JP2018188002A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

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杉山 豊樹
Toyoki Sugiyama
豊樹 杉山
一恭 吉田
Kazutada Yoshida
一恭 吉田
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Abstract

【課題】据え切り操舵時のようにモータ駆動回路の消費電流が大きいときには電力供給モードを高出力電圧モードにでき、端当て状態時には電動モータの回転を維持させながら補助電源の負担を低減できる油圧パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE以上であり、ラック軸7が端当て状態でない場合には、電源制御用ECU33は、放電回路53内の上段側のスイッチング素子53Aをオンに設定し、下段側のスイッチング素子53Bをオフに設定する。主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE以上であり、ラック軸7が端当て状態である場合には、電源制御用ECU33は、放電回路53内の上段側のスイッチング素子53Aをオフに設定し、下段側のスイッチング素子53Bをオンに設定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、油圧パワーステアリング装置に関する。
下記特許文献1には、電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering)用の電動モータの駆動回路に電力を供給するための補助電源装置が開示されている。特許文献1に記載の補助電源装置は、主電源に接続された単一の補助電源と、主電源に基づいて補助電源を充電するための充電回路と、主電源のみによって駆動回路に電力を供給する通常出力電圧モードと、補助電源の放電によって主電源および補助電源の両方を利用して駆動回路に電力を供給する高出力電圧モードとを切り替える切替回路(放電回路)とを備えている。
EPSの消費電力が大きいときには、切替回路は電力供給モードを高出力電圧モードに設定する。この場合、補助電源は放電状態となる。一方、EPSの消費電力が小さいときには、切替回路は電力供給モードを通常出力電圧モードに設定するとともに、補助電源を充電する。
特開2014−150672号公報
特許文献1に記載の補助電源装置では、例えば、据え切り操舵のようにEPSの消費電力が大きくなる場合には、操舵応答性を向上させるために、電力供給モードが高出力電圧モードに設定される。しかし、電力供給モードが高出力電圧モードである場合に、ラック軸の端部がハウジングの端部に当接して停止した状態(以下、「端当状態」という)となると、電動モータに過大な電流が流れる。通常のEPSにおいて、端当状態時に電動モータに供給される電流を低減させるための端当制御を行うことが知られている。そこで、電力供給モードが高出力電圧モードである場合に、端当状態となったときにも、端当制御を行うことにより、電動モータに過大な電流が流れるのを防止できる。
特許文献1に記載の補助電源装置を、油圧ポンプおよびそれを駆動する電動モータを備えた電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置(H−EPS)に適用することが考えられる。この場合においても、特許文献1に記載の補助電源装置と同様に、据え切り操舵時のように電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置の消費電力が大きくなる場合に、電力供給モードを高出力電圧モードに設定することが考えられる。電力供給モードが高出力電圧モードである場合において、ラック軸が端当て状態となると、油圧ポンプを駆動するための電動モータに過大な電流が流れる。そこで、通常のEPSのように端当て制御を行って電動モータに供給される電流を低減させることが考えられる。しかしながら、H−EPSでは、据え切り操舵時には油圧を維持する必要があるため、油圧ポンプを動作し続ける必要があるため、通常のEPSのような端当て制御を行うことはできない。この場合、例えば容量に限界のあるキャパシタを用いた補助電源装置では、キャパシタの蓄積電荷量が空になってしまい、この後の操舵時に高出力電圧モードに移行できなくなるおそれがある。
