JP2017165690A - 脂肪酸金属塩組成物の製造方法及びポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

脂肪酸金属塩組成物の製造方法及びポリアセタール樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱変色性に優れる脂肪酸金属塩組成物の製造方法及び脂肪酸金属塩組成物を用いたポリアセタール樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)とを、前記脂肪酸(A)の融点以上の温度で混合して、溶融混合物を得る混合工程と、金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上の金属化合物(C)と、前記溶融混合物と、を反応させて脂肪酸金属塩組成物(D)を得る反応工程と、を有する、脂肪酸金属塩組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪酸金属塩組成物の製造方法及びポリアセタール樹脂組成物に関する。
脂肪酸金属塩は、熱可塑性樹脂の成形加工性や長期特性の改良剤、或いは金属石鹸の原料等、多岐の用途にわたって用いられている。
従来、脂肪酸金属塩の工業的製造方法としては、脂肪酸とアルカリ(土類)金属の水酸化物とで鹸化し、その後、金属塩化物を添加し反応させ、洗浄、脱水、乾燥、粉砕工程を経て脂肪酸金属塩を製造する複分解法(特許文献1、2)や、乳化した脂肪酸にアルカリ(土類)金属の水酸化物を添加し反応させ製造する湿式直接法(特許文献3)、脂肪酸とアルカリ(土類)金属の水酸化物を溶融反応させて製造する乾式直接法(特許文献4)が知られている。
特開昭51−036204号 特開昭52−138505号 特開平02−006428号 特開平04−208246号
しかしながら、これら上記の方法で製造した脂肪酸金属塩を熱可塑性樹脂に添加して使用する場合、成形加工方法によっては、脂肪酸金属塩の融点以上に加熱される為、脂肪酸金属塩そのものが熱変色するという問題がある。特に、ホットランナー成形のように、高温度で且つ樹脂の滞留部を有する構造の金型を使用する場合、成形ショット毎に成形品の色調が異なるため、市場で問題になる。色調に優れた成形品を安定して得る為には、一定時間成形した後、金型内を洗浄するなどの方法で改善しているのが現状である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、耐熱変色性に優れる脂肪酸金属塩組成物の製造方法及び脂肪酸金属塩組成物を用いたポリアセタール樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討した。その結果、下記に示す方法により脂肪酸金属塩の熱変色性を改良できる事を見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)とを、前記脂肪酸(A)の融点以上の温度で混合して、溶融混合物を得る混合工程と、
金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上の金属化合物(C)と、前記溶融混合物と、を反応させて脂肪酸金属塩組成物(D)を得る反応工程と、を有する、
脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
〔2〕
前記脂肪酸(A)が、ヒドロキシ脂肪酸を含む、〔1〕に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
〔3〕
前記脂肪酸(A)のヨウ素価が、0.1〜3.0g/100gである、〔1〕又は〔2〕に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
〔4〕
前記酸化防止剤(B)の使用量が、脂前記肪酸(A)と前記酸化防止剤(B)の合計使用量に対して、0.1〜20質量%である、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
〔5〕
前記脂肪酸金属塩組成物(D)が、1〜1000質量ppmの未反応の金属成分を含有する、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
〔6〕
ポリアセタール樹脂(E)100質量部と、
脂肪酸金属塩(d)0.0001〜5質量部と、
酸化防止剤(B)0.0001〜0.05質量部と、を含有する、ポリアセタール樹脂組成物。
〔7〕
脂肪酸金属塩(d)が、ヒドロキシ脂肪酸金属塩を含む、〔6〕記載のポリアセタール樹脂組成物。
〔8〕
1〜400ppmの金属成分をさらに含有する、〔6〕又は〔7〕に記載のポリアセタール樹脂組成物。
本発明によれば、耐熱変色性に優れる脂肪酸金属塩組成物の製造方法及び脂肪酸金属塩組成物を用いたポリアセタール樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔脂肪酸金属塩組成物の製造方法〕
本実施形態の脂肪酸金属塩組成物の製造方法は、脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)とを、前記脂肪酸(A)の融点以上の温度で混合して、溶融混合物を得る混合工程と、金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上の金属化合物(C)と、前記溶融混合物と、を反応させて脂肪酸金属塩組成物(D)を得る反応工程と、を有する。
反応工程前に所定の混合工程を行うことにより、得られる脂肪酸金属塩組成物の耐熱変色性がより一層向上する。以下、各工程及び各工程の成分について説明する。
〔混合工程〕
混合工程は、脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)とを、前記脂肪酸(A)の融点(以下、「mpA」ともいう)以上の温度で混合して、溶融混合物を得る工程である。このように反応工程前に、脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)と予め混合させることにより、得られる脂肪酸金属塩組成物(D)の耐熱変色性がより向上する。
混合工程における混合温度は、mpA℃以上であり、好ましくはmpA〜(mpA+50)℃であり、より好ましくはmpA〜(mpA+30)℃であり、さらに好ましくはmpA〜(mpA+20)℃である。混合温度がmpA℃以上であることにより、酸化防止剤(B)が均一に分散され、得られる脂肪酸金属塩の耐熱変色性がより向上する。
