JP2017166203A - 建物の水平修復工法および建物の水平修復構造 - Google Patents

建物の水平修復工法および建物の水平修復構造 Download PDF

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Abstract

【課題】地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在する場合でも、支持杭で地盤反力を得る状況を短時間で実現して上記基礎の水平修復に要する時間を短縮化できる建物の水平修復工法を提供する。
【解決手段】この建物の水平修復工法は、地盤100の支持杭2を設ける箇所に擁壁101の底盤102が存在する場合に、上記底盤102に形成した貫通孔102aに支持杭2を通して地盤反力を得る工法であって、上記底盤102上の地盤100にケーシング管1の圧入処理を行うことによりケーシング管穴12を形成する過程と、上記ケーシング管穴12内にボーリング先端具を挿入して上記底盤に上記貫通孔102aを形成する過程と、上記ケーシング管穴12内に支持杭2を挿入し、この支持杭2を上記底盤102の上記貫通孔102aに通して上記底盤102下の地盤100に圧入する過程と、を含む。
【選択図】図3

Description

この発明は、建物に対する水平修復工法および建物の水平修復構造に関する。
不同沈下を生じた建物の水平修復を行うために支持杭を地盤に圧入する工法において、上記支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在するために上記支持杭を上記底盤まで入れるだけでは、不同沈下の再発リスクが残る。また、擁壁背面土を撤去し、底盤を露呈させた状態でこの底盤に貫通孔を形成し、この貫通孔から支持杭を圧入するのでは、建物の下支え作業や土留め作業が別途必要になるため、採用できる擁壁高さに制限が生じる。
そこで、これらの欠点がない水平修復工法として、ボーリングマシーンによって地盤に穴部を形成するとともに擁壁の底盤にも貫通孔を形成する工法が考えられる。具体的には、図5(A)および図5(B)に示すように、地盤100に擁壁101の底盤102が存在する場合において、建物の基礎3の側面に沿って地盤100に掘った掘削穴17から、ボーリングマシーン50によって、上記地盤100および上記底盤102を全削孔して、穴部100aおよび貫通孔102aを形成する。
次に、図6(A)および図6(B)に示すように、上記掘削穴17で露呈されている上記基礎3の下面および側面にかけて取り付けた下部反力取り治具4および上部反力取り治具5に油圧ジャッキ51を固定する。そして、支持杭2を上記掘削穴17から上記穴部100a内に入れて上記貫通孔102aに通し、上記油圧ジャッキ51を用いて上記支持杭2を上記地盤100に圧入する。そして、この圧入された支持杭2で地盤反力を得るようになってから上記油圧ジャッキ51を用いて上記基礎3を水平修復する。その後、上記上部反力取り治具5および上記油圧ジャッキ51を取り外し、圧入された上記支持杭2を上記下部反力取り治具4に接合し、上記掘削穴17にコンクリートを打設し、上記下部反力取り治具4および支持杭2を、上記基礎3の下部と共に打設コンクートで一体に固定する。
なお、特許文献1、2に開示の技術は、上記地盤100に擁壁101の底盤102が存在する場合に適用されるものではないが、油圧ジャッキを用いて行う水平修復工法について開示している。
特開平9−264034号公報 特開2000−64331号公報
しかしながら、上記従来の水平修復工法では、上記ボーリングマシーン50によって、上記貫通孔102aを形成するときに、一定量掘削ごとに掘削物の排出のための処理を行わなければならず、上記貫通孔102aを形成するのに長時間を要しており、また、このために人件費が増大するという欠点があった。
