次電池40の起電力を示す計測値の一例である。二次電池40の起電力を示す計測値として、二次電池40の開回路電圧以外の計測値を採用できる。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値として、二次電池40の電解液中の電解液濃度の計測値を取得してよい。充放電制御装置30は、取得した二次電池40の電解液濃度の計測値に基づいて、二次電池40の起電力を算出してよい。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の電解液濃度から、電解液中の硫酸イオンの活量及び水の活量を算出して、算出した硫酸イオンの活量及び水の活量に基づいて、例えばネルンストの式を用いることにより、二次電池40の起電力を算出してよい。また、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値として、二次電池40の電解液の比重の計測値を取得してよい。充放電制御装置30は、二次電池40の比重に基づいて、二次電池40の起電力を算出してよい。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の比重に予め定められた定数を加算した値に基づいて、二次電池40の起電力を算出してよい。予め定められた定数として、例えば0.84を適用できる。
充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じて、二次電池40の充電電圧を制御する。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇量に応じて二次電池40の充電電圧を上昇させる。これにより、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力に応じて二次電池40を適正に充電することができる。
例えば、鉛蓄電池において、電解液中の水が電気分解、蒸発及び透湿などによって鉛蓄電池の外部に失われることで、電解液濃度が経時的に上昇し得る。例えば、電解液中の水分が失われることで、鉛蓄電池の充電率が規定値である場合における硫酸濃度が、経時的に上昇し得る。これにより、鉛蓄電池の起電力も経時的に上昇し得る。例えば、鉛蓄電池の充電電圧を一定値に固定すると、鉛蓄電池の寿命末期においては、鉛蓄電池の起電力が充電電圧を超える場合もあり得る。このように、鉛蓄電池の充電電圧を一定値に固定すると、鉛蓄電池の起電力に対して相対的に充電電圧が低くなるため、鉛蓄電池の充電不足が生じ易くなり、サルフェーションが生じ易くなる。
具体的には、鉛蓄電池は、電極としての少なくとも1つの正極及び少なくとも1つの負極と、正極と負極との間に設けられたセパレータと、正極、負極及びセパレータが設けられた空間を満たす電解液とを有する。鉛蓄電池においては、充電時に下記の半反応が進む。
(正極反応)PbSO+2HO → PbO+4H+SO 2−+2e
(負極反応)PbSO+2e → Pb+SO 2−
また、放電時には、充電時とは逆の下記の半反応が進む。
(正極反応)PbO+4H+SO 2−+2e → PbSO+2H
(負極反応)Pb+SO 2− → PbSO+2e
上記のとおり鉛蓄電池の放電により、硫酸鉛が電極に形成される。電極に形成された硫酸鉛は、速やかに十分な充電を行えば分解されて電解液に戻り得る。しかし、充電不足の状態が継続すると、電極に形成された硫酸鉛が結晶化して硬質化する。硫酸鉛が硬質化すると、充電によっても上記の反応は実質的に起こらない。したがって、結晶化した硫酸鉛が電極を被うことで、電極の有効面積が減少する。これにより、各電極における反応が進みにくくなり、放電性能が低下し得る。また、結晶化した硫酸鉛の量が多くなるほど、電気エネルギーの蓄積を担う電解液中の鉛イオン及び硫酸イオンが減少する。そのため、結晶化した硫酸鉛が増えるほど、蓄電性能が低下し得る。場合によっては、鉛蓄電池の充電が困難になってしまう場合がある。
これに対し、充放電制御装置30によれば、例えば起電力の経時的な上昇量に応じて二次電池40の充電電圧を上昇させることができる。そのため、二次電池40の充電不足を抑制し得る。したがってサルフェーションを抑制し得る。ひいては、電池寿命を延ばし得る。