混合方法は特に制限されず、室温で脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)を紛体の状態で混合し、その後、mpA℃以上の温度で加熱して、脂肪酸(A)を溶融させて混合してもよい。また、混合工程は、溶媒下で行っても、非溶媒下で行ってもよいが、溶媒下で行うことが好ましい。
混合工程の雰囲気としては、特に限定されないが、例えば、空気下;窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性雰囲気下が挙げられる。このなかでも、不活性雰囲気下が好ましい。不活性雰囲気下で混合工程を行うことにより、得られる脂肪酸金属塩組成物の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
混合工程の雰囲気中の酸素濃度は、好ましくは10体積%以下であり、より好ましくは5体積%以下であり、さらに好ましくは1体積%以下である。酸素濃度が上記範囲内であることにより、得られる脂肪酸金属塩組成物の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
(脂肪酸(A))
脂肪酸(A)としては、特に限定されないが、例えば、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸が挙げられる。脂肪酸(A)の炭素数は、好ましくは6〜32であり、より好ましくは10〜26であり、さらに好ましくは14〜20である。また、脂肪酸(A)は、側鎖の水素原子の少なくとも一部が置換基に置換されていても置換されていなくてもよいが、このなかでも側鎖の水素原子の少なくとも1つが水酸基に置換されたヒドロキシ脂肪酸が好ましい。
上記飽和脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、過プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸が挙げられる。
上記不飽和脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸のモノ不飽和脂肪酸;リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸のジ不飽和脂肪酸;及びリノレイン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、エイコサトリエン酸のトリ不飽和脂肪酸が挙げられる。
上記ヒドロキシ脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシカプロン酸、3−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシカプリル酸、3−ヒドロキシカプリル酸、2−ヒドロキシカプリン酸、3−ヒドロキシカプリン酸、2−ヒドロキシラウリン酸、3−ヒドロキシラウリン酸、12−ヒドロキシラウリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸(リシノール酸)、2−ヒドロキシミリスチン酸、3−ヒドロキシミリスチン酸、14−ヒドロキシミリスチン酸、2−ヒドロキシペンタデカ酸、3−ヒドロキシペンタデカン酸、15−ヒドロキシペンタデカン酸、2−ヒドロキシパルミチン酸、16−ヒドロキシパルミチン酸、2−ヒドロキシスチアリン酸、3−ヒドロキシステアリン酸、2−ヒドロキシパルミトレイン酸、3−ヒドロキシパルミトレイン酸、2−ヒドロキシリノール酸、3−ヒドロキシリノール酸、2−ヒドロキシリノレン酸、3−ヒドロキシリノレン酸、2−ヒドロキシ−γ−リノレン酸、3−ヒドロキシアラキドン酸、2−ヒドロキシ−4−メチルドデカン酸、18−ヒドロキシ−3−メチルオクタデカン酸、2−ヒドロキシリグノセリン酸、2−ヒドロキシフィタン酸、18−ヒドロキシ−4−エチルオレイン酸等が挙げられる。
脂肪酸(A)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
このでも、ヒドロキシ脂肪酸が好ましく、12−ヒドロキシステアリン酸(リシノール酸)がより好ましい。このような脂肪酸(A)を用いることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。なお、12−ヒドロキシステアリン酸としては、特に限定されないが、例えば、小倉合成株式会社、伊藤製油株式会社、豊国製油株式会社等から市販されているものを用いることができる。
脂肪酸(A)のヨウ素価(I2g/100g)は、好ましくは0.1〜3.0g/100gであり、より好ましくは0.3〜2.0g/100gであり、さらに好ましくは0.5〜1.0g/100gである。脂肪酸(A)のヨウ素価が上記範囲内にあることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。脂肪酸(A)のヨウ素価は、ウィイス法によって定量することができる。具体的には、脂肪酸(A)に対してウィイス試薬を加えて反応させる。その後、過剰のヨウ化カリウム水溶液を加え、未反応のヨウ素(三ヨウ化物イオン)をチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定することで、脂肪酸(A)のヨウ素価を定量することができる。
(酸化防止剤(B))
酸化防止剤(B)としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤や脂質酸化防止剤が挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n− オクタデシル−3−(3’−メチル−5−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−t− ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)、1,4−ブタンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピ オネート)、トリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)、テトラキス−(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、N,N’−ビス−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プリピオニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−テトラメチレンビス−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニルジアミン、N, N’−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニル)ヒドラジン、N−サリチロイル−N’−サリチリデンヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、N,N’−ビス(2−(3−(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)オキシアミド等である。
