JP2019121424A - 二次電池の制御装置、二次電池装置、無停電電源装置、電源システム、方法 - Google Patents

二次電池の制御装置、二次電池装置、無停電電源装置、電源システム、方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池が有する電池セルの性能のばらつきを適切に検出すること【解決手段】制御装置として、直列に接続された複数の電池セルを有し、パルス状の高電圧が印加される高電圧充電と、高電圧より低い低電圧が印加される低電圧充電とを交互に繰り返すことによって充電される二次電池の制御装置が提供される。制御装置は、高電圧充電中の複数の電池セルのそれぞれのセル電圧、及び、低電圧充電中の複数の電池セルのそれぞれのセル電圧を取得する取得部と、取得部により取得されたセル電圧に基づいて、複数の電池セルの性能のばらつきを検出する検出部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池の制御装置、二次電池装置。無停電電源装置、電源システム、方法、及びプログラムに関する。
定電流充電中に、充電電流の定電流値を段階的に減少させ、定電流値を替えた際に二次電池の電圧の電圧低下の値が所定値以上の場合に二次電池が劣化したと判別する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開2013−62905号公報
複数の電池セルを含む二次電池において、一部の電池セルの劣化が進んだ状態になると、二次電池全体の性能に影響が及んだり、一部の電池セルの劣化が更に進んだりする場合がある。従来、運用中の二次電池が有する電池セルの性能のばらつきを適切に検出することが望まれていた。
本発明の第1の態様においては、二次電池の制御装置が提供される。二次電池は、直列に接続された複数の電池セルを有する。二次電池は、パルス状の高電圧が印加される高電圧充電と、高電圧より低い低電圧が印加される低電圧充電とを交互に繰り返すことによって充電される。制御装置は、高電圧充電中の複数の電池セルのそれぞれのセル電圧、及び、低電圧充電中の複数の電池セルのそれぞれのセル電圧を取得する取得部を備える。制御装置は、取得部により取得されたセル電圧に基づいて、複数の電池セルの性能のばらつきを検出する検出部を備えてよい。
検出部は、複数の電池セルのそれぞれについて、高電圧充電中のセル電圧と低電圧充電中のセル電圧との間の電圧差を算出し、複数の電池セルのそれぞれの電圧差に基づいて、複数の電池セルの性能のばらつきを検出してよい。
検出部は、複数の電池セルのうちのいずれかの電池セルの電圧差と複数の電池セルの電圧差の平均値との差の絶対値が予め定められた値を超える場合に、複数の電池セルの性能にばらつきがあると判断してよい。
検出部は、複数の電池セルのそれぞれについて算出された電圧差の最大値と最小値との差が予め定められた値を超える場合に、複数の電池セルの性能にばらつきがあると判断してよい。
複数の電池セルの性能にばらつきがあると判断された場合に、高電圧充電の高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、高電圧充電を行う期間を規定値より長くする充電制御部を備えてよい。
充電制御部は、高電圧充電の高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、高電圧充電を行う期間を規定値より長くすることによって、複数の電池セルの性能のばらつきが解消された場合に、高電圧充電の電圧値を規定値に戻す、又は、高電圧充電の期間を規定値に戻してよい。
第2の態様においては、二次電池装置が提供される。二次電池装置は、上記の制御装置を備える。二次電池装置は、二次電池を備えてよい。
第3の態様においては、無停電電源装置が提供される。無停電電源装置は、上記の二次電池装置を備える。
第4の態様においては、電源システムが提供される。電源システムは、上記の二次電池装置を備える。
第5の態様においては、二次電池が有する電池セルの性能のばらつきを検出する方法が提供される。方法は、直列に接続された複数の電池セルを有し、パルス状の高電圧が印加される高電圧充電と、高電圧より低い低電圧が印加される低電圧充電とを交互に繰り返すことによって充電される二次電池における電池セルの性能のばらつきを検出する。方法は、高電圧充電中の複数の電池セルのそれぞれのセル電圧、及び、低電圧充電中の複数の電池セルのそれぞれのセル電圧を取得する段階を備える。方法は、セル電圧に基づいて、複数の電池セルの性能のばらつきを検出する段階を備える。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
