JP2017167259A - 温度検知手段および画像形成装置 - Google Patents

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匠 和井田
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Abstract

【課題】定着装置の定着部材の温度検知において、ソフトキャリブレーションを行うことにより、コストアップを招くことなく検知誤差を低減可能な温度検知手段を提供する。
【解決手段】定着装置の定着部材の温度を検知する温度検知手段であって、一つまたは複数の温度検出素子54を備えた非接触式の温度センサと、前記温度センサの信号を増幅する増幅回路51と、読取信号を温度信号へ変換する温度換算テーブルを有し、温度信号を生成するA/D変換回路52と、を備え、シーケンスモードにおいて、シーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値を算出するとともに、これを保持し、予め実行されたシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均予測温度と、キャリブレーション実施時におけるシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均検知温度とを用い、前記温度センサの検知温度を補正する温度検知手段である。
【選択図】図3

Description

本発明は、温度検知手段および画像形成装置に関する。
デジタル複写機、レーザプリンタ等のいわゆる電子写真方式の画像形成装置は、記録紙等の記録媒体にトナー像を転写し、所定の条件で加熱及び加圧することにより、トナー像を記録紙等の記録媒体に定着させて画像を形成するものである。
画像形成のうち最後の工程である定着では、定着装置を構成する定着ローラあるいは定着ベルトと呼ばれる定着部材と、加圧ローラとの間に紙を通過させ、トナーを定着させる。
定着装置の定着部材の温度制御は、通常、定着部材の表面温度を温度センサにより検出し、フィードバック制御を行うことにより行われる。
なお、温度センサによって定着部材に対する摩耗等が発生すると画質劣化へつながるため、近年のカラー機においては、非接触式の温度センサが用いられることが多くなっている。
非接触式の温度センサによる温度検出は、概ね以下のような原理を用いている。
すなわち、対象物の放射する赤外線をセンサ内部の吸収膜へ吸収させ、吸収膜の温度を温度検出素子で検出し、対象物の温度を算出する。温度検出素子としては、熱電対を用いるものとサーミスタを用いるものとがあり、前者はサーモパイル、後者は非接触サーミスタと呼ばれる。
また、センサ自体の温度、あるいは対流熱による吸収膜温度への影響を除去するため、これらを補償する素子がさらに設けられることが多い。
サーミスタを用いた非接触温度センサは、通常、サーミスタの抵抗値を電圧変換する電圧変換部を備えている。
また、A/D変換器(A/D変換回路)の読取分解能が低い場合は、センサの検知素子と補償素子との微小な出力差を、読取可能なレベルまで増幅する差動増幅部(差動増幅回路)が設けられることが多い。
しかしながら、差動増幅回路を用いることによって、回路部品のばらつきの積上げによる検知誤差が増加してしまうという問題がある。これに対し、検知誤差を低減させるために追加の回路を設けることが考えられるが、回路の追加はコストアップにつながる。
特許文献1には、差動入力信号を増幅する増幅回路に関し、キャリブレーション回路を設けると、その回路構成によってはクラスDアンプの回路規模が大きくなるという問題に対し、簡易な回路で精度よくDCオフセットとデューティのキャリブレーションを行うことが可能な増幅回路が開示されている。
回路に起因して生じる誤差を、追加の回路を設けることなくキャリブレーションすることは可能であっても、温度検知における誤差の補正においては、さらに、一点において検知された誤差に基づき、検知温度を全温度域にわたって補正可能とするようなソフトキャリブレーションを実行可能であることが求められる。