なお、充放電制御装置30は、予め定められた時間が経過する毎に、二次電池40の開回路電圧を取得し、取得した開回路電圧と二次電池40の初期開回路電圧との差分を、二次電池40の初期充電電圧に加えることによって、予め定められた時間が経過する毎に充電電圧を定めてよい。充放電制御装置30は、予め定められた時間が経過する毎に、二次電池40の開回路電圧を取得し、新たに取得した開回路電圧と以前に取得した開回路電圧との差分を、以前に取得した開回路電圧に対して定めた充電電圧に加えることによって、予め定められた時間が経過する毎に充電電圧を定めてもよい。なお、起電力を示す計測値の経時変化とは、比較的に長い期間の経時変化であってよい。例えば、経時変化とは、二次電池40の1回の充電サイクルに要する時間より長い期間における変化であってよい。例えば、経時変化とは、1ヶ月以上の期間における変化であってよい。経時変化とは、6ヶ月以上の期間における変化であってよく、1年以上の期間における変化であってもよい。
充放電制御装置30は、二次電池40を開回路状態に維持した状態で1時間以上40時間以下の時間が経過した後における二次電池40の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してよい。また、充放電制御装置30は、二次電池40を開回路状態に維持した状態で10時間以上の時間が経過した後における二次電池40の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してよい。充放電制御装置30は、二次電池40を開回路状態に維持した状態において、二次電池40の開回路電圧の単位時間あたりの低下量が予め定められた値以下である場合の二次電池40の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してもよい。
充放電制御装置30は、パルス状の高電圧を二次電池40に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を二次電池40に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって二次電池40を充電してよい。この場合、充放電制御装置30は、低電圧の電圧値及び高電圧の電圧値の少なくとも一方を、起電力を示す計測値の経時変化に応じて制御してよい。また、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇量に応じて、二次電池40に高電圧を印加する高電圧充電期間を長くしてよい。充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇に応じて、高電圧充電のデューティ比を高めてよい。
図2は、二次電池40の充電電圧の設定値及び二次電池40の開回路電圧の計測値の経時変化を概略的に示すグラフである。図2のグラフの横軸は時刻を示し、縦軸は充電電圧及び起電力の電圧を示す。時刻t0は、二次電池40の運用開始時を示す。
初期開回路電圧Voは、二次電池40の運用開始時の開回路電圧を示す。充電電圧Vaは、二次電池40の運用開始時の充電電圧を示す。一例として、充電電圧Vaは、トリクル充電で二次電池40を充電する場合の設定電圧を示す。充放電制御装置30は、Va=Vo+αにより、充電電圧Vaを決定する。ここで、αは正の定数である。例えば、Voが12.6Vである場合に、Vaを13.38Vとしてよい。
時刻t0より後のタイミングである時刻t1において、端子電圧計測装置60により開回路電圧V1が計測されると、充放電制御装置30は、開回路電圧の上昇量ΔVを計算する。具体的には、充放電制御装置30は、V1−Voにより、運用開始時からの開回路電圧の上昇量ΔVを計算する。そして、充放電制御装置30は、Va1=Va+ΔVにより、充電電圧Va1を決定する。そして、次の開回路電圧の計測が行われるまで、二次電池40のトリクル充電の充電電圧の設定値をVa1に設定する。例えば、ΔVが0.25Vである場合に、Va1を13.63Vとしてよい。
同様に、充放電制御装置30は、時刻t2における開回路電圧V2とVoとの差分をVaに加えることによって、充電電圧Va2を決定する。そして、更に次の開回路電圧の計測が行われるまで、二次電池40のトリクル充電の充電電圧の設定値をVa2に設定する。充放電制御装置30は、同様の処理を、時刻t3及びt4における開回路電圧V3及びV4においても行って、トリクル充電の充電電圧の設定値をVa3及びVa4に設定する。なお、充電電圧Va、Va1、Va2、Va3及びVa4は、トリクル充電の充電パラメータの一例である。
このように、充放電制御装置30は、予め定められた時間が経過する毎に、二次電池40の開回路電圧を取得し、取得した開回路電圧と二次電池40の初期開回路電圧との差分を、二次電池40の初期充電電圧に加えることによって、予め定められた時間が経過する毎に充電電圧を定める。これにより、開回路電圧の経時的な上昇に応じて、充電電圧を上昇させることができるので、起電力上昇に伴う充電電圧不足を抑制し得る。