一実施形態における電源システム120の機能ブロック及び負荷90を概略的に示す。 鉛蓄電池40に印加する充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。 間欠充電中の電池セル42のセル電圧の波形を模式的に示す。 均等化充電期間を含む充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。 制御装置30による鉛蓄電池40の制御方法を示すフローチャートである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態における電源システム120の機能ブロック及び負荷90を概略的に示す。電源システム120は、電源装置10と蓄電システム20とを備える。電源装置10は、蓄電システム20の入力端子12に接続される。蓄電システム20の出力端子14には負荷90が接続される。電源装置10は交流電源であってよい。負荷90は交流で動作する負荷であってよい。蓄電システム20は、無停電電源装置(UPS)において用いられてよい。また、蓄電システム20は、太陽光発電装置、風力発電装置、燃料電池装置等の発電装置において用いられてよい。実施形態において、二次電池は鉛蓄電池を用いてよい。
蓄電システム20は、コンバータ22と、インバータ24と、鉛蓄電池装置100とを有する。鉛蓄電池装置100は、制御装置30と、鉛蓄電池40と、充放電装置50と有する。制御装置30は、充放電制御部32と、検出部34と、取得部36とを有する。図1において、電源装置10、コンバータ22、インバータ24、鉛蓄電池40、充放電装置50及び負荷90の電気的接続は、単線図で示される。
充放電装置50の一端は、コンバータ22とインバータ24との間のノード16に電気的に接続される。充放電装置50の他端は鉛蓄電池40に電気的に接続される。
コンバータ22は、電源装置10から出力される交流電流を直流電流に変換する。コンバータ22により変換された直流電流は、インバータ24及び充放電装置50の少なくとも一方に出力され得る。
充放電装置50は、鉛蓄電池40の充放電を行う。具体的には、充放電装置50は、コンバータ22からの直流電流を、鉛蓄電池40の充電用の直流電流に変換して、鉛蓄電池40側に出力する充電回路を有する。鉛蓄電池40は、充放電装置50から出力される充電用の直流電流により充電される。また、充放電装置50は、鉛蓄電池40から出力される直流電流を、給電用の直流電流に変換して、ノード16側に出力する放電回路を有する。給電用の直流電流は、インバータ24に供給される。制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、鉛蓄電池40の充放電を制御する。制御装置30は、鉛蓄電池40の充電制御装置として機能する。また、制御装置30は、鉛蓄電池40の放電制御装置として機能する。
インバータ24は、コンバータ22から出力される直流電流及び充放電装置50から出力される直流電流の少なくとも一方を、交流電流に変換して出力する。インバータ24から出力された交流電流は、負荷90に供給される。なお、負荷90が直流で動作する場合は、インバータ24を省略してよい。また、電源装置10が直流を供給する場合は、コンバータ22を省略してよい。
通常動作時において、電源システム120は、コンバータ22及びインバータ24を介して電源装置10の電力を負荷90に供給してよい。また、通常動作時において、制御装置30は、電源装置10からの電力で鉛蓄電池40を充電してよい。非通常動作時において、蓄電システム20は、鉛蓄電池40に蓄えられている電力を負荷90に供給してよい。
なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、入力電源正常時には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。これに対し、停電等の入力電源異常時には、鉛蓄電池40から充放電装置50及びインバータ24を経て負荷90に電力が供給される。入力電源異常時とは、例えば、電源装置10からの電力について、電圧及び周波数の少なくとも一方が定常状態及び過渡変動範囲を外れた場合、又は、ひずみ若しくは電力瞬断時間が予め定められた限界値を超えたときであってよい。なお、蓄電システム20がUPSに用いられる場合、電源装置10は商用交流電源であってよい。電源装置10は、商用交流電源以外の電源であってよい。なお、電源システム120は、蓄電システム20をバイパスして、入力端子12及び出力端子14を介さずに電源装置10の電力を負荷90に供給する直送回路を有してよい。
また、蓄電システム20が発電装置に用いられる場合、電源装置10は発電機であってよい。例えば、電源装置10は、太陽電池、風力発電機、燃料電池、内燃力発電機等の発電機であってよい。この場合、蓄電システム20は電源装置10の補助電源として機能してよい。電源装置10の出力が規定値の場合には、電源装置10からコンバータ22及びインバータ24を介して負荷90に電力が供給される。この場合、鉛蓄電池40は、電源装置10からの電力のうち負荷90によって消費されない余剰電力により充電されてよい。これに対し、電源装置10に異常が生じた場合等には、鉛蓄電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に電力が供給される。また、電源装置10から負荷90に供給される電力が、負荷90が必要とする電力より小さい場合に、鉛蓄電池40から充放電装置50及びインバータ24を介して、負荷90に不足分の電力が供給されてよい。