また、脂質酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、アスコルビン酸(ビタミンC)、グルタチオン、及びリポ酸などの水溶性抗酸化剤;α−トコフェロール(ビタミンE)、没食子酸誘導体,レスベラトロール,ユビキノール(補酵素Q)などの(ポリ)フェノール型化合物;β−カロテンなどの脂溶性抗酸化剤が挙げられる。
酸化防止剤(B)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
このなかでも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、トリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)がより好ましい。このような酸化防止剤(B)を用いることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。
酸化防止剤(B)の使用量は、脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)の合計使用量に対して、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.5〜15質量%であり、さらに好ましくは、1〜10質量%である。酸化防止剤(B)の使用量が前述の範囲である時、脂肪酸金属塩の熱変色性をより一層向上させる事ができる。酸化防止剤(B)の使用量が上記範囲内であることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。
(その他の添加剤)
混合工程においては、アルミノケイ酸塩化合物をさらに混合してもよい。アルミノケイ酸塩化合物を用いることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。アルミノケイ酸塩化合物とは、天然或いは合成によって得られるアルミノケイ酸塩であり、具体的には、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイト、クリノブチロライト、アナルサイト、ワイラカイト、ナトロライト、メソライト、トムソライト、ゴナルダイト、スコレサイト、エジングトナイト、ギスモンダイト、リューモンダイト、ニガワライト、エリオナイト、アシュクロフテナイト、ヒユーランダイト、ステイルバイト、エビステイルバイト、タキアルダイト、フイリブサイト、グメリナイト、チャバサイト、フォージャサイト等、及びその金属置換体が挙げられる。これらアルミノケイ酸塩化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルミノケイ酸塩化合物の使用量は、脂肪酸(A)の使用量に対して、好ましくは0.1〜50質量部であり、より好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは、1.0〜10質量部である。アルミノケイ酸塩化合物の使用量が上記範囲内であることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。
〔反応工程〕
反応工程は、金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上の金属化合物(C)と、上記のようにして得た溶融混合物と、を反応させて脂肪酸金属塩組成物(D)を得る工程である。溶融状態にある脂肪酸脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)の混合物に対して、金属化合物(C)を添加することにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。
反応方法としては、特に限定されないが、例えば、複分解法(脂肪酸とアルカリ(土類)金属の水酸化物とで鹸化し製造する方法)や湿式直接法(乳化した脂肪酸にアルカリ(土類)金属の水酸化物を添加し反応させ製造する方法)及び乾式直接法(脂肪酸とアルカリ土類金属の水酸化物を溶融反応させて製造する方法)が挙げられる。脂肪酸金属塩を合成する際の反応温度と時間も同様、特に制限するものではない。
(金属化合物(C))
金属化合物(C)は、金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上である。このなかでも、金属水酸化物が好ましい。
金属化合物(C)に含まれる金属としては、特に限定されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムのようなアルカリ金属;カルシウム、ストロンチオウム、バリウム、ラジウムのようなアルカリ土類金属;マグネシウム、亜鉛、アルミニウムのような遷移金属が挙げあれる。このなかでも、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属が好ましく、ナトリウム及び/又はカルシウムがより好ましい。このような金属化合物(C)を用いることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。
金属化合物(C)の使用量は、脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)からなる溶融混合物中の脂肪酸(A)1molに対して、好ましくは0.3〜0.5molであり、より好ましくは、0.4〜0.5molであり、さらに好ましくは0.45〜0.5molである。金属化合物(C)の使用量が上記範囲内であることにより、得られる脂肪酸金属塩に含まれる未反応の金属成分が少なく、脂肪酸金属塩の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