なお、充放電制御装置30は、時刻t2において、開回路電圧V2と前回計測時の開回路電圧V1との差分によりΔVを計算してよい。この場合、充放電制御装置30は、Va1+ΔVによって、充電電圧Va2を決定してよい。このように、充放電制御装置30は、予め定められた時間が経過する毎に、二次電池40の開回路電圧を取得し、新たに取得した開回路電圧と以前に取得した開回路電圧との差分を、以前に取得した開回路電圧に対して定めた充電電圧に加えることによって、予め定められた時間が経過する毎に充電電圧を定めてもよい。
なお、充電電圧の変更間隔は、6ヶ月、1年等であってよい。充電電圧の変更は、定期的に行われてよく、不定期に行われてよい。例えば、二次電池40がUPSに用いられる場合、UPSの定期点検時に、二次電池40の開回路電圧を計測してよい。
図3は、蓄電システム20における充放電制御方法を示すフローチャートである。充放電制御装置30は、充放電制御方法における各段階の動作を制御する主体であってよい。これを実現するべく、充放電制御装置30は、充放電制御に必要なCPU又はASIC及びメモリ等を有してよい。なお、図3のフローチャートは、蓄電システム20における充放電制御方法の一例を示すに過ぎない。図3のフローチャートの各段階を適宜組み換えてよく、図3のフローチャートの一部の段階を省略してもよく、図3のフローチャートに他の段階を追加してもよい。
本フローチャートにおいて、充放電制御装置30はまず、電源装置10の電力を利用して、二次電池40の充電率が規定の充電率に達するまで二次電池40を充電する(S310)。規定の充電率は、二次電池40毎に定められてよい。例えば、規定の充電率は、完全充電状態の80%以上100%以下であってよい。
続いて、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す開回路電圧を、端子電圧計測装置60に計測させる(S312)。続いて、充放電制御装置30は、端子電圧計測装置60による二次電池40の開回路電圧の計測値に基づいて、二次電池40の充電パラメータを決定する(S314)。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の開回路電圧の計測値に基づいて、二次電池40の充電電圧を決定する。具体的には、二次電池40の運用開始時においては、充放電制御装置30は、Va=Vo+αにより、充電電圧Vaを決定する。
続いて、充放電制御装置30は、充放電装置50を制御して、充放電装置50の充電回路の動作を開始させて、S314で決定した充電電圧での充電を開始する(S316)。具体的には、充放電制御装置30は、二次電池40の充電電圧がS314で決定した充電電圧になるように充放電装置50の充電回路を制御する。これにより、S314で決定した充電電圧が二次電池40に印加される。
続いて、二次電池40の状態遷移を判断する(S320)。ここでは、「放電状態への遷移」、「充電状態への遷移」、「開回路電圧の測定状態への遷移」、及び「運用停止状態への遷移」を取り上げる。
「放電状態への遷移」は、例えば入力電圧異常時などに生じる。二次電池40を放電状態へ遷移させる場合、充放電制御装置30は、充放電装置50を制御して、充放電装置50の充電回路の動作を停止させる(S330)。そして、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路の動作を開始させる(S332)。これにより、二次電池40からインバータ24への電力供給が開始される。具体的には、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路を制御して、二次電池40の電圧を昇圧してインバータ24側に出力させる。また、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路のスイッチング動作を制御して、必要量の電力をインバータ24へ供給させる。そして、S320に動作を移行する。
「充電状態への遷移」は、二次電池40が放電状態の場合において、例えば入力電圧異常が解消したときなどに生じる。二次電池40を充電状態へ遷移させる場合、充放電制御装置30は、充放電装置50の放電回路の動作を停止させる(S340)。そして、S316に動作を移行する。
「開回路電圧の測定状態への遷移」は、例えば、開回路電圧の測定開始信号を二次電池40の外部から受信した場合に生じる。開回路電圧の測定状態へ遷移させる場合、S310に動作を移行する。
