JP2017165801A - 熱可塑性樹脂発泡成形体およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡成形体およびその製造方法 Download PDF

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雅 間簔
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Abstract

【課題】 高い難燃性が得られる熱可塑性樹脂発泡成形体およびその製造方法の提供。【解決手段】 熱可塑性樹脂発泡成形体は、非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂と難燃剤とを含有する成形体材料によるマトリックス中に気泡が形成されてなる熱可塑性樹脂発泡成形体であって、前記結晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP1と、前記非晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP2とが、関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0を満たすことを特徴とする。熱可塑性樹脂発泡成形体においては、前記ΔSP2が関係式(2):ΔSP2≦1.0を満たすことが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂発泡成形体およびその製造方法に関する。
例えば自動車やOA機器に使用されている成形品として、軽量化や原材料の使用量の削減を図るなどの目的から、樹脂などよりなるマトリックスの内部に気泡(発泡セル)を有する発泡成形体を用いることが行われている。
具体的には、熱可塑性樹脂にクエン酸ナトリウムなどの熱分解型の化学発泡剤を添加した材料組成物を射出成形することによって発泡成形体を作製する。また、化学発泡剤を用いる代わりに、窒素ガスや二酸化炭素などを発泡剤として用いる物理発泡や、超臨界状態の物理発泡を利用した射出成形方法も知られている。
例えば、特許文献1には、ゴム強化スチレン系の樹脂を含む樹脂組成物および化学発泡剤を用いた発泡成形体が開示されている。このような発泡成形体においては微細な気泡が形成され、発泡成形体の部位によらず気泡の大きさの均一性が高く、機械的強度に優れ、かつ、表面の外観にも優れる。
しかしながら、特許文献1に開示された発泡成形体によっては、十分な難燃性が得られないことがある。
これは、発泡成形体は、内部に気泡を有することによって気泡を有さないものに比較して機械的強度が低下するだけでなく、気泡の周囲部分が、表面積が大きくて燃焼しやすいために難燃性も低下するからである。このため、例えば自動車やOA機器に使用される発泡成形体においては、当該発泡成形体を構成する樹脂中に難燃剤が含有されている。
発泡成形体において、十分な難燃性を得るためには、樹脂中に多量の難燃剤を含有させることが必要である。
しかしながら、樹脂中に多量の難燃剤を含有させると、難燃剤の可塑効果によって発泡成形体を形成する樹脂組成物の粘度が低下して発泡工程において発泡途中に気泡が破れてしまって維持することができず、その結果、所定の気泡を形成することができない。このため、高い難燃性を得ることと高い軽量化を図ることを両立させることは困難であった。
特許第05513804号公報
本発明は、以上の事情に基づいてなされたものであって、その目的は、良好な気泡を有して軽量化が図られながら、高い難燃性が得られる熱可塑性樹脂発泡成形体およびその製造方法を提供することにある。
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体は、非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂と難燃剤とを含有する成形体材料によるマトリックス中に気泡が形成されてなる熱可塑性樹脂発泡成形体であって、
前記結晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP1と、前記非晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP2とが、下記関係式(1)を満たすことを特徴とする。
関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体においては、前記ΔSP2が下記関係式(2)を満たすことが好ましい。
関係式(2):ΔSP2≦1.0
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体においては、前記ΔSP1と前記ΔSP2とが、下記関係式(3)を満たすことが好ましい。
関係式(3):ΔSP1−ΔSP2>2.0
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体においては、前記難燃剤が、リン系化合物、ポリシラン系化合物およびハロゲン系化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体においては、前記結晶性熱可塑性樹脂100質量部に対する前記非晶性熱可塑性樹脂の含有割合が1〜40質量部であり、当該結晶性熱可塑性樹脂100質量部に対する前記難燃剤の含有割合が1〜30質量部であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体においては、前記非晶性熱可塑性樹脂100質量部に対する前記難燃剤の含有割合が10〜200質量部であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法は、上記の熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法であって、