この発明の目的は、据え切り操舵時のようにモータ駆動回路の消費電流が大きいときには電力供給モードを高出力電圧モードにでき、端当て状態時には電動モータの回転を維持させながら補助電源の負担を低減できる油圧パワーステアリング装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、車両のステアリング機構(2)に結合されたパワーシリンダ(15)に、油圧制御バルブ(14)を介して、油圧ポンプ(22)から作動油を供給することによって、操舵補助力を発生させる油圧パワーステアリング装置(1)であって、主電源(31)および補助電源(54)と、前記油圧ポンプを駆動するための電動モータ(24)と、前記電動モータに電力を供給するためのモータ駆動回路(42)と、前記主電源のみによって前記モータ駆動回路に電力を供給する通常出力電圧モードと、前記主電源と前記補助電源とによって前記モータ駆動回路に電力を供給する高出力電圧モードとの間で、電力供給モードを切り替えるモード切替制御手段(33)を含み、前記モード切替制御手段は、前記モータ駆動回路の消費電力に応じた値が所定の閾値未満であるときには、電力供給モードを通常出力電圧モードに設定する手段と、前記モータ駆動回路の消費電力に応じた値が前記閾値以上であり、かつ端当て状態ではないときには、電力供給モードを高出力電圧モードに設定する手段と、前記モータ駆動回路の消費電力に応じた値が前記閾値以上であり、かつ端当て状態であるときには、電力供給モードを通常出力電圧モードに設定する手段とを含む、油圧パワーステアリング装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、据え切り操舵時のようにモータ駆動回路の消費電流が大きいときには、電力供給モードが高出力電圧モードにされる。これにより、据え切り操舵時において、操舵応答性を向上させることができる。電力供給モードが高出力電圧モードである場合に、端当て状態になると、電力供給モードが通常出力電圧モードに切り替えられる。これにより、端当て状態時に電動モータの回転を維持させながら補助電源の負担を低減できる。
請求項2に記載の発明は、電力供給モードが通常出力電圧モードであるときに、前記補助電源を充電させるための充電回路を含む、請求項1に記載の油圧パワーステアリング装置である。
請求項3に記載の発明は、前記補助電源がキャパシタからなる、請求項1または2に記載の油圧パワーステアリング装置である。
本発明に係る補助電源装置が適用された電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置の電気的構成の一例を示す回路図である。 図3は、電源制御用ECUの動作を説明するためのフローチャートである。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る補助電源装置が適用された電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置(H-EPS :Electro-Hydraulic Power Steering)の概略構成を示す模式図である。
この電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置1は、車両のステアリング機構2に関連して設けられ、このステアリング機構2に操舵補助力を与えるためのものである。
ステアリング機構2は、車両の操向のために運転者によって操作される操舵部材としてのステアリングホイール3と、このステアリングホイール3に連結されたステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4の先端部に油圧制御弁14を介して連結され、ピニオンギア6を持つピニオンシャフト5と、ピニオンギア6に噛合するラックギア部7aを有し、車両の左右方向に延びた転舵軸としてのラック軸7とを備えている。
ラック軸7の両端にはタイロッド8がそれぞれ連結されており、このタイロッド8は、それぞれ、左右の転舵輪9,10を支持するナックルアーム11に連結されている。ナックルアーム11は、キングピン12まわりに回動可能に設けられている。
ステアリングホイール3が操作されてステアリングシャフト4が回転されると、この回転が、ピニオンギア6およびラックギア部7aによって、ラック軸7の軸方向に沿う直線運動に変換される。この直線運動は、ナックルアーム11のキングピン12まわりの回転運動に変換され、これにより、左右の転舵輪9,10の転舵が達成される。
油圧制御弁14は、ロータリバルブであり、ステアリングシャフト4に接続されたスリーブ弁体(図示略)と、ピニオンシャフト5に接続されたシャフト弁体(図示略)と、両弁体を連結するトーションバー(図示略)とからなる。トーションバーは、ステアリングホイール3に加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてねじれを生じ、このトーションバーのねじれの方向および大きさに応じて油圧制御弁14の開度が変化する。