「運用停止状態への遷移」は、例えば、運用停止信号を二次電池40の外部から受信した場合や、二次電池40の異常を検出した場合に生じる。停止状態に遷移する場合、充放電制御装置30は、充放電装置50の充電回路の動作を停止させて(S350)、蓄電システム20の動作を終了させる。
図4は、二次電池40の充電完了後に二次電池40を開回路状態にした場合の端子電圧の時間発展を概略的に示すグラフである。図4のグラフの横軸は時刻を示す。横軸の単位は「時間」、すなわち3600秒である。図4のグラフの縦軸は端子電圧を示す。横軸の原点は、二次電池40を開回路状態にした時刻を示す。
減衰カーブ400に示されるように、二次電池40の充電後に充放電装置50を開回路状態にすると、二次電池40の開回路電圧は、充電直後から時間とともに漸減する。例えば、二次電池40の内部容量成分に蓄えられた電荷が内部抵抗成分を通じて徐々に放電されていくことによって、二次電池40の開回路電圧が漸減する。そして、内部容量成分に蓄えられた電荷が放電された場合において、二次電池40の開回路電圧は、実質的に二次電池40の起電力を示し得る。したがって、二次電池40の起電力を示す開回路電圧として、充電直後の二次電池40の開回路電圧を適用するのではなく、充電完了後に開回路状態にしてから予め定められた時間が経過した後の開回路電圧を適用することが望ましい。
減衰カーブ400に示されるように、開回路電圧の単位時間あたりの下降量は、充電完了後に開回路状態にした直後が最も大きく、時間とともに減少する。充放電制御装置30は、充電完了後に開回路状態にして1時間以上の時間が経過した後における端子電圧計測装置60による開回路電圧の計測値を、二次電池40の起電力を示す計測値として用いてよい。また、充電完了後に開回路状態にして40時間を経過すれば、開回路電圧は実質的に下降しないことが期待される。そのため、充放電制御装置30は、二次電池40を開回路状態に維持した状態で1時間以上40時間以下の時間が経過した後における二次電池40の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得してよい。また、図4に示されるように、充電完了後に開回路状態にしてから10時間以上の時間が経過した場合に、開回路電圧は実質的に安定したとみなすことがでする。そのため、充放電制御装置30は、二次電池40を開回路状態に維持した状態で10時間以上の時間が経過した後における二次電池40の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得することが望ましい。このように、充放電制御装置30は、図3のS312において、充電完了後に開回路状態にしてから予め定められた時間が経過した後の開回路電圧を、起電力を示す開回路電圧として使用する。これにより、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力をより正確に反映した計測値を用いて、充電電圧を決定することができる。
図5は、二次電池40の起電力を示す開回路電圧の他の計測方法を示すフローチャートである。図5のフローチャートの計測方法は、図3のS312に適用できる。図5のフローチャートは、蓄電システム20の充電制御方法における開回路電圧計測段階の一例を示すに過ぎない。なお、図5のフローチャートの各段階を適宜組み換えてよく、図5のフローチャートの一部の段階を省略してもよく、図5のフローチャートに他の段階を追加してもよい。
充放電制御装置30はまず、二次電池40を開回路状態にする(S510)。続いて、充放電制御装置30は、二次電池40の開回路電圧を端子電圧計測装置60に計測させ、開回路電圧の計測値を端子電圧計測装置60から取得する(S520)。この開回路電圧を、「前回の開回路電圧」とする。続いて、充放電制御装置30は、予め定められた時間ΔTの経過を待ち(S530)、時間ΔTが経過した後に、二次電池40の開回路電圧を端子電圧計測装置60に計測させ、開回路電圧の計測値を端子電圧計測装置60から取得する(S540)。この開回路電圧を、「現在の開回路電圧」とする。
続いて、充放電制御装置30は、単位時間あたりの開回路電圧の低下量が予め定められた規定低下量より小さいか否かを判断する(S550)。「前回の開回路電圧」をV1、「現在の開回路電圧」をV2とすると、単位時間あたりの端子電圧の低下量として、(V1―V2)/ΔTを適用してよい。
S550の判断が偽の場合は、S530に動作を移行する。なお、S550より後の段階においては、S540で既に計測された「現在の開回路電圧」が「前回の開回路電圧」として扱われ、S540で新たに計測される開回路電圧が「現在の開回路電圧」として扱われる。