そこで本発明は、定着装置の定着部材の温度検知において、ソフトキャリブレーションを行うことにより、コストアップを招くことなく検知誤差を低減可能な温度検知手段を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る温度検知手段は、定着装置の定着部材の温度を検知する温度検知手段であって、前記温度検知手段は、一つまたは複数の温度検出素子を備えた非接触式の温度センサと、前記温度センサの信号を増幅する増幅回路と、読取信号を温度信号へ変換する温度換算テーブルを有し、温度信号を生成するA/D変換回路と、を備え、前記温度センサの検知結果によるフィードバック制御を行うことなく前記定着装置の熱源をシーケンス動作させるシーケンスモードにおいて、シーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値を算出するとともに、これを保持し、予め実行されたシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均予測温度と、キャリブレーション実施時におけるシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均検知温度とを用い、前記温度センサの検知温度を補正することを特徴とする温度検知手段である。
本発明によれば、定着装置の定着部材の温度検知において、ソフトキャリブレーションを行うことにより、コストアップを招くことなく検知誤差を低減可能な温度検知手段を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置を示す模式図である。 本発明の温度検知手段を適用可能な定着装置の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る温度検知手段の概略回路である。 温度センサの誤差の分布を示すグラフである。 温度センサの検知温度を補正する方法の一例を説明する図である。 温度センサの検知温度を補正する方法の一例を説明する図である。 シーケンス動作を説明する図である。 温度センサの検知温度を補正する方法の一例を説明する図である。
以下、本発明に係る温度検知手段および画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔画像形成装置〕
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置を示す模式図である。本発明の画像形成装置は、温度検知手段を備え、該温度検知手段により定着装置の温度を検知する。
図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式を採用するものであり、画像形成装置100の上に画像読取装置200を設置して複写装置として構成している。また、画像形成装置100の図中右側面に両面ユニット300を取り付けている。画像形成装置100内には、中間転写装置10を備える。中間転写装置10は、複数のローラに掛けまわしてエンドレスの中間転写ベルト11をほぼ水平に張り渡し、反時計まわりに走行するように設ける。
中間転写装置10の下には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像装置12c、12m、12y、12kを、中間転写ベルト11の張り渡し方向に沿って四連タンデム式に並べて設ける。各作像装置12c、12m、12y、12kは、図中時計まわりに回転するドラム状の像担持体のまわりに帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置などを設置して構成する。中間転写ベルト11の内側で各像担持体と対向する位置には、一次転写装置25c、25m、25y、25kを設ける。作像装置12c、12m、12y、12kの下には、露光装置13を備える。
露光装置13の下には、給紙装置14を設ける。給紙装置14には、記録媒体である用紙20を収納する給紙カセット15を、二段備える。そして、各給紙カセット15の右上には、各給紙カセット15内の用紙20を一枚ずつ繰り出して用紙搬送路16に入れる給紙コロ17を設ける。
用紙搬送路16は、画像形成装置100内の図中右側に、下方から上方に向けて形成し、画像形成装置100と画像読取装置200との間に形成する胴内排紙部18へと通ずるように設ける。用紙搬送路16には、搬送ローラ19、中間転写ベルト11と対向して二次転写装置21、定着装置22、一対の排紙ローラよりなる排紙装置23などを順に設けている。搬送ローラ19の上流には、両面ユニット300から再給紙する、あるいは手差し給紙装置36から手差し給紙する、用紙20を用紙搬送路16に合流する給紙路37を設ける。また、定着装置22の下流には、両面ユニット300への再給紙搬送路24を分岐して設ける。
画像形成装置100にてコピーを取るときは、まず、画像読取装置200で原稿画像を読み取って露光装置13で書き込みを行う。次に、各作像装置12c、12m、12y、12kのそれぞれの像担持体上に各色トナー画像を形成し、そのトナー像を一次転写装置25c、25m、25y、25kで順次転写して中間転写ベルト11上にカラー画像を形成する。