非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂と難燃剤とを溶融混練する混練工程と、当該混練工程によって得られた溶融混練物を発泡させる発泡工程とを有し、
前記非晶性熱可塑性樹脂、前記結晶性熱可塑性樹脂および前記難燃剤として、前記結晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP1と、前記非晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP2とが、下記関係式(1)を満たすものを用いることを特徴とする。
関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体によれば、結晶性熱可塑性樹脂、非晶性熱可塑性樹脂および難燃剤のSP値が相対的に規定されているので、良好な気泡を有して軽量化が図られながら高い難燃性が得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体(以下、単に「発泡成形体」ともいう。)は、非晶性熱可塑性樹脂(以下、「非晶性樹脂」ともいう。)Aと結晶性熱可塑性樹脂(以下、「結晶性樹脂」ともいう。)Bと難燃剤Cとを含有する成形体材料によるマトリックス中に、気泡が形成されてなるものである。
〔非晶性樹脂A〕
本発明の発泡成形体を構成する非晶性樹脂Aとしては、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂(ABS)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)などを好適に用いることができる。
これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔結晶性樹脂B〕
本発明の発泡成形体を構成する結晶性樹脂Bとしては、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)などを好適に用いることができる。
これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔難燃剤C〕
本発明の発泡成形体を構成する難燃剤Cとしては、非晶性樹脂Aおよび結晶性樹脂Bとの相溶性の観点から、有機系難燃剤を用いることが好ましい。有機系難燃剤としては、リン系化合物、ポリシラン系化合物、ハロゲン系化合物などを用いることが好ましく、特に、発泡成形体に高い難燃性を付与し易く、かつ、環境毒性を有さないことから、リン系化合物を用いることが好ましい。
リン系化合物としては、亜リン酸エステル、リン酸エステルおよびホスホン酸エステルなどのリン酸エステル化合物が挙げられ、これらの中でも、特にリン酸エステルを用いることが好ましい。
亜リン酸エステルの具体例としては、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
リン酸エステルの具体例としては、トリフェニルホスフェート、トリス(ノニルフェニル)ホスフェート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフェート、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェート、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェート、トリブチルホスフェート、ビスフェノールAビス−ジフェニルホスフェート、芳香族縮合リン酸エステルなどが挙げられる。芳香族縮合リン酸エステルとしては、例えば、1,3−フェニレンビス(ジ2,6キシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)及び1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)などが挙げられる。
ホスホン酸エステルの具体例としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸エステルなどが挙げられる。
ハロゲン系化合物としては、ポリブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール−A、臭素化エポキシオリゴマー、臭素化ポリカーボネートオリゴマーなどが挙げられる。
ポリシラン系化合物としては、ポリメチルフェニルシラン、ポリフェニルシランなどが挙げられる。
難燃剤Cとしては市販品を用いてもよく、市販のリン系化合物としては、例えば、大八化学工業社製の「CR−733S」、「CR−741」(いずれも縮合リン酸エステル、液状)、「PX−200」(縮合リン酸エステル、固体状)、大塚化学社製の「SPS−100」(ホスファゼン化合物、固体状)などが挙げられる。
以上の難燃剤Cは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
そして、本発明においては、非晶性樹脂A、結晶性樹脂Bおよび難燃剤Cとしては、結晶性樹脂BのSP値(溶解パラメーター)および難燃剤CのSP値の差の絶対値ΔSP1と、非晶性樹脂AのSP値および当該難燃剤CのSP値の差の絶対値ΔSP2とが、関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0を満たすものが組み合わせて用いられ、特に関係式(3):ΔSP1−ΔSP2>2.0を満たすものが組み合わせて用いられることが好ましい。
上記関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0を満たす非晶性樹脂A、結晶性樹脂Bおよび難燃剤Cを用いること、難燃剤Cが結晶性樹脂Bよりも非晶性樹脂Aと相溶し易いことによって、得られる発泡成形体において難燃剤Cが気泡の周囲部分に局在化される。これにより、難燃剤Cが、燃焼しやすい気泡の周囲部分に直接作用するため、難燃剤Cの量が少なくても良好な難燃性が得られる。また、難燃剤Cの量が少なくてよいため、高い機械的強度が得られると共に、十分な軽量化を図ることができる。
