JP2017165324A - 電動パワーステアリング装置および電力供給状態切替方法 - Google Patents
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請求項2に記載の発明は、前記第2所定値βが前記第1所定値αよりも大きい、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項5に記載の発明は、電動モータに電力を供給するための駆動回路と、前記駆動回路に電力を供給することが可能な主電源および補助電源と、前記主電源のみによって前記駆動回路に電力を供給する第1電力供給状態と、前記主電源および前記補助電源の両方を利用して前記駆動回路に電力を供給する第2電力供給状態とを切り替えるための切替回路とを含む電動パワーステアリング装置における電力供給状態切替方法であって、前記駆動回路の入力電圧と前記電動モータの回転数と前記電動モータに流れるモータ電流とを取得する第1ステップと、前記第1ステップによって取得されたモータ電流に基づいて、前記電動モータによって発生しているモータトルクを実モータトルクとして演算する第2ステップと、前記駆動回路の入力電圧およびモータ回転数がそれぞれ前記取得手段によって取得された入力電圧およびモータ回転数である場合に、前記電動モータによって発生させることができる最大モータトルクを演算する第3ステップと、前記切替回路が前記第1電力供給状態である場合において、前記最大モータトルクから前記実モータトルクを減算することにより得られる両者の差が第1所定値α(α>0)未満になれば、前記切替回路を前記第2電力供給状態に切り替え、前記切替回路が前記第2電力供給状態である場合において、前記差が第2所定値β(β>0)以上になれば、前記切替回路を前記第1電力供給状態に切り替える第4ステップとを含む、電力供給状態切替方法である。
請求項6に記載の発明は、前記第2所定値βは前記第1所定値αよりも大きい、請求項5に記載の電力供給状態切替方法である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ11が配置されている。トルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクTを検出する。この実施形態では、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTは、たとえば、右方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、左方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクの大きさが大きくなるものとする。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ18は、たとえば、3相ブラシレスモータからなる。電動モータ18には、電動モータ18の回転数Nを検出するための回転数センサ23が設けられている。
図2は、電動パワーステアリング装置1の電気的構成を示す回路図である。
リレー41は、主電源31の正極側端子と充電回路42との間に配置されている。リレー41と充電回路42との接続点をP1で示す。充電回路42は、キャパシタ44を充電するための回路である。充電回路42は、直列接続された一対のスイッチング素子42A,42Bと、これらのスイッチング素子42A,42Bの接続点P3と接続点P1との間に接続された昇圧コイル42Cとを含む。スイッチング素子42A,42Bは、nチャネル型MOSFETからなる。
一方、下段側のスイッチング素子43Bがオフで、上段側のスイッチング素子43Aがオンのときには、キャパシタ44からモータ駆動回路52への放電が可能となる。これにより、主電源31およびキャパシタ44の両方からモータ駆動回路52に電力が供給される。また、下段側のスイッチング素子43Bと上段側のスイッチング素子43Aとを交互にオンさせると、両者のオン時間の比率によって、モータ駆動回路52に印加される電圧VDを変更することができる。このように下段側のスイッチング素子43Bをオフかつ上段側のスイッチング素子43Aをオンとさせたり、下段側のスイッチング素子43Bと上段側のスイッチング素子43Aとを交互にオンさせたりすることにより、主電源31およびキャパシタ44の両方を利用してモータ駆動回路52に電力が供給される状態を「第2電力供給状態」という場合がある。
電源制御用ECU33は、マイクロコンピュータからなる。マイクロコンピュータは、CPUおよびそのプログラム等を記憶するメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等のメモリ)を備えている。不揮発性メモリ(図示略)には、モータ駆動回路52の入力電圧VD毎に、その入力電圧VDに応じた電動モータ18の回転数・トルク特性(N−T特性)が記憶されている。たとえば、不揮発性メモリ(図示略)には、モータ駆動回路52の入力電圧VDを電動モータ18への印可電圧として、電動モータ18への印可電圧を変化させた場合の、各印可電圧VDに対する電動モータ18の回転数・トルク特性(N−T特性)がその印可電圧VDに関連付けて記憶されている。
電源制御用ECU33は、電流センサ53によって検出されるモータ電流Im、電圧センサ48によって検出されるモータ駆動回路52の入力電圧VDおよび回転数センサ23によって検出されるモータ回転数Nを取得する(ステップS1)。電源制御用ECU33は、ステップS1で取得されたモータ電流Imに、電動モータ18のモータトルク定数Ktを乗算することにより、実モータトルクTm(=Kt・Im)を演算する(ステップS2)。