鉛蓄電池40は、直列接続された電池セル42A、電池セル42B、電池セル42C、電池セル42D、電池セル42E、及び電池セル42Fを含む、複数の電池セルを有する。鉛蓄電池40が有する複数の電池セルを電池セル42と総称する場合がある。
電池セル42はそれぞれ、電極としての少なくとも1つの正極及び少なくとも1つの負極と、正極と負極との間に設けられたセパレータと、正極、負極及びセパレータが設けられた空間を満たす電解液とを有する。鉛蓄電池40は、直列接続された6つの電池セル42を有するユニットである。鉛蓄電池40において、電池セルとは、直列に接続された一対の正極及び負極を有する鉛蓄電池の最小単位を指す。なお、鉛蓄電池装置100は、複数の鉛蓄電池40を有してよい。鉛蓄電池装置100は、直列接続された2つ以上の鉛蓄電池40を有してよい。鉛蓄電池装置100は、並列接続された2つ以上の鉛蓄電池40を有してよい。
制御装置30は、充放電装置50を制御することにより、鉛蓄電池40を間欠充電する。制御装置30において、充放電制御部32は、鉛蓄電池40の充放電を制御する主体となる。充放電制御部32は、鉛蓄電池40の充電制御部として機能する。充放電制御部32は、鉛蓄電池40の放電制御部として機能する。具体的には、充放電制御部32は、パルス状の高電圧を鉛蓄電池40に印加する高電圧充電と、高電圧より低い低電圧を鉛蓄電池40に印加する低電圧充電とを交互に繰り返すことによって鉛蓄電池40を充電する。間欠とは、高電圧が印加されない期間が繰り返し存在することを意味する。
ここで、鉛蓄蓄電池の負極及び正極の劣化について説明する。鉛蓄電池においては、充電時に下記の半反応が進む。
(正極反応)PbSO+2HO → PbO+4H+SO 2−+2e
(負極反応)PbSO+2e → Pb+SO 2−
また、放電時には、充電時とは逆の下記の半反応が進む。
(正極反応)PbO+4H+SO 2−+2e → PbSO+2H
(負極反応)Pb+SO 2− → PbSO+2e
鉛蓄電池においては放電により負極に形成された硫酸鉛により、サルフェーションが促進される場合がある。
電極に形成された硫酸鉛は、速やかに十分な充電を行えば分解されて電解液に戻り得る。しかし、硫酸鉛が付着した状態が継続すると、電極に形成された硫酸鉛が結晶化して硬質化する。硫酸鉛が硬質化すると、充電によっても上記の反応は実質的に起こらない。したがって、結晶化した硫酸鉛が電極を被うことで、電極の有効面積が減少する。これにより、各電極における反応が進みにくくなり、放電性能が低下し得る。また、結晶化した硫酸鉛の量が多くなるほど、電気エネルギーの蓄積を担う電解液中の鉛イオン及び硫酸イオンが減少する。そのため、結晶化した硫酸鉛が増えるほど、蓄電性能が低下し得る。場合によっては、鉛蓄電池の充電が困難になってしまう。このようにして、負極は、主として硫酸鉛により劣化し得る。なお、放電時の負極反応により負極に形成された硫酸鉛は、結晶化していない状態であっても、負極の有効面積を減少させる方向に作用するので、電池セル42の内部抵抗が増加する方向に作用する。
電解液は、蒸発及び透湿等によって鉛蓄電池の外部に失われる。これにより、電解液濃度が経時的に上昇し得る。また、鉛蓄電池の過充電等による水の電解反応によっても、電解液中の水が失われる場合がある。電解液中の水が失われることで、鉛蓄電池の充電率が規定値である場合における硫酸濃度が、経時的に上昇し得る。これにより、正極の電極格子の腐食が進む。このようにして、正極の劣化が進む。
電源システム120においては、充放電制御部32の制御により高電圧充電と低電圧充電とを交互に繰り返して鉛蓄電池40を充電する。低電圧充電期間が存在することで、電解液中の水が電解反応により二次電池から失われることを抑制できる。また、低電圧と高電圧とを切り替えて印加することで、負極に形成された硫酸鉛の分解を促進し得る。これにより、鉛蓄電池40の電極の劣化を抑制することができる。間欠充電の具体例及び電極の劣化抑制については、後述する。
次に、電池セル42の性能のばらつきに関する処理について説明する。取得部36は、電池セル42のそれぞれのセル電圧を検出する。セル電圧とは、電池セル42がそれぞれ有する一対の正極−負極間の電圧である。取得部36は、高電圧充電中の電池セル42のそれぞれのセル電圧、及び、低電圧充電中の電池セル42のそれぞれのセル電圧を取得する。
検出部34は、電池セル42の性能のばらつきを検出する。具体的には、検出部34は、取得部36により取得されたセル電圧に基づいて、電池セル42の性能のばらつきを検出する。より具体的には、検出部34は、電池セル42のそれぞれについて、高電圧充電中のセル電圧と低電圧充電中のセル電圧との間の電圧差を算出し、電池セル42のそれぞれの電圧差に基づいて、電池セル42の性能のばらつきを検出する。
例えば、検出部34は、電池セル42のうちのいずれかの電池セル42の電圧差と電池セル42の電圧差の平均値との差の絶対値が予め定められた値を超える場合に、電池セル42の性能にばらつきがあると判断してよい。検出部34は、電池セル42のそれぞれについて算出された電圧差の最大値と最小値との差が予め定められた値を超える場合に、電池セル42の性能にばらつきがあると判断してよい。一例として、電池セル42のセル電圧は、内部抵抗等の電池セル42の内部状態を反映する。例えば、電池セル42の状態が内部抵抗を除いて同一である場合、充電中の電池セル42のセル電圧は内部抵抗を反映する。そのため、高電圧充電中と低電圧充電中との間の電池セル42の電圧差のばらつきは、電池セル42の性能のばらつきを反映し得る。
