JP2017165808A - 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、画像表示装置および化合物 - Google Patents

着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、画像表示装置および化合物 Download PDF

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雨宮 拓馬
Takuma Amamiya
拓馬 雨宮
勇太 ▲たか▼▲さき▼
勇太 ▲たか▼▲さき▼
Yuta Takasaki
石綿 靖宏
Yasuhiro Ishiwata
靖宏 石綿
藤田 明徳
Akinori Fujita
明徳 藤田
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Abstract

【課題】耐熱性および耐溶剤性が良好で、コントラストの高い硬化膜を製造可能な着色組成物を提供する。また、着色組成物を用いた硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、画像表示装置および化合物を提供する。【解決手段】3級アミンを介して2ケのアリール基を有する特定のトリアリールメタン骨格を有するカチオンと、2価以上のアニオンを対アニオンとして有する化合物と、樹脂とを含む着色組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、画像表示装置および化合物に関する。
着色組成物は、カラーフィルタ等の製造に用いられている。
近年、カラーフィルタは、液晶表示素子用途においてモニターのみならずテレビへと用途が拡大する傾向にある。カラーフィルタ用の着色組成物において、着色剤としてトリアリールメタン化合物を用いることが検討されている。
特許文献1には、トリアリールメタン骨格を2以上有するカチオンと、2価以上のアニオンを対アニオンとして有する色材、分散剤、23℃における色材の溶解度が0.1(mg/10g溶剤)以下の溶剤を含む色材分散液と、バインダー成分と、を含む着色組成物を用いてカラーフィルタを製造することが記載されている。
特許文献2には、アリール基を窒素原子上の置換基として有するトリアリールメタン化合物と、溶剤と、バインダーとを含む着色組成物を用いてカラーフィルタを製造することが記載されている。
特開2013−57053号公報 特開2015−127407号公報
カラーフィルタ等に用いる着色組成物は、硬化膜としたときの耐熱性および耐溶剤性が良好であること、コントラストが高いことが望まれている。しかしながら、特許文献1、2に記載された着色組成物では、耐熱性および耐溶剤性が良好で、コントラストの高い硬化膜を製造することが困難であった。
よって、本発明の目的は、耐熱性および耐溶剤性が良好で、コントラストの高い硬化膜を製造可能な着色組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、着色組成物を用いた硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、画像表示装置および化合物を提供することにある。
かかる状況のもと、本発明者らが鋭意検討を行った結果、後述する式(1)で表される化合物を用いることで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は以下を提供する。
<1> 式(1)で表される化合物と、樹脂とを含む着色組成物;
式(1)
式(1)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R104〜R108はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
<2> 式(1)で表される化合物が、式(2)で表される化合物である、<1>に記載の着色組成物;
式(2)
式(2)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R106〜R114はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1aおよびn2aはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
<3> R109〜R112が、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を表す、<2>に記載の着色組成物。
<4> Y101の、−N(R101)−の窒素原子と連結する部位が3級炭素である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<5> 式(1)で表される化合物が、式(3)で表される化合物である、<1>に記載の着色組成物;
式(3)
式(3)中、R301〜R303はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R304〜R309はそれぞれ独立してアルキル基を表し、aは2〜4の整数を表し、Y301はa価の連結基を表し、Xは1価のアニオンを表す。
<6> R302およびR303は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表す、<5>に記載の着色組成物。
<7> Xが、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンまたはトリフルオロメタンスルホン酸アニオンを表す、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<8> 更に、重合性化合物および光重合開始剤を含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<9> 光重合開始剤がオキシム化合物を含有する、<8>に記載の着色組成物。
<10> 更に、架橋剤を含む、<1>〜<9>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<11> 更に、キサンテン色素およびジピロメテン色素から選ばれる少なくとも1種類を含有する、<1>〜<10>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<12> 更に、顔料を含有する、<1>〜<11>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<13> <1>〜<12>のいずれか1つに記載の着色組成物を硬化してなる硬化膜。
<14> <13>に記載の硬化膜を有するカラーフィルタ。
<15> <1>〜<12>のいずれか1つに記載の着色組成物を用いて基材上に着色組成物層を形成する工程と、
フォトリソグラフィ法またはドライエッチング法により、着色組成物層に対してパターンを形成する工程と、を含むカラーフィルタの製造方法。
<16> <14>に記載のカラーフィルタを有する固体撮像素子。
<17> <14>に記載のカラーフィルタを有する画像表示装置。
<18> 画像表示装置が、赤色のカラーフィルタと、青色のカラーフィルタと、緑色のカラーフィルタとを少なくとも有し、青色のカラーフィルタが<14>に記載のカラーフィルタである、<17>に記載の画像表示装置。
<19> 式(1)で表される化合物;
式(1)
式(1)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R104〜R108はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
本発明によれば、耐熱性および耐溶剤性が良好で、コントラストの高い硬化膜を製造可能な着色組成物を提供することが可能になった。また、着色組成物を用いた硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、画像表示装置および化合物を提供することが可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
尚、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)を包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)を包含する。
本明細書において「露光」とは、特に断らない限り、光を用いた露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線を用いた描画も露光に含める。また、露光に用いられる光としては、一般的に、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等の活性光線または放射線が挙げられる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルの双方、または、いずれかを表す。
本明細書において、化学式中のMeはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル基を、Phはフェニル基を、Acはアセチル基を示す。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
<着色組成物>
本発明の着色組成物は、後述する式(1)で表される化合物と、樹脂とを含む。
本発明の着色組成物を用いることで、耐熱性および耐溶剤性が良好で、コントラストの高い硬化膜を製造することができる。このような効果が得られるメカニズムは、以下であると推測する。
すなわち、式(1)で表される化合物(以下、トリアリールメタン化合物(1)ともいう)は、トリアリールメタン骨格を有するカチオン(以下、トリアリールメタンカチオンともいう)と、1価のアニオンとを有する化合物であり、溶剤に対する溶解性が高い化合物である。このため、硬化膜中におけるトリアリールメタン化合物(1)の分散性を高めることができ、コントラストの高い硬化膜を製造することができる。
また、溶剤に対する溶解性が高い化合物を用いた硬化膜は、一般的に、耐溶剤性が低い傾向にある。トリアリールメタン化合物(1)は、1分子中にトリアリールメタン骨格を2〜4個有するので、硬化膜中でのトリアリールメタン化合物(1)の移動度が低く抑えられると推測する。このため、トリアリールメタン化合物(1)を含む硬化膜を溶剤に浸漬した際において、硬化膜からトリアリールメタン化合物(1)が溶出することを抑制でき、優れた耐溶剤性が得られる。
そして、トリアリールメタン化合物(1)のトリアリールメタンカチオンは、トリアリールメタン骨格に結合する窒素原子上の置換基としてアリール基を有するため、以下に示すように、上記アリール基が、窒素原子の結合手が形成する平面に対して捩じれて、窒素原子のp軌道が遮蔽されやすくなると推測する。その結果、窒素原子のp軌道と作用して、トリアリールメタンカチオンの分解を促進する化合物などが、トリアリールメタンカチオンに近づきにくくなり、優れた耐熱性が得られる。
また、トリアリールメタン骨格に結合する窒素原子上の置換基として、オルト位に置換基を有するアリール基を有する場合(すなわち、式(2)で表される化合物)においては、アリール基が窒素原子の結合手が形成する平面に対して捩れるとともに、アリール基のオルト位の置換基により窒素原子のp軌道を効果的に遮蔽することができる。このため、式(2)で表される化合物を用いることで、より優れた耐熱性を得ることができる。
また、式(1)におけるY101の、−N(R101)−の窒素原子と連結する部位が3級炭素である場合には、立体障害によって、トリアリールメタン骨格に結合する窒素原子のp軌道を効果的に遮蔽することができ、優れた耐熱性を得ることができる。
以下、本発明の着色組成物の各成分について説明する。
<<式(1)で表される化合物(トリアリールメタン化合物(1))>>
本発明の着色組成物は、式(1)で表される化合物(トリアリールメタン化合物(1)ともいう)を含む。トリアリールメタン化合物(1)は、本発明の化合物でもある。
式(1)
式(1)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R104〜R108はそれぞれ独立して水素原子または置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
式(1)において、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は置換基を有していてもよいが、無置換が好ましい。アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、後述の置換基A群で定義された置換基が挙げられる。
アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれであってもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖がより好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜8がさらに好ましく、1〜4が特に好ましく、1〜3が最も好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよいが、無置換が好ましい。アルキル基が有していてもよい置換基としては、後述の置換基A群で定義された置換基が挙げられる。
アリール基の炭素数は、6〜12が好ましく、6〜10がより好ましく、6がさらに好ましい。例えば、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられ、フェニル基が好ましい。アリール基は、単環であってもよいし縮合環であってもよい。
ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は、1〜12が好ましく、2〜10がより好ましく、3〜5がさらに好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子などが挙げられる。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。ヘテロアリール基の具体例としては、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、トリアゾール基、ジアゾール基、チアゾール基、チアジアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、インドール基、フラニル基、チオフェニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ピリジ二ル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基等が挙げられる。
式(1)において、R101は、水素原子が好ましい。
式(1)において、R102およびR103は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基が好ましく、アルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がさらに好ましい。
式(1)において、R104〜R108はそれぞれ独立して置換基を表す。置換基としては、後述の置換基A群で定義された置換基が挙げられる。
式(1)において、R104およびR105が表す置換基は、水素原子よりも嵩高い置換基が好ましく、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基等がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。R104およびR105が表すアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基の詳細については、R101〜R103で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
104およびR105は、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
式(1)において、R106〜R108が表す置換基は、特に限定はない。例えば、アルキル基、ハロゲン原子、−NHCOCH3が好ましい。
<置換基A群>
置換基A群は、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、好ましくは塩素原子、フッ素原子、より好ましくはフッ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24、特に好ましくは炭素数1〜8の、直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、1−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ヘキシルジメチルシリル基)、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ドデシルオキシ基、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、よりこの好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ基)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ基、N−プロピルスルファモイルオキシ基)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ基、ヘキサデシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基で、例えば、ホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、テトラデカノイル基、シクロヘキサノイル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、Nーエチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−メチルN−フェニルカルバモイル基、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル基)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、テトラデシルアミ基、2−エチルへキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ基)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基、テトラデカンアミド基、ピバロイルアミド基、シクロヘキサンアミド基)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基、N−フェニルウレイド基)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、ヘキサデカンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ基)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ基、3−ピラゾリルアゾ基)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−フェニルテトラゾリルチオ基)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル基)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル基)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基)、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル基、オクチルオキシホスホニル基、フェニルホスホニル基)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ基、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ基)、エポキシ基、(メタ)アクリロリル基、−NHCOCH3、−SO2NHC24OCH3、−NHSO2CH3を表す。