一方、給紙コロ17の1つを選択的に回転して対応する給紙カセット15から用紙20を繰り出して用紙搬送路16に入れる。あるいは、手差し給紙装置36から手差し用紙20を給紙路37に入れる。次に、用紙搬送路16を通して搬送ローラ19で搬送してタイミングを取って二次転写位置へと送り込み、上述した中間転写ベルト11上に形成したカラー画像を二次転写装置21で用紙20に転写する。そして、画像転写後の用紙20は、定着装置22で画像定着後、排紙装置23で排出して胴内排紙部18上にスタックする。
用紙20の裏面にも画像を形成するときには、用紙20を再給紙搬送路24に入れて両面ユニット300で反転してから給紙路37を通して再給紙する。次いで、別途中間転写ベルト11上に形成したカラー画像を用紙20に二次転写した後、再び定着装置22で定着して排紙装置23で胴内排紙部18に排出する。
〔定着装置〕
図2は、本発明の温度検知手段を適用可能な定着装置の一例を示す模式図である。
図2に示す定着装置は、未定着画像に接触して回転する定着部材40、定着部材40との間で定着ニップ部を形成する加圧ローラ44、熱源(ヒータ)42、非接触式の温度センサ45、赤外光指向部材43を備えている。
定着部材40の厚みは1mm未満である。定着部材40は、例えば、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材で構成されている。ベルト部材としては、例えばニッケルやSUSなどの金属ベルトやポリイミドなどの樹脂材料を用いることができる。
定着部材40の内周側には、熱源42と、熱源42からの熱を定着部材へ反射する反射部材としての赤外光指向部材43とが設けられている。赤外光指向部材43により定着部材40の加熱領域46が加熱され、温度ムラが生じる。赤外光指向部材43を設けない構成では、加熱領域は図2に示す領域よりも広くなる。
また、定着部材40の内周側には、加圧ローラ44に当接して定着ニップ部を形成するニップ形成部材41が設けられている。
加圧ローラ44は回転自在なローラ部材であり、例えば、芯金と、ソリッドゴム又は発泡スポンジ等で成形される弾性層と、トナー離形性をよくするための表面層とにより構成される。加圧ローラ44は、画像形成装置100内に設けられたモータなどの駆動源により回転駆動する。また、加圧ローラ44は、スプリングなどにより定着部材40側に押し付けられており、弾性層が押し潰されて変形することにより所定のニップ幅を有している。
熱源42は、例えばハロゲンヒータであり、画像形成装置100に設けられた電源部からの電力により加熱される。
非接触式の温度センサ45は、物体から放射される赤外線の強度を測定して、物体の温度を測定する温度計であり、定着部材40の表面温度を検出する。
温度センサ45の設置位置は、定着装置のレイアウトの制約上、どこにでも設置できるわけではない。非接触温度センサ50の詳細は後述する。
本発明の温度検知手段を適用可能な定着装置の構成としては、図2に示すものに限定されないが、本発明の温度検知手段は、定着部材40に温度ムラを生じるような構成の定着装置に好適に適用することができる。
〔温度検知手段〕
本発明にかかる温度検知手段は、定着装置の定着部材の温度を検知する温度検知手段であって、前記温度検知手段は、一つまたは複数の温度検出素子を備えた非接触式の温度センサと、前記温度センサの信号を増幅する増幅回路と、読取信号を温度信号へ変換する温度換算テーブルを有し、温度信号を生成するA/D変換回路と、を備える。
前記温度センサの検知結果によるフィードバック制御を行うことなく前記定着装置の熱源をシーケンス動作させるシーケンスモードにおいて、シーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値を算出するとともに、これを保持し、予め実行されたシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均予測温度と、キャリブレーション実施時におけるシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均検知温度とを用い、前記温度センサの検知温度を補正する。
具体的には、前記温度センサの検知温度は、下記式
[温度センサの検知温度]−([平均予測温度]−[平均検知温度])
により補正される。
図3は、本発明の一実施形態に係る温度検知手段の概略回路である。