充放電制御部32は、電池セル42の性能にばらつきがあると判断された場合に、高電圧充電における高電圧の電圧値を規定値より高くしてよい。充放電制御部32は、電池セル42の性能にばらつきがあると判断された場合に、高電圧充電を行う期間を規定値より長くしてよい。充放電制御部32は、電池セル42の性能にばらつきがあると判断された場合に、高電圧充電の高電圧の電圧値を規定値より高くし、かつ、高電圧充電を行う期間を規定値より長くしてよい。なお、高電圧充電における高電圧の電圧値や高電圧充電を行う期間は鉛蓄電池40の充電条件の一例である。
鉛蓄電池40が有する電池セル42には、個体差等により、充電特性や自己放電特性に違いがある。電池セル42は直列接続されているため、鉛蓄電池40の充電時には、直列接続された電池セル42の全体に電圧が印加される。そのため、鉛蓄電池40の一部の電池セル42が充電不足となる場合がある。したがって、鉛蓄電池40の運転期間が長くなると、鉛蓄電池40の一部の電池セル42が充電不足の状態となる期間が長くなる。これにより、一部の電池セル42の劣化が進み易くなる場合がある。例えば、電池セル42のサルフェーション劣化が進み易くなる場合がある。サルフェーション劣化は、鉛蓄電池40における主要な劣化モードの一つである。制御装置30によれば、性能のばらつきがあると判断された場合に、高電圧充電の高電圧の電圧値を高くする、又は、高電圧充電を行う期間を長くするので、充電不足の電池セル42を十分に充電することができる。一方、充電不足でない電池セル42においては、水の電解反応が発生し、電解反応過電圧により電池セルの電圧の上昇が抑えられる。このため、充電不足でない電池セル42の過充電劣化を抑制しつつ、鉛蓄電池40内の電池セル42において充電不足の電池セルが生じることを抑制することができる。なお、高電圧充電の高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、高電圧充電を行う期間を規定値より長くすることを、均等化充電と呼ぶ場合がある。均等化充電は、電池セルの性能のばらつきを抑制する処理の一例である。
充放電制御部32は、高電圧充電の高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、高電圧充電を行う期間を規定値より長くすることによって、電池セル42の性能のばらつきが解消された場合に、高電圧充電の電圧値を規定値に戻してよい。充放電制御部32は、高電圧充電の高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、高電圧充電を行う期間を規定値より長くすることによって、電池セル42の性能のばらつきが解消された場合に、高電圧充電の期間を規定値に戻してよい。
制御装置30によれば、運用中の鉛蓄電池40における電池セル42の性能のばらつきを適切に検出することができる。これにより、例えば高電圧充電の高電圧化等のサルフェーション劣化を抑制するための処理を速やかに実施することができる。これにより、蓄電システム20の運用時において鉛蓄電池40内の一部の電池セルが著しく劣化した状態になる可能性を低減することができる。
図2は、鉛蓄電池40に印加する充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。図2のタイミングチャートの横軸は時刻を示す。図2のタイミングチャートの縦軸は鉛蓄電池40の端子間に印加する電圧を示す。図2のタイミングチャートに示されるように、充放電制御部32は、間欠充電によって鉛蓄電池40を充電する。
は、鉛蓄電池40の端子間に高電圧を印加する高電圧充電期間の時間長さを示す。Tは、鉛蓄電池40の端子間に低電圧Vを印加する高電圧充電期間の時間長さを示す。Vは、高電圧の電圧値の規定値を示す。Vは、高電圧充電を行う期間における最大電圧値を示してよい。Vは、低電圧の電圧値の規定値を示す。Vは、低電圧充電を行う期間における最小電圧値を示してよい。
横軸において、ts1は、低電圧を印加している状態から高電圧の印加を開始する時刻の1つを示す。te1は、ts1から始まる高電圧の印加を終了して、低電圧の印加を開始する時刻を示す。よって、T=te1−ts1である。充放電制御部32は、ts1において、鉛蓄電池40に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替え、te1において、鉛蓄電池40に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替える。ts2は、低電圧の印加を終了して、高電圧の印加を開始する時刻を示す。充放電制御部32は、ts2において、鉛蓄電池40に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替え、te2において、鉛蓄電池40に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替える。同様に、充放電制御部32は、ts3において、鉛蓄電池40に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替え、te3において、鉛蓄電池40に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替える。また、充放電制御部32は、ts4において、鉛蓄電池40に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替え、te4において、鉛蓄電池40に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替える。