この発明は、上記の事情に鑑み、地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在する場合に、支持杭によって地盤反力を得る状況を効率的に実現できる建物の水平修復工法および建物の水平修復構造を提供することを課題とする。
この発明の水平修復工法は、上記の課題を解決するために、地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在する場合に、上記底盤に形成した貫通孔に支持杭を通し地盤反力を得て建物の基礎を水平修復する工法であって、上記底盤上の地盤に部材を圧入することにより穴部を形成する過程と、上記穴部内にボーリング先端具を挿入し上記底盤に上記貫通孔を形成した後に上記ボーリング先端具を上記穴部から抜き取る過程と、上記穴部内に上記支持杭を挿入し、この支持杭を上記底盤の上記貫通孔に通して上記底盤下の地盤に圧入する過程と、を含むことを特徴とする。
上記工法においては、上記底盤上の地盤に部材を圧入することにより穴部を形成するので、ボーリングマシーンを用いて地盤に穴部をあけるよりも簡単に穴があけられるようになり、作業効率が向上する。
上記圧入する部材としてケーシング管を用い、このケーシング管を残置して上記穴部をケーシング管穴とするようにしてもよい。これによれば、上記ケーシング管を抜く作業手間を無くせるので、上記ケーシング管の残置による材料コスト増は生じるものの総所要時間をさらに短くし、トータルコストをさらに低減することが可能となる。
単位長ケーシング管の外径を略内径とする外径管を、上下の単位長ケーシング管同士の繋ぎ部に外嵌して固定することで上記ケーシング管を作製していくようにしてもよい。これによれば、上記ケーシング管の内側に溶接による不所望な突起等が発生するのを防止して、後の支持杭挿入を円滑に行うことができる。
上記底盤の貫通孔と上記支持杭の外周側との間の空間に、経時固化性を有する充填材を充填するようにしてもよい。これによれば、上記貫通孔の形成で上記底盤中の鉄筋が切断露呈されたような場合でも、この露呈箇所を上記充填材によって覆うことができ、上記鉄筋の防錆を図ることができる。
上記底盤の貫通孔の内周側と上記支持杭の外周側との間の空間に、経時固化性を有する充填材を充填するとともに、上記ケーシング管の内周側と上記支持杭の外周側との間の空間にも上記充填材を充填するようにしてもよい。これによれば、上記底盤中の鉄筋の防錆の他、上記底盤の上面側で上記支持杭と上記ケーシング管とが上記充填材によって一体化されて強固になるので、揺れに対する建物基礎部分の耐力向上も図れる。
また、この発明の建物の水平修復構造は、地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在しており、上記底盤に形成した貫通孔に支持杭を通し地盤反力を得て建物の基礎を水平修復してなる建物の水平修復構造であって、上記底盤の上側には上記支持杭の周囲にケーシング管が存在することを特徴とする。
上記の構成であれば、上記底盤の上側においてケーシング管と上記支持杭とからなる二重構造が形成される。このような構造は上記の水平修復工法を用いて効率的に製作することができる。また、上記貫通孔を形成したことで上記底盤中の鉄筋が切断露呈されたような場合でも、上記ケーシング管が存在するので穴部の土が上記露呈箇所に落ちて支持杭に接触することも低減され、上記鉄筋の錆びの発生も低減できる。
上記貫通孔と上記支持杭の外周側との間に経時固化性を有する充填材が設けられていてもよい。これによれば、上記貫通孔を形成したことで上記底盤中の鉄筋が切断露呈されたような場合でも、この露呈箇所は上記充填材によって覆われるので、上記鉄筋の防錆等を図ることができる。
上記ケーシング管の内周側と上記支持杭の外周側との間にも上記充填材が設けられていてもよい。これによれば、上記底盤の上側で上記支持杭と上記ケーシング管とが上記充填材によって一体化されて強固になるので、横揺れに対する建物基礎部分の耐力向上が図れる。