脂肪酸金属塩組成物(D)を合成する反応時の環境は、酸素濃度10%以下が好ましい。更に好ましくは5%以下であり、最も好ましくは1%以下である。合成反応時の酸素濃度を前述の範囲にする事により、脂肪酸金属塩の熱変色性をより一層向上させる事ができる。
〔後工程〕
本実施形態の製造方法は、得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を、更に脱水、洗浄、乾燥、粉砕を繰り返し、室温まで冷却する後工程を有していてもよい。脱水、洗浄、乾燥、粉砕の後工程を有することにより、脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる未反応の金属成分量を調整ことができる。具体的には、後工程の操作を繰り返すことによって未反応の金属成分量を低減させることができる。
脱水工程とは、例えば、金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上の金属化合物(C)と、前記溶融混合物と、を水溶液の状態で反応させた後、生成した脂肪酸金属塩組成物(D)と反応で使用した水等の液成分を分離する工程である。分離機としては特に限定されないが、例えば遠心分離機等、公知の分離機を使用することができる。
脱水工程での分離能力を適宜調整し、脂肪酸金属塩組成物(D)の含液率を低減させることにより、脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる未反応の金属成分量を低減させることができる。
洗浄工程とは、前述の脱水工程で得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を洗浄する工程である。洗浄に用いる液体としては特に限定されないが、例えば、水等を使用することができる。
洗浄工程での洗浄回数を繰り返す事により、脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる未反応の金属成分量を低減させることができる。
乾燥工程とは、前述の洗浄工程で得られた脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる液成分を加熱により蒸発させ除去する工程である。乾燥機としては特に限定されないが、例えば、パドル式ドライヤー、熱風乾燥機等、公知の乾燥機を使用することができる。
粉砕工程とは、前述の乾燥工程で得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を均一な粒子径に粉砕する工程である。粉砕機としては特に限定されないが、公知の粉砕機を使用することができる。
脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる未反応の金属成分量は、脂肪酸金属塩組成物(D)に対して、好ましくは1000質量ppm以下であり、より好ましくは500質量ppm以下であり、さらに好ましくは300質量ppm以下である。脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる未反応の金属成分量の下限は特に制限されないが、脂肪酸金属塩組成物(D)に対して1質量ppm以上であることが好ましい。未反応の金属成分量が上記範囲内であることにより、脂肪酸金属塩組成物(D)の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる未反応金属成量は、イオンクロマトグラフによって定量することができる。例えば、脂肪酸金属塩組成物(D)に脂肪酸金属塩組成物(D)の体積の5倍量の純水を投入し、室温で1時間、超音波処理をする。その後、濾過して濾液中に抽出された金属イオンをイオンクロマトグラフによって定量することができる。
後工程の雰囲気は、特に限定されないが、例えば、空気下;窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性雰囲気下が挙げられる。このなかでも、不活性雰囲気下が好ましく、窒素雰囲気下がより好ましい。不活性雰囲気下で混合工程を行うことにより、得られる脂肪酸金属塩組成物の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
後工程の雰囲気中の酸素濃度は、好ましくは10体積%以下であり、より好ましくは5体積%以下であり、さらに好ましくは1体積%以下である。酸素濃度が上記範囲内であることにより、耐熱変色性がより向上する傾向にある。
脂肪酸金属塩組成物(D)の耐熱変色性の評価方法は、脂肪酸金属塩組成物(D)をガラス容器に入れ、200℃に設定した加熱炉内で焼成する。20分経過後、加熱炉よりガラス容器に入った脂肪酸金属塩組成物を取出し、窒素雰囲気内で室温まで冷却する。冷却後、色差計で黄変度(b値)測定し、得られた値により熱変色性を評価することができる。
〔ポリアセタール樹脂組成物〕
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂(E)100質量部と、脂肪酸金属塩(d)0.0001〜5質量部と、酸化防止剤(B)0.0001〜0.05質量部と、を含有する。以下、各成分について説明する。
〔ポリアセタール樹脂(E)〕
ポリアセタール樹脂(E)は、ホルムアルデヒド単量体、又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを単独重合して得られる実質上オキシメチレン単位のみからなるポリアセタールホモポリマー;ホルムアルデヒド単量体、又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマールなどのグリコール、ジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル、又は環状ホルマールとを共重合させて得られたポリアセタールコポリマー;単官能グリシジルエーテルを共重合させて得られる分岐を有するポリアセタールコポリマー;多官能グリシジルエーテルを共重合させて得られる架橋構造を有するポリアセタールコポリマー等をいう。
さらに、ポリアセタール樹脂(E)としては、両末端又は片末端に水酸基などの官能基を有する化合物、例えばポリアルキレングリコールの存在下、ホルムアルデヒド単量体又はホルムアルデヒドの環状オリゴマーを重合して得られるブロック成分を有するポリアセタールホモポリマー;同じく両末端又は片末端に水酸基などの官能基を有する化合物、例えば水素添加ポリブタジエングリコールの存在下、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと環状エーテルや環状ホルマールとを共重合させて得られるブロック成分を有するポリアセタールコポリマーも含まれる。