充放電制御部32は、充放電装置50を制御して、鉛蓄電池40に高電圧を印加するTと鉛蓄電池40に低電圧を印加するTとを有する1周期Tを1回以上繰り返すことにより、鉛蓄電池40を間欠充電する。なお、V、V、T及びTは、鉛蓄電池40の充電条件の一例である。
図2に示すパルス状の高電圧は、予め定められたピーク電圧値Vを有する矩形波形状を有する。なお、パルス状の高電圧とは、短時間で急峻に電圧値が上昇する電圧波形を意味してよい。パルス状の高電圧は、矩形波以外に、例えば、正弦波、三角波又は鋸波におけるピークを含む部分期間の波形形状を有してよい。
ここで、V、V、T及びTがどの程度の値であるかを例示するとともに、間欠充電により得られる効果を説明することを目的として、V、V、T及びTの具体的な数値等を例示する。
は、例えば60秒である。Tは例えば3600秒である。間欠充電によれば、高電圧をパルス状に印加するので、Tを短くすることができる。Tが短いほど、電解液中の水が電解反応により二次電池から失われることを抑制できる。また、パルス状の高電圧を印加することで、負極に発生した硫酸鉛が分解され易くなる場合がある。また、Tを短くすることで、鉛蓄電池40の正極の劣化を抑制し得る。例えば、正極に形成される酸化鉛に起因する体積膨張を抑制し得る。
は、電池メーカーが指定する仕様値であってよい。Vは13.65Vであってよい。この場合、Tの期間内に、1つの電池セル当たり2.275V(=13.65V/6)の高電圧が印加され得る。Vは13.38Vであってよい。この場合、Tの期間内に、1つの電池セル当たり2.23V(=13.38V/6)の高電圧が印加され得る。なお、鉛蓄電池40の仕様に応じて、Vの値を変更してもよい。
は、例えば12.6Vである。この場合、Tの期間内に、1つの電池セルあたり2.1Vの電圧が印加される。なお、Vは、0Vよりも高くてよい。Vは、鉛蓄電池40の完全放電時の起電力以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの完全放電時の起電力が1.95Vである場合、Vは11.7V以上であってよい。
鉛蓄電池への印加電圧が極端に低いと、自己放電が進んで、負極で硫酸鉛の形成及び結晶化が進み易い。例えば、充電電圧が0Vの場合、負極で硫酸鉛の結晶化が進み易くなる。これに対し、蓄電システム20においては、Vを0Vよりも高くすることで、硫酸鉛の結晶化の進行を抑制し得る。また、Vを完全放電時の起電力以上とすることによっても、硫酸鉛の結晶化の進行を抑制し得る。このように、充放電制御部32は、低電圧充電期間において、鉛蓄電池40の負極の劣化を抑制し得る電圧値を、鉛蓄電池40に印加する。
なお、Vは、鉛蓄電池40における理論起電力の74%以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは9.06V以上であってよい。Vは、鉛蓄電池40における理論起電力の93%以上であってもよい。例えば、1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは11.4V以上であってよい。Vが理論起電力の74%以上又は93%以上である場合とは、低電圧充電期間における瞬間最低値が理論起電力の74%以上又は93%以上であることを意味してよい。Vが理論起電力の74%以上又は93%以上である場合、サルフェーションの抑制に一定の効果があり得る。
また、Vは、鉛蓄電池40の完全充電時の起電力以下であってよい。1つの電池セルの完全充電時の起電力が2.1Vである場合に、Vは12.6V以下であってよい。
また、Vは、鉛蓄電池40における理論起電力の電圧値の121%以下であってよい。1つの電池セルの理論起電力が2.04Vである場合に、Vは14.8V以下であってもよい。
なお、Tは、Tよりも長くてよい。また、Tが60秒であり、Tが240秒以上であってよい。また、Tが60秒であり、Tが30分以上であってよい。Tが60秒であり、Tが1時間以上であってよい。Tが60秒であり、Tが2時間以上であってよい。このように、TとTとの比は、4≦T/T、30≦T/T、60≦T/T、又は120≦T/Tであってよい。
また、Tが60秒であり、Tが5時間以下であってよい。Tが60秒であり、Tが3時間以下であってよい。このように、TとTとの比は、T/T≦180又はT/T≦300としてよい。特に、鉛蓄電池において、Tが3時間以上5時間以下の間において、負極の劣化の進行が早まる場合があることが、本願の発明者らによる実験において確認されている。したがって、Tを5時間以下、より好ましくは3時間以下とすることは、鉛蓄電池の劣化抑制に有効といえる。