本発明であれば、従来に比べて、建物の水平修復に要する総所要時間が短くて済むことになり、また、この時間短縮によって人件費も低減することができるという効果を奏する。
同図(A)は、本発明の実施形態に係る建物の水平修復工法の第1過程を示した説明図であり、同図(B)は同図(A)の部分拡大図である。 同図(A)は、本発明の実施形態に係る建物の水平修復工法の第2過程を示した説明図であり、同図(B)は同図(A)の部分拡大図である。 同図(A)は、本発明の実施形態に係る建物の水平修復工法の第3過程を示した説明図であり、同図(B)は同図(A)の部分拡大図である。 同図(A)は、本発明の実施形態に係る貫通孔内の充填材注入過程を示した説明図であり、同図(B)はケーシング管内の充填材注入過程を示した説明図である。 同図(A)は、従来の水平修復工法におけるボーリングマシーンによる穴部形成過程を示した説明図であり、同図(B)は同図(A)の部分拡大図である。 同図(A)は、従来の水平修復工法における支持杭圧入過程を示した説明図であり、同図(B)は同図(A)の部分拡大図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この実施形態にかかる建物の水平修復工法は、地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在する場合に、上記底盤に形成した貫通孔に支持杭を通し地盤反力を得て建物の基礎を水平修復する工法であり、以下に示すように、ケーシング管圧入過程(第1過程)と、底盤穿孔過程(第2過程)と、支持杭圧入過程(第3過程)とを含んでいる。
上記ケーシング管圧入過程(第1過程)では、図1(A)および図1(B)に示すように、圧入部材として鋼管からなるケーシング管1を地盤100に圧入してケーシング管穴(穴部)12を形成する。このケーシング管圧入過程では、例えば、従来技術として示した特許文献2(特開2000−64331号公報)と同様、下部反力取り治具4、上部反力取り治具5、ジャッキ受け部材6等を備える支持杭圧入基礎水平修復装置を用いることができる。また、このケーシング管圧入過程では、被修復対象となる既設の基礎3がベース部を有する場合、このベース部を基礎3の立上部における支持杭打設側の側面(この実施形態では屋外面)に沿ってはつり作業等で除去する。また、この基礎側面に沿って、地盤100に掘削穴17を掘削する。掘削穴17は、上記下部反力取り治具4を設置可能な程度の深さおよび大きさの穴で良い。
上記下部反力取り治具4は、側面配置部材4aの下部にブラケット4bを溶接等で接合した側面視で略L字状をなすものであり、上記ブラケット4bが基礎3の下面に当てられ、上記基礎3の側面に上記側面配置部材4aがケミカルアンカ等の固定具で固定される。
上記側面配置部材4aには例えばH形鋼が用いられ、ブラケット4bには長方形断面の角形鋼管または溝形鋼が用いられる。上記側面配置部材4aには、その基礎当接側の側面に、上記固定具のための挿通孔が設けられ、その上端には、上記上部反力取り治具5と連結するための連結用端板が溶接等により固定される。上記連結用端板には、ボルト挿通孔が形成されている。
上記上部反力取り治具5は、上記基礎3よりも上方に延びる部材であり、形鋼等の鉄骨材で構成され、下端には上記下部反力取り治具4と連結するための連結部が設けられている。上記連結部を用いて上記下部反力取り治具4の上端に上記上部反力取り治具5の下端を連結するとともに、この上部反力取り治具5を上記基礎3の側面の上部に取り付ける。さらに、上記上部反力取り治具5の上端側にジャッキ受け部材6を取り付ける。
上部反力取り治具5の表面側のフランジには、上記ジャッキ受け部材6を任意高さ位置に取付可能なように、複数の受け部材取付孔が上下に形成されている。また、上部反力取り治具5の裏面のフランジには、複数の基礎取付孔が形成されている。この例では、基礎取付孔は上下に延びる長孔に形成され、上記基礎3に対する取付位置が上下に調整可能とされている。