非接触式の温度センサは、検知素子部と補償素子部とを備える。検知素子部の検知部材と補償素子部の検知部材が検知対象から受ける赤外線量の差を、検知素子54と補償素子(サーミスタ素子)53で検知し、図3に示す回路により増幅し、A/D変換回路52により検知する。
図3に示す構成において、検知出力と補償出力との出力差が大きい方が、センサの感度が良好であって望ましい。しかしながら、通常は数mV以下という非常に微弱な信号であるため、差動増幅回路51により増幅された差動出力が用いられる。
この場合、温度センサおよび分圧抵抗といった抵抗素子や、オペアンプといった回路部品に起因する誤差が積み上がることになる。
図3の回路を用いた場合の誤差は、モンテカルロシミュレーションにて計算することができる。
図4は、温度センサの誤差の分布を示すグラフであり、シミュレーションによる検知温度のヒストグラムを計算した例である。縦軸に頻度、横軸に温度を示している。
なお、各回路部品の誤差分布としては、一様分布を想定している。
図4に示すグラフの各条件(条件A〜E)は、それぞれ対象物温度とセンサ自体の温度が異なる。
図4のグラフから明らかなように、温度センサは50℃以上の誤差の分布を生じていることがわかる。本発明の温度検知手段は、以下に説明する方法により補正を行い、誤差を低減する。
<キャリブレーションの手順>
以下、本発明の温度検知手段を備える画像形成装置のキャリブレーションの手順について説明する。
事前準備:
定着装置に対して、ヒータ点灯をシーケンス動作させ、その際のセンサ検知部の温度(予測温度)を測定し、その平均値(平均予測温度)を算出し、画像形成装置に保存しておく。
手順1:
予め設定したタイミングで定着装置(画像形成装置)をキャリブレーションモードとする。
手順2:
キャリブレーションモードにおいて、定着装置のヒータ点灯をシーケンス動作させる。なお、シーケンス動作は、温度センサによるフィードバック制御を行なわずに、ヒータを点灯させる動作である。このとき温度センサの検知温度を保存しておく。
手順3:
手順2で保存した検知温度の平均温度(平均検知温度)を算出する。
手順4:
事前準備において画像形成装置に保存された平均予測温度と、手順3で算出された平均検知温度とを比較し、誤差を算出する。
手順5:
手順4で算出された誤差に対して補正を行う。
上述の手順(主に、手順4及び手順5)に基づく補正方法を以下の具体例に基づいて説明する。
(第1の補正方法)
第1の補正方法について、図5を参照して説明する。
上記手順4として、例えば、平均検知温度が平均予測温度よりも30℃高いことが算出された場合、手順5として、温度センサ利用時に、検知温度から30℃を差し引く補正を行う。その結果、図5(A)に示すように、補正後の温度は誤差が平均される。
また、図5(B)に示すように、平均予測温度と平均検知温度との差と、温度センサの検知温度に対する補正量を対応づける補正値表を備え、
温度センサの検知温度は、下記式
[温度センサの検知温度]−[補正値表による補正量]
により補正される。
(第2の補正方法)
第2の補正方法について、図6を参照して説明する。
通常、回路の誤差を含むセンサ誤差は対象物温度の高低により変化する。そのため、上述の手順5において高精度な補正を行うために、対象物温度の高低に応じて補正量を変更することが好ましい。
予め回路シミュレータ等により、対象物温度(検知温度の真値)と、回路の誤差条件とを計算し、その関係(図6(B)左側に示すようなテーブル)を得ておく。
そして、上述の手順4において実際に測定された検知温度(図6(B)左側のテーブル中の「実測検知温度」)に対応した補正量により、上記手順5の補正を行う。
具体的には、手順4において実測検知温度が130℃となった回路について、手順5の補正時において、検知温度が180℃であれば−12℃の補正を行い、検知温度が120℃であれば−21℃の補正を行う。
この補正方法によれば誤差をより小さくすることができる。
ここで、シーケンス動作について図7に基づき説明する。
図7は、キャリブレーション実施時、画像形成装置を構成する定着装置の熱源(ヒータ)点灯のシーケンス動作を模式的に示した図である。
画像形成装置は、キャリブレーションにおいてシーケンス動作を開始すると、規定の比較区間(制御周期数回分)、規定の点灯率を維持する。図7では、一例として制御周期200msec、点灯率30%、制御周期10回分を、規定の比較区間として示している。
この比較区間での平均検知温度と平均予測温度とを比較する。
なお、「点灯率30%」とは、例えば、制御周期が200msecであれば、60msecの間だけ点灯することを意味する。