得られる発泡成形体において難燃剤Cが気泡の周囲部分に局在化される理由は、結晶性樹脂Bよりも非晶性樹脂Aの方が発泡し易いからである。すなわち、結晶性樹脂Bにおいては分子が規則正しく配列しているため発泡に係る気体と混ざり難い。そのため、結晶性樹脂Bによる海相中に非晶性樹脂Aによる島相を高い均一性で分散させた混練物を発泡させると、分散された非晶性樹脂Aによる島相において発泡が生じる。従って、非晶性樹脂Aと相対的に相溶し易い難燃剤Cは、結晶性樹脂Bによる海相ではなく、非晶性樹脂Aによる島相に局在化することとなり、当該島相において発泡が生じることによって形成される気泡の周辺に難燃剤Cが局在化するものと推測される。
また、この発泡成形体においては、均一に分散された非晶性樹脂Aにおいて発泡が生じることにより、均一性の高い気泡が高い分散性で分散されたものとなり、一層高い機械的強度が得られる。
また、非晶性樹脂Aおよび難燃剤Cとしては、非晶性樹脂AのSP値および難燃剤CのSP値の差の絶対値ΔSP2が、関係式(2):ΔSP2≦1.0を満たすものが組み合わせて用いられることが好ましい。
上記関係式(2)を満たす非晶性樹脂Aおよび難燃剤Cを用いることによって、得られる発泡成形体において難燃剤Cを確実に気泡の周囲部分に局在化させることができる。
結晶性樹脂BのSP値は、例えば8.0〜12.5(cal/cm3 1/2 とされる。
非晶性樹脂AのSP値は、例えば10.0〜12.0(cal/cm3 1/2 とされる。
また、難燃剤CのSP値は、例えば10.2〜12.5(cal/cm3 1/2 とされる。
非晶性樹脂A、結晶性樹脂Bおよび難燃剤CのSP値は、R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,147(1974)に記載されるFedorsの方法を用いて算出されるものである。
成形体材料における非晶性樹脂A、結晶性樹脂Bおよび難燃剤Cの含有割合は、結晶性樹脂B100質量部に対する非晶性樹脂Aの含有割合が1〜40質量部であることが好ましく、当該結晶性樹脂B100質量部に対する難燃剤Cの含有割合が好ましくは1〜30質量部、より好ましくは5〜20質量部である。成形体材料における結晶性樹脂Bの含有割合が過少である場合は、得られる発泡成形体において所期の剛性が得られないおそれがある。一方、成形体材料における結晶性樹脂Bの含有割合が過多である場合は、発泡に係る非晶性樹脂Aの量が相対的に過少となるために得られる発泡成形体に十分な軽量性が得られないおそれがある。
また、成形体材料における非晶性樹脂A100質量部に対する難燃剤Cの含有割合は、10〜200質量部であることが好ましい。難燃剤Cの含有量が非晶性樹脂Aに対して過少である場合は、発泡成形体に十分な難燃性が得られないおそれがある。一方、難燃剤Cの含有量が非晶性樹脂Aに対して過多である場合は、難燃剤Cによる可塑効果の影響が大きく、所期の発泡が得られずに発泡成形体に十分な軽量性が得られないおそれがある。
〔気泡〕
発泡成形体において内包された気泡内に充填されるガスの主成分は、不燃性ガスであることが好ましい。ここで、「不燃性ガス」とは、可燃性ガス(例えば水素ガス、炭化水素ガス、アンモニアガス等)および支燃性ガス(例えば酸素ガス、ハロゲンガス等)以外の燃焼に寄与しないガスを意味する。
このような不燃性ガスの具体例としては、窒素ガス、炭酸ガスなどが挙げられる。
気泡内に充填されるガスのうち、不燃性ガスの割合は、95mol%以上であることが好ましい。
気泡内に充填されるガスの主成分が不燃性ガスであることにより、難燃剤Cの量を更に少なくしても、所要の難燃性を確保することができる。また、難燃剤Cの量が更に少なくてよいため、軽量で機械的強度が一層高い発泡成形体が得られる。
〔その他の成分〕
本発明の発泡成形体には、上記の非晶性樹脂A、結晶性樹脂Bおよび難燃剤C以外のその他の成分が含有されていてもよい。
その他の成分としては、補強剤、分散剤、顔料や着色剤、充填剤、結晶化促進剤、透明化剤、気泡防止剤、難燃助剤、帯電防止剤、加工助剤、滑剤、有機系過酸化物、可塑剤、光触媒等を用いることができる。これらのその他の成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
補強剤として、カーボンブラックやシリカ、ガラス繊維、カーボン繊維、セルロースファイバー、アラミド繊維などを用いることができる。
分散剤としては、ワックス、変性ワックス、金属石鹸、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等を用いることができる。
ワックスとしては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス等を用いることができる。
変性ワックスとしては、例えば、分子構造中に酸性基を有するワックスを用いることができ、その具体例としては、マレイン酸変性ワックス、フマル酸変性ワックス、アクリル酸変性ワックス、メタクリル酸変性ワックス、クロトン酸変性ワックス等が挙げられる。
金属石鹸としては、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、ラウリン酸、セバシン酸等の脂肪酸のナトリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩を用いることができる。
顔料および着色剤としては、無機顔料および有機顔料を用いることができる。無機顔料の具体例としては、弁柄、酸化チタン、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、酸化亜鉛、群青、コバルトブルー、炭酸カルシウム、チタンイエロー、鉛白、鉛丹、鉛黄、紺青等が挙げられる。有機顔料の具体例としては、キナクリドン、ポリアゾイエロー、アンスラキノンイエロー、ポリアゾレッド、アゾレーキイエロー、ペリレン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。