S550の判断が真の場合は、S540で取得した開回路電圧の計測値を、二次電池40の起電力を示す計測値として決定する(S560)。このように、充放電制御装置30は、二次電池40を開回路状態に維持した状態において、二次電池40の開回路電圧の単位時間あたりの低下量が予め定められた値以下である場合の二次電池40の開回路電圧を、起電力を示す計測値として取得する。これにより、開回路電圧の時間変化が十分に小さくなったと判断されたときの開回路電圧を用いて、充電電圧を決定できる。そのため、二次電池40の起電力をより正確に反映した計測値を用いて、充電電圧を決定できる。また、開回路電圧の低下量が小さくなった段階で起電力を示す開回路電圧を決定するので、二次電池40の起電力をより正確に反映した計測値を、より短時間で取得できる場合がある。
なお、開回路電圧の他の計測方法として、充放電制御装置30は、端子電圧計測装置60による開回路電圧の計測値を予め定められた時間が経過する毎に取得し、開回路電圧の複数の計測値と、開回路状態にしてからの経過時間とに基づいて、開回路電圧の減衰カーブを推定してよい。例えば、充放電制御装置30は、図4に示す減衰カーブ400を推定してよい。充放電制御装置30は、推定した開回路電圧の減衰カーブに基づいて、例えば減衰カーブの漸近値に基づいて、二次電池40の起電力を示す開回路電圧を算出してもよい。
図2から図5等に関連して説明したように、蓄電システム20によれば、例えば起電力の経時的な上昇に応じて二次電池40のトリクル充電の充電電圧を上昇させることができるので、二次電池40の充電不足を抑制し、ひいてはサルフェーションを抑制し得る。これにより、二次電池40の放電性能の低下を抑制し得る。また、二次電池40の蓄電性能の低下を抑制し得る。そのため、二次電池40の電池寿命を延ばし得る。
なお、図2等に関連して、トリクル充電の充電パラメータとしての充電電圧を、起電力の経時的変化に応じて制御する場合について説明した。しかし、起電力の経時的変化に応じた充電電圧の制御は、トリクル充電以外の充電方法にも適用できる。これより、起電力の経時的変化に応じて、二次電池40の間欠充電の充電パラメータを制御する場合の具体例を説明する。
図6は、二次電池40を間欠充電する場合の充電電圧のタイミングチャートを示す。図6のタイミングチャートの横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。Tは、二次電池40に高電圧を印加する高電圧充電期間の時間長さを示す。Tは、二次電池40に低電圧を印加する低電圧充電期間の時間長さを示す。Vは、間欠充電における高電圧の電圧値を示す。Vは、間欠充電における低電圧の電圧値を示す。間欠充電では、高電圧を印加するTと低電圧を印加するTとを有する1周期を1回以上繰り返す。V、V、T及びTは、間欠充電における充電パラメータの一例である。
高電圧充電において、充放電制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、パルス状の高電圧を二次電池40に印加する。図6に示すパルス状の高電圧は、予め定められたピーク電圧値Vを有する矩形波形状を有する。なお、パルス状の高電圧とは、短時間で急峻に電圧値が上昇する電圧波形を意味してよい。パルス状の高電圧は、矩形波以外に、例えば、正弦波、三角波又は鋸波におけるピークを含む部分期間の波形形状を有してよい。
ここで、充放電制御装置30は、Vを、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じて制御してよい。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇量に応じて、Vを上昇させてよい。具体的には、二次電池40の運用開始時に決定したVを初期低電圧VH0とすると、運用開始時からの開回路電圧の上昇量がΔVである場合に、充放電制御装置30は、V=VH0+ΔVにより、Vを決定してよい。例えば、VH0として上述したVoを適用した場合、図2等に関連して説明したVa、Va1、Va2、Va3及びVa4が、Vとして経時的に順次に適用されることになる。なお、VH0として、上述したVoより高い電圧値を適用してよいし、上述したVoより低い電圧値を適用してもよい。
は、例えば60秒である。Tは例えば3600秒である。間欠充電では、高電圧をパルス状に印加するので、Tを短くすることができる。Tが短いほど、電解液中の水が電気分解されて二次電池から失われることを抑制できる。また、パルス状の高電圧を印加することで、負極に発生した硫酸鉛が分解され易くなる場合がある。また、Tを短くすることで、二次電池40の正極の劣化を抑制し得る。例えば、正極に形成される酸化鉛に起因する体積膨張を抑制し得る。