式(1)において、n1およびn2はそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、1〜3の整数が好ましく、2または3がより好ましい。
式(1)において、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、0〜3の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0がさらに好ましい。
式(1)において、n5は0〜6の整数を表し、0〜4の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0がさらに好ましい。
式(1)において、aは2〜4の整数を表し、2または3が好ましく、2がより好ましい。aが2であると、コントラストの高い硬化膜を製造しやすい。
式(1)において、Xは1価のアニオンを表す。アニオンとしては、特に限定はない。例えば、フッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、シアン化物イオン、過塩素酸アニオン、スルホン酸アニオン(好ましくは、フルオロアルキルスルホン酸アニオン)、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(スルホニル)イミドアニオン(好ましくは、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドアニオン)、トリス(スルホニル)メチドアニオン(好ましくは、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドアニオン)、カルボン酸アニオン、テトラアリールボレートアニオン、テトラシアノボレートアニオン、PF6 -、SbF6 -、CF3SO3−等が挙げられる。アニオンは、低求核性アニオンであることが好ましい。低求核性アニオンとは、硫酸のpKaより低いpKaを有する有機酸が解離したアニオン構造を示す。
Xが表すアニオンは、有機アニオンであってもよく、無機アニオンであってもよい。Xが表すアニオンは、有機アニオンが好ましい。アニオンの例として、特開2007−310315号公報の段落番号0075に記載のアニオンが挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
Xが表すアニオンは、架橋性基を有していてもよい。架橋性基としては、ラジカル、酸、熱により架橋可能な基が挙げられる。具体的には、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基、環状エーテル基および−C−O−Rで表される基(ただし、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す)が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基および環状エーテル基から選択される少なくとも1種類が好ましく、(メタ)アクリロイル基、スチリル基およびビニル基から選択される1種類がより好ましい。アニオンが有する架橋性基の数は、1〜3が好ましく、1がより好ましい。
Xが表すアニオンは、スルホン酸アニオン、ビス(スルホニル)イミドアニオン、トリス(スルホニル)メチドアニオン、テトラアリールボレートアニオン、B-(CN)n1(ORa4-n1(Raは炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、n1は1〜4を表す)およびPFn2P (6-n2) -(RPは炭素数1〜10のフッ素化アルキル基を表し、n2は1〜6の整数を表す)が好ましく、スルホン酸アニオン、ビス(スルホニル)イミドアニオン、トリス(スルホニル)メチドアニオン、およびテトラアリールボレートアニオンがより好ましく、スルホン酸アニオン、ビス(スルホニル)イミドアニオンおよびトリス(スルホニル)メチドアニオンがさらに好ましい。
ビス(スルホニル)イミドアニオンとしては、下記式(AN−1)で表されるアニオンが好ましく、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドアニオンがより好ましく、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンがさらに好ましい。
式(AN−1)
式(AN−1)中、X1およびX2は、それぞれ独立に、フッ素原子またはフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基を表す。X1およびX2は互いに結合して環を形成しても良い。
1およびX2は、それぞれ独立に、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基がさらに好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
トリス(スルホニル)メチドアニオンとしては、下記式(AN−2)であるアニオンが好ましく、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドアニオンがより好ましく、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンがさらに好ましい。
式(AN−2)
式(AN−2)中、X3、X4およびX5はそれぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜10のフッ素原子を有するアルキル基を表す。
3、X4およびX5は、それぞれ独立に、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基がさらに好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
スルホン酸アニオンは、下記式(AN3)で表されるアニオンが好ましく、フルオロアルキルスルホン酸アニオンがより好ましく、パーフルオロメタンスルホン酸アニオンがさらに好ましい。
式(AN3)
R−SO3 -
式(AN3)中、Rは、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアリール基を表す。Rがパーフルオロアルキル基を表す場合、炭素数は、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。Rがパーフルオロアリール基を表す場合、炭素数は、6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。
テトラアリールボレートアニオンとしては、下記式(AN−5)で表されるアニオンが好ましい。
式(AN−5)
式(AN−5)中、Ar1、Ar2、Ar3およびAr4は、それぞれ独立に、アリール基を表す。
Ar1、Ar2、Ar3およびAr4は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、炭素数6〜10のアリール基がさらに好ましい。
Ar1、Ar2、Ar3およびAr4が表すアリール基は、置換基を有しても良い。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルホンアミド基、ニトロ基等が挙げられ、ハロゲン原子およびアルキル基が好ましく、フッ素原子、アルキル基がより好ましく、フッ素原子、炭素数1〜4のフルオロアルキル基がさらに好ましい。
Ar1、Ar2、Ar3およびAr4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子を有するフェニル基、または、ハロゲン原子を有するアルキル基を有するフェニル基が好ましく、フッ素原子を有するフェニル基またはフッ素を有するアルキル基(フルオロアルキル基)を有するフェニル基がさらに好ましい。
アニオンは、−B(CN)n1(ORa4-n1 -(Raは炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、n1は1〜4の整数を表す)であることが好ましい。Raが表すアルキル基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。Raが表すアリール基は、フェニル基、ナフチル基が好ましい。n1は、1〜3が好ましく、1または2がより好ましい。
アニオンは、−PF6P (6-n2) -(RPは炭素数1〜10のフッ素化アルキル基を表し、n2は1〜6の整数を表す)であることが好ましい。RPは、炭素数1〜6のフッ素原子を有するアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のフッ素を有するアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基がさらに好ましい。
n2は、1〜4の整数が好ましく、1または2がより好ましい。
Xが表すアニオンの1分子あたりの質量は、100〜1,000が好ましく、200〜500がより好ましい。
以下に、アニオンの具体例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
式(1)において、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表す。
101が2価の連結基の場合、2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NR10−(R10は水素原子または、炭素数1〜20のアルキル基を表す)、または、これらの組み合わせからなる基が挙げられる。
アルキレン基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10がさらに好ましい。アルキレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述した置換基A群で挙げた置換基が挙げられる。例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。アルキレン基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、環状のアルキレン基は、単環、縮合環、多環のいずれであってもよい。また、環状のアルキレン基は、架橋構造を有していてもよい。
アリーレン基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述した置換基A群で挙げた置換基が挙げられる。
101が表す2価の連結基の具体例としては、例えば以下が挙げられる。
(1)アルキレン基
(2)アリーレン基
(3)アルキレン基とアリーレン基との組み合わせ
(4)アルキレン基と−OCO−との組み合わせ
(5)アルキレン基と−COO−との組み合わせ
(6)アルキレン基と−O−との組み合わせ
(7)アルキレン基と−OCO−と−S−との組み合わせ
(8)アルキレン基と−COO−と−S−との組み合わせ
(9)アルキレン基と−OCO−と−S−と−O−との組み合わせ
(10)アルキレン基と−COO−と−S−と−O−との組み合わせ
(11)アルキレン基とアリーレン基と−OCO−との組み合わせ
(12)アルキレン基と−アリーレン基とCOO−との組み合わせ
(13)アルキレン基とアリーレン基と−O−との組み合わせ
(14)アルキレン基とアリーレン基と−OCO−と−S−との組み合わせ
(15)アルキレン基とアリーレン基と−COO−と−S−との組み合わせ
(16)アルキレン基とアリーレン基と−OCO−と−S−と−O−との組み合わせ
(17)アルキレン基とアリーレン基と−COO−と−S−と−O−との組み合わせ
101が3価の連結基の場合、3価の連結基としては、2価の連結基の例として挙げた基のうち水素原子を1個取り除いた基が挙げられる。また、Y101が4価の連結基の場合、4価の連結基としては、2価の連結基の例として挙げた基のうち水素原子を2個取り除いた基が挙げられる。
本発明において、Y101が表す連結基は、Y101の、−N(R101)−の窒素原子と連結する部位が3級炭素である構造の連結基が好ましい。この態様によれば、立体障害によって、トリアリールメタン骨格に結合する窒素原子のp軌道を効果的に遮蔽することができ、優れた耐熱性を得ることができる。ここで、Y101の、−N(R101)−の窒素原子と連結する部位が3級炭素であるとは、Y101が−N(R101)−に結合した状態で、Y101の、−N(R101)−の窒素原子に隣接する炭素原子が3級炭素であることを意味する。例えば、Y101の−N(R101)−との連結部位が、分岐または環状のアルキレン基である場合や、分岐アルキレン基である場合などが挙げられ、耐熱性、耐溶剤性およびコントラストの観点から、Y101の−N(R101)−との連結部位が、環状のアルキレン基(シクロアルキレン基)であることが好ましく、以下に示す構造であることがより好ましい。
101が表す連結基は、トリアリールメタン骨格に結合する−NR101−の窒素原子同士をつなぐ鎖を構成する原子の数が、2〜20個であることが好ましく、6〜18個であることがより好ましい。前述の範囲であれば、溶剤溶解性が高く、製造時にも取り扱いやすいため製造コストを低減できる。例えば、以下の化合物の場合、トリアリールメタン骨格に結合する−NR101−の窒素原子同士をつなぐ鎖を構成する原子の数は、12個である。構造式に付記した数値は、トリアリールメタン骨格に結合する−NR101−の窒素原子同士をつなぐ鎖を構成する原子の数である。
トリアリールメタン化合物(1)の分子量は、1200〜10000が好ましい。上限は、7000以下がより好ましく、4000以下がさらに好ましい。下限は、1300以上がより好ましく、1400以上がさらに好ましい。なお、トリアリールメタン化合物(1)の分子量は、構造式から算出した値である。
式(1)で表される化合物(トリアリールメタン化合物(1))は、式(2)で表される化合物であることが好ましい。
式(2)
式(2)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R106〜R114はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1aおよびn2aはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
式(2)のR101〜R103、R106〜R108、Y101、X、a、n3、n4およびn5は、式(1)で説明したR101〜R103、R106〜R108、Y101、X、a、n3、n4およびn5と同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(2)において、R109〜R112が表す置換基は、置換基A群で定義された置換基が挙げられ、水素原子よりも嵩高い置換基が好ましく、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基等がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。アルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基の詳細については、式(1)のR101〜R103で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
109〜R112は、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
式(2)において、R113およびR114が表す置換基は、置換基A群で定義された置換基が挙げられ、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基等がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。アルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基の詳細については、式(1)のR101〜R103で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
113およびR114は、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
式(2)において、n1aおよびn2aはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、0〜2の整数が好ましく、0または1がより好ましい。
式(1)で表される化合物(トリアリールメタン化合物(1))は、式(3)で表される化合物であることが好ましい。
式(3)中、R301〜R303はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R304〜R309はそれぞれ独立してアルキル基を表し、aは2〜4の整数を表し、Y301はa価の連結基を表し、Xは1価のアニオンを表す。
式(3)のR301〜R303、Xおよびaは、式(1)で説明したR101〜R103、Xおよびaと同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(3)において、R304〜R309はそれぞれ独立してアルキル基を表す。アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれであってもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖がより好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜8がさらに好ましく、1〜4が特に好ましく、1〜3が最も好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよいが、無置換が好ましい。
式(3)において、Y301はa価の連結基を表す。
301が2価の連結基の場合、2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NR10−(R10は水素原子または、炭素数1〜20のアルキル基を表す)、または、これらの組み合わせからなる基が挙げられる。