図3は、間欠充電中における電池セル42のセル電圧の波形を模式的に示す。図3の波形において、横軸は時刻を示し、縦軸はセル電圧を示す。図3におけるts1、te1、ts2、及びte2は、それぞれ図2におけるts1、te1、ts2、及びte2に対応する。
波形300Aは電池セル42Aの端子間電圧を示し、波形300Bは電池セル42Bの端子間電圧を示す。電池セル42Bは、電池セル42Aより劣化しているものとする。ここでは電池セル42の性能のばらつきの検出原理を簡単に説明することを目的として、電池セル42Bの内部抵抗が、劣化電池セル42Aの内部抵抗より高い状態にあるとする。また、低電圧充電期間における電池セル42Bのセル電圧V2aは、低電圧充電期間における電池セル42Aのセル電圧V1aより低いものとする。これは、低電圧充電期間における電池セル42Bのセル電圧は、例えば自己放電等により電気量が失われた状態を反映するためである。
充放電制御部32は、ts1から鉛蓄電池40に高電圧を印加すると、電池セル42A及び電池セル42Bへの充電電流が増加する。鉛蓄電池40内の各電池セル42に流れる充電電流は同一であり、電池セル42Bの内部抵抗は電池セル42Aの内部抵抗より大きいため、鉛蓄電池40に高電圧を印加した場合と鉛蓄電池40に低電圧を印加した場合との間の電池セル42Bのセル電圧の電圧差ΔV2(=V2b−V2a)は、電池セル42Aのセル電圧の電圧差ΔV1(=V1b−V1a)より大きくなり得る。
検出部34は、電池セル42のそれぞれのセル電圧の電圧差に基づいて、電池セル42の性能のばらつきを検出する。取得部36により取得された電池セル42のそれぞれのセル電圧の電圧差を取得する。一例として、検出部34は、6個の電池セル42の電圧差の最大値と、電圧差の最小値との差が予め定められた基準値を超えた場合に、性能のばらつきがあると判断する。検出部34は、電圧差の最大値と、6個の電池セル42の電圧差の平均値との差が予め定められた基準値を超えた場合に、性能のばらつきがあると判断してよい。検出部34は、6個の電池セル42の電圧差の平均値と、電圧差の最小値との差が予め定められた基準値を超えた場合に、性能のばらつきがあると判断してよい。性能のばらつきがあるか否かを判断するための基準値として、20mV〜100mVの範囲内の値を適用してよい。
図4は、均等化充電期間を含む充電電圧のタイミングチャートを模式的に示す。図4の波形において、横軸は時刻を示し、縦軸は鉛蓄電池40に印加する充電電圧を示す。
検出部34により、ts5からte5までの高電圧充電期間内のセル電圧と、te5からts6までの低電圧充電期間内のセル電圧とに基づいて、電池セル42の性能のばらつきが検出された場合、充放電制御部32は、ts6からte6までの高電圧充電期間において鉛蓄電池40に印加する高電圧をV'まで高めることにより、均等化充電を行う。一例として、高電圧充電の規定値であるVとV'との差は、360mVから1800mVの範囲内であってよい。すなわち、電圧の上昇幅は、電池セルあたり60mVから300mVであってよい。高電圧充電における均等化充電は、予め定められた回数行ってよい。図4は、ts6からte6までの高電圧充電期間と、続くts7からte7までの高電圧充電期間とにおいて高電圧の電圧値を高めることにより、2回の均等化充電を行う例を示す。
充放電制御部32は、続くts8からte8までの高電圧充電期間において鉛蓄電池40に印加する高電圧を規定値のVにして高電圧充電を行う。検出部34により、s8からte8までの高電圧充電期間内のセル電圧と、te8からts9までの低電圧充電期間内のセル電圧とに基づいて、電池セル42の性能のばらつきが検出されなかった場合、続くts8以降の高電圧充電期間における鉛蓄電池40に印加する高電圧を規定値Vに戻して、間欠充電を続ける。
なお、検出部34により電池セル42の性能のばらつきが解消されていないと判断された場合は、再度均等化充電を開始してもよい。なお、低電圧充電中におけるセル電圧の測定は、低電圧充電期間の終了直前のタイミングに行うことが好ましい。しかし、低電圧充電期間中の任意のタイミングで測定してもよい。また、高電圧充電中にセル電圧を測定した場合に、検出部34は、直前の低電圧期間中に測定されたセル電圧と、現在の高電圧充電中に測定されたセル電圧とに基づいて、電池セル42の性能のばらつきを検出してよい。そして、電池セル42の性能のばらつきが検出された場合、現在の規定値の高電圧VをV'に高めることにより、現在の高電圧充電期間の途中から均等化充電を開始してよい。また、検出部34は、均等化充電を行った後における電池セル42の性能のばらつきを判断する場合、均等化充電を行っているときのセル電圧と、均等化充電を行った後の低電圧充電期間におけるセル電圧とに基づいて、判断してもよい。この場合、性能のばらつきがあるか否かを判断するための基準値として、上述した20mV〜100mVの範囲内の基準値より大きい値を適用してよい。
図4の例では、均等化充電を行う場合に、高電圧の電圧値を高めるが、Tは変更していない。しかし、高電圧を高めることに加えて、又は、高電圧の電圧値を高めることに代えて、Tを長くしてもよい。