交流波形の周期が50Hzの場合は、200msec区間に10周期を含むことになる。この場合、点灯率を30%とするには、図7(B)に示すように10周期の先頭から3周期においてヒータをONとし、後の7周期ではヒータをOFFとする。
キャリブレーションは、画像形成装置の工場出荷前に行われるが、使用開始後においても実施することが好ましい。
キャリブレーション精度を向上させるためには、シーケンス動作時の初期状態を揃え、対象物温度が異ならないようにする必要がある。
そこで、定着装置の動作後、予め設定した所定の時間が経過した後にキャリブレーションを実施することが好ましい。すなわち、印刷実行後、所定時間(例えば、3時間)経過後にシーケンス動作を行うようにする。
所定時間として十分に長い時間を設定することが好ましく、ユーザが画像形成装置を使用しないタイミングを見計らってキャリブレーションを実施することが好ましい。
また、キャリブレーション精度を向上させるため対象物温度が異ならないようにする条件としては、ヒータに印可する電圧を揃えることも有効である。ヒータに印加する電圧が揃っていないと、同一のシーケンス動作でヒータ点灯を行ったとしても、実際にヒータが発生する熱量が異なるため、対象物温度が異なってしまう。
ヒータに印加する電圧は、通常、コンセントからのAC電源を用いるが、電力負荷状態等により変動する場合が多い。そのため、定着装置の熱源(ヒータ)に印可される電圧を検知する検知回路をさらに備え、シーケンス動作は、検知回路が検知する電圧値と、予め設定した電圧値との差が5%以内であるときのみ実施するようにすることが好ましい。
一方、定着装置に異常がある場合は、同一条件でシーケンス動作を行った場合でも、対象物温度が異なってしまうことがある。そこで、対象物の平均温度が異なる2つのシーケンス動作を実行し、対比することにより、定着装置の異常を検知可能とすることが好ましい。
シーケンスモードは、第一のシーケンス動作及び第二のシーケンス動作を有し、第一のシーケンス動作において算出された平均予測温度と平均検知温度との差である実測誤差と、第二のシーケンス動作において予想される平均予測温度と平均検知温度との差である予測誤差とを対応づけるテーブルを備え、第二のシーケンス動作において実際に測定された平均予測温度と平均検知温度との差である実測誤差の値と、予想された予測誤差の値との差が、所定の値よりも小さいときは検知温度の補正を行い、所定の値よりも大きいときはキャリブレーションを停止するように構成することが好ましい。
上述の構成を、図8に基づき説明する。図8は、第一のシーケンス動作(シーケンス動作1)及び第二のシーケンス動作(シーケンス動作2)における実測誤差と予測誤差を対応づけるテーブルの例を示している。
図8に示すように、シーケンス動作2における予測誤差と実測誤差とを比較する。
予測誤差と実測誤差との差異が所定の値(閾値)以下であれば補正を実施する。
一方、差異が所定の値(閾値)よりも大きい場合は、キャリブレーションを停止する。キャリブレーションを停止するときは、画像形成装置が備える表示手段にアラートを表示する構成とすることが好ましい。
具体的には、以下のようなステップで判定が行われる(図8に示すテーブルの上から2段目の例を参照)。
ステップ1:平均予測温度が100℃となるシーケンス動作1を実施する。
ステップ2:ステップ1の動作において、温度センサによる実測検知温度(実測値)が80℃であれば、実測誤差を−20℃と読む。
ステップ3:ステップ2の実測誤差の値から、平均予測温度が180℃となるシーケンス動作2の予測誤差を−8℃と予想する。
ステップ4:シーケンス動作2を実施する。
ステップ5:シーケンス動作2において、温度センサによる実測検知温度(実測値)から、実測誤差を取得する。得られた実測誤差の値は−6℃である。
ステップ6:シーケンス動作2の予測誤差(−8℃)と実測誤差(−6℃)との差異に基づき、キャリブレーション(補正)実施の有無を判定する。
ステップ6の判定方法として、予測誤差と実測誤差との差異の閾値を2.5℃とした場合について説明する。
予測誤差が−8℃の場合、実測誤差−6℃との差は±2.5℃以内であり、所定の値よりも小さい。そこで、シーケンス動作による誤差確認の結果に異常はないと判定してキャリブレーションを行う。
一方、シーケンス動作2における予測誤差が−9℃である場合は、実測誤差−6℃との差は±2.5℃を超えているため、シーケンス動作による誤差確認の結果に異常が発生したと判定する。この場合、キャリブレーションを行わない(停止する)とともにアラートを表示させる。