(ポリアセタールホモポリマー)
上記ポリアセタールホモポリマーは、例えば、モノマーであるホルムアルデヒド、連鎖移動剤(分子量調節剤)及び重合触媒を、炭化水素系重合溶媒を導入した重合反応器にフィードし、スラリー重合法により重合することにより製造することができる。
この際、原料モノマーや連鎖移動剤、重合触媒には、連鎖移動可能な成分(不安定末端基を生成する成分)、例えば、水やメタノール及び蟻酸が含まれているため、まずこれら連鎖移動可能な成分の含有量を調整することが好ましい。
この時の連鎖移動可能な成分の含有量は、モノマーであるホルムアルデヒドに対して、好ましくは1〜1000ppmであり、より好ましくは1〜500ppmであり、さらに好ましくは1〜300ppmである。連鎖移動可能な成分量を上記範囲に調整することにより、熱安定性に優れるポリアセタール樹脂ホモポリマーを得ることができる。
ポリアセタールホモポリマーの分子量は、無水カルボン酸又はカルボン酸等の分子量調節剤を用いて連鎖移動させることにより調整することができる。分子量調節剤としては、特に無水プロピオン酸、無水酢酸が好ましく、より好ましくは無水酢酸である。
分子量調節剤の導入量は、目的とするポリアセタールホモポリマーの特性(特にメルトフローレート)に応じて調節し決定する。例えば、ポリアセタールホモポリマーは、メルトフローレート(MFR値(ISO1133に準拠))が、0.1〜100g/10分の範囲になるようにすることが好ましく、より好ましくは1.0g/10分〜70g/10分の範囲になるようにする。ポリアセタールホモポリマーのMFR値を上記範囲とすることにより、機械強度に優れるポリアセタールホモポリマーを得ることができる。
重合触媒としては、アニオン系重合触媒が好ましく、下記一般式(I)で表されるオニウム塩系重合触媒がより好ましい。
[R1234M]+- ・・・(I)
(式(I)中、R1、R2、R3、R4は、各々、独立にアルキル基を示し、Mは孤立電子対を持つ元素を示し、Xは求核性基を示す。)
重合触媒としては、オニウム塩系重合触媒が挙げられ、当該オニウム塩系重合触媒のなかでも、テトラエチルホスホニウムイオダイド、トリブチルエチルホスホニウムイオダイドのような第4級ホスホニウム塩系化合物や、テトラメチルアンモニウムブロマイド、ジメチルジステアリルアンモニウムアセテートのような第4級アンモニウム塩系化合物が好ましい。
これら第4級ホスホニウム塩系化合物や第4級アンモニウム塩系化合物の使用量は、ホルムアルデヒド1molに対して、好ましくは0.0003〜0.01molであり、より好ましくは0.0008〜0.005molであり、さらに好ましくは0.001〜0.003molである。
炭化水素系重合溶媒としては、ホルムアルデヒドと反応しない溶媒であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼンなどの溶媒が挙げられる。これらの炭化水素系溶媒は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いることもできるが、ヘキサンが特に好ましい。
ポリアセタールホモポリマーの重合工程においては、先ず、粗ポリアセタールホモポリマーを得、続いて、後述するように、不安定末端基に対して安定化処理を施す。
粗ポリアセタールホモポリマーを製造する重合装置は、モノマーであるホルムアルデヒド、連鎖移動剤(分子量調節剤)、重合触媒と炭化水素系重合溶媒を同時に供給できる装置であれば特に限定されるものではないが、生産性の観点から連続式重合装置が好ましい。
重合工程により得られた粗ポリアセタールホモポリマーは、重合体の末端基が熱的に不安定であるので、この不安定末端基をエステル化剤やエーテル化剤等でポリマー末端基を封鎖し、安定化処理することが好ましい。
エステル化による粗ポリアセタールホモポリマーの末端安定化方法は、粗ポリアセタールホモポリマーと、前記エステル化剤及びエステル化触媒とを、炭化水素系溶媒を導入した末端安定化反応機にそれぞれ投入し、反応させることによって行うことができる。
この時の反応温度は130〜155℃であり、反応時間は1〜100分間であることが好ましく、反応温度が135〜155℃であり、反応時間が5〜100分であることがより好ましく、反応温度が140〜155℃であり、反応時間が10〜100分であることがさらに好ましい。
上記粗ポリアセタールホモポリマーの末端基を封鎖し安定化する前記エステル化剤としては、下記一般式(II)で表される酸無水物を用いることができる。
5COOCOR6 ・・・(II)
(式(II)中、R5、R6は、各々、独立にアルキル基を示す。R5、R6は、同じであっても異なっていてもよい。)
上記エステル化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、無水安息香酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水プロピオン酸、無水酢酸が挙げられ、好ましくは無水酢酸である。これらエステル化剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記エステル化触媒としては、炭素数1〜18のカルボン酸のアルカリ金属塩が好ましく、その使用量は、ポリアセタールホモポリマーに対して、1〜1000ppmの範囲で適宜選択することができる。
炭素数1〜18のカルボン酸のアルカリ金属塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、カルボン酸が蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプリル酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸のアルカリ金属塩が挙げられ、当該アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。これらカルボン酸金属塩の中でも、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、及び酢酸カリウムのアルカリ金属塩が好ましい。
上述した粗ポリアセタールホモポリマーの末端基を、エーテル化により封鎖し、安定化することも可能である。
この場合のエーテル化剤としては、脂肪族又は芳香族酸と、脂肪族、脂環式族又は芳香族アルコールとのオルトエステル、例えば、メチル又はエチルオルトホルメート、メチル又はエチルオルトアセテート及びメチル又はエチルオルトベンゾエート、及びオルトカーボネート、具体的にはエチルオルトカーボネートから選択し、p−トルエンスルホン酸、酢酸及び臭酸のような中強度有機酸、ジメチル及びジエチルスルフェートのような中強度鉱酸等のルイス酸型の触媒を用いて得ることができる。