アルキレン基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10がさらに好ましい。アルキレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述した置換基A群で挙げた置換基が挙げられる。例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。アルキレン基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、環状のアルキレン基は、単環、縮合環、多環のいずれであってもよい。また、環状のアルキレン基は、架橋構造を有していてもよい。
アリーレン基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述した置換基A群で挙げた置換基が挙げられる。
301が表す2価の連結基の具体例としては、例えば以下が挙げられる。
(1)アルキレン基
(2)アリーレン基
(3)アルキレン基とアリーレン基との組み合わせ
(4)アルキレン基と−OCO−との組み合わせ
(5)アルキレン基と−COO−との組み合わせ
(6)アルキレン基と−O−との組み合わせ
(7)アルキレン基と−OCO−と−S−との組み合わせ
(8)アルキレン基と−COO−と−S−との組み合わせ
(9)アルキレン基と−OCO−と−S−と−O−との組み合わせ
(10)アルキレン基と−COO−と−S−と−O−との組み合わせ
(11)アルキレン基とアリーレン基と−OCO−との組み合わせ
(12)アルキレン基と−アリーレン基とCOO−との組み合わせ
(13)アルキレン基とアリーレン基と−O−との組み合わせ
(14)アルキレン基とアリーレン基と−OCO−と−S−との組み合わせ
(15)アルキレン基とアリーレン基と−COO−と−S−との組み合わせ
(16)アルキレン基とアリーレン基と−OCO−と−S−と−O−との組み合わせ
(17)アルキレン基とアリーレン基と−COO−と−S−と−O−との組み合わせ
トリアリールメタン化合物(1)の具体例としては、例えば以下に示す化合物および、後述の実施例で挙げた化合物1〜11が挙げられる。以下の構造式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
本発明の着色組成物は、トリアリールメタン化合物(1)の含有量が、本発明の着色組成物の全固形分に対して、10〜60質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
<<他の着色剤>>
本発明の着色組成物は、トリアリールメタン化合物(1)の他に、更に他の着色剤を含有してもよい。他の着色剤としては、染料、顔料およびそれらの分散物が挙げられる。顔料を分散物として配合する場合、特開平9−197118号公報、特開2000−239544号公報の記載に従って調製することができる。
染料としては、例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、トリアリールメタン染料、メチン染料、キサンテン染料、ジピロメテン染料などが挙げられる。
顔料としては、ペリレン顔料、ペリノン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、アントラキノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジスアゾ縮合化合物顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インダントロン顔料、フタロシアニン顔料、トリアリールカルボニウム顔料、ジオキサジン顔料、アミノアントラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、ピラントロン顔料、イソビオラントロン顔料等が挙げられる。さらに詳しくは、例えば、カラーインデックス(C.I.)ピグメント・レッド190、C.I.ピグメント・レッド224、C.I.ピグメント・バイオレット29等のペリレン顔料、C.I.ピグメント・オレンジ43、C.I.ピグメント・レッド194等のペリノン顔料、C.I.ピグメント・バイオレット19、C.I.ピグメント・バイオレット42、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド202、C.I.ピグメント・レッド207、C.I.ピグメント・レッド209等のキナクリドン顔料、C.I.ピグメント・レッド206、C.I.ピグメント・オレンジ48、C.I.ピグメント・オレンジ49等のキナクリドンキノン顔料、C.I.ピグメント・イエロー147等のアントラキノン顔料、C.I.ピグメント・レッド168等のアントアントロン顔料、C.I.ピグメント・ブラウン25、C.I.ピグメント・バイオレット32、C.I.ピグメント・オレンジ36、C.I.ピグメント・イエロー120、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー181、C.I.ピグメント・オレンジ62、C.I.ピグメント・レッド185等のベンズイミダゾロン顔料、C.I.ピグメント・イエロー93、C.I.ピグメント・イエロー94、C.I.ピグメント・イエロー95、C.I.ピグメント・イエロー128、C.I.ピグメント・イエロー166、C.I.ピグメント・オレンジ34、C.I.ピグメント・オレンジ13、C.I.ピグメント・オレンジ31、C.I.ピグメント・レッド144、C.I.ピグメント・レッド166、C.I.ピグメント・レッド220、C.I.ピグメント・レッド221、C.I.ピグメント・レッド242、C.I.ピグメント・レッド248、C.I.ピグメント・レッド262、C.I.ピグメント・ブラウン23等のジスアゾ縮合化合物顔料、C.I.ピグメント・イエロー13、C.I.ピグメント・イエロー83、C.I.ピグメント・イエロー188等のジスアゾ顔料、C.I.ピグメント・レッド187、C.I.ピグメント・レッド170、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・レッド48、C.I.ピグメント・レッド53、C.I.ピグメント・オレンジ64、C.I.ピグメント・レッド247等のアゾ顔料、C.I.ピグメント・ブルー60等のインダントロン顔料、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・グリーン37、C.I.ピグメント・グリーン58、C.I.ピグメント・ブルー16、C.I.ピグメント・ブルー75、C.I.ピグメント・ブルー15等のフタロシアニン顔料、C.I.ピグメント・ブルー56、C.I.ピグメント・ブルー61等のトリアリールカルボニウム顔料、C.I.ピグメント・バイオレット23、C.I.ピグメント・バイオレット37等のジオキサジン顔料、C.I.ピグメント・レッド177等のアミノアントラキノン顔料、C.I.ピグメント・レッド254、C.I.ピグメント・レッド255、C.I.ピグメント・レッド264、C.I.ピグメント・レッド272、C.I.ピグメント・オレンジ71、C.I.ピグメント・オレンジ73等のジケトピロロピロール顔料、C.I.ピグメント・レッド88等のチオインジゴ顔料、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・オレンジ66等のイソインドリン顔料、C.I.ピグメント・イエロー109、C.I.ピグメント・オレンジ61等のイソインドリノン顔料、C.I.ピグメント・オレンジ40、C.I.ピグメント・レッド216等のピラントロン顔料、C.I.ピグメント・バイオレット31等のイソビオラントロン顔料が挙げられる。
顔料としては、C.I.ピグメント・ブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料および、C.I.ピグメント・バイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料が好ましく、C.I.ピグメント・ブルー15:3、15:6およびピグメント・バイオレット23がより好ましく、C.I.ピグメント・ブルー15:6がさらに好ましい。
染料または顔料を分散物として配合する場合、特開平9−197118号公報、特開2000−239544号公報の記載に従って調製することができる。
その他の着色剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で使用でき、本発明の着色組成物の全固形分に対して、0.5〜70質量%が好ましい。また、吸収強度比(450nmの吸収/650nmの吸収)が、0.95〜1.05の範囲となるように、本発明の着色組成物に添加されることが好ましい。
特に、他の着色剤としては、キサンテン色素、ジピロメテン色素、オキサジン色素およびフタロシアニン色素から選ばれる少なくとも1種類を含むことが好ましく、キサンテン色素およびジピロメテン色素から選ばれる少なくとも1種類を含むことがより好ましい。
(キサンテン色素)
キサンテン色素は、分子内にキサンテン骨格を有する化合物を含む色素である。キサンテン色素としては、例えば、C.I.アシッドレッド51、52、87、92、94、289、388、C.I.アシッドバイオレット9、30、102、C.I.ベーシックレッド1(ローダミン6G)、2、3、4、8、C.I.ベーシックレッド10(ローダミンB)、11、C.I.ベーシックバイオレット10、11、25、C.I.ソルベントレッド218、C.I.モーダントレッド27、C.I.リアクティブレッド36(ローズベンガルB)、スルホローダミンG、特開2010−32999号公報に記載のキサンテン色素および特許第4492760号公報に記載のキサンテン色素等が挙げられる。キサンテン色素は、有機溶剤に溶解する化合物が好ましい。
キサンテン色素は、式(xt)で表される化合物(以下、「化合物(xt)」という場合がある。)を含むことが好ましい。化合物(xt)は、その互変異性体であってもよい。化合物(xt)を用いる場合、キサンテン色素中の化合物(xt)の含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。特に、キサンテン色素として、化合物(xt)のみを使用することが好ましい。
式(xt)
式(xt)中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基、または、置換基を有してもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、上記飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−または−NR11−で置換されていてもよい;
1およびR2は、互いに結合して窒素原子を含む環を形成してもよく、R3およびR4は、互いに結合して窒素原子を含む環を形成してもよい;
5は、−OH、−SO3 -、−SO3H、−SO3 -+、−CO2H、−CO2 -+、−CO28、−SO38または−SO2NR910を表す;
6およびR7は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す;
m1は、0〜5の整数を表す。m1が2以上のとき、複数のR5は同一でも異なってもよい;
m2およびm3は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表す。m2およびm3がそれぞれ独立に、2または3のとき、複数のR6およびR7はそれぞれ独立に、同一でも異なってもよい;
aは、0または1を表す;aが0を表す場合、R1〜R7のいずれかの基がアニオンを有する;
-は、アニオンを表す;
+は、N+(R114、Na+またはK+を表し、4つのR11は同一でも異なってもよい;
8は、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、上記飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい;
9およびR10は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、上記飽和脂肪族炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−NH−または−NR8−で置換されていてもよく、R9およびR10は、互いに結合して窒素原子を含む3〜10員環の複素環を形成していてもよい;
11は、水素原子、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基または炭素数7〜10のアラルキル基を表す。
式(xt)の詳細については、国際公開第2015/141536号公報の段落番号0127〜0143の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。化合物(xt)の具体例としては、例えば、下記化合物が挙げられる。また、国際公開第2015/141536号公報の段落番号0144〜0147に記載の式(1−1)〜式(1−43)で表される化合物が挙げられ、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
キサンテン色素は、市販されているキサンテン色素(例えば、中外化成(株)製の「Chugai Aminol Fast Pink R−H/C」、田岡化学工業(株)製の「Rhodamin 6G」)を用いることができる。また、市販されているキサンテン色素を出発原料として、特開2010−32999号公報を参考に合成することもできる。
(ジピロメテン色素)
ジピロメテン色素は、分子内にジピロメテン骨格を有する化合物を含む色素である。ジピロメテン色素としては、式(pm)で表される化合物、および、式(pm)で表される化合物に、金属原子または金属化合物に配位した化合物(ジピロメテン金属錯体化合物)が好ましい。
式(pm)
式(pm)中、R1〜R6は、各々独立に、水素原子または置換基を表し、R7は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
置換基としては、上述した置換基A群で説明した置換基が挙げられる。置換基がさらに置換可能な基である場合には、置換基A群で説明した置換基のいずれかによってさらに置換されていてもよい。なお、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
式(pm)中、R1とR2、R2とR3、R4とR5、およびR5とR6は、各々独立に、互いに結合して5員、6員または7員の環を形成していてもよい。形成される環としては、飽和環、または不飽和環が挙げられる。例えば、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピロリジン環、ピペリジン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環が好ましい。なお、形成される5員、6員および7員の環が、さらに置換可能な構造である場合には、上述した置換基A群で説明した置換基のいずれかで置換されていてもよい。
式(pm)の詳細については、国際公開2015/141536号公報の段落番号0151〜0158の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
ジピロメテン金属錯体化合物を形成する金属原子または金属化合物としては、式(pm)で表される化合物と錯体を形成可能な金属原子または金属化合物であればよい。例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe、B等の金属原子、AlCl、InCl、FeCl、TiCl2、SnCl2、SiCl2、GeCl2などの金属塩化物、TiO、VO等の金属酸化物、Si(OH)2等の金属水酸化物が挙げられる。なかでも、錯体の安定性、分光特性、耐熱、耐光性、および製造適性等の観点から、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Mo、Mn、Cu、Ni、Co、TiO、B、またはVOが好ましく、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Cu、Ni、Co、B、またはVOがより好ましく、Fe、Zn、Cu、Co、B、またはVO(V=O)がさらに好ましく、Znが特に好ましい。
式(pm)で表される化合物に、金属原子または金属化合物に配位したジピロメテン金属錯体化合物の好ましい態様は、特開2012−237985号公報の段落0153〜0176に記載の一般式(I−1)、(I−2)または(I−3)で表される化合物を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。ジピロメテン金属錯体化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。また、特開2012−237985号公報の段落番号0179〜0186の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の着色組成物が、キサンテン色素およびジピロメテン色素から選ばれる少なくとも1種類を含有する場合、式(1)で表される化合物と、キサンテン色素およびジピロメテン色素との合計量の質量比は、1.0:0.05〜1.0:1.0が好ましく、1.0:0.1〜1.0:0.6がより好ましい。
<<樹脂>>
本発明の着色組成物は、樹脂を含む。樹脂の種類としては特に限定はない。例えば、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、シロキサン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂から1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。本発明において、樹脂は、アルカリ可溶性樹脂を含んでいることが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、アルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、フェノール性ヒドロキシ基などが挙げられ、カルボキシ基が好ましい。酸基は、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
アルカリ可溶性樹脂としては、側鎖にカルボキシ基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報に記載されているメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられる。
また、アルカリ可溶性樹脂は、ヒドロキシ基を有するポリマーに酸無水物を付加させた樹脂等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等も有用である。また、アルカリ可溶性樹脂は、親水性を有するモノマーを共重合したものであってもよい。この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級もしくは3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐もしくは直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐もしくは直鎖のブチル(メタ)アクリレート、または、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、親水性を有するモノマーとしては、テトラヒドロフルフリル基、リン酸基、リン酸エステル基、4級アンモニウム塩基、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホ基およびその塩由来の基、モルホリノエチル基等を含んでなるモノマー等も有用である。