本発明の発泡成形体の軽量化率は、5〜30%であることが好ましく、より好ましくは10〜30%である。
発泡成形体の軽量性を示す軽量化率は、発泡成形体を形成するための難燃剤含有樹脂組成物の未発泡状態のソリッド成形体の比重をd0、発泡成形体の比重をd1としたとき、下記式(d)に従って算出されるものである。
ソリッド成形体は、発泡成形体を形成するための難燃剤含有樹脂組成物を、発泡させずに当該発泡成形体と同じ大きさとなるように当該発泡成形体と同じ方法で成形したものである。
式(d):軽量化率=({d0−d1}/d0)×100
本発明の発泡成形体の形状は、特に制限されるものではなく、各種の用途に応じて、板状、円筒状、角状、球体状などの適宜の形状を有するものとして構成することができる。
以上のような発泡成形体によれば、結晶性樹脂B、非晶性樹脂Aおよび難燃剤CのSP値が相対的に規定されているので、良好な気泡を有して軽量化が図られながら高い難燃性が得られる。
<発泡成形体の製造方法>
以上のような本発明の発泡成形体は、例えば化学発泡剤(以下、単に「発泡剤」ともいう。)を用いて以下のようにして製造することができる。
先ず、非晶性樹脂Aの樹脂ペレット、結晶性樹脂Bの樹脂ペレットおよび難燃剤Cを混合して混練し(混練工程)、得られた難燃剤含有樹脂組成物に発泡剤を加えて混ぜた成形材料を調製する。
次いで、この成形材料について、発泡工程を行う。発泡工程は、例えば射出成形などの加熱成形を行うことにより、発泡剤が熱により分解してガスが発生することにより、行われる。発泡工程が行われる結果、得られる発泡成形体の内部には当該ガスによる気泡が形成されて発泡成形体が得られる。このとき、成形体材料によるマトリックスにおいては結晶性樹脂Bよりなる海相中に、非晶性樹脂Aよりなる島相が存在する海島構造が形成され、当該成形体材料によるマトリックス中の島相において気泡が形成されると共に、当該気泡の近辺に難燃剤Cが偏在される。
加熱成形における成形温度は、使用する非晶性樹脂Aおよび結晶性樹脂Bの種類によっても異なるが、例えば220〜290℃であることが好ましい。
〔発泡剤〕
発泡剤としては、有機系化学発泡剤および無機系化学発泡剤を用いることができる。
有機系化学発泡剤としては、ポリカルボン酸、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジド化合物、テトラゾール化合物、イソシアネート化合物等を用いることができる。
また、無機系化学発泡剤としては、水酸化物、重炭酸塩、炭酸塩、有機酸金属塩、亜硝酸塩等が挙げられる。
有機系化学発泡剤において、ポリカルボン酸の具体例としては、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸などが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、ジメチル−2,2’−アゾビスブチレート、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]等が挙げられる。
ニトロソ化合物の具体例としては、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が挙げられる。
ヒドラジン誘導体の具体例としては、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ヒドラゾジカルボンアミド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等が挙げられる。
セミカルバジド化合物の具体例としては、p−トルエンスルホニルセミカルバジドが挙げられる。
その他の有機系化学発泡剤の具体例としては、トリヒドラジノトリアジン等が挙げられる。
無機系化学発泡剤において、重炭酸塩の具体例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
炭酸塩の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。
有機酸金属塩の具体例としては、クエン酸ナトリウム、クエン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
亜硝酸塩の具体例としては、亜硝酸アンモニウムが挙げられる。
これらの発泡剤は、1種単独で、または、2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの発泡剤のうち、発泡成形体を構成する樹脂の溶融温度以下では分解せず、分解温度以下で分解する発泡剤を用いることが好ましい。このような発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸二水素ナトリウムなどを好ましく用いることができ、特に、クエン酸二水素ナトリウムを用いることが好ましい。
また、上記の発泡剤に加えて、尿素などの発泡助剤や、クエン酸ナトリウム、タルク、炭酸カルシウムなどの有機、無機物系造核剤を併用することができる。
発泡剤としては、発生するガスの主成分が不燃性ガスであるものを用いることが好ましい。このような発泡剤の具体例を示すと、窒素ガスおよび炭酸ガスが発生する発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等が挙げられ、炭酸ガスが発生する発泡剤としては、炭酸水素ナトリウムが挙げられ、窒素ガスが発生する発泡剤としては、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。