なお、屋内用とする上部反力取り治具は、屋外用とする上記上部反力取り治具5に対して高さを低くしたものでよく、その他の構成は屋外用の上部反力取り治具5と同じとすればよい。屋内用とする上部反力取り治具は、例えば床下で作業が必要な場合等に用いられる。
上記油圧ジャッキ51を用いて、ケーシング管1を上記底盤102の上面または上面付近まで圧入していく。上記ケーシング管1は、例えば、外径が139.8mmで長さが1000mmの単位長ケーシング管1aを鉛直方向に複数繋げることで作製される。この例では、単位長ケーシング管1aの外径を略内径とする外径管(スリーブ)11を、上下の単位長ケーシング管1a同士の繋ぎ目部に外嵌し、この外径管11を単位長ケーシング管1aに溶接することで上記ケーシング管1を作製している。
上記ケーシング管1が上記底盤102の上面または上面付近まで圧入されることで、上記ケーシング管穴(穴部)12が形成されたことになるが、この状態では、上記ケーシング管穴12の底側には、上記底盤102から約600mm〜700mmの高さで、地盤100の土が圧縮されてなるケーシング管内閉塞体Bが存在することになる。このような状況下で、上記油圧ジャッキ51および上記上部反力取り治具5を上記下部反力取り治具4から取り外す一方、上記下部反力取り治具4および上記ケーシング管1は残置し、次の底盤穿孔過程に進む。
底盤穿孔過程(第2過程)では、図2(A)および図2(B)に示すように、上記地盤100上にボーリングマシーン50を設置し、ボーリング先端具(ビット等)50aをケーシング管穴12内に挿入する。ボーリング対象は、上記ケーシング管内閉塞体Bと、その下の底盤102の部分である。上記ボーリングマシーン50によって上記ボーリング先端具50aを回転させながら降下させていくと、上記ケーシング管内閉塞体Bと、その下の底盤102の部分が掘削され、底盤102には直径が130mm程度の貫通孔102aが形成される。なお、この貫通孔102aの形成に際して、上記底盤102においてコンクリートの欠損とともに鉄筋の切断が生じることがある。上記底盤102に貫通孔102aが形成されたら、上記ボーリング先端具50aを抜き取り、上記ボーリングマシーン50を撤去する。
次に、支持杭圧入過程(第3過程)に進む。この支持杭圧入過程では、図3(A)および図3(B)に示すように、上記ケーシング管穴12内に支持杭2を挿入する。上記支持杭2は、例えば、外径が89.1mm(厚さ4.2mm)で長さが1000mmの単位長鋼管22内に内挿管を挿入して溶接し、鉛直方向に複数繋げることで作製される。上記支持杭2の外周側と上記底盤102の貫通孔102aとの間には、略20mm程度の厚さの環状空間が形成される。もちろん、このような厚さの環状空間形成に限定されるものではない。上記支持杭2の圧入過程では、上記のケーシング管圧入過程と同様、下部反力取り治具4、上部反力取り治具5、ジャッキ受け部材6等を備える支持杭圧入基礎水平修復装置を用いることができるので、前に取り外した上記上部反力取り治具5および上記油圧ジャッキ51を上記下部反力取り治具4に再び取り付ける。
上記油圧ジャッキ51による支持杭2の圧入過程で地盤反力が得られる状態となったら、その支持杭2についての圧入を中断し、基礎3の他の箇所に、上記と同じ方法で支持杭2を圧入していく。もちろん、各支持杭2は、複数個所において同時に圧入しても良いものである。複数設けられる支持杭2において地盤反力が得られる状態となったなら、所定位置の支持杭2について、油圧ジャッキ51を同時に伸長動作させ、基礎3を、圧入済みの支持杭2で支持して持ち上げる。これにより、地盤100の沈下等によって傾いていた基礎3を水平にレベル調整して持ち上げることができる。
そして、上記レベル調整が完了したら、上記支持杭2の上端を下部反力取り治具4に接合し、上部反力取り治具5を基礎3から取り外す。支持杭2の下部反力取り治具4への接合は、例えば、金物を介して両者を溶接することにより行う。