アルカリ可溶性樹脂は、下記式(b1)および(b2)に示すようなマレイミドとエチレンオキサイドの共重合体も好ましく用いることが出来る。
式(b1)
式(b1)中、R1は、水素原子、アリール基、またはアルキル基を表す。
1がアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数3〜10の分岐鎖を有するアルキル基、炭素数5〜20の環状アルキル基などが挙げられる。アルキル基は、置換基を有していてもよい。
1がアリール基を表す場合のアリール基としては、単環構造のアリール基、多環構造のアリール基、縮合環構造のアリール基、ヘテロ原子を含むヘテロアリール基などが挙げられる。より具体的には、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ベンゾイミダゾリル基、ピリジル基、フリル基などが挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよい。
式(b2)
式(b2)中、R2は、水素原子またはメチル基を表す。R3は、炭素数2または3のアルキレン基であり、R4は、水素原子、アリール基、またはアルキル基を表し、mは、1〜15の整数を表す。
4がアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数1〜20の分岐鎖を有するアルキル基、炭素数5〜20の環状アルキル基などが挙げられる。アルキル基は、置換基を有していてもよい。
4がアリール基を表す場合のアリール基としては、単環構造のアリール基、多環構造のアリール基、縮合環構造のアリール基、ヘテロ原子を含むヘテロアリール基などが挙げられる。より具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ビフェニル基、ベンゾイミダゾリル基、インドリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、カルバゾリル基、ピリジル基、フリル基などが挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよい。
また、アルカリ可溶性樹脂は、重合性基を側鎖に有してもよい。例えば、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有するポリマー等も有用である。上述の重合性基を含有するポリマーの例としては、市販品のKSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ((株)ダイセル製)等が挙げられる。また、アルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンとのポリエーテル等も有用である。
これら各種アルカリ可溶性樹脂の中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂がより好ましい。
特に、下記式(200)で表す繰り返し単位と、酸基を有する共重合体が好ましく、式(200)で表す繰り返し単位と、酸基に加え、式(201)で表される繰り返し単位を有する共重合体がより好ましい。
式(200)中、R20は、水素原子またはメチル基を表し、R21〜R25は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、またはアリール基を表す。
式(201)中、R11は、水素原子またはメチル基を表す。R12およびR13は、それぞれ独立して、水素原子または不飽和二重結合を部分構造として含む炭素数3〜20のカルボニル基を表し、R12およびR13の双方が水素原子であることはない。R12およびR13の少なくとも一方が不飽和二重結合を部分構造として含む炭素数3〜20のカルボニル基を表す場合、さらにカルボキシ基を部分構造として含んでいてもよい。
また、アルカリ可溶性樹脂は、下記式(X)で化合物に由来する繰り返し単位を含んでいてもよい。
式(X)
式(X)において、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数2〜10のアルキレン基を表し、R3は、水素原子またはベンゼン環を含んでもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは1〜15の整数を表す。
式(X)において、R2のアルキレン基の炭素数は、2〜3が好ましい。また、R3のアルキル基の炭素数は1〜20であるが、より好ましくは1〜10であり、R3のアルキル基はベンゼン環を含んでもよい。R3で表されるベンゼン環を含むアルキル基としては、ベンジル基、2−フェニル(イソ)プロピル基等を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂は、現像性、液粘度等の観点から、重量平均分子量が1,000〜200,00であることが好ましく、2,000〜100,000がより好ましく、5,000〜50,000が特に好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の酸価は、10〜1000mgKOH/gが好ましく、50〜300mgKOH/gがより好ましく、50〜200mgKOH/gがさらに好ましく、105〜200mgKOH/gが特に好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の含有量は、着色組成物の全固形分の10〜80質量%であることが好ましく、20〜60質量%であることがより好ましい。本発明の着色組成物は、アルカリ可溶性樹脂を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<重合性化合物>>
本発明の着色組成物は、重合性化合物を含有することが好ましい。重合性化合物は、ラジカル重合性化合物であることが好ましい。重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物などが挙げられる。重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を有する基を1個以上有する化合物が好ましく、エチレン性不飽和結合を有する基を2個以上有する化合物(2官能以上の重合性化合物)がより好ましく、エチレン性不飽和結合を有する基を3個以上有する化合物(3官能以上の重合性化合物)がさらに好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基の上限は、15個以下が好ましく、6個以下がより好ましい。
重合性化合物は、モノマー、ポリマーのいずれの形態であってもよいが、モノマーが好ましい。モノマータイプの重合性化合物は、分子量が100〜3000であることが好ましい。分子量の上限は、2000以下がより好ましく、1500以下が更に好ましい。分子量の下限は、150以上がより好ましく、250以上が更に好ましい。重合性化合物は、3〜15官能の(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、3〜6官能の(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。
重合性化合物としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類、並びにこれらの(共)重合体が挙げられる。好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル類、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの(共)重合体である。また、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいはアミド類と、単官能もしくは多官能イソシアネート類あるいはエポキシ類との付加反応物や、単官能もしくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適である。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、ハロゲン原子やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物を使用することも可能である。これらの化合物の具体例としては、特開2014−208808号公報の段落番号0156〜0159を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
重合性化合物としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としてはKAYARAD D−330;日本化薬(株)製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはKAYARAD D−320;日本化薬(株)製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D−310;日本化薬(株)製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD DPHA;日本化薬(株)製)、およびこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール残基またはプロピレングリコール残基を介して結合している構造も好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。また、KAYARAD T−1420(T)(日本化薬(株)製)を用いることもできる。
これらの重合性化合物について、その構造や、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、着色組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、感度の観点では、2官能以上の重合性化合物が好ましい。また、硬化膜の強度を高める観点では、3官能以上の重合性化合物が好ましい。また、官能基の種類や数の異なる重合性化合物を併用して、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。また、着色組成物に含有される他の成分(例えば、樹脂、光重合開始剤、着色剤、)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
着色組成物の全固形分中における重合性化合物の含有量は、10〜80質量%が好ましく、15〜75質量%がより好ましく、20〜60質量%が特に好ましい。本発明の着色組成物は、重合性化合物を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<光重合開始剤>>
本発明の着色組成物は、光重合開始剤を含有することが好ましい。本発明の着色組成物が重合性化合物を含む場合、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤は、重合性化合物を重合させ得るものであれば、特に制限はなく、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれるのが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾール化合物およびハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも1つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物およびその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体およびその塩、オキシム化合物等が挙げられる。光重合開始剤の具体例については、特開2004−295116号公報の段落番号0070〜0077に記載の化合物が挙げられる。中でも、重合反応が迅速である点等から、光重合開始剤は、オキシム化合物およびビイミダゾール化合物が好ましく、オキシム化合物がより好ましい。
ビイミダゾール化合物の具体例としては、特開2013−182213号公報の段落番号0061〜0070の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
オキシム化合物(以下、オキシム系光重合開始剤ともいう)としては、特に限定はない。例えば、特開2000−80068号公報、国際公開第2002/100903号公報、特開2001−233842号公報、特開2013−253224号公報、特開2016−21012号公報等に記載の化合物が挙げられる。オキシム化合物の具体的な例としては、特開2013−182215号公報の段落番号0053の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
また、本発明においては、感度、経時安定性、後加熱時の着色の観点から、オキシム化合物として、式(OX−1)または式(OX−2)で表される化合物を用いることもできる。
式(OX−1)中、RおよびXは、それぞれ、1価の置換基を表し、Aは、2価の有機基を表し、Arは、アリール基を表す。nは、1〜5の整数である。
Rとしては、高感度化の点から、アシル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トルイル基が挙げられる。
Aとしては、感度を高め、加熱経時での着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
Arとしては、感度を高め、加熱経時での着色を抑制する点から、置換または無置換のフェニル基が好ましい。置換フェニル基の場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基が好ましい。
Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオキシ基、アリールチオキシ基またはアミノ基が好ましい。また、式(OX−1)におけるnは1または2の整数が好ましい。
式(OX−2)中、R101はアルキル基、アルカノイル基、アルケノイル基、アリーロイル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基、ヘテロ環チオカルボニル基、ヘテロ環チオカルボニル基またはCO−CO−Rfを表す。Rfは炭素環式芳香族基またはヘテロ環式芳香族基を表す。
102はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を示し、これらは置換されていても良い。
103およびR104は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を示し、これらの基は、さらにハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基等で置換されていても良い。
105〜R111は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリーロイル基、ヘテロアリーロイル基、アルキルチオ基、アリーロイルチオ基、ヘテロアリーロイル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロ環カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、スルホ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミド基、カルバモイル基またはシアノ基を表す。
105〜R111のうちの、一つまたは二つが電子吸引性の置換基、即ち、ニトロ基、シアノ基、アルキルカルボニル基またはアリールカルボニル基であることが、一段と高い硬化性を有する着色組成物が得られるので好ましい。
式(OX−2)で表される化合物の具体例としては、特開2014−177502号公報の段落番号0087〜0088に記載された化合物が挙げられ、この内容は本明細書に組み込まれることとする。式(2)で表される化合物は、例えば国際公開第2014/050738号公報に記載された合成方法に準じて合成することができる。
オキシム系光重合開始剤の市販品としては、IRGACURE OXE−01(BASF社製)、IRGACURE OXE−02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)、アデカアークルズNCI−930((株)ADEKA製)等を用いることができる。
また、本発明の着色組成物には、上記の光重合開始剤のほかに、特開2004−295116号公報の段落番号0079に記載の他の公知の光重合開始剤を使用してもよい。
本発明は、光重合開始剤として、フッ素原子を有するオキシム化合物を用いることもできる。フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報記載の化合物、特表2014−500852号公報記載の化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報記載の化合物(C−3)などが挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれることとする。
本発明は、光重合開始剤として、ニトロ基を有するオキシム化合物を用いることができる。ニトロ基を有するオキシム化合物は、二量体として用いることも好ましい。ニトロ基を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2013−114249号公報の段落番号0031〜0047、特開2014−137466号公報の段落番号0008〜0012、0070〜0079に記載されている化合物、特許4223071号公報の段落番号0007〜0025に記載されている化合物、アデカアークルズNCI−831((株)ADEKA製)が挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、着色組成物の全固形分に対し0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%であり、さらに好ましくは1〜20質量%である。この範囲で、より良好な感度とパターン形成性が得られる。本発明の着色組成物は、光重合開始剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<溶剤>>
本発明の着色組成物は、溶剤を含有することが好ましい。溶剤は、各成分の溶解性や着色組成物としたときの塗布性を満足できるものであれば、基本的には特に制限はなく、各成分の溶解性、着色組成物の塗布性などを考慮して選ばれることが好ましい。
溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類の有機溶剤が用いられ、具体的には、特開2012−032754号公報の段落番号0161〜0162に記載の有機溶剤が例示される。有機溶剤は、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、およびプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される少なくとも1種類であることが好ましい。