この油圧制御弁14は、ステアリング機構2に操舵補助力を与えるパワーシリンダ15に接続されている。パワーシリンダ15は、ラック軸7に一体に設けられたピストン16と、このピストン16によって区画された一対のシリンダ室17,18とを有しており、シリンダ室17,18は、それぞれ、対応する油路19,20を介して、油圧制御弁14に接続されている。
油圧制御弁14は、さらに、リザーバタンク21および操舵補助力発生用の油圧ポンプ22を通る油循環路23の途中部に介装されている。油圧ポンプ22は、例えば、ギヤポンプからなり、電動モータ24によって駆動され、リザーバタンク21に貯留されている作動油をくみ出して油圧制御弁14に供給する。余剰分の作動油は、油圧制御弁14から油循環路23を介してリザーバタンク21に帰還される。
電動モータ24は、一方向に回転駆動されて、油圧ポンプ22を駆動するものである。具体的には、電動モータ24は、その出力軸が油圧ポンプ22の入力軸に連結されており、電動モータ24の出力軸が回転することで、油圧ポンプ22の入力軸が回転して油圧ポンプ22の駆動が達成される。
油圧制御弁14は、トーションバーに一方方向のねじれが加わった場合には、油路19,20のうちの一方を介してパワーシリンダ15のシリンダ室17,18のうちの一方に作動油を供給するとともに、他方の作動油をリザーバタンク21に戻す。また、トーションバーに他方方向のねじれが加えられた場合には、油路19,20のうちの他方を介してシリンダ室17,18のうちの他方に作動油を供給するとともに、一方の作動油をリザーバタンク21に戻す。
トーションバーにねじれがほとんど加わっていない場合には、油圧制御弁14は、いわば平衡状態となり、操舵中立でパワーシリンダ15の両シリンダ室17,18は等圧に維持され、作動油は油循環路23を循環する。操舵により油圧制御弁14の両弁体が相対回転すると、パワーシリンダ15のシリンダ室17,18の一方に作動油が供給され、他方から作動油が排出されて両シリンダ室が等圧でなくなり、ピストン16が車幅方向(車両の左右方向)に沿って移動しやすくなる。これにより、ラック軸7に操舵補助力が作用することになる。
車両には、運転者によって操作されるステアリングホイール3の操舵角θhを検出するための操舵角センサ26、電動モータ24のロータの回転角を検出する回転角センサ27等のセンサが設けられている。舵角センサ26によって検出される操舵角θh、回転角センサ27の出力信号等は、H−EPS用ECU(ECU:Electronic Control Unit)28に入力される。H−EPS用ECU28は、これらの入力等に基づいて、電動モータ24を制御する。
車両には、主電源31の他に補助電源装置32が設けられている。補助電源装置32は、電源制御用ECU33によって制御される。H−EPS用ECU28と電源制御用ECU33とは通信線を介して接続されている。
図2は、電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置1の電気的構成の一例を示す回路図である。
H−EPS用ECU28は、マイクロコンピュータからなるモータ制御回路41と、モータ制御回路41によって制御され、電動モータ24に電力を供給するモータ駆動回路(電力供給先)42とを含んでいる。モータ駆動回路42は、インバータ回路からなる。モータ制御回路41には、舵角センサ26によって検出される操舵角θh、回転角センサ27の出力信号等が入力される。
モータ制御回路41は、たとえば、次のようにしてモータ駆動回路42を制御する。モータ制御回路41は、舵角センサ26によって検出される操舵角θhを時間微分することにより操舵角速度ωを演算する操舵角速度演算部41Aを含む。モータ制御回路41は、操舵角速度演算部41Aによって演算される操舵角速度ωに基づいて電動モータ24の回転速度の目標値である目標回転速度を設定する。目標回転速度は、例えば、操舵角速度ωが速いほど大きくなるように設定される。
また、モータ制御回路41は、回転角センサ27の出力信号に基づいて、電動モータ24のロータの回転角(ロータ回転角)を演算し、ロータ回転角を時間微分することにより、電動モータ24の回転速度を演算する。そして、モータ制御回路41は、電動モータ24の回転速度が目標回転速度と等しくなるように、モータ駆動回路42を駆動制御する。
補助電源装置32は、主電源31に直列に接続されている。補助電源装置32は、リレー51と、充電回路52と、放電回路53と、補助電源としてのキャパシタ54と、電流センサ55と、2つの電圧センサ56,57とを含む。