前記ステップS5において、前記差ΔTm_が第1所定値α未満であると判別された場合には(ステップS5:YES)、電源制御用ECU33は、状態判別用フラグFをセット(F=1)した後(ステップS6)、電力供給状態を第2電力供給状態に切り替える(ステップS7)。これにより、主電源31およびキャパシタ44の両方によってモータ駆動回路52に電力が供給されるようになる。そして、電源制御用ECU33は、今回の処理を終了する。
前記ステップS8において、前記差ΔTm_が第2所定値β以上であると判別された場合には(ステップS8:YES)、電源制御用ECU33は、状態判別用フラグFをリセット(F=0)した後(ステップS9)、電力供給状態を第1電力供給状態に切り替える(ステップS10)。これにより、主電源31のみによってモータ駆動回路52に電力が供給されるようになる。そして、電源制御用ECU33は、今回の処理を終了する。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (8)
- 電動モータに電力を供給するための駆動回路と、
前記駆動回路に電力を供給することが可能な主電源および補助電源と、
前記主電源のみによって前記駆動回路に電力を供給する第1電力供給状態と、前記主電源および前記補助電源の両方を利用して前記駆動回路に電力を供給する第2電力供給状態とを切り替えるための切替回路と、
前記切替回路を制御する制御手段とを含み、
前記制御手段は、
前記駆動回路の入力電圧と前記電動モータの回転数と前記電動モータに流れるモータ電流とを取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得されたモータ電流に基づいて、前記電動モータによって発生しているモータトルクを実モータトルクとして演算する実モータトルク演算手段と、
前記駆動回路の入力電圧およびモータ回転数がそれぞれ前記取得手段によって取得された入力電圧およびモータ回転数である場合に、前記電動モータによって発生させることができる最大モータトルクを演算する最大モータトルク演算手段と、
前記切替回路が前記第1電力供給状態である場合において、前記最大モータトルクから前記実モータトルクを減算することにより得られる両者の差が第1所定値α(α>0)未満になれば、前記切替回路を前記第2電力供給状態に切り替え、前記切替回路が前記第2電力供給状態である場合において、前記差が第2所定値β(β>0)以上になれば、前記切替回路を前記第1電力供給状態に切り替える手段とを含む、電動パワーステアリング装置。 - 前記第2所定値βが前記第1所定値αよりも大きい、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記駆動回路の入力電圧毎に、その入力電圧に応じた前記電動モータの回転数・トルク特性が記憶されている記憶手段をさらに含み、
前記最大モータトルク演算手段は、前記記憶手段に記憶されている入力電圧毎の回転数・トルク特性のうち、前記取得手段によって取得された入力電圧に応じた回転数・トルク特性において、前記取得手段によって取得されたモータ回転数に対応するトルクを前記最大モータトルクとして演算するように構成されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。 - 前記補助電源はキャパシタからなる、請求項1、2および3のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 電動モータに電力を供給するための駆動回路と、前記駆動回路に電力を供給することが可能な主電源および補助電源と、前記主電源のみによって前記駆動回路に電力を供給する第1電力供給状態と、前記主電源および前記補助電源の両方を利用して前記駆動回路に電力を供給する第2電力供給状態とを切り替えるための切替回路とを含む電動パワーステアリング装置における電力供給状態切替方法であって、
前記駆動回路の入力電圧と前記電動モータの回転数と前記電動モータに流れるモータ電流とを取得する第1ステップと、
前記第1ステップによって取得されたモータ電流に基づいて、前記電動モータによって発生しているモータトルクを実モータトルクとして演算する第2ステップと、
前記駆動回路の入力電圧およびモータ回転数がそれぞれ前記取得手段によって取得された入力電圧およびモータ回転数である場合に、前記電動モータによって発生させることができる最大モータトルクを演算する第3ステップと、
前記切替回路が前記第1電力供給状態である場合において、前記最大モータトルクから前記実モータトルクを減算することにより得られる両者の差が第1所定値α(α>0)未満になれば、前記切替回路を前記第2電力供給状態に切り替え、前記切替回路が前記第2電力供給状態である場合において、前記差が第2所定値β(β>0)以上になれば、前記切替回路を前記第1電力供給状態に切り替える第4ステップとを含む、電力供給状態切替方法。 - 前記第2所定値βは前記第1所定値αよりも大きい、請求項5に記載の電力供給状態切替方法。
- 前記電動パワーステアリング装置は、前記駆動回路の入力電圧毎に、その入力電圧に応じた前記電動モータの回転数・トルク特性が記憶されている記憶手段をさらに含み、
前記第3ステップは、前記記憶手段に記憶されている入力電圧毎の回転数・トルク特性のうち、前記第1ステップによって取得された入力電圧に応じた回転数・トルク特性において、前記第1ステップによって取得されたモータ回転数に対応するトルクを前記最大モータトルクとして演算する、請求項5または6に記載の電力供給状態切替方法。 - 前記補助電源はキャパシタからなる、請求項5,6および7のいずれか一項に記載の電力供給状態切替方法。
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JP2016054018A JP6684438B2 (ja) | 2016-03-17 | 2016-03-17 | 電動パワーステアリング装置および電力供給状態切替方法 |
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