溶剤の着色組成物中における含有量としては、着色組成物の固形分濃度が10〜80質量%になる量が好ましく、着色組成物の固形分濃度が15〜60質量%になる量がより好ましい。本発明の着色組成物は、溶剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<架橋剤>>
本発明の着色組成物は、架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤は、架橋反応により硬化を行なえるものであれば、特に限定はない。例えば、エポキシ化合物(エポキシ基を有する化合物)、オキセタニル化合物(オキセタニル基を有する化合物)、アルコキシメチル化合物(アルコキシメチル基を有する化合物)、メチロール化合物(メチロール基を有する化合物)、ブロックイソシアネート化合物(ブロックイソシアネート基を有する化合物)などが挙げられる。なかでも、耐熱性および耐溶剤性に優れた硬化膜を製造しやすいという理由からエポキシ化合物が好ましい。
(エポキシ化合物)
エポキシ化合物は、1分子内にエポキシ基を2つ以上有する化合物が好ましい。エポキシ基の数は、1分子内に2〜100個が好ましい。上限は、例えば、10個以下とすることもでき、5個以下とすることもできる。
エポキシ化合物は、エポキシ当量(=エポキシ基を有する化合物の分子量/エポキシ基の数)が500g/当量以下であることが好ましく、100〜400g/当量であることがより好ましく、100〜300g/当量であることがさらに好ましい。
本発明において、エポキシ化合物は、低分子化合物(例えば、分子量1000未満、好ましくは、100以上1000未満、より好ましくは、150以上1000未満)でもよいし、高分子化合物(macromolecule)(例えば、分子量1000以上(好ましくは、1000以上100000以下、より好ましくは1500以上10000以下、さらに好ましくは、1500以上8000以下)、ポリマーの場合は、重量平均分子量が1000以上(好ましくは、1000以上100000以下、より好ましくは1500以上10000以下、さらに好ましくは、1500以上8000以下))であってもよい。エポキシ化合物は、低分子化合物が好ましい。
本発明においてエポキシ化合物は、芳香族環および/または脂肪族環を有する化合物が好ましく、脂肪族環を有する化合物が更に好ましい。エポキシ基は、単結合または、連結基を介して、芳香族環または脂肪族環に結合していることが好ましい。連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−NR’−(R’は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を表し、水素原子が好ましい)、−SO2−、−CO−、−O−、−S−およびこれらを組み合わせてなる基が挙げられる。脂肪族環を有する化合物の場合、エポキシ基は、脂肪族環に直接結合(単結合)してなる化合物が好ましい。
エポキシ化合物が低分子化合物の場合、エポキシ化合物としては、例えば、下記式(EP1)で表される化合物が挙げられる。
式(EP1)中、REP1〜REP3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表す。アルキル基は、環状構造を有するものであってもよく、置換基を有していてもよい。また、REP1とREP2、REP2とREP3は、互いに結合して環を形成していてもよい。QEPは単結合またはnEP価の基を表す。REP1〜REP3は、QEPと結合して環を形成していても良い。nEPは2以上の整数を表し、好ましくは2〜10の整数であり、更に好ましくは2〜6の整数である。但しQEPが単結合の場合、nEPは2である。
EP1〜REP3、QEPの詳細について、特開2014−089408号公報の段落番号0087〜0088の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。式(EP1)で表される化合物の具体例としては、特開2014−089408号公報の段落番号0090に記載の化合物が挙げられ、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
また、エポキシ化合物は、特開2013−011869号公報の段落番号0034〜0036、特開2014−043556号公報の段落番号0147〜0156、特開2014−089408号公報の段落番号0085〜0092に記載された化合物を用いることもできる。これらの内容は、本明細書に組み込まれることとする。市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物として、jER825、jER827、jER828、jER834、jER1001、jER1002、jER1003、jER1055、jER1007、jER1009、jER1010(以上、三菱化学(株)製)、EPICLON860、EPICLON1050、EPICLON1051、EPICLON1055(以上、DIC(株)製)等が挙げられる。また、ビスフェノールF型エポキシ化合物として、jER806、jER807、jER4004、jER4005、jER4007、jER4010(以上、三菱化学(株)製)、EPICLON830、EPICLON835(以上、DIC(株)製)、LCE−21、RE−602S(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。また、フェノールノボラック型エポキシ化合物として、jER152、jER154、jER157S70、jER157S65(以上、三菱化学(株)製)、EPICLON N−740、EPICLON N−770、EPICLON N−775(以上、DIC(株)製)等が挙げられる。また、クレゾールノボラック型エポキシ化合物として、EPICLON N−660、EPICLON N−665、EPICLON N−670、EPICLON N−673、EPICLON N−680、EPICLON N−690、EPICLON N−695(以上、DIC(株)製)、EOCN−1020(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。また、脂肪族エポキシ化合物として、ADEKA RESIN EP−4080S、同EP−4085S、同EP−4088S(以上、(株)ADEKA製)、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、EHPE3150、EPOLEAD PB 3600、同PB 4700(以上、(株)ダイセル製)、デナコール EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L(以上、ナガセケムテックス(株)製)等が挙げられる。その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同EP−4003S、同EP−4010S、同EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)、jER1031S(三菱化学(株)製)等が挙げられる。
(オキセタニル化合物)
オキセタニル化合物は、1分子内にオキセタニル基を2つ以上有する化合物が好ましい。オキセタニル基の数は、1分子内に2〜100個が好ましい。上限は、例えば、10個以下とすることもでき、5個以下とすることもできる。1分子内に2個以上のオキセタニル基を有する化合物の具体例としては、アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、OX−SQ、PNOX(以上、東亞合成(株)製)、ETERNACOLL(登録商標) OXMA、ETERNACOLL(登録商標) OXBP(宇部興産(株)製)を用いることができる。
(アルコキシメチル化合物、メチロール化合物)
アルコキシメチル化合物およびメチロール化合物としては、アルコキシメチル基またはメチロール基が、窒素原子または芳香族環を形成する炭素原子に結合している化合物が挙げられる。
アルコキシメチル基またはメチロール基が、窒素原子に結合している化合物としては、アルコキシメチル化メラミン、メチロール化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、メチロール化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリル、メチロール化グリコールウリル、アルコキシメチル化尿素およびメチロール化尿素等が好ましい。また、特開2004−295116号公報の段落番号0134〜0147、特開2014−089408号公報の段落番号0095〜0126の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
アルコキシメチル基またはメチロール基が窒素原子に結合している化合物の好ましい構造として、下記式(100−1)〜(100−4)で示される化合物を挙げることができる。R7は、水素原子または一価の有機基を表す。
アルコキシメチル基またはメチロール基が、芳香族環を形成する炭素原子に結合している化合物の例として、例えば下記式(101−1)、式(101−2)で表される化合物が挙げられる。
式(101−1)
式(101−1)中、Xは単結合または1〜4価の有機基を表し、R11、R12は各々独立に水素原子または一価の有機基を表し、nは1〜4の整数であり、pおよびqは各々独立に0〜4の整数である。
式(101−2)
式(101−2)中、2つのYは各々独立に水素原子またアルキル基を表し、アルキル基は、酸素原子またはフッ素原子を含んでいてもよく、R13〜R16は各々独立に水素原子または一価の有機基を示し、mおよびnは各々独立に1〜3の整数であり、pおよびqは各々独立に0〜4の整数である。
アルコキシメチル化合物、メチロール化合物の市販品としては、例えば、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイアナミッド(株)製)、ニカラックMX−750、−032、−706、−708、−40、−31、−270、−280、−290、−750LM、ニカラックMS−11、ニカラックMW−30HM、−100LM、−390、(以上、(株)三和ケミカル製)などが挙げられる。
(ブロックイソシアネート化合物)
ブロックイソシアネート化合物は、1分子内に2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物が好ましい。なお、本発明におけるブロックイソシアネート基とは、熱によりイソシアネート基を生成することが可能な基であり、例えば、ブロック剤とイソシアネート基とを反応させイソシアネート基を保護した基が好ましく例示できる。また、ブロックイソシアネート基は、90〜260℃の熱によりイソシアネート基を生成することが可能な基であることが好ましい。
ブロックイソシアネート化合物の骨格は特に限定されるものではなく、脂肪族、脂環族または芳香族のポリイソシアネートであってよい。骨格の具体例については、特開2014−238438号公報の段落番号0144の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
ブロックイソシアネート化合物の母構造としては、ビウレット型、イソシアヌレート型、アダクト型、2官能プレポリマー型等を挙げることができる。ブロックイソシアネート化合物のブロック構造を形成するブロック剤としては、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物、メルカプタン化合物、イミダゾール系化合物、イミド系化合物等を挙げることができる。これらの中でも、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物から選ばれるブロック剤が特に好ましい。ブロック剤の具体例としては、特開2014−238438号公報の段落番号0146の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
ブロックイソシアネート化合物は、市販品として入手可能であり、例えば、コロネートAPステーブルM、コロネート2503、2515、2507、2513、2555、ミリオネートMS−50(以上、日本ポリウレタン工業(株)製)、タケネートB−830、B−815N、B−820NSU、B−842N、B−846N、B−870N、B−874N、B−882N(以上、三井化学(株)製)、デュラネート17B−60PX、17B−60P、TPA−B80X、TPA−B80E、MF−B60X、MF−B60B、MF−K60X、MF−K60B、E402−B80B、SBN−70D、SBB−70P、K6000(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)、デスモジュールBL1100、BL1265 MPA/X、BL3575/1、BL3272MPA、BL3370MPA、BL3475BA/SN、BL5375MPA、VPLS2078/2、BL4265SN、PL340、PL350、スミジュールBL3175(以上、住化バイエルウレタン(株)製)等を好ましく使用することができる。
架橋剤の含有量は、本発明の着色組成物の全固形分に対し1〜50質量%が好ましい。下限は、2質量%以上が好ましい。上限は、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
<<染料安定化剤>>
本発明の着色組成物は、染料安定化剤を含んでもよい。染料安定化剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体;(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体の(部分)アミン塩、(部分)アンモニウム塩や(部分)アルキルアミン塩類;ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル等のヒドロキシ基含有不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体やそれらの変性物;架橋性基を有するスルホン酸やリン酸の重合物等が挙げられる。
また、染料安定化剤として、下記アニオンの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)を加えることも有効である。
本発明の着色組成物が染料安定化剤を含有する場合、染料安定化剤の含有量は、着色組成物の全固形分に対して、0.01〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましい。
<<界面活性剤>>
本発明の着色組成物は、界面活性剤を含んでいても良い。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。界面活性剤は、エチレンオキサイド構造を持つ界面活性剤、フッ素系界面活性剤が好ましい。特にHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値が9.2〜15.5の範囲にあるエチレンオキサイド構造を持つ界面活性剤、フッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤のフッ素含有率は、3〜40質量%が好ましい。下限は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上が更に好ましい。上限は、30質量%以下が好ましく、25質量%以下が更に好ましい。フッ素含有率が上述した範囲内である場合は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤としては、特開2014−41318号公報の段落番号0060〜0064(対応する国際公開第2014/17669号公報の段落番号0060〜0064)等に記載の界面活性剤、特開2011−132503号公報の段落番号0117〜0132に記載の界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)、PolyFox PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤として、ブロックポリマーを用いることもできる。例えば特開2011−89090号公報に記載された化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤は、フッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物に由来する繰り返し単位と、アルキレンオキシ基(好ましくはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基)を2以上(好ましくは5以上)有する(メタ)アクリレート化合物に由来する繰り返し単位とを含む、含フッ素高分子化合物も好ましく用いることができる。下記化合物も本発明で用いられるフッ素系界面活性剤として例示される。
上記の化合物の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜50,000であり、例えば、14,000である。上記の化合物中、繰り返し単位の割合を示す%は質量%である。
また、フッ素系界面活性剤として、エチレン性不飽和結合を有する基を側鎖に有する含フッ素重合体を用いることもできる。具体例としては、特開2010−164965号公報の段落番号0050〜0090および0289〜0295に記載された化合物、例えばDIC(株)製のメガファックRS−101、RS−102、RS−718K、RS−72−K等が挙げられる。フッ素系界面活性剤として、特開2015−117327号公報の段落番号0015〜0158に記載の化合物を用いることもできる。
界面活性剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。界面活性剤の含有量は、着色組成物の全固形分に対して、0.0001〜2.0質量%が好ましく、0.005〜1.0質量%がより好ましい。
<<硬化促進剤>>
本発明の着色組成物は、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、例えば、チオール化合物、芳香族アミン化合物、3級アミン化合物、アミン塩、ホスホニウム塩、アミジン塩、アミド化合物およびイミダゾール環含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を用いることができる。硬化促進剤としては、チオール化合物が好ましい。チオール化合物は、分子内に2個以上(好ましくは2〜8個、より好ましくは3〜6個)のチオール基を有する化合物が好ましい。チオール化合物の具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、N−フェニルメルカプトベンゾイミダゾール、1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンなどの複素環を有するチオール化合物、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンなどの脂肪族系のチオール化合物などが挙げられる。硬化促進剤の市販品としては、カレンズMTBD−1などのカレンズMTシリーズ(昭和電工(株)製)等を挙げることができる。