リレー51は、主電源31の正極側端子と充電回路52との間に配置されている。リレー51と充電回路52との接続点をP1で示す。充電回路52は、キャパシタ54を充電するための回路である。充電回路52は、直列接続された一対のスイッチング素子52A,52Bと、これらのスイッチング素子52A,52Bの接続点P2と接続点P1との間に接続された昇圧コイル52Cとを含む。スイッチング素子52A,52Bは、nチャネル型MOSFETからなる。
上段側のスイッチング素子52Aのソースが下段側のスイッチング素子52Bのドレインに接続されている。上段側のスイッチング素子52Aのドレインは、キャパシタ54の正極側端子に接続されている。スイッチング素子52Aとキャパシタ54の正極側端子との接続点をP3で示す。下段側のスイッチング素子52Bのソースは接地されている。接続点P1は、キャパシタ54の負極側端子に接続されている。接続点P1とキャパシタ54の負極側端子との接続点をP4で示す。一対のスイッチング素子52A,52Bを交互にオンさせることにより、接続点P1における出力電圧(バッテリー電圧Vb)を昇圧してキャパシタ54の正極側端子に印加できるので、キャパシタ54を充電することができる。
接続点P3と接続点P4との間に、放電回路53が接続されている。放電回路53は、直列接続された一対のスイッチング素子53A,53Bからなる。スイッチング素子53A,53Bは、nチャネル型MOSFETからなる。上段側のスイッチング素子53Aのソースが下段側のスイッチング素子53Bのドレインに接続されている。上段側のスイッチング素子53Aのドレインは、接続点P3に接続されている。下段側のスイッチング素子53Bのソースは、接続点P4に接続されている。一対のスイッチング素子53A,53Bの接続点P5は、H−EPS用ECU28内のモータ駆動回路42に接続されている。
下段側のスイッチング素子53Bがオンで、上段側のスイッチング素子53Aがオフのときには、主電源31からモータ駆動回路42に電力が供給される。この場合には、主電源31の電圧がモータ駆動回路42に印可される。このような電力供給モード(電力供給状態)を通常出力電圧モード(通常出力電圧状態)という場合がある。
一方、上段側のスイッチング素子53Aがオンで、下段側のスイッチング素子53Bがオフのときには、キャパシタ54からモータ駆動回路42への放電が可能となる。これにより、主電源31とキャパシタ54の両方によってモータ駆動回路42へ電力が供給されることになる。この場合、主電源31の電圧にキャパシタ54の電圧が上乗せされた電圧がモータ駆動回路42に印可される。このような電力供給モード(電力供給状態)を高出力電圧モード(高出力電圧状態)という場合がある。
電流センサ55は、主電源31の出力電流(バッテリー電流Ib)を検出する。電圧センサ56は、主電源31の端子間電圧(バッテリー電圧Vb)を検出する。電圧センサ57は、キャパシタ54の端子間電圧(キャパシタ電圧Vc)を検出する。
電流センサ55の検出値および各電圧センサ56,57の検出値は、電源制御用ECU33に入力される。電源制御用ECU33には、電動モータ24に流れるモータ電流を検出するための電流センサ43の出力信号が入力される。電源制御用ECU33には、操舵角速度演算部41Aによって演算される操舵角速度ωが入力される。電源制御用ECU33には、イグニッションキーの状態を表すイグニッション状態検知信号(図示略)が入力される。
電源制御用ECU33は、イグニッション状態検知信号に基づいてリレー51をオンオフ制御する。イグニッションキーがオン操作されたときには、そのことを示すイグニッション状態検知信号(以下、「イグニッションオン状態信号」という。)が電源制御用ECU33に入力される。電源制御用ECU33は、イグニッションオン状態信号が入力されると、リレー51をオンにする。一方、イグニッションキーがオフ操作されたときには、そのことを示すイグニッション状態検知信号(以下、「イグニッションオフ状態信号」という。)が電源制御用ECU33に入力される。電源制御用ECU33は、イグニッションオフ状態信号が入力されると、リレー51をオフにする。
電源制御用ECU33は、電流センサ55の検出値、電圧センサ56,57の検出値、電流センサ43によって検出されるモータ電流Im、操舵角速度演算部41Aによって演算される操舵角速度ω等に基いて、補助電源装置32内の4つのスイッチング素子52A,52B,53A,53Bをオンオフ制御する。電源制御用ECU33の電源オフ時には、スイッチング素子52A,52B,53A,53Bはオフ状態である。
図3は、電源制御用ECU33の動作を説明するためのフローチャートである。
電源制御用ECU33は、イグニッションオン状態信号が入力されると(ステップS1:YES)、初期設定を行う(ステップS2)。この初期設定では、電源制御用ECU33は、放電回路53内の上段側のスイッチング素子53Aをオフに設定し、下段側のスイッチング素子53Bをオンに設定する。この初期設定では、さらに、電源制御用ECU33は、リレー51をオンする。