以上のソフトキャリブレーションを行うことにより、定着装置の定着部材の温度検知において、コストアップを招くことなく検知誤差を低減することができる。
10 中間転写装置
11 中間転写ベルト
12c、12m、12y、12k 作像装置
13 露光装置
14 給紙装置
15 給紙カセット
16 用紙搬送路
17 給紙コロ
18 胴内排紙部
19 搬送ローラ
20 用紙
21 二次転写装置
22 定着装置
23 排紙装置
24 再給紙搬送路
25c、25m、25y、25k 一次転写装置
36 手差し給紙装置
37 給紙路
40 定着部材
41 ニップ形成部材
42 熱源(ヒータ)
43 赤外光指向部材
44 加圧ローラ
45 温度センサ
46 加熱領域
51 差動増幅回路
52 A/D変換回路
53 補償素子
54 検知素子
55 電源
100 画像形成装置
200 画像読取装置
300 両面ユニット
特許第5547217号公報

Claims (8)

  1. 定着装置の定着部材の温度を検知する温度検知手段であって、
    前記温度検知手段は、一つまたは複数の温度検出素子を備えた非接触式の温度センサと、
    前記温度センサの信号を増幅する増幅回路と、
    読取信号を温度信号へ変換する温度換算テーブルを有し、温度信号を生成するA/D変換回路と、を備え、
    前記温度センサの検知結果によるフィードバック制御を行うことなく前記定着装置の熱源をシーケンス動作させるシーケンスモードにおいて、シーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値を算出するとともに、これを保持し、
    予め実行されたシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均予測温度と、キャリブレーション実施時におけるシーケンス動作時の前記温度センサの検知温度の平均値である平均検知温度とを用い、前記温度センサの検知温度を補正することを特徴とする温度検知手段。
  2. 前記温度センサの検知温度は、下記式
    [温度センサの検知温度]−([平均予測温度]−[平均検知温度])
    により補正されることを特徴とする請求項1に記載の温度検知手段。
  3. 前記平均予測温度と前記平均検知温度との差と、前記温度センサの検知温度に対する補正量を対応づける補正値表を備え、
    前記温度センサの検知温度は、下記式
    [温度センサの検知温度]−[補正値表による補正量]
    により補正されることを特徴とする請求項1に記載の温度検知手段。
  4. 前記定着装置の動作後、予め設定した所定の時間が経過した後にキャリブレーションを実施することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の温度検知手段。
  5. 前記定着装置の前記熱源に印可される電圧を検知する検知回路をさらに備え、
    シーケンス動作は、前記検知回路が検知する電圧値と、予め設定した電圧値との差が5%以内であるときのみ実施することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の温度検知手段。
  6. 前記シーケンスモードは、第一のシーケンス動作及び第二のシーケンス動作を有し、
    前記第一のシーケンス動作において算出された前記平均予測温度と前記平均検知温度との差である実測誤差と、前記第二のシーケンス動作において予想される前記平均予測温度と前記平均検知温度との差である予測誤差とを対応づけるテーブルを備え、
    前記第二のシーケンス動作において実際に測定された前記平均予測温度と前記平均検知温度との差である実測誤差の値と、予想された前記予測誤差の値との差が、所定の値よりも小さいときは検知温度の補正を行い、所定の値よりも大きいときはキャリブレーションを停止することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の温度検知手段。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の温度検知手段を備え、前記温度検知手段により定着装置の温度を検知することを特徴とする画像形成装置。
  8. 表示手段を備え、キャリブレーションを停止するときは前記表示手段にアラートを表示することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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