は、例えば12.6Vである。この場合、Tの期間内に、1つの電池セルあたり2.1Vの電圧が印加される。なお、Vは、0Vよりも高くてよい。Vは、二次電池40の完全放電時の起電力以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの完全放電時の起電力が1.95Vである場合、Vは11.7V以上であってよい。
鉛蓄電池への印加電圧が極端に低いと、自己放電が進んで、負極で硫酸鉛の形成及び結晶化が進む。例えば、充電電圧を0Vの場合、負極で硫酸鉛の結晶化が進み易くなる。これに対し、蓄電システム20においては、Vを0Vよりも高くすることで、硫酸鉛の結晶化の進行を抑制し得る。また、Vを完全放電時の起電力以上とすることによっても、硫酸鉛の結晶化の進行を抑制し得る。このように、充放電制御装置30は、低電圧充電期間において、二次電池40の負極の劣化を抑制し得る電圧値を、二次電池40に印加する。
なお、Vは、二次電池40における理論起電力の74%以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは9.06V以上であってよい。Vは、二次電池40における理論起電力の93%以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは11.4V以上であってよい。Vが理論起電力の74%以上又は93%以上である場合とは、低電圧充電期間における瞬間最低値が理論起電力の70%以上又は93%以上であることを意味してよい。Vが理論起電力の74%以上又は93%以上である場合、サルフェーションの抑制に一定の効果があり得る。
また、Vは、二次電池40の完全充電時の起電力以下であってよい。1つの電池セルの完全充電時の起電力が2.1Vである場合に、Vは12.6V以下であってよい。
また、Vは、二次電池40における理論起電力の電圧値の121%以下であってよい。1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは14.8V以下であってもよい。
なお、Tは、Tよりも長くてよい。また、Tが60秒であり、Tが240秒以上であってよい。また、Tが60秒であり、Tが30分以上であってよい。Tが60秒であり、Tが1時間以上であってよい。このように、TとTとの比は、4≦T/T、30≦T/T又は60≦T/Tであってよい。
また、Tが60秒であり、Tが5時間以下であってよい。Tが60秒であり、3時間以下であってよい。このように、TとTとの比は、T/T≦180又はT/T≦300としてよい。特に、鉛蓄電池において、Tが3時間以上5時間以下の間において、負極の劣化の進行が早まる場合があることが、本願の発明者による実験において確認されている。したがって、Tを5時間以下、より好ましくは3時間以下とすることは、鉛蓄電池の劣化抑制に有効といえる。
なお、充放電制御装置30は、Vを、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じて制御してよい。例えば、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇に応じて、Vを上昇させてよい。具体的には、二次電池40の運用開始時に決定したVを初期低電圧VL0とすると、運用開始時からの開回路電圧の上昇量がΔVである場合に、充放電制御装置30は、V=VL0+ΔVにより、Vを決定してよい。
図7は、二次電池40の起電力に応じたV及びVの経時変化を概略的に示すグラフである。図7のグラフの横軸は時刻を示し、縦軸はV及びVの電圧を示す。時刻t0は、二次電池40の運用開始時を示す。図7に示されるように、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じて、V及びVを制御してよい。
なお、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じてVを制御することなく、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じてVを制御してよい。また、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じてVを制御することなく、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じてVを制御してもよい。このように、充放電制御装置30は、パルス状の高電圧を二次電池40に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を二次電池40に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって二次電池40を充電し、低電圧の電圧値及び高電圧の電圧値の少なくとも一方を、起電力を示す計測値の経時変化に応じて制御してよい。