次に、電源制御用ECU33は、電流センサ59によって検出されるバッテリー電流Ib、電圧センサ56によって検出されるバッテリー電圧Vb、電圧センサ57によって検出されるバキャパシタ電圧Vc、操舵角速度演算部41Aによって演算される操舵角速度ωおよび電流センサ43によって検出されるモータ電流Imを取得する(ステップS3)。
次に、電源制御用ECU33は、主電源電力PSを演算する(ステップS4)。主電源電力PSとは、H−EPS用ECU28がアシスト制御によって消費する主電源31の実電力である。主電源電力PSは、電流センサ55によって検出されるバッテリー電流Ibと、電圧センサ56によって検出されるバッテリー電圧Vbとの積を演算することにより求められる。主電源電力PSは、モータ駆動回路42の消費電力に応じた値の一例である。
次に、電源制御用ECU33は、主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE以上か否かを判別する(ステップS5)。主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE未満である場合には(ステップS5:NO)、電源制御用ECU33は、放電回路53内の上段側のスイッチング素子53Aをオフに設定し、下段側のスイッチング素子53Bをオンに設定する(ステップS6)。これにより、キャパシタ54の放電が実行されている場合には、その放電が停止される。これにより、電力供給モードが通常出力電圧モードとなる。
この後、電源制御用ECU33は、キャパシタ電圧Vcが充電判別用閾値Vth未満であるか否かを判別する(ステップS7)。この判別は、キャパシタ54の過充電を防止するために行われている。充電判別用閾値Vthは、キャパシタの上限電圧と等しい値またはそれよりも若干小さい値に設定される。キャパシタ電圧Vcが充電判別用閾値Vth以上であれば(ステップS7:NO)、電源制御用ECU33は、電源制御用ECU33は、充電回路52内の2つのスイッチング素子52A,52Bをともにオフに設定する(ステップS8)。そして、電源制御用ECU33は、イグニッションオフ状態信号が入力されたか否かを判別する(ステップS9)。イグニッションオフ状態信号が入力されていなければ(ステップS9:NO)、電源制御用ECU33はステップS3に戻る。
前記ステップS7において、キャパシタ電圧Vcが充電判別用閾値Vth未満であると判別された場合には(ステップS7:YES)、キャパシタ54の充電処理を開始する(ステップS10)。具体的には、電源制御用ECU33は、充電回路52内の一対のスイッチング素子52A,52Bを交互にオンさせる。これにより、キャパシタ54が充電される。なお、ステップS7からステップS10に移行した場合に、既に充電処理が開始されている場合には、電源制御用ECU33は充電処理を継続して行う。
この後、電源制御用ECU33は、ステップS9に移行し、イグニッションオフ状態信号が入力されたか否かを判別する。イグニッションオフ状態信号が入力されていなければ(ステップS9:NO)、電源制御用ECU33はステップS3に戻る。
前記ステップS5において、主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE以上であると判別された場合には(ステップS5:YES)、電源制御用ECU33は、ラック軸7が端当て状態であるか否かを判別する(ステップS11)。この実施形態では、電源制御用ECU33は、モータ電流Imの絶対値が所定値α(α>0)よりも大きくかつ操舵速度ωの絶対値が所定値β(β>0)よりも小さいときに、ラック軸7が端当て状態であると判別する。
ラック軸7が端当て状態ではないと判別された場合には(ステップS11:NO)、電源制御用ECU33は、充電回路52内の2つのスイッチング素子52A,52Bをともにオフに設定する(ステップS12)。これにより、充電処理が実行中である場合には、充電処理が停止される。
次に、電源制御用ECU33は、放電回路53内の上段側のスイッチング素子53Aをオンに設定し、下段側のスイッチング素子53Bをオフに設定する(ステップS13)。これにより、電力供給モードが高出力電圧モードとなる。したがって、据え切り操舵時等のように負荷が大きい場合に、電力供給モードを高出力電圧モードにできるので、操舵応答性を向上させることができる。
この後、電源制御用ECU33は、ステップS9に移行し、イグニッションオフ状態信号が入力されたか否かを判別する。イグニッションオフ状態信号が入力されていなければ(ステップS9:NO)、電源制御用ECU33はステップS3に戻る。