粗ポリアセタールホモポリマーの末端基を、エーテル化により封鎖し、安定化するときの、当該エーテル化反応に用いる溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びベンゼン等の低沸点脂肪族有機溶媒;脂環式族及び芳香族炭化水素系有機溶媒;塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素等のハロゲン化低級脂肪族等の有機溶媒が挙げられる。
上記の方法により末端基が安定化されたポリアセタールホモポリマーを、熱風式乾燥機や真空乾燥機等の乾燥機を用いて、100〜150℃に調整した窒素ガスを封入し、水分を除去して乾燥することにより、目的とするポリアセタールホモポリマーが得られる。
(ポリアセタールコポリマー)
ポリアセタールコポリマーは、以下に限定されるものではないが、例えば、コモノマーとして1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマールなどのグリコール、ジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル、又は環状ホルマールを用い、これらと前記トリオキサン等のモノマーとを共重合させることにより製造することができる。
共重合させるコモノマーの割合は、トリオキサン1molに対して、好ましくは0.1〜60mol%であり、より好ましくは0.1〜20mol%であり、さらに好ましくは0.13〜10mol%である。コモノマーの割合が上記範囲内であることにより、より機械的強度に優れたポリアセタール樹脂ペレットが得られる傾向にある。
また、ポリアセタールコポリマーの重合における重合触媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ルイス酸、プロトン酸及びそのエステル又は無水物等のカチオン活性触媒が挙げられる。
ルイス酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、具体的には三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。
また、プロトン酸及びそのエステル又は無水物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
これらの中でも、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルが好ましいものとして挙げられる。
上記例示されたポリアセタールコポリマーの重合方法としては、特に限定されるものではないが、前記スラリー重合法の他に、例えば、塊状重合法で行ってもよく、バッチ式、連続式のいずれも適用可能である。
重合装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、コニーダー、2軸スクリュー式連続押出混錬機、2軸パドル型連続混合機等のセルフクリーニング型押出混錬機が挙げられる。溶融状態のモノマーが前記重合機に供給され、重合の進行とともに固体塊状のポリアセタールコポリマーが得られる。
以上の重合で得られたポリアセタールコポリマーには、熱的に不安定な末端部〔−(OCH2n−OH基〕が存在する場合があるため、この不安定な末端部の分解除去処理を実施することが好ましい。不安定な末端部の分解除去方法としては、公知の方法で行うことができる。
以上のように、本実施形態においては、ポリアセタールホモポリマー及びポリアセタールコポリマーいずれも用いることが可能である。この中でも、好ましいのはポリアセタールコポリマーである。
〔脂肪酸金属塩(d)〕
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物において、脂肪酸金属塩(d)としては、上記製造方法により製造した脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれるものを用いることができる。このなかでも、耐熱変色性向上の観点から、ヒドロキシ脂肪酸金属塩が好ましい。
脂肪酸金属塩(d)の含有量は、ポリアセタール樹脂(E)100質量部に対して、0.0001〜5質量部であり、好ましくは0.0001〜3質量部であり、より好ましくは0.001〜1質量部である。脂肪酸金属塩(d)の含有量が上記範囲内であることにより、ポリアセタール樹脂組成物の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
〔金属成分〕
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は金属成分を有していてもよい。金属成分量は、好ましくは1〜400ppmであり、より好ましくは1〜350ppmであり、さらに好ましくは1.5〜300ppmである。金属成分量が上記範囲内であることにより、ポリアセタール樹脂組成物の耐熱変色性がより向上する傾向にある。ポリアセタール樹脂組成物に含まれる金属成分は、原子吸光分光光度計によって定量することができる。例えば、ポリアセタール樹脂組成物に6倍量の1N塩酸を加え、120℃で3時間熱分解処理を行う。その後、分解液中の金属成分を原子吸光分光光度計によって定量することができる。
〔酸化防止剤(B)〕
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物において、酸化防止剤(B)は、上記と同様のものを用いることができる。酸化防止剤(B)の含有量は、ポリアセタール樹脂(E)100質量部に対して、0.0001〜0.05質量部であり、好ましくは0.0001〜0.03質量部であり、より好ましくは0.001〜0.03質量部である。酸化防止剤(B)の含有量が上記範囲内であることにより、ポリアセタール樹脂組成物の耐熱変色性がより向上する傾向にある。
従来、酸化防止剤の使用量は、主に脂肪酸金属塩に起因する熱変色を抑制するために、上述で規定する以上の使用量が必要であった。これに対して、本実施形態においては、前述の方法により製造した脂肪酸金属塩組成物(D)に含まれる脂肪酸金属塩(d)を用いることにより、酸化防止剤(B)の使用量を大幅に削減しても熱変色を抑制することができる。
〔その他の成分〕