図8は、二次電池40の起電力が上昇した場合における充電電圧のタイミングチャートを示す。図8のタイミングチャートの横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇に応じて、Tを長くしてよい。具体的には、二次電池40の運用開始時に決定したTを初期高電圧充電期間TH0とすると、運用開始時からの開回路電圧の上昇量がΔVである場合に、充放電制御装置30は、T=TH0+β×ΔVによって、Tを決定してよい。ここで、βは正の係数である。なお、充放電制御装置30は、T=TH0−β×ΔVによって、Tを決定してよい。この場合、間欠充電の周期Tは、二次電池40の起電力の経時変化によらず一定となる。一般に、充放電制御装置30は、T及びTの変化量を、ΔVを引数とする関数又はテーブルによって決定してよい。
図9は、T及びTの経時変化を概略的に示すグラフである。図7のグラフの横軸は時刻を示し、縦軸はT及びTの時間長さを示す。時刻t0は、二次電池40の運用開始時を示す。
図9のグラフに示されるように、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の経時変化の上昇量に応じて、Tを長くする。これにより、例えばTを一定にする場合と比べて、二次電池40に供給する電気エネルギーの量の低下を抑制できるので、二次電池40の充電不足を抑制し得る。ひいては、サルフェーションを抑制し得る。
なお、上述したように、間欠充電の周期Tは、二次電池40の起電力の経時変化によらず一定であってよい。この場合、図9のグラフに示されるように、二次電池40の起電力の経時変化の上昇量に応じて、Tが長くなる。二次電池40の起電力の上昇に応じてTを長くすることは、二次電池40の起電力の上昇に応じてTを短くすることと等価である。一般には、二次電池40の起電力の上昇に応じて、高電圧充電のデューティを高めてよい。
図8及び図9などに関連して説明したように、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力の上昇量に応じて、Tを長くする。これにより、例えば高電圧充電のデューティを一定とする場合と比べて、二次電池40に供給する電気エネルギーの量の低下を抑制できるので、二次電池40の充電不足を抑制し得る。
なお、間欠充電の周期Tは一定でなくてもよい。例えば、二次電池40の起電力の上昇に応じてTを長くし、Tを一定としてもよい。また、二次電池40の起電力の上昇に応じてTを短くし、Tを一定としてもよい。いずれの場合においても、二次電池40の起電力の上昇に応じて、高電圧充電のデューティが高まることになる。高電圧充電のデューティとは、単位時間あたりの高電圧充電の充電期間の時間長さを意味してよい。間欠充電の電圧波形は周期性を有しなくてもよい。充放電制御装置30は、単位時間あたりの高電圧充電の充電期間の時間長さを、二次電池40の起電力の上昇に応じて長くしてよい。
図6から図9等に関連して説明したように、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じて、間欠充電における高電圧の電圧値及び低電圧の電圧値の少なくとも一方と、単位時間あたりの高電圧充電の充電期間の時間長さとを制御してよい。なお、充放電制御装置30は、二次電池40の起電力を示す計測値の経時変化に応じて、間欠充電における高電圧の電圧値及び低電圧の電圧値のいずれも制御することなく、単位時間あたりの高電圧充電の充電期間の時間長さを制御してもよい。係る制御によっても、単位時間あたりの高電圧充電の充電期間の時間長さを制御しない場合と比べて、二次電池40に単位時間あたりに供給する電気エネルギーの量の低下を抑制し得る。そのため、二次電池40の充電不足を抑制し得る。ひいては、サルフェーションを抑制し得る。
以上に説明したように、充放電制御装置30によれば、二次電池40の起電力の上昇に応じて、二次電池40に単位時間あたりに供給する電気エネルギーの低下量を低減するように、二次電池40の充電パラメータの少なくとも一部を制御する。そのため、二次電池40の充電不足を抑制し得る。ひいては、サルフェーションを抑制し得る。