このように、高電圧充電期間の充電電圧を高めることで、充電不足の電池セルを十分に充電することができる。一方、既に十分に充電された電池セルにおいては、水電解反応によってセル電圧の上昇が抑制されるため、セル電圧が過剰にならない。水電解反応によって生成された水素及び酸素の少なくとも一部は再結合して電解液に戻る。
制御装置30によれば、間欠充電における高電圧充電期間中の電池セル42のセル電圧と、低電圧充電期間中の電池セル42のセル電圧とに基づいて、電池セル42の性能のばらつきを検出する。これにより、鉛蓄電池40の運用中において、より高い精度で電池セル42の性能のばらつきを検出することができる。また、電池セル42の性能のばらつきを検出するための情報として、間欠充電中に電池セル42のセル電圧を測定するだけでよい。そのため、電池セル42の性能のばらつきを検出するために特別な制御や複雑な演算を行う必要ない。
また、電池セル42の性能のばらつきが検出された場合に、間欠充電における高電圧充電期間中に均等化充電を行うことにより、均等化充電に必要な充電条件を満たすことができる。また、低電圧充電期間を挟んで均等化充電を行うことによって、均等充電を行う期間内の平均電圧を下げることができるので、劣化があまり進行していない電池セル42の過充電劣化を促進することもない。したがって、鉛蓄電池40における充電不足となる特定の電池セル42において充電不足に起因する劣化が進行することを抑制しつつ、他の電池セル42の過充電劣化の進行を抑制することができる。これにより、鉛蓄電池40の寿命を長くすることができる。
図5は、制御装置30による鉛蓄電池40の制御方法を示すフローチャートである。制御装置30は、この制御方法における各段階の動作を制御する主体であってよい。これを実現するべく、制御装置30は、CPU又はASIC等の処理装置及びメモリ等を有してよい。なお、図5のフローチャートは、蓄電システム20における制御方法の一例を示すに過ぎない。図5のフローチャートの各段階を適宜組み換えてよく、図5のフローチャートの一部の段階を省略してもよく、図5のフローチャートに他の段階を追加してもよい。
本フローチャートのS502において、充放電制御部32は、電源装置10の電力を利用して、鉛蓄電池40の充電率が規定の充電率に達するまで鉛蓄電池40を充電する。充放電制御部32は、定電流充電によって、鉛蓄電池40の充電率が規定の充電率に達するまで充電してよい。規定の充電率は、鉛蓄電池40毎に定められてよい。例えば、規定の充電率は、完全充電状態の80%以上100%以下の範囲内の値であってよい。完全充電状態とは、鉛蓄電池40が満充電状態と判断される状態であってよい。完全充電状態とは、所定の充電条件で鉛蓄電池40の定格容量に達するまで鉛蓄電池40を充電した状態であってよい。
S504において、充放電制御部32は、間欠充電の高電圧充電における高電圧の電圧値を規定値Vに設定する。例えば、充放電制御部32は、高電圧の電圧値を13.38Vに設定する。また、充放電制御部32は、間欠充電の低電圧充電における低電圧の電圧値を規定値Vに設定する。例えば、充放電制御部32は、低電圧の電圧値を12.6Vに設定する。
S506において、充放電制御部32は、高電圧充電を開始する。S508において、取得部36は、高電圧充電を開始してから予め定められた時間が経過したタイミングで、各電池セル42のセル電圧の測定値を取得する。
S510において、充放電制御部32は、低電圧充電を開始する。S512において、取得部36は、次の高電圧充電を開始する前のタイミングで、電池セル42のセル電圧の測定値を取得する。
S514において、検出部34は、S510で取得したセル電圧及びS512で取得したセル電圧に基づいて、電池セル42の性能のばらつきがあるか否かを判断する。電池セル42の性能のばらつきがない場合、S506に処理を移行する。
電池セル42の性能のばらつきがある場合、S516において、充放電制御部32は、均等化充電を予め定められた回数以上繰り返したか否かを判断する。例えば、充放電制御部32は、過去の予め定められた時間内に、均等化充電を予め定められた回数以上行ったか否かを判断する。
均等化充電を予め定められた回数以上繰り返していない場合、S518において、充放電制御部32は、高電圧充電期間にて均等化充電を行う。例えば、充放電制御部32は、電圧値をV'に高めた高電圧充電と、規定値Vの低電圧充電とを、予め定められた回数以上繰り返す。S518において均等化充電を行う回数は、1回であってよいし、複数回であってもよい。S518の終了を完了すると、S504に処理を以降する。
なお、S516において、均等化充電を所定回数以上繰り返したと判断した場合、制御装置30は、S520において電池セルの交換を推奨する信号を送信して、本フローチャートの処理を終了する。
以上に説明したように、制御装置30によれば、高電圧充電中のセル電圧及び低電圧充電中のセル電圧に基づいて、実運用中の鉛蓄電池40の電池セル42の性能のばらつきを、複雑な制御や演算を行うことなく高い精度で検出することができる。そのため、性能のばらつきが大きくなる前に、高電圧充電期間において均等化充電を行ったり、電池セルの交換を行ったりすることができる。これにより、特定の電池セル42の劣化が進行した状態で鉛蓄電池40が使用され続けることを抑制することができる。