成形材料に含有される発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、得られる発泡成形体の軽量化率などを考慮して定められるが、通常、難燃剤含有樹脂組成物100質量部に対して1〜10質量部であり、好ましくは1〜5質量部である。
本発明の発泡成形体は、化学発泡剤を用いる化学発泡を利用した方法に限定されず、気体を導入して発泡させる物理発泡を利用した方法によって製造されてもよい。物理発泡を利用する方法においては、通常は発泡剤を使用しない。
物理発泡を利用した発泡成形体の製造方法としては、例えば特開2015−151461号公報などに開示された方法を採用することができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1:発泡成形体の製造例1a〜1d〕
2軸混練機「KTX−30」(神戸製鋼所社製)を用いて、ポリエチレンテレフタレート樹脂「ダイヤナイトMA521H−D25」(三菱レイヨン社製)100質量部と、ポリカーボネート樹脂「タフロンA−1900」(出光興産社製)25質量部と、難燃剤「CR741」(大八化学工業社製)15質量部とを、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数300rpmで混練することにより、難燃剤含有樹脂組成物〔1〕を得た。
得られた難燃剤含有樹脂組成物〔1〕100質量部を80℃で4時間乾燥させた後、化学発泡剤「クエン酸二水素ナトリウム」(関東化学社製)1.5質量部を加え、ドライブレンドした後、射出成形機「J55ELII」(日本製鋼所社製)を用い、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔1a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔1b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔1c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔1d〕の4種をそれぞれ成形した。各試験片の成形の条件は、シリンダー温度260℃、金型温度50℃とした。
〔実施例2:発泡成形体の製造例2a〜2d〕
発泡成形体の製造例1a〜1dにおいて、表1の処方に従い、かつ、シリンダー温度を230℃に変更して難燃剤含有樹脂組成物〔2〕を得、これを用い、試験片の成形に係るシリンダー温度を230℃に変更したこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔2a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔2b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔2c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔2d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔実施例3:発泡成形体の製造例3a〜3d〕
発泡成形体の製造例2a〜2dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔3〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔3a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔3b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔3c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔3d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔実施例4:発泡成形体の製造例4a〜4d〕
発泡成形体の製造例2a〜2dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔4〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔4a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔4b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔4c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔4d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔実施例5:発泡成形体の製造例5a〜5d〕
発泡成形体の製造例2a〜2dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔5〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔5a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔5b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔5c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔5d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔実施例6:発泡成形体の製造例6a〜6d〕