本発明において、硬化促進剤は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することができる。硬化促進剤の含有量は、重合性化合物100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
<重合禁止剤>
本発明の着色組成物は、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤とは、光や熱により成物中に発生したラジカル等の重合開始種に対して水素供与(または、水素授与)、エネルギー供与(または、エネルギー授与)、電子供与(または、電子授与)などを実施し、重合開始種を失活させ、重合が意図せず開始されることを抑制する役割をはたす物質である。重合禁止剤は、特開2007−334322号公報の段落番号0154〜0173に記載された重合禁止剤などを用いることができる。これらの中でも、重合禁止剤としてはパラメトキシフェノールが好ましく挙げられる。
本発明の着色組成物における重合禁止剤の含有量は、重合性化合物の全質量に対して、0.0001〜5質量%が好ましく、0.001〜5質量%がより好ましく、0.001〜1質量%がさらに好ましい。
<<密着改良剤>>
本発明の着色組成物は、密着改良剤を含有してもよい。密着改良剤は、基材となる無機物、例えば、ガラス、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、アルミニウム等と、硬化膜との密着性を向上させる化合物である。具体的には、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。シランカップリング剤としては、特開2009−98616号公報の段落0048に記載のシランカップリング剤が好ましい。例えば、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランやγ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランが好ましい。密着改良剤は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明の着色組成物における密着改良剤の含有量は、着色組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましい。
<<酸化防止剤>>
本発明の着色組成物は、酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤としては、例えば、ラジカル捕捉剤、過酸化物分解剤、紫外線吸収剤、一重項酸素クエンチャー等を挙げることができる。
ラジカル捕捉剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤等を挙げることができる。フェノール系酸化防止剤としては、例えば、ヒドロキシフェニルプロピオネート系化合物、ヒドロキシベンジル系化合物、チオビスフェノール系化合物、チオメチルフェノール系化合物、アルカンジイルフェノール系化合物等を挙げることができる。中でも、色特性の安定性の観点から、ヒドロキシフェニルプロピオネート系化合物が好ましい。ラジカル捕捉剤としては、特開2012−155243号公報の段落番号0013〜0034、特開2013−14748号公報の段落番号0030〜0042に記載の化合物を好ましく用いることができる。
過酸化物分解剤は、光に曝露されること等により発生した過酸化物を無害な物質に分解し、新たなラジカルが発生しないようにする化合物であり、例えば、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等を挙げることができる。中でも、色特性の安定性の観点から、イオウ系酸化防止剤が好ましい。イオウ系酸化防止剤としては、チオプロピオネート系化合物、メルカプトベンズイミダゾール系化合物を挙げることができる。中でも、色特性の安定性の観点から、チオプロピオネート系化合物が好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸エステル系酸化防止剤、ベンゾフェノン系酸化防止剤を挙げることができる。
一重項酸素クエンチャーは、一重項状態の酸素からのエネルギー移動により一重項酸素を失活させ得る化合物であり、例えば、テトラメチルエチレン、シクロペンテン等のエチレン性化合物、ジエチルアミン、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロオクタン(DABCO)、N−エチルイミダゾール等のアミン類、置換されても良いナフタレン、ジメチルナフタレン、ジメトキシアントラセン、アントラセン、ジフェニルアントラセン等の縮合多環芳香族化合物;1,3−ジフェニルイソベンゾフラン、1,2,3,4−テトラフェニル−1,3−シクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン等の芳香族化合物の他、Harry H.wasserman,Singlet Oxygen,5章,Academic Press(1979)、Nicholas J.Turro,Modern Molecular Photochemistry,14章,The Benjamin Cummings Publishing Co.,Inc.(1978)、およびCMC社発行 カラー写真感光材料用高機能ケミカルス,7章(2002)に、一重項酸素クエンチャーとして例示されている化合物を挙げることができる。
このほかに、一重項酸素クエンチャーとして、硫黄原子を有する化合物を配位子とする金属錯体を挙げることができる。具体例としては、ビスジチオ−α−ジケトン、ビスフェニルジチオール、およびチオビスフェノールを配位子とする、ニッケル錯体、コバルト錯体、銅錯体、マンガン錯体、白金錯体等の遷移金属キレート化合物を挙げることができる。
本発明において、酸化防止剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。酸化防止剤の含有量は、トリアリールメタン化合物(1)の100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、特に好ましくは0.1〜10質量部である。
<<ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩>>
本発明の着色組成物は、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩をさらに含んでいてもよい。ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩を含むことで耐熱性を向上できる。ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩としては、カリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ナトリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウム(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミドなどが挙げられる。
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩の含有量は、トリアリールメタン化合物(1)の100質量部に対して、1〜30質量部が好ましい。上限は、20質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、12質量部以下がさらに好ましい。下限は、3質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、6質量部以上がさらに好ましい。
また、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩の含有量は、着色組成物の全固形分に対して、0.3〜10質量%が好ましい。上限は、5質量%以下がより好ましく、4質量%以下がさらに好ましい。下限は、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上がさらに好ましい。
<<その他成分>>
本発明の着色組成物は、さらに必要に応じて、還元防止剤、酸発生剤、充填材、紫外線吸収剤、凝集防止剤、増感剤、光安定剤、現像促進剤等など各種添加剤を含んでいても良い。還元防止剤、酸発生剤、現像促進剤としては、国際公開第2015/046285号の段落番号0223〜0228、国際公開第2015/141536号の段落番号0219〜0230の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれることとする。
<着色組成物の調製方法>
本発明の着色組成物は、前述の各成分を混合することで調製できる。
着色組成物の調製に際しては、着色組成物を構成する各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解または分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。例えば、全成分を同時に溶剤に溶解・分散して組成物を調製してもよいし、必要に応じては、各成分を適宜2つ以上の溶液・分散液としておいて、使用時(塗布時)にこれらを混合して組成物として調製してもよい。
本発明の着色組成物は、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、フィルタでろ過することが好ましい。フィルタとしては、従来からろ過用途等に用いられているものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等のフィルタが挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)が好ましい。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜3.0μm程度、さらに好ましくは0.05〜0.5μm程度である。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせてもよい。その際、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、分散液のみで行い、他の成分を混合した後で、第2のフィルタリングを行ってもよい。
本発明の着色組成物は、色相およびコントラストに優れた硬化膜を形成することができるため、画像表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタなどの着色層形成用(着色画素形成用)として、また、印刷インキ、インクジェットインキ、および塗料などの作製用途として好適に用いることができる。
<硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法>
本発明の硬化膜は、本発明の着色組成物を硬化してなる。この硬化膜はカラーフィルタに好ましく用いられる。
本発明のカラーフィルタは、本発明の着色組成物を基材上に適用して硬化された着色領域(着色パターン)を形成できる方法であればよく、いずれの方法で形成されてもよい。好ましくは、本発明の着色組成物を用いて作製される。例えば、特開2011−252065号公報の段落0359〜0371に記載されている製造方法を採用することもできる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、本発明の着色組成物を用いて基材上に着色組成物層を形成する工程と、フォトリソグラフィ法またはドライエッチング法により、着色組成物層に対してパターンを形成する工程と、を含む。
パターン形成方法は、フォトリソグラフィ法でのパターン形成方法であってもよく、ドライエッチング法でのパターン形成方法であってもよい。また、複数色の着色された硬化膜(着色パターン)が形成されてなるカラーフィルタを製造する場合、全ての着色パターンを、フォトリソグラフィ法またはドライエッチング法にてパターン形成を行ってもよく、1色目(1層目)は、ドライエッチング法でパターン形成を行い、2色目以降(2層以降)は、フォトリソグラフィ法でパターン形成を行ってもよい。
フォトリソグラフィ法でのパターン形成は、着色組成物を用いて基材上に着色組成物層を形成する工程と、着色組成物層をパターン状に露光する工程と、着色組成物層の未露光部を現像除去してパターンを形成する工程と、を含むことが好ましい。必要に応じて、着色組成物層をベークする工程(プリベーク工程)、および、現像されたパターンをベークする工程(ポストベーク工程)を設けてもよい。
また、ドライエッチング法でのパターン形成は、着色組成物を用いて基材上に着色組成物層を形成し、硬化して着色層を形成する工程と、着色層上にフォトレジスト層を形成する工程と、露光および現像することによりフォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程と、レジストパターンをエッチングマスクとして着色層をドライエッチングしてパターンを形成する工程とを含むことが好ましい。以下、各工程について説明する。
<<着色組成物層を形成する工程>>
着色組成物層を形成する工程では、基材上に、本発明の着色組成物を適用して着色組成物層を形成する。
基材としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ナトリウムガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、およびこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、シリコン基板、プラスチック基板等が挙げられる。また、これらの基材上には、各画素を隔離するブラックマトリックスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層が設けられたりしていてもよい。また、基材には必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために、下塗り層を形成してもよい。
また、プラスチック基板は、表面に、ガスバリヤー層や耐溶剤性層を有していることが好ましい。
このほか、基材として、薄膜トランジスター(TFT)方式カラー液晶表示装置の薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板(以下、「TFT方式液晶駆動用基板」という。)を用いることもできる。TFT方式液晶駆動用基板における基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの基板には、シランカップリング剤等での薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。例えば、TFT方式液晶駆動用基板の表面に、窒化ケイ素膜等のパッシベーション膜を形成した基板を用いることができる。
着色組成物の基材への適用方法としては、塗布が好ましく、回転塗布、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布、インクジェット等の方法により塗布することが好ましい。
基材上に形成した着色組成物層は、乾燥(プリベーク)することが好ましい。プリベークは、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。プリベーク温度は、50〜140℃が好ましく、70〜110℃がより好ましい。プリベーク時間は、10秒〜300秒が好ましい。プリベークは、高周波処理などを併用してもよい。高周波処理は単独でも使用可能である。必要によっては、プリベーク前に真空処理を施すこともできる。真空乾燥の条件は、真空度が、13〜133Paが好ましく、26〜66.5Paがより好ましい。
着色組成物により形成される着色組成物層の厚みは、目的に応じて適宜選択される。画像表示装置用カラーフィルタの場合は、0.2〜5.0μmの範囲が好ましく、1.0〜4.0μmの範囲がさらに好ましく、1.5〜3.5μmの範囲が最も好ましい。また、固体撮像素子用カラーフィルタの場合は、0.2〜5.0μmの範囲が好ましく、0.3〜2.5μmの範囲がさらに好ましく、0.3〜1.5μmの範囲が最も好ましい。なお、着色組成物層の厚みは、プリベーク後の膜厚である。
(フォトリソグラフィ法でのパターン形成)
<<露光する工程>>
続いて、本発明のカラーフィルタの製造方法では、基材上に前述のようにして形成された着色組成物からなる膜(着色組成物層)に対し、例えばフォトマスクを介して露光を行う。露光に適用し得る光もしくは放射線としては、g線、h線、i線、j線、KrF光、ArF光が好ましく、特にi線が好ましい。照射光にi線を用いる場合、100mJ/cm2〜10000mJ/cm2の露光量で照射することが好ましい。
また、その他の露光光線としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、可視および紫外の各種レーザー光源、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等も使用できる。
レーザー光源を用いた露光方式では、光源として紫外光レーザーを用いることが好ましい。照射光は、波長が300nm〜380nmの範囲である波長の範囲の紫外光レーザーが好ましく、300nm〜360nmの範囲の波長である紫外光レーザーがより好ましい。具体的には、特に出力が大きく、比較的安価な固体レーザーのNd:YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザーの第三高調波(355nm)や、エキシマレーザーのXeCl(308nm)、XeF(353nm)を好適に用いることができる。
被露光物(パターン)の露光量としては、1mJ/cm2〜100mJ/cm2が好ましく、1mJ/cm2〜50mJ/cm2がより好ましい。露光量がこの範囲であると、パターン形成の生産性の点で好ましい。
露光装置としては、特に制限はないが市販されているものとしては、Callisto(ブイテクノロジー株式会社製)やEGIS(ブイテクノロジー株式会社製)やDF2200G(大日本スクリーン(株)製)などが使用可能である。また上記以外の装置も好適に用いられる。
液晶表示装置用のカラーフィルタを製造する際には、プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機により、主として、h線、i線を使用した露光が好ましく用いられる。また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する際には、ステッパー露光機にて、主として、i線を使用することが好ましい。なお、TFT方式液晶駆動用基板を用いてカラーフィルタを製造する際には、用いられるフォトマスクは、画素(着色パターン)を形成するためのパターンの他、スルーホールなどの窪みを形成するためのパターンが設けられているものが使用される。
上記のようにして露光された着色組成物層は加熱してもよい。また、露光は、着色組成物層中の色材の酸化褪色を抑制するために、チャンバー内に窒素ガスを流しながら行なうことができる。
<<現像する工程>>