前記ステップS11において、ラック軸7が端当て状態であると判別された場合には(ステップS11:YES)、電源制御用ECU33は、ステップS6に移行する。つまり、ステップS11においてラック軸7が端当て状態であると判別された場合には、ステップS5において主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE未満であると判別された場合と同様な処理が行われる。したがって、ステップS11においてラック軸7が端当て状態であると判別された場合には、電力供給モードが高出力電圧モードから通常出力電圧モードに変化する。これにより、例えば、据え切り操舵が行われている場合にラック軸7が端当て状態となると、電力供給モードが高出力電圧モードから通常出力電圧モードに変化する。これにより、モータ駆動回路42への印可電圧が低下するので、端当て状態時に電動モータ24の回転を維持させながら補助電源の負担を低減できる。
ステップS9において、イグニッションオフ状態信号が入力されていると判別された場合には(ステップS9:YES)、電源制御用ECU33は、リレー51をオフする(ステップS14)。そして、電源制御用ECU33は、今回の処理を終了する。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、前述の実施形態では、主電源電力PSが出力電圧切替用閾値KE以上であるか否かに基づいて、通常出力電圧モードと高出力電圧モードとを切り替えているが(図3のステップS5参照)、H−EPS用ECU28の消費電力(モータ駆動回路42の消費電力)に基づいて、通常出力電圧モードと高出力電圧モードとを切り替えるようにしてもよい。H−EPS用ECU28の消費電力は、モータ駆動回路42の消費電力に応じた値の一例である。
また、前述の実施形態では、電源制御用ECU33は、モータ電流Imの絶対値が所定値α(α>0)よりも大きくかつ操舵速度ωの絶対値が所定値β(β>0)よりも小さいときに、ラック軸7が端当て状態であると判別している。しかし、ラック軸7が端当て状態であるか否かを判別する方法は、これに限定されるものではない。
前述した実施形態では、補助電源はキャパシタから構成されているが、補助電源はキャパシタ以外の補助電源要素であってもよい。キャパシタ以外の補助電源要素としては、全固体電池、リチウムイオン電池等が挙げられる。
また、前述の実施形態では、モータ制御回路41は、操舵角速度に基づいて電動モータ24の回転速度の目標値である目標回転速度を設定しているが、目標回転速度は予め設定された固定値であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
24…電動モータ、28…H−EPS用ECU、31…主電源、32…補助電源装置、33…電源制御用ECU、41…モータ制御回路、42…モータ駆動回路、52…充電回路、52A,52B…スイッチング素子、53…放電回路、53A,53B…スイッチング素子、54…補助電源(キャパシタ)、55…電流センサ、56,57…電圧センサ

Claims (3)

  1. 車両のステアリング機構に結合されたパワーシリンダに、油圧制御バルブを介して、油圧ポンプから作動油を供給することによって、操舵補助力を発生させる油圧パワーステアリング装置であって、
    主電源および補助電源と、
    前記油圧ポンプを駆動するための電動モータと、
    前記電動モータに電力を供給するためのモータ駆動回路と、
    前記主電源のみによって前記モータ駆動回路に電力を供給する通常出力電圧モードと、前記主電源と前記補助電源とによって前記モータ駆動回路に電力を供給する高出力電圧モードとの間で、電力供給モードを切り替えるモード切替制御手段を含み、
    前記モード切替制御手段は、
    前記モータ駆動回路の消費電力に応じた値が所定の閾値未満であるときには、電力供給モードを通常出力電圧モードに設定する手段と、
    前記モータ駆動回路の消費電力に応じた値が前記閾値以上であり、かつ端当て状態ではないときには、電力供給モードを高出力電圧モードに設定する手段と、
    前記モータ駆動回路の消費電力に応じた値が前記閾値以上であり、かつ端当て状態であるときには、電力供給モードを通常出力電圧モードに設定する手段とを含む、油圧パワーステアリング装置
  2. 電力供給モードが通常出力電圧モードであるときに、前記補助電源を充電させるための充電回路を含む、請求項1に記載の油圧パワーステアリング装置。
  3. 前記補助電源がキャパシタからなる、請求項1または2に記載の油圧パワーステアリング装置。
JP2017091360A 2017-05-01 2017-05-01 油圧パワーステアリング装置 Pending JP2018188002A (ja)

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