発泡成形体の製造例2a〜2dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔6〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔6a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔6b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔6c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔6d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔実施例7:発泡成形体の製造例7a〜7d〕
発泡成形体の製造例2a〜2dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔7〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔7a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔7b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔7c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔7d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔実施例8:発泡成形体の製造例8a〜8d〕
発泡成形体の製造例2a〜2dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔8〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔8a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔8b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔8c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔8d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔比較例1:発泡成形体の製造例9a〜9d〕
発泡成形体の製造例1a〜1dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔9〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔9a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔9b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔9c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔9d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔比較例2:発泡成形体の製造例10a〜10d〕
発泡成形体の製造例1a〜1dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔10〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔10a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔10b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔10c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔10d〕の4種をそれぞれ成形した。
〔比較例3:発泡成形体の製造例11a〜11d〕
発泡成形体の製造例1a〜1dにおいて、表1の処方に従って難燃剤含有樹脂組成物〔11〕を得、これを用いたこと以外は同様にして、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔11a〕、100mm×10mm×1.6mmの短冊型の試験片〔11b〕、JIS K7110(K7111)に準じた形状の試験片〔11c〕、および、100mm×100mm×1.6mmの平板型の試験片〔11d〕の4種をそれぞれ成形した。
Figure 2017165801
表1中、結晶性樹脂Bの
「PET」はポリエチレンテレフタレート樹脂「ダイヤナイトMA521H−D25」(三菱レイヨン社製)
「PE」はポリエチレン樹脂「エバフレックスEV550」(三井・デュポン ポリケミカル社製)
「PP」はポリプロピレン樹脂「ノバテックBC3LS」(日本ポリプロ社製)
「PBT」はポリブチレンテレフタレート樹脂「トレコン1100M」(東レ社製)
であり、また、非晶性樹脂Aの
「PS」はポリスチレン樹脂「ディックスチレンXC515」(DIC社製)
「ABS」はABS樹脂「スタイラック321」(旭化成ケミカルズ社製)
「PC」はポリカーボネート樹脂「タフロンA−1900」(出光興産社製)
であり、また、難燃剤Cの
「CR741」は、リン系化合物「CR741」(大八化学工業社製)
「TPP」は、リン系化合物「TPP」(大八化学工業社製)
「FCP−680」は、ハロゲン系化合物「ファイアカットP−680」(鈴裕化学社製)
「PX200」は、リン系化合物「PX200」(大八化学工業社製)
「SI−30−10」は、ポリシラン系化合物「オグソール SI−30−10」(大阪ガスケミカル社製)
「SPS」は、リン系化合物「SPS−100」(大塚化学社製)
である。
〔発泡成形体よりなる試験片の評価〕
上記の実施例および比較例に係る試験片について、以下の評価を行った。結果を下記表2に示す。
(a)軽量化率
平板型の試験片〔1a〕〜〔11a〕の比重を測定し、この試験片(発泡成形体)の比重d1と、これらに対応するソリッド成形体の比重d0とを用いて下記式(d)に従って軽量化率を算出し、下記の評価基準に従って軽量性を評価した。