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物には、必要に応じて、公知の添加剤、例えば、熱安定剤、耐候安定剤、離型剤、潤滑剤、導電剤、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、染顔料、顔料、あるいは無機充填剤又は有機充填剤等を添加してもよい。これらの添加剤は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
以下、本実施形態について、具体的な実施例と、これとの比較例を挙げて説明するが、本実施形態は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において適用した測定方法を下記に示す。
〔測定方法〕
<脂肪酸のヨウ素価測定法>
フラスコに脂肪酸(A)を採取し、シクロヘキサンを加えて脂肪酸を溶解した。この溶解物にウィイス溶液を加え、暗所にて30分間放置した。放置後、過剰のヨウ化カリウム溶液と純水を加え、未反応のヨウ素(三ヨウ化物イオン)をチオ硫酸ナトリウム水溶液(標準液)で滴定することで、ヨウ素価(I2g/100g)を定量した。
<脂肪酸金属塩組成物の耐熱変色性評価方法>
脂肪酸金属塩組成物2gを、直径3cm、高さ2cmの円筒状のガラス容器に入れ、200℃に設定した加熱炉内で焼成した。20分経過後、加熱炉よりガラス容器に入った脂肪酸金属塩組成物を取出し、窒素雰囲気内で室温まで冷却した。冷却後、下記色差計を用いて黄変度(b値)を測定した。
色差計:コニカミノルタ社製色彩色差計 CR−200
<脂肪酸金属塩組成物に存在する未反応(溶出)金属成分定量方法>
脂肪酸金属塩組成物1gと純水5gを室温状態で1時間超音波処理した。処理後、脂肪酸金属塩を濾過し、濾液側に抽出された金属成分を下記装置にて定量した。
装置:電気伝導度検出器 Water 431(米国ウォーターズ社製)
<ポリアセタール樹脂組成物中の金属成分含有量測定法>
ポリアセタール樹脂組成物3gを1N−塩酸20mlを密閉容器に仕込み、120℃×3時間加熱した。加熱後の分解液の金属成分(カルシウム成分)量を、原子吸光分光光度計を用いて、下記条件により定量した。
装置:株式会社島津製作所製AA−7000
分析法:フレーム吸引法(アセチレンガス/空気)
光源:カルシウム用ホローカソードランプ使用
<ポリアセタール樹脂組成物の熱変色性評価法>
東芝機械(株)製IS−100GN射出成形機を用いて、シリンダー温度220℃で、実施例及び比較例で得られたポリアセタール樹脂組成物を射出成形機シリンダー内に30分滞留させた。30分後に、射出成形機シリンダー内のポリアセタール樹脂を射出圧力60MPa、射出時間25秒、冷却時間15秒、金型温度80℃にて成形し、試験片(サイズ:130*110*3mm、ゲートサイズ:3*3mmのサイドゲート)を作製した。得られた試験片を下記色差計を用いて、試験片中心部の黄変度(b値)を測定した。
色差計:コニカミノルタ社製色彩色差計 CR−200
〔原料成分〕
実施例、及び比較例に用いた原料成分について下記に示す。
<脂肪酸(A)>
実施例と比較例で使用した市販の脂肪酸を表1に示す。
Figure 2017165690
<酸化防止剤(B)>
B1:Irganox(登録商標)245(BASFジャパン(株)製)
B2:Irganox(登録商標)1010(BASFジャパン(株)製)
<ポリアセタール樹脂(E)>
ジャケット付き2軸パドル型連続重合反応機((株)栗本鐵工所製、径2B、L/D=14.8)を80℃に調整し、下記条件にてポリアセタール樹脂コポリマーを重合した。なお、Lは重合反応機の原料供給口から排出口までの距離(m)をしめし、Dは重合反応機の内径(m)を示す。
得られたポリマーの不安定末端基を除去し、1,3−ジオキソランに由来するコモノマー成分の含有量が4mol%であり、MFR値が9g/10minのポリアセタール樹脂コポリマーを得た。なお、ポリアセタール樹脂コポリマーの重合条件及び末端安定化条件を以下に示した。
[重合条件]
・トリオキサン(主モノマー):3500gr/hr
・1,3−ジオキソラン(コモノマー):120.9gr/hr
・メチラール(分子量調節剤):2.4gr/hr
・有機溶媒としてシクロヘキサン6.5g/hr
・三フッ化ホウ素−ジ−n−ブチルエーテラート(重合触媒)
トリオキサン1molに対して、0.20×10-4mol
なお、重合触媒は上記成分と別ラインにてフィードした。
[末端安定化条件]
重合反応機から排出された粗ポリアセタール共重合体を、トリエチルアミン水溶液(0.5質量%)中にサンプリングし、その後、常温で1hr攪拌を実施した後、遠心分離機でろ過し、窒素下で120℃×3hr乾燥し、ポリアセタール樹脂コポリマーを得た。
〔実施例1〕
12−ヒドロキシステアリン酸(A1)90質量%と酸化防止剤(B1)10質量%を予め混合し、この混合物1650g(脂肪酸のmol数:5mol)を4Lの純水が入ったステンレス製反応器(容量:10L)に投入し、95℃の温度で溶融させた。次に、水酸化ナトリウム2g(0.05mol)を純水100gに溶解させ、この水酸化ナトリウム水溶液を加えた。更に、90℃に加温した水酸化カルシウム水溶液(2.5mol/3L)を加え60分間反応させた。反応終了後、濾過、脱水、洗浄、乾燥、粉砕を繰り返し、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムを得た。得られた12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムに含まれる未反応金属成分量と、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムの熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表2に示す。
〔実施例2〜5〕
脂肪酸(A)の種類を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔実施例6〜8〕
酸化防止剤(B)の使用量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔実施例9〕
酸化防止剤(B)の種類を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔実施例10、11〕
金属化合物(C)の当量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔実施例12〕
反応終了後、濾過、脱水、洗浄、乾燥、粉砕を各1回のみ行った以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔比較例1〕