続いて、露光後の着色組成物層に対して、現像液にて現像が行う。パターンを形成することができる。現像工程では、露光後の着色組成物層の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化分のみを基材上に残存させる。
現像液は、着色組成物層の未硬化部を溶解し、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。例えば、アルカリ性水溶液を用いることができる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、アルカリ性化合物の濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。現像液がアルカリ性水溶液である場合、好ましくはpH11〜13、さらに好ましくはpH11.5〜12.5となるように調製するのがよい。
アルカリ性水溶液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像温度は20℃〜30℃が好ましい。現像時間は20〜90秒が好ましい。
現像は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像ムラを防ぐこともできる。また、基板を傾斜させて現像することもできる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合にはパドル現像も用いられる。
現像処理後は、余剰の現像液を洗浄除去するリンス処理を行うことが好ましい。リンス処理は、通常は純水で行なうが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄初期は使用済の純水を使用したり、また、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりする方法を用いてもよい。
現像後、乾燥を施した後に加熱処理(ポストベーク)を行うこともできる。ポストベークは、膜の硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理である。ポストベークを行う場合、加熱温度は、100〜300℃が好ましく、150〜250℃がより好ましく、200〜250℃が更に好ましい。加熱時間は、10分〜120分が好ましい。この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式或いはバッチ式で行なうことができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、現像後のパターン(画素)に対して、更に紫外線照射(後露光)を行なうこともできる。また、後露光とポストベークとを併用することもできる。例えば、後露光を行った後、ポストベークを行うことが好ましい。
このようにして得られたパターンは、カラーフィルタにおける画素を構成する。複数の色相の画素を有するカラーフィルタの作製においては、上記の各工程を所望の色数に合わせて繰り返せばよい。
なお、単色の着色組成物層の形成、露光、現像が終了する毎に(1色毎に)、上記後露光およびポストベーク処理を行なってもよいし、所望の色数の全ての着色組成物層の形成、露光、現像が終了した後に、一括して上記後露光およびポストベーク処理を行なってもよい。
以上の各工程を、所望の色相数に合わせて各色毎に順次繰り返し行うことにより、複数色の着色された硬化膜(着色パターン)が形成されてなるカラーフィルタを作製することができる。
(ドライエッチング法でのパターン形成)
また、本発明の着色組成物は、ドライエッチング工程を含むカラーフィルタの製造方法にも適用することが可能である。このような製造方法の一例としては、本発明の着色組成物を用いて着色層を形成する工程と、着色層上にフォトレジスト層を形成する工程と、露光および現像することによりフォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程と、レジストパターンをエッチングマスクとして着色層をドライエッチングする工程とを含む製造方法が挙げられる。
本発明のカラーフィルタの製造方法により得られたカラーフィルタ(本発明のカラーフィルタ)は、色相およびコントラストが良好で、耐熱性、耐溶剤性に優れている。
本発明のカラーフィルタは、画像表示装置や固体撮像素子に用いることが可能であり、特に液晶表示装置の用途に好適である。液晶表示装置に用いた場合、良好な色相を達成しながら、分光特性およびコントラストに優れた画像の表示が可能になる。
<画像表示装置>
本発明の画像表示装置は、本発明のカラーフィルタを有する。画像表示装置としては、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置などが挙げられる。特に液晶表示装置の用途に好適である。本発明のカラーフィルタを有する画像表示装置は、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れた高画質画像を表示することができる。なかでも、赤色のカラーフィルタと、青色のカラーフィルタと、緑色のカラーフィルタとを少なくとも有する画像表示装置の、青色のカラーフィルタを、本発明のカラーフィルタで構成することにより、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れた高画質画像を表示することができる。
画像表示装置の定義や画像表示装置の詳細については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、中でも特に、カラーTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに、本発明はIPS(In Plane Switching)などの横電界駆動方式、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)などの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN(Super−Twist Nematic)、TN(Twisted Nematic)、VA(Vertical Alignment)、OCS(On−Chip Spacer)、FFS(Fringe Field Switching)、および、R−OCB(Reflective Optically Compensated Bend)等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color−filter On Array)方式にも供することが可能である。
本発明のカラーフィルタを画像表示装置に用いると、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、さらに、赤、緑、青の発光ダイオード光源をバックライトとすることによって輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な画像表示装置を提供することができる。
<固体撮像素子>
本発明の固体撮像素子は、上述した本発明のカラーフィルタを有する。本発明の固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタを備え、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオードおよびポリシリコーン等からなる転送電極を有し、上記フォトダイオードおよび上記転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面およびフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護層を有し、上記デバイス保護層上に、本発明のカラーフィルタを有する構成である。
更に、上記デバイス保護層上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
以下の化合物1〜12を合成した。
以下の合成例において、中間体A−1〜A−5、中間体B−1〜B−5、中間体L−1、中間体L−4、中間体L−6、中間体L−C1、中間体L−7、中間体L−8、中間体L−10、中間体11Aの構造は以下である。
<合成例1>
(化合物1の合成)
(中間体A―1の合成)
4、4’−ジクロロベンゾフェノン25.1gと、キシレン200mLと、ナトリウム tert−ブトキシド28.8gと、アニリン22.4gを、三口フラスコに仕込み、1時間窒素バブリングを行い、酢酸パラジウム(II)22.5mg、ジシクロヘキシル(1,1−ジフェニル−1−プロペン−2−イル)ホスフィン78.1mgを添加し110℃で3時間攪拌した。
室温まで冷却した後、イオン交換水200mLと2−プロパノール40mLの混合溶液を加え、濾過した後、トルエン160mLと2−プロパノール20mLの混合溶液、イオン交換水200mL、2−プロパノール200mLの順番で洗浄し中間体A―1を31.4g(収率86%)得た。
(中間体B―1の合成)
三口フラスコに窒素フローし、N−メチルピロリドン150mLと水素化ナトリウム12.0gを仕込み、中間体A―1の36.4gをN−メチルピロリドン200mLに溶解した溶液を30分かけて滴下し、3時間攪拌した後、p−トルエンスルホン酸メチル41.1gを30分かけて滴下した。その後2時間攪拌し、イオン交換水220mLと2−プロパノール50mLの混合溶液をゆっくり滴下した後、1mol/L塩酸水70mLを滴下し、濾過した。イオン交換水200mL、メタノール200mL、ヘキサン160mLと2−プロパノール20mLの混合溶液の順番で洗浄し、中間体B―1を30.7g(78%)を得た。
(中間体L−1の合成)
特開2013−57053号の記載に従い、中間体L−1を合成した。
(化合物1の合成)
三口フラスコに、中間体L―1を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―1を9.5gとオキシ塩化リン8.1gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド17.0gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物1を9.2g(収率45%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は642nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は168000、MALDI−MASS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法)(posi)は1156.6であった。
<合成例2>(化合物2の合成)
(中間体A―2の合成)
中間体A−1の合成におけるアニリンをo−メチルアニリン25.5gに置き換えた他は同様の方法で合成し、中間体A―2を32.7g(収率83%)を得た。
(中間体B―2の合成)
中間体A−2を36.4g使用した他は、中間体B−1と同様の方法で合成し、中間体B―2を33.6g(80%)を得た。
(化合物2の合成)
三口フラスコに、中間体L―1を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―2を10.2gとオキシ塩化リン8.1gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド17.0gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物2を11.0g(収率52%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は631nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は169000、MALDI−MASS(posi)は1212.7であった。
<合成例3>(化合物3の合成)
(中間体A―3の合成)
中間体A−1の合成におけるアニリンを2,5−ジクロロアニリン38.9gに置き換えた他は同様の方法で合成し、中間体A―3を41.3g(収率82%)を得た。
(中間体B―3の合成)
中間体A−3を50.2g使用した他は、中間体B−1と同様の方法で合成し、中間体B―3を38.3g(収率72%)を得た。
(化合物3の合成)
三口フラスコに、中間体L―1を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―3を12.8gとオキシ塩化リン8.1gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド17.0gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物3を13.0g(収率55%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は586nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は167000、MALDI−MASS(posi)は1428.3であった。
<合成例4>(化合物4の合成)
(中間体A―4の合成)
中間体A−1の合成におけるアニリンを2,5−ジイソプロピルアニリン42.5gに置き換えた他は同様の方法で合成し、中間体A―4を41.6g(収率78%)を得た。
(中間体B―4の合成)
中間体A−4を53.3g使用した他は、中間体B−1と同様の方法で合成し、中間体B―4を45.6g(収率81%)を得た。
(中間体L−4の合成)
特開2013−57053号の記載に従い、中間体L−4を合成した。
(化合物4の合成)
三口フラスコに、中間体L―4を4.3gとアセトニトリル30mLと中間体B―4を14.0gとオキシ塩化リン8.4gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド17.6gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物4を14.1g(収率58%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は572nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は176000、MALDI−MASS(posi)は1474.9であった。
<合成例5>(化合物5の合成)
(中間体A―5の合成)
中間体A−1の合成におけるアニリンを1,3,5−メシチルアニリン32.5gに置き換えた他は同様の方法で合成し、中間体A―5を36.5g(収率82%)を得た。
(中間体B―5の合成)
中間体A−5を44.9g使用した他は、中間体B−1と同様の方法で合成し、中間体B―5を40.9g(収率86%)を得た。
(化合物5の合成)
三口フラスコに、中間体L―1を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―5を11.5gとオキシ塩化リン8.1gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド17.0gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物5を14.6g(収率65%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は580nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は161000、MALDI−MASS(posi)は1324.8であった。
<合成例6>(化合物6の合成)
(中間体L−6の合成)
三口フラスコに、アセトニトリル100mLと1−ナフチルアミン14.3gと過塩素酸亜鉛六水和物1.9gを加えて40℃に昇温し、1,5−ヘキサジエンジエポキシド6.85gを30分かけて滴下した後、5時間攪拌した。次にこの反応液を10℃まで冷却し、無水酢酸12.3gを添加し、N−メチルイミダゾール10.5gを30分かけて滴下した後、1時間撹拌した。その後、アセトニトリル75mLを加え、イオン交換水150mLを滴下し、20分攪拌した後、室温まで冷却し、1時間攪拌した後に濾過した。イオン交換水50mLで2回洗浄し、濃縮した後、シリカゲルカラムで精製することで、中間体L−6を9.0g(収率35%)を得た。
(化合物6の合成)
三口フラスコに、中間体L―6を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―5を9.8gとオキシ塩化リン6.9gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、濃塩酸4mLとメタノール50mLを加え、1時間還流を行った。次に、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mL、飽和重層水100mLを加え分液した。さらに水層が中性になるまで5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド14.4gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物6を10.6g(収率56%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は581nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は171000、MALDI−MASS(posi)は1346.8であった。
<合成例7>(化合物7の合成)
(中間体L−C1の合成)
三口フラスコに、アセトニトリル110mLと1−ナフチルアミン24.5gと過塩素酸亜鉛六水和物3.2gを加えて40℃に昇温し、1,2−エポキシシクロヘキサン23.5gを30分かけて滴下した後、5時間攪拌した。アセトニトリル110mLを加え、イオン交換水170mLを滴下し、20分攪拌した後、室温まで冷却し、1時間攪拌した後に濾過した。イオン交換水50mLで2回洗浄し中間体L−C1を32.3g(収率71%)得た。
(中間体L−7の合成)
三口フラスコに、アセトニトリル100mLとジエチレングリコール10.6gとトシルクロライドを43.3g、Nメチルイミダゾール18.0gを添加し、室温で1時間撹拌した。次に中間体L−C1を48.2gを添加した後、5時間還流攪拌した。その後、アセトニトリル75mLを加え、イオン交換水150mLを滴下し、20分攪拌した後、室温まで冷却し、1時間攪拌した後に濾過した。イオン交換水50mLで2回洗浄し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィーで精製することで、中間体L−7を32.6g(収率59%)を得た。
(化合物7の合成)
三口フラスコに、中間体L―7を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―5を9.1gとオキシ塩化リン6.4gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド13.3gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物7を11.4g(収率61%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は580nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は170000、MALDI−MASS(posi)は1470.9であった。