ソリッド成形体は、試験片〔1a〕〜〔11a〕を構成する難燃剤含有樹脂組成物を、発泡させずに同じ大きさの試験片となるように射出成形したものである。以下において同じである。
式(d):軽量化率=({d0−d1}/d0)×100
−評価基準−
○:軽量化率が10%以上(合格)
△:軽量化率が5%以上10%未満(合格)
×:軽量化率が5%未満(不合格)
(b)難燃性
短冊型の試験片〔1b〕〜〔11b〕を、温度23℃、湿度50%の恒温室の中で48時間調湿し、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)が定めているUL94試験(機器の部品用プラスチック材料の燃焼試験)に準拠して難燃性試験を行い、下記の評価基準に従って難燃性を評価した。なお、HB、V2、V1、V0、5VB、5VAはUL94試験による難燃性のグレードであり、難燃性の大きさはHB<V2<V1<V0<5VB<5VAである。
−評価基準−
◎:5VA、5VB、V0(合格)
○:V1、V2(合格)
△:HB(合格)
×:規格外(不合格)
(c)耐衝撃性
試験片〔1c〕〜〔11c〕についてJIS K7110(K7111)に準拠して衝撃試験を行い、この試験片(発泡成形体)の衝撃強度E1と、これらに対応するソリッド成形体の衝撃強度E0とを用いて下記式(E)に従って軽量化率を算出し、下記の評価基準に従って耐衝撃性を評価した。
式(E):衝撃強度低下率=[(E0−E1)/E0]×100(%)
−評価基準−
○:衝撃強度低下率が10%より大きく50%以下(合格)
△:衝撃強度低下率が50%より大きく90%以下(合格)
×:衝撃強度低下率が90%より大きい(不合格)
(d)外観性
試験片〔1d〕〜〔11d〕について「VK−X100」(キーエンス社製)を用いて、試験片の表面を観察した画像を解析して10点粗さ平均Rzを算出し、下記の評価基準に従って外観性を評価した。
−評価基準−
○:3μm以下(合格)
△:3μmより大きく5μm以下(合格)
×:5μmより大きい(不合格)
Figure 2017165801
表2の結果から明らかなように、実施例1〜8に係る発泡成形体は、良好な軽量性および難燃性を両立して有すると共に、耐衝撃性などの機械的強度に優れ、かつ、良好な外観を有することが確認された。

Claims (7)

  1. 非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂と難燃剤とを含有する成形体材料によるマトリックス中に気泡が形成されてなる熱可塑性樹脂発泡成形体であって、
    前記結晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP1と、前記非晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP2とが、下記関係式(1)を満たすことを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体。
    関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0
  2. 前記ΔSP2が下記関係式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂発泡成形体。
    関係式(2):ΔSP2≦1.0
  3. 前記ΔSP1と前記ΔSP2とが、下記関係式(3)を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱可塑性樹脂発泡成形体。
    関係式(3):ΔSP1−ΔSP2>2.0
  4. 前記難燃剤が、リン系化合物、ポリシラン系化合物およびハロゲン系化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡成形体。
  5. 前記結晶性熱可塑性樹脂100質量部に対する前記非晶性熱可塑性樹脂の含有割合が1〜40質量部であり、当該結晶性熱可塑性樹脂100質量部に対する前記難燃剤の含有割合が1〜30質量部であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡成形体。
  6. 前記非晶性熱可塑性樹脂100質量部に対する前記難燃剤の含有割合が10〜200質量部であることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂発泡成形体。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法であって、
    非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂と難燃剤とを溶融混練する混練工程と、当該混練工程によって得られた溶融混練物を発泡させる発泡工程とを有し、
    前記非晶性熱可塑性樹脂、前記結晶性熱可塑性樹脂および前記難燃剤として、前記結晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP1と、前記非晶性熱可塑性樹脂のSP値および前記難燃剤のSP値の差の絶対値ΔSP2とが、下記関係式(1)を満たすものを用いることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法。
    関係式(1):ΔSP1−ΔSP2>1.0

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019188255A1 (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 リンテック株式会社 樹脂シートおよびその製造方法

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