酸化防止剤(C)を無添加とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔比較例2〕
溶融温度を65℃とし、水酸化カルシウム水溶液の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。評価結果を下記表2に示す。
〔実施例13〕
12−ヒドロキシステアリン酸(A1)90質量%と酸化防止剤(B1)10質量%を予め混合し、この混合物1650g(脂肪酸のmol数:5mol)を4Lの純水が入ったステンレス製反応器(容量:10L)に投入し、95℃の温度で溶融させた。溶解後、カルシウムA型ゼオライト(12−ヒドロキシステアリン酸に対して0.02質量%)と水酸化カルシウム水溶液(2.5mol/3L)を加え、90℃の温度で60分間反応させた。反応終了後、濾過、脱水、洗浄、乾燥、粉砕を繰り返し、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムを得た。得られた12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムに含まれる未反応金属成分量と、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムの熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表2に示す。
Figure 2017165690
〔実施例14〜16〕
ポリアセタール樹脂(E)100質量部に実施例1により得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を表3に示す量で添加し、ヘンシェル混合機を用いて均一混合し、混合物を得た。得られた混合物を単軸押出機(シリンダー設定温度:185℃)を用いて造粒し、熱風乾燥機中で80℃、3時間乾燥させ、ポリアセタール樹脂組成物を得た。得られたポリアセタール樹脂組成物の金属成分含有量、熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表3に示す。
〔実施例17〕
脂肪酸金属塩組成物(D)として実施例12により得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を用いたこと以外は、実施例14と同様にしてポリアセタール樹脂組成物を得た。得られたポリアセタール樹脂組成物の金属成分含有量、熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表3に示す。
〔比較例3〕
脂肪酸金属塩組成物(D)として比較例1により得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を用いたこと以外は、実施例14と同様にしてポリアセタール樹脂組成物を得た。得られたポリアセタール樹脂組成物の金属成分含有量、熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表3に示す。
〔比較例4〕
脂肪酸金属塩組成物(D)として実施例8により得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を用いたこと以外は、実施例14と同様にしてポリアセタール樹脂組成物を得た。得られたポリアセタール樹脂組成物の金属成分含有量、熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表3に示す。
〔比較例5〕
脂肪酸金属塩組成物(D)として実施例1により得られた脂肪酸金属塩組成物(D)を用いたこと以外は、実施例14と同様にしてポリアセタール樹脂組成物を得た。得られたポリアセタール樹脂組成物の金属成分含有量、熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表3に示す。
〔比較例6〕
ポリアセタール樹脂(E)コポリマー100質量部に、比較例1により得られた脂肪酸金属塩組成物(D)0.27質量部と、酸化防止剤(B−1)0.03質量部を添加し、ヘンシェル混合機を用いて均一混合し、混合物を得た。得られた混合物を単軸押出機(シリンダー設定温度:185℃)を用いて造粒し、熱風乾燥機中で80℃、3時間乾燥させ、ポリアセタール樹脂組成物を得た。得られたポリアセタール樹脂組成物の金属成分含有量、熱変色性を上述した方法により評価した。評価結果を下記表3に示す。
Figure 2017165690
本発明の脂肪酸金属塩組成物は、樹脂の改良剤、金属石鹸の原料等として産業上の利用可能性を有する。

Claims (8)

  1. 脂肪酸(A)と酸化防止剤(B)とを、前記脂肪酸(A)の融点以上の温度で混合して、溶融混合物を得る混合工程と、
    金属水酸化物、塩化物、及び酸化物からなる群より選ばれる1種以上の金属化合物(C)と、前記溶融混合物と、を反応させて脂肪酸金属塩組成物(D)を得る反応工程と、を有する、
    脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
  2. 前記脂肪酸(A)が、ヒドロキシ脂肪酸を含む、請求項1に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
  3. 前記脂肪酸(A)のヨウ素価が、0.1〜3.0g/100gである、請求項1又は2に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
  4. 前記酸化防止剤(B)の使用量が、脂前記肪酸(A)と前記酸化防止剤(B)の合計使用量に対して、0.1〜20質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
  5. 前記脂肪酸金属塩組成物(D)が、1〜1000質量ppmの未反応の金属成分を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の脂肪酸金属塩組成物の製造方法。
  6. ポリアセタール樹脂(E)100質量部と、
    脂肪酸金属塩(d)0.0001〜5質量部と、
    酸化防止剤(B)0.0001〜0.05質量部と、を含有する、ポリアセタール樹脂組成物。
  7. 脂肪酸金属塩(d)が、ヒドロキシ脂肪酸金属塩を含む、請求項6記載のポリアセタール樹脂組成物。
  8. 1〜400ppmの金属成分をさらに含有する、請求項6又は7に記載のポリアセタール樹脂組成物。
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