なお、二次電池40は、鉛蓄電池に限らない。例えば、二次電池40は、電解液を用いた二次電池であってよい。電解液を用いた二次電池としては、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、又は、ニッケル水素電池などの、水系電解液を用いた二次電池などを例示できる。鉛蓄電池以外の二次電池においても、二次電池の起電力の経時変化が生じた場合に充電が不適正になってしまうことを抑制できる場合がある。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 電源装置
12 入力端子
14 出力端子
20 蓄電システム
22 コンバータ
24 インバータ
30 充放電制御装置
32 ノード
40 二次電池
50 充放電装置
60 端子電圧計測装置
90 負荷
100 二次電池装置
120 電源システム
400 減衰カーブ

Claims (13)

  1. 二次電池と、
    前記二次電池の起電力を示す計測値を取得し、前記起電力を示す計測値の経時変化に応じて、前記二次電池の充電電圧を制御する充電制御装置と
    を備える二次電池装置。
  2. 前記充電制御装置は、前記起電力の上昇量に応じて前記二次電池の充電電圧を上昇させる
    請求項1に記載の二次電池装置。
  3. 前記充電制御装置は、前記起電力を示す計測値としての前記二次電池の開回路電圧を取得する
    請求項1又は2に記載の二次電池装置。
  4. 前記充電制御装置は、前記二次電池を開回路状態に維持した状態で1時間以上40時間以下の時間が経過した後における前記二次電池の開回路電圧を、前記起電力を示す計測値として取得する
    請求項3に記載の二次電池装置。
  5. 前記充電制御装置は、前記二次電池を開回路状態に維持した状態で10時間以上の時間が経過した後における前記二次電池の開回路電圧を、前記起電力を示す計測値として取得する
    請求項3又は4に記載の二次電池装置。
  6. 前記充電制御装置は、前記二次電池を開回路状態に維持した状態において、前記二次電池の開回路電圧の単位時間あたりの低下量が予め定められた値以下である場合の前記二次電池の開回路電圧を、前記起電力を示す計測値として取得する
    請求項3から5のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  7. 前記充電制御装置は、予め定められた時間が経過する毎に、前記二次電池の開回路電圧を取得し、取得した開回路電圧と前記二次電池の初期開回路電圧との差分を、前記二次電池の初期充電電圧に加えることによって、前記予め定められた時間が経過する毎に前記充電電圧を定める
    請求項3から6のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  8. 前記充電制御装置は、予め定められた時間が経過する毎に、前記二次電池の開回路電圧を取得し、新たに取得した開回路電圧と以前に取得した開回路電圧との差分を、前記以前に取得した開回路電圧に対して定めた充電電圧に加えることによって、前記予め定められた時間が経過する毎に前記充電電圧を定める
    請求項3から6のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  9. 前記充電制御装置は、パルス状の高電圧を前記二次電池に印加する高電圧充電と、前記高電圧より低い低電圧を前記二次電池に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって前記二次電池を充電し、前記低電圧の電圧値及び前記高電圧の電圧値の少なくとも一方を、前記起電力を示す計測値の経時変化に応じて制御する
    請求項1から8のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  10. 前記充電制御装置は、前記起電力の上昇量に応じて、前記高電圧充電のデューティ比を高める
    請求項9に記載の二次電池装置。
  11. 前記二次電池は、鉛蓄電池である
    請求項1から10のいずれか一項に記載の二次電池装置。
  12. 二次電池の起電力を示す計測値を取得し、前記起電力を示す計測値の経時変化に応じて、前記二次電池の充電電圧を制御する充電制御装置。
  13. 二次電池の起電力を示す計測値を取得する段階と、
    前記起電力を示す計測値の経時変化に応じて、前記二次電池の充電電圧を制御する段階と
    を備える充電制御方法。
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