また、上述したレベル調整の完了後、図4(A)に示すように、上記底盤102の貫通孔102aと上記支持杭2の外周側との間の環状空間に、経時固化性を有する充填材Cとして、例えば、セメントベントナイト等を充填する。さらに、図4(B)に示すように、上記ケーシング管1の内周側と上記支持杭2の外周側との間の環状空間にも上記充填材Cを充填することができる。
そして、上記レベル調整の完了後において、上記掘削穴17にコンクリートを打設し、上記下部反力取り治具4および支持杭2の上端を、上記基礎3の下部と共に、打設した上記コンクリート内に一体に固定する。これにより、水平修復作業が完了する。
上記工法であれば、上記底盤102上の地盤100に部材(ケーシング管1)を圧入することにより穴部(ケーシング管穴12)を形成するので、ボーリングマシーンを用いて地盤に穴部をあけるよりも簡単に穴があけられるようになり、作業効率が向上する。また、このような過程および上記穴部内にボーリング先端具50aを挿入して上記底盤102に貫通孔102aを形成する過程に要する合計時間が、ボーリングマシーン50を用いて地盤100と底盤102に上記穴部と貫通孔102aを形成するのに要する時間に比べて短くできるので、建物の水平修復の総所要時間が短くて済むことになり、また、この時間短縮によって人件費も低減することができる。
上記圧入する部材としてケーシング管1を用い、このケーシング管1を残置して上記穴部をケーシング管穴12とすると、上記ケーシング管1を抜く作業手間を無くせるので、上記ケーシング管1の残置による材料コスト増は生じるものの総所要時間をさらに短くし、トータルコストをさらに低減することが可能となる。
単位長ケーシング管1aの外径を略内径とする外径管11を、上下の単位長ケーシング管1a同士の繋ぎ部に外嵌して溶接することで上記ケーシング管1を作製していくようにすると、上記ケーシング管1の内側に溶接による不所望な突起等が発生するのを防止して、後の支持杭挿入を円滑に行うことができる。
上記底盤102の貫通孔102aと上記支持杭2の外周側との間の環状空間に、経時固化性を有する充填材Cを充填すると、上記貫通孔102aの形成で上記底盤102中の鉄筋が切断露呈されたような場合でも、この露呈箇所を上記充填材Cによって覆うことができ、上記鉄筋の防錆を図ることができる。この場合、上記穴部が上記ケーシング管穴12であると、上記貫通孔102a内に穴部の土が落ちて入るのを防止できるので、上記充填材Cを上記貫通孔102a内に的確に充填することができる。また、上記穴部が上記ケーシング管穴12であると、このケーシング管穴12と上記貫通孔102aとの位置関係が正確になり、これにより、上記支持杭2の外周側と上記底盤102の貫通孔102aとの間の環状空間も的確に形成できるようになる。
上記ケーシング管1の内周側と上記支持杭2の外周側との間の環状空間にも上記充填材Cを充填することができ、このようにすると、上記底盤102の上面側に存在する上記支持杭2と上記ケーシング管1とが上記充填材Cによって一体化されて強固になるので、揺れに対する建物基礎の耐力向上が図れる。
また、上記水平修復をしてなる建物の水平修復構造は、地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁101の底盤102が存在しており、上記底盤102に鉛直方向に貫通孔102aが形成され、上記支持杭2を上記貫通孔102aに通して地盤反力を得て建物の基礎3を水平修復してなるものであり、上記底盤102の上側には上記支持杭2の周囲に上記ケーシング管1が存在するものとなる。
このような水平修復構造であれば、上記底盤102の上側においてケーシング管1と上記支持杭2とからなる二重構造が形成される。このような構造は上記の水平修復工法を用いて効率的に製作することができる。また、上記貫通孔102aを形成したことで上記底盤102中の鉄筋が切断露呈されたような場合でも、上記ケーシング管1が存在するので穴部の土が上記露呈箇所に落ちて支持杭2に接触することも低減され、上記鉄筋の錆びの発生も低減できる。