<合成例8>(化合物8の合成)
(中間体L−8の合成)
三口フラスコに、アセトニトリル300mLと中間体LC−1を24.1gとピリジン11.9gを仕込み、氷冷下にてスクシニルクロリド7.4gを1時間かけて滴下した。その後、室温で2時間攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムで精製を行うことで中間体L−8を31.0g(収率55%)得た。
(化合物8の合成)
三口フラスコに、中間体L―8を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―5を8.9gとオキシ塩化リン6.3gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、イオン交換水100mLを加え分液した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物8を7.8g(収率55%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は585nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は180000、MALDI−MASS(posi)は1482.9であった。
<合成例9>(化合物9の合成)
(化合物9の合成)
三口フラスコに、中間体L―8を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―5を8.9gとオキシ塩化リン6.3gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド13.1gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物9を11.6g(収率63%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は579nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は168000、MALDI−MASS(posi)は1482.9であった。
<合成例10>(化合物10の合成)
(中間体L−10の合成)
三口フラスコに、アセトニトリル300mLと中間体LC−1を24.1gとピリジン11.9gを仕込み、氷冷下にてアジポイルクロリド8.8gを1時間かけて滴下した。その後、室温で2時間攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムで精製を行うことで中間体L−10を38.5g(収率65%)得た。
(化合物10の合成)
三口フラスコに、中間体L―10を5.0gとアセトニトリル30mLと中間体B―5を8.4gとオキシ塩化リン6.0gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル200mLとイオン交換水100mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド12.4gを加え30分攪拌した後、イオン交換水100mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物10を12.6g(収率71%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は、579nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は173000、MALDI−MASS(posi)は1510.9であった。
<合成例11>(化合物11の合成)
(中間体11Aの合成)
三口フラスコに、アセトニトリル200mLと2−メタクリロイロキシエチルコハク酸48gと塩化パラトルエンスルホニル53gと中間体L−C1の48gを仕込み、10℃以下に冷却しながら1−メチルイミダゾール46gを30分かけて滴下した後、5時間攪拌した。室温に昇温した後、トルエン300mLとイオン交換水300mLを加え分液した後、5質量%NaHCO3水溶液300mLで2回洗浄した後、減圧濃縮しオイル状化合物を得た。
三口フラスコに、得られたオイル状化合物89gとアセトニトリル200mLと中間体B−5を91gとオキシ塩化リン64gを仕込み、90℃で3時間攪拌し、室温に冷却した後、酢酸エチル1100mLとイオン交換水600mLを加え分液した。5質量%NaHCO3水溶液で洗浄し、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド73gを加え30分攪拌した後、イオン交換水600mLを加え分液し、5質量%NaHCO3水溶液で洗浄した。減圧濃縮した後、シリカゲルカラムで2回精製し、中間体11Aを70g(収率77%)得た。
(化合物11の合成)
三口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300mLと中間体11Aを52.4g、TMMP(トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート))(SC有機化学製)5gを加え、内温を80℃に昇温し、V−601(和光純薬工業製)0.05gを加え、2時間攪拌した。さらにV−601を0.02g加え、80℃でさらに2時間攪拌した。ついで、90℃に昇温し、さらに2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物11を22.0g(収率44%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は、580nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は245000、MALDI−MASS(posi)は3135.6であった。
<合成例12>(化合物12の合成)
(化合物12の合成)
三口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300mLと中間体11Aを52.4g、PEMP(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート))(SC有機化学製)4.29gを加え、内温を80℃に昇温し、V−601(和光純薬工業製)0.05gを加え、2時間攪拌した。さらにV−601を0.02g加え、80℃でさらに2時間攪拌した。ついで、90℃に昇温し、さらに2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムで2回精製し、化合物12を18.0g(収率39%)を得た。吸収スペクトルのλmax(極大吸収波長、メタノール溶液)は580nm、ε(モル吸光係数、メタノール溶液)は326000、MALDI−MASS(posi)は4138.1であった。
[試験例1]
<実施例1〜12>
(着色組成物の調製)
下記組成の原料を混合し、着色組成物を調製した。
−組成−
・着色剤(下記表に記載の化合物)・・・5.1質量部
・重合性化合物(T−1)・・・6.0質量部
・アルカリ可溶性樹脂(U−2)・・・5.3質量部
・光重合開始剤(V−4)・・・0.3質量部
・硬化促進剤(V−5)・・・0.2質量部
・架橋剤(U−1)・・・2.0質量部
・添加剤(W−1)・・・0.5質量部
・溶剤(X−1)・・・下記表に記載の質量部
・溶剤(X−3)・・・13質量部
・界面活性剤(Z−1)・・・0.01質量部
・着色剤:上述した化合物1〜12
・重合性化合物(T−1):KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物)
・アルカリ可溶性樹脂(U−2):メタクリル酸アリル/メタクリル酸(77/23「質量比」共重合体、重量平均分子量37,000、酸価137mgKOH/g)
・光重合開始剤(V−4):IRGACURE OXE−02(BASF社製)
・硬化促進剤(V−5):カレンズMTBD−1(昭和電工(株)製)
・架橋剤(U−1):セロキサイド2021P((株)ダイセル製、エポキシ化合物)
・溶剤(X−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
・溶剤(X−3):メチルエチルジグリコール(日本乳化剤社製)
・添加剤(W−1):カリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(三菱マテリアル社製)
・界面活性剤(Z−1):下記混合物(Mw=14000、繰り返し単位の割合を示す%は質量%である。)
<実施例13>
実施例10の着色組成物の調製において、着色剤として、Dye001(下記構造の化合物)を0.9質量部さらに添加した以外は、実施例10と同様にして着色組成物を調製した。
<実施例14>
実施例10の着色組成物の調製において、着色剤として、C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6と記す)を0.9質量部さらに添加した以外は、実施例10と同様にして着色組成物を調製した。
<実施例15>
実施例10の着色組成物における重合性化合物(T−1)をKAYARAD T−1420(T)(日本化薬(株)製、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート)に置き換えた以外は、実施例10と同様にして着色組成物を調製した。
<実施例16>
実施例10の着色組成物におけるアルカリ可溶性樹脂(U−2)をサイクロマーP、Z300(ダイセル・オルネクス製、重量平均分子量21,000、酸価111mgKOH/g)に置き換えた以外は、実施例10と同様にして着色組成物を調製した。
<比較例1>
容器に比較化合物1(下記構造)の1.0質量部、アジズパーPB821(味の素ファインテクノ製)0.6質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.4質量部、直径2mmのジルコニアビーズ2.0質量部を入れ、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼製)にて1時間予備解砕した後、溶液を別の容器に移し変え、直径0.1mmのジルコニアビーズ2.0質量部を加えてペイントシェーカーにて20時間振とうして分散液を得た。得られた分散液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して比較化合物1の濃度を10質量%に調整し、比較化合物1の10質量%分散液を得た。
実施例1において、化合物1の5.1質量部の代わりに、比較化合物1の10質量%分散液を51質量部添加し、溶剤(X−1)の添加量を30.2質量部とした以外は、実施例1と同様にして着色組成物を調製した。
比較化合物1:下記構造の化合物
<比較例2>
実施例1において、化合物1の5.1質量部の代わりに、比較化合物2の5.1質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして着色組成物を調製した。
比較化合物2:下記構造の化合物
<硬化膜の作製>
上記で得られた着色組成物を、100mm×100mmのガラス基板(1737、コーニング社製)上に、硬化膜の波長600〜700nmにおける最大吸光度が1.5〜2.0となるように塗布し、100℃のオーブンで180秒間乾燥させて硬化膜を作製した。得られた硬化膜について下記の評価を行なった。
<耐熱性>
上記で得られた硬化膜の透過スペクトルと、上記で得られた硬化膜を追加で220℃、180分焼成した後の透過スペクトルの、波長600nmにおける吸光度の比を残色率(%)として評価した。残色率が高いほど、耐熱性が高く良好である。
残色率(%)={追加焼成後の硬化膜の600nmにおける吸光度/追加焼成前の硬化膜の600nmにおける吸光度}×100
<耐溶剤性(色度差)>
上記で得られた硬化膜を、220℃30分加熱したのち、25℃のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)中に、80分間、浸漬し、浸漬前後での色度を測定して、色変化の指標ΔEabを算出した。ΔEab値はPGMEAに浸漬前後の硬化膜の透過スペクトルから算出した。なお、ΔEabの値が低いほど、色相変化が少なく、優れた耐溶剤性を有するものとした。
ΔEabが1.0未満・・・7
ΔEabが1.0以上、1.5未満・・・6
ΔEabが1.5以上、2未満・・・5
ΔEabが2以上、3.0未満・・・4
ΔEabが3.0以上、4未満・・・3
ΔEabが4以上、5未満・・・2
ΔEabが5以上・・・1
<コントラスト>
得られた硬化膜を2枚の偏光フィルムの間に挟み、2枚の偏光フィルムの偏光軸が平行な場合、及び垂直な場合の輝度の値を色彩輝度計(トプコン(株)製、型番:BM−5A)を使用して測定し、2枚の偏光フィルムの偏光軸が平行な場合の輝度を垂直な場合の輝度で除して、得られた値をコントラストとして求めた。コントラストが高いほど、液晶表示装置用カラーフィルタとして良好な性能であることを示す。コントラストの値は30,000以上が好ましい。
上記結果から、実施例は、耐熱性および耐溶剤性が良好で、コントラストの高い硬化膜を製造することができた。一方、比較例は、耐熱性、耐溶剤性およびコントラストの少なくとも一つが劣るものであった。
[試験例2]
ガラス(#1737;コーニング社製)基材上に、試験例1で調製した実施例1〜13の着色組成物をスピンコート法で塗布した後、室温で20分間乾燥して揮発成分を揮発させて着色層を得た。得られた着色層に、20μm、ラインアンドスペースパターンを有するフォトマスクを用いてi線(波長365nm)を照射し、潜像を形成させた。i線の光源には超高圧水銀ランプを用い、平行光としてから照射するようにした。このとき、照射光量を40mJ/cm2とした。次いで、この潜像が形成された着色層に対して、炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウムの水溶液(濃度2.4質量%)を用いて26℃で45秒間現像し、次いで、流水で20秒間リンスした後、スプレー乾燥した。乾燥後の膜をクリーンオーブンで220℃×20分焼成した。得られたパターンを光学顕微鏡で観察したところパターン形成性は良好で、線幅20μmのパターンを形成することができた。

Claims (19)

  1. 式(1)で表される化合物と、樹脂とを含む着色組成物;
    式(1)
    式(1)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R104〜R108はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
  2. 前記式(1)で表される化合物が、式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の着色組成物;
    式(2)
    式(2)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R106〜R114はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1aおよびn2aはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
  3. 109〜R112が、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を表す、請求項2に記載の着色組成物。
  4. 101の、−N(R101)−の窒素原子と連結する部位が3級炭素である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色組成物。
  5. 式(1)で表される化合物が、式(3)で表される化合物である、請求項1に記載の着色組成物;
    式(3)
    式(3)中、R301〜R303はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R304〜R309はそれぞれ独立してアルキル基を表し、aは2〜4の整数を表し、Y301はa価の連結基を表し、Xは1価のアニオンを表す。
  6. 302およびR303は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表す、請求項5に記載の着色組成物。
  7. 前記Xが、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンまたはトリフルオロメタンスルホン酸アニオンを表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の着色組成物。
  8. 更に、重合性化合物および光重合開始剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の着色組成物。
  9. 前記光重合開始剤がオキシム化合物を含有する、請求項8に記載の着色組成物。
  10. 更に、架橋剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色組成物。
  11. 更に、キサンテン色素およびジピロメテン色素から選ばれる少なくとも1種類を含有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の着色組成物。
  12. 更に、顔料を含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の着色組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の着色組成物を硬化してなる硬化膜。
  14. 請求項13に記載の硬化膜を有するカラーフィルタ。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の着色組成物を用いて基材上に着色組成物層を形成する工程と、
    フォトリソグラフィ法またはドライエッチング法により、着色組成物層に対してパターンを形成する工程と、を含むカラーフィルタの製造方法。
  16. 請求項14に記載のカラーフィルタを有する固体撮像素子。
  17. 請求項14に記載のカラーフィルタを有する画像表示装置。
  18. 前記画像表示装置が、赤色のカラーフィルタと、青色のカラーフィルタと、緑色のカラーフィルタとを少なくとも有し、青色のカラーフィルタが請求項14に記載のカラーフィルタである、請求項17に記載の画像表示装置。
  19. 式(1)で表される化合物;
    式(1)
    式(1)中、R101〜R103はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R104〜R108はそれぞれ独立して置換基を表し、Y101はa価の連結基を表し、aは2〜4の整数を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、n3およびn4はそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、n5は0〜6の整数を表し、Xは1価のアニオンを表す。
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