なお、本実施形態では、主として、6個の電池セルが直列接続された鉛蓄電池40を取り上げて説明した。しかし、直列接続される電池セルは6個に限られない。直列接続される電池セルは12個や30個等であってよい。直列接続された電池セルの数は、1つの鉛蓄電池に要求される電圧を確保するべく、任意に設計されてよい。
本実施形態で説明した鉛蓄電池40は、二次電池の一例である。電源システム120において、鉛蓄電池に代えて、鉛蓄電池以外の二次電池を適用してもよい。二次電池においては、電池セルの短絡等の故障を除けば、電池セルの劣化状態に応じて内部抵抗が変化する場合が多い。また、電池セルの劣化等による電池セル容量や充電状態等の変化に応じて、高電圧充電時及び低電圧充電時の少なくとも一方におけるセル電圧に変化が生じ得る。したがって、鉛蓄電池以外の様々な二次電池に対して制御装置30による制御を適用し得る。
制御装置30は、コンピュータにより実現されてよい。コンピュータがプログラムを実行することにより、プログラムは、コンピュータが有するプロセッサおよびメモリ等の各部を制御して、制御装置30として機能させてよい。当該プログラムは、コンピュータを、充放電制御部32、検出部34、及び取得部36として機能させ、図5等において説明した方法を実現してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 電源装置
12 入力端子
14 出力端子
16 ノード
20 蓄電システム
22 コンバータ
24 インバータ
30 制御装置
32 充放電制御部
34 検出部
36 取得部
40 鉛蓄電池
42 電池セル
50 充放電装置
90 負荷
100 鉛蓄電池装置
120 電源システム
300 波形

Claims (10)

  1. 直列に接続された複数の電池セルを有し、パルス状の高電圧が印加される高電圧充電と、前記高電圧より低い低電圧が印加される低電圧充電とを交互に繰り返すことによって充電される二次電池の制御装置であって、
    前記高電圧充電中の前記複数の電池セルのそれぞれのセル電圧、及び、前記低電圧充電中の前記複数の電池セルのそれぞれのセル電圧を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記セル電圧に基づいて、前記複数の電池セルの性能のばらつきを検出する検出部と
    を備える制御装置。
  2. 前記検出部は、前記複数の電池セルのそれぞれについて、前記高電圧充電中のセル電圧と前記低電圧充電中のセル電圧との間の電圧差を算出し、前記複数の電池セルのそれぞれの前記電圧差に基づいて、前記複数の電池セルの性能のばらつきを検出する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記検出部は、前記複数の電池セルのうちのいずれかの電池セルの前記電圧差と前記複数の電池セルの前記電圧差の平均値との差の絶対値が予め定められた値を超える場合に、前記複数の電池セルの性能にばらつきがあると判断する
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記検出部は、前記複数の電池セルのそれぞれについて算出された前記電圧差の最大値と最小値との差が予め定められた値を超える場合に、前記複数の電池セルの性能にばらつきがあると判断する
    請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記複数の電池セルの性能にばらつきがあると判断された場合に、前記高電圧充電の前記高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、前記高電圧充電を行う期間を規定値より長くする充電制御部
    をさらに備える請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記充電制御部は、前記高電圧充電の前記高電圧の電圧値を規定値より高くする、又は、前記高電圧充電を行う期間を規定値より長くすることによって、前記複数の電池セルの性能のばらつきが解消された場合に、前記高電圧充電の電圧値を規定値に戻す、又は、前記高電圧充電の期間を規定値に戻す
    請求項5に記載の制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記二次電池と
    を備える二次電池装置。
  8. 請求項7に記載の二次電池装置を備える、無停電電源装置。
  9. 請求項7に記載の二次電池装置を備える、電源システム。
  10. 直列に接続された複数の電池セルを有し、パルス状の高電圧が印加される高電圧充電と、前記高電圧より低い低電圧が印加される低電圧充電とを交互に繰り返すことによって充電される二次電池における電池セルの性能のばらつきを検出する方法であって、
    前記高電圧充電中の前記複数の電池セルのそれぞれのセル電圧、及び、前記低電圧充電中の前記複数の電池セルのそれぞれのセル電圧を取得する段階と、
    前記セル電圧に基づいて、前記複数の電池セルの性能のばらつきを検出する段階と
    を備える方法。
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