また、上記貫通孔102aと上記支持杭2との間に上記経時固化性を有する充填材Cが設けられると、上記貫通孔102aを形成したことで上記底盤102中の鉄筋が切断露呈されたような場合でも、この露呈箇所は上記充填材Cによって覆われるので、上記鉄筋の防錆が図られる。
上記ケーシング管1の内周側と上記支持杭2の外周側との間にも上記充填材Cが設けられていると、上記底盤102の上側で上記支持杭2と上記ケーシング管1とが上記充填材Cによって一体化されて強固になるので、横揺れに対する建物基礎の耐力向上が図れる。
上記実施形態では、上記ケーシング管1を抜かないで残置する工法を採用したが、上記ケーシング管1を抜き取る工法を採用してもよいものであり、この場合の穴部は、上記ケーシング管穴12ではなく、周囲壁が土の穴部となる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :ケーシング管
1a :単位長ケーシング管
2 :支持杭
3 :基礎
4 :下部反力取り治具
5 :上部反力取り治具
6 :ジャッキ受け部材
11 :外径管
12 :ケーシング管穴(穴部)
17 :掘削穴
50 :ボーリングマシーン
50a :ボーリング先端具
51 :油圧ジャッキ
100 :地盤
101 :擁壁
102 :底盤
102a :貫通孔
B :ケーシング管内閉塞体
C :充填材

Claims (8)

  1. 地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在する場合に、上記底盤に形成した貫通孔に支持杭を通し地盤反力を得て建物の基礎を水平修復する工法であって、
    上記底盤上の地盤に部材を圧入することにより穴部を形成する過程と、
    上記穴部内にボーリング先端具を挿入し上記底盤に上記貫通孔を形成した後に上記ボーリング先端具を上記穴部から抜き取る過程と、
    上記穴部内に上記支持杭を挿入し、この支持杭を上記底盤の上記貫通孔に通して上記底盤下の地盤に圧入する過程と、
    を含むことを特徴とする建物の水平修復工法。
  2. 請求項1に記載の建物の水平修復工法において、上記圧入する部材としてケーシング管を用い、このケーシング管を残置して上記穴部をケーシング管穴とすることを特徴とする建物の水平修復工法。
  3. 請求項2に記載の建物の水平修復工法において、単位長ケーシング管の外径を略内径とする外径管を、上下の単位長ケーシング管同士の繋ぎ部に外嵌して固定することで上記ケーシング管を作製していくことを特徴とする建物の水平修復工法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の建物の水平修復工法において、上記底盤の貫通孔と上記支持杭の外周側との間の空間に、経時固化性を有する充填材を充填することを特徴とする建物の水平修復工法。
  5. 請求項2または請求項3に記載の建物の水平修復工法において、上記底盤の貫通孔の内周側と上記支持杭の外周側との間の空間に、経時固化性を有する充填材を充填するとともに、上記ケーシング管の内周側と上記支持杭の外周側との間の空間にも上記充填材を充填することを特徴とする建物の水平修復工法。
  6. 地盤の支持杭を設ける箇所に擁壁の底盤が存在しており、上記底盤に形成した貫通孔に支持杭を通し地盤反力を得て建物の基礎を水平修復してなる建物の水平修復構造であって、上記底盤の上側には上記支持杭の周囲にケーシング管が存在することを特徴とする建物の水平修復構造。
  7. 請求項6に記載の建物の水平修復構造において、上記貫通孔と上記支持杭の外周側との間に経時固化性を有する充填材が設けられていることを特徴とする建物の水平修復構造。
  8. 請求項7に記載の建物の水平修復構造において、上記ケーシング管の内周側と上記支持杭の外周側との間にも上記充填材が設けられていることを特徴とする建物の水